JP2001330659A - 海中における物体位置検出方法および物体位置検出装置 - Google Patents

海中における物体位置検出方法および物体位置検出装置

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JP2001330659A
JP2001330659A JP2000149147A JP2000149147A JP2001330659A JP 2001330659 A JP2001330659 A JP 2001330659A JP 2000149147 A JP2000149147 A JP 2000149147A JP 2000149147 A JP2000149147 A JP 2000149147A JP 2001330659 A JP2001330659 A JP 2001330659A
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JP2000149147A
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Hideki Endo
英樹 遠藤
Hiroshi Isshiki
浩 一色
Yukihiro Terada
幸博 寺田
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Hitachi Zosen Corp
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Hitachi Zosen Corp
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  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】海中での物体の位置を精度良く検出し得る物体
位置検出方法を提供する。 【解決手段】海底の被検出トランスポンダまでの深さを
複数層(N層)に分割するとともに、これら分割された
各層(hn)における音速(Cn)と音波の屈折角
(θn)に関するパラメータ(km)とを未知数として、
各層での音波の通過時間(Δτmn)の合計値が、上記測
定された伝達時間(τm)に等しいという下記(a)式
に示す時間方程式、および上記各層を通過する際の音波
の水平距離成分の合計値と、基準位置と被検出物体との
最短距離の水平成分に等しいという下記(b)式に示す
距離方程式を、各基準位置に対してそれぞれ作成し、か
つこれらの方程式を作成する際に、基準位置の箇所を、
上記深さを分割した層の数よりも1個多く設けたように
したもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば海底に載置
された物体の位置を検出する物体位置検出方法および物
体位置検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、海底に載置された被検出物体の位
置を検出する場合、音波が利用されている。すなわち、
被検出物体としてトランスポンダを使用し(勿論、被検
出物体にトランスポンダを設けておいてもよい)、海面
に設けられた音波発信器から音波を発射してトランスポ
ンダから返送される音波を受信して、音波の往復の時間
を測定するとともに、所定の海域での海面付近での音波
の速度を測定し、この音波の海中速度を使用して音波発
信器とトランスポンダとの間の距離を求めることによ
り、海底のトランスポンダの位置を検出していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の検出方法によると、音波発信器とトランスポンダとの
間の距離を求める際に、海面付近にて測定した音速を使
用しているが、通常、音速はその水深に応じて異なるた
め、海底のトランスポンダの検出位置の精度が悪いとい
う問題があった。
【0004】そこで、本発明は、海中での物体の位置を
精度良く検出し得る物体位置検出方法および物体位置検
出装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の海中における物体位置検出方法は、海中に
存在する水深が既知の被検出物体と、海面上の複数箇所
(M箇所)に設けられた基準位置(xFm)との間の音波
の伝達時間(τm)をそれぞれ測定することにより、基
準位置に対する被検出物体の相対水平位置(xB −xFm
)を検出する方法であって、被検出物体までの深さを
複数層(N層)に分割するとともに、これら分割された
各層(hn)における音速(Cn)と音波の屈折角
(θn)またはこの屈折角に関するパラメータとを未知
数として、各層における音波の通過時間(Δτmn)の合
計値が、上記測定された伝達時間(τm)に等しいとい
う下記(a)式に示す時間方程式、および上記各層を通
過する際の音波の水平距離成分の合計値が、基準位置と
被検出物体との間の最短距離の水平成分に等しいという
下記(b)式に示す距離方程式を、各基準位置に対して
それぞれ作成し、かつこれらの方程式を作成する際に、
基準位置の箇所を、上記深さを分割した層の数よりも少
なくとも1個多く設けるようにした検出方法である。
【0006】
【数3】 また、本発明の海中における物体位置検出装置は、海中
に配置されるとともに水深が既知である被検出物体と、
海面上の複数箇所(M箇所)に設けられるとともに水平
面上での位置が既知である基準位置(xFm)と、上記各
基準位置に設けられて被検出物体から発信される音波を
受信して当該被検出物体から基準位置までの音波の伝達
時間(τm)をそれぞれ測定する伝達時間検出手段と、
上記基準位置の座標位置および上記伝達時間検出手段に
て測定された伝達時間を入力するとともに、被検出物体
までの深さを複数層(N層)に分割するとともに、これ
ら分割された各層(hn)における音速(Cn)と音波の
屈折角(θn)およびこの屈折角に関するパラメータと
を未知数として、各層における音波の通過時間(Δ
τmn)の合計値が、上記測定された伝達時間(τm)に
等しいという下記(c)式に示す時間方程式、および上
記各層を通過する際の音波の水平距離成分の合計値が、
基準位置と被検出物体との間の最短距離の水平成分(x
B −xFm )に等しいという下記(d)式に示す距離方
程式を、各基準位置に対してそれぞれ作成する方程式作
成部と、この方程式作成部で作成された複数個の方程式
を解く演算部とを具備するとともに、上記基準位置の箇
所を、上記深さを分割した層の数よりも少なくとも1個
多く設けたものである。
【0007】
【数4】 上記の物体位置検出方法および物体位置検出装置による
と、海中を複数層に分割するとともに、各層において、
音速および音波の屈折角またはこの屈折角に関するパラ
メータ並びに海中における被検出物体の位置を未知数と
して方程式を立て、そしてこれらの解を得るようにした
ので、海中環境が不明な状態でも、海中の音速とともに
海中における物体の位置を、精度良く検出し得る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の海中
における物体位置検出装置および物体位置検出方法を、
図1および図2に基づき説明する。
【0009】本実施の形態においては、海底に配置され
たトランスポンダの位置を、例えば海面に浮遊・係留さ
れたトランスポンダを使用して正確に検出することによ
り、地殻の変動を検出(計測)する場合について説明す
る。
【0010】すなわち、この物体位置検出装置は、図1
および図2に示すように、海面上に浮遊・係留されると
ともに例えばGPSシステムにより自己の三次元位置が
それぞれ既知である音波発信用の複数個(M個)の基準
トランスポンダ(基準位置、または基準物体)1
(1m;m=0,1〜M−1)と、深さHが既知である
海底に配置(設置)されるとともに音波を受信してその
応答音波を発信する被検出トランスポンダ(被検出物
体)2と、上記基準トランスポンダ1から発信されたト
リガー用音波を受信して被検出トランスポンダ2から発
信される音波を受信して音波の往復伝達時間(到達時間
ともいう)を測定する時間測定器(伝達時間検出手段)
3と、この時間測定器3で得られた伝達時間を入力し
て、基準トランスポンダ1に対する最短距離の水平成分
すなわち海底面または海面への投影2次元距離を求める
演算装置4とから構成されている。
【0011】上記時間測定器3は基準トランスポンダ1
側に設けられるとともに、演算装置4は、通常、地上の
監視センター(図示せず)に設けられており、したがっ
て基準トランスポンダ1側には、時間測定器3にて測定
した測定時間および当該基準トランスポンダ1の位置デ
ータを監視センター側に送るための送信機(図示せず)
が具備されている。
【0012】なお、一個の基準トランスポンダ1と被検
出トランスポンダ2との間を通過する音波の最短時間の
伝達経路を音線といい、上述したように、ある基準トラ
ンスポンダ1mに関する音線Sに関する事項について
は、添え字「m」を用いるとともに、ある層hに関する
事項については、添え字「n」を用いる。
【0013】上記演算装置4は、既知である水深Hを複
数層(N層)に分割する層分割部11と、この層分割部
11にて分割された層hnごとに音速Cnおよび音波の屈
折角θmnを未知数とする複数個の方程式を作成する方程
式作成部12と、この方程式作成部12にて作成された
複数個の方程式を連立させて解くための演算部13とか
ら構成されている。
【0014】ここで、上記方程式作成部12における方
程式の作成方法について説明する。なお、層分割部11
にて、被検出トランスポンダ2が配置された水深Hが既
知であるとともにN層に分割され、また音速Cnおよび
屈折角θmnについては水深に依存するものとし、流速は
ゼロとする。
【0015】上記分割された各層における層厚をh
n(n=0,1,〜,N−1)、各層における音速をCn
(n=0,1,2,・・・,N−1)、音波の屈折角
を、すなわち音線Smが鉛直線Vと交わる角度をθ
mn(m=0,1,2,・・・,M−1;n=0,1,
2,・・・,N−1)とする。
【0016】また、海底の三次元座標系をO(x,y,
z)で与えるとともに、基準トランスポンダ1の位置を
Fm(xFm,0,zFm)、海底の被検出トランスポンダ
2の位置をPB(xB,0,zB)とする。
【0017】ここで、ある基準トランスポンダ1mから
発信された音波が、ある層hnを通過するのに要する時
間をΔτmnとすると、下記(1)式が成立する。
【0018】
【数5】 したがって、音波が海面上のある基準トランスポンダ1
mと海底の被検出トランスポンダ2との間を、その音線
mに沿って通過する、すなわち伝達する伝達時間をτm
(往復伝達時間の半分である)とすると、下記(2)式
が成立する。
【0019】
【数6】 また、スネルの法則より、下記(3)式が成立する。
【0020】
【数7】 さらに、海面上の基準トランスポンダ1mの位置xFm
海底の被検出トランスポンダ2の位置xBとの間の水平
位置に関しては、下記(4)式が成立する。
【0021】
【数8】 ところで、1個の基準トランスポンダ1mと、海底の被
検出トランスポンダ2とを結ぶ1つの音線Smに対し
て、上記(2)式がN個および(4)式が1個得られる
ことになり、したがって1つの音線Smに対して合計
(N+1)個の方程式を立てることができる。
【0022】したがって、合計M(N+1)個の方程式
に対して、未知数はθmn( m=0,1,2,・・・,
M−1;n=0,1,2,・・・,N−1)がMN個、
n(n=0,1,2,・・・,N−1)がN個、およ
びxBが1個、合計(MN+N+1)個となり、M=N
+1であれば、未知数の数と方程式の数とが等しくなる
ため、未知数を決定することができる。
【0023】以下、便宜のために、下記(5)式に示す
ように、屈折角に関する新たなパラメータkm(m=
0,1,・・・,M−1)を未知数として導入する。
【0024】
【数9】 上記(5)式より下記(6)式が得られ、この(6)式
から下記(7)式および(8)式が得られる。
【0025】
【数10】 このように、未知数θmnの代わりに未知数kmを用い
て、伝達時間に関する(2)式を変形すると、下記
(9)式が得られる。
【0026】
【数11】 また、同様に、距離に関する(4)式を変形すると、下
記(10)式が得られる。
【0027】
【数12】 ここで、上記(9)式および(10)式の右辺を、下記
(11)式および(12)式に示すように、Fiおよび
iと置くと、下記(13)式および(14)式が得ら
れる。
【0028】
【数13】 すなわち、上記(13)式および(14)式を、水深を
分割した個数(N)よりも、1個多い(M=N+1)基
準トランスポンダ1を配置して、( N+1)本の音線
Sに関して(13)式および(14)式に係る方程式を
( N+1)×( N+1)個立てるとともに、この連立
方程式を解くことにより、被検出トランスポンダ2の位
置を求めることができる。
【0029】なお、上記連立方程式を直接解くのが困難
であるため、数値解法を使用すれば、比較的、容易に解
くことができる。以下、数値解法について、概略的に説
明する。
【0030】まず、上記(13)式および(14)式
を、下記(15)式および(16)式に示すように、未
知数km,CnおよびxBに対する微小な値(修正量とも
いう)dkm,dCnおよびdxBを導入して新たに近似
式を得る。これらの近似式は、例えば(13)式および
(14)式をテーラー展開するとともに二次以下の微小
項を無視することにより得られる。
【0031】
【数14】 である。
【0032】したがって、上記(15)式および(1
6)式を、例えばニュートン法(Newton-Raphson法)を
用いて解けばよい。すなわち、未知数のいずれかに適当
な初期値を代入して方程式解き、これにより得られた解
を新たな初期値として代入して再度方程式を解き、この
手順を複数回繰り返して、所定の未知数がある値に収束
することにより近似解を得るものである。
【0033】なお、1回ごとに解が得られた後、次のス
テップに進む際に、方程式(15)式および(16)式
のkm, Cm,xBを、下記(17)式〜(19)式に示
すように、減速係数αk,αC,αxBを用いて修正が行わ
れる。具体的には、αk,αC,αxBの値が、最初はゼロ
にされ、2回目以降については、徐々に増加させる(初
期の計算時において、解が発散するのを防止するためで
ある)。
【0034】
【数15】 以下、簡単な数値を与えて、上述した解法を、すなわち
物体位置検出方法を、具体的に説明する。
【0035】今、水深Hを2メートルにするとともに、
2層に均等(1メートル,1メートル)に分割し、基準
トランスポンダ1を3個配置するものとする(2層3線
の場合である)。
【0036】したがって、各層hnについては下記のよ
うな値が入力条件となり、また伝達時間τm(sec)
および基準トランスポンダ1mの位置xFm(メートル)
の測定結果が下記の値であるとする。なお、以下に示す
θのかぎ括弧内の数字は、m/nを示している。
【0037】h0=1.00; h1=1.00 τ0=0.001885618 τ1=0.002074298 τ2=0.002324596 xF0=−2.0000000 xF1=−2.383507 xF2=−2.856296 この場合の正しい解は、下記のようになる。
【0038】 C0=1500.00;C1=1500.00 k0=0.000471405 k1=0.000510696 k2=0.000546101 xB=0.000000 θ[0/0]=45.000000;θ[0/1]=4
5.000000 θ[1/0]=50.000000;θ[1/1]=5
0.000000 θ[2/0]=55.000000;θ[2/1]=5
5.000000 この入力条件と正解の組み合わせは、順方向の音線計算
を行って求めたものである。このとき、下記のような計
算結果が得られる。
【0039】 C0=1497.83;C1=1502.12 k0=0.000471403 k1=0.000510697 k2=0.000546103 xB=−0.000081 θ[0/0]=44.916988;θ[0/1]=4
5.080850 θ[1/0]=49.901413;θ[1/1]=5
0.096698 θ[2/0]=54.882042;θ[2/1]=5
5.116062 この計算結果を見ると、精度良く解が求まっていること
が良く分かる。特に、kmおよびxBの精度が非常に高い
のに対して、Cnおよびθmnの精度が若干低い。
【0040】このときの収束の状態を下記の[表1]に
示す。[表1]の最初の行に与えられるkm,Cnの値お
よびxBの値が収束計算の初期値である。[表1]は、
(15)式の左辺の第3項を無視した方程式を解いたも
のである。なお、左辺の第2項の(∂Fi/∂ki)は対
角行列であるため、簡単に解くことができる。
【0041】すなわち、初期値を用いて、未知数である
n, kmおよびxBを求めるのであるが、まず音速(m
/s)C0,C1を1200,1300に仮定するととも
に、k0,k1,k2にそれぞれ500.000×10-6
を初期値として与えて計算を行い、順次、その計算結果
を用いて、kmの値を6回計算した結果が[表1]であ
る。この計算において、1回ごとに、近似値kmの減速
係数αkを0から順次増加させていく。このように、減
速係数αkを0から順次増加させるのは、最初は、あま
り増加させない方が、収束し易いからである。
【0042】
【表1】 これに対して、下記に示す[ 表2]は、[表1]の結
果を初期値にして(15)式および(16)式を解いた
ものである。但し、減速係数αxBは1としている。
【0043】上記の[表1]に示すように、6回の計算
で、k0,k1, k2がほぼ収束をしたので、次はこれら
の値を初期値とするとともに、 C0,C1については、
1200,1300を初期値として、複数回、例えば5
5回計算を行った計算結果、すなわちCn, kmおよび
Bの値を[表2]に示す。但し、10回を越える場合
の計算結果については、10回ごと、または5回ごとの
値を示す。
【0044】
【表2】 この[表2]から、ほぼ確実に、全ての値が収束してお
り、したがってこれらの値が解となる。
【0045】上述したように、海中を複数層に分割する
とともに、各層において、音速および音波の屈折角に関
するパラメータ並びに海底の被検出トランスポンダの位
置を未知数として方程式を立てるとともに、これらの解
を得るようにしたので、海中環境が不明な状態でも、海
中の音速とともに海底の物体の位置、すなわち海底の地
殻変動を精度良く検出することができる。
【0046】ところで、上記実施の形態においては、海
面上に設けられる基準物体および海底に設けられる被検
出物体として、それぞれトランスポンダを使用したが、
例えばトランスポンダでなくても良い。要するに、海面
上の基準物体(基準位置)と海底の被検出物体との間を
音波が通過する時間を測定できる機器を、海面上および
海底に配置しておけば良い。具体的に言えば、基準物体
として音波の発信器および受信器を使用するとともに、
被検出物体として音波の反射器を使用しても良い(この
場合、正確に言えば、浮体に発信器および受信器が設け
られ、海底に沈められた物体に反射器が設けられる)。
また、被検出物体を海底に設けたものとして説明した
が、勿論、海の中に存在する場合、すなわち海中に浮遊
する場合であっても良い。すなわち、地殻の変動だけで
はなく、海中を移動する物体の位置を精度良く検出する
ことができる。
【0047】また、上記実施の形態においては、基準ト
ランスポンダをM個配置したものとして説明したが、例
えば1個の基準トランスポンダを、M箇所に、順次、移
動させながら、伝達時間を計測するようにしてもよい。
要するに、三次元座標位置が既知(GPSシステムによ
り簡単に分かる)であるM箇所において、計測データが
得られればよい。
【0048】また、上記実施の形態においては、音波の
屈折角θmnに関するパラメータkmを使用して方程式を
作成したが、パラメータkmを使用せずに、屈折角θmn
を使用した方程式を作成することもできる。
【0049】さらに、上記実施の形態においては、音線
の数Mを層数Nより一つ多くして、未知数km,Cnおよ
びxBの個数と、方程式の個数とを一致させるようにし
たが、音線の数MをN+1より多くした場合には、(1
5)式と(16)式とに最小自乗法を適用して、解を得
ればよい。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明の物体位置検出方法
および物体位置検出装置の構成によれば、海中を複数層
に分割するとともに、各層において、音速および音波の
屈折角またはこの屈折角に関するパラメータ並びに海中
における被検出物体の位置を未知数として方程式を立
て、そしてこれらの解を得るようにしたので、海中環境
が不明な状態でも、海中の音速とともに海中における物
体の位置を、精度良く検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る物体位置検出装置の
概略全体配置図である。
【図2】同物体位置検出装置の要部の構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 基準トランスポンダ 2 被検出トランスポンダ 3 時間測定器 4 演算装置 11 層分割部 12 方程式作成部 13 演算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺田 幸博 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目7番89 号 日立造船株式会社内 Fターム(参考) 5J083 AA03 AB08 AB12 AC08 AC28 AD01 AF19 DB02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】海中に存在する水深が既知の被検出物体
    と、海面上の複数箇所(M箇所)に設けられた基準位置
    (xFm)との間の音波の伝達時間(τm)をそれぞれ測
    定することにより、基準位置に対する被検出物体の相対
    水平位置(xB −xFm )を検出する方法であって、 被検出物体までの深さを複数層(N層)に分割するとと
    もに、これら分割された各層(hn)における音速
    (Cn)と音波の屈折角(θn)またはこの屈折角に関す
    るパラメータとを未知数として、各層における音波の通
    過時間(Δτmn)の合計値が、上記測定された伝達時間
    (τm)に等しいという下記(a)式に示す時間方程
    式、および上記各層を通過する際の音波の水平距離成分
    の合計値が、基準位置と被検出物体との間の最短距離の
    水平成分に等しいという下記(b)式に示す距離方程式
    を、各基準位置に対してそれぞれ作成し、 かつこれらの方程式を作成する際に、基準位置の箇所
    を、上記深さを分割した層の数よりも少なくとも1個多
    く設けることを特徴とする海中における物体位置検出方
    法。 【数1】
  2. 【請求項2】時間方程式および距離方程式を、未知数に
    ついてテーラ展開を行うことにより得られる近似式に変
    形し、かつこれら近似式に初期値を与えて数値解法によ
    り、音速(Cn)、音波の屈折角(θn)またはこの屈折
    角に関するパラメータ、および被検出物体の位置
    (xB)を求めるようにしたことを特徴とする請求項1
    記載の海中における物体位置検出方法。
  3. 【請求項3】海中に配置されるとともに水深が既知であ
    る被検出物体と、海面上の複数箇所(M箇所)に設けら
    れるとともに水平面上での位置が既知である基準位置
    (xFm)と、上記各基準位置に設けられて被検出物体か
    ら発信される音波を受信して当該被検出物体から基準位
    置までの音波の伝達時間(τm)をそれぞれ測定する伝
    達時間検出手段と、上記基準位置の座標位置および上記
    伝達時間検出手段にて測定された伝達時間を入力すると
    ともに、被検出物体までの深さを複数層(N層)に分割
    するとともに、これら分割された各層(hn)における
    音速(Cn)と音波の屈折角(θn)およびこの屈折角に
    関するパラメータとを未知数として、各層における音波
    の通過時間(Δτmn)の合計値が、上記測定された伝達
    時間(τm)に等しいという下記(c)式に示す時間方
    程式、および上記各層を通過する際の音波の水平距離成
    分の合計値が、基準位置と被検出物体との間の最短距離
    の水平成分(xB −xFm )に等しいという下記(d)
    式に示す距離方程式を、各基準位置に対してそれぞれ作
    成する方程式作成部と、この方程式作成部で作成された
    複数個の方程式を解く演算部とを具備するとともに、上
    記基準位置の箇所を、上記深さを分割した層の数よりも
    少なくとも1個多く設けたことを特徴とする海中におけ
    る物体位置検出装置。 【数2】
  4. 【請求項4】時間方程式および距離方程式を、未知数に
    ついてテーラ展開を行うことにより得られる近似式に変
    形し、かつこれら近似式に初期値を与えて数値解法によ
    り、音速(Cn)、音波の屈折角(θn)またはこの屈折
    角に関するパラメータ、および被検出物体の位置
    (xB)を求めるようにしたことを特徴とする請求項3
    記載の海中における物体位置検出装置。
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