JP2001297132A - 鉄骨建設に於ける部品化の鉄骨直納決済方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄骨建設に於ける鉄骨構造鋼材を分割部品化
して、加工付加価値の少ない単純加工の梁材等を、メー
カー敷地から施工現場に直送することにより、運送部分
の無駄な経費を軽減して鋼材価格を著しく安価にする。 【解決手段】 鉄骨建物に於て、現場にて施工する鉄骨
構造部材を加工付加価値の大小によって柱部や梁材等に
分割部品化し、その中で、分割した加工付加価値の小さ
い単純加工部材である梁材１等を、鉄鋼製造メーカーＡ
の敷地内か近接地に併設した別企業の加工工場Ｂで、建
設会社ａ傘下の施工業者ｂの受発注図面指示により均一
加工作業による部品化加工の上、量産して生産性を高
め、これを連結用の当て板２や連結ボルト３を組み込ん
でセットにして施工業者の鉄骨柱組み立て現場Ｃに直接
搬入して、部品化鋼材毎に運送経路の無駄を省いて物流
運賃コストの低減化を図ることにより、鋼材価格と施工
経費を安価にすると共に、代金決済は、既存金融機関等
との電子利用取引き決済とする直納物流決済方式を特徴
とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、鉄骨建設に於ける
鉄骨構造鋼材を分割部品化して、加工付加価値の少ない
単純加工の梁材を、メーカー敷地から施工現場に直送す
ることにより、運送部分の無駄な経費を軽減して鋼材価
格を著しく安価にする鉄骨建設に於ける部品化の鉄骨直
納決済方式に関する。

【０００２】

【従来の技術】鉄骨建設に於ける鉄骨構造の施工組み立
てまでの鋼材の流れは、従来は、建設会社から発注を受
けた鉄工所が、施行図等を自社にて作成し、それに基づ
き素材をメーカーや問屋に発注し、自社にて加工を行っ
たり、又、一部分を協力工場に外注したりして、夫々の
施行現場に搬入して組立てを施行していた。

【０００３】又、鋼材の運搬送の流れは、従来は、注文
の流れに応じて、鉄鋼製造メーカーＡから材料のまま商
社ｐを介して販売会社ｑに運搬送され、次いで特約店ｒ
に送られ、更に施行業者ｂに運搬送され、ここで施行業
者の責任の下に夫々鉄工所で鉄骨構造のすべての部分が
一度に加工されて施行現場Ｃに運び込まれるルートが構
築されているのが現状である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】下請け業者が、大手建
設会社から受注した分割現場毎に鉄骨柱構造部材を組み
立て施行する場合、従来、鋼材は、鉄工所で、材料から
鉄骨柱構造となるすべての部分の加工作業が一度に行わ
れており、梁や鉄骨柱各部材は、加工付加価値の大小，
加工作業の難易度にも関わらず、一か所の鉄工所ですべ
ての加工作業が行われていることから、作業性が良いと
は云えず、間違いもあり、生産性悪く、納期も多くなる
など問題点があった。

【０００５】更に、鋼材価格は、従来、指定場所持ち込
み運賃込みが慣習であるため、鋼材の運搬送の流れが、
製鉄鋼材メーカーから発注の流れに応じて各中間の会社
を経由する毎に運搬送が繰り返され、不必要な運送費が
中間に支払われることになって、物流コストの高騰につ
ながり、鉄工所での加工付加価値の大小，加工の難易度
の違いも考慮されることなく運送費が重ねられ、持ち込
み末端現場での鋼材価格は、大きな負担となり、引いて
は下請け業者の経営を圧迫している原因ともなってい
た。

【０００６】本発明は、従来の問題点を解決したもの
で、現場に施行する鉄骨柱構造部材を予め加工付加価値
の違いによって柱部や梁材の部分に分割部品化し、物流
の方式を変えて中間の運賃の無駄を省き鋼材価格を適正
安価に抑えるものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、鉄骨建物に於
て、現場に施工する鉄骨柱構造部材を加工付加価値の大
小によって柱部や梁材等に分割部品化し、その中で、分
割した加工付加価値の小さい単純加工部材である梁材１
等を、鉄鋼製造メーカーＡの敷地内か近接地に併設した
別企業の加工工場Ｂで、建設会社ａ傘下の施工業者ｂの
受発注図面指示により均一加工作業による部品化加工の
上、量産して生産性を高め、これを連結用の当て板２や
連結ボルト３を組み込んでセットにして施工業者の現場
Ｃに直接搬入して、部品化鋼材毎に運送経路の無駄を省
いて物流運賃コストの低減化を図ることにより、鋼材価
格と施工経費を安価にすると共に、代金決済は、既存金
融機関等との電子利用取引き決済とする直納物流決済方
式を特徴としたものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明は、従来の物流コストの割
高になるシステムの問題点を解決したものであるが、こ
れは、現場に組み立て施行される鉄骨構造部分を柱部と
梁材及び階段等に分割部品化して、加工付加価値の殆ど
少ない梁材等を、鋼材製造メーカーの敷地内加工工場か
ら施工現場に直接搬送入する方式とするものであり、運
送経路を単純化して輸送コストを著しく削減し得るよう
にしたものである。

【０００９】現場で施工する鉄骨構造の場合、加工付加
価値の大きい柱部５の部分は約３０％で、加工付加価値
の殆ど少ない梁材等１の部分は、約７０％に分別され
る。従来は、約７０％を占める梁材１等の部分まで加工
付加価値の大きい柱部５と一緒にして、同じ運賃で、各
中間会社を経由して運搬送され、現場持ち込みまでの運
賃として計上されていたので、運賃コストが割高になる
原因となっていた。

【００１０】本発明に於ては、鉄骨構造の内、付加加工
の多い柱部５の部分は、鉄工所が自社で加工するが、加
工付加価値の殆ど少ない梁材等１の部分は、鋼材製造メ
ーカーＡの敷地内かその近接地に設備した加工工場Ｂ
で、大手建設会社下請けの施工業者からインターネット
利用して図面送授受，見積承認，受発注の過程を経た上
で、単純な加工を施した後、当て板２と連結用のボルト
３を保持梱包して施工業者の鉄骨柱組み立て現場Ｃに直
接運搬送すもので、部材毎の分割発注により加工付加価
値の殆ど少ない梁材１等の部分は、メーカーの敷地から
の一回のみの運送で済み、中間の無駄な運送の繰り返し
を省くことが出来る。

【００１１】従って、鋼材の運送は、同一部品部材を同
じ現場へ一回で済むことから、効率よく運送することが
出来、運送経費が著しく軽減出来、下請け施工業者の経
営改善に寄与出来る。

【００１２】

【発明の効果】本発明は、従来、鋼材価格の運送費負担
部分の割高を解消する物流方式を提案したもので、鉄骨
鋼材から梁材を分割部品化して単純加工の上、製造メー
カーから直接施行現場に運搬入して、費用は電子決済と
するものであるから、中間の各会社間で繰り返される運
搬送の時間，労力，経費の無駄がなくなり、納期も早
く、同一部材で加工の生産性も向上し、現場持ち込みの
鋼材価格が安価となり、施工経費が著しく軽減出来る効
果と共に、電子決済で取り引きがスピーデイで堅実であ
るなどの効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の物流方式の流れ図である。

【図２】本発明の分割部品化される柱と梁の要部正面図
である。

【図３】従来の鋼材注文の流れ図である。

【符号の説明】

１ 梁材 ２ 当て板 ３ 連結ボルト ５ 柱部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 鉄骨建物に於て、現場に施工する鉄骨加
   工の構造部材を加工付加価値の大小によって柱部と梁材
   等に分割部品化し、その中で、分割した加工付加価値の
   小さい単純加工部材である梁材等を、鉄鋼製造メーカー
   の敷地内か近接地に併設した別企業の加工工場で、建設
   会社傘下の施工業者の受発注図面指示により均一加工作
   業による部品化加工の上、量産して生産性を高め、これ
   を連結用の当て板や連結ボルトを組み込んでセットにし
   て建設会社の施工現場に直接搬入して、部品化鋼材毎に
   運送経路の無駄を省いて物流運賃コストの低減化を図る
   ことにより、鋼材価格と施工経費を安価にすると共に、
   代金決済は、既存金融機関等との電子利用取引き決済と
   することを特徴とした、鉄骨建設に於ける部品化の鉄骨
   直納決済方式。