JP2001321603A - ダイオキシン類処理法及び装置 - Google Patents
ダイオキシン類処理法及び装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ダイオキシン類を含有し得る理対象物からダ
イオキシン類を低コストで効果的に除去して処理する。 【解決手段】 ダイオキシン類が溶解し水に溶解しない
液状の有機物質と水とによるエマルジョンにおける液状
の有機物質に、ダイオキシン類を含有し得る処理対象物
中のダイオキシン類を溶解させた後、前記エマルジョン
における有機物質と水を分離させる。
イオキシン類を低コストで効果的に除去して処理する。 【解決手段】 ダイオキシン類が溶解し水に溶解しない
液状の有機物質と水とによるエマルジョンにおける液状
の有機物質に、ダイオキシン類を含有し得る処理対象物
中のダイオキシン類を溶解させた後、前記エマルジョン
における有機物質と水を分離させる。
Description
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイオキシン類を
含有し得る汚水や排ガス等におけるダイオキシン類を除
去して処理する方法及び装置に関する。
含有し得る汚水や排ガス等におけるダイオキシン類を除
去して処理する方法及び装置に関する。
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】排出ガ
ス等の気体状の処理対象物中に存在するダイオキシン類
の洗浄除去においては、従来、水を主体とし、水酸化ナ
トリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなど
が適宣添加された洗浄液を用いるのが一般的であった。
ところが、ダイオキシン類のうち、例えば塩素置換数8
又は7の所謂O8−CDDsやHp7−CDDsは、前
記のようなアルカリ類を含む洗浄液に僅かに分解および
/または溶解するものの、強い毒性を有する2,3,7,8T
4−CDDを始めとする塩素置換数4乃至7のほとんど
のダイオキシン類は殆ど分解および/または溶解しな
い。また、ダイオキシン類は水に不溶であるから、前記
のような従来の洗浄液は、排出ガス等に含まれる気体ダ
イオキシン類についてはほとんど洗浄除去効果を有さな
い。更に、排ガス等の気体状物を水又はアルカリ洗浄液
で洗浄した使用済み洗浄液、焼却灰や集塵灰等を処理し
た際に発生する汚水等のダイオキシン類を含有し得る水
系液体、並びに既にダイオキシン類を含有している水系
液体等については、含有するダイオキシン類を効果的に
除去して処理することは困難であった。一方、ダスト
は、未燃炭素微粒子や金属フューム、更には灰(アルミ
ナやシカリ)の微粒子等からなるが、それらの微粒子の
表面の水に対する濡れ性(wetability) は極めて低いこ
とが多く、特に未燃炭素微粒子等はほとんど洗浄除去さ
れず、洗浄装置をしばしば素通りして大気に排出されて
いた。ダスト除去に関しては、前記のような従来の洗浄
液を用いた排出ガス洗浄ではダストの除去効率が十分で
なく、簡易なものではサイクロン、超微粒子に対しては
電気集塵装置、超音波集塵装置、バグフィルター集塵装
置などが使用されているが、サイクロンの場合はダスト
ボックスや金属表面による触媒作用により、また電気集
塵装置等においては運転温度により、逆にダイオキシン
類の生成を促すことが知られている。一方、バグフィル
タ集塵の場合、バグフィルタ前の排出ガスを急冷するた
めに行われる直接水冷操作などの影響により排出ガスが
水分を多量に含有するものとなり、その結果フィルタが
目詰まりを起こし易くなる。また、サイクロン集塵、バ
グフィルタ集塵、電気集塵、超音波集塵等においては、
排出ガス中の気体状のダイオキシン類やその前駆物質を
直接除去することはできないので、別の除去手段を必要
とする。本発明は、従来技術に存した上記のような問題
点に鑑み行われたものであって、その目的とするところ
は、ダイオキシン類を含有し得る水系液体状物、ダイオ
キシン類を含有し得る気体状物、ダイオキシン類を含有
し得る固体状物等の処理対象物から、ダイオキシン類を
低コストで効果的に除去して処理することができるダイ
オキシン類処理法及び装置を提供することにある。
ス等の気体状の処理対象物中に存在するダイオキシン類
の洗浄除去においては、従来、水を主体とし、水酸化ナ
トリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなど
が適宣添加された洗浄液を用いるのが一般的であった。
ところが、ダイオキシン類のうち、例えば塩素置換数8
又は7の所謂O8−CDDsやHp7−CDDsは、前
記のようなアルカリ類を含む洗浄液に僅かに分解および
/または溶解するものの、強い毒性を有する2,3,7,8T
4−CDDを始めとする塩素置換数4乃至7のほとんど
のダイオキシン類は殆ど分解および/または溶解しな
い。また、ダイオキシン類は水に不溶であるから、前記
のような従来の洗浄液は、排出ガス等に含まれる気体ダ
イオキシン類についてはほとんど洗浄除去効果を有さな
い。更に、排ガス等の気体状物を水又はアルカリ洗浄液
で洗浄した使用済み洗浄液、焼却灰や集塵灰等を処理し
た際に発生する汚水等のダイオキシン類を含有し得る水
系液体、並びに既にダイオキシン類を含有している水系
液体等については、含有するダイオキシン類を効果的に
除去して処理することは困難であった。一方、ダスト
は、未燃炭素微粒子や金属フューム、更には灰(アルミ
ナやシカリ)の微粒子等からなるが、それらの微粒子の
表面の水に対する濡れ性(wetability) は極めて低いこ
とが多く、特に未燃炭素微粒子等はほとんど洗浄除去さ
れず、洗浄装置をしばしば素通りして大気に排出されて
いた。ダスト除去に関しては、前記のような従来の洗浄
液を用いた排出ガス洗浄ではダストの除去効率が十分で
なく、簡易なものではサイクロン、超微粒子に対しては
電気集塵装置、超音波集塵装置、バグフィルター集塵装
置などが使用されているが、サイクロンの場合はダスト
ボックスや金属表面による触媒作用により、また電気集
塵装置等においては運転温度により、逆にダイオキシン
類の生成を促すことが知られている。一方、バグフィル
タ集塵の場合、バグフィルタ前の排出ガスを急冷するた
めに行われる直接水冷操作などの影響により排出ガスが
水分を多量に含有するものとなり、その結果フィルタが
目詰まりを起こし易くなる。また、サイクロン集塵、バ
グフィルタ集塵、電気集塵、超音波集塵等においては、
排出ガス中の気体状のダイオキシン類やその前駆物質を
直接除去することはできないので、別の除去手段を必要
とする。本発明は、従来技術に存した上記のような問題
点に鑑み行われたものであって、その目的とするところ
は、ダイオキシン類を含有し得る水系液体状物、ダイオ
キシン類を含有し得る気体状物、ダイオキシン類を含有
し得る固体状物等の処理対象物から、ダイオキシン類を
低コストで効果的に除去して処理することができるダイ
オキシン類処理法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のダイオキシン類処理法は、ダイオキシン類が溶解し
水に溶解しない液状の有機物質と水とによるエマルジョ
ンにおける液状の有機物質に、ダイオキシン類を含有し
得る処理対象物中のダイオキシン類を溶解させた後、前
記エマルジョンにおける有機物質と水を分離させること
を特徴とする。また本発明のダイオキシン類処理装置
は、ダイオキシン類が溶解し水に溶解しない液状の有機
物質と水とによるエマルジョンにおける液状の有機物質
に、ダイオキシン類を含有し得る処理対象物中のダイオ
キシン類を溶解させるダイオキシン類溶解部と、前記エ
マルジョンにおける有機物質と水を分離させる分離部を
備えることを特徴とする。ダイオキシン類というのは、
2,3,7,8−テトラクロロジベンゾパラジオキシン及びそ
の他の塩素置換数4乃至8等のPolychlorinated dibenz
o-p-dioxins並びにPolychlorinated dibenzofurans等を
言う。処理対象物は、例えば、ダイオキシン類を含有し
得る水系液体状物、ダイオキシン類を含有し得る気体状
物、ダイオキシン類を含有し得る固体状物等を挙げるこ
とができる。ダイオキシン類を含有し得る水系液体状物
というのは、水系液体(水又は水を主体とする液体)中
にダイオキシン類および/またはダイオキシン類を(吸
着、付着等により)保有する固体粒子を分散および/ま
たは溶解状態で含有し得るものを言う。水系液体中に固
体粒子や気泡等を例えば分散状態で含むものであっても
よい。具体例としては、可燃物の乾留装置及び焼却炉な
どの燃焼装置、金属・鉱物などの溶解精錬装置、プラス
チックなどの石油化学物質の溶解・熱処理・化学反応用
の装置から排出される排ガス等の気体状物(気体状の処
理対象物)を水又はアルカリ洗浄液(苛性ソーダ水溶
液、水酸化カルシウム水溶液、水酸化マグネシウム水溶
液など)で洗浄した使用済み洗浄液、焼却灰や集塵灰等
を処理した際に発生する汚水等のダイオキシン類を含有
し得る水系液体;既にダイオキシン類を含有している水
系液体等を挙げることができる。ダイオキシン類を含有
し得る気体状物というのは、気体であってもよく、気体
中に固体粒子(特に微細な固体粒子)や液滴(特に微細
な液滴)等を分散状態で含むものであってもよい。処理
対象物としての気体状物に含有されるダイオキシン類
は、気体、液体(液滴等)、固体粒子の何れであっても
よく、別の固体粒子に吸着したり付着したり内包された
りしてその固体粒子に保有されたものであってもよい。
処理対象物としての気体状物として最も一般的な形態は
エーロゾルである。具体例としては、可燃物の乾留装置
及び焼却炉などの燃焼装置、金属・鉱物などの溶解精錬
装置、プラスチックなどの石油化学物質の溶解・熱処理
・化学反応用の装置から排出される気体状物(気体状の
処理対象物)を挙げることができる。ダイオキシン類を
含有し得る固体状物としては、例えば、ダイオキシン類
を吸着、付着等により保有する固体粒子を挙げることが
できる。ダイオキシン類が溶解し水に溶解しない液状の
有機物質としては、ダイオキシン類が可及的に溶解し易
い液状の有機物質であることが好ましく、水に溶解しな
い液状の有機物質としては、本発明の趣旨を損なわない
範囲において水に実質的に溶解しない(溶け合わない)
有機物質であればよい。ダイオキシン類が溶解し水に溶
解しない液状の有機物質の具体例としては、例えば、水
に不溶の食用油(なたね油、オリーブ油、トウモロコシ
油等)、燃料用石油(重油、灯油等)、及び常温で固体
状である食用脂(牛脂、豚脂等)を加熱して液状化した
もの等、又はそれらの2種以上の混合物を挙げることが
できる。ダイオキシン類が溶解し水に溶解しない液状の
有機物質と水とによるエマルジョン(emulsion)は、ダ
イオキシン類が溶解し水に溶解しない液状の有機物質の
単独物又は混合物と水(常温で固体状である食用脂の場
合、液状を維持するのに必要な温度の水)とのエマルジ
ョンであって、必要に応じ適量の添加剤(乳化剤として
又はその他の目的の水酸化ナトリウム又はその他の界面
活性剤等)等を含むものであってもよい。このようなエ
マルジョンは、水を分散媒とし液状の有機物質を分散質
とするものとすればよいが、前記のような液状の有機物
質を分散媒とすることもできる。なお、液状の有機物質
と水との重量比は、例えば0.1:99.9乃至20:
80とすることができ、好ましくは5:95乃至10:
90程度である。前記エマルジョンは、ダイオキシン類
を含有し得る処理対象物中のダイオキシン類を、エマル
ジョン中の液状の有機物質に溶解させた後、そのエマル
ジョンにおける有機物質と水を可及的に容易且つ確実に
分離させることができるものであることが好ましい。エ
マルジョンにおける有機物質と水との分離は、分離部
(例えば外部から区画された分離処理槽や分離処理塔等
の一定の分離処理区域等)において行うことができる。
そのためには、エマルジョンにおける有機物質と水を比
重により自然分離させること、例えば、エマルジョンに
おける液状の有機物質にダイオキシン類を溶解させた後
数十時間以内に(例えば20乃至50時間で、好ましく
は24時間以内に)、有機物質と水を自然分離させるこ
とが望ましく、そのエマルジョンは、静置等の自然分離
を妨げない状態とすることにより、自然に解消して有機
物質層と水層に比重分離するものであることが望まし
い。なお、遠心分離や乳化剤の化学的な分解等を始めと
する公知手段によりエマルジョンを解消して分離させる
ことも可能である。 エマルジョンにおける有機物質と
水の比重による自然分離を行なわせるためには、エマル
ジョンがある程度の時間を超えると自然解消するような
エマルジョン化、例えば、強力攪拌等の機械的方法によ
るエマルジョン化や可及的に少量の界面活性剤(例え
ば、1乃至5重量%程度)を添加してのエマルジョン化
等が望ましい。また、常温で固体状である食用脂等を加
熱液状化して用いる場合、液状化した食用脂等の液状の
有機物質にダイオキシン類を溶解させた後、エマルジョ
ンを自然(又は強制)冷却させることにより、その有機
物質が固化して水面にスカム(Scum)となって浮上する
ため、水との分離は容易である。液状の有機物質にダイ
オキシン類を溶解させ、エマルジョンにおける液状の有
機物質と水を分離させることにより、その後、実質上有
機物質のみを処理することができるので、ダイオキシン
類の処理効率を極めて高いものとすることができる。有
機物質の処理は、例えばダイオキシン類の確実な分解が
可能な高温焼却等によることができる。本発明における
エマルジョン中の液状の有機物質に、ダイオキシン類を
含有し得る処理対象物中のダイオキシン類を、(ダイオ
キシン類溶解部、例えば外部から区画された溶解処理槽
や溶解処理塔等の一定の溶解処理区域等[分離部と共通
でもよい]において)溶解させるには、例えば次のよう
に行ない得る。処理対象物がダイオキシン類を含有し得
る水系液体状物である場合、その処理対象物と、ダイオ
キシン類が溶解し水に溶解しない液状の有機物質と水と
によるエマルジョンとを攪拌混合することにより、前記
液状の有機物質にダイオキシン類を溶解させることがで
きる。また、処理対象物がダイオキシン類を含有し得る
水系液体状物である場合、その処理対象物と上記液状の
有機物質を攪拌混合してエマルジョンを形成することに
より、前記ダイオキシン類を液状の有機物質に溶解させ
ることができる。この場合、上述のように、必要に応じ
適量の界面活性剤等を添加してもよい。また、この場
合、処理対象物である水系液体状物を分散媒とすること
ができる。処理対象物がダイオキシン類を含有し得る固
体状物である場合、その処理対象物と、ダイオキシン類
が溶解し水に溶解しない液状の有機物質と水とによるエ
マルジョンとを攪拌混合することにより、前記液状の有
機物質にダイオキシン類を溶解させることができる。以
上の攪拌混合は、何れも十分に行うことが望ましいこと
は言うまでもない。処理対象物がダイオキシン類を含有
し得る気体状物である場合、その気体状物と、ダイオキ
シン類が溶解し水に溶解しない液状の有機物質と水とに
よるエマルジョンの、何れか一方を他方中に分散させる
ことにより、前記気体状物中に存在するダイオキシン類
を前記液状の有機物質に溶解させることができる。処理
対象物としての気体状物中への洗浄液の分散は、例え
ば、種々の噴霧機構等により前記エマルジョンを液滴化
して処理対象物中に飛散させることにより行い得る。エ
マルジョン中への気体状物の分散は、例えば、エマルジ
ョン中に気体状物を吹き込んで小気泡化することにより
行い得る。また、気体状物とエマルジョンの何れか一方
又は両方をファン又はポンプ等によって高速流として両
者を乱気液混合又は衝撃混合することによって、両者の
相互分散を行ない得る。可燃物の乾留装置及び焼却炉な
どの燃焼装置、金属・鉱物などの溶解精錬装置、プラス
チックなどの石油化学物質の溶解・熱処理・化学反応用
の装置から排出される気体状物(処理対象物)等に含ま
れる固体粒子(特に微細な固体粒子)の表面は、一般
に、水よりも前記エマルジョンとの濡れ性が良く、粘性
が高いため洗浄液の付着仕事量が大きい。そのため、前
記固体粒子の捕捉率が水に比し高い。例えば、ナタネ油
/水の25/75(重量比)エマルジョンは、前記固体
粒子表面との親和性がよく、水単独の場合に比し、前記
固体粒子の捕捉率は1.5乃至3倍となる。これは、前
記固体粒子の表面が、水に比し前記エマルジョンとの濡
れ性が良く、然もそのエマルジョンの粘性が高くエマル
ジョンの付着仕事量が大きいために他ならない。なお、
処理対象物中にダイオキシン類を保有しない固体粒子、
例えばダイオキシン類生成の触媒能を有する固体粒子や
その他の固体粒子が含まれている場合、その固体粒子を
もエマルジョン中の液状の有機物質により捕捉して処理
対象物から除去することができるものであることが好ま
しい。処理対象物がダイオキシン類を含有し得る気体状
物である場合、その気体状物とエマルジョンの何れか一
方を他方中に分散させることにより、前記気体状物中に
存在するダイオキシン類を前記エマルジョン中の液状の
有機物質に溶解させた後、そのエマルジョンを捕集し、
そのエマルジョンにおける有機物質と水を分離させるも
のとすることが望ましい。エマルジョンの捕集は、例え
ば、分散した液滴が気体状物の流れに伴い移動してじゃ
ま板や衝突板に衝突し、気体状物から分離して流下し若
しくは落下したものを受け集めることにより、或いは、
分散した液滴が自重により落下して気体状物から分離し
たものを受け集めることにより、或いは、分散した液滴
がサイクロン等における遠心力により気体状物から分離
して流下したエマルジョンを受け集めること等により行
い得る。また、エマルジョン中に処理対象物である気体
状物が分散したもの場合、例えば、一定程度以上の流速
で前記混合液が流れる状態からその流速を十分に低下さ
せることにより、混合液中に分散した気泡を液面から分
離させて洗浄液を捕集することが可能である。流速の低
下は、所定の流路を流れる混合液を大断面の大容積部
(例えば大きな容積の容器等)に吐出させることにより
行ない得る。本発明の処理装置は、処理対象物としての
気体状とダイオキシン類が溶解する洗浄液の何れか一方
を他方中に分散させる分散機構を備えるものとすること
ができる。エマルジョン又は処理対象物としての気体状
物の分散機構としては、エマルジョンを液滴化して気体
状物中に飛散させることができる種々の噴霧装置、エマ
ルジョンに気体状物を吹き込んで小気泡化するばっ気(a
eration)装置、又はエマルジョンを(ノズルからの噴出
等により)高速駆動流体とし、そのエジェクト(EJECT)
作用で(エマルジョン流路に接続した別流路等から)処
理対象物としての気体状物(二次流体)を高速で吸引し
てエマルジョンに混合する装置等を用いることができ
る。エマルジョン分散機構による処理対象物中へのエマ
ルジョンの分散は、例えば、外部から区画された一定の
処理区域において行うことができる。このような処理区
域の例としては、外部から区画された流路内に処理対象
物を流す場合におけるその流路中の一定区間、又は、処
理対象物が導入される処理室等を挙げることができる。
エマルジョンの処理対象物中への分散は、処理対象物を
流動させつつ一定の処理区域において行い、処理対象物
からのダイオキシン類の洗浄除去処理を連続化すること
が好ましい。処理対象物としての気体状物中に、エマル
ジョン分散機構によって、ダイオキシン類が溶解するエ
マルジョンを分散させることにより、その処理対象物中
に存在するダイオキシン類をエマルジョン中の液状の有
機物質に効率的に溶解させることができ、処理対象物か
らダイオキシン類を除去することが可能となる。また、
処理対象物としての気体状物中にダイオキシン類を保有
しない固体粒子、例えばダイオキシン類生成の触媒能を
有する固体粒子やその他の固体粒子が含まれている場
合、その固体粒子をもエマルジョン中の液状の有機物質
により効率的に捕捉するものとすることが好ましい。ま
た、本発明の処理装置は、上記分散機構を経たエマルジ
ョンを捕集する捕集部を備えるものとすることが望まし
い。捕集部は、例えば、分散した液滴が処理対象物の流
れに伴い移動して衝突するじゃま板や衝突板と、その衝
突により処理対象物から分離して流下し若しくは落下し
たものを受け集める受液部を有してなるもの、或いは、
分散した液滴が自重により落下して処理対象物から分離
したものを受け集める受液部を有してなるもの、或い
は、分散した液滴を遠心力により処理対象物から分離す
るサイクロン等の遠心力分離部と、分離して流下若しく
は落下したものを受け集める受液部を有してなるもの等
により行い得る。また、エマルジョン中に処理対象物と
しての気体状物が分散した混合液の場合、例えば、一定
程度以上の流速で所定の流路を流れる混合液の吐出によ
りその流速を十分に低下させて混合液中に分散した気泡
を液面から分離させてエマルジョンを捕集することが可
能な大断面の大容積部(例えば大きな容積の容器等)等
により行い得る。このようなエマルジョン又は処理対象
物としての気体状物の分散機構及び捕集部を備える装置
の具体例としては、処理対象物としての気体状物中に分
散させる液体を上記エマルジョンとしたスクラバ(scrub
ber)を挙げることができる。使用し得るスクラバの形式
には特に限定はなく、例えば、室式(スプレー搭、ジェ
ットスクラバ)、遠心式、ベンチュリ式、慣性式、濾過
器式、充填搭式、薄膜式、又は機械式(タイゼン除塵
器、セントリマージ・ロータースクラバ)等の何れであ
ってもよい。また、エマルジョンを駆動流体とし、処理
対象物としての気体状物を二次流体とするエジェクタ等
であってもよい。
明のダイオキシン類処理法は、ダイオキシン類が溶解し
水に溶解しない液状の有機物質と水とによるエマルジョ
ンにおける液状の有機物質に、ダイオキシン類を含有し
得る処理対象物中のダイオキシン類を溶解させた後、前
記エマルジョンにおける有機物質と水を分離させること
を特徴とする。また本発明のダイオキシン類処理装置
は、ダイオキシン類が溶解し水に溶解しない液状の有機
物質と水とによるエマルジョンにおける液状の有機物質
に、ダイオキシン類を含有し得る処理対象物中のダイオ
キシン類を溶解させるダイオキシン類溶解部と、前記エ
マルジョンにおける有機物質と水を分離させる分離部を
備えることを特徴とする。ダイオキシン類というのは、
2,3,7,8−テトラクロロジベンゾパラジオキシン及びそ
の他の塩素置換数4乃至8等のPolychlorinated dibenz
o-p-dioxins並びにPolychlorinated dibenzofurans等を
言う。処理対象物は、例えば、ダイオキシン類を含有し
得る水系液体状物、ダイオキシン類を含有し得る気体状
物、ダイオキシン類を含有し得る固体状物等を挙げるこ
とができる。ダイオキシン類を含有し得る水系液体状物
というのは、水系液体(水又は水を主体とする液体)中
にダイオキシン類および/またはダイオキシン類を(吸
着、付着等により)保有する固体粒子を分散および/ま
たは溶解状態で含有し得るものを言う。水系液体中に固
体粒子や気泡等を例えば分散状態で含むものであっても
よい。具体例としては、可燃物の乾留装置及び焼却炉な
どの燃焼装置、金属・鉱物などの溶解精錬装置、プラス
チックなどの石油化学物質の溶解・熱処理・化学反応用
の装置から排出される排ガス等の気体状物(気体状の処
理対象物)を水又はアルカリ洗浄液(苛性ソーダ水溶
液、水酸化カルシウム水溶液、水酸化マグネシウム水溶
液など)で洗浄した使用済み洗浄液、焼却灰や集塵灰等
を処理した際に発生する汚水等のダイオキシン類を含有
し得る水系液体;既にダイオキシン類を含有している水
系液体等を挙げることができる。ダイオキシン類を含有
し得る気体状物というのは、気体であってもよく、気体
中に固体粒子(特に微細な固体粒子)や液滴(特に微細
な液滴)等を分散状態で含むものであってもよい。処理
対象物としての気体状物に含有されるダイオキシン類
は、気体、液体(液滴等)、固体粒子の何れであっても
よく、別の固体粒子に吸着したり付着したり内包された
りしてその固体粒子に保有されたものであってもよい。
処理対象物としての気体状物として最も一般的な形態は
エーロゾルである。具体例としては、可燃物の乾留装置
及び焼却炉などの燃焼装置、金属・鉱物などの溶解精錬
装置、プラスチックなどの石油化学物質の溶解・熱処理
・化学反応用の装置から排出される気体状物(気体状の
処理対象物)を挙げることができる。ダイオキシン類を
含有し得る固体状物としては、例えば、ダイオキシン類
を吸着、付着等により保有する固体粒子を挙げることが
できる。ダイオキシン類が溶解し水に溶解しない液状の
有機物質としては、ダイオキシン類が可及的に溶解し易
い液状の有機物質であることが好ましく、水に溶解しな
い液状の有機物質としては、本発明の趣旨を損なわない
範囲において水に実質的に溶解しない(溶け合わない)
有機物質であればよい。ダイオキシン類が溶解し水に溶
解しない液状の有機物質の具体例としては、例えば、水
に不溶の食用油(なたね油、オリーブ油、トウモロコシ
油等)、燃料用石油(重油、灯油等)、及び常温で固体
状である食用脂(牛脂、豚脂等)を加熱して液状化した
もの等、又はそれらの2種以上の混合物を挙げることが
できる。ダイオキシン類が溶解し水に溶解しない液状の
有機物質と水とによるエマルジョン(emulsion)は、ダ
イオキシン類が溶解し水に溶解しない液状の有機物質の
単独物又は混合物と水(常温で固体状である食用脂の場
合、液状を維持するのに必要な温度の水)とのエマルジ
ョンであって、必要に応じ適量の添加剤(乳化剤として
又はその他の目的の水酸化ナトリウム又はその他の界面
活性剤等)等を含むものであってもよい。このようなエ
マルジョンは、水を分散媒とし液状の有機物質を分散質
とするものとすればよいが、前記のような液状の有機物
質を分散媒とすることもできる。なお、液状の有機物質
と水との重量比は、例えば0.1:99.9乃至20:
80とすることができ、好ましくは5:95乃至10:
90程度である。前記エマルジョンは、ダイオキシン類
を含有し得る処理対象物中のダイオキシン類を、エマル
ジョン中の液状の有機物質に溶解させた後、そのエマル
ジョンにおける有機物質と水を可及的に容易且つ確実に
分離させることができるものであることが好ましい。エ
マルジョンにおける有機物質と水との分離は、分離部
(例えば外部から区画された分離処理槽や分離処理塔等
の一定の分離処理区域等)において行うことができる。
そのためには、エマルジョンにおける有機物質と水を比
重により自然分離させること、例えば、エマルジョンに
おける液状の有機物質にダイオキシン類を溶解させた後
数十時間以内に(例えば20乃至50時間で、好ましく
は24時間以内に)、有機物質と水を自然分離させるこ
とが望ましく、そのエマルジョンは、静置等の自然分離
を妨げない状態とすることにより、自然に解消して有機
物質層と水層に比重分離するものであることが望まし
い。なお、遠心分離や乳化剤の化学的な分解等を始めと
する公知手段によりエマルジョンを解消して分離させる
ことも可能である。 エマルジョンにおける有機物質と
水の比重による自然分離を行なわせるためには、エマル
ジョンがある程度の時間を超えると自然解消するような
エマルジョン化、例えば、強力攪拌等の機械的方法によ
るエマルジョン化や可及的に少量の界面活性剤(例え
ば、1乃至5重量%程度)を添加してのエマルジョン化
等が望ましい。また、常温で固体状である食用脂等を加
熱液状化して用いる場合、液状化した食用脂等の液状の
有機物質にダイオキシン類を溶解させた後、エマルジョ
ンを自然(又は強制)冷却させることにより、その有機
物質が固化して水面にスカム(Scum)となって浮上する
ため、水との分離は容易である。液状の有機物質にダイ
オキシン類を溶解させ、エマルジョンにおける液状の有
機物質と水を分離させることにより、その後、実質上有
機物質のみを処理することができるので、ダイオキシン
類の処理効率を極めて高いものとすることができる。有
機物質の処理は、例えばダイオキシン類の確実な分解が
可能な高温焼却等によることができる。本発明における
エマルジョン中の液状の有機物質に、ダイオキシン類を
含有し得る処理対象物中のダイオキシン類を、(ダイオ
キシン類溶解部、例えば外部から区画された溶解処理槽
や溶解処理塔等の一定の溶解処理区域等[分離部と共通
でもよい]において)溶解させるには、例えば次のよう
に行ない得る。処理対象物がダイオキシン類を含有し得
る水系液体状物である場合、その処理対象物と、ダイオ
キシン類が溶解し水に溶解しない液状の有機物質と水と
によるエマルジョンとを攪拌混合することにより、前記
液状の有機物質にダイオキシン類を溶解させることがで
きる。また、処理対象物がダイオキシン類を含有し得る
水系液体状物である場合、その処理対象物と上記液状の
有機物質を攪拌混合してエマルジョンを形成することに
より、前記ダイオキシン類を液状の有機物質に溶解させ
ることができる。この場合、上述のように、必要に応じ
適量の界面活性剤等を添加してもよい。また、この場
合、処理対象物である水系液体状物を分散媒とすること
ができる。処理対象物がダイオキシン類を含有し得る固
体状物である場合、その処理対象物と、ダイオキシン類
が溶解し水に溶解しない液状の有機物質と水とによるエ
マルジョンとを攪拌混合することにより、前記液状の有
機物質にダイオキシン類を溶解させることができる。以
上の攪拌混合は、何れも十分に行うことが望ましいこと
は言うまでもない。処理対象物がダイオキシン類を含有
し得る気体状物である場合、その気体状物と、ダイオキ
シン類が溶解し水に溶解しない液状の有機物質と水とに
よるエマルジョンの、何れか一方を他方中に分散させる
ことにより、前記気体状物中に存在するダイオキシン類
を前記液状の有機物質に溶解させることができる。処理
対象物としての気体状物中への洗浄液の分散は、例え
ば、種々の噴霧機構等により前記エマルジョンを液滴化
して処理対象物中に飛散させることにより行い得る。エ
マルジョン中への気体状物の分散は、例えば、エマルジ
ョン中に気体状物を吹き込んで小気泡化することにより
行い得る。また、気体状物とエマルジョンの何れか一方
又は両方をファン又はポンプ等によって高速流として両
者を乱気液混合又は衝撃混合することによって、両者の
相互分散を行ない得る。可燃物の乾留装置及び焼却炉な
どの燃焼装置、金属・鉱物などの溶解精錬装置、プラス
チックなどの石油化学物質の溶解・熱処理・化学反応用
の装置から排出される気体状物(処理対象物)等に含ま
れる固体粒子(特に微細な固体粒子)の表面は、一般
に、水よりも前記エマルジョンとの濡れ性が良く、粘性
が高いため洗浄液の付着仕事量が大きい。そのため、前
記固体粒子の捕捉率が水に比し高い。例えば、ナタネ油
/水の25/75(重量比)エマルジョンは、前記固体
粒子表面との親和性がよく、水単独の場合に比し、前記
固体粒子の捕捉率は1.5乃至3倍となる。これは、前
記固体粒子の表面が、水に比し前記エマルジョンとの濡
れ性が良く、然もそのエマルジョンの粘性が高くエマル
ジョンの付着仕事量が大きいために他ならない。なお、
処理対象物中にダイオキシン類を保有しない固体粒子、
例えばダイオキシン類生成の触媒能を有する固体粒子や
その他の固体粒子が含まれている場合、その固体粒子を
もエマルジョン中の液状の有機物質により捕捉して処理
対象物から除去することができるものであることが好ま
しい。処理対象物がダイオキシン類を含有し得る気体状
物である場合、その気体状物とエマルジョンの何れか一
方を他方中に分散させることにより、前記気体状物中に
存在するダイオキシン類を前記エマルジョン中の液状の
有機物質に溶解させた後、そのエマルジョンを捕集し、
そのエマルジョンにおける有機物質と水を分離させるも
のとすることが望ましい。エマルジョンの捕集は、例え
ば、分散した液滴が気体状物の流れに伴い移動してじゃ
ま板や衝突板に衝突し、気体状物から分離して流下し若
しくは落下したものを受け集めることにより、或いは、
分散した液滴が自重により落下して気体状物から分離し
たものを受け集めることにより、或いは、分散した液滴
がサイクロン等における遠心力により気体状物から分離
して流下したエマルジョンを受け集めること等により行
い得る。また、エマルジョン中に処理対象物である気体
状物が分散したもの場合、例えば、一定程度以上の流速
で前記混合液が流れる状態からその流速を十分に低下さ
せることにより、混合液中に分散した気泡を液面から分
離させて洗浄液を捕集することが可能である。流速の低
下は、所定の流路を流れる混合液を大断面の大容積部
(例えば大きな容積の容器等)に吐出させることにより
行ない得る。本発明の処理装置は、処理対象物としての
気体状とダイオキシン類が溶解する洗浄液の何れか一方
を他方中に分散させる分散機構を備えるものとすること
ができる。エマルジョン又は処理対象物としての気体状
物の分散機構としては、エマルジョンを液滴化して気体
状物中に飛散させることができる種々の噴霧装置、エマ
ルジョンに気体状物を吹き込んで小気泡化するばっ気(a
eration)装置、又はエマルジョンを(ノズルからの噴出
等により)高速駆動流体とし、そのエジェクト(EJECT)
作用で(エマルジョン流路に接続した別流路等から)処
理対象物としての気体状物(二次流体)を高速で吸引し
てエマルジョンに混合する装置等を用いることができ
る。エマルジョン分散機構による処理対象物中へのエマ
ルジョンの分散は、例えば、外部から区画された一定の
処理区域において行うことができる。このような処理区
域の例としては、外部から区画された流路内に処理対象
物を流す場合におけるその流路中の一定区間、又は、処
理対象物が導入される処理室等を挙げることができる。
エマルジョンの処理対象物中への分散は、処理対象物を
流動させつつ一定の処理区域において行い、処理対象物
からのダイオキシン類の洗浄除去処理を連続化すること
が好ましい。処理対象物としての気体状物中に、エマル
ジョン分散機構によって、ダイオキシン類が溶解するエ
マルジョンを分散させることにより、その処理対象物中
に存在するダイオキシン類をエマルジョン中の液状の有
機物質に効率的に溶解させることができ、処理対象物か
らダイオキシン類を除去することが可能となる。また、
処理対象物としての気体状物中にダイオキシン類を保有
しない固体粒子、例えばダイオキシン類生成の触媒能を
有する固体粒子やその他の固体粒子が含まれている場
合、その固体粒子をもエマルジョン中の液状の有機物質
により効率的に捕捉するものとすることが好ましい。ま
た、本発明の処理装置は、上記分散機構を経たエマルジ
ョンを捕集する捕集部を備えるものとすることが望まし
い。捕集部は、例えば、分散した液滴が処理対象物の流
れに伴い移動して衝突するじゃま板や衝突板と、その衝
突により処理対象物から分離して流下し若しくは落下し
たものを受け集める受液部を有してなるもの、或いは、
分散した液滴が自重により落下して処理対象物から分離
したものを受け集める受液部を有してなるもの、或い
は、分散した液滴を遠心力により処理対象物から分離す
るサイクロン等の遠心力分離部と、分離して流下若しく
は落下したものを受け集める受液部を有してなるもの等
により行い得る。また、エマルジョン中に処理対象物と
しての気体状物が分散した混合液の場合、例えば、一定
程度以上の流速で所定の流路を流れる混合液の吐出によ
りその流速を十分に低下させて混合液中に分散した気泡
を液面から分離させてエマルジョンを捕集することが可
能な大断面の大容積部(例えば大きな容積の容器等)等
により行い得る。このようなエマルジョン又は処理対象
物としての気体状物の分散機構及び捕集部を備える装置
の具体例としては、処理対象物としての気体状物中に分
散させる液体を上記エマルジョンとしたスクラバ(scrub
ber)を挙げることができる。使用し得るスクラバの形式
には特に限定はなく、例えば、室式(スプレー搭、ジェ
ットスクラバ)、遠心式、ベンチュリ式、慣性式、濾過
器式、充填搭式、薄膜式、又は機械式(タイゼン除塵
器、セントリマージ・ロータースクラバ)等の何れであ
ってもよい。また、エマルジョンを駆動流体とし、処理
対象物としての気体状物を二次流体とするエジェクタ等
であってもよい。
【発明の効果】本発明のダイオキシン類処理法及びダイ
オキシン類処理装置によれば、ダイオキシン類を含有し
得る水系液体状物、ダイオキシン類を含有し得る気体状
物、ダイオキシン類を含有し得る固体状物等の処理対象
物から、ダイオキシン類を低コストで効果的に除去して
処理することができる。
オキシン類処理装置によれば、ダイオキシン類を含有し
得る水系液体状物、ダイオキシン類を含有し得る気体状
物、ダイオキシン類を含有し得る固体状物等の処理対象
物から、ダイオキシン類を低コストで効果的に除去して
処理することができる。
【実施例】実施例1 廃プラスチックと紙くずなどが混じる焼却物の焼却灰5
0kgを実働炉(A)より採取して容器に入れ、等重量
の水を加えて60分間攪拌した後、目の大きさが約10
μmの濾布で濾してそれぞれ2リットルの冷水サンプル
1及び冷水サンプル2とした。A重油20重量%と水8
0重量%のエマルジョンを、冷水サンプル2(2リット
ル)に対して5重量%添加して約60分間攪拌した。そ
の後、静止状態で約24時間放置し、分離浮上したA重
油を除去した残りから測定用サンプル1を採取した。冷
水サンプル1及び測定用サンプル1についてそれぞれ含
まれるダイオキシン類濃度を測定した結果は次の通りで
あった。 冷水サンプル1のダイオキシン類濃度・・・18.8p
g−TEQ/リットル 測定用サンプル1のダイオキシン類濃度・・・5.2p
g−TEQ/リットル実施例2 廃プラスチックと紙くずなどが混じる焼却物の焼却灰5
0kgを、実施例1の実働炉(A)から別の日に採取
し、実施例1と同様にして2リットルの冷水サンプル3
及び冷水サンプル4を作成した。次いで、A重油50重
量%と水50重量%のエマルジョンを、冷水サンプル4
(2リットル)に対して10重量%添加して約60分間
攪拌した。その後、静止状態で約24時間放置し、分離
浮上したA重油を除去した残りから測定用サンプル2を
採取した。冷水サンプル3及び測定用サンプル2につい
てそれぞれ含まれるダイオキシン類濃度を測定した結果
は次の通りであった。 冷水サンプル3のダイオキシン類濃度・・・14.4p
g−TEQ/リットル 測定用サンプル2のダイオキシン類濃度・・・2.3p
g−TEQ/リットル
0kgを実働炉(A)より採取して容器に入れ、等重量
の水を加えて60分間攪拌した後、目の大きさが約10
μmの濾布で濾してそれぞれ2リットルの冷水サンプル
1及び冷水サンプル2とした。A重油20重量%と水8
0重量%のエマルジョンを、冷水サンプル2(2リット
ル)に対して5重量%添加して約60分間攪拌した。そ
の後、静止状態で約24時間放置し、分離浮上したA重
油を除去した残りから測定用サンプル1を採取した。冷
水サンプル1及び測定用サンプル1についてそれぞれ含
まれるダイオキシン類濃度を測定した結果は次の通りで
あった。 冷水サンプル1のダイオキシン類濃度・・・18.8p
g−TEQ/リットル 測定用サンプル1のダイオキシン類濃度・・・5.2p
g−TEQ/リットル実施例2 廃プラスチックと紙くずなどが混じる焼却物の焼却灰5
0kgを、実施例1の実働炉(A)から別の日に採取
し、実施例1と同様にして2リットルの冷水サンプル3
及び冷水サンプル4を作成した。次いで、A重油50重
量%と水50重量%のエマルジョンを、冷水サンプル4
(2リットル)に対して10重量%添加して約60分間
攪拌した。その後、静止状態で約24時間放置し、分離
浮上したA重油を除去した残りから測定用サンプル2を
採取した。冷水サンプル3及び測定用サンプル2につい
てそれぞれ含まれるダイオキシン類濃度を測定した結果
は次の通りであった。 冷水サンプル3のダイオキシン類濃度・・・14.4p
g−TEQ/リットル 測定用サンプル2のダイオキシン類濃度・・・2.3p
g−TEQ/リットル
Claims (9)
- 【請求項1】ダイオキシン類が溶解し水に溶解しない液
状の有機物質と水とによるエマルジョンにおける液状の
有機物質に、ダイオキシン類を含有し得る処理対象物中
のダイオキシン類を溶解させた後、前記エマルジョンに
おける有機物質と水を分離させることを特徴とするダイ
オキシン類処理法。 - 【請求項2】有機物質と水を比重により自然分離させる
請求項1記載のダイオキシン類処理法。 - 【請求項3】上記エマルジョンにおける液状の有機物質
にダイオキシン類を溶解させた後数十時間以内に、有機
物質と水を自然分離させる請求項2記載のダイオキシン
類処理法。 - 【請求項4】上記エマルジョンにおける液状の有機物質
と水を分離させた後、実質上有機物質のみを処理する請
求項1、2又は3記載のダイオキシン類処理法。 - 【請求項5】処理対象物がダイオキシン類を含有し得る
水系液体状物であり、その処理対象物と、ダイオキシン
類が溶解し水に溶解しない液状の有機物質と水とによる
エマルジョンとを攪拌混合することにより、前記有機物
質にダイオキシン類を溶解させる請求項1乃至4の何れ
かに記載のダイオキシン類処理法。 - 【請求項6】処理対象物がダイオキシン類を含有し得る
水系液体状物であり、その処理対象物と上記液状の有機
物質を攪拌混合してエマルジョンを形成することによ
り、前記ダイオキシン類を有機物質に溶解させる請求項
1乃至4の何れかに記載のダイオキシン類処理法。 - 【請求項7】処理対象物である水系液体状物が分散媒で
ある請求項6記載のダイオキシン類処理法。 - 【請求項8】処理対象物がダイオキシン類を含有し得る
気体状物であり、その気体状物と、ダイオキシン類が溶
解し水に溶解しない液状の有機物質と水とによるエマル
ジョンの、何れか一方を他方中に分散させることによ
り、前記気体状物中に存在するダイオキシン類を前記有
機物質に溶解させる請求項1乃至4の何れかに記載のダ
イオキシン類処理法。 - 【請求項9】ダイオキシン類が溶解し水に溶解しない液
状の有機物質と水とによるエマルジョンにおける液状の
有機物質に、ダイオキシン類を含有し得る処理対象物中
のダイオキシン類を溶解させるダイオキシン類溶解部
と、前記エマルジョンにおける有機物質と水を分離させ
る分離部を備えることを特徴とするダイオキシン類処理
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000144748A JP2001321603A (ja) | 2000-05-17 | 2000-05-17 | ダイオキシン類処理法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000144748A JP2001321603A (ja) | 2000-05-17 | 2000-05-17 | ダイオキシン類処理法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001321603A true JP2001321603A (ja) | 2001-11-20 |
Family
ID=18651356
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000144748A Pending JP2001321603A (ja) | 2000-05-17 | 2000-05-17 | ダイオキシン類処理法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001321603A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5667508A (en) * | 1979-11-06 | 1981-06-06 | Kunihiro Okanoe | Method of separating oil component from waste water containing emulsion |
JPS6359317A (ja) * | 1986-08-29 | 1988-03-15 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 多相エマルジヨンの連続的静置分離装置 |
JPS6418096A (en) * | 1987-07-13 | 1989-01-20 | Ishikawajima Harima Heavy Ind | Radioactive waste liquid treating device |
EP0577677B1 (de) * | 1991-03-27 | 1994-11-09 | METALLWARENFABRIK STOCKACH GmbH | Verfahren zur reduzierung der schadstoffanteile im rauchgas thermischer prozesse |
-
2000
- 2000-05-17 JP JP2000144748A patent/JP2001321603A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5667508A (en) * | 1979-11-06 | 1981-06-06 | Kunihiro Okanoe | Method of separating oil component from waste water containing emulsion |
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JPS6418096A (en) * | 1987-07-13 | 1989-01-20 | Ishikawajima Harima Heavy Ind | Radioactive waste liquid treating device |
EP0577677B1 (de) * | 1991-03-27 | 1994-11-09 | METALLWARENFABRIK STOCKACH GmbH | Verfahren zur reduzierung der schadstoffanteile im rauchgas thermischer prozesse |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070227 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100224 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100629 |