JP2001500767A - ブラシとその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 その一方の端にハンドルを有し、且つ、剛毛が剛毛とヘッドの間に配置されたエラストマーブリッジに固定されていて、そのブリッジが剛毛とヘッドの間に結合を形成することを特徴とする剛毛保持ヘッドを有するブラシ。

Description

【発明の詳細な説明】 ブラシとその製造方法 本発明は、エラストマー成分と非エラストマー成分を持つブラシ、ならびにか かるブラシの製造方法に関する。 従来のブラシは、硬質ヘッド材料に植え込まれた剛毛を含む。硬質ヘッド材料 は剛毛の支持を提供する。剛毛材料とヘッド材料には異なる物理的特性が要求さ れる。従って、ブラシのヘッドと剛毛はしばしば異なる材料、たとえばポリオレ フィンとポリアミドから製造されるが、これらは効果的に結合しない。そのため 、しばしばステープルや止め具等を用いて剛毛をブラシに機械的に取り付けなけ ればならない。 剛毛は一般に、実質的に上向き方向でブラシにはめ込まれる。長期間にわたる 使用後、剛毛は永続的に上向き方向から外向きへと扇形に広がる傾向にあり、そ うなるとブラシは廃棄され、取り換えられる。 上述した問題は特に歯ブラシに関して一般的である。 しかし、剛毛がコントロールでき、反復可能な方法で外に広がる、あるいは外 に広がるように適応されている歯ブラシによ って、改善されたクリーニング操作が実施できることが認められた。従って、歯 ブラシのヘッドが柔軟で、使用時に剛毛の動きを容易にするような歯ブラシが開 発された。柔軟なヘッドは通常、剛毛群の接合を容易にする接合部分あるいはセ グメントから作られている。しかしながら、そのようなセグメントの不利な点は 、望ましくない異物がセグメントの間の空隙に蓄積する場合があること、また個 々のタフトを他のタフトから独立して接合できないことである。 細い剛毛は扇形化作用を示し、またそれを増強することができる。その上、出 願者は、細い剛毛はさらに歯と歯肉の間の歯間腔内に入り込むので、より効果的 なクリーニング効果をもたらすことを発見した。しかし、細い剛毛のタフトは、 特に使用の際に過度の永続的扇形化を生じやすく、それによってクリーニング効 果を低下させることが認められている。その結果、歯ブラシの急速な劣化が生じ る。 その内容が参照してここに組み込まれる、同時係属中である我々の同日出願の 英国特許出願は、エラストマー成分に埋め込まれた剛毛を持ち、そのエラストマ ー成分がプラスチック製歯ブラシハンドルのプラスチック製延長部分に取り付け られてい る歯ブラシを記述している。 本発明の目的は、剛毛の材料とブラシヘッドの材料に適合性のある材料中に柔 軟に植え込まれた剛毛を持つブラシを提供することである。 本発明のさらなる目的は、歯ブラシのヘッドに植え込まれた剛毛が、繰り返し 且つ弾力的に扇形化することができ、より効果的なクリーニングをもたらすよう に多方向に動くことができる、その上に剛毛が埋め込まれたヘッドを持つ歯ブラ シを提供することである。 本発明に従えば、その一方の端にハンドルを有し、且つ、剛毛が剛毛とヘッド の間に配置されたエラストマーブリッジに固定されていて、そのブリッジが剛毛 とヘッドの間の結合を形成することを特徴とする剛毛保持ヘッドを有するブラシ が提供される。 本発明はまた、剛毛をエラストマーブリッジ材料に固定し、かかるエラストマ ー材料によって剛毛をヘッドに結合することを含む、一方の端に非エラストマー ハンドルを持ち、且つ、剛毛保持ヘッドを持つブラシを製造する方法を提供する 。 これから、以下のような添付の図を参照しながら本発明を説 明する： 図１は、ハンドルと、破線で表わした剛毛を持つ歯ブラシヘッドを示す、本発 明の歯ブラシの第一の実施形態の上方平面図である； 図２は、図１の歯ブラシの側方立面図である； 図３は、周囲の剛毛の列がブーツをはいた状態になっている、本発明の歯ブラ シヘッドの第一の実施形態の上方平面図である； 図４は、歯ブラシヘッドの側方立面図である； 図５は、図３のＶ−Ｖの線に沿った断面図である； 図６は、図１の歯ブラシヘッドの底部平面図である； 図７は、図３のＶＩＩ−ＶＩＩの線に沿った断面図である； 図８は、図３のＶＩＩＩ−ＶＩＩＩの線に沿った断面図である；および 図９は、図３のＩＸ−ＩＸの線に沿った断面図である。 図１−９は本発明のブラシの第一の実施形態を示している。 図１は本発明の歯ブラシの上方平面図を示し、図２はかかる歯ブラシの側方立面 図を示す。 図１および２に示されているように、歯ブラシはヘッド（１） とハンドル（２）でできている。 図３は図１および２の歯ブラシヘッドの上方平面図を示し、図４は歯ブラシヘ ッドの側方立面図を示す。 図５は図３のＶ−Ｖの線に沿った歯ブラシヘッドの縦割り断面図を示し、図６ は歯ブラシヘッドの下部平面図を示す。 図に示すように、ヘッド（１）は、ハンドル（２）の一方の端に据え付けられ て、あるいは内的に成形されており、弾力のあるエラストマーヘッドブロック（ ２５）（陰を付けて示している）が配置されている下部構造型骨格（３）からで きている。骨格（３）は、ハンドル（２）の延長である細長く伸びた楕円体部分 （２３）を持つ。ハンドル（２）から離れた方の端で、骨格（３）は外向き側方 に広がってヘッドチップ（２１）の半円形先端部分（２４）を規定している。半 円形先端部分は図６に最も明瞭に例示されている。 ヘッドブロック（２５）は、楕円体部分（２３）と半円形先端部分（２４）に よって支持されている。エラストマーヘッドブロック（２５）は、楕円体部分（ ２３）から外向き側方に伸び、すなわち楕円体部分（２３）から突出し、楕円体 部分（２３）から上方に伸びて２つの弾力のあるエラストマー側面部分 （６）を規定している。それ故、弾力のある側面部分（６）は直接骨格（３）に 据え付けられておらず、そのため骨格（３）にはめ込まれているヘッドブロック （２５）の部分よりも大きな柔軟性を持つ。 下部構造型骨格（３）はヘッドの表面積を増大させ、側面部分（６）のヘッド （１）への結合を容易にする。ヘッドブロック（２５）は、図３に示すように上 方平面図で見ると、歯ブラシヘッドを完全におおっている。しかし、図４に示す ように横から見た時、および図６に示すように下から見た時には、骨格（３）の 下部構造特性がよりはっきりと見え、上部構造部分がヘッドブロック（２５）を 部分的に取り囲んでいることを明瞭に示している。 ヘッド（１）は、上方から見ると実質的に涙形あるいはヨウナシ形の剛毛タフ ト（９）でできたプラスチック製剛毛の中心列（８）と、ハンドル（２）の縦軸 に実質的に垂直に配置されている線形剛毛タフト（１１）でできた、中心列（８ ）の両側にある２つの側面列（１０）を備えている。半円形チップ（２４）はさ らに、図３に示すように上方から見た時実質的に逆円錐形の輪郭を持つ剛毛の先 端列（１２）を備えている。 剛毛の側面列（１０）は、ヘッドブロック（２５）から上向きに伸びるエラス トマーブーツ（７）を備えており、ヘッドブロック（２５）と同じ材料で成形さ れている。側面列（１０）の線形タフトはブーツ（７）によって支持されており 、ヘッドブロック（２５）の弾力のある材料と線形タフト（１１）の剛毛材料間 の結合によってブーツ（７）内に拘束されている。 線形タフト（１１）は、使用時に屈曲することができ、中心列（８）から外側 に扇形に広がることができる剛毛フィラメントでできている。細い剛毛フィラメ ントも使用することができ、これは扇形化効果を高める。線形タフト（１１）の 柔軟性は、弾力のある側面部分（６）が下部構造骨格（３）から突出するその方 法によってさらに高められる。 しかし、側面部分（６）とブーツ（７）の弾力性のために、線形タフト（１１ ）は使用後にはその元の位置に戻り、過度の扇形化を示すことはない。 図７−９は、各々図３のＶＩＩ−ＶＩＩ、ＶＩＩＩ−ＶＩＩＩ、ＩＸ−ＩＸの 線に沿った断面図を示し、下部構造骨格（３）の楕円体部分（２３）の様々な縦 割り寸法を例示している。図に示すように、骨格（３）は部分的にヘッドブロッ ク（２５）に よって取り囲まれているが、骨格（３）は、楕円体部分（２３）の長さに沿って 厚みが変化して、ヘッド（１）の表面積を増大させ、側面部分（６）の結合を容 易にし、また歯ブラシヘッドのセグメントあるいは空隙を利用する必要なしにそ の長さに沿ってブラシヘッドの柔軟性の度合を変化させる。 同様に、歯ブラシヘッドに様々な度合の柔軟性を与えるために、骨格（２３） を取り巻くヘッドブロック（２５）の厚みが変化する。 側面列（１０）のブーツ（７）も、歯ブラシヘッドの外周に一様でない表面を 与えるために、側面部分（６）の側壁からわずかに突出している。ブーツ（７） の弾力のある材料によって形成される歯ブラシヘッドの一様でない、あるいは起 伏のある外周は、それ故、使用時に歯および／または歯肉にマッサージ効果を与 えるために利用できる。 ハンドル（２）とその骨格延長部分（３）は、比較的硬質の材料、すなわちヘ ッドブロック（２５）の弾性率よりも高い弾性率を持つ材料で作られている。 従って、ハンドル（２）と骨格（３）は、ポリプロピレンやポリエチレンのよ うなポリオレフィン、ナイロンのようなポリ アミド、ならびにポリエチレンテレフタレートのようなポリエステルから成形す ることができる。ハンドル（２）および骨格（３）のための他の適当な材料は、 ポリメチルメタクリレート、スチレンアクリロニトレートおよびセルロースエス テル、たとえばセルロースプロピオネートを含む。 ブラシ（１）の剛毛は、歯科衛生における使用に適した柔軟な材料から作られ る。一般に、剛毛に適する材料は、ナイロンのようなポリアミドあるいはポリブ チレンテレフタレートのようなポリエステルである。 エラストマーヘッドブロック（２５）は、まず第一に剛毛を固定し、剛毛の反 復屈曲を容易にする支持体として機能し、第二に歯ブラシの構造的完全性をしっ かりと保持するための、骨格（３）と剛毛に適合性のあるブリッジとして機能す る。 好ましくは、エラストマーブリッジはブロックコポリマーのようなポリマー材 料で作られる。好ましいブロックコポリマーは、スチレン（たとえばスチレンエ チレンブタジエンスチレン、あるいはスチレンブタジエンスチレン）、ポリオレ フィン（たとえばポリプロピレン／エチレンプロピレンジアミン変性系（すなわ ち合成ゴム））、ポリアミド（たとえばポリアミド２ あるいはポリアミド６）、ポリエステル（たとえばポリエステルエステルあるい はポリエーテルエステル）、ポリウレタン（たとえばポリエステルウレタン、ポ リエーテルウレタンあるいはポリエステルエーテルウレタン）を含む。 好ましいエラストマーブリッジ材料は、もうひとつ別の材料の連続相中に内部 相材料を含む二相系をとりうる。かかる材料の特に好ましい例は、上述したポリ プロピレン／エチレンプロピレンジアミン変性材料であり、これはサントロプレ ンＰＰＡ（Ｓａｎｔｒｏｐｒｅｎｅ ＰＰＡ）（たとえばアドバンスト・エラス トマー・システムズ社（Ａｄｖａｎｃｅｄ Ｅｌａｓｔｏｍｅｒ Ｓｙｓｔｅｍ ｓ））として市販されている。かかる二相材料は、都合のよいことには、概して 直径約０．５−５ミクロンの粒子を含む内部相と共に、連続する外部熱可塑性相 を持つ。 その代わりに、エラストマーブリッジを構成する材料を、剛毛材料あるいはハ ンドル／骨格材料のいずれか、あるいはその両方へのエラストマーブリッジの結 合を容易にするために、他のポリマー上にグラフトすることによって表面変性し てもよい。 ひとつまたはそれ以上の成分の表面変性の他の方法は、剛毛 あるいはハンドル／骨格のいずれか、あるいはその両方へのエラストマーブリッ ジの接着を容易にするように考慮される。たとえば、相溶化剤物質をブラシの成 分のひとつ（すなわちハンドル／骨格、エラストマーブリッジあるいは剛毛）に 組み込むことができるが、工程上の簡便さからはそのような相溶化剤物質を剛毛 に加えることが好ましい。かかる相溶化剤物質は、成分に製造されるバルク材料 に加えることができ、もうひとつ別の成分への接着を容易にする。 その代わりに、ひとつまたはそれ以上の成分（やはり工程上の簡便さのために は剛毛が好ましい）を化学的表面処理によって化学的に変性し、隣接する成分へ の接着を容易にすることができる。その代わりに、ひとつまたはそれ以上の成分 を表面酸化（たとえば燃焼によって、あるいは放電によって）によって変性し、 隣接成分への接着を容易にすることもできる。 好ましい実施形態では、ハンドル／骨格と剛毛のエラストマーブリッジへの結 合を容易にし、簡単にするために、ハンドル／骨格と剛毛は同様の特性、さらに は同じ特性を持つ材料で製造することができ、その結果それらは、たとえば同様 の官能基、同様の官能性レベル、同様の表面エネルギー等を持つ。そのよ うな類似性は各々の成分の接着を容易にすると考えられ、好ましい実施形態では 、ハンドル／骨格と剛毛は同じ材料、たとえばナイロン材料で製造されうる。 好ましいエラストマーブリッジ材料は、射出成形の容易さという点から熱可塑 性エラストマーである。 本発明のエラストマーブリッジは、必ずしもステープルのような取付け手段を 使用せずに、剛毛を本来の位置に堅固に埋め込みながらあるいは固定しながら、 ヘッドブロック（２５）が骨格（３）にしっかりと結合することを確実にする。 剛毛が、たとえばステープルを使用して物理的に保持され得る実施形態もあるが 、剛毛がエラストマーブリッジ材料に結合している実施形態も想定される。 ハンドル（２）および骨格（３）のための好ましい材料はポリプロピレンであ り、一方剛毛の好ましい材料はナイロンである。 ナイロンは、ポリエステルなどの材料に比べて損耗しにくく、磨耗性が低い。 それにもかかわらず、本発明のもうひとつの選択肢としての実施形態では、剛毛 はポリエステル材料から作製することができる。 ブリッジあるいはヘッドブロック（２５）は、剛毛と骨格（３）の堅固なリン クとして働き、相互に骨格（３）および剛毛と適合性であり、ステープルあるい は他の取付け手段を使用せずに両方の構造と堅固な結合を形成する。 本発明のさらなる好ましい実施形態では、ヘッドブロック（２５）は、ポリプ ロピレンおよびスチレンエチレンブタジエンスチレン（ＳＥＢＳ）材料を混合し たナイロンエラストマーで製造される。生じるエラストマー材料はブロックある いはブリッジ（２５）に必要とされるエラストマー特性を持つが、ポリアミドと ポリプロピレンの両方に堅固に結合あるいは接着する。好ましいエラストマーは 、ＡＴＯ社から市販されている、ポリプロピレンとＳＥＢＳ材料を２０％のレベ ルで混合したポリオレフィンベースの結合剤樹脂であるオレバックＰＰＣ（Ｏｒ ｅｖａｃ ＰＰＣ）である。他の機械的取付け手段は必要としない。 ナイロン剛毛およびポリプロピレン骨格（３）と共に使用するためのもうひと つの選択肢としての相互に適合性のあるブロックあるいはブリッジ（２５）は、 ハルス社（Ｈｕｌｓ）から市販されている、ベスタミド（Ｖｅｓｔａｍｉｄ）と して知ら れるもうひとつのポリアミドエラストマーである。 本発明のもうひとつの代替実施形態では、ブリッジ材料は、ナイロン剛毛とポ リプロピレン骨格（３）の両方に接着する熱可塑性ポリウレタンである。好まし い熱可塑性ポリウレタンは、ＢＦグッドリッチ社（ＢＦ Ｇｏｏｄｒｉｃｈ）か ら市販されているエスタン（Ｅｓｔａｎｅ）、たとえばエスタン５８２０１（８ ２Ａ）（ＰＥＴ）およびエスタン５８２７１（８８Ａ）（ＰＥＳ）である。 もうひとつの選択肢としてのブリッジ材料は、ポリオレフィンとポリアミドに 接着するクレイトン（Ｋｒａｔｏｎ）ベースのエラストマーである。ウクレイト ン材料はシェル社（Ｓｈｅｌｌ）から市販されている。ナイロンに結合する特に 好ましいクレイトンベースの材料は、エボプレン（Ｅｖｏｐｒｅｎｅ）の商標名 でエボド（Ｅｖｏｄｅ）社から市販されている。 もうひとつの代替エラストマー材料として、ＰＴＳ社から市販されているポリ マー、セプトン（Ｓｅｐｔｏｎ）から作られるエラストマーが使用できる。 本発明のもうひとつの選択肢としての実施形態では、ハンドル（２）、骨格（ ３）、ブロックあるいはブリッジ（２５）およ び剛毛はポリアミド材料から製造される。たとえば、ポリアミドとポリオレフィ ンに接着するオルガロイ（Ｏｒｇａｌｏｙ）（ＡＴＯ社から市販されているポリ アミドとポリプロピレンのアロイ）のような材料が歯ブラシ剛毛を製造するため に使用できる；ハンドル（２）と骨格（３）の製造にはトロガミド（Ｔｒｏｇａ ｍｉｄ）（ハルス社から市販されている透明なポリアミド）、およびブロックあ るいはブリッジ（２５）の製造には、やはりハルス社から市販されているナイロ ンエラストマー、ベスタミドが使用できる。 その代わりとして、デュポン社（ＤｕＰｏｎｔ）あるいはピスタロン社（Ｖｉ ｓｔａｌｏｎ）から市販されているスルリン（Ｓｕｒｌｙｎ）のような材料、エ クソン社（Ｅｘｘｏｎ）から市販されている無水マレイン酸改質ＥＰＤＭゴムが ブロックあるいはブリッジ（２５）に使用される。どちらの材料もナイロン骨格 （３）とナイロン剛毛の両方に結合する。 ミツイ社（Ｍｉｔｓｕｉ）から市販されている、アドマー（Ａｄｍｅｒ）およ びミラストマー（Ｍｉｌａｓｔｏｍｅｒ）として知られるエラストマー混合物も 、ブロックあるいはブリッジ（２５）のために所望される柔軟さを備えた、ポリ アミド に接着するエラストマーを実現するために使用できる。適当なグレードのアドマ ー（Ａｄｍｅｒ）およびミラストマー（Ｍｉｌａｓｔｏｍｅｒ）はＱＦ５５１と ６ＤＭである。 本発明のブラシは、過剰成形や射出成形技法を含めて、当該技術において既知 の様々な成形技法を用いて製造することができる。 射出成形が好ましい方法である。適当な射出成形技法は、トンネル効果と組み 合わせた多成分射出成形である。この方法では、最初に剛毛を金属プレートから 歯ブラシ鋳型中に吊り下げる。その後、ヘッドブロック（２５）のエラストマー 材料とハンドル（２）および骨格（３）の材料を鋳型に注入する。 ヘッド（２５）のエラストマー材料は、ハンドル（２）／骨格（３）あるいは ヘッドチップ（２４）の材料の内部に注入されて、すなわちハンドル（２）／骨 格（３）あるいはヘッドチップ（２４）の材料の内部のトンネルを通って、ハン ドル（２）／骨格（３）あるいはヘッドチップ（２４）の内部から歯ブラシの外 部のあらかじめ定められた位置に出現することができる。 たとえば、図１−９に示した実施形態では、エラストマー材料は、剛毛を固定 するためのヘッドブロック（２５）を形成す るためにヘッドブロック（２５）の位置で出現している。エラストマーはまた、 装飾効果のためのグリップを提供するためにハンドル（２）上のあらかじめ定め られた位置に出現することもできる。 射出工程後、剛毛を支える金属プレートを取り除く。 ヘッドブロック（２５）と、従って柔軟な側面部分（６）、ならびにブーツ（ ７）と合わせた細い剛毛の使用は、ブラシの構造的完全性を確実に保持しながら 効果的なブラッシングを供給する、自動調節式タフトデザインを提供する。 側面列（１０）の側面線形タフト（１１）は、柔軟なブーツ（７）によって支 えられている。一般に、側面列（１０）の剛毛タフトは従来の剛毛タフトよりも ５０％細くすることができるので、剛毛は、使用時に歯の抵抗を受けると容易に 押し広がるあるいは扇形に開く。剛毛のそのような自動的扇形化は、強い力をか けず、伝統的な幾何学形態製品で経験する不快さを伴わずに、より深い歯肉線お よび歯間腔への侵入を容易にする。柔軟性に富むブーツは剛毛を強化して剛毛の 相対的な柔らかさを埋合わせ、タフトの形態を保存する弾力ある記憶性を提供す る。 側面部分（６）に剛毛のタフトをブーツ（７）と共にはめ込むことにより、個 々のタフト（９）が独立して屈曲し、不規則な歯のトポロジーに適合することが できる。 それ故、ブーツ（７）と側面部分（６）の屈曲の組合せは、タフトが曲がって 低くなりヘッドに近付く点をより低くし、それによって剛毛が上部の歯垢の除去 のためにより長く歯肉溝にとどまることを確実にするトグル効果を作り出す。そ の結果、剛毛はあらゆる方向に適合することができ、剛毛が歯と歯肉の複雑な構 造に持続的に接触することを確実にする。 剛毛の中心列（８）の交互に並んだ表面と形態は、隣接する歯の間の三角形の 空隙と広い歯表面からの歯垢の除去を容易にする。図３に示すような交互に並ん だ表面と涙のしずく形のタフトは、たとえば、下向きの力と水平方向の圧力がブ ラシヘッドにかけられた時、同時に働いて力強い作用を送達する２つのクリーニ ング作用を各々のタフトに提供する。列（８）の細くて長い側は、歯の間の空隙 に深く侵入し、一方涙のしずく形あるいはヨウナシ形の広くて短い側は、歯との 接触によるクリーニングを最大限にする堅固さを増強させる。タフトの個別運動 能力は、個々のタフトが隣接するタフトによって押しのけられ ずに、あるいは隣接するタフトによって構造的に支えられることなく、多数の歯 の表面に接触することを容易にする。 先端タフト（１２）は、ブラシの先端（２１）に放射状に配置されており、ブ ラシヘッドの他のタフト群と比較するとより細い、剛毛の密なタフトで適切に作 られている。楕円体形のブラシヘッドの先でしだいに細くなっている特性は、後 方の臼歯へのアクセスを増大する。さらに、図３に示すようなエラストマーゴム のチップとブラシヘッドの側面部分（６）のエラストマーウイングは、口腔のし ばしば無視される領域に緊密にアクセスしながら、快適さを高めるソフトなバン パーとして作用する。先端タフトの放射状に傾斜をつけた刈込みは、卓越した有 効範囲を提供し、剛毛の先端が後方臼歯の後側の歯垢を最大限に除去できるよう にする。 骨格および剛毛適合性材料に柔軟に固定された剛毛を持つ本発明の歯ブラシの 利点は、細いフィラメントを含むソフトで柔軟なゴム製ホルダーを備えたブラシ ヘッドの外側縁に、別々に動くことができるタフトを使用することにより、これ までアクセスできなかった歯の領域へのアクセスを容易にしていることである。 構造的には丈夫でありながら柔軟な仕組みは、各々の剛毛タフトが歯の変化す る輪郭に対応して上向き／下向き方向に独立して動くという点で、剛毛が表面感 受性であることを確実にする。このことは、歯垢細菌が検出される届きにくい場 所に歯ブラシの剛毛が入り込んで、歯垢を除去することを可能にする。 フィラメントあるいは剛毛は同時押出することができ、一本のブラシがそのよ うな材料の組合せから製造されるフィラメントを持つことができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，Ｆ Ｉ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ， ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，Ｍ Ｗ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ， ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 サビル，デレク・ガイ イギリス国、チエシヤー・シー・エイチ・ ３・８・ビイ・エイチ、ニア・チエスタ ー、アシユトン、ケルソール・ロード、ペ ア・ツリー・コテージ（番地なし)

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．その一方の端にハンドルを有し、且つ、剛毛が剛毛とヘッドの間に配置され たエラストマーブリッジに固定されていて、そのブリッジが剛毛とヘッドの間の 結合を形成することを特徴とする剛毛保持ヘッドを有するブラシ。 ２．ヘッドがブリッジを支持する骨格を含むことを特徴とする、請求項１に記載 のブラシ。 ３．ハンドルと骨格がポリオレフィン材料を含むことを特徴とする、詰求項２に 記載のブラシ。 ４．ポリオレフィンがポリプロピレンであることを特徴とする、請求項３に記載 のブラシ。 ５．剛毛がポリアミド材料を含むことを特徴とする、請求項４に記載のブラシ。 ６．ポリアミドがナイロンであることを特徴とする、請求項５に記載のブラシ。 ７．ブリッジがブロックコポリマーを含む、請求項１〜６のいずれかに記載のブ ラシ。 ８．ブロックコポリマーがスチレン、ポリオレフィン、ポリア ミド、ポリエステルあるいはポリウレタンである、請求項７に記載のブラシ。 ９．ブリッジが熱可塑性エラストマーを含む、請求項１〜８のいずれかに記載の ブラシ。 １０．ブリッジが二相ポリマー系を含む、請求項１〜９のいずれかに記載のブラ シ。 １１．ブリッジが表面変性ポリマーを含む、請求項１〜１０のいずれかに記載の ブラシ。 １２．表面変性ポリマーが、もうひとつ別のポリマーをその上にグラフトするこ とによって変性されている、請求項１１に記載のブラシ。 １３．表面変性ポリマーが、表面酸化によって変性されている、請求項１１に記 載のブラシ。 １４．ブラシが相溶化剤物質を含む、請求項１〜１３のいずれかに記載のブラシ 。 １５．相溶化剤物質が剛毛中に存在する、請求項１４に記載のブラシ。 １６．ハンドルと剛毛が同じ材料で作られている、請求項１〜１５のいずれかに 記載のブラシ。 １７．ブリッジがポリアミドベースのエラストマーを含むことを特徴とする、請 求項５あるいは請求項６に記載のブラシ。 １８．エラストマーがナイロン−ポリプロピレン−スチレンエチレンブタジエン スチレン混合物であることを特徴とする、請求項１７に記載のブラシ。 １９．ハンドル、骨格およびブリッジがポリアミド材料を含むことを特徴とする 、請求項２に記載のブラシ。 ２０．歯ブラシであることを特徴とする、請求項１〜１９のいずれかに記載のブ ラシ。 ２１．剛毛をエラストマーブリッジ材料に固定し、前記エラストマー材料によっ て剛毛をヘッドに結合することを特徴とする、一方の端に非エラストマーハンド ルを持ち、且つ、剛毛保持ヘッドを持つブラシを製造する方法。 ２２．剛毛を鋳型中に吊り下げ、非エラストマー材料とエラストマー材料を鋳型 に注入し、剛毛をエラストマー材料に固定して、鋳型からブラシを取り出すこと を特徴とする、請求項２１に記載の方法。