JP2001517145A - 農業用分離装置並びに農業用分離機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 農業用分離装置は、回転可能なシャフトに装着された１列の弾性スターホイール（２）を備えたスターシャフト（７）を具備する。硬い材料（例えば、ナイロンもしくはポリプロピレン）で形成され、スターホイール（２）のフィンガー（４）の径方向の長さの４０ないし８０％に渡って径方向に延びるような外径を有するリング（５）がフィンガーの長さを、かくしてフィンガー（４）の可撓性を減じないで、フィンガー（４）間の径方向の内スペースを閑じるように互いに隣接したスターホイール（２）間に装着されている。

Description

【発明の詳細な説明】 農業用分離装置並びに農業用分離機 本発明は、農業用分離装置、並びにこのような装置を備えた農業用分離機に関 する。 農業の分野において、例えば収穫のときに、石取り機、や、静的クリーニング もしくは等級分け機により、根菜もしくは球根植物から土塊並びに／もしくは石 のような物を分離するときにスターホイールを使用することが知られている。こ のようなスターホイールは、中心ハブもしくはボスの周りに配設された複数の弾 性変形可能な“フインガー”を有し、また、他の適当な材料で形成され得るが、 現在ではポリウレタンもしくはゴムで形成されている。使用に際しては、これら 複数のスターホイールは、“スターシャフト”として一般に知られた回転可能な シャフトに装着される。 使用中に、湿った土がスターホイールに付着するか、石のような硬い物がスタ ーホイール間に挟まったりする。この結果、分離効率を低下させたり、スターホ イールの摩耗を生じさせる。 ＧＢ２１４５６１２は、根菜もしくは球根植物から土塊並びに／もしくは石を 分離するのに使用されるように、カウンター回転土塊ローラの上流側に配置され た２つの平行なスターシャフトを開示している。使用においては、互いに近接し たスターシャフトのスターホイールのフインガーが、近接したスターシャフトの スターホイール間の間隙に反れて嵌まる。このような位置では、スターシャフト は、“互いに挟まれた”と称されている。ジャガイモを分離する場合にはジャガ イモの茎がスターシャフトに巻き付くようになり、ドラムのシェルを反らすこと は、ある程度の自己クリーニングを果たさせている。 また、ＥＰ０４１０８０８から、昇降コンベヤーにスターシャフトを配置する ことが知られている。スターホイールは反らされ得るけれども、互いに近接した スターシャフトのスターホイールのフィンガーの端部間に径方向の間隙が生じる 石取り機において特に効果がある。即ち、近接したスターシャフトのスターホイ ールは相互に挟まれない。かくして、スターシャフトの自己クリーニングが生じ ない。 本発明の目的は、物の増大が減じられ、また所定の使用では自己クリーニング が高められるスターシャフトを提供することである。 本発明は、回転可能なシャフトに装着された１列の弾性スターホイールを備え たスターシャフトを具備した農業用分離機であり、硬い材料で形成され、スター ホイールのフィンガーの径方向の長さの４０ないし８０％に渡って径方向に延び るような外径を有するリングがフィンガーの長さを、かくしてフィンガーの可撓 性を減じないで、フィンガー間の径方向の内スペースを閉じるように互いに隣接 したスターホイール間に装着されている、農業用分離装置を提供する。 実際にボスの径を長くすることにより、分離された物（土、小石、並びにプラ ント材）が溜まり得る、スターホイール間の領域が狭くなり、この結果、物の増 大が減じられ、また、スターホイールの相互の挟まりが少なくても自己クリーニ ングが可能となる。 この農業用分離装置は、いかなる農業用分離機、例えば、石並びに／もしくは 土塊分離機、収穫時に根菜もしくは球根植物から土や土塊を分離する機器、並び に静止クリーニング装置に、使用され得る。 本発明は、また、本発明に係わる農業用分離装置を有する農業用分離機を提供 する。好ましくは、この農業用分離機は、本発明に係わる農業用分離装置を少な くとも２つ有し、これらのスターシャフトは互いに隣接して平行に配設されてい る。好ましくは、土塊ローラが、使用時には、分離される物の移動方向で下流側 のスターシャフトに平行にかつ近接して配置されている。 好ましい実施の形態において、前記土塊ローラと下流側のスターシャフトとは 、上流側のスターシャフトのスターホイールと下流側のスターシャフトのスター ホイールとの間の相互の挟まりの程度を変更するか、上流側のスターシャフトの スターホイールのフィンガーの先端部と下流側のスターシャフトのスターホイー ルのフィンガーの先端部との間の径方向の空間を変えるように、近接した上流側 の スターシャフトに対して、１つのユニットとして移動可能である。 このような分離機は、例えば、ジャガイモから土や土塊を分離する間、スター ホイールが自己クリーニングのために互いに挟まっている第１の位置と、例えば 、人参の収穫の間、もしくは石取り機で、または、分離コンベアとして単に使用 されているときに、近接したスターシャフトのスターホイールが互いに挟まって いない第２の位置との間での調節を可能にしている。 本発明は、添付図面に示された実施の形態を参照してさらに説明されるであろ う。 図１は、農業用分離機の２つの互いに挟まることが可能なスターシャフトの一 部を示す平面図である。 図２は、図１の分離機のリングを示す側面図である。 図３は、図１の分離機のスターホイールを示す側面図である。 図４は、スターシャフトの１つと土塊ローラとが、反らされたスターシャフト に対して単一のユニットとして一緒に動き得る農業用分離機を概略的に示す側面 図である。 図５は、スターシャフトのスターホイールが互いに離れた、図４の分離機を概 略的に示す側面図である。 図１において、第１のスターシャフト１は、シャフト（図示せず）に装着され た複数のスターホイール２を有する。これらスターホイール２の各々は、図３に 示すように、ボス３と、湾曲されて径方向に延びた複数の弾性フィンガー４とを 有する。これらスターホイールは、特別な用途に応じて、弾性を有するポリウレ タンもしくはゴムにより好ましくは形成されているが、他の適当な材料により形 成され得る。 図１に示すように、隣接したスターホイール２のボス３の側面は、互いに当接 して、隣接したスターホイールのフィンガー間のスペーサを形成している。 硬い材料で形成されたリング５が、フィンガーの径方向の長さの４０ないし８ ０％に沿って径方向に延びるように、隣接したスターホイール２間で、両ボス３ の外周に装着されている。好ましくは、これら硬いリングは、図１に示すように 、フィンガーに沿って約５０％延びている。また、これら硬いリング５は、好ま しくはナイロンもしくはポリプロピレンのようなプラスチック材により形成され ているが、他の適当な硬い材料が使用され得る。 前記リング５の内径とボス３との間には、リングの装着を容易にするために間 隙の遊びがあるが、これは、必ずしも必要ではない。 図１に示すように、スターホイール２のフィンガー４の側面は、径方向外方に 向かうのに従ってリング５から離れるように内方にテーパが形成されており、リ ング５並びに隣り合うフィンガー４間に間隙１３を規定している。この間隙１３ は、径方向外方に向かうのに従って広くなっている。この結果、石がスターホイ ール間に入ったときに、フィンガー４が横方向に曲がることが可能になっている 。しかし、間隙１３が存在しない場合、即ち、フィンガー４の側面が平行な場合 には、リング５が合理的に機能するであろう。 図１に示すように、第２のスターシャフト６が、前記スターシャフト１と平行 かつ近接して配置されている。これらスターシャフト１，６のスターホイールは 、一方のスターシャフトのスターホイール２のフィンガー４が近接したスターシ ャフトのスターホイール２間の間隙に入るように、互い違いに配設されている。 かくして、近接したシャフト１．６のスターホイール相互は、所謂“互いに挟ま って”いる。 上述したように、図１並びに２に示す硬いリング５は、農業用分離機、例えば 、根菜収穫機（例えば、ジャガイモ収穫機），石取り機、もしくは静的クリーニ ングもしくは等級分け機に組み込まれているスターシャフトに装着され得る。 図４並びに５には、平行な土塊ローラ９の上流側に配置され、互いに平行に近 接された１対のスターシャフト７，８を有する農業用分離機が示されている。こ のローラは、スターシャフト７，８と同じ方向か（例えば、人参の収穫の時）反 対の方向（例えば、ジャガイモの収穫の時）に回転するように配設され得る。 図４並びに５に示されたスターシャフト７，８は、図１に示されたスターシャ フト１，６と類似している。即ち、これらは、ボス３並びに弾性フィンガー４を 備えた複数のスターホイール２を夫々有する。また、これらスターシャフトは、 隣接したスターホイール間でボス３に配置された硬いリング５を有する。 下流側のスターシャフト８と土塊ローラ９とは、１つのユニットとして分離機 に設けられており、一緒になって軸１０を中心として回動可能である。この結果 、スターシャフト８は、スターシャフト７から離れるように移動されて、これと の相互の挟まりの程度が変更する。図５に示すように、前記回動は、相互の挟ま りが全くなくなるようになされ、この結果、スターシャフト７，８のスターホイ ール２のフィンガー４の先端間で径方向の間隙１１が生じる。例えば、人参を分 離するとき、この回動は、分離される物に応じてこの間隙を調節するように使用 され得る。 かくして、図４並びに５に示される分離機は、人参とジャガイモとの両方を分 離するために使用され得る。ジャガイモを分離するときには、スターホイールは 、図４に示すように相互に挟まれ、一方、人参を分離するときには、スターホイ ールは図５に示すように離間され得る。 代わって、図４並びに５に示す分離機は、図５に示されるように作動され、動 作期間に、単に自己クリーニングのために図４の互いに挟まった位置に移動され 得る。 図４並びに５に示すような分離機の効果は、スターシャフト７，８が分離コン ベアの全長を変更しないで、離れるように移動され得ることである。 図４に示すように、分離機がジャガイモの収穫のために使用される場合には、 反対に回転する土塊ローラ９は、ジャガイモの茎をスターシャフト８のスターホ イール２間の間隙に押し込む。スターシャフト７，８のスターホイール４の相互 の挟まりは、この茎を取り除くのに必要である。さらに、スターホイール４間で スターシャフト７，８に配設された硬いリング５により、自己クリーニングをす るのに必要な相互の挟まりの程度は、リング５が無い場合よりも実質的に小さい 。 図４，５に示されるような土塊ローラ９とスターシャフト７，８との組は、分 離表面を形成するように、１もしくは複数の同様の組と直列となるように配設さ れ得る。この分離表面で、各組の土塊ローラと下流側のスターシャフトとは、夫 々の上流側のスターシャフトに対して、１つのユニットとして回動可能である。 かくして、図４並びに５において、各図の左側に示されているスターシャフト１ ２は、２つのスターシャフトと１つの土塊ローラとを有する別の組の上流側のス ターシャフトであり得る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．回転可能なシャフトに装着された１列の弾性スターホイールを備えたスタ ーシャフトを具備した農業用分離機であり、硬い材料で形成され、スターホイー ルのフィンガーの径方向の長さの４０ないし８０％に渡って径方向に延びるよう な外径を有するリングがフィンガーの長さを、かくしてフィンガーの可撓性を減 じないで、フィンガー間の径方向の内スペースを閉じるように互いに隣接したス ターホイール間に装着されている、農業用分離装置。 ２．前記リングは、隣接したスターホイールのボスの外周に装着され、ボスへ のリングの装着を容易にするためにリングとボスとの間に間隙遊びがある請求項 １に記載された農業用分離装置。 ３．前記フィンガーの横方向の反りを容易にするように前記フィンガーの側面 並びにリングの端部間に間隙がある請求項１もしくは２に記載された農業用分離 装置。 ４．前記リングは、硬いプラスチック材で形成されている請求項１，２，もし くは３に記載された農業用分離装置。 ５．前記硬いプラスチック材は、ナイロンもしくはポリプロピレンである請求 項４に記載された農業用分離装置。 ６．添付図面の図１，２，３を参照して説明されたような農業用分離装置。 ７．請求項１ないし６のいずれか１に記載された農業用分離装置を有する農業 用分離機。 ８．複数のスターシャフトが互いに隣接して平行に配設された、請求項１ない し６のいずれか１に記載の少なくとも２つの農業用分離装置を有する農業用分離 機。 ９．前記複数のスターシャフトのスターホイールは、夫々交互に配置され、近 接したスターシャフトのスターホイールの先端は、互いに挟まっている請求項８ に記載の農業用分離機。 １０．前記複数のスターシャフトのスターホイールは、夫々交互に配置され、 スターシャフトのスターホイールの先端は、互いに径方向に離間している請求項 ８に記載の農業用分離機。 １１．土塊ローラが、使用時には、分離される物の移動方向で下流側のスター シャフトに平行にかつ近接して配置されている請求項８，９もしくは１０に記載 の農業用分離機。 １２．前記土塊ローラと下流側のスターシャフトとは、上流側のスターシャフ トのスターホイールと下流側のスターシャフトのスターホイールとの間の相互の 挟まりの程度を変更するか、上流側のスターシャフトのスターホイールのフィン ガーの先端部と下流側のスターシャフトのスターホイールのフィンガーの先端部 との間の径方向の空間を変えるように、近接した上流側のスターシャフトに対し て、１つのユニットとして移動可能である請求項１１に記載の農業用分離機。 １３．前記土塊ローラと下流側のスターシャフトとは、前記上流側のスターシ ャフトに対して回動可能である請求項１２に記載の農業用分離機。 １４．前記土塊ローラと下流側のスターシャフトとは、前記下流側のスターシ ャフトの上流側で、上方の軸を中心として回動可能である請求項１３に記載の農 業用分離機。 １５．添付図面を参照して説明されたような農業用分離機。