JP2001298768A - 移動局端末,移動体無線通信システム及び方法 - Google Patents

移動局端末,移動体無線通信システム及び方法

Info

Publication number
JP2001298768A
JP2001298768A JP2000115827A JP2000115827A JP2001298768A JP 2001298768 A JP2001298768 A JP 2001298768A JP 2000115827 A JP2000115827 A JP 2000115827A JP 2000115827 A JP2000115827 A JP 2000115827A JP 2001298768 A JP2001298768 A JP 2001298768A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mobile station
signal
time
base station
accuracy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000115827A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4378838B2 (ja
Inventor
Masahiro Uno
雅博 宇野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2000115827A priority Critical patent/JP4378838B2/ja
Publication of JP2001298768A publication Critical patent/JP2001298768A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4378838B2 publication Critical patent/JP4378838B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Position Fixing By Use Of Radio Waves (AREA)
  • Small-Scale Networks (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出される移動局の位置情報の精度を検出す
る。 【解決手段】 移動局2において遅延プロファイル検出
回路12は、A/D変換器11からのデジタル信号の信
号強度を時間軸で分解して遅延プロファイルを検出す
る。精度検出回路13は、遅延プロファイル検出回路1
2からのデジタル信号を入力して変形遅延スプレッドを
算出し、変形遅延スプレッドの値に応じて精度を決定す
る。遅延プロファイルから位置情報の精度を決定し、表
示部19は、決定された位置情報とともに、この位置情
報の精度を表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位置が検出される
移動局端末,移動局の位置検出機能を備えた移動体無線
通信システム及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セルラ方式による移動体無線通信システ
ムにおいて、移動局が複数の基地局からの送信信号を受
信する場合、移動局と各基地局との位置関係を計算する
ことによって移動局の位置を特定することができる。
【0003】この場合、各基地局と移動局との間の信号
伝播時間Tdを観測する。信号伝播時間Tdは、位置検出
装置に送信される。位置検出装置では、Tdと、予め既
知である各基地局の位置情報を用いた三辺測量を行うこ
とによって移動局の位置を算出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特に移動体
通信の場合、基地局から送信される信号は、建物等の障
害物により散乱・反射されるため、実際の信号は、複数
の散乱波となって、異なる行路長をもった複数の伝送路
を伝播されて移動局に到来している。これを、マルチパ
スフェーディングという。このマルチパスフェーディン
グによって、移動局における受信信号の到達時刻には、
各伝送路の行路長差に相当する時間差が生じる。また移
動局で受信する信号強度は、ランダムに変化することと
なる。
【0005】したがって、到達時刻から算出される基地
局と移動局との間の信号伝播時間Tdは、マルチパスフ
ェーディングによって発生した複数の散乱波のうちのど
の散乱波の到達時刻を選択するかによって変動する。即
ち、計算される基地局と移動局との間の距離は変化して
しまう。
【0006】特に、基地局と移動局とが遮蔽されている
場合、送受信される信号は、直線距離で直接伝播するこ
とができず、マルチパスフェーディングによって発生し
た散乱波のみが伝播される。
【0007】そのため、基地局と移動局とが遮蔽されて
いる場合やマルチパスフェーディングが起こる条件下で
は、正確な到達時刻、即ち正確な基地局と移動局との間
の距離を算出することが困難になるという問題がある。
【0008】仮に、到来時間が1μsずれたときの基地
局と移動局との間の距離の誤差を計算すると、下記計算
式により、誤差は300m程度となることが判る。
【0009】300,000,000[m/s]×1
[μs]=300[m] 電波の伝播速度が大気中で約300,000,000m
/sであること、及び散乱波の到来時間の分布が、例え
ば郊外において最大数十μs,市街地において最大数μ
sであることを考慮すると検出される位置に数百m〜数
km単位の誤差を生じることになるが、従来の位置検出
装置では、誤差を含んだ状態で表示されるという問題点
があった。
【0010】本発明は、このような従来の実情に鑑みて
提案されたものであり、移動局の位置検出機能を備えた
移動体無線通信システムにおいて、検出される位置の精
度を算出することが可能な移動体無線通信システムを提
供すること目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明に係る移動局端末は、複数の基地局との
間で無線により互いに通信を行い、上記複数の基地局と
の通信における信号伝播時間から検出された位置情報を
受信する移動局端末であって、複数の基地局から送信さ
れる複数の信号を受信する受信手段と、受信される複数
の信号の信号強度を信号別に時間軸にて分解測定し、複
数の信号の信号強度の時間分布を検出する信号検出手段
と、信号強度の時間分布から位置情報の精度を算出する
精度算出手段と、信号を受信した時刻と、信号に対する
応答を基地局に対して送信した時刻との送受信時間差を
検出する時間差検出手段と、複数の基地局に対して送受
信時間差を送信する送信手段と、位置情報と精度とを表
示する表示手段とを備えることを特徴とする。
【0012】このような移動局端末は、信号検出手段に
おいて、受信される複数の信号の信号強度を信号別に時
間軸にて分解測定して複数の信号の信号強度の時間分布
を検出し、精度検出手段において、信号強度の時間分布
から位置情報の精度を算出して、表示手段においてこれ
を表示する。
【0013】また、上述した目的を達成するために、本
発明に係る移動体無線通信システムは、複数の基地局と
移動局と間の信号伝播時間から移動局の位置を検出する
移動体無線通信システムであって、移動局と無線により
互いに通信を行い、移動局に対して信号を送信した時刻
と、信号に対する応答を移動局から受信した時刻との基
地局送受信時間差を検出する複数の基地局と、複数の基
地局から送信される複数の信号を受信する受信手段と、
受信される複数の信号の信号強度を信号別に時間軸にて
分解測定し、複数の信号の信号強度の時間分布を検出す
る信号検出手段と、信号強度の時間分布から位置情報の
精度を算出する精度算出手段と、信号を受信した時刻
と、信号に対する応答を基地局に対して送信した時刻と
の移動局受送信時間差を検出する時間差検出手段と、複
数の基地局に対して移動局受送信時間差を送信する送信
手段と、位置情報と精度とを表示する表示手段とを備え
る移動局端末と、基地局送受信時間差と移動局受送信時
間差とから移動局の位置を検出する位置検出装置とを備
えることを特徴とする。
【0014】このような移動体無線通信システムは、移
動局の信号検出手段において、受信される複数の信号の
信号強度を信号別に時間軸にて分解測定して複数の信号
の信号強度の時間分布を検出し、精度検出手段におい
て、位置検出装置で算出された位置情報の精度を信号強
度の時間分布から算出して、表示手段においてこれを表
示する。
【0015】更に、上述した目的を達成するために、本
発明に係る移動体無線通信方法は、複数の基地局と移動
局と間の信号伝播時間から移動局の位置を検出する移動
体無線通信方法であって、移動局と無線により互いに通
信を行う複数の基地局で、移動局に対して信号を送信し
た時刻と、信号に対する応答を移動局から受信した時刻
との基地局送受信時間差を検出する基地局送受信時間差
検出工程と、複数の基地局から送信される複数の信号を
受信する受信工程と、移動局において受信される複数の
信号の信号強度を、信号別に時間軸にて分解測定し、複
数の信号の信号強度の時間分布を検出する信号検出工程
と、信号強度の時間分布から移動局の位置の精度を算出
する精度算出工程と、信号を受信した時刻と、信号に対
する応答を基地局に対して送信した時刻との移動局受送
信時間差を検出する時間差検出工程と、複数の基地局に
対して移動局受送信時間差を送信する送信工程と、基地
局送受信時間差と移動局受送信時間差とから移動局の位
置を検出する位置検出工程と、移動局の位置と精度とを
表示する表示工程とを備えることを特徴とする。
【0016】このような移動体無線通信方法は、信号検
出工程において、受信される複数の信号の信号強度を信
号別に時間軸にて分解測定して複数の信号の信号強度の
時間分布を検出し、精度検出工程において、位置検出工
程で算出された位置情報の精度を信号強度の時間分布か
ら算出して、表示工程においてこれを表示する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
【0018】本発明の実施の形態の一構成例として示す
移動体無線通信システムは、互いに通信が可能な複数の
基地局と移動局との間で送受信される信号の伝播時間か
ら移動局の位置を算出するセルラ方式による移動体無線
通信システムであって、更に、建物等の障害物により散
乱・反射されて複数の散乱波となって異なる行路長を有
する複数の散乱波として移動局に到来するマルチパスフ
ェーディング下において、移動局に到来する基地局から
の各散乱波の強度と到来時間の分布を検出することによ
って、ここで算出される移動局の位置の精度を決定する
ものである。
【0019】このような移動体無線通信システム1の概
略を、図1に示す。移動体無線通信システム1は、移動
局2と、基地局3,基地局4及び基地局5とが無線によ
り互いに通信可能とされ、更に、基地局3乃至基地局5
に接続されて各基地局から位置検出に必要なデータを受
信する位置検出装置6を備えている。
【0020】移動局2は、例えば携帯型通信端末であ
り、ここでは携帯型電話機である。移動局2の構成につ
いて、図2を用いて説明する。
【0021】移動局2は、基地局からの信号を受信する
高周波受信回路10と、アナログ信号をデジタル信号へ
と変換するアナログデジタル(A/D)変換器11と、
受信信号の信号強度を時間軸にて分解測定する遅延プロ
ファイル検出回路12と、信号強度から後述の位置情報
の精度を算出する精度検出回路13と、入力される信号
を復調する復調回路14と、受信した信号に対する応答
を送信するまでの時間を検出する送受信タイミング差検
出回路15と、信号を変調して出力する変調回路16
と、デジタル信号をアナログ信号へと変換するデジタル
アナログ(D/A)変換器17と、基地局へと信号を送
信する高周波送信回路18と、位置情報及び携帯型電話
機である当該移動局の操作に関する情報を表示する表示
部19と、基地局からの種々の信号を受信する、及び/
又は基地局へと種々の信号を送信するアンテナ20とを
少なくとも備えている。
【0022】上述の移動局2において、高周波受信回路
10は、アンテナ20を介して、基地局3,基地局4及
び基地局5からのアナログ信号を受信し、A/D変換器
11へと送る。
【0023】A/D変換器11は、高周波受信回路10
からのアナログ信号をデジタル信号へと変換して遅延プ
ロファイル検出回路12へと送る。
【0024】遅延プロファイル検出回路12は、A/D
変換器11からのデジタル信号の信号強度を時間軸で分
解し、信号強度の時間分布(以下、遅延プロファイルと
記す。)を検出する。遅延プロファイル検出回路12
は、検出した遅延プロファイルを精度検出回路13へと
送る。また、遅延プロファイル検出回路12は、A/D
変換器11から入力されるデジタル信号を送受信タイミ
ング差検出回路15へと送る。
【0025】精度検出回路13は、遅延プロファイルか
ら位置情報の精度を決定し、決定された位置情報の精度
を示すデータを表示部19へと送る。
【0026】復調回路14は、A/D変換器11からの
信号を復調して表示部19へと送る。
【0027】送受信タイミング差検出回路15は、複数
の散乱波となって到来する基地局からの信号の中で、最
も早い信号が到達した時刻と、最も遅い信号が到達した
時刻とをカウントし、前者と後者との時間差(以下、移
動局送受信タイミング差と記す。)を算出する。移動局
送受信タイミング差は、移動局2に到達する散乱波の到
達時刻のタイムラグを示している。移動局送受信タイミ
ング差は、位置検出装置6において移動局2の位置を算
出する際に使用されるため基地局に対して返信される。
送受信タイミング差検出回路15は、この移動局送受信
タイミング差を示すデータを変調回路16へと送る。
【0028】変調回路16は、送受信タイミング差検出
回路15からの移動局送受信タイミング差を示すデータ
を変調して高周波送信回路18へと送る。
【0029】D/A変換器17は、変調回路16からの
デジタル信号をアナログ信号へと変換し、高周波送信回
路18へと送る。
【0030】高周波送信回路18は、アンテナ20を介
してD/A変換器17からのデジタル信号を各基地局に
対して送信する処理を行う。
【0031】表示部19は、検出された移動局2の位置
情報、及び位置情報の精度等を受信し表示する。また表
示部19は、当該移動局2の携帯型電話機としての他の
設定の設定や通話に係る諸事項の表示も行うが、詳細に
ついては省略する。
【0032】アンテナ20は、各基地局から送信される
信号を受信し、高周波受信回路10へと送る。或いは高
周波送信回路18からの信号を各基地局に対して送信す
る。
【0033】移動体無線通信システム1において、基地
局3,基地局4及び基地局5は、移動局2との間で信号
の送受信を行う。また、基地局3乃至基地局5は、移動
局2に対してある信号を送信した時刻と、当該信号に対
する応答を移動局2から受信した時刻とをカウントし、
前者と後者との時間差(以下、基地局送受信タイミング
差と記す。)を算出する。
【0034】基地局送受信タイミング差は、基地局から
送信された信号が再び戻ってくるまでの時間を示してお
り、基地局送受信タイミング差は、移動局2に到達する
信号のタイムラグを示す移動局送受信タイミング差を含
んでいる。各基地局は、この基地局送受信タイミング差
と移動局2から送られる移動局送受信タイミング差と
を、位置検出装置6に対して送信する。
【0035】基地局3乃至基地局5は、信号を送受信す
るためのアンテナ及び信号の送受信に必要な他の構成を
備えているが、詳細の説明は省略する。
【0036】位置検出装置6は、基地局3乃至基地局5
と接続されて、基地局3,基地局4及び基地局5と移動
局2との距離から移動局2の位置を決定する装置であ
る。位置検出装置6は、先述の移動局送受信タイミング
差と基地局送受信タイミング差とから、基地局と移動局
2との間の信号の伝播時間から、移動局2と各基地局と
の距離を計算し、更に移動局2の位置を決定する。
【0037】上述のような移動体無線通信システム1を
スペクトラム拡散無線通信システムに適用した場合につ
いて具体的に説明する。スペクトラム拡散無線通信シス
テムでは、各基地局と移動局との間で信号の送受信を行
う際、当該信号に拡散信号を乗算して通信を行ってい
る。この拡散信号には、一般に擬似ランダム(Pseudora
ndom Noise)系列が用いられている。この擬似ランダム
系列を式(1)及び式(2)に示す。
【0038】
【数1】
【0039】
【数2】
【0040】ただしcnは、基地局拡散信号を示す。xn
は、基地局送信信号を示す。snは、送信符号を示す。
nは、移動局逆拡散後信号を示す。c’nは、移動局で
用意した拡散信号を示す。σ2は、拡散信号の相関が取
れない場合の残留雑音電力を示す。
【0041】擬似ランダム信号を拡散信号として使用す
ると、拡散信号が乗算された当該信号を受信する受信局
は、同一の拡散信号をタイミング良く相関計算する(こ
れを、逆拡散と称する。)ことによってのみ当該信号を
復調できるという特徴を有している。
【0042】つまり、移動局では、基地局の拡散信号c
nと同じ信号を予め用意し、タイミングを合わせて受信
信号xnに逆拡散信号を乗算することによって基地局の
送信信号を復調することができる。
【0043】拡散符号の周期は、通常、送信しようとす
る信号の周期の整数倍とすることが好ましく、このとき
移動局における逆拡散として示す式(1)及び式(2)
のnの範囲は、一般に、4〜256程度となる。ここ
で、拡散符号の位置符号をチップと呼び、拡散符号の周
期を1チップ長と呼ぶ。1チップ長は、例えば1/3.
84Hzとされている。
【0044】また、各基地局の擬似ランダム系列は、異
なる系列或いは異なるタイミングを使用している。これ
は、移動局2と各基地局との間の通信が混信しないよう
にするためである。
【0045】本発明の実施の形態として示す移動体無線
通信システム1をスペクトラム拡散無線通信システムに
適用した場合、上記移動局2における遅延プロファイル
検出回路12には、例えば、いわゆるマッチドフィルタ
(整合フィルタ)を使用することができる。遅延プロフ
ァイル検出回路12の構成と動作について、図3を用い
て以下に説明する。
【0046】図3に示すように、遅延プロファイル検出
回路12は、信号サンプルを遅延させるための遅延器3
0乃至34と、遅延された信号サンプルに係数を乗算す
るための係数演算器35と、係数乗算された信号サンプ
ルの絶対値をとる絶対値回路36とを有している。
【0047】アンテナ20を介して高周波受信回路10
に入力された基地局から送信された信号は、アナログデ
ジタル(A/D)変換器11でデジタル信号へと変換さ
れる。このときの標本化周波数は、拡散信号のチップレ
ート或いはその整数倍であることが一般的である。
【0048】遅延プロファイル検出回路12に送られた
信号は、図3に遅延器30乃至34として示すN個の遅
延器に入力される。
【0049】A/D変換器11が1サンプル採取すると
同時に、遅延器は、受信信号サンプルを1チップ分遅延
する。各遅延器に蓄えられた受信信号サンプルは、係数
演算器35に入力されることによって係数が乗算され
る。乗算された信号は、絶対値回路36において絶対値
が取られて出力される。即ち、この遅延プロファイル検
出回路12は、FIR(Finite Impulse Response;有
限インパルス応答)フィルタを構成している。このとき
の乗算係数として、前述の式(1)に示す拡散符号系列
nを設定すると先述した逆拡散を行うことができる。
【0050】1つの基地局にかかる遅延プロファイル検
出時間は、ある一定の値とするのが一般的である。遅延
プロファイル検出時間は、伝送路の遅延特性により選択
されるが、移動局2における遅延プロファイル検出回路
12では拡散信号cnを変化させながら各基地局から送
信される信号の遅延プロファイルを測定する際の遅延プ
ロファイル検出時間を、例えば62.5μsと決めてい
る。
【0051】また、遅延プロファイル検出回路12は、
図2及び図3には図示しないが移動局内に移動局内タイ
マを有し、拡散信号のチップ程度の分解能で時刻を計測
する機能を有している。遅延プロファイル検出回路12
は、その時刻を合わせて出力することができる。このよ
うなマッチドフィルタである遅延プロファイル検出回路
12は、従来の位置検出装置に使用していたものを使用
することができる。
【0052】遅延プロファイル検出回路12が、A/D
変換器11からのデジタル信号の遅延プロファイルを検
出して精度検出回路13及び送受信タイミング差検出回
路15へと送出する動作を図4に示す。
【0053】遅延プロファイル検出回路12は、図示し
ない制御回路に制御されて、ステップS1において、全
基地局を観測したか否かの判別を行う。全基地局の観測
が終了していない場合は、ステップS2に進んで、残る
基地局が使用している拡散信号系列cを選択して、6
2.5μs間の観測を行う。全基地局の観測が終了して
いる場合は、遅延プロファイルの検出を終了する。
【0054】ステップS3において、決められた観測期
間(62.5μs)だけ観測されたか否かの判別を行
う。所定時間の観測が終了した場合、ステップS1へと
戻る。
【0055】所定時間の観測が終了しない場合は、ステ
ップS4において、引き続きA/D変換器11からのデ
ジタル信号を観測する。
【0056】その後、ステップS5において、移動局内
タイマの時刻を保存して、精度検出回路13及び送受信
タイミング差検出回路15へと、デジタル信号を送って
ステップS3へと戻る。
【0057】移動体無線通信システム1において、遅延
プロファイル検出回路12からの出力信号は、従来の位
置検出装置と同様に送受信タイミング差検出回路15に
送られるのに加えて、精度検出回路13にも送られる。
【0058】次に、移動体無線通信システム1におい
て、各基地局と移動局2との間で信号が送受信される際
の各部の動作について具体的に説明する。基地局から送
信された信号は、実際には建物等に反射して散乱及び屈
折を繰り返しながら伝播された後、複数の散乱波となっ
て移動局2に到達する。この現象を、マルチパスフェー
ディングという。
【0059】図5に、各基地局から送信される信号が、
移動局2に対して伝播される様子を示す。図5では、基
地局3から移動局2に対して電波が送信される際の電波
の経路を示している。lは、基地局3から移動局2へと
直接伝播する直接波の行路を示し、l’,l”は、例え
ば建物等の障害物7,8において反射された後、移動局
2に到達する散乱波の行路を示している。
【0060】したがって、基地局から送信されて移動局
に到達する到来波には、図5に示すように、移動局2に
対して直接伝播される行路長lの直接波と、障害物7,
8で反射されて異なる行路長l’,l”の散乱波とが含
まれることになる。
【0061】移動局2で受信された信号(以降、到来波
と記す。)は、アンテナを介して高周波受信回路10に
入力され、当該高周波受信回路10において選択・増幅
される。到来波は、建物等に反射することによって生じ
る複数の散乱波を含んでいる。
【0062】到来波は、A/D変換器11において、デ
ジタル信号に変換される。変換されて得られたデジタル
信号は、遅延プロファイル検出回路12に送られる。
【0063】到来波は、遅延プロファイル検出回路12
において、散乱波毎の成分に分解される。各散乱波は、
散乱・屈折の度合の違いによってそれぞれ異なる行路長
lを有するため、それぞれ異なる到来時間を有してい
る。また、信号強度も散乱波によってそれぞれ異なる。
したがって各散乱波は、遅延プロファイル検出回路12
によって、図6及び図7に示すようなスペクトルとして
検出される。
【0064】最も早く到達する到来波の信号強度が最も
大きい場合の遅延プロファイルを図6に示し、最も早く
到達する到来波の信号強度が他の到来波の強度に比べて
小さい場合或いは他の到来波の強度と同程度の場合の遅
延プロファイルを図7に示す。図6は、最も早く到達す
る到来波が直接波である場合のスペクトルを示してい
る。また、図7は、最も早く到達する到来波が直接波で
はない場合のスペクトルを示している。したがって図7
は、基地局と移動局とが遮蔽されている場合の遅延プロ
ファイルを示している。
【0065】送受信タイミング差検出回路15は、遅延
プロファイルのスペクトルから、最も早く到達する到来
波の到達時刻T2と最も遅く到達する到来波の到達時刻
3とをカウントし、前者と後者の時間差(以下、移動
局送受信タイミング差Tmと記す。)を算出する。ここ
でT2及びT3は、後述の図9に対応する記号である。
【0066】図8は、移動局2に到来する異なる強度の
信号が全て到来した後に、移動局2が信号の送信を開始
する様子を示したものである。
【0067】移動局送受信タイミング差Tmは、基地局
から送信される強度の異なる信号の各々が、移動局2へ
と到来するときの時間分布を示している。送受信タイミ
ング差検出回路15は、基地局3乃至基地局5に対し
て、それぞれ移動局送受信タイミング差Tmを算出して
いる。移動局2は、散乱波を全て受信すると、この信号
に対応する応答を基地局に対して送信する。
【0068】移動局送受信タイミング差Tmは、移動局
2に到達する散乱波のタイムラグを示している。移動局
送受信タイミング差Tmは、位置検出装置6において移
動局2の位置を算出する際に使用されるため基地局に対
して返信される。送受信タイミング差検出回路15は、
このTmを示すデータを変調回路16へと送る。変調回
路16は、送受信タイミング差検出回路15からの時間
差を示すデータを変調してD/A変換器17でアナログ
信号に変換した後、高周波送信回路18へと送る。移動
局送受信タイミング差Tmは、アンテナ20を通じて各
基地局に送信される。
【0069】移動体無線通信システム1において基地局
3,基地局4及び基地局5が移動局2との間で信号の送
受信を行う際、基地局が信号を送信した時刻と移動局2
から送信されたこの信号に対する応答を受信する時刻と
の間には、図9に示すような時間差が生じる。
【0070】図9において、T1は、基地局から信号が
送信された時刻を示す。T2は、上述したように、伝送
過程で散乱されて複数の散乱波となった当該信号のうち
移動局2に最も早く到達した、即ち最短距離を通って到
達した散乱波の到達時刻を示し、T3は、最も遅く到達
した、即ち最長距離を通って到着した散乱波の到達時刻
を示す。T4は、移動局2からの応答が基地局に到達し
た時刻を示す。
【0071】基地局3乃至基地局5は、移動局2に対し
てある信号を送信した時刻T1と、当該信号に対する応
答を移動局2から受信した時刻T4とをカウントし、前
者と後者の時間差(以下、基地局送受信タイミング差T
bと記す。)を算出する。
【0072】基地局送受信タイミング差Tbは、基地局
から送信された信号に対しての応答が為されるまでの時
間を示しており、Tbは、移動局送受信タイミング差Tm
を含んでいる。
【0073】各基地局は、この基地局送受信タイミング
差Tbと、移動局2から送られる上述の移動局送受信タ
イミング差Tmとを、位置検出装置6に対して送信す
る。
【0074】位置検出装置6では、送られた移動局送受
信タイミング差Tmと基地局送受信タイミング差Tbとか
ら、基地局と移動局2との間で信号を送信する際の伝播
時間Tdを、各基地局に対して算出する。基地局送受信
タイミング差Tbから、移動局送受信タイミング差Tm
減算して求められる時間差は、信号が基地局と移動局2
との間を往復する時間を示している。従って伝播時間T
dは、以下に示す式(3)によって算出することができ
る。
【0075】
【数3】
【0076】基地局nと移動局2との間の信号の伝播時
間Tdとを用いると、基地局と移動局2との間の距離
は、次式(4)で決定される。
【0077】
【数4】
【0078】ただし、cは、信号の伝播速度であり、大
気中では、約3,000,000m/sとして計算する
ことができる。
【0079】算出された移動局2と各基地局との間の距
離lnを用いて三辺測量を行うことによって移動局2の
位置を知ることができる。基地局の位置情報、即ち位置
座標は既知であり、基地局nの座標は(xn,yn)で表
されるものとする。
【0080】三辺測量とは、測量時等に地表各点の相対
位置を明らかにする目的で行なわれる地点間距離測定方
法であり、三辺測量を用いることによって、中心を基地
局,半径を基地局及び移動局2との間の距離とする各円
が互いに重なり合う部分に移動局2が位置すると決定さ
れる。
【0081】基地局3,基地局4及び基地局5を中心と
する半径lnの円は、次式(5),(6),(7)の方
程式の解(xm,ym)として算出される。
【0082】
【数5】
【0083】
【数6】
【0084】
【数7】
【0085】位置検出装置6は、算出された移動局2の
位置情報を、基地局を介して移動局2に送信する。移動
局2では、アンテナ20を介して位置情報を受信する。
位置情報は、表示部19に表示される。
【0086】遅延プロファイル検出回路12からの出力
は、送受信タイミング差検出回路15を介して位置検出
装置6に返信されるだけでなく、精度検出回路13にも
送られている。精度検出回路13では、遅延プロファイ
ルから位置情報の精度を決定する。
【0087】図6に示す遅延プロファイルのように、最
も早く到達した到来波(以下、最速到来波と記す。)が
最も大きな信号強度である場合、この信号は、基地局か
ら移動局2に直接到来した到来波(直接波)であると予
想されるため、移動局2の位置情報の精度は高い。ま
た、図7に示す遅延プロファイルのように、最速到来波
の信号強度が他の到来波の強度に比べて小さい場合、或
いは他の到来波の強度と同程度の場合、この到来波は、
基地局から移動局2に直接到来した到来波(直接波)で
はないと予想されるため、移動局2の位置情報の精度は
低い。このように最速到来波の信号強度を検出すること
によって、移動局2の位置情報の精度を決めることがで
きる。
【0088】以上説明したように移動体無線通信システ
ム1は、精度検出回路13において最速到来波の信号強
度を検出することにより、位置検出装置6で算出される
移動局2の位置情報の精度を決定することができる。
【0089】したがってユーザは、マルチパスフェーデ
ィング下で検出される移動局位置の誤差の程度を知るこ
とができる。
【0090】或いは、遅延プロファイルの観測結果のス
ペクトルの広がりを位置情報の精度を算出するための指
標とすることもできる。
【0091】一例として、最速到来波の到達時刻を基準
とした遅延プロファイルの分散から求める場合について
示す。以下に示す式(8)は、遅延プロファイルの分散
を算出する式であり、式(8)の計算を行うことによっ
て到来波を構成する散乱波の分散を知ることができる。
式(8)を用いて、1つの基地局に対して1つの分散を
計算する。
【0092】
【数8】
【0093】上述の式(8)において、Pは、最速到来
波の信号強度を示す。τmは、最速到来波の到達時刻を
示す。p(τ)は、遅延プロファイルの形状を表す関数
を示す。σn 2は、遅延プロファイルの分散を示す。
【0094】ここで求められる分散(σn 2)を、変形遅
延スプレッドと称する。式(8)において、変形遅延ス
プレッド(σn 2)が小さいほど、移動局に到来する到来
波の散乱が少ないことを示し、最速到来波の信号強度が
直接波によるものであると判断できる。即ち、変形遅延
スプレッド(σn 2)が小さいほど、検出された移動局の
位置情報の精度が高いといえ、変形遅延スプレッド(σ
n 2)が大きいほど直接波が受信されていないと判断でき
るため、検出された移動局の位置情報の精度が低いとい
える。
【0095】このように、変形遅延スプレッド(σn 2
の値を決められた値毎に段階分けすることにより、算出
される移動局2の位置情報の精度を区分することができ
る。
【0096】更に、変形遅延スプレッド(σn 2)から
は、誤差の程度を知ることもできる。式(8)により求
められる変形遅延スプレッド(σn 2)の次元は、時間の
二乗であることから、推定誤差をΔr[m]とすると、
推定誤差Δrは、次式(9)により計算することができ
る。
【0097】
【数9】
【0098】ただし、σn 2は、基地局nに対する変形遅
延スプレッドを示し、cは、振動の伝播速度(大気中で
は、約3,000,000[m/s]である。)を示
す。
【0099】例えばΔrが50mより小さい値(Δr<
50m)の場合、算出される移動局2の位置情報の精度
が高く、Δrが100mより大きい値(Δr>100
m)の場合、算出される移動局2の位置情報の精度が低
く、Δrが50mと100mとの間の値(50m<Δr
<100m)である場合、位置情報の精度は中程度であ
るとすることができる。
【0100】精度検出回路13が、位置情報の精度を決
定する動作を図10に示す。
【0101】ステップS10において、精度検出回路1
3は、遅延プロファイル検出回路12からのデジタル信
号を入力する。
【0102】ステップS11において、精度検出回路1
3は、式(8)から変形遅延スプレッドを算出する。
【0103】精度検出回路13は、ステップS12にお
いて、変形遅延スプレッドの値に応じて精度を決定す
る。
【0104】ステップS13において、決定した精度を
示すデータを表示部19へと送る。表示部19は、精度
を表示する。
【0105】表示の仕方は、高・中・低のように表示す
ることもできるが、σn 2の値を更に明確に段階分けし
て、例えば変形遅延スプレッドの値がある値の範囲にあ
る場合は、信頼度が何%である、というように細かく分
類して表示するようにしてもよい。また、上述した式
(9)によって求められる推定誤差Δrの値を表示して
もよい。
【0106】位置情報と精度とを表示部19に表示した
例を図11に模式的に示す。図11において移動局2の
位置情報は、緯度・経度によって表示され、更に、この
位置情報の精度が高・中・低の3段階で表示されてい
る。
【0107】以上説明したように、移動体無線通信シス
テム1は、精度検出回路13において、遅延プロファイ
ル検出回路12で検出される遅延プロファイルのスペク
トルの広がりを変形遅延スプレッドとして計算すること
によって、位置検出装置6で算出された移動局2の位置
情報の精度を決定することができる。
【0108】したがってユーザは、マルチパスフェーデ
ィング下で検出される移動局位置の誤差の程度を更に詳
細な値として知ることができる。
【0109】なお、位置検出装置6は、基地局3乃至基
地局5に接続される以外に、何れかの基地局に備えられ
ていてもよい。更に、基地局を統括する役割を有するよ
うな上位の基地局等に備えられていてもよい。
【0110】精度検出回路13は、位置検出装置6に組
み込むことも可能である。この場合、遅延プロファイル
検出回路12によって検出された遅延プロファイルのデ
ータが、移動局2から基地局を介して位置検出装置6へ
と伝送される。
【0111】更に、表示される位置情報は、緯度・経度
による表示だけでなく、算出された緯度・経度付近を表
す他の情報を表示するようにしてもよい。例えば位置検
出装置6によって算出された緯度・経度を、具体的な
「住所」として表示してもよい。
【0112】本発明は上述した実施の形態のみに限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲にお
いて種々の変更が可能であることは勿論である。
【0113】
【発明の効果】本発明に係る移動局端末は、信号検出手
段において、受信される複数の信号の信号強度を信号別
に時間軸にて分解測定して複数の信号の信号強度の時間
分布を検出し、精度検出手段において、信号強度の時間
分布から位置情報の精度を算出して、表示手段において
これを表示する。
【0114】したがって、本発明に係る移動局端末は、
移動局の位置情報の精度を算出して表示することを可能
にする。これによりユーザは、マルチパスフェーディン
グ下で検出される移動局の位置情報の精度を知ることが
できる。
【0115】また、本発明に係る移動体無線通信システ
ムは、移動局の信号検出手段において、受信される複数
の信号の信号強度を信号別に時間軸にて分解測定して複
数の信号の信号強度の時間分布を検出し、精度検出手段
において、位置検出装置で算出された位置情報の精度を
信号強度の時間分布から算出して、表示手段においてこ
れを表示する。
【0116】したがって、本発明に係る移動体無線通信
システムは、位置検出装置で算出された移動局の位置情
報の精度を算出して表示することを可能にする。これに
よりユーザは、マルチパスフェーディング下で検出され
る移動局の位置情報の精度を知ることができる。
【0117】更に、本発明に係る移動体無線通信方法
は、信号検出工程において、受信される複数の信号の信
号強度を信号別に時間軸にて分解測定して複数の信号の
信号強度の時間分布を検出し、精度検出工程において、
位置検出工程で算出された位置情報の精度を信号強度の
時間分布から算出して、表示工程においてこれを表示す
る。
【0118】したがって、本発明に係る移動体無線通信
方法は、移動局の位置情報の精度を算出して表示するこ
とを可能にする。これによりユーザは、マルチパスフェ
ーディング下で検出される移動局の位置情報の精度を知
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態として示す移動体無線通信
システムの概略を説明するブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態として示す移動体無線通信
システムが備える移動局の内部構成を説明するブロック
図である。
【図3】本発明の実施の形態として示す移動体無線通信
システムが備える遅延プロファイル検出回路の内部構成
を説明するブロック図である。
【図4】遅延プロファイル検出回路の動作を示すフロー
チャートである。
【図5】本発明の実施の形態として示す移動体無線通信
システムにおいて、基地局からの信号が、障害物に反射
されて移動局に伝播される際の信号の伝送路を説明する
図である。
【図6】基地局から送信される信号の散乱波のうち、最
も早く到達する到来波の信号強度が最も大きい場合の散
乱波スペクトルを示す遅延プロファイル図である。
【図7】基地局から送信される信号の散乱波のうち、最
も早く到達する到来波の信号強度が他の到来波の強度に
比べて小さい場合或いは他の到来波の強度と同程度の場
合の散乱波スペクトルを示す遅延プロファイル図であ
る。
【図8】本発明の実施の形態として示す移動体無線通信
システムが備える送受信タイミング差検出回路が算出す
る移動局送受信タイミング差Tmを説明する図である。
【図9】基地局と移動局との間の信号の伝播時間Td
説明する図である。
【図10】本発明の実施の形態として示す精度検出回路
が、位置情報の精度を決定する動作を示すフローチャー
トである。
【図11】移動局の位置情報と当該位置情報の精度とが
表示部に表示されている様子を模式的に示した模式図で
ある。
【符号の説明】
0 移動体無線通信システム、2 移動局、3,4,5
基地局、6 位置検出装置、7,8 障害物、10
高周波受信回路、11 A/D変換器、12遅延プロフ
ァイル検出回路、13 精度検出回路、14 復調回
路、15 送受信タイミング差検出回路、16 変調回
路、17 D/A変換器、18 高周波送信回路、19
表示部、20 アンテナ、30,31,32,33,
34 遅延器、35 係数演算器、36 絶対値回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の基地局との間で無線により互いに
    通信を行い、上記複数の基地局との通信における信号伝
    播時間から検出された位置情報を受信する移動局端末で
    あって、 上記複数の基地局から送信される複数の信号を受信する
    受信手段と、 受信される上記複数の信号の信号強度を信号別に時間軸
    にて分解測定し、上記複数の信号の信号強度の時間分布
    を検出する信号検出手段と、 上記信号強度の時間分布から位置情報の精度を算出する
    精度算出手段と、 上記信号を受信した時刻と、上記信号に対する応答を上
    記基地局に対して送信した時刻との送受信時間差を検出
    する時間差検出手段と、 上記複数の基地局に対して上記送受信時間差を送信する
    送信手段と、 上記位置情報と上記精度とを表示する表示手段とを備え
    ることを特徴とする移動局端末。
  2. 【請求項2】 上記精度算出手段は、上記複数の基地局
    から送信されるそれぞれの信号が散乱されて生じる上記
    それぞれの信号に対応する散乱波の中で最も早く到達す
    る散乱波の信号強度を、送信元である基地局毎に検出す
    ることを特徴とする請求項1記載の移動局端末。
  3. 【請求項3】 上記精度算出手段は、上記信号検出手段
    から送られる上記信号強度の時間分布から、上記複数の
    基地局から送信されるそれぞれの信号が散乱されて生じ
    る上記それぞれの信号に対応する散乱波の分散を、送信
    元である基地局毎に算出することを特徴とする請求項1
    記載の移動局端末。
  4. 【請求項4】 複数の基地局と移動局と間の信号伝播時
    間から移動局の位置情報を検出する移動体無線通信シス
    テムにおいて、 上記移動局と無線により互いに通信を行い、上記移動局
    に対して信号を送信した時刻と、上記信号に対する応答
    を上記移動局から受信した時刻との基地局送受信時間差
    を検出する複数の基地局と、 上記複数の基地局から送信される複数の信号を受信する
    受信手段と、受信される上記複数の信号の信号強度を信
    号別に時間軸にて分解測定し、上記複数の信号の信号強
    度の時間分布を検出する信号検出手段と、上記信号強度
    の時間分布から上記位置情報の精度を算出する精度算出
    手段と、上記信号を受信した時刻と、上記信号に対する
    応答を上記基地局に対して送信した時刻との移動局受送
    信時間差を検出する時間差検出手段と、上記複数の基地
    局に対して上記移動局受送信時間差を送信する送信手段
    と、上記位置情報と上記精度とを表示する表示手段とを
    備える移動局端末と、 上記基地局送受信時間差と上記移動局受送信時間差とか
    ら上記移動局の位置を検出する位置検出装置とを備える
    ことを特徴とする移動体無線通信システム。
  5. 【請求項5】 上記精度算出手段は、上記複数の基地局
    から送信されるそれぞれの信号が散乱されて生じる上記
    それぞれの信号に対応する散乱波の中で最も早く到達す
    る散乱波の信号強度を、送信元である基地局毎に検出す
    ることを特徴とする請求項4記載の移動局無線通信シス
    テム。
  6. 【請求項6】 上記精度算出手段は、上記信号検出手段
    から送られる上記信号強度の時間分布から、上記複数の
    基地局から送信されるそれぞれの信号が散乱されて生じ
    る上記それぞれの信号に対応する散乱波の分散を、送信
    元である基地局毎に算出することを特徴とする請求項4
    記載の移動局無線通信システム。
  7. 【請求項7】 複数の基地局と移動局と間の信号伝播時
    間から移動局の位置を検出する移動体無線通信方法にお
    いて、 上記移動局と無線により互いに通信を行う複数の基地局
    との間で、上記移動局に対して信号を送信した時刻と、
    上記信号に対する応答を上記移動局から受信した時刻と
    の基地局送受信時間差を検出する基地局送受信時間差検
    出工程と、 上記複数の基地局から送信される複数の信号を受信する
    受信工程と、 上記移動局において受信される上記複数の信号の信号強
    度を、信号別に時間軸にて分解測定し、上記複数の信号
    の信号強度の時間分布を検出する信号検出工程と、 上記信号強度の時間分布から上記移動局の位置の精度を
    算出する精度算出工程と、 上記信号を受信した時刻と、上記信号に対する応答を上
    記基地局に対して送信した時刻との移動局受送信時間差
    を検出する時間差検出工程と、 上記複数の基地局に対して上記移動局受送信時間差を送
    信する送信工程と、 上記基地局送受信時間差と上記移動局受送信時間差とか
    ら上記移動局の位置を検出する位置検出工程と、 上記移動局の上記位置情報と上記精度とを表示する表示
    工程とを備えることを特徴とする移動体無線通信方法。
  8. 【請求項8】 上記精度算出工程では、上記複数の基地
    局から送信されるそれぞれの信号が散乱されて生じる上
    記それぞれの信号に対応する散乱波の中で最も早く到達
    する散乱波の信号強度を、送信元である基地局毎に検出
    することを特徴とする請求項7記載の移動局無線通信方
    法。
  9. 【請求項9】 上記精度算出工程では、上記信号検出手
    段から送られる上記信号強度の時間分布から、上記複数
    の基地局から送信されるそれぞれの信号が散乱されて生
    じる上記それぞれの信号に対応する散乱波の分散を、送
    信元である基地局毎に算出することを特徴とする請求項
    7記載の移動局無線通信方法。
JP2000115827A 2000-04-11 2000-04-11 移動局端末,移動体無線通信システム及び方法 Expired - Lifetime JP4378838B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000115827A JP4378838B2 (ja) 2000-04-11 2000-04-11 移動局端末,移動体無線通信システム及び方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000115827A JP4378838B2 (ja) 2000-04-11 2000-04-11 移動局端末,移動体無線通信システム及び方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001298768A true JP2001298768A (ja) 2001-10-26
JP4378838B2 JP4378838B2 (ja) 2009-12-09

Family

ID=18627376

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000115827A Expired - Lifetime JP4378838B2 (ja) 2000-04-11 2000-04-11 移動局端末,移動体無線通信システム及び方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4378838B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008527769A (ja) * 2005-01-03 2008-07-24 フランス テレコム 2つの無線通信装置間の距離を測定する方法およびその方法を実施するように適合された装置
JP2010513872A (ja) * 2006-12-14 2010-04-30 ザ・ボーイング・カンパニー Losリンク予測および測定前los経路フィルタリングを用いた三辺測量のための方法および装置
JP2013506144A (ja) * 2009-09-29 2013-02-21 エレクトロニクス アンド テレコミュニケーションズ リサーチ インスチチュート 無線測位方法
CN109564272A (zh) * 2016-08-12 2019-04-02 阿尔卡特朗讯 无线电信网络内的用户设备的位置检测
JP2019216377A (ja) * 2018-06-13 2019-12-19 日本電信電話株式会社 伝搬環境認識方法及び伝搬環境認識装置
WO2021166078A1 (ja) * 2020-02-18 2021-08-26 三菱電機株式会社 位置推定システム、位置推定方法、位置情報管理方法及びプログラム

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008527769A (ja) * 2005-01-03 2008-07-24 フランス テレコム 2つの無線通信装置間の距離を測定する方法およびその方法を実施するように適合された装置
JP2010513872A (ja) * 2006-12-14 2010-04-30 ザ・ボーイング・カンパニー Losリンク予測および測定前los経路フィルタリングを用いた三辺測量のための方法および装置
JP2013506144A (ja) * 2009-09-29 2013-02-21 エレクトロニクス アンド テレコミュニケーションズ リサーチ インスチチュート 無線測位方法
CN109564272A (zh) * 2016-08-12 2019-04-02 阿尔卡特朗讯 无线电信网络内的用户设备的位置检测
JP2019525189A (ja) * 2016-08-12 2019-09-05 アルカテル ルセントAlcatel Lucent 無線電気通信ネットワーク内のユーザ機器の位置検出
US11194009B2 (en) 2016-08-12 2021-12-07 Alcatel Lucent Position detection of user equipment within a wireless telecommunications network
JP7018430B2 (ja) 2016-08-12 2022-02-10 アルカテル ルセント 無線電気通信ネットワーク内のユーザ機器の位置検出
CN109564272B (zh) * 2016-08-12 2023-11-03 阿尔卡特朗讯 无线电信网络内的用户设备的位置检测
JP2019216377A (ja) * 2018-06-13 2019-12-19 日本電信電話株式会社 伝搬環境認識方法及び伝搬環境認識装置
WO2019239983A1 (ja) * 2018-06-13 2019-12-19 日本電信電話株式会社 伝搬環境認識方法及び伝搬環境認識装置
JP7111956B2 (ja) 2018-06-13 2022-08-03 日本電信電話株式会社 伝搬環境認識方法及び伝搬環境認識装置
WO2021166078A1 (ja) * 2020-02-18 2021-08-26 三菱電機株式会社 位置推定システム、位置推定方法、位置情報管理方法及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4378838B2 (ja) 2009-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6469665B2 (en) Time of arrival estimation positioning systems
RU2363117C2 (ru) Способ, предназначенный для нахождения местоположения подвижного терминала в сотовой радиосистеме
EP1286174B1 (en) Radio handset and position location system
EP1425602B1 (en) Method and apparatus for detecting excess delay in a communication signal
AU741491B2 (en) Method of locating a mobile phone by measuring the distance between the phone and a base station in a cellular mobile telephone system
EP1231478A1 (en) Position calculation method and position calculation apparatus
EP1193990A1 (en) Method and apparatus for estimating the location of a mobile terminal
EP1164383A2 (en) Wireless position measurement terminal and wireless position measurement system
US20060276205A1 (en) Wireless communication terminals and methods that display relative positions of other wireless communication terminals
JP2007248362A (ja) 端末測位システム及び位置測定方法
JP2004530358A (ja) セルラ通信ネットワークにおける位置割出方法
JP2006502602A (ja) セルラ通信システムを使用する位置決定システム
EP1195614A1 (en) Positioning device using cellular communication
JP2002243827A (ja) 移動端末の位置測定を行う装置
US20060082502A1 (en) Positioning system, apparatus and method
JP2010230380A (ja) 位置推定装置及び位置推定方法
JPWO2009145325A1 (ja) 移動体相対位置検出システム及び相対位置検出を行う移動体
JPH11326484A (ja) 測位システム
EP2169418A1 (en) Method and system for estimating the location of a mobile terminal
JP4378838B2 (ja) 移動局端末,移動体無線通信システム及び方法
JP2003075524A (ja) 移動通信端末装置、そのプログラムおよび位置サーバ
EP1681891B1 (en) Method for determining the existence of a repeater for measuring the position of a mobile station
JP2007218868A (ja) 移動局の位置検出方法及びその移動局、位置検出装置、基地局
CN101243713B (zh) 移动电信网络中的方法和装置
JP2001275148A (ja) 移動通信システムにおける距離測定方法及びシステム及び移動機の位置測定方法及びシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070302

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090514

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090526

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090727

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090825

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090907

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3