JP2001346924A

JP2001346924A - アイアンヘッドの製造方法

Info

Publication number: JP2001346924A
Application number: JP2001106852A
Authority: JP
Inventors: Masaru Kono; 賢甲野; Masahide Onuki; 正秀大貫; Yoshie Takano; 由重高ノ
Original assignee: Sumitomo Rubber Industries Ltd; Sumitomo Electric Industries Ltd
Current assignee: Sumitomo Rubber Industries Ltd; Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date: 2001-04-05
Filing date: 2001-04-05
Publication date: 2001-12-18

Abstract

(57)【要約】【課題】アイアンヘッドに於て、従来の見栄えやフィ
ーリングを変えること無く、トウ重心化や低重心化を容
易に図ることができるようにする。【解決手段】ヘッド本体部１を、基本材質部12と打球
面形成部13とから構成する。内端から外端へ次第に縮小
するテーパ状のウエイト部材６を、粉末焼結により形成
する。ウエイト部材６の比重を10ｇ／cm³ 以上かつ22ｇ
／cm³ 以下とする。ヘッド本体部１に複数の嵌込凹窪部
を設け、夫々の嵌込凹窪部に、ウエイト部材６を打撃に
て嵌め込む。ウエイト部材６の比重を基本材質部12の比
重よりも大きく設定する。打球面形成部13の比重を基本
材質部12の比重よりも小さく設定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ゴルフクラブのア
イアンヘッドに関する。

【０００２】

【従来の技術】ゴルフクラブのアイアンヘッドに於て、
いわゆる「ヘッドの返り易さ」を良くするために重心を
トウ寄りに設計することや、打球を上がり易くするため
に、ヘッドの重心を低く設計することは、従来から行わ
れている。そのような設計の施されたアイアンヘッドと
しては、例えば、ロストワックス鋳造、切削加工、及
び、ダイカスト成形等により、高比重部材を成形して、
その高比重部材を、圧入や鋳ぐるみ等にて、ヘッド本体
部に埋め込んだものが、公知であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、ゴルフプレ
ーヤーのスイングは千差万別で、個々人のスイングに対
応するようにアイアンヘッドの重量や重心位置を相違さ
せた数多くのタイプが必要である。それには、小さな高
比重部材を形成し、その部材の個数と配置を変えること
が、最も合理的かつ有利である。

【０００４】しかしながら前述のような従来のアイアン
ヘッドでは、小さな高比重部材を数多く作るには、以下
に説明するように、工程上不利な点が多い。即ち、ロス
トワックス鋳造による場合、まずインジェクション成形
により全ての部材のワックスモデルを製作し、それをワ
ックス製のツリーに取付け、次いで複数層数スラリーを
まぶして、その後、焼成してワックスモデルを流し出す
と共に鋳型を作成し、次いで、溶解金属を流し込むとい
う複雑な工程をとるため、非常に工程数が多くヘッドの
重量、重心位置調整用の小品多数の高比重部材の成形に
は不適である。さらに、その高比重部材を圧入する場
合、部材の表面は滑らかな方が良いが、ロストワックス
では、鋳型の表面肌に左右され荒れることもある。さら
に、溶解金属の流れかたに製品の質が左右されてしま
う。

【０００５】また、高比重部材を切削加工により成形す
る場合、加工に時間がかかると共に加工コストも高くつ
くため、小品多数の高比重部材の製作には不適である。
特に、高比重部材の形状が複雑な場合は、切削加工が困
難であり、アイアンヘッドの自由局面に適合するように
切削することは非合理的である。

【０００６】また、ダイカスト成形による場合、冷却に
時間がかかるため、小品多数の高比重部材の製作には不
適である。さらに、融点の高い素材や酸化しやすい素材
では、成形コストがかかり工程も複雑化し困難である。

【０００７】また、アイアンヘッドのように限られた体
積の中で重心位置を動かすには10ｇ／cm³ 以上の比重の
高い金属を用いる方が有利であるが、上述のような方法
では、そのような高比重の部材を製作するには成形時
間、コスト等の面で不適であった。

【０００８】そこで、本発明は、従来のヘッドの見栄え
やフィーリングを保持したまま、容易にトウ重心化や低
重心化を図ることができ、かつ、低コストにて大量に生
産できるアイアンヘッドの製造方法を提供することを目
的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明に係るアイアンヘッドの製造方法は、粉末焼
結により形成された比重が10ｇ／cm³ 以上かつ22ｇ／cm
³ 以下のウエイト部材を、粉末焼結により形成し、か
つ、ヘッド本体部の少なくともトウ部に嵌込凹窪部を形
成し、上記ウエイト部材を該嵌込凹窪部に、打撃又は圧
入によって、嵌め込む方法である。

【００１０】また、本発明に係るアイアンヘッドの製造
方法は、粉末焼結により形成された比重が10ｇ／cm³ 以
上かつ22ｇ／cm³ 以下のウエイト部材を、粉末焼結によ
り形成し、かつ、ヘッド本体部の少なくとも底部に嵌込
凹窪部を形成し、上記ウエイト部材を該嵌込凹窪部に、
打撃又は圧入によって、嵌め込む方法である。

【００１１】あるいは、本発明に係るアイアンヘッドの
製造方法は、粉末焼結により形成された比重が10ｇ／cm
³ 以上かつ22ｇ／cm³ 以下のウエイト部材を、粉末焼結
により形成し、かつ、ヘッド本体部のトウ部及び底部に
嵌込凹窪部を形成し、上記ウエイト部材を該嵌込凹窪部
に、打撃又は圧入によって、嵌め込む方法である。

【００１２】また、ウエイト部材を、内端から外端へ次
第に縮小するテーパ状に、粉末焼結により形成する。そ
して、ウエイト部材を、円錐台状、四角錐台状又は断面
星型錐台状に形成する。

【００１３】また、ヘッド本体部を、基本材質部と打球
面形成部とから構成して、かつ、ウエイト部材の比重を
上記基本材質部の比重よりも大きく設定し、さらに、上
記打球面形成部の比重を上記基本材質部の比重よりも小
さく設定したものである。そして、ヘッド本体部に複数
の嵌込凹窪部を形成して、各々の該嵌込凹窪部に、ウエ
イト部材を嵌め込む。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、図示の実施の形態に基き本
発明を詳説する。

【００１５】図１と図２と図３は本発明に係る製造方法
によって得られたアイアンヘッドを示し、１はヘッド本
体部、２はネック部であり、３はトウ部、４はヒール
部、５は底部、Ｇはこのヘッドの重心である。

【００１６】このアイアンヘッドＨのヘッド本体部１
は、基本材質部12と打球面形成部13とから構成されてい
る。基本材質部12は、単一の金属からなる従来の一般的
なアイアンヘッドの材質と同様の金属から成り、例え
ば、軟鉄やステンレス等が挙げられる。

【００１７】また、打球面形成部13の比重は、基本材質
部12の比重よりも小さく設定されている。なお、打球面
形成部13の材質としては、例えば、アルミ合金が挙げら
れるが、それ以外の（基本材質部12よりも）低比重の金
属を用いるも自由である。

【００１８】しかして、ヘッド本体部１のトウ部３と底
部５に、粉末焼結により形成された比重が10ｇ／cm³ 以
上かつ22ｇ／cm³ 以下のウエイト部材６…を、埋設す
る。具体的には、ヘッド本体部１に複数の嵌込凹窪部７
…を設け、夫々の嵌込凹窪部７…に、ウエイト部材６…
を打撃にて嵌め込む。

【００１９】ウエイト部材６は、図１と図２と図３と図
４に示すように、内端６ａから外端６ｂへ次第に縮径す
る円錐台状に形成される。つまり、ウエイト部材６は、
内端６ａから外端６ｂへ次第に縮小するテーパ状に形成
される。また、ウエイト部材６の比重は、基本材質部12
の比重よりも大きく設定される。

【００２０】嵌込凹窪部７は、ウエイト部材６の外形寸
法と略同一の内形寸法を有する内端から外端へ次第に縮
径する円錐台状として凹設される。

【００２１】ところで、ウエイト部材６は、図５に示す
ように、金型８，９の射出口10から中空室11内に図示省
略の粉末金属を充填して加熱加圧することにより、形成
される（以下この形成方法を粉末焼結法と呼ぶことがあ
る）。

【００２２】上記の如く、ウエイト部材６は、粉末焼結
法にて形成されるので、表面の滑らかさと寸法精度に優
れている。従って、ウエイト部材６を、径寸法が大きな
内端６ａ側から嵌込凹窪部７へ打撃にて嵌め込み易い。
かつ、一旦嵌め込んだ後は、ショットの際のインパクト
による大きな衝撃を受けてもウエイト部材６が抜けるこ
とは無い。

【００２３】これを言い換えれば、アイアンヘッドのよ
うに繰り返し大きな衝撃を受ける部位にウエイト部材６
を埋設しても、十分な耐久性を発揮できる。また、高密
度化が可能で器械的強度にも優れており、アイアンヘッ
ドとして十分な耐久性を確保できる。

【００２４】なお、ウエイト部材６は、比重が10ｇ／cm
³ 以上かつ22ｇ／cm³ 以下の焼結金属であれば材質は問
わず、例えば、タングステン、タンタル、鉛、モリブデ
ン、金、銀、白金、ハフニウム、あるいは、それらの合
金などが挙げられる。

【００２５】また、打球面形成部13の比重を、基本材質
部12の比重よりも小さく設定したのは、ウエイト部材６
…による重量増加分を減らして、このアイアンヘッドＨ
の総重量と総体積を、従来の一般的なアイアンヘッドと
同様の値に保つためである。

【００２６】しかして、このアイアンヘッドによれば、
高比重のウエイト部材６…をトウ部３と底部５に埋設し
たことにより、トウ重心化と低重心化を図ることができ
る。従って、トウ重心化により、いわゆる「ヘッドの返
り易さ」が良くなり、かつ、低重心化により「打球の上
がり易さ」が良くなる。

【００２７】また、図５にて説明したように、ウエイト
部材６…（焼結金属）の製造に要する時間及び製造工数
を低減でき、ウエイト部材６…を低コストで量産でき
る。さらに、ウエイト部材６…は共通部品（同一形状か
つ同一寸法）であるため、このアイアンヘッドを製造す
る際に、ヘッド本体部１に埋設するウエイト部材６…の
位置や個数を変更するのみで、上記「ヘッドの返り易
さ」と「打球の上がり易さ」を自由に調整することがで
きる。

【００２８】従って、「ヘッドの返り易さ」と「打球の
上がり易さ」が相違する多くのタイプのアイアンヘッド
を、低コストで大量に製造することができる。かつ、ゴ
ルファーの個々人のスイングに最も適した「ヘッドの返
り易さ」と「打球の上がり易さ」を有するアイアンクラ
ブを、容易に製造できる。

【００２９】なお、ウエイト部材６の比重を10ｇ／cm³
未満とすると、重心位置を変化させることが困難であ
り、「ヘッドの返り易さ」や「打球の上がり易さ」を良
くすることができないため、不適である。また、ウエイ
ト部材６の比重を22ｇ／cm³ よりも大きくすることは、
事実上ほとんど不可能である。

【００３０】また、上述の実施の形態では、ヘッド本体
部１のトウ部３と底部５の両方に、ウエイト部材６…が
埋設されているが、主としてトウ重心化を図る場合は、
少なくともトウ部３にウエイト部材６…を配設すればよ
い。勿論、トウ部３にのみウエイト部材６…を埋設する
も自由である。その場合は、ヘッド本体部１のトウ部３
にのみ嵌込凹窪部７…を設ければよい。

【００３１】また、主として低重心化を図る場合は、少
なくとも底部５にウエイト部材６…を配設すればよい。
勿論、底部５にのみウエイト部材６…を埋設するも自由
である。その場合は、ヘッド本体部１の底部５にのみ嵌
込凹窪部７…を設ければよい。

【００３２】なお、ウエイト部材６をヘッド本体部１の
嵌込凹窪部７に、打撃にて嵌め込むのみならず、圧入に
て嵌め込むのも好ましい。

【００３３】次に、図６の（イ）（ロ）は、他のウエイ
ト部材６を示し、（イ）は、四角錐台として形成され、
（ロ）は断面星型錐台として形成されている。なお、こ
れらのウエイト部材６をヘッド本体部１に埋設するに
は、嵌込凹窪部７を、ウエイト部材６の外形寸法と略同
一の内形寸法を有する内端から外端へ次第に縮径する四
角錐台又は断面星型の錐台とすればよい。

【００３４】なお、図１〜図６の（イ）（ロ）は、理解
し易くするために、ウエイト部材６と嵌込凹窪部７と金
型９の中空室11を、目視にてテーパ形状と分かるように
描いてあるが、実際は、内端面と外端面の径寸法・一辺
の長さ等の差が百分の数mm程度の微妙なテーパ状とされ
る。

【００３５】また、ウエイト部材６は前述の粉末焼結法
にて形成されるので、図４と図６の（イ）（ロ）に示し
た形状のもの以外にも、種々の形状及び大きさのもの
を、容易かつ大量に形成できる。

【００３６】

【実施例】次に、試作ヘッドを作成した。具体的には、
次の表１に示すように、実施例１，２，３，４，５，６
のアイアンヘッドを作成した。

【００３７】

【表１】

【００３８】実施例１，２は、ウエイト部材を、比重1
8.4ｇ／cm³ のタングステン合金（焼結金属）にて形成
した。そのウエイト部材の寸法・形状は、内端面の直径
が5.00mm、かつ、外端面の直径が4.95mm、かつ、高さが
5.00mmの円錐台とした（図４参照）。また、ヘッド本体
部の基本材質部をステンレス製とし、打球面形成部をア
ルミ合金製とした。

【００３９】実施例３，４では、ウエイト部材を、比重
14.0ｇ／cm³ のタンタル合金（焼結金属）にて形成し
た。そのウエイト部材の寸法・形状は、内端面が一辺の
長さ5.00mmの正方形、かつ、外端面が一辺の長さ4.95mm
の正方形、かつ、高さが5.00mmの四角錐台とした（図６
の（イ）参照）。また、ヘッド本体部の基本材質部を軟
鉄製とし、打球面形成部をアルミ合金製とした。

【００４０】実施例５，６では、ウエイト部材を、比重
11.3ｇ／cm³ の鉛合金（焼結金属）にて形成した。その
ウエイト部材の寸法・形状は、内端面が直径5.00mmの円
に内接する星型、かつ、外端面が直径4.95mmの円に内接
する星型、かつ、高さが5.00mmの四角錐台とした（図６
の（ロ）参照）。また、ヘッド本体部の基本材質部をス
テンレス製とし、打球面形成部をアルミ合金製とした。

【００４１】なお、実施例１，２，３，４，５，６に於
て、打球面形成部を低比重のアルミ合金にて形成したの
は、高比重のウエイト部材による重量増加分を減らして
従来のアイアンヘッドと同等の総重量と総体積を保つた
めである。つまり、実施例１，２，３，４，５，６を、
単一の基本材質のみから成るアイアンヘッドと同じ総重
量かつ同じ総体積となるように、形成した。

【００４２】次に、上記実施例１，２，３，４，５，６
のアイアンヘッドの重心位置を測定した。なお、比較例
として、単一の基本材質のみから成るアイアンヘッドの
重心位置も測定した。

【００４３】具体的には、図７に示すように、アイアン
ヘッドＨのシャフト軸心Ｌから重心Ｇまでの距離Ｍ（重
心Ｇからシャフト軸心Ｌに下ろした垂線の長さ）と、図
８に示すように、アイアンヘッドＨをロフト角θ通りに
接地させたときの地面Ｅからの重心Ｇの高さＮ（重心Ｇ
から地面Ｅに下ろした垂線の長さ）との、２つの値を測
定した。その測定結果を次の表２と表３に示す。

【００４４】

【表２】

【００４５】

【表３】

【００４６】上記表２と表３より、実施例１は、比較例
に比して、シャフト軸心から重心までの距離Ｍは同一で
あり、かつ、地面からの重心高さＮが、 2.1mm小さくな
っていることから、低重心となっていることが分かる。

【００４７】また、実施例２は、比較例に比して、シャ
フト軸心から重心までの距離Ｍが 4.5mm大きくなってお
り、かつ、地面からの重心高さＮが、 0.1mm小さくなっ
ていることから、トウ重心化されていることが分かる。

【００４８】実施例３は、比較例に比して、シャフト軸
心から重心までの距離Ｍが 0.2mm大きくなっており、か
つ、地面からの重心高さＮが、 1.9mm小さくなっている
ことから、低重心となっていることが分かる。

【００４９】実施例４は、比較例に比して、シャフト軸
心から重心までの距離Ｍが 3.9mm大きくなっており、か
つ、地面からの重心高さＮが、 0.1mm大きくなっている
ことから、トウ重心化されていることが分かる。

【００５０】実施例５は、比較例に比して、シャフト軸
心から重心までの距離Ｍが 0.1mm小さくなっており、か
つ、地面からの重心高さＮが、 1.7mm小さくなっている
ことから、低重心となっていることが分かる。

【００５１】実施例６は、比較例に比して、シャフト軸
心から重心までの距離Ｍが 3.6mm大きくなっており、か
つ、地面からの重心高さＮが同一であることから、トウ
重心化されていることが分かる。

【００５２】

【発明の効果】本発明は上述の構成により、次のような
著大な効果を奏する。

【００５３】請求項１記載の製造方法によれば、アイア
ンに於ていわゆる「ヘッドの返り易さ」が良くなるよう
に十分に有意なトウ重心化を図ることができる。さら
に、低重心化も図ることができ、いわゆる「打球の上が
り易さ」を良くすることが可能である。また、「ヘッド
の返り易さ」と「打球の上がり易さ」が相違する多くの
タイプのアイアンヘッドを、大量かつ低コストにて製造
することができる。かつ、ゴルファーの個々人のスイン
グに最も適した「ヘッドの返り易さ」と「打球の上がり
易さ」を有するアイアンクラブを、容易に製造できる。

【００５４】請求項２記載の製造方法によれば、アイア
ンに於ていわゆる「打球の上がり易さ」が良くなるよう
に十分に有意な低重心化を図ることができる。さらに、
トウ重心化も図ることができ、いわゆる「ヘッドの返り
易さ」を良くすることが可能である。また、「打球の上
がり易さ」と「ヘッドの返り易さ」が相違する多くのタ
イプのアイアンヘッドを、大量かつ低コストにて製造す
ることができる。かつ、ゴルファーの個々人のスイング
に最も適した「打球の上がり易さ」と「ヘッドの返り易
さ」を有するアイアンクラブを、容易に製造できる。

【００５５】請求項３記載の製造方法によれば、「ヘッ
ドの返り易さ」と「打球の上がり易さ」が相違する、一
層多種多様のアイアンヘッドを、大量かつ低コストにて
製造することができる。さらに、ゴルファーの個々人の
スイングに最も適した「ヘッドの返り易さ」と「打球の
上がり易さ」を有するアイアンクラブを、一層容易に製
造可能となる。

【００５６】請求項４，５記載の製造方法によれば、シ
ョットのインパクトによる大きな衝撃を受けてもウエイ
ト部材６が抜け落ちることが無く、十分な耐久性と安全
性を確保できるアイアンヘッドが容易に得られる。

【００５７】請求項６記載の製造方法によれば、従来の
一般的なアイアンヘッドと同様の総重量及び同様の総体
積を保持させて、見栄えやフィーリングを損ねること無
く、「ヘッドの返り易さ」と「打球の上がり易さ」を良
くしたアイアンヘッドを、製造できる。請求項７によれ
ば、アイアンヘッドの「ヘッドの返り易さ」と「打球の
上がり易さ」が異なる、一層多くのタイプのものが、容
易に製造可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の一形態を示す一部破断した正面
図である。

【図２】側面図である。

【図３】正面図である。

【図４】ウエイト部材の斜視図である。

【図５】ウエイト部材形成用の金型の断面図である。

【図６】他のウエイト部材を示す斜視図である。

【図７】重心位置測定方法説明図である。

【図８】重心位置測定方法説明図である。

【符号の説明】

１ヘッド本体部３トウ部５底部６ウエイト部材６ａ内端６ｂ外端７嵌込凹窪部 12 基本材質部 13 打球面形成部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者高ノ由重兵庫県伊丹市昆陽北１丁目１番１号住友電気工業株式会社伊丹製作所内Ｆターム(参考） 2C002 AA03 CH05 LL01 MM04 PP02 SS01 SS02

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】粉末焼結により形成された比重が10ｇ／
cm³ 以上かつ22ｇ／cm ³ 以下のウエイト部材６を、粉末
焼結により形成し、かつ、ヘッド本体部１の少なくとも
トウ部３に嵌込凹窪部７を形成し、上記ウエイト部材６
…を該嵌込凹窪部７…に、打撃又は圧入によって、嵌め
込むことを特徴とするアイアンヘッドの製造方法。
【請求項２】粉末焼結により形成された比重が10ｇ／
cm³ 以上かつ22ｇ／cm ³ 以下のウエイト部材６を、粉末
焼結により形成し、かつ、ヘッド本体部１の少なくとも
底部５に嵌込凹窪部７を形成し、上記ウエイト部材６…
を該嵌込凹窪部７…に、打撃又は圧入によって、嵌め込
むことを特徴とするアイアンヘッドの製造方法。
【請求項３】粉末焼結により形成された比重が10ｇ／
cm³ 以上かつ22ｇ／cm ³ 以下のウエイト部材６を、粉末
焼結により形成し、かつ、ヘッド本体部１のトウ部３及
び底部５に嵌込凹窪部７を形成し、上記ウエイト部材６
…を該嵌込凹窪部７…に、打撃又は圧入によって、嵌め
込むことを特徴とするアイアンヘッドの製造方法。
【請求項４】ウエイト部材６を、内端６ａから外端へ
次第に縮小するテーパ状に、粉末焼結により形成する請
求項１，２又は３記載のアイアンヘッドの製造方法。
【請求項５】ウエイト部材６を、円錐台状、四角錐台
状又は断面星型錐台状に形成する請求項４記載のアイア
ンヘッドの製造方法。
【請求項６】ヘッド本体部１を、基本材質部12と打球
面形成部13とから構成して、かつ、ウエイト部材６の比
重を上記基本材質部12の比重よりも大きく設定し、さら
に、上記打球面形成部13の比重を上記基本材質部12の比
重よりも小さく設定した請求項１，２，３，４又は５記
載のアイアンヘッドの製造方法。
【請求項７】ヘッド本体部１に複数の嵌込凹窪部７…
を形成して、各々の該嵌込凹窪部７…に、ウエイト部材
６…を嵌め込む請求項１，２，３，４，５又は６記載の
アイアンヘッドの製造方法。