JP2001294873A - 石炭の発電用燃料への転換方法及びその装置 - Google Patents
石炭の発電用燃料への転換方法及びその装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 生成ガス中の不純物を効率的に分離し、ガス
タービン複合発電へ可燃性ガスの供給を容易にし得る。
二酸化炭素の排出を抑え、その一部を液体の状態で副産
物として回収する。低温で燃焼、ガス化させ、生成ガス
中の潜在的燃焼エネルギを高めることにより、発電装置
の発電効率を高める。 【解決手段】 CWM原料を500〜800℃、7〜2
5MPaの反応器18で生成ガスと油分と残渣と水蒸気
とに分解する。分解生成物を100〜150℃、7〜2
5MPaの第1分離器26で生成ガスと水、油分及び残
渣とに分離する。水、油分及び残渣を第2分離器27で
水を分離する。油分及び残渣を0.1〜5MPaの加熱
炉10に酸素源とともに導入して燃焼する。生成ガスを
温度5〜31℃、圧力7〜25MPaの第3分離器28
で二酸化炭素を液化して分離し、ガスタービン複合発電
用のメタン及び水素を含む可燃性ガスを得る。
タービン複合発電へ可燃性ガスの供給を容易にし得る。
二酸化炭素の排出を抑え、その一部を液体の状態で副産
物として回収する。低温で燃焼、ガス化させ、生成ガス
中の潜在的燃焼エネルギを高めることにより、発電装置
の発電効率を高める。 【解決手段】 CWM原料を500〜800℃、7〜2
5MPaの反応器18で生成ガスと油分と残渣と水蒸気
とに分解する。分解生成物を100〜150℃、7〜2
5MPaの第1分離器26で生成ガスと水、油分及び残
渣とに分離する。水、油分及び残渣を第2分離器27で
水を分離する。油分及び残渣を0.1〜5MPaの加熱
炉10に酸素源とともに導入して燃焼する。生成ガスを
温度5〜31℃、圧力7〜25MPaの第3分離器28
で二酸化炭素を液化して分離し、ガスタービン複合発電
用のメタン及び水素を含む可燃性ガスを得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭・水ミクスチ
ャー(以下、CWMという。)を亜臨界状態又は超臨界
状態の水中で分解し、この分解により生じた分解生成物
から可燃性ガスを生成する石炭の発電用燃料への転換方
法及びその装置に関するものである。
ャー(以下、CWMという。)を亜臨界状態又は超臨界
状態の水中で分解し、この分解により生じた分解生成物
から可燃性ガスを生成する石炭の発電用燃料への転換方
法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】石炭は今後とも石油代替エネルギーの一
翼を担うものと期待されている。そこで微粉化した石炭
に水を加えてスラリー状のCWMを調製し、これを重油
代替燃料として使用するCWM化技術が開発され、実用
化されている。しかしこのCWM化技術は燃料の流動化
の目的で水を加えるため、通常の重油より発熱量が低下
することはもちろん、原料の石炭と比較してもかなり発
熱量が低下してしまう問題点がある。更に単位発熱量当
たりの二酸化炭素排出量が多く環境負荷が大きいため、
利用の効率化、クリーン化が大きな課題である。
翼を担うものと期待されている。そこで微粉化した石炭
に水を加えてスラリー状のCWMを調製し、これを重油
代替燃料として使用するCWM化技術が開発され、実用
化されている。しかしこのCWM化技術は燃料の流動化
の目的で水を加えるため、通常の重油より発熱量が低下
することはもちろん、原料の石炭と比較してもかなり発
熱量が低下してしまう問題点がある。更に単位発熱量当
たりの二酸化炭素排出量が多く環境負荷が大きいため、
利用の効率化、クリーン化が大きな課題である。
【0003】発電装置としては、石炭、重質油などの化
石燃料を燃焼した熱エネルギをボイラで蒸気に変えて、
この蒸気で蒸気タービンを駆動して発電する火力発電装
置が周知である。この発電装置では化石燃料に含まれる
硫黄分等が不純物として多く発生する。このためこの不
純物が有害物質となって環境汚染を生じないように火力
発電装置では複雑な処理装置を必要とする。また高い発
電効率が得られない問題点がある。そのため、ガス化炉
により石炭をガス化し、高効率発電であるガスタービン
による複合発電によって従来の石炭焚きボイラー発電よ
り高効率化させる試みがなされている。この高効率化を
目的とした石炭ガス化複合発電装置は、図4に示すよう
に、ガス化反応炉1と脱硫装置2とガスタービン発電
機、蒸気タービン発電機などから構成される複合発電設
備3とで形成される。先ず2段噴流床型のガス化反応炉
1の下段炉に粉砕した石炭及びリサイクルチャーを供給
し、ガス化剤である空気によって燃焼させる。上段のガ
ス化部に更に石炭を供給し、高温領域でガス化させる。
ここでの生成ガスは炉頂から粗成ガスとして取出された
後、ガスクーラ1cに送られて熱が回収される。ガスク
ーラ1cを通過した粗成ガスはサイクロン1aによるチ
ャー回収部に送られる。ガス化しなかった未反応のチャ
ーの粗粒はサイクロン1aで捕集され、また細粒は図示
していない脱塵装置により捕集され、これらはガス化反
応炉1の下段炉に回収されて再び空気によって燃焼され
ガス化される。灰分は炉底より取出されタンク1bに貯
蔵される。サイクロン1aから取出された粗成ガスは湿
式もしくは乾式脱硫装置2に送られ、ここで硫黄化合物
は脱硫装置2にて除去されて可燃ガスとなる。
石燃料を燃焼した熱エネルギをボイラで蒸気に変えて、
この蒸気で蒸気タービンを駆動して発電する火力発電装
置が周知である。この発電装置では化石燃料に含まれる
硫黄分等が不純物として多く発生する。このためこの不
純物が有害物質となって環境汚染を生じないように火力
発電装置では複雑な処理装置を必要とする。また高い発
電効率が得られない問題点がある。そのため、ガス化炉
により石炭をガス化し、高効率発電であるガスタービン
による複合発電によって従来の石炭焚きボイラー発電よ
り高効率化させる試みがなされている。この高効率化を
目的とした石炭ガス化複合発電装置は、図4に示すよう
に、ガス化反応炉1と脱硫装置2とガスタービン発電
機、蒸気タービン発電機などから構成される複合発電設
備3とで形成される。先ず2段噴流床型のガス化反応炉
1の下段炉に粉砕した石炭及びリサイクルチャーを供給
し、ガス化剤である空気によって燃焼させる。上段のガ
ス化部に更に石炭を供給し、高温領域でガス化させる。
ここでの生成ガスは炉頂から粗成ガスとして取出された
後、ガスクーラ1cに送られて熱が回収される。ガスク
ーラ1cを通過した粗成ガスはサイクロン1aによるチ
ャー回収部に送られる。ガス化しなかった未反応のチャ
ーの粗粒はサイクロン1aで捕集され、また細粒は図示
していない脱塵装置により捕集され、これらはガス化反
応炉1の下段炉に回収されて再び空気によって燃焼され
ガス化される。灰分は炉底より取出されタンク1bに貯
蔵される。サイクロン1aから取出された粗成ガスは湿
式もしくは乾式脱硫装置2に送られ、ここで硫黄化合物
は脱硫装置2にて除去されて可燃ガスとなる。
【0004】複合発電設備3はガスタービン6a、蒸気
タービン6b、排熱回収ボイラ9、復水器7、発電機8
a及び発電機8bを備える。可燃ガスはガスタービン6
aを駆動し、ガスタービン6aと回転軸が直結している
発電機8aにより発電する。次にガスタービン6aから
の排ガスは排熱回収ボイラ9でその熱エネルギを蒸気と
して回収される。この蒸気は蒸気タービン6bを駆動
し、蒸気タービン6bと回転軸が直結している発電機8
bにより発電する。蒸気タービン6bから取出された蒸
気は復水器7で冷却されて水を生じ、排熱回収ボイラ9
に給水され、その後ガスクーラ1cに送られ、更に排熱
回収ボイラ9で加熱された後、蒸気タービン6bを駆動
する。
タービン6b、排熱回収ボイラ9、復水器7、発電機8
a及び発電機8bを備える。可燃ガスはガスタービン6
aを駆動し、ガスタービン6aと回転軸が直結している
発電機8aにより発電する。次にガスタービン6aから
の排ガスは排熱回収ボイラ9でその熱エネルギを蒸気と
して回収される。この蒸気は蒸気タービン6bを駆動
し、蒸気タービン6bと回転軸が直結している発電機8
bにより発電する。蒸気タービン6bから取出された蒸
気は復水器7で冷却されて水を生じ、排熱回収ボイラ9
に給水され、その後ガスクーラ1cに送られ、更に排熱
回収ボイラ9で加熱された後、蒸気タービン6bを駆動
する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記石炭ガス
化複合発電装置では、ガスタービンの性能上、ガス中に
含まれる不純物の割合が一定値以下でなければならない
という基準があり、この基準を満足させるためにガス精
製設備が大型化している問題があった。また、発電効率
向上分のもたらす二酸化炭素の排出削減には限度があ
り、根本的な二酸化炭素排出削減にはならない問題もあ
った。更に石炭のガス化が燃焼、ガス化反応により行わ
れるため、反応温度は1500℃以上の高い温度が要求
される。これによりこのガス化反応炉は高温に耐え得る
ための多くの厳しい条件で制約される問題もあった。
化複合発電装置では、ガスタービンの性能上、ガス中に
含まれる不純物の割合が一定値以下でなければならない
という基準があり、この基準を満足させるためにガス精
製設備が大型化している問題があった。また、発電効率
向上分のもたらす二酸化炭素の排出削減には限度があ
り、根本的な二酸化炭素排出削減にはならない問題もあ
った。更に石炭のガス化が燃焼、ガス化反応により行わ
れるため、反応温度は1500℃以上の高い温度が要求
される。これによりこのガス化反応炉は高温に耐え得る
ための多くの厳しい条件で制約される問題もあった。
【0006】本発明の目的は、生成ガス中の不純物を効
率的に分離し、ガスタービン複合発電へ可燃性ガスの供
給を容易にし得る石炭の発電用燃料への転換方法及びそ
の装置を提供することにある。本発明の別の目的は、二
酸化炭素の排出を抑え、その一部を液体の状態で副産物
として回収する石炭の発電用燃料への転換方法及びその
装置を提供することにある。本発明の更に別の目的は、
ガス化炉を用いて低温で燃焼、ガス化させ、生成ガス中
の潜在的燃焼エネルギを高めることにより、発電装置の
発電効率を高めることができる石炭の発電用燃料への転
換方法及びその装置を提供することにある。
率的に分離し、ガスタービン複合発電へ可燃性ガスの供
給を容易にし得る石炭の発電用燃料への転換方法及びそ
の装置を提供することにある。本発明の別の目的は、二
酸化炭素の排出を抑え、その一部を液体の状態で副産物
として回収する石炭の発電用燃料への転換方法及びその
装置を提供することにある。本発明の更に別の目的は、
ガス化炉を用いて低温で燃焼、ガス化させ、生成ガス中
の潜在的燃焼エネルギを高めることにより、発電装置の
発電効率を高めることができる石炭の発電用燃料への転
換方法及びその装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1に示すように、微粉化した石炭と水を混合したCW
Mを温度500〜800℃、圧力7〜25MPaの反応
器18に導入して石炭をメタン、水素及び二酸化炭素を
含むガスと軽質化した油分と残渣に分解する分解反応工
程と、分解反応工程で得られた分解生成物を温度100
〜150℃、圧力7〜25MPaの第1分離器26に導
入して分解生成物をメタン、水素及び二酸化炭素を含む
ガスと水、軽質化した油分及び残渣とに分離する第1分
離工程と、第1分離工程で分離された水、軽質化した油
分及び残渣を第2分離器27に導入して水を分離する第
2分離工程と、第2分離工程で分離された軽質化した油
分及び残渣を反応器18を加熱する炉内圧力が0.1〜
5MPaに維持された流動層型もしくはバーナ燃焼型加
熱炉10に酸素源とともに導入して燃焼する燃焼工程
と、第1分離工程で分離されたメタン、水素及び二酸化
炭素を含むガスを温度5〜31℃、圧力7〜25MPa
の第3分離器28に導入してガスから二酸化炭素を液化
して分離し、ガスタービン複合発電用のメタン及び水素
を含む可燃性ガスを得る第3分離工程とを含む石炭の発
電用燃料への転換方法である。請求項1に係る発明で
は、上記工程で石炭を発電用燃料へ転換することにより
不純物及び二酸化炭素を回収できるのでガスタービン複
合発電への可燃性ガスの供給が容易になる。
図1に示すように、微粉化した石炭と水を混合したCW
Mを温度500〜800℃、圧力7〜25MPaの反応
器18に導入して石炭をメタン、水素及び二酸化炭素を
含むガスと軽質化した油分と残渣に分解する分解反応工
程と、分解反応工程で得られた分解生成物を温度100
〜150℃、圧力7〜25MPaの第1分離器26に導
入して分解生成物をメタン、水素及び二酸化炭素を含む
ガスと水、軽質化した油分及び残渣とに分離する第1分
離工程と、第1分離工程で分離された水、軽質化した油
分及び残渣を第2分離器27に導入して水を分離する第
2分離工程と、第2分離工程で分離された軽質化した油
分及び残渣を反応器18を加熱する炉内圧力が0.1〜
5MPaに維持された流動層型もしくはバーナ燃焼型加
熱炉10に酸素源とともに導入して燃焼する燃焼工程
と、第1分離工程で分離されたメタン、水素及び二酸化
炭素を含むガスを温度5〜31℃、圧力7〜25MPa
の第3分離器28に導入してガスから二酸化炭素を液化
して分離し、ガスタービン複合発電用のメタン及び水素
を含む可燃性ガスを得る第3分離工程とを含む石炭の発
電用燃料への転換方法である。請求項1に係る発明で
は、上記工程で石炭を発電用燃料へ転換することにより
不純物及び二酸化炭素を回収できるのでガスタービン複
合発電への可燃性ガスの供給が容易になる。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明であって、分解反応工程が、微粉化した石炭と水を混
合したCWMを酸化剤とともに温度500〜800℃、
圧力7〜25MPaの反応器に導入し、酸化剤の燃焼に
より反応器内の温度を650〜1000℃、圧力を7〜
25MPaにして石炭をメタン、水素及び二酸化炭素を
含むガスと軽質化した油分と残渣に分解する転換方法で
ある。請求項2に係る発明では、酸化剤を導入すること
により、更に効率良く石炭を分解できる。
明であって、分解反応工程が、微粉化した石炭と水を混
合したCWMを酸化剤とともに温度500〜800℃、
圧力7〜25MPaの反応器に導入し、酸化剤の燃焼に
より反応器内の温度を650〜1000℃、圧力を7〜
25MPaにして石炭をメタン、水素及び二酸化炭素を
含むガスと軽質化した油分と残渣に分解する転換方法で
ある。請求項2に係る発明では、酸化剤を導入すること
により、更に効率良く石炭を分解できる。
【0009】請求項3に係る発明は、請求項1又は2に
係る発明であって、反応器を加熱する流動層型もしくは
バーナ燃焼型加熱炉に軽質化した油分、残渣及び酸素源
とともに更に硫黄吸収剤を導入する転換方法である。請
求項3に係る発明では、硫黄吸収剤を導入することによ
り残渣に含まれる硫黄を回収できる。
係る発明であって、反応器を加熱する流動層型もしくは
バーナ燃焼型加熱炉に軽質化した油分、残渣及び酸素源
とともに更に硫黄吸収剤を導入する転換方法である。請
求項3に係る発明では、硫黄吸収剤を導入することによ
り残渣に含まれる硫黄を回収できる。
【0010】請求項4に係る発明は、請求項1ないし3
いずれかに係る発明であって、流動層型もしくはバーナ
燃焼型加熱炉の廃熱を蒸気タービン発電設備用のボイラ
の熱源にする転換方法である。請求項4に係る発明で
は、廃熱を熱源として蒸気タービンを駆動することによ
り更に発電効率が高まる。
いずれかに係る発明であって、流動層型もしくはバーナ
燃焼型加熱炉の廃熱を蒸気タービン発電設備用のボイラ
の熱源にする転換方法である。請求項4に係る発明で
は、廃熱を熱源として蒸気タービンを駆動することによ
り更に発電効率が高まる。
【0011】請求項5に係る発明は、600〜800℃
の温度と0.1〜5MPaの圧力に耐える流動層型もし
くはバーナ燃焼型加熱炉と、加熱炉の内部に設けられ5
00〜800℃の温度と7〜25MPaの圧力に耐え石
炭と水を混合したCWMを分解する反応器と、反応器で
得られた分解生成物をメタン、水素及び二酸化炭素を含
むガスと水、軽質化した油分及び残渣とに分離する第1
分離器と、第1分離器で分離された水、軽質化した油分
及び残渣の中から水を分離する第2分離器と、第1分離
器で分離されたメタン、水素及び二酸化炭素を含むガス
から二酸化炭素を液化して分離し、ガスタービン複合発
電用のメタン及び水素を含む可燃性ガスを得る第3分離
器とを備え、加熱炉の加熱用燃料として第2分離器で分
離された軽質化した油分及び残渣を用いることを特徴と
する石炭の発電用燃料への転換装置である。請求項5に
係る発明では、この構造の装置では石炭を可燃性ガスに
転換する際に二酸化炭素を回収するので環境汚染を抑制
できる。
の温度と0.1〜5MPaの圧力に耐える流動層型もし
くはバーナ燃焼型加熱炉と、加熱炉の内部に設けられ5
00〜800℃の温度と7〜25MPaの圧力に耐え石
炭と水を混合したCWMを分解する反応器と、反応器で
得られた分解生成物をメタン、水素及び二酸化炭素を含
むガスと水、軽質化した油分及び残渣とに分離する第1
分離器と、第1分離器で分離された水、軽質化した油分
及び残渣の中から水を分離する第2分離器と、第1分離
器で分離されたメタン、水素及び二酸化炭素を含むガス
から二酸化炭素を液化して分離し、ガスタービン複合発
電用のメタン及び水素を含む可燃性ガスを得る第3分離
器とを備え、加熱炉の加熱用燃料として第2分離器で分
離された軽質化した油分及び残渣を用いることを特徴と
する石炭の発電用燃料への転換装置である。請求項5に
係る発明では、この構造の装置では石炭を可燃性ガスに
転換する際に二酸化炭素を回収するので環境汚染を抑制
できる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明において、水の亜臨界状態
とは200〜374℃の温度でかつ7〜22MPaの圧
力にある水の状態を意味する。また水の超臨界状態とは
374℃以上の温度でかつ22MPa以上の圧力にある
水の状態を意味する。
とは200〜374℃の温度でかつ7〜22MPaの圧
力にある水の状態を意味する。また水の超臨界状態とは
374℃以上の温度でかつ22MPa以上の圧力にある
水の状態を意味する。
【0013】本発明の第1の実施の形態の石炭の発電用
燃料への転換装置では、図1に例示するように、流動層
型加熱炉10は常圧で600〜800℃の温度に耐える
ように形成される。加熱炉に流動層型を例示したが、バ
ーナ燃焼型でも良い。流動層型の場合、加熱炉10の内
部には流動層の媒体が封入される。加熱炉10底部には
加熱炉10内の燃焼に必要な酸素源としての空気を供給
するための供給口11が、下側部には硫黄吸収剤を添加
する硫黄吸収剤注入口12が設けられる。加熱炉10上
部には流動層内での燃焼後の排ガスを排出する排出口1
3が設けられる。排出口13には管路14を介してガス
クーラ16が接続され、ガスクーラ16を通った排ガス
は図示しない処理装置を経て大気に放出される。この排
ガスと熱交換する媒体が流れる管路16a及び16bを
介してガスクーラ16は排熱回収ボイラ32に接続され
る。加熱炉10の内部には500〜800℃の温度と7
〜25MPaの圧力に耐え得る反応器18が設けられ
る。反応器18の一端には微粉化した石炭と水を混合し
たスラリー状のCWMを貯えるタンク19がポンプ2
1、予熱器22及び管路23を介して加熱炉10側部を
貫通して接続される。
燃料への転換装置では、図1に例示するように、流動層
型加熱炉10は常圧で600〜800℃の温度に耐える
ように形成される。加熱炉に流動層型を例示したが、バ
ーナ燃焼型でも良い。流動層型の場合、加熱炉10の内
部には流動層の媒体が封入される。加熱炉10底部には
加熱炉10内の燃焼に必要な酸素源としての空気を供給
するための供給口11が、下側部には硫黄吸収剤を添加
する硫黄吸収剤注入口12が設けられる。加熱炉10上
部には流動層内での燃焼後の排ガスを排出する排出口1
3が設けられる。排出口13には管路14を介してガス
クーラ16が接続され、ガスクーラ16を通った排ガス
は図示しない処理装置を経て大気に放出される。この排
ガスと熱交換する媒体が流れる管路16a及び16bを
介してガスクーラ16は排熱回収ボイラ32に接続され
る。加熱炉10の内部には500〜800℃の温度と7
〜25MPaの圧力に耐え得る反応器18が設けられ
る。反応器18の一端には微粉化した石炭と水を混合し
たスラリー状のCWMを貯えるタンク19がポンプ2
1、予熱器22及び管路23を介して加熱炉10側部を
貫通して接続される。
【0014】石炭としては、褐炭、亜瀝青炭、瀝青炭等
が例示される。石炭は予め数mm以下の、好ましくはポ
ンプ21の能力に応じて20〜50μm程度の粒径に微
粉砕される。CWMにおける水はCWM濃度が好ましく
は20〜66重量%になるように添加される。このタン
ク19に貯えられたCWMはポンプ21により圧送さ
れ、予熱器22で加熱されたCWMは反応器18に供給
され、加熱炉10により昇温され、亜臨界状態又は超臨
界状態になる。好ましくは500〜800℃の温度でか
つ7〜25MPaの圧力、より好ましくは650〜75
0℃の温度でかつ22〜25MPaの圧力の超臨界状態
が採用される。
が例示される。石炭は予め数mm以下の、好ましくはポ
ンプ21の能力に応じて20〜50μm程度の粒径に微
粉砕される。CWMにおける水はCWM濃度が好ましく
は20〜66重量%になるように添加される。このタン
ク19に貯えられたCWMはポンプ21により圧送さ
れ、予熱器22で加熱されたCWMは反応器18に供給
され、加熱炉10により昇温され、亜臨界状態又は超臨
界状態になる。好ましくは500〜800℃の温度でか
つ7〜25MPaの圧力、より好ましくは650〜75
0℃の温度でかつ22〜25MPaの圧力の超臨界状態
が採用される。
【0015】分解反応工程において亜臨界状態又は超臨
界状態のCWMに対して、石炭の熱分解反応及び水
素添加反応が起ると考えられる。即ち、高温水中では、
石炭中の水素結合等の非共有性の結合が解離し、石炭が
膨張する。これにより石炭の分解液化反応がより有効に
進行する。石炭の熱分解反応では、石炭が単純に熱分
解して低分子化し、油分、メタン及び水素が生成する。
更に水素添加反応では、例えば上記の反応中に生成
したラジカルにHが付加し、これにより熱分解種が安定
化する。また熱分解しない安定な分子と活性な水素との
反応も生じる。上記及びの反応は個別的に行われ
ず、互いに併発して複合的に行われ、石炭の軽質化が進
行する。石炭の一部が分解した場合には石炭分解油と残
渣と未反応水を含む石炭分解油スラリーが生成され、水
が適量であって石炭の全部が分解した場合には石炭分解
油が生成される。このようにして石炭はこの亜臨界状態
又は超臨界状態により油分と残渣に分解される。超臨界
状態の水は、水素イオンと水酸基イオンへの解離が通常
の水よりも大きくまた高温であるので石炭の加水分解反
応を促進する。更に超臨界状態の水は誘電率が小さいた
めに、石炭から分解した油分に対してある程度溶解力を
持ち、またガスとも均一に混合し得る。これらのことも
軽質化の促進に寄与する。この石炭のガス化を伴う軽質
化反応により石炭中に含まれる不純物の一部が水中に溶
解する。
界状態のCWMに対して、石炭の熱分解反応及び水
素添加反応が起ると考えられる。即ち、高温水中では、
石炭中の水素結合等の非共有性の結合が解離し、石炭が
膨張する。これにより石炭の分解液化反応がより有効に
進行する。石炭の熱分解反応では、石炭が単純に熱分
解して低分子化し、油分、メタン及び水素が生成する。
更に水素添加反応では、例えば上記の反応中に生成
したラジカルにHが付加し、これにより熱分解種が安定
化する。また熱分解しない安定な分子と活性な水素との
反応も生じる。上記及びの反応は個別的に行われ
ず、互いに併発して複合的に行われ、石炭の軽質化が進
行する。石炭の一部が分解した場合には石炭分解油と残
渣と未反応水を含む石炭分解油スラリーが生成され、水
が適量であって石炭の全部が分解した場合には石炭分解
油が生成される。このようにして石炭はこの亜臨界状態
又は超臨界状態により油分と残渣に分解される。超臨界
状態の水は、水素イオンと水酸基イオンへの解離が通常
の水よりも大きくまた高温であるので石炭の加水分解反
応を促進する。更に超臨界状態の水は誘電率が小さいた
めに、石炭から分解した油分に対してある程度溶解力を
持ち、またガスとも均一に混合し得る。これらのことも
軽質化の促進に寄与する。この石炭のガス化を伴う軽質
化反応により石炭中に含まれる不純物の一部が水中に溶
解する。
【0016】図1に示すように、反応器18で分解され
た生成物は圧力逃し弁24によりその圧力を7〜25M
Paまでの範囲に調整し第1分離器26に導入される。
減圧された分解生成物はこの分離器26で100〜15
0℃まで冷却されメタン、水素、二酸化炭素を含む生成
ガスと軽質油、残渣及び水とに分離される(第1分離工
程)。7MPa未満31℃以上であると後続するCO2
の分離において分離性能が低下する不具合を生じ、20
MPa以上50℃未満であるとCO2が水に同伴する割
合が増加する不具合がある。この第1分離器26で分離
された軽質油、残渣及び水は第2分離器27に送られ
る。第2分離器27では水、油、残渣の密度差及びろ過
性を利用し軽質油及び残渣と水とに分離される(第2分
離工程)。
た生成物は圧力逃し弁24によりその圧力を7〜25M
Paまでの範囲に調整し第1分離器26に導入される。
減圧された分解生成物はこの分離器26で100〜15
0℃まで冷却されメタン、水素、二酸化炭素を含む生成
ガスと軽質油、残渣及び水とに分離される(第1分離工
程)。7MPa未満31℃以上であると後続するCO2
の分離において分離性能が低下する不具合を生じ、20
MPa以上50℃未満であるとCO2が水に同伴する割
合が増加する不具合がある。この第1分離器26で分離
された軽質油、残渣及び水は第2分離器27に送られ
る。第2分離器27では水、油、残渣の密度差及びろ過
性を利用し軽質油及び残渣と水とに分離される(第2分
離工程)。
【0017】分離された軽質油及び残渣は反応器18を
加熱する加熱炉10内に酸素源とともに燃料として導入
され燃焼される(燃焼工程)。この分離された残渣には
不溶性の硫黄が含まれており、加熱炉10内に硫黄吸収
剤を添加することにより燃焼灰分として加熱炉10の外
部へ導かれ除去回収される。一方、液化分離された水は
不純物を分離した後CWMの原料として再利用される。
この分離された水には水溶性の硫黄が含まれているた
め、イオン交換やアルカリ等の添加により無機塩として
回収される。第1分離器26で分離されたメタン、水
素、二酸化炭素を含む生成ガスは第3分離器28に送ら
れて温度5〜31℃、圧力7〜25MPaの条件下で二
酸化炭素を液化することによりメタン及び水素を含む可
燃性ガスと二酸化炭素とに分離される(第3分離工
程)。
加熱する加熱炉10内に酸素源とともに燃料として導入
され燃焼される(燃焼工程)。この分離された残渣には
不溶性の硫黄が含まれており、加熱炉10内に硫黄吸収
剤を添加することにより燃焼灰分として加熱炉10の外
部へ導かれ除去回収される。一方、液化分離された水は
不純物を分離した後CWMの原料として再利用される。
この分離された水には水溶性の硫黄が含まれているた
め、イオン交換やアルカリ等の添加により無機塩として
回収される。第1分離器26で分離されたメタン、水
素、二酸化炭素を含む生成ガスは第3分離器28に送ら
れて温度5〜31℃、圧力7〜25MPaの条件下で二
酸化炭素を液化することによりメタン及び水素を含む可
燃性ガスと二酸化炭素とに分離される(第3分離工
程)。
【0018】分離された二酸化炭素は液化CO2の形態
で回収される。これにより環境上問題のある二酸化炭素
を封じ込めることができる。第3分離器28で分離され
たメタン及び水素を含む可燃性ガスはガスタービン29
に送られ、図示しない燃焼器で燃焼され、その熱エネル
ギーによりガスタービン29を駆動する。ガスタービン
29の回転エネルギーによりガスタービン29と回転軸
が直結している発電機31が発電する。またガスタービ
ン29からの排ガスが排熱回収ボイラ32に供給され、
この排ガスの熱エネルギーで排熱回収ボイラ32に供給
される水を加熱することにより蒸気が発生する。この蒸
気は蒸気タービン17を駆動し、蒸気タービン17と回
転軸が直結している発電機34により発電する。蒸気タ
ービン17を通過した蒸気は復水器36で冷却されて水
を生じ、排熱回収ボイラ32に給水され、ガスクーラ1
6で加熱され、更に排熱回収ボイラ32で再加熱されて
高温エネルギを有した蒸気となり、蒸気タービン17に
送られて蒸気タービン17を駆動する。これにより発電
機31とともに発電機34が運転され、有効に熱エネル
ギーが発電に利用されるとともに、高効率で発電が行わ
れる。
で回収される。これにより環境上問題のある二酸化炭素
を封じ込めることができる。第3分離器28で分離され
たメタン及び水素を含む可燃性ガスはガスタービン29
に送られ、図示しない燃焼器で燃焼され、その熱エネル
ギーによりガスタービン29を駆動する。ガスタービン
29の回転エネルギーによりガスタービン29と回転軸
が直結している発電機31が発電する。またガスタービ
ン29からの排ガスが排熱回収ボイラ32に供給され、
この排ガスの熱エネルギーで排熱回収ボイラ32に供給
される水を加熱することにより蒸気が発生する。この蒸
気は蒸気タービン17を駆動し、蒸気タービン17と回
転軸が直結している発電機34により発電する。蒸気タ
ービン17を通過した蒸気は復水器36で冷却されて水
を生じ、排熱回収ボイラ32に給水され、ガスクーラ1
6で加熱され、更に排熱回収ボイラ32で再加熱されて
高温エネルギを有した蒸気となり、蒸気タービン17に
送られて蒸気タービン17を駆動する。これにより発電
機31とともに発電機34が運転され、有効に熱エネル
ギーが発電に利用されるとともに、高効率で発電が行わ
れる。
【0019】本発明の第2の実施の形態を図2に基づい
て説明する。図2において、図1と同一符号は同一構成
要素を示す。この実施の形態では、次の点が第1の実施
の形態と相違する。即ち、CWM原料とともに酸化剤が
反応器18に供給される。上記以外の構成は第1の実施
の形態と同様である。第1の実施の形態と比較して、第
2の実施の形態ではCWM原料とともに酸化剤を反応器
18に導入し酸化剤の燃焼により反応器18内は650
〜1000℃、7〜25MPaに維持されるのでCWM
原料はより軽質化反応を促進され、可燃性ガスをより多
く生成する。従ってより多くの可燃性ガスをガスタービ
ン29に供給できるので高い効率で発電できる。
て説明する。図2において、図1と同一符号は同一構成
要素を示す。この実施の形態では、次の点が第1の実施
の形態と相違する。即ち、CWM原料とともに酸化剤が
反応器18に供給される。上記以外の構成は第1の実施
の形態と同様である。第1の実施の形態と比較して、第
2の実施の形態ではCWM原料とともに酸化剤を反応器
18に導入し酸化剤の燃焼により反応器18内は650
〜1000℃、7〜25MPaに維持されるのでCWM
原料はより軽質化反応を促進され、可燃性ガスをより多
く生成する。従ってより多くの可燃性ガスをガスタービ
ン29に供給できるので高い効率で発電できる。
【0020】本発明の第3の実施の形態を図3に基づい
て説明する。図3において、図1及び図2と同一符号は
同一構成要素を示す。この実施の形態では、次の点が上
述した実施の形態と相違する。即ち、例示される流動層
型加熱炉10は3〜5MPaで、600〜800℃の温
度に耐えるように形成される。加熱炉10上部より排出
される高圧排ガスは脱塵器39、ガスタービン37、ガ
スクーラ16を介して放出される。ガスタービン37は
ガスタービン37と回転軸が直結して発電機38が設け
られる。CWM原料とともに酸化剤が反応器18に供給
される。上記以外の構成は第1の実施の形態と同様であ
る。第1の実施の形態と比較して、第3の実施の形態で
はCWM原料とともに酸化剤を反応器18に導入するこ
とにより第2の実施の形態と同様の効果を有し、更に加
圧加熱炉10より排出された高圧排ガスがガスタービン
37を駆動させるので有効に熱エネルギーが発電に利用
されるとともに、発電効率の向上をもたらす。
て説明する。図3において、図1及び図2と同一符号は
同一構成要素を示す。この実施の形態では、次の点が上
述した実施の形態と相違する。即ち、例示される流動層
型加熱炉10は3〜5MPaで、600〜800℃の温
度に耐えるように形成される。加熱炉10上部より排出
される高圧排ガスは脱塵器39、ガスタービン37、ガ
スクーラ16を介して放出される。ガスタービン37は
ガスタービン37と回転軸が直結して発電機38が設け
られる。CWM原料とともに酸化剤が反応器18に供給
される。上記以外の構成は第1の実施の形態と同様であ
る。第1の実施の形態と比較して、第3の実施の形態で
はCWM原料とともに酸化剤を反応器18に導入するこ
とにより第2の実施の形態と同様の効果を有し、更に加
圧加熱炉10より排出された高圧排ガスがガスタービン
37を駆動させるので有効に熱エネルギーが発電に利用
されるとともに、発電効率の向上をもたらす。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は分解反応工
程でCWMを500〜800℃、7〜25MPaの反応
器内で石炭をメタン、水素及び二酸化炭素を含むガスと
軽質化した油分と残渣に分解し、第1分離工程で分解生
成物を温度100〜150℃、圧力7〜25MPaの第
1分離器内でメタン、水素及び二酸化炭素を含むガスと
水、軽質化した油分及び残渣とに分離し、第2分離工程
で水、軽質化した油分及び残渣から水を分離し、燃焼工
程で軽質化した油分及び残渣を流動層型もしくはバーナ
燃焼型加熱炉に酸素源とともに導入して燃焼し、第3分
離工程でメタン、水素及び二酸化炭素を含むガスを温度
5〜31℃、圧力7〜25MPaの第3分離器内でガス
から二酸化炭素を液化して分離し、ガスタービン複合発
電用のメタン及び水素を含む可燃性ガスを得たので下記
のような効果を有することができる。 (1) 可燃性ガス中の不純物を効率的に分離し、ガスター
ビン複合発電へ可燃性ガスの供給を容易にし得る。 (2) 二酸化炭素を大気中への放出を抑制し、一部を液体
の状態で回収する。
程でCWMを500〜800℃、7〜25MPaの反応
器内で石炭をメタン、水素及び二酸化炭素を含むガスと
軽質化した油分と残渣に分解し、第1分離工程で分解生
成物を温度100〜150℃、圧力7〜25MPaの第
1分離器内でメタン、水素及び二酸化炭素を含むガスと
水、軽質化した油分及び残渣とに分離し、第2分離工程
で水、軽質化した油分及び残渣から水を分離し、燃焼工
程で軽質化した油分及び残渣を流動層型もしくはバーナ
燃焼型加熱炉に酸素源とともに導入して燃焼し、第3分
離工程でメタン、水素及び二酸化炭素を含むガスを温度
5〜31℃、圧力7〜25MPaの第3分離器内でガス
から二酸化炭素を液化して分離し、ガスタービン複合発
電用のメタン及び水素を含む可燃性ガスを得たので下記
のような効果を有することができる。 (1) 可燃性ガス中の不純物を効率的に分離し、ガスター
ビン複合発電へ可燃性ガスの供給を容易にし得る。 (2) 二酸化炭素を大気中への放出を抑制し、一部を液体
の状態で回収する。
【図1】本第1の実施の形態における石炭の発電設備用
燃料への転換装置の構成図。
燃料への転換装置の構成図。
【図2】本第2の実施の形態における石炭の発電設備用
燃料への転換装置の構成図。
燃料への転換装置の構成図。
【図3】本第3の実施の形態における石炭の発電設備用
燃料への転換装置の構成図。
燃料への転換装置の構成図。
【図4】従来の石炭ガス化複合発電装置の構成図。
10 流動層型もしくはバーナ燃焼型加熱炉 18 反応器 26 第1分離器 27 第2分離器 28 第3分離器 32 排熱回収ボイラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇佐美 優 神奈川県横浜市鶴見区江ケ崎町4番1号 東京電力株式会社エネルギー・環境研究所 内 (72)発明者 金森 悟 神奈川県横浜市鶴見区江ケ崎町4番1号 東京電力株式会社エネルギー・環境研究所 内 (72)発明者 太田 和明 東京都文京区小石川1丁目3番25号 三菱 マテリアル株式会社システム事業センター 内 (72)発明者 半沢 正利 東京都文京区小石川1丁目3番25号 三菱 マテリアル株式会社システム事業センター 内 (72)発明者 田中 皓 東京都文京区小石川1丁目3番25号 三菱 マテリアル株式会社システム事業センター 内 Fターム(参考) 3G081 BA02 BA13 BB00 BC07 BD00 DA22
Claims (5)
- 【請求項1】 微粉化した石炭と水を混合した石炭・水
ミクスチャーを温度500〜800℃、圧力7〜25M
Paの反応器(18)に導入して前記石炭をメタン、水素及
び二酸化炭素を含むガスと軽質化した油分と残渣に分解
する分解反応工程と、 前記分解反応工程で得られた分解生成物を温度100〜
150℃、圧力7〜25MPaの第1分離器(26)に導入
して前記分解生成物をメタン、水素及び二酸化炭素を含
むガスと水、軽質化した油分及び残渣とに分離する第1
分離工程と、前記第1分離工程で分離された水、軽質化
した油分及び残渣を第2分離器(27)に導入して前記水を
分離する第2分離工程と、 前記第2分離工程で分離された軽質化した油分及び残渣
を前記反応器(18)を加熱する炉内圧力が0.1〜5MP
aに維持された流動層型もしくはバーナ燃焼型加熱炉(1
0)に酸素源とともに導入して燃焼する燃焼工程と、 前記第1分離工程で分離されたメタン、水素及び二酸化
炭素を含むガスを温度5〜31℃、圧力7〜25MPa
の第3分離器(28)に導入して前記ガスから二酸化炭素を
液化して分離し、ガスタービン複合発電用のメタン及び
水素を含む可燃性ガスを得る第3分離工程とを含む石炭
の発電用燃料への転換方法。 - 【請求項2】 分解反応工程が、微粉化した石炭と水を
混合した石炭・水ミクスチャーを酸化剤とともに温度5
00〜800℃、圧力7〜25MPaの反応器(18)に導
入し、前記酸化剤の燃焼により反応器(18)内の温度を6
50〜1000℃、圧力を7〜25MPaにして前記石
炭をメタン、水素及び二酸化炭素を含むガスと軽質化し
た油分と残渣に分解する請求項1記載の転換方法。 - 【請求項3】 反応器(18)を加熱する流動層型もしくは
バーナ燃焼型加熱炉(10)に軽質化した油分、残渣及び酸
素源とともに更に硫黄吸収剤を導入する請求項1又は2
記載の転換方法。 - 【請求項4】 流動層型もしくはバーナ燃焼型加熱炉(1
0)の廃熱を蒸気タービン発電設備用のボイラ(32)の熱源
にする請求項1ないし3いずれか記載の転換方法。 - 【請求項5】 600〜800℃の温度と0.1〜5M
Paの圧力に耐える流動層型もしくはバーナ燃焼型加熱
炉(10)と、 前記加熱炉(10)の内部に設けられ500〜800℃の温
度と7〜25MPaの圧力に耐え石炭と水を混合した石
炭・水ミクスチャーを分解する反応器(18)と、前記反応
器(18)で得られた分解生成物をメタン、水素及び二酸化
炭素を含むガスと水、軽質化した油分及び残渣とに分離
する第1分離器(26)と、 前記第1分離器(26)で分離された水、軽質化した油分及
び残渣の中から前記水を分離する第2分離器(27)と、 前記第1分離器(26)で分離されたメタン、水素及び二酸
化炭素を含むガスから二酸化炭素を液化して分離し、ガ
スタービン複合発電用のメタン及び水素を含む可燃性ガ
スを得る第3分離器(28)とを備え、 前記加熱炉(10)の加熱用燃料として前記第2分離器(27)
で分離された軽質化した油分及び残渣を用いることを特
徴とする石炭の発電用燃料への転換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000108162A JP2001294873A (ja) | 2000-04-10 | 2000-04-10 | 石炭の発電用燃料への転換方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000108162A JP2001294873A (ja) | 2000-04-10 | 2000-04-10 | 石炭の発電用燃料への転換方法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001294873A true JP2001294873A (ja) | 2001-10-23 |
Family
ID=18621057
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000108162A Withdrawn JP2001294873A (ja) | 2000-04-10 | 2000-04-10 | 石炭の発電用燃料への転換方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001294873A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013095726A (ja) * | 2011-11-03 | 2013-05-20 | Toho Gas Co Ltd | バイオガスのメタン濃縮方法及びメタン濃縮装置 |
JP2013095727A (ja) * | 2011-11-03 | 2013-05-20 | Toho Gas Co Ltd | バイオガスのメタン濃縮方法及びメタン濃縮装置 |
CN104018813A (zh) * | 2014-05-31 | 2014-09-03 | 贵州盘江煤层气开发利用有限责任公司 | 一种煤层气开采方法 |
CN104804771A (zh) * | 2015-03-31 | 2015-07-29 | 李大鹏 | 一种洁净煤气发电、清洁燃料联产装置及方法 |
-
2000
- 2000-04-10 JP JP2000108162A patent/JP2001294873A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013095726A (ja) * | 2011-11-03 | 2013-05-20 | Toho Gas Co Ltd | バイオガスのメタン濃縮方法及びメタン濃縮装置 |
JP2013095727A (ja) * | 2011-11-03 | 2013-05-20 | Toho Gas Co Ltd | バイオガスのメタン濃縮方法及びメタン濃縮装置 |
CN104018813A (zh) * | 2014-05-31 | 2014-09-03 | 贵州盘江煤层气开发利用有限责任公司 | 一种煤层气开采方法 |
CN104804771A (zh) * | 2015-03-31 | 2015-07-29 | 李大鹏 | 一种洁净煤气发电、清洁燃料联产装置及方法 |
CN104804771B (zh) * | 2015-03-31 | 2017-03-15 | 李大鹏 | 一种洁净煤气发电、清洁燃料联产装置及方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070703 |