JP2001517499A - 吸入器用スペーサ - Google Patents

吸入器用スペーサ

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JP2001517499A JP2000512584A JP2000512584A JP2001517499A JP 2001517499 A JP2001517499 A JP 2001517499A JP 2000512584 A JP2000512584 A JP 2000512584A JP 2000512584 A JP2000512584 A JP 2000512584A JP 2001517499 A JP2001517499 A JP 2001517499A
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ジョン・グラハム・ハーディ
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ニック・スマリー
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ヴィジェイ・パテル
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ノートン・ヘルスケア・リミテッド
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 粉末薬吸入器に用いるスペーサ。スペーサは、室を画定する幅の狭い湾曲本体と、室に連通する吸入口と、室に連通する排出口とを備える。吸入口及び排出口は、使用時に吸入口から室を通って排出口に至る気流が幅の狭い湾曲本体により回転流路に従うように構成される。これにより、気流に連行される粉末薬粒子が選択的に取り出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、粉末薬を分給するための吸入器に用いるスペーサに関する。かかる
スペーサは、投与された薬剤から所定の大きさを超える薬剤粒子を減少させるこ
とで吸入器により有効用量の薬剤を離散的に分給し得るようにするために使用可
能である。
【0002】 従来、乾燥粉末吸入器は、三つの部分、即ち、乾燥粉末の形か或いは要求時に
送給するために乾燥粉末の生成に適した形で固形薬剤を貯留する溜め部と、溜め
から一定用量の薬剤を送給するための計量供給装置と、排出口とを備えている。 排出口から吸入する患者は、計量用量の薬剤を供給される。計量用量吸入器は
、患者が必要に応じて正確な用量の薬剤を投与することができる。これは、特に
、喘息発作等で呼吸困難が急に生じる場合に有益である。 乾燥粉末薬吸入器に係る問題の一つは、有効用量の薬剤が確実に患者の肺に送
給されるようにすることである。投与された薬剤粒子は、重力と気流の影響で大
きさに応じて分離する傾向がある。例えば直径5乃至6μmより小さい小径粒子
は、患者の口腔咽頭を通過して気管、気管支、及び下側気道に入り、そこで治療
作用を発揮することができる。大径粒子は、患者の口頭咽喉に付着する可能性が
高い。かかる口腔咽頭付着は、幾つかの理由から好ましくない。患者は、粒子が
粘膜に付着すると不快な味を感じる。更に、実際に有効用量を構成する吸入分給
薬剤の割合は、減少する。更に、例えば発生率が高いカンジダ感染症(鵞口瘡)
等の望ましくない副作用を引き起こすある種の化学物質の好ましくない堆積が、
コルチコステロイドの投与に関連して報告されている。 加圧計量用量吸入器の場合、煙霧雲を形成する大径の液滴は、「大容量スペー
サ」を設けてこれらの大径液滴をスペーサ壁に衝突させたり、蒸発させたり、ス
ペーサの床上に落下させたりすることにより、分離抽出されてきた。かかる「大
容量スペーサ」は、患者の呼吸気流が吸入器から薬剤を引き出す粉末吸入器への
使用には適していない。 また、衝突面は、薬剤の大径粒子を粉砕するために用いられてきた。しかしな
がら、これには蛇行した空気路が必要となる。この結果、スペーサの体積が増加
し、効果的な薬剤送給を行なうためにより大きな吸入力が必要となる。既に呼吸
上の問題を抱えている患者に更に別の負担をかけることは好ましくない。
【0003】 本発明は、微細粒子の投与量に悪影響を与えることなく大径粒子の投与量を減
少させて大径の薬剤粒子が口腔咽頭に付着する量を減少させると共に、ユーザに
対する呼吸上の負担を増すことなく有効用量の自動投与を可能にする小型の装置
を提供することを目的とする。 本発明の第一の態様によれば、粉末薬吸入器用のスペーサであって、 室を画定する本体と、 前記室に連通する吸入口と、 前記室に連通する排出口と、 を備え、 前記室吸入口と排出口が、使用時に前記吸入口から前記室を通って前記排出口
に至る気流に対して回転流路を提供するように構成されているスペーサが提供さ
れる。
【0004】 本発明の好適な実施形態において、本体は、幅が狭く断面で湾曲した形状を有
する。本体は、断面で閉じた曲線の形状を有する内側表面を含んでもよい。本体
は、好ましくは、上方から見て細長く、その長さ又は高さに比して幅が狭い。本
体は、好ましくは、断面で湾曲しており、円、楕円、卵形その他の閉じた曲線の
形状を有する。また、本体は、部分的に、即ち湾曲形状を有する本体部分のみ、
湾曲していてもよい。 室は、好ましくは円筒状であり、より好ましくは使用時に水平な径方向軸線を
有し、連続した湾曲内壁と二つの略平坦な内壁とを有する断面円形の円筒である
。また、円筒は、断面で楕円、卵形その他の閉じた曲線の形状を有してもよい。 吸入口及び排出口は、粉末薬を連行した気流が吸入口から室に入り排出口から
室を出ることによりスペーサを通過し得るように、室と連通している。吸入口と
排出口の位置は、気流がスペーサを通過するためには室内で少なくともある程度
の回転移動をしなければならないように、室内に位置決めされている。本発明の
好適な実施形態では、360°の回転が室内で生じる。本体の湾曲形状と幅の狭
い形状は、協働して気流の可能な流路を規制し、略回転する流路のみを通過可能
にする。即ち、スペーサ本体の形状により本体の幅方向の移動は減少し、本体の
湾曲部に平行な方向の回転移動が生じる。一般に薬剤粒子の回転移動は,気流か
ら大径粒子を除去する。 気流に連行された粉末薬粒子の回転移動の一つの特定の効果は、粒子に対して
求心力を作用させるということである。求心力の反作用は、粒子を室の表面の方
向に移動させる。粒子に作用する力は粒子の質量に比例するので、質量の大きい
粒子即ち大径粒子ほど大きな力を受け、湾曲面の方向に付勢される。粒子が本体
の壁の内側表面に衝突すると、粒子はそこに付着する傾向がある。このようにし
て、一定の大きさを超える粒子は、スペーサを通過するときに選択的に除去され
る。従って、所望の小径粒子を含む一定用量の薬剤を投与することができる。 湾曲した本体は、ユーザの呼吸努力を増大することなく気流内に回転移動を生
じさせるように構成されている。湾曲した本体は、その幾何形状に依拠して、気
流の流路の方向を急激に変えることなく回転流路を生じさせる。これにより、大
径粒子は、室の内側表面に付着する。大径粒子の破砕が生じ、吸入可能な大きさ
になった薬剤を解放する。 湾曲した本体及び室は、幅方向軸線即ち径方向軸線と横方向軸線とを有しても
よい。好ましくは、幅方向軸線の長さは、横方向軸線の長さより短く、より好ま
しくは横方向軸線の長さの半分である。本体の幅方向長さ即ち径方向軸線の長さ
は、気流の流路が略回転するように規制されるように、本体の横方向長さより短
い。本体の側部は、略幅方向の流れを防ぐように互いに十分近接して配置される
が、スペーサがユーザに呼吸上の負担を与えないように気流の通路を著しく妨げ
ない形状の室を構成するように十分に離間させている。 スペーサ内の流れは、透明な材料から構成したスペーサ内に煙等の不透明の気
体薬剤を流して、従来のやり方で観察してもよい。 好ましくは、吸入口は湾曲した本体と第一の方向で係合し、排出口は本体と第
二の方向で係合する。第一の方向と第二の方向は、幅方向軸線と垂直な湾曲本体
の共通平面内に在る。このようにして、吸入口と排出口は共通平面内に在るよう
に配置され、それらの共通平面は本体の幅方向軸線に対して略垂直である。従っ
て、幅方向の移動よりも回転移動を受けた粒子だけが吸入口から排出口まで通過
することができる。第一の方向と第二の方向は、平行であってもよい。 本発明の幾つかの実施形態では、吸入口は、湾曲した本体と接線方向に係合し
、室内の流路に対して接線方向に本体内に入る。このようにして、気流は室内に
入り、気流に対するスペーサの抵抗を増加させる方向での急激な変化を受けるこ
となく回転流路に従う。排出口も好ましくは湾曲本体と接線方向に係合する。 一実施形態において、吸入口と排出口は、室内に延びていない。これにより、
吸入口と排出口は、気流の流れに対して内側表面と同一平面を成す。これは、乱
流を減少させると共に、粒子が付着する不必要な表面が生じるのを回避する。 また、吸入口と排出口の一方又は両方を室内に延伸させてもよい。このように
、気流を導入する室内の位置又は気流が室を出る位置を選択することができる。
これにより、選択された大きさの範囲内の薬剤粒子を患者に容易に送給すること
ができる。しかしながら、気流内の薬剤粒子の運動量が吸入口から排出口までの
直接の非回転流を防ぐに十分な程度となるように吸入口と排出口とが離間してい
る場合には、吸入口の端部と排出口の端部は上方から見て重なる必要はない。 室内の吸入口端部と室内の排出口端部とは共通の平面内で終端してもよい。好
ましくは、室内の吸入口端部と室内の排出口端部は、上方から見て重なる。室内
の吸入口及び排出口の端部の相対位置は、選択された大きさを超える薬剤粒子の
、気流からの除去効率を高めるように選定してもよい。 本体の一以上の内側表面は、望ましくない大径粒子の付着を容易にするよう粗
化してもよい。これにより、大径薬剤粒子の選択的除去におけるスペーサの効率
を高めることができる。 選択的に取り出される粒子は、所定の大きさより大きい。好ましくは、所定の
大きさは、約10μm、より好ましくは約6μm、最も好ましくは約2μmであ
る。 室の外側の吸入口端部は、粉末薬吸入器の薬剤送給排出口に接続するように構
成してもよい。室の外側の排出口端部は、マウスピースを備えてもよい。 吸入口及び排出口には、より大きな乱流を気流に与えるために内側に螺旋その
他の凹凸面を設けてもよい。 スペーサは、全体又は一部を透明材料から形成してもよい。これにより、ユー
ザは、抽出薬剤の過度の堆積のためにスペーサの清掃が必要な時期を知ることが
できる。スペーサは、清掃時に容易に分解して使用時に再組立し得るように二つ
の部分から構成してもよい。この結果、スペーサの清掃が容易になって最適な性
能を維持し得ると共に、正確な有効用量の薬剤を送給することができる。 スペーサは、室内を幅方向に延びる突出部を一以上備えてもよい。室内にこの
突出部を設けることにより、スペーサを通過する気流内に更に乱流を生じさせる
ことができ、気流から選択的に取り出される薬剤の量も増加する。 突出部は、複数の段差の付いたそらせ板を室の側壁上に配置して構成すること
ができる。段差の付いたそらせ板は、気流に対してくびれを形成するように対向
させてもよい。また、そらせ板は、気流を室の一方の側から他方の側に交互に通
過させるように互い違いに配置してもよい。 そらせ板は、三角形又は楔形であることが好ましい。これらのそらせ板は、円
筒形の室の平坦面から内側に延びるように構成してもよい。そらせ板は、選定さ
れた程度の気流を生じさせるために、必要に応じて気流が傾斜面又は軸線方向に
延びる面に接触するように時計方向又は反時計方向に配設してもよい。 スペーサが二つの部分から構成されている場合、スペーサの二つの半部を接合
するために突出部に留め具を設けてもよい。この留め具は、二つの半部の一方に
係る突出部の一部に設けた螺子山と協働する螺子でよい。螺子は、突出部とは別
個のものでもよいし、スペーサの二つの半部の他方に係る突出部の一体部分であ
ってもよい。また、留め具は、取外し可能なスナップ嵌め装置であってもよい。 スペーサは、粉末分給器と一体であってもよい。 本発明の第二の態様によれば、スペーサを含む粉末薬吸入器であって、 前記スペーサが、 室を画定する幅の狭い湾曲した本体と、 前記室と連通する吸入口と、 前記室と連通する排出口と、 を備え、 前記吸入口と排出口が、気流内に連行される粉末薬の粒子を選択的に抽出し得
るように使用時に吸入口から室を経て排出口に至る気流を前記幅の狭い湾曲した
本体により回転流路に追従させるように配設される、 ことを特徴とする粉末薬吸入器が提供される。
【0005】 以下、添付図面に基づき、本発明を例示的且つ非限定的に更に説明する。図面
において、図1及び図2を参照すると、粉末薬吸入器に使用されるスペーサが、
全体を符号10として図示されている。スペーサは、室12を画定する側壁21
、24と湾曲壁25とを有する直円筒形本体11を備える。スペーサは、室内の
端部14と室外の端部15とを有する吸入口13を備える。スペーサは、室内の
端部17と室外の端部18とを有する排出口16を備える。 本体は、本体の幅方向に延びる幅方向軸線19と、本体の側壁21、24の長
さ方向に延びる横方向軸線20とを有する。本体は、細長く、本体の幅は本体の
側壁の長さに比して短い。 吸入口は、本体の側壁21、24と平行な第一の方向の本体底部側の位置22
で、本体と接線方向に係合する。排出口16は、本体21の側壁と平行で且つ吸
入口13と平行な第二の方向の本体頂部側の位置23で、本体と接線方向に係合
する。従って、吸入口及び排出口は、幅方向軸線19に垂直な共通平面内に存す
る。吸入口端部14と排出口端部17は、室内の対向位置で終端する。即ち、両
端部は、互いに直径方向反対側で終端する。 スペーサは、分解・再組立し得るように二つの部分から構成してもよく、更に
、全体に又は部分的に透明な材料から形成してもよい。これにより、ユーザはス
ペーサの清掃時を容易に決定することができると共に、スペーサの清掃が容易に
なる。
【0006】 以下、粉末薬吸入器に対するスペーサの使用法を説明する。吸入口13の端部
15を介して、粉末薬吸入器の薬剤送給排出口に、スペーサを接続する。ユーザ
が排出口端部18から吸入することにより、必要量の粉末薬を吸入器からスペー
サ内に分給する。粉末薬を連行した気流は、吸入口を通って室内に流入する。本
体の壁の内側表面が湾曲しているため、気流路は、略環状であり、本体の湾曲壁
25に平行な経路に従うように構成される。側壁21、24は、幅方向軸線に沿
った流れを規制し、湾曲壁25と協働して時計方向の回転気流路を生起する。 気流に連行された薬剤粒子は、回転動作を受けるので、求心力が粒子に作用す
る。求心力は、粒子の質量従って大きさに比例する。求心力に対する反作用(仮
想「遠心力」)は、粒子を本体の湾曲壁25の内側表面の方向に移動させる。し
かしながら、十分な質量を有する粒子だけは、気流から移動するに十分な大きさ
の力を受ける。従って、一定の大きさを超える粒子は、気流から選択的に取り出
され、湾曲壁の粗い内側表面に衝突してそれに付着する。この結果、気流に連行
された残存粒子は所望の大きさを有するようになる。次に、これらの粒子は、ユ
ーザにより排出口16から摂取され、正確な有効量をユーザに送給することがで
きる。 本体頂部に排出口を位置決めしたので、重力の作用でスペーサの底部に付着し
易い大きな薬剤粒子の摂取を回避することができ、誤って吸入してしまうことが
なくなる。
【0007】 次に、図3を参照して、スペーサの変形例を説明する。 全体を符号30で示したスペーサは、室32を画定する直円筒形で幅の狭い本
体31を備える。スペーサは、室32と連通する吸入口33と排出口34とを有
する。室内の吸入口端部35と室内の排出口端部36は、上方から見て室内で重
なる。即ち、吸入口と排出口の両端部は、室内の直径方向対向位置で終端しない
程度に上方から見て重なる。 スペーサ30は、スペーサ10の場合と同様に作用する。しかしながら、端部
が上方から見て重なっているので、気流は、排出口に入る前に室内で多少の回転
成分を持って流路を通過しなければならない。更に、排出口端部36はスペーサ
の湾曲壁から離間する方向にずれているので、壁上に付着した粒子を吸入するよ
うなことは起こりにくく、自由回転流の領域内、即ち所望の大きさの粒子がより
連行され易い流路内の位置に首尾よく位置決めし得る。 次に、図4を参照してスペーサの別の変形例を説明する。全体を符号40で示
したスペーサは、室42を画定する本体41を備える。スペーサは、室内の端部
45を有する吸入口43と室内の端部46を有する排出口44とを備える。本体
は、細長く、その側壁の長さより狭い幅を有する。本体は、二つの直線状壁部4
9、50により接合された二つの湾曲した端部壁部47、48を有する。吸入口
端部45と排出口端部46は、室内で上方から見て重なっておらず、吸入口端部
と排出口端部の間には吸入口と排出口とに平行な方向に延びる間隙が存在する。 使用時、スペーサは先に説明したスペーサ10及び30と同様に作用するが、
比較的容積が大きいので、気流の自由度が増す。 図1、図3、図4に示したスペーサ構成のうちいずれを採用するかに拘わらず
、本発明は、大径粒子が口腔咽頭に付着するのを抑制しながら患者の肺に送給さ
れる薬剤の高度の粒子細分化をなお維持している。 表1は、一回あたり400μmの粉末薬を分給する乾燥粉末薬吸入器に対して
、スペーサ無しの場合と、本発明による各種スペーサを備えた場合との比較を示
す。表1から、本発明によるスペーサが、望ましくない領域での大径粒子の付着
を著しく減少させつつ呼吸適合率の高い微細粒子を提供することが分かる。 使用した装置は、英国、ノッティンガムのコプレー・インスツルメンツにより
製造されたアストラ・ドラコ4段液体インピンジャであった。
【0008】
【表1】
【0009】 TD:一回あたり合計投与量 FD:微細粒子投与量 FT:咽喉及び第1段における FF:微細粒子比率 薬剤比率 (通常、6μmより小さい) (通常、8μmより大きい) 図5a及び図5bを参照すると、全体を符号50で示したスペーサの別の変形
例が図示されている。このスペーサは、図1に示したものと類似であるが、室の
幅方向に延びる突出部51を有する。この突出部は、気流が室を通過するとき気
流内に別の乱流を誘発するように作用するので、気流からの薬剤の選択的取り出
し機能を高める。 図6及び図7は、本発明の好適な実施形態を示す。図7は、スペーサの斜視図
であり、その寸法関係は図6を参照して説明される。 スペーサは、環状の円筒形本体60と、該円筒60に対して略接線方向に平行
に配設された管状の吸入口61及び排出口62とを有する。吸入口61の開口部
63と排出口62の入口64の位置は、ハウジング内の吸入口61と排出口爬第
一の62の位置をずらすことにより調節してもよい。従って、吸入口の長さ70
と排出口の長さ69を調節してもよい。吸入口及び排出口の長さは、開口部63
、64が同一平面内に在るように調節してもよいし、粒子含有気流が室60内で
回転することなく開口部63、64間を直接流れるのを防ぐために延伸させて上
方から見て重なるようにしてもよい。吸入口直径71は、排出口直径72より大
きく、ユーザにかかる抵抗をできるだけ小さくしている。室60のサイクロン直
径68は、以下の例では48mmに維持された。 スペーサの平坦な側部には、楔形のそらせ板73、74が配設されている。そ
らせ板73、74は、気流内に所望の程度の乱流を生じさせるために、必要に応
じて空気の流れの方向に対向して或いは背を向けて配置された幅方向に延びる表
面75、76を備えてもよい。そらせ板は、図7に示したように一連のくびれを
形成するように構成してもよいし、また、室内での気流の回転時に幅方向に振動
を生じさせるために気流と平行な面を呈するように構成してもよい。 吸入口61と排出口62との間の直接流を妨げるために、幅方向に延びる支柱
を設けてもよい。 表2及び表3は、幾つかの長さの吸入管及び排出管とそらせ板の各構成とから
得られた粒子の大きさを示す。大径粒子の減少が気流内で観察され、患者に提供
された。 使用した装置は、英国、ノッティンガムのコプレー・インスツルメンツにより
製造されたアストラ・ドラコ4段液体インピンジャであった。この装置は、空力
的な粒子の大きさを測定する。インピンジャの各段は特定の粒子の大きさの分離
機能を有し、各段では決められた大きさの粒子のみを取り込む。微細粒子の投与
量は、第3段及び第4段で取り込まれた薬剤の質量である。 好適な構成では、大径粒子の投与量についてはできるだけ大きく減少させ(典
型的には60%以上)、微細粒子についてはできるだけ小さく減少させる(典型
的には約15%未満)。表2及び表3を参照すると、構成1は、大径粒子につい
ては60%の減少を示したが小径粒子については僅か16%であった。構成7は
、大径粒子については61%の減少を、小径粒子については僅か12%の減少を
示した。構成8は、大径粒子については58%の減少を、小径粒子については僅
か15%の減少を示した。
【0010】
【表2】
【0011】 注記)吸入口直径 = 11.5 mm 排出口直径 = 11.0 mm スペーサ本体内径 = 40 mm
【0012】
【表3】
【0013】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるスペーサの略横断面図。
【図2】 スペーサの平面図。
【図3】 スペーサの変形例の略横断面図。
【図4】 スペーサの変形例の略横断面図。
【図5】 図5a及び図5bは、それぞれスペーサの変形例の第一の略横断面図及びその
線AA′に沿った第二の略横断面図。
【図6】 本発明によるスペーサの寸法関係を示す図。
【図7】 本発明によるスペーサの斜視図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ニック・スマリー 英国 CM19 5PH エセックス州 ハ ーローチャーチ・エンド116 (72)発明者 ブライアン・デビッド・バーニー 英国 SG19 3EP ベッドフォードシ ャー州サンディ ガムリンゲイ チャー チ・エンド1 (72)発明者 ヴィジェイ・パテル 英国 LE11 5DS レセスター州 ラ フボローパジェット・ストリート3

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末薬吸入器用のスペーサであって、 室を画定する本体と、 前記室に連通する吸入口と、 前記室に連通する排出口と、 を備え、 前記室吸入口と排出口が、使用時に前記吸入口から前記室を通って前記排出口
    に至る気流に対して回転流路を提供するように構成されていることを特徴とする
    スペーサ。
  2. 【請求項2】 前記本体が、上方から見て細長く、断面で湾曲した形状を有
    することを特徴とする請求の範囲第1項記載のスペーサ。
  3. 【請求項3】 前記本体が、断面で閉じた曲線の形状を有する内側表面を含
    むことを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項記載のスペーサ。
  4. 【請求項4】 前記内側表面が、断面で円又は楕円の形状を有することを特
    徴とする請求の範囲第3項記載のスペーサ。
  5. 【請求項5】 前記室が、円筒状であることを特徴とする前記請求の範囲の
    いずれか1項に記載のスペーサ。
  6. 【請求項6】 前記吸入口と排出口が、使用時に室内で前記気流を360°
    回転させるように構成されていることを特徴とする前記請求の範囲のいずれか1
    項に記載のスペーサ。
  7. 【請求項7】 前記吸入口が第一の方向で前記湾曲した本体と係合し、前記
    排出口が第二の方向で前記本体と係合し、 前記第一の方向と前記第二の方向とが、前記湾曲した本体の幅方向軸線に対し
    て垂直な共通平面内に在ることを特徴とする前記請求の範囲のいずれか1項に記
    載のスペーサ。
  8. 【請求項8】 前記吸入口及び排出口が、同一平面内に在ることを特徴とす
    る前記請求の範囲のいずれか1項に記載のスペーサ。
  9. 【請求項9】 前記同一平面が、前記本体の幅方向軸線に対して垂直である
    、ことを特徴とする請求の範囲第8項記載のスペーサ。
  10. 【請求項10】 前記吸入口及び排出口が、平行であることを特徴とする請
    求の範囲第8項又は第9項記載のスペーサ。
  11. 【請求項11】 前記吸入口及び排出口が、前記室内に延伸しないことを特
    徴とする前記請求の範囲のいずれか1項に記載のスペーサ。
  12. 【請求項12】 前記吸入口及び排出口の一方が、前記室内に延伸すること
    を特徴とする請求の範囲第1項乃至第10項のいずれか1項に記載にスペーサ。
  13. 【請求項13】 前記吸入口の端部及び排出口の端部が、上方から見て重な
    ることを特徴とする請求の範囲第12項記載のスペーサ。
  14. 【請求項14】 使用時に気流内に乱流を生じさせるために室の幅方向に延
    びるそらせ板形成部を一以上備えることを特徴とする前記請求の範囲のいずれか
    1項に記載のスペーサ。
  15. 【請求項15】 室の幅方向に延びる支柱を備えることを特徴とする前記請
    求の範囲のいずれか1項に記載のスペーサ。
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