JP2001351589A - 電池パック及びその製造方法 - Google Patents
電池パック及びその製造方法Info
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Abstract
ース3内に電池4を収納した電池パックにおいて、上ケ
ース1と下ケース2の接合を、容易かつ確実に行えるよ
うにすると共に、上ケース1と下ケース2間の合わせ目
11を完全に封止できるようにする。 【解決手段】 上ケース1と下ケース2の合わせ目11
に沿って、この合わせ目11を内包する溝部を構成し、
この溝部へ溶融した接合樹脂12を充填硬化させて接合
する。
Description
携帯用コンピューター、ビデオカメラ、ポータブルテレ
ビ等の電気・電子機器の電源として用いられる電池パッ
ク及びその製造方法に関する。
下ケースに分割された電池ケースを用い、上ケースと下
ケースを、電池を挟み込んで組み合わせて、合わせ目を
超音波溶着して接合したものが広く知られている(特開
平11−7926号公報、特開2000−48785号
公報、特開2000−77047号公報)。
は、接合面同士を押し合わせながら、超音波ホーンで接
合箇所に超音波エネルギーを集中させて発熱させること
で行われるが、次のような問題がある。
いと、合わせ目の全長に亘って均一に押し付けながら均
一に発熱させるのが困難である。特に最近の電池ケース
は、軽量小型化の要請に伴って薄くなっており、発熱さ
せにくいと共に、強く押し付けると変形しやすい。この
ため、合わせ目の全長に亘って均一で良好な接合状態が
得にくい。
エネルギーが必要で、特に薄い電池ケースの場合、発熱
させにくいことから、より大きな超音波エネルギーが必
要となり、収納される電池を損傷する恐れがある。ま
た、収納する電池が二次電池の場合、過剰な放電を防止
する保護回路などを電池ケース内に設けることも多く、
これらの回路が損傷される恐れもある。
止や水分からの電池保護のために、電池を密封するもの
であることが好ましいが、前記の理由から、上ケースと
下ケースの合わせ目を完全に封止することができず、密
封状態が得にくい。
るが、作業性が悪く、また合わせ目の全長に亘って均一
な接着状態が得にくい問題がある。
れたもので、上ケースと下ケースに分割された電池ケー
ス内に電池を収納した電池パックにおいて、上ケースと
下ケースの接合を、容易かつ確実に行えるようにするこ
とを第1の目的とする。また、本発明は、上ケースと下
ケース間の合わせ目を完全に封止できるようにすること
を第2の目的とする。
明の第1は、1又は2以上の電池を電池ケース内に収納
した電池パックにおいて、電池ケースが、電池を挟み込
んで組み合わされた上ケースと下ケースとを有し、しか
も外面側に、上ケースと下ケースの合わせ目に沿って、
この合わせ目を内包する溝部が構成されていると共に、
この溝部へ溶融した接合樹脂が充填硬化されて上ケース
と下ケースが接合されていることを特徴とする電池パッ
クを提供するものである。
片面と対向する上面板の外縁部に立設された外周壁を有
する一方、下ケースが、電池の他面と対向する下面板の
外縁部に立設された内周壁を有し、上ケースと下ケース
が、上ケースの外周壁の内側に下ケースの内周壁を嵌め
合わせて組み合わされていること、上ケースの外周壁の
先端部外面側に段差部が形成されており、この外周壁の
先端面が下ケースの下面板の縁部に当接されていること
で、下面板の縁部と外周壁の段差部とによって溝部が構
成されていること、溝部を構成する下面板の縁部に突起
が形成されていること、電池ケース内に電池が密封され
ていること、電池がリード端子を有しており、このリー
ド端子が溝部を介して外部に突出していること、電池が
リチウムイオン二次電池であること、をその好ましい態
様として含むものである。
に係る電池パックの製造方法において、上ケースと下ケ
ースを、電池を挟み込んで組み合わせた状態で金型内に
収容し、溝部に溶融した接合樹脂を射出して充填するこ
とを特徴とする電池パックの製造方法を提供するもので
ある。
に係る電池パックの製造方法において、一対の半型間
に、上ケース成形用キャビティと下ケース成形用キャビ
ティを有する金型を用い、上ケース成形用キャビティと
下ケース成形用キャビティに溶融した成形材料を射出充
填して冷却した後、金型を開放して、一方の半型に内面
を外方に向けて上ケースを残留させると共に、他方の半
型に内面を外方に向けて下ケースを残留させ、一方の半
型に残留する上ケース内又は他方の半型に残留する下ケ
ース内に電池をセットし、いずれかの半型を移動させて
上ケースと下ケースの位置を合わせ、再度金型を閉じ
て、上ケースと下ケースを電池を挟み込んで組み合わせ
た状態で金型内に収容し、溝部内に溶融した接合樹脂を
射出充填することを特徴とする電池パックの製造方法を
提供するものである。
と対向する上面板の外縁部に立設された外周壁を有する
上ケースと、電池の他面と対向する下面板の外縁部に立
設された内周壁を有する下ケースとし、この上ケースと
下ケースを、上ケースの外周壁の内側に下ケースの内周
壁を嵌め合わせて組み合わせること、外周壁の先端部外
面側に段差部が形成された上ケースとし、上ケースと下
ケースの組み合わせ時に、上ケースの外周壁の先端面を
下ケースの下面板の縁部に当接させることで、下面板の
縁部と外周壁の段差部とによって溝部を構成すること、
溝部を構成する下面板の縁部に突起が形成された下ケー
スとすること、電池ケース内に電池を密封すること、電
池がリード端子を有しており、上ケースと下ケースを、
このリード端子を溝部を介して外部に突出させて組み合
わせること、電池がリチウムイオン二次電池であるこ
と、をその好ましい態様として含むものである。
ックの組み立て前の分解斜視図、図2は図1に示される
上ケース1と下ケースを電池4を挟み込んで組み合わせ
た状態の断面図、図3は図2状態から上ケース1と下ケ
ース2を接合した状態の断面図で、図4は上ケース1と
下ケース2の組み合わせ状態を説明するための断面図で
ある。以下、組み立て手順を追って本例の電池パックを
説明する。
上ケース1と下ケース2とに分割された電池ケース3内
に電池4を収納するものとなっている。電池4は接続用
の2本のリード端子4a,4bが側方から延出したもの
となっている。
面板5の周縁に外周壁6を立設したものとなっている。
外周壁6の先端部外面側には段差部7が形成されてお
り、外側壁6の先端部は外面側の肉厚がそぎ落とされ
て、基部の肉厚より薄くなっている。また、電池4のリ
ード端子4a,4bに対応する外周壁6の先端面が、こ
のリード端子4a,4bをそれぞれを受け入れるべく、
リード端子4a,4bの厚みにほぼ対応して窪まされた
リード端子受容部7a,7bとなっている。
面板8の周縁よりやや内側に沿って、内周壁9を立設し
たものとなっている。内周壁9は、内側に電池4を大き
な遊びなく収容できる区域を囲んでいると共に、電池4
のリード端子4a,4bに対応する部分が切り欠かれた
リード端子取出部9a,9bとなっている。
4を挟み込んで組み合わされるもので、図2に示される
ように、上記上ケース1の外周壁6の先端面が下ケース
2の下面板8の縁部に当接するまで、外周壁6の内側に
内周壁9が嵌め合わされる。この時、図4(a)に拡大
して示すように、外周壁6の先端面が下面板8の縁部に
当接されることで、下面板8の縁部と外周壁6の段差部
と7によって溝部10が構成される。この溝部10は、
上ケース1と下ケース2の合わせ目11に沿って形成さ
れると共に、この合わせ目11を内包(合わせ目11の
外側端部が溝部10内に位置)している。また、図2に
示されるように、電池4のリード端子4a,4bは、内
周壁9に設けられたリード端子取出部9a,9b及び外
周壁6に設けられたリード端子受容部7a,7bを介し
て、溝部10内を通って外方に延出されている。
池4を挟み込んで組み合わせた状態において、電池4を
上ケース1と下ケース2の間にガタツキなく保持できる
よう、上ケース1の外周壁6と下ケース2の内周壁9の
形成位置及び形成高さが定められているものである。
ース1と下ケース2は、図3に示されるように、その周
側部に構成された溝部10に溶融した接合樹脂12を充
填硬化させることで接合され、本発明の電池パックを構
成するものである。
充填は、例えば電池4を挟み込んで上ケース1と下ケー
ス2を組み合わせた図2の状態のものを射出成形用の金
型に入れ、溝部10へ溶融した接合樹脂12を射出する
ことで容易に行うことができる。溝部10に充填された
接合樹脂12は、硬化することで上ケース1と下ケース
2を一体に接合すると共に、合わせ目11を覆ってシー
ルする。また、同時に電池4のリード端子4a,4bと
リード端子受容部7a,7bの間の隙間も覆ってシール
するので、上ケース1と下ケース2を合わせた電池ケー
ス3内に電池4を密封することができ、耐水性及び耐湿
性に優れ、しかも電池4から電解液漏れを生じてもこれ
を外部に流出させることのない密封型の電池パックが得
られる。
が、軽量化及び低コスト化を図る上で合成樹脂製とする
ことが好ましい。特に上ケース1と下ケース2を合成樹
脂製とすると、後述する製造方法を適用することがで
き、量産が容易となる。
がこの外周壁6の内側に嵌まり合う内周壁9を有するこ
とが好ましいが、図4(b)に示されるように、両者が
それぞれ外周壁6,6を有し、この外周壁6,6の先端
面同士を突き合わせて組み合わされるものであってもよ
い。この場合、図4(b)に示されるように両外周壁
6,6の先端部外面側にそれぞれ段差部7,7を形成し
ておくと、両外周壁6,6を突き合わせたときに、上ケ
ース1と下ケース2間の継ぎ目11に沿って、当該継ぎ
目11を内包する溝部10を両段差部7,7によって構
成することができる。
ス1と下ケースが合成樹脂製であると、段差部7,7に
よって薄くなった外周壁6,6の先端部が、溝部10へ
の溶融した接合樹脂12(図3参照)の充填時に接合樹
脂の熱で変形して内側に倒れ込みやすくなる。また、溝
部10へ充填した接合樹脂の熱が収納されている電池4
(図1〜図3参照)に伝わりやすくなって、電池4を損
傷させやすくなる。これは、外周壁6,6を厚肉とする
ことで防止することができる。
に、上ケース1が外周壁6を有し、下ケース2がこの外
周壁6の内側に嵌まり合う内周壁9を有するものとする
と、溝10内に充填される接合樹脂12(図3参照)と
直接接触する外周壁6の先端部を内周壁9で内側から支
えることができ、外周壁6の内側への倒れ込みを防止し
やすくなる。また、外周壁6と内周壁9間に空気層が介
在し、その分断熱性がよいので、外周壁6及び内周壁9
をさほど厚くしなくても、上記外周壁6の内側への倒れ
込みを防止できると共に、電池4への熱の伝わりを抑制
しやすくなる。
がこの外周壁6の内側に嵌まり合う内周壁9を有する場
合、図4(c)に示されるように、外周壁6と内周壁9
をそれぞれ上面板5と下面板8の端縁より内側に立て、
外周壁6の内側に内周壁9を嵌め合わせたときに、上面
板5及び下面板8の縁部と外周壁6とで溝部10が構成
されるようにすることもできる。
10の幅(図面上の上下方向の間隔)が広くなり、その
分充填される接合樹脂12(図3参照)の量も多くなっ
てその熱量も多くなる。図2及び図4(a)に示される
ように、外周壁6の先端部外面側に段差部7を設け、こ
の段差部7と、外周壁6の先端面が当接される下面板8
の縁部とで溝部10が構成されるようにしておくと、図
4(c)の場合に比して溝部10の幅を小さくでき、溝
部10に充填される接合樹脂の熱量を抑えることができ
るので好ましい。
ケース1が外周壁6を有し、下ケース2がこの外周壁6
の内側に嵌まり合う内周壁9を有し、しかも外周壁6の
先端部外面側に段差部7を設けた場合、内周壁9は、こ
の段差部7によって薄くなった外周壁6の先端部と等し
いかそれ以上の高さを有することが好ましい。薄くなっ
た外周壁6の先端部を内側から確実に支えられるように
するためである。また、下ケース2の接合樹脂12(図
3参照)との接触面積は溝部10を構成する下面板8の
縁部のみで狭いことから、図4(d)に示されるよう
に、溝部10を構成する下面板8の縁部に突起13を形
成して凹凸面とし、アンカー効果によって接合樹脂12
との接合力を高められるようにしておくことが好まし
い。また、溝部10を構成する段差部7の上記下面板8
の縁部との対向面を同様の凹凸面としておくこともでき
る。
間の確実な接合を容易に得ることができるので、上述し
たような密封型の電池パックとせず、開口部若しくは隙
間を有する電池パックとする場合でも、上ケース1と下
ケース2間の接合不良を防止できる利点がある。開口部
若しくは隙間を有する電池パックとしては、例えば電池
4に設けられた接続端子を上ケース1又は下ケースに設
けられた開口部を介して露出させた電池パックや、ソケ
ット式の接続部を上ケース1や下ケース2に設けた開口
部に嵌め込む形式の電池パックを挙げることができる。
が、上述したような密封式の電池パックとする場合、長
期に亘って使用する二次電池が適している。特にリチウ
ムイオン二次電池は湿気を嫌うことから、上記密封型の
電池パックとすると、品質管理上極めて有利である。
電池4を収納したものでもよいが、用途に応じて複数の
電池4を収納したものとすることもできる。また、収納
する電池4が二次電池の場合には、電池4と共に、過剰
な放電や充電を防止する安全回路などを電池ケース3内
に収納することができる。
を図5〜図7で説明する。
の断面図で、図5は上ケース1と下ケース2を射出成形
した後金型14を開放して電池4をセットした状態の断
面図、図6は上ケース1と下ケース2が組み合わされる
ように金型14を閉じた状態の断面図である。なお、図
5〜図7は、図1〜図4(a)に示される電池パックを
製造するためのものであるが、作図の便宜上、成形する
上ケース1と下ケース2の厚みは誇張したものとなって
いる。また、図1〜図4(a)と同じ符号は同じ部位又
は部材を示すものである。
5に示されるように、一対の半型14a,14bと固定
型14cを備えている。半型14aは、図面上左右方向
に移動して金型14の開閉を行う可動型、半型14bは
図面上上下方向に移動可能なスライド型である。
ス1を成形するための上ケース成形用キャビティ15
と、下ケース2を成形するための下ケース成形用キャビ
ティ16を有している。上ケース成形用キャビティ15
と下ケース成形用キャビティ16は、上下に位置がずれ
ていると共に、上ケース1と下ケース2をそれぞれ内面
側を向き合わせた状態で成形できるように配置されてい
る。
ース成形用キャビティ16の間にはランナ17が設けら
れており、一次射出用スプル18aを介して、上ケース
成形用キャビティ15と下ケース成形用キャビティ16
に、同時に、溶融した成形材料を射出充填できるように
なっている。また、上ケース成形用キャビティ15の下
方には二次射出用スプル18bが設けられている。
スプル18aを介して、溶融した成形材料を射出し、上
ケース成形用キャビティ15と下ケース成形用キャビテ
ィ16を満たす。
塑性樹脂並びにこれに補強用ファイバー(ガラス繊維、
炭素繊維など)やフィラー、更には各種添加剤や着色剤
等を加えたものを使用することができる。使用する熱可
塑性樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ABS樹脂、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリエ
ステル、ポリカーボネイトなど、一般の射出成形用熱可
塑性樹脂を広く使用することができるが、収納する電池
保護のために必要な機械的強度や、電池4から電解液が
漏れ出た場合に備えた耐薬品性などの点から、変性ポリ
フェニレンエーテル樹脂が好ましい。
成形用キャビティ16に射出充填した成形材料を冷却し
た後、図6に示されるように、半型14aを後退させて
金型14を開放する。この時、成形された上ケース1と
下ケース2を、それぞれ内面を外方に向けて、半型14
a,14bの一方と他方に分けて残留させる。図面で
は、上ケース1を半型14bに残留させ、下ケース2を
半型14aに残留させている。
ケース1又は下ケース2内に電池4をセットする。図面
では、下ケース2の内周壁9内に嵌め込むことで電池4
をセットしているが、上ケース1と下ケース2を組み合
わせるときの内周壁2の差し込みを妨げないよう、上ケ
ース1内の所定位置に電池4を定位させるための突起な
どを設けておくことで、上ケース1内に電池4をセット
することもできる。また、図面上は1つの電池4をセッ
トした状態となっているが、複数の電池4をセットして
もよく、更には前述の安全回路などもセットすることが
できる。
電池ケース3の外側に露出する引き出し端子(例えばリ
ード端子4a,4b)が金型14と接触し、ショートし
て電池4が損傷されやすい。このため、引き出し端子が
触れる金型14部分に絶縁材料の被覆もしくは埋め込み
を施しておくことが好ましい。この絶縁材料としては、
ポリイミドが好ましい。また、上記耐熱性絶縁材料の被
覆又は埋め込みではなく、引き出し端子を絶縁テープで
覆うことで対応することもできる。
に移動させ、半型14aに残留する下ケース2の位置
と、半型14bに残留する上ケース1の位置を合わせ、
再び半型14aを前進させて金型14を閉じる。これに
よって、上ケース1と下ケース2が、電池4を挟み込む
と共に、外周壁6の内側に内周壁9が嵌め合わされた状
態で組み合わされる。また、同時に、電池4を挟み込ん
で組み合わされた上ケース1と下ケース2が金型14内
に収納され、図7の状態となる。
れた上ケース1と下ケース2の周側の合わせ目11に沿
って、前述した溝部10が構成される。また、この溝部
10にはランナ17が連なり、このランナ17には二次
射出用スプル18bが接続される。この状態で、二次射
出用スプル18b及びランナ17を介して、溝部10に
溶融した接合樹脂12(図3参照)を射出充填し、これ
を冷却固化させることで上ケース1と下ケース2を接合
し、本発明の電池パックを得る。
ース1及び下ケース2を構成する樹脂と相溶性のある樹
脂であれば特に制限はないが、上ケース1及び下ケース
2を構成する樹脂と同じ樹脂を用いると、射出シリンダ
が1本で済む利点がある。また、接合樹脂の射出充填時
の上ケース1、下ケース2及び電池4に加わる熱をでき
るだけ軽減するため、上ケース1及び下ケース2を構成
する樹脂より低融点の樹脂を用いることもできる。この
場合、上ケース1及び下ケース2を成形する成形材料の
射出のための射出シリンダと、接合樹脂の射出のための
射出シリンダの2本を用意して、金型14へ交互に接続
して射出を行うことになる。
組み合わせが図4(a)の状態となるものとして説明し
たが、図4(b)〜(c)のいずれの組み合わせ状態の
ものでも同様の手順で製造することができる。
樹脂で接合した電池ケースであって、外形寸法が縦65
mm、横38mm、厚み5mmで、図8に示される各部
の肉厚としたものを、図5〜図7で説明した手順で成形
した。但し、電池のセットを行う代わりに、溝部への接
合樹脂の射出充填時に最も温度が上昇しやすいゲート付
近の内周壁内面にサーモラベル(日油技研工業社製「ス
ーパーミニ」)を貼り付けた。
ラスファイバを10重量%含有する変性ポリフェニレン
エーテルを用い、接合樹脂としてはグラスファイバを含
有していないポリフェニレンエーテルを用いた。
ように変化させて電池ケースを成形した後、電池ケース
からサーモラベルを取り出し、電池ケース内の内面温度
を測定して、接合樹脂の射出充填時に電池に加わる温度
を調べた。
池ケース内は70℃以下であり、電池を収納して行った
場合にも電池を劣化させたり変質させる恐れがないこと
が確認された。
イオン二次電池のセットを行い、この電池を収納した電
池パックを製造した。得られた電池パックを深さ10c
mの水中に漬けた状態で24時間放置した後取り出し
て、電池性能の変化を測定したところ、いずれも変化は
認められなかった。
しては、そのリード端子を絶縁テープで覆ってショート
防止を行った。
5mの高さからコンクリート面に向かって落下させ、破
損状態を調べた。落下は、電池パックの6面の各面を下
に向けた6回の落下試験を1サイクルとして、10サイ
クル行った。
も割れ若しくは接合部の剥離は発生しなかった。
あり、電池パックを構成する上ケースと下ケースの接合
を、容易かつ確実に行うことができると共に、上ケース
と下ケース間の合わせ目を完全に封止することが可能な
ものである。
分解斜視図である。
を挟み込んで組み合わせた状態の断面図である。
た状態の断面図である。
明するための断面図である。
る。
放して電池をセットした状態の断面図である。
型を閉じた状態の断面図である。
す図である。
4)
ックの組み立て前の分解斜視図、図2は図1に示される
上ケース1と下ケース2を電池4を挟み込んで組み合わ
せた状態の断面図、図3は図2状態から上ケース1と下
ケース2を接合した状態の断面図で、図4は上ケース1
と下ケース2の組み合わせ状態を説明するための断面図
である。
の断面図で、図6は上ケース1と下ケース2を射出成形
した後金型14を開放して電池4をセットした状態の断
面図、図7は上ケース1と下ケース2が組み合わされる
ように金型14を閉じた状態の断面図である。なお、図
5〜図7は、図1〜図4(a)に示される電池パックを
製造するためのものであるが、作図の便宜上、成形する
上ケース1と下ケース2の厚みは誇張したものとなって
いる。また、図1〜図4(a)と同じ符号は同じ部位又
は部材を示すものである。
Claims (15)
- 【請求項1】 1又は2以上の電池を電池ケース内に収
納した電池パックにおいて、電池ケースが、電池を挟み
込んで組み合わされた上ケースと下ケースとを有し、し
かも外面側に、上ケースと下ケースの合わせ目に沿っ
て、この合わせ目を内包する溝部が構成されていると共
に、この溝部へ溶融した接合樹脂が充填硬化されて上ケ
ースと下ケースが接合されていることを特徴とする電池
パック。 - 【請求項2】 上ケースが、電池の片面と対向する上面
板の外縁部に立設された外周壁を有する一方、下ケース
が、電池の他面と対向する下面板の外縁部に立設された
内周壁を有し、上ケースと下ケースが、上ケースの外周
壁の内側に下ケースの内周壁を嵌め合わせて組み合わさ
れていることを特徴とする請求項1に記載の電池パッ
ク。 - 【請求項3】 上ケースの外周壁の先端部外面側に段差
部が形成されており、この外周壁の先端面が下ケースの
下面板の縁部に当接されていることで、下面板の縁部と
外周壁の段差部とによって溝部が構成されていることを
特徴とする請求項2に記載の電池パック。 - 【請求項4】 溝部を構成する下面板の縁部に突起が形
成されていることを特徴とする請求項3に記載の電池パ
ック。 - 【請求項5】 電池ケース内に電池が密封されているこ
とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電池パ
ック。 - 【請求項6】 電池がリード端子を有しており、このリ
ード端子が溝部を介して外部に突出していることを特徴
とする請求項5に記載の電池パック。 - 【請求項7】 電池がリチウムイオン二次電池であるこ
とを特徴とする請求項5又は6に記載の電池パック。 - 【請求項8】 請求項1に記載の電池パックの製造方法
において、上ケースと下ケースを、電池を挟み込んで組
み合わせた状態で金型内に収容し、溝部に溶融した接合
樹脂を射出して充填することを特徴とする電池パックの
製造方法。 - 【請求項9】 請求項1に記載の電池パックの製造方法
において、一対の半型間に、上ケース成形用キャビティ
と下ケース成形用キャビティを有する金型を用い、上ケ
ース成形用キャビティと下ケース成形用キャビティに溶
融した成形材料を射出充填して冷却した後、 金型を開放して、一方の半型に内面を外方に向けて上ケ
ースを残留させると共に、他方の半型に内面を外方に向
けて下ケースを残留させ、 一方の半型に残留する上ケース内又は他方の半型に残留
する下ケース内に電池をセットし、 いずれかの半型を移動させて上ケースと下ケースの位置
を合わせ、再度金型を閉じて、上ケースと下ケースを電
池を挟み込んで組み合わせた状態で金型内に収容し、 溝部内に溶融した接合樹脂を射出充填することを特徴と
する電池パックの製造方法。 - 【請求項10】 電池の片面と対向する上面板の外縁部
に立設された外周壁を有する上ケースと、電池の他面と
対向する下面板の外縁部に立設された内周壁を有する下
ケースとし、この上ケースと下ケースを、上ケースの外
周壁の内側に下ケースの内周壁を嵌め合わせて組み合わ
せることを特徴とする請求項8又は9に記載の電池パッ
クの製造方法。 - 【請求項11】 外周壁の先端部外面側に段差部が形成
された上ケースとし、上ケースと下ケースの組み合わせ
時に、上ケースの外周壁の先端面を下ケースの下面板の
縁部に当接させることで、下面板の縁部と外周壁の段差
部とによって溝部を構成することを特徴とする請求項1
0に記載の電池パックの製造方法。 - 【請求項12】 溝部を構成する下面板の縁部に突起が
形成された下ケースとすることを特徴とする請求項11
に記載の電池パックの製造方法。 - 【請求項13】 電池ケース内に電池を密封することを
特徴とする請求項8〜12のいずれかに記載の電池パッ
クの製造方法。 - 【請求項14】 電池がリード端子を有しており、上ケ
ースと下ケースを、このリード端子を溝部を介して外部
に突出させて組み合わせることを特徴とする請求項13
に記載の電池パック。 - 【請求項15】 電池がリチウムイオン二次電池である
ことを特徴とする請求項13又は14に記載の電池パッ
ク。
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