JP2001307130A

JP2001307130A - アニメーションデータ圧縮装置、アニメーションデータ圧縮方法、ネットワークサーバ、及びプログラム記録媒体

Info

Publication number: JP2001307130A
Application number: JP2001026235A
Authority: JP
Inventors: Toshinori Hijiri; 利紀樋尻; Toshiya Naka; 俊弥中; Shigeo Asahara; 重夫浅原
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 2000-02-17
Filing date: 2001-02-02
Publication date: 2001-11-02

Abstract

(57)【要約】【課題】複雑化したＣＧコンテンツのアニメーション
データを、電話回線のような狭帯域ネットワーク上で
も、アニメーションシーンの滑らかさを損なわずリアル
タイムで転送する。【解決手段】アニメーションデータを複数の種類のデ
ータに分類するアニメーションデータ分類手段１０１
と、分類されたデータのそれぞれに対し、優先順位を決
定するアニメーション優先順位決定手段１０２と、その
優先順位に基づいて、データの圧縮率を変化させ、デー
タを圧縮するアニメーションデータ圧縮手段１０３とを
備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータグラ
フィックス（以下、ＣＧとする）データとしてのアニメ
ーションデータを圧縮する圧縮装置、圧縮方法、及び該
圧縮装置を用いたネットワークサーバに関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、インターネットの普及やＰＣの高
性能化に伴い、インターネット上でも３次元ＣＧが広く
利用されるようになった。その標準言語として、ＶＲＭ
Ｌ(Virtual Reality Modeling Language)９７があり、
すでにＩＳＯ(International Standard Organization)
で標準化されるに至っている。しかし、現状では、コン
テンツが複雑化するにつれデータサイズが増大し、狭帯
域ネットワーク上でデータを転送する場合に、非常に時
間がかかるという大きな問題がある。

【０００３】この問題を解決するための３次元ＣＧデー
タの圧縮は、特にインターネットなどのネットワーク上
で、３次元ＣＧデータを配信する場合に、データ転送時
間を短縮するだけでなく、アニメーション再生のレート
（単位時間あたりのデータ量）を伝送帯域以下にするこ
とによってリアルタイム配信を実現可能にする、非常に
重要な技術となる。

【０００４】３次元ＣＧデータは、３次元空間を記述す
る形状データと、動きを記述するアニメーションデータ
に大きく分けることができる。形状データを圧縮するに
は、空間を定義するポリゴン数を減らす方法が一般的に
よく利用される。

【０００５】一方、アニメーションデータには、時間軸
があり、一般的にキーフレームデータとして表現され
る。従来、このアニメーションデータの圧縮装置、圧縮
方法では、時間軸上にあるキーフレームデータを単純に
間引くことによってデータ数を減らし、データを圧縮し
ていた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、インターネッ
トなどのネットワーク上で３次元ＣＧデータを配信する
際、前述のような単純な圧縮方法では、電話回線などの
狭帯域のネットワーク上において、滑らかな動きを損な
わずにアニメーションデータをリアルタイムで送受信で
きないという問題があった。

【０００７】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、複雑化したＣＧコンテンツのアニメーショ
ンデータを、電話回線のような狭帯域ネットワーク上で
も、アニメーションシーンの滑らかさを損なわずリアル
タイムで転送可能なアニメーションデータ圧縮装置、圧
縮方法、及び該圧縮装置を用いたネットワークサーバを
提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るアニメーションデータ圧縮装置は、入
力データを複数の種類のアニメーションデータに分類す
るアニメーションデータ分類手段と、前記分類された、
複数の種類のアニメーションデータに対し、優先順位を
決定するアニメーションデータ優先順位決定手段と、前
記アニメーションデータ優先順位決定手段により決定さ
れた優先順位に基づいて、各種類のアニメーションデー
タを圧縮するアニメーションデータ圧縮手段とを備えた
ことを特徴とするものである。

【０００９】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮装置は、前記アニメーションデータ圧縮装置におい
て、前記アニメーションデータ圧縮手段が、前記決定さ
れた優先順位に基づいて、前記分類されたデータの種類
ごとの各圧縮率で圧縮を行うことを特徴とするものであ
る。

【００１０】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮装置は、前記アニメーションデータ圧縮装置におい
て、前記入力データは、３次元ＣＧのアニメーションシ
ーンを表すデータを含むことを特徴とするものである。

【００１１】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮装置は、前記アニメーションデータ圧縮装置におい
て、前記入力データは、多次元ストリームデータを含む
ことを特徴とするものである。

【００１２】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮装置は、前記アニメーションデータ圧縮装置におい
て、前記アニメーションデータ優先順位決定手段が、前
記多次元ストリームデータのデータパケットごとに優先
順位を決定することを特徴とするものである。

【００１３】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮装置は、前記アニメーションデータ圧縮装置におい
て、前記入力データは、３次元ＣＧのアニメーションシ
ーンを表す多次元ストリームデータを含むことを特徴と
するものである。

【００１４】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮装置は、前記アニメーションデータ圧縮装置におい
て、前記アニメーションデータ優先順位決定手段が、Ｃ
Ｇシーンの階層構造に基づいて優先順位を決定すること
を特徴とするものである。

【００１５】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮装置は、前記アニメーションデータ圧縮装置におい
て、前記アニメーションデータ優先順位決定手段が、視
点とＣＧオブジェクトとの位置関係に基づいて優先順位
を決定することを特徴とするものである。

【００１６】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮装置は、前記アニメーションデータ圧縮装置におい
て、前記アニメーションデータ優先順位決定手段が、Ｃ
Ｇオブジェクトの単位時間あたりの変化量に基づいて優
先順位を決定することを特徴とするものである。

【００１７】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮装置は、前記アニメーションデータ圧縮装置におい
て、前記アニメーションデータ優先順位決定手段は、Ｃ
Ｇシーンの階層構造、視点とＣＧオブジェクトとの位置
関係、及びＣＧオブジェクトの単位時間あたりの変化
量、のいずれか複数の各々に基づく各中間優先順位を決
定し、該複数の中間優先順位に重み付け加算を行ったも
のを最終的な優先順位として決定することを特徴とする
ものである。

【００１８】また、本発明に係るネットワークサーバ
は、アニメーションデータを含むＣＧコンテンツを配信
するネットワークサーバであって、請求項１記載のアニ
メーションデータ圧縮装置を備え、アニメーションデー
タを、該アニメーションデータ圧縮装置により圧縮し
て、配信を行うことを特徴とするものである。

【００１９】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮方法は、入力データを複数の種類のアニメーション
データに分類するアニメーションデータ分類ステップ
と、前記分類された、複数の種類のアニメーションデー
タに対し、優先順位を決定するアニメーションデータ優
先順位決定ステップと、前記アニメーションデータ優先
順位決定ステップで決定された優先順位に基づいて、各
種類のアニメーションデータを圧縮するアニメーション
データ圧縮ステップとを備えたことを特徴とするもので
ある。

【００２０】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮方法は、前記アニメーションデータ圧縮方法におい
て、前記アニメーションデータ圧縮ステップにおいて、
前記決定された優先順位に基づいて、前記分類されたデ
ータの種類ごとの各圧縮率で圧縮を行うことを特徴とす
るものである。

【００２１】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮方法は、前記アニメーションデータ圧縮方法におい
て、前記入力データは、３次元ＣＧのアニメーションシ
ーンを表すデータを含むことを特徴とするものである。

【００２２】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮方法は、前記アニメーションデータ圧縮方法におい
て、前記入力データは、多次元ストリームデータを含む
ことを特徴とするものである。

【００２３】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮方法は、前記アニメーションデータ圧縮方法におい
て、前記アニメーションデータ優先順位決定ステップ
で、前記多次元ストリームデータのデータパケットごと
に優先順位を決定することを特徴とするものである。

【００２４】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮方法は、前記アニメーションデータ圧縮方法におい
て、前記入力データは、３次元ＣＧのアニメーションシ
ーンを表す多次元ストリームデータを含むことを特徴と
するものである。

【００２５】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮方法は、前記アニメーションデータ圧縮方法におい
て、前記アニメーションデータ優先順位決定ステップ
で、ＣＧシーンの階層構造に基づいて優先順位を決定す
ることを特徴とするものである。

【００２６】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮方法は、前記アニメーションデータ圧縮方法におい
て、前記アニメーションデータ優先順位決定ステップ
で、視点とＣＧオブジェクトとの位置関係に基づいて優
先順位を決定することを特徴とするものである。

【００２７】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮方法は、前記アニメーションデータ圧縮方法におい
て、前記アニメーションデータ優先順位決定ステップ
で、ＣＧオブジェクトの単位時間あたりの変化量に基づ
いて優先順位を決定することを特徴とするものである。

【００２８】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮方法は、前記アニメーションデータ圧縮方法におい
て、前記アニメーションデータ優先順位決定ステップ
で、ＣＧシーンの階層構造、視点とＣＧオブジェクトと
の位置関係、及びＣＧオブジェクトの単位時間あたりの
変化量、のいずれか複数の各々に基づく各中間優先順位
を決定し、該複数の中間優先順位に重み付け加算を行っ
たものを優先順位として決定することを特徴とするもの
である。

【００２９】また、本発明に係るプログラム記録媒体
は、入力データを複数の種類のアニメーションデータに
分類するアニメーションデータ分類ステップと、前記複
数の種類のアニメーションデータの優先順位を決定する
アニメーションデータ優先順位決定ステップと、前記ア
ニメーションデータ優先順位決定ステップで決定された
優先順位に基づいてアニメーションデータを圧縮するア
ニメーションデータ圧縮ステップと、をコンピュータに
実行させるプログラムを記録したものである。

【００３０】

【発明の実施の形態】実施の形態１．以下、本発明の実
施の形態１によるアニメーションデータ圧縮装置、及び
アニメーションデータ圧縮方法について、図面を参照し
ながら説明する。図１は、本実施の形態１によるアニメ
ーションデータ圧縮装置の構成を示すブロック図であ
る。図１において、アニメーションデータ圧縮装置１０
０は、アニメーションデータ分類手段１０１と、アニメ
ーションデータ優先順位決定手段１０２と、アニメーシ
ョンデータ圧縮手段１０３とを備える。アニメーション
データ分類手段１０１は、アニメーションデータを複数
の種類のデータに分類する。

【００３１】図２は、３次元ＣＧキャラクタの骨格構造
の一例を示す図である。図２に示す３次元ＣＧキャラク
タはヒューマノイドの骨格であり、その骨格は１８関節
を有する。なお、関節１はルートと呼ばれ、体の基準位
置を表している。

【００３２】アニメーションデータ生成手段（図示せ
ず）において、図２に示す３次元ＣＧキャラクタの１８
関節それぞれに対する、位置情報、回転情報、スケール
量の時間軸をもったデータが生成され、アニメーション
データ分類手段１０１に入力されたとする。

【００３３】アニメーションデータ分類手段１０１は、
その入力データを複数の種類のデータに分類する。上述
したような３次元ＣＧキャラクタの動作データが入力デ
ータの場合には、１８関節のそれぞれに、位置情報、回
転情報、スケール量といった３つの情報があるため、結
果として、５４種類のデータとして分類される（以下、
分類されたそれぞれの種類を“チャネル”とする。前述
の場合、５４チャネルとなる）。なお、位置情報、回転
情報、スケール量以外のデータも、このアニメーション
データ分類手段１０１によって分類されてもよい。

【００３４】図３は、アニメーションデータを説明する
ための図である。アニメーションデータは、アニメーシ
ョンシーンを表すために必要な時間軸に対する情報であ
り、例えば、ＣＧオブジェクトの位置情報、回転情報、
スケール量、視点情報、光源情報などが含まれる。ここ
で、位置情報とは、ＣＧオブジェクトの中心点などの位
置を示す情報である。回転情報とは、ＣＧオブジェクト
がどれだけ回転したかを示す回転量に関する情報であ
る。この回転量は、３次元空間において一つのベクトル
を示す座標値（ｘ₃、ｙ₃、ｚ₃）と、そのベクトルのま
わりにどれだけ回転するかを示す角度θとからなる。ス
ケール情報とは、ＣＧオブジェクトがどれだけ拡大、あ
るいは縮小されるかを示す情報である。

【００３５】ここで、アニメーションデータは、３次元
ＣＧのアニメーションシーンを表すデータであってもよ
く、あるいは、２次元ＣＧのアニメーションシーンを表
すデータであってもよい。また、多次元ストリームデー
タであってもよく、あるいは、ストリームデータではな
いファイルデータであってもよい。

【００３６】多次元ストリームデータとは、時間情報と
複数次元の空間情報を有し、時間及び空間などを多次元
と称している。例えば、人間のような骨格構造をもつＣ
Ｇキャラクタのアニメーションデータの場合、複数次元
の空間情報は、骨格構造上の各関節の情報が１つの次元
を構成し、また、それぞれの関節には位置情報、回転情
報、スケール量などの情報があり、１つの次元を構成す
る。さらに各関節の位置情報は、例えば２次元空間であ
れば、ｘ、ｙ座標のデータをもち、３次元空間であれ
ば、ｘ座標、ｙ座標、ｚ座標のデータをもち、回転情
報、スケール量も同様に、それぞれの次元のデータを合
わせてもつ。そしてさらに、これらのデータが時間情報
と共に、多次元ストリームデータを構成する。

【００３７】アニメーションデータがストリームデータ
である場合は、例えば、あるユーザがアニメーションデ
ータの配信を受けたときに、そのデータを順次再生しな
がらアニメーションシーンを視聴することができるが、
アニメーションデータがストリームデータではないファ
イルデータである場合は、例えば、あるユーザがアニメ
ーションデータの配信を受けたときに、そのファイルデ
ータのすべてを受け取ってからでないと、再生を行うこ
とはできない。

【００３８】図４は、そのストリームデータとしてのア
ニメーションデータの構造の一例を示す図である。図４
において、アニメーションのストリームデータは、ヘッ
ダ部分とデータ部分とから構成される。

【００３９】ヘッダ部分は、ストリーム情報５１と、チ
ャネル情報５２とから構成される。ストリーム情報５１
は、データ部分の開始アドレスや長さ、パケット数など
を示す情報である。また、バージョン情報やヘッダ部分
のサイズなどを含んでもよい。チャネル情報５２は、デ
ータ部分のデータパケットで転送される全チャネルの定
義に関する情報である。この情報のことを“チャネル・
テーブル”とも呼ぶ。このチャネル・テーブルは、デー
タ部分のデータパケットで転送される全チャネル数や、
各チャネルの定義を有している。

【００４０】ストリームデータのデータ部分は、ＤＡＴ
６１と、ＤＥＳ６２とから構成される。ＤＡＴ６１は、
アニメーションデータに関するデータパケットであり、
各ＤＡＴ６１は、全チャネル、あるいは全チャネルのう
ちの所定のチャネルに関するデータから構成される。Ｄ
ＥＳ６２は、チャネル・テーブルが変更されたときに転
送されるデスクリプションパケットであり、このＤＥＳ
６２以降に転送されるパケットに関しては、このＤＥＳ
６２のチャネル・テーブルが用いられる。このＤＥＳ６
２は、パケットの転送途中でチャネル構成に大きな変更
が生じる場合や、新たなオブジェクトが突然出現する場
合などに用いられるが、そのような状況の起きない場合
には、データ部分にＤＥＳ６２がなくてもよい。

【００４１】アニメーションデータ優先順位決定手段１
０２は、アニメーションデータ分類手段１０１により、
チャネルとして分類された各データに対して、優先順位
を決定する。

【００４２】ここで、アニメーションデータ優先順位決
定手段１０２による中間優先順位の決定について、“Ｃ
Ｇシーンの階層構造に基づいて行う場合”、“視点とＣ
Ｇオブジェクトとの位置関係に基づいて行う場合”、
“ＣＧオブジェクトの単位時間あたりの変化量に基づい
て行う場合”の３つの具体例を用いて説明する。

【００４３】［ＣＧシーンの階層構造に基づいて行う場
合］まず、ＣＧシーンの階層構造に基づいてチャネルの
中間優先順位の決定が行われる場合について説明する。
図５は、図２に示す３次元ＣＧキャラクタの階層構造を
示す図であり、ＣＧシーンの階層構造の一例である。図
５のような階層構造で表される３次元ＣＧキャラクタの
場合には、各関節において、一般的に、ルート１と称す
体の基準位置を示すオブジェクトが最も重要であり、手
先や足先にいくほど、重要でなくなる場合が多い。つま
り、階層が深くなるにつれ、優先順位が低くなるものと
して、そのオブジェクトに対するチャネルの中間優先順
位を決定する。

【００４４】例えば、図５の場合の優先順位を１から順
に付加すると、ルート１の優先順位が１、背骨付け根８
の優先順位が２、右襟９の優先順位が３、右肩１０の優
先順位が４、右肘１１の優先順位が５、右手首１２の優
先順位が６といったようになる。

【００４５】図５は単純な例であるが、階層の途中に重
要なオブジェクトがあり、そこをユーザーが指定するこ
とによって、そこからの順位付けを変更してもよい。

【００４６】［視点とＣＧオブジェクトとの位置関係に
基づいて行う場合］次に、視点とＣＧオブジェクトとの
位置関係に基づいてチャネルの中間優先順位の決定が行
われる場合について説明する。図６は、視点とＣＧオブ
ジェクトとの位置関係の一例を示す図である。視点と各
ＣＧオブジェクトとの距離を利用し、視点から近いもの
ほど優先順位を高くし、視点から遠いものほど優先順位
を低くする。例えば、図６では距離と優先順位の関係
が、ある対数関数になるように設定した場合の例を示し
ている。図６において、Ａ、Ｂ、Ｃは、単体のＣＧオブ
ジェクトであってもよい。あるいは、階層構造をもった
３次元ＣＧキャラクタのようなものであってもよい。図
６の場合、それぞれの優先順位は、Ａが２、Ｂが３、Ｃ
が４といったように付加される。

【００４７】なお、ここでは、視点からの距離と優先順
位との関係が対数関数になる場合について例を挙げた
が、その関係が線形や指数関数などであってもよく、特
に限定されない。

【００４８】また、前述のように、本実施の形態１によ
るアニメーション圧縮装置に入力されるデータは、２次
元ＣＧのデータであっても、３次元ＣＧのデータであっ
てもよいが、２次元ＣＧには視点という概念がないた
め、入力データが２次元ＣＧデータである場合には、こ
こで説明した視点とＣＧオブジェクトとの位置関係に基
づいて中間優先順位を求めることはない。

【００４９】［ＣＧオブジェクトの単位時間あたりの変
化量に基づいて行う場合］次に、ＣＧオブジェクトの単
位時間あたりの変化量に基づいてチャネルの中間優先順
位の決定が行われる場合について説明する。この場合に
は、単位時間あたりの変化量の大きいチャネルほど高い
優先順位となる。

【００５０】図７は、チャネルの単位時間あたりのデー
タ変化量を示す図である。横軸が時間を、縦軸がデータ
の値を示す。図７において、単位時間あたりの変化量の
大きさを比較すると、変化量の大きいのはチャネルＡで
あり、変化量の小さいのはチャネルＢである。このよう
な場合には、変化量が大きいチャネルＡには、高い優先
順位が付与され、逆に、変化量の少ないチャネルＢに
は、低い優先順位が付与される。

【００５１】上述のように、ＣＧシーンの階層構造、視
点とＣＧオブジェクトとの位置関係、あるいはＣＧオブ
ジェクトの単位時間あたりの変化量に基づいて決定され
たそれぞれの中間優先順位に、重み付け加算の行われた
ものが最終的な優先順位として決定される。ここで、重
み付け加算とは、重みとしての所定のパラメータを掛け
て、和を取ることをいう。なお、このパラメータは、ユ
ーザが任意に設定し、変更することができるものであ
る。

【００５２】アニメーションデータ圧縮手段１０３は、
アニメーションデータ優先順位決定手段１０２により決
定された各チャネルに対する優先順位に基づいて、アニ
メーションデータ分類手段１０１により分類されたチャ
ネル毎に圧縮率を変化させ、データを圧縮する。

【００５３】圧縮の一例として、優先順位の低いチャネ
ルから順にキーフレームデータを時間軸方向で間引くこ
とによりデータを圧縮する方法がある。あるいは、他の
一例として優先順位の低いチャネルから順にデータの各
成分の量子化の精度を落として圧縮する方法がある。

【００５４】アニメーションデータ圧縮装置１００は、
ワークステーション、パーソナルコンピュータやゲーム
機に代表されるコンピュータ装置内に、主にプログラム
制御によるソフトウェアにより構成されるが、ハードウ
ェアにより構成されるものであってもよい。

【００５５】なお、アニメーションデータ圧縮装置１０
０は、アニメーションデータ生成手段（図示せず）を有
していてもよく、アニメーションデータ圧縮装置１００
の外部にアニメーションデータ生成手段（図示せず）が
設けられていてもよい。このアニメーションデータ生成
手段は、既存のアニメーションデータファイル、市販の
アニメーション作成／編集ツール、あるいはモーション
キャプチャシステムなどにより得られるデータから、ア
ニメーションデータ部分を切り出し、時間軸をもったア
ニメーションデータを生成する。かかるアニメーション
データが、アニメーションデータ分類手段１０１への入
力データとなる。

【００５６】次に、本実施の形態１によるアニメーショ
ンデータ圧縮装置の動作について説明する。本実施の形
態１では、入力データとして利用されるアニメーション
データが、３次元ＣＧキャラクタの動作データである場
合を一例として説明する。

【００５７】図８は、本実施の形態１によるアニメーシ
ョンデータ圧縮装置の動作を示すフローチャートであ
る。まず、図８におけるステップＳ１１において、アニ
メーションデータ生成手段（図示せず）で生成されたア
ニメーションデータがアニメーションデータ分類手段１
０１に入力される。

【００５８】ここで、本実施の形態１によるアニメーシ
ョン圧縮方法では、決定された優先順位を用いて全ての
入力データの圧縮を行うため、入力データとしては、デ
ータの途中で“視点とＣＧオブジェクトとの位置関係”
や、“ＣＧオブジェクトの単位時間あたりの変化量”な
どの変化のあまりないデータが好ましい。なお、優先順
位を“ＣＧシーンの階層構造”のみに基づいて決定する
場合には、データの途中でチャネルの発生・消滅がない
限り、入力データはどのようなものであってもよい。

【００５９】次に、ステップＳ１２において、アニメー
ションデータ分類手段１０１は、ステップＳ１１で入力
されたアニメーションデータの分類を行い、チャネル単
位に分類する。

【００６０】ステップＳ１３において、アニメーション
データ優先順位決定手段１０２は、ステップＳ１２で分
類された各チャネルの中間優先順位を決定する。この優
先順位の決定は、前述のように、“ＣＧシーンの階層構
造”、“視点とＣＧオブジェクトとの位置関係”、“Ｃ
Ｇオブジェクトの単位時間あたりの変化量”に基づいて
行われる。

【００６１】ステップＳ１４において、ユーザは、アニ
メーションデータ優先順位決定手段１０２に対して優先
順位の決定で用いられるパラメータの設定を行う。な
お、初回は、まだ出力されたアニメーションを確認して
パラメータを設定することができないため、あらかじめ
定められた初期値が用いられる。

【００６２】ステップＳ１５において、アニメーション
データ優先順位決定手段１０２は、ステップＳ１３で決
定された中間優先順位に、ステップＳ１４で設定された
パラメータを用いて重み付け加算を行い、最終的な優先
順位を決定する。

【００６３】例えば、ステップＳ１４において、パラメ
ータ（α、β、γ）が設定され、ステップＳ１３におい
て、アニメーションデータ優先順位決定手段１０２が、
“ＣＧシーンの階層構造”、“視点とＣＧオブジェクト
との位置関係”、“ＣＧオブジェクトの単位時間あたり
の変化量”に基づいて、それぞれ中間優先順位Ｐ１、Ｐ
２、Ｐ３をチャネル毎に決定していたときには、各チャ
ネルの優先順位Ｐは、Ｐ＝α・Ｐ１＋β・Ｐ２＋γ・Ｐ３・・・（式１）と決定される。

【００６４】ステップＳ１６において、アニメーション
データ圧縮手段１０３は、ステップＳ１５で決定された
各チャネルの優先順位Ｐに基づいて、チャネル毎に圧縮
率を変え、全体のアニメーションデータを圧縮する。

【００６５】例えば、１回目は、最も優先順位の低いチ
ャネルのキーフレームデータから、１つデータを間引
き、２回目は、最も優先順位の低いチャネルからさらに
１つデータを間引くと共に、２番目に優先順位の低いチ
ャネルからも、１つデータを間引く。以降、これを繰り
返す。あるいは、１回目は、最も優先順位の低いチャネ
ルのキーフレームデータから、１つデータを間引き、２
回目は、２番目に優先順位の低いチャネルから１つデー
タを間引く。以降、これを繰り返し、一度、最も優先順
位の高いチャネルまでたどり着いたら、最も優先順位の
低いチャネルのデータから、さらに１つデータを間引く
操作に戻り、以降、この操作を繰り返す。なお、ここで
の１つデータを間引くときの、データの選出は、前後の
データとの差が最も小さいものから順に間引く。

【００６６】ステップＳ１７において、アニメーション
データ圧縮手段１０３は、ステップＳ１６で圧縮したア
ニメーションデータの転送レートが、目標とする転送レ
ート以下となっているか否かを判断する。目標とする転
送レート以下となっていない場合は、ステップＳ１６に
戻る。目標とする転送レート以下となっている場合は、
ステップＳ１８に進む。ここで、データの転送レート
が、目標とする転送レート以下になっているか否かを判
断するのは、アニメーションデータがストリームデータ
のときである。アニメーションデータが、ストリームデ
ータでないファイルデータのときには、アニメーション
データ圧縮手段１０３は、このステップＳ１７におい
て、ファイルのデータ量が、目標とするデータ量以下と
なっているか否かを判断する。

【００６７】ステップＳ１８では、圧縮されたアニメー
ションデータが出力される。そして、例えば、図示しな
いモニタに表示されることによりユーザは、そのアニメ
ーションシーンを確認することができる。

【００６８】ステップＳ１９で、ユーザは、ステップＳ
１８で出力されたアニメーションデータを確認し、目標
とする画質であるか否かを判断する。目標とする画質を
達成できている場合は、終了となる。例えば、重要なキ
ャラクタの動きが非常にぎこちなくなっているなど、目
標とする画質を達成できていない場合は、ステップＳ１
４に戻り、新たにパラメータの設定を行う。そして、ユ
ーザが、目標とする画質を達成できたと判断するまで、
ステップＳ１４からＳ１９までの処理が繰り返される。

【００６９】以上のように、本実施の形態１によるアニ
メーションデータ圧縮装置、及びアニメーションデータ
圧縮方法によれば、“ＣＧシーンの階層構造”、“視点
とＣＧオブジェクトとの位置関係”、“ＣＧオブジェク
トの単位時間あたりの変化量”などに基づいて優先順位
を決定し、その優先順位に基づいて、アニメーションデ
ータの圧縮を行うことで、狭帯域のネットワークにおい
てアニメーションデータを転送することに伴ないアニメ
ーションシーンの滑らかさが損なわれることを最小限に
抑えることができる。さらに、ユーザが、中間優先順位
から優先順位を決定するパラメータを、出力されたアニ
メーションシーンを見ることにより変更できるため、よ
り適切なパラメータを選択することにより、より滑らか
なアニメーションシーンを実現することができる。

【００７０】なお、本実施の形態1では、中間優先順位
として、３種類の中間優先順位を用いる場合について説
明したが、中間優先順位は３種類に限定されるものでは
なく、１種類、２種類、あるいは４種類以上の中間優先
順位を用いてもよい。ただし、中間優先順位が１種類の
場合には、中間優先順位と最終的な優先順位とは同一の
ものとなる。また、最終的な優先順位を求めるときに
は、中間優先順位の種類と同数のパラメータが用いられ
る。

【００７１】実施の形態２．以下、本発明の実施の形態
２によるアニメーションデータ圧縮装置、及びアニメー
ションデータ圧縮方法について、図面を参照しながら説
明する。本実施の形態２によるアニメーションデータ圧
縮装置は、主に、ストリームデータを圧縮し、出力する
ものである。

【００７２】図９は、本実施の形態２によるアニメーシ
ョンデータ圧縮装置の構成を示すブロック図である。

【００７３】図９において、アニメーションデータ圧縮
装置２００は、アニメーションデータ分類手段２０１
と、アニメーションデータ優先順位決定手段２０２と、
アニメーションデータ圧縮手段２０３とを備える。な
お、本実施の形態２によるアニメーションデータ分類手
段２０１、アニメーションデータ優先順位決定手段２０
２、及びアニメーションデータ圧縮手段２０３は、アニ
メーションデータ圧縮装置２００に入力されたストリー
ムデータとしてのアニメーションデータをパケットごと
に処理する以外は、実施の形態１によるアニメーション
データ分類手段１０１、アニメーションデータ優先順位
決定手段１０２、及びアニメーションデータ圧縮手段１
０３と同様のものであり、その説明を省略する。

【００７４】次に、本実施の形態２によるアニメーショ
ンデータ圧縮装置の動作について説明する。図１０は、
本実施の形態２によるアニメーションデータ圧縮装置２
００の動作を示すフローチャートである。まず、図１０
におけるステップＳ２１において、アニメーションデー
タ生成手段（図示せず）で生成されたストリームデータ
としてのアニメーションデータのデータパケットが、ア
ニメーションデータ分類手段２０１に入力される。

【００７５】次に、ステップＳ２２において、アニメー
ションデータ分類手段２０１は、ステップＳ２１で入力
されたアニメーションデータの分類を行い、チャネル単
位に分類する。

【００７６】ステップＳ２３において、アニメーション
データ優先順位決定手段２０２は、ステップＳ２２で分
類された各チャネルの中間優先順位を“ＣＧシーンの階
層構造”、“視点とＣＧオブジェクトとの位置関係”、
“ＣＧオブジェクトの単位時間あたりの変化量”に基づ
いて決定する。そして、実施の形態１の（式１）のよう
に、それぞれの中間優先順位に重み付け加算を行い、最
終的な優先順位を決定する。なお、優先順位の決定で用
いられるパラメータは、あらかじめアニメーションデー
タ優先順位決定手段２０２に設定されたものが用いられ
る。

【００７７】ステップＳ２４において、アニメーション
データ圧縮手段２０３は、ステップＳ２３で決定された
各チャネルの優先順位に基づいて、チャネル毎に圧縮率
を変え、アニメーションデータを圧縮する。

【００７８】ステップＳ２５において、アニメーション
データ圧縮手段２０３は、ステップＳ２４で圧縮したア
ニメーションデータの転送レートが、目標とする転送レ
ート以下となっているか否かを判断する。目標とする転
送レート以下となっていない場合は、ステップＳ２４に
戻る。目標とする転送レート以下となっている場合は、
ステップＳ２６に進む。

【００７９】ステップＳ２６では、圧縮されたアニメー
ションデータのデータパケットが出力される。そして、
出力されたデータパケットは、図示しない通信回線に転
送される。

【００８０】ステップＳ２７において、アニメーション
データ分類手段２０１は、終了フラグが入力されたか否
かを判断する。そして、終了フラグが入力された場合
は、圧縮を行っているストリームデータとしてのアニメ
ーションデータが終了したことを示すため、終了とな
る。終了フラグが入力されない場合は、アニメーション
データに、まだ続きのパケットが存在するため、ステッ
プＳ２１に戻る。そして、ステップＳ２１〜Ｓ２７の処
理を繰り返す。

【００８１】例えば、視点とＣＧオブジェクトとの位置
関係が図６から、図１１に変化したときには、Ｂの優先
順位が３から４となり、Ｃの優先順位が４から３となる
が、本実施の形態２によるアニメーションデータ圧縮方
法によれば、パケットごとに優先順位を決定しているた
め、ＣＧオブジェクトの位置関係の変化にも対応して、
優先順位をパケットごとに変更することができる。

【００８２】以上のように、本実施の形態２によるアニ
メーションデータ圧縮装置、及びアニメーションデータ
圧縮方法によれば、パケットごとにアニメーションデー
タの分類と、優先順位の決定と、データの圧縮とを行う
ため、実施の形態１と同様の効果に加え、ＣＧオブジェ
クトの視点からの距離が、大きく変化するアニメーショ
ンデータや、ＣＧオブジェクトの単位時間あたりの変化
量が時間の経過とともに変化するアニメーションデータ
に対しても、そのデータパケットに応じた適切な優先順
位を決定することができるため、よりアニメーションシ
ーンの滑らかさが向上する効果が得られる。

【００８３】実施の形態３．以下、本発明の実施の形態
３によるネットワークサーバについて、図面を参照しな
がら説明する。本実施の形態３によるネットワークサー
バは、上記各実施の形態によるアニメーションデータ圧
縮装置、及びアニメーションデータ圧縮方法を用いたも
のである。

【００８４】図１２は、本実施の形態３によるネットワ
ークの構成を示す図である。図１２において、ネットワ
ークは、コンテンツを配信するサーバ３０１と、広帯域
ネットワーク３０２と、狭帯域ネットワーク３０３と、
ユーザ３１１〜３１３、３２１〜３２３とから構成され
る。

【００８５】サーバ３０１は、ＣＧコンテンツ提供者か
らＣＧコンテンツと、そのコンテンツの配信先アドレス
とを受け取る。そして、そのＣＧコンテンツを指定され
た配信先アドレスに送信する。その配信時に、狭帯域ネ
ットワーク３０３を経由する場合には、圧縮率を高める
必要があるため、本発明のアニメーションデータ圧縮方
法を用いてデータを圧縮し、その圧縮したデータを配信
する。

【００８６】広帯域ネットワーク３０２としては、例え
ば、光ファイバーネットワークや、ＣＡＴＶネットワー
ク、ｘＤＳＬネットワークなどがある。また、狭帯域ネ
ットワーク３０３としては、例えば、携帯電話などの通
信回線や電話回線などを用いたネットワークがある。

【００８７】ユーザ３１１〜３１３は、広帯域ネットワ
ーク３０２に接続されており、ユーザ３２１〜３２３
は、狭帯域ネットワーク３０３に接続されている。

【００８８】次に、本発明によるアニメーションデータ
圧縮方法を用いたデータ配信について説明する。例え
ば、ユーザ３１１が、ＣＧコンテンツ提供者であるとす
る。ユーザ３１１は、作成した３次元ＣＧコンテンツデ
ータと、そのコンテンツデータを配信する配信先アドレ
スとを広帯域ネットワーク３０２を介してサーバ３０１
に送信する。

【００８９】サーバ３０１は、ユーザ３１１からのＣＧ
コンテンツデータと、配信先アドレスとを受け取ると、
そのＣＧコンテンツデータを、指定された配信先アドレ
スに送信する。ただし、その配信先アドレスのユーザが
広帯域ネットワークのユーザであれば、コンテンツデー
タに含まれるアニメーションデータをそのままデータス
トリームとして送信することができるが、狭帯域ネット
ワークのユーザである場合には、実施の形態１又は２で
説明した本発明によるアニメーションデータ圧縮方法に
よりコンテンツデータに含まれるアニメーションデータ
を圧縮し、その圧縮したアニメーションデータをデータ
ストリームとして狭帯域ネットワーク３０３のユーザに
配信する。

【００９０】なお、サーバは、その３次元ＣＧコンテン
ツデータ配信というサービスに関して、そのサービスの
提供を受けた各ユーザに対してクレジットカードなどを
用いて課金を行い、その所定の割合を、コンテンツの提
供者であるユーザ３１１に支払う。

【００９１】以上のように、本実施の形態３によるネッ
トワークサーバは、コンテンツ提供者から提供されたＣ
Ｇコンテンツデータに含まれるアニメーションデータ
を、実施の形態１又は２によるアニメーションデータ圧
縮方法により圧縮し、狭帯域ネットワーク３０３のユー
ザに対して配信することで、アニメーションデータをス
トリームデータとして送信する際のビット・レートが伝
送帯域以上である場合であっても、データのオーバフロ
ーを起こすことなく、リアルタイムでデータを配信する
ことができる。また、アニメーションシーンの滑らかな
動きを損なわずにアニメーションデータを圧縮し、配信
することができる。

【００９２】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係るアニメーションデータ圧縮装置、及び圧縮方法に
よれば、入力データを複数の種類のアニメーションデー
タに分類するアニメーションデータ分類手段と、前記分
類された、複数の種類のアニメーションデータに対し、
優先順位を決定するアニメーションデータ優先順位決定
手段と、前記アニメーションデータ優先順位決定手段に
より決定された優先順位に基づいて、各種類のアニメー
ションデータを圧縮するアニメーションデータ圧縮手段
とを備えたことで、電話回線のような狭帯域ネットワー
ク上でも、アニメーションシーンの滑らかさを損なわず
リアルタイムでアニメーションデータを転送することが
可能となる効果が得られる。

【００９３】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮装置、及び圧縮方法によれば、前記アニメーション
データ圧縮手段が、前記決定された優先順位に基づい
て、前記分類されたデータの種類ごとの各圧縮率で圧縮
を行うことで、優先順位の低いデータ、すなわちあまり
重要でないデータの圧縮率を高め、優先順位の高いデー
タ、すなわち重要なデータの圧縮率を低く抑えることに
より、アニメーションシーンの滑らかさを損なわずに圧
縮し、リアルタイムでアニメーションデータを転送する
ことが可能となる。

【００９４】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮装置、及び圧縮方法によれば、前記入力データが多
次元ストリームデータを含み、前記アニメーションデー
タ優先順位決定手段が、その多次元ストリームデータの
データパケットごとに優先順位を決定することで、デー
タの途中で優先順位の大きく変化するデータに対して
も、アニメーションシーンの滑らかさを損なわずに圧縮
し、リアルタイムで転送することが可能となる。

【００９５】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮装置、及び圧縮方法によれば、前記アニメーション
データ優先順位決定手段が、ＣＧシーンの階層構造に基
づいて優先順位を決定することで、各オブジェクトのう
ち、重要な部分の優先順位を高くし、重要な部分から離
れるほど優先順位を低くすることにより、重要な部分の
アニメーションシーンの滑らかさを損なうことなく、ア
ニメーションデータの圧縮を行うことが可能となる。

【００９６】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮装置、及び圧縮方法によれば、前記アニメーション
データ優先順位決定手段が、視点とＣＧオブジェクトと
の位置関係に基づいて優先順位を決定することで、視点
に近いＣＧオブジェクトほど優先順位を高くし、視点か
ら離れるほど優先順位を低くすることにより、視点から
近いＣＧオブジェクトのアニメーションシーンの滑らか
さを損なうことなく、アニメーションデータの圧縮を行
うことが可能となる。

【００９７】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮装置、及び圧縮方法によれば、前記アニメーション
データ優先順位決定手段が、ＣＧオブジェクトの単位時
間あたりの変化量に基づいて優先順位を決定することに
より、単位時間あたりの変化量の大きいチャネルほど優
先順位を高くし、その変化量の小さいチャネルほど優先
順位を低くすることで、変化量の大きなＣＧオブジェク
トのアニメーションシーンの滑らかさを損なうことな
く、アニメーションデータの圧縮を行うことが可能とな
る。

【００９８】また、本発明に係るアニメーションデータ
圧縮装置、及び圧縮方法によれば、前記アニメーション
データ優先順位決定手段が、ＣＧシーンの階層構造、視
点とＣＧオブジェクトとの位置関係、及びＣＧオブジェ
クトの単位時間あたりの変化量、のいずれか複数の各々
に基づく各中間優先順位を決定し、該複数の中間優先順
位に重み付け加算を行ったものを優先順位として決定す
ることで、より適切な優先順位を求めることができ、ア
ニメーションシーンの重要な領域、あるいはオブジェク
トの滑らかさを損なうことなく、アニメーションデータ
の圧縮を行うことが可能となる。

【００９９】また、本発明に係るネットワークサーバに
よれば、前記アニメーションデータ圧縮装置を備え、ア
ニメーションデータを、該アニメーションデータ圧縮装
置により圧縮して配信することで、アニメーションデー
タをストリームデータとして配信する際のビット・レー
トが伝送帯域以上である場合でも、前記アニメーション
データ圧縮装置によりデータを圧縮することにより、デ
ータのオーバフローを起こすことなく、リアルタイムで
データを配信することが可能となる。また、アニメーシ
ョンシーンの滑らかな動きを損なわずに、データを圧縮
することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１によるアニメーションデ
ータ圧縮装置の構成を示すブロック図である。

【図２】本発明の実施の形態１による３次元ＣＧキャラ
クタの骨格構造の一例を示す図である。

【図３】本発明の実施の形態１によるアニメーションデ
ータについて説明するための図である。

【図４】本発明の実施の形態１によるストリームデータ
としてのアニメーションデータの構造を示す図である。

【図５】本発明の実施の形態１による３次元ＣＧキャラ
クタの階層構造を示す図である。

【図６】本発明の実施の形態１による視点とＣＧオブジ
ェクトとの位置関係を示す図である。

【図７】本発明の実施の形態１によるチャネルの単位時
間あたりのデータ変化量を示す図である。

【図８】本発明の実施の形態１によるアニメーションデ
ータ圧縮装置の動作を示すフローチャートである。

【図９】本発明の実施の形態２によるアニメーションデ
ータ圧縮装置の構成を示すブロック図である。

【図１０】本発明の実施の形態２によるアニメーション
データ圧縮装置の動作を示すフローチャートである。

【図１１】本発明の実施の形態２による視点とＣＧオブ
ジェクトとの位置関係を示す図である。

【図１２】本発明の実施の形態３によるネットワークの
構成を示す図である。

【符号の説明】

５１ストリーム情報５２チャネル情報６１ＤＡＴ６２ＤＥＳ１００、２００アニメーションデータ圧縮装置１０１、２０１アニメーションデータ分類手段１０２、２０２アニメーションデータ優先順位決定手
段１０３、２０３アニメーションデータ圧縮手段３０１サーバ３０２広帯域ネットワーク３０３狭帯域ネットワーク３１１〜３１３、３２１〜３２３ユーザ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】入力データを複数の種類のアニメーショ
ンデータに分類するアニメーションデータ分類手段と、前記分類された、複数の種類のアニメーションデータに
対し、優先順位を決定するアニメーションデータ優先順
位決定手段と、前記アニメーションデータ優先順位決定手段により決定
された優先順位に基づいて、各種類のアニメーションデ
ータを圧縮するアニメーションデータ圧縮手段と、を備えたことを特徴とするアニメーションデータ圧縮装
置。
【請求項２】請求項１記載のアニメーションデータ圧
縮装置において、前記アニメーションデータ圧縮手段は、前記決定された
優先順位に基づいて、前記分類されたデータの種類ごと
の各圧縮率で圧縮を行うことを特徴とするアニメーショ
ンデータ圧縮装置。
【請求項３】請求項１記載のアニメーションデータ圧
縮装置において、前記入力データは、３次元ＣＧのアニメーションシーン
を表すデータを含むことを特徴とするアニメーションデ
ータ圧縮装置。
【請求項４】請求項１記載のアニメーションデータ圧
縮装置において、前記入力データは、多次元ストリームデータを含むこと
を特徴とするアニメーションデータ圧縮装置。
【請求項５】請求項４記載のアニメーションデータ圧
縮装置において、前記アニメーションデータ優先順位決定手段が、前記多
次元ストリームデータのデータパケットごとに優先順位
を決定することを特徴とするアニメーションデータ圧縮
装置。
【請求項６】請求項１記載のアニメーションデータ圧
縮装置において、前記入力データは、３次元ＣＧのアニメーションシーン
を表す多次元ストリームデータを含むことを特徴とする
アニメーションデータ圧縮装置。
【請求項７】請求項１記載のアニメーションデータ圧
縮装置において、前記アニメーションデータ優先順位決定手段が、ＣＧシ
ーンの階層構造に基づいて優先順位を決定することを特
徴とするアニメーションデータ圧縮装置。
【請求項８】請求項３記載のアニメーションデータ圧
縮装置において、前記アニメーションデータ優先順位決定手段が、視点と
ＣＧオブジェクトとの位置関係に基づいて優先順位を決
定することを特徴とするアニメーションデータ圧縮装
置。
【請求項９】請求項１記載のアニメーションデータ圧
縮装置において、前記アニメーションデータ優先順位決定手段が、ＣＧオ
ブジェクトの単位時間あたりの変化量に基づいて優先順
位を決定することを特徴とするアニメーションデータ圧
縮装置。
【請求項１０】請求項１記載のアニメーションデータ
圧縮装置において、前記アニメーションデータ優先順位決定手段は、ＣＧシ
ーンの階層構造、視点とＣＧオブジェクトとの位置関
係、及びＣＧオブジェクトの単位時間あたりの変化量、
のいずれか複数の各々に基づく各中間優先順位を決定
し、該複数の中間優先順位に重み付け加算を行ったもの
を優先順位として決定することを特徴とするアニメーシ
ョンデータ圧縮装置。
【請求項１１】アニメーションデータを含むＣＧコン
テンツを配信するネットワークサーバであって、請求項１記載のアニメーションデータ圧縮装置を備え、アニメーションデータを、該アニメーションデータ圧縮
装置により圧縮して、配信を行うことを特徴とするネッ
トワークサーバ。
【請求項１２】入力データを複数の種類のアニメーシ
ョンデータに分類するアニメーションデータ分類ステッ
プと、前記分類された、複数の種類のアニメーションデータに
対し、優先順位を決定するアニメーションデータ優先順
位決定ステップと、前記アニメーションデータ優先順位決定ステップで決定
された優先順位に基づいて、各種類のアニメーションデ
ータを圧縮するアニメーションデータ圧縮ステップと、を備えたことを特徴とするアニメーションデータ圧縮方
法。
【請求項１３】請求項１２記載のアニメーションデー
タ圧縮方法において、前記アニメーションデータ圧縮ステップにおいて、前記
決定された優先順位に基づいて、前記分類されたデータ
の種類ごとの各圧縮率で圧縮を行うことを特徴とするア
ニメーションデータ圧縮方法。
【請求項１４】請求項１２記載のアニメーションデー
タ圧縮方法において、前記入力データは、３次元ＣＧのアニメーションシーン
を表すデータを含むことを特徴とするアニメーションデ
ータ圧縮方法。
【請求項１５】請求項１２記載のアニメーションデー
タ圧縮方法において、前記入力データは、多次元ストリームデータを含むこと
を特徴とするアニメーションデータ圧縮方法。
【請求項１６】請求項１５記載のアニメーションデー
タ圧縮方法において、前記アニメーションデータ優先順位決定ステップで、前
記多次元ストリームデータのデータパケットごとに優先
順位を決定することを特徴とするアニメーションデータ
圧縮方法。
【請求項１７】請求項１２記載のアニメーションデー
タ圧縮方法において、前記入力データは、３次元ＣＧのアニメーションシーン
を表す多次元ストリームデータを含むことを特徴とする
アニメーションデータ圧縮方法。
【請求項１８】請求項１２記載のアニメーションデー
タ圧縮方法において、前記アニメーションデータ優先順位決定ステップで、Ｃ
Ｇシーンの階層構造に基づいて優先順位を決定すること
を特徴とするアニメーションデータ圧縮方法。
【請求項１９】請求項１４記載のアニメーションデー
タ圧縮方法において、前記アニメーションデータ優先順位決定ステップで、視
点とＣＧオブジェクトとの位置関係に基づいて優先順位
を決定することを特徴とするアニメーションデータ圧縮
方法。
【請求項２０】請求項１２記載のアニメーションデー
タ圧縮方法において、前記アニメーションデータ優先順位決定ステップで、Ｃ
Ｇオブジェクトの単位時間あたりの変化量に基づいて優
先順位を決定することを特徴とするアニメーションデー
タ圧縮方法。
【請求項２１】請求項１２記載のアニメーションデー
タ圧縮方法において、前記アニメーションデータ優先順位決定ステップで、Ｃ
Ｇシーンの階層構造、視点とＣＧオブジェクトとの位置
関係、及びＣＧオブジェクトの単位時間あたりの変化
量、のいずれか複数の各々に基づく各中間優先順位を決
定し、該複数の中間優先順位に重み付け加算を行ったも
のを優先順位として決定することを特徴とするアニメー
ションデータ圧縮方法。
【請求項２２】入力データを複数の種類のアニメーシ
ョンデータに分類するアニメーションデータ分類ステッ
プと、前記分類された、複数の種類のアニメーションデータに
対し、優先順位を決定するアニメーションデータ優先順
位決定ステップと、前記アニメーションデータ優先順位決定ステップで決定
された優先順位に基づいて、各種類のアニメーションデ
ータを圧縮するアニメーションデータ圧縮ステップと、
をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコン
ピュータ読み取り可能な記録媒体。