JP2001327990A - 排水の生物学的処理方法および装置 - Google Patents

排水の生物学的処理方法および装置

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JP2001327990A
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Yasusato Wada
康里 和田
Nobuyoshi Katagai
信義 片貝
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Abstract

(57)【要約】 【課題】添加した微生物製剤による水質改善効果に持続
性を持たせることのできる排水処理方法および装置を提
供する。 【解決手段】微生物または酵素を含有する微生物製剤1
を生分解性プラスチック部材の容器2に収納して処理装
置内に添加して排水を処理することにより、微生物製剤
が排水中に徐々に溶け出すようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【本発明の属する技術分野】本発明は、生活系合併排
水,都市下水または有機物系産業廃水を生物学的に処理
する方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】排水を生物学的に処理する方法および装
置には、活性汚泥法や浸漬濾床法(生物膜法)等が挙げ
られるが、いずれも細菌類,原生動物,微小後生動物等
の微生物の食物連鎖を活用した処理方法である。その中
でも細菌類は、様々な酵素を生産して、汚濁成分である
糖分,脂肪分,蛋白質などを低分子化し、最終的に好気
処理では二酸化炭素と水に分解し、嫌気処理ではメタン
と二酸化炭素に分解するという役割を担っており、ま
た、原生動物や微小後生動物は、懸濁物質(細菌類を含
む)を捕食し、透明度向上や汚泥減量化の役割を担って
いる。
【0003】生物学的処理方法による排水処理装置で
は、汚水の流入を開始すると、まず、細菌類が排水中の
汚濁成分を基質として増殖する。細菌類が増殖すると、
装置内の液が懸濁した状態になるが、やがて、その懸濁
物質(細菌類を含む)を捕食する原生動物や微小後生動
物が出現し始め、透明度が向上する。このように、排水
の生物処理では、細菌類,原生動物,微小後生動物の食
物連鎖により、汚濁成分を分解している。
【0004】しかしながら、流入水の汚濁物質量が処理
装置の計画値より多くなったり、生活排水の中でも比較
的分解し難い物質、例えば油脂分や界面活性剤が多く混
入すると、前述した微生物の食物連鎖が形成されず、汚
濁物質の除去が不十分になってしまうことがある。この
ような場合の対処方法の1つとして、前記した汚濁物質
の分解に優れた微生物を添加して処理性能を向上させる
方法がある。添加する微生物は、同じような流入条件で
良好に運転されている施設の汚泥や液体状の微生物製剤
(生菌)を使うことが望ましいが、入手が困難であること
や保存に関する制約が多いことから、微生物や酵素を含
んだ組成物からなる乾燥粉末状の微生物製剤を使用する
ことが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、排水処
理装置に前記した微生物製剤を添加すると、添加した微
生物の働きにより処理性能が一時的に向上するものの、
比較的短期に元の生物相に戻ってしまうために、改善効
果に持続性がないこと、また、流入水量の負荷が多くな
ると、微生物製剤が排水処理装置内に留まらずに流亡し
てしまい、改善効果が長く続かないことが多い。そこ
で、微生物製剤は間隔を置いて定期的に添加する方法が
採用されているが、これらの方法に従った維持管理は、
実際上、極めて難しいことである。
【0006】本発明の目的は、添加した微生物製剤によ
る水質改善効果に持続性を持たせることができる排水処
理方法および装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の排水の生物学的
処理方法は、微生物または酵素を含有する微生物製剤を
生分解性プラスチック部材の容器に収納し、これを処理
装置内に添加して排水を処理することを特徴とし、ま
た、排水の生物学的処理装置は、生分解性プラスチック
部材の容器に微生物または酵素を含有する微生物製剤を
収納したものが処理装置内に配したことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の排水の生物学的処理方法
および装置に使用する微生物製剤について説明する。
【0009】微生物製剤とは、土壌から単離されたも
の、活性汚泥から単離されたもの、活性汚泥自体そのも
の、活性汚泥をコンポスト化(堆肥化)したものであ
り、これらの中には微生物または酵素あるいはその両者
が含有されているものである。これらの中には、米ぬか
やシリカ等の添加剤が更に混合されていてもよい。
【0010】微生物製剤は、取り扱い性を考慮すると、
乾燥粉末状のものが好ましく、微生物が乾燥状態で保存
されていることになる。従って、微生物製剤は、Bacill
us属などの胞子形成能を有し、乾燥に強い微生物を多く
含んでいるものが望ましい。生活系排水の処理装置から
排出される余剰汚泥の有効活用の1つとしてコンポスト
化したものを排水処理装置用の微生物製剤として使用す
ることができる。
【0011】コンポストの利点は、(1)水分が減少す
るために体積が少なくなり、取り扱いが容易になるこ
と、(2)70〜80℃程度の高温条件下で製造するため
に、Bacillus属などの胞子形成能を有する微生物が生き
残り、病原菌が死滅すること、(3)アンモニア等の臭
気が減少すること等である。このような観点から、微生
物製剤としてはコンポストを用いることが好ましい。
【0012】次に、本発明の微生物製剤を収納する容器
を構成する生分解性プラスチック部材について説明す
る。生分解性プラスチック部材は、自然界に存在する微
生物により分解される材質であり、それらの材質には、
ポリカプラクトン,ポリブチレンサクシネート,ポリ乳
酸,デンプン,セルロース,キトサン,酢酸セルロース
等がある。材質によって生分解に要する時間が異なるの
で、生分解性プラスチック部材は、微生物製剤の効果の
持続時間に応じて選択することが好ましく、または、材
質の厚みで制御することが好ましい。
【0013】ここで、本発明の微生物製剤を収納した生
分解性プラスチック部材の容器の構造を図1〜図3を参
照して説明する。図1は、微生物製剤を収納した生分解
性プラスチック製の袋の例を示す図であり、(a)は正
面図、(b)は(a)におけるA−A断面図である。図
2は、微生物製剤を収納した生分解性プラスチック製の
不織布の袋の例を示す図であり、(a)は正面図、
(b)は(a)におけるA−A断面図である。図3は、
微生物製剤を収納した生分解性プラスチック部材の容器
の他の例を示す斜視図である。
【0014】微生物製剤1を収納する生分解性プラスチ
ック部材の容器2は、図1に示すように、生分解性プラ
スチック製の袋であっても良いが、微生物製剤1の効果
を素早く発揮させたい場合には、図2に示すように、生
分解性プラスチック製の不織布を袋状に加工したものが
好ましい。また、図3に示すように、微生物製剤1を収
納する容器2の内の一部分2aを生分解性プラスチック
部材で構成させて、このものを排水処理装置に添加する
ことにより生分解性プラスチック部材の部分2aが生分
解され、内部に収納した微生物製剤1を徐々に溶け出さ
せて該微生物製剤1の持続性を発揮することができるよ
うにする。なお、図3に示す容器2の形状は円柱である
が、四角柱や球でも良く、特別な形状に限られるもので
はない。
【0015】微生物製剤1を収納した生分解性プラスチ
ック部材の容器2を排水処理装置へ添加する方法を汚水
浄化槽を例として説明する。
【0016】図4は、汚水浄化槽の縦断側面図である。
この汚水浄化槽4は、上流側から第1嫌気濾床槽5,第
2嫌気濾床槽6,好気濾床槽7,処理水槽8および消毒
槽9の順で設置している。また、この汚水浄化槽4は、
好気濾床槽7等に空気を送るためのブロワ10を備え
る。好気濾床槽7には濾床の下方に散気部材11および
汚泥排出部材12を設置し、汚泥排出部材12には返送
管13を接続している。
【0017】第1嫌気濾床槽5および第2嫌気濾床槽6
の代わりに、沈殿分離槽だけを設けてもよく、沈殿分離
槽と嫌気濾床槽の両方を設けても良い。また、処理水槽
8に代えて沈殿槽を設けていても良い。また、各槽内を
上側から点検できるようにマンホールとそれを塞ぐマン
ホールカバー14を備えている。
【0018】微生物製剤を収納した生分解性プラスチッ
ク部材の容器を排水処理装置へ添加する場所は、微生物
製剤に含まれる微生物の性質に合わせて適宜決定する。
すなわち、微生物製剤に含まれている微生物が嫌気性で
あれば嫌気濾床槽に添加し、好気性であれば好気濾床槽
に添加することが好ましい。
【0019】図4に示す汚水浄化槽へ添加する場合に
は、微生物製剤1を収納した生分解性プラスチック部材
の容器2は、嫌気性微生物を含む微生物製剤1を収納し
て第1嫌気濾床槽5と第2嫌気濾床槽6の何れかに添加
し、更に好気性微生物を含む微生物製剤1を収納して好
気濾床槽7の濾床に添加する。これらの全部の濾床にそ
れらを添加するようにしても良い。
【0020】本発明の微生物又は酵素を含有する組成物
を収納してなる生分解性プラスチック部材を処理装置内
に添加して排水を処理することを特徴とする生物学的排
水処理方法は、次のようにして実現する。
【0021】汚水浄化槽4に、計画値以上の汚濁物質が
流入したり、生活排水の中でも比較的分解し難い物質
(油脂分,界面活性剤など)が多く混入すると、汚濁物
質の分解が不十分になってしまう。そこで、好気濾床槽
7に好気性微生物の製剤1を収納した生分解性プラスチ
ック部材の容器2を添加すると、生分解性プラスチック
部材が徐々に分解して微生物が徐々に溶け出す。溶け出
した微生物は、濾床16内で増殖し、計画値以上の汚濁
物質や生活排水の中でも比較的分解し難い物質を分解す
る。また、微生物製剤1は、生分解性プラスチック部材
の容器2に収納しているので、流入水量の負荷変動が大
きい場合でも、好気濾床槽7から流亡することがなく、
水質の改善効果を持続することができる。
【0022】
【実施例】5人規模の合併処理浄化槽に適用した実施例
を説明する。用いた微生物製剤1は、生活排水系の処理
施設から排出された余剰汚泥を75℃で、かつ好気的な条
件下でコンポスト化したものであり、細菌数が108個
/gのオーダーで存在するものである。このコンポスト
の500gをポリブチレンサクシネート製の不織布を加
工した生分解性プラスチック部材の容器2に収納し、汚
水浄化槽の生物濾過槽(好気濾床槽)の液面下に投入し
て処理水質を追跡した(Run1)。また、これの比較
例として、500gのコンポストを粉末状で添加した系
についても処理水質を追跡した(Run2)。なお、用
いた合併処理浄化槽は、嫌気濾床・生物濾過方式であ
り、目標処理水質がBOD(生物学的酸素要求量)20
mg/L以下である。実施槽は2基とも同じ流入条件に
するために、生活排水系の流入水を既設排水処理施設の
原水ポンプ槽から供給して運転した。
【0023】この実施例における両浄化槽における処理
水BODの経日変化は、図5に示すとおりであり、Ru
n1の方が早く目標値を達成することができ、しかも、
添加した微生物製剤の効果を長く持続することができ
る。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、生物学的排水処理装置
における微生物製剤による処理水質の改善効果に持続性
を持たせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる微生物製剤を収納した生分解性プ
ラスチック製の袋を示す図である。
【図2】本発明になる微生物製剤を収納した生分解性プ
ラスチック製の不織布の袋を示す図である。
【図3】本発明になる微生物製剤を収納する生分解性プ
ラスチック部材の容器の他の例を示す図である。
【図4】本発明になる汚水浄化槽の縦断側面図である。
【図5】本発明の排水の生物学的処理方法を汚水浄化槽
に適用した実施例の結果を示す特性図である。
【符号の説明】
1…微生物製剤、2…生分解性プラスチック部材の容
器、2a…生分解性プラスチック部分、4…汚水浄化
槽、5…第1嫌気濾床槽、6…第2嫌気濾床槽、7…好
気濾床槽、8…処理水槽、9…消毒槽、10…ブロワ、
11…散気部材、12…汚泥排出部、13…返送管、1
6…好気濾床。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微生物または酵素を含有する微生物製剤を
    生分解性プラスチック部材の容器に収納し、これを処理
    装置内に添加して排水を処理することを特徴とする排水
    の生物学的処理方法。
  2. 【請求項2】生分解性プラスチック部材の容器に微生物
    または酵素を含有する微生物製剤を収納したものが処理
    装置内に配されていることを特徴とする排水の生物学的
    処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101163041B1 (ko) * 2009-12-04 2012-07-05 주식회사 폴리스타 폐수처리공정에서 질소를 제거하는 방법
JP2013121595A (ja) * 2013-02-12 2013-06-20 Central Research Institute Of Electric Power Industry 微生物への電子供与体供給装置とその利用方法

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