JP2001503292A - 粒状変性エラストマー状フロス - Google Patents

粒状変性エラストマー状フロス

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Abstract

(57)【要約】 その表面と安定に会合した粒状変性剤からなるエラストマーのポリマーのフロス、ならびに方法またはそれらの製造が提供される。本発明のフロスにおいて、粒状変性剤はフロスの表面上に吸着されているか、あるいはフロスの表面の中に埋め込まれている。本発明のフロスを製造するために、変性剤粒子とフロスの表面との安定な会合を提供するために十分な条件下に、末変性のエラストマー状フロスを粒状変性剤と接触させ、ここでフロスの表面を柔軟化して、粒状変性剤がフロスの表面の中に埋め込まれるのを促進することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 粒状変性エラストマー状フロス 本発明の分野は、デンタル・フロス(dental floss)である。 歯の崩壊および疾患は、歯の回りのプラークの形成および/または歯の間の間 隙における食物粒子の捕捉から生ずる細菌の作用により引き起こされることがあ る。プラークおよび捕捉された粒子の除去は、カリエス、歯肉炎、および口臭を 減少させ、そして一般的に口の衛生を改善する。慣用の歯のブラシングは、すべ ての捕捉された食物粒子およびプラークを除去するためには不適切であることが 見出された。したがって、ブラシングを補助するために、デンタル・フロスおよ びテープがしばしば使用される。 伝統的フロスは天然繊維、例えば、リネン、絹、および綿ならびに種々の合成 繊維、例えばナイロン、のヤーンから製造されてきている。歯の間の間隙の中に 挿入されるフロスの能力を改良するために、フロスは種々の物質、例えば、ワッ クスでコーティングされてきている。使用の間におけるフロスの潤滑性を改良す るために、ワックスのコーティングは、また、フロスの変性剤、例えば、フレー バー油、薬剤、テキスチャー剤およびその他のための担体材料として使用されて きている。 伝統的フロスは、相当数の理由、例えば、歯の間の異なる大きさの空間に適応 するために、細いないし太い形状を有するフロスの制限された能力、標準的使用 条件下にすり減る傾向、およびユーザーに対する快適さの欠如のために、完全に は満足すべきものではない。 伝統的フロスを使用するときのこれらの問題を克服するために、ポリマーのエ ラストマー物質の「新しい世代」のフロスを製造するために努力がなされてきて いる。他の利点の中で、このような物質から製造されたフロスは、フロスが受け る応力に依存して多数の異なる太さを有する可能性を有し、したがって、ユーザ ーの個々の要求に応じて容易に製造することができる。 このような「新しい世代」のフロスの可能性にかかわらず、香味剤または他の 変性剤を有する、このようなフロスの変性において、問題に直面してきている。 ワックスはそれ自体弾性ではなく、したがって、応力下に割れる傾向があるので 、伝統的ワックスの担体材料はエラストマー状フロスとともによく働かない。伝 統的なフレーバー油を有するエラストマー状フロスを変性する試みがなされると き見出される他の問題は、このようなフレーバー油の非効率的使用、フレーバー 油によるフロス材料の溶媒和、およびその他を包含する。 したがって、ポリマーのエラストマー状フロス材料を変性する新規な方法の開 発に関心がもたれている。理想的には、このような方法は実行が比較的簡単であ り、大規模生産に適合可能であり、そして変性剤の効率よい使用を提供すべきで ある。 関係する文献 米国特許第2,677,443号;米国特許第2,748,781号;米国特 許第3,699,979号;米国特許第3,771,536号;米国特許第3, 800,812号;米国特許第3,830,246号;米国特許第3,897, 795号;米国特許第3,943,949号;米国特許第4,033,365号 ;米国特許第4,414,990号;米国特許第4,911,927号;米国特 許第4,974,614号;米国特許第5,076,300号;米国特許第5, 353,820号;米国特許第5,433,226号;ならびにEP0,292 ,673号各明細書のすべてには、フロスのデザインが記載されている。 米国特許第1,526,039号;米国特許第2,369,847号;米国特 許第3,700,636号;米国特許第2,886,440号;米国特許第2, 886,445号;米国特許第2,886,446号;米国特許第2,886, 449号;米国特許第3,991,766号;米国特許第4,276,312号 ;米国特許第4,528,226号;米国特許第4,678,814号;米国特 許第4,828,955号明細書には、ポリマー材料にフレーバーを添加する種 々の方法、ならびにカプセル封入された物質、例えば、フレーバー剤の製造が記 載されている。フレーバー生成物の製造は、また、'Flavor Technology,'ACS Sy mposium Series 610(Ho、Tan & Tong編、1995)において概観されている。 それらの表面と安定に会合した粒状変性剤からなるエラストマー状フロス、な らびにそれらの製造法が提供される。粒状変性剤はフロス表面の中に埋め込まれ るか、あるいは上に吸着され、ここで粒状変性剤は香味剤、薬剤、テキスチャー 剤、およびその他であることができる。本発明のフロスの製造において、安定な 会合を提供するために十分な条件下に、変性すべきフロス表面を粒状変性剤と接 触させる。こうして、十分に粘着性の表面を有するフロスでは、フロスと変性剤 とを接触するだけで十分であり、それ以上の作用は不必要である。また、フロス 表面を柔軟化、溶融または準溶融した後、粒状変性剤と接触させ、こうして粒状 変性剤がフロス表面の中に埋め込まれるようにする。 第1図は、フロスのフィラメントの表面上に物理的に埋め込まれたマイクロス ポンジを示す、本発明によるフロスの断面図の写真である。 第2図は、フロスのフィラメントの表面に接着した噴霧乾燥粒子の集団を示す 、本発明によるフロスの断面図の写真である。 第3図は、本発明による噴霧乾燥粉末でダスティングされたある長さのフロス の写真である。 それらの表面と安定に会合した粒状変性剤を有するエラストマー状フロス、な らびにそれらの製造法が提供される。本発明のフロスにおいて、粒状変性剤はフ ロス表面の中に埋め込まれるか、あるいは上に吸着される。本発明のフロスの製 造において、変性すべきフロス表面を粒状変性剤と接触させ、ここでフロス表面 を柔軟化または準溶融または溶融した状態とし、こうして粒状変性剤がフロス表 面の中に埋め込まれるようにすることができる。本発明のそれ以上の説明におい て、まず変性されたフロスそれら自体を詳細に説明し、次いで本発明のフロスの 製造法をより包括的に説明する。 本発明のフロスおよびそれらの製造法をさらに説明する前に、本発明は記載す る特定の態様または押出法に限定されないことを理解すべきである。このような フロスおよび方法は、もちろん、変化させることができる。また、本明細書にお いて使用する用語は特定の態様を説明することのみを目的とし、限定を意図しな いことを理解すべきである。その代わりに、本発明の範囲は添付された請求の範 囲によってのみ確立されるであろう。 この明細書および添付された請求の範囲において使用されるとき、単数形は、 特記しない限り、複数の言及を包含することに注意しなくてはならない。こうし て、例えば、「ポリマー」に対する言及は異なるポリマーの混合物を包含する。 特記しない限り、本明細書において使用するすべての技術および科学用語は、本 発明が属する当業者にとって普通に理解されているのと同一の意味を有する。本 明細書において記載するものに類似するか、あるいは同等である任意の方法およ び材料を本発明の実施および試験において使用することができるが、好ましい方 法および材料を今回説明する。本明細書において記載するすべての刊行物は、引 用することによって本明細書の一部とされる。 本発明によるフロスは、フロス表面と安定に会合した粒状変性剤からなる。フ ロスは任意の熱可塑性エラストマー材料から製造することができ、ここで熱可塑 性エラストマー材料は通常押出可能である。問題の材料は、合成のゴムおよびプ ラスチック、例えば、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエステル 、ポリオレフィンおよびその他をベースとする材料を包含し、ここで本発明に従 い 変性できる特定の好ましい型のフロスは、特許出願第08/699,891号( 1996年8月15日出願)明細書(その開示は引用することによって本明細書 の一部とされる)に記載されているゲルのフロスである。 特許出願第08/699,891号明細書に記載されているゲルのフロスにお いて、本発明のフロスにおいて使用されるコアおよびゲルの双方の材料は熱可塑 性エラストマー材料である。この特定のゲルのフロスのゲルおよびコア成分に使 用される熱可塑性材料は、200%以上、好ましくは300%以上、の弾性を有 する。コアおよびゲルの熱可塑性エラストマーのポリマーの融点は、約50°F より大きく変化しない。 これらの好ましいゲルのフロスのコア成分は、フロスの要求される弾性および 強さを与える。コア成分はコード、スレッド、ロッド、フィラメントおよびその 他(以後、集合的に「繊維」と呼ぶ)に押出しできる熱可塑性エラストマーのポ リマーの材料から製造される。適当なコア材料は、ASTM D412により測 定して、少なくとも500psi、通常少なくとも2000psi、の全体の引 張強さを有する。コア材料の弾性は、ASTM D412により測定して、少な くとも200%、通常少なくとも400%、である。 コアのエラストマー材料は通常少なくとも2つの異なるポリマー成分のブレンド であり、ここでポリマー成分の少なくとも1つは基材成分でありそしてポリマー 成分の少なくとも1つはフロスのコア成分およびゲル成分との間の強い接着を提 供し、例えば、気体のゲル部分のポリマー成分に化学的に類似する。コア成分に おいて使用されるポリマーは、付加ポリマーおよび縮合ポリマーの双方を包含す る。使用されるポリマー材料はホモポリマーまたはコポリマーであることができ 、ここでコポリマーは2〜6の異なるモノマー単位から重合することができる。 重要なホモポリマーおよびコポリマーは、ポリスチレン、ポリエーテルブロック アミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリオレフィン、カプリラクタムをベー スとするポリウレタン、およびその他である。 問題の特定のコアの熱可塑性エラストマーのポリマーまたは成分は、スチレン をベースとするエラストマーのコポリマーを包含する。スチレンをベースとする エラストマーのコポリマーの例は、SEBS(Shellから商品名KRATONRで、そし てConsolidated Plymer Technologies(CPT)から商品名C-Flexで入手可能で ある);SEPS(スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン)(M.A.Hanna から入手可能である);およびSEP/EBS(スチレン−プロピレン−ブチレ ン−スチレン)、およびSEPS(Kuraray Co.から入手可能である)を包含す る。使用される特定の非スチレンのポリマーは下記のものを包含する。(a)ポ リエーテルブロックアミド(例えば、Elf Atochemから商品名PEBAXRで入手可能 であるもの)、(b)ポリウレタンをベースとする材料(熱可塑性ウレタン(T PU))(例えば、Themedics Inc.から入手可能であるTecoflexおよびTecothan e、Dow Chemicalから入手可能であるPellathan、およびBASFから入手可能である Elastollan)、(c)ポリエステルをベースとする熱可塑性エラストマー(例え ば、DuPontから入手可能であるHytrel)、(d)ポリオレフィンをベースとする 熱可塑性エラストマー(例えば、DSM Corp.から入手可能であるSARLINK、および AES Corp.から入手可能であるSANTOPRENE)、および(e)カプリラクタムをベ ースとするポリウレタン。特に好ましいコア成分の材料は、TPU/SEPSの ブレンド材料(M.A.HannaからHTE2203として入手可能である)、およびPEBAX MX 1205/KRATON FG1901の1:1ブレンドを包含する。 本発明のゲルのフロスのゲル成分はフロスに柔軟性を付与し、したがって、本 発明のフロスを使用に快適とする。ゲル材料は、また、ASTM ダイ「C」引 裂き試験、ASTM No.D412(23℃および20インチ/分において実 施される)により測定して、少なくとも20ポンド/直線インチ、またはそれよ り高い引裂き抵抗を有し、ここである場合において、ゲル材料は応力下に最大伸 び率において引裂かれない。本発明のフロスは約10A以下、通常約5A以下の ショアー硬度を有し、ここでショアー硬度は一般に少なくとも約0A、より通常 少なくとも約2A、であろう。 ゲル成分は、少なくとも1つのスチレンをベースとするエラストマーのコポリ マーと、少なくとも1つの油の可塑剤または柔軟化剤、例えば、鉱油、シリコー ン油、ナフテン系油およびその他との組合わせを含んでなるであろう。ゲルにお けるエラストマーのコポリマー/油の比は、典型的には約100部の樹脂/少な くとも100部の油、通常に約400部の範囲であり、ここで2つの成分の比は 100部の樹脂/2000部程度の油であることができる。 スチレンをベースとするコポリマーは一般にスチレンと1またはそれより多い モノマーとのコポリマーであり、ここで例示的オレフィンのモノマーはエチレン 、プロピレン、ブチレンおよびその他を包含する。問題の特定のスチレンをベー スとするコポリマーは、SEPS(スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン )コポリマー、例えば、商品名Septon2006、Septon4055、およびその他を包含す る。 本発明のゲル成分において使用するために重要な油は高い粘度および低い粘度 の双方の油を包含し、ここでASTM D2161により測定して、低い粘度の 油は約90〜200cps、通常約60〜120cps、のセーボルト粘度単位 (SVU)を有する油を意味し、そして高い粘度の油は約400〜500cps 、通常少なくとも約350cps、のSVUを有する油を意味し、中程度の粘度 の油は、上記において定義された、高いないし低い粘度の油の粘度の間の粘度を 有する油である。関連する特定のシリコーン油は、商品名Sentry Dimethicone N F 350で販売されている油、およびその他を包含する。意図されている鉱油は、 商品名Duoprine 90、Kaydol、Hydrobrite、Britol、およびその他を包含する。 前述の油および樹脂に加えて、本発明のフロスのゲル成分は1またはそれより 多い追加の加工助剤を含むように配合することができる。ゲル配合物の中に存在 することができる加工助剤は、増量剤(例えば、油、ワックス、樹脂、アスファ ルトおよびその他)、低分子量のポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、およ びその他)、接着剤(例えば、EVA)、粘着付与剤(例えば、アルファーメチ ル/ビニルスチレン)、およびその他を包含する。存在するとき、このような追 加の加工助剤はゲル材料の約5〜70重量%を構成する。 好ましいゲルのフロスにおいて使用するために好ましい特定のゲル材料の配合 物は、スチレンをベースとするコポリマー(例えば、GLS Corporation(米国イ リノイ州ガリイ)から入手可能であるもの、例えば、KRATON G-1651をベースと する,LC115-035B、LC115-101B);SEPSゲル、例えば、XL0141-8、-21、-22 、-23、-24、-25、-26、-27、-30、-32、-34、-35(下記の実験の節において詳 細に説明される)、およびその他を包含する。前述したように、フロス表面に粒 状変性剤を安定に取付けるために十分な粘着性表面を有するゲルのフロスを提供 する、特定のゲル材料の配合物は、XL0141-21、-22、-25、-30、-32、-34、-35 、およびその他、ならびに米国特許第5,508,334号(発明の名称”Ther moplastic Elastomeric Gelatinous Compositions and Articles”、その開示は 引用することによって本明細書の一部とされる)に記載されているゲル配合物を 包含する。 本発明のフロスにおけるエラストマーのポリマー材料の表面と安定に会合した 粒状変性剤は、テキスチャー剤、薬剤、香味剤、顔料、およびその他であること ができる。粒子は約10μ〜約300μの範囲であることができ、ここで粒度は 粒状変性剤の特定の型に依存して変化することができ、例えば、フレーバー粒子 について、粒度は通常約20〜100μの範囲であるが、テキスチャー剤粒子に ついて、粒度は50〜300μの範囲であることができ、ここで粒子の形状は多 数の異なる形状の任意の形状、例えば、球形、正方形、シリンダー形、不規則の 形状およびその他であることができ、形状は主として使用する粒子の製造法に依 存する。 テキスチャー剤の粒状変性剤は、米国特許第4,911,927号および米国 特許第3,699,979号各明細書(それらの開示は引用することによって本 明細書の一部とされる)に記載されているように、炭酸カルシウム、リン酸二カ ルシウム、ピロリン酸四ナトリウム、ピロリン酸四カリウム、重炭酸ナトリウム 、ケイ酸ジルコニウム、ピロリン酸カルシウム、無水リン酸水素カルシウム、リ ン酸水素カルシウム二水和物、不溶性メタリン酸塩、アルミナ、二酸化チタンお よびその他を包含する。また、ゲル材料と適合性である他のテキスチャー剤の粒 状変性剤を使用することができ、これらはポリオレフィン、クレイトンをベース とするポリマーおよびその他を包含する。 問題の薬剤の粒状変性剤は、米国特許第4,414,990号明細書(その開 示は引用することによって本明細書の一部とされる)に記載されているように、 歯の崩壊を遅延することが知られている因子の特定の形態、例えば、粒状フッ化 物イオン源、例えば、フッ化物塩の特定の形態、例えば、フッ化ナトリウム、フ ッ化スズ、フッ化チタン、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化アミン、およ びその他を包含する。また、他の適当な薬剤の粒状変性剤は、トリクロサン・ク ロレヘキシジアン(Triclosan chlorehexidiane)、ピロリン酸カルシウムおよび その他を包含する。 香味剤の粒状変性剤は、本発明のフロスにおける粒状変性剤として特に重要で ある。香味剤粒子の技術はこの分野においてよく知られており、"Flavor Techno logy,Physical Chemistry,Modification and Process,"ACS Symposium Series 6 10(Hoら編、1995)、ならびに米国特許第4,276,312号明細書(そ れらの開示は引用することによって本明細書の一部とされる)において概観され ている。本発明において重要な香味剤粒子は吸着された粉末およびマイクロカプ セルに封入された粒子の双方を包含し、ここで特に重要なマイクロカプセルに封 入された粒子は、噴霧乾燥、噴霧冷却、押出、分子包含(シクロデキストリン) 、 コアセルベーションおよび共結晶化により製造されたものを包含する。 特に重要な噴霧乾燥粒子の1つのクラスは、フレーバー油と水不溶性または水 溶性のマトリックスとの組合わせからなるものを包含する。フレーバー油と水溶 性マトリックスとの組合わせからなる噴霧乾燥粒子は、米国特許第3,973, 949号明細書(その開示は引用することによって本明細書の一部とされる)に 記載されているものを包含する。このような噴霧乾燥粒子において使用するため に適当な水溶性マトリックスは、ゴム(例えば、アカシアゴム、アラビアゴム、 トラガカントゴム、およびその他)、澱粉(例えば、コーンスターチ)、デキス トリン、およびその他を包含する。適当な香味剤は、ペパーミント、スペアミン ト、ヒメコウジ、カシア桂皮、シンナモン、サクランボ、イチゴ、ライムおよび その他を包含する。 選択されるフレーバー粒子の特定の型は、一部分、変性すべきエラストマー状 フロスの特質ならびに変性方法、例えば、表面の浸透または表面吸着に依存する 。例えば、エラストマー状フロス表面の中に埋め込まれる粒子では、粒子はエラ ストマーに関して不活性であり、こうして粒子が材料と化学的に反応しないか、 あるいは材料を物理的に劣化しないようにする。さらに、下記においていっそう 詳細に説明するように、水性急冷手段中で急冷する前に、粒子をフロス表面の中 に埋め込む場合、粒子は非水溶性マトリックス材料の中にカプセル封入すべきで ある。同様に、その表面への油のブルーミングのために十分に粘着性であるフロ ス表面に粒子を吸着すべき場合、下記においていっそう詳細に説明するように、 粒子は油で湿潤性であり、なお油中に不溶性である、カプセル封入材料からなる べきである。 粒状変性剤を含むように変性された表面を有するとは、粒状変性剤がゲルのフ ロス表面と安定に会合していることを意味し、ここで安定に会合したとは、粒状 変性剤が製造およびパッケージのプロセスの間にフロス表面から容易に分離しな いことを意味する。換言すると、安定に会合したとは、粒子の実質的な部分が製 造およびパッケージのプロセス後にフロス表面から除去されず、使用時における 十分にフレーバーであることができることを意味し、ここで「実質的な部分」と は本来会合した粒子の数の約50%より多くを意味し、こうして通常の使用条件 を近似する応力条件に暴露された後、本来会合した粒子の数の少なくとも約50 %がフロス表面と会合して止まることを意味する。 前述したように、本発明のフロスにおいて、粒子をフロス材料の表面に上に吸 着させるか、あるいは実際に前記表面の中に埋め込むことができ、こうして粒子 の一部分のみが材料の表面の上に存在する。粒子をフロス表面の中に埋め込む態 様において、粒子は安定な会合を提供するために十分な深さまで侵入する。 本発明のフロスの製造において、エラストマーのポリマーのフロスは一般にこ の分野において知られている押出法を使用して製造され、特に前述の好ましいゲ ルのフロスは特許出願第08/699,891号(その開示は引用することによ って本明細書の一部とされる)に従い製造される。簡単に述べると、この方法に おいて、これらのゲルのフロスのコアおよびゲルの材料を多成分ダイアセンブリ 一を通して同時押出し、次いで同時押出物を急冷してフロスを製造する。 本発明による方法において、ゲル表面との安定な会合を提供するために十分な 条件下に、フロス材料を粒子と接触させる。フロス材料の特質および粒子の特質 に依存して、材料の表面は接触の間において柔軟化または準溶融された状態であ ることができる。 表面に対する粒子の十分な接着を提供するために十分に粘着性であるゲルのフ ロスの配合のために、任意の慣用の手段、例えば、ダスティング、変質された流 動床、計量小出し、およびその他を使用して、粒子を表面と接触させる。一般に 、接触を実施する温度は室温である。十分に粘着性があるとは、十分に粘着性で ある材料から作られた2片のフロス材料を互いに接触させて配置したとき、それ ら を分離するために力を加えないかぎり、2片は一緒に粘着して止まることを意味 する。この方法による変性に適当に粘着性であるフロス材料の例は、下記の実験 の節においてさらに説明するように、XL0141-21、22、25、30、32、34および35 を包含する。 材料の表面上の油のために粘着性である、十分に粘着性であるエラストマー状 フロス表面に粒子を吸着させる本発明の態様において、粒子は好ましくは噴霧乾 燥されたマイクロカプセルに封入された粒子であり、ここで材料の表面上に存在 する油で十分に湿潤性であり、なお油中に不溶性である材料の中に、粒子をマイ クロカプセルに封入する。油で十分に湿潤性であるが、油中に不溶性である任意 のカプセル封入材料を使用することができ、ここで材料の例は澱粉、ポリビニル ピロリドン、シクロデキストリンおよびその他を包含する。 フロスを過剰の粒子に対して暴露させて、粘着性フロス表面上で吸着された粒 子を飽和させることができる。飽和における粘着性エラストマー状フロス表面に 適用される粒状変性剤の量は、典型的には、エラストマーの0.2〜2.0重量 %、好ましくは約0.5〜1.5重量%、の範囲である。粘着性エラストマー状 フロスが過剰の粒状変性剤と接触させる、通常、過剰のマイクロカプセル封入粒 子を慣用法(例えば、空気の吹き付け)により除去する条件は、下流のプロセシ ング後に、本来接触した粒子の数の少なくとも50%がフロス表面と安定に会合 して止まるような条件あるべきである。粒子の適用後、フロス表面は、上記にお いて定義したように、もはや粘着性ではない。また、表面への粒子の適用をコン トロールして、所望の材料のみを送出することができる。 フロス表面に対して粒子を吸着させる代わりに、少なくともフロス表面におい てフロス材料が、フロス表面と接触した粒子が接触時にフロス表面の中に埋め込 まれるようになるために十分に柔軟化し、溶融し、準溶融し、または半溶融した 状態である条件下に、フロス材料を粒子と接触させることができる。この方法に 要求される柔軟性は、粒子の特質、フロス材料の特質およびその他のような因子 に基づいて、実験的に決定することができ、ここで、粒子を表面と接触させ、引 き続いてフロスに応力を加えた後、本来会合した粒子の数の少なくとも75%が フロス表面と会合して止まるために十分に材料が柔軟化されることが決定される 。 粒子をフロス表面の中に埋め込むために、フロス表面におけるエラストマーの 温度は、前述したように、必要な柔軟性または準溶融性を提供するように選択さ れる。接触時に、フロス表面の中への粒子の要求される埋め込みを提供するため に、粒子が柔軟化または準溶融された表面の中に粒子が埋め込まれることを保証 するために十分な運動量を粒子は有し、ここで十分な運動量は材料の特質にかん がみて粒子の質量および速度に依存する。表面の中に粒子を浸入させることがで きる任意の好都合な接触手段を使用することができ、ここでこのような手段はス プレー、ダスティング、およびその他を包含する。 粒子をゲル表面と接触させ、次いでフロス表面の下に粒子を浸入させた後、フ ロスを冷却して粒子をフロスの中に埋め込み、その表面上に安定に会合した粒子 を有するフロスを製造する。フロスを急冷する冷却媒質(例えば、空気または水 )の温度は、一般に、約30〜80°Fである。任意の慣用手段、例えば、冷水 、冷却空気の吹き付け、およびその他を使用して、フロスを冷却することができ る。 本発明のフロスを、押出後であるが、急冷前に、粒子と接触させることができ る。水性手段、例えば、冷水浴を使用して急冷を実施するこのような態様におい て、粒子は急冷の間に表面から除去されないように、粒子は非水溶性粒子である べきである。急冷前にフロスを接触させる代わりに、急冷されたフロスを、前述 したように、表面を柔軟化するために十分な温度の再加熱し、次いで粒子と接触 させることができる。急冷後、粒子を再加熱ゲルのフロスと接触させ、接触に引 き続いて、フロス材料を再び冷却して、ゲルのフロス表面に対して粒子を安定に 固定する。 下記の諸例は本発明の例示であるが、本発明を限定するためのものと解釈すべ きではない。下記の諸例において、モノフィラメントのフロスを製造し、本発明 の押出を実施する方法を完全に開示しかつ説明するが、本発明の範囲を限定する ことを意図するものではない。使用した数値(例えば、量、温度、およびその他 )に関して正確度を保証するようにしたが、多少の実験変動誤差が見積もられる であろう。実験 A. ゲルのフロスの製造のための装置の構成 装置の構成および製造手順は、下記において詳細に説明するゲルのフロスを製 造するために使用するものの代表である。直径1.25インチの押出機を2成分 の押出ダイに接続し、各スクリュー上に計量ポンプを取付け、スクリューを作動 させて50:50のコア材料:ゲル材料の比を有するフロスを形成させる流速で ダイに材料を供給する。2成分押出ダイは計量プレート、分配プレート、および 紡糸口金/ダイを含んでいた。装置および溶融材料の運転温度を、ダイを去る前 に、種々の段階において記録した。標準的方法に従い押出ダイを通して同時押出 した後、押出物をフロスを製造するように構成した下流のフィラメントの紡糸で 加工した。下流の構成は、急冷水浴、張力コントロールローラーおよびワインダ ーを含んでいた。 B. ゲル配合物 本発明によるフロスにおいて使用するのに適当ないくつかの熱可塑性ポリマー を、下記表1に従い製造した。 E. 粒状変性剤を使用するゲルのフロス材料の変性 1. 粒状変性剤と急冷されたエラストマー状フロスとの接触 その表面上にXL0141−21ゲル材料からなるゲルのフロスを、ほぼ10 0〜150℃の熱空気ガンを使用して、材料の表面が柔軟化し、準溶融状態に到 達するまで加熱した。次いで加熱された表面を粉末スプレー装置を使用して粉末 および空気のスプレーに暴露し、ここで粒子はマイクロスポンジ粒子(Advanced Polymer Systems、米国カリフォルニア州)であった。次いで、フロスを空気で 室温に冷却した。 処理されたフロスを顕微鏡下に検査した。表面に埋め込まれているか、あるい は粘着した微小粒子をフロス表面が有することが観察された。処理されたフロス を高圧空気流に暴露して粒子を除去し、そして粒子がフロス表面と安定に会合し ているかどうかを測定した。フロス表面を再検査すると、粒子が有意な量で除去 されていないことが観察された。フロス表面の中に埋め込まれた粒子を明瞭に示 す断面の写真は、第1図に提供されている。 多数の異なる粒子を使用して、上記の実験を反復して、同様な結果が各変性さ れたフロスについて得られた。 2. 急冷の前の粒状変性剤とエラストマー状フロスとの接触 表面変性されたフロスを上記Dに記載されているように製造し、下記の変更を 加えた。ダイからフロスの押出し直後であるが、押出されたフロスを水浴の中に 浸漬する前に、計量小出し装置(Christy Machine Co.、米国オハイオ州)を使 用して、フロスにマイクロスポンジの粉末をスプレーした。水浴の中に浸漬後の 冷却されたフロスを顕微鏡で観察した。フロス表面はその中に埋め込まれたマイ クロスポンジの粒子を有することが観察された。次いでフロスを応力下の取扱い に暴露して、粒子がフロス表面と安定に会合しているかどうかを測定した。観察 す ると、粒子が有意な量で除去されていないことが見出された。 3. 粘着性フロス表面への粒状変性剤の吸着 前述のXL0141-21ゲル材料のモノフィラメントのフロスを製造した。噴霧乾燥し たフレーバー粒子Quest TP2850SD(Quest International Fragrances Co.、米国 ニュージャージー州)をモノフィラメントの表面上にダスティングし、過剰の粒 子を撹拌により除去した。ダスティングされた粒子は、フロス表面と安定に会合 していることが観察された。 前述の結果および記載から明らかなように、エラストマーのポリマーのフロス の性質を変更する改良された方法が提供される。本発明の方法を使用すると、変 性剤の使用量は材料の表面をカバーするために要求される程度に大きい量のみで あるので、変性剤は効率よく使用される。さらに、変性剤は材料の表面上に存在 し、かつフロス材料全体を通じて分散していないので、その有効性は増強される 、例えば、変性剤がフレーバー粒子である場合、フロス表面上にフレーバー粒子 は存在するので、満足すべきフレーバーの衝撃を保証するために十分な量のフレ ーバー粒子はフロスのユーザーと接触するようになる。最後に、本発明の方法は 、担体材料の使用、例えば、エラストマー状フロスを使用するとき無効である、 ワックスおよびフレーバーの慣用の適用に依存する方法の別法を提供する。 他の態様も請求の範囲の範囲内である。 この明細書の中に引用されたすべての刊行物および特許出願明細書は、各個々 の刊行物または特許出願明細書が特別にかつ個々に引用することによって本明細 書の一部とされる示されている場合、引用することによって本明細書の一部とさ れる。いずれかの刊行物の引用は出願日の前の開示についてであり、そして本発 明は前の発明によりこのような刊行物より前にさかのぼる権利がないことを承認 することとして解釈すべきではない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 プラナブ、ディサイ アメリカ合衆国カリフォルニア州、アナハ イム、ヒルズ、ルーラル、リッジ、サーク ル、5291 (72)発明者 パスカル、ディスタンダウ アメリカ合衆国カリフォルニア州、サン、 フランシスコ、ピース、ストリート、921 (72)発明者 プリットパル、シングハ アメリカ合衆国カリフォルニア州、ニュー アーク、ポート、セイルウッド、ドライ ブ、5323

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 工程: 粒状変性剤とエラストマー状フロスの表面との安定な会合を提供するために十 分な条件下に、前記表面を前記粒状変性剤と接触させること、 これにより、その表面と安定に会合した粒状変性剤を有する前記エラストマー 状フロスを製造すること、 を含んでなる、その表面と安定に会合した粒状変性剤を有するエラストマー状フ ロスを製造する方法。 2. 前記方法が前記エラストマー状フロスを押出し、そして前記押出された エラストマー状フロスを急冷することをさらに含んでなる、請求項1に記載の方 法。 3. 前記急冷の前に前記接触を実施する、請求項2に記載の方法。 4. 前記急冷の後に前記接触を実施する、請求項2に記載の方法。 5. 前記方法が前記急冷されたエラストマー状フロスの少なくとも表面を柔 軟化させることをさらに含んでなる、請求項4に記載の方法。 6. 工程: エラストマー状フロスを押出すこと、 粒状変性剤と前記エラストマー状フロスの表面との安定な会合を提供するため に十分な条件下に、前記表面を前記粒状変性剤と接触させること、 これにより、その表面と安定に会合した粒状変性剤を有する前記エラストマー 状フロスを製造すること、 を含んでなる、その表面と安定に会合した粒状変性剤を有するエラストマー状フ ロスを製造する方法。 7. 前記方法が前記エラストマー状フロスを急冷することをさらに含んでな る、請求項6に記載の方法。 8. 前記急冷の後に前記接触を実施する、請求項7に記載の方法。 9. 前記急冷の前に前記接触を実施する、請求項7に記載の方法。 10. 前記接触の前に前記急冷されたフロスの表面を柔軟化することをさら に含んでなる、請求項9に記載の方法。 11. 工程: 粒状フレーバー剤とゲルのフロスの表面との安定な会合を提供するために十分 な条件下に、前記表面を前記粒状フレーバー剤と接触させること、 これにより、その表面と安定に会合したフレーバー粒子を有する前記ゲルのフ ロスを製造すること、 を含んでなる、その表面と安定に会合したフレーバー粒子を有するゲルのフロス を製造する方法。 12. 前記ゲルのフロスがゲル成分の中に包まれたコア成分からなり、前記 ゲル成分がスチレンをベースとする樹脂と油との組合わせからなる、請求項11 に記載の方法。 13. 前記粒状フレーバー剤がマイクロカプセルに封入されている、請求項 11に記載の方法。 14. 前記マイクロカプセルに封入されたフレーバー剤が噴霧乾燥されたフ レーバー剤である、請求項12に記載の方法。 15. 前記方法が前記ゲルのフロスを押出し、そして前記押出されたゲルの フロスを急冷することをさらに含んでなる、請求項14に記載の方法。 16. 前記急冷の前に前記接触を実施する、請求項15に記載の方法。 17. 前記急冷の後に前記接触を実施する、請求項15に記載の方法。 18. 前記方法が前記急冷されたエラストマー状フロスの少なくとも表面を 柔軟化することをさらに含んでなる、請求項17に記載の方法。 19. 請求項1に記載の方法に従い製造されたフロス。 20. 請求項6に記載の方法に従い製造されたフロス。 21. 請求項11に記載の方法に従い製造されたフロス。 22. その表面上で安定に会合した粒状変性剤からなるエラストマーのポリ マーのフロス。 23. 前記粒状変性剤が前記フロスの表面上に吸着されている、請求項22 に記載のフロス。 24. 前記粒状変性剤が前記フロスの表面の中に埋め込まれている、請求項 23に記載のフロス。 25. 前記粒状変性剤が、香味剤、薬剤およびテキスチャー剤からなる群よ り選択される、請求項23に記載のフロス。 26. その表面上で安定に会合したフレーバー粒子からなるゲルのフロス。 27. 前記フレーバー粒子が前記ゲルの表面上に吸着されている、請求項2 6に記載のフロス。 28. 前記フレーバー粒子が前記フロスの表面の中に埋め込まれている、請 求項26に記載のフロス。 29. 前記ゲルのフロスがゲル成分の中に包まれたコア成分からなり、前記 ゲル成分がスチレンをベースとする樹脂と油との組合わせからなる、請求項26 に記載の方法。 30. 前記フレーバー粒子がマイクロカプセルに封入された粒子である。請 求項29に記載のフロス。
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