JP2001503600A - 水中用隔壁貫通接続端子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 隔壁貫通接続端子組立体は海底ケーブルと取り外し可能な噛み合い軽合するための第一の端部、隔壁の開口部と取り外し可能な噛み合い軽合するための第二の端部、及び隔壁の開口部を通るケーブルの複数の導線を案内する貫通孔を具備している。封止部材がその孔内に取り外し可能に搭載されており、導線の数に等しい複数の貫通孔を有し、各導線はそれぞれの貫通孔を通って延びている。無応力状態での封止部材は貫通接続端子孔径より大きい外径を有し、各々の封止部材貫通孔はそれぞれの導線の直径より小さい無応力状態直径を有し、封止部材を越えて海水が漏洩するのを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】 水中用隔壁貫通接続端子 発明の背景 本発明は、一般的に、海底ケーブルから光ファイバー及び／又は電気導線を隔 壁を通して或る設備のハウジングの中へ供給しハウジング内の部品と接続させた り、例えば潜水艦の隔壁を通したりするための、気密性の隔壁貫通接続端子装置 又は組立体に関する。 隔壁貫通接続端子組立体は海底ケーブルと接続するための第一の端部と隔壁の 取付口に接続するための第二の端部を有し、組立体を通して光ファイバーや電気 導線をハウジング内に供給するための貫通孔を有している。しかし、ファイバー 及び／又は導線は海水がハウジング内に入るのを防ぐために貫通孔内で気密封止 されねばならず、さもないとハウジングの外で起こるようなケーブルの漏洩やそ の他の故障が発生する。現在までのところ、一般的に貫通孔はファイバー又は導 線の周りの空間をエポキシ・セメントで詰めたり、高応力パッキング押さえ具で ある”パッキング管”を用いて、気密封止されてきた。これらの方法の何れも幾 つかの欠点がある。例えば、エポキシ充填貫通孔の場合は一旦孔がエポキシで充 填されると、接続は永久的でケーブルは接続を切ることも、移動することも、調 整することもできない。第二に、エ ポキシは光ファイバーに圧力点を形成することがあり、ファイバーを歪ませて光 信号がファイバーを通過するのを妨げることもありうる。パッキング押さえ具の 場合は、耐圧気密封止の形成に十分なだけ押さえ具材料を圧縮するのに必要な極 端な力が、時によって脆いことがあり且つ押さえ具を貫通している要素（即ち、 光ファイバー）を歪ませ且つ圧縮して、破壊的応力を発生させる。 発明の要約 本発明の一つの目的は新規で改良された隔壁貫通接続端子気密封止組立体を提 供することである。本発明の第二の目的は光ファイバー及び電気導線用の低応力 の貫通接続端子気密封止を提供することである。本発明の第三の目的は、例えば 樹脂注型するのと対照的に、機械的な組立が出来且つ分解できる貫通接続端子気 密封止を提供することである。本発明の第四の目的は貫通する導線の取り扱いが 容易に出来る貫通接続端子気密封止を提供することである。 本発明の一つの態様によれば、隔壁貫通接続端子装置用の気密封止組立体が提 供されており、組立体は隔壁貫通接続端子装置の第一の部分に設けられた貫通孔 又はその他の標準形状の通路へはめ込まれる円筒型又はその他の標準形状の封止 部材で構成され、封止部材は対応したそれ自身をはめ込むべき封止座の外形寸法 より大きな外形寸法を有し、且つ封止部材は装置を通してハウジング 内に供給される電気的及び／又はファイバー光学的導線の数に等しいだけの数の 複数の貫通通路を有し、各通路は各導線の直径より小さな無応力状態での直径を 具備している。 本発明のもう一つの態様によれば、隔壁貫通接続端子組立体が提供されており 、組立体は海底ケーブルと取り外し可能な噛み合うようにはまる（mating engag cment）ための第一の端部と隔壁の開口部と噛み合うようにはまるための第二の 端部とを有するハウジング、及び貫通孔内に搭載された封止部材から構成され、 ハウジングは隔壁の開口部を通るケーブルの複数の導線を案内する貫通孔を有し 、封止部材は導線の数に等しい複数の貫通孔を有し、各導線はそれぞれの貫通孔 を通って延びており、無応力状態での封止部材はハウジングの貫通孔の直径より 大きい外径を有し、無応力状態での各封止部材貫通孔はそれぞれの導線の直径よ り小さい直径を具備している。 本発明の望ましい実施態様においては、貫通接続端子ハウジングは互いに取り 外し可能に固定される二つの部品に分かれており、貫通孔と同軸の深座ぐり（co unter bore）を有する雌部品、深座ぐりと噛み合う突起を有する雄部品、及び雄 雌部品を取り外し可能に固定する締め具から構成されている。雄部品の突起には 、ハウジング貫通孔の残部よりも大きな直径の深座ぐりが具備され、封止部材は 海水が封止部材を越えて隔壁内部に漏洩するのを制限又は阻止するよう深座ぐり 内に搭載されている。望 ましくは、封止部材は深座ぐりの内端部に搭載され、支持ブッシュは深座ぐりの 外端部に搭載されるのがよい。支持ブッシュは封止部材の貫通孔と芯出しされ且 つ封止部材と同数の貫通孔を有し、各導線は封止部材と支持ブッシュの芯出しさ れた孔を貫通している。 封止部材は望ましくは所謂モリソン型封止材がよく、ハウジング孔と封止部材 の間の噛み合い部に内側に向けて圧縮されており、又同時に各貫通導線とそれぞ れの封止貫通孔の間の噛み合い部に外側に向けて圧縮されている。このことは組 立体が水中環境下に据え付けられたとき高圧の海水の進入に抵抗する優れた気密 封止を提供し、それと同時に噛み合いが軽度であるので封止部材を貫通する導線 を圧縮する傾向は示さない。これは導線の一部又は全部が光ファイバーであると きに特に重要で、隔壁を貫通する光信号経路を低減又は遮断する恐れのある圧縮 や歪みの危険を減らせるからである。 図面の簡単な説明 本発明は、以下の本発明の望ましい実施態様の詳細な説明を、同じ参照番号は 同じ部品を示す添付図面と共に利用することによりより良く理解されるであろう 。 ここで、 図１は隔壁入口孔に連結された隔壁貫通接続端子組立体の部分断面図； 図２は発明の望ましい実施態様による封止装置を示す 貫通接続端子の縦断面図；及び 図３は図２の直線３−３に基づく組立体の前方端面図である。 望ましい実施態様の説明 図面の図１〜３は本発明の望ましい実施態様による、海底ケーブル12中のファ イバー光学的及び／又は電気的導線を隔壁16を通して水中ハウジング14内に供給 するための隔壁貫通接続端子組立体10を図示している。ハウジング14は、当業者 には理解されるような、特殊な水中使用に依存する種々の光学的及び／又は電気 的回路を備えている。高圧の海水に取り囲まれてはいるがハウジング14の内部は 低い圧力下にあるので、ハウジング内に通じる入口孔18に優れた気密封止を提供 することは重要なことである。 貫通接続端子組立体は二つの部品に分かれており、本体又は雄部品20、及びソ ケットヘッド留め具24により本体に固定される隔壁連結スリーブ又は雌部品22か ら構成されている。本体20は、図１及び２に示すように、直接ケーブル12に又は 通常の回り継手28に連結するための螺子を切った端部26を有している。連結スリ ーブ22はハウジング入口孔18と螺子噛み合い（threaded engagement）するため の螺子を切った端部30を有している。 二つの部品20と22はそれぞれ芯出しされた孔32、34を有し、それを通って光フ ァイバー導線36及び／又は 電気導線（図に示してない）がケーブル12からハウジング14内に連続して延び、 ハウジング内の適切な部品と接続されている。図示した実施態様では、貫通接続 端子装置はハウジング14中に三本の光ファイバーを連結している。しかし他の実 施態様では、特殊用途で要求された場合に、単独又は電気的導線に追加して光フ ァイバーの数を更に多くしたり少なくしたりしてハウジング14内へ装置10により 連結されることは理解できるであろう。 本体20は油充填孔38がその中に配置された大径中央環状部37を有する。孔38は 通常の油充填蓋39により普通に閉鎖し封止される。中央環状部37から小径円筒状 端部40が突き出ている。連結スリーブ22は、本体の端部40がその内部に突き出て いる大径深座ぐり42を備えた、大径六角締め付け部41を有している。封止用Ｏ− リング44は端部40と深座ぐり42との間に備え付けられる。端部40は同時に大径孔 部又は深座ぐり46を有し、その中に円筒型封止部材48及び支持ブッシュ49がはめ 込まれる。 封止部材48及びブッシュ49はそれぞれ複数の芯出しされた貫通孔50、51を備え 、それぞれを通して光ファイバー36及び／又は電気導線が延びている。望ましく は、封止部材48は所謂モリソン型封止物である。モリソン型封止物は、それが覆 っている部品及びそれが搭載されている孔の両方に、内側と外側の締め代を有す るよ うに寸法が決められた封止物である。一つの貫通孔を有するモリソン型封止物は 、無応力状態または非圧縮状態で、それに嵌込まれる部品や軸の直径より小さい 内径を有し、それが嵌込まれる孔の直径より大きい外径を有する。 こうして、封止物に軸が嵌込まれ封止物が孔に嵌込まれると、半径方向内側に 圧縮されるか又は応力を付加され、封止と内側の軸の間及び封止と外側の孔内面 の間に優れた気密封止噛み合いが確保される。この様な封止の作用の特性と原理 に付いては”An Investigation of Cable Seals”と題した論文、ワシントン大 学応用物理研究所、報告書#54-41,1954年３月１日において、J.B.Morrisonが述 べている。 封止部材48は、従来のモリソン封止物と異なり、複数のファイバー36（及び／ 又は電気導線）を通す複数の貫通孔50を有し、海水がハウジング内に入れないよ うファイバーと貫通孔との間の空間を充填するパッキング押さえとして働く。上 に記したように、隔壁貫通接続端子組立体及びケーブル12は油を充填して圧力を 相殺してもよく、封止部材はこうすれば通常は海水に曝されることはない。しか し、ケーブルの漏洩や隔壁組立体の破損の場合は、高圧の海水が孔32に入り込む 可能性がある。 過去においては、隔壁貫通接続端子装置の孔はハウジング内に海水が漏れるの を防ぐために電気的導線又は光学的ファイバー導線の周りをエポキシ樹脂で充填 した。 しかし、この方法はエポキシ樹脂がファイバーに圧力点を発生させることがあ り、同様に光信号がファイバーを通過するのを制限又は妨害する歪みを発生させ るという欠点がある。更に、貫通接続端子装置はエポキシ樹脂で充填すると、本 発明の封止組立体が保守その他の目的で分解できるのとは異なり、調整したり取 り外したりが一切出来なくなる。 従来のパッキング押さえは、機能させるのに必要な作用圧を超えるまで機械的 に圧縮されるパッキング材料に依存しており、この条件はしばしば貫通する導線 に許容できない応力をもたらしている。 更に封止Ｏ−リング52が雌部品又は連結スリーブ22の端面又は肩部54に備え付 けられる。図２に示すように螺子を切った端部30が隔壁の開口部に螺子締めされ ると、これが隔壁外面56に対して気密封止する。図２に示すように一旦部品が組 み立てられると、封止部材48は隔壁16内側の容器内への海水の漏洩を効果的に防 護する。隔壁組立体の下流側のケーブル中への如何なる海水の漏洩も封止部材48 の外側の面に突き当たることになる。しかし、各導線36とそれぞれの孔の間及び 封止部材の外面と深座ぐり42の間の接触点に外向きおよび内向きに等しい圧力が 発生し、如何なる接触面からも封止が持ち上がるような傾向を相殺し且つ妨ぐこ とが出来る。このような双方向の等しい相互作用は隔壁16を越える海水の侵入に 対する効果的な気密封止を提供する。 封止部材48は、軟質ゴムのような、適切な弾性材料である。 本発明の望ましい実施態様は実施例のみを用いて上で説明したが、添付した特 許請求の範囲で定義されるこの発明の範囲を越えることなく開示した実施態様に 対する修正を為しうることは、当業者に理解されるであろう。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ， ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，Ｌ Ｓ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ， ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，Ｅ Ｅ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ， ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，Ｍ Ｄ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ， ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，Ｖ Ｎ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 バーロウ、ステュアート エム. アメリカ合衆国 32174 フロリダ州 オ ーモンド ビーチ ハイランド アヴェニ ュー 87

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．貫通接続端子を介し隔壁を通して複数個の導線を案内する隔壁貫通接続端子 組立体に適した封止装置であって、 隔壁貫通接続端子組立体の整合した座に嵌込むように適合された封止部材であ って、前記封止部材は嵌込まれる座の各寸法より大きな外形寸法を無応力状態に おいて有するものを具備し、 前記封止部材は前記貫通接続端子組立体を通して供給される導線の数に等しい 数の複数個の貫通孔を有し、前記各々の孔は無応力下においてそれぞれの導線の 直径より小さい直径を有すること を特徴とする封止装置。 ２．前記封止部材に接して前記隔壁貫通接続端子の座に嵌込むように適合された 支持ブッシュをさらに具備し、前記支持ブッシュは封止部材と同数の貫通孔を有 し、前記ブッシュの孔は封止部材の孔と芯出しされて配置されており、これによ り各導線を封止部材とブッシュのそれぞれの芯出しされた孔を通して供給するこ とができることを特徴とする請求項１に記載の装置。 ３．前記封止部材がモリソン型封止物であることを特徴とする請求項１に記載の 装置。 ４．前記封止部材が軟質ゴム材料であることを特徴とする請求項１に記載の装置 。 ５．前記封止部材が円筒形で、且つ無応力状態において前記座の直径よりも大き な外径を有することを特徴とする請求項１に記載の装置。 ６．隔壁貫通接続端子組立体であって、 海底ケーブルと取り外し可能に噛み合うようにはまるための第一の端部と隔壁 の開口部と噛み合うようにはまるための第二の端部とを有するハウジングであっ て、 前記ハウジングは隔壁の開口部を通るケーブルの複数の導線を案内する貫通孔 、及び前記孔内の座を有するものと、 前記座に搭載された封止部材であって、前記封止部材は導線の数に等しい複数 の貫通孔を有し、各導線はそれぞれの貫通孔を通って伸張し、前記封止部材の孔 は各導線と封止噛み合いをするよう適合され、前記封止部材は前記座と封止噛み 合いをしてハウジング貫通孔を気密封止するように適合された外表面を有するも のと、 から構成されていることを特徴とする隔壁貫通接続端子組立体。 ７．無応力状態では前記封止部材は前記ハウジングの座 の寸法より大きい外形寸法を有し、無応力状態での前記各封止部材貫通孔はそれ ぞれの導線の直径より小さい直径を具備していることを特徴とする請求項６に記 載の組立体。 ８．前記導線の少なくとも一部が光ファイバーであることを特徴とする請求項７ に記載の組立体。 ９．前記貫通接続端子ハウジングが、隔壁取付用の雌部品と、ケーブル取付用の 雄部品と、前記雌及び雄部品を取り外し可能に固定する締め具とを具備し、前記 雌部品はハウジング貫通孔と同軸の深座ぐりを有し、前記雄部品は前記深座ぐり と噛み合うための突起を有していることを特徴とする請求項６に記載の組立体。 １０．前記座が前記雄部品の突起の中に設けられ、前記隔壁の内部への前記封止 部材を越えての海水の漏洩を制限又は防止するために、前記封止部材が雄部品の 座の中に搭載されていることを特徴とする請求項９に記載の組立体。 １１．前記雄部品の座は内側端部と開口した外側端部とを有し、前記封止部材は 前記座の長さより短い長さを有し、支持ブッシュが前記封止部材に対面して座の 外側端部に搭載されており、前記支持ブッシュは前記封止部材 と同数で且つ前記封止部材貫通孔と芯出しして配置された貫通孔を有し、各導線 は前記封止部材と支持ブッシュのそれぞれ対になっている芯出しされた孔を貫通 して突き出ていることを特徴とする請求項１０に記載の組立体。 １２．前記封止部材がモリソン型封止物であることを特徴とする請求項６に記載 の組立体。 １３．前記座が円筒形の深座ぐりであり、前記封止部材が円筒形であることを特 徴とする請求項６に記載の組立体。