JP2001340587A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2001340587A
JP2001340587A JP2000165237A JP2000165237A JP2001340587A JP 2001340587 A JP2001340587 A JP 2001340587A JP 2000165237 A JP2000165237 A JP 2000165237A JP 2000165237 A JP2000165237 A JP 2000165237A JP 2001340587 A JP2001340587 A JP 2001340587A
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JP2000165237A
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English (en)
Inventor
Shohachi Ugawa
詔八 鵜川
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊技制御手段の処理負担を軽減することがで
きる遊技機を提供する。 【解決手段】 遊技機には、遊技制御用マイクロコンピ
ュータ等が搭載された主基板31が設置されている。ま
た、球払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ
等が搭載された払出制御基板37が設置されている。さ
らに、装飾ランプ25、遊技効果LED28a、遊技効
果ランプ28b,28c、賞球ランプ51および球切れ
ランプ52に信号を送るためのランプ制御基板35、ス
ピーカ27からの音声発生を制御するための音声制御基
板70が設置されている。また、各基板には、電源基板
から必要な電圧が供給される。そして、各基板に対し
て、遊技制御用マイクロコンピュータから制御コマンド
が与えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技者の操作に応
じて遊技が行われるパチンコ遊技機、コイン遊技機、ス
ロット機等の遊技機に関し、特に、遊技盤における遊技
領域において遊技者の操作に応じて遊技が行われる遊技
機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機として、遊技球などの遊技媒体を
発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けら
れている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞する
と、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。
さらに、表示状態が変化可能な可変表示部が設けられ、
可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定の表
示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与える
ように構成されたものがある。
【0003】遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けら
れた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者
にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利
な状態となるための権利を発生させたりすることや、景
品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態になるこ
とことである。また、入賞等の所定の条件成立に応じて
所定量の遊技球やコインが付与されたり得点が加算され
たりする場合に、それらを価値または有価価値と呼ぶこ
とにする。
【0004】パチンコ遊技機では、特別図柄を表示する
可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定の表
示態様の組合せとなることを、通常、「大当り」とい
う。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数
開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行す
る。そして、各開放期間において、所定個(例えば10
個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。
そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば16
ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開
放時間(例えば29.5秒)が決められ、入賞数が所定
個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成
する。また、大入賞口が閉成した時点で所定の条件(例
えば、大入賞口内に設けられているVゾーンへの入賞)
が成立していない場合には、大当り遊技状態は終了す
る。
【0005】また、「大当り」の組合せ以外の「はず
れ」の表示態様の組合せのうち、複数の可変表示部の表
示結果のうちの一部が未だに導出表示されていない段階
において、既に表示結果が導出表示されている可変表示
部の表示態様が特定の表示態様の組合せとなる表示条件
を満たしている状態を「リーチ」という。遊技者は、大
当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行
う。
【0006】遊技機における遊技進行は遊技制御マイク
ロコンピュータ等を含む遊技制御手段によって制御され
る。可変表示装置に表示される識別情報、キャラクタ画
像および背景画像は、遊技制御手段からの表示制御コマ
ンドデータに従って動作する表示制御手段によって制御
される。
【0007】また、遊技盤には電気部品としてのランプ
やLED等の発光体が設けられ、遊技効果を増進するた
めに遊技の進行に伴ってそれらの発光体が点灯されたり
消灯されたりする。さらに、遊技盤には電気部品として
のスピーカが設けられ、遊技効果を増進するために遊技
の進行に伴ってスピーカから種々の効果音が発せられ
る。
【0008】また、遊技機の遊技盤には、可変表示装置
や上述した電気部品以外にも種々の電気部品が設置され
ている。遊技制御手段は、遊技進行に応じて、それらの
電気部品の制御も行う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】すると、遊技進行に応
じて種々の電気部品を制御する必要があるので、遊技の
進行を制御する遊技制御手段の負担は大きい。遊技制御
手段の電気部品制御に関する負担が大きいと、本来の遊
技制御にかけることができる制御能力が減ることになる
ので、遊技演出が貧弱なものとなってしまうおそれもあ
る。
【0010】そこで、本発明は、遊技制御手段の処理負
担を軽減することができる遊技機を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、
遊技者が所定の遊技を行うことが可能な遊技機であっ
て、遊技の進行を制御する遊技制御手段を搭載した遊技
制御基板と、遊技制御基板とは別体に設けられ、遊技機
に設けられた電気部品を制御するための電気部品制御手
段を各々搭載した複数の電気部品制御基板と、遊技制御
基板および電気部品制御基板に対して必要な電源を供給
する電源基板とを備え、遊技制御手段が、電気部品の制
御に関連する制御信号と制御信号の取込を指令する取込
信号とを電気部品制御基板に対して出力し、複数の電気
部品制御基板に搭載された電気部品制御手段のうちの所
定の電気部品制御手段は、取込信号に応じて割込を発生
し、その割込の発生に応じて実行される処理によって制
御信号を取り込み、取り込んだ制御信号に従って電気部
品の制御を行うことを特徴とする。
【0012】電気部品制御手段は、例えば、電気部品と
しての可変表示装置を制御するための表示制御手段であ
る。
【0013】電気部品制御手段は、例えば、電気部品と
しての音発生手段を制御するための音制御手段である。
【0014】電気部品制御手段は、例えば、電気部品と
しての発光体を制御するための発光体制御手段である。
【0015】電気部品制御手段は、例えば、遊技の進行
に応じて所定条件が成立した場合に価値付与を行う価値
付与手段を制御するための価値付与制御手段である。
【0016】遊技制御手段は、電源基板から電源供給が
開始され電気部品制御手段が立ち上がった後に遊技の進
行の制御が可能な状態になるように構成されていること
が好ましい。
【0017】遊技制御手段が、複数の制御信号およびそ
れらに対応する複数の取込信号を出力することによっ
て、電気部品を制御するための一の制御内容を電気部品
制御手段に伝達するように構成されていてもよい。
【0018】遊技制御手段が、複数の電気部品制御手段
への制御信号の出力に1つの制御信号出力モジュールを
共通に用いるように構成されていてもよい。
【0019】一の制御内容が2つの制御信号で構成さ
れ、一方の制御信号が制御の種類を特定可能なデータで
あり、他方の制御信号が制御内容の詳細を特定可能なデ
ータであるように構成されていてもよい。
【0020】制御信号出力モジュールが、所定のRAM
テーブルから制御信号を読み出して出力するように構成
され、遊技制御手段が、制御信号を出力する際に、RA
Mテーブルに、取込信号の出力先である電気部品制御手
段に対応した出力ポートを特定可能な情報と制御信号と
を設定するように構成されていてもよい。
【0021】電気部品を制御するための電気部品制御処
理が定期的に発生する割込に応じて実行される場合、取
込信号にもとづく割込処理は、電気部品制御処理に優先
して実行されるように構成されていることが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチン
コ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチン
コ遊技機1を正面からみた正面図である。なお、ここで
は、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発
明はパチンコ遊技機に限られず、例えばコイン遊技機や
スロット機等であってもよい。
【0023】図1に示すように、パチンコ遊技機1は、
額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠
2の下部表面には打球供給皿3がある。打球供給皿3の
下部には、打球供給皿3からあふれた遊技球を貯留する
余剰玉受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作
ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の後方には、
遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。また、遊技
盤6の前面には遊技領域7が設けられている。
【0024】遊技領域7の中央付近には、複数種類の図
柄を可変表示するための可変表示部(特別図柄表示装
置)9と7セグメントLEDによる普通図柄表示器(普
通図柄表示装置)10とを含む可変表示装置8が設けら
れている。可変表示部9には、例えば「左」、「中」、
「右」の3つの図柄表示エリアがある。可変表示装置8
の側部には、打球を導く通過ゲート11が設けられてい
る。通過ゲート11を通過した打球は、玉出口13を経
て始動入賞口14の方に導かれる。通過ゲート11と玉
出口13との間の通路には、通過ゲート11を通過した
打球を検出するゲートスイッチ12がある。また、始動
入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導か
れ、始動口スイッチ17によって検出される。また、始
動入賞口14の下部には開閉動作を行う可変入賞球装置
15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノ
イド16によって開状態とされる。
【0025】可変入賞球装置15の下部には、特定遊技
状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開
状態とされる開閉板20が設けられている。この実施の
形態では、開閉板20が大入賞口を開閉する手段とな
る。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球の
うち一方(Vゾーン)に入った入賞球はVカウントスイ
ッチ22で検出される。また、開閉板20からの入賞球
はカウントスイッチ23で検出される。可変表示装置8
の下部には、始動入賞口14に入った入賞球数を表示す
る4個の表示部を有する始動入賞記憶表示器18が設け
られている。この例では、4個を上限として、始動入賞
がある毎に、始動入賞記憶表示器18は点灯している表
示部を1つずつ増やす。そして、可変表示部9の可変表
示が開始される毎に、点灯している表示部を1つ減ら
す。
【0026】遊技盤6には、複数の入賞口19,24が
設けられ、遊技球のそれぞれの入賞口19,24への入
賞は、対応して設けられている入賞口スイッチ19a,
19b,24a,24bによって検出される。遊技領域
7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ
25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収
するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左
右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設け
られている。遊技領域7の外周には、遊技効果LED2
8aおよび遊技効果ランプ28b,28cが設けられて
いる。
【0027】そして、この例では、一方のスピーカ27
の近傍に、景品球払出時に点灯する賞球ランプ51が設
けられ、他方のスピーカ27の近傍に、補給球が切れた
ときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さ
らに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置さ
れ、プリペイドカードが挿入されることによって球貸し
を可能にするカードユニット50も示されている。
【0028】カードユニット50には、使用可能状態で
あるか否かを示す使用可表示ランプ151、カード内に
記録された残額情報に端数(100円未満の数)が存在
する場合にその端数を打球供給皿3の近傍に設けられる
度数表示LEDに表示させるための端数表示スイッチ1
52、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技
機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器15
3、カードユニット50内にカードが投入されているこ
とを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体として
のカードが挿入されるカード挿入口155、およびカー
ド挿入口155の裏面に設けられているカードリーダラ
イタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放
するためのカードユニット錠156が設けられている。
【0029】打球発射装置から発射された打球は、打球
レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7
を下りてくる。打球が通過ゲート11を通ってゲートス
イッチ12で検出されると、普通図柄表示器10の表示
数字が連続的に変化する状態になる。また、打球が始動
入賞口14に入り始動口スイッチ17で検出されると、
図柄の変動を開始できる状態であれば、可変表示部9内
の図柄が回転を始める。図柄の変動を開始できる状態で
なければ、始動入賞記憶を1増やす。
【0030】可変表示部9内の画像の回転は、一定時間
が経過したときに停止する。停止時の画像の組み合わせ
が大当り図柄の組み合わせであると、大当り遊技状態に
移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過する
まで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞
するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球
が特定入賞領域に入賞しVカウントスイッチ22で検出
されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行わ
れる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウン
ド)許容される。
【0031】停止時の可変表示部9内の画像の組み合わ
せが確率変動を伴う大当り図柄の組み合わせである場合
には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、高
確率状態という遊技者にとってさらに有利な状態とな
る。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所定
の図柄(当り図柄=小当り図柄)である場合に、可変入
賞球装置15が所定時間だけ開状態になる。さらに、高
確率状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が
当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球
装置15の開放時間と開放回数が高められる。
【0032】次に、パチンコ遊技機1の裏面に配置され
ている各基板について説明する。図2に示すように、パ
チンコ遊技機1の裏面では、枠体2A内の機構板の上部
に玉貯留タンク38が設けられ、パチンコ遊技機1が遊
技機設置島に設置された状態でその上方から遊技球が球
貯留タンク38に供給される。球貯留タンク38内の遊
技球は、誘導樋39を通って賞球ケース40Aで覆われ
る球払出装置に至る。
【0033】遊技機裏面側では、可変表示部9を制御す
る図柄制御基板を含む可変表示制御ユニット29、遊技
制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基
板(主基板)31が設置されている。また、球払出制御
を行う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された
払出制御基板37、およびモータの回転力を利用して打
球を遊技領域7に発射する打球発射装置が設置されてい
る。さらに、装飾ランプ25、遊技効果LED28a、
遊技効果ランプ28b,28c、賞球ランプ51および
球切れランプ52に信号を送るためのランプ制御基板3
5、スピーカ27からの音声発生を制御するための音声
制御基板70および打球発射装置を制御するための発射
制御基板91も設けられている。
【0034】さらに、DC30V、DC21V、DC1
2VおよびDC5Vを作成する電源回路が搭載された電
源基板910が設けられ、上方には、各種情報を遊技機
外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板1
60が設置されている。ターミナル基板160には、少
なくとも、球切れ検出スイッチの出力を導入して外部出
力するための球切れ用端子、賞球個数信号を外部出力す
るための賞球用端子および球貸し個数信号を外部出力す
るための球貸し用端子が設けられている。また、中央付
近には、主基板31からの各種情報を遊技機外部に出力
するための各端子を備えた情報端子盤34が設置されて
いる。
【0035】なお、図2には、ランプ制御基板35およ
び音声制御基板70からの信号を、枠側に設けられてい
る遊技効果LED28a、遊技効果ランプ28b,28
c、賞球ランプ51および球切れランプ52に供給する
ための電飾中継基板A77が示されているが、信号中継
の必要に応じて他の中継基板も設けられる。
【0036】図3はパチンコ遊技機1の機構板を背面か
らみた背面図である。球貯留タンク38に貯留された玉
は誘導樋39を通り、図3に示されるように、球切れ検
出器(球切れスイッチ)187a,187bを通過して
球供給樋186a,186bを経て球払出装置97に至
る。球切れスイッチ187a,187bは遊技球通路内
の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、球タンク
38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ1
67も設けられている。以下、球切れスイッチ187
a,187bを、球切れスイッチ187と表現すること
がある。
【0037】球払出装置97から払い出された遊技球
は、連絡口45を通ってパチンコ遊技機1の前面に設け
られている打球供給皿3に供給される。連絡口45の側
方には、パチンコ遊技機1の前面に設けられている余剰
玉受皿4に連通する余剰玉通路46が形成されている。
【0038】入賞にもとづく景品球が多数払い出されて
打球供給皿3が満杯になり、ついには遊技球が連絡口4
5に到達した後さらに遊技球が払い出されると遊技球
は、余剰玉通路46を経て余剰玉受皿4に導かれる。さ
らに遊技球が払い出されると、感知レバー47が満タン
スイッチ48を押圧して満タンスイッチ48がオンす
る。その状態では、球払出装置97内のステッピングモ
ータの回転が停止して球払出装置97の動作が停止する
とともに打球発射装置34の駆動も停止する。
【0039】次に、機構板36に設置されている中間ベ
ースユニットの構成について説明する。中間ベースユニ
ットには、球供給樋186a,186bや球払出装置9
7が設置される。図4に示すように、中間ベースユニッ
トの上下には連結凹突部182が形成されている。連結
凹突部182は、中間ベースユニットと機構板36の上
部ベースユニットおよび下部ベースユニットを連結固定
するものである。
【0040】中間ベースユニットの上部には通路体18
4が固定されている。そして、通路体184の下部に球
払出装置97が固定されている。通路体184は、カー
ブ樋174(図3参照)によって流下方向を左右方向に
変換された2列の遊技球を流下させる払出球通路186
a,186bを有する。払出球通路186a,186b
の上流側には、球切れスイッチ187a,187bが設
置されている。球切れスイッチ187a,187bは、
払出球通路186a,186b内の遊技球の有無を検出
するものであって、球切れスイッチ187a,187b
が遊技球を検出しなくなると球払出装置97における払
出モータ(図4において図示せず)の回転を停止して球
払出が不動化される。
【0041】なお、球切れスイッチ187a,187b
は、払出球通路186a,186bに27〜28個程度
の遊技球が存在することを検出できるような位置に係止
片188によって係止されている。すなわち、球切れス
イッチ187a,187bは、賞球の一単位の最大払出
量(この実施の形態では15個)および球貸しの一単位
の最大払出量(この実施の形態では100円:25個)
以上が確保されていることが確認できるような位置に設
置されている。
【0042】通路体184の中央部は、内部を流下する
遊技球の球圧を弱めるように、左右に湾曲する形状に形
成されている。そして、払出球通路186a,186b
の間に止め穴189が形成されている。止め穴189の
裏面は中間ベースユニットに設けられている取付ボスが
はめ込まれる。その状態で止めねじがねじ止めされて、
通路体184は中間ベースユニットに固定される。な
お、ねじ止めされる前に、中間ベースユニットに設けら
れている係止突片185によって通路体184の位置合
わせを行えるようになっている。
【0043】通路体184の下方には、球払出装置97
に遊技球を供給するとともに故障時等には球払出装置9
7への遊技球の供給を停止する球止め装置190が設け
られている。球止め装置190の下方に設置される球払
出装置97は、直方体状のケース198の内部に収納さ
れている。ケース198の左右4箇所には突部が設けら
れている。各突部が中間ベースユニットに設けられてい
る位置決め突片に係った状態で、中間ベースユニットの
下部に設けられている弾性係合片にケース198の下端
がはめ込まれる。
【0044】図5は球払出装置97の分解斜視図であ
る。球払出装置97の構成および作用について図5を参
照して説明する。この実施形態における球払出装置97
は、ステッピングモータ(払出モータ)289がスクリ
ュー288を回転させることによりパチンコ玉を1個ず
つ払い出す。なお、球払出装置97は、入賞にもとづく
景品球だけでなく、貸し出すべき遊技球も払い出す。
【0045】図5に示すように、球払出装置97は、2
つのケース198a,198bを有する。それぞれのケ
ース198a,198bの左右2箇所に、球払出装置9
7の設置位置上部に設けられた位置決め突片に当接され
る係合突部280が設けられている。また、それぞれの
ケース198a,198bには、球供給路281a,2
81bが形成されている。球供給路281a,281b
は湾曲面282a,282bを有し、湾曲面282a,
282bの終端の下方には、球送り水平路284a,2
84bが形成されている。さらに、球送り水平路284
a,284bの終端に球排出路283a,283bが形
成されている。
【0046】球供給路281a,281b、球送り水平
路284a,284b、球排出路283a,283b
は、ケース198a,198bをそれぞれ前後に区画す
る区画壁295a,295bの前方に形成されている。
また、区画壁295a,295bの前方において、玉圧
緩衝部材285がケース198a,198b間に挟み込
まれる。玉圧緩衝部材285は、球払出装置97に供給
される玉を左右側方に振り分けて球供給路281a,2
81bに誘導する。
【0047】また、玉圧緩衝部材285の下部には、発
光素子(LED)286と受光素子(図示せず)とによ
る払出モータ位置センサが設けられている。発光素子2
86と受光素子とは、所定の間隔をあけて設けられてい
る。そして、この間隔内に、スクリュー288の先端が
挿入されるようになっている。なお、玉圧緩衝部材28
5は、ケース198a,198bが張り合わされたとき
に、完全にその内部に収納固定される。
【0048】球送り水平路284a,284bには、払
出モータ289によって回転させられるスクリュー28
8が配置されている。払出モータ289はモータ固定板
290に固定され、モータ固定板290は、区画壁29
5a,295bの後方に形成される固定溝291a,2
91bにはめ込まれる。その状態で払出モータ289の
モータ軸が区画壁295a,295bの前方に突出する
ので、その突出の前方にスクリュー288が固定され
る。スクリュー288の外周には、払出モータ289の
回転によって球送り水平路284a,284bに載置さ
れた遊技球を前方に移動させるための螺旋突起288a
が設けられている。
【0049】そして、スクリュー288の先端には、発
光素子286を収納するように凹部が形成され、その凹
部の外周には、2つの切欠部292が互いに180度離
れて形成されている。従って、スクリュー288が1回
転する間に、発光素子286からの光は、切欠部292
を介して受光素子で2回検出される。
【0050】つまり、発光素子286と受光素子とによ
る払出モータ位置センサは、スクリュー288を定位置
で停止するためのものであり、かつ、払出動作が行われ
た旨を検出するものである。なお、発光素子286、受
光素子および払出モータ289からの配線は、まとめら
れてケース198a,198bの後部下方に形成された
引出穴から外部に引き出されコネクタに結線される。
【0051】遊技球が球送り水平路284a,284b
に載置された状態において、払出モータ289が回転す
ると、スクリュー288の螺旋突起288aによって、
遊技球は、球送り水平路284a,284b上を前方に
向かって移動する。そして、遂には、球送り水平路28
4a,284bの終端から球排出路283a,283b
に落下する。このとき、左右の球送り水平路284a,
284bからの落下は交互に行われる。すなわち、スク
リュー288が半回転する毎に一方から1個の遊技球が
落下する。従って、1個の遊技球が落下する毎に、発光
素子286からの光が受光素子によって検出される。
【0052】図4に示すように、球払出装置97の下方
には、球振分部材311が設けられている。球振分部材
311は、振分用ソレノイド310によって駆動され
る。例えば、ソレノイド310のオン時には、球振分部
材311は右側に倒れ、オフ時には左側に倒れる。振分
用ソレノイド310の下方には、近接スイッチによる賞
球カウントスイッチ301Aおよび球貸しカウントスイ
ッチ301Bが設けられている。入賞にもとづく賞球時
には、球振分部材311は右側に倒れ、球排出路283
a,283bからの玉はともに賞球カウントスイッチ3
01Aを通過する。また、球貸し時には、球振分部材3
11は左側に倒れ、球排出路283a,283bからの
玉はともに球貸しカウントスイッチ301Bを通過す
る。従って、球払出装置97は、賞球時と球貸し時とで
払出流下路を切り替えて、所定数の遊技媒体の払出を行
うことができる。
【0053】このように、球振分部材311を設けるこ
とによって、2条の玉流路を落下してきた玉は、賞球カ
ウントスイッチ301Aと球貸しカウントスイッチ30
1Bとのうちのいずれか一方しか通過しない。従って、
賞球であるのか球貸しであるのかの判断をすることな
く、賞球カウントスイッチ301Aと球貸しカウントス
イッチ301Bの検出出力から、直ちに賞球数または球
貸し数を把握することができる。
【0054】なお、この実施の形態では、電気的駆動源
の駆動によって遊技球を払い出す球払出装置として、ス
テッピングモータの回転によって遊技球が払い出される
球払出装置97を用いることにするが、その他の駆動源
によって遊技球を送り出す構造の球払出装置を用いても
よいし、電気的駆動源の駆動によってストッパを外し遊
技球の自重によって払い出しがなされる構造の球払出装
置を用いてもよい。
【0055】図6は、主基板31における回路構成の一
例を示すブロック図である。なお、図6には、払出制御
基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、発射
制御基板91および図柄制御基板80も示されている。
なお、以下、払出制御基板37、ランプ制御基板35、
音制御基板70および図柄制御基板80を電気部品制御
基板ということがある。また、電気部品制御基板に搭載
されているマイクロコンピュータを含む制御手段を電気
部品制御手段ということがある。電気部品制御手段によ
って制御される電気部品のうち、遊技演出に関わるもの
が演出部品である。そして、ランプ制御基板35、音制
御基板70および図柄制御基板80は演出部品制御基板
の例でもある。
【0056】主基板31には、プログラムに従ってパチ
ンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッ
チ12、始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ2
2、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ19a,1
9b,24a,24b、満タンスイッチ48、球切れス
イッチ187および賞球カウントスイッチ301Aから
の信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可
変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、開閉板2
0を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を
切り換えるための切換ソレノイド21Aを基本回路53
からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭
載されている。
【0057】なお、図6には示されていないが、カウン
トスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回
路53に伝達される。
【0058】また、基本回路53から与えられるアドレ
ス信号をデコードしてI/Oポート部57のうちのいず
れかのI/Oポートを選択するための信号を出力するア
ドレスデコード回路67と、基本回路53から与えられ
るデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可
変表示部9の画像表示開始に利用された始動入賞球の個
数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確
変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部
機器に対して出力する情報出力回路64が搭載されてい
る。
【0059】基本回路53は、ゲーム制御用のプログラ
ム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用さ
れる記憶手段の一例であるRAM55、プログラムに従
って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部5
7を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM5
5はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU5
6は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1
チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55
が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポー
ト部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。
【0060】さらに、主基板31には、電源投入時に基
本回路53をリセットするためのシステムリセット回路
65が設けられている。なお、球払出装置97から主基
板31に入力されるスイッチ情報もあるが、図6ではそ
れらは省略されている。
【0061】遊技球を打撃して発射する打球発射装置は
発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モー
タ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力
は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわ
ち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の
操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御され
る。
【0062】なお、この実施の形態では、ランプ制御基
板35に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設
けられている始動記憶表示器18、ゲート通過記憶表示
器41および装飾ランプ25の表示制御を行うととも
に、枠側に設けられている遊技効果ランプ・LED28
a,28b,28c、賞球ランプ51および球切れラン
プ52の表示制御を行う。また、特別図柄を可変表示す
る可変表示部9および普通図柄を可変表示する普通図柄
表示器10の表示制御は、図柄制御基板80に搭載され
ている表示制御手段によって行われる。
【0063】図7は、図柄制御基板80内の回路構成
を、可変表示部9の一実現例であるLCD(液晶表示装
置)82、普通図柄表示器10、主基板31の出力ポー
ト(ポート0,2)570,572および出力バッファ
回路620,62Aとともに示すブロック図である。出
力ポート(出力ポート2)572からは8ビットのデー
タが出力され、出力ポート570からは1ビットのスト
ローブ信号(INT信号)が出力される。
【0064】表示制御用CPU101は、制御データR
OM102に格納されたプログラムに従って動作し、主
基板31からノイズフィルタ107および入力バッファ
回路105Bを介してINT信号が入力されると、入力
バッファ回路105Aを介して表示制御コマンドを受信
する。入力バッファ回路105A,105Bとして、例
えば汎用ICである74HC540,74HC14を使
用することができる。なお、表示制御用CPU101が
I/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ
回路105A,105Bと表示制御用CPU101との
間に、I/Oポートが設けられる。
【0065】そして、表示制御用CPU101は、受信
した表示制御コマンドに従って、LCD82に表示され
る画面の表示制御を行う。具体的には、表示制御コマン
ドに応じた指令をVDP103に与える。VDP103
は、キャラクタROM86から必要なデータを読み出
す。VDP103は、入力したデータに従ってLCD8
2に表示するための画像データを生成し、R,G,B信
号および同期信号をLCD82に出力する。
【0066】なお、図7には、VDP103をリセット
するためのリセット回路83、VDP103に動作クロ
ックを与えるための発振回路85、および使用頻度の高
い画像データを格納するキャラクタROM86も示され
ている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の
高い画像データとは、例えば、LCD82に表示される
人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からな
る画像などである。
【0067】入力バッファ回路105A,105Bは、
主基板31から図柄制御基板80へ向かう方向にのみ信
号を通過させることができる。従って、図柄制御基板8
0側から主基板31側に信号が伝わる余地はない。すな
わち、入力バッファ回路105A,105Bは、入力ポ
ートともに不可逆性情報入力手段を構成する。図柄制御
基板80内の回路に不正改造が加えられても、不正改造
によって出力される信号が主基板31側に伝わることは
ない。
【0068】なお、出力ポート570,572の出力を
そのまま図柄制御基板80に出力してもよいが、単方向
にのみ信号伝達可能な出力バッファ回路620,62A
を設けることによって、主基板31から図柄制御基板8
0への一方向性の信号伝達をより確実にすることができ
る。すなわち、出力バッファ回路620,62Aは、出
力ポートともに不可逆性情報出力手段を構成する。不可
逆性情報出力手段によって、図柄制御基板80への信号
伝達線を介する不正信号の入力が確実に防止される。
【0069】また、高周波信号を遮断するノイズフィル
タ107として、例えば3端子コンデンサやフェライト
ビーズが使用されるが、ノイズフィルタ107の存在に
よって、表示制御コマンドに基板間でノイズが乗ったと
しても、その影響は除去される。なお、主基板31のバ
ッファ回路620,62Aの出力側にもノイズフィルタ
を設けてもよい。
【0070】図8は、主基板31およびランプ制御基板
35における信号送受信部分を示すブロック図である。
この実施の形態では、遊技領域7の外側に設けられてい
る遊技効果LED28a、遊技効果ランプ28b,28
cと遊技盤に設けられている装飾ランプ25の点灯/消
灯と、賞球ランプ51および球切れランプ52の点灯/
消灯とを示すランプ制御コマンドが主基板31からラン
プ制御基板35に出力される。また、始動記憶表示器1
8およびゲート通過記憶表示器41の点灯個数を示すラ
ンプ制御コマンドも主基板31からランプ制御基板35
に出力される。
【0071】図8に示すように、ランプ制御に関するラ
ンプ制御コマンドは、基本回路53におけるI/Oポー
ト部57の出力ポート(出力ポート0,3)570,5
73から出力される。出力ポート(出力ポート3)57
3は8ビットのデータを出力し、出力ポート570は1
ビットのINT信号を出力する。ランプ制御基板35に
おいて、主基板31からの制御コマンドは、入力バッフ
ァ回路355A,355Bを介してランプ制御用CPU
351に入力する。なお、ランプ制御用CPU351が
I/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ
回路355A,355Bとランプ制御用CPU351と
の間に、I/Oポートが設けられる。
【0072】ランプ制御基板35において、ランプ制御
用CPU351は、各制御コマンドに応じて定義されて
いる遊技効果LED28a、遊技効果ランプ28b,2
8c、装飾ランプ25の点灯/消灯パターンに従って、
遊技効果LED28a、遊技効果ランプ28b,28
c、装飾ランプ25に対して点灯/消灯信号を出力す
る。点灯/消灯信号は、遊技効果LED28a、遊技効
果ランプ28b,28c、装飾ランプ25に出力され
る。なお、点灯/消灯パターンは、ランプ制御用CPU
351の内蔵ROMまたは外付けROMに記憶されてい
る。
【0073】主基板31において、CPU56は、RA
M55の記憶内容に未払出の賞球残数があるときに賞球
ランプ51の点灯を指示する制御コマンドを出力し、前
述した遊技盤裏面の払出球通路186a,186bの上
流に設置されている球切れスイッチ187a,187b
(図3参照)が遊技球を検出しなくなると球切れランプ
52の点灯を指示する制御コマンドを出力する。ランプ
制御基板35において、各制御コマンドは、入力バッフ
ァ回路355A,355Bを介してランプ制御用CPU
351に入力する。ランプ制御用CPU351は、それ
らの制御コマンドに応じて、賞球ランプ51および球切
れランプ52を点灯/消灯する。なお、点灯/消灯パタ
ーンは、ランプ制御用CPU351の内蔵ROMまたは
外付けROMに記憶されている。
【0074】さらに、ランプ制御用CPU351は、制
御コマンドに応じて始動記憶表示器18およびゲート通
過記憶表示器41に対して点灯/消灯信号を出力する。
【0075】入力バッファ回路355A,355Bとし
て、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC54
0,74HC14が用いられる。入力バッファ回路35
5A,355Bは、主基板31からランプ制御基板35
へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従
って、ランプ制御基板35側から主基板31側に信号が
伝わる余地はない。たとえ、ランプ制御基板35内の回
路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力さ
れる信号がメイン基板31側に伝わることはない。な
お、入力バッファ回路355A,355Bの入力側にノ
イズフィルタを設けてもよい。
【0076】また、主基板31において、出力ポート5
70,573の外側にバッファ回路620,63Aが設
けられている。バッファ回路620,63Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、ランプ制御基板70から主基板31に信号が与え
られる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこ
とができる。なお、バッファ回路620,63Aの出力
側にノイズフィルタを設けてもよい。
【0077】図9は、主基板31における音声制御コマ
ンドの信号送信部分および音声制御基板70の構成例を
示すブロック図である。この実施の形態では、遊技進行
に応じて、遊技領域7の外側に設けられているスピーカ
27の音声出力を指示するための音声制御コマンドが、
主基板31から音声制御基板70に出力される。
【0078】図9に示すように、音声制御コマンドは、
基本回路53におけるI/Oポート部57の出力ポート
(出力ポート0,4)570,574から出力される。
出力ポート(出力ポート4)574からは8ビットのデ
ータが出力され、出力ポート570からは1ビットのI
NT信号が出力される。音声制御基板70において、主
基板31からの各信号は、入力バッファ回路705A,
705Bを介して音声制御用CPU701に入力する。
なお、音声制御用CPU701がI/Oポートを内蔵し
ていない場合には、入力バッファ回路705A,705
Bと音声制御用CPU701との間に、I/Oポートが
設けられる。
【0079】そして、例えばディジタルシグナルプロセ
ッサによる音声合成回路702は、音声制御用CPU7
01の指示に応じた音声や効果音を発生し音量切替回路
703に出力する。音量切替回路703は、音声制御用
CPU701の出力レベルを、設定されている音量に応
じたレベルにして音量増幅回路704に出力する。音量
増幅回路704は、増幅した音声信号をスピーカ27に
出力する。
【0080】入力バッファ回路705A,705Bとし
て、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC54
0,74HC14が用いられる。入力バッファ回路70
5A,705Bは、主基板31から音声制御基板70へ
向かう方向にのみ信号を通過させることができる。よっ
て、音声制御基板70側から主基板31側に信号が伝わ
る余地はない。従って、音声制御基板70内の回路に不
正改造が加えられても、不正改造によって出力される信
号が主基板31側に伝わることはない。なお、入力バッ
ファ回路705A,705Bの入力側にノイズフィルタ
を設けてもよい。
【0081】また、主基板31において、出力ポート5
70,574の外側にバッファ回路620,67Aが設
けられている。バッファ回路620,67Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、音声制御基板70から主基板31に信号が与えら
れる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこと
ができる。なお、バッファ回路620,67Aの出力側
にノイズフィルタを設けてもよい。
【0082】図10は、払出制御基板37および球払出
装置97の構成要素などの払出に関連する構成要素を示
すブロック図である。図10に示すように、満タンスイ
ッチ48からの検出信号は、中継基板71を介して主基
板31のI/Oポート57に入力される。満タンスイッ
チ48は、余剰球受皿4の満タンを検出するスイッチで
ある。また、球切れスイッチ187(187a,187
b)からの検出信号も、中継基板72および中継基板7
1を介して主基板31のI/Oポート57に入力され
る。
【0083】主基板31のCPU56は、球切れスイッ
チ187からの検出信号が球切れ状態を示しているか、
または、満タンスイッチ48からの検出信号が満タン状
態を示していると、払出禁止を指示する払出制御コマン
ドを送出する。払出禁止を指示する払出制御コマンドを
受信すると、払出制御基板37の払出制御用CPU37
1は球払出処理を停止する。
【0084】さらに、賞球カウントスイッチ301Aか
らの検出信号も、中継基板72および中継基板71を介
して主基板31のI/Oポート57に入力される。賞球
カウントスイッチ301Aは、球払出装置97の払出機
構部分に設けられ、実際に払い出された賞球払出球を検
出する。
【0085】入賞があると、払出制御基板37には、主
基板31の出力ポート(ポート0,1)570,571
から賞球個数を示す払出制御コマンドが入力される。出
力ポート(出力ポート1)571は8ビットのデータを
出力し、出力ポート570は1ビットのストローブ信号
(INT信号)を出力する。賞球個数を示す払出制御コ
マンドは、入力バッファ回路373Aを介してI/Oポ
ート372aに入力される。INT信号は、入力バッフ
ァ回路373Bを介して払出制御用CPU371の割込
端子に入力されている。払出制御用CPU371は、I
/Oポート372aを介して払出制御コマンドを入力
し、払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動し
て賞球払出を行う。なお、この実施の形態では、払出制
御用CPU371は、1チップマイクロコンピュータで
あり、少なくともRAMが内蔵されている。
【0086】また、主基板31において、出力ポート5
70,571の外側にバッファ回路620,68Aが設
けられている。バッファ回路620,68Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、払出制御基板37から主基板31に信号が与えら
れる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこと
ができる。なお、バッファ回路620,68Aの出力側
にノイズフィルタを設けてもよい。
【0087】払出制御用CPU371は、出力ポート3
72gを介して、貸し球数を示す球貸し個数信号をター
ミナル基板160に出力し、ブザー駆動信号をブザー基
板75に出力する。ブザー基板75にはブザーが搭載さ
れている。さらに、出力ポート372eを介して、エラ
ー表示用LED374にエラー信号を出力する。
【0088】さらに、払出制御基板37の入力ポート3
72bには、中継基板72を介して、賞球カウントスイ
ッチ301Aおよび球貸しカウントスイッチ301Bか
らの検出信号が入力される。球貸しカウントスイッチ3
01Bは、球払出装置97の払出機構部分に設けられ、
実際に払い出された貸し球を検出する。払出制御基板3
7からの払出モータ289への駆動信号は、出力ポート
372cおよび中継基板72を介して球払出装置97の
払出機構部分における払出モータ289に伝えられる。
【0089】カードユニット50には、カードユニット
制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、
カードユニット50には、端数表示スイッチ152、連
結台方向表示器153、カード投入表示ランプ154お
よびカード挿入口155が設けられている(図1参
照)。残高表示基板74には、打球供給皿3の近傍に設
けられている度数表示LED、球貸しスイッチおよび返
却スイッチが接続される。
【0090】残高表示基板74からカードユニット50
には、遊技者の操作に応じて、球貸しスイッチ信号およ
び返却スイッチ信号が払出制御基板37を介して与えら
れる。また、カードユニット50から残高表示基板74
には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信
号および球貸し可表示信号が払出制御基板37を介して
与えられる。カードユニット50と払出制御基板37の
間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(B
RDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し
完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(P
RDY信号)がI/Oポート372fを介してやりとり
される。
【0091】パチンコ遊技機1の電源が投入されると、
払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カード
ユニット50にPRDY信号を出力する。また、カード
ユニット制御用マイクロコンピュータは、VL信号を出
力する。払出制御用CPU371は、VL信号の入力状
態により接続状態/未接続状態を判定する。カードユニ
ット50においてカードが受け付けられ、球貸しスイッ
チが操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カー
ドユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基
板37にBRDY信号を出力する。この時点から所定の
遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロ
コンピュータは、払出制御基板37にBRQ信号を出力
する。
【0092】そして、払出制御基板37の払出制御用C
PU371は、カードユニット50に対するEXS信号
を立ち上げ、カードユニット50からのBRQ信号の立
ち下がりを検出すると、払出モータ289を駆動し、所
定個の貸し球を遊技者に払い出す。このとき、振分用ソ
レノイド310は駆動状態とされている。すなわち、球
振分部材311を球貸し側に向ける。そして、払出が完
了したら、払出制御用CPU371は、カードユニット
50に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カード
ユニット50からのBRDY信号がオン状態でなけれ
ば、賞球払出制御を実行する。
【0093】以上のように、カードユニット50からの
信号は全て払出制御基板37に入力される構成になって
いる。従って、球貸し制御に関して、カードユニット5
0から主基板31に信号が入力されることはなく、主基
板31の基本回路53にカードユニット50の側から不
正に信号が入力される余地はない。
【0094】なお、この実施の形態では、カードユニッ
ト50が遊技機とは別体として遊技機に隣接して設置さ
れている場合を例にするが、カードユニット50は遊技
機と一体化されていてもよい。また、コイン投入に応じ
てその金額に応じた遊技球を遊技機が貸し出すように構
成した場合でも本発明を適用できる。
【0095】図11は、遊技機の電源基板910の一構
成例を示すブロック図である。電源基板910は、主基
板31、図柄制御基板80、音声制御基板70、ランプ
制御基板35および払出制御基板37等の電気部品制御
基板と独立して設置され、遊技機内の各電気部品制御基
板および機構部品が使用する電圧を生成する。この例で
は、AC24V、VSL(DC+30V)、DC+21
V、DC+12VおよびDC+5Vを生成する。また、
バックアップ電源となるコンデンサ916は、DC+5
Vすなわち各基板上のIC等を駆動する電源のラインか
ら充電される。
【0096】トランス911は、交流電源からの交流電
圧を24Vに変換する。AC24V電圧は、コネクタ9
15に出力される。また、整流回路912は、AC24
Vから+30Vの直流電圧を生成し、DC−DCコンバ
ータ913およびコネクタ915に出力する。DC−D
Cコンバータ913は、+21V、+12Vおよび+5
Vを生成してコネクタ915に出力する。コネクタ91
5は例えば中継基板に接続され、中継基板から各電気部
品制御基板および機構部品に必要な電圧の電力が供給さ
れる。
【0097】ただし、電源基板910に各電気部品制御
基板に至る各コネクタを設け、電源基板910から、中
継基板を介さずにそれぞれの基板に至る各電圧を供給す
るようにしてもよい。
【0098】DC−DCコンバータ913からの+5V
ラインは分岐してバックアップ+5Vラインを形成す
る。バックアップ+5Vラインとグラウンドレベルとの
間には大容量のコンデンサ916が接続されている。コ
ンデンサ916は、遊技機に対する電力供給が遮断され
たときの電気部品制御基板のバックアップRAM(電源
バックアップされているRAMすなわち記憶内容保持状
態となりうる記憶手段)に対して記憶状態を保持できる
ように電力を供給するバックアップ電源となる。また、
+5Vラインとバックアップ+5Vラインとの間に、逆
流防止用のダイオード917が挿入される。
【0099】なお、バックアップ電源として、+5V電
源から充電可能な電池を用いてもよい。電池を用いる場
合には、+5V電源から電力供給されない状態が所定時
間継続すると容量がなくなるような充電池が用いられ
る。
【0100】また、電源基板910には、電源監視用I
C902が搭載されている。電源監視用IC902は、
VSL電源電圧を導入し、VSL電源電圧を監視することに
よって電源断の発生を検出する。具体的には、VSL電源
電圧が所定値(この例では+22V)以下になったら、
電源断が生ずるとして電圧低下信号を出力する。なお、
監視対象の電源電圧は、各電気部品制御基板に搭載され
ている回路素子の電源電圧(この例では+5V)よりも
高い電圧であることが好ましい。この例では、交流から
直流に変換された直後の電圧であるVSLが用いられてい
る。電源監視用IC902からの電圧低下信号は、主基
板31や払出制御基板37等に供給される。
【0101】電源監視用IC902が電源断を検知する
ための所定値は、通常時の電圧より低いが、各電気部品
制御基板上のCPUが暫くの間動作しうる程度の電圧で
ある。また、電源監視用IC902が、CPU等の回路
素子を駆動するための電圧(この例では+5V)よりも
高く、また、交流から直流に変換された直後の電圧を監
視するように構成されているので、CPUが必要とする
電圧に対して監視範囲を広げることができる。従って、
より精密な監視を行うことができる。
【0102】さらに、監視電圧としてVSL(+30V)
を用いる場合には、遊技機の各種スイッチに供給される
電圧が+12Vであることから、電源瞬断時のスイッチ
オン誤検出の防止も期待できる。すなわち、+30V電
源の電圧を監視すると、+30V作成の以降に作られる
+12Vが落ち始める以前の段階でそれの低下を検出で
きる。よって、+12V電源の電圧が低下するとスイッ
チ出力がオン状態を呈するようになるが、+12Vより
早く低下する+30V電源電圧を監視して電源断を認識
すれば、スイッチ出力がオン状態を呈する前に電源復旧
待ちの状態に入ってスイッチ出力を検出しない状態とな
ることができる。
【0103】また、電源監視用IC902は、電気部品
制御基板とは別個の電源基板910に搭載されているの
で、電源監視回路から複数の電気部品制御基板に電圧低
下信号を供給することができる。電圧低下信号を必要と
する電気部品制御基板が幾つあっても第1の電源監視手
段は1つ設けられていればよいので、各電気部品制御基
板における各電気部品制御手段が後述する復帰制御を行
っても、遊技機のコストはさほど上昇しない。
【0104】なお、図11に示された構成では、電源監
視用IC902の検出出力(電圧低下信号)は、バッフ
ァ回路918,919を介してそれぞれの電気部品制御
基板(例えば主基板31と払出制御基板37)に伝達さ
れるが、例えば、1つの検出出力を中継基板に伝達し、
中継基板から各電気部品制御基板に同じ信号を分配する
構成でもよい。また、電圧低下信号を必要とする基板数
に応じたバッファ回路を設けてもよい。
【0105】さらに、電源基板910には、各基板にリ
セット信号を供給するリセット管理回路940が搭載さ
れている。
【0106】図12は、リセット管理回路940の構成
例を示すブロック図である。リセット管理回路940に
おいて、リセットIC651は、電源投入時に、外付け
のコンデンサの容量で決まる所定時間だけ出力をローレ
ベルとし、所定時間が経過すると出力をハイレベルにす
る。リセットIC651の出力は、各回路941〜94
9を介して、バッファ回路961〜964および遅延回
路960に供給される。遅延回路960の出力はバッフ
ァ回路965に入力する。そして、バッファ回路961
〜965が各電気部品制御基板にリセット信号として供
給される。従って、リセットIC651の出力がハイレ
ベルになると、各電気部品制御基板におけるCPUが動
作可能状態になる。
【0107】また、リセットIC651は、電源監視用
IC902が監視する電源電圧と等しい電源電圧である
VSLの電源電圧を監視して電圧値が所定値(電源監視用
IC902が電圧低下信号を出力する電源電圧値よりも
低い値)以下になるとローレベルになる。従って、CP
U56および払出制御用CPU371は、電源監視用I
C902からの電圧低下信号(電源断信号)に応じて所
定の電力供給停止準備処理を行った後、システムリセッ
トされることになる。
【0108】図12に示すように、リセットIC651
からのリセット信号は、NAND回路947に入力され
るとともに、反転回路(NOT回路)944を介してカ
ウンタIC941のクリア端子に入力される。カウンタ
IC941は、クリア端子への入力がローレベルになる
と、発振器943からのクロック信号をカウントする。
そして、カウンタIC941のQ5出力がNOT回路9
45,946を介してNAND回路947に入力され
る。
【0109】また、カウンタIC941のQ6出力は、
フリップフロップ(FF)942のクロック端子に入力
される。フリップフロップ942のD入力はハイレベル
に固定され、Q出力は論理和回路(OR回路)949に
入力される。OR回路949の他方の入力には、NAN
D回路947の出力がNOT回路948を介して導入さ
れる。そして、OR回路949の出力が、バッファ回路
961〜965を介して各CPUに供給されている。こ
のような構成によれば、電源投入時に、各CPUのリセ
ット端子に2回のリセット信号(ローレベル信号)が与
えられるので、各CPUは、確実に動作を開始する。
【0110】そして、例えば、第1の電源監視回路であ
る電源監視用IC902の検出電圧(電圧低下信号を出
力することになる電圧)を+22Vとし、第2の電源監
視回路に相当するリセットICの検出電圧を+9Vとす
る。そのように構成した場合には、第1の電源監視回路
と第2の電源監視回路とは、同一の電源VSLの電圧を監
視するので、第1の電圧監視回路が電圧低下信号を出力
するタイミングと第2の電圧監視回路が電圧低下信号を
出力するタイミングの差を所望の所定期間に確実に設定
することができる。所望の所定期間とは、第1の電源監
視回路からの電圧低下信号に応じて電力供給停止準備処
理を開始してから電力供給停止準備処理が確実に完了す
るまでの期間である。
【0111】この例では、第1の電源監視手段が検出信
号を出力することになる第1検出条件は+30V電源電
圧が+22Vにまで低下したことであり、第2の電源監
視手段が検出信号を出力することになる第2検出条件は
+30V電源電圧が+9Vにまで低下したことになる。
ただし、ここで用いられている電圧値は一例であって、
他の値を用いてもよい。
【0112】ただし、監視範囲が狭まるが、第1の電圧
監視回路および第2の電圧監視回路の監視電圧として+
5V電源電圧を用いることも可能である。その場合に
も、第1の電圧監視回路の検出電圧は、第2の電圧監視
回路の検出電圧よりも高く設定される。
【0113】主基板31および払出制御基板37のCP
U56および払出制御用CPU371の駆動電源である
+5V電源から電力が供給されていない間、RAMの少
なくとも一部は、電源基板910から供給されるバック
アップ電源によってバックアップされ、遊技機に対する
電源が断しても内容は保存される。そして、+5V電源
が復旧すると、リセット管理回路940からのリセット
信号がハイレベルになるので、CPU56および払出制
御用CPU371は、通常の動作状態に復帰する。その
とき、必要なデータがバックアップRAMに保存されて
いるので、停電等からの復旧時に停電発生時の遊技状態
に復帰することができる。
【0114】なお、図12では、電源投入時に各電気部
品制御基板のCPUのリセット端子に2回のリセット信
号(ローレベル信号)が与えられる構成が示されたが、
リセット信号の立ち上がりタイミングが1回しかなくて
も確実にリセット解除されるCPUを使用する場合に
は、符号941〜949で示された回路素子は不要であ
る。その場合、リセットIC651の出力がそのままバ
ッファ回路961〜964および遅延回路960に接続
される。
【0115】この実施の形態では、電源基板910から
各電気部品制御基板のCPUにリセット信号が供給され
る。また、遅延回路960は、主基板31のCPU56
に対するリセット信号を遅延させる。従って、電源投入
時に、主基板31のCPU56に対するリセット信号
は、他の電気部品制御基板のCPUに対するリセット信
号よりも遅く立ち上がる。すなわち、電源投入時に、各
電気部品制御手段が立ち上がった後に、遊技制御手段が
立ち上がる。
【0116】例えば、主基板31のCPU56が他の電
気部品制御基板に対して制御コマンドを出力する際に、
他の電気部品制御基板におけるCPUは既に立ち上がっ
ているので、制御コマンドは確実に受信側の電気部品制
御基板のCPUで受信される。
【0117】図13は、リセット管理回路940のリセ
ットIC651とその周辺のICの出力信号の様子を示
すタイミング図である。図13に示すように、リセット
IC651の出力は、電源電圧のレベルが所定値(各C
PUの正常な動作を担保することが可能なレベル、この
例では各CPUは+5Vで動作可能なので例えば+9
V)を越えるとハイレベルになる。リセットIC651
の出力がハイレベルになると、カウンタIC941のク
リア状態が解除されるので、カウンタIC941は発振
器943の出力クロック信号のカウントを開始する。発
振器943の発振周波数は例えば11.776MHzで
ある。
【0118】カウンタIC941が16クロックをカウ
ントするとQ5出力が立ち上がる。また、32クロック
をカウントするとQ6出力がハイレベルに立ち上がる。
カウンタIC941のQ6出力が立ち上がると、FF9
42の出力がハイレベルになる。IC947は、カウン
タIC941のQ6出力とリセットIC651の出力と
の論理積を反転する。OR回路949は、IC947の
出力を反転するIC948の出力とFF942の出力と
の論理和をとって、図13に示すような信号を出力す
る。
【0119】バッファ回路961〜964はIC949
の出力をそのまま通過させて主基板31のCPU56以
外のCPUの対してリセット信号として出力する。ま
た、バッファ回路965は、IC949の出力が遅延さ
れた信号を主基板31のCPU56に対してリセット信
号として出力する。
【0120】従って、遊技機の電源オン時には、図13
にIC961〜964出力およびIC965出力として
示すように、各CPUのリセット端子に対して一旦リセ
ット解除状態(ハイレベル)になってから再度リセット
状態(ローレベル)になるような信号が供給される。す
なわち、電源オン時には、各CPUをリセット状態とす
るようなローレベル信号が2回発生することになる。ま
た、リセット解除を示すハイレベルが2回発生している
ということもできる。その結果、各CPUは、最初のリ
セット解除を示すローレベルからハイレベルへの変化に
よって起動しなかったとしても、2回目のローレベルか
らハイレベルへの変化によって確実に起動することがで
きる。よって、遊技機の電源投入時に、確実に遊技制御
が開始される。
【0121】図13に示すように、主基板31へのリセ
ット信号がリセット解除状態となるタイミングは、他の
基板へのリセット信号がリセット解除状態となるタイミ
ングよりも遅い。従って、主基板31のCPU56が他
の電気部品制御基板に対して制御コマンドを出力する際
に、他の電気部品制御基板におけるCPUは既に立ち上
がっているので、制御コマンドは確実に受信側の電気部
品制御基板のCPUで受信される。
【0122】なお、ここでは、リセット管理回路940
が、主基板31に与えられるリセット解除タイミングと
他の複数の電気部品制御基板に送られるリセット解除タ
イミングとをずらせるように制御したが、他の複数の電
気部品制御基板に与えられるリセット解除タイミングを
それぞれずらすことも容易である。例えば、図12に示
した回路構成において、バッファ回路961〜964の
前に遅延回路を置き、各遅延回路の遅延量に差を設けれ
ば、主基板31および他の電気部品制御基板に与えられ
るリセット解除タイミングのそれぞれの間で差を付ける
ことができる。すなわち、各電気部品制御手段を、あら
かじめ定められた順序で立ち上げることができる。
【0123】各電気部品制御基板のそれぞれにおいて自
身が使用するリセット信号を作成するように構成した場
合には、それぞれのリセット信号のリセット解除タイミ
ングを調整することが難しいが、この実施の形態では、
電源基板910におけるリセット管理回路940が一括
して各基板に対するリセット信号を作成するので、立ち
上げの順序制御を容易に調整することができる。
【0124】ただし、各電気部品制御基板のそれぞれに
おいて自身が使用するリセット信号を作成するように構
成することも可能である。そして、各電気部品制御基板
のそれぞれにおいて、リセット解除のタイミングがあら
かじめ決められたタイミングになるように各リセット信
号作成手段が構成される。例えば、主基板31のリセッ
ト信号作成手段が最も遅くリセット解除を行うように、
それぞれのタイミング設定がなされる。その場合には、
リセット信号の一括管理を行うということはできない
が、各電気部品制御基板を、あらかじめ定められた順序
で立ち上げることができるという効果は発揮される。
【0125】なお、この実施の形態では、図12に例示
したような立上管理手段が電源基板910に搭載された
が、立上管理手段を搭載した立上管理基板を別個に設け
てもよい。ただし、一般にリセット信号は電源電圧の立
ち上がりを利用して作成されるので、電源基板910を
立上管理基板とした場合には、各リセット信号をより容
易に作成できるメリットがある。
【0126】次に遊技制御動作について説明する。図1
4は、主基板31におけるCPU56が実行するメイン
処理を示すフローチャートである。遊技機に対する電源
が投入されCPU56のリセットが解除されると、メイ
ン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定
を行う(ステップS1)。
【0127】そして、電源断時にバックアップRAM領
域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の
電力供給停止準備処理)が行われたか否か確認する(ス
テップS2)。この実施の形態では、不測の電源断が生
じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護
するための電力供給停止準備処理が行われている。その
ような処理が行われていた場合をバックアップありとす
る。バックアップなしを確認したら、CPU56は初期
化処理を実行する(ステップS2,S3)。
【0128】この実施の形態では、バックアップRAM
領域にバックアップデータがあるか否かは、電源断時に
バックアップRAM領域に設定されるバックアップフラ
グの状態によって確認される。例えば、バックアップフ
ラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップ
あり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定
されていればバックアップなし(オフ状態)を意味す
る。バックアップフラグ領域に設定されている「55
H」は、電力供給停止準備処理においてバックアップR
AM領域のデータ保護処理が完了したときに設定された
データであり、バックアップRAM領域のデータにもと
づくパリティコードである。
【0129】バックアップRAM領域にバックアップデ
ータがある場合には、CPU56は、バックアップRA
M領域のデータチェック(例えばパリティチェック)を
行う(ステップS4)。不測の電源断が生じた後に復旧
した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存
されていたはずであるから、チェック結果は正常にな
る。チェック結果が正常でない場合には、内部状態を電
源断時の状態に戻すことができないので、停電復旧時で
ない電源投入時に実行される初期化処理を実行する(ス
テップS5,S3)。
【0130】チェック結果が正常であれば、CPU56
は、内部状態を電源断時の状態に戻すための遊技状態復
旧処理を行う(ステップS6)。例えば、バックアップ
フラグの値が「55H」に設定され、かつ、チェック結
果が正常である場合に、ステップS6の遊技状態復旧処
理が実行される。そして、バックアップRAM領域に保
存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がP
Cに設定され、そのアドレスに復帰する(ステップS
7)。
【0131】通常の初期化処理の実行(ステップS3)
が完了すると、メイン処理で、タイマ割込フラグの監視
(ステップS9)の確認が行われるループ処理に移行す
る。なお、ループ内では、表示用乱数更新処理(ステッ
プS8)も実行される。
【0132】なお、この実施の形態では、ステップS2
でバックアップデータの有無が確認された後、バックア
ップデータが存在する場合にステップS4でバックアッ
プ領域のチェックが行われたが、逆に、バックアップ領
域のチェック結果が正常であったことが確認された後、
バックアップデータの有無の確認を行うようにしてもよ
い。また、バックアップデータの有無の確認、またはバ
ックアップ領域のチェックの何れか一方の確認を行うこ
とによって、停電復旧処理を実行するか否かを判定して
もよい。
【0133】また、例えば停電復旧処理を実行するか否
か判断する場合のパリティチェック(ステップS4)の
際に、すなわち、遊技状態を復旧するか否か判断する際
に、保存されていたRAMデータにおける特別プロセス
フラグ等や始動入賞記憶数データによって、遊技機が遊
技待機状態(図柄変動中でなく、大当り遊技中でなく、
確変中でなく、また、始動入賞記憶がない状態)である
ことが確認されたら、遊技状態復旧処理を行わずに初期
化処理を実行するようにしてもよい。
【0134】図15は、ステップS11の遊技制御処理
を示すフローチャートである。遊技制御処理において、
CPU56は、まず、スイッチ回路58を介して、ゲー
トセンサ12、始動口センサ17、カウントセンサ23
および入賞口スイッチ19a,24aの状態を入力し、
各入賞口や入賞装置に対する入賞があったか否か判定す
る(スイッチ処理:ステップS21)。
【0135】次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えら
れている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行
われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる
(エラー処理:ステップS22)。
【0136】次に、遊技制御に用いられる大当り判定用
の乱数等の各判定用乱数を示す各カウンタを更新する処
理を行う(ステップS23)。CPU56は、さらに、
停止図柄の種類を決定する乱数等の表示用乱数を更新す
る処理を行う(ステップS24)。
【0137】図16は、各乱数を示す説明図である。各
乱数は、以下のように使用される。 (1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する
(大当り判定用=特別図柄決定用) (2)ランダム2−1〜2−3:左右中のはずれ図柄決
定用 (3)ランダム3:大当り時の図柄の組合せを決定する
(大当り図柄決定用=特別図柄判定用) (4)ランダム4:はずれ時にリーチするか否か決定す
る(リーチ判定用) (5)ランダム5:リーチ時の変動時間を決定する(リ
ーチ種類決定用)
【0138】なお、遊技効果を高めるために、上記
(1)〜(5)の乱数以外の乱数も用いられている。ス
テップS23では、CPU56は、(1)の大当たり判
定用乱数および(3)の大当り図柄判定用乱数を生成す
るためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。
すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱
数が表示用乱数である。
【0139】さらに、CPU56は、特別図柄プロセス
処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス制御
では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序
で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当
する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄
プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更
新される。
【0140】また、普通図柄プロセス処理を行う(ステ
ップS26)。普通図柄プロセス処理では、7セグメン
トLEDによる普通図柄表示器10を所定の順序で制御
するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処
理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセ
スフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新され
る。
【0141】さらに、CPU56は、払出制御基板37
等に送出される制御コマンドをRAM55の所定の領域
に設定して各電気部品制御基板に対して制御コマンドを
送出する処理を行う(コマンド制御処理:ステップS2
7)。
【0142】次いで、CPU56は、例えばホール管理
用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確
率変動情報などの情報出力信号を出力するデータ出力処
理を行う(ステップS29)。
【0143】また、CPU56は、所定の条件が成立し
たときにソレノイド回路59を介して駆動指令を行う
(ステップS30)。ソレノイド回路59は、駆動指令
に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動し、可変
入賞球装置15または開閉板20を開状態または閉状態
とする。あるいは、大入賞口内の経路を切り換える。
【0144】また、CPU56は、各入賞口への入賞を
検出するためのスイッチ17,23,19a,19b,
24a,24bの検出出力にもとづく賞球数の設定など
を行う(ステップS31)。
【0145】次に、始動入賞口14への入賞にもとづい
て可変表示部9に可変表示される図柄の決定方法につい
て図17〜図19のフローチャートを参照して説明す
る。図17は打球が始動入賞口14に入賞したことを判
定する処理を示し、図18は可変表示部9の可変表示の
停止図柄を決定する処理を示す。図19は、大当りとす
るか否か決定する処理を示すフローチャートである。
【0146】打球が遊技盤6に設けられている始動入賞
口14に入賞すると、始動口センサ17がオンする。遊
技制御処理のステップS25の特別図柄プロセス処理に
おいて、図17に示すように、CPU56は、スイッチ
回路58を介して始動口センサ17がオンしたことを判
定すると(ステップS41)、始動入賞記憶数が最大値
である4に達しているかどうか確認する(ステップS4
2)。始動入賞記憶数が4に達していなければ、始動入
賞記憶数を1増やし(ステップS43)、大当り判定用
乱数の値を抽出する。そして、それを始動入賞記憶数の
値に対応した乱数値格納エリアに格納する(ステップS
44)。なお、始動入賞記憶数が4に達している場合に
は、始動入賞記憶数を増やす処理を行わない。すなわ
ち、この実施の形態では、最大4個の始動入賞口17に
入賞した打球数が記憶可能である。
【0147】CPU56は、ステップS25の特別図柄
プロセス処理において、図18に示すように始動入賞記
憶数の値を確認する(ステップS50)。始動入賞記憶
数が0でなければ、始動入賞記憶数=1に対応する乱数
値格納エリアに格納されている値を読み出すとともに
(ステップS51)、始動入賞記憶数の値を1減らし、
かつ、各乱数値格納エリアの値をシフトする(ステップ
S52)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,
3,4)に対応する乱数値格納エリアに格納されている
値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する乱数値格納エ
リアに格納する。
【0148】そして、CPU56は、ステップS51で
読み出した値、すなわち抽出されている大当り判定用乱
数の値にもとづいて当たり/はずれを決定する(ステッ
プS53)。ここでは、大当り判定用乱数は0〜299
の範囲の値をとることにする。図19に示すように、低
確率時には例えばその値が「3」である場合に「大当
り」と決定し、それ以外の値である場合には「はずれ」
と決定する。高確率時には例えばその値が「3」,
「7」,「79」,「103」,「107」のいずれか
である場合に「大当り」と決定し、それ以外の値である
場合には「はずれ」と決定する。
【0149】大当たりと判定されたときには、大当り図
柄決定用乱数(ランダム3)を抽出しその値に従って大
当り図柄を決定する(ステップS54)。また、リーチ
種類決定用乱数(ランダム5)を抽出しその値にもとづ
いてリーチ種類を決定する(ステップS57)。
【0150】はずれと判定された場合には、CPU56
は、リーチとするか否か判定する(ステップS58)。
例えば、リーチ判定用の乱数であるランダム4の値が
「105」〜「1530」のいずれかである場合には、
リーチとしないと決定する。そして、リーチ判定用乱数
の値が「0」〜「104」のいずれかである場合にはリ
ーチとすることを決定する。リーチとすることを決定し
たときには、CPU56は、リーチ図柄の決定を行う。
【0151】この実施の形態では、ランダム2−1の値
に従って左右図柄を決定する(ステップS59)。ま
た、ランダム2−2の値に従って中図柄を決定する(ス
テップS60)。すなわち、ランダム2−1およびラン
ダム2−2の値の0〜15の値に対応したいずれかの図
柄が停止図柄として決定される。ここで、決定された中
図柄が左右図柄と一致した場合には、中図柄に対応した
乱数の値に1加算した値に対応する図柄を中図柄の確定
図柄として、大当たり図柄と一致しないようにする。
【0152】さらに、CPU56は、リーチ種類決定用
乱数(ランダム5)を抽出しその値にもとづいてリーチ
種類を決定する(ステップS57)。
【0153】ステップS58において、リーチしないこ
とに決定された場合には、ランダム2−1〜2−3の値
に応じて左右中図柄を決定する(ステップS61)。な
お、後述するように、この実施の形態では、高確率状態
では、はずれ時の変動パターンとして変動時間が短縮さ
れたものも使用される。そこで、高確率状態では、CP
U56は、通常のはずれ時の変動パターンを用いるか短
縮された変動パターンを用いるのかを、例えば所定の乱
数等を用いて決定する。
【0154】以上のようにして、始動入賞にもとづく図
柄変動の表示態様が大当たりとするか、リーチ態様とす
るか、はずれとするか決定され、それぞれの停止図柄の
組合せが決定される。
【0155】なお、ステップS57において決定される
リーチ種類は、リーチ時の図柄の可変表示期間を示すも
のである。後で詳しく説明するが、この実施の形態で
は、リーチ時には、19.5秒、24.5秒および2
9.5秒のうちのいずれかの可変表示期間が用いられ
る。従って、ステップS57では、抽出されたランダム
5の値に応じて、3種類の期間のうちのいずれかが決定
される。そして、表示制御手段が、各可変表示時間のそ
れぞれについて複数用意されているリーチ種類の中から
使用するものを決定する。すなわち、遊技制御手段で
は、大まかなリーチ種類が決定される。
【0156】また、高確率状態において、次に大当たり
となる確率が上昇するとともに、7セグメントLEDに
よる普通図柄表示器10の可変表示の確定までの時間が
短縮され、かつ、普通図柄表示器10の可変表示結果に
もとづく当たり時の可変入賞球装置15の開放回数およ
び開放時間が高められるようにパチンコ遊技機1が構成
されていてもよいし、普通図柄表示器10の可変表示結
果にもとづく当たりの確率が高くなるように構成されて
いてもよい。また、それらのうちのいずれか一つまたは
複数の状態のみが生ずるパチンコ遊技機1においても本
発明は適用可能である。
【0157】例えば、可変表示部9の停止図柄の組合せ
が特定図柄となった場合に、大当たりとなる確率は上昇
しないが普通図柄表示器10の可変表示結果にもとづく
当たり時の可変入賞球装置15の開放回数および開放時
間が高められる遊技機においても、リーチとすることが
決定されたら、左右の停止図柄を特定図柄の表示態様と
一致させるか否か、すなわちどの図柄でリーチ状態を発
生させるかが所定の乱数等の手段によって決定される遊
技機においても本発明を適用可能である。また、この実
施の形態で用いられた乱数および乱数値の範囲は一例で
あって、どのような乱数を用いてもよいし、範囲設定も
任意である。
【0158】図20は、CPU56が実行する特別図柄
プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャート
である。図20に示す特別図柄プロセス処理は、図15
のフローチャートにおけるステップS25の具体的な処
理である。CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う
際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)を
行った後に、内部状態に応じて、ステップS300〜S
309のうちのいずれかの処理を行う。変動短縮タイマ
は、特別図柄の変動時間が短縮される場合に、変動時間
を設定するためのタイマである。
【0159】特別図柄変動待ち処理(ステップS30
0):始動入賞口14(この実施の形態では可変入賞球
装置15の入賞口)に打球入賞して始動口センサ17が
オンするのを待つ。始動口センサ17がオンすると、始
動入賞記憶数が満タンでなければ、始動入賞記憶数を+
1するとともに大当り決定用乱数を抽出する。すなわ
ち、図17に示された処理が実行される。
【0160】特別図柄判定処理(ステップS301):
特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入
賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、
抽出されている大当り決定用乱数の値に応じて大当りと
するかはずれとするか決定する。すなわち、図18に示
された処理の前半が実行される。
【0161】停止図柄設定処理(ステップS302):
左右中図柄の停止図柄を決定する。すなわち、図18に
示された処理の中半が実行される。
【0162】リーチ動作設定処理(ステップS30
3):リーチ判定用乱数の値に応じてリーチ動作するか
否か決定するとともに、リーチ種類決定用乱数の値に応
じてリーチ時の変動期間を決定する。すなわち、図18
に示された処理の後半が実行される。
【0163】全図柄変動開始処理(ステップS30
4):可変表示部9において全図柄が変動開始されるよ
うに制御する。このとき、図柄制御基板80に対して、
左右中最終停止図柄と変動態様を指令する情報とが送信
される。処理を終えると、内部状態(プロセスフラグ)
をステップS305に移行するように更新する。
【0164】全図柄停止待ち処理(ステップS30
5):所定時間(ステップS310の変動短縮タイマで
示された時間)が経過すると、可変表示部9において表
示される全図柄が停止されるように制御する。そして、
停止図柄が大当り図柄の組み合わせである場合には、内
部状態(プロセスフラグ)をステップS306に移行す
るように更新する。そうでない場合には、内部状態をス
テップS300に移行するように更新する。
【0165】大入賞口開放開始処理(ステップS30
6):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的に
は、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイ
ド21を駆動して大入賞口を開放する。また、大当りフ
ラグ(大当り中であることを示すフラグ)のセットを行
う。処理を終えると、内部状態(プロセスフラグ)をス
テップS307に移行するように更新する。
【0166】大入賞口開放中処理(ステップS30
7):大入賞口ラウンド表示の表示制御コマンドデータ
を図柄制御基板80に送出する制御や大入賞口の閉成条
件の成立を確認する処理等を行う。最終的な大入賞口の
閉成条件が成立したら、内部状態をステップS308に
移行するように更新する。
【0167】特定領域有効時間処理(ステップS30
8):Vカウントスイッチ22の通過の有無を監視し
て、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行
う。大当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残
りラウンドがある場合には、内部状態をステップS30
6に移行するように更新する。また、所定の有効時間内
に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、また
は、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステ
ップS309に移行するように更新する。
【0168】大当り終了処理(ステップS309):大
当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知するための
表示を行う。その表示が終了したら、内部状態をステッ
プS300に移行するように更新する。
【0169】次に、主基板31から他の電気部品制御基
板に対する制御コマンドの送出について説明する。図2
1は、主基板31から各電気部品制御基板に送出される
制御コマンドのコマンド形態の一例を示す説明図であ
る。この実施の形態では、制御コマンドは2バイト構成
であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表
し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。M
ODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」と
され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず
「0」とされる。なお、図21に示されたコマンド形態
は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。ま
た、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成
されていることになるが、制御コマンドを構成する制御
信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であって
もよい。
【0170】図22は、各電気部品制御基板に対する制
御コマンドを構成する8ビットの制御信号とINT信号
(ストローブ信号)との関係を示すタイミング図であ
る。図21に示すように、MODEまたはEXTのデー
タが出力ポートに出力されてから、所定期間が経過する
と、CPU56は、データ出力を示す信号であるINT
信号をオン状態にする。また、そこから所定期間が経過
するとINT信号をオフ状態にする。
【0171】図23は、電気部品制御基板のうちの払出
制御基板37に送出される払出制御コマンドの内容の一
例を示す説明図である。図23に示す例において、MO
DE=FF(H),EXT=00(H)のコマンドFF
00(H)は、払出可能状態を指定する払出制御コマン
ドである。MODE=FF(H),EXT=01(H)
のコマンドFF01(H)は、払出停止状態を指定する
払出制御コマンドである。また、MODE=F0(H)
のコマンドF0XX(H)は、賞球個数を指定する払出
制御コマンドである。EXTである「XX」が払出個数
を示す。
【0172】払出制御手段は、主基板31の遊技制御手
段からFF01(H)の払出制御コマンドを受信すると
賞球払出および球貸しを停止する状態となり、FF00
(H)の払出制御コマンドを受信すると賞球払出および
球貸しができる状態になる。また、賞球個数を指定する
払出制御コマンドを受信すると、受信したコマンドで指
定された個数に応じた賞球払出制御を行う。
【0173】図24は、電気部品制御基板のうちの図柄
制御基板80に送出される表示制御コマンドの内容の一
例を示す説明図である。図24に示す例において、コマ
ンド8000(H)〜8022(H)、8100(H)
〜8122(H)は、特別図柄を可変表示する可変表示
部9における特別図柄の変動パターンを指定する表示制
御コマンドである。なお、変動パターンを指定するコマ
ンドは変動開始指示も兼ねている。また、図24に示す
例では70種類の変動パターン指定が可能であるが、そ
れらの変動パターン指定のうちの一部のみを使用するよ
うにしてもよい。
【0174】コマンド88XX(X=4ビットの任意の
値)は、普通図柄表示器10で可変表示される普通図柄
の変動パターンに関する表示制御コマンドである。コマ
ンド89XXは、普通図柄の停止図柄を指定する表示制
御コマンドである。コマンド8AXX(X=4ビットの
任意の値)は、普通図柄の可変表示の停止を指示する表
示制御コマンドである。
【0175】コマンド91XX、92XXおよび93X
Xは、特別図柄の左中右の停止図柄を指定する表示制御
コマンドである。また、コマンドA0XXは、特別図柄
の可変表示の停止を指示する表示制御コマンドである。
コマンドBXXXは、大当り遊技開始から大当り遊技終
了までの間に送出される表示制御コマンドである。そし
て、コマンドC000〜EXXXは、特別図柄の変動お
よび大当り遊技に関わらない可変表示部9の表示状態に
関する表示制御コマンドである。図柄制御基板80の表
示制御手段は、主基板31の遊技制御手段から上述した
表示制御コマンドを受信すると図24に示された内容に
応じて可変表示部9および普通図柄表示器10の表示状
態を変更する。
【0176】図25は、電気部品制御基板のうちのラン
プ制御基板35に送出されるランプ制御コマンドの内容
の一例を示す説明図である。ランプ制御コマンドもMO
DEとEXTの2バイト構成である。図25に示す例に
おいて、コマンド8000(H)〜8022(H)、8
100(H)〜8122(H)は、可変表示部9におけ
る特別図柄の変動パターンに対応したランプ・LED表
示制御パターンを指定するランプ制御コマンドである。
また、コマンドA0XX(X=4ビットの任意の値)
は、特別図柄の可変表示の停止時のランプ・LED表示
制御パターンを指示するランプ制御コマンドである。コ
マンドBXXXは、大当り遊技開始から大当り遊技終了
までの間のランプ・LED表示制御パターンを指示する
ランプ制御コマンドである。そして、コマンドC000
は、客待ちデモンストレーション時のランプ・LED表
示制御パターンを指示するランプ制御コマンドである。
【0177】なお、コマンド8XXX、AXXX、BX
XXおよびCXXXは、遊技進行状況に応じて遊技制御
手段から送出されるランプ制御コマンドである。ランプ
制御手段は、主基板31の遊技制御手段から上述したラ
ンプ制御コマンドを受信すると図25に示された内容に
応じてランプ・LEDの表示状態を変更する。
【0178】コマンドE0XXは、始動記憶表示器18
の点灯個数を示すランプ制御コマンドである。例えば、
ランプ制御手段は、始動記憶表示器18における「X
X」で指定される個数の表示器を点灯状態とする。ま
た、コマンドE1XXは、ゲート通過記憶表示器41の
点灯個数を示すランプ制御コマンドである。例えば、ラ
ンプ制御手段は、ゲート通過記憶表示器41における
「XX」で指定される個数の表示器を点灯状態とする。
すなわち、それらのコマンドは、保留個数という情報を
報知するために設けられている発光体の制御を指示する
コマンドである。なお、始動記憶表示器18およびゲー
ト通過記憶表示器41の点灯個数に関するコマンドが点
灯個数の増減を示すように構成されていてもよい。
【0179】コマンドE200およびE201は、賞球
ランプ51の表示状態に関するランプ制御コマンドであ
り、コマンドE300およびE301は、球切れランプ
52の表示状態に関するランプ制御コマンドである。ラ
ンプ制御手段は、主基板31の遊技制御手段から「E2
01」のランプ制御コマンドを受信すると賞球ランプ5
1の表示状態を賞球残がある場合としてあらかじめ定め
られた表示状態とし、「E200」のランプ制御コマン
ドを受信すると賞球ランプ51の表示状態を賞球残がな
い場合としてあらかじめ定められた表示状態とする。
【0180】また、主基板31の遊技制御手段から「E
300」のランプ制御コマンドを受信すると球切れラン
プ52の表示状態を球あり中の表示状態とし、「E30
1」のランプ制御コマンドを受信すると球切れランプ5
2の表示状態を球切れ中の表示状態とする。すなわち、
コマンドE200およびE201は、未賞球の遊技球が
あることを遊技者等に報知するために設けられている発
光体を制御することを示すコマンドであり、コマンドE
300およびE301は、補給球が切れていることを遊
技者や遊技店員に報知するために設けられている発光体
を制御することを示すコマンドである。
【0181】コマンドE400は、遊技機の電源投入
時、または特定遊技状態(高確率状態や時短状態、この
例では高確率状態)から通常状態(低確率状態や非時短
状態、この例では低確率状態)に移行したときのランプ
・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマン
ドである。コマンドE401は、通常状態(低確率状態
や非時短状態、この例では低確率状態)から特定遊技状
態(高確率状態や時短状態、この例では高確率状態)に
移行したときのランプ・LED表示制御パターンを指示
するランプ制御コマンドである。
【0182】コマンドE402は、大当り遊技中に発生
したエラーが解除されたときのランプ・LED表示制御
パターンを指示するランプ制御コマンドである。そし
て、コマンドE403は、カウントスイッチ23のエラ
ーが発生したときのランプ・LED表示制御パターンを
指示するランプ制御コマンドである。すなわち、それら
のコマンドは、発光体によって遊技状態を報知すること
を指示するコマンドである。
【0183】この実施の形態では、ランプ制御手段は、
遊技状態を報知することを指示するコマンドを受信する
と、装飾ランプ25、遊技効果LED28aおよび遊技
効果ランプ28b,28cのうちの一部または全部を用
いて、遊技状態を報知するための点灯/消灯制御を行
う。なお、装飾ランプ25、遊技効果LED28aおよ
び遊技効果ランプ28b,28cは、それぞれ、複数の
発光体の集まりで構成されていてもよく、その場合、装
飾ランプ25、遊技効果LED28aおよび遊技効果ラ
ンプ28b,28cのうちの一部を用いて遊技状態を報
知するということは、例えば、装飾ランプ25を構成す
る複数の発光体のうちの一部を用いてもよいということ
も意味する。
【0184】図26は、電気部品制御基板のうちの音声
制御基板70に送出される音声制御コマンドの内容の一
例を示す説明図である。音声制御コマンドもMODEと
EXTの2バイト構成である。図26に示す例におい
て、コマンド8XXX(X=4ビットの任意の値)は、
特別図柄の変動期間における音発生パターンを指定する
音声制御コマンドである。コマンドBXXX(X=4ビ
ットの任意の値)は、大当り遊技開始から大当り遊技終
了までの間における音発生パターンを指定する音声制御
コマンドである。その他のコマンドは、特別図柄の変動
および大当り遊技に関わらない音声制御コマンドであ
る。音声制御基板70の音声制御手段は、主基板31の
遊技制御手段から上述した音声制御コマンドを受信する
と図25に示された内容に応じて音声出力状態を変更す
る。
【0185】図23〜図26に示されたように、図柄制
御コマンド、音声制御コマンド、ランプ制御コマンドお
よび払出制御コマンドは、全てMODE部分とEXT部
分とからなっている。すなわち、音声制御コマンドとラ
ンプ制御コマンドの形態は共通している。また、音声制
御コマンドと払出制御コマンドの形態は共通している。
ランプ制御コマンドと払出制御コマンドの形態も共通し
ている。そして、図柄制御コマンドと音声制御コマンド
の形態は共通している。また、図柄制御コマンドとラン
プ制御コマンドの形態は共通している。図柄制御コマン
ドと払出制御コマンドの形態も共通している。
【0186】遊技制御手段から送出される各コマンドの
形態が共通しているので、遊技制御手段のCPU56が
実行するプログラムにおいて、各コマンドの作成部分と
出力部分を容易に共通化することができる。その結果、
遊技制御プログラムのコマンドの送出に関するモジュー
ルが簡略化され、プログラム保守が容易になるととも
に、他機種へのプログラム流用も容易になる。
【0187】また、図24〜図26に表れているよう
に、遊技演出に関わる電気部品制御手段(この例では、
表示制御手段、ランプ制御手段および音声制御手段)に
伝えられる一つの演出制御内容は2つの制御信号で構成
されているのであるが、それらの電気部品制御手段は、
そのうちの一の制御信号(MODEバイト)で制御内容
の種類を特定することができ、他の制御信号(EXTバ
イト)で詳細な制御内容を特定することができる。
【0188】遊技制御手段から各電気部品制御基板に制
御コマンドを出力しようとするときに、コマンド送信テ
ーブルの設定が行われる。図27(A)は、コマンド送
信テーブルの一構成例を示す説明図である。1つのコマ
ンド送信テーブルは3バイトで構成され、1バイト目に
はINTデータが設定される。また、2バイト目のコマ
ンドデータ1には、制御コマンドの1バイト目のMOD
Eデータが設定される。そして、3バイト目のコマンド
データ2には、制御コマンドの2バイト目のEXTデー
タが設定される。
【0189】なお、EXTデータそのものがコマンドデ
ータ2の領域に設定されてもよいが、コマンドデータ2
には、EXTデータが格納されているテーブルのアドレ
スを指定するためのデータが設定されるようにしてもよ
い。この実施の形態では、コマンドデータ2のビット7
(ワークエリア参照ビット)が0あれば、コマンドデー
タ2にEXTデータそのものが設定されていることを示
す。なお、そのようなEXTデータはビット7が0であ
るデータである。また、ワークエリア参照ビットが1あ
れば、他の7ビットが、EXTデータが格納されている
テーブルのアドレスを指定するためのオフセットである
ことを示す。
【0190】この実施の形態では複数のコマンド送信テ
ーブルが用意され、使用すべきコマンド送信テーブルは
ポインタで指定される。また、複数のコマンド送信テー
ブルはリングバッファとして使用される。従って、CP
U56は、例えば、入賞球信号処理において、書込ポイ
ンタが指しているコマンド送信テーブルに、INTデー
タ、コマンドデータ1およびコマンドデータ2を設定す
る。そして、書込ポインタの値を更新する。1つのコマ
ンド送信テーブルは3バイト構成であるから、具体的に
は、書込ポインタ値は+3される。
【0191】図27(B)INTデータの一構成例を示
す説明図である。INTデータにおけるビット0は、払
出制御基板37に払出制御コマンドを送出すべきか否か
を示す。ビット0が「1」であるならば、払出制御コマ
ンドを送出すべきことを示す。従って、CPU56は、
例えば入賞球信号処理において、INTデータに「01
(H)」を設定する。
【0192】INTデータのビット1,2,3は、それ
ぞれ、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音声制
御コマンドを送出すべきか否かを示すビットであり、C
PU56は、それらのコマンドを送出すべきタイミング
になったら、特別図柄プロセス処理等で、ポインタが指
しているコマンド送信テーブルに、INTデータ、コマ
ンドデータ1およびコマンドデータ2を設定する。それ
らのコマンドを送出するときには、INTデータの該当
ビットが「1」に設定され、コマンドデータ1およびコ
マンドデータ2にMODEデータおよびEXTデータが
設定される。
【0193】図28は、図15に示された遊技制御処理
におけるコマンド制御処理(ステップS27)の処理例
を示すフローチャートである。コマンド制御処理は、コ
マンド出力処理とINT信号出力処理とを含む処理であ
る。コマンド制御処理において、CPU56は、まず、
コマンド送信テーブルのアドレス(読出ポインタの内
容)をスタック等に退避する(ステップS231)。そ
して、読出ポインタが指していたコマンド送信テーブル
のINTデータを引数1にロードする(ステップS23
2)。引数1は、後述するコマンド送信処理に対する入
力情報になる。また、コマンド送信テーブルを指すアド
レスを+1する(ステップS233)。従って、コマン
ド送信テーブルを指すアドレスは、コマンドデータ1の
アドレスに一致する。
【0194】そこで、CPU56は、コマンドデータ1
を読み出して引数2に設定する(ステップS234)。
引数2も、後述するコマンド送信処理に対する入力情報
になる。そして、コマンド送信処理ルーチンをコールす
る(ステップS235)。
【0195】図29は、コマンド送信ルーチンを示すフ
ローチャートである。コマンド送信ルーチンにおいて、
CPU56は、まず、引数1に設定されているデータす
なわちINTデータを、比較値として決められているワ
ークエリアに設定する(ステップS251)。次いで、
送信回数=4を、処理数として決められているワークエ
リアに設定する(ステップS252)。そして、払出制
御信号を出力するためのポート1のアドレスをIOアド
レスにセットする(ステップS253)。この実施の形
態では、ポート1のアドレスは、出力ポート571のア
ドレスである(図10参照)。
【0196】次に、CPU56は、比較値を1ビット右
にシフトする(ステップS254)。シフト処理の結
果、キャリービットが1になったか否か確認する(ステ
ップS255)。キャリービットが1になったというこ
とは、INTデータにおける最も右側のビットが「1」
であったことを意味する。この実施の形態では4回のシ
フト処理が行われるのであるが、例えば、払出制御コマ
ンドを送出すべきことが指定されているときには、最初
のシフト処理でキャリービットが1になる。
【0197】キャリービットが1になった場合には、引
数2に設定されているデータ、この場合にはコマンドデ
ータ1(すなわちMODEデータ)を、IOアドレスと
して設定されているアドレスに出力する(ステップS2
56)。最初のシフト処理が行われたときにはIOアド
レスにポート1のアドレスが設定されているので、結
局、払出制御コマンドのMODEデータがポート1(出
力ポート571)に出力される。
【0198】次いで、CPU56は、IOアドレスを1
加算するとともに(ステップS257)、処理数を1減
算する(ステップS258)。加算前にポート1を示し
ていた場合には、IOアドレスに対する加算処理によっ
て、IOアドレスにはポート2のアドレスが設定され
る。ポート2は、この実施の形態では出力ポート572
であり(図7参照)、表示制御コマンドを出力するため
のポートである。そして、CPU56は、処理数の値を
確認し(ステップS259)、値が0になっていなけれ
ば、ステップS254に戻る。ステップS254で再度
シフト処理が行われる。
【0199】2回目のシフト処理ではINTデータにお
けるビット1の値が押し出され、ビット1の値に応じて
キャリーフラグが「1」または「0」になる。従って、
表示制御コマンドを送出すべきことが指定されているか
否かのチェックが行われる。同様に、3回目および4回
目のシフト処理によって、ランプ制御コマンドおよび音
声制御コマンドを送出すべきことが指定されているか否
かのチェックが行われる。このように、それぞれのシフ
ト処理が行われるときに、IOアドレスには、シフト処
理によってチェックされるコマンド(払出制御コマン
ド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音声制御
コマンド)に対応したIOアドレスが設定されている。
【0200】よって、キャリーフラグが「1」になった
ときには、対応する出力ポート(ポート1〜ポート4)
に制御コマンドが送出される。すなわち、1つの共通モ
ジュールで、各電気部品制御手段に対する制御コマンド
の送出処理を行うことができる。なお、この実施の形態
では、ポート3,4のアドレスは、出力ポート573,
574のアドレスである(図8,図9参照)。
【0201】また、このように、シフト処理のみによっ
てどの電気部品制御手段に対して制御コマンドを出力す
べきかが判定されるので、いずれの電気部品制御手段に
対して制御コマンドを出力すべきか判定する処理が簡略
化されている。
【0202】次に、CPU56は、シフト処理開始前の
INTデータが格納されている引数1の内容を読み出し
(ステップS260)、読み出したデータをポート0に
出力する(ステップS261)。この実施の形態では、
ポート0のアドレスは、出力ポート570のアドレスで
ある(図7〜図10参照)。INTデータでは、ステッ
プS251〜S259の処理で出力された制御コマンド
(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御コ
マンド、音声制御コマンド)に応じたINT信号の出力
ビットに対応したビットが「1」になっている。従っ
て、ポート1〜ポート4のいずれかに出力された制御コ
マンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ
制御コマンド、音声制御コマンド)に対応したINT信
号がオン状態になる。
【0203】次いで、CPU56は、ウェイトカウンタ
に所定値を設定し(ステップS262)、その値が0に
なるまで1ずつ減算する(ステップS263,S26
4)。この処理は、図22のタイミング図に示されたI
NT信号(制御信号INT)のオン期間を設定するため
の処理である。ウェイトカウンタの値が0になると、ク
リアデータ(00)を設定して(ステップS265)、
そのデータをポート0に出力する(ステップS26
6)。よって、INT信号はオフ状態になる。そして、
ウェイトカウンタに所定値を設定し(ステップS26
2)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステップ
S268,S269)。この処理は、1つ目のINT信
号の立ち下がりからEXTデータ出力開始までの期間を
設定するための処理である。
【0204】従って、ステップS267でウェイトカウ
ンタに設定される値は、1つ目のINT信号の立ち下が
りからEXTデータ出力開始までの期間が、制御コマン
ド受信対象となる全ての電気部品制御手段が確実にコマ
ンド受信処理を行うのに十分な期間になるような値であ
る。また、ウェイトカウンタに設定される値は、その期
間が、ステップS251〜S259の処理に要する時間
よりも長くなるような値である。
【0205】以上のようにして、制御コマンドの1バイ
ト目のMODEデータが送出される。そこで、CPU5
6は、図28に示すステップS236で、コマンド送信
テーブルを指す値を1加算する。従って、3バイト目の
コマンドデータ2の領域が指定される。CPU56は、
指し示されたコマンドデータ2の内容を引数2にロード
する(ステップS237)。また、コマンドデータ2の
ビット7(ワークエリア参照ビット)の値が「0」であ
るか否か確認する(ステップS239)。0でなけれ
ば、コマンド拡張データアドレステーブルの先頭アドレ
スをポインタにセットし(ステップS239)、そのポ
インタにコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を
加算してアドレスを算出する(ステップS240)。そ
して、そのアドレスが指すエリアのデータを引数2にロ
ードする(ステップS241)。
【0206】コマンド拡張データアドレステーブルに
は、電気部品制御手段に送出されうるEXTデータが順
次設定されている。よって、以上の処理によって、ワー
クエリア参照ビットの値が「1」であれば、コマンドデ
ータ2の内容に応じたコマンド拡張データアドレステー
ブル内のEXTデータが引数2にロードされ、ワークエ
リア参照ビットの値が「0」であれば、コマンドデータ
2の内容がそのまま引数2にロードされる。なお、コマ
ンド拡張データアドレステーブルからEXTデータが読
み出される場合でも、そのデータのビット7は「0」で
ある。
【0207】次に、CPU56は、コマンド送信ルーチ
ンをコールする(ステップS242)。従って、MOD
Eデータの送出の場合と同様のタイミングでEXTデー
タが送出される。その後、CPU56は、コマンド送信
テーブルのアドレスを復帰し(ステップS243)、コ
マンド送信テーブルを指す読出ポインタの値を更新する
(ステップS244)。1つのコマンド送信テーブルは
3バイト構成であるから、具体的には、読出ポインタの
値は+3される。
【0208】以上のようにして、1つの制御信号出力モ
ジュールであるコマンド制御処理モジュールによって、
2バイト構成の各制御コマンド(払出制御コマンド、表
示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音声制御コマン
ド)が、対応する電気部品制御手段に送信される。電気
部品制御手段では、取込信号としてのINT信号の立ち
下がりを検出すると制御コマンドの取り込み処理を開始
するのであるが、いずれの電気部品制御手段について
も、取り込み処理が完了する前に遊技制御手段からの新
たな信号が信号線に出力されることはない。すなわち、
各電気部品制御手段において、確実なコマンド受信処理
が行われる。なお、各電気部品制御手段は、INT信号
の立ち上がりで制御コマンドの取り込み処理を開始して
もよい。また、INT信号の極性を図22に示された場
合と逆にしてもよい。
【0209】また、この実施の形態では、複数のコマン
ド送信テーブルがリングバッファとして用いられ、図2
8に示すコマンド制御処理では、読出ポインタが指して
いるコマンド送信テーブルを対象としてコマンド出力制
御が行われ、コマンド送信テーブルにデータを設定する
処理、例えば、遊技制御処理における入賞球信号処理で
は、書込ポインタが指すコマンド送信テーブルを対象と
してコマンド設定処理が行われる。従って、同時に複数
のコマンド送出要求が発生しても、それらの要求にもと
づくコマンド出力処理は問題なく実行される。
【0210】次に、図柄の変動を具体例を用いて説明す
る。図30は、左右中図柄の一例を示す説明図である。
図30に示すように、この実施の形態では、左右中図柄
として表示される各図柄は、左右中で同一の12図柄で
ある。図柄番号12の図柄が表示されると、次に、図柄
番号1の図柄が表示される。そして、左右中図柄が、例
えば、「一」、「三」、「五」、「七」、「九」または
「下駄」で揃って停止すると高確率状態となる。すなわ
ち、それらが確変図柄となる。
【0211】図31は、この実施の形態で用いられる可
変表示部9に表示される背景図柄の例を示す説明図であ
る。この例では、(A)道場、(B)閃光、(C)オー
ラ、および(D)煙の背景が用いられる。また、図31
(E)に示された表示は、遊技機の非遊技中等に表示さ
れるデモンストレーション画面の例を示す。
【0212】図32および図33は、この実施の形態で
用いられる可変表示部9に表示されるキャラクタの例を
示す説明図である。この例では、(A)キャラクタA、
(B)キャラクタBおよび(C)キャラクタCが用いら
れる。なお、キャラクタAは、リーチ予告用のキャラク
タとしても用いられる。この実施の形態では、複数のリ
ーチ予告態様があり、例えば、キャラクタAの目が光る
ように表示されると(リーチ予告1)、またはキャラク
タAが吹き出しで予告すると(リーチ予告2)、リーチ
予告が行われたことになる。また、キャラクタAは、リ
ーチを成立させるためのキャラクタとしても用いられ、
所定の条件が成立すると、キャラクタAの足が右図柄を
蹴るように表示されて左右図柄が同一図柄で停止する表
示制御が行われる。
【0213】さらに、リーチ動作中に、キャラクタA,
B,Cは、吹き出しによって大当り予告を行うように表
示される。この実施の形態では、複数の大当り予告態様
(大当り予告1および2)があり、大当り予告1の態様
は単独で用いられるが、大当り予告2の態様は大当り予
告1の表示がなされてから所定時間が経過すると表示さ
れる。
【0214】なお、この実施の形態では、リーチ予告お
よび大当り予告として、それぞれ2つずつの態様が使用
されるが、さらに多くの種類を用いてもよい。また、こ
の実施の形態では、キャラクタの吹き出しによって予告
がなされるが、予告の態様は、遊技者が予告されている
ことが認識可能であれば、どのような態様によってもよ
い。例えば、通常とは異なるキャラクタの動作や通常と
は異なる図柄の変動態様によってもよい。さらに、確変
図柄で大当りが生ずる可能性が高い場合に用いられる予
告を、確変大当り予告としてもよい。また、大当りが発
生する確率の高い予告と、大当りが発生する確率が低い
予告とに分け、確率が低い方の予告をリーチ予告と定義
づけてもよい。
【0215】図柄制御基板80における表示制御用CP
U101は、主基板31から表示制御コマンドを受信す
ると、各変動パターンにおいてあらかじめ決められてい
る背景やキャラクタを画面上で移動表示する制御を行
う。なお、あらかじめ決められているタイミングで背景
やキャラクタの切替も行われるが、それらも表示制御用
CPU101が独自に制御する。
【0216】図34〜図37は、この実施の形態で用い
られる主基板31から図柄制御基板80に送信される表
示制御コマンド例を示す説明図である。上述したよう
に、1つの表示制御コマンドは2バイト(MODE,E
XT)で構成される。
【0217】図34は、図柄の可変表示期間を特定可能
な表示制御コマンドおよび全図柄の停止を指示する表示
制御コマンドを示す説明図である。図34に示すよう
に、この例では、可変表示期間を特定可能な表示制御コ
マンドとして、「はずれ」、「確変時全図柄変動」、
「リーチ短期間」、「リーチ中期間」および「リーチ長
期間」がある。なお、この実施の形態では、図24に示
された多数の変動パターン指定のうちの一部のみが使用
されている。
【0218】図35には、左図柄の停止図柄を示す表示
制御コマンドが示されている。図35に示すように、2
バイトの制御データMODE,EXTで構成される表示
制御コマンドによって停止図柄が指定される。なお、そ
れらの指定において、1バイト目の制御データCMD1
の値は、「91(H)」である。
【0219】図36には、中図柄の停止図柄を示す表示
制御コマンドが示されている。図36に示すように、2
バイトの制御データMODE,EXTで構成される表示
制御コマンドによって停止図柄が指定される。なお、そ
れらの指定において、1バイト目の制御データCMD1
の値は、「92(H)」である。
【0220】図37には、右図柄の停止図柄を示す表示
制御コマンドが示されている。図37に示すように、2
バイトの制御データMODE,EXTで構成される表示
制御コマンドによって停止図柄が指定される。なお、そ
れらの指定において、1バイト目の制御データCMD1
の値は、「93(H)」である。
【0221】以下、図38〜図43を参照して図柄の変
動パターンの例について説明する。図38は、各変動パ
ターンを構成するパターン(変動状態)の一例を示す説
明図である。図39は、リーチとしないはずれ時の図柄
の変動の一例を示すタイミング図である。また、図40
〜図43は、リーチ時(大当りの場合および大当りとし
ない場合)の図柄の変動の一例を示すタイミング図であ
る。
【0222】この実施の形態では、はずれ時には、図3
9(A)に示すように、可変表示部9における「左」の
図柄表示エリアにおいて、まず、パターンaに従って図
柄の変動が行われる。パターンaは、図38に示すよう
に、少しずつ変動速度が上がるパターンである。その
後、パターンbの一定速の変動が行われ、停止図柄の3
図柄前の図柄が表示されるように制御された後、パター
ンc従って3図柄の変動が行われる。パターンcは、図
38に示すように、徐々に遅くなって停止するパターン
である。
【0223】また、可変表示部9における「右」の図柄
表示エリアにおいて、パターンaに従って図柄の変動が
行われる。その後、一定速変動の後、停止図柄の3図柄
前の図柄が表示されるように制御された後、パターンc
に従って図柄の変動が行われる。「中」の図柄表示エリ
アにおいても、まず、パターンaに従って図柄の変動が
行われる。その後、一定速変動の後、停止図柄の3図柄
前の図柄が表示されるように制御された後、パターンc
に従って図柄の変動が行われる。
【0224】なお、図柄制御基板80の表示制御用CP
U101は、中図柄が確定するまで、左右図柄を変動方
向の正方向と逆方向に繰り返し変動させる。すなわち、
左右図柄を、いわゆる揺れ変動状態に表示制御する。揺
れ変動とは、図柄が上下に揺れる表示されることをい
う。また、揺れ変動は、最終停止図柄(確定図柄)が表
示されるまで行われる。そして、主基板31から全図柄
停止を指示する表示制御コマンドを受信すると、左右図
柄の揺れ変動状態を終了させて左右中図柄が動かない確
定状態になる。なお、中図柄も、パターンcによる変動
の後に揺れ動作を行い、その後確定状態になるようにし
てもよい。また、揺れ変動を、図柄を上下に揺らす態様
ではなく、左右に揺らしたりする態様としてもよい。
【0225】図柄が変動している間、表示制御用CPU
101は、背景として「道場」(図31参照)が表示さ
れるように表示制御を行うとともに、画面中にキャラク
タA(図32参照)を表示して適宜キャラクタAを運動
させるように表示制御を行う。具体的には、背景および
キャラクタをVDP103に通知する。すると、VDP
103は、指示された背景の画像データを作成する。ま
た、指示されたキャラクタの画像データを作成し背景画
像と合成する。さらに、VDP103は、合成画像に、
左右中図柄の画像データを合成する。VDP103は、
キャラクタが運動するような表示制御および図柄が変動
するような表示制御も行う。すなわち、あらかじめ決め
られている運動パターンに従ってキャラクタの形状およ
び表示位置を変える。また、表示制御用CPU101か
ら通知される変動速度に応じて図柄表示位置を変えてい
く。
【0226】なお、表示制御用CPU101は、左右中
の図柄表示エリアにおいて、指定された停止図柄で図柄
変動が停止するように、所定のタイミングで停止図柄の
3図柄前の図柄を表示制御する。変動開始時に左右中の
停止図柄が通知され、かつ、はずれ時の変動パターンは
あらかじめ決められているので、表示制御用CPU10
1は、パターンaからパターンbへの切替タイミングお
よびパターンbからパターンcへの切替タイミングを認
識することができるとともに、差し替えるべき3図柄前
の図柄も決定できる。決定された差し替え図柄はVDP
103に通知され、VDP103は、そのときに表示し
ている図柄に関係なく、通知された図柄を表示する。
【0227】図39(B)は、確率変動状態におけるは
ずれ時の変動パターンの一例を示す。この変動パターン
では、図に示されるように、パターンa、パターンbお
よびパターンcに従って左右中図柄の変動が行われた後
に、左右中図柄が同時に停止する。この変動パターンを
用いるときも、表示制御用CPU101は、背景として
「道場」(図31参照)が表示されるように表示制御を
行うとともに、画面中にキャラクタA(図32参照)を
表示して適宜キャラクタAを運動させるように表示制御
を行うことにする。
【0228】つまり、この実施の形態では、表示制御用
CPU101は、遊技制御手段すなわち主基板31のC
PU56から「はずれ」であることを指定する表示制御
コマンドを受信すると、図39(A)または(B)に示
された変動パターンを用いて左右中図柄を可変表示する
ことに決定するとともに、キャラクタAを出現させるこ
と、および「道場」の背景画面を使用することを決定す
る。
【0229】図40は、主基板31から変動時間として
19.5秒(リーチ短期間)が通知されたときに表示さ
れる変動パターンの例を示す。表示制御用CPU101
は、リーチ短期間が通知されると、19.5秒の複数の
変動パターンのうちの何れの変動パターンを用いるのか
を独自に決定する。図40には、複数の変動パターンと
して(A)〜(C)の3パターンが例示されている。な
お、主基板31のCPU56がリーチ種類を決定し、決
定したリーチ種類に応じた変動パターンを示すコマンド
を送るようにしてもよい。
【0230】図40(A)に示された変動パターンで
は、左右図柄が停止した後パターンdの中図柄の変動が
行われる。なお、表示制御用CPU101は、中図柄変
動中の左右図柄の停止状態では左右図柄を揺れ動作させ
ている。パターンdは、変動速度が徐々に低下し、その
後一定速度で変動が行われるパターンである。そして、
リーチ動作に入り、パターンbおよびパターンcに従っ
て中図柄の変動が行われる。主基板31から全図柄停止
を指示する表示制御コマンドを受信すると、左右図柄の
揺れ変動状態を終了させて左右中図柄が動かない確定状
態になる。
【0231】また、表示制御用CPU101は、主基板
31から通知されている停止図柄で図柄が確定するよう
に、リーチ動作開始前に図柄の差し替え(図柄の飛ばし
制御)を行う。変動パターンはあらかじめ決められてい
るので、表示制御用CPU101は、パターンdからパ
ターンbへの切替タイミングおよびパターンbからパタ
ーンcへの切替タイミングを認識することができるとと
もに、差し替えるべき3図柄前の図柄も決定できる。な
お、中図柄の変動中に、背景およびキャラクタの種類は
変化しない。
【0232】図40(B)に示された変動パターンで
は、左右図柄が停止した後パターンdの中図柄の変動が
行われる。そして、リーチ動作に入り、パターンaおよ
びパターンcに従って中図柄の変動が行われる。主基板
31から全図柄停止を指示する表示制御コマンドを受信
すると、左右図柄の揺れ変動状態を終了させて左右中図
柄が動かない確定状態になる。また、表示制御用CPU
101は、主基板31から通知されている停止図柄で図
柄が確定するように、リーチ動作開始前に図柄の差し替
えを行う。なお、図40(B)に示された変動パターン
では右図柄停止時に、表示制御用CPU101は、キャ
ラクタAが右図柄を蹴るように表示制御を行う(図32
参照)。従って、遊技者は、あたかも、キャラクタAが
右図柄を蹴ることによってリーチが成立したように感ず
る。
【0233】図40(C)に示された変動パターンで
は、左右図柄が停止した後パターンdの中図柄の変動が
行われる。そして、リーチ動作に入り、パターンb、パ
ターンcおよびパターンhに従って中図柄の変動が行わ
れる。パターンhは、一時停止の後に、0.9図柄逆変
動して0.9図柄順変動するパターンである。主基板3
1から全図柄停止を指示する表示制御コマンドを受信す
ると、左右図柄の揺れ変動状態を終了させて左右中図柄
が動かない確定状態になる。
【0234】また、表示制御用CPU101は、主基板
31から通知されている停止図柄で図柄が確定するよう
に、リーチ動作開始前に図柄の差し替えを行う。なお、
図40(C)に示された変動パターンでは、右図柄が停
止すると、表示制御用CPU101は、背景画像を「オ
ーラ」(図31参照)に切り替えるとともに、画面に現
れるキャラクタをキャラクタB(図33参照)に切り替
える。
【0235】以上のように、この実施の形態では、表示
制御用CPU101は、主基板31のCPU56から
「リーチ短期間」であることを指定する表示制御コマン
ドを受信すると、図40(A)〜(C)に示された変動
パターンのうちのいずれを用いて左右中図柄を可変表示
するかを決定する。
【0236】そして、(A)または(B)の変動パター
ンを用いることに決定した場合には、左右図柄が停止し
てリーチ状態になるとキャラクタAおよび「道場」の背
景画面を継続して使用することに決定する。(C)の変
動パターンを用いることに決定した場合には、リーチ状
態になるとキャラクタBおよび「オーラ」の背景画面に
切り替えることに決定する。
【0237】なお、図40(A)〜(C)に示された変
動時間19.5秒の変動パターンでも、表示制御用CP
U101は、中図柄が確定するまで、左右図柄を上下に
揺れ動作させる。また、中図柄の図柄差し替え制御は、
右図柄が停止するタイミングで実行される。表示制御用
CPU101は、変動開始時に主基板31から通知され
ている中停止図柄と、リーチ変動期間(例えば図40
(A)におけるパターンd、パターンbおよびパターン
cの変動期間)における図柄の変動数とに応じて、差し
替え図柄を決定する。
【0238】さらに、表示制御用CPU101は、リー
チ予告を行うことに決定している場合には、キャラクタ
Aがリーチ予告1またはリーチ予告2の態様で可変表示
部9に表示されるようにVDP103を制御し、大当り
予告を行うことに決定している場合には、リーチ動作中
に、そのときに表示されているキャラクタが大当り予告
1または大当り予告2の態様で可変表示部9に表示され
るようにVDP103を制御する。なお、大当り予告2
の態様は、大当り予告1の発展形である。また、表示制
御用CPU101は、リーチとすることを示す表示制御
コマンドを受信すると、リーチ予告および大当り予告を
行うか否かと予告の態様とを独自に決定するが、具体的
な決め方は後述する。
【0239】図41は、主基板31から変動時間として
24.5秒(リーチ中期間)が通知されたときに表示さ
れる変動パターンの例を示す。表示制御用CPU101
は、変動時間として24.5秒が通知されると、複数の
変動パターンのうちの何れの変動パターンを用いるのか
を独自に決定する。なお、図41には、複数の変動パタ
ーンとして(A)〜(C)の3パターンが例示されてい
る。
【0240】図41(A)に示された変動パターンで
は、左右図柄が停止した後パターンdの中図柄の変動が
行われる。そして、リーチ動作に入り、パターンbおよ
びパターンfに従って中図柄の変動が行われる。パター
ンfは高速変動であり、パターンfによる変動開始前に
一時停止期間がおかれる。主基板31から全図柄停止を
指示する表示制御コマンドを受信すると、左右図柄の揺
れ変動状態を終了させて左右中図柄が動かない確定状態
になる。
【0241】また、表示制御用CPU101は、主基板
31から通知されている停止図柄で図柄が確定するよう
に、リーチ動作開始前に図柄の差し替えを行う。なお、
図41(A)に示された変動パターンでは、右図柄が停
止すると、表示制御用CPU101は、背景画像を「閃
光」(図31参照)に切り替える。また、右図柄停止時
に、表示制御用CPU101は、キャラクタAが右図柄
を蹴るように表示制御を行う(図32参照)。
【0242】図41(B)に示された変動パターンで
は、左右図柄が停止した後パターンdの中図柄の変動が
行われる。そして、リーチ動作に入り、パターンb、パ
ターンcおよびパターンhに従って中図柄の変動が行わ
れる。主基板31から全図柄停止を指示する表示制御コ
マンドを受信すると、左右図柄の揺れ変動状態を終了さ
せて左右中図柄が動かない確定状態になる。また、表示
制御用CPU101は、主基板31から通知されている
停止図柄で図柄が確定するように、リーチ動作開始前に
図柄の差し替えを行う。図41(B)に示された変動パ
ターンでは、右図柄が停止すると、表示制御用CPU1
01は、背景画像を「閃光」(図31参照)に切り替え
る。
【0243】図41(C)に示された変動パターンで
は、左右図柄が停止した後パターンdの中図柄の変動が
行われる。そして、リーチ動作に入り、パターンbおよ
びパターンcに従って中図柄の変動が行われる。主基板
31から全図柄停止を指示する表示制御コマンドを受信
すると、左右図柄の揺れ変動状態を終了させて左右中図
柄が動かない確定状態になる。また、表示制御用CPU
101は、主基板31から通知されている停止図柄で図
柄が確定するように、リーチ動作開始前に図柄の差し替
え(図柄の飛ばし制御)を行う。図41(C)に示され
た変動パターンでは、右図柄が停止すると、表示制御用
CPU101は、背景画像を「オーラ」(図31参照)
に切り替えるとともに、画面に現れるキャラクタをキャ
ラクタB(図33参照)に切り替える。
【0244】以上のように、この実施の形態では、表示
制御用CPU101は、主基板31のCPU56から
「リーチ中期間」であることを指定する表示制御コマン
ドを受信すると、図41(A)〜(C)に示された変動
パターンのうちのいずれを用いて左右中図柄を可変表示
するかを決定する。
【0245】そして、(A)または(B)の変動パター
ンを用いることに決定した場合には、左右図柄が停止し
てリーチ状態になると背景画面を「閃光」に切り替える
ことに決定する。また、(C)の変動パターンを用いる
ことに決定した場合には、リーチ状態になると背景画面
を「オーラ」に切り替えることに決定する。
【0246】図41(A)〜(C)に示された変動時間
24.5秒の変動パターンでも、表示制御用CPU10
1は、中図柄が確定するまで、左右図柄を上下に揺れ動
作させる。また、中図柄の図柄飛ばし制御は、右図柄が
停止するタイミングで実行される。
【0247】さらに、表示制御用CPU101は、リー
チ予告を行うことに決定している場合には、キャラクタ
Aがリーチ予告1またはリーチ予告2の態様で可変表示
部9に表示されるようにVDP103を制御し、大当り
予告を行うことに決定している場合には、リーチ動作中
に、そのときに表示されているキャラクタが大当り予告
1または大当り予告2の態様で可変表示部9に表示され
るようにVDP103を制御する。
【0248】図42および図43は、主基板31から変
動時間として29.5秒(リーチ長期間)が通知された
ときに表示される変動パターンの例を示す。表示制御用
CPU101は、変動時間として29.5秒が通知され
ると、複数の変動パターンのうちの何れの変動パターン
を用いるのかを独自に決定する。図42および図43に
は、複数の変動パターンとして3パターンが例示されて
いる。なお、(C1)および(C2)の変動パターンは
1つの変動パターンの異なる局面を示す例である。よっ
て、以下、図27(C1)および(C2)に例示された
変動パターンを図43(C)に示された変動パターンと
呼ぶことがある。
【0249】図42(A)に示された変動パターンで
は、左右図柄が停止した後パターンdの中図柄の変動が
行われる。そして、リーチ動作に入り、パターンbおよ
びパターンcによる変動後、一時停止期間をおいてパタ
ーンfに従って中図柄の変動が行われる。また、表示制
御用CPU101は、主基板31から通知されている停
止図柄で図柄が確定するように、リーチ動作開始前に図
柄の差し替えを行う。なお、図42(A)に示された変
動パターンでは、右図柄が停止すると、表示制御用CP
U101は、背景画像を「閃光」(図31参照)に切り
替える。
【0250】さらに、図42(A)に示された変動パタ
ーンでは、中図柄がパターンfで高速変動する際に、左
右図柄も同様に高速変動する。従って、最終停止図柄が
大当り図柄の組み合わせである場合には、一時停止時の
一時停止図柄も、図柄の種類は異なるが、やはり大当り
図柄の組み合わせである。例えば、一時停止図柄が非確
変図柄で最終停止図柄が確変図柄になったりする。
【0251】よって、遊技者は、一時停止時に大当りが
発生したと感ずるとともに、再変動後に再度大当り図柄
が提供されて再度興趣がかき立てられる。なお、一時停
止図柄は、表示制御用CPU101が、停止図柄から逆
算して独自に決定した図柄である。パターンfの変動速
度と変動期間とはあらかじめ決められているので、表示
制御用CPU101は、最終停止図柄から一時停止図柄
を容易に逆算することができる。
【0252】図42(B)に示された変動パターンで
は、左右図柄が停止した後パターンdの中図柄の変動が
行われる。そして、リーチ動作に入り、パターンbおよ
びパターンhによる変動後、一時停止期間をおいてパタ
ーンfに従って中図柄の変動が行われる。また、表示制
御用CPU101は、主基板31から通知されている停
止図柄で図柄が確定するように、リーチ動作開始前に図
柄の差し替えを行う。なお、図42(B)に示された変
動パターンでは、右図柄が停止すると、表示制御用CP
U101は、背景画像を「オーラ」(図31参照)に切
り替えるとともに、画面に現れるキャラクタをキャラク
タB(図33参照)に切り替える。
【0253】図43(C)に示された変動パターンで
は、左右図柄が停止した後、パターンcに従って中図柄
の変動が行われる。その後、パターンgに従って中図柄
の変動が行われる。パターンgはコマ送りのパターンで
ある。また、表示制御用CPU101は、主基板31か
ら通知されている停止図柄で図柄が確定するように、リ
ーチ動作開始前に図柄の差し替えを行う。なお、図43
(C)に示された変動パターンでは、右図柄が停止する
と、表示制御用CPU101は、背景画像を「煙」(図
31参照)に切り替えるとともに、画面に現れるキャラ
クタをキャラクタC(図33参照)に切り替える。
【0254】図42および図43に示された変動時間2
9.5秒の変動パターンでも、表示制御用CPU101
は、中図柄が確定するまで、左右図柄を上下に揺れ動作
させる。また、中図柄の図柄飛ばし制御は、右図柄が停
止するタイミングで実行される。
【0255】図43(C)に示されたコマ送りを含む変
動パターンでは、リーチ動作開始時に、大当りとするか
否かに関わらず、左右中の表示図柄を揃ったものとす
る。すると、左右中図柄の停止図柄は変動開始時に主基
板31から図柄制御基板80に送信されているので、停
止図柄とリーチ動作開始時の図柄(左右中が揃ったも
の)とから、コマ送り時のコマ数は決まる。
【0256】例えば、図43(C1)に示された例で
は、確定図柄が「七」(左図柄)、「五」(中図柄)、
「七」(右図柄)であった場合の例である。リーチ動作
開始時の図柄は「七」、「七」、「七」であるから、コ
マ送り時には10図柄の変動がなされる必要がある。ま
た、図43(C2)に示された例では、確定図柄が
「七」(左図柄)、「二」(中図柄)、「七」(右図
柄)であった場合の例である。リーチ動作開始時の図柄
は「七」、「七」、「七」であるから、コマ送り時には
7図柄の変動がなされる必要がある。
【0257】すると、コマ送りの期間を常に一定として
おくと、変動時間が29.5秒からずれてしまう。ずら
さないようにするには、送りコマ数に応じてコマ送りの
変動速度を変えなければならない。そのような表示制御
を行のは不自然である。つまり、遊技者に不信感を与え
る。そこで、この実施の形態では、表示制御用CPU1
01は、図43(C)に示された変動パターンを用いる
ことに決定した場合には、コマ送り変動時の変動速度が
常に一定になるようにリーチ動作開始時のタイミングを
調整する。
【0258】つまり、送りコマ数が少ないときにはリー
チ動作開始のタイミングを遅らせ、送りコマ数が多いと
きにはリーチ動作開始のタイミングを相対的に早める。
そのような表示制御を行えば、全体の変動時間が29.
5秒に保たれた上で、コマ送り変動時の変動速度を常に
一定にすることができる。
【0259】以上のように、この実施の形態では、表示
制御用CPU101は、主基板31のCPU56から
「リーチ長期間」であることを指定する表示制御コマン
ドを受信すると、図42(A),(B)および図43
(C)に示された変動パターンのうちのいずれを用いて
左右中図柄を可変表示するかを決定する。
【0260】そして、(A)の変動パターンを用いるこ
とに決定した場合には、左右図柄が停止してリーチ状態
になると背景画面を「閃光」に切り替えることに決定す
る。また、(B)の変動パターンを用いることに決定し
た場合には、左右図柄が停止してリーチ状態になると背
景画面を「オーラ」に切り替えることに決定する。
(C)の変動パターンを用いることに決定した場合に
は、リーチ状態になると背景画面を「煙」に切り替える
ことに決定する。
【0261】以下、上述した表示例を実現するための遊
技制御手段および表示制御手段の制御について説明す
る。図44は、図20に示された特別図柄プロセス処理
における全図柄変動開始待ち(ステップS304)の処
理を示すフローチャートである。ステップS302,S
303の停止図柄設定処理およびリーチ動作設定処理に
おいて変動時間と停止図柄が決定されると、それらを指
示するための表示制御コマンドの送出制御が行われるの
であるが、ステップS304では、CPU56は、ま
ず、コマンドの送出完了を待つ(ステップS304
a)。なお、コマンド送出完了は、遊技制御処理(図1
5参照)中のコマンド制御処理(ステップS27)から
通知されるようにプログラム構成することができる。あ
るいは、コマンド送信テーブルに送出コマンドを設定し
た時点で、コマンド送信完了と判断してもよい。
【0262】この実施の形態では、主基板31のCPU
56は、図柄の変動を開始させるときに、図34に示さ
れた変動時間を特定可能なコマンドA0,A2,B1,
B2,B3のいずれかを図柄制御基板80に送出する。
また、続けて、既に決定されている左右中の停止図柄を
示す表示制御コマンドを図柄制御基板80に送出する。
よって、ステップS304aのコマンド送信完了処理で
は、それら全てのコマンドの送出が完了したか否か確認
される。なお、CPU56は、左右中の停止図柄を示す
表示制御コマンドを送出してからコマンドA0,A2,
B1,B2,B3のいずれかを送出してもよい。
【0263】表示制御コマンドの送出が完了すると、C
PU56は、図柄制御基板80に通知した変動時間を測
定するための変動時間タイマをスタートする(ステップ
S304b)。そして、ステップS305に移行するよ
うに、特別図柄プロセスフラグを更新する(ステップS
304c)。
【0264】図45は、図20に示された特別図柄プロ
セス処理における全図柄停止待ち処理(ステップS30
5)を示すフローチャートである。ステップS305で
は、CPU56は、変動時間タイマがタイムアップした
か否か確認する(ステップS305a)。タイムアップ
したら、全図柄停止を指示する表示制御コマンドを設定
する(ステップS305b)。そして、表示制御コマン
ドデータ送出要求をセットし(ステップS305c)、
ステップS306に移行するように、特別図柄プロセス
フラグを更新する(ステップS305d)。
【0265】以上のように、特別図柄プロセス処理にお
いて、CPU56は、変動の開始時に変動時間を特定可
能な情報と停止図柄を指示する情報とを図柄制御基板8
0に送出し、変動時間タイマがタイムアップしたら、す
なわち指示した変動時間が終了したら、全図柄停止を指
示する情報を図柄制御基板80に送出する。その間、C
PU56は、図柄制御基板80に表示制御コマンドを送
出しない。従って、主基板31のCPU56の表示制御
に要する負荷は大きく低減されている。
【0266】図46は、表示制御用CPU101が実行
するメイン処理を示すフローチャートである。なお、表
示制御用CPU101による表示制御手段は、識別情報
の制御を行う識別情報制御手段でもある。
【0267】メイン処理では、まず、RAM領域をクリ
アする等の初期値設定処理が行われる(ステップS28
1)。その後、この実施の形態では、表示制御用CPU
101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS28
2)の確認を行うループ処理に移行する。そして、図4
7に示すように、タイマ割込が発生すると、表示制御用
CPU101は、タイマ割込フラグをセットする(ステ
ップS287)。メイン処理において、タイマ割込フラ
グがセットされていたら、表示制御用CPU101は、
そのフラグをクリアするとともに(ステップS28
3)、表示制御プロセス処理を行う(ステップS28
5)。表示制御プロセス処理では、制御状態に応じた各
プロセスのうち、現在の制御状態に対応したプロセスを
選択して実行する。
【0268】この実施の形態では、タイマ割込は2ms
毎にかかるとする。すなわち、表示制御処理は、2ms
毎に起動される。
【0269】図48は、割込処理による表示制御コマン
ド受信処理を示すフローチャートである。主基板31か
らの表示制御INT信号は表示制御用CPU101の割
込端子に入力されている。よって、主基板31からのI
NT信号がオン状態になると、表示制御用CPU101
において割込がかかる。そして、図48に示す表示制御
コマンドの受信処理が開始される。
【0270】表示制御コマンドの受信処理において、表
示御用CPU101は、まず、各レジスタをスタックに
退避する(ステップS850)。次いで、表示制御コマ
ンドデータの入力に割り当てられている入力ポートから
データを読み込む(ステップS851)。そして、2バ
イト構成の表示制御コマンドのうちの1バイト目である
か否か確認する(ステップS852)。1バイト目であ
るか否かは、受信したコマンドの先頭ビットが「1」で
あるか否かによって確認される。先頭ビットが「1」で
あるのは、2バイト構成である表示制御コマンドのうち
のMODEバイト(1バイト目)のはずである(図21
参照)。そこで、表示制御用CPU101は、先頭ビッ
トが「1」であれば、有効な1バイト目を受信したとし
て、受信したコマンドを受信バッファ領域におけるコマ
ンド受信個数カウンタが示す確定コマンドバッファに格
納する(ステップS853)。
【0271】表示制御コマンドのうちの1バイト目でな
ければ、1バイト目を既に受信したか否か確認する(ス
テップS854)。既に受信したか否かは、受信バッフ
ァに有効なデータが設定されているか否かによって確認
される。
【0272】1バイト目を既に受信している場合には、
受信した1バイトのうちの先頭ビットが「0」であるか
否か確認する。そして、先頭ビットが「0」であれば、
有効な2バイト目を受信したとして、受信したコマンド
を、受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウン
タ+1が示す確定コマンドバッファに格納する(ステッ
プS855)。先頭ビットが「0」であるのは、2バイ
ト構成である表示制御コマンドのうちのEXTバイト
(2バイト目)のはずである(図21参照)。なお、ス
テップS854における確認結果が1バイト目を既に受
信したである場合には、2バイト目として受信したデー
タのうちの先頭ビットが「0」でなければ処理を終了す
る。
【0273】ステップS855において、2バイト目の
コマンドデータを格納すると、コマンド受信個数カウン
タに2を加算する(ステップS856)。そして、コマ
ンド受信カウンタが12以上であるか否か確認し(ステ
ップS857)、12以上であればコマンド受信個数カ
ウンタをクリアする(ステップS858)。その後、退
避されていたレジスタを復帰し(ステップS859)、
割込許可に設定する(ステップS859)。
【0274】この例では、2バイト構成の表示制御コマ
ンドを6個格納可能なリングバッファ形式の受信バッフ
ァが用いられる。従って、受信バッファは、バッファ1
〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信
したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド
受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウ
ンタは、0〜11の値をとる。
【0275】表示制御コマンドは2バイト構成であっ
て、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)と
は、受信側で直ちに区別可能に構成されている。すなわ
ち、先頭ビットによって、MODEとしてのデータを受
信したのかEXTとしてのデータを受信したのかを、受
信側において直ちに検出できる。よって、上述したよう
に、適正なデータを受信したのか否かを容易に判定する
ことができる。そして、適正でないデータは、受信バッ
ファにおいて次の受信データで上書きされることによっ
て消去される。
【0276】図49は、表示制御用CPU101が扱う
表示用乱数を示す説明図である。図49に示すように、
この実施の形態では、表示用乱数として、リーチ種類決
定用乱数、リーチ予告用乱数および大当り予告用乱数が
ある。リーチ種類決定用乱数は変動パターン(リーチ種
類)を決定するためのものである。リーチ予告用乱数は
リーチ予告を行うか否か決定するためのものであり、大
当り予告用乱数は大当り予告を行うか否か決定するため
のものである。
【0277】図50は、抽出されたリーチ種類決定用乱
数値とリーチ種類との関係(図50(A))、抽出され
たリーチ予告用乱数とリーチ予告との関係(図50
(B))、抽出された大当り予告用乱数と大当り予告と
の関係(図50(C))を示す説明図である。
【0278】図50(A)において、A,B,Cは、図
40〜図43における(A),(B),(C)に対応し
ている。すなわち、抽出されたリーチ種類決定用乱数の
値が上段に示される値であれば、表示用CPU101
は、下段に示された変動パターンで図柄の変動を行うこ
とに決定する。例えば、主基板31から変動時間として
29.5秒(リーチ長期間)が通知され、抽出したリー
チ種類決定用乱数の値が21であり、大当りとする場合
には、図43(C)に示された変動パターンで変動を行
うことに決定する。なお、大当りとするか否かは、変動
時間を指定する表示制御コマンドともに送出された左右
中図柄の停止図柄を示す表示制御コマンドにもとづいて
判定される。
【0279】また、リーチとすることを示す表示制御コ
マンドを受信した場合には、表示制御用CPU101
は、リーチ予告用乱数を抽出し、その値が0〜3のいず
れかであればリーチ予告を行わないことに決定し、抽出
値が4または5であればリーチ予告1の態様でリーチ予
告を行うことに決定し、抽出値が6または7であればリ
ーチ予告2の態様でリーチ予告を行うことに決定する。
はずれとすることを示す表示制御コマンドを受信した場
合には、表示制御用CPU101は、リーチ予告用乱数
の抽出値が7であったときにリーチ予告1の態様でリー
チ予告を行うことに決定する。
【0280】さらに、リーチとすることを示す表示制御
コマンドを受信した場合には、表示制御用CPU101
は、大当り予告用乱数を抽出し、大当りとする場合に
は、その値が0であれば大当り予告を行わないことに決
定し、抽出値が1であれば大当り予告1の態様で大当り
予告を行うことに決定し、抽出値が2であれば大当り予
告2の態様で大当り予告を行うことに決定する。また、
大当りとしない場合には、大当り予告用乱数の抽出値が
0または1であれば大当り予告を行わないことに決定
し、抽出値が2であれば大当り予告1の態様で大当り予
告を行うことに決定する。
【0281】図51は、図46に示されたメイン処理に
おける表示制御プロセス処理(ステップS285)を示
すフローチャートである。表示制御プロセス処理では、
表示制御プロセスフラグの値に応じてステップS720
〜S870のうちのいずれかの処理が行われる。各処理
において、以下のような処理が実行される。
【0282】表示制御コマンド受信待ち処理(ステップ
S720):コマンド受信割込処理によって、変動時間
を特定可能な表示制御コマンドを受信したか否か確認す
る。具体的には、確定コマンドバッファに格納された受
信コマンドが、変動時間を特定可能な表示制御コマンド
であるか否か確認する。
【0283】リーチ動作設定処理(ステップS75
0):リーチ時には、図40〜図43に示された変動パ
ターンのうちのいずれのパターンを使用するのかを決定
する。また、リーチ予告および大当り予告を行うか否か
決定するとともに、予告を行うことに決定した場合には
予告の種類を決定する。
【0284】全図柄変動開始処理(ステップS78
0):左右中図柄の変動が開始されるように制御する。
【0285】図柄変動中処理(ステップS810):変
動パターンを構成する各変動状態(変動速度や背景、キ
ャラクタ)の切替タイミングを制御するとともに、変動
時間の終了を監視する。また、左右図柄の停止制御を行
う。
【0286】全図柄停止待ち設定処理(ステップS84
0):変動時間の終了時に、全図柄停止を指示する表示
制御コマンドを受信していたら、図柄の変動を停止し最
終停止図柄(確定図柄)を表示する制御を行う。
【0287】大当り表示処理(ステップS870):変
動時間の終了後、確変大当り表示または通常大当り表示
の制御を行う。
【0288】図52は、表示制御コマンド受信待ち処理
(ステップS720)を示すフローチャートである。表
示制御コマンド受信待ち処理において、表示制御用CP
U101は、まず、コマンド無受信タイマがタイムアウ
トしたか否か確認する(ステップS721)。コマンド
無受信タイマは、所定期間以上主基板31から図柄の変
動を示す表示制御コマンドを受信しなかったときにタイ
ムアウトとする。タイムアウトした場合には、表示制御
用CPU101は、可変表示部9にデモンストレーショ
ン画面を表示する制御を行う(ステップS722)。
【0289】コマンド無受信タイマがタイムアウトして
いなければ、表示制御用CPU101は、変動時間を特
定可能な表示制御コマンドを受信したか否か確認する
(ステップS723)。この実施の形態では、変動時間
を特定可能な表示制御コマンドは、図34に示されたコ
マンドA0,A2,B1,B2,B3のいずれかであ
る。変動時間を特定可能な表示制御コマンドを受信した
場合には、表示制御プロセスフラグの値をリーチ動作設
定処理(ステップS750)に対応した値に変更する
(ステップS724)。
【0290】特別図柄を変動させるときに、主基板31
から図柄制御基板80に最初に送信される表示制御コマ
ンドは、変動時間を示すコマンドと左右中図柄の停止図
柄を指定するコマンドである。それらは、確定コマンド
バッファに格納されている。なお、以下、変動時間を示
すコマンドとともに送られてきた停止図柄を、仮停止図
柄と呼ぶ。
【0291】図53は、リーチ動作設定処理(ステップ
S750)を示すフローチャートである。リーチ動作設
定処理において、表示制御用CPU101は、まず、リ
ーチ予告を行うか否か決定する(ステップS751)。
次いで、変動時間を特定可能な表示制御コマンドから、
リーチにもならないはずれか否か判断する(ステップS
752)。具体的には、コマンドA0またはA2を受信
していたらはずれである。
【0292】はずれであるならば、左右の仮停止図柄が
異なっているものであるか否か確認する(ステップS7
53)。一致していた場合には、右仮停止図柄を1図柄
ずらしたものとする(ステップS754)。そして、左
右中の仮停止図柄を所定の記憶エリアに格納する(ステ
ップS755)。また、監視タイマに7.9秒を設定す
る(ステップS756)。7.9秒は、はずれ時の変動
時間7.8秒に対して余裕を持たせた値であり、監視タ
イマがタイムアウトする前に全図柄停止を指定するコマ
ンドを受信できなかったときには所定の処理が行われ
る。
【0293】ステップS752において、はずれでなか
ったら、すなわち、コマンドB1,B2,B3のいずれ
かを受信していたら、左右の仮停止図柄が同一か否か確
認する(ステップS757)。異なっていた場合には、
右仮停止図柄を左仮停止図柄と同じものにする(ステッ
プS758)。そして、左右中の仮停止図柄を所定の記
憶エリアに格納する(ステップS759)。また、表示
制御用CPU101は、コマンドB1,B2またはB3
に応じた変動時間に0.1秒を加算した値を監視タイマ
に設定する(ステップS760)。そして、リーチ種類
すなわち変動パターンを決定する(ステップS76
1)。また、大当り予告を行うか否か決定する(ステッ
プS762)。
【0294】以上のように、この実施の形態では、表示
制御用CPU101は、可変表示を開始させる際に主基
板31から送出されたコマンドA0,A2,B1,B2
またはB3と受信した左右中仮停止図柄とが矛盾してい
るときには仮停止図柄を補正する。従って、何らかの原
因で左右中仮停止図柄に誤りが生じたととしてもその誤
りは是正される。誤りとは、例えば、主基板31から図
柄制御基板80に至るケーブルにノイズが乗ってコマン
ドにビット誤りが生じたような場合である。この結果、
遊技制御手段が決定したはずれ/リーチと矛盾するよう
な確定図柄の表示がなされることが防止される。
【0295】さらに、再変動ありの場合となしの場合と
で変動時間を異ならせ、再変動を行う変動パターンでは
確変図柄で確定するように構成した場合に、主基板31
から受信したコマンドが再変動ありを指示し、主基板3
1から受信した停止図柄が確変図柄でなかったときに
は、表示制御用CPU101が確変図柄に補正するよう
にしてもよい。例えば、主基板31から停止図柄として
「七」、「六」、「七」を示すコマンドを受信した場合
に、「七」、「七」、「七」に補正する。
【0296】また、表示制御手段は、受信した表示制御
コマンドにもとづいて、大当りとするかはずれとするか
を判断し、停止図柄に応じた遊技演出を行ってもよい。
例えば、図柄停止前に、成功(大当り時には成功につな
がる)・失敗(はずれ時には失敗につながる)、勝ち負
け(大当り時には勝ち,はずれ時には負け)等を遊技者
に想起させるような演出を独自に行ってもよい。さら
に、図柄として人の顔等のキャラクタ図柄を用意し、大
当り時にはそれを想起させるようなキャラクタ図柄(例
えば喜ぶ顔)を表示し、はずれ時にはそれを想起させる
ようなキャラクタ図柄(例えば残念顔)を表示するよう
な演出を独自に行ってもよい。
【0297】そして、表示制御用CPU101は、選択
された変動パターンに応じたプロセステーブルを使用す
ることを決定する(ステップS763)。各プロセステ
ーブルには、その変動パターン中の各変動状態(変動速
度やその速度での変動期間等)が設定されている。ま
た、各プロセステーブルはROMに設定されている。そ
して、表示制御用CPU101は、表示制御プロセスフ
ラグの値を全図柄変動開始処理(ステップS780)に
対応した値に変更する(ステップS764)。
【0298】図54は、ステップS751のリーチ予告
決定処理を示すフローチャートである。リーチ予告決定
処理において、表示制御用CPU101は、まず、リー
チ予告用乱数を抽出する(ステップS751a)。そし
て、リーチとするのかはずれとするのかを確認する(ス
テップS751b)。確認は、主基板31から受信した
停止図柄を示す表示制御コマンドを用いて行われる。は
ずれとする場合には、図50(B)の右側に示されたテ
ーブルを用いて、リーチ予告を行うか否か決定し、予告
を行う場合には予告の態様を決定する(ステップS75
1c)。また、リーチとする場合には、図50(B)の
左側に示されたテーブルを用いて、リーチ予告を行うか
否か決定し、予告を行う場合には予告の態様を決定する
(ステップS751d)。
【0299】そして、リーチ予告を行うことに決定した
場合には、リーチ予告開始時間決定用タイマをスタート
する(ステップS751e)。なお、リーチ予告開始時
間決定用タイマは、図柄の変動開始からリーチ予告発生
までの時間を決定するタイマである。
【0300】図55は、ステップS761のリーチ態様
決定処理を示すフローチャートである。リーチ態様決定
処理において、表示制御用CPU101は、まず、リー
チ種類決定用乱数を抽出する(ステップS761a)。
そして、図50(A)に示されたテーブルを用いてリー
チ種類を決定する(ステップS761b)。
【0301】図56は、ステップS762の大当り予告
決定処理を示すフローチャートである。大当り予告決定
処理において、表示制御用CPU101は、まず、大当
り予告用乱数を抽出する(ステップS762a)。そし
て、大当りとするか否かを確認する(ステップS762
b)。確認は、主基板31から受信した左右中停止図柄
を示す表示制御コマンドを用いて行われる。大当りとし
ない場合には、図50(C)の右側に示されたテーブル
を用いて、大当り予告を行うか否か決定し、予告を行う
場合には予告の態様を決定する(ステップS762
c)。また、大当りとする場合には、図50(C)の左
側に示されたテーブルを用いて、大当り予告を行うか否
か決定し、予告を行う場合には予告の態様を決定する
(ステップS762d)。
【0302】そして、大当り予告を行うことに決定した
場合には、大当り予告開始時間決定用タイマをスタート
する(ステップS762e)。大当り予告開始時間決定
用タイマは、図柄の変動開始から大当り予告1の態様を
表示開始するまでの時間を決定するタイマである。
【0303】図57は、プロセステーブルの構成例を示
す説明図である。それぞれの変動パターンに対応した各
プロセステーブルには、時系列的に、変動速度やその速
度での変動期間、背景やキャラクタの切替タイミング等
が設定されている。また、ある速度での変動期間を決め
るためのプロセスタイマ値も設定されている。また、各
プロセステーブルは、複数の3バイト単位のプロセスデ
ータで構成されている。
【0304】例えば、図41(A)に示された変動パタ
ーンに対応したプロセステーブルにおいて、最初のプロ
セスデータ(3バイト)には、左右中図柄を低速で変動
させることと、次の表示状態切り替えタイミングまでの
時間を示すプロセスタイマ値が設定されている。最初の
変動はパターンaによる変動(加速)であって、まず、
低速変動を開始すべきだからである。
【0305】次に、左図柄を中速で変動させることと、
次の表示状態切り替えタイミングまでの時間を示すプロ
セスタイマ値が設定されている。その次には、右図柄を
中速で変動させることと、次の表示状態切り替えタイミ
ングまでの時間を示すプロセスタイマ値が設定されてい
る。さらに、中図柄を中速で変動させることと、次の表
示状態切り替えタイミングまでの時間を示すプロセスタ
イマ値が設定されている。以降、表示状態をどのように
切り替えるのかと、次の表示状態切り替えタイミングま
での時間を示すプロセスタイマ値とが順次設定されてい
る。
【0306】なお、表示状態切り替えタイミングとは、
左右中図柄のいずれかの変動速度を切り替えるタイミン
グであるが、さらに、背景およびキャラクタの切り替え
タイミングや図柄の差し替えをすべきタイミングも含ま
れる。
【0307】よって、表示制御用CPU101は、プロ
セスタイマのタイムアップによって何らかの表示状態を
変更しなければならないことを知ることができる。そし
て、変更すべき表示状態は、プロセステーブルにおける
次のプロセスデータの3バイト目の設定値から知ること
ができる。
【0308】図43(C)に示されたようなコマ送りを
含む変動パターンでは、変動パターンを構成する各期間
は、送りコマ数に応じて可変となる。そこで、送りコマ
数に応じた各プロセステーブルを用意しておく。表示制
御用CPU101は、変動開始時に、図43(C)に示
されたようなコマ送りを含む変動パターンを使用するこ
とに決定した場合には、仮停止図柄から送りコマ数を算
出する。そして、ステップS765において、送りコマ
数に応じたプロセステーブルを用いることに決定する。
送りコマ数に応じた各プロセステーブルを用意しておけ
ば、変動パターンを構成する各期間が可変となる場合で
あっても、プロセステーブルに設定されているプロセス
タイマ値と3バイト目の設定値とから容易に可変表示制
御を遂行することができる。
【0309】図58は、全図柄変動開始処理(ステップ
S780)を示すフローチャートである。全図柄変動開
始処理において、表示制御用CPU101は、使用する
ことが決定されたプロセステーブルの最初に設定されて
いるプロセスタイマ値でタイマをスタートさせる(ステ
ップS781)。また、3バイト目に設定されている変
動状態を示すデータにもとづいて図柄変動制御、背景お
よびキャラクタの表示制御を開始する(ステップS78
2)。そして、表示制御プロセスフラグの値を図柄変動
中処理(ステップS810)に対応した値に変更する
(ステップS783)。
【0310】図59は、図柄変動中処理(ステップS8
10)を示すフローチャートである。図柄変動中処理に
おいて、表示制御用CPU101は、リーチ予告開始時
間決定用タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ス
テップS811)。タイムアウトしていたら、既に決定
されているリーチ予告態様による表示が行われるように
VDP103を制御する(ステップS812)。また、
大当り予告開始時間決定用タイマがタイムアウトしたか
否か確認する(ステップS813)。タイムアウトして
いたら、大当り予告1の態様による表示が行われるよう
にVDP103を制御する(ステップS814)。
【0311】そして、大当り予告2による予告が行われ
ることに決定していた場合には(ステップS815)、
大当り予告2開始時間決定用タイマをスタートする(ス
テップS816)。この実施の形態では、大当り予告2
は大当り予告1の発展形であるとしているので、大当り
予告2による予告は、大当り予告1による予告がなされ
てから所定時間後(大当り予告2開始時間決定用タイマ
のタイムアウトまで)に行われる。
【0312】また、表示制御用CPU101は、大当り
予告2開始時間決定用タイマがタイムアウトしたか否か
確認する(ステップS817)。タイムアウトしていた
ら、大当り予告2の態様による表示が行われるようにV
DP103を制御する(ステップS818)。
【0313】次いで、表示制御用CPU101は、プロ
セスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステッ
プS819)。プロセスタイマがタイムアウトした場合
には、プロセステーブル中のデータを示すポインタを+
3する(ステップS820)。そして、ポインタが指す
領域のデータが終了コードであるか否か確認する(ステ
ップS821)。終了コードでなければ、ポインタが指
すプロセスデータの3バイト目に設定されている変動状
態を示すデータにもとづいて図柄変動制御、背景および
キャラクタの表示制御を変更するとともに(ステップS
822)、1,2バイト目に設定されているプロセスタ
イマ値でタイマをスタートさせる(ステップS82
3)。
【0314】ステップS821で、終了コードであれ
ば、表示制御プロセスフラグの値を全図柄停止待ち処理
(ステップS840)に対応した値に変更する(ステッ
プS824)。
【0315】図60は、全図柄停止待ち処理(ステップ
S840)を示すフローチャートである。全図柄停止待
ち処理において、表示制御用CPU101は、全図柄停
止を指示する表示制御コマンドを受信しているか否か確
認する(ステップS841)。全図柄停止を指示する表
示制御コマンドを受信していれば、記憶されている仮停
止図柄で図柄を停止させる制御を行う(ステップS84
2)。そして、次の表示制御コマンドの受信までの時間
を監視するために、コマンド無受信タイマをスタートさ
せる(ステップS843)。
【0316】全図柄停止を指定する表示制御コマンドを
受信していない場合には、監視タイマがタイムアウトし
ているかどうか確認する(ステップS845)。タイム
アウトした場合には、何らかの異常が発生したと判断し
て、可変表示部9にエラー画面を表示する制御を行う
(ステップS846)。
【0317】ステップS843の処理を行ったら、表示
制御用CPU101は、表示制御プロセスフラグの値を
大当り表示処理(ステップS870)に対応した値に設
定する(ステップS844)。
【0318】図61は、大当り表示処理(ステップS8
70)を示すフローチャートである。大当り表示処理に
おいて、表示制御用CPU101は、確変大当りか否か
判定する(ステップS871)。表示制御用CPU10
1は、例えば、確定図柄にもとづいて確変大当りか否か
を判定することができる。確変大当りであれば、表示制
御用CPU101は、例えば、「確変大当り」を可変表
示部9に表示させる表示制御を行う(ステップS87
2)。具体的には、「確変大当り」の表示指示をVDP
103に通知する。すると、VDP103は、指示され
た表示の画像データを作成する。また、画像データを背
景画像と合成する。確変大当りでなければ、表示制御用
CPU101は、例えば、「大当り」を可変表示部9に
表示させる表示制御を行う(ステップS873)。
【0319】その後、大当り表示処理では、主基板31
から送信される大当り遊技状態における表示制御コマン
ドにもとづいて可変表示部9の表示制御を行う。例え
ば、ラウンド数の表示等が行われる。そして、主基板3
1から大当り遊技の終了を示す表示制御コマンドを受信
すると(ステップS874)、表示制御プロセスフラグ
の値を表示制御コマンド受信待ち(ステップS720)
に対応した値に設定する(ステップS844)
【0320】以上に説明したように、表示制御手段は、
遊技制御手段から受信した表示制御コマンドにもとづい
て、リーチ種類すなわち識別情報の可変表示パターン
(低速変動、中速変動、高速変動、コマ送り、およびそ
れらの切替時期)を決定するので、遊技制御手段は、具
体的なリーチ種類を決定する処理を行わなくてよい。従
って、遊技制御手段の図柄の可変表示制御に関する負荷
が軽減される。
【0321】また、表示制御手段は、遊技制御手段から
受信した表示制御コマンドにもとづいて、図柄の可変表
示中に可変表示部9にキャラクタを表示させるか否か
と、表示させる場合にはキャラクタの種類も決定する。
従って、遊技制御手段は、表示キャラクタに関して何ら
の制御も行わなくてよいので、遊技制御手段の表示制御
に要する負荷が軽減されている。
【0322】また、表示制御手段は、遊技制御手段から
受信した表示制御コマンドにもとづいて、リーチ予告を
行うか否かと、リーチ予告を行う場合にはいずれのリー
チ予告態様を用いるのかとを決定する。従って、遊技制
御手段は、リーチ予告に関して何らの制御も行わなくて
よいので、遊技制御手段の表示制御に要する負荷が軽減
されている。
【0323】さらに、表示制御手段は、遊技制御手段か
ら受信した表示制御コマンドにもとづいて、大当り予告
を行うか否かと、大当り予告を行う場合にはいずれの大
当り予告態様を用いるのかとを決定する。従って、遊技
制御手段は、大当り予告に関して何らの制御も行わなく
てよいので、遊技制御手段の表示制御に要する負荷が軽
減されている。
【0324】また、可変表示の終了時に、遊技制御手段
から指示された停止図柄で停止するように、所定のタイ
ミングで図柄の差し替え制御を行う。よって、遊技制御
手段は、図柄の変動に関わる制御負荷をさらに軽減する
ことができる。また、図柄の再変動を行う可変表示パタ
ーンでは、再変動前に導出する図柄の種類を決定する。
例えば、遊技制御手段から大当りとなる停止図柄として
確変図柄が指定されている場合には、再変動前に導出す
る図柄として確変とならない図柄を決定し、これを導出
した後に再変動を実行し、その後、停止図柄として指定
された停止図柄を導出する。また、例えば、図42に示
された可変表示パターンでは、変動パターンdの開始時
に図柄の差し替えを行うことによって、変動パターンf
の開始前に表示される図柄の種類を決定することができ
る。従って、遊技制御手段は、図柄の変動に関わる制御
負荷をさらに軽減することができる。
【0325】上記の実施の形態では、各変動パターンに
応じて、用いられる背景およびキャラクタがあらかじめ
決まっていた(図40〜図43参照)。従って、表示制
御用CPU101が、受信した表示制御コマンドに応じ
て変動パターン(リーチ種類)を決定するということ
は、表示される背景およびキャラクタを、それぞれ複数
種類のうちから選択する処理も行われたことになる。し
かし、背景およびキャラクタを変動パターンとは独立に
決定するようにしてもよい。また、上記の実施の形態で
は、どの変動パターンにおいてもキャラクタが表示され
たが、ある変動パターンではキャラクタを登場させなか
ったり、途中から登場させるようにしてもよい。
【0326】なお、上記の実施の形態では、前述した揺
れ動作状態と確定状態とを含めて停止状態と定義してい
る。すなわち、その状態において表示されている図柄が
次の図柄に変更されることのない場合には、それを停止
状態と定義している。
【0327】次に、ランプ制御手段の動作について説明
する。図62は、ランプ制御用CPU351が実行する
メイン処理を示すフローチャートである。メイン処理で
は、まず、RAM領域をクリアする等の初期値設定処理
が行われる(ステップS441)。その後、この実施の
形態では、ランプ制御用CPU351は、タイマ割込フ
ラグの監視(ステップS442)の確認を行うループ処
理に移行する。そして、図63に示すように、タイマ割
込が発生すると、ランプ制御用CPU351は、タイマ
割込フラグをセットする(ステップS447)。メイン
処理において、タイマ割込フラグがセットされていた
ら、ランプ制御用CPU351は、そのフラグをクリア
するとともに(ステップS443)、ランプ制御処理を
行う(ステップS445)。
【0328】この実施の形態では、タイマ割込は2ms
毎にかかるとする。すなわち、ランプ制御処理は、2m
s毎に起動される。
【0329】ランプ制御用CPU351の割込端子に
は、主基板31からの取込信号としてのランプ制御IN
T信号が接続されている。ランプ制御用CPU351が
ランプ制御メイン処理を行っている間に、主基板31か
らランプ制御コマンドが送出されると、取込信号にもと
づく割込が発生し、割込処理によってランプ制御コマン
ド受信処理が実行される。ランプ制御コマンド受信処理
は、図48に示された表示制御コマンド受信割込処理と
同様に構成可能である。
【0330】図64は、ランプ制御処理(ステップS4
45)を示すフローチャートである。ランプ制御処理に
おいて、ランプ制御用CPU351は、コマンド受信個
数カウンタの値が2以上になっているか否か確認する
(ステップS461)。コマンド受信個数カウンタは、
主基板31からの受信コマンドを格納する確定コマンド
バッファの格納コマンドデータ数を示すカウンタであ
る。コマンド受信個数カウンタの値が2以上になってい
るということは、1つ以上のランプ制御コマンドが受信
されていることを意味する。
【0331】そこで、コマンド受信個数カウンタの値が
2以上になっていれば、確定コマンドバッファから受信
コマンドを読み出した後(ステップS462)、ランプ
パターンテーブルにおける受信コマンドに対応したパタ
ーンデータを読み込む(ステップS463)。なお、受
信コマンドを読み出されると、コマンド受信個数カウン
タの値は−2される。ランプパターンテーブルは、例え
ば、図25に示された各ランプ制御コマンドと、各コマ
ンドに対応した制御パターンを示すパターンデータとで
構成される。
【0332】ランプパターンテーブルにパターンデータ
が存在する場合、すなわち、パターンデータが記載され
ていた場合には(ステップS464)、該当する制御パ
ターンを変更する(ステップS465)。例えば、「A
000」のランプ制御コマンドを受信した場合には、装
飾ランプおよび遊技効果ランプ・LEDの制御パターン
を特別図柄の変動停止時の表示パターンに変更する。そ
して、ランプ・LED制御処理(ステップS466)を
実行する。
【0333】図65は、パターンデータに対応したラン
プ・LED制御パターンの一例を示す説明図である。ラ
ンプ・LED制御パターンも、やはりROMに設定され
ている。図65に示された例は、点灯と消灯とを繰り返
すように制御する場合のランプ・LED制御パターンで
あり、点灯時間と消灯時間とが設定されている。
【0334】ランプ・LED制御処理において、ランプ
制御用CPU351は、ランプ・LED制御パターンに
設定されていた点灯時間および消灯時間に従ってランプ
・LED点灯/消灯制御を行う。図65に示された例
は、点灯と消灯とを繰り返す簡単な例であるが、より複
雑な点灯/消灯パターンを実現する場合であっても、ラ
ンプパターンテーブルにランプ制御コマンドに対応した
パターンデータを設定するとともに、各パターンデータ
に対応したランプ・LED制御パターン(具体的な点灯
時間等が設定されているテーブル)を用意しておけば、
任意の点灯/消灯パターンを実現することができる。
【0335】以上のように、この実施の形態では、ラン
プ制御手段が、枠側に設けられているランプやLED等
の発光体を制御するとともに、遊技盤に設けられている
ランプやLED等の発光体を制御する。従って、主基板
31とは別にランプ制御基板35が設けられた構成にお
いて、発光体制御が簡潔に実現できる。また、遊技制御
手段は遊技盤のランプやLED等の発光体を制御する必
要がなくなるので、遊技制御手段の発光体制御に要する
負荷が軽減され、遊技進行制御にかけられる時間が増大
したり、遊技進行制御に割り当てることができるプログ
ラム容量が増大する。
【0336】また、ランプ制御手段は、枠側に設けられ
ている発光体も遊技盤に設けられている発光体もパター
ンデータにもとづいて制御する。よって、遊技制御手段
からのコマンドに応じて発光体表示制御を行うように構
成されていても、ランプ制御手段の構成を簡潔に実現で
きる。
【0337】次に、音声制御手段の動作について説明す
る。図66は、音声制御用CPU701が実行するメイ
ン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、
まず、RAM領域をクリアする等の初期値設定処理が行
われる(ステップS401)。その後、この実施の形態
では、音声制御用CPU701は、タイマ割込フラグの
監視(ステップS402)の確認を行うループ処理に移
行する。そして、図67に示すように、タイマ割込が発
生すると、音声制御用CPU701は、タイマ割込フラ
グをセットする(ステップS407)。メイン処理にお
いて、タイマ割込フラグがセットされていたら、音声制
御用CPU701は、そのフラグをクリアするとともに
(ステップS403)、音声制御処理を行う(ステップ
S405)。
【0338】この実施の形態では、タイマ割込は2ms
毎にかかるとする。すなわち、音声制御処理は、2ms
毎に起動される。
【0339】音声制御用CPU701の割込端子には、
主基板31からの取込信号としての音声制御INT信号
が接続されている。音声制御用CPU701が音声制御
メイン処理を行っている間に、主基板31から音声制御
コマンドが送出されると、取込信号にもとづく割込が発
生し、割込処理によって音声制御コマンド受信処理が実
行される。音声制御コマンド受信処理は、図48に示さ
れた表示制御コマンド受信割込処理と同様に構成可能で
ある。
【0340】図68は、音声制御処理(ステップS40
5)を示すフローチャートである。音声制御処理におい
て、音声制御用CPU701は、コマンド受信個数カウ
ンタの値が2以上になっているか否か確認する(ステッ
プS431)。コマンド受信個数カウンタは、主基板3
1からの受信コマンドを格納する確定コマンドバッファ
の格納コマンドデータ数を示すカウンタである。コマン
ド受信個数カウンタの値が2以上になっているというこ
とは、1つ以上の音声制御コマンドが受信されているこ
とを意味する。
【0341】そこで、コマンド受信個数カウンタの値が
2以上になっていれば、受信コマンドを確定コマンドバ
ッファから読み出した後(ステップS432)、音声パ
ターンテーブルにおける受信コマンドに対応したパター
ンデータを読み込む(ステップS433)。なお、受信
コマンドを読み出されると、コマンド受信個数カウンタ
の値は−2される。また、音声パターンテーブルは、例
えば、図26に示された各音声制御コマンドと、各コマ
ンドに対応した制御パターンを示すパターンデータとで
構成される。
【0342】そして、読み込んだパターンデータに対応
した制御データをROMから読み出し(ステップS43
4)、読み出した制御データにもとづいて以下の音声制
御を行う。制御データとは、音の種類や音継続時間等の
データであり、各パターンデータに対応してROMに設
定されている。
【0343】この実施の形態では、音声合成回路702
は、転送リクエスト信号(SIRQ)、シリアルクロッ
ク信号(SICK)、シリアルデータ信号(SI)およ
び転送終了信号(SRDY)によって制御される。音声
合成回路702は、SIRQがローレベルになると、S
ICKに同期してSIを1ビットずつ取り込み、SRD
Yがローレベルになるとそれまでに受信した各SIから
なるデータを1つの音声再生用データと解釈する。従っ
て、音声制御用CPU701は、SIRQをオン(ロー
レベル)にして(ステップS435)、ROMから読み
出した制御データをSICKに同期してSIとして出力
し(ステップS436)、出力が完了したらSRDYを
ローレベルにする(ステップS437)。音声合成回路
702は、SIによって制御データを受信すると、受信
した制御データに応じた音声を発生する。
【0344】以上のように、各演出制御手段は、遊技制
御手段から受信した制御コマンドに応じて演出部品の制
御を行う。そして、表示制御手段は、受信した制御コマ
ンドにもとづいて、大当り予告等の予告演出を行うか否
かを決定したが、ランプ制御手段および音声制御手段
も、受信した制御コマンドにもとづいて、大当り予告、
リーチ予告、確変予告等の予告演出を行うか否かを決定
し、ランプ点灯パターンや音発生パターンによって予告
演出を行ってもよい。
【0345】また、この実施の形態では、ランプ制御基
板35、音声制御基板70および図柄制御基板80が設
けられているが、1つの演出制御基板を設け、演出制御
基板上に各演出制御手段を搭載し、演出制御基板に対し
て遊技制御手段から制御コマンドを送出する構成にして
もよい。すなわち、遊技制御手段は、演出制御基板に対
して、ランプ制御コマンド、音声制御コマンドおよび表
示制御コマンドを送出する。
【0346】ただし、演出制御基板に搭載されているラ
ンプ制御手段、音声制御手段および表示制御手段は、遊
技制御手段から受信した制御コマンドのうちに必要なも
ののみに従って演出制御を行ってもよい。その場合に
は、複数の演出制御手段が演出制御基板に搭載されてい
ても、遊技制御手段から、制御コマンドを複数の演出制
御手段毎に分けて送出する必要はない。すなわち、演出
内容に応じた一の演出制御コマンドを演出制御基板に対
して送出する。そして、賞球ランプ51や球切れランプ
52等の遊技演出に直接関わらない電気部品を制御する
ための演出制御コマンドを、遊技演出に関連した演出制
御コマンドと別に定義しておく。
【0347】図69は、払出制御用CPU371のメイ
ン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、
払出制御用CPU371は、まず、必要な初期設定を行
う(ステップS601)。
【0348】そして、払出制御用CPU371は、払出
制御用のバックアップRAM領域にバックアップデータ
が存在しているか否かの確認を行う(ステップS60
2)。すなわち、例えば、主基板31のCPU56の処
理と同様に、電源断時にセットされるバックアップフラ
グがセット状態になっているか否かによって、バックア
ップデータが存在しているか否か確認する。バックアッ
プフラグがセット状態になっている場合には、バックア
ップデータありと判断する。バックアップデータなしと
判断された場合には、前回の電源オフ時に未払出の遊技
球がなかったことになり、内部状態を電源断時の状態に
戻す必要がない。従って、払出制御用CPU371は、
停電復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を
実行する(ステップS602,S603)。
【0349】バックアップRAM領域にバックアップデ
ータが存在している場合には、払出制御用CPU371
は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例
ではパリティチェック)を行う(ステップS604)。
不測の電源断が生じた後に復旧した場合には、バックア
ップRAM領域のデータは保存されていたはずであるか
ら、チェック結果は正常になる。チェック結果が正常で
ない場合には、内部状態を電源断時の状態に戻すことが
できないので、停電復旧時でない電源投入時に実行され
る初期化処理を実行する(ステップS605,S60
3)。
【0350】チェック結果が正常であれば、払出制御用
CPU371は、内部状態を電源断時の状態に戻すため
の払出状態復旧処理を行う(ステップS606)。そし
て、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プ
ログラムカウンタ)の指すアドレスに復帰する(ステッ
プS607)。
【0351】通常の初期化処理の実行(ステップS60
3)を終えると、払出制御用CPU371により実行さ
れるメイン処理は、タイマ割込フラグの監視(ステップ
S608)の確認が行われるループ処理に移行する。
【0352】通常の初期化処理では、図70に示すよう
に、レジスタおよびRAMのクリア処理(ステップS6
21)が行われ、所定の初期値の設定が行われる(ステ
ップS622)。そして、初期化処理を終える前に割込
が許可される(ステップS623)。
【0353】この実施の形態では、払出制御用CPU3
71の内蔵タイマ/カウンタが繰り返しタイマ割込を発
生するように設定される。また、繰り返し周期は2ms
に設定される。そして、図71に示すように、タイマ割
込が発生すると、払出制御用CPU371は、タイマ割
込フラグをセットする(ステップS631)。なお、図
71には割込を許可することも明示されているが(ステ
ップS630)、2msタイマ割込処理では、最初に割
込許可状態に設定される。すなわち、2msタイマ割込
処理中には割込許可状態になっている。
【0354】払出制御用CPU371は、ステップS6
08において、タイマ割込フラグがセットされたことを
検出すると、タイマ割込フラグをリセットするとともに
(ステップS609)、払出制御処理を実行する(ステ
ップS610)。以上の制御によって、この実施の形態
では、払出制御処理は2ms毎に起動されることにな
る。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理ではフ
ラグセットのみがなされ、払出制御処理はメイン処理に
おいて実行されるが、タイマ割込処理で払出制御処理を
実行してもよい。
【0355】図72は、ステップS610の払出制御処
理を示すフローチャートである。払出制御処理におい
て、払出制御用CPU371は、まず、中継基板72を
介して入力ポート372bに入力される賞球カウントス
イッチ301A、球貸しカウントスイッチ301Bがオ
ンしたか否かを判定する(スイッチ処理:ステップS6
51)。
【0356】次に、払出制御用CPU371は、センサ
(例えば、払出モータ289の回転数を検出するモータ
位置センサ)からの信号入力状態を確認してセンサの状
態を判定する等の処理を行う(入力判定処理:ステップ
S652)。払出制御用CPU371は、さらに、受信
した払出制御コマンドを解析し、解析結果に応じた処理
を実行する(コマンド解析実行処理:ステップS65
3)。
【0357】次いで、払出制御用CPU371は、主基
板31から払出停止指示コマンドを受信していたら払出
停止状態に設定し、払出開始指示コマンドを受信してい
たら払出停止状態の解除を行う(ステップS654)。
また、プリペイドカードユニット制御処理を行う(ステ
ップS655)。
【0358】また、払出制御用CPU371は、球貸し
要求に応じて貸し球を払い出す制御を行う(ステップS
656)。さらに、払出制御用CPU371は、所定の
賞球を払い出す賞球制御処理を行う(ステップS65
7)。そして、払出制御用CPU371は、出力ポート
372cおよび中継基板72を介して球払出装置97の
払出機構部分における払出モータ289に向けて駆動信
号を出力し、ステップS656の球貸し制御処理または
ステップS657の賞球制御処理で設定された回転数分
払出モータ289を回転させる払出モータ制御処理を行
う(ステップS658)。
【0359】なお、この実施の形態では、払出モータ2
89としてステッピングモータが用いられ、払出モータ
289を制御するために1−2相励磁方式が用いられ
る。従って、具体的には、払出モータ制御処理におい
て、8種類の励磁パターンデータが繰り返し払出モータ
289に出力される。また、この実施の形態では、各励
磁パターンデータが4msずつ出力される。
【0360】次いで、エラー検出処理が行われ、その結
果に応じてエラー表示LED374に所定の表示を行う
(エラー処理:ステップS659)。
【0361】さらに、ターミナル基板160に情報信号
を出力する処理を行う(出力処理:ステップS66
0)。なお、情報信号は、貸し球の払出一単位(例えば
25個)ごとに所定時間オンとなり、続いて所定時間オ
フを出力する信号である。
【0362】図73は、払出制御用CPU371が内蔵
するRAMの使用例を示す説明図である。この例では、
バックアップRAM領域に、総合個数記憶(例えば2バ
イト)と貸し球個数記憶とがそれぞれ形成されている。
総合個数記憶は、主基板31の側から指示された賞球払
出個数の総数を記憶するものである。貸し球個数記憶
は、未払出の球貸し個数を記憶するものである。
【0363】図74は、主基板31から受信した払出制
御コマンドを格納するための受信バッファの一構成例を
示す説明図である。この例では、2バイト構成の払出制
御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式の受信
バッファが用いられる。従って、受信バッファは、確定
コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成さ
れる。そして、受信したコマンドをどの領域に格納する
のかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コ
マンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。
【0364】図75は、割込処理による払出制御コマン
ド受信処理を示すフローチャートである。主基板31か
らの払出制御用のINT信号は払出制御用CPU371
のCLK/TRG2端子に入力されている。例えば、主
基板31からのINT信号がオン状態になると、初期値
として「1」が設定されていたタイマカウンタレジスタ
CLK/TRG2の値が0になって払出制御用CPU3
71において割込がかかる。そして、図75に示す払出
制御コマンドの受信処理が開始される。なお、払出制御
コマンド受信処理の開始番地は、内蔵CTCから出力さ
れる割込ベクタとIレジスタに設定された値とで決定さ
れる番地である。また、タイマカウンタレジスタCLK
/TRG2の値が0になると、その値は自動的に初期値
(この例では「1」)に戻される。
【0365】払出制御コマンドの受信処理において、払
出制御用CPU371は、まず、各レジスタをスタック
に退避する(ステップS670)。なお、割込が発生す
るとCPU371は自動的に割込禁止状態に設定する
が、自動的に割込禁止状態にならないCPUを用いてい
る場合には、ステップS670の処理の実行前に割込禁
止命令(DI命令)を発行することが好ましい。次い
で、払出制御コマンドデータの入力に割り当てられてい
る入力ポート372aからデータを読み込む(ステップ
S671)。そして、2バイト構成の払出制御コマンド
のうちの1バイト目であるか否か確認する(ステップS
672)。1バイト目であるか否かは、受信したコマン
ドの先頭ビットが「1」であるか否かによって確認され
る。先頭ビットが「1」であるのは、2バイト構成であ
る払出制御コマンドのうちのMODEバイト(1バイト
目)のはずである(図21参照)。そこで、払出制御用
CPU371は、先頭ビットが「1」であれば、有効な
1バイト目を受信したとして、受信したコマンドを受信
バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタが示す
確定コマンドバッファに格納する(ステップS67
3)。
【0366】払出制御コマンドのうちの1バイト目でな
ければ、1バイト目を既に受信したか否か確認する(ス
テップS674)。既に受信したか否かは、受信バッフ
ァ(確定コマンドバッファ)に有効なデータが設定され
ているか否かによって確認される。
【0367】1バイト目を既に受信している場合には、
受信した1バイトのうちの先頭ビットが「0」であるか
否か確認する。そして、先頭ビットが「0」であれば、
有効な2バイト目を受信したとして、受信したコマンド
を、受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウン
タ+1が示す確定コマンドバッファに格納する(ステッ
プS675)。先頭ビットが「0」であるのは、2バイ
ト構成である払出制御コマンドのうちのEXTバイト
(2バイト目)のはずである(図21参照)。なお、ス
テップS674における確認結果が1バイト目を既に受
信したである場合には、2バイト目として受信したデー
タのうちの先頭ビットが「0」でなければ処理を終了す
る。
【0368】ステップS675において、2バイト目の
コマンドデータを格納すると、コマンド受信個数カウン
タに2を加算する(ステップS676)。そして、コマ
ンド受信カウンタが12以上であるか否か確認し(ステ
ップS677)、12以上であればコマンド受信個数カ
ウンタをクリアする(ステップS678)。その後、退
避されていたレジスタを復帰し(ステップS679)、
割込許可に設定する(ステップS680)。
【0369】払出制御コマンドは2バイト構成であっ
て、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)と
は、受信側で直ちに区別可能に構成されている。すなわ
ち、先頭ビットによって、MODEとしてのデータを受
信したのかEXTとしてのデータを受信したのかを、受
信側において直ちに検出できる。よって、上述したよう
に、適正なデータを受信したのか否かを容易に判定する
ことができる。なお、このことは、表示制御コマンド、
ランプ制御コマンドおよび音声制御コマンドについても
同様である。
【0370】図76は、払出制御処理におけるステップ
S653のコマンド解析実行処理の一例を示すフローチ
ャートである。コマンド解析実行処理において、払出制
御用CPU371は、確定コマンドバッファ領域中に受
信コマンドがあるか否かの確認を行う(ステップS65
3a)。受信コマンドがあれば、受信した払出制御コマ
ンドが払出個数指示コマンドであるか否かの確認を行う
(ステップS653b)。なお、確定コマンドバッファ
領域中に複数の受信コマンドがある場合には、受信した
払出制御コマンドが払出個数指示コマンドであるか否か
の確認は、最も前に受信された受信コマンドについて行
われる。
【0371】受信した払出制御コマンドが払出個数指示
コマンドであれば、払出個数指示コマンドで指示された
個数を総合個数記憶に加算する(ステップS653
c)。すなわち、払出制御用CPU371は、主基板3
1のCPU56から送られた払出個数指示コマンドに含
まれる賞球数をバックアップRAM領域(総合個数記
憶)に記憶する。
【0372】なお、払出制御用CPU371は、必要な
らば、コマンド受信個数カウンタの減算や確定コマンド
バッファ領域における受信コマンドシフト処理を行う。
また、図23に示されたように、払出制御コマンドは2
バイト構成であって、1バイト目が「F0(H)」であ
れば直ちに払出個数指示コマンドであることを確認でき
る。そして、2バイト目のデータによって、指示された
払出個数を直ちに認識できる。すなわち、払出個数を指
示するコマンドであるのか否かを一の制御信号(MOD
Eバイト)で認識し、実際の払出数を他の制御信号(E
XTバイト)で特定する。
【0373】図77は、払出制御処理におけるステップ
S654の払出停止状態設定処理の一例を示すフローチ
ャートである。払出停止状態設定処理において、払出制
御用CPU371は、確定コマンドバッファ領域中に受
信コマンドがあるか否かの確認を行う(ステップS65
4a)。確定コマンドバッファ領域中に受信コマンドが
あれば、受信した払出制御コマンドが払出停止指示コマ
ンドであるか否かの確認を行う(ステップS654
b)。払出停止指示コマンドであれば、払出制御用CP
U371は、賞球払出停止状態に設定する(ステップS
654c)。
【0374】ステップS654bで受信コマンドが払出
停止指示コマンドでないことを確認すると、受信した払
出制御コマンドが払出開始指示コマンドであるか否かの
確認を行う(ステップS654d)。払出開始指示コマ
ンドであれば、賞球払出停止状態を解除する(ステップ
S654e)。
【0375】なお、払出制御手段は、払出が可能な状態
であるのか否かを示す情報を一の制御信号(MODEバ
イト)で認識し、実際に可能か否かを他の制御信号(E
XTバイト)で特定する。
【0376】図78および図79は、払出制御処理にお
けるステップS656の球貸し制御処理の一例を示すフ
ローチャートである。なお、この実施の形態では、連続
的な払出数の最大値を貸し球の一単位(例えば25個)
とするが、連続的な払出数の最大値は他の数であっても
よい。
【0377】球貸し制御処理において、払出制御用CP
U371は、貸し球払出中であるか否かの確認を行い
(ステップS511)、貸し球払出中であれば図79に
示す球貸し中の処理に移行する。なお、貸し球払出中で
あるか否かは、後述する球貸し処理中フラグの状態によ
って判断される。貸し球払出中でなければ、賞球の払出
中であるか否か確認する(ステップS512)。賞球の
払出中であるか否は、後述する賞球処理中フラグの状態
によって判断される。
【0378】貸し球払出中でも賞球払出中でもなけれ
ば、払出制御用CPU371は、カードユニット50か
ら球貸し要求があったか否かを確認する(ステップS5
13)。要求があれば、球貸し処理中フラグをオンする
とともに(ステップS514)、25(球貸し一単位
数:ここでは100円分)をバックアップRAM領域の
貸し球個数記憶に設定する(ステップS515)。そし
て、払出制御用CPU371は、EXS信号をオンする
(ステップS516)。また、球払出装置97の下方の
球振分部材311を球貸し側に設定するために振分用ソ
レノイド310を駆動する(ステップS517)。さら
に、払出モータ289をオンして(ステップS51
8)、図79に示す球貸し中の処理に移行する。
【0379】なお、払出モータ289をオンするのは、
厳密には、カードユニット50が受付を認識したことを
示すためにBRQ信号をOFFとしてからである。ま
た、球貸し処理中フラグはバックアップRAM領域に設
定される。
【0380】図79は、払出制御用CPU371による
払出制御処理における球貸し中の処理を示すフローチャ
ートである。なお、球貸し処理では、払出モータ289
がオンしていなければオンする。また、この実施の形態
では、ステップS751のスイッチ処理で、球貸しカウ
ントスイッチ301Bの検出出力による遊技球の払出が
なされたか否かの確認を行うので、球貸し制御処理では
貸し球個数記憶の減算などは行われない。
【0381】球貸し中の処理において、払出制御用CP
U371は、貸し球通過待ち時間中であるか否かの確認
を行う(ステップS519)。貸し球通過待ち時間中で
なければ、貸し球の払出を行い(ステップS520)、
払出モータ289の駆動を終了すべきか(一単位の払出
動作が終了したか)否かの確認を行う(ステップS52
1)。具体的には、所定個数の払出に対応した回転が完
了したか否かを確認する。所定個数の払出に対応した回
転は、払出モータ位置センサの出力によって監視され
る。所定個数の払出に対応した回転が完了した場合に
は、払出制御用CPU371は、払出モータ289の駆
動を停止し(ステップS522)、貸し球通過待ち時間
の設定を行う(ステップS523)。
【0382】なお、ステップS520の球貸し処理で
は、払出モータ位置センサのオンとオフとがタイマ監視
されるが、所定時間以上のオン状態またはオフ状態が継
続したら、払出制御用CPU371は、払出モータ球噛
みエラーが生じたと判断する。
【0383】ステップS519で貸し球通過待ち時間中
であれば、払出制御用CPU371は、貸し球通過待ち
時間が終了したか否かの確認を行う(ステップS52
4)。貸し球通過待ち時間は、最後の払出球が払出モー
タ289によって払い出されてから球貸しカウントスイ
ッチ301Bを通過するまでの時間である。貸し球通過
待ち時間の終了を確認すると、一単位の貸し球は全て払
い出された状態であるので、カードユニット50に対し
て次の球貸し要求の受付が可能になったことを示すため
にEXS信号をオフにする(ステップS524)。ま
た、振分ソレノイドをオフするとともに(ステップS5
25)、球貸し処理中フラグをオフする(ステップS5
27)。
【0384】なお、貸し玉通過待ち時間が経過するまで
に最後の払出球が球貸しカウントスイッチ301Bを通
過しなかった場合には、球貸し経路エラーとされる。ま
た、この実施の形態では、賞球も球貸しも同じ払出装置
で行われている。
【0385】球貸し要求の受付を示すEXS信号をオフ
にした後、所定期間内に再び球貸し要求信号であるBR
Q信号がオンしたら、振分ソレノイドおよび払出モータ
をオフせずに球貸し処理を続行するようにしてもよい。
すなわち、所定単位(この例では100円単位)毎に球
貸し処理を行うのではなく、球貸し処理を連続して実行
するように構成することもできる。
【0386】貸し球個数記憶の内容は、遊技機の電源が
断しても、所定期間電源基板910のバックアップ電源
によって保存される。従って、所定期間中に電源が回復
すると、払出制御用CPU371は、貸し球個数記憶の
内容にもとづいて球貸し処理を継続することができる。
【0387】図80および図81は、ステップS757
の賞球制御処理の一例を示すフローチャートである。な
お、この例では、連続的な払出数の最大値を貸し球の一
単位と同数(例えば25個)とするが、連続的な払出数
の最大値は他の数であってもよい。
【0388】賞球制御処理において、払出制御用CPU
371は、貸し球払出中であるか否か確認する(ステッ
プS531)。貸し球払出中であるか否かは、球貸し処
理中フラグの状態によって判断される。貸し球払出中で
なければ賞球の払出中であるか否か確認し(ステップS
532)、賞球の払出中であれば図81に示す賞球中の
処理に移行する。賞球の払出中であるか否かは、後述す
る賞球処理中フラグの状態によって判断される。
【0389】貸し球払出中でも賞球払出中でもなけれ
ば、払出制御用CPU371は、カードユニット50か
らの球貸し準備要求があるか否か確認する(ステップS
533)。球貸し準備要求があるか否かは、カードユニ
ット50から入力されるBRDY信号のオン(要求あ
り)またはオフ(要求なし)を確認することによって行
われる。
【0390】カードユニット50からの球貸し準備要求
がなければ、払出制御用CPU371は、総合個数記憶
に格納されている賞球数(未払出の賞球数)が0でない
か否か確認する(ステップS534)。総合個数記憶に
格納されている賞球数が0でなければ、賞球制御用CP
U371は、賞球処理中フラグをオンし(ステップS5
35)、総合個数記憶の値が25以上であるか否か確認
する(ステップS536)。なお、賞球処理中フラグ
は、バックアップRAM領域に設定される。
【0391】総合個数記憶に格納されている賞球数が2
5以上であると、払出制御用CPU371は、25個分
の遊技球を払い出すまで払出モータ289を回転させる
ように払出モータ289に対して駆動信号を出力するた
めに、25個払出動作の設定を行う(ステップS53
7)。総合個数記憶に格納されている賞球数が25以上
でなければ、払出制御用CPU371は、総合個数記憶
に格納されている全ての遊技球を払い出すまで払出モー
タ289を回転させるように駆動信号を出力するため
に、全個数払出動作の設定を行う(ステップS53
8)。次いで、払出モータ289をオンする(ステップ
S538)。なお、振分ソレノイドはオフ状態であるか
ら、球払出装置97の下方の球振分部材は賞球側に設定
されている。そして、図81に示す賞球制御処理におけ
る賞球払出中の処理に移行する。
【0392】図81は、払出制御用CPU371による
払出制御処理における賞球中の処理の一例を示すフロー
チャートである。なお、賞球中の処理では、払出モータ
289がオンしていなければオンする。また、この実施
の形態では、ステップS751のスイッチ処理で、賞球
カウントスイッチ301Aの検出出力による遊技球の払
出がなされたか否かの確認を行うので、賞球制御処理で
は総合個数記憶の減算などは行われない。
【0393】賞球中の処理において、払出制御用CPU
371は、賞球通過待ち時間中であるか否かの確認を行
う(ステップS540)。賞球通過待ち時間中でなけれ
ば、賞球払出を行い(ステップS541)、払出モータ
289の駆動を終了すべきか(25個または25個未満
の所定の個数の払出動作が終了したか)否かの確認を行
う(ステップS542)。具体的には、所定個数の払出
に対応した回転が完了したか否かを確認する。所定個数
の払出に対応した回転は、払出モータ位置センサの出力
によって監視される。所定個数の払出に対応した回転が
完了した場合には、払出制御用CPU371は、払出モ
ータ289の駆動を停止し(ステップS543)、賞球
通過待ち時間の設定を行う(ステップS544)。賞球
通過待ち時間は、最後の払出球が払出モータ289によ
って払い出されてから賞球カウントスイッチ301Aを
通過するまでの時間である。
【0394】総合個数記憶および貸し球個数記憶の内容
は、遊技機の電源が断しても、所定期間電源基板910
のバックアップ電源によって保存される。従って、所定
期間中に電源が回復すると、払出制御用CPU371
は、総合個数記憶の内容にもとづいて払出処理を継続す
ることができる。
【0395】なお、払出制御用CPU371は、主基板
31から指示された賞球個数を賞球個数記憶で総数とし
て管理したが、賞球数毎(例えば15個、10個、6
個)に管理してもよい。例えば、賞球数毎に対応した個
数カウンタを設け、払出個数指定コマンドを受信する
と、そのコマンドで指定された個数に対応する個数カウ
ンタを+1する。そして、個数カウンタに対応した賞球
払出が行われると、その個数カウンタを−1する(この
場合、払出制御処理にて減算処理を行うようにする)。
その場合にも、各個数カウンタはバックアップRAM領
域に形成される。よって、遊技機の電源が断しても、所
定期間中に電源が回復すれば、払出制御用CPU371
は、各個数カウンタの内容にもとづいて賞球払出処理を
継続することができる。
【0396】ステップS540で賞球通過待ち時間中で
あれば、払出制御用CPU371は、賞球通過待ち時間
が終了したか否かの確認を行う(ステップS545)。
賞球通過待ち時間が終了した時点は、ステップS537
またはステップS538で設定された賞球が全て払い出
された状態である。そこで、払出制御用CPU371
は、賞球通過待ち時間が終了していれば、賞球処理中フ
ラグをオフする(ステップS546)。賞球通過待ち時
間が経過するまでに最後の払出球が賞球カウントスイッ
チ301Aを通過しなかった場合には、賞球経路エラー
とされる。
【0397】なお、この実施の形態では、ステップS5
11、ステップS531の判断によって球貸しが賞球処
理よりも優先されることになるが、賞球処理が球貸しに
優先するようにしてもよい。
【0398】以上のように、この実施の形態では、主基
板31の他に、図柄制御基板80、ランプ制御基板3
5、音声制御基板70および払出制御基板37を設け、
それらの電気部品制御基板上の各制御手段が具体的な遊
技演出制御または価値付与制御を行うように構成したの
で、遊技制御手段の制御負荷が大きく軽減される。ま
た、電源基板910が各基板に使用電圧を供給するの
で、電源供給に関するコストが低減する
【0399】また、主基板31から各電気部品制御基板
への制御コマンドが2つの制御信号で構成され、それら
が正しく受信された場合に制御コマンドにもとづく制御
が開始されるので、誤った制御が行われてしまう可能性
が大きく低減する。そして、各制御手段は、2つの制御
信号のうちの一方によって制御内容の種類を認識し、他
方の制御信号によって詳細な制御内容を特定する構成に
なっているので、コマンド体系の変更等に柔軟に対応す
ることもできる。
【0400】特に、電気部品制御手段のうち、遊技演出
に用いられる電気部品である演出部品を制御する演出部
品制御手段(この例では、表示制御手段、ランプ制御手
段および音声制御手段)は、2つの制御信号のうちの一
方によって演出内容の種類を認識し、他方の制御信号に
よって詳細な演出内容を特定する構成になっているの
で、遊技演出の変更などに応じたコマンド体系の変更等
に柔軟に対応することができる。
【0401】また、各電気部品制御基板とは別個の電源
基板910が設置されているので、複数の電気部品制御
基板に集中的に電源供給を行うことができる。従って、
遊技機の電源供給に関するコストはさほど上昇しない。
さらに、遊技機において電源作成手段が1つであること
から、各電気部品制御基板に対する電源供給の順序付け
も容易である。例えば、主基板31に対して電源供給開
始される前に他の電気部品制御基板に対する電源供給が
開始されれば、遊技機への電源供給開始後直ちに制御信
号が遊技制御手段から送出されるように構成されていて
も、各電気部品制御手段は、遊技制御手段からの取込信
号および制御信号を確実に検知することができる。特
に、電気部品制御手段におけるCPUの割込を生じさせ
る部分も確実に動作開始しているので、取込信号にもと
づく割込も確実に発生する。
【0402】また、遊技制御手段は、電気部品を制御す
る各電気部品制御手段に対して共通形態の制御信号を送
出することができるので、遊技制御手段における制御信
号出力部分の構成が簡略化される。例えば、各電気部品
制御手段に対する制御信号出力処理を1つのモジュール
で実現することができる。さらに、上記の実施の形態の
ように、各電気部品制御手段に対する取込信号(INT
信号)を1つの出力ポートから出力するようにすれば
(図27等参照)、制御信号が共通化されるとともに取
込信号の出力の容易化が図れるので、制御信号出力部分
の構成をさらに簡略化することができる。
【0403】また、1つの指令について、共通化されて
いる2つの制御信号が送出されているので、基板間で一
方のデータにエラーが生じても、電気部品制御手段にお
いて、容易にそのことを検出でき、誤った制御信号にも
とづいて電気部品制御がなされてしまうことがより確実
に防止される。例えば、上述した実施の形態のように、
2つの制御信号のそれぞれの特定ビットに異なる値を設
定しておけば、電気部品制御手段は、容易にいずれのデ
ータを受信したのかを判断することができ、エラー(す
なわち1バイト抜け)の発生を容易に検知することがで
きる。さらに、取込信号にもとづく割込処理で制御信号
を取り込むように構成されている場合には、割込処理に
おいて容易にデータエラーを検知することができるの
で、割込処理の実行時間を短くすることができる。
【0404】そして、演出部品制御手段が、制御信号に
対応して行われる演出制御(例えばリーチ演出)につい
て、制御信号を受信したら複数種類の演出内容から選択
して演出を行うように構成されている場合には、遊技制
御手段の遊技演出選択に関する負担が軽減される。ま
た、制御信号の種類も低減する。遊技制御手段の遊技演
出選択に関する負担が軽減するので、遊技制御手段は、
他の制御にかけることができるより多くの時間を確保で
き、全体として、遊技演出の内容を豊富にすることがで
きる。
【0405】なお、上記の各実施の形態のパチンコ遊技
機1は、始動入賞にもとづいて可変表示部9に可変表示
される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせに
なると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種
パチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放
する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価
値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技機や、
始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が
所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役
物への入賞があると所定の権利が発生または継続する第
3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。
【0406】また、パチンコ遊技機に限られず、スロッ
ト機等においても、何らかの動作をする電気部品を制御
するための電気部品制御基板が備えられている場合など
には本発明を適用することができる。
【0407】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、遊技機
を、遊技制御基板とは別体に設けられ電気部品を制御す
るための電気部品制御手段を各々搭載した複数の電気部
品制御基板と、遊技制御基板および電気部品制御基板に
対して必要な電源を供給する電源基板とを備え、遊技制
御手段が、電気部品の制御に関連する制御信号と制御信
号の取込を指令する取込信号とを出力し、所定の電気部
品制御手段が取込信号に応じて割込を発生し、割込の発
生に応じて実行される処理によって制御信号を取り込
み、取り込んだ制御信号に従って電気部品の制御を行う
ように構成したので、遊技制御手段の処理負担が軽減さ
れ、遊技進行制御にかけられる時間が増大したり、遊技
進行制御に割り当てることができるプログラム容量が増
大する等の効果がある。また、例えば取込信号が入力ポ
ートに入力される場合には電気部品制御手段は極めて短
い周期で入力ポート監視を行う必要があるが、上記のよ
うに構成すれば、そのような監視を行う必要はなく、電
気部品制御手段においても制御信号取込に要する負担が
軽減される効果がある。さらに、各電気部品制御基板と
は別個の電源基板が設置されているので、複数の電気部
品制御基板に集中的に電源供給を行うことができ、遊技
機の電源供給に関するコストを低減できるとともに、遊
技制御手段および電気部品制御手段の立ち上げ順序付け
等が容易になる。
【0408】電気部品制御手段が、電気部品としての可
変表示装置を制御する表示制御手段を含む場合には、遊
技制御手段の画像表示制御に関する負荷が軽減される。
【0409】電気部品制御手段が、電気部品としての音
発生手段を制御する音制御手段を含む場合には、遊技制
御手段の音発生制御に関する負荷が軽減される。
【0410】電気部品制御手段が、電気部品としての発
光体を制御する発光体制御手段を含む場合には、遊技制
御手段の発光体点灯/消灯制御に関する負荷が軽減され
る。
【0411】電気部品制御手段が、遊技の進行に応じて
所定条件が成立した場合に価値付与を行う価値付与手段
を制御する価値付与制御手段を含む場合には、遊技制御
手段の価値付与制御に関する負荷が軽減される。
【0412】電源基板から電源供給が開始され電気部品
制御手段が立ち上がった後に遊技制御手段が遊技の進行
の制御が可能な状態になるように構成されている場合に
は、遊技制御手段が制御可能な状態になったときには既
に電気部品制御手段が動作可能状態になっていることが
保証され、遊技制御手段が制御信号を出力したにもかか
わらず電気部品制御手段の側で取り込まれないといった
不都合を回避することができる。
【0413】遊技制御手段が、複数の制御信号および取
込信号を出力することによって、電気部品を制御するた
めの一の制御内容を電気部品制御手段に伝達するように
構成されている場合には、電気部品制御手段の側で複数
の制御信号が正常に取り込まれないと制御を開始しない
ように構成することによって、制御信号の確実性を向上
させることができる。
【0414】遊技制御手段が、複数の電気部品制御手段
への制御信号の出力に1つの制御信号出力モジュールを
共通に用いるように構成されている場合には、遊技制御
プログラムのコマンドの送出に関するモジュールが簡略
化され、プログラム容量を増大させず、プログラム保守
が容易になるとともに、他機種へのプログラム流用も容
易になる。
【0415】一の制御内容が2つの制御信号で構成さ
れ、一方の制御信号が制御の種類を特定可能なデータで
あり、他方の制御信号が制御内容の詳細を特定可能なデ
ータであるように構成されている場合には、電気部品制
御手段の側で制御信号の識別が容易になり、また、コマ
ンド体系の変更等に柔軟に対応することもできる。
【0416】制御信号出力モジュールが、RAMテーブ
ルから制御信号を読み出して出力するように構成され、
遊技制御手段が、電気部品制御手段に対して制御信号を
出力する際に、RAMテーブルに、取込信号の出力先で
ある電気部品制御手段に対応した出力ポートを特定可能
な情報と制御信号とを設定するように構成されている場
合には、制御信号出力モジュールはRAMテーブルの内
容を参照するだけで制御信号を出力することができ、制
御信号出力モジュールの構成がより簡略化される。
【0417】取込信号にもとづく割込処理が、電気部品
制御処理に優先して実行されるように構成されている場
合には、遊技制御手段から制御信号が送出された場合に
常に直ちに制御信号取込処理を開始することができ、電
気部品制御手段は、制御信号を取りこぼすことなく確実
に取込処理を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図であ
る。
【図2】 パチンコ遊技機の裏面に設けられている各基
板を示す説明図である。
【図3】 パチンコ遊技機の機構盤を背面からみた背面
図である。
【図4】 機構板に設置されている中間ベースユニット
周りの構成を示す正面図である。
【図5】 球払出装置を示す分解斜視図である。
【図6】 遊技制御基板(主基板)の回路構成を示すブ
ロック図である。
【図7】 図柄制御基板内の回路構成を示すブロック図
である。
【図8】 ランプ制御基板内の回路構成を示すブロック
図である。
【図9】 音声制御基板内の回路構成を示すブロック図
である。
【図10】 払出制御基板および球払出装置の構成要素
などの賞球に関連する構成要素を示すブロック図であ
る。
【図11】 電源基板の一構成例を示すブロック図であ
る。
【図12】 リセット管理回路の構成例を示すブロック
図である。
【図13】 リセットICとその周辺のICの出力信号
の様子を示すタイミング図である。
【図14】 主基板におけるCPUが実行するメイン処
理の例を示すフローチャートである。
【図15】 遊技制御処理の例を示すフローチャートで
ある。
【図16】 各乱数を示す説明図である。
【図17】 打球が始動入賞口に入賞したことを判定す
る処理を示すフローチャートである。
【図18】 可変表示の停止図柄を決定する処理および
リーチ種類を決定する処理を示すフローチャートであ
る。
【図19】 大当たり判定の処理を示すフローチャート
である。
【図20】 特別図柄プロセス処理を示すフローチャー
トである
【図21】 制御コマンドのコマンド形態の一例を示す
説明図である。
【図22】 制御コマンドを構成する8ビットの制御信
号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図23】 払出制御コマンドの内容の一例を示す説明
図である。
【図24】 表示制御コマンドの内容の一例を示す説明
図である。
【図25】 ランプ制御コマンドの内容の一例を示す説
明図である。
【図26】 音声制御コマンドの内容の一例を示す説明
図である。
【図27】 コマンド送信テーブルの一構成例を示す説
明図である。
【図28】 コマンド制御処理の処理例を示すフローチ
ャートである。
【図29】 コマンド送信ルーチンを示すフローチャー
トである。
【図30】 可変表示部に表示される左右中図柄の例を
示す説明図である。
【図31】 可変表示部に表示される背景図柄の例を示
す説明図である。
【図32】 可変表示部に表示されるキャラクタの例を
示す説明図である。
【図33】 可変表示部に表示されるキャラクタの例を
示す説明図である。
【図34】 図柄の可変表示期間を特定可能な表示制御
コマンドおよび全図柄の停止を指示する表示制御コマン
ドを示す説明図である。
【図35】 左図柄の停止図柄の表示制御コマンドを示
す説明図である。
【図36】 中図柄の停止図柄の表示制御コマンドを示
す説明図である
【図37】 右図柄の停止図柄の表示制御コマンドを示
す説明図である。
【図38】 図柄の各変動パターンを構成する変動状態
を示す説明図である。
【図39】 リーチとしないはずれ時の図柄の変動の一
例を示すタイミング図である。
【図40】 リーチ時の図柄の変動の一例を示すタイミ
ング図である。
【図41】 リーチ時の図柄の変動の一例を示すタイミ
ング図である。
【図42】 リーチ時の図柄の変動の一例を示すタイミ
ング図である。
【図43】 リーチ時の図柄の変動の一例を示すタイミ
ング図である。
【図44】 特別図柄プロセス処理における全図柄変動
開始待ちの処理を示すフローチャートである。
【図45】 特別図柄プロセス処理における全図柄停止
待ち処理を示すフローチャートである。
【図46】 表示制御用CPUが実行するメイン処理を
示すフローチャートである。
【図47】 タイマ割込処理を示すフローチャートであ
る。
【図48】 コマンド受信割込処理を示すフローチャー
トである。
【図49】 表示用乱数を示す説明図である。
【図50】 表示用乱数とリーチ態様、リーチ予告態様
および大当り予告態様との関係を示す説明図である。
【図51】 表示制御プロセス処理を示すフローチャー
トである。
【図52】 表示制御プロセス処理の表示制御コマンド
受信待ち処理を示すフローチャートである。
【図53】 表示制御プロセス処理のリーチ動作設定処
理を示すフローチャートである。
【図54】 リーチ予告決定処理を示すフローチャート
である。
【図55】 リーチ態様決定処理を示すフローチャート
である。
【図56】 大当り予告決定処理を示すフローチャート
である。
【図57】 表示制御プロセステーブルの構成例を示す
説明図である。
【図58】 表示制御プロセス処理の全図柄停止待ち処
理を示すフローチャートである。
【図59】 表示制御プロセス処理の全図柄変動開始処
理を示すフローチャートである。
【図60】 表示制御プロセス処理の全図柄停止待ち処
理を示すフローチャートである。
【図61】 表示制御プロセス処理の大当り表示処理を
示すフローチャートである。
【図62】 ランプ制御用CPUが実行するメイン処理
を示すフローチャートである。
【図63】 タイマ割込処理を示すフローチャートであ
る。
【図64】 ランプ制御処理を示すフローチャートであ
る。
【図65】 パターンデータに対応したランプ・LED
制御パターンの一例を示す説明図である。
【図66】 音声制御用CPUが実行するメイン処理を
示すフローチャートである。
【図67】 タイマ割込処理を示すフローチャートであ
る。
【図68】 音声制御処理を示すフローチャートであ
る。
【図69】 払出制御用CPUが実行するメイン処理の
例を示すフローチャートである。
【図70】 払出制御用CPUの初期化処理の一例を示
すフローチャートである。
【図71】 払出制御用CPUのタイマ割込処理の例を
示すフローチャートである。
【図72】 払出制御用CPUが実行する払出制御処理
の例を示すフローチャートである。
【図73】 払出制御手段におけるRAMの一構成例を
示す説明図である。
【図74】 確定コマンドバッファの一構成例を示す説
明図である。
【図75】 払出制御用CPUのコマンド受信処理の例
を示すフローチャートである。
【図76】 コマンド解析実行処理の例を示すフローチ
ャートである。
【図77】 払出停止状態設定処理の例を示すフローチ
ャートである。
【図78】 球貸し制御処理の例を示すフローチャート
である。
【図79】 球貸し制御処理の例を示すフローチャート
である。
【図80】 賞球制御処理の例を示すフローチャートで
ある。
【図81】 賞球制御処理の例を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
9 可変表示部 10 普通図柄表示器 31 遊技制御基板(主基板) 35 ランプ制御基板 37 払出制御基板 56 CPU 57 I/Oポート 70 音声制御基板 80 図柄制御基板 101 表示制御用CPU 351 ランプ制御用CPU 371 払出制御用CPU 701 音声制御用CPU 910 電源基板

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技者が所定の遊技を行うことが可能な
    遊技機であって、 遊技の進行を制御する遊技制御手段を搭載した遊技制御
    基板と、 前記遊技制御基板とは別体に設けられ、遊技機に設けら
    れた電気部品を制御するための電気部品制御手段を各々
    搭載した複数の電気部品制御基板と、 前記遊技制御基板および前記電気部品制御基板に対して
    必要な電源を供給する電源基板とを備え、 前記遊技制御手段は、電気部品の制御に関連する制御信
    号と制御信号の取込を指令する取込信号とを前記電気部
    品制御基板に対して出力し、 前記複数の電気部品制御基板に搭載された電気部品制御
    手段のうちの所定の電気部品制御手段は、前記取込信号
    に応じて割込を発生し、その割込の発生に応じて実行さ
    れる処理によって制御信号を取り込み、取り込んだ制御
    信号に従って電気部品の制御を行うことを特徴とする遊
    技機。
  2. 【請求項2】 電気部品制御手段は、電気部品としての
    可変表示装置を制御するための表示制御手段を含む請求
    項1記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 電気部品制御手段は、電気部品としての
    音発生手段を制御するための音制御手段を含む請求項1
    または請求項2記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 電気部品制御手段は、電気部品としての
    発光体を制御するための発光体制御手段を含む請求項1
    ないし請求項3記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 電気部品制御手段は、遊技の進行に応じ
    て所定条件が成立した場合に所定量の価値付与を行う価
    値付与手段を制御するための価値付与制御手段を含む請
    求項1ないし請求項4記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 電源基板から電源供給が開始され電気部
    品制御手段が立ち上がった後に遊技制御手段は遊技の進
    行の制御が可能な状態になる請求項1ないし請求項5記
    載の遊技機。
  7. 【請求項7】 遊技制御手段は、複数の制御信号および
    それに対応する複数の取込信号を出力することによっ
    て、電気部品を制御するための一の制御内容を電気部品
    制御手段に伝達する請求項1ないし請求項6記載の遊技
    機。
  8. 【請求項8】 複数の電気部品制御手段は、それぞれが
    異なる電気部品を制御し、 遊技制御手段は、複数の電気部品制御手段への制御信号
    の出力について1つの制御信号出力モジュールを共通に
    用いる請求項1ないし請求項7記載の遊技機。
  9. 【請求項9】 一の制御内容は2つの制御信号で構成さ
    れ、2つの制御信号のうちの一方の制御信号は制御の種
    類を特定可能なデータであり、他方の制御信号は制御内
    容の詳細を特定可能なデータである請求項7記載の遊技
    機。
  10. 【請求項10】 制御信号出力モジュールは、所定のR
    AMテーブルから制御信号を読み出して出力し、 遊技制御手段は、制御信号を出力する際に、前記所定の
    RAMテーブルに、取込信号の出力先である電気部品制
    御手段に対応した出力ポートを特定可能な情報と制御信
    号とを設定する請求項8記載の遊技機。
  11. 【請求項11】 電気部品を制御するための電気部品制
    御処理は定期的に発生する割込に応じて実行され、取込
    信号にもとづく割込処理は、前記電気部品制御処理に優
    先して実行される請求項1ないし請求項10記載の遊技
    機。
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