JP2001336905A - 磁気センサ - Google Patents

磁気センサ

Info

Publication number
JP2001336905A
JP2001336905A JP2000155396A JP2000155396A JP2001336905A JP 2001336905 A JP2001336905 A JP 2001336905A JP 2000155396 A JP2000155396 A JP 2000155396A JP 2000155396 A JP2000155396 A JP 2000155396A JP 2001336905 A JP2001336905 A JP 2001336905A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
detection
magnetic sensor
core
output
detected
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000155396A
Other languages
English (en)
Inventor
Shogo Momose
正吾 百瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd filed Critical Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2000155396A priority Critical patent/JP2001336905A/ja
Publication of JP2001336905A publication Critical patent/JP2001336905A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
  • Measuring Magnetic Variables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つのセンサユニットで2次元または3次元
の磁気センサとなり、そのサイズを小さく構成できるよ
うにする。 【解決手段】 磁気センサ1は、励磁コイル3が巻かれ
た励磁コア2と、検出コイル5が巻かれた複数の検出コ
ア4とからなり、検出コア4は、励磁コア2と被検出物
6とが相対移動する移動方向と、移動方向と交わる方向
とに少なくとも1つずつ配置されるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気センサに関す
る。さらに詳述すると、本発明は、磁束の変化に基づい
て、被検出物の表面の凹凸形状や、被検出物の位置を検
出する磁気センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、磁束の変化を測定して被検出物
(金属)の表面の凹凸形状を検出する磁気センサがあ
る。図16に、従来の磁気センサ101の構造の一例を
示す。
【0003】この磁気センサ101は、磁性体からなり
励磁コイル103が巻かれた励磁コア102と、検出コ
イル105が巻かれた2つの検出コア104とが、一体
形成されて直線上に配置されている。
【0004】磁気センサ101は、励磁コイル103に
電流を流し励磁して、励磁コア102と検出コア104
とで、図中二点鎖線で示す磁路を形成するようにし、被
検出物106が図中X方向に移動するに際して、励磁コ
ア102と検出コア104間の磁束の変化に応じて変化
する検出コイル105からの出力を測定して、被検出物
106の移動の有無や表面の凹凸形状を検出するように
している。被検出物106は、図中Y方向に移動しても
良いが、いずれも、磁気センサ101では、特定された
一方向に対してのみ検出できる。また、この磁気センサ
101では、2つの磁路のうち、感部用の磁路は図中矢
印Aで示す1つであり、他方の磁路は温度特性の改善や
差動出力を取り出すために用いられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
磁気センサ101では、その感部は被検出物106の移
動方向に対しての直線上の形状を知るのみであるから、
被検出物106の面の形状を知るには2つ以上のセンサ
ユニットが必要である。また、磁気センサ101では、
被検出物106の一方向即ち1次元の移動のみの検出が
可能であり、被検出物106の2次元平面での移動や3
次元空間での傾き等は検出できない。
【0006】したがって、磁気センサが検出する次元を
増すと、複数個のセンサユニットが必要となり、磁気セ
ンサが全体として大型化してしまうという問題がある。
【0007】そこで、本発明は、1つのセンサユニット
で2次元または3次元の磁気センサとなり、そのサイズ
を小さく構成できる磁気センサを提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、励磁コイルが巻かれた励磁
コアと、検出コイルが巻かれた複数の検出コアとからな
り、検出コアを、励磁コアと被検出物とが相対移動する
移動方向と、移動方向と交わる方向とに少なくとも1つ
ずつ配置するようにしている。
【0009】したがって、励磁コアと複数の検出コアと
が、直線上に配置されるのではなく、被検出物に対して
面を形成するように配置されるため、1つのセンサユニ
ットで2次元、又は3次元の磁気センサとして利用する
ことができる。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
記載の磁気センサにおいて、検出コアを、移動方向と、
移動方向と交わる方向とに、それぞれ励磁コアを挟んで
反対側にも配置するようにしている。
【0011】したがって、感部の電気的バランスが取り
易くなり、温度特性に対して有利な構成となる。また、
対向する検出コイルの出力の出力差から、被検出物表面
の凹凸を検出するようにして分解能を向上することがで
きる。
【0012】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または2のいずれかに記載の磁気センサにおいて、検出
コアを、励磁コアを中心とした同心上に配置するように
している。
【0013】したがって、励磁コアを中心として均等に
検出コアを配置することで、配置の不均等を是正するた
めの電気的処理を低減することができる。
【0014】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
から3のいずれかに記載の磁気センサにおいて、移動方
向と交わる方向を、移動方向と直交する方向であるもの
としている。
【0015】したがって、励磁コアと複数の検出コアと
が、被検出物に対して面を形成するように配置され、1
つのセンサユニットで2次元または3次元の磁気センサ
として利用することができる。また、感部の電気的バラ
ンスが取り易くなり、温度特性に対して有利な構成とな
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0017】図1から図3に本発明の磁気センサの実施
の一形態を示す。この磁気センサ1は、磁性体からな
り、励磁コイル3が巻かれた励磁コア2と、検出コイル
5が巻かれた複数の検出コア4とからなり、検出コア4
は、励磁コア2と被検出物6とが相対移動する移動方向
と、移動方向と交わる方向とに少なくとも1つずつ配置
されるようにしている。
【0018】磁気センサ1は、励磁コイル3に電流を流
し励磁して、磁束の発生部である1つの励磁コア2と、
磁束引き込み部である複数の検出コア4とで磁路(図1
にて二点鎖線で示す。)を形成するようにし、被検出物
6と磁気センサ1との相対移動に際して、励磁コア2と
各検出コア4との間の磁束の変化に応じて変化する各検
出コイル5からの出力を測定して、被検出物6の表面の
凹凸形状や、被検出物6の移動方向及びその角度を検出
するようにしている。
【0019】磁気センサ1の磁性材料としては、例え
ば、フェライト、センダスト、パーマロイ等が用いられ
る。なお、図1に示す磁気センサ1では、励磁コア2と
複数の検出コア4とが一体化して形成したものとしてい
るが、これに限らず、それぞれ別体の励磁コア2と複数
の検出コア4とを結合して磁気センサ1を構成するよう
にしても良い。また、励磁コア2と複数の検出コア4と
で形成される形状は特に限定されるものではない。本実
施形態での励磁コア2及び検出コア4は、円柱形状とし
ているが、これに限定されず、例えば、角柱形状等、適
宜加工性を考慮した形状を選択することができることは
勿論である。
【0020】検出コア4は、励磁コア2と被検出物6と
が相対移動する移動方向と、移動方向と交わる方向との
それぞれに配置されていれば良く、設けられる数やその
配置位置が特に限定されるものではない。
【0021】図1は、検出コア4の配置の好ましい一例
を示す。この場合、例えば、励磁コア2と被検出物6と
が相対移動する基準となる移動方向(以下、本明細書で
は基準方向と呼ぶ。)をY軸方向として、Y軸にそれぞ
れ直交する方向をX軸方向及びZ軸方向とする。また、
X軸とY軸とによるXY平面を磁気センサ1の検出面と
なるようにする。なお、磁気センサ1は、後述するよう
に、検出面上での被検出物6の移動方向及びその角度、
即ちXY平面上の2次元の位置検出が可能であり、測定
時においての被検出物6の移動方向は、基準方向即ちY
軸方向と一致する必要はない。
【0022】本実施形態の磁気センサ1では、Y軸方向
及びX軸方向にそれぞれ、励磁コア2を中心として、検
出コア4を対称となるように配置している。また、各検
出コア4は、励磁コア2との距離がそれぞれ等しくなる
ように、励磁コア2を中心とした同一円上に配置するよ
うにしている。
【0023】ただし、検出コア4の配置は、このような
配置に限られものではない。例えば、基準方向と交わる
方向とが直交するものでなくとも良く、また、各方向に
それぞれ配置された検出コア4と励磁コア2との距離は
異なるものであっても良い。また、励磁コア2を中心と
したX軸方向とY軸方向とで半径の異なる同心円上に、
検出コア4を配置するものとしても良い。検出コア4の
配置によって、磁路が均一のものとならない場合でも、
例えば、各検出コイル5からの出力に電気的処理を付加
することで調整することが可能である。また、励磁コア
2を中心として対称に検出コア4を配置するものに限ら
ず、例えば、X軸方向とY軸方向のそれぞれに検出コア
4を1つずつ配置するようにしても良い。
【0024】一方、本実施形態のように、励磁コア2を
中心として均等に検出コア4を配置することで、配置の
不均等を是正するための電気的処理を低減することがで
きる。また、本実施形態のように、励磁コア2を挟んで
検出コア4を対称に配置することで、例えば、対向する
検出コイル5,5の出力に対し減算回路を利用すること
で、周囲温度の影響等を相殺して温度特性を改善するこ
とができる。また、当該減算回路での出力差から、被検
出物6表面の凹凸を検出するようにして分解能を向上す
ることができる。
【0025】なお、基準方向と交わる方向とは、一方向
に限らず多方向でも良く、例えば、励磁コア2を中心と
して、多数の検出コア4を多方向に配置するものとして
も良い。
【0026】図2に、本実施形態の磁気センサ1の回路
構成の一例を示す。励磁コイル3は、交流電源7に接続
され、また、各検出コイル5は回路8に接続され各出力
が測定される。なお、各検出コイル5の巻き方向は検出
コイル5の出力が同位相となる方向としている。
【0027】このように構成された磁気センサ1によれ
ば、例えば、次のようにして、被検出物6の移動方向及
びその角度、即ちXY平面上の2次元の位置検出が可能
である。
【0028】交流電源7により励磁される励磁コア2で
は、被検出物6が相対移動する空間に磁界を発生させ
る。この磁界中を被検出物6が通過することで、対応す
る検出コア4a,4b,4c,4dの磁束が変化し、こ
れに応じて各検出コイル5a,5b,5c,5dの出力
Va,Vb,Vc,Vdが変化する。
【0029】例えば、被検出物6が非磁性金属である場
合において、検出コア4aの上部に被検出物6がある場
合は、被検出物6に発生する渦電流が磁束を減少させ検
出コイル5aの出力電圧Vaが低下する。これにより、
出力電圧Va,Vb,Vc,Vdを測定し比較すること
で、被検出物6が検出コア4aの上部にあることが検出
できる。
【0030】また、被検出物6が検出コア4bの上部に
移動した場合は、同様に検出コイル5bの出力電圧Vb
が低下して、これにより被検出物6が検出コア4bの上
部にあることが検出される。また、被検出物6が検出コ
ア4dの上部に移動した場合は、同様に検出コイル5d
の出力電圧Vdが低下して、被検出物6が検出コア4d
の上部にあることが検出される。
【0031】また、被検出物6が、例えば、検出コア4
a上部と検出コア4d上部との中間に位置する場合は、
出力電圧Va,Vdがそれぞれ低下するため、これによ
って被検出物6の位置が検出される。さらに、被検出物
6が、検出コア4aと検出コア4dとの一方に近づいて
いる場合においては、出力電圧Va,Vdの低下する出
力差或いは比率によって、この被検出物6の位置が検出
される。
【0032】このように、磁気センサ1によれば、1つ
のセンサユニットにより、被検出物6の移動方向及びそ
の角度、即ちXY平面上の2次元の位置検出が可能であ
る。なお、被検出物6が磁性体の場合は磁束が増すの
で、被検出物6が検出コア4の上部にある場合には、対
応する検出コイル5の出力電圧が、非磁性金属とは逆に
増加する。この場合でも、各検出コイル5a,5b,5
c,5dの出力Va,Vb,Vc,Vdの変化を測定す
ることで、2次元の位置検出が可能であることは上記の
説明と同様である。
【0033】また、図3は、本実施形態の磁気センサ1
の回路8に減算回路9a,9bを用いた場合の一例を示
す。この場合、検出コイル5aの出力と検出コイル5b
の出力は、各々AC−DC変換10,10を通して減算
回路9aに接続される。また、検出コイル5cの出力と
検出コイル5dの出力も同様に、各々AC−DC変換1
0,10を通して減算回路9bに接続される。
【0034】この場合、例えば、被検出物6が検出コア
4aから検出コア4bの方向に移動したとき、出力V1
では、正弦波1周期分の出力波形11が得られる。ま
た、この場合、被検出物6が通過することがなかった検
出コア4cと検出コア4dについては、減算回路9bに
より、検出コイル5c,5dの等しい出力を互いに打ち
消しあって、出力V2の出力波形12はフラットにな
る。また、被検出物6が検出コア4aから検出コア4c
の方向に移動した場合は、例えば、出力V1では出力波
形13が、出力V2では出力波形14が得られる。した
がって、被検出物6の移動パターンによって、減算回路
9aでの出力V1と、減算回路9bでの出力V2との出
力波形は異なり、これらの出力波形を測定、解析するこ
とで、被検出物6の2次元の位置検出が可能となる。ま
た、減算回路9a,9bを利用することで、周囲温度の
影響等を相殺して温度特性を改善することができる。
【0035】このように構成された磁気センサ1によれ
ば、例えば、被検出物6の平面度を測定することが可能
である。例えば、磁気センサ1の感部すなわち各検出コ
ア4を、平面度を検出する被検出物6の表面に向けて配
置する。この場合、例えば、各検出コイル5の出力が同
じであれば、被検出物6に傾きがなく平面度が良いと判
断することができる。一方、被検出物6に傾きがある場
合は、例えば被検出物6が磁性体の場合は、被検出物6
の傾きにより、被検出物6に最も近い検出コア4の出力
が一番大きくなり、当該検出コア4と対向する検出コア
4即ち被検出物6に最も遠い検出コア4の出力は下が
る。したがって、各検出コイル5の出力を測定すること
で、被検出物6の平面度を測定することができる。
【0036】次に、本発明の磁気センサの第二の実施形
態として、磁気センサをコイン等の平面形状の識別に適
用する場合の一例について説明する。本実施形態の磁気
センサ1’を図4に示す。この磁気センサ1’は、励磁
コイル3が巻かれた励磁コア2を中心とした同一円周上
に、検出コイル5が巻かれた多数の検出コア4を、励磁
コア2となす角度が90度より小さい間隔となるように
配置している。
【0037】磁気センサ1’上に、例えば被検出物6で
あるコイン(以下、コイン6と呼ぶ。)が配置される
と、磁気センサ1’では、コイン6の表面上の凹凸に応
じて、多数の検出コア4にそれぞれ巻かれた検出コイル
5の出力から、詳細な出力パターンを得ることができ
る。これにより、例えば、あらかじめ見本となる正規の
出力パターンを得ておき、磁気センサ1’により測定さ
れた出力パターンと比較することで、コイン6の平面形
状の識別が可能となる。
【0038】なお、磁気センサ1’における検出コア4
を設ける数及び配置する間隔は、特に限定されるもので
はない。より多くの検出コア4を設けるようにすれば、
磁気センサ1の精度を向上することができる。したがっ
て、要求される磁気センサ1’の精度及び製造コストと
の兼ね合いから、検出コア4を配置する間隔を選択する
ようにしても良い。
【0039】次に、本発明の磁気センサの第三の実施形
態として、本発明の磁気センサを用いて被検出物6の3
次元の傾きを検出する方法の一例について説明する。本
実施形態の磁気センサ1”を図5に示す。この磁気セン
サ1”は、例えば、励磁コイル3が巻かれた励磁コア2
を中心とした同一円周上に、検出コイル5が巻かれた8
個の検出コア4を等間隔で配置するようにしている。
【0040】被検出物6は、例えば、図中矢印C方向に
回転している回転軸部材(以下、回転軸部材6と呼
ぶ。)である。
【0041】また、本実施形態では、回転軸部材6の軸
ずれのない初期状態の軸方向をZ軸方向とし、Z軸方向
にそれぞれ直交する図5及び図6に示す方向にX軸方向
及びY軸方向をとる。磁気センサ1”は、例えば、対向
している検出コア4aと検出コア4eとを結ぶ方向を基
準方向とし、基準方向がZ軸方向と平行となるように、
また検出面がYZ平面に向かうように、回転軸部材6と
所定の距離をおいて配置される。
【0042】磁気センサ1”によれば、例えば、次のよ
うにして回転軸部材6の軸ずれを検出することができ
る。
【0043】まず、回転軸部材6に軸ずれがない状態で
の各検出コイル5の出力レベルの状態を得て、これを基
準パターンとする。図7は、基準パターンの一例であ
り、横軸に示す各検出コア4(検出コイル5)に応じた
出力レベルを縦軸に示す。なお、横軸に付したaからh
の記号は、検出コア4aから検出コア4hに対応したも
のである。この場合、回転軸部材6に最も近い検出コア
4aと検出コア4eにおいて出力レベルがもっとも大き
くなり、かつ同じ出力レベルとなる。
【0044】ここで、図8に示すように回転軸部材6が
Y軸方向(同図中右側)に傾いた場合は、各検出コイル
5の出力レベルは図9に示すようなものとなる。この場
合、回転軸部材6に最も近い検出コア4hと検出コア4
dの出力がもっとも大きくなり、かつ同じ出力レベルと
なる。すなわち、この場合の出力パターンは、図9中の
破線で示す基準パターンから左方向に移動したものとな
る。
【0045】また、図10に示すように回転軸部材6が
X軸方向(同図中手前)に傾いた場合は、各検出コイル
5の出力レベルは図11に示すようなものとなる。この
場合、回転軸部材6が近づく検出コア4aでは基準パタ
ーンより出力レベルが大きくなり、一方、回転軸部材6
が離れる検出コア4eでは基準パターンより出力レベル
が小さくなる。すなわち、この場合の出力パターンは、
同図中の破線で示す基準パターンから、図中実線で示す
出力パターンに変形したものとなる。
【0046】したがって、磁気センサ1”によれば、基
準パターンと磁気センサ1”で検出される出力パターン
とを比較、解析することで、回転軸部材6の軸ずれ及び
その方向を検出することができる。これにより、従来の
磁気センサ1では複数個のセンサユニットが必要であっ
た、X軸Y軸Z軸の3次元空間における回転軸部材6の
傾きを、1つの磁気センサ1”で検出することができ
る。
【0047】なお、磁気センサ1”に設けられる検出コ
ア4の数は8個に限定されるものではなく、必要とされ
る磁気センサ1”の精度に合わせて適宜その数を増減す
るようにしても良い。
【0048】次に、本発明の磁気センサの第四の実施形
態として、上述した磁気センサ1を2つ用いて、図12
に示す球体40の回転軸Sを検出する方法に適用する場
合の一例について説明する。
【0049】球体40は、例えば、非金属材に複数の金
属ピンが付されたものである。球体40は、例えば、そ
の中心Oを通る任意の回転軸Sに対し回転自由に配置さ
れる。
【0050】2つの磁気センサ1は、例えば、球体40
の中心Oを原点とするX軸,Y軸,Z軸による3次元空
間において、XY平面を検出面としてZ軸上に、YZ平
面に向けてX軸上に、それぞれ球体40と所定の距離を
おいて配置される。なお、これら2つの磁気センサ1を
特に区別する場合は、前者を磁気センサ1a、後者を磁
気センサ1bと呼ぶ。
【0051】上述したように、磁気センサ1では、2次
元平面での被検出物6の移動方向及びその角度の検出が
可能である。したがって、球体40が回転軸Sを中心に
回転した場合、これに伴う球体40に付された金属ピン
の移動から、磁気センサ1aでは、XY平面での金属ピ
ンの移動方向と角度を検出することができる。また、磁
気センサ1bでは、YZ平面での金属ピンの移動方向と
角度を検出することができる。これらの情報から球体4
0の回転軸Sを求めることができる。
【0052】例えば、図13に示すように、球体40に
付された金属ピン(以下、金属ピンを被検出物6として
金属ピン6と呼ぶ。)が磁気センサ1上を同図において
右上から左下へ移動する場合に、金属ピン6の移動方向
と角度を検出する一例について説明する。この場合、金
属ピン6が磁気センサ1に近づく際には、検出コイル5
aの出力が最大となるが、検出コイル5cにおいても出
力が出るので、検出コイル5aと検出コイル5cの出力
差或いは比率により、金属ピン6が磁気センサ1に近づ
く際の2次元平面上の位置を検出することができる。同
様に、金属ピン6が磁気センサ1を通過して離れる際の
2次元平面上の位置を検出することができる。したがっ
て、例えば、これら検出された2点の位置を結べば、2
次元平面上での金属ピン6の移動方向と角度を検出する
ことができる。したがって、磁気センサ1aによりXY
平面での金属ピン6の移動方向と角度を検出し、磁気セ
ンサ1bによりYZ平面での金属ピン6の移動方向と角
度を検出することで、球体40の回転軸Sを求めること
ができる。
【0053】なお、球体40の回転軸Sを求めるための
磁気センサは、4つの検出コア4を備えた磁気センサ1
に限られず、例えば、8つの検出コア4を備えた磁気セ
ンサ1”を用いても良い。この場合、図14に示すよう
に、例えば、金属ピン6が磁気センサ1”上を同図にお
いて右上から左下へ移動する場合において、金属ピン6
が磁気センサ1”に近づく際に検出コイル5hより出力
が得られ、また、金属ピン6が磁気センサ1”を通過し
て離れる際に検出コイル5dより出力が得られので、2
次元平面上での金属ピン6の移動方向と角度を検出する
ことができる。なお、さらに、検出コア4を増設した磁
気センサを用いるものとしても良い。
【0054】また、上記の球体40と2つの磁気センサ
1による3次元の位置検出を、3次元マウスに適用する
ものとしても良い。
【0055】以上のように、本発明の磁気センサ1によ
れば、1つのセンサユニットで2次元または3次元の磁
気センサとして利用することができる。したがって、従
来の磁気センサでは複数のセンサユニットが必要であっ
た被検出物6の表面の形状の識別、被検出物6の2次元
平面での位置、3次元空間での傾きの検出を、1つのセ
ンサユニットで行なうことができ、磁気センサの小型化
を図ることができる。さらに、検出可能な次元が増すこ
とで、3次元マウスへの適用等、磁気センサ1の用途も
増える。
【0056】また、励磁コア2を中心に、複数の検出コ
ア4を均等又は対称に配置することで、各々の感部の電
気的バランスが取り易くなり、温度特性に対して有利な
構成となる。
【0057】なお、上述の実施形態は本発明の好適な実
施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能
である。
【0058】例えば、図15に示すように、励磁コア2
にフランジ2aを設けるようにしても良い。これによ
り、2次元平面での被検出物6の移動方向及びその角度
の検出をより精度良く行なうことができる。
【0059】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1記載の磁気センサでは、検出コアを、励磁コアと被検
出物とが相対移動する移動方向と、移動方向と交わる方
向とに少なくとも1つずつ配置するようにしているの
で、励磁コアと複数の検出コアとが、被検出物に対して
面を形成するように配置されるため、1つのセンサユニ
ットで2次元、又は3次元の磁気センサとして利用する
ことができる。これにより、従来の磁気センサでは複数
のセンサユニットが必要であった被検出物の表面の形状
の識別、被検出物の2次元平面での位置、3次元空間で
の傾きの検出を、1つのセンサユニットで行なうことが
でき、磁気センサの小型化を図ることができる。さら
に、検出可能な次元が増すことで、3次元マウスへの適
用等、磁気センサの用途も増える。
【0060】さらに、請求項2記載の磁気センサでは、
検出コアを、移動方向と、移動方向と交わる方向とに、
それぞれ励磁コアを挟んで反対側にも配置するようにし
ているので、感部の電気的バランスが取り易くなり、温
度特性に対して有利な構成となる。また、対向する検出
コイルの出力の出力差から、被検出物表面の凹凸を検出
するようにして分解能を向上することができる。
【0061】さらに、請求項3記載の磁気センサでは、
検出コアを、励磁コアを中心とした同心上に配置するよ
うにしているので、均等に検出コアを配置することで、
配置の不均等を是正するための電気的処理を低減するこ
とができる。
【0062】さらに、請求項4記載の磁気センサでは、
移動方向と交わる方向を、移動方向と直交する方向とし
ているので、励磁コアと複数の検出コアとが、被検出物
に対して面を形成するように配置され、1つのセンサユ
ニットで2次元または3次元の磁気センサとして利用す
ることができる。これにより、従来の磁気センサでは複
数のセンサユニットが必要であった被検出物の表面の形
状の識別、被検出物の2次元平面での位置、3次元空間
での傾きの検出を、1つのセンサユニットで行なうこと
ができ、磁気センサの小型化を図ることができる。さら
に、検出可能な次元が増すことで、3次元マウスへの適
用等、磁気センサの用途も増える。また、感部の電気的
バランスが取り易くなり、温度特性に対して有利な構成
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気センサの実施形態の一例を示す概
略斜視図である。
【図2】同磁気センサでの出力を得るための回路の一例
を示す概略回路図である。
【図3】同磁気センサでの回路において減算回路を用い
た場合の一例を示す概略回路図である。
【図4】本発明の磁気センサの実施形態の他の例を示
し、コインの平面形状の識別に適用する場合の一例を示
す概略斜視図である。
【図5】本発明の磁気センサの実施形態の他の例を示す
概略背面図であり、被検出物の3次元の傾きを検出する
場合の一例を示す。
【図6】同磁気センサの概略平面図である。
【図7】被検出物の軸ずれがない状態での各検出コイル
の出力レベルを示す図である。
【図8】同磁気センサの概略背面図を示し、被検出物が
Y軸方向(本図中右側)に傾いた場合を示す図である。
【図9】上図の状態における各検出コイルの出力レベル
を示す図である。
【図10】同磁気センサの概略背面図を示し、被検出物
がX軸方向(本図中手前)に傾いた場合を示す図であ
る。
【図11】上図の状態における各検出コイルの出力レベ
ルを示す図である。
【図12】本発明の磁気センサの実施形態の他の例を示
し、球体の回転軸を検出する方法に適用する場合の一例
を示す概略斜視図である。
【図13】同磁気センサの概略平面図を示し、被検出物
が磁気センサ上を通過する場合の一例を示す図である。
【図14】8つの検出コアを備えた磁気センサの概略平
面図を示し、被検出物が磁気センサ上を通過する場合の
一例を示す図である。
【図15】本発明の磁気センサの他の例を示す、概略側
断面図である。
【図16】従来の磁気センサの一例を示す概略斜視図で
ある。
【符号の説明】
1,1’,1” 磁気センサ 2 励磁コア 3 励磁コイル 4 検出コア 5 検出コイル 6 被検出物
フロントページの続き Fターム(参考) 2F063 AA03 AA06 AA37 AA41 BA30 BC01 BC03 BC05 BC07 BD16 BD17 CA34 CB01 DA01 DA05 DD05 DD06 GA03 KA01 LA23 LA30 2F077 AA13 AA31 CC02 FF03 FF21 TT06 TT35 TT51 VV01 2G017 AA04 AD04 AD05 BA03 BA05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励磁コイルが巻かれた励磁コアと、検出
    コイルが巻かれた複数の検出コアとからなり、上記検出
    コアは、上記励磁コアと被検出物とが相対移動する移動
    方向と、該移動方向と交わる方向とに少なくとも1つず
    つ配置されてなる磁気センサ。
  2. 【請求項2】 上記検出コアは、上記移動方向と、上記
    移動方向と交わる方向とに、それぞれ上記励磁コアを挟
    んで反対側にも配置されてなることを特徴とする請求項
    1記載の磁気センサ。
  3. 【請求項3】 上記検出コアは、上記励磁コアを中心と
    した同心上に配置されてなることを特徴とする請求項1
    または2のいずれかに記載の磁気センサ。
  4. 【請求項4】 上記移動方向と交わる方向は、上記移動
    方向と直交する方向であることを特徴とする請求項1か
    ら3のいずれかに記載の磁気センサ。
JP2000155396A 2000-05-25 2000-05-25 磁気センサ Pending JP2001336905A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000155396A JP2001336905A (ja) 2000-05-25 2000-05-25 磁気センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000155396A JP2001336905A (ja) 2000-05-25 2000-05-25 磁気センサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001336905A true JP2001336905A (ja) 2001-12-07

Family

ID=18660345

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000155396A Pending JP2001336905A (ja) 2000-05-25 2000-05-25 磁気センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001336905A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010025856A (ja) * 2008-07-23 2010-02-04 Japan Aerospace Exploration Agency 球体の非接触式3軸角速度計測法
JP2012088228A (ja) * 2010-10-21 2012-05-10 Tdk Corp 1対の部材の相対位置を検知する方法および機構
WO2014142306A1 (ja) * 2013-03-14 2014-09-18 株式会社東芝 渦電流探傷装置、渦電流探傷方法、及び渦電流探傷プログラム
JP2016516978A (ja) * 2013-03-08 2016-06-09 コミサリア ア レネルジ アトミク エ オウ エネルジ アルタナティヴ 自動的に磁性体を認識する方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010025856A (ja) * 2008-07-23 2010-02-04 Japan Aerospace Exploration Agency 球体の非接触式3軸角速度計測法
JP2012088228A (ja) * 2010-10-21 2012-05-10 Tdk Corp 1対の部材の相対位置を検知する方法および機構
JP2016516978A (ja) * 2013-03-08 2016-06-09 コミサリア ア レネルジ アトミク エ オウ エネルジ アルタナティヴ 自動的に磁性体を認識する方法
WO2014142306A1 (ja) * 2013-03-14 2014-09-18 株式会社東芝 渦電流探傷装置、渦電流探傷方法、及び渦電流探傷プログラム
JP2014199240A (ja) * 2013-03-14 2014-10-23 株式会社東芝 渦電流探傷装置、渦電流探傷方法、及び渦電流探傷プログラム
US10001458B2 (en) 2013-03-14 2018-06-19 Kabushiki Kaisha Toshiba Eddy current flaw detection device, eddy current flaw detection method, and eddy current flaw detection program

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11506517B2 (en) Magnetic angular position sensor
EP3321638B1 (en) Measuring an absolute angular position
US7049924B2 (en) Electromagnetic induction type position sensor
CN108489379B (zh) 具有扰动场抑制的角度传感器
JP5500785B2 (ja) 磁気センサ
US6992482B2 (en) Magnetic field sensor having a switchable drive current spatial distribution
JP6043721B2 (ja) 改良型位置センサ
US7956610B2 (en) Sensor for sensing a magnetic field direction, magnetic field direction sensing, method for producing magnetic field sensors, and write-in apparatus for producing magnetic field sensors
CN110645882B (zh) 稳健对抗干扰场的位置传感器系统和方法
EP3550269A1 (en) System for measuring angular position and method of stray field cancellation
JP2018072344A (ja) 磁気センサを用いた多次元測定システムならびに関連するシステム、方法、および集積回路
JP4529783B2 (ja) マグネト・インピーダンス・センサ素子
CN111609872A (zh) 用于旋转角度检测和3d操纵杆功能的传感器系统
CN108603920B (zh) 磁场测定方法及磁场测定装置
JP5014968B2 (ja) ポジションセンサ
JP2698805B2 (ja) 磁界の強度及び方向を決定するための装置、並びに該装置の使用法
JP5201493B2 (ja) 位置検出装置及び直線駆動装置
US20050140363A1 (en) Sensor for detection of the orientation of a magnetic field
JPS5856912B2 (ja) 2次元磁気スケ−ル装置
JP4900838B2 (ja) 位置検出装置及び直線駆動装置
JP2017129431A (ja) 近接センサ
JP2001336905A (ja) 磁気センサ
JP5348009B2 (ja) 角度センサ
CN114577101A (zh) 用于测量线性位移的涡流传感器装置
JP2001022992A (ja) 物体種別判定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040805

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040901

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050105