JP2001295237A - 防霧空間を構築し、除湿加熱した空気を送風機にて、霧のでている空間へ吹き出し、消滅させる防霧及び消霧設備装置。 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 自動車道路の霧をより効果的に防霧し、消霧
する設備装置を得ること。 【解決手段】 固定ルーフと電動シャターで防霧空間を
構築し、除湿加熱した空気を送風機にてダクトより吹き
出す事によって、上部にエアーによるドームを形成し空
間内の霧を消霧する防霧及び消霧設備装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動車道路．作業
場及びゴルフ場等の濃霧による運行の妨げを無くし、安
全かつ円滑な営業を行なう為の防霧対策方法及び消霧設
備装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】自動車道路の霧対策として一般的に施工
されているのは、ハロゲン・スポットライトを中央分離
帯やガードレール等に沿って設置し点滅させ、路面やラ
インの位置表示をして、霧発生時には路面状況判断の情
報として有効であるが、濃霧発生時にはほとんど効果が
無く、低速走行でも前方確認が困難で非常に危険な走行
をしているのが現状である。

【０００３】大分自動車道で別府−湯布院インター間の
濃霧発生は特にひどく、年間に数百時間は交通規制にな
り、高速自動車道の利便性が危ぶまれ、利用者や道路公
団はとても苦慮し又、各地の自動車道やゴルフ場で濃霧
に悩まされる所が多いと聞いている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の対策の短所であ
る、視界が妨げられる事によるドライバーのストレス蓄
積や観光者の不評に対処し、より快適かつ安全なドライ
ブが出来る様又、円滑な施設の運用が出来る様、防霧対
策方法及び消霧設備装置を提供することを目的としてい
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では上部にポリカーボ製固定式ルーフ（１）
を両側に設置し、電動又は、手動にて開閉できるブライ
ンドシャッター形防霧装置（２）を設置して防霧空間を
構築し、一定間隔に取りつけた吹き出し口ダクト（１
４）より、除湿加熱した空気を回転制御できる送風機
（３）にて、霧のある空間へ吹出す事で消霧し視界を確
保する。

【０００６】吹き出し口ダクト（１４）は、最上部に吹
き出し口（９）３カ所を設け、エアーによるドームを形
成し、中央部より下方へノズルタイプの吹き出し口
（８）を取付、両側より吹き出すことによりドーム空間
の除湿と加熱を行い消霧する。この時、ドーム空間と大
気との気圧変化にて霧を含んだ空気が上部より進入する
が、ドーム内の空気と混合し薄くなり再度上昇するので
道路面より約３．０Ｍ高さまでの空間と、前方視界も１
００Ｍ以上の視界は確保される。

【０００７】大型バスやトラック等の大型車両通行時に
は、風圧による外気との撹乱が生じる為、一時的な視界
が落ちるものの、上昇気流によりすぐに視界は復帰す
る。又、側面への風圧によるシャターへの衝撃は、スプ
リングによる可動式シャッター（２）により外部へ逃が
す事で圧力バランスをとり、シャッターの風圧による騒
音を減少させ外部よりの大気進入を防ぐ事が出来る。

【０００８】ドーム内の空気の粉塵をプレフィルター
（５）により除去し、エリミネータ等の除湿装置（４）
にて除湿を行い廃熱や地熱を利用し加熱した温水を、ヒ
ーター（１５）へ供給して加温する。この空気を回転の
制御が出来る送風機（３）により、一定間隔に設置いて
いる吹き出し口ダクト（１４）に取り付けている吹き出
し口（８）（９）よりドーム内へ吹き出す。又、熱源が
不足の場合は、天然ガス等の燃料によりボイラー等の装
置で加温出来るが、ランニングコスト削減や環境保護対
策からも最小限の能力に設定する事が肝要である。

【００９】防霧装置で囲ったドーム内のボリュウムは、
道路巾により変化する。これに対応する様に送風機
（３）の能力を調整する必要がある為、インバータ制御
を行う。送風量は例えば、１区画を長さ１５Ｍ・巾１８
Ｍ・高さ５Ｍで１，３５０Ｍ３とすると、これの概ね１
０回換気分の風量を送風出来又、４区画分とすると５
４，０００ｍ３／ｈとなる。これを２台にて両側より吹
けば半分の能力で良いことに成る。

【００１０】霧発生の要因は、高温多湿の空気が上昇し
山よりの冷気に触れ露天温度以下になり発生する。ここ
で吹き出し温度の設定は、ドーム内の大気温度をセンサ
ー（１０）にて感知し温水量を制御する事によりエネル
ギーロスを省き、大気温度を５度以上昇させる様、ヒー
タ（１５）能力を制御する。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、図１から図３について本発
明の実施例の詳細を説明する。図１・２に示される実施
例では、消霧設備装置の全体の構成を図示してあり下記
に説明する。（→）は空気の流れを表す。

【００１２】図１は平面図．側面図で図２は断面図と各
部詳細である。常設のルーフ部の下に収納した電動シャ
ッター（２）を使用時に降ろす事により消霧空間を構築
する。使用時以外は、側面が開放されているので景観を
損ねず、ドライバーや搭乗者のストレスが軽減される。
上部に常設のルーフ（１）部が有るが、３Ｍ以上の位置
にあり景観上は特に問題ないと思われる。ただし、汚れ
落とし等のメンテナンスの必要が有り又、当然ながら強
風に対する強度が必要な事は免れない。

【００１３】ドーム内の空気の粉塵をプレフィルター
（５）により除去し、エリミネータ等の除湿装置（４）
にて除湿を行い廃熱や地熱を利用し加熱した温水を、ヒ
ーター（１５）へ供給して加温する。この空気を回転の
制御が出来る送風機（３）により、一定間隔に設置いて
いる吹き出し口ダクト（１４）よりドーム内へ吹き出
す。吹き出し口ダクトは、最上部に吹き出し口（９）３
ヶ所を設け、エアーによるドームを形成し、中央部より
下方へノズルタイプの吹き出し口（８）６ヶ所を取付、
これを両側より送風する事で消霧する。到達距離は、片
側で概ね１０Ｍ程度に設定している。除湿装置（４）と
エアーヒー（１５）タ及び送風装置（３）は、ドーム内
の地上に設置出来るが、自動車道路ではその設置スペー
スを確保するのが困難な為、地下ピット式でも可能であ
る。図面は地下ピット式で、空気導入口やアフターサー
ビススペースを確保し、排水等の対策が必要となりコス
トが割高に成る。加温した空気は、送風機（３）よりメ
インダクト（７）にて各吹き出し口へ供給している。メ
インダクト内は、電動シャッターのモーター（１１）部
を設けてありチャンバーに成っていて、断熱材を内貼り
している。これらの自動制御設備や装置類は、集中管理
され運転表示やフィルター目詰まり等の異常表示がださ
れ、保守管理を容易にしてある。

【００１４】図３に示される実施例は、立面図を図示し
てある。上部吹き出し口（９）は、風量調整機能を有し
前面方向と左右に取り付け、上部開口にエアーカーテン
を形成し大気の流れ込みを阻止する。側面のノズル
（８）も風向及び風量調整機能を有し、左右と前面の下
部方向へ吹き出す。

【００１５】電動シャッター（２）の可動は、両端のギ
ヤをチェーンで低速可変モータにより上下させ作動させ
る。電動シャッター（２）の１枚当たりの寸法は、２、
５００Ｌ×３００Ｗ程度で軸に取り付けている。尚、こ
のシャッターは、数ヶ所のバネにて常にドーム内側へ押
されており内部より風圧がかかれば開きドーム内の圧力
調整を行う。電動シャッター（２）の制御は、集中リモ
コンにて集中管理され各々のシャッター電動盤（１３）
により調整や手動自動切り替え等のサービスが出来る。
材質は、軽く耐久性があり加工しやすい物が好ましい
が、コスト比較も重要な要素であり採用には十分な比較
検討が必要である。

【００１６】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を発揮する。

【００１７】防霧装置及び消霧設備装置を設置すること
で、濃霧を消滅させ霧による営業の停止や通行止め又
は、通行規制による経済的な損失を防ぎ、時間的なロス
を無くし、なによりも視界が拡大して、安全な運行が確
保され利用者に対して多大な安心とサービスが提供され
る。

【００１８】

【図面の簡単な説明】

【図１】防霧装置及び消霧設備装置の平面図・側面図で
ある

【図２】防霧装置及び消霧設備装置の断面図・各部詳細
構成図である

【図３】防霧装置及び消霧設備装置の立面図である

【符号の説明】

１ 固定ルーフ ２ ブラインド形電動シャッター ３ 送風機 ４ 除湿装置 ５ プレフィルター ６ 自動制御盤 ７ メインダクト（チャンバー） ８ 吹き出し口（ノズル形） ９ 上部吹き出し口 １０ 感知センサー １１ シャッター用電動モーター １２ 補強ポール １３ シャッター用電動盤 １４ 吹き出しダクト １５ ヒーター

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電動又は、手動にて開閉できるブライン
   ド形防霧装置による防霧空間構築方法。
2. 【請求項２】 一定間隔に取りつけた吹き出し口ダクト
   より、外気を除湿加熱し、その空気を回転制御できる送
   風機で、霧のある空間へ吹出し視界を確保する消霧設備
   装置。