JP2001299095A - 植栽鉢及びこれを用いた多段プランター - Google Patents

植栽鉢及びこれを用いた多段プランター

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JP2001299095A
JP2001299095A JP2000126634A JP2000126634A JP2001299095A JP 2001299095 A JP2001299095 A JP 2001299095A JP 2000126634 A JP2000126634 A JP 2000126634A JP 2000126634 A JP2000126634 A JP 2000126634A JP 2001299095 A JP2001299095 A JP 2001299095A
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Iwao Matsuoka
岩夫 松岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1台で上下高さの異なる複数位置に植栽で
き、施水と排水を容易に行える多段プランターを提供す
る。 【解決手段】 下側支持体1に装着した上側支持体3の
外周部、頂部にそれぞれ周部植栽鉢5、頂部植栽鉢6を
設け、各植栽鉢5、6の内、外側に水溜部26、30を
形成する。各植栽鉢5、6の下縁部には、各水溜部2
6、30と連通する給水孔28、37を形成し、水溜部
26内には筒状の堰部材20を設ける。堰部材20の下
方に集水部18を設け、集水部18の直上に頂部植栽鉢
6に溜まる水を排水させる排水穴32を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、園芸に使用される
植栽鉢及び異なる高さ位置に複数の植栽部分を配した多
段式のプランターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的に使用される植栽鉢は、底
面に水抜き穴を有し、陶製やプラスチック製の上部に広
い開口部を持つカップ状で、内部に用土を収容しその上
に花卉等を植栽する。また、園芸においては、必要によ
り複数の植栽鉢を、水平方向及び高さ方向において異な
る位置に配設することがある。このような場合、高さの
異なる植栽鉢載置部を有するプランタースタンド等を複
数用いて、各プランタースタンドの所定位置に複数の植
栽鉢をそれぞれ載置し、これに花卉等の植物を植栽して
対応している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
植栽鉢を室内で使用する場合、別途、水受皿が必要であ
る。また、上記のような植栽方式では、多様な植栽形態
を実現するために、複数のプランタースタンドと複数の
植栽鉢を必要とし、コストが嵩むばかりでなく、部材点
数が多くなる欠点がある。加えて、複数の鉢容器に対し
て別々に施水及び排水を行わなければならず、手間と時
間が多くかかるという問題があった。例えば、従来のプ
ランタースタンドの中に、1台のスタンドに、高さの異
なる複数の鉢部を枝分かれ状に一体的に構成したものが
あるが、水平方向へ放射状に広がる植栽形態を実現する
ことが困難になっている。さらに、このものでは、鉢部
に対する支持機能をバランスよく安定させることを考慮
する必要がある上に、分岐したスタンド部と鉢部の両者
をコンパクトに分解することができず、これらを倉庫に
収納したり搬送するときに不便であるという問題があっ
た。本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、その目
的は、1台で上下の複数段に植栽できる共に放射状の植
栽形態を実現でき、しかも施水及び排水を容易に行うこ
とができるばかりでなく分解組立て可能にされた多段プ
ランターを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】このため本発明の植栽鉢
は、内部に用土が収容される空間を有し、上方に膨出す
る形状とされると共にその頂部に植栽部が形成された鉢
本体と、該鉢本体の下端を被覆すると共に、該鉢本体の
下端外周を包囲する受皿部とを連結してなることを特徴
とする。また、本発明の多段プランターは、筒状の支持
体と、該支持体の周囲に設けた周部植栽鉢と、前記支持
体の頂部に設けた頂部植栽鉢とからなることを特徴とす
る。
【0005】また、請求項1記載の植栽鉢又は請求項2
記載の多段プランターにおいて、植栽鉢の受皿及び/又
は周部植栽鉢に貯水部を形成すると共に、植栽鉢及び/
又は周部植栽鉢の下縁に、前記貯水部に連通する給水孔
を設けたことを特徴とする。
【0006】さらにまた、請求項1記載の植栽鉢又は請
求項2又は請求項3記載の多段プランターにおいて、植
栽鉢の受皿及び/又は周部植栽鉢の貯水部内に筒状の越
流用堰部材を設け、該越流用堰部材の下方に、前記植栽
鉢の受皿及び/又は周部植栽鉢の底部に溜まる水を集め
る集水部を設け、該集水部の上方に、頂部植栽鉢の下底
部に溜まる水を落下させる排水穴を形成したことを特徴
とする。
【0007】加えて、請求項1記載の植栽鉢又は請求項
2又は請求項3又は請求項4記載の多段プランターにお
いて、排水穴に排水ホースを連結したことを特徴とする
と共に、請求項2乃至請求孔4記載のいずれかに記載の
多段プランターにおいて、支持体は、その口径が上方に
いくほど小さくなっていることを特徴とする。
【0008】この多段プランターを組み立てるには、下
側支持体の上に上側支持体を装着し、これらを連結具等
により連結固定する。つぎに、上側支持体の外周側に周
部植栽鉢を設ける一方、上側支持体の頂部に頂部植栽鉢
を装着し、これらを連結具等により連結固定する。これ
により、1台で上下高さの異なる位置に頂部植栽鉢と周
部植栽鉢を配した多段プランターが完成し、環境条件等
に応じた植栽形態を実現することができる。
【0009】植物を栽培するには、頂部植栽鉢と周部植
栽鉢に用土を敷きつめた後、好みの植物の苗や種を植え
付ければよい。特に頂部植栽鉢にはイチゴのように蔓状
に成長する植物を植えるのが望ましく、蔓は上側支持体
の外周面に沿って、垂れ下がるように伸長生育して見栄
えが良好になる。栽培環境によっては、土面にマルチン
グ材を装着して栽培することができる。また、頂部植栽
鉢と周部植栽鉢には、所定サイズの栽培容器を載置する
こともできる。
【0010】従来方式では、鉢容器の上方から水をかけ
ているが、本発明では、頂部植栽鉢、周部植栽鉢の外側
に配した水溜部に給水することで、用土の下側からも給
水することができる。すなわち、水溜部に注水すると、
この水は給水孔を経て鉢底部に移動し、用土の下側から
徐々に水がしみ込む。いわば、一種の底面吸水方式が可
能となり、植物の根元まで十分な施水を行うことができ
る。また、頂部植栽鉢への施水は外周側から行うので、
マルチング材の装着により頂部植栽鉢の植栽口が狭小化
しても、施水を容易に実施でき、殊に水溜部の開口面を
広くすることで、水を外にこぼすおそれがなくなる。
尚、水溜部に吸水素材を置いたときは、水溜部の保水能
力が一層向上する。
【0011】頂部植栽鉢の底部に過剰の水が流れたと
き、余計な水は、鉢底部の下側の排水穴を通って集水部
に落下する。一方、頂部植栽鉢の水溜部に過剰の水が注
がれた時は、堰部材を水がオーバフローして堰部材内の
集水部に集まり、周部植栽鉢に余計に給水されることが
ない。なお、集水部に集まった水は、排水ホースでもっ
て選択的に排水する。
【0012】本発明の周部植栽鉢は、上側支持体の周り
に拡がって配されている一方、頂部植栽鉢は、上側支持
体の最上部に配されている。従って、水平な外周方向へ
の拡がりと、天上方向への伸長により、調和のとれた多
様な植栽形態が可能になる。併せて、立体的な植栽を任
意に行えることから、プランターと植物に対する立体配
置の自由度が増し、栽培態様の外観性が高まる。要する
に、本発明のプランターは1台で、バライティに富んだ
植栽形態を選択でき、見栄えのよい花卉装飾が可能にな
る。
【0013】また、上側支持体の分割筒体の段数又は長
さを変えることで、頂部植栽鉢の高さを変えることがで
きる。更に、分割筒体を適所で分解すれば、周部植栽鉢
側と頂部植栽鉢側に分断され、各植栽部分を単体で使用
しうるようになる。このことは、周部植栽鉢又は頂部植
栽鉢に植えた植物を移植・交換する時に便利になる。プ
ランターを分解すれば、狭小なスペースでもコンパクト
に収納でき、梱包、搬送、販売時に好都合になる。
【0014】
【発明の実施の態様】以下、本発明の実施の形態を図面
に示す実施例により説明する。図1は本発明に係る多段
プランターを示す正面断面図、図2は同多段プランター
の正面図、図3は同多段プランターの平面図、図4は同
多段プランターの給排水の流れを説明する正面断面図、
図5は同多段プランターの排水処理をバケツ等で行う時
の状態を説明する正面断面図、図6は同多段プランター
の使用状態を示す正面図である。
【0015】
【実施例】図2に示すように、本発明に係る多段プラン
ターは、中空のベース部(下側支持体)1と補強部材2
と中空の支柱部(上側支持体)3とを重ねて組立てた支
持体4と、支柱部3の下部外周に設けた下段側の周部植
栽鉢5と、支柱部3の先端頂部に固定した上段側の頂部
植栽鉢6とにより概略構成されている。
【0016】ベース部1は下方にいくほど拡径し、その
下縁部には排水口7が形成されている。排水口7は、頂
部植栽鉢6等に注がれた過剰の水を排出させるもので、
例えば、屋外での雨天時、あるいは水浸しになってもよ
い床面に設置した時に使用される。ベース部1の上部に
は、図1に示すように、一対のホース孔8A、8Bが形
成され、一対のホース孔8A、8Bには蛇腹状排水ホー
ス10の両端部が外側から貫通して装着されている。ベ
ース部1の上部周囲には円環状のホース収納部11が装
着され、ホース収納部11の内面には、断面円弧状の凹
所が数段形成されている。
【0017】ベース部1の上には所要肉厚の補強部材2
が設けられ、補強部材2の中央部には凹所12が形成さ
れている。凹所12の中心部には、ホース接続管13が
下方に突き出て取り付けられ、ホース接続管13には排
水ホース10の基端部が接続されている。補強部材2の
外周縁部は、上方に湾曲する嵌合接続片14とされ、補
強部材2の下面には、小径の環状嵌合突起15と、大径
の環状嵌合突起16が同心状に形成されている。小径の
嵌合突起15の内側には、ベース部1の上端縁が嵌合装
着され、両部材15、1は割りピン等の連結具17によ
り連結されている。また、大径の嵌合突起16の内側に
は、ホース収納部11の上端縁が装着固定されている。
【0018】凹所12の下底部分は、上方若しくは側方
から水が集まる集水部18とされ、集水部18には逆円
錐形の消音器19が載置されている。この消音器19
は、水の落下音を小さくするものである。補強部材2の
上には越流筒(堰部材)20が配設され、越流筒20
は、余分に注がれた灌水を自然に流出させるものであ
る。越流筒20は、円錐台形状の筒体部と、補強部材2
の上面に載置される下側載置面部とからなり、下側平面
部の外周縁には、下方に伸びる折曲フランジ9が形成さ
れている。
【0019】越流筒20の外側には、周部植栽鉢5の外
壁となる短い筒状の外側鉢壁部21が配設され、鉢壁部
21の下縁外周部には、内方に曲がる水平部分が形成さ
れている。鉢壁部21の水平部分内縁は断面L形に折り
曲げられ、この折曲部により越流筒20の折曲フランジ
9が支持されている。鉢壁部21の水平部分下面には環
状の嵌合溝22が形成され、嵌合溝22には、補強部材
2の嵌合接続片14が嵌合固定されている。
【0020】外側鉢壁部21は内側鉢壁部24と共に、
その間に周部植栽鉢5を構成し、内側鉢壁部24は、支
柱部3の円筒部(分割筒体)23と共に、その間に、灌
水口41及び水溜部26を形成している。通常は、周部
植栽鉢5に用土を入れて、これに播種・小苗を直接植え
付けて使用する。この場合、合成樹脂製のマルチング材
を装着して植え付けてもよい。円筒部23は、水溜部2
6とその内側の越流筒20を区画しているが、円筒部2
3の下縁部分には、越流筒20側と水溜部26側とを連
通させる連通孔27が形成されている。また、内側鉢壁
部24の下縁部分には給水孔28が形成され、これによ
り水溜部26内の水が周部植栽鉢5内に給水可能とされ
ている。尚、周部植栽鉢5の植物を他の場所に移植した
いときは、周部植栽鉢5の部分のみを抜き出すことも可
能である。また、周部植栽鉢5に別の鉢を載置して使用
することもできる。この場合、図3に示すように、鉢受
け板48を周部植栽鉢5に敷設して、この板に複数穿孔
された鉢嵌合孔48Aに鉢を嵌め込むようにすると良
い。
【0021】越流筒20の上には支柱部3が設けられ、
支柱部3と越流筒20は補強部材2の上面に、ステンレ
ス製タッピングビス等の連結具40により取外し可能に
連結固定されている。支柱部3の下側を構成する円筒部
23は、越流筒20の外側に配されている。円筒部23
の下縁部分には、円筒部23の外周面に沿う断面L形の
内側鉢壁部24が連設され、円筒部23の上縁部分に
は、上方にいくほど縮径する略テーパー状の筒部25が
連設されている。筒部25は、複数個の分割筒体を着脱
可能に積み重ねて作製され、下側2つの分割筒体は、な
だらかな凹状の湾曲外周面を有し、一番上側の分割筒体
の内面には環状突起29が形成されている。
【0022】支柱部3を筒部25中間の分割線Lから切
り離すと、この上側の部分のみで単品のプランターとし
て使用することができる。また、切り離した下側の切り
口は、3号又は4号規格品の鉢容器を装着できるサイズ
に設定されている。支柱部3は、筒部25の分割筒体の
個数を増減することで、支柱部3の高さ寸法を自由に設
定できるようにされている。例えば、長く垂れ下がる蔓
性の植物を植栽する場合は、分割筒体の個数を増加する
ことで、支柱部3の寸法を長くすればよい。
【0023】支柱部3の上には、皿状の水溜器(水溜
部)30が設けられ、水溜器30の底面部分は凹状の鉢
底部34とされている。鉢底部34は、支柱部3の内側
に装着され、鉢底部34の外周縁には取付用の平坦面が
形成されている。鉢底部34の下面側には、環状突起2
9と係合する係合接続片31が設けられ、鉢底部34の
中心部分には、複数の排水穴32が穿設されている。排
水穴32は集水部18の真上に位置し、鉢底部34に溜
まる水を落下させるものである。
【0024】水溜器30の上には、鉢壁38の下縁にフ
ランジ部をもつ頂部植栽鉢6が設けられ、頂部植栽鉢6
のフランジ部は、図3に示すように、ステンレス製タッ
ピングビス等の連結具36により、水溜器30の底面外
周部に連結固定されている。頂部植栽鉢6の使い方とし
ては、通常用土を入れて直接植栽するが、上部の植栽口
42から別の鉢物を挿入セットして使用することもでき
る。
【0025】頂部植栽鉢6の下縁部分には、複数の給水
孔37が周方向に並んで形成され、頂部植栽鉢6の外側
上部は灌水口39とされ、これにより所謂底面灌水法が
可能になっている。頂部植栽鉢6の上縁部分には、切断
部44をもつ厚さ5ミリの発泡スチロール又はウレタン
マット製のマルチング材33が着脱可能に装着され、マ
ルチング材33の中心部には植込口35が形成されてい
る。
【0026】この多段プランターを組み立てるには、ベ
ース部1の上部に補強部材2を装着し、ベース部1と補
強部材2を連結具17で連結する。次に、補強部材2に
越流筒20を組み合わせたものの上部に支柱部3を装着
し、補強部材2と越流筒20を組み合わせたものと支柱
部3を連結具40で連結する。最後に、支柱部3の上に
水溜器30を装着し、水溜器30と頂部植栽鉢6を連結
具36で連結する。一方、多段プランターを分解すると
きは上記と逆の手順で行えば良く、連結具17、40、
36を介して、ベース部1と補強部材2と越流筒20を
組み合わせたものと水溜器30と頂部植栽鉢6を各々単
体に分解でき、分解時には、収納箱にコンパクトまとめ
て収納できる。
【0027】次に、多段プランターを用いて植物を栽培
するには、周部植栽鉢5及び頂部植栽鉢6に用土を敷き
つめ、必要に応じて、この上にマルチング材33を装着
して栽培する。周部植栽鉢5及び頂部植栽鉢6には好み
の草花などが植えられるが、特に頂部植栽鉢6にはイチ
ゴや蔓状の草花を植える際に最適となり、伸びた蔓や葉
は、頂部植栽鉢6から支持体4の外面に沿って下降成長
する。この場合、垂れ下がる蔓や葉によって、支持体4
の外面に汚れが付くようなことが阻止される。尚、周部
植栽鉢5は頂部植栽鉢6と同様に、この中に別の栽培容
器を設置して植物を栽培することもできる。また、用土
を敷くことなく、水のみを貯水して水栽培を行うことも
可能である。この場合、後述する越流筒20による越流
構造を適用することにより、常に一定の水位を保った施
水が可能な水栽培容器となり得る。
【0028】頂部植栽鉢6に施水するには、図4に示す
ように、灌水口39から水溜器30に水を注げばよい。
すると、水溜器30に溜まった水は、頂部植栽鉢6の給
水孔37を経て、鉢底部34内に入る間に用土に吸収補
給される。吸収されなかった水や鉢底部34に過剰の水
が溜まると、余計な水は、排水穴32を通って支持体4
の中を下降し、越流筒板20内の集水部18に落下す
る。
【0029】一方、周部植栽鉢5に施水するには、灌水
口41から水溜部26に水を注げばよい。すると、水溜
部26内の水は給水孔28を経て、周部植栽鉢5の鉢底
部内に入る間に用土に吸収補給される。上記同様に、鉢
底部に溜まった余計な水は、排水穴43を経て集水部1
8内に流入する。その一方で、水溜部26内の水は連通
孔27を経て越流筒20の周りに流れる。そして、多量
の水が溜まって水位Wが所定レベル以上に上昇すると、
越流筒20からその内側に水が越流し、越流水は越流筒
20内の集水部18に集まる。この越流構造を頂部植栽
鉢6にも採用できることは言うまでもない。
【0030】上述のようにして集水部18に集まった水
は、ホース接続管13と排水ホース10を通って外に自
動的に排水される。周部植栽鉢5と頂部植栽鉢6の2つ
の排水系は、集水部18に集まることで、一つの経路に
なるので、合流後の排水処理を一括して容易に行うこと
ができる。また、鉢内、鉢外への排水の選択が可能であ
り、鉢外へ排水した場合は、排水後、排水ホース10は
ホース収納部11に収納することができる。
【0031】この多段プランターでは、周部植栽鉢5は
支持体4を中心として、横方向八方に拡がるように配置
されている。また、支持体4は縦方向に積み上げられ、
その最上段の高い所に頂部植栽鉢6が配置されている。
このため、水平及び鉛直の両方向において立体的な植栽
形態が可能になっている。植栽形態を変更したいとき
は、支持体4の分割筒体(テーパー状筒部25)の積み
上げ段数を加減することで、周部植栽鉢5と頂部植栽鉢
6との間の間隔を適宜変えることができる。
【0032】また、分割線Lの箇所で上下に分解すれ
ば、周部植栽鉢5と頂部植栽鉢6を各々単品として使用
することができる。更に言うと、また、周部植栽鉢5と
円筒部23の連結、及び頂部植栽鉢6とテーパ状筒部2
5の連結は、それぞれ、連結具40、連結具36を介し
て分解できるため、周部植栽鉢5、頂部植栽鉢6に植え
た植物を移植したり、鉢物ごと植物を取り替えるとき
に、そのまま手軽に作業を行うことができる。
【0033】頂部植栽鉢6は、上方に膨出した言わばカ
ップを逆さに伏せた形に形成されているが、植栽口42
の開口面積を小さくしても、施水は外周側の灌水口39
から容易に行える。特に、灌水口39を広く形成するこ
とで、施水の際に水を外側に零すことを防止し得る。灌
水口39を広く形成した場合でも、この灌水口39は外
側からは視認できないので、プランターの外観意匠性を
なんら損なうことがない。
【0034】本構造では立体的な植栽ができるので、プ
ランター及び栽培する植物の立体配置が空間的に自由に
広がる。また、マルチング材33を装着して植栽したも
のでは、寒冷時における温度低下を防いで、土壌に対す
る保温効果が高まり、植物の順調な生育が促進される。
また、土壌中の肥料の溶脱を防止できるばかりか、土面
からの水分蒸発が阻止され、土壌中の水分を最適に保持
し、植栽に適した膨軟土壌を長く維持できる。
【0035】また本構造では、周部植栽鉢5の内側、頂
部植栽鉢6の外側に水溜部26、水溜部30を設けてい
る。このため、水溜部26、30に注がれた水は、給水
孔28、37を経て周部植栽鉢5、頂部植栽鉢6内に入
り、用土に下側から自然と徐々に染み込む。言わば毛細
管現象を利用した底面吸水方式であるので、土壌の過湿
を防止し、根元の深部まで十分給水することができる。
この場合、水溜部26、30に軽石等の多孔質材を入れ
れば保水能力が更に向上する。
【0036】屋外使用で降雨のときは、周部植栽鉢5の
水溜部26内に多量の水が溜まることがある。この場合
も余計な水は越流筒20の内側に溢れて集水部18に集
められ、以後排水ホース10から自然排水される。この
ため、周部植栽鉢5に余計に給水されることがない。ま
た、排水穴32から集水部18に水が落下すると、衝撃
により音が生ずるが、この水音は消音器19により極力
小さく抑制される。尚、消音器19は水はね防止手段と
しても機能する。
【0037】排水の垂れ流しが許されない場所、あるい
は水浸しになっては困る床面で本プランターを使用する
ときは、図5に示すように、排水ホース10の先端側を
ホース孔8Bから外に抜き出して使用するようにして、
そのままバケツS等の容器の中に排水すれば良い。
【0038】図6は、周部植栽鉢5にポトス45及びパ
ンジー46を植え、頂部植栽鉢6に苺47を植えたとき
の状態を示すものである。四季折々の草花等を栽培すれ
ば、バライティに富んだ種々の植栽形態が可能であり、
高い装飾性を有すると共に、自由な立体配置に変更でき
る。
【0039】本発明はこの上記実施例に限定されない。
上記実施例では、周部植栽鉢5の平面形状は円形とした
が、三角形、四角形、星形若しくは四葉形などの任意な
突出形状若しくは波形形状に設定することができる。さ
らに、上下段でそれらの形を組み合わせることもでき
る。また、多段プランターの素材は樹脂に限らず任意
で、例えば、木質、金属又は樹脂とを組み合わせたもの
を用いることも可能である。さらに、植栽部分は実施例
では上下二段としたが、三段以上に形成することもでき
る。また、プランター底面に傾斜を修正するためのアジ
ャスター機構を設けるのが好ましい。
【0040】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、以
下のような優れた効果がある。 (1)上側支持体の周部、頂部にそれぞれ周部植栽鉢、
頂部植栽鉢を設けたことにより、水平面における外周方
向への拡がりと、天上方向への伸長とを満たす、全体的
にバランスのとれた多様な植栽形態が1台のプランター
で可能になる。また、プランターに対する立体配置の自
由度が増大し、栽培態様の外観意匠性を向上させること
ができる。 (2)各植栽鉢部分の外側に水溜部を形成すると共に、
下縁部に給水孔を設けたことにより、施水が容易になる
ばかりか、水溜部に注いだ水は、給水孔を経て用土の下
側からしみ込むので、植物の根元に適量の水を常に与え
ることができる。 (3)周部植栽鉢の水溜部の内側に筒状の堰部材を形成
し、堰部材内に集水部を設けたことにより、排水系を一
つにまとめて円滑な自然排水を確保することができる。
また、水溜部に過剰の水が注がれても、堰部材を水が溢
流して集水部に集まり、周部植栽鉢の用土に余計な水が
供給されない。 (4)上側支持体をテーパー状に形成したことにより、
周部植栽鉢が大きく広がる構造でも、支持能力が増大し
て安定し、また、周部植栽鉢側と頂部植栽鉢側に切り離
して、各植栽部分を単体で用いることができる。このこ
とは、植物を移植するときに便利になる。更に、分解し
た状態では、プランターを収納ケースにコンパクトに収
納でき、販売もしくは搬送時に商品の取扱が容易にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多段プランターを示す正面断面図
である。
【図2】同多段プランターの正面図である。
【図3】同多段プランターの平面図である。
【図4】同多段プランターの給排水の流れを説明する正
面断面図である。
【図5】同多段プランターの排水処理をバケツ等で行う
時の状態を説明する正面断面図である。
【図6】同多段プランターの使用状態を示す正面図であ
る。
【符号の説明】
1 ベース部(下側支持体) 2 補強部材 3 支柱部(上側支持体) 4 支持体 5 周部植栽鉢 6 頂部植栽鉢 7 排水口 8A ホース孔 8B ホース孔 9 折曲フランジ 10 排水ホース 11 ホース収納部 12 凹所 13 ホース接続管 14 嵌合接続片 15 嵌合突起 16 嵌合突起 17 連結具 18 集水部 19 消音器 20 越流筒(堰部材) 21 外側鉢壁部 22 嵌合溝 23 円筒部 24 内側鉢壁部 25 テーパ状筒部 26 水溜部 27 連通孔 28 給水孔 29 環状突起 30 水溜器(水溜部) 31 係合接続片 32 排水穴 33 マルチング材 34 鉢底部 35 植込口 36 連結具 37 給水孔 38 鉢壁 39 灌水口 40 連結具 41 灌水口 42 植栽口 43 排水穴 44 切断部 45 ポトス 46 パンジー 47 苺 48 鉢載置板 48A鉢嵌合孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に用土が収容される空間を有し、上方
    に膨出する形状とされると共にその頂部に植栽部が形成
    された鉢本体と、該鉢本体の下端を被覆すると共に、該
    鉢本体の下端外周を包囲する受皿部とを連結してなるこ
    とを特徴とする植栽鉢。
  2. 【請求項2】筒状の支持体と、該支持体の周囲に設けた
    周部植栽鉢と、前記支持体の頂部に設けた頂部植栽鉢と
    からなることを特徴とする多段プランター。
  3. 【請求項3】植栽鉢の受皿及び/又は周部植栽鉢に貯水
    部を形成すると共に、植栽鉢及び/又は周部植栽鉢の下
    縁に、前記貯水部に連通する給水孔を設けたことを特徴
    とする請求項1記載の植栽鉢又は請求項2記載の多段プ
    ランター。
  4. 【請求項4】植栽鉢の受皿及び/又は周部植栽鉢の貯水
    部内に筒状の越流用堰部材を設け、該越流用堰部材の下
    方に、前記植栽鉢の受皿及び/又は周部植栽鉢の底部に
    溜まる水を集める集水部を設け、該集水部の上方に、頂
    部植栽鉢の下底部に溜まる水を落下させる排水穴を形成
    したことを特徴とする請求項1記載の植栽鉢又は請求項
    2又は請求項3記載の多段プランター。
  5. 【請求項5】排水穴に排水ホースを連結したことを特徴
    とする請求項1記載の植栽鉢又は請求項2又は請求項3
    又は請求項4記載の多段プランター。
  6. 【請求項6】支持体は、その口径が上方にいくほど小さ
    くなっていることを特徴とする請求項2乃至請求項4記
    載のいずれかに記載の多段プランター。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107750740A (zh) * 2017-12-04 2018-03-06 南通理工学院 一种多功能花钵及包括该花钵的组合型花钵结构
JP2020039293A (ja) * 2018-09-10 2020-03-19 サンエービルドシステム株式会社 自動潅水式立体的植栽装置

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