JP2001505563A - 血液型の変換方法 - Google Patents
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- A61K35/00—Medicinal preparations containing materials or reaction products thereof with undetermined constitution
- A61K35/12—Materials from mammals; Compositions comprising non-specified tissues or cells; Compositions comprising non-embryonic stem cells; Genetically modified cells
- A61K35/14—Blood; Artificial blood
- A61K35/18—Erythrocytes
Abstract
(57)【要約】
本発明は、血液型特異的抗原を赤血球から酵素的に分離するために改良された方法に関するものである。この方法は最初に、赤血球のpHを酵素活性に適当なpHに滴定調節し、次に抗原の除去が所望される程度に到達したときに貯蔵および/または輸血に適当なpHに滴定調節するものである。滴定調節で使用される緩衝液は、赤血球の変換もしくは貯蔵/輸血のための目標pHに対して顕著に高いまたは低いpH値を有する。本発明は、少なくとも一部では、滴定調節を行っても赤血球の完全な構造がほとんど損失しないという発見に基づいている。さらに、本発明は、ポリエチレングリコールを添加して赤血球抗原の酵素的除去の効率を改良した方法に関するものである。
Description
【発明の詳細な説明】
血液型の変換方法
1.序論
本発明は、赤血球から血液型特異的抗原を分離する酵素的方法に関するもので
ある。
2.発明の背景
定義される抗原の存在の有無に基づいて、ヒトの血液はO、A、B、およびA
Bで示される主な4つのタイプもしくはグループ分類されている。A血液型の認
知されたサブタイプは主な3つがあり、A1、Aint、およびA2が知られている
。
血液型A1、A2、B、およびOに結合している糖質構造は図1A−1Dに示さ
れている。A2およびB抗原は外部抗原成分1種からなり、一方A1抗原は2種の
抗原成分を包含し、そして多くの成分は糖鎖に関わる外部残基を持ち(図1B)
、マイナーな成分は内部残基と共に外部残基の両者を持っている(図1A)。
血漿中においてA型赤血球の単体は、B型赤血球に向かう抗体を持っている(
抗−B抗体)。逆に言えばB型赤血球の単体は、血漿中において抗−A抗体を持
つ。ヒトのO血液型はAおよびB抗原の両方に向かう抗体を持つ。
そのような抗体の存在は輸血に対する問題をなしている。もし輸血される人間
が提供者の血液に対する抗体を持っているならば、生命の危険を脅かす重大な反
応が起こるおそれがある。全ての血液型でヒトに安全に輸血ができる唯一の血液
型はO血液型であり、しばしば“ユニバーサル ドナー”血液と言われている。
しかしながら、O血液型の利用の可能性は、必要とされている輸血を満たすには
不十分である。なぜならO血液型を持つのは人口の半分もいないのである。
さらに提供された血液の寿命は制限されているので、利用可能な血液の供給と
、必要とされる輸血量との相違は、国際的にみてもしばしば血液バンクにある貯
蔵血液の大量の破壊を導いている。
安全に輸血できる血液の要求を満たし、また提供された血液をより有効に利用
するために、A、BもしくはAB型の赤血球を“ユニバーサル ドナー”血液に
変換させる技術が発展している。
B血液型をO血液型に変換するには、緑コーヒー豆(“B−zyme”)から
生じるα−ガラクトシダーゼ酵素を用いて達成することができる。そして該酵素
は、O血液型に関係するH−抗原と全く同一の糖質構造と、末端ガラクトースと
を結合しているα−1,3結合を切断する(図1Cに点線で切断を示す)。この
方法によって変換された血液は、患者に安全な輸血がなされる(例えば、米国特
許第4,330,619号および同第4,427,777号明細書;Lennyら、
1991、Blood、77:1383−1388;Goldstein、1989、Transfus
ion Medicine Reviews III (3):206−212参照)。コーヒー豆のα
−ガラクトシダーゼ遺伝子はクローン化され、特性が明らかにされ、B型赤血球
の変換において使用される組換え酵素が生成されるように発現され(ZhuおよびG
oldstein、1994、Gene、140:227−231)、またクローン化酵素は
輸血のための赤血球の生成にも使用されている(Lennyら、1995、Transfusi
on、35:899−902)。
同様にAint−A2血液型は鶏の肝臓において生じるα−N−アセチルガラクト
サミニダーゼ酵素の使用により十分に脱抗原化される(“A−zyme”、米国
特許第4,609,627号明細書;Goldsteinら、1984、ISBT の第18回学会 の要約集
の“Enzymatic Removal of Group A antigens”、Karger、Munic
h、p.86;Goldstein、1989、Transfusion Medicine Reviews III (3 )
:206−212)。鶏の肝臓α−N−アセチルガラクトサミニダーゼ遺伝子
はクローン化され、特性が明らかにされ、発現された(ZhuおよびGoldstein)1
993、Gene、137:309−314)。
A1抗原には、外部抗原成分と共に内部抗原成分が包まれているので、α−N
−アセチルガラクトサミニダーゼで処理後であっても、内部抗原成分は残る。エ
ンド-ガラクトシダーゼは内部抗原を分離するために必要とされる。
フラボバクテリウム ケラトリティクス(Flavobacterium Keratolyticus)
が生産するエンド−β−ガラクトシダーゼはこの内部抗原構造を分離するために
使用され、Goldsteinらの係属中の米国特許出願第08/712,072号に開
示されている。
しかしながら、すでに知られている赤血球の酵素的変換方法は、数多くの欠点
がある。例えば米国特許第4,330,619号および同第4,609,627
号明細書に記載された方法は、酵素的変換の前後に数多くの平衡ステップを含む
。まず、特に赤血球のpHを、リン酸クエン酸緩衝液で細胞を繰り返し懸濁する
ことによってpH5.6−5.8(酵素活性の至適pH範囲)に減少させる。次
に赤血球を酵素的に脱抗原化し、最終的にはpH7.2−7.4の緩衝液を用い
て別の一連の平衡ステップにより酵素を除去し、赤血球を生理的pHに戻す。そ
れらの平衡ステップは時間が消費されるだけでなく、扱いにくく、多量な緩衝液
および多数の遠心分離ステップが必要である。さらに、時間毎に系を開いて緩衝
液を再導入し、無菌状態が維持されなくなる機会を作っているのである。
多数の平衡ステップはいくつかの理由から実行されている。まず最初に、輸血
反応を回避するために必要とされる程度まで赤血球を脱抗原化するために、赤血
球の生理的pHよりも大幅なpHの低下が酵素処理を行うために必要である。次
に、赤血球はpH変化に抵抗性を与える強い自然の緩衝液を含み、必要とされる
pH調整を行うが困難となる。最後に、逐次のpH調整は、赤血球の構造の歪み
および溶血を回避するのに必要である。
もし酵素的方法を商業的規模で赤血球の脱抗原化に利用するならば、時間効率
がよいということだけでなく、材料のコストや量を減らすために、相対的に少量
の緩衝液および少ない数の洗浄ですむ方法を用いるのが望ましい。したがって本
発明の方法はそれらの問題を解決するためになされたものである。
3.発明の要旨
本発明は、血液型に特異的な抗原を赤血球から酵素的に分離する改善された方
法に関するものである。この方法は、まず酵素活性に適当なpHに赤血球のpH
を滴定調節し、次に抗原の除去が所望される程度に到達したときに貯蔵および/
または輸血に適当なpHに滴定調節するというものである。滴定調節に用いる緩
衝液は、赤血球の変換もしくは貯蔵/輸血のための目標pHに対して顕著に高い
または低いpH値を有する。本発明は、少なくとも一部では、赤血球の構造およ
び代謝的完全性が滴定調節を行ってもほとんど損失しないという発見に基づいて
いる。
4.図面の説明
図1A−Dは、血液型に関する抗原構造の構造図である。
(A)内部抗原残基と共に外部抗原残基を含んでいるA1抗原のマイナー成分;
(B)外部抗原残基を包含するA1抗原の主要成分;
(C)B血液型に関する抗原;および
(D)ユニバーサル ドナーO血液型に関する糖質構造。
図2A−Bは、ポリエチレングリコール無し(A)もしくは有り(B)で変換
された赤血球とネイティブ赤血球との浸透圧脆弱性の研究である。
5.発明の詳細な説明
開示内容を明確にする目的のために、制限する訳ではないが、本発明の詳細な
説明を以下の章に分けた。これらの章は、赤血球から血液型特異的抗原を分離す
るために行われるステップを連続して記述している。
(i)赤血球の調製;
(ii)酵素処理前のpH滴定調節;
(iii)血液型特異的抗原の酵素的分離;および
(iv)酵素の除去およびpHの滴定調節。
5.1.赤血球の調製
輸血用赤血球を生成する本発明の方法を使用するためには、最初に被検者から
収集された血液から赤血球を得、次に標準的な技術を利用して、血小板および白
血球のような他の血液成分から赤血球を分離する。
例えば、制限する訳ではないが、パックされた赤血球(パックされた赤血球も
しくはRBCパック)は、血小板およびほとんどの白血球を除去する条件である
、4.8分間、1,250g−4,000gの遠心分離によって収集全血から調
製することができる。
本発明によれば、先に貯蔵のために収集および調製しておいた赤血球を使用す
ることができる。しかしながら、そのような調製物は、酵素処理前に除去するの
が望ましい栄養素および/または防腐剤を含んでいるかもいれない。ただし、そ
のような除去は必ずしも求められない。
本発明を実施するために、赤血球は少なくとも約80%、より好ましくは、8
5〜95%のヘマトクリット(血球容積比)値の懸濁液であるのが好ましい。例
えば、制限する訳ではないが、上記値を満たす赤血球懸濁液は標準的な血漿エク
スプレッサーを用いて、パックされた赤血球から上清を一部取り除くことにより
生成することができる。
得られた組成物を、ここでは“ネイティブ赤血球懸濁液”とよぶ。
5.2.酵素処理前のpH滴定調節
赤血球から酵素的に抗原を分離するために、ネイティブ赤血球懸濁液(全章に
記載されたように調製したもの)のpHは、酵素活性に適当な範囲にすることが
必要である。換言すれば、ネイティブ赤血球懸濁液のpHは、輸血反応が避けら
れるように、変換する酵素が抗原を除去するために十分に機能するレベルに調節
される。このようなpHレベルは、典型的にはある範囲のpH値であり、ここで
は“変換pH”とよぶ。
本発明によれば、ネイティブ赤血球懸濁液のpHは、適切な緩衝液を用いた滴
定調節により変換pHに調製される。ここで使用されている、“滴定調節”およ
び“滴定調節する”という用語は、緩衝液(またはその均等物)の添加を言及し
、該緩衝液は変換pHもしくはネイティブ赤血球懸濁液のpHと大幅に異なるp
Hを持つ(大幅な相違とは少なくとも1pH単位の相違を言い、好ましくは2p
H単位以上を言う)。したがって、変換pHを維持している溶液中で繰り返し赤
血球を懸濁する従来の方法とは対照的に、本発明の方法は滴定調節する緩衝液の
添加によって、ネイティブ赤血球懸濁液のpHを変えている。滴定調節する緩衝
液の使用により、1ステップまたは数ステップで赤血球のpHを変換pHにする
ことができ、従来技術の方法と比較して、僅かに少量の緩衝液しか必要としない
。
緩衝液は、懸濁液を連続的に攪拌しながらネイティブ赤血球懸濁液に添加する
のが好ましい。これは赤血球の物理学的構造もしくは生理機能を損傷するであろ
うpH値に赤血球がさらされることを回避するためである。
さらに、以下に詳細を記載したように、必要とする緩衝液の量は、あらかじめ
確立された滴定曲線を基にして、前もって計算することができ、存在する赤血球
の量に応じて調節することができる。
例えば、制限する訳ではないが、赤血球変換で使用される酵素がコーヒー豆α
−ガラクトシダーゼ(“B−zyme”天然物または組換え物)である場合、変
換pHは5.4〜5.8(含む)が好ましく、さらに好ましくは5.4〜5.6
である。
制限する訳ではないが他の例として、赤血球変換で使用される酵素が鶏の肝臓
N−アセチルガラクトサミニダーゼ(“A−zyme”天然物または組換え物)
である場合、変換pHは5.4〜7.0が好ましく、さらに好ましくは5.8〜
6.5である。
制限する訳ではないが他の例として、赤血球変換で使用される酵素がフラボバ
クテリウム ケラトリテイクス(Flavobacterium Keratolyticus)から生じるエ
ンド−β−ガラクトシダーゼ(“ENDO−A”天然物または組換え物)である
場合、変換pHは5.4〜7.0が好ましく、さらに好ましくは5.8〜6.5
である。
滴定調節に使用される緩衝液は、緩衝容量の強さ(本来赤血球はpHの変化に
抵抗性を有する)と、赤血球の生理機能への調和性とを基にして選択される。
好ましい緩衝液は、リン酸クエン酸/塩化ナトリウムおよび/またはリン酸/
塩化ナトリウムである。他の使用できる緩衝液はグリシン/クエン酸ナトリウム
である。酢酸含有緩衝液は使わないのが好ましい。
緩衝液のpHは、変換pHと少なくとも1単位、好適には2単位以上相違する
pH単位であるものを選択することができ、この相違は、ネイティブ赤血球懸濁
液のpHの望まれる変化と同じ方向である。例えば、ネイティブ赤血球懸濁液の
pHを7.2から変換pHの5.4−5.6に導くのが望まれる場合、緩衝液は
4.5もしくはそれ以下のpHを持つのが好ましく、さらに好ましくは3.5未
満のpHを持つのがよい。例えば、制限する訳ではないが、そのような緩衝液は
2.0超のpHを持つ。
攪拌しながら、緩衝液を添加した後、得られた懸濁液を室温で少なくとも5−
10分間、好ましくは10−15分間平衡化する。
限定する訳ではないが、本発明の特定例として、pH2.8のリン酸クエン酸
/塩化ナトリウム緩衝液(0.051Mクエン酸一水和物、0.019Mリン酸
二ナトリウム(無水物)および0.110M塩化ナトリウム)は、室温で少なく
とも10分間、赤血球懸濁液1gにつき緩衝液0.59gを攪拌しながら加える
ことにより、85−95%のヘマトクリットを有するネイティブ赤血球懸濁液を
、pH5.4−5.6に滴定調節するために使用され得る。
平衡化に続き、得られた赤血球懸濁液のヘマトクリット(変換前赤血球懸濁液
とよぶ)は、遠心分離によって上清の量を減少させれば元に戻され得る。
5.3.血液型特異的抗原の酵素的分離
次に、輸血反応が回避される程度まで血液型特異的抗原の十分量が除去される
ように、変換pHで酵素を変換前赤血球懸濁液に添加することができる(ただし
すべての輸血反応の発生を絶対的に阻止する必要はない)。例えば、限定する訳
ではないが、輸血反応の起こる危険率が少なくとも10倍減少するか、および/
または血液型特異的抗原の酵素的分離の程度が、酵素処理された赤血球を血液型
特異的抗原に関する標準凝集アッセイ試験で陰性結果を示す程度であることがで
きる。
使用される酵素の濃度、および酵素処理の時間は、変換される赤血球の量、赤
血球の濃度、温度、緩衝液系等に基づいて変化するが、いかなるパラメーターの
変化であってもそれを補う手段は当業者に知られている。
例えば、限定する訳ではないが、本発明の第1の態様において、85−95%
のヘマトクリットに濃縮され、かつ5.4−5.8の変換pH、好ましくは5.
4−5.6の変換pHで変換前赤血球懸濁液を構成する標準血液単位(ここでは
、パックされた赤血球の米国標準単位について言及している)が、B抗原の除去
のためにコーヒー豆α−ガラクトシダーゼにより変換される場合、pH5.6±
0.05のリン酸クエン酸−塩化ナトリウム緩衝液(0.021Mクエン酸一水
和物、0.058Mリン酸二ナトリウム(無水物)および0.077M塩化ナト
リウム)の20−30ml中、32,000−45,000酵素単位、好ましく
は45,000酵素単位のコーヒー豆α−ガラクトシダーゼ(好ましくは
Pichia pastorisで発現させた組み換えコーヒー豆α−ガラクトシダーゼがよい
)を赤血球懸濁液に添加することができる。次に酵素/赤血球混合物は4−37
℃の温度で、好ましくは26℃、1−24時間、好ましくは135分間、攪拌し
ながらインキュベートすることができる。
一方、限定する訳ではないが、本発明の第2の特定例において、85−95%
のヘマトクリットに濃縮され、かつ5.4−5.8の変換pH、好ましくは5.
4−5.6の変換pHで変換前赤血球懸濁液を構成する標準血液単位は、コーヒ
ー豆α−ガラクトシダーゼにより変換されてB抗原が除去される。このB抗原の
除去は、pH5.6のリン酸クエン酸/塩化ナトリウム緩衝液(0.021Mク
エン酸一水和物、0.058Mリン酸二ナトリウム(無水物)および0.077
M塩化ナトリウム)の8−15ml中、10,000−30,000酵素単位、
好ましくは20,000酵素単位のコーヒー豆α−ガラクトシダーゼ(好ましく
はPichia pastorisで発現させた組み換えコーヒー豆α−ガラクトシダーゼがよ
い)を赤血球懸濁液に添加し、さらにポリエチレングリコールを約10−40%
、好ましくは25−35%(重量/容量)含有するポリエチレングリコール溶液
、もしくは同等の誘導体(約1450−6000ダルトンの平均分子量を持つ)
を赤血球懸濁液に添加することによりなされる。なおポリエチレングリコール溶
液は得られた酵素/赤血球懸濁液中で約1−6%、好ましくは2−4%のポリエ
チレングリコール濃度に達しているようにするのがよい。次に酵素/赤血球/ポ
リエチレングリコール混合物は4−37℃、好ましくは26℃で、0.5−16
時間、好ましくは1時間おだやかに攪拌しながらインキュベートすることができ
る。ポリエチレングリコールもしくはその同等の誘導体の添加は、酵素効率を増
加させるので、より短時間でより少ない酵素で所望の量の抗原除去を行うことが
できる。一つの態様として、酵素をポリエチレングリコール溶液に含有させるこ
とができる。
限定する訳ではないが、本発明の第3の特定例において、85−95%のヘマ
トクリットに濃縮され、かつ5.4−7.0の変換pH、好ましくは5.8−6
.5の変換pHで変換前赤血球懸濁液を構成する標準血液単位がA抗原の除去の
ために鶏の肝臓N−アセチルガラクトサミニダーゼ(好ましくは組み換えられた
、Pichia pastorisで発現させた鶏の肝臓N−アセチルガラクトサミニダーゼが
よい)により変換される場合、pH5.8−6.5のリン酸/塩化ナトリウム緩
衝液(0.093M塩化ナトリウムを含有する0.050Mリン酸二ナトリウム
(無水物)である第一溶液のpHを、0.11M塩化ナトリウムを含有する0.
050Mリン酸一カリウムである第二溶液で調整することにより調製された)の
10−40ml中、40,000−160,000酵素単位、好ましくは60,
000−120,000酵素単位の鶏の肝臓N−アセチルガラクトサミニダーゼ
を赤血球懸濁液に添加することができる。その酵素/赤血球混合物を4−37℃
の温度で、好ましくは26−37℃、2−24時間、好ましくは2−5時間おだ
やかに攪拌しながらインキュベートすることができる。これとは別に、通常の生
理食塩水(0.9%塩化ナトリウム、150mM)を前述の緩衝液の代わりに使
用してもよい。
限定する訳ではないが、先の態様の変更例であり、上記の第2の特定例とほぼ
同じである本発明の第4の特定例において、赤血球/酵素混合物は、ポリエチレ
ングリコールもしくはそれと同等の誘導体を1−6%(重量/容量)、好ましく
は2−4%(重量/容量)含有することができる。なおこの場合、必要なN−ア
セチルガラクトサミニダーゼの量は30−50%減少し、抗原除去のために必要
な時間は10−30%減少する。
限定する訳ではないが、本発明の第5の特定例において、85−95%のヘマ
トクリットに濃縮され、かつ5.4−7.0の変換pH、好ましくは5.8−6
.5の変換pHで変換前赤血球懸濁液を構成する標準血液単位がA抗原残基の除
去のためにフラボバクテリウム ケラトリティクス(Flavobacterium Keratolyt
icus)から生じるβ−エンドガラクトシダーゼにより変換される場合、pH5.
8−6.5のリン酸/塩化ナトリウム緩衝液(0.093M塩化ナトリウムを含
有する0.050Mリン酸二ナトリウム(無水物)である第一溶液のpHを、0
.11M塩化ナトリウムを含有する0.050Mリン一酸カリウムである第二溶
液で調整することにより調製された)の0.5−40ml中、10−120,0
00酵素単位、好ましくは10,000−40,000酵素単位のβ−エンドガ
ラクトシダーゼを赤血球懸濁液に添加することができる。次にその酵素/赤血
球混合物は、4−37℃の温度で、好ましくは26−37℃、2−24時間、好
ましくは2−5時間おだやかに攪拌しながらインキュベートされる。これとは別
に、通常の生理食塩水(0.9%塩化ナトリウム、150mM)を前述の緩衝液
の代わりに使用することができる。
限定する訳ではないが、先の特定例の変更である本発明の第6の特定例におい
て、赤血球/酵素混合液はポリエチレングリコールもしくはその同等の誘導体を
1−6%(重量/容量)、好ましくは2−4%(重量/容量)含有することがで
きる。なおこの場合フラボバクテリウム ケラトリティクス(Flavobacterium K
eratolyticus)β−エンドガラクトシダーゼの量は30−50%減少し、抗原除
去のために必要な時間は10−30%減少する。
限定する訳ではないが、本発明の第7の態様において、鶏の肝臓N−アセチル
ガラクトサミニダーゼおよびフラボバクテリウム ケラトリティクス(Flavobac
terium Keratolyticus)β−エンドガラクトシダーゼの組み合わせは、上記の特
定例での記載内容と同様の酵素濃度、処理時間等を用いてA型赤血球から抗原を
除去するために使用され得る。
限定する訳ではないが、本発明の第8の態様において、コーヒー豆α−ガラク
トシダーゼおよび鶏の肝臓N−アセチルガラクトサミニダーゼおよび/またはフ
ラボバクテリウム ケラトリティクス(Flavobacterium Keratolyticus)β−エ
ンドガラクトシダーゼの組み合わせは、上記の特定例での記載内容と同様の酵素
濃度、処理時間等を用いてAB型赤血球から抗原を除去するために使用され得る
。
連続酵素処理もしくは先の酵素またはその機能的均等物の任意の同時の組み合
わせによる処理も行うことができる。
ポリエチレングリコール、その誘導体を利用する様態において、約0.5グラ
ムのデキストランサルフェートを1グラムのポリエチレングリコールのかわりに
使用できる。
このような方法において酵素に処理された赤血球は、血液型特異的抗原が輸血
反応を回避する程度に除去されており、以下“変換された赤血球”とよぶ。
5.4.酵素の除去およびpHの滴定調節
抗原を赤血球から取り除いた後、得られた変換された赤血球は、そのpHを生
理的レベル(約pH6.7−7.4)に戻し、かつ該赤血球に結合する酵素を除
去するように処理される。この処理は、一連のステップにより達成することがで
き、その幾つかは変換された赤血球を洗浄することであり、その他は変換された
赤血球のpHを生理的レベルに滴定調節することである。
例えば、洗浄は任意の生理的溶液を用いて行うことができる。ここで、変換さ
れた赤血球はまず該溶液に懸濁され、続いて上清を取り除いて、ヘマトクリット
が75−95%、好ましくは80−90%に戻される。該溶液のpHは、生理的
レベル(約6.7−7.4)であることができる。好適な溶液は、例えば通常の
生理食塩水(0.9%塩化ナトリウム、150mM)およびリン酸緩衝液である
。洗浄は、任意の遠心分離機ベースの装置、例えば自動化された細胞洗浄機、と
くに、制限する訳ではないが、Cobe 2991 Blood Cell Processorが挙げられる。
変換後、少なくとも1回、好ましくは2回の洗浄が行われ、さらに好ましくは5
回以上の洗浄を行うのがよい。
さらに、1回または2回の洗浄の後、変換された赤血球のpHは、生理的レベ
ルの6.7−7.4に到達するように滴定調節されるのがよい。
滴定調節の方法は、滴定調節に用いられる緩衝液のpHを、変換の前になされ
るpH調節に対し、反対方向にpHを変化させておくこと以外は、上記の5.2
.章で記載した方法と同じである。
緩衝液のpHは、好ましくは生理的pH(6.7−7.4)と少なくとも1p
H単位、好ましくは少なくとも2pH単位異なるように選択することができる。
この相違は、変換された赤血球のpHの所望の変化と同じ方向である。例えば、
変換された赤血球の懸濁液のpHが最初に5.5である場合、滴定調節する緩衝
液のpHは、好ましくは8以上、さらに好ましくは9以上であるのがよい。例え
ば、制限する訳ではないが、このような緩衝液のpHは、10未満であるのが好
ましい。
制限する訳ではないが、一つの特定例において、140mM、pH9−9.5
のリン酸二カリウム緩衝液(2NのNaOHでpH調整された、0.14Mのリ
ン酸二カリウム(無水物)である)は、室温で10分間以上攪拌しながら赤血球
懸濁液1gにつき該緩衝液1.25g添加することにより、75−95%のヘマ
トクリットを有する変換された赤血球を、6.4−7.4の生理的pHに滴定調
節することができる。
平衡化に続き、変換された、pH調整された赤血球を上記のように再度洗浄す
ることができ、輸血可能な赤血球を調製することができる。
これとは別に、輸血可能な赤血球をさらに処理してさらなる抗原または病原体
を除去することもできる。
6.実施例:B血液型血球のH型(O型)への変換
最初に、B型赤血球の一つのユニットを遠心分離し、上清の適当量を結晶エク
スプレッサーにより取り除き、85−95%のヘマトクリットを有するネイティ
ブ赤血球懸濁液を生成した。このネイティブ赤血球懸濁液の重量を測定した。
攪拌しながら、pH2.8のリン酸クエン酸/塩化ナトリウム緩衝液(0.0
51Mクエン酸一水和物;0.019リン酸ニナトリウム(無水物)および0.
110M塩化ナトリウム)をネイティブ赤血球懸濁液1gにつき0.59g加え
、得られた懸濁液を室温で10分間平衡化させ、5.4−5.6のpHを有する
赤血球懸濁液を生成した。続いて、この懸濁液を再度遠心分離し、上清の適当量
を取り除き、ヘマトクリットを85−90%にした。
次に、組み換えコーヒー豆α−ガラクトシダーゼ45,000単位をpH5.
6±0.5のリン酸クエン酸/塩化ナトリウム緩衝液(0.021Mクエン酸一
水和物;0.058リン酸二ナトリウム(無水物)および0.077M塩化ナト
リウム)20−30mlに加えた。標準的な血液バッグにおける滅菌条件下、反
応を行った。赤血球/酵素懸濁液を振とう式インキュベーターで攪拌しながら2
6℃で135分間インキュベートした。
続いて、赤血球/酵素懸濁液を含む血液バッグをCobe 2991 Cell Processorの
プロセスセットに取り付け、変換された赤血球を通常の生理食塩水(0.9%塩
化ナトリウム、150mM)で2回洗浄した。2回洗浄後に得られた赤血球懸濁
液(75−85%のヘマトクリット)に、該懸濁液1gにつきpH8.8−9.
2のリン酸二カリウム0.75−1.25g(140mM)を加えた。得られた
懸濁液を室温で少なくとも10分間平衡化した。次に、赤血球を通常の生理食塩
水で4回以上洗浄し、輸血可能な赤血球を生成した。
抗B血球凝集試験(Walker編集、1990、Technical Manual.、10版、アーリ
ントン、米国血液バンク協会、539頁)によるin vitroでの研究では、表1に
示すように、この得られた輸血可能な赤血球にB抗原が存在しないことか分かり
、通常の浸透圧脆弱性パターンを示し、また通常のメンブランおよび代謝的完全
製が維持されていた。
表 1
B型赤血球1mlのB抗原活性の減少速度
B-zyme200単位 B-zyme85単位およびPEG
で処理したもの または誘導体で処理したものインキュベート
時間 30 60 90 135 30 60 90
(分)
抗−B血球凝集 11 8 4 0 8 0 0
スコア
酵素的に処理された細胞と、適切なコントロールの脆弱性の試験結果を図2A
−Bに示す。この図によれば、処理条件は、浸透圧ショックに対してこれらの細
胞の感受性はそれほど増加していないことを示している(すなわち50%の溶血
値が、未処理の細胞と処理細胞とで同じである)。
細胞膜および代謝の試験では、酵素処理後でも変換された細胞のATP含量が
本質的に変化せず、2−3−ジホスホグリセレート(2,3−DPG)レベルが
80%超残り、かつメトヘモグロビンが1.5%未満であることを示した。この
ことは、赤血球細胞の形状維持と、通常の酸素−結合および交換とを示している
。さらに、このプロトコルは、従来の方法に比べて洗浄量をおよそ半分にし、緩
衝液量を20%にし、かつ約25%短い時間を達成することができる。
7.実施例:ポリエチレングリコールを用いる変換
酵素変換ステップのときにポリエチレングリコールを存在させることを除いて
上記の手順を繰り返したとき、少ない酵素量および短い時間で満足なB抗原の除
去が達成されることが見い出された。詳細には、酵素変換のときに、pH5.6
のリン酸クエン酸/塩化ナトリウム緩衝液(0.021Mクエン酸一水和物;0
.058リン酸ニナトリウム(無水物)および0.077M塩化ナトリウム)1
0−15ml中の組み換えコーヒー豆α−ガラクトシダーゼ20,000単位と
、pH5.6のリン酸クエン酸/塩化ナトリウム緩衝液中の30重量/容量%溶
液としてのポリエチレングリコール(平均分子量1450−6000ダルトン)
とを、pH5.4−5.6で赤血球懸濁液に加えた(ポリエチレングリコールは
、最終濃度2−4%(重量/容量)となるように加えた)。次に得られた混合物
を上記の章に記載したように26℃で60分間インキュベートし、洗浄し、pH
を調節した。得られた変換された赤血球は、60分以下の標準血球凝集試験で陰
性であった(先の表1参照)。
様々な刊行物を本明細書に引用しているが、そのすべての内容を参考として導
入するものとする。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 ハースト、ローザ
アメリカ合衆国、ニューヨーク州、スタテ
ン・アイランド、デヴォン・プレイス 21
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.血液型特異的抗原を赤血球から酵素的に除去する方法であって、 (a)ネイティブ赤血球懸濁液のpHを、変換酵素の活性に適切な変換pHに 滴定調節し、ここで前記滴定調節は、前記変換pHよりも少なくとも1単位低い pHを有する緩衝液を加えることによってなされ; (b)前記赤血球から血液型特異的抗原を除去するに有効な量の変換酵素を加 え; (c)前記変換酵素を含む赤血球懸濁液を、前記赤血球から血液型特異的抗原 を除去するに十分な温度および時間でもってインキュベートし、これにより変換 された赤血球懸濁液を形成させ; (d)前記変換された赤血球懸濁液のpHを、pH8−10の緩衝液を加える ことにより生理的pHに滴定調節し;および (e)前記赤血球を洗浄して変換酵素を除去する; 各ステップを連続的に含む、方法。 2.変換酵素が、コーヒー豆α−ガラクトシダーゼである請求の範囲第1項に記 載の方法。 3.変換pHが5.4−5.8である請求の範囲第2項に記載の方法。 4.ステップ(a)に使用される緩衝液が3.5未満のpHを有する請求の範囲 第3項に記載の方法。 5.ステップ(b)において、ポリエチレングリコールを添加することをさらに 含む請求の範囲第2項に記載の方法。 6.ステップ(b)において、ポリエチレングリコールを添加することをさらに 含む請求の範囲第3項に記載の方法。 7.ステップ(b)において、ポリエチレングリコールを添加することをさらに 含む請求の範囲第4項に記載の方法。 8.変換酵素が、鶏肝臓N−アセチルガラクトサミニダーゼである請求の範囲第 1項に記載の方法。 9.変換pHが5.4−7.0である請求の範囲第8項に記載の方法。 10.ステップ(a)に使用される緩衝液が3.5未満のpHを有する請求の範 囲第9項に記載の方法。 11.ステップ(b)において、ポリエチレングリコールを添加することをさら に含む請求の範囲第8項に記載の方法。 12.ステップ(b)において、ポリエチレングリコールを添加することをさら に含む請求の範囲第9項に記載の方法。 13.ステップ(b)において、ポリエチレングリコールを添加することをさら に含む請求の範囲第10項に記載の方法。 14.変換酵素が、Flavobacterium keratolyticusのエンドβ−ガラクトシダー ゼである請求の範囲第1項に記載の方法。 15.変換pHが5.4−7.0である請求の範囲第14項に記載の方法。 16.ステップ(a)に使用される緩衝液が3.5未満のpHを有する請求の範 囲第15項に記載の方法。 17.ステップ(b)において、ポリエチレングリコールを添加することをさら に含む請求の範囲第14項に記載の方法。 18.ステップ(b)において、ポリエチレングリコールを添加することをさら に含む請求の範囲第15項に記載の方法。 19.ステップ(b)において、ポリエチレングリコールを添加することをさら に含む請求の範囲第16項に記載の方法。
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