JP2001507567A - 好塩アルカエアによるハロゲン化炭化水素の分解 - Google Patents
好塩アルカエアによるハロゲン化炭化水素の分解Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、好塩アルカエア、その抽出物または成分によってハロゲン化有機化合物を少なくとも部分的に分解する方法に関する。更に、ハロゲン化化合物に適応された微生物の取得方法ならびにその方法によって得ることができる微生物が開示されている。
Description
【発明の詳細な説明】
好塩アルカエアによるハロゲン化炭化水素の分解
本発明は、好塩アルカエア、その抽出物または成分によってハロゲン化有機化
合物を少なくとも部分的に分解する方法に関する。更に、ハロゲン化化合物に適
応された微生物の取得方法ならびにその方法によって得ることができる微生物が
開示されている。
ハロゲン化炭化水素、殊に植物保護剤および工業廃棄物からの残留物は、毒性
および存続性のために世界的規模で増大する環境問題を生じている。従来の廃棄
方法は、極めて費用のかかる土壌抽出およびゴミ捨て場での封印された毒性物質
の最終貯蔵もしくは特殊な高温炉内での燃焼を含んでいる。ゴミ捨て場での最終
貯蔵の際の問題は、殊に現在、毒性物質の永続的な封印が実際に保証されうるか
全く確信が持てないことにある。最適でない条件下での燃焼の場合には、極めて
毒性の物質、例えばダイオキシンおよびジベンゾフランが形成される。
此処15年間に亘って塩素化炭化水素を生物学的に分解するという一連の微生
物の能力についての研究がなされてきた(FetznerおよびLingens,Microbiologi
cal Rewievs 58(1994),641-685の概括的刊行物参照)。一般に、シュードモナ
ス(Pseudomonas)属、アル
カリゲネス(Alcaligenes)属、フラボバクテリウム(Flavobacterium)属、ロ
ドコッカス(Rhodococcus)属、ストレプトミセス(Streptomyces)属、ハイフ
ォミクロビウム(Hyphomicrobium)属およびメチロバクテリウム(Methylobacte
rium)属が重要である試験された微生物は、それぞれのハロゲン化炭化水素を僅
かな効率および僅かな濃度で多くの場合に不完全に形質転換するにすぎない。
従って、公知技術水準の欠点を少なくとも部分的に排除する、ハロゲン化有機
化合物を分解するための方法を提供することが必要とされている。殊に、この方
法は、非毒性の最終生成物へのできるだけ完全な分解を可能にすることができな
ければならない。
意外なことに、好塩アルカエアは、ミリモルの濃度までのハロゲン化有機化合
物に適応しうることが確認された。この微生物は、ハロゲン化化合物のハロゲン
原子を、毒性の代謝産物を増加させることなしに、特に例えば無機塩のような無
機化合物に分解する状態にある。この分解は、例示的に液状培養物中の多数の核
異性体のトリクロルフェノール、リンダンおよびDDTについての発酵処理液か
らの有機抽出物の組合わされたガスクロマトグラフィー−質量スペクトル分析に
よって証明されることができた。全ての分解経路については、それぞれ少なくと
も1つの中間生成物を質量スペクトルにより同定することができた。
ハロゲン化有機化合物の分解は、完全な細胞、細胞抽出液、細胞画分または単
離された細胞成分、例えば酵素によって行なうことができる。また、この分解は
、高級塩条件下または有機溶剤の存在下で行なうこともできる。
好塩アルカエアによるハロゲン化有機化合物の本発明による分解は、存在する
方法の本質的な改善を表わす。ハロゲン化有機化合物の高い濃度に対する好塩ア
ルカエアの高い耐性ならびにこの化合物を分解する能力は、異質物質、例えばガ
レン酸および抗生物質に対する好塩細菌類の公知の敏感度の点で著しく驚異的な
ものである(例えば、Kamekura他、Appl.Environ.Microbiol.54(1988),990-
995およびOren,Arch.Microbiol.165(1996),354-358参照)。
従って、本発明の対象は、ハロゲン化有機化合物を好塩アルカエアまたはその
抽出液もしくは成分と接触させ、かつこの有機化合物の分解が生じる条件下で恒
温保持することによって特徴付けられる、ハロゲン化有機化合物を少なくとも部
分的に分解する方法である。
好塩アルカエアは、エウリアルカエオタ(Euryarchaeota)の亜種である(例
えば、Woese,Microbilogical Rev.58(1994),1-9参照)。特に、この表記は、
ハロバクテリアレス(Halobacteriales)目からの微生物および特に有利にハロ
バクテリアケアエ(Halobact
eriaceae)科であると理解される。適当な属の例は、ハロアルクラ(Haloarcula
)、ハロバクテリウム(Halobacterium)、ハロコッカス(Halococcus)、ハロ
フェラックス(haloferax)、ハロルブルム(Halorubrum)、ナトロノバクテリ
ウム(Natronobacterium)およびナトロノコッカス(Natronococcus)である。
特に好ましくは、ハロアルクラ(Haloarcula)属、ハロバクテリウム(Halobact
erium)属およびハロフェラックス(haloferax)属の微生物が使用される。
ハロアルクラ(Haloarcula)属からの適当な種の例は、H.hispanica、H.japon
ica、H.marismortui、H.vallismortis、H.californiaeおよびH.sinaiiensisであ
る。ハロバクテリウム(Halobacterium)属からの適当な種は、H.salinarium、H
.cutirubum、H.trapanicum、H.sodomense、H.lacusprofundis、H.distributumお
よびAmoebobacter morrhuaeである(Torrebalanca,System.Appl.Microbiol.
8(1986),89-99)。ハロコッカス(Halococcus)属からの適当な種は、H.morrh
uae、H.turkmenicusおよびH.saccharolyticusである。ハロフェラックス(Halof
erax)属からの適当な種は、H.denitrificans、H.mediterranei、H.gibbonsiiお
よびH.volcaniiである。ハロルブルム(Halorubrum)属からの適当な種は、H.sa
ccharovorumである。ナトロノバクテリウム(Natronobacterium)属からの適当
な種は、N.gregoryi、N.magadiiおよびN.pharaonisである
。ナトロノコッカス(Natronococcus)属からの1つの適当な種は、N.occultus
である。微生物の分級に関しては、別記しない限り、ティンダール(Tindall)
の概括的刊行物(The Procaryonts,第1巻(1991),768-808)またはDSMZ(
オンラインカタログ:http://www.gbf-braunschweig.de/DSMZ/species/archaea.
htm)の分級に指摘されている。
ハロゲン化有機物質を分解するための好塩アルカエアの天然に由来する数多く
の菌種が適当であるとしても、特にハロゲン化有機化合物へ適応させるための付
加的な選択処理が行なわれるような微生物が使用される。このために、最初に一
定のハロゲン化物質、例えばクロルフェノールまたはリンダンに対して、例えば
1μM、10μMまたは100μMの濃度で成長を示す、天然に由来する微生物
が選択される。この菌株は、出発物質として、例えば上昇する濃度の毒性物質、
例えばリンダンまたはクロルベンゾールの存在下での平板培養によって行なうこ
とができる適応処理のために使用される。
このような適応処理によって、天然の出発微生物に対して本質的に高い耐性お
よびハロゲン化有機物質に対する分解効率を示す微生物が得られる。このような
適応された微生物の1例は、ブダペスト条約の規約により、1996年10月9
日にドイチェン・ザムルング・フォン・ミクロオルガニスメン・ウント・ツェル
クルトゥーレン社(Deutschen Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulture
n GmbH),Mascheroder Weg1b,38124 Braunschweig在、に登録番号DSM111
47で寄託された菌株ハロバクテリウム(Halobacterium)CB1である。引続
き、このような適応された微生物は、さらに選択処理を行なうことができ、この
場合特殊な化合物、例えばトリクロルフェノール、DDTまたはリンダンに対す
る耐性は、再び高められる。更に、こうして得られる、適応された出発微生物の
子孫は、前記化合物の分解のために使用されることができる。
適当な適応された微生物の他の例は、ハロフェラックス・メディテラネイ(Ha
loferax mediterranei)種の菌株から生じかつ1997年9月24日に登録番号
DSM11795でDSMZに寄託された菌株Hf-X1およびハロアルクラ・
カリフォルニアエ(Haloarcula californiae)種の菌株から生じかつ1997年
9月24日に登録番号DSM11794でDSMZに寄託された菌株Hc−U2
である。Hf−X1は特に高度に塩素化されたフェノール、例えばトリクロルフ
ェノール、テトラクロルフェノールおよびペンタクロルフェノールの分解のため
に好適である。Hc−U2は、特に例えば難燃剤のビス−2,2−(3,5−ジ
ブロム−ヒドロキシフェニル)−プロパンのような臭素化炭化水素の分解のため
に好適である。
先に記載されたような適当な天然の微生物の選択および/または先に記載され
た選択処理の使用によって、分解すべき化合物もしくは少なくとも10μM、特
に少なくとも50μM、特に有利に少なくとも100μMおよび多くの場合に有
利に少なくとも1mMの濃度で分解すべき化合物に対して耐性を有する微生物を
準備することができる。
分解すべき化合物は、特に炭素、場合によっては水素およびヘテロ原子、例え
ばO、N、SおよびPならびに少なくとも1つのハロゲン原子を含有する有機化
合物から選択される。特にこの化合物は、少なくとも1つの弗素原子、沃素原子
、臭素原子または/および塩素原子、特に有利に少なくとも1つの弗素原子、臭
素原子または/および塩素原子を含有する。本発明による分解方法によって、有
機的に結合されたハロゲン原子は、無機ハロゲン化物に変換される。
ハロゲン原子は、多種多様の炭素原子、例えば脂肪族(線状または環状)炭素
原子、芳香族炭素原子または/およびオレフィン系炭化水素に結合していてもよ
い。特に好ましくは、分解すべき化合物は、場合によっては塩素化されたポリ芳
香族化合物、例えば塩素化フェノールもしくはベンゾールまたは芳香族ダイオキ
シンもしくはフラン、例えばジベンゾダイオキシンもしくはジベンゾフラン、例
えば2,3,4−トリクロルフェノール、2,3,5−トリクロルフェノール、
2,4,5−トリクロルフェノール、2−クロルジベンゾダイオキシン(2−M
CDD)または1,2,3,4−テトラクロルジベンゾダイオキシン(1,2,
3,4−TCDD)から選択される。適当な化合物の別の例は、脂肪族またはオ
レフィン系炭素原子および芳香族炭素原子に結合している多数のハロゲン原子、
例えばDDTまたはその分解生成物DDEを含む。なおもう1つの好ましい種類
の分解すべき化合物は、塩素化されたポリ脂環式化合物、例えばリンダン(γ−
ヘキサクロルシクロヘキサン)である。
分解すべき化合物の他の特殊な例は、2,3,6−トリクロルフェノール、2
,4,6−トリハロゲンフェノール(この場合、ハロゲン=弗素、塩素、臭素、
沃素)、クロルベンゾール、塩化ベンジル、フェニルエチルクロリド、ヘキサク
ロルシクロヘキサン、例えばα−HCH、β−HCH、γ−KCHおよびδ−H
CH、2,3,4−トリフルオルフェノール、2,3,5−トリフルオルフェノ
ール、2,2−ビス−(4−クロルフェニル)−1,1−ジクロルエタン(DD
D)、クロルパラフィン画分、デカブロムジフェニルエーテル、ペンタハロゲン
フェノール(この場合、ハロゲン=塩素、弗素、臭素)、ビス−2,2−(3,
5−ジブロム−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、3,4,5−トリクロル
フェノール、2,3,4,5−テトラクロルフェノール、2,3,4,6−テト
ラクロルフェノール、アトラジン、アルドリン、ジエルドリン、エンドリンおよ
びその誘導体、例えばエンドリン−アルデヒドまたはエンドリン−ケトン、エン
ドスルファンIおよびII、エンドスルファン−スルフェート、ヘプタクロル、
ヘプタクロルエポキシドおよびメトキシクロルならびに記載された化合物の複数
のものを含有する混合物である。
特に親油性の毒性物質、例えば2−MCDD、1,2,3,4−TCDDまた
はデカブロムジフェニルエーテルは、溶解補助試薬の添加によって生物使用可能
性を劇的に高めることができ、かつ分解を著しく促進させることができる。この
ような試薬の例は、シクロデキストリン、例えばβ−またはγ−シクロデキスト
リン、例えばヘプタキス−2,6−ジ−O−メチル−β−シクロデキストリンで
ある。同様に、溶解補助試薬として、例えばアルキルグリコシドまたはコラート
の種類の界面活性剤を使用することができる。溶解補助試薬は、特に成長する培
養物の毒性物質のモル当量に対して少なくとも0.01モル当量、特に有利に0
.1〜1モル当量の量で添加される。例えば、ハロアルクラ(Haloarcula)属、
殊にH.hispanica、またはハロフェラックス(haloferax)属、殊にHaloferox gi
bbonsiiの微生物から生じる菌株は、このような溶解補助試薬の高い濃度に対し
て特に耐性を有している。
本発明による分解は、好気性、微好気性または嫌気
性の条件下で行なうことができる。微好気性条件とは、空気室を脱ガスしない封
印された反応容器中での発酵のことである。発酵の開始時には、酸素が使用され
るが、しかし、数時間後には、もはや殆んど酸素は使用されない。微生物の成長
は、この微好気性条件下で菌株に応じてアルギニンまたは/および硝酸塩を添加
することによって改善されることができる。微好気性分解のためには、なお光合
成により活性のバクテリオロドプシンを提供する菌株、例えば菌株CB1が特に
好ましい。この場合、同時に光を照射した際には、好気性発酵条件下の場合と類
似の高い細胞密度を達成させることができる。こうして、特定の毒性物質、例え
ばペンタクロルフェノールの場合には、少なくともある程度だけ耐性および分解
速度を高めることができる。
更に、殊に極めて毒性の物質の場合の分解反応の空時収量は、既に高い細胞密
度の場合にパルス食餌または物質の添加によって改善することができる。
本発明の他の対象は、ハロゲン化有機化合物に適応された好塩アルカエア微生
物を製造するための方法である。この場合には、好塩アルカエア出発微生物が選
択され、この場合この微生物は、既に1種以上の選択されたハロゲン化有機化合
物の所定の濃度に対して耐性を有し、また、この出発微生物には、選択処理が行
なわれ、その際に出発微生物に対して選択された化合
物に関連する高められた耐性または/および分解効率を有する適応された微生物
が得られる。この分解処理は、特に毒性物質の存在下での固体培地上での微生物
の平板培養、各毒性物質の際になお成長する微生物の同定および場合によっては
毒性物質の濃度が上昇する際の前記方法の1回以上の繰返しを含む。この一次選
択の際の毒性物質として、例えばリンダンまたはクロルフェノールを使用するこ
とができる。
こうして得ることができる適応された微生物の例は、ハロバクテリウム(Halo
bacterium)CB1(DSM 11147)、ハロフェラックス(haloferax)Hf−X1
(DSM 11795)、ハロアルクラ(Haloarcula)Hc−U2(DSM 11794)または選択
されたハロゲン化有機化合物、例えばトリクロルフェノール、DDTまたはリン
ダンに対して少なくとも同様の耐性または/および分解効率を有する微生物であ
る。引続き、適応された微生物には、特殊なハロゲン化有機化合物に関連して耐
性または/および分解効率を再び上昇させるためにもう1つの選択処理を行なう
ことができ、この場合には、特に一定の濃度の特殊なハロゲン化有機化合物の存
在下で微生物を培養し、この培養により化合物の濃度が高い際に生き残っている
細胞を1つ以上の他の培養過程に施こす。この二次選択処理は、特に液状培地中
で実施される。
更に、本発明のもう1つの対象は、ハロゲン化有機
化合物に適応されかつ先に記載された選択方法によって得ることができる好塩ア
ルカエア微生物である。
ハロゲン化有機化合物を分解するための本発明による方法は、完全な細胞なら
びにこの細胞の抽出液または成分、例えば酵素調製物を用いて実施されることが
できる。好塩アルカエアからの抽出液または酵素の調製、単離または濃度の増加
は、例えばツァン(Zhang)およびプールター(Poulter),J.Org.Chem.58(1
993),3919-3922、ケルシャー(Kerscher)およびエスターヘルト(Oesterhelt
),J.Biochem.116(1981),587-594ならびにダスサルマ(S.DasSarma)およ
びフライシュマン(E.M.Fleischmann)(編)Archaea:A laboratory manual.
Halophiles.xvi-280p.Cold Spring Harbor Laboratory Press,Plainview,Ne
w York,USA,1995およびリュー(Ryu)他,Enzyme Microb.Technol.16(1994)
,266-275に記載されている。当業者は、抽出液、酵素調製物または酵素の製造
のために前記刊行物中に記載された一般的方法を用いることができる。
細胞、抽出液またはその成分は、本発明による分解法で溶解された形で使用さ
れてもよいが、しかし、不動態化された形で使用されることもできる。更に、多
数の微生物の細胞、抽出液および成分を組み合わせることもできる。この方法は
、殊に数多くのハロゲン化化合物が同時に存在する場合に推奨されてもよい。
分解は、特に細胞、抽出液またはその成分が十分な分解効率を示すような条件
下で実施される。この分解は、水性媒体、有機媒体またはこれらの混合物中で行
なうことができる。分解温度は、幅広い範囲、例えば20〜60℃に亘って変動
されることができる。更に、好気性の条件下で、例えば通気により分解を実施す
ることは、有利である。
例えば、分解は、細胞、細胞抽出液または細胞成分を不動態化された形で含む
生物反応器中で実施されることができる。排水流中の分解すべき有機化合物は、
この生物反応器中に導入され、望ましい分解度を達成するために十分な時間で反
応器中に維持される。引続き、特に本質的に有機的に結合したハロゲン原子を含
有しない、生物反応器から導出される排水流は、廃棄されることができ、例えば
清澄装置中に導入されることができる。
更に、本発明は、次の実施例によって詳説される。
例1
適応された微生物の製造
ハロバクテリウム(Halobacterium)属のH.trapanicum、H.salinariumおよびH
.cutirubumの10個の分離片を、寒天板上でクロルベンゾールまたはリンダンの
存在下で照射を用いてかまたは照射なしに0.1μM〜10mMの濃度で恒温保
持することによって、ハロゲン化有機化合物に対する耐性について試験した。H.
salinariumおよびH.trapanicumの分離片からそれぞれ2個ずつを生じさせた、1
0個の試験された菌株の中の4個の菌株は、10μMの濃度になるまで成長する
ことができた。
H.trapanicumから生じた菌株の中の1個の菌株は、微生物のハロバクテリウム
(Halobacterium)CB1(DSM 11147)であった。
特殊な化合物、例えばトリクロルフェノール、DDTまたはリンダンにさらに
適応させるために、ハロバクテリウム(Halobacterium)CB1にもう1つの選
択処理を行なった。このために、CB1を液状培養物(例2の記載と同様の発酵
条件)中でそれぞれ1μMの濃度の毒性物質の存在下で培養し、培養物の最終的
な細胞密度が毒性物質の不在下で培養された比較培養物の細胞密度に到達するま
で接種した。引続き、毒性物質の濃度を10μMに上昇させた。この処理を、毒
性物質の最大許容濃度または溶解性の限界が達成されるまで相応して繰り返した
。
この場合には、特殊な化合物に適応されているCB1の子孫が得られた。即ち
、CB1−Hは、50μMの最大濃度になるまで2,3,4−トリクロルフェノ
ールに適応されている。菌株CB1−GおよびCB1−Kは、培地中の前記毒性
物質の溶解限界になるまでリンダンもしくはDDTに適応されている。菌株CB
1−NおよびCB1−Oは、最大濃度が100μMを
越えるまで2−クロルジベンゾダイオキシンもしくは1,2,3,4−テトラク
ロルジベンゾダイオキシンに適応されている。
また、ハロアルクラ(Haloarcula)属およびハロフェラックス(haloferax)
属の分離片は、培地中のリンダン、DDTおよびダイオキシンに適応させること
ができた。
ハロフェラックス・メディテラネイ(Haloferaxmediterranei)から生じた菌
株の中の1つは、トリクロルフェノール、テトラクロルフェノールおよびペンタ
クロルフェノールの分解のために適している微生物Hf−X1(DSM 11795)で
あった。
ハロアルクラ・カリフォルニアエ(Haloarculacaliforniae)から生じた菌株
の中の1つは、特に臭素化炭化水素の分解に適している微生物Hc−U2(DSM
11794)であった。
例2
トリクロルフェノールの分解
細胞を、接種培養物1mlで接種した100mlのエルレンマイヤーフラスコ
中の培養物35mlとして、適当な成長媒体(NaCl 250g)MgSO4
・7H2O 20g)クエン酸三ナトリウム3g、KCl2g、細菌学的ペプト
ンの酸化物10g、H2O 1 l)中で40℃で好気性または微好気性条件下
で培養した。このフラスコに、微少量のエタノールま
たはイソプロパノール中に溶解した毒性物質2,3,4−、2,3,5−または
2,4,5−トリクロルフェノールを発酵の開始時に添加した。毒性物質の最終
濃度は、50μMであった。40℃で振盪機上で100rpmで7〜10日間の
恒温保持後、処理培養物全部を酢酸エチルエステル中の5%の酢酸溶液2×20
mlを用いて抽出した。このフラスコを再び同じ抽出液で洗浄した。
合わせた有機抽出液を場合によっては窒素流中での濃縮後に組み合わされたガ
スクロマトグラフィー/ei−質量分析法を用いて分析した。更に、発酵の間に
処理培養物それぞれ600μlの対照試料を抽出液800μlを用いて抽出し、
かつ分析した。これと同時に、不利な対照試験(細胞の不在下での媒体中の毒性
物質の恒温保持)を実施し、この場合には、毒性物質の重要な分解は見出されな
かった。
GC−MS分析のために、酢酸エステル抽出液1μlを常温放出系(Gestel K
AS-502)を介して直接に半極性の30m DP−1−カラム(J & W Scientific
Inc.)上に噴射し、1つの勾配(80〜250℃)10℃/分)に亘ってクロ
マトグラフィー処理した。フィンニガン(Finnigan)MAT312電子衝突型質
量分析計を用いての検出により、”分断がない(splitless)”ことを生じた。
トリクロルフェノールに適応された微生物のCB1
−Hを発酵させる場合には、7〜8日後の恒温保持後に好気性条件下で塩素化有
機物質は、もはや検出されることができなかった。微好気性条件下では、緩徐な
分解が見い出された。
第1a図は、2,3,4−トリクロルフェノール(10μM)の存在下でのハ
ロバクテリウム(Halobacterium)CB1−Hの発酵0日後の有機抽出液のガス
クロマトグラムを示す。第1b図からは、微好気性条件下で5日間の恒温保持後
に2,3,4−トリクロルフェノールの殆ど完全な分解が生じたことが明らかに
なる。
第2図は、2,3,4−トリクロルフェノールの質量スペクトルを示し(m/
e=196/198/200)、第3図は、微好気性条件下で同定された推定上
の代謝産物、即ち3,4,5−トリクロル−O−メチルベンズカテキンの質量ス
ペクトルを示す(m/e=226/228/230)。
例3
リンダンの分解
リンダンの分解を、微生物のハロバクテリウム(Halobacterium)CB1−Gを
用いてリンダン1mMの存在下で実施した。発酵抽出液の製造および分析は、例
2の場合と同様に行なわれた。
第4a図および第4b図は、好気性条件下でリンダン1mMの存在下での発酵
2日後もしくは15日後の
有機抽出物のガスクロマトグラムを示す。リンダンのピークの明らかな減少を認
めることができる。
第5図は、リンダンの質量スペクトルを示す(m/e=288/290/29
2)。第6図は、リンダンの微好気性条件下で検出可能な推定上の代謝産物、即
ち1,3,4,5,6−ペンタクロルシクロヘキサンの質量スペクトルを示す(
m/e=252/254/256)。
例4
DDTの分解
2,2−ビス(4−クロルフェニル)−1,1,1−トリクロルエタン(DD
T)の分解を、例2の記載と同様にDDT 1mMの存在下でハロバクテリウム
(Halobacterium)CB1−Kを用いての発酵によって実施した。また、抽出液の
製造および分析は、例2の記載と同様に行なった。
第7a図および第7b図は、DDT 1mMの存在下で発酵2日後もしくは8
日後の有機抽出液のガスクロマトグラムを示す。第7a図の場合には、DDTの
ピークとともに、代謝産物2,2−ビス−(4−クロルフェニル)−1,1−ジ
クロルエチレン(DDE)のピークも確認することができる。第7b図の場合に
は、なおもう1つの代謝産物(第9図参照)を確認することができる。
第7a図に示されたクロマトグラムは、分析的理由
(高すぎるDDT濃度)から10分の1に希釈された抽出液に由来する。第7a
図と第7b図のクロマトグラムを比較することにより、恒温保持時間が増大する
につれてDDTの濃度が減少し、かつ変化された代謝産物スペクトルが生じるこ
とが明らかになる。
第8図は、DDTの質量スペクトルを示す(m/e=352/354/356
)。第9図は、微好気性発酵の際に生じる他の推定上の代謝産物、即ち2−(4
−クロルフェニル)−2−フェニル−1,1−ジクロルエチレンの質量スペクト
ルを示す(m/e=282/284/286)。
例5
例2〜4に記載された方法と同様に、他の有機化合物および微生物を試験した
。
結果は、次の通りであった:
ハロバクテリウム(Halobacterium)CB1(DSM 11147)およびハロフェラ
ックス・メディテラネイ(Haloferaxmediterranei)から生じた菌株は、特に2
,3,6−トリクロルフェノール、2,4,6−トリハロゲンフェノール(ハロ
ゲン=弗素、塩素、臭素、沃素)、2,4,5−トリクロルフェノール、2,3
,4−トリクロルフェノール、2,3,4−トリフルオルフェノール、2,3,
5−トリクロルフェノール、2,3,5−トリフルオルフェノールおよび3,4
,5−トリクロルフェノールの分解に適していた。
ハロバクテリウム(Halobacterium)CB1から生じた菌株は、特にリンダン
の分解に好適であった。
ハロアルクラ・ヒスパニカ(Haloarcula hispanica)およびハロフェラックス
・ギッボンシイ(Haloferax gibbons)から生じた菌株は、DDT、DDEおよ
びDDDの分解に適していた。
ハロフェラックス・ボルカニイ(Haloferax volcani)から生じた菌株は、特
にクロルパラフィン画分の分解に適していた。
ハロアルクラ・カリフォルニアエ(Haloarculacaliforniae)およびハロルブ
ルム・サッカロボルム(Halorubrum saccharovoru)から生じた菌株は、特に臭
素化炭化水素、例えばデカブロムジフェニルエーテルおよびビス−2,2−(3
,5−ジブロム−4−ヒドロキシフェニル)−プロパンの分解に好適であった。
およびハロバクテリウム(Halobacterium)CB−1から生じた菌株は、殊に
微好気性発酵条件下でペンタハロゲンフェノール(ハロゲン=塩素、弗素、臭素
)の分解に適していた。
ハロフェラックス・メディテラネイ(Haloferaxmediterranei)から生じた菌
株は、特に2,3,4,5−テトラクロルフェノールおよび2,3,4,6−テ
トラクロルフェノールの分解に適していた。
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Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.ハロゲン化有機化合物を少なくとも部分的に分解する方法において、この化 合物を好塩アルカエアまたはその抽出液もしくは成分と接触させ、かつこの有機 化合物の分解が生じる条件下で恒温保持することを特徴とする、ハロゲン化有機 化合物を少なくとも部分的に分解する方法。 2.好塩アルカエアをハロアルクラ(Haloarcula)属、ハロバクテリウム(Halo bacterium)属、ハロコッカス(Halococcus)属、ハロフェラックス(haloferax )属、ハロルブルム(Halorubrum)属、ナトロノバクテリウム(Natronobacteri um)属およびナトロノコッカス(Natronococcus)属の微生物から選択する、請 求項1記載の方法。 3.好塩アルカエアをハロアルクラ(Haloarcula)属、ハロバクテリウム(Halo bacterium)属、ハロフェラックス(haloferax)属およびハロルブルム(Haloru brum)属の微生物から選択する、請求項2記載の方法。 4.ハロバクテリウム(Halobacterium)属からの微生物を使用する、請求項3 記載の方法。 5.ハロゲン化有機化合物への適応のために選択処理を行なった微生物を使用す る、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。 6.ハロバクテリウム(Halobacterium)CB1(DSM 11147)、ハロフェラック ス(Haloferax)Hf−X1(DSM 11795)およびハロアルクラ(Haloarcula)H c−U2(DSM 11794)、または特殊な化合物に適応された前記微生物の子孫か ら選択された微生物を使用する、請求項5記載の方法。 7.媒体中の少なくとも10μMの濃度で分解すべき化合物に対して耐性を有す る微生物を使用する、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。 8.媒体中の少なくとも100μMの濃度で分解すべき化合物に対して耐性を有 する微生物を使用する、請求項7記載の方法。 9.分解すべき化合物を、炭素、場合によっては水素およびヘテロ原子ならびに 少なくとも1つのハロゲン原子を含有する有機化合物から選択する、請求項1か ら8までのいずれか1項に記載の方法。 10.分解すべき化合物が少なくとも1つの塩素原子を含有する、請求項9記載 の方法。 11.ハロゲン原子が脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素または/およびオレフィ ン系炭化水素に結合する、請求項9または10に記載の方法。 12.分解すべき化合物を場合によってはポリハロゲン化芳香族化合物から選択 する、請求項9から11までのいずれか1項に記載の方法。 13.分解すべき化合物をハロゲン化フェノール、ベ ンゾール、ダイオキシンおよびフランから選択する、請求項12記載の方法。 14.2,4,6−トリハロゲンフェノール(ハロゲン=弗素、塩素、臭素、沃 素)、2,3,4−トリクロルフェノール、2,3,4−トリフルオルフェノー ル、2,4,5−トリクロルフェノール、2,3,6−トリクロルフェノール、 2,4,5−トリクロルフェノール、3,4,5−トリクロルフェノール、2, 3,4,5−テトラクロルフェノール、2,3,4,6−テトラクロルフェノー ルまたは/およびペンタハロゲンフェノール(ハロゲン=弗素、塩素、臭素)を 分解する、請求項13記載の方法。 15.2−クロルジベンゾダイオキシン(2−MCDD)または/および1,2 ,3,4−テトラクロルジベンゾダイオキシン(1,2,3,4−TCDD)を 分解する、請求項13記載の方法。 16.DDT、DDEまたは/およびDDDを分解する、請求項12記載の方法 。 17.リンダン(γ−ヘキサクロルシクロヘキサン)を分解する、請求項11記 載の方法。 18.溶解を補助する物質の存在下に分解を実施する、請求項1から17までの いずれか1項に記載の方法。 19.溶解を補助する物質をシクロデキストリン、ア ルキルグリコシドおよびコラートから選択する、請求項18記載の方法。 20.溶解を補助する物質を分解すべき化合物1モル当たり少なくとも0.01 モル当量の量で使用する、請求項18または19に記載の方法。 21.ハロゲン化有機化合物に適応された好塩アルカエアを製造する方法におい て、1種以上の選択されたハロゲン化有機化合物の所定の濃度に対して耐性を有 する出発微生物を選択し、この出発微生物を選択処理し、その際に出発微生物に 対して選択された化合物に関連する高められた耐性または/および分解効率を有 する適応された微生物が得られることを特徴とする、ハロゲン化有機化合物に適 応された好塩アルカエアを製造する方法。 22.選択処理がハロゲン化有機化合物の存在下での固体培地上での出発微生物 の平板培養、選択された毒性物質濃度の際になお成長する微生物の同定および場 合によっては毒性物質の濃度が上昇する際の前記方法の1回以上の繰返しを含む 、請求項21記載の方法。 23.適応された微生物としてハロバクテリウム(Halobacterium)CB1(DSM 11147)または少なくとも同様の耐性または/および分解効率を有する微生物が 得られる、請求項21または22に記載の方法。 24.適応された微生物に、特殊なハロゲン化有機化合物に関連して耐性または /および分解効率を上昇させるためにもう1つの選択処理を行なう、請求項21 から23までのいずれか1項に記載の方法。 25.請求項21から24までのいずれか1項に記載の方法によって得ることが できる、ハロゲン化有機化合物に適応された好塩アルカエア微生物。 26.ハロバクテリウム(Halobacterium)CB1(DSM 11147)またはハロゲン 化有機化合物に関連して少なくとも同様の耐性または/および分解効率を有する 微生物である、請求項25記載の微生物。 27.ハロフェラックス(Haloferax)Hf−X1(DSM 11795)またはハロゲン 化有機化合物に関連して少なくとも同様の耐性または/および分解効率を有する 微生物である、請求項25記載の微生物。 28.ハロアルクラ(Haloarcula)Hc−U2(DSM 11794)またはハロゲン化 有機化合物に関連して少なくとも同様の耐性または/および分解効率を有する微 生物である、請求項25記載の微生物。
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