JP2001356101A - コンピュータ断層撮影装置および家畜保定装置 - Google Patents

コンピュータ断層撮影装置および家畜保定装置

Info

Publication number
JP2001356101A
JP2001356101A JP2000178382A JP2000178382A JP2001356101A JP 2001356101 A JP2001356101 A JP 2001356101A JP 2000178382 A JP2000178382 A JP 2000178382A JP 2000178382 A JP2000178382 A JP 2000178382A JP 2001356101 A JP2001356101 A JP 2001356101A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
livestock
ray
rotating
ray tube
rotating frame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000178382A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Shirane
亨 白根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CHIKUSAN GIJUTSU KYOKAI
Original Assignee
CHIKUSAN GIJUTSU KYOKAI
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CHIKUSAN GIJUTSU KYOKAI filed Critical CHIKUSAN GIJUTSU KYOKAI
Priority to JP2000178382A priority Critical patent/JP2001356101A/ja
Publication of JP2001356101A publication Critical patent/JP2001356101A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】家畜を育成過程で生体のまま検査すること。 【解決手段】家畜が通る第1・第2の通路部と、各通路
部で支持されてこれらをつなぎ、X線を透過し易い材質
で形成されて家畜を乗せる略U字型の支持板からなる測
定通路部と、測定通路部に家畜を固定する保定手段と、
測定通路部を囲む回転フレームと、測定通路部に沿った
通路線に略平行な回転軸に対して回転フレームを回転さ
せる回転機構と、回転フレームに固定され回転軸に直交
する撮影面に沿ってファン状のX線ビームを放射するX
線管と、回転フレームに固定され家畜を透過したX線管
からのX線ビームを検出する検出器と、通路線に沿って
回転フレームを移動させるスライド機構と、X線管に高
電圧を供給する高圧発生部と、回転機構・スライド機構
を制御する機構制御部と、検出器からの出力である家畜
の透過データを基に家畜の断面像を作成するデータ処理
部とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家畜の生体検査に
用いるコンピュータ断層撮影装置(以下、CTスキャナ
と称する)、およびCTスキャナやX線撮影に適した家
畜の保定が可能な家畜保定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば肉牛等の家畜の育成過
程で、生体のままその肉質を検査することが望まれてき
ているが、これは現在のところ行なわれていない。
【0003】すなわち、医用の診察で用いる超音波診断
装置では、分解能が不足して、検査したい肉の脂肪交雑
程度が判別できず、不十分である。
【0004】また、医用のCTスキャナでは、牛の胴体
が太いためにX線透過能力が不足する点、そして800kg
を超える生きた牛を撮影位置に搬送ないし誘導するの
は、難しく危険も伴なう点等があり、実現されていな
い。
【0005】図5は、この種の典型的な従来のCTスキ
ャナの構成例を示す概要図である。
【0006】図5に示すように、X線管201から発生す
るX線は、コリメータ202によりファン状のX線ビーム2
03に形成される。
【0007】このX線ビーム203内で被検体204を天板20
5上に配置し、X線管201と透過したX線を検出する検出
器206とを、一体でファン面に沿って回転走査させ、検
出器206で検出されデータ収集部210でデジタル変換され
た透過データから、被検体204の断面像が得られる。
【0008】透過データは、データ処理部211で水補正
でchごとの利得が補正され、対数(LOG)変換で吸収係
数の線積分に相当する投影データが計算され、全周方向
の投影データから断面像が作成される。
【0009】ここで、回転するX線管201、検出器206、
データ収集部210への電力供給や信号伝達にはスリップ
リング208が使われ、回転は1方向に連続して行なわ
れ、連続スキャンが可能になっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、家畜用CT
スキャナにおいては、撮影する数秒ないし数十秒の間、
動かないように牛を保定(固定することであり、専門的
には保定と称する)する必要があり、これに用いる保定
装置は、X線透過の妨げとなってはならない。
【0011】しかしながら、従来の保定装置は、牛の動
きが十分に止められないか、X線が透過し難いものであ
り、CTスキャナによる撮影には適していない。
【0012】本発明の目的は、家畜を育成過程で生体の
まま検査することが可能なCTスキャナを提供すること
にある。
【0013】また、本発明の他の目的は、CTスキャナ
やX線撮影に適した家畜の保定を行なうことが可能な家
畜保定装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に対応する発明では、家畜の生体検査に
用いるコンピュータ断層撮影装置において、家畜が通る
第1および第2の通路部と、第1および第2の通路部で
支持されてこれらをつなぎ、X線を透過し易い材質で形
成されて家畜を乗せる略U字型の支持板からなる測定通
路部と、測定通路部に家畜を固定する保定手段と、測定
通路部を囲む回転フレームと、測定通路部に沿った通路
線に略平行な回転軸に対して回転フレームを回転させる
回転機構と、回転フレームに固定され、回転軸に直交す
る撮影面に沿ってファン状のX線ビームを放射する第1
のX線管と、回転フレームに固定され、家畜を透過した
第1のX線管からのX線ビームを検出する第1の検出器
と、通路線に沿って回転フレームを移動させるスライド
機構と、第1のX線管に高電圧を供給する高圧発生部
と、回転機構およびスライド機構を制御する機構制御部
と、第1の検出器からの出力である家畜の透過データに
基づいて、家畜の断面像を作成するデータ処理部とを備
えている。
【0015】また、請求項2に対応する発明では、上記
請求項1に対応する発明のコンピュータ断層撮影装置に
おいて、測定通路部の側面に設置および離脱が自在な保
定作業用の作業台を備えている。
【0016】従って、請求項1および請求項2に対応す
る発明のコンピュータ断層撮影装置においては、生体の
家畜を通路部を通して測定通路部に誘導し、X線を透過
し易い支持板上に家畜を保定し、スライド機構で任意の
断面像位置を撮影面に合わせ、この撮影面を通ったX線
を検出して断面像を作成することにより、家畜を育成過
程で生体のまま検査することができる。
【0017】さらに、請求項3に対応する発明では、上
記請求項1または請求項2に対応する発明のコンピュー
タ断層撮影装置において、回転軸に対称にそれぞれ略12
0°離れて回転フレームに固定され、対称にX線を発生
および検出する第2のX線管および第2の検出器と、回
転軸に対称にそれぞれ略240°離れて回転フレームに固
定され、対称にX線を発生および検出する第3のX線管
および第3の検出器とを備えている。
【0018】従って、請求項3に対応する発明のコンピ
ュータ断層撮影装置においては、X線管および検出器を
3組備えてX線量を増加させることにより、断面像の画
質を高めることができ、また撮影に要する時間を短縮す
ることができる。
【0019】一方、請求項4に対応する発明では、家畜
を固定する家畜保定装置において、家畜の両側面にそれ
ぞれ配置されX線を透過し易い第1および第2の側面部
材と、第1および第2の側面部材と家畜の間にそれぞれ
配置された第1および第2のの空気袋体と、第1および
第2の空気袋体に空気を供給する空気供給部と、第1お
よび第2の空気袋体から空気を排気する空気排気部とを
備えている。
【0020】従って、請求項4に対応する発明の家畜保
定装置においては、空気袋体で押さえることにより、撮
影する間に家畜を確実に動かないようにすることがで
き、また側面部材、空気袋体ともにX線を透過し易いた
め、良い画質を得ることができる。
【0021】また、請求項5に対応する発明では、上請
求項4に対応する発明において、第1および第2の空気
袋体は背掛け帯によって互いに接続し、家畜の背に掛け
ることで配置している。
【0022】従って、請求項5に対応する発明の家畜保
定装置においては、空気袋体を脱着することができ、保
守を容易に行なうことができる。
【0023】一方、請求項6に対応する発明では、一つ
の撮影面に沿ってそれぞれファン状のX線ビームを放射
する複数のX線管と、複数のX線管にそれぞれに対応し
て設けられ、X線ビーム検出する複数の検出器と、X線
ビーム中に被検体を固定する位置決め手段と、X線ビー
ムおよび被検体に撮影面に沿った相対的回転を与える回
転手段と、X線ビームおよび被検体の相対的な回転中に
複数の検出器により得られた被検体を透過したX線量に
基づいて、被検体の断面像を作成するデータ処理部とを
備えて構成されるコンピュータ断層撮影装置において、
データ処理部は、被検体の撮影において複数の検出器に
入射する非対応のX線ビームからの散乱X線量を記憶
し、被検体を透過したX線量から散乱X線量を差し引い
て散乱線補正を行なうようにしている。
【0024】従って、請求項6に対応する発明のコンピ
ュータ断層撮影装置においては、対応するX線管をOFF
することで、非対応のX線管からの散乱線を容易に測定
することができ、一度散乱線を測定して記憶させておく
ことにより、補正によって高品質な画像を得ることがで
きる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて図面を参照して詳細に説明する。
【0026】図1(a)および(b)は、本実施の形態
によるCTスキャナおよび家畜保定装置の構成例を示す
側面図および正面図である。
【0027】なお、図1では、機構部を主とした構成に
ついて示している。
【0028】図1において、支持部17で支持され家畜で
ある牛4が通る第1の通路部13と、支持部18で支持され
家畜である牛4が通るトンネル状の第2の通路部14と、
第1の通路部13および第2の通路部14で支持されされて
これらをつなぎ、牛4を乗せる略U字型の支持板16や図
示しない保定部等からなる測定通路部15とから、牛4の
通路12を構成している。
【0029】測定通路部15および第2の通路部14の一部
は、筒状の回転フレーム6で囲んでおり、この上に第1
乃至第3の3組のX線管1a,1b,1cおよび検出器5a,5b,5c
を120°おきに固定している。
【0030】各X線管1a,1b,1cは、コリメータ2a,2b,2c
でファン状に成形されたX線ビーム3a,3b,3cを発生し、
各X線ビーム3a,3b,3cは回転軸に垂直な一つのスライス
面7に合致している。
【0031】各X線ビーム3a,3b,3cは、それぞれ回転中
心方向に放射され、対応する多チャンネルの検出器5a,5
b,5cによりスライス面7に沿って分解能をもって検出さ
れる。
【0032】回転フレーム6は、スライドフレーム9に支
持され、図示しないモータを有する回転機構8で、通路1
2に沿った回転軸に対して回転する。
【0033】回転フレーム6とスライドフレーム9との間
に、スリップリング部11がある。
【0034】スライドフレーム9は、スライド機構10に
より支持され、通路12に沿ってスライドされる。
【0035】スライド機構10は、スライス位置の変更お
よび保定作業時の退避に用いられる。
【0036】図2は、上記機構部の構成例を示す平面図
である。
【0037】なお、図2では、スライドフレーム9が測
定位置から退避位置(左端)までスライドされた状態を示
している。
【0038】図2において、作業台25,26は、図示しな
い移動機構により、測定通路部15の脇に近づけた作業位
置と遠ざけた退避位置とに切替えられる。
【0039】第1,第2の通路部13,14の延長上には、
それぞれ2Fフロア19,20があり、柵28により牛4の通路12
が延長されている。
【0040】各2Fフロア19,20の通路12の周囲は、作業
スペースになっている。
【0041】図3(a)および(b)は、上記測定通路
部15の構成例を示す側面図および正面図である。
【0042】図3において、支持板16は略U字型で、一
体成形されたFRP(繊維強化プラスチック)で作られ、
X線透過が良く強度も十分にある。
【0043】第2の通路部14に付けられたフック30に横
棒24が掛けられることで牛4の前進が遮られ、押え枠31
をラチェット機構32に取付けて送り出すことで牛4の後
退が遮られる。
【0044】第1,第2の通路部13,14をつなぐよう
に、二つの側板33a,33bが渡されて固定されている。
【0045】側板33a,33bは、例えば杉板等のX線が透
過し易い材料で作られている。
【0046】二つの空気袋(以下、エアーバッグと称す
る)35a,35bは背掛け帯34でつながれ、牛4の背中に掛け
ることで牛4の側面に配置される。
【0047】エアーバッグ35a,35bは、繊維で補強され
たプラスチック膜でエアーホース36により、空気供給部
および空気排気部である電動のポンプ37に繋がってい
る。
【0048】ポンプ37は、エアーバッグ35a,35bへの空
気供給(充填)および排気の両方を行なうものである。
【0049】図4は、システム構成例を示すブロック図
である。
【0050】図4において、三つのX線管1a,1b,1cは、
それぞれスリップリングSRを通して高圧発生部42を通
り、X線制御部43に接続される。
【0051】X線制御部43は、X線管1a,1b,1cの電圧、
電流を制御する。
【0052】三つの検出器5a,5b,5cは、それぞれデータ
収集部22に接続され、さらに各データ収集部22は、スリ
ップリングSRを通してデータ処理部45に接続される。
【0053】データ収集部22は、検出器5a,5b,5cからの
出力をデジタルデータに変換し、データ処理部45に送
る。
【0054】データ処理部45は、三つの検出器5a,5b,5c
からのデータに基づいて、牛4の断面像を作成する。
【0055】システム制御部44は、X線制御部43、機構
制御部41、データ処理部45に接続され、X線のON/OFF、
スキャン動作指令、データ収集指令、データ処理指令を
出力してスキャン全体を制御すると共に、操作者とのマ
ンマシンインターフェースの役割をする。
【0056】システム制御部44およびデータ処理部45
は、それぞれ通常の計算機と同様に、電源、CPU、メ
モリ、ディスク、インターフェース等からなり、システ
ム制御部44は、さらに画像表示器、キーボード、マウ
ス、パネル等を備えている。
【0057】次に、以上のように構成した本実施の形態
によるCTスキャナおよび家畜保定装置の作用について
説明する。
【0058】図2において、まず操作者は、システム制
御部のパネルから指令して、スライドフレーム9を左端
の退避位置に設定すると共に、作業台25,26を作業位置に
設定する。そして、この状態で牛4を、通路12を右方か
ら通過するように誘導する。
【0059】図3において、牛4が測定通路15に差し掛
かった時に、横棒24で通路を塞いで牛4の進行を止め
る。
【0060】次に、押え枠31をラチェット機構32に取付
けて牛4方向に送り出し、牛4を前後に動けなくする。
【0061】次に、二つのエアーバッグ35a,35bの付い
た背掛け帯34を牛4に掛け、ポンプ37でエアーバッグ35
a,35bを膨らまして側板33a,33bと牛4との間を埋めるこ
とで、牛4を二つの側板33a,33bの間に固定する。
【0062】次に、作業台25,26を退避位置に戻し、ス
ライドフレーム9を測定位置に設定する。
【0063】図1において、操作者は、図示しないスラ
イスライトでスライス面7に光を当てて、これを目視し
ながらスライド送りを行ない、スライス位置を決める。
【0064】次に、パネルからスキャン指令を行ない、
断面像の撮影を行なう。
【0065】システム制御部44は、回転を行なわせると
共にX線をONさせ、360°の間データを収集させ、デー
タ処理部45で三つの検出器5からのデータを加算して、
このデータから断面像を再構成させ、表示器に表示させ
る。
【0066】かかる撮影が終了した後に、再びスライド
フレーム6を左端の退避位置に設定すると共に、作業台2
5,26を作業位置に設定する。
【0067】ポンプ37でエアーバッグ35a,35bの空気を
排気し、背掛け帯34とともに取り除く。
【0068】横棒24を取り除き、牛4を通路12を通して
前方に誘導して終了する。
【0069】上述したように、本実施の形態では、家畜
生体用のCTスキャナを実現することが可能となり、牛
4を育成過程で生体のままその肉質を検査することがで
き、牛4の断面像により肉の脂肪交雑程度を把握するこ
とができる。
【0070】また、X線管1a,1b,1cおよび検出器5a,5b,
5cを3組備えてX線量を増加させているため、X線が透
過し難い牛4でも良い画質の断面像を得ることができ、
また撮影に要する時間を短縮することができる。
【0071】一方、800kgを超える生きた牛4を、中通路
の両側から撮影位置に容易に安全に誘導し、二つの通路
部13,14で支えられた略U字型の支持板16を用いている
ため、支持板16のX線吸収を少なくすることができ、良
い画質を得ることができる。
【0072】また、牛4と両側の側板33a,33bとの間にエ
アーバッグ35a,35bを膨らませて、牛4を両側から押さえ
ることで、撮影を行なう間に牛4を確実に動かないよう
に固定することができ、また側板33a,33b、エアーバッ
グ35a,35bともにX線を透過し易いため、良い画質を得
ることができる。
【0073】さらに、エアーバッグ35a,35bを背掛け式
にしているため、エアーバッグ35a,35bを脱着すること
ができ、保守を容易に行なうことができる。
【0074】(その他の実施の形態)(a)上記実施の
形態では、360°の回転の間データを収集する場合につ
いて説明したが、120°の回転の間データを収集するよ
うにしても、同様に断面像を再構成することが可能であ
る。
【0075】これは、データをつなぎ合わせることで、
1組のX線管1および検出器5で360°回転した場合のデ
ータが得られるためであり、画質よりもスキャン速度を
優先する場合に極めて効果が大きい。
【0076】(b)上記実施の形態において、データ処
理部45で、牛4の撮影において複数の検出器5に入射する
非対応のX線ビーム3からの標準散乱X線量を記憶し、
牛4を透過したX線量から標準散乱X線量を差し引いて
散乱線補正を行なうようにすることにより、より一層高
品質な画像を得ることができる。
【0077】すなわち、散乱線は、X線ビーム3が被検
体である牛4に当たって生じる散乱X線であり、上記実
施の形態では三つのX線管1を用いているため、一つの
場合よりも検出器5に入射する散乱線が大きい。
【0078】特に、一つの検出器5から見て、対向する
X線管1より両隣りのX線管1から放射されたX線の散乱
線の方が大きい。
【0079】そこで、これを補正するには、まず、標準
的な被検体について、一つの検出器5の両隣りのX線管1
のみONして1回転させながら入射した散乱線量を測定
し、チャンネルごとに記憶させる。
【0080】他の二つの検出器5についても、同様に記
憶させる。
【0081】そして、実際の撮影時には、得られたX線
量からこの記憶した散乱線量を差し引いて補正する。
【0082】なお、差し引く散乱線量は、1よりも小さ
な係数を掛けて若干少な目にしてある。
【0083】これは、被検体と散乱線を測定した標準的
な被検体との間に差違があるために、補正の過剰が生ず
る可能性があり、これを防止するためである。
【0084】散乱線の測定は、標準的な被検体でなく、
断面像を撮影する被検体そのもので行なうこともでき
る。
【0085】一つの検出器5の両隣りのX線管1のみONし
て1回転させながら、入射した散乱線量を測定してチャ
ンネルごとに記憶させる。
【0086】他の二つの検出器5についても同様に記憶
させるが、先の一つの検出器5で求めた値で代用するこ
ともできる。
【0087】この場合の散乱線測定は、X線管1の管電
流(あるいは管電圧)を下げて行ない、被検体の被曝が
大きくなりすぎないようにする。
【0088】そして、補正時には、X線管1の管電流の
比の係数(あるいは管電圧の補正係数)を掛けて補正す
る。
【0089】また、散乱線測定は回転平均で行なっても
よいが、各回転角ごとの値を記憶させて、回転角ごとに
補正すると、より精度が上がるため好ましい。
【0090】さらに、回転方向、チャンネル方向とも
に、散乱線の変化は緩やかであるため、複数データごと
に平均をとって記憶するようにしてもよい。
【0091】かかる散乱線補正により、非対応(両隣り)
のX線管1からの散乱線を容易に測定することができ、
一度標準的な散乱線を測定して記憶させておけば、補正
によって高品質な画像を得ることができる。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のCTスキ
ャナによれば、家畜を育成過程で生体のまま検査するこ
とが可能となる。
【0093】さらに、本発明の家畜保定装置によれば、
CTスキャナやX線撮影に適した家畜の保定を行なうこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるCTスキャナおよび家畜保定装置
の一実施の形態を示す側面図および正面図。
【図2】同実施の形態における機構部の構成例を示す平
面図。
【図3】同実施の形態における測定通路部の構成例を示
す側面図および正面図。
【図4】同実施の形態におけるシステム構成例を示すブ
ロック図。
【図5】典型的な従来のCTスキャナの構成例を示す概
要図。
【符号の説明】
1a,1b,1c…X線管 2a,2b,2c…コリメータ 3a,3b,3c…X線ビーム 4…牛 5a,5b,5c…検出器 6…回転フレーム 7…スライス面 8…回転機構 9…スライドフレーム 10…スライド機構 11…スリップリング部 12…通路 13…第1の通路部 14…第2の通路部 15…測定通路部 16…支持板 17…支持部 18…支持部 19,20…2Fフロア 21…1Fフロア 22…データ収集部 23…カバー 24…横棒 25,26…作業台 27,28,29…柵 30…フック 31…押え枠 32…ラチェット機構 33a,33b…側板 34…背掛け帯 35a,35b…エアーバッグ 36…エアーホース 37…ポンプ 40…機構部 41…機構制御部 42…高圧発生部 43…X線制御部 44…システム制御部 45…データ処理部 SR…スリップリング

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 家畜の生体検査に用いるコンピュータ断
    層撮影装置において、 前記家畜が通る第1および第2の通路部と、 前記第1および第2の通路部で支持されてこれらをつな
    ぎ、X線を透過し易い材質で形成されて前記家畜を乗せ
    る略U字型の支持板からなる測定通路部と、 前記測定通路部に前記家畜を固定する保定手段と、 前記測定通路部を囲む回転フレームと、 前記測定通路部に沿った通路線に略平行な回転軸に対し
    て前記回転フレームを回転させる回転機構と、 前記回転フレームに固定され、前記回転軸に直交する撮
    影面に沿ってファン状のX線ビームを放射する第1のX
    線管と、 前記回転フレームに固定され、前記家畜を透過した前記
    第1のX線管からのX線ビームを検出する第1の検出器
    と、 前記通路線に沿って前記回転フレームを移動させるスラ
    イド機構と、 前記第1のX線管に高電圧を供給する高圧発生部と、 前記回転機構および前記スライド機構を制御する機構制
    御部と、 前記第1の検出器からの出力である家畜の透過データに
    基づいて、前記家畜の断面像を作成するデータ処理部
    と、 を備えて成ることを特徴とするコンピュータ断層撮影装
    置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載のコンピュータ断層
    撮影装置において、 前記測定通路部の側面に設置および離脱が自在な保定作
    業用の作業台を備えたことを特徴とするコンピュータ断
    層撮影装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1または請求項2に記載のコ
    ンピュータ断層撮影装置において、 前記回転軸に対称にそれぞれ略120°離れて前記回転フ
    レームに固定され、対称にX線を発生および検出する第
    2のX線管および第2の検出器と、 前記回転軸に対称にそれぞれ略240°離れて前記回転フ
    レームに固定され、対称にX線を発生および検出する第
    3のX線管および第3の検出器と、を備えたことを特徴
    とするコンピュータ断層撮影装置。
  4. 【請求項4】 家畜を固定する家畜保定装置において、 前記家畜の両側面にそれぞれ配置されX線を透過し易い
    第1および第2の側面部材と、 前記第1および第2の側面部材と前記家畜の間にそれぞ
    れ配置された第1および第2のの空気袋体と、 前記第1および第2の空気袋体に空気を供給する空気供
    給部と、 前記第1および第2の空気袋体から空気を排気する空気
    排気部と、 を備えて成ることを特徴とする家畜保定装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項4に記載の家畜保定装置にお
    いて、 前記第1および第2の空気袋体は背掛け帯によって互い
    に接続し、前記家畜の背に掛けることで配置しているこ
    とを特徴とする家畜保定装置。
  6. 【請求項6】 一つの撮影面に沿ってそれぞれファン状
    のX線ビームを放射する複数のX線管と、 前記複数のX線管にそれぞれに対応して設けられ、X線
    ビーム検出する複数の検出器と、 前記X線ビーム中に被検体を固定する位置決め手段と、 前記X線ビームおよび前記被検体に撮影面に沿った相対
    的回転を与える回転手段と、 前記X線ビームおよび前記被検体の相対的な回転中に前
    記複数の検出器により得られた前記被検体を透過したX
    線量に基づいて、前記被検体の断面像を作成するデータ
    処理部と、 を備えて構成されるコンピュータ断層撮影装置におい
    て、 前記データ処理部は、前記被検体の撮影において前記複
    数の検出器に入射する非対応のX線ビームからの散乱X
    線量を記憶し、前記被検体を透過したX線量から前記散
    乱X線量を差し引いて散乱線補正を行なうようにしたこ
    とを特徴とするコンピュータ断層撮影装置。
JP2000178382A 2000-06-14 2000-06-14 コンピュータ断層撮影装置および家畜保定装置 Pending JP2001356101A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000178382A JP2001356101A (ja) 2000-06-14 2000-06-14 コンピュータ断層撮影装置および家畜保定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000178382A JP2001356101A (ja) 2000-06-14 2000-06-14 コンピュータ断層撮影装置および家畜保定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001356101A true JP2001356101A (ja) 2001-12-26

Family

ID=18679820

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000178382A Pending JP2001356101A (ja) 2000-06-14 2000-06-14 コンピュータ断層撮影装置および家畜保定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001356101A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004121446A (ja) * 2002-10-01 2004-04-22 Toshiba Corp X線ctスキャナ
JP2007111314A (ja) * 2005-10-21 2007-05-10 Toshiba Corp X線ct装置、x線ct装置の画像生成方法、x線ct装置の散乱線成分算出装置、及びx線ct装置の散乱線成分算出方法
JP2012085679A (ja) * 2010-10-15 2012-05-10 Hitachi Medical Corp 診断装置用動物固定器具およびそれを用いた手術支援システム
JP2022137256A (ja) * 2019-03-06 2022-09-21 アンリツ株式会社 X線検査装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004121446A (ja) * 2002-10-01 2004-04-22 Toshiba Corp X線ctスキャナ
JP2007111314A (ja) * 2005-10-21 2007-05-10 Toshiba Corp X線ct装置、x線ct装置の画像生成方法、x線ct装置の散乱線成分算出装置、及びx線ct装置の散乱線成分算出方法
JP2012085679A (ja) * 2010-10-15 2012-05-10 Hitachi Medical Corp 診断装置用動物固定器具およびそれを用いた手術支援システム
JP2022137256A (ja) * 2019-03-06 2022-09-21 アンリツ株式会社 X線検査装置
JP7407877B2 (ja) 2019-03-06 2024-01-04 アンリツ株式会社 X線検査装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6990170B2 (en) X-ray computed tomographic imaging apparatus
JP4387638B2 (ja) X線コンピュータ断層診断装置
JP5372461B2 (ja) 開放型ガントリを設けた可搬型断層写真法診断システム
US9240045B2 (en) Image diagnosis device and control method thereof
US10136870B2 (en) Extremity imaging for animals
US20150257717A1 (en) Extremity imaging apparatus for cone beam computed tomography
US9968318B2 (en) Estimating apparatus, X-ray diagnosis apparatus, and estimating method
JP2005312970A (ja) コンピュータ断層撮影における線量低減された部分的スパイラル走査時の投影データセットの再構成方法
JP2006026417A (ja) 線量報告のための計算機式断層写真法線量指標測定用ファントムの選択
JP4170305B2 (ja) 放射線撮影装置
US6442777B1 (en) Patient support for a diagnostic radiography system
WO2003084407A1 (en) X-ray ct tomographic equipment
JPH08238236A (ja) Ct装置
JP5780931B2 (ja) 放射線断層撮影装置および被曝線量計算方法並びにプログラム
JP7412501B2 (ja) X線コンピュータ断層撮影装置
TWI531356B (zh) 一種三維造影掃描系統
US6901131B2 (en) Methods and apparatus for computed tomography imaging
JP2009006133A (ja) X線ct装置及びその制御方法
JP2006312047A (ja) 対象の直交方向x線減弱の算出方法、コンピュータ断層撮影装置およびその補正モジュール
US5995581A (en) CR image-based positioning for X-ray CT scan
JP5784339B2 (ja) X線コンピュータ断層撮影装置とその制御方法
US6917665B2 (en) X-ray computed tomography apparatus
JP2003230556A (ja) X線診断装置
JP2001356101A (ja) コンピュータ断層撮影装置および家畜保定装置
US10674992B2 (en) Selectable ROI and flexible detector for X-ray imaging