JP2001519681A - 結果を予測するecgパラメータを使用する、心停止患者の非侵襲的モニタリングおよび治療 - Google Patents

結果を予測するecgパラメータを使用する、心停止患者の非侵襲的モニタリングおよび治療

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チャールズ ジイ ブラウン
ロジャー アール ドズウオンクジイック
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ジ オハイオ ステイト ユニヴァーシテイ リサーチ ファウンデイション
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Abstract

(57)【要約】 心停止の患者に治療介入を施す指針となる非侵襲的な方法を提供するものである。この方法は、患者の身体に電極を接続し、患者の心臓によって発生される電位に比例するアナログ電位を電極から検出することを含む。所定の時間間隔でこのアナログ電位をサンプリングし、複数の時間ドメインサンプルからなる集合を得る。この時間ドメインサンプル群を一つの周波数ドメインパワースペクトルに変換することにより電位のパワー分布を求める。ECG時間ドメンイン信号インターバルの振幅パラメータまたはパワースペクトルの周波数パラメータの少なくとも一つを決定し、モニタする。この一以上のパラメータは、患者にとって臨床的意義を有する心停止という結果を予測するものである。治療はこの一以上のパラメータの値の関数として患者に施される。

Description

【発明の詳細な説明】 結果を予測するECGパラメータを使用する、心停止患者の非侵襲的モニタリン グおよび治療発明の背景 本発明は一般に、心停止したヒトまたは動物を、その心臓の心電図(ECG) を用いてモニタリングおよび治療する方法に関する。より詳細には、本発明は心 室細動時に治療介入する場合の指針となりうる、患者ECGを利用した臨床的に 有用なパラメータの決定に関する。本明細書において、心室細動とは、心室細動 の一形態と考えられる不全収縮も含むものとする。 米国では毎年350,000人以上の突発的心臓死が発生している。救急医療 サービスの輝かしい発展と実施により、こうした患者の多くが救われてきた。心 肺機能蘇生法(CPR)などの基本的な救命処置を一般人が行なえるように訓練 すること、ならびに心停止の数分以内に患者の許に熟練した救命者を到着させる といった医療援助に対する簡単で且つ早期のアクセスが、数々の人命を救ってき たのである。しかしながら、病院外での心停止の生存率は理論的に考えられるも のよりもかなり低い。自動式および半自動式の体外設置除細動器が出現して、し かもそれらが突発性心停止の人に対する最初の救命者によって広く使用されるよ うになっても、生存率にはわずかな効果しかもたらしていない。 電気的カウンターショックは心室細動に対する最も効果的な治療ではあるが、 生化学的、組織学的、および臨床的な証拠によって電気的カウンターショックが 心筋の損傷をもたらすことが示唆されている。心室細動が長期に継続し、心臓が カウンターショック治療に代謝的に適さない状態となっている場合、効果のない カウンターショックにより与えられた細動心筋層の蓄積エネルギーは心臓を拍動 性リズム、即ち患者に効果的な灌流をもたらす心臓のリズムに変換させるその後 の治療努力を損なってしまうことがある。したがって、心室細動がさらに長びい た後では、心筋灌流の改善、ひいては心筋の代謝状態の改善を主眼とした治療を 、カウンターショック療法に先立って行うことが最適な結果をもたらすであろう 。 “心室細動の概略経過時間の測定、ならびに治療に対する心臓の応答のモニタ リング”と題する本発明者らの米国特許第5,077,667号において、本発 明者らは心室細動状態の患者の経過時間を正確に推測する手法を開示した。当該 特許においては、患者の心電図(ECG)信号の時間ドメインサンプル群を、一 つの周波数ドメインスペクトルに変換し、パワースペクトルのエネルギーを二分 する中心周波数を割り出す。中心周波数を実験的に得られた中心周波数データの パターンと比較し、心室細動の経過時間を推定する。この情報は、患者にカウン ターショックを与える最適時間を確定するために使用することができる。 心室細動の経過時間の推測は多くの要因により左右される。そうした要因とし ては、この測定を行う以前に患者が心肺機能蘇生術を受けたかどうか、また心臓 の灌流程度などがある。たとえば、患者が臨床的には心停止であっても、心臓が “心室性頻脈”または“Torsades de Pointes”と呼ばれるリズムにある場合は 、なおある程度の心筋灌流がある。したがって、心肺機能蘇生術が十分な心筋灌 流を発生させた場合、あるいはもし患者がいくらか心筋灌流が存在する状態にあ る場合、心筋の代謝状態は患者が臨床的に心停止であるという事実にもかかわら ず、急激には悪化しないであろう。したがって、心筋の代謝状態の測定前に、心 筋灌流のレベルを考慮に入れた心筋代謝状態のより正確な決定法を提供すること が望ましいこととなる。加えて、不必要かつ潜在的に危険なカウンターショック を避けるために、患者に対するカウンターショックの適用が心臓を統制の取れた 拍動性リズムへの転換をもたらすものであるかどうかをより正確に予測すること が望ましい。さらには、心室細動や不全収縮の期間中に治療介入を行なう場合の 指針となる、非侵襲的(non-invasive)な方法を提供することも望まれる。 発明の概要 本発明は、その一面においては、心停止の患者に治療介入を施す指針となる非 侵襲的な方法を提供するものである。この方法は、患者の身体に電極を接続し、 患者の心臓によって発生される電位に比例するアナログ電位を電極から検出する ことを含む。一定の時間間隔でこのアナログ電位をサンプリングし、複数の時間 ドメインサンプルからなる集合を得る。この時間ドメインサンプル群を一つの周 波数ドメインパワースペクトルに変換することにより電位のパワー分布を求める 。 ECG時間ドメンイン信号インターバルの振幅パラメータまたはパワースペクト ルの周波数パラメータの少なくとも一つを決定し、モニタする。この一以上のパ ラメータは、患者にとって臨床的意義を有する心停止という結果を予測するもの である。治療はこの一以上のパラメータの値の関数として患者に施される。 本発明のより詳細な側面においては、患者にとって臨床的意義を有する心停止 という結果を予測するパラメータの一つはパワースペクトルの重心周波数(Fc )である。本発明のさらに詳細な側面においては、患者にとって臨床的意義を有 する心停止という結果を予測する前記パラメータの内の他のものはパワースペク トルのピークパワー周波数(Fp)である。最も好ましい実施形態では、重心周 波数とピークパワー周波数を組み合わせた数値がそうした心停止の予測子として 使用される。 別の側面から見ると本発明は、心室細動または不全収縮の患者の心筋灌流、即 ち心筋の代謝状態を決定する非侵襲的な方法として、患者の身体に電極を接続し 、患者の心臓によって生じる電位に比例するアナログ電位を電極から検出するこ とを含む。一定の時間間隔でこのアナログ電位をサンプリングし、複数の時間ド メインサンプルからなる集合を得、この時間ドメインサンプル群を周波数ドメイ ンパワースペクトルに変換することにより電位のパワー分布を求める。ECG時 間ドメイン信号インターバルの振幅パラメータまたはパワースペクトルの周波数 パラメータの少なくとも一つを決定し、モニタする。この一以上のパラメータは 、患者にとって臨床的意義を有する心停止という結果を予測するものである。こ の一以上のパラメータは、患者の心臓の心筋の代謝状態の指標に変換される。好 ましくはこの予測パラメータは、パワースペクトルの重心周波数(Fc)および パワースペクトルのピークパワー周波数(Fp)を含む一群のパラメータから選 択される。本発明のこの側面に基づく方法はさらに、心室細動または不全収縮の 患者に対して治療を施し、患者のECGから決定したパラメータを利用して患者 に対する治療効果を評価し、その評価を指針としてその後の治療を行うことが含 まれる。この方法はさらに、重心周波数および/またはパワースペクトルのピー クパワー周波数の関数として特定の治療プロトコルを処方することも包含しても よい。 本発明のその他の側面は、心臓の心電図から心室細動または不全収縮の患者の 心臓の臨床的に有用な特徴を非侵襲的に確立する装置に具現される。この装置は 、ECG時間ドメイン信号インターバルの振幅パラメータまたはECGのパワー スペクトルの周波数パラメータの少なくとも一つを求めるためのアナライザを含 み、このパラメータは、患者にとって臨床的意義を有する心停止という結果なら びに心筋の代謝状態を予測するものである。この一以上のパラメータを患者の心 臓の臨床的に有用な特徴を表わすものとするためにプロセッサが備えられる。こ の装置は、単独でモニタとして、またはパラメータ若しくはパラメータの組み合 わせ数値に対応したカウンターショックまたはその他の蘇生術を適用するために 除細動器と組み合わせて使用することができる。 本発明の上記目的、その他の目的、利点ならびに特徴は、添付の図面と関連さ せつつ以下の明細書を検討することにより明らかになるであろう。 図面の簡単な説明 図1は、患者に接続された本発明装置のブロック線図であり、 図2は、本発明に従った心室細動の患者の治療方法のフローチャートであり、 図3は、図1の装置のブロック線図であり、 図4は、本発明に従った別の装置のブロック線図であり、 図5は、カウンターショック成功という結果に対してのパワースペクトルの重 心周波数についての受信機動作特性曲線を表すグラフであり、 図6は、カウンターショック成功という結果に対してのパワースペクトルのピ ークパワー周波数についての受信機動作特性曲線を表すグラフであり、 図7は、カウンターショック成功という結果に対してのパワースペクトルの平 均セグメント振幅についての受信機動作特性曲線を表すグラフであり、 図8は、カウンターショック成功という結果に対してのパワースペクトルの平 均波振幅についての受信機動作特性曲線を表すグラフであり、 図9は、自発循環の持続的回復という結果に対してのパワースペクトルの重心 周波数についての受信機動作特性曲線を表すグラフであり、 図10は、自発循環の持続的回復という結果に対してのパワースペクトルのピ ークパワー周波数についての受信機動作特性曲線を表すグラフであり、 図11は、病院へ収容されるまで生存という結果に対してのパワースペクトル の重心周波数についての受信機動作特性曲線を表すグラフであり、 図12は、病院へ収容されるまで生存という結果に対してのパワースペクトル のピークパワー周波数についての受信機動作特性曲線を表すグラフであり、 図13は、病院を退院するまで生存という結果に対してのパワースペクトルの 重心周波数についての受信機動作特性曲線を表すグラフであり、 図14は、病院を退院するまで生存という結果に対してのパワースペクトルの ピークパワー周波数についての受信機動作特性曲線を表すグラフである。 好ましい実施態様の説明 具体的に各図面、ならびに図中に描かれた例示のための実施態様を参照すると 、予測パラメータ決定装置20および/または除細動器21を含む装置19、お よび/または蘇生器25が心停止の想定される患者22に対し、従来型の内部ま たは外部電極を用いて接続されている(図1)。本装置が24において患者に接 続された後、装置19を用いて患者を治療する方法23が実施される(図2)。 方法23は、患者の心臓が発生する電位に比例するアナログ電位を検出し、この アナログ信号を26で高速フーリエ変換アルゴリズムを使用して周波数ドメイン に変換する。アナログ信号を周波数ドメインに変換する技法は、チャールズ G .ブラウン(Charles G.Brown)およびロジャー・ズォンシック(Roger Dzwonc zyk)に対して付与された米国特許第5,077,667号に開示されており、 その内容を本明細書の一部を構成するものとして援用し、ここでは繰り返さない 。パワースペクトルの重心周波数(Fc)およびピークパワー周波数(Fp)は 28で決定される。重心周波数はスペクトル質量の中心のX軸(周波数)座標と 規定され、次式により求められる: 式中、fiは第i番目の周波数成分、piはfiにおけるパワーである。ピー クパワー周波数(Fp)はパワースペクトルにおいてパワーがピークとなる周波 数である。パラメータFcおよびFpはヘルツ(Hertz)で表わされ、これによ ってスペクトル中の信号のパワーの周波数分布を推定できる。 予測パラメータ決定装置20によりFcおよびFpを確定した後、30におい てFcおよび/またはFpが特定の閾値以上であるか否かを判定する。図示の実 施態様においては、Fpについての閾値は約3.5Hzから約7.75Hzの間 で設定され、またFcについての閾値は約3.86Hzと約6.12Hzの範囲 に設定される。これらの閾値はヒト患者に対して適用されるが、他の種では異な るものとなろう。もしFcおよび/またはFpがそれぞれの閾値以上である場合 、除細動器21は装置20により32でカウンターショックを与えるように指示 される。そして次に34においてカウンターショックによって心室細動が拍動性 リズムに変わったかどうかを求める。もし変わっていない場合、上述の操作が繰 り返される。拍動性リズムへの変換が達成された場合、患者22をモニタし、そ の拍動性リズムを維持するために35において処理する。患者22がどの時点に おいても35で拍動性リズムを達成していないことが判明した場合、26におい て再び患者22からのECG信号を処理する。 もし30においてパラメータFcおよびFpの両方がそれぞれの閾値より低い とされた場合、36で非カウンターショック治療が設定されることになる。好ま しい形態では、Fcおよび/またはFp値の関数として代替的治療が選択される 。そうした代替的治療としては、薬剤を使用するもの、手技による心拍蘇生法、 蘇生器25の使用による機械的蘇生法、および/または換気/酸素投与などがあ る。 所定の介入は38で行なわれる。患者の心臓から生ずる電位は26で連続的に サンプリングし、Fcおよび/またはFpの値を得るために処理される。介入プ ロトコルは36で変更、修正が加えられるか、または同一に保たれ、38で実行 される。このようにして、治療はパラメータFcおよび/またはFpが適切な値 となるように滴定(titrate)される。患者に対する治療の滴定(26、28、3 0、36、38)の結果、30において所定のFcおよび/またはFpの閾値に 到達または超えた場合、32でカウンターショックが与えられることになる。 このように方法23は薬剤の種類と用量を選定するために利用できる。方法2 3はまた、手動式または機械式CPRの圧縮の速度、力、および/または深度を 最適に決めるため、または同時に行なう患者の換気の圧縮/換気比率を選定する ために利用することもできる。方法23は、閉胸CPR、開胸心肺蘇生法、およ び何らかの機械的付属品を使用するCPRなど、全ての方式の心拍蘇生を最適化 するのに利用できるであろう。このように、方法23は開心手術時に、機械式蘇 生器、換気補助装置、および心肺バイパス技法とともに利用することができる。 かくして方法23は、すべての方式のCPRにおいて、心筋灌流のモニタ、治療 の滴定および灌流技法の最適化のためのフィードバック・ループを提供するもの である。 方法23はまた、心拍リズムを心室細動から非心室細動リズムへ転換するため に必要とされる最低エネルギー量および/または電流量と定義される除細動閾値 を選定するためにも利用することができる。このように、除細動器が供給しなけ ればならない最低エネルギー量または電流量はFcおよび/またはFpの値の関 数として導き出して決定できる。これは心筋の損傷を抑え、また除細動器のバッ テリーのエネルギーを節約するのに役立つ。方法23はまたカウンターショック を与える場合に使用する最適波形および/またはパドル位置を推定するためにも 使用することができる。方法23はまた不随意心停止の患者を治療するために使 用できるだけでなく、心臓−血管手術などにおいて心室細動状態に意図的に置か れた心臓を再スタートさせるためにも使用することができる。心臓は手術期間中 灌流されるが、乳酸およびその他の産生物が心筋中に蓄積される。方法23は最 適灌流を確実にし、有用でないカウンターショックを与えないようにする手法を 提供する。 患者モニタ装置100は少なくとも、ECG時間ドメイン信号インターバルの 振幅パラメータ、または患者のECGの高速フーリエ解析の後のパワースペクト ルの周波数パラメータの一つを求めるためのアナライザ104を含む(図3)。 調整装置102は、患者のECGの増幅、ろ過、およびデジタル化をする。プロ セッサ106は、アナライザ104で求めたパラメータ(単数または複数)の値 を患者の心臓の臨床的に有用な特徴を表わすものに分解し、これらはディスプレ イ108上に、必要であればパラメータの値そのものとともに表示される。信号 調整装置102は、ECGモニタまたは除細動器などの外部装置に備えるか、ま たは装置100の中に組み込まれる。装置100は、動物またはヒトの患者に対 する実験的介入の結果を表示するリサーチ・モニタとして、または緊急手術室、 重症者管理ユニットなどにおける患者の心臓の生命特性を読み取る患者モニタと して有用であろう。 治療装置200が備えられるが、これは電気的カウンターショックを与えるか どうかを決定し、また患者にカウンターショックを適用する場合に除細動器20 8を制御することができるプロセッサ206を含む(図4)。この場合の制御に は、カウンターショックのタイミング、エネルギー、電流、波形などが含まれる 。装置200は、蘇生器210またはその他の機械式治療補助装置を制御するた めの出力を付加的に含んでいてもよい。装置200は除細動器208中に、コン ディショナ102、アナライザ104、およびプロセッサ206の機能を実行す るためのマイクロコンピュータとともにコンパクトな容器中または別の装置とし て組み込むこともできる。上記の例は例示を目的とするだけのものである。装置 200は細動除去器208だけ、蘇生器210だけ、またはその両方を含むもの とすることができるのは言うまでもない。 その他の機能を装置100、200に含ませることもできる。たとえば、薬剤 投与など装置中で特定の事象に時刻スタンプを行なうための事象マーカーを含め ることもできる。 このように、本発明は、手動、半自動、自動式患者治療装置を提供するために 、既存のECGモニタおよび/または除細動器中に組み込むことができ、また独 立型のモニタとして使用することもできる方法と装置を提供するものである。本 発明はあらゆる種類、体質、基礎を成す病態生理、ならびに虚血期間の患者に適 用することができる。本発明は、患者の心臓をカウンターショック後に拍動性リ ズムに変換できるかどうかの能力を判定するための信頼性の高い手続きを含むた め、1回または連続回のカウンターショックによる蓄積エネルギーによる心筋へ の損傷を防ぐことができる。本発明はさらに治療介入のレベルを調節し、これに より不必要な介入または必要以上の介入による損傷を回避するための能力を提供 する ものである。本発明はさらに、心筋灌流を正確にモニタし、これによってFcが CPR中の心筋灌流圧力と明確な相関を有するという認識のもとに、患者の心臓 の代謝状態を正確にモニタする能力も提供するものである。FcおよびFpは心 筋灌流に依存するカウンターショックの成果の指標となるものであることから、 FpもまたCPR中の心筋灌流圧力と明確な相関があるはずである。パラメータ FcとFpを組み合わせれば、カウンターショック後に患者の心臓が拍動性リズ ムに転換し得る能力を有しているかを高信頼性で予測できる。 実施例 病院外で心停止を起こし、初期ECGリズムが心室細動と確認されたヒト被験 者55名の心停止中に得たECGカセット記録を遡及分析した。ニューヨーク、 アーモンク(New York,Armonk)にあるラエルダル社(Laerdal Corporation) によって販売されているModel Heart Aid 1000、Heartstart 1000、またはHeart start 2000などのECGおよび音声カセット記録装置を備えた半自動除細動器/ ECGモニタを用いて被験者をモニタした。ECG記録の周波数帯幅は1.7− 20Hzであった。記録されたECG信号をマサチューセッツ、マールボロ(Marl borough、Massachusetts)にあるデータ・トランスレーション社(Data Transla tion)によって販売されているアナログ・デジタル変換器、Model No.DT-2801A を用いてデジタル化した。アナログからデジタルへの変換は64Hzで行い、それ をIBM互換機のマイクロコンピュータで、マサチューセッツ、トーントン(Ta unton、Massachusetts)にあるキースリー・インストルメント社(Keithley Ins trument Company)によって販売されている市販の科学ソフトウェアパッケージ 言語ASYST,バージョン4.01で書かれたプログラムを用いて分析した。 チャールス G.ブラウン(Charles G.Brown)およびロジャー・ズォンシック (Roger Dzwonczyk)に対して付与された米国特許第5,077,667号に開 示されているのと同一の方法でECG信号を処理した。各々の電気的カウンター ショックをECG記録で確認し、各電気的カウンターショック直前の4秒間を分 析した。高速フーリエ変換アルゴリズムを使用して各々の時間ドメイン信号期間 を周波数ドメインに変換した。重心周波数(Fc)とピークパワー 周波数(Fp)を得られたパワースペクトルから抽出した。平均セグメント振幅 (SA)と平均波振幅(WA)を元の時間ドメインECG期間から抽出した。心 室細動ECG信号のピークから次の隣接する谷までの部分を「波」と定義する。 波振幅は一つの波のピークと谷の振幅差である。平均波振幅は期間中の全てのピ ークから谷までの波振幅の平均を計算して求めた。平均セグメント振幅は全波整 流信号期間の平均を計算して求めた。WAの計算に入れるためにはピークと谷は 時間的に0.256秒以上離れている必要があった。WAとSAという2個のパ ラメータはマイクロボルト単位で報告され、その期間中の時間ドメイン信号の平 均振幅の推定値を提供している。 各カウンターショックの結果も記録し、それに対応するパラメータ値と組にし た。カウンターショックを与えてから2分以内に心肺機能蘇生法(CPR)を継 続しない状態で、持続時間に関係なく触知可能な脈あるいは血圧に関連した上室 性リズムへと心室細動を変換できた場合、そのカウンターショックは成功と定義 される。緊急医療サービス(EMS)の記録を回想的に再検討し、各カウンター ショックの結果を決定した。もしカウンターショック前のECG信号が心肺機能 蘇生法やその他の雑音による干渉など識別可能なアーチファクトを含んでいる場 合、そのカウンターショックは分析から削除した。被験者には計324のカウン ターショックを施したが、そのうち128のカウンターショックのみがアーチフ ァクトを含んでいなかった。分析の対象となった128のカウンターショックの うち9が成功、すなわち拍動性リズムへの変換が結果として生じた。各カウンタ ーショックは独立した事象として分析された。各パラメータの平均値、範囲値、 中央値を不成功のカウンターショック、成功したカウンターショックについて求 めた。カウンターショックの成功、自然循環の持続的回復、病院へ収容されるま で生存、退院するまで生存に関して、Fc、Fp、SA、WAの各パラメータに コルモゴロフ・スミルノフの検定を行った。 各パラメータ単独のまたは組合における100%感度および最大特異性を決定 する値を求めた。パラメータの「感度」という語は、被験者へのカウンターショ ックが成功した場合そのパラメータが一定値以上になる確率を指す。パラメータ の「特異性」という語は被験者へのカウンターショックが不成功であった場合そ のパラメータが一定値以下になる確率を指す。患者の心停止に臨床的に関連する 予測値としての各パラメータ値は、受信機の動作特性(ROC)曲線の下の部分 の面積を計算して求めた。カウンターショック成功という結果に対してのパラメ ータFcのROC曲線50を図5に示す。ROC曲線50の下の部分の面積がカ ウンターショックの成功を予測するのにFcを使用できる確率を表す。曲線50 の下の部分の面積は0.717である。カウンターショック成功という結果に対 してのパラメータFpのROC曲線52を図6に示す。ROC曲線52の下の部 分の面積が成功を予測するのにFpを使用できる確率を表す。曲線52の下の部 分の面積は0.697である。図5と6のレビューにより、これらのパラメータ によって被験者のカウンターショックの成功をかなり予測できることがわかる。 ROC曲線50と52の下の部分のかなりの面積は、カウンターショック成功と いう結果に対してのパラメータSAのROC曲線54(図7)およびカウンター ショック成功という結果に対してのパラメータWAのROC曲線56(図8)と 対照的である。曲線54と56にはかなりの正の面積と同様かなりの負の面積が あり、これはパラメータSAとWAでは被験者のカウンターショックの成功を予 測できないことを示す。 Fc、Fp、SA、WAの各パラメータを心停止に対するカウンターショック の成功に関して統計分析し、その結果を表1に示す。この分析の目的では、カウ ンターショックを施して2分以内に自然循環が回復した場合、そのカウンターシ ョックは成功と定義する。 表1から、成功したカウンターショックについてのFcの平均値は、不成功の カウンターショックの値よりP=0.012で有意に高いことがわかる。Fp、 SA、WAの統計上の差異はそれぞれP値が0.066、0.549、0.337 で統計的な有意差検定P≦0.05を満たしていない。さらに分析を行ったとこ ろ、パラメータFpとFcを組合せて使用し、Fp値が3.5Hzから7.75 Hzの範囲内にあり、パラメータFcが3.86Hzから6.12Hzの範囲内 にある場合には、パラメータFpとFcの組合わせはカウンターショックの成功 を予測する際、感度100%、特異性47.1%を示すことがわかった。 表2はカウンターショック施行後2分を過ぎて自然循環が回復した場合を成功 と定義した場合のパラメータFcとFpの統計分析を示す。 表2から、自然循環の持続的回復に成功した場合についてのFpの平均値は自 然循環の持続的回復が不成功であった場合の値よりP=0.003で有意に高い ことがわかる。Fcの統計上の差異(P=0.101)は統計的な有意差検定の 範囲外である。 表3は病院へ収容されるまで生存した場合を成功と定義した場合のパラメータ FcとFpの統計分析を示す。 表3から、病院へ収容されるまで生存することに成功した場合についてのFc とFpの平均値は不成功であった場合の値よりそれぞれP=0.001で有意に 高いことがわかる。 表4は退院するまで生存した場合を成功と定義した場合のパラメータFcとF pの統計分析を示す。 表4から、退院するまで生存することに成功した場合についてのFcとFpの 平均値は不成功であった場合の値よりそれぞれP=0.0001と0.002で 有意に高いことがわかる。 被験者が自然循環の回復を経験したかについてのFcのROC曲線76を図9 に示す。曲線76より下の部分の面積は0.767である。被験者が自然循環の 回復を経験したかについてパラメータFpのROC曲線78を図10に示す。曲 線78より下の部分の面積は0.890である。曲線76と78より下の部分の 各面積が、これらのパラメータが自然循環の持続的回復の重要な予測値となるこ とがわかる。病院へ収容されるまで生存することに成功した場合のパラメータF cのROC曲線80を図11に示す。曲線80より下の部分の面積は0.656 である。同様に病院へ収容されるまで生存することに成功した場合のパラメータ FpのROC曲線82を図12に示す。曲線82より下の部分の面積は0.61 6である。退院するまで生存することに成功した場合のパラメータFcのROC 曲線84を図13に、退院するまで生存することに成功した場合のパラメータF pのROC曲線86を図14に示す。曲線84より下の部分の面積は0.886 で、曲線86より下の部分の面積は0.835である。曲線80、82、84、 86より下の部分の各面積が、これらのパラメータの予測値を示す。 従って本発明は、心停止の患者に介入を施す指針となり、また特定の介入が成 功する可能性を予測する有用な方法および装置を提供する。本発明は心停止のヒ ト患者の治療に適用されるが、ヒト患者に対する介入効果を評価するための研究 モニタとしても、あるいは心停止を誘発された被験動物に対しても使用できる。 本発明の原理から逸脱することなく、詳細に記載された実施様態に変更や修正を 加えることができるものであり、本発明は添付の請求項の範囲によってのみ限定 され、均等論を含む特許法の原理によって解釈されるものである。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成9年12月1日(1997.12.1) 【補正内容】 請求の範囲 1.電気信号の時間ドメインのサンプルから成る心臓の心電図から心室細動ま たは不全収縮の患者の心臓の状態を示す臨床的に有用な指標を非侵襲的に提供す る装置であって、 心室細動または不全収縮の心臓の心電図の前記ドメインサンプルを周波数ドメ インのパワースペクトルに変換し、患者にとって臨床的関連性を有する心停止と いう結果を予測する前記パワースペクトルの少なくとも一つのパラメータを決定 するアナライザであって、前記結果は少なくとも一つの特定の未来事象の発生ま で生存することであるアナライザと、 前記少なくとも一つのパラメータを患者の心臓の臨床的に有用な特性に変換す るプロセッサとを含む装置。 2.請求項1に記載の装置であって、前プロセッサは、前記パワースペクトル の重心周波数と前記ピークパーワー周波数の少なくとも一方を前記臨床的に有用 な特性に変換する装置。 3.請求項2に記載の装置であって、前プロセッサは、前記の重心周波数とピ ークパーワー周波数の少なくとも一つが所定の閾値以上であるか否かを判定する 装置。 4.請求項1に記載の装置であって、前記患者の心臓の臨床的に有用な特性は 、心筋の代謝状態である装置。 5.請求項1に記載の装置であって、前記少なくとも一つのパラメータは前記 の少なくとも二つのパラメータを含む装置。 6.請求項5に記載の装置であって、前記少なくとも二つのパラメータは、前 記パワースペクトルの重心周波数とピークパーワー周波数を含む装置。 7.請求項6に記載の装置であって、前プロセッサは、前記の重心周波数とピ ークパーワー周波数の少なくとも一つが対応する閾値以上であるか否かを判定す る手段を含んでいる装置。 8.請求項7に記載の装置であって、前記重心周波数についての前記所定の閾 値は約3.86Hzと約6.12Hzの範囲内であり、前記ピークパーワー周波 数についての前記所定の閾値は約3.5Hzと約7.75Hzの範囲内である装 置。 9.請求項7に記載の装置であって、前記重心周波数と前記ピークパーワー周 波数が前記それぞれの閾値以上であることに応答してカウンターショックを与え る除細動器を含む装置。 10.請求項1に記載の装置であって、前記臨床的に有用な特性の値に応答し てカウンターショックを与える除細動器を含む装置。 11.請求項1に記載の装置であって、患者の心電図に応答して前記心電図を 周波数ドメインのパワースペクトルに変換する信号変換器を含む装置。 12.請求項1に記載の装置であって、前記少なくとも一つのパラメータ、ま たは前記臨床的に有用な特性を表示するための表示器を含む装置。 13.請求項1に記載の装置であって、事象の発生についてのユーザが入力し た指示を受け取るための事象マーカーを含む装置。 14.請求項7に記載の装置であって、前記重心周波数と前記ピークパーワー 周波数が前記それぞれの閾値以上であることに応答して心肺蘇生を行う蘇生器を 含む装置。 15.アナログ電位の時間ドメインのサンプルから成る心臓の心電図から心室 細動または不全収縮の患者の治療をガイドするための装置であって、 心室細動または不全収縮の心臓の心電図の前記時間ドメインサンプルを周波数 ドメインのパワースペクトルに変換し、前記周波数ドメインのパワースペクトル に基づき少なくとも一つの特定の未来事象の発生まで患者が生存することを予測 する値を決定するアナライザと、 前記アラサイザに結合されたプロセッサと、 患者に治療を施すために前記プロセッサに結合されこれによって制御される少 なくとも一台の治療装置とを含み、 前記プロセッサは前記値の関数として前記治療装置を制御するように適合され ている装置。 16.請求項15に記載の装置であって、前記治療装置は薬剤注入装置である 装置。 17.請求項16に記載の装置であって、前記薬剤注入装置によって投与すべ き薬剤のタイプと用量を前記値の関数として前記プロセッサが選択する装置。 18.請求項15に記載の装置であって、前記治療装置はカウンターショック を与える除細動器である装置。 19.請求項18に記載の装置であって、前記除細動器によって与えるカウン ターショックの電気的特性を前記値の関数として前記プロセッサが選択する装置 。 20.請求項19に記載の装置であって、前記電気的特性には電気エネルギー と電流の少なくとも一方が含まれる装置。 21.請求項18に記載の装置であって、前記除細動器によって与えるべき電 気波形と前記除細動器のためのパドル位置の内の少なくとも一方を前記値の関数 として前記プロセッサが選択する装置。 22.請求項15に記載の装置であって、前記治療装置は心肺蘇生器である装 置。 23.請求項22に記載の装置であって、前記心肺蘇生器のために、圧縮速度 、圧縮深さ、および圧縮力の内の少なくとも一つを前記値の関数として前記プロ セッサが選択する装置。 24.請求項22に記載の装置であって、前記治療装置は換気装置を更に含み 、前記蘇生器と前記換気装置との間の圧縮−換気率を前記値の関数として前記プ ロセッサが選択する装置。 25.請求項15に記載の装置であって、前記少なくとも一つの特定の未来事 象は、患者の自発循環の最終的な回復、医療設備への患者の入院、および患者の 医療設備からの退院を含む群から選択されるものである装置。 26.アナログ電位の時間ドメインのサンプルから成る心臓の心電図から心室 細動または不全収縮の患者の治療をガイドするための装置であって、 心室細動または不全収縮の心臓の心電図の前記時間ドメインサンプルを周波数 ドメインのパワースペクトルに変換し、前記周波数ドメインのパワースペクトル に基づき患者にとって臨床的関連性を有する心停止という結果を予測する少なく とも二つの周波数パラメータを決定するアナライザと、 前記アラサイザに結合されたプロセッサと、 患者に治療を施すために前記プロセッサに結合されこれによって制御される少 なくとも一台の治療装置とを含み、 前記プロセッサは前記少なくとも二つの周波数パラメータの関数として前記治 療装置を制御するように適合されている装置。 27.請求項26に記載の装置であって、前記治療装置は薬剤注入装置である 装置。 28.請求項27に記載の装置であって、前記薬剤注入装置によって投与すべ き薬剤のタイプと用量を前記少なくとも二つの周波数パラメータの関数として前 記プロセッサが選択する装置。 29.請求項26に記載の装置であって、前記治療装置はカウンターショック を与える除細動器である装置。 30.請求項29に記載の装置であって、前記除細動器によって与えるカウン ターショックの電気的特性を前記少なくとも二つの周波数パラメータの関数とし て前記プロセッサが選択する装置。 31.請求項30に記載の装置であって、前記電気的特性には電気エネルギー と電流の少なくとも一方が含まれる装置。 32.請求項29に記載の装置であって、前記除細動器によって与えるべき電 気波形と前記除細動器のためのパドル位置の内の少なくとも一方を前記少なくと も二つの周波数パラメータの関数として前記プロセッサが選択する装置。 33.請求項26に記載の装置であって、前記治療装置は心肺蘇生器である装 置。 34.請求項33に記載の装置であって、前記心肺蘇生器のために、圧縮速度 、圧縮深さ、および圧縮力の内の少なくとも一つを前記少なくとも二つの周波数 パラメータの関数として前記プロセッサが選択する装置。 35.請求項33に記載の装置であって、前記治療装置は換気装置を更に含み 、前記蘇生器と前記換気装置との間の圧縮−換気率を前記パラメータの関数とし て前記プロセッサが選択する装置。 36.請求項26に記載の装置であって、前記少なくとも二つの周波数パラメ ータは、患者の自発循環の最終的な回復、医療設備への患者の入院、および患者 の医療設備からの退院の内の何れか一つの発生まで患者が生存することを予測す る指標である装置。 37.請求項26に記載の装置であって、前記少なくとも二つの周波数パラメ ータは前記パワースペクトルのピークパワー周波数と前記パワースペクトルの重 心周波数を含むものである装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.心室細動あるいは不全収縮患者に治療を施す指針を示す非侵襲的方法であ って、 患者の身体に電極を接続し、患者の心臓により発生する電位差に比例するアナ ログ電位差を電極から検出し、 所定の時間間隔でこのアナログ電位差をサンプリングし、一組の時間ドメイン サンプルを得、 この時間ドメインサンプルを周波数ドメインのパワースペクトルに変換するこ とにより電位差のパワー分布を検出し、 患者の心停止に臨床的に関連する予測値となるECG時間ドメイン信号インタ ーバルの振幅パラメータまたは前記パワースペクトルの周波数パラメータの少な くとも一つをモニタし、 この少なくとも一つのパラメータの値の関数として患者に治療を施すことを含 む方法。 2.請求項1に記載の方法であって、前記少なくとも一つのパラメータが前記 パワースペクトルの重心周波数を含む方法。 3.請求項2に記載の方法であって、前記少なくとも一つのパラメータが前記 パワースペクトルのピークパーワー周波数を含む方法。 4.請求項1に記載の方法であって、前記少なくとも一つのパラメータが前記 パワースペクトルのピークパーワー周波数を含む方法。 5.請求項3に記載の方法であって、前記治療を施すことは、前記重心周波数 と前記ピークパーワー周波数がそれぞれの閾値以上であることの少なくとも一方 の関数である方法。 6.請求項5に記載の方法であって、前記重心周波数についての閾値レベルが 約3.86Hzと約6.12Hzの間である方法。 7.請求項6に記載の方法であって、前記ピークパーワー周波数についての閾 値レベルが約3.5Hzと約7.75Hzの間である方法。 8.請求項5に記載の方法であって、前記ピークパーワー周波数についての閾 値レベルが約3.5Hzと約7.75Hzの間である方法。 9.請求項1に記載の方法であって、前記治療を施すことは、前記少なくとも 一つのパラメータの値の関数として治療プロトコルを選択することを含む方法。 10.請求項9に記載の方法であって、前記治療プロトコルを選択することは 、薬剤のタイプと用量を選択することを含む方法。 11.請求項9に記載の方法であって、前記治療を選択することは、カウンタ ーショックを与える電気的エネルギーまたは電流の最小量を選択することを含む 方法。 12.請求項9に記載の方法であって、前記治療を選択することは、手動また は機械的心肺蘇生の圧縮の速度、深さ、および/または力を選択することを含む 方法。 13.請求項9に記載の方法であって、前記治療を選択することは、カウンタ ーショックを与えるための電気波形および/またはパドル位置を選択することを 含む方法。 14.請求項1に記載の方法であって、前記治療を施すことは、前記少なくと も一つのパラメータの値に治療を滴定することを含む方法。 15.請求項1に記載の方法であって、患者についての前記結果は、カウンタ ーショックに成功することを含む方法。 16.請求項1に記載の方法であって、患者についての前記結果は、自発循環 の持続的回復を含む方法。 17.請求項1に記載の方法であって、患者についての前記結果は、医療設備 へ収容されるまで生存することを含む方法。 18.請求項1に記載の方法であって、患者についての前記結果は、医療設備 から退院するまで生存することを含む方法。 19.請求項1に記載の方法であって、前記治療を施すことは、少なくとも二 つのパラメータの値の関数である方法。 20.請求項19に記載の方法であって、前記少なくとも二つのパラメータは 、前記パワースペクトルの重心周波数と前記パワースペクトルのピークパーワー 周波数を含む方法。 21.請求項19に記載の方法であって、前記治療を施すことは、前記少なく とも二つのパラメータがそれぞれの閾値以上であることの少なくとも一方の関数 である方法。 22.請求項21に記載の方法であって、前記少なくとも二つのパラメータは 、前記パワースペクトルの重心周波数と前記パワースペクトルのピークパーワー 周波数を含み、前記閾値レベルが約3.86Hzと約6.12Hzの間、および で約3.5Hzと約7.75Hzの間からそれぞれ選択される方法。 23.心室細動または不全収縮の患者の心筋の代謝状態を決定する非侵襲的な 方法であって、 患者の身体に電極を接続し、患者の心臓により発生する電位差に比例するアナ ログ電位差を電極から検出し、 所定の時間間隔でこのアナログ電位差をサンプリングし、一組の時間ドメイン サンプルを得、 この時間ドメインサンプルを周波数ドメインのパワースペクトルに変換するこ とにより電位差のパワー分布を検出し、 患者の心停止に臨床的に関連する予測値となる、ECG時間ドメイン信号イン ターバルの振幅パラメータまたは前記パワースペクトルの周波数パラメータの少 なくとも一つをモニタし、 この少なくとも一つのパラメータを患者の心臓の心筋の代謝状態の指標に変換 することを含む方法。 24.請求項23に記載の方法であって、前記少なくとも一つのパラメータは 、パワースペクトルの重心周波数とパワースペクトルのピークパーワー周波数と を含む群から選択させる方法。 25.請求項23に記載の方法であって、患者についての前記結果は、カウン ターショックに成功することを含む方法。 26.請求項23に記載の方法であって、患者についての前記結果は、自発循 環の持続的回復を含む方法。 27.請求項23に記載の方法であって、患者についての前記結果は、医療設 備へ収容されるまで生存することを含む方法。 28.請求項23に記載の方法であって、患者についての前記結果は、医療設 備から退院するまで生存することを含む方法。 29.電気信号のパワースペクトルから成る、心臓の心電図から心室細動また は不全収縮の患者の心臓の臨床的に有用な特徴を非侵襲的に確立する装置であっ て、 患者にとって臨床的に関連性のある心停止という結果を予測する、ECG時間 ドメイン信号インターバルの振幅パラメータまたは前記パワースペクトルの周波 数パラメータの少なくとも一つを決定するためのアナライザと、 この少なくとも一つのパラメータを患者の心臓の臨床的に有用な特性に変換す るプロセッサとを含む装置。 30.請求項29に記載の装置であって、前プロセッサは、前記パワースペク トルの重心周波数と前記パワースペクトルのピークパーワー周波数の内の少なく とも一つを前記臨床的に有用な特性に変換する装置。 31.請求項30に記載の装置であって、前プロセッサは、前記の重心周波数 とピークパーワー周波数の少なくとも一つが所定の閾値以上であるか否かを判定 する装置。 32.請求項29に記載の装置であって、前記患者の心臓の臨床的に有用な特 性は、心筋の代謝状態である装置。 33.請求項29に記載の装置であって、前記少なくとも一つのパラメータは 前記の少なくとも二つのパラメータを含む装置。 34.請求項33に記載の装置であって、前記少なくとも二つのパラメータは 、前記パワースペクトルの重心周波数とピークパーワー周波数を含む装置。 35.請求項34に記載の装置であって、前プロセッサは、前記の重心周波数 とピークパーワー周波数の少なくとも一つが対応する閾値以上であることを判定 する手段を含んでいる装置。 36.請求項35に記載の装置であって、前記重心周波数についての前記所定 の閾値は約3.86Hzと約6.12Hzの範囲内であり、前記ピークパーワー 周波数についての前記所定の閾値は約3.5Hzと約7.75Hzの範囲内であ る装置。 37.請求項35に記載の装置であって、前記重心周波数と前記ピークパーワ ー周波数が前記それぞれの閾値以上であることに応答してカウンターショックを 与える除細動器を含む装置。 38.請求項29に記載の装置であって、前記臨床的に有用な特性の値に応答 してカウンターショックを与える除細動器を含む装置。 39.請求項29に記載の装置であって、患者の心電図に応答して前記心電図 を周波数ドメインのパワースペクトルに変換する信号変換器を含む装置。 40.請求項29に記載の装置であって、前記少なくとも一つのパラメータ、 または前記臨床的に有用な特性を表示するための表示器を含む装置。 41.請求項29に記載の装置であって、事象の発生についてのユーザが入力 した指示を受け取るための事象マーカーを含む装置。 42.請求項35に記載の装置であって、前記重心周波数と前記ピークパーワ ー周波数が前記それぞれの閾値以上であることに応答して心肺蘇生を行う蘇生器 を含む装置。
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