JP2001308448A - セルフハイブリッドモード同期によるレーザーからのパルス発生方法 - Google Patents
セルフハイブリッドモード同期によるレーザーからのパルス発生方法Info
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Abstract
モード同期法を導入すること。 【解決手段】本発明は、ハイブリッドモード同期法によ
り、単一電極を備えた一般の半導体レーザーを用いてパ
ルスを放出する方法を導入する。ここでは、本法をセル
フハイブリッドモード同期法と名づける。本方法は、
(1)DCバイアス電流を半導体レーザーに加える工程
(DCバイアス電流は半導体レーザーのしきい値電流よ
りも大きい)と、(2)RF変調信号を半導体レーザー
に加える工程とからなる。さらに、RF変調信号が利得
ピークであるとき、半導体レーザーはパルスを放出す
る。また、RF変調信号が最低値であるとき、半導体レ
ーザーは可飽和吸収体としての機能を備える。
Description
ド(self-hybrid)モード同期によってレーザーからパ
ルスを発生する方法に関するものであり、特に、一般の
半導体レーザーを用い、可飽和吸収体を必要としない、
適当なDCバイアス電流及びRF変調信号を加えたセル
フハイブリッドモード同期によるパルス発生に関するも
のである。
学反応、物理変化、及び距離の測定に実用化されてお
り、産業界及び研究界において短パルスレーザー技術へ
の関心が高まっている。レーザーから短パルスを発生す
る従来の方法には、利得スイッチ(又はQ−スイッチ)
法及びモード同期法があった。モード同期法はさらに、
能動モード同期、受動モード同期、ハイブリッドモード
同期(hybrid mode-locking)に分類される。利得スイ
ッチ法と比較して、モード同期法はより短いパルスを発
生することができる。図1は、従来の能動モード同期法
で用いられる順次パルス図(sequential pulse diagra
m)である。ここでは、無線変調信号とパルスとの繰り
返し周波数(repetition frequency)は同じである。変
調(信号)ピークで半導体レーザーの利得からパルスが
放出し、ミラーによって半導体レーザーの利得へ反射す
るとき、パルスレーザーと変調信号とのピークが一致す
る。レーザーは、何度か共振した後、短パルスを発生す
る。能動モード同期法では、タイミングジッターが最小
であるパルスを発生することができる。反対に、受動モ
ード同期法では、最短パルスを発生することができる。
一方、ハイブリッドモード同期法は上述した両者の長所
を備えており、タイミングジッターの小さい短パルスを
発生することができる。しかしながら、ハイブリッドモ
ード同期法には、ハイブリッドモード同期型のパルスを
うまく発生するために、特別で複雑な可飽和吸収体の設
計が必要であるといった欠点がある。ハイブリッドモー
ド同期法で用いられる典型的な装置は、多段で多電極の
ものである。このため、ハイブリッドモード同期法は他
の方法よりもより複雑である。
は、上述の問題を解決するため、セルフハイブリッド
(self-hybrid)モード同期法という新規のモード同期
法を導入することを目的とする。
め、本発明は、一般の半導体レーザーに利用できるセル
フハイブリッドモード同期によりレーザーからパルスを
発生する方法を提供する。本方法は、(1)DCバイア
ス電流(DC bias current)を半導体レーザーに加える
工程(DCバイアス電流は半導体レーザーのしきい値電
流よりも大きい)と、(2)RF変調信号(radio freq
uency modulation signal)を半導体レーザーに加える
工程(RF変調(信号)電流は、DCバイアス電流と半
導体レーザーの透過電流(transparent current)との
差よりも大きい)とからなる。RF変調信号が利得ピー
クであるとき、半導体レーザーはパルスを放出する。さ
らに、RF変調信号が最低値であるときも、半導体レー
ザーはパルスを放出する。以上により、本発明は、単一
電極を備えた一般の半導体レーザーを用い、可飽和吸収
体を必要としないハイブリッドモード同期によってレー
ザーからパルスを放出する方法を導入する。したがっ
て、以下、本方法をセルフハイブリッドモード同期法と
称する。
び長所をより一層明瞭にするため、以下に本発明の好ま
しい実施の形態を挙げ、図を参照にしながらさらに詳し
く説明する。図2は、本発明の好ましい具体例であるセ
ルフハイブリッドモード同期法によりパルスを発生する
レーザーキャビティ(laser cavity)10の構造図であ
る。レーザーキャビティ10は、スーパールミネッセン
トダイオード/増幅器20、複数のコリメーター30、
光回折格子(optical grating)40、及び出力カップ
ラー(output coupler)50からなる。図2では、本発
明の好ましい具体例である利得素子(gain device)
が、斜めにうねった導波管(540μm)22のスーパ
ールミネッセントダイオード/増幅器20であることを
示している。そのうち、導波管22とミラーの法平面と
の射角は7°である。傾斜した導波管によりミラーの反
射率が100万分のいくつか低下するため、本具体例に
おいて、導波管22はいかなる反射防止膜も必要としな
い。スーパールミネッセントダイオード/増幅器20か
ら放出するレーザー光は、開口数が0.55であるコリ
メーターレンズにより平行光を形成する。1200スリ
ット/mmの鍍金した光回折格子40により、ある一定
の波長の光はスーパールミネッセントダイオード/増幅
器20へ反射する。光回折格子40は、ある一定の波長
の光をスーパールミネッセントダイオード/増幅器20
に反射し、帯域幅を効果的に制限するのに用いられる。
スーパールミネッセントダイオード/増幅器20から放
出するレーザー光は、出力カップラー50に再び入る。
出力カップラー50における反射率と透過率の比は50
/50である。本発明の好ましい具体例において、レー
ザーキャビティは、焦点が50mmである2つのレンズ
60a、60bをさらに含む。レーザー光は、レンズ6
0aによって出力カップラー50に収束された後、半分
は出力カップラー50から反射し、残りの半分は出力カ
ップラー50に送られる。反射した光はレンズ60aに
よって平行になりスーパールミネッセントにぶつかる。
送られた光はレンズ60bによって平行になりレーザー
キャビティ10から出ていく。本発明の好ましい具体例
では、スーパールミネッセントダイオード/増幅器20
と出力カップラー50との間の距離は、スーパールミネ
ッセントダイオード/増幅器20と光回折格子40との
間の距離に等しい(つまり、lL=lR)。この距離
は、RF変調周波数によって調整される。2つのアーム
の一周周波数(round-trip frequency)はそれぞれ80
3MHzであり、レーザーキャビティ10の一周周波数
は401.5MHzである。
明の好ましい具体例では、DCバイアス電流はしきい値
電流よりも大きく、透過電流はしきい値電流よりも小さ
い(つまり、Idc>Ith>Itr)。さらに、RF
変調電流は、DCバイアス電流と透過電流との差よりも
大きい(つまり、Imod>Idc−Itr)。本発明
の好ましい具体例では、波長が830nmであるとき、
透過電流は36mAであり、しきい値電流は50mAで
ある。DCバイアス電流が66mA加えられたとき、D
Cバイアス電流と透過電流との差は30mAであり、変
調電流は30mA以上となる。
ド同期法で用いられる順次パルス図である。この図にお
いて、RF変調信号は周期正弦波(period sinusoid wa
ve)である。本具体例では、順次パルスが0であると
き、第1パルスレーザーが、能動モード同期法により形
成されるものと同様に放出される。スーパールミネッセ
ントダイオード/増幅器のDCバイアス電流はしきい値
電流よりも大きいとともに、RF変調信号が加えられ
る。RF変調信号の周波数は803MHzであり、各ア
ームの周波数に等しい。変調電流がDCバイアス電流よ
りも大きい場合、スーパールミネッセントダイオード/
増幅器20は、RF変調信号の利得ピークで第1パルス
レーザーを放出する。本具体例では、順次パルスは1で
あり、第2パルスレーザーが受動モード同期法により形
成されるものと同様に放出される。RF変調電流が透過
電流よりも小さいとき、スーパールミネッセントダイオ
ード/増幅器20は可飽和吸収体としての機能を備え
る。スーパールミネッセントダイオード/増幅器20
は、RF変調信号の最低値で第2パルスレーザーを放出
する。
WHM)対RF変調力(radio frequency modulation p
ower)を示す図である。DCバイアス電流が66mAで
あるとき、変調力は−7dBmから−3dBmに減少
し、自己相関トレースのFWHMは29psから15p
sに減少する。DCバイアス電流が72mAであると
き、変調力は−5dBmから0dBmに増加し、自己相
関トレースのFWHMは26psから16psに減少す
る。好ましいRF変調力は、DCバイアス電流の変化に
従って変わる。
己相関トレースのFWHMを示す図である。RF変調力
が−8dBm以下であるとき、能動モード同期法によっ
てパルスレーザーが放出し、自己相関トレースのFWH
Mは34.16psである。RF変調力が−8dBm以
上であるとき、能動モード同期法によって放出したパル
スレーザーはセルフハイブリッドモード同期法によって
放出するパルスレーザーに変換する。RF変調力が0d
Bmであるとき、自己相関トレースのFWHMは14.
29psである。RF変調電流がDCバイアス電流と透
過電流との差よりも大きいとき、本具体例における自己
相関トレースのFWHMは、能動モード同期法による従
来のFWHMよりも狭い。
のうち、変調信号は周期非正弦波である。セルフハイブ
リッドモード同期法におけるRF変調周波数がパルスレ
ーザーの周波数の3分の1であるとき、キャビティもパ
ルスを放出することができる。したがって、RF変調周
波数がパルスレーザーの周波数のn分の1である場合、
キャビティもパルスを放出することができる(nは2以
上の整数である)。図4及び図7によるとRF変調信号
は周期波であり、この周期波は周期正弦波、周期パルス
波(period pulse wave)、又は周期非正弦波(period
non-sinusoid wave)である。
ド同期法は、能動モード同期法及び受動モード同期法の
両方に類似している。セルフハイブリッドモード同期法
と能動モード同期法との違いはDCバイアス電流とRF
変調周波数であり、受動モード同期法との違いは可飽和
吸収体を必要としないことである。本発明において、セ
ルフハイブリッドモード同期法のRF変調周波数はパル
スレーザーの繰り返し率のn分の1であり、nは2以上
の整数である。ダイオード増幅器の変調電流が利得ピー
クであるとき、パルスレーザーがダイオード増幅器から
放出し、レーザーキャビティのアームの一方に戻る。パ
ルスレーザーがダイオード増幅器に到達したとき、ダイ
オード増幅器の変調電流は最低値である。変調電流はD
Cバイアス電流と透過電流との差よりも大きいため、ダ
イオード増幅器は可飽和吸収体としての機能に変換す
る。RF変調信号が利得ピークであるとき、能動モード
同期法と同様の方法により、ダイオード増幅器はパルス
を放出する。RF変調信号が最低値であるとき、受動モ
ード同期法と同様の方法により、ダイオード増幅器はパ
ルスレーザーを放出する。したがって、能動モード同期
法と受動モード同期法との特徴を有するセルフハイブリ
ッドモード同期法により、短パルスでタイミングジッタ
ーの小さいレーザーを発生することができる。また、セ
ルフハイブリッドモード同期法は、表面放出レーザー
(surface emitting laser)やエッジ放出レーザー(ed
ge emitting laser)など、単一電極のレーザーダイオ
ードに用いることもでき、可飽和吸収体を必要としな
い。セルフハイブリッドモード同期法は単一電極のレー
ザーダイオードにより達成することができるため、本発
明は電線を減少することができる。さらに、レーザーキ
ャビティの形は線型又はアーチ型であり、レーザーキャ
ビティの型は、外部キャビティ型(external cavity ty
pe)レーザーキャビティ又はモノリシック集積型(mono
lithically integrated type)レーザーキャビティのい
ずれかを用いることができる。本発明では好ましい実施
例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限
定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰で
も、本発明の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変動
や潤色を加えることができ、従って本発明の保護範囲
は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
ス図である。
ッドモード同期によりレーザーからパルスを発生するレ
ーザーキャビティの構造図である。
いられる順次パルス図である。
す図である。
スの半値全幅を示す図である。
信号は周期非正弦波である。
/増幅器 30 コリメーター 40 光回折格子 50 出力カップラー 60a、60b レンズ
Claims (6)
- 【請求項1】一般の半導体レーザーを用いることにより
達成でき、 前記半導体レーザーのしきい値電流よりも大きいDCバ
イアス電流を前記半導体レーザーに加える工程と、 RF変調信号を前記半導体レーザーに加える工程であ
り、そのうち、RFの変調電流は前記DCバイアス電流
と前記半導体レーザーの透過電流との差よりも大きく、
前記半導体レーザーは前記RF変調信号が利得ピークの
ときにパルスを放出する工程と、からなり、 前記RF変調信号が最低値であるときに、前記半導体レ
ーザーが可飽和吸収体としての機能を備えることにより
パルスを放出することを特徴とする、セルフハイブリッ
ドモード同期によりレザーからパルスを発生する方法。 - 【請求項2】RFの前記変調周波数はパルスの繰り返し
率のn分の1であり、nは2以上の整数である、請求項
1に記載の方法。 - 【請求項3】前記RF変調信号は周期波である、請求項
1に記載の方法。 - 【請求項4】前記RF変調振動は周期正弦波である、請
求項3に記載の方法。 - 【請求項5】前記RF変調信号は周期パルス波である、
請求項3に記載の方法。 - 【請求項6】前記RF変調信号は周期非正弦波である、
請求項3に記載の方法。
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TW (1) | TW465153B (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100979018B1 (ko) | 2008-10-31 | 2010-08-30 | 한국원자력연구원 | 높은 소광비와 고해상도를 갖는 임의 펄스 광섬유 레이저 발생 시스템 |
JP4612737B2 (ja) * | 2008-06-19 | 2011-01-12 | 公立大学法人高知工科大学 | レーザパルス発生装置およびその方法 |
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2000
- 2000-04-20 TW TW89107430A patent/TW465153B/zh not_active IP Right Cessation
- 2000-12-12 JP JP2000377941A patent/JP3677208B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPWO2009153875A1 (ja) * | 2008-06-19 | 2011-11-24 | 公立大学法人高知工科大学 | レーザパルス発生装置およびその方法 |
US8073018B2 (en) | 2008-06-19 | 2011-12-06 | Kochi University Of Technology | Laser pulse generating apparatus and method |
KR100979018B1 (ko) | 2008-10-31 | 2010-08-30 | 한국원자력연구원 | 높은 소광비와 고해상도를 갖는 임의 펄스 광섬유 레이저 발생 시스템 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3677208B2 (ja) | 2005-07-27 |
TW465153B (en) | 2001-11-21 |
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