JP2001500039A - 麻酔時の呼吸維持方法及び装置 - Google Patents

麻酔時の呼吸維持方法及び装置

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Abstract

(57)【要約】 一般麻酔時、患者の換気のための方法及び装置が提供されている。麻酔時、患者に対し、呼吸ガスが患者の肺の機械的残気量位以上の体積で制御され、供給される呼吸ガス体積が、機械的残気量位以上の時、患者は自発呼吸が許される。呼吸ガス圧力は規則的に下げられ、患者からの二酸化炭素含有ガスの排出を促進する。このシステムは、肺胞換気、二酸化炭素の排除、酸素供給、一般麻酔中の患者の呼吸監視を促進するものである。

Description

【発明の詳細な説明】 麻酔時の呼吸維持方法及び装置 発明の詳細な説明 [0001]産業上の利用分野 本発明は、麻酔時の患者への通気に関するものである。特に一般麻酔を受けて いる患者の、肺胞換気、炭酸ガス排出、酸素供給を維持し監視する方法及び装置 に関するものである。 [0002]発明の背景 一般麻酔には、呼吸の不完全状態が伴う。大部分の一般麻酔薬は呼吸の刺激を 弱め、それを放置すると、酸素不足と動脈血中の炭酸ガス分圧(PaCO2)の 増加を来す。更に一般麻酔薬は呼吸筋肉力を低下させる。これは、クラーレのよ うな麻痺性薬剤には特に顕著であって、患者の一切の呼吸力を失わせる。更に一 般麻酔は、肺と胸郭のコンプライアンスを低下させることが示された。これら構 造のコンプライアンスの低下により、機械的な換気の手助けが無いときには、適 切な換気をつくるために筋肉力を高める必要がある。 [0003] 麻酔薬は酸素供給効率を妨げるかもしれない幾つかの作用のあることが知られ ている。一般麻酔には、機械的 残気量位(FRC)、即ち通常呼気の最後に肺内に残るガス量を低下させる。F RCの低下は、血流(Q)に対する換気(Va)の局所的低下を惹き起こし、動 脈血酸素供給(PaO2)を低下させる。低酸素性肺動脈血管収縮(HPVC) は、幾つかの麻酔薬によって、活動を弱めることが示された。HPVCを弱める ことは、血流中の肺臓器の換気不足が強まり、PaO2を低下させる。更に陽圧 換気を供給する現在の方法は、非従属性の肺領域よりも、従属性肺領域へ一層多 量にガス流を供給することが知られた。しかしながら、重力はもっと非従属性の 肺領域へ血流を導く。そのため肺の従属性領域に対し、換気低下と血流増加が起 こり、Va/Qと相対的動脈低酸素血(低下したPaO2)を起こす。 [0004] 一般麻酔は、積極的な対策が施されない限り肺胞換気は不適切となり、炭酸過 剰(PaCO2の増加)と動脈血酸素供給の不適切(動脈血酸素不足)が起こり がちである。これら理由により、一般麻酔時には通常は陽圧換気が行われて肺動 脈換気を機械的に促進している。更に、吸入酸素濃度の増加がほとんどの場合に 行われて、動脈血酸素不足を克服し、一般麻酔効果を得ている。状況に応じて呼 気終了時に陽圧力(PEEP)が機械的換気パターンに加えられ、FRCを増加 させて動脈血酸素供給を改善している。 [0005] 従来の機械的換気装置によってつくられた陽圧換気には幾つかの望ましくない 副作用が伴う。陽圧換気は肺胸郭と横隔膜を物理的に移動させるものである。そ の結果、頭部、首部、四肢以外の手術部分に、呼吸サイクルの中のかなりの期間 望ましくない動きが加えられる。呼気終了から陽圧呼吸の開始までの期間に手術 部分が静止するだけである。上記した如く、一般麻酔換気装置によって起こされ るVa/Qの両極端が、陽圧換気によって惹き起こされる。Va/Qの増加は、 肺胞の死空間を、即ち換気しているが血流のない肺胞を増加させる。Va/Qの 低下は、動脈血中の酸素供給効果の低下を起こす。陽圧換気によって血管圧力を 増加させると、胸膜腔内圧を上昇させ、静脈流を低下させ、心臓性出力を低下さ せる。麻酔換気装置による標準陽圧換気を行うとき、麻酔回路からの十分な呼吸 ガス流が不足するため、自発的な呼吸運動は起こらない。麻酔換気装置からの標 準的陽圧換気は、過度にCO2を除去し、その結果動脈血のpHを上昇させ、よ く知られている副作用の呼吸アルカローシスを起こす。 [0006] 一般麻酔中、呼吸機能を観察することは非常に大切である。呼吸機構の僅かな 変化が、気管支収縮、肺の浮腫、気道障害のような呼吸循環システムに関する麻 酔にとっ て重要情報を示すからである。肺のガス交換の変化は、肺胞換気と酸素呼吸の適 切さを正確に判断するため観察されねばならない。残念ながら、既存の装置を使 った一般麻酔中、陽圧換気を行う標準的な方法では、そのような観察は比較的不 正確であり、困難である。 [0007] 大部分の麻酔換気装置は、気道圧力を過度に上昇させ、二次的に気管と患者の 大きな気道に抵抗するような流量で、吸入ガスを供給する。従って、小さな気道 抵抗を測ることは極めて困難である。気道抵抗を測るため吸気保持(inspiratory hold)の設定がよく行われる。しかしながら、そのような吸気保持を加えること は平均気道圧力、胸腔内圧力を著しく上昇させ、静脈還流と心臓出力を低下させ る結果となる。しかも、吸気保持は手術分野での安定時間をかなり狭めることに なる。 [0008] 従来は呼気終末の炭酸ガス分圧(PETCO2)は肺胞換気の支障であるとされ てきた。理想的には、PETCO2はPaCO2と同等であることだが、これは全部 の肺胞に血流があり、肺胞の死空間が存在しない場合にのみ該当する。しかしな がら、研究の結果、標準麻酔換気装置に加えられる陽圧換気は、肺胞死空間を増 やす傾向にあり、肺胞換気の観察を不正確にすることは繰り返し示している。従 って、一般麻酔中、換気の適切さを知るには動脈 血を分析し、PaCO2を測ることが必要である。 [0009] 呼吸サイクルの呼気期間では、既存の機械的換気装置では容器ベローズからの 積極的なガス流は許さないようになっている。ベローズからの一切のガス流は、 呼吸サイクルの呼気期間では気道圧力を低下させることになる。それ故、換気サ イクルの呼気期間では患者が吸気する一切の動作は通気力圧力を低下させること になる。気道圧力のこの低下は、胸腔内圧に望ましくない効果を引き起こす。そ して心臓血管機能の顕著な悪化を起こし、二次的に心臓左心室に後負荷を加え、 呼吸動作に負担を増やすことになる。この理由で、一般麻酔中は機械的換気装置 が使われているときは、自発呼吸は許していない。自発換気は、容器に入れてい ない麻酔用空気袋が使われている標準麻酔回路の場合にだけ許されている。これ に加えて麻酔回路は、自発呼吸の間、連続的な気道陽圧(CPAP)を加えるこ とは、認めていない。従って、呼吸サイクルの呼気期間のときに気道陽圧、即ち 呼気終期陽圧(PEEP)を保つ唯一の方法は、患者の呼吸機能の完全な制御を 維持することである。これは、気道平均圧力、胸腔内平均圧力の増加と、静脈還 流及び心臓出力の著しい低下を惹き起こす。更に、制御された機械的換気の間、 通気の平均圧力の上昇は肺の多くの領域で血流(Q)に対する換気(Va)が著 しく上昇することが知 られている。Va/Qがこのように上昇することは、生理的な死空間を増やし、 望ましくない影響を伴う。 [0010] 詳しく上述したとおり、一般麻酔を受けている患者には機械式換気装置によっ て補助が必要なことは、医学の実際において広く知られており認められている。 ほとんどの場合、CO2吸収剤を備えた半閉鎖システムを用いてこれを行い、麻 酔ガスの部分的な再呼吸を許している。また、あるシステムでは十分大きなガス 流を用いて麻酔ガスを著しく再呼吸することを防止している。従って、CO2吸 収剤は必要でない。CO2吸収剤が無ければ麻酔ガスの略完全な再呼吸はほとん ど出来ない。しかし試みたところ、動脈血CO2分圧を許容レベルに維持し、新 鮮ガス流入量の少なくとも3倍のレベルの全体換気を行う程度の新鮮ガス流を再 呼吸回路中へ用いることにより、動脈CO2分圧の制御が維持された。これらシ ステムに於いて、容積可変の変形可能な容器が、圧縮ガス源からの陽圧の供給と 放出によって圧縮と弛緩を交互に行った。通常はこの容器は、伸縮袋(concertin a bag)を剛性透明容器内に取り囲んで構成されている。該伸縮袋は、一般的にベ ローを詰めており、患者への吸入はベロー中で下降し、二次的には剛体容器内部 で外部的に圧力を加えることによって構成される。患者からの呼気は、ベローへ 流入するガスとなり、ベローを容器内部で上昇させる。 陽圧の呼吸気によって与えられるガス容積は、吸気前のシリンダー中でのベロー ズ高さと、換気サイクルの吸入時期のベローズ移動距離によって決まる。供給体 積と吸入圧力を制御する様々な手段が工夫された。それらは、剛性室へ流入する 流れの調整、吸気できる時間の調節、ベローズ移動量の機械的な制限が含まれる 。 [0011] 深刻な肺の損傷及び/又は呼吸不調の患者のため、様々な形式の換気装置が開 発されてきた。従来の機械式換気技術の中には、機械補助式、間歇強制換気式( IM V)、終末呼気陽圧方式(PEEP)、幼児への換気に使われるような高 周波数低呼気体積治療がある。米国特許第4773411号は、これを引用する ことによりその開示を本願の一部とするが、それは、呼吸不全の患者に対し連続 的に陽圧を気道へ加える装置である。開示された装置は、CPAP圧力レベル以 下に下げられた気道圧力の間歇的なサイクルによって、肺胞換気と二酸化炭素の 排出促進を達成する。この装置は、不完全な自発呼吸能力を有する患者の換気補 助として使われる。 上記した開発にも関わらず、一般麻酔時は、患者の肺胞換気の維持と、二酸化炭 素の排出と、酸素供給の維持、及びこれらの組み合わせが出来る装置及びそれに 関連した方法の要望がある。 [0012]発明の要旨 本発明は、持続性吸息(apneustic)の麻酔換気即ちAAVであって、一般的な麻 酔を受けている患者の肺胞換気、CO2排出、酸素供給を維持する新規な改良さ れた方法と装置に関するものである。「一般麻酔」とは、この明細書においては 通常の意味で使われており、手術中の患者に対し麻酔を施すことを含む。ここに 例示する如く「患者」は動物界の生物であって、哺乳類、特に人間を含む。その ような患者は換気の機械的な補助を必要とし、又はしないが、状況に応じて自発 呼吸が許される。AAVは呼吸サイクルのほとんどの間、外部から加圧された伸 縮袋によって、気道圧力の上昇を維持することによって行われる。伸縮袋へ圧力 を加えると、患者の肺は加えられた圧力のレベルによって決まり、FRCを超え る容積に部分的に膨張して保持される。加えられた圧力と、それによって生じる 肺容積の増加は上記の通りであるから、肺胞血流に対するインピーダンスはほと んどなく、従って、実質的に肺胞の死空間が増えることはない。よって、通常の 状況では、PETCO2は正確にPaCO2を反映している。加えられる気道圧力は この様であるから、全部の気泡を開く圧力は、それが従属的であるか独立的であ るかに関わらず同等である。従って、肺胞空間と肺動脈毛細管との間の酸素交換 には妨害はない。肺胞空気と麻酔呼吸回路の間のガス交換は、制約のない自発呼 吸によ って、又は気道圧力の間歇的な低下によって行われ、十分に満たされた肺胞空間 から麻酔呼吸回路ヘガス流れを起こす。 [0013] 標準的な半閉麻酔回路は二酸化炭素の全部を確実に吸収するから、麻酔ガスの 再呼吸は、PaCO2の上昇を起こさせない。 肺胞死空間の相対的な不足により、CO2の除去は標準モードの陽圧換気におい て認められるよりはるかに効率的である。更に、肺胞死空間が相対的に存在しな いため、呼気終末のCO2を測定することにより、動脈血を分析してPaCO2を 決めることは、僅かな例外を除いて不必要となる。呼吸サイクルの呼気期間では 、肺と胸のコンプライアンスは、肺容積の変化量で割ることにより正確に決めら れる。肺容積の変化は加えられた気道圧力のレベルによって、気道圧力の低下を 伴って生じる。加えられた気道圧力は流れのない時に測定され、そして気道圧力 が低下しているときの肺容積の変化の判定は流れのない時期に決められているか ら、呼吸システムのコンプライアンスの決定は、気道抵抗とは独立しており、一 般手術の際、標準モードの陽圧換気の時に決められるよりもはるかに正確である 。 [0014] 一般麻酔時に患者の自発呼吸を許すことにより、AA Vは胸腔内圧の低下と静脈還流の上昇、及び心臓出力の維持をAAVは許容する 。自発換気は一般手術時、標準的陽圧換気と較べて肺胞換気の分配を改善する。 それ故、Va/Qは一層正常であって、生理学的な死空間が減少するのと同じく 、動脈血の酸素供給が改善する。後者の効果は、肺胞換気の一層正確な観察を許 し、動脈血分析の必要性を軽減する。患者が自発呼吸をするから、麻痺性薬剤を 用いた筋肉弛緩させる必要性は少ない。そして、麻酔の深さを高めることによる 呼吸の制御は必要でないから、一層軽いレベルの一般麻酔が使われる。これに加 えて、AAVは連続的な陽圧気道圧力(CPAP)を形成するから、FRCにお ける増加が望まれる場合、終末呼気の陽圧(PEEP)を供給するための換気制 御は必要でない。 [0015] 持続性吸息麻酔換気装置は幾つかの制御を行う。気道圧力と肺容積が増大して いる時間を制御する機構があることが望ましい。時間調節によって肺容積と、気 道圧力が一層低いレベルで、どれくらいの時間低下するかを決める。本発明は、 伸縮袋を包囲する容器に十分なガス流が確実に加わるようにするから、患者が必 要とする容積、及び圧力の如何なる変化も、気道圧力の最小限の変動で対応する 。装置は、デマンド弁、又は連続流れ装置、又は他のそのような機構を備えるこ とが望ましく、患者の 必要に応じて制約のないガス流れを許容する。貯蔵容器システムが設置され、容 積変動に対して平坦な圧力で対応するようにする。本発明は、臨床医が呼吸サイ クル中にて、圧力と容積レベルを上昇、及び下降調節することが出来る。望まし くは、伸縮袋の吸気、及び呼気枝の両方に配置した流れ、及び/又は容積センサ ーによって行うことが望ましい。臨床医は流れ/容積センサーからのフィードバ ック機構によって、肺容積及び/又は気道圧力の望ましい変動を設定する。本発 明は、伸縮袋を包囲する剛性容器からガス放出を行う弁を備え、圧力及び、二次 的に流れへの顕著な変動を生じることなく、十分低い抵抗でガスの排出を許すこ とは望ましい。 [0016] 本発明の目的は、一般麻酔を受けている患者の換気を補助し改良する、新規で 改良された方法及び装置を提供することである。 本発明の他の目的は、改良された肺胞換気と、CO2排出を許容し、一般麻酔の 際、制約のない自発呼吸を続けることを許す方法、及び装置を提供することであ る。 本発明の更なる目的は、一般麻酔を受けている患者から二酸化炭素の除去を補助 する手段を提供することであって、他の場合であれば連続的に維持される陽圧の 気道圧力よりも、低く気道圧力を低下させることにより間歇的な呼吸を起こさせ るものである。 [0017] 本発明の他の目的は、換気支持手段を提供することであって、連続的に保持さ れた陽圧の気道圧力が肺容積をFRC以上に保持し、肺容積をFCへ規則的に減 少させることにより、持続的吸息酸素供給と、肺からの二酸化炭素の除去を生じ させる。 本発明の更なる目的は、一般麻酔時に患者の手術領域の動きを最小にすることで ある。 本発明の他の目的は、手術の実行を妨げることなく、一般麻酔時に患者の換気を 行うための装置とそれに関連した方法を提供することである。 本発明の更なる目的は、一般麻酔時に換気を監視するための手段を提供すること である。 [0018] 本発明の他の目的は、麻酔時患者に呼吸ガスを供給する方法を提供することで あって、患者に呼吸ガスの供絵を行う工程と、患者の機械的残気量位以上のレベ ルで患者に供給する呼吸ガスの体積を制御すること、呼吸ガスの体積が患者の機 械的残気量位以上であって、患者の自発呼吸を許容すること、患者から二酸化炭 素含有ガスの排出を促進するために、患者に供給する呼吸ガス圧力を規則的に低 下させることを含む。 [0019] 本発明の他の目的は、麻酔時患者に呼吸ガスを供給す る装置を提供することであって、患者に呼吸ガスを提供する供給手段と患者の機 械的残気量位以上のレベルで患者に供給される呼吸ガスの体積を調節する制御手 段と、患者から二酸化炭素含有ガスの排出を促進するため、患者に供給される呼 吸ガス圧力を規則的に減少する手段と、呼吸ガス体積を患者の機械的残気量位以 上にしながら患者の自発呼吸を許容する自発呼吸手段とを含んでいる。本発明の その他の目的は、以下の説明から一層明らかとなるであろう。 [0020]図面の簡単な説明 図1は、従来の伸縮袋の部分的な概略説明図である。 図2は、図1の従来の伸縮袋を使用したときの気道圧力対時間を表すグラフで ある。 図3は、本発明の実施例における持続的吸息麻酔換気装置の部分的概略図であ る。 図4は、呼吸ガス源と一般麻酔中の患者の間に配置された本発明の換気装置の 部分的概略説明図である。 図5は、本発明にかかる持続性吸息麻酔換気装置を使用した時の気道圧力と時 間を表すグラフである。 図6は、本発明にかかる持続性吸息麻酔換気装置を使用した時の気道体積と時 間を表すグラフである。 [0021]望ましい実施例の説明 図1において、従来の伸縮袋(1)が剛性透明容器の内部に収容され、密封さ れている。伸縮袋へ流入出する吸息性と呼息性流れは、夫々吸息ポート(8)と 呼息ポート(9)とに設けた一方向弁(3)及び(4)によって夫々導かれる。 伸縮袋(1)の運動と体積(5)は、吸気弁(6)と透明容器(2)内の圧力を 略大気圧に戻す呼気弁(7)とを介して、剛性外容器の間歇的な加圧(ΔP)に よって決められる。麻酔換気装置制御部(10)は、剛体容器に流入するガスの 流量と、容器へのガス流れ時間と、流れの停止から次の呼吸の流れの開始までの 時間を制御する。気道圧力の上昇を制限するため圧力制限が加えられる。呼気時 間と同様吸気時間が設定され呼吸率を決める。流れセンサー(11)(12)が 、伸縮袋の吸気ポート(8)と呼気ポート(9)へ配置される。 [0022] 図1の従来装置を使用した気道圧力パターンが図2に示されている。換気制御 部(10)は一定圧力発生機であって、これは伸縮袋(1)を加圧し、これによ って流れを減速し、斜めの気道圧力(Paw)パターン(21)をつくり、これ は所定時間、体積、又は圧力の時に呼気(22)へ切り替わる。呼気弁の流れ抵 抗は、肺が呼吸サイクルにおいて空になるようにPawを減少させ、流れを減速 して傾いた圧力パターン(23)をつくる。 呼気抵抗がなければ、呼気Paw(24)は大気圧である。時間終期のある吸気 流れが、肺容積が増加するにつれて吸気Pawの上昇(25)を形成する。そし て、気道抵抗が吸気保持の時のPawよりも高いピークPaw(26)をつくり 、吸気流れの少ない、又は無い期間、台地状のPaw(27)を形成する。呼気 (28)は、台地状Paw(27)と同様であって、呼気時間(29)は通常呼 気Paw(24)よりも短い。後者のパターンが従来の麻酔換気技術では最も一 般的であり、吸気時間と平均気道圧力に著しい増加をつくっている。各パタ一ン の平均気道圧力は、図2に波線で示している。 [0023] 図3に示される本発明の実施例では、持続性吸息麻酔換気装置(30)は、剛 性透明容器(32)の内部に貯蔵用ベローズ、又は伸縮袋(31)を収容してい る。ガスは符号(33)、(34)で示される、一方向弁の吸気ポート(38) 、呼気ポート(39)を夫々通って、伸縮袋(31)から麻酔呼吸回路へ流出し 、又呼吸回路から伸縮袋(31)へ流入する。換気装置(30)は、麻酔時に使 われる従来の換気装置に代わって使用される。 [0024]図2に示される通り、換気装置(30)は、麻酔ガス供給システム (46)と、手術を受けている患者(47)の気道との間に、流れの流通が可能 に接続される。麻酔ガス供給システム(46)は任意の適当な形 式が使用され、従来の閉システム、及び半閉サイクルの使用に、吸収システム、 又はMapleson-Dシステムのような半閉システムが含まれる。換気装置(30)は 、患者(47)の気道へマスク(48)、缶、又は喉頭部マスク気道(LMA) の様な任意の適当な手段によって接続される。 [0025] 肺の容積変化は、図3に示されるベローズ(31)の変位量によって決まる体 積(35)で定量化される。AAV制御部(40)は、弁(36)を通るガス流 れによって、缶(32)を加圧することにより、又は弁(37)を通って負圧を 加えることにより缶(32)を減圧することにより、又は呼気弁(34)を介し てガスがベローズ(31)へ流入し、陽圧を加えることによって制御する。AA V制御部(40)は、CPAPレベル、CPAP時間、流量、ΔP又は放出圧力 、及び放出時間を制御する。手動調節式タイマーを含む任意の適当なタイマーが 、CPAPと放出時間の制御に使われる。任意の適当な可変圧力源がCPAP流 量放出圧力レベルの制御に使用され、例えば手動調節式圧力源が使われる。圧力 センサー(43)がシステムの圧力レベルを確認のために使用される。システム のサイクル時間は、CPAP時間、放出時間を加算したものと同等である。AA V制御部(40)によって実現された呼吸率は、サイクル時間 を60秒で割り算したものと同じである。 [0026] 患者に供給された呼吸ガスの体積は、患者の肺の機械的残気量位以上のレベル に制御される。望ましくは、呼吸ガスの体積はFRCよりも3〜6ml/kg多くす る。流れセンサー(41)(42)が、流入、流出路(38)(39)へ夫々配 置される。AAV制御部(40)によるガス流制御によって、透明容器(32) 中において圧力(ΔP)が伸縮袋(31)に関してつくられる。患者の肺からの 流入出するガスによって生じる伸縮袋の体積変化(ΔV)は、AAV制御部(4 0)と患者自身の呼吸努力によって生じた圧力変化(ΔP)によって決まる。 [0027] 図3に示すとおり、ΔV2は患者自身の自発呼吸によって吸入、及び排出した ガス体積を表し、気道圧力の如何なる主な変化にも関係していない。弁(33) (34)は、ガスの吸入排出流れに対し、何等かの抵抗が加わることを防止する 十分な寸法と形状であることが望ましい。ガス流れを判定し、ΔV1とΔV2の 計算が出来るようにするため、伸縮袋(31)への流入出の出口部(38)と両 方に流れセンサー(41)(42)を配置することが望ましい。コンプライアン ス(ΔV1/ΔP)の計算を行うため、アネロイド圧力計のような圧力測定器( 43)が呼吸回路の一部として含まれ、流れ検出器の 一体的な部分となることが望ましい。PETCO2を測定するため、患者の呼吸回 路の呼気枝部(39)へ呼気終期の二酸化炭素センサー(45)が配置される。 [0028] AAV制御部(40)は、ベローズの位置を保持するために必要なガス量と、 印加圧力を計算し、これによって必要な場合、患者の気道圧力と肺体積を制御す る。AAV制御部(40)には、タイミング機構が含まれており、上昇した気道 圧力の印加期間と、気道圧力の減圧期間と気道圧力のレベルと気道圧力の減圧レ ベルを決定する。図4に示されるとおり、患者が呼吸したガスの制御は、患者の 呼吸回路(38)(39)が接続されている通常の麻酔機(46)によって決め られる。 [0029] 図5に示されるとおり、持続性吸息換気は肺容積の増加と大気圧(51)以上 の気道圧力によって形成される。気道圧力パターンの僅かの下向き変動(52) と、上向き変動(53)は自発的な吸気と呼気を示す。このような変動は、吸気 (38)と呼気(39)の両方の弁機能によって流れ抵抗を制限することにより 最小にする。ベローズ(31)から引き出されるガス量は図3のΔV2である。 AAV制御部(40)の圧力放出によって決められたとおり、剛性透明容器(3 2)内にて伸縮袋(31)を包囲する空間の減圧により、気道圧力(54)の 顕著な低下がつくられる。このような減圧によって、図3に示されるΔV1に相 当する量のガスが、患者の肺から麻酔呼吸回路へ流出する。約1乃至1.5秒間 の低圧(55)の後、伸縮袋を包囲する空間の再加圧により圧力(56)が再び 加えられ、肺体積をFRC以上に再び設定する。平均気道圧力が図5の波線で示 される。図5に示される気道圧力のピークは、図2に示される気道圧力のピーク より低い。 [0030] 実施例 本発明のAAV装置を使った手術は、下記の様に研究された。鎮静剤が投与さ れていないASAの身体状態にある患者I及びIIは、一般麻酔、腹腔内の手術、 血圧をモニターするためのカテーテル動脈内注射が予定され、同意を認可する検 査局協会(Institutional Review Board)に署名した。心臓血管の機能が不規則 、又は、厳しい閉塞性肺病の患者は、本研究から除外された。胸郭リードは、E EGモニターへ結びつけられ、心拍速度は、電子工学的装置で決定された。プロ ーブは、指先に配置され、酸素飽和(SpO2)を決定するための脈拍酸素濃度 計へ連結された。 [0031] 麻酔及び神経遮断は、プロポフォル(propofol)(1Kg中1〜2mgのIV)又は チオペンタル(1Kg中2〜5mg のIV)及び塩化スクシニル(1Kg中1.5mg)で誘発されて、患者は、口腔気管 に挿管された。麻酔及び神経遮断は、イソフルラン、亜鉛化窒素と酸素、及びベ クロニウム(vecuronium)で維持された。適当な時に、静脈注射で麻酔剤が投与 された。患者は、従来のCMVで人工呼吸が施されたが、これは、30〜35mm Hgの範囲のPETCO2を生成するのに足りる呼吸率(RR)及びVTを1Kg中8 〜10mLの範囲で用いて行われた。吸い込まれた酸素濃度は、SPO2を少なく とも90%に維持するように調節された。温度をモニターするために、サーミス ターが食道へ配置された。カテーテルは、撓骨動脈へ配置されて、血圧を決定し 、pHa、PaCO2、PaO2、ヘモグロビン濃度及び酸素ヘモグロビン飽和( SaO2)の分析をするための血液のサンプリングをした。pneumotachographは 、気管へ結びつけ、肺機能コンピュータ(BICORE,Irvine,CA)へ連結されてV T、RR、精密な換気(VE)及び最大と平均の気道圧力(Paw)を決定した 。ガス及び麻酔の蒸気を測るためのサンプル用管(Ultima,Datex Instrumrntat ion,Helsinki,FN)が、pneumotachと麻酔吸入回路との間に配置され、FlO2 、PETCO2、イソフルランと亜鉛化窒素の呼気終末濃度、及び麻酔薬剤吸入の 最小肺胞濃度(MAC)を決定した。換気の有効性は、PaCO2・VE-1とし て適切であった。 [0032] 基本的なデータは、心拍速度、平均の動脈血圧及びMACが30分間無変化の ままであった後に、集められた。患者は、任意に指定されて、20分のCMV( 基準と同様の特性を用いた)及び本発明のAAV試験を交互に受けた。AAV試 験の間、呼吸率は、基本的な試験の間のものと同じであった。AAV試験中の呼 気量は、滴定してPETCO2を2〜3mmHg生成した。これは、基本的なCMV試 験中に観察された値より大きかった。図3に示す様に、AAVには、改善された 麻酔換気装置を具えられた。 [0033] データは、±1SDに要約できた。治療効果(治療期間相互作用)の持ち越し は、2つの治療結果の差異(平均±1SD)を比較することによって評価された 。個々の観察用である学生のt検定は、2つの治療結果の差異(平均±1SD) を比較することに用いられた。ここでは、著しい治療期間相互作用は存在しなか った。従って、データは、対観察(両側)のために学生のt検定を用いて、統計 的に比較された。AAV及びCMVの交互試験中に獲得されたデータは、比較さ れた。 [0034] 62±15歳で体重88±26Kgの患者(女性11人、男性9人)20人は、 同様な麻酔看護及び手術処置を受 けた。イソフルラン(1.1±0.3)、MAC(1.5±0.2)、身体温度(3 5.7±0.5℃)の呼気終末濃度及びヘモグロビン濃度(10.8±1.5gm/dL )は、本研究を通して同様であって、試験中のデータは、まとめて、要約した。 表1に示すように、本研究を通して、心臓血管の機能において差異はなかった。 表1 一般麻酔を受ける患者における気道AAV及び制御 された機械的な換気CMV中の心臓血管の機能 データは、平均±1SDに要約できて、試験間の比較は、学生のt検定を用いて 行われた。HR=心拍速度、SAP=収縮期動脈圧、DAP=心臓弛緩期の動脈 圧及びMAP=平均動脈圧。 [0035] 表2に示すように、最大気道圧力は、患者がCMVを受けた時よりもAAVで 換気された時の方が小さかった。表2 AAV対CMVの最大気道圧力に関する比較 データは、平均±1SDに要約できて、試験間の比較は、学生のt検定(CMV と比べて、p*<0.01)を用いて行われた。最大Paw=最大エアーウエイ圧力、 平均Paw=平均エアーウエイ圧力、VT=呼気量、RR=呼吸率及びVE=精 密な換気。 AAVの間、最大エアーウエイ圧力は、どの患者においても18cmH2Oを越 えず、患者6人においてCMVの最中に観察された二分の一以下であった。平均 エアーウエイ圧力は、患者がAAVをもって呼吸した場合が大きいが、不都合な 心臓血管の結果は、一切存在しなかった。 [0036] 呼吸率は、設計により同様であったが、比較に値するPaCO2は、AAV中 の呼気量がCMV中と比べると少ないという結果を得た。従って、本発明のAA Vは、表3に示すように、換気の有効性を改善し、PaCO2・VE-1の様に定 量化した。表3 一般麻酔(FlO2=0.33±0.08)を受ける 患者におけるAAV中対CMV中のガス交換 データは、平均±1SDに要約できて、試験間の比較は、学生のt検定(CMV と比べて、p*<0.01)を用いて行われた。pHa=動脈血pH、PaO2=動脈 血中の酸素の分圧、SaO2=動脈血酸素ヘモグロビン飽和、P(a-ET)CO2=動 脈血中の負呼気終末ガス二酸化炭素分圧、及びPaCO2/VE=PaCO2と精 密な換気。 [0037] FlO2において差異は無く、動脈血ガス蒸気圧、pHa及び酸素ヘモグロビ ン飽和は、本研究を通して変化しなかった。P(a-ET)CO2は常時、AAV(1.5 ±0.9mmHg)の間ではCMV(5.1±2.3mmHg)(p<0.0001)の間より低く、決し て3.5mmHgより大きくはならなかった。CMVの間では、P(a-ET)CO2は、3 .0mmHg程の少なさから9.5mmHgの多さの範囲であった。 [0038] 本発明の方法に於いては、PaCO2によって反映され るものと同様の肺胞換気を得るために要求される精密な換気は、患者がCMVよ りもAAVで換気される場合に低かった。AAV中の低精密換気は、呼気量が低 いからであった。つまり、解剖組織上の死腔は、ほとんど不変であった。それ故 に、比較に値するPaCO2及びあまり精密でない換気をした限られたP(a-ET) CO2は、明白にAAV中の肺胞死腔換気を減じた。肺胞死腔換気は、患者がA AVで換気された時に低かったので、PETCO2は、AAV中ではCMV中より 更に正確にPaCO2を反映した。肺胞死腔換気がAAV中で低いという意見は 、AAV中にて最大気道圧力が顕著に低いことに依るものであろう。平均気道圧 力は、AAV中において大きいが、明白な不都合である心臓血管の結果は皆無で あった。 [0039] 機械的残気量位は、仰向けの患者に一般麻酔を導入した後に、約15%〜18 %が減少されることは知られている。HRCの減少は、麻酔の導入の直後に開始 するが、進行性ではない。この効果は、麻酔技術間では同様であり、筋肉麻痺と 関係がない。FRCの減少の基礎をなす機能は、不確かである。アテレクターゼ は、腹腔及び/又は胸郭の血液量を増加する、呼息の活動を増加又は呼気の筋肉 の活動を減少する、肺の弾性反動を増加又は胸郭壁の外側へのはね返りを減少す る、又は、これらのどの様な組み合わせも、FRCの減少を助けるであろう。 [0040] 休止状態の肺量における減少は、損なわれた肺機能、左右に血液の肺内短絡を 作ること、及び換気と血流の不適当な組み合わせを含む、多くの不都合な生理学 的結果に関係付けられる。機械的残気量位は、連続的な陽気道圧の適応で、普通 に近い状態に回復されるであろう。CPAPに影響されたFRCにおける変化( Δ)は、下記の方法で概算される。 ΔFRC=CPAP×CLT 前記式において、CLT=肺・胸腔コンプライアンスである。CPAPの周期的 な開放は肺量を低下し、CPAPの回復は肺量を増加するので、肺胞の換気及び 二酸化炭素の排出を提供する。 [0041] 基本的に、AAVが陽圧力換気の他の方法と異なる点は、自発的な換気が不十 分である場合に、肺胞の換気を促進及び休止状態の肺量を増加するように設計さ れたCPAPシステムにある。AAVによって影響を受けたVTは、開放時間、 開放圧及び肺・胸腔コンプライアンスを含む幾つかの要素によって決定される。 圧力開放の時に、ガスが肺から出るために必要とされる時間は、ガス流に対する 抵抗及びCLTによって決定される。これらの変化による産出物は、呼気に対す る時間定数である。開放時間が3時間定数を超える限り、VTは、開放圧及 びCLTの産出物として反映されるであろう。 [0042] 機械的な換気をする間に、平均気道圧における上昇は、心臓血管の機能を低下 するかも知れない。脈管内量(intravascular volume)が小さい又は心筋機能が 弱い患者は特に、陽圧力換気と関係した不都合な血行力学の続発症に感染しやす い。平均通気圧は、患者が、CMVと比べて、AAVで呼吸する場合の方が高か ったが、明白な血行力学の結果は無かった。 [0043] AAV中の機械的な換気は、肺機能を最大限に利用するために、滴定されたC PAPのレベルから、通気圧を減じることによって達成され、最大通気圧は、C PAPのレベルを越えない。最大通気圧は、患者がCMVで呼吸するときよりも 、AAV中の患者に於いての方が常時低い。理論上は、換気によって引き起こさ れる肺の損傷は、最大気道圧力が肺機能を最大限に利用するために必要な圧力レ ベルを超えない場合に、低いはずである。 [0044] AAV中のP(a-ET)CO2は、自発的に呼吸する患者において観察されるもの と同様であった。自発的に呼吸をする間、吸い込まれたガスは、従属している肺 領域にある比較的よく血流がある肺胞へ支配的に分散して、吐き出し終末ガスは 、かなり肺胞ガスに似る。しかしながら、 麻酔、麻痺、及び機械的に換気された患者において、吸い込まれたガスは、非従 属肺単位にて不完全に血流或いは還流しない肺胞へ分散されることが望ましく、 吐き出し終末ガスは、肺死腔を顕著に表す。自発的な呼吸中、P(a-ET)CO2は 、1〜3mmHgの範囲であってよい。CMVの間、P(a-ET)CO2は、12mmHgを 越えるかも知れないが、6mmHg以下であることは滅多にない。吸息が、FRC以 下の肺量から起こる場合、血流に比例して吸い込まれた空気の悪分布は強調され た。従って、死腔換気は、これは特に休止状態の肺量が減少された場合、CMV 中において大きく、これは、一般麻酔が誘導された後の状態である。改善された 換気の有効性は、AAV中対CMV中の増加したPaCO2・VE-1によって明 らかであり、死腔換気は、患者がAAVで呼吸した場合に減少されたことを示す 。AAV中に最大気道圧力が低いことは、非従属肺領域における死腔換気が低い ことを表す。 [0045] 患者は、連続的な神経遮断を受けたので、CMV及びAAVの両方は、完全な 肺換気の支持を供給した。神経遮断を要求しない手術中における自発的な呼吸の 有効性は、CPAPでFRCを回復することによって改善されるであろう。AA Vを適用して、一般麻酔の間にeucapniaを維持出来ない患者へ、自発的な呼吸を する部分的に機械的な支持を与えることは、CMVに対して幾つかの 利点がある。これには、低平均胸郭内(肋腹)圧力、促進された静脈回復と改善 された心臓血管の機能、及び吸い込まれたガス流の分散が良いことによって換気 ・血流の整合が改善されること、とを含む。 [0046] 本発明は、従来のCMV技術と比較して、著しく低い最大気道圧で一般麻酔を 受ける患者へ、更に有効な換気を与える。換気の有効性が改善されたことによっ て、必要とされる精密な換気を減じて、呼気量及び/又は呼吸率を許容して、肺 の膨張頻度又は規模をそれぞれ減少する。従って、腹腔内手術中の技術条件にお いて、呼吸運動及び改善の可能性が少ない。本発明の装置の使用中、P(a-ET)C O2は、自発的に呼吸する間に観察される値に近づき、従来の技術を使用する時 よりも、PETCO2を正確に換気をモニターする。 [0047] 本発明の特定な実施例をここに説明してきたが、後述の請求の範囲で説明する 領域から離れることなく、種々な変化、変更及び適応が行われてもよい、と理解 されるべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.患者に供給する呼吸ガスを形成し、 患者の機械的残気量位以上のレベルで患者に供給する呼吸ガスの体積を制御し 、 呼吸ガスの体積が患者の機械的残気量位以上の間、患者に自発呼吸を許容し、 患者から二酸化炭素含有ガスの排出を促進するため、患者に供給される呼吸ガス の圧力を規則的に低下させて、 一般麻酔時患者に呼吸ガスを供給する方法。 2.呼吸ガスは麻酔ガスを含んでいる請求項1の方法。 3.患者に供給される呼吸ガス体積を制御するため、内容積を有するベローズを 含む換気装置を、患者の気道と流通可能に連結することを更に含んでいる請求項 1の方法。 4.ベローズの外表面へ圧力を加えて患者に供給される呼吸ガスの体積を調節す ることを更に含んでいる請求項3の方法。 5.外表面に加えられる圧力を略大気圧まで規則的に低下させ、患者に供給され る呼吸ガスの圧力を下げることを更に含んでいる請求項4の方法。 6.患者に供給される呼吸ガスの体積は、患者の機械的残気量位の略同じレベル へ規則的に低下させる請求項1の方法。 7.呼吸ガス体積を、患者の機械的残気量位の略同じレベルへ所定時間維持する ことを更に含んでいる請求項6の方法。 8.呼吸ガス体積の規則的減少は、略等時間間隔で行われる請求項7の方法。 9.患者に供給される呼吸ガス圧力を制御し、略連続的な陽圧の気道圧力を形成 することを更に含む請求項1の方法。 10.患者に供給される呼吸ガス圧力は、周囲の大気圧力の略同じレベルへ規則的 に低下する請求項9の方法。 11.低下した呼吸ガスの圧力レベルを、所定時間維持することを更に含む請求項 10の方法。 12.呼吸ガス圧力の規則的な低下は、略等時間間隔で起こる請求項11の方法。 13.患者に供給される呼吸ガスの体積を検出することを更に含む請求項1の方法 。 14.患者に供給される呼吸ガスの流れ、及び患者から排出されるガスの流れを検 出することを更に含む請求項1の方法。 15.患者から排出された呼気終末の二酸化炭素を検出することを更に含む請求項 14の方法。 16.患者に供給される呼吸ガスの圧力を検出することを更に含む請求項14の方 法。 17.患者に呼吸ガスを提供する供給手段と、 患者の機械的残気量位以上の体積で、患者に対し呼吸ガスを供給するとともに 、患者から二酸化炭素含有ガスの排出を促進するため、患者に供給される呼吸ガ スの圧力を規則的に低下させる制御手段と、 呼吸ガス体積が、患者の機械的残気量位以上の期間、患者の自発的呼吸を許容 するための自発的呼吸手段とを含む、 一般麻酔時、患者に呼吸ガスを供給する装置。 18.内部空間を有しており、ガスの流通が可能に患者の気道と接続されたベロー ズを更に含み、患者に供給される呼吸ガスの体積を制御する請求項17の装置。 19.ベローズの内容積は、ベローズの外表面に加えられる制御圧力によって変化 する請求項18の装置。 20.ベローズの外表面に加えられる圧力は、患者の気道圧力の連続的陽圧に略等 しい請求項19の装置。 21.ベローズの外表面に加えられる圧力は、患者の気道圧力の連続的な陽圧以下 である略大気圧へ規則的に下げられる請求項20の装置。 22.患者に供給される呼吸ガスは、患者の機械的残気量位に略同じレベルへ規則 的に下げる手段を更に含んでいる請求項17の装置。 23.呼吸ガスの体積を患者の機械的残気量位の略同じレベルへ所定時間保持する 手段を更に含んでいる請求項22の装置。 24.呼吸ガス体積を規則的に下げる手段は、略等時間間隔に体積を下げる手段を 含んでいる請求項23の装置。 25.患者に供給される呼吸ガス圧力を制御する手段を更に含み、略連続的な陽圧 の気道圧力を形成する請求項17の装置。 26.患者に供給される呼吸ガスの圧力を制御する手段は、規則的に略大気圧のレ ベルへ低下させる手段を含んでいる請求項25の装置。 27.呼吸ガスの低下した圧力レベルを所定時間保持する手段を更に含んでいる請 求項26の装置。 28.呼吸ガス圧力を規則的に下げる手段は、略等時間間隔で圧力を下げる手段を 含んでいる請求項27の装置。 29.患者に供給された呼吸ガス体積を測る手段を更に備えている請求項17の装 置。 30.患者に供給された呼吸ガス流れ、及び患者から排出されたガスの流れを検出 する手段を更に含んでいる請求項17の装置。 31.患者から排出される呼気終期の二酸化炭素を検出する手段を更に含んでいる 請求項17の装置。 32.患者に供給される呼吸ガス圧力を検出する手段を更に含んでいる請求項17 の装置。 33.供給手段は、半閉塞麻酔ガス供給システムを含んでいる請求項17の装置。 34.半閉塞麻酔ガス供給システムは、CO2吸収システム を含む請求項33装置。 35.供給手段は、閉鎖麻酔ガス供給システムを含む請求項17の装置。
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