JP2001287164A - ブラストマスク形成用インキ - Google Patents
ブラストマスク形成用インキInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 印刷パターンからなる皮膜型のブラストマス
クを利用したサンドブラスト法でプラズマディスプレイ
パネルのリブを形成するに際し、所望形状のリブを形成
すること。 【解決手段】 リブ材料層14の上に印刷し、皮膜型の
ブラストマスク15を形成するインキとして、粘度が回
転粘度計によるシェアレート0.1S-1において300
000cps以上であり、かつリブの焼成工程において
焼失性を有するブラストマスク形成用インキを使用す
る。剥離工程を必要とせず、リブ材料のリブとなる部分
の頂上角部が欠け落ちて形状不良を生じることがなく、
歩留りを著しく向上させることができる。さらに、ブラ
ストマスクの形成工程でフォトリソグラフィー法を用い
ないので、工程を著しく簡略化できる。
クを利用したサンドブラスト法でプラズマディスプレイ
パネルのリブを形成するに際し、所望形状のリブを形成
すること。 【解決手段】 リブ材料層14の上に印刷し、皮膜型の
ブラストマスク15を形成するインキとして、粘度が回
転粘度計によるシェアレート0.1S-1において300
000cps以上であり、かつリブの焼成工程において
焼失性を有するブラストマスク形成用インキを使用す
る。剥離工程を必要とせず、リブ材料のリブとなる部分
の頂上角部が欠け落ちて形状不良を生じることがなく、
歩留りを著しく向上させることができる。さらに、ブラ
ストマスクの形成工程でフォトリソグラフィー法を用い
ないので、工程を著しく簡略化できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体放電を用いた
自発光形式のフラットディスプレイとしてのプラズマデ
ィスプレイパネル(以下、PDPと記す)の技術分野に
属し、詳しくはPDPを構成するリブの形成技術に関す
るものである。
自発光形式のフラットディスプレイとしてのプラズマデ
ィスプレイパネル(以下、PDPと記す)の技術分野に
属し、詳しくはPDPを構成するリブの形成技術に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、PDPは、2枚の対向するガラ
ス基板にそれぞれ規則的に配列した一対の電極を設け、
その間にNe,Xe等を主体とする希ガスを封入した構
造になっている。そしてこれらの電極間に電圧を印加
し、電極周辺の微小なセル内で放電を発生させることに
より各セルを発光させて表示を行うようにしている。情
報を表示するためには、規則的に並んだセルを選択的に
放電発光させる。このPDPには、電極が放電空間に露
出している直流型(DC型)と絶縁層に覆われている交
流型(AC型)の2タイプがあり、双方とも表示機能や
駆動方式の違いによって、さらにリフレッシュ駆動方式
とメモリー駆動方式に分類される。
ス基板にそれぞれ規則的に配列した一対の電極を設け、
その間にNe,Xe等を主体とする希ガスを封入した構
造になっている。そしてこれらの電極間に電圧を印加
し、電極周辺の微小なセル内で放電を発生させることに
より各セルを発光させて表示を行うようにしている。情
報を表示するためには、規則的に並んだセルを選択的に
放電発光させる。このPDPには、電極が放電空間に露
出している直流型(DC型)と絶縁層に覆われている交
流型(AC型)の2タイプがあり、双方とも表示機能や
駆動方式の違いによって、さらにリフレッシュ駆動方式
とメモリー駆動方式に分類される。
【0003】図1にAC型PDPの一構成例を示す。こ
の図は前面板と背面板を離した状態で示したもので、図
示のように2枚のガラス基板1,2が互いに平行に且つ
対向して配設されており、両者は背面板となるガラス基
板2上に互いに平行に設けられたリブ3により一定の間
隔に保持されるようになっている。前面板となるガラス
基板1の背面側には透明電極である維持電極4と金属電
極であるバス電極5とで構成される複合電極が互いに平
行に形成され、これを覆って誘電体層6が形成されてお
り、さらにその上に保護層7(MgO層)が形成されて
いる。また、背面板となるガラス基板2の前面側には前
記複合電極と直交するようにリブ3の間に位置してアド
レス電極8が互いに平行に形成されており、これを覆っ
て誘電体層9が形成され、さらにリブ3の壁面とセル底
面を覆うようにして蛍光体10が設けられている。この
AC型PDPは面放電型であって、前面板上の複合電極
間に交流電圧を印加し、放電させる構造である。そして
この放電により生じる紫外線により蛍光体10を発光さ
せ、前面板を透過する光を観察者が視認するようになっ
ている。
の図は前面板と背面板を離した状態で示したもので、図
示のように2枚のガラス基板1,2が互いに平行に且つ
対向して配設されており、両者は背面板となるガラス基
板2上に互いに平行に設けられたリブ3により一定の間
隔に保持されるようになっている。前面板となるガラス
基板1の背面側には透明電極である維持電極4と金属電
極であるバス電極5とで構成される複合電極が互いに平
行に形成され、これを覆って誘電体層6が形成されてお
り、さらにその上に保護層7(MgO層)が形成されて
いる。また、背面板となるガラス基板2の前面側には前
記複合電極と直交するようにリブ3の間に位置してアド
レス電極8が互いに平行に形成されており、これを覆っ
て誘電体層9が形成され、さらにリブ3の壁面とセル底
面を覆うようにして蛍光体10が設けられている。この
AC型PDPは面放電型であって、前面板上の複合電極
間に交流電圧を印加し、放電させる構造である。そして
この放電により生じる紫外線により蛍光体10を発光さ
せ、前面板を透過する光を観察者が視認するようになっ
ている。
【0004】このようなPDPにおける背面板上のリブ
は、従来はスクリーン印刷による重ね刷りで形成されて
いたが、最近では精度の点から所謂サンドブラスト法に
より形成されることが多くなっている。このサンドブラ
スト方法でリブを形成する場合、低融点ガラス粉末、耐
火物フィラーなどの無機粉体を主成分又は成分とし、こ
れに適当なバインダー樹脂及び溶剤を添加してなるリブ
ペーストを基板上に塗布して乾燥させることでリブ材料
層を形成し、その上に耐サンドブラスト性の有る感光性
樹脂組成物の層を設けた後、フォトリソグラフィー法で
セル画定用のブラストマスクにパターニングし、そのブ
ラストマスクの上方の噴射ノズルから研削材を含む混合
エアーを噴射することにより、リブ材料層の不要部分を
除去し、次いでブラストマスクを剥離してから焼成する
手順が採られている。
は、従来はスクリーン印刷による重ね刷りで形成されて
いたが、最近では精度の点から所謂サンドブラスト法に
より形成されることが多くなっている。このサンドブラ
スト方法でリブを形成する場合、低融点ガラス粉末、耐
火物フィラーなどの無機粉体を主成分又は成分とし、こ
れに適当なバインダー樹脂及び溶剤を添加してなるリブ
ペーストを基板上に塗布して乾燥させることでリブ材料
層を形成し、その上に耐サンドブラスト性の有る感光性
樹脂組成物の層を設けた後、フォトリソグラフィー法で
セル画定用のブラストマスクにパターニングし、そのブ
ラストマスクの上方の噴射ノズルから研削材を含む混合
エアーを噴射することにより、リブ材料層の不要部分を
除去し、次いでブラストマスクを剥離してから焼成する
手順が採られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のサンドブラスト
法によりPDPのリブを形成する方法では、ブラストマ
スクを剥離する前のリブは図2(a)に示すような断面
形状になっている。すなわち、ブラストマスクMは断面
矩形状をなし、その直下のリブRの側面はえぐれてお
り、リブRにおける上面と側面とのなす角度は鋭角とな
っている。これはリブRの頂上角部において、ブラスト
マスクMの強度が大きいため応力を集中させるのに対
し、その部分におけるリブRの強度は小さいことに原因
している。この状態でブラストマスクMの剥離処理を行
うと、図2(b)に示すように、リブRの頂上角部が欠
け落ちて形状不良(剥離不良)を生じ、歩留りが著しく
低下することとなる。
法によりPDPのリブを形成する方法では、ブラストマ
スクを剥離する前のリブは図2(a)に示すような断面
形状になっている。すなわち、ブラストマスクMは断面
矩形状をなし、その直下のリブRの側面はえぐれてお
り、リブRにおける上面と側面とのなす角度は鋭角とな
っている。これはリブRの頂上角部において、ブラスト
マスクMの強度が大きいため応力を集中させるのに対
し、その部分におけるリブRの強度は小さいことに原因
している。この状態でブラストマスクMの剥離処理を行
うと、図2(b)に示すように、リブRの頂上角部が欠
け落ちて形状不良(剥離不良)を生じ、歩留りが著しく
低下することとなる。
【0006】そこで、ブラストマスクの剥離工程でリブ
の頂上角部が欠け落ちないようにするため、難研削性か
つ焼失性の組成物からなる印刷インキにより皮膜を形成
することで、所望パターンのブラストマスクを形成する
ことが新たに考えられている。この方法によれば、サン
ドブラスト処理後の焼成工程においてブラストマスクが
焼失するとともに、所望パターンのリブ材料が焼成され
て基板上にリブが固着形成される。すなわち、焼失性を
有するブラストマスクの使用により剥離工程が不要とな
る。したがって、リブの頂上角部が欠け落ちて形状不良
(剥離不良)を生じるようなことがなく、歩留りが著し
く向上する。さらに印刷法を適用してブラストマスクを
形成するから、露光工程、現像工程等も必要とせず、リ
ブを形成する過程が著しく簡略化する。そして、このよ
うなサンドブラスト法においては、ブラストマスクを形
成するインキ組成物の選択がリブ形成の良否を決定する
ことになる。
の頂上角部が欠け落ちないようにするため、難研削性か
つ焼失性の組成物からなる印刷インキにより皮膜を形成
することで、所望パターンのブラストマスクを形成する
ことが新たに考えられている。この方法によれば、サン
ドブラスト処理後の焼成工程においてブラストマスクが
焼失するとともに、所望パターンのリブ材料が焼成され
て基板上にリブが固着形成される。すなわち、焼失性を
有するブラストマスクの使用により剥離工程が不要とな
る。したがって、リブの頂上角部が欠け落ちて形状不良
(剥離不良)を生じるようなことがなく、歩留りが著し
く向上する。さらに印刷法を適用してブラストマスクを
形成するから、露光工程、現像工程等も必要とせず、リ
ブを形成する過程が著しく簡略化する。そして、このよ
うなサンドブラスト法においては、ブラストマスクを形
成するインキ組成物の選択がリブ形成の良否を決定する
ことになる。
【0007】本発明は、上記のような背景に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、印刷パター
ンからなる皮膜型のブラストマスクを利用したサンドブ
ラスト法でPDPのリブを形成するに際し、所望形状の
リブを形成することのできるブラストマスク形成用イン
キを提供することにある。
れたものであり、その目的とするところは、印刷パター
ンからなる皮膜型のブラストマスクを利用したサンドブ
ラスト法でPDPのリブを形成するに際し、所望形状の
リブを形成することのできるブラストマスク形成用イン
キを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のブラストマスク形成用インキは、PDPの
リブをサンドブラスト法により形成する際のブラストマ
スクを形成するのに用いられるインキであって、粘度が
回転粘度計によるシェアレート0.1S-1において30
0000cps以上であり、かつリブの焼成工程におい
て焼失性を有することを特徴としている。
め、本発明のブラストマスク形成用インキは、PDPの
リブをサンドブラスト法により形成する際のブラストマ
スクを形成するのに用いられるインキであって、粘度が
回転粘度計によるシェアレート0.1S-1において30
0000cps以上であり、かつリブの焼成工程におい
て焼失性を有することを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のブラストマスク形成用イ
ンキは、基本的に、基板上に形成したリブ材料層に対し
て浸透しない、或いは極端に浸透しにくいことが必要で
ある。そのため、上記のような極端に高い粘度を有す
る。
ンキは、基本的に、基板上に形成したリブ材料層に対し
て浸透しない、或いは極端に浸透しにくいことが必要で
ある。そのため、上記のような極端に高い粘度を有す
る。
【0010】そして、リブ材料層上に印刷でパターニン
グするため、印刷適性が良好であることが必要である。
そのため、チキソ性、すなわちシェアレート0.1S-1
と100S-1の粘度比(η(0.1) /η(100) )が10以
上であるように設定される。ブラストマスク形成用イン
キのパターニング法として現時点で最適とされるスクリ
ーン印刷では、シェアレート100S-1で、粘度100
000以下、好ましくは30000cps以下である。
グするため、印刷適性が良好であることが必要である。
そのため、チキソ性、すなわちシェアレート0.1S-1
と100S-1の粘度比(η(0.1) /η(100) )が10以
上であるように設定される。ブラストマスク形成用イン
キのパターニング法として現時点で最適とされるスクリ
ーン印刷では、シェアレート100S-1で、粘度100
000以下、好ましくは30000cps以下である。
【0011】本発明のブラストマスク形成用インキは、
難研削性でしかも焼失性の組成物からなる。ここで、ブ
ラストマスク形成用インキの難研削性とは、リブ材料層
上にパターニングした状態で、サンドブラスト処理に対
して十分に耐え得る研削され難い性質のことである。ま
た、ブラストマスク形成用インキの焼失性とは、そのブ
ラストマスク形成用インキを使用して形成したブラスト
マスクの焼失性である。すなわち、焼失性とは、焼成工
程においてリブ及び基板における残留分が問題とならな
い量まで減少し、かつ焼成工程においてリブ中に気泡な
どの物理的・化学的問題を発生させないブラストマスク
形成用インキの特性のことである。
難研削性でしかも焼失性の組成物からなる。ここで、ブ
ラストマスク形成用インキの難研削性とは、リブ材料層
上にパターニングした状態で、サンドブラスト処理に対
して十分に耐え得る研削され難い性質のことである。ま
た、ブラストマスク形成用インキの焼失性とは、そのブ
ラストマスク形成用インキを使用して形成したブラスト
マスクの焼失性である。すなわち、焼失性とは、焼成工
程においてリブ及び基板における残留分が問題とならな
い量まで減少し、かつ焼成工程においてリブ中に気泡な
どの物理的・化学的問題を発生させないブラストマスク
形成用インキの特性のことである。
【0012】本発明のブラストマスク形成用インキは、
電離放射線硬化型であっても構わない。このタイプのイ
ンキを使用した場合、リブ材料層上に印刷した後、紫外
線照射により膜硬化させて、実質的に粘度を上げること
ができる。
電離放射線硬化型であっても構わない。このタイプのイ
ンキを使用した場合、リブ材料層上に印刷した後、紫外
線照射により膜硬化させて、実質的に粘度を上げること
ができる。
【0013】本発明のブラストマスク形成用インキは、
有機成分100重量部に対して無機成分1〜60重量部
であるインキ組成物からなることが好ましい。なぜな
ら、無機成分が60重量部を越えると耐ブラスト性が悪
くなり、逆に無機成分が5重量部に満たないと印刷適性
が悪くなるからである。
有機成分100重量部に対して無機成分1〜60重量部
であるインキ組成物からなることが好ましい。なぜな
ら、無機成分が60重量部を越えると耐ブラスト性が悪
くなり、逆に無機成分が5重量部に満たないと印刷適性
が悪くなるからである。
【0014】そして、インキ組成物を構成する無機成分
がガラスフリットからなることが好ましい。すなわち、
無機成分がガラスフリットの場合、焼成するとリブと一
体化するので疑似欠陥が少なくなる。さらに、強度およ
び密着性が向上する。アルミナなどのフィラー単独の場
合、粉状に残ってリブの形状が不均一となる。例えば、
アルミナが残った場合、リブの欠陥検査で疑似欠陥が多
く検出される。
がガラスフリットからなることが好ましい。すなわち、
無機成分がガラスフリットの場合、焼成するとリブと一
体化するので疑似欠陥が少なくなる。さらに、強度およ
び密着性が向上する。アルミナなどのフィラー単独の場
合、粉状に残ってリブの形状が不均一となる。例えば、
アルミナが残った場合、リブの欠陥検査で疑似欠陥が多
く検出される。
【0015】また、インキ組成物を構成する無機成分が
ガラスフリット、無機フィラー、着色顔料からなること
が好ましい。このように、無機成分がリブと類似する成
分の場合、疑似欠陥がさらに少なくなる。
ガラスフリット、無機フィラー、着色顔料からなること
が好ましい。このように、無機成分がリブと類似する成
分の場合、疑似欠陥がさらに少なくなる。
【0016】また、インキ組成物を構成する無機成分の
軟化点がリブ材料層の軟化点の±20℃の範囲内にある
のが好ましい。すなわち、+20℃を越えると、焼結が
甘く強度が小さくなり、−20℃より低いと、だれるた
め形状が悪くなる。
軟化点がリブ材料層の軟化点の±20℃の範囲内にある
のが好ましい。すなわち、+20℃を越えると、焼結が
甘く強度が小さくなり、−20℃より低いと、だれるた
め形状が悪くなる。
【0017】また、インキ組成物を構成する無機成分の
平均粒径が0.01〜5μmであることが好ましい。平
均粒径が5μmを越えると、リブ材料層の無機成分との
サイズ違いが大きく、焼成工程で不都合が生じる。
平均粒径が0.01〜5μmであることが好ましい。平
均粒径が5μmを越えると、リブ材料層の無機成分との
サイズ違いが大きく、焼成工程で不都合が生じる。
【0018】また、インキ組成物の溶剤が有機成分中5
0%以下であることが好ましい。すなわち、リブ材料層
への浸透を防止するため、溶剤は入れない方がよいが、
入れる場合にも50%以下にする。
0%以下であることが好ましい。すなわち、リブ材料層
への浸透を防止するため、溶剤は入れない方がよいが、
入れる場合にも50%以下にする。
【0019】ブラストマスク形成用インキを構成する有
機成分は、樹脂、可塑剤、モノマー、オリゴマーのうち
の1種類以上からなる。
機成分は、樹脂、可塑剤、モノマー、オリゴマーのうち
の1種類以上からなる。
【0020】ブラストマスク形成用インキを構成する有
機成分の樹脂としては、ポリブテン、エステル樹脂、ア
クリル樹脂、(無水)マレイン酸樹脂、アルキッド樹
脂、(アリル)エーテル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン
樹脂、シリコンオイルなどが挙げられるが、これらに限
定されるものではなく、これらのオリゴマーでもよい。
形態としては、液状または粘調液状樹脂が好ましく、ま
た焼成工程で焼失するものを使用する。
機成分の樹脂としては、ポリブテン、エステル樹脂、ア
クリル樹脂、(無水)マレイン酸樹脂、アルキッド樹
脂、(アリル)エーテル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン
樹脂、シリコンオイルなどが挙げられるが、これらに限
定されるものではなく、これらのオリゴマーでもよい。
形態としては、液状または粘調液状樹脂が好ましく、ま
た焼成工程で焼失するものを使用する。
【0021】ブラストマスク形成用インキに使用するイ
ンキ組成物は、上記した有機成分と無機成分の他に、分
散剤、増粘剤、チキソ剤、消泡剤、重合開始剤、増感
剤、紫外線吸収剤等を添加してもよい。
ンキ組成物は、上記した有機成分と無機成分の他に、分
散剤、増粘剤、チキソ剤、消泡剤、重合開始剤、増感
剤、紫外線吸収剤等を添加してもよい。
【0022】これらのうちチキソ剤としては、平均粒径
0.01〜0.5μm、好ましくは0.01〜0.1μ
mのシリカ、アルミナ、チタニアなどを使用することが
できる。
0.01〜0.5μm、好ましくは0.01〜0.1μ
mのシリカ、アルミナ、チタニアなどを使用することが
できる。
【0023】ブラストマスク形成用インキのリブ材料層
上へのパターニング方法としては、スクリーン印刷が好
ましいが、オフセット印刷、ディスペンス方式、グラビ
ア印刷、電界をかけたディスペンス方式、ベタ膜の紫外
線によるパターニング方式など任意の方法を採用しても
構わない。
上へのパターニング方法としては、スクリーン印刷が好
ましいが、オフセット印刷、ディスペンス方式、グラビ
ア印刷、電界をかけたディスペンス方式、ベタ膜の紫外
線によるパターニング方式など任意の方法を採用しても
構わない。
【0024】上記したブラストマスク形成用インキを用
いたリブ形成方法について図3を参照して説明する。
いたリブ形成方法について図3を参照して説明する。
【0025】図3(a)において、11はガラス基板、
12は電極、13は誘電体層、14はリブ材料層、15
はブラストマスクであり、ガラス基板11の上に電極1
2と誘電体層13を周知の方法により形成し、その上に
リブ材料層14を形成し、さらにその上にブラストマス
ク15を形成した状態である。
12は電極、13は誘電体層、14はリブ材料層、15
はブラストマスクであり、ガラス基板11の上に電極1
2と誘電体層13を周知の方法により形成し、その上に
リブ材料層14を形成し、さらにその上にブラストマス
ク15を形成した状態である。
【0026】ブラストマスク15は、リブの側面となる
側において薄く、リブの中央において厚い断面形状の皮
膜として形成される。具体的には、ブラストマスク形成
用インキを用い、スクリーン印刷により所定のパターン
に印刷し、乾燥硬化してブラストマスク15を形成す
る。
側において薄く、リブの中央において厚い断面形状の皮
膜として形成される。具体的には、ブラストマスク形成
用インキを用い、スクリーン印刷により所定のパターン
に印刷し、乾燥硬化してブラストマスク15を形成す
る。
【0027】図3(b)はサンドブラスト処理の工程を
示している。ブラストマスク15を介してリブ材料層1
4に対してノズル16から研削材を噴射することによ
り、リブ材料層14のリブとなる部分が残り、その他の
不要部分が研削除去される。
示している。ブラストマスク15を介してリブ材料層1
4に対してノズル16から研削材を噴射することによ
り、リブ材料層14のリブとなる部分が残り、その他の
不要部分が研削除去される。
【0028】図3(c)は焼成工程を示している。サン
ドブラスト処理に続くこの焼成工程によりリブ頂部に付
いたブラストマスク15が焼失し、基板上にリブ17が
形成される。
ドブラスト処理に続くこの焼成工程によりリブ頂部に付
いたブラストマスク15が焼失し、基板上にリブ17が
形成される。
【0029】図4は皮膜形成性のブラストマスクを介し
てサンドブラスト処理を行って得たリブの断面形状を示
している。同図に示すように、ブラストマスク15は、
リブの側面となる側において薄く、リブの中央において
厚い断面形状の皮膜として形成されているので、耐サン
ドブラストマスクとしての働きはリブの頂部端部(図4
のAの部分)おいて弱くなり、サンドブラスト処理を行
うとその部分におけるリブ材料の研削が進行しやすくな
る。これを焼成すると、図5に示すように、リブ17の
頂上端部(図5のAの部分)には丸みが形成される。こ
のように、リブ17の頂上端部に丸みが形成されると、
丸みのない場合に比べてこの部分の強度が大きくなり、
欠け落ちるようなことがなくなる。
てサンドブラスト処理を行って得たリブの断面形状を示
している。同図に示すように、ブラストマスク15は、
リブの側面となる側において薄く、リブの中央において
厚い断面形状の皮膜として形成されているので、耐サン
ドブラストマスクとしての働きはリブの頂部端部(図4
のAの部分)おいて弱くなり、サンドブラスト処理を行
うとその部分におけるリブ材料の研削が進行しやすくな
る。これを焼成すると、図5に示すように、リブ17の
頂上端部(図5のAの部分)には丸みが形成される。こ
のように、リブ17の頂上端部に丸みが形成されると、
丸みのない場合に比べてこの部分の強度が大きくなり、
欠け落ちるようなことがなくなる。
【0030】リブ材料層を形成するリブペーストは、少
なくともガラスフリットを有する無機成分と焼成により
除去される樹脂成分とからなる。
なくともガラスフリットを有する無機成分と焼成により
除去される樹脂成分とからなる。
【0031】リブペーストを構成するガラスフリットと
しては、その軟化点が400〜600℃であり、熱膨張
係数(α300 )が60〜95×10-7/℃のものを使用
する。軟化点が600℃を越えるガラスフリットを使用
すると焼成温度を高くする必要があり、その積層対象に
よっては熱変形したりするので好ましくなく、また軟化
点が400℃より低いガラスフリットを使用すると樹脂
等が分解、揮発する前にガラスフリットが融着し、層中
に空隙等の発生が生じるので好ましくない。また、熱膨
張係数が上記の範囲外であると、ガラス基板の熱膨張係
数との差が大きく、歪等を生じるので好ましくない。ガ
ラス転移温度は350〜500℃のものを使用する。
しては、その軟化点が400〜600℃であり、熱膨張
係数(α300 )が60〜95×10-7/℃のものを使用
する。軟化点が600℃を越えるガラスフリットを使用
すると焼成温度を高くする必要があり、その積層対象に
よっては熱変形したりするので好ましくなく、また軟化
点が400℃より低いガラスフリットを使用すると樹脂
等が分解、揮発する前にガラスフリットが融着し、層中
に空隙等の発生が生じるので好ましくない。また、熱膨
張係数が上記の範囲外であると、ガラス基板の熱膨張係
数との差が大きく、歪等を生じるので好ましくない。ガ
ラス転移温度は350〜500℃のものを使用する。
【0032】リブペーストを構成するガラスフリットの
具体的なものとしては、PbO−SiO2 −B2 O
3 系、Bi2 O3 −SiO2 −B2 O3 系、ZnO−B
2 O3 −SiO2 −アルカリ土類金属酸化物系、Bi2
O3 −ZnO−B2 O3 系が挙げられる。これらのガラ
スフリットで、平均粒径が0.1〜10μm、好ましく
は0.5〜5μmのものが使用される。
具体的なものとしては、PbO−SiO2 −B2 O
3 系、Bi2 O3 −SiO2 −B2 O3 系、ZnO−B
2 O3 −SiO2 −アルカリ土類金属酸化物系、Bi2
O3 −ZnO−B2 O3 系が挙げられる。これらのガラ
スフリットで、平均粒径が0.1〜10μm、好ましく
は0.5〜5μmのものが使用される。
【0033】また、リブペーストには、無機成分とし
て、上記のガラスフリットの他に無機フィラーを加え
る。さらに無機顔料を加えてもよい。
て、上記のガラスフリットの他に無機フィラーを加え
る。さらに無機顔料を加えてもよい。
【0034】リブペーストの無機成分としての無機フィ
ラーは、焼成に際しての流延防止、緻密性向上を目的と
するもので、ガラスフリットより軟化点が高いものであ
り、本発明では、例えば、チタニア、アルミナ、ジルコ
ニア、シリカ、酸化スズ、ITO、ZnO、RuO等が
挙げられ、またアンチモンドープ酸化スズなどの不純物
をドープした上記酸化物が用いられる。これらのうち平
均粒径が0.01〜5μmで、形状としては球状、不定
形、塊状、針状、棒状のものが使用される。無機フィラ
ーの使用割合は、ガラスフリット100重量部に対して
無機フィラー5〜50重量部とするとよい。
ラーは、焼成に際しての流延防止、緻密性向上を目的と
するもので、ガラスフリットより軟化点が高いものであ
り、本発明では、例えば、チタニア、アルミナ、ジルコ
ニア、シリカ、酸化スズ、ITO、ZnO、RuO等が
挙げられ、またアンチモンドープ酸化スズなどの不純物
をドープした上記酸化物が用いられる。これらのうち平
均粒径が0.01〜5μmで、形状としては球状、不定
形、塊状、針状、棒状のものが使用される。無機フィラ
ーの使用割合は、ガラスフリット100重量部に対して
無機フィラー5〜50重量部とするとよい。
【0035】リブペーストの無機成分としての無機顔料
は、外光反射を低減し、実用上のコントラストを向上さ
せるために必要に応じて添加されるものであり、暗色に
する場合には、耐火性の黒色顔料として、Co−Cr−
Fe、Co−Mn−Fe、Co−Fe−Mn−Al、C
o−Ni−Cr−Fe、Co−Ni−Mn−Cr−F
e、Co−Ni−Al−Cr−Fe、Co−Mn−Al
−Cr−Fe−Si等の複合酸化物が挙げられる。ま
た、耐火性の白色顔料としては、酸化チタン、酸化アル
ミニウム、シリカ、炭酸カルシウム等が挙げられる。使
用する無機顔料の平均粒径は0.01〜5μmが好まし
い。
は、外光反射を低減し、実用上のコントラストを向上さ
せるために必要に応じて添加されるものであり、暗色に
する場合には、耐火性の黒色顔料として、Co−Cr−
Fe、Co−Mn−Fe、Co−Fe−Mn−Al、C
o−Ni−Cr−Fe、Co−Ni−Mn−Cr−F
e、Co−Ni−Al−Cr−Fe、Co−Mn−Al
−Cr−Fe−Si等の複合酸化物が挙げられる。ま
た、耐火性の白色顔料としては、酸化チタン、酸化アル
ミニウム、シリカ、炭酸カルシウム等が挙げられる。使
用する無機顔料の平均粒径は0.01〜5μmが好まし
い。
【0036】リブペーストを構成する樹脂成分として
は、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、メチルセルロース、ニトロセルロース等のセルロー
ス誘導体、ポリアクリルエステル、アルキッド樹脂等の
ポリエステル系樹脂、アクリル酸、メタクリル酸、イタ
コン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、ビニル酢
酸、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチ
ルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタ
クリレート、プロピルアクリレート、n−ブチルメタク
リレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキ
シルメタクリレート、2−ヘキシルアクリレート、ラウ
リルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリ
ルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ドデシル
メタクリレート、ドデシルアクリレート、ヘキシルメタ
クリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルメタクリ
レート、オクチルアクリレート、セチルメタクリレー
ト、セチルアクリレート、ノニルメタクリレート、ノニ
ルアクリレート、デシルメタクリレート、デシルアクリ
レート、シクロシキシルメタクリレート、シクロヘキシ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチル
アミノエチルメタクリレート、2−メトキシアクリレー
ト、2(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ダイアセトンア
クリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリ
ルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、イソプロ
ピルアクリルアミド、ジエチルアミノエチルメタクリレ
ート、t−ブチルメタクリレート、N,N−ジメチルア
クリルアミド、α−メチルスチレン、スチレン、ビニル
トルエン、N−ビニル−2−ピロリドン等のモノマーか
らなるホモポリマーおよび上記モノマーから選択された
2種以上のモノマーからなる共重合体、エチレン−アク
リル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹
脂、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等が
例示される。
は、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、メチルセルロース、ニトロセルロース等のセルロー
ス誘導体、ポリアクリルエステル、アルキッド樹脂等の
ポリエステル系樹脂、アクリル酸、メタクリル酸、イタ
コン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、ビニル酢
酸、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチ
ルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタ
クリレート、プロピルアクリレート、n−ブチルメタク
リレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキ
シルメタクリレート、2−ヘキシルアクリレート、ラウ
リルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリ
ルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ドデシル
メタクリレート、ドデシルアクリレート、ヘキシルメタ
クリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルメタクリ
レート、オクチルアクリレート、セチルメタクリレー
ト、セチルアクリレート、ノニルメタクリレート、ノニ
ルアクリレート、デシルメタクリレート、デシルアクリ
レート、シクロシキシルメタクリレート、シクロヘキシ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチル
アミノエチルメタクリレート、2−メトキシアクリレー
ト、2(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ダイアセトンア
クリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリ
ルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、イソプロ
ピルアクリルアミド、ジエチルアミノエチルメタクリレ
ート、t−ブチルメタクリレート、N,N−ジメチルア
クリルアミド、α−メチルスチレン、スチレン、ビニル
トルエン、N−ビニル−2−ピロリドン等のモノマーか
らなるホモポリマーおよび上記モノマーから選択された
2種以上のモノマーからなる共重合体、エチレン−アク
リル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹
脂、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等が
例示される。
【0037】リブペーストの溶剤としては、α−、β
−、γ−テルピネオールのようなテルペン類、エチレン
グリコールモノアルキルエーテル類、エチレングリコー
ルジアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノア
ルキルエーテル類、ジエチレングリコールジアルキルエ
ーテル類、エチレングリコールモノアルキルエーテルア
セテート類、エチレングリコールジアルキルエーテルア
セテート類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテ
ルアセテート類、ジエチレングリコールジアルキルエー
テルアセテート類、プロピレングリコールモノアルキル
エーテル類、プロピレングリコールジアルキルエーテル
類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテ
ート類、プロピレングリコールジアルキルエーテルアセ
テート類、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、2−エチルヘキサノール、1−ブトキシ−2−プロ
パノール等のアルコール類等が例示され、これらを単独
または2種類以上を混合して使用してもよい。
−、γ−テルピネオールのようなテルペン類、エチレン
グリコールモノアルキルエーテル類、エチレングリコー
ルジアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノア
ルキルエーテル類、ジエチレングリコールジアルキルエ
ーテル類、エチレングリコールモノアルキルエーテルア
セテート類、エチレングリコールジアルキルエーテルア
セテート類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテ
ルアセテート類、ジエチレングリコールジアルキルエー
テルアセテート類、プロピレングリコールモノアルキル
エーテル類、プロピレングリコールジアルキルエーテル
類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテ
ート類、プロピレングリコールジアルキルエーテルアセ
テート類、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、2−エチルヘキサノール、1−ブトキシ−2−プロ
パノール等のアルコール類等が例示され、これらを単独
または2種類以上を混合して使用してもよい。
【0038】さらに、リブペーストには、可塑剤、沈降
防止剤、分散剤、消泡剤、染料、シランカップリング
剤、モノマー開始剤、増感剤、紫外線吸収剤等を必要に
応じて適宜使用することができる。
防止剤、分散剤、消泡剤、染料、シランカップリング
剤、モノマー開始剤、増感剤、紫外線吸収剤等を必要に
応じて適宜使用することができる。
【0039】
【実施例】次に、実施例を示して本発明を詳細に説明す
る。図1に示したようなストライプ構造のリブを持つ背
面板を作製し、またそれを用いてパネル化を行った。
る。図1に示したようなストライプ構造のリブを持つ背
面板を作製し、またそれを用いてパネル化を行った。
【0040】(実施例1)まず、ガラス基板の上にアド
レス電極とそれを覆って誘電体層を形成し、さらにその
上に下記組成のリブペーストをダイコーターで一括コー
ティングし、180℃で30分間乾燥して、膜厚170
μmのリブ材料層を形成した。なお、下記組成における
ガラスフリットは、ZnO、B2 O3 、SiO2 、アル
カリ土類金属酸化物、アルカリ金属酸化物を含むもの
で、ガラス転移点:460℃、軟化点:556℃、熱膨
張係数:80×10-7/℃であり、リブペーストは下記
の各成分を3本ロールで混練することで作製した。
レス電極とそれを覆って誘電体層を形成し、さらにその
上に下記組成のリブペーストをダイコーターで一括コー
ティングし、180℃で30分間乾燥して、膜厚170
μmのリブ材料層を形成した。なお、下記組成における
ガラスフリットは、ZnO、B2 O3 、SiO2 、アル
カリ土類金属酸化物、アルカリ金属酸化物を含むもの
で、ガラス転移点:460℃、軟化点:556℃、熱膨
張係数:80×10-7/℃であり、リブペーストは下記
の各成分を3本ロールで混練することで作製した。
【0041】 <リブペーストの組成> ・ガラスフリット 100重量部 ・アルミナ(大明化学工業製「タイミクロンTM−DAR」)15重量部 ・エチルセルロース 3重量部 ・ターピネオール 15重量部 ・ブチルカルビトールアセテート 15重量部
【0042】次に、ベタ膜状のリブ形成材料層の上に下
記組成のブラストマスク形成用インキを用いてスクリー
ン印刷によりパターニングした。ここでは、幅:100
μm、ピッチ:360μmのラインパターンを有するス
クリーン版を使用し、基板とスクリーン版とのギャッ
プ:2.5mm、スクレーパー速度:30mm/se
c、スキージ速度:10mm/secの条件で印刷し
た。なお、下記組成におけるリブフリットは、Pb系ガ
ラスとBi系ガラスの混合物70部とアルミナ30部か
らなるガラスフリットで、軟化点:570℃、ガラス転
移点:485℃、熱膨張係数(α300 ):80×10-7
/℃であり、ブラストマスク形成用インキは下記の各成
分を混合、攪拌、分散することで作製した。得られたイ
ンキ組成物の粘度は、回転粘度計によるシェアレート
0.1S-1にて450000cps、シェアレート10
0S-1にて15000cpsであった。
記組成のブラストマスク形成用インキを用いてスクリー
ン印刷によりパターニングした。ここでは、幅:100
μm、ピッチ:360μmのラインパターンを有するス
クリーン版を使用し、基板とスクリーン版とのギャッ
プ:2.5mm、スクレーパー速度:30mm/se
c、スキージ速度:10mm/secの条件で印刷し
た。なお、下記組成におけるリブフリットは、Pb系ガ
ラスとBi系ガラスの混合物70部とアルミナ30部か
らなるガラスフリットで、軟化点:570℃、ガラス転
移点:485℃、熱膨張係数(α300 ):80×10-7
/℃であり、ブラストマスク形成用インキは下記の各成
分を混合、攪拌、分散することで作製した。得られたイ
ンキ組成物の粘度は、回転粘度計によるシェアレート
0.1S-1にて450000cps、シェアレート10
0S-1にて15000cpsであった。
【0043】 <ブラストマスク形成用インキの組成> ・n-フ゛チルメタクリレート/ヒト゛ロキシエチルヘキシルメタクリレート 共重合体(8/2) 35重量部 ・ベンジルブチルフタレート 40重量部 ・リブフリット 20重量部 ・シリカ(中心粒径0.05μm) 5重量部 ・消泡剤(ジメチルポリシロキサン) 1重量部
【0044】次いで、サンドブラスト加工を行うため、
基板を多数のローラ上を移動させてブラスト加工室内に
搬入した。そして、基板におけるサンドブラストマスク
側に向けて噴射ノズルから研削材を噴射した。本実施例
では、溶融アルミナ(フジミインコーポレーテッド製
「溶融アルミナA−#800」)を研削材として、噴射
圧1kg/cm2 でサンドブラスト加工を行った。
基板を多数のローラ上を移動させてブラスト加工室内に
搬入した。そして、基板におけるサンドブラストマスク
側に向けて噴射ノズルから研削材を噴射した。本実施例
では、溶融アルミナ(フジミインコーポレーテッド製
「溶融アルミナA−#800」)を研削材として、噴射
圧1kg/cm2 でサンドブラスト加工を行った。
【0045】サンドブラスト加工後、ピーク温度575
℃、保持時間20分、全焼成時間3時間で焼成を行った
ところ、ストライプ構造のリブが形成された。リブのサ
イズは、焼成前において、頂部幅が105μm、底部幅
が150μm、高さが170μmであり、焼成後では、
頂部幅が70μm、底部幅が105μm、高さが120
μmであった。
℃、保持時間20分、全焼成時間3時間で焼成を行った
ところ、ストライプ構造のリブが形成された。リブのサ
イズは、焼成前において、頂部幅が105μm、底部幅
が150μm、高さが170μmであり、焼成後では、
頂部幅が70μm、底部幅が105μm、高さが120
μmであった。
【0046】このリブまでを形成した後、スクリーン印
刷機によりセル空間への蛍光体ペーストの充填を行っ
た。具体的には、緑色の発光色の蛍光体を含むペースト
(蛍光体:化成オプトニクス社製「P1−G1S」35
wt%、樹脂固形分6.8wt%、溶剤58.2wt
%)を所定のセル空間に充填し、120℃で30分間乾
燥させた。同様に青色の発光色の蛍光体を含むペースト
(蛍光体:化成オプトニクス社製「KX−501A」2
7wt%、樹脂固形分7.8wt%、溶剤65.2wt
%)、赤色の発光色の蛍光体を含むペースト(蛍光体:
化成オプトニクス社製「KX−504A」35wt%、
樹脂固形分4.1wt%、溶剤57.9wt%)を、そ
れぞれ所定のリブ空間に充填し、同様に乾燥させた。こ
のようにして蛍光体ペーストの充填工程を行った後、最
後に焼成工程を経てセル空間に蛍光面を形成した。
刷機によりセル空間への蛍光体ペーストの充填を行っ
た。具体的には、緑色の発光色の蛍光体を含むペースト
(蛍光体:化成オプトニクス社製「P1−G1S」35
wt%、樹脂固形分6.8wt%、溶剤58.2wt
%)を所定のセル空間に充填し、120℃で30分間乾
燥させた。同様に青色の発光色の蛍光体を含むペースト
(蛍光体:化成オプトニクス社製「KX−501A」2
7wt%、樹脂固形分7.8wt%、溶剤65.2wt
%)、赤色の発光色の蛍光体を含むペースト(蛍光体:
化成オプトニクス社製「KX−504A」35wt%、
樹脂固形分4.1wt%、溶剤57.9wt%)を、そ
れぞれ所定のリブ空間に充填し、同様に乾燥させた。こ
のようにして蛍光体ペーストの充填工程を行った後、最
後に焼成工程を経てセル空間に蛍光面を形成した。
【0047】上記の如くセル空間に蛍光面を形成した背
面板に対し、別途作製した前面板を貼り合わせることに
より、RGBの3原色が視認される面放電型のAC型カ
ラーPDPを作製した。パネル化したPDPを点灯した
ところ、特に異常放電もなく品質は良好であった。
面板に対し、別途作製した前面板を貼り合わせることに
より、RGBの3原色が視認される面放電型のAC型カ
ラーPDPを作製した。パネル化したPDPを点灯した
ところ、特に異常放電もなく品質は良好であった。
【0048】
【発明の効果】本発明のブラストマスク形成用インキ
は、サンドブラスト法でPDPのリブを形成するに際
し、皮膜型のブラストマスクを形成することができる。
そして、剥離工程を必要とせず、リブ材料のリブとなる
部分の頂上角部が欠け落ちて形状不良を生じることがな
く、歩留りを著しく向上させることができる。さらに、
ブラストマスクの形成工程でフォトリソグラフィー法を
用いないので、工程を著しく簡略化できる。
は、サンドブラスト法でPDPのリブを形成するに際
し、皮膜型のブラストマスクを形成することができる。
そして、剥離工程を必要とせず、リブ材料のリブとなる
部分の頂上角部が欠け落ちて形状不良を生じることがな
く、歩留りを著しく向上させることができる。さらに、
ブラストマスクの形成工程でフォトリソグラフィー法を
用いないので、工程を著しく簡略化できる。
【図1】プラズマディスプレイパネルの一例をその前面
板と背面板とを離間状態で示す斜視図である。
板と背面板とを離間状態で示す斜視図である。
【図2】従来のサンドブラスト法で行うリブ形成方法に
おけるリブの剥離工程を示す説明図である。
おけるリブの剥離工程を示す説明図である。
【図3】本発明のブラストマスク形成用インキを用いた
リブ形成法を説明するための工程図である。
リブ形成法を説明するための工程図である。
【図4】皮膜形成性のブラストマスクを介してサンドブ
ラスト処理を行って得たリブを説明するための断面図で
ある。
ラスト処理を行って得たリブを説明するための断面図で
ある。
【図5】図4のリブを焼成した後の形状を説明するため
の断面図である。
の断面図である。
1,2 ガラス基板 3 障壁 4 維持電極 5 バス電極 6 誘電体槽 7 保護槽 8 アドレス電極 9 誘電体槽 10 蛍光体 11 ガラス基板 12 電極 13 誘電体層 14 リブ材料層 15 ブラストマスク 16 ノズル 17 リブ
フロントページの続き Fターム(参考) 4J039 AB02 AD01 AD07 AD10 AD14 AD23 AE04 AE06 AE11 BA06 BA13 BA16 BA21 BA25 BA31 BA32 BA33 BA35 BA39 BE01 BE12 BE13 CA07 EA04 EA08 EA27 EA36 EA37 EA48 GA15 5C027 AA09 5C040 GF19 JA12 JA17 JA32 KA15 KB03 MA23 MA26
Claims (9)
- 【請求項1】 プラズマディスプレイパネルのリブをサ
ンドブラスト法により形成する際のブラストマスクを形
成するのに用いられるインキであって、粘度が回転粘度
計によるシェアレート0.1S-1にて300000cp
s以上であり、かつリブの焼成工程において焼失性を有
することを特徴とするブラストマスク形成用インキ。 - 【請求項2】 シェアレート0.1S-1と100S-1の
粘度比(η(0.1) /η(100) )が10以上であることを
特徴とする請求項1に記載のブラストマスク形成用イン
キ。 - 【請求項3】 電離放射線硬化型である請求項1又2に
記載のブラストマスク形成用インキ。 - 【請求項4】 有機成分100重量部に対して無機成分
1〜60重量部であるインキ組成物からなる請求項1〜
3のいずれかに記載のブラストマスク形成用インキ。 - 【請求項5】 無機成分がガラスフリットからなる請求
項4に記載のブラストマスク形成用インキ。 - 【請求項6】 無機成分がガラスフリット、無機フィラ
ー、着色顔料からなる請求項4に記載のブラストマスク
形成用インキ。 - 【請求項7】 無機成分の軟化点が下層リブの軟化点の
±20℃の範囲内にある請求項4〜6のいずれかに記載
のブラストマスク形成用インキ。 - 【請求項8】 無機成分の平均粒径が0.01〜5μm
である請求項4〜7のいずれかに記載のブラストマスク
形成用インキ。 - 【請求項9】 インキ組成物の溶剤が有機成分中50%
以下である請求項4〜8のいずれかに記載のブラストマ
スク形成用インキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000106685A JP2001287164A (ja) | 2000-04-07 | 2000-04-07 | ブラストマスク形成用インキ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000106685A JP2001287164A (ja) | 2000-04-07 | 2000-04-07 | ブラストマスク形成用インキ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001287164A true JP2001287164A (ja) | 2001-10-16 |
Family
ID=18619815
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000106685A Pending JP2001287164A (ja) | 2000-04-07 | 2000-04-07 | ブラストマスク形成用インキ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001287164A (ja) |
-
2000
- 2000-04-07 JP JP2000106685A patent/JP2001287164A/ja active Pending
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