JP2001305046A - 薄層樹脂舗装バインダ層への骨材の固着程度の測定方法および該方法により交通解放の判断方法 - Google Patents

薄層樹脂舗装バインダ層への骨材の固着程度の測定方法および該方法により交通解放の判断方法

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JP2001305046A
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博巳 小川
Osamu Abe
修 安部
Tsuyoshi Yamagata
剛志 山県
Kazuaki Fujii
一章 藤井
Seiji Kazashi
成詞 嘉指
Keiichi Tanimoto
圭一 谷元
Katsumi Kasori
克己 加曽利
Kiyoshi Inoue
清 井上
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DORO HOZEN GIJUTSU CT
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 舗装道路面に薄層樹脂系すべり止め舗装用反
応型バインダを塗布し、続いて硬質骨材を散布し、バイ
ンダの硬化とともに骨材のバインダ層への固着を確認し
て交通開放する施工において、この硬化および固着の程
度を、簡便な機器を用いて測定する。 【解決手段】 測定バインダ層2上に設置したナット3
を引き上げるに要する力(kg/cm2)をバネ秤6に
より数値的に捉え、硬化および固着の程度、及び交通解
放の判断をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アスファルト系お
よびコンクリート系舗装道路表面にバインダを塗布し、
続いて硬質骨材を散布し、バインダの硬化とともにバイ
ンダ層への骨材の固着程度を測定するバインダの硬化程
度及びバインダ層への骨材の固着程度を測定方法および
該測定方法により交通解放を判断する交通解放判断方法
に関する。
【0002】
【従来技術】舗装道路面に反応型バインダを塗布し、続
いて硬質骨材を散布し、バインダの硬化とともにバイン
ダ層への硬質骨材の固着を行い、舗装道路面に凹凸面を
形成してすべり止め舗装を施工することは従来より行わ
れているところである。ところで、このようなすべり止
め舗装に際しては、交通を閉鎖し、常温反応型樹脂をバ
インダとし、アスファルト系およびコンクリート系舗装
道路表面に塗布し、硬化する前に耐摩耗性に富む硬質骨
材を散布した後、所要の養生時間を経過させバインダの
硬化およびバインダ層への骨材の固着程度を知り、一般
車両が通行可能なことを確認してから交通を開放してい
る。主材と硬化材或いは硬化促進剤、硬化触媒等と混合
し常温で化学反応させる硬化方式は配合組成および硬化
養生温度が一定であれば、常に一定の時間経過によって
同程度の硬化程度を得ることが出来る。従って、この薄
層樹脂系すべり止め舗装の施工におけるバインダの硬化
および骨材の固着程度ひいては一般車両の通行耐性、作
業としての交通開放可否の判断は養生硬化時間数に依存
してよいことになる。
【0003】しかしながら実際の作業は、一般的な標準
温度と言われている20℃前後で行われることは少な
く、気温では0℃から真夏の40℃近くまで、道路舗装
体温度では−5℃付近から60℃を超える広い範囲で行
われている。また樹脂バインダの種類、バインダ製造会
社の製品によって硬化速度は多様である。更に最近の道
路保全作業は、長時間の交通遮断は許されず、また作業
が年度末に実施されることとなり、毎年1〜3月冬季夜
間の低温環境での施工が多い。当然硬化養生時間に不足
を来すため、何らかの方法で施工表面を加熱して硬化養
生時間の短縮をはかっている。実際にはガスボンベから
のバーナー炙り方法により、バインダの局所的な過剰加
熱を避けながら、平均的な促進加熱を施している。この
場合には供されている樹脂バインダの硬化養生温度を正
確に捉えることは難しく、バーナー炙り作業の速度、回
数、バーナーの施工表面からの距離等加熱条件の要因を
一定にすることは事実上困難である。作業態様及び工程
を全て自動化、機械化することはコスト面から不可であ
り、従ってここでいうバインダの硬化及び骨材の固着程
度は、それぞれの施工作業で得る事の出来る種々の硬化
環境を経過または与えた後の結果として、硬化・固着程
度の検査によって得ているものであり、硬化養生のため
の時間経過の保証によって得られているものではない。
【0004】他方、交通密度の高い中での薄層樹脂系す
べり止め舗装の施工のため硬化養生のための時間を充分
にとることは最近の交通事情より難しくなっており、従
って、目標作業規模に対する作業の分割、施工処理班の
規模、促進加熱の仕様等、出来るだけ交通閉鎖の時間を
短縮することが試みられている。そのためバインダの硬
化および骨材の固着程度を適切に認識し、いち早く交通
解放を行うことが要請されているのが実態である。
【0005】従来は交通開放の時期判断としては当該作
業に習熟した作業者が主材と硬化材等の配合よりの経験
および指触の感覚でバインダの硬化およびバインダ層へ
の骨材の固着程度を認識し、これによって交通解放の時
期を判断している。即ち、具体的には、余剰骨材を除去
したバインダに捕捉されている骨材層を、骨材上面から
複数の指で強く下方へ押しつけながら前後左右に揺動さ
せて、骨材の固着程度を指触をとおして官能判断するも
のである。指の揺動により骨材がまだ揺り動かされる状
態であれば、硬化不足、交通開放不可とし、充分な抵抗
感を伴って揺り動かされない状態になっておれば交通開
放可能と判断する。
【0006】しかし、このような判断基準は極めて不正
確であって、必ずしも適格な時期に交通解放を行ってい
るとはいえない。例えば、バインダの硬化及びバインダ
層への骨材の固着が不足したままでの交通解放は、液状
またはペースト状のバインダ層によるスリップのため、
単車、二輪車の横転事故を来したり、骨材の固着不十分
状態でのタイヤ走行による骨材飛散、または車両重量に
よる骨材の偏平配列を招く。骨材の飛散や偏平配列はす
べり止め機能を供する凹凸度合いの減少であり、目的と
するすべり摩擦係数を得ないままの樹脂系すべり止め舗
装の施工となる。また、必要以上にバインダの養生固化
に時間をとることは交通渋滞を長時間もたらす結果とな
る。従ってこのようなトラブルを招かないための硬化養
生効果を確保することは、当該施工においては極めて重
要であり、施工作業の工程保証とともに硬化程度の判断
は確かなものでなければならない。従ってすべり止め舗
装施工の品質確保および安全保証として重要な要因であ
る、反応型樹脂の硬化と骨材の固着程度とを客観的、数
値的に捉えることが必要であった。
【0007】ゴム、プラスチック等固体の固さ・柔らか
さを簡便に測定する機器として、被験体に針状突起を押
し付け、その変位をバネの原理によって把握、表示する
Durometer(上島製作所製)がある。反応型樹
脂の硬化・固化程度を実用的に把握するのには好適であ
るが、飽くまで樹脂自体の硬さを測定することになる。
樹脂系すべり止め舗装の樹脂の硬化程度を測定するに際
しては、樹脂層の上面に骨材が散布され固着しており、
樹脂表面は外部に露出していない。また施工作業から捉
えようとしている対象は、樹脂の硬化であることは勿論
であるが、直接的には骨材の樹脂硬化による固着状態で
ある。Durometer方式は数値化が可能であり、
作業現場で容易に使用出来る形態であるが、すべり止め
舗装の施工に関わる、骨材の樹脂層への固着程度の判定
には適しない。
【0008】「舗装試験法便覧」((社)日本道路協会
編)に組込まれている“樹脂系舗装用バインダの硬化時
間試験法”および“可使時間試験法”等反応型樹脂の硬
化に関わる試験法がある。前者は硬化してゆく樹脂表面
を指触して擦り傷がつかない状態を指触硬化時間とした
官能試験であり、直接樹脂表面を試験対象にしたもので
ある。時間項による数値としての結果を得るものである
が、すべり止め舗装施工の作業現場では樹脂表面は散布
された骨材の下層に位置すること、指触するという感応
評価の域内にあること、バインダ材料の硬化特性を測定
する手法であり硬化状態自体を観察するものでないこと
等から、当該目的には適用出来ない。また、後者は主
材、硬化材を混合したバインダ層内の反応による温度変
化を追跡し、その昇温曲線からバインダの液状可使時間
を知ろうとするものである。温度および時間項による客
観性を具えているが、すべり止め舗装施工の現場で塗布
されるバインダの厚みは1.0〜1.5mmであり正確
に温度測定出来る状態にない。前者と同様にバインダ材
料の硬化特性を測定する手法であり、硬化状態自体を観
察するものでない。
【0009】
【発明が解決しようとしている課題】そこで、本発明者
らは、従来のような習熟度に依存せず滑り止め舗装施工
現場で容易に取り扱うことが可能であり、安価・安易で
あり、客観的な方法について鋭意検討した結果、ナット
を骨材が散布されるバインダ表面に設置し、所定の硬化
養生時間経過或いは促進加熱養生後に、バネ秤で引き上
げ、一定の数値以上であれば交通開放可能であると判断
できる、客観的な手法を見い出し、本発明を完成したも
ので、本発明の目的は、滑り止め舗装においてバインダ
の硬化とともに骨材のバインダ層への固着程度を容易に
かつ客観的に把握するバインダの硬化程度の測定方法お
よび該測定方法により交通解放を判断する交通解放判断
方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願の第一の発明の要旨
は、舗装道路面に薄層樹脂系すべり止め舗装用反応型バ
インダを塗布し、続いて硬質骨材を散布し、バインダの
硬化とともに骨材のバインダ層への固着を行う薄層樹脂
舗装の施工方法に際し、前記バインダ層上にナットを設
置し、該ナットを引き上げるに要する力(kg/c
2)を測定することによりバインダ層の固化およびバ
インダ層への骨材の固着程度を測定することを特徴とす
る薄層樹脂舗装バインダ層への骨材の固着程度の測定方
法であり、第二の発明の要旨は、請求項1の測定方法に
おいて、少なくとも4kg/cm2以上の引張り抵抗を
得た後に交通開放することを特徴とする交通解放の判断
方法である。
【0011】即ち、第一の発明は、舗装道路面に薄層樹
脂系すべり止め舗装用反応型バインダを塗布し、続いて
硬質骨材を散布し、バインダの硬化とともにバインダ層
への骨材の固着を確認して交通開放する施工において、
この硬化および固着の程度を、バインダ層上に設置した
ナットを引き上げるに要する力(kg/cm2)により
数値的に捉えることによって客観的にバインダの硬化程
度を測定するものであり、第二の発明は、上記の測定方
法において、少なくとも4kg/cm2望ましくは6k
g/cm2以上の引張り抵抗を得た後に交通開放すると
いう交通解放の判断方法である。即ち、このような測定
方法は簡単な測定方法であって、個人差はなく誰でも同
じ結果が得られ、交通開放可能な硬化水準を数値で明示
出来ること、作業状態およびその結果を数値で捉え記録
出来ること、更には硬化を速める新材料、新硬化法の開
発に関わる改善効果の分かり易い評価法としても、硬化
程度の数値化は有用と言える。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明について詳細に説明する。
本発明における舗装道路面に薄層樹脂系すべり止め舗装
とは通常行われている舗装道路面に対して厚さ1.0〜
1.5mm程度に硬化性合成樹脂から成るバインダを塗
布後、硬質骨材を散布して行う舗装方法であり、本発明
ではバインダとして反応型バインダを使用する。反応型
バインダとしては特に限定されるものはなく、通常使用
しているエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂等
があり、また散布する硬質骨材は通常滑り止めに使用さ
れているものと異ならず、例えば粒径0.5〜5.0m
m程度の硬質着色磁器質骨材、エメリー、炭化珪素、珪
砂、ガラス砕片等がある。また、本発明で使用するナッ
トは扱い易い大きさ、形状のものであれば特に制限しな
いが、通常内径4.0〜8.0mm、外形9〜13m
m、高さ3〜7mm、のものを使用する。特に、内径6
mm、外形11.5mm、高さ4mm程度のものが取り
扱い上好適である。このナット複数個を、作業当日予定
されているすべり止め舗装を施行する樹脂塗布終点近傍
の、樹脂塗布面上に水平に設置する。骨材の散布は、通
常作業通り樹脂塗布作業を追いかけて行い、促進加熱養
生などを加えた硬化養生を実施する。或いはバインダを
塗布、骨材を散布後、未だバインダが硬化しない内にバ
インダ層に設置しても良い。ただ、ナットの設置はバイ
ンダの終点近くに行うのが好ましい。その理由はバイン
ダの終点近くが交通開放までの硬化養生時間が最短とな
るからであり、養生時間の最短である箇所での判断が判
定限界として妥当であるからである。そして、バインダ
層上に設置したナットにリングのついたIボルトを捻じ
込み、フックのついた20〜30kgのばね秤で引き上
げる。
【0013】所定の測定を繰り返し、数の平均値が少な
くとも4kg/cm2、望ましくは6kg/cm2以上の
引張抵抗値を示すと、交通開放を行う。この値は経験的
に求められた値であって、4kg/cm2未満ではバイ
ンダーの硬化および骨材の固着が十分とはいえない。6
kg/cm2以上の値になれば十分である。ここでいう
バインダの硬化および骨材の固着は、実用的に樹脂系す
べり止め舗装の施工作業を終了し、車両交通の規制を開
放出来るかどうかの判断、即ちバインダの初期硬化を指
している。この初期硬化程度を客観的に数値化して把握
するものである。反応型バインダの充分な硬化後の物理
性能を、密着力、引張り強度、伸び率等で表す方法があ
るが、これは一般に常温(20℃)で1週間養生し、完
全硬化後に計測される。ここで言う初期硬化は、作業現
場での実用的な交通開放の可能性を判ずる硬化程度であ
り、反応型バインダの反応終了後の物理特性を計測する
前提条件である完全硬化を指しているのではない。
【0014】本発明を図面を用いて更に詳しく説明す
る。図1の(1)はアスファルト系またはコンクリート
系の舗装体、(2)は塗布された反応型バインダ、
(3)は設置されたナット、(4)は散布された骨材、
(5)はナットに捻じ込まれたIボルト、(6)はばね
秤である。ここでいう6mm内径ナットの替わりに、一
辺が1cmの立方体鋼材にネジ穴を設けた治具でもよい
が、通常市販されている6mm内径ナットが求め易く安
価である。図は、舗装体(1)表面の上層にバインダ
(2)を塗布し、更に硬質骨材(4)を散布した、樹脂
系滑り込め施工層の断面を示し、併せて、骨材と同じよ
うにバインダ層の上にナット(3)を水平に設置した状
態を表している。通常塗布されるバインダ層は、1.0
〜1.5mmであり、骨材の粒径は1.0〜3.3mm
である。設置するナットは内径6.0mm、外形10.
5mm、高さ4mmである。ナットの大きさは、この大
きさに制限されるものではないが、内径が小さいとバイ
ンダ液が毛細管現象によりネジ穴を埋め、Iボルトを捻
じ込めなくなる。またより大きいナットでは、バインダ
層との接触面積が大きくなり引き剥がす際の抵抗力が大
きくなり、測定作業が難しくなる。ナットの底面と舗装
体上面との距離、即ち挟まれるバインダの厚さや、ナッ
ト周縁のナイフカットの有無については、引き上げる力
に与える影響はないことを確認している。Iボルト
(5)は外径6mmであり、所要のネジ溝を有し、バネ
秤(6)のフックに掛かるリングを持ち、20〜50m
mの長さのものが好適である。長過ぎるものは、バイン
ダの硬化前にIボルトを捻じ込んで設置する場合には不
安定になり、転倒しナットがバインダ面に対して水平に
設置出来ないことになる。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例として本発明に関わる
樹脂系すべり止めバインダの初期硬化の計測例を示す。 実施例1 バインダ初期硬化の温度および時間依存性の把握 バインダ試料;アミン硬化型のエポキシ系バインダ 3
種 A,B,C 試験方法;30×20×0.3cmのスレート板3枚の
上面に3種それぞれの主材と硬化材とを所定の混合比で
混合攪拌したバインダ試料60gを流し塗りし、金へら
等で均一な厚みに塗布する。10〜15分後、内径6m
m、外径10.5mm、高さ4mmの亜鉛メッキナット
を相互に3cm程度間隔をおいてバインダ表面に設置す
る。所定の養生温度にスレート板をおいて、1時間間隔
でナットのネジ穴にIボルトを捻じ込んで30kgバネ
秤のフックを掛けて引き上げ、ナットの剥脱抵抗力を計
測した。養生温度10℃、20℃別、試料A,B,C別
の養生時間経過によるナット剥脱力(kg/cm2)の
経過を表1に示す。測定結果を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】バインダの種類、養生温度、養生時間の経
過による、バインダの硬化およびナットのバインダ硬化
による捕捉の増加状態がナット剥脱力(kg/cm2
の変化として把握出来ている。
【0018】実施例2 樹脂系すべり止め舗装施工現場での計測 バインダの硬化に不利な冬季の施工事例において実測し
た。バインダの塗布作業、骨材散布、必要に応じてのバ
ーナー炙り促進効果養生を施したあと、従前通りの指触
感覚による交通開放可能の判断を行った時点で当該ナッ
ト引張り試験を実施した。施工環境は、道路表面温度2
〜22℃、養生時間は2.5〜6.5時間の37例であ
る。樹脂系すべり止め舗装が施工された実路の事例であ
り、場所、作業者、測定者は特定していないデータを集
計した。結果を表2に示す。
【0019】
【表2】
【0020】ナットの引張り抵抗が、骨材のバインダ層
への固着程度の指触感覚に替って計測され、交通開放さ
れた時の固着程度が数値化して把握できている。それぞ
れの事例において、4〜11kg/cm2範囲のナット
剥脱力で交通開放していることが判明した。官能試験に
よる特定範囲の状況を数値で把握すると、正規分布に近
い状態であることが分かる。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように、本発明においては、
樹脂系すべり止め舗装の施工現場において、バインダ層
上に設置したナットをバネ秤で引き上げて剥脱力(kg
/cm 2)を計測することによって、バインダの初期硬
化および骨材の固着程度を把握する方法を見出したが、
この方法は次の効果を有する。 1)指触による初期硬化の状況把握を数値化して捉える
ことが出来る。 2)初期硬化程度の観測および交通開放可否の判断につ
いて、作業習熟を必要としない。 3)冬季、特に低温であり、バインダの低温による高粘
度化が、習熟度の高い作業者の初期硬化への判断をも狂
わせることがあるが、このような危険から回避出来る。 4)バインダの種類、気象条件、効果促進作業の種類等
からの、様々な養生硬化程度の経過を、同じナット剥脱
抵抗力として、同一単位として把握出来る。相互比較、
記録保存、工程管理、品質管理に有効である。 5)バネ秤、ナット、Iボルトという極めて安価な機器
具により、また測定に関わる特別な習熟を必要とせず、
正確な初期硬化・交通開放への判断が人的要素の選択な
しに可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 樹脂系滑り止め舗装の断面とナット、Iボル
ト、バネ秤の設置図である。
【符号の説明】
1 アスファルト系またはコンクリート系の舗装体 2 塗布された反応型バインダ 3 設置されたナ
ット 4 散布された骨材 5 ナットに捻じ込まれたI
ボルト 6 ばね秤
フロントページの続き (72)発明者 安部 修 東京都江東区新木場4−12−12 神東塗料 株式会社内 (72)発明者 山県 剛志 滋賀県蒲生郡竜王町鏡731−1 積水樹脂 株式会社内 (72)発明者 藤井 一章 埼玉県浦和市沼影1−17−25 日進化成株 式会社内 (72)発明者 嘉指 成詞 大阪府高槻市道鵜町3−5−1 サンユレ ジン株式会社内 (72)発明者 谷元 圭一 千葉県千葉市美浜区新港219−8 三信産 業株式会社内 (72)発明者 加曽利 克己 東京都府中市押立町2−26−11 ニューズ 産業株式会社内 (72)発明者 井上 清 東京都大田区東糀谷4−1−4 ラインフ ァルト工業株式会社内 Fターム(参考) 2D051 AF02 AG01 AH06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 舗装道路面に薄層樹脂系すべり止め舗装
    用反応型バインダを塗布し、続いて硬質骨材を散布し、
    バインダの硬化とともに骨材のバインダ層への固着を行
    う薄層樹脂舗装の施工方法に際し、前記バインダ層上に
    ナットを設置し、該ナットを引き上げるに要する力(k
    g/cm2)を測定することによりバインダ層の固化お
    よびバインダ層への骨材の固着程度を測定することを特
    徴とする薄層樹脂舗装バインダ層への骨材の固着程度の
    測定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の測定方法において、少なくと
    も4kg/cm2以上の引張り抵抗を得た後に交通開放
    することを特徴とする交通解放の判断方法。
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