JP2001285650A - データ処理装置およびデータ処理方法、並びに記録媒体 - Google Patents

データ処理装置およびデータ処理方法、並びに記録媒体

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Yoshinori Watanabe
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像の圧縮率を向上させる。 【解決手段】 コードテーブル作成部2は、所定の値の
画素値の画素を基準画素として、画像を構成する画素の
うちの、基準画素の右隣のものの度数分布を、基準画素
の画素値ごとに生成し、その度数分布が求められた各画
素値に対して、その度数の昇順に、コードを割り当て
る。その後、変換部6は、画像を構成する各画素値を、
それに割り当てられたコードに変換し、そのコードを画
素値として有する変換画像を得る。この変換画像を構成
する画素値(コード)の分布は、急峻で、かつ、偏りの
大きなものとなっており、このような変換画像に対し
て、ハフマン符号等のエントロピー符号化処理が施され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データ処理装置お
よびデータ処理方法、並びに記録媒体に関し、特に、例
えば、画像等を、高圧縮すること等ができるようにする
データ処理装置およびデータ処理方法、並びに記録媒体
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、画像その他のデータを圧縮する
方法としては、ハフマン符号化等のエントロピー符号化
を用いる方法がある。
【0003】エントロピー符号化は、ビット列に対し統
計的な性質を利用してより少ないビット列に変換する可
逆符号化であり、例えば、ハフマン符号化が該当する。
ハフマン符号化では、出現頻度の高い値に対して、短い
符号語を割り当てる一方、出現頻度の低い値に対して、
長い符号語を割り当てることで、データの圧縮が行われ
る。
【0004】このため、画像を、ハフマン符号化によっ
て圧縮する場合には、その画像を構成する各画素につい
て、その画素に隣接する画素(隣接画素)との差分を計
算し、その差分値を、ハフマン符号化することが行われ
る。
【0005】即ち、画像を構成する画素の画素値そのも
のの度数分布には、ある程度の偏りはあるものの、一般
には、それほど大きな偏りはない。これに対して、差分
値は、隣接する画素どうしの差であり、一般には、0付
近に集中するため、その度数分布は、0付近を最大度数
とする比較的急峻な、大きな偏りを有するものとなる。
【0006】従って、差分値を対象として、ハフマン符
号化を行うことにより、画素値そのものを対象とする場
合に比較して、圧縮率を大きく向上させることができ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ここで、画素値どうし
の単純な差分値は、元の画素値がNビットで表されると
すると、最大でN+1ビットで表される値になる。即
ち、例えば、画素値が、0乃至255の範囲の8ビット
で表されるとすると、そのような画素どうしの単純な差
分は、−255乃至+255の範囲の値となり、その表
現に、9ビットが必要となる。この場合、差分値がとり
得る値の数は、元の画素値がとり得る値の数のほぼ2倍
になるから、ハフマン符号化において必要となる符号語
の数も2倍となり、圧縮率を劣化させることになる。
【0008】そこで、差分をとる2つの画素値どうしの
大小関係を判定し、その判定結果に基づいて、差分値を
計算する方法を変えることにより、上述のような差分値
のビット数の増加を防止する方法がある。
【0009】即ち、差分値を計算しようとして注目して
いる注目画素(の画素値)Aが、それに隣接する隣接画
素(の画素値)B以上である場合には、注目画素Aから
隣接画素Bを減算し、その減算値を、そのまま差分デー
タCとする。具体的には、例えば、注目画素値Aが20
0で、隣接画素値Bが10である場合には、200−1
0=190が、差分値Cとされる。
【0010】一方、注目画素Aが、隣接画素Bより小さ
い場合には、注目画素Aから隣接画素Bを減算し、その
減算値に、ある値を加算し、その加算結果を、差分値と
する。即ち、画素がNビットで表現されるとすると、注
目画素Aから隣接画素Bを減算して得られる減算値に、
Nを加算し、その加算結果を、差分値Cとする。具体
的には、例えば、画素が8ビットで表され、注目画素値
Aが10で、隣接画素値Bが200である場合には、1
0−200+28=66が、差分値Cとされる。
【0011】以上のような差分値Cを求めるようにする
ことで、その差分値Cのビット数は、元の画素のビット
数と変わらない(元の画素がNビットで表現されるもの
であれば、差分データもNビットで表現することができ
る)。従って、差分値のビット数が増加することによる
圧縮率の低下を防止することができる。
【0012】なお、以上のようにして求められた差分値
Cは、次のようにして、元の画素(注目画素)Aに復元
することができる。
【0013】即ち、まず、差分値Cを隣接画素Bと加算
し、その加算値を求める。そして、いま、画素がNビッ
トで表されるとすると、その加算値が2N−1以下であ
る場合には、その加算値が、そのまま、元の画素Aの復
元結果となる。
【0014】一方、差分値Cとを隣接画素Bとの加算値
が2N−1より大きい場合には、その加算値から、2N
減算する。この場合、その減算値が、元の画素Aの復元
結果となる。
【0015】以上のようにすることで、ある画素Aと、
他の画素Bとの差分を、そのビット数を増加させずに表
現することができ、さらに、その差分を、元の画素Aに
復元することができる。
【0016】なお、この場合、差分値の度数分布は、0
および2N−1付近を最大度数とする比較的急峻な、大
きな偏りを有するものとなる。
【0017】以上のように、隣接する画素どうしの差分
値の度数分布は、ある値を中心として比較的急峻な、大
きな偏りを有する分布となるが、画像について、より急
峻で、より大きな偏りを有する度数分布が得られれば、
より高い圧縮率を実現することができる。
【0018】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、画像その他のデータを、より高い圧縮率
で圧縮することができるようにするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の第1のデータ処
理装置は、第1のデータのうちの所定の値のデータを基
準データとして、第1のデータのうちの、基準データに
対して所定の位置関係にあるものの度数分布を、基準デ
ータの値ごとに生成する度数分布生成手段と、基準デー
タの値ごとの第1のデータの度数分布に基づいて、基準
データの値ごとに、変換テーブルを生成するテーブル生
成手段とを備えることを特徴とする。
【0020】第1のデータ処理装置において、度数分布
生成手段には、基準データに対して、時間的または空間
的に近い位置にある第1のデータの度数分布を生成させ
ることができる。
【0021】第1のデータ処理装置において、度数分布
生成手段には、基準データに対して、時間的または空間
的に隣接する第1のデータの度数分布を生成させること
ができる。
【0022】第1のデータ処理装置において、テーブル
生成手段には、基準データに対して度数分布が求められ
た各値の第1のデータに対して、その度数の昇順または
降順に、第2のデータを割り当てることにより、基準デ
ータの値ごとの変換テーブルを生成させることができ
る。
【0023】第1のデータ処理装置において、第1のデ
ータは、画像を構成する画素値とすることができる。
【0024】本発明の第1のデータ処理方法は、第1の
データのうちの所定の値のデータを基準データとして、
第1のデータのうちの、基準データに対して所定の位置
関係にあるものの度数分布を、基準データの値ごとに生
成する度数分布生成ステップと、基準データの値ごとの
第1のデータの度数分布に基づいて、基準データの値ご
とに、変換テーブルを生成するテーブル生成ステップと
を備えることを特徴とする。
【0025】本発明の第1の記録媒体は、第1のデータ
のうちの所定の値のデータを基準データとして、第1の
データのうちの、基準データに対して所定の位置関係に
あるものの度数分布を、基準データの値ごとに生成する
度数分布生成ステップと、基準データの値ごとの第1の
データの度数分布に基づいて、基準データの値ごとに、
変換テーブルを生成するテーブル生成ステップとを備え
るプログラムが記録されていることを特徴とする。
【0026】本発明の第2のデータ処理装置は、第1の
データを選択するとともに、その選択された第1のデー
タに対して所定の位置関係にある他の第1のデータを、
基準データとして選択する選択手段と、基準データの値
ごとに生成され、第1および第2のデータが対応付けら
れた変換テーブルに基づいて、第1のデータを、第2の
データに変換する変換手段とを備えることを特徴とす
る。
【0027】第2のデータ処理装置において、変換テー
ブルは、第1のデータのうちの所定の値のデータを基準
データとして、第1のデータのうちの、基準データに対
して所定の位置関係にあるものの度数分布を、基準デー
タの値ごとに生成し、その、基準データの値ごとの第1
のデータの度数分布に基づいて、基準データの値ごとに
生成されたものとすることができる。
【0028】第2のデータ処理装置において、変換テー
ブルは、第1のデータのうちの所定の値のデータを基準
データとして、第1のデータのうちの、基準データに対
して時間的または空間的に近い位置にあるものの度数分
布を、基準データの値ごとに生成し、その、基準データ
の値ごとの第1のデータの度数分布に基づいて、基準デ
ータの値ごとに生成されたものとすることができる。
【0029】第2のデータ処理装置において、変換テー
ブルは、第1のデータのうちの所定の値のデータを基準
データとして、第1のデータのうちの、基準データに対
して時間的または空間的に隣接するものの度数分布を、
基準データの値ごとに生成し、その、基準データの値ご
との第1のデータの度数分布に基づいて、基準データの
値ごとに生成されたものとすることができる。
【0030】第2のデータ処理装置において、変換テー
ブルは、基準データに対して度数分布が求められた各値
の第1のデータに対して、その度数の昇順または降順
に、第2のデータを割り当てることにより、基準データ
の値ごとに生成されたものとすることができる。
【0031】第2のデータ処理装置において、第1のデ
ータは、画像を構成する画素値とすることができる。
【0032】第2のデータ処理装置には、基準データの
値ごとの変換テーブルを記憶する記憶手段をさらに設け
ることができる。
【0033】第2のデータ処理装置には、基準データの
値ごとの変換テーブルを生成する生成手段をさらに設け
ることができる。
【0034】第2のデータ処理装置には、第1のデータ
を変換して得られる第2のデータを圧縮する圧縮手段を
さらに設けることができる。
【0035】本発明の第2のデータ処理方法は、第1の
データを選択するとともに、その選択された第1のデー
タに対して所定の位置関係にある他の第1のデータを、
基準データとして選択する選択ステップと、基準データ
の値ごとに生成され、第1および第2のデータが対応付
けられた変換テーブルに基づいて、第1のデータを、第
2のデータに変換する変換ステップとを備えることを特
徴とする。
【0036】本発明の第2の記録媒体は、第1のデータ
を選択するとともに、その選択された第1のデータに対
して所定の位置関係にある他の第1のデータを、基準デ
ータとして選択する選択ステップと、基準データの値ご
とに生成され、第1および第2のデータが対応付けられ
た変換テーブルに基づいて、第1のデータを、第2のデ
ータに変換する変換ステップとを備えるプログラムが記
録されていることを特徴とする。
【0037】本発明の第3のデータ処理装置は、第2の
データを選択するとともに、その選択された第2のデー
タに対して所定の位置関係にある、既に逆変換された第
1のデータを、基準データとして選択する選択手段と、
基準データの値ごとに生成され、第1および第2のデー
タが対応付けられた変換テーブルに基づいて、第2のデ
ータを、第1のデータに逆変換する逆変換手段とを備え
ることを特徴とする。
【0038】第3のデータ処理装置において、変換テー
ブルは、第1のデータのうちの所定の値のデータを基準
データとして、第1のデータのうちの、基準データに対
して所定の位置関係にあるものの度数分布を、基準デー
タの値ごとに生成し、その、基準データの値ごとの第1
のデータの度数分布に基づいて、基準データの値ごとに
生成されたものとすることができる。
【0039】第3のデータ処理装置において、変換テー
ブルは、第1のデータのうちの所定の値のデータを基準
データとして、第1のデータのうちの、基準データに対
して時間的または空間的に近い位置にあるものの度数分
布を、基準データの値ごとに生成し、その、基準データ
の値ごとの第1のデータの度数分布に基づいて、基準デ
ータの値ごとに生成されたものとすることができる。
【0040】第3のデータ処理装置において、変換テー
ブルは、第1のデータのうちの所定の値のデータを基準
データとして、第1のデータのうちの、基準データに対
して時間的または空間的に隣接するものの度数分布を、
基準データの値ごとに生成し、その、基準データの値ご
との第1のデータの度数分布に基づいて、基準データの
値ごとに生成されたものとすることができる。
【0041】第3のデータ処理装置において、変換テー
ブルは、基準データに対して度数分布が求められた各値
の第1のデータに対して、その度数の昇順または降順
に、第2のデータを割り当てることにより、基準データ
の値ごとに生成されたものとすることができる。
【0042】第3のデータ処理装置において、第1のデ
ータは、画像を構成する画素値とすることができる。
【0043】第3のデータ処理装置には、基準データの
値ごとの変換テーブルを記憶する記憶手段をさらに設け
ることができる。
【0044】第3のデータ処理装置には、基準データの
値ごとの変換テーブルを取得する取得手段をさらに設け
ることができる。
【0045】第3のデータ処理装置には、圧縮された第
2のデータを伸張する伸張手段をさらに設けることがで
きる。
【0046】本発明の第3のデータ処理方法は、第2の
データを選択するとともに、その選択された第2のデー
タに対して所定の位置関係にある、既に逆変換された第
1のデータを、基準データとして選択する選択ステップ
と、基準データの値ごとに生成され、第1および第2の
データが対応付けられた変換テーブルに基づいて、第2
のデータを、第1のデータに逆変換する逆変換ステップ
とを備えることを特徴とする。
【0047】本発明の第3の記録媒体は、第2のデータ
を選択するとともに、その選択された第2のデータに対
して所定の位置関係にある、既に逆変換された第1のデ
ータを、基準データとして選択する選択ステップと、基
準データの値ごとに生成され、第1および第2のデータ
が対応付けられた変換テーブルに基づいて、第2のデー
タを、第1のデータに逆変換する逆変換ステップとを備
えるプログラムが記録されていることを特徴とする。
【0048】本発明の第4のデータ処理装置は、第1の
データを選択するとともに、その選択された第1のデー
タに対して所定の位置関係にある他の第1のデータを、
基準データとして選択する選択手段と、基準データの値
ごとに生成され、第1および第2のデータが対応付けら
れた変換テーブルに基づいて、第1のデータを、第2の
データに変換する変換手段と、第2のデータの少なくと
も一部のデータの度数分布を求める度数分布算出手段
と、度数分布に応じて、一部のデータの中から、第3の
データにしたがって変更する変更対象データを決定する
とともに、変更対象データを変更する値である変更デー
タを決定する決定手段と、第3のデータにしたがって、
変更対象データを変更データに変更することにより、第
2のデータに、第3のデータに関連するデータを埋め込
む符号化手段とを備えることを特徴とする。
【0049】第4のデータ処理装置において、決定手段
には、一部のデータの中から、度数が最大のデータを、
変更対象データとして決定させることができる。
【0050】第4のデータ処理装置において、決定手段
には、第2のデータがとり得る値のうち、度数が0の値
を、変更データとして決定させることができる。
【0051】第4のデータ処理装置において、決定手段
には、複数の値を、変更データとして決定させることが
できる。
【0052】第4のデータ処理装置において、変換テー
ブルは、第1のデータのうちの所定の値のデータを基準
データとして、第1のデータのうちの、基準データに対
して所定の位置関係にあるものの度数分布を、基準デー
タの値ごとに生成し、その、基準データの値ごとの第1
のデータの度数分布に基づいて、基準データの値ごとに
生成されたものとすることができる。
【0053】第4のデータ処理装置において、変換テー
ブルは、第1のデータのうちの所定の値のデータを基準
データとして、第1のデータのうちの、基準データに対
して時間的または空間的に近い位置にあるものの度数分
布を、基準データの値ごとに生成し、その、基準データ
の値ごとの第1のデータの度数分布に基づいて、基準デ
ータの値ごとに生成されたものとすることができる。
【0054】第4のデータ処理装置において、変換テー
ブルは、第1のデータのうちの所定の値のデータを基準
データとして、第1のデータのうちの、基準データに対
して時間的または空間的に隣接するものの度数分布を、
基準データの値ごとに生成し、その、基準データの値ご
との第1のデータの度数分布に基づいて、基準データの
値ごとに生成されたものとすることができる。
【0055】第4のデータ処理装置において、変換テー
ブルは、基準データに対して度数分布が求められた各値
の第1のデータに対して、その度数の昇順または降順
に、第2のデータを割り当てることにより、基準データ
の値ごとに生成されたものとすることができる。
【0056】第4のデータ処理装置において、第1のデ
ータは、画像を構成する画素値とすることができる。
【0057】第4のデータ処理装置には、基準データの
値ごとの変換テーブルを記憶する記憶手段をさらに設け
ることができる。
【0058】第4のデータ処理装置において、基準デー
タの値ごとの変換テーブルを生成する生成手段をさらに
設けることができる。
【0059】本発明の第4のデータ処理方法は、第1の
データを選択するとともに、その選択された第1のデー
タに対して所定の位置関係にある他の第1のデータを、
基準データとして選択する選択ステップと、基準データ
の値ごとに生成され、第1および第2のデータが対応付
けられた変換テーブルに基づいて、第1のデータを、第
2のデータに変換する変換ステップと、第2のデータの
少なくとも一部のデータの度数分布を求める度数分布算
出ステップと、度数分布に応じて、一部のデータの中か
ら、第3のデータにしたがって変更する変更対象データ
を決定するとともに、変更対象データを変更する値であ
る変更データを決定する決定ステップと、第3のデータ
にしたがって、変更対象データを変更データに変更する
ことにより、第2のデータに、第3のデータに関連する
データを埋め込む符号化ステップとを備えることを特徴
とする。
【0060】本発明の第4の記録媒体は、第1のデータ
を選択するとともに、その選択された第1のデータに対
して所定の位置関係にある他の第1のデータを、基準デ
ータとして選択する選択ステップと、基準データの値ご
とに生成され、第1および第2のデータが対応付けられ
た変換テーブルに基づいて、第1のデータを、第2のデ
ータに変換する変換ステップと、第2のデータの少なく
とも一部のデータの度数分布を求める度数分布算出ステ
ップと、度数分布に応じて、一部のデータの中から、第
3のデータにしたがって変更する変更対象データを決定
するとともに、変更対象データを変更する値である変更
データを決定する決定ステップと、第3のデータにした
がって、変更対象データを変更データに変更することに
より、第2のデータに、第3のデータに関連するデータ
を埋め込む符号化ステップとを備えるプログラムが記録
されていることを特徴とする。
【0061】本発明の第5のデータ処理装置は、符号化
データの少なくとも一部のデータの度数分布を求める度
数分布算出手段と、度数分布に基づき、一部のデータの
中から、第3のデータにしたがって変更された変更対象
データと、その変更対象データを変更した値である変更
データとを決定する決定手段と、変更データを、変更対
象データに変更することにより、符号化データを、第2
のデータに復号するとともに、符号化データに埋め込ま
れた第3のデータを復号する復号手段と、第2のデータ
を選択するとともに、その選択された第2のデータに対
して所定の位置関係にある、既に逆変換された第1のデ
ータを、基準データとして選択する選択手段と、基準デ
ータの値ごとに生成され、第1および第2のデータが対
応付けられた変換テーブルに基づいて、第2のデータ
を、第1のデータに逆変換する逆変換手段とを備えるこ
とを特徴とする。
【0062】第5のデータ処理装置において、決定手段
には、符号化データの中から、度数の変化が不連続にな
っているデータを、変更対象データまたは変更データと
して決定させることができる。
【0063】第5のデータ処理装置において、決定手段
には、複数の値を、変更データとして決定させることが
できる。
【0064】第5のデータ処理装置において、変換テー
ブルは、第1のデータのうちの所定の値のデータを基準
データとして、第1のデータのうちの、基準データに対
して所定の位置関係にあるものの度数分布を、基準デー
タの値ごとに生成し、その、基準データの値ごとの第1
のデータの度数分布に基づいて、基準データの値ごとに
生成されたものとすることができる。
【0065】第5のデータ処理装置において、変換テー
ブルは、第1のデータのうちの所定の値のデータを基準
データとして、第1のデータのうちの、基準データに対
して時間的または空間的に近い位置にあるものの度数分
布を、基準データの値ごとに生成し、その、基準データ
の値ごとの第1のデータの度数分布に基づいて、基準デ
ータの値ごとに生成されたものとすることができる。
【0066】第5のデータ処理装置において、変換テー
ブルは、第1のデータのうちの所定の値のデータを基準
データとして、第1のデータのうちの、基準データに対
して時間的または空間的に隣接するものの度数分布を、
基準データの値ごとに生成し、その、基準データの値ご
との第1のデータの度数分布に基づいて、基準データの
値ごとに生成されたものとすることができる。
【0067】第5のデータ処理装置において、変換テー
ブルは、基準データに対して度数分布が求められた各値
の第1のデータに対して、その度数の昇順または降順
に、第2のデータを割り当てることにより、基準データ
の値ごとに生成されたものとすることができる。
【0068】第5のデータ処理装置において、第1のデ
ータは、画像を構成する画素値とすることができる。
【0069】第5のデータ処理装置には、基準データの
値ごとの変換テーブルを記憶する記憶手段をさらに設け
ることができる。
【0070】第5のデータ処理装置には、基準データの
値ごとの変換テーブルを取得する取得手段をさらに設け
ることができる。
【0071】本発明の第5のデータ処理方法は、符号化
データの少なくとも一部のデータの度数分布を求める度
数分布算出ステップと、度数分布に基づき、一部のデー
タの中から、第3のデータにしたがって変更された変更
対象データと、その変更対象データを変更した値である
変更データとを決定する決定ステップと、変更データ
を、変更対象データに変更することにより、符号化デー
タを、第2のデータに復号するとともに、符号化データ
に埋め込まれた第3のデータを復号する復号ステップ
と、第2のデータを選択するとともに、その選択された
第2のデータに対して所定の位置関係にある、既に逆変
換された第1のデータを、基準データとして選択する選
択ステップと、基準データの値ごとに生成され、第1お
よび第2のデータが対応付けられた変換テーブルに基づ
いて、第2のデータを、第1のデータに逆変換する逆変
換ステップとを備えることを特徴とする。
【0072】本発明の第5の記録媒体は、符号化データ
の少なくとも一部のデータの度数分布を求める度数分布
算出ステップと、度数分布に基づき、一部のデータの中
から、第3のデータにしたがって変更された変更対象デ
ータと、その変更対象データを変更した値である変更デ
ータとを決定する決定ステップと、変更データを、変更
対象データに変更することにより、符号化データを、第
2のデータに復号するとともに、符号化データに埋め込
まれた第3のデータを復号する復号ステップと、第2の
データを選択するとともに、その選択された第2のデー
タに対して所定の位置関係にある、既に逆変換された第
1のデータを、基準データとして選択する選択ステップ
と、基準データの値ごとに生成され、第1および第2の
データが対応付けられた変換テーブルに基づいて、第2
のデータを、第1のデータに逆変換する逆変換ステップ
とを備えるプログラムが記録されていることを特徴とす
る。
【0073】本発明の第1のデータ処理装置およびデー
タ処理方法、並びに記録媒体においては、第1のデータ
のうちの所定の値のデータを基準データとして、第1の
データのうちの、基準データに対して所定の位置関係に
あるものの度数分布が、基準データの値ごとに生成さ
れ、その基準データの値ごとの第1のデータの度数分布
に基づいて、基準データの値ごとに、変換テーブルが生
成される。
【0074】本発明の第2のデータ処理装置およびデー
タ処理方法、並びに記録媒体においては、第1のデータ
が選択されるとともに、その選択された第1のデータに
対して所定の位置関係にある他の第1のデータが、基準
データとして選択される。そして、基準データの値ごと
に生成され、第1および第2のデータが対応付けられた
変換テーブルに基づいて、第1のデータが、第2のデー
タに変換される。
【0075】本発明の第3のデータ処理装置およびデー
タ処理方法、並びに記録媒体においては、第2のデータ
が選択されるとともに、その選択された第2のデータに
対して所定の位置関係にある、既に逆変換された第1の
データが、基準データとして選択される。そして、基準
データの値ごとに生成され、第1および第2のデータが
対応付けられた変換テーブルに基づいて、第2のデータ
が、第1のデータに逆変換される。
【0076】本発明の第4のデータ処理装置およびデー
タ処理方法、並びに記録媒体においては、第1のデータ
が選択されるとともに、その選択された第1のデータに
対して所定の位置関係にある他の第1のデータが、基準
データとして選択される。さらに、基準データの値ごと
に生成され、第1および第2のデータが対応付けられた
変換テーブルに基づいて、第1のデータが、第2のデー
タに変換される。また、第2のデータの少なくとも一部
のデータの度数分布が求められ、その度数分布に応じ
て、一部のデータの中から、第3のデータにしたがって
変更する変更対象データが決定されるとともに、変更対
象データを変更する値である変更データが決定される。
そして、第3のデータにしたがって、変更対象データが
変更データに変更されることにより、第2のデータに、
第3のデータに関連するデータが埋め込まれる。
【0077】本発明の第5のデータ処理装置およびデー
タ処理方法、並びに記録媒体においては、符号化データ
の少なくとも一部のデータの度数分布が求められ、その
度数分布に基づき、一部のデータの中から、第3のデー
タにしたがって変更された変更対象データと、その変更
対象データを変更した値である変更データとが決定され
る。さらに、変更データが、変更対象データに変更され
ることにより、符号化データが、第2のデータに復号さ
れるとともに、符号化データに埋め込まれた第3のデー
タが復号される。その後、第2のデータが選択されると
ともに、その選択された第2のデータに対して所定の位
置関係にある、既に逆変換された第1のデータが、基準
データとして選択される。そして、基準データの値ごと
に生成され、第1および第2のデータが対応付けられた
変換テーブルに基づいて、第2のデータが、第1のデー
タに逆変換される。
【0078】
【発明の実施の形態】図1は、本発明を適用した画像変
換装置の一実施の形態の構成例を示している。
【0079】この画像変換装置においては、画像データ
が、隣接する画素どうしの差分値以上に、急峻で大きな
偏りを有する度数分布となるようなデータに変換される
ようになっている。
【0080】即ち、フレームメモリ1には、変換の対象
であるディジタル画像データが、例えば、1フレームご
とに供給されるようになっており、フレームメモリ1
は、そこに供給される画像データを、順次記憶する。
【0081】コードテーブル作成部2は、画像データを
構成する画素値を変換するのに用いるコードテーブル
を、画像データを構成する画素値が取り得る値ごとに作
成(生成)し、コードテーブル記憶部3に供給する。
【0082】なお、コードテーブル作成部2において
は、フレームメモリ1に記憶された各フレームごとの画
像データを用いて、そのフレームに使用するコードテー
ブルを作成することもできるし、コードテーブル作成用
にあらかじめ用意された画像データを用いて、すべての
フレームに共通に使用するコードテーブルを作成するこ
ともできる。
【0083】コードテーブル記憶部3は、コードテーブ
ル作成部2から供給されるコードテーブルを一時記憶す
る。
【0084】変換対象画素取得部4は、フレームメモリ
1に記憶されたフレームを構成する画素(画素値)を、
いわゆるラスタスキャン順に読み出し(取得し)、読み
出した画素を、コードテーブル記憶部3に記憶されたコ
ードテーブルにしたがって変換する対象(以下、適宜、
変換対象画素という)として、変換部6に供給する。
【0085】基準画素取得部5は、変換対象画素に対し
て所定の位置関係にある画素を、フレームメモリ1から
読み出し(取得し)、基準画素として、変換部6に出力
する。即ち、基準画素取得部5は、変換対象画素に対し
て空間的または時間的に隣接する画素等の、近い位置に
ある画素を、基準画素として、フレームメモリ1から読
み出し、変換部6に出力する。なお、本実施の形態で
は、基準画素取得部5は、例えば、変換対象画素の左隣
の画素を、基準画素として、フレームメモリ1から読み
出すものとする。
【0086】変換部6は、コードテーブル記憶部3に記
憶された、画素値が取り得る値ごとのコードテーブルの
うち、基準画素取得部5からの基準画素の画素値に対す
るものを参照し、そのコードテーブルにしたがって、変
換対象画素取得部4からの変換対象画素の画素値を変換
する。さらに、変換部6は、その変換後の画素値を、フ
レームメモリ7に供給する。
【0087】フレームメモリ7は、変換部6からの、変
換対象画素の変換後の画素値を、対応する位置のアドレ
スに記憶し、1フレーム分の画素値を記憶すると、その
ような画素値でなる画像(以下、適宜、変換画像とい
う)を出力する。
【0088】次に、図2は、図1のコードテーブル作成
部2の構成例を示している。
【0089】フレームメモリ11には、コードテーブル
の作成に用いる画像データであるコードテーブル作成用
画像データが供給されるようになっており、フレームメ
モリ11は、そのコードテーブル作成用画像データを記
憶する。
【0090】ここで、上述したように、コードテーブル
作成用画像データは、図1のフレームメモリ1に記憶さ
れた画像データであっても良いし、コードテーブルの作
成用にあらかじめ用意された画像データであっても良
い。
【0091】画素選択部12は、フレームメモリ11に
記憶された画像データのフレームを構成する画素のう
ち、ある画素値のものを、基準画素として選択する。さ
らに、画素選択部12は、その選択した基準画素につい
て、図1の変換対象画素取得部4が取得する変換対象画
素と、その変換対象画素に対して、基準画素取得部5が
取得する基準画素との位置関係が成立する画素を、フレ
ームメモリ11から、さらに選択する。
【0092】即ち、本実施の形態では、上述したよう
に、基準画素取得部5は、変換対象画素取得部4が取得
する変換対象画素に対して、その左隣の画素を、基準画
素として取得する。従って、画素選択部12は、図3に
示すように、自身が選択した基準画素に対して、その右
隣の画素を選択する。このように、画素選択部12は、
図1の変換対象画素選択部4が変換対象画素として取得
する画素に相当する画素を選択する。
【0093】ここで、画素選択部12が、基準画素に対
して選択する、変換対象画素に相当する画素を、以下、
適宜、選択画素という。
【0094】画素選択部12において選択された基準画
素と、その基準画素に対する選択画素は、ヒストグラム
作成部13に供給されるようになっている。
【0095】ヒストグラム作成部13は、図4に示すよ
うに、基準画素に対して、画素選択部12が選択する選
択画素の画素値(例えば、輝度値)の度数分布(ヒスト
グラム)を、基準画素の画素値ごとに作成し、コード生
成部14に供給する。
【0096】コード生成部14は、ヒストグラム作成部
13から供給される、基準画素の画素値ごとの選択画素
の度数分布に基づいて、基準画素の画素値ごとに、選択
画素の画素値と、その画素値に割り当てる割当コードと
を対応付けたコードテーブルを生成し、コードテーブル
記憶部3(図1)に供給する。
【0097】ここで、コード生成部14において、選択
画素の度数分布に基づいて生成されるコードテーブルに
ついて説明する。
【0098】図5は、実際の画像を用いて求めた選択画
素の度数分布を示している。
【0099】即ち、図5は、画素値が8ビットで表現さ
れる画像において、画素値が20の画素を基準画素とし
たときの、その右隣の画素である選択画素の画素値の度
数分布と、画素値が128の画素を基準画素としたとき
の、その右隣の画素である選択画素の画素値の度数分布
とを示している。
【0100】図5から、ある画素値の基準画素の右隣の
画素である選択画素の画素値の度数分布は、一様な分布
ではなく、不均一な分布となり、さらに、基準画素の画
素値を中心とする左右対称の分布にはならない(ことが
多い)。
【0101】このため、ある画素から、その左隣の画素
(本実施の形態では、基準画素)を減算して得られる差
分値が、必ずしも、最適な偏りを有するとは限らない。
【0102】即ち、例えば、いま、ある画素値の基準画
素の右隣の画素(選択画素)の画素値の度数分布が、図
6(A)に示すようであったとする。ここで、図6
(A)において、横軸は、基準画素の画素値を基準とす
る、その右隣の画素の画素値を表し、即ち、基準画素の
右隣の画素から、基準画素を減算して得られる差分値を
表し、縦軸は、その差分値の度数(頻度)を表す。
【0103】画素値を、その画素の左隣の画素(基準画
素)との差分値で表現するということは、その差分値の
絶対値が小さい方が度数が高く、差分値の絶対値が大き
い方が度数が低いことを前提として、各画素値に対し
て、その差分値の絶対値の昇順(または降順)に、コー
ドを割り当てることに相当する。
【0104】従って、差分値による表現では、例えば、
図6(B)に示すように、差分値が0の画素値には、コ
ード0が、差分値が+1の画素値には、コード1が、差
分値が−1の画素値には、コード2が、差分値が+2の
画素値には、コード3が、差分値が−2の画素値には、
コード3が、・・・、それぞれ割り当てられる。
【0105】この場合、割り当てられたコード(割当コ
ード)を、横軸にした度数分布は、図6(C)に示すよ
うになり、マクロ的には(全体としては)、コードが大
きくなるにつれて、度数が減少するような分布となる
が、ミクロ的には、度数は、単調減少せず、多少の凹凸
をもったものとなる。この凹凸は、図6(A)に示した
度数分布において、差分値の絶対値が小さい方(大きい
方)が、必ずしも度数が高く(低く)なるとはならない
ことに起因する。
【0106】このように、ある画素値の基準画素の右隣
の画素(選択画素)について、基準画素との差分値に基
づいて割り当てた割当コードの度数分布は、図6(C)
に示すような凹凸をもったものとなることから、他の画
素値の基準画素の右隣の画素についての割当コードの度
数分布も、同様に、凹凸をもったものとなる。
【0107】従って、画像全体についての差分値に基づ
く割当コードの度数分布は、マクロ的には、コードが大
きくなるにつれて度数が減少する、各画素値の基準画素
に対する度数分布を加算したものとなるから、全体とし
ては、ある程度急峻で、かつある程度大きな偏りを有す
る分布となる。しかしながら、画像全体についての差分
値に基づく割当コードの度数分布は、ミクロ的には、上
述したような凹凸をもった、各画素値の基準画素に対す
る度数分布を加算したものであるから、その急峻さおよ
び偏りは、凹凸の影響で、いわば鈍ったものとなる。
【0108】そこで、コード生成部14は、度数分布
が、より急峻で、かつ、より偏りを有するものとなるよ
うに、各画素値に、次のような割当コードを割り当てる
コードテーブルを生成するようになっている。
【0109】即ち、例えば、いま、ある画素値の基準画
素の右隣の画素(選択画素)の画素値の度数分布とし
て、図6(A)と同様の図7(A)に示すものが、ヒス
トグラム作成部13から、コード生成部14に供給され
たとする。
【0110】この場合、コード生成部14は、ヒストグ
ラム作成部13からの度数分布に基づいて、選択画素の
各画素値(基準画素を基準とする画素値)に対して、そ
の画素値の度数の昇順(または降順)に、コードを割り
当てる。
【0111】従って、図7(A)に示した度数分布にお
いては、画素値(基準画素を基準とする画素値)が、
0,+1,+2,−1,+3,−2,+4,+5,−
3,−4(−5),・・・の順で、度数が小さくなって
いるから、コード生成部14では、図7(B)に示すよ
うに、各画素値に対して、そのような順番で、例えば、
0からの整数値のコードが割り当てられたコードテーブ
ルが作成される。
【0112】この場合、割り当てられたコード(割当コ
ード)を、横軸にした度数分布は、図7(C)に示すよ
うに、単調減少の分布となる。
【0113】同様に、他の画素値の基準画素の右隣の画
素(選択画素)について、基準画素を基準とする画素値
の度数分布に基づいて割り当てた割当コードの度数分布
も、図7(C)に示すような単調減少の分布となる。
【0114】従って、この場合、画像全体の割当コード
の度数分布は、上述したような単調減少の各度数分布を
加算したものとなるから、図6において差分値表現につ
いて説明した場合に比較して、より急峻で、かつより大
きな偏りを有する分布となる。
【0115】以上のように、基準画素の右隣の画素の画
素値の度数、つまり、画素値の存在確率に基づいて、そ
の画素値に割り当てるコードを決定し、そのようなコー
ドに変換することで、コードの度数分布は、より急峻
で、かつより大きな偏りを有するものとなる。
【0116】その結果、図7(B)に示したコードテー
ブルに基づいて、画素値を割当コードに変換した画素
(以下、適宜、変換画素という)で構成される画像(変
換画像)は、より高い圧縮率で圧縮することが可能とな
る。
【0117】次に、図8のフローチャートを参照して、
図1の画像変換装置で行われる、画像を変換画像に変換
する変換処理について説明する。
【0118】フレームメモリ1には、変換対象の画像
が、順次供給されて記憶され、また、コードテーブル作
成部2には、コードテーブル作成用画像が供給される。
なお、ここでは、例えば、フレームメモリ1に記憶され
た、変換対象の画像が、その画像を変換するためのコー
ドテーブルを作成するのに用いるコードテーブル作成用
画像として供給されるものとする。
【0119】コードテーブル作成部2は、ステップS1
において、フレームメモリ1に記憶された、いま変換の
対象となっているフレームである注目フレームの画像を
用いて、コードテーブル作成処理を行い、これにより、
基準画素となる画素がとり得る各画素値ごとのコードテ
ーブルを作成する。この各画素値ごとのコードテーブル
は、コードテーブル記憶部3に供給されて記憶され、ス
テップS2に進む。
【0120】ステップS2では、変換対象画素取得部4
は、フレームメモリ1の注目フレームを構成する画素の
うち、ラスタスキャン順で、まだ、変換対象画素とされ
ていない画素を、変換対象画素として読み出し、変換部
6に供給する。さらに、ステップS2では、基準画素取
得部5は、フレームメモリ1から、変換対象画素の左隣
の画素を、基準画素として読み出し、変換部6に供給す
る。
【0121】そして、ステップS3に進み、変換部6
は、コードテーブル記憶部3に記憶された、画素値が取
り得る値ごとのコードテーブルのうち、基準画素取得部
5からの基準画素の画素値に対するものを参照し、その
コードテーブルにしたがって、変換対象画素取得部4か
らの変換対象画素の画素値を、その画素値に対応付けら
れている割当コードに変換して、ステップS4に進む。
ステップS4では、変換部6は、画素値を割当コードに
変換した変換対象画素、即ち、変換画素を、フレームメ
モリ7に供給して、対応する位置のアドレスに記憶させ
る。
【0122】その後、ステップS5に進み、注目フレー
ムを構成するすべての画素を、変換対象画素として、そ
の画素値の変換を行ったかどうかが判定される。ステッ
プS5において、注目フレームを構成する画素のすべて
を、変換対象画素として、その画素値の変換を、まだ行
っていないと判定された場合、ステップS2に戻り、以
下、同様の処理が繰り返される。
【0123】また、ステップS5において、注目フレー
ムを構成する画素のすべてを、変換対象画素として、そ
の画素値の変換を行ったと判定された場合、即ち、フレ
ームメモリ7に、注目フレームに対応する変換画像が記
憶された場合、フレームメモリ7から変換画像が読み出
されるとともに、コードテーブル記憶部3に記憶され
た、その変換画像を得るのに用いたコードテーブル(各
画素値ごとのコードテーブルのセット)が読み出されて
出力される。
【0124】そして、ステップS6に進み、フレームメ
モリ1に、注目フレームの次のフレームが記憶されてい
るかどうかが判定される。ステップS6において、注目
フレームの次のフレームが記憶されていると判定された
場合、その、次のフレームを、新たに注目フレームとし
て、ステップS1に戻り、以下、同様の処理が繰り返さ
れる。
【0125】また、ステップS6において、フレームメ
モリ1に、注目フレームの次のフレームが記憶されてい
ないと判定された場合、処理を終了する。
【0126】なお、図8のフローチャートによれば、あ
るフレームの画像が変換画像に変換されるごとに、その
変換に用いるコードテーブルが作成されるから、各フレ
ームごとに、そのフレームに対するコードテーブルが得
られることになる。
【0127】但し、コードテーブルの作成は、例えば、
2フレーム以上の画像ごとに作成することが可能であ
る。
【0128】また、コードテーブルは、所定の画像を用
いて、あらかじめ作成しておき、コードテーブル記憶部
3に記憶させておくことも可能である。この場合、図1
の画像変換装置において、コードテーブル作成部2は不
要となる(従って、図8のステップS1の処理も不要で
ある)。さらに、この場合、一連の画像を変換するの
に、1セットのコードテーブルがあれば済むことにな
る。
【0129】次に、図9のフローチャートを参照して、
図8のステップS1で行われる、コードテーブル作成部
2(図2)によるコードテーブル作成処理について、さ
らに説明する。
【0130】フレームメモリ11には、コードテーブル
作成用画像データが供給されて記憶される。
【0131】そして、ステップS11において、画素選
択部12は、画像データを構成する画素値が取り得る値
のうちの1つを、基準画素の画素値として設定し、ステ
ップS12に進む。ステップS12では、画素選択部1
2は、フレームメモリ11のコードテーブル作成用画像
データから、ステップS11で設定された画素値(以
下、適宜、設定画素値という)を有する画素を、基準画
素として検索し、その基準画素の右隣の画素を、選択画
素として選択して、ヒストグラム作成部13に供給す
る。
【0132】ヒストグラム作成部13は、ステップS1
3において、画素選択部12からの選択画素の画素値の
度数分布(ヒストグラム)を作成し、コード生成部14
に供給する。コード生成部14は、ステップS14にお
いて、ヒストグラム作成部13からの度数分布に基づい
て、いま基準画素となっている画素値(設定画素値)に
対するコードテーブルを、図7で説明したようにして作
成する。
【0133】即ち、コード生成部14は、ヒストグラム
作成部13からの度数分布に基づき、基準画素の右隣の
画素(選択画素)の各画素値(基準画素を基準とする画
素値)に対して、その画素値の度数の昇順に、コードを
割り当て、これにより、いま基準画素となっている画素
値(設定画素値)に対するコードテーブルを作成する。
【0134】そして、ステップS15に進み、画素選択
部12は、画像データを構成する画素値が取り得る値の
すべてを、設定画素値として処理を行ったかどうかを判
定する。ステップS15において、画像データを構成す
る画素値が取り得る値のすべてを、設定画素値として、
まだ、処理を行っていないと判定された場合、ステップ
S11に戻り、画素選択部12において、画像データを
構成する画素値が取り得る値のうちの、まだ設定画素値
とされていない画素値の1つが、新たな設定画素値とさ
れ、以下、同様の処理が繰り返される。
【0135】一方、ステップS15において、画像デー
タを構成する画素値が取り得る値のすべてを、設定画素
値として処理を行ったと判定された場合、即ち、画像デ
ータを構成する画素値が取り得る値のすべてに対して、
コードテーブルが得られた場合、コード生成部14は、
そのコードテーブルを、コードテーブル記憶部3(図
1)に出力して、リターンする。
【0136】なお、図1の画像変換装置において(後述
する図10の画像逆変換装置においても同様)、フレー
ムの左端または右端の画素の左隣または右隣の画素が必
要な場合は、その左隣または右隣の画素は、例えば、左
端または右端の画素と同一の画素値を有するものとし
て、あるいは、所定の画素値(例えば、0など)を有す
るものとして、処理が行われる。
【0137】次に、図10は、図1の画像変換装置が出
力する変換画像を、元の画像に逆変換する画像逆変換装
置の一実施の形態の構成例を示している。
【0138】図1の画像変換装置が出力する変換画像と
コードテーブルは、フレームメモリ23とコードテーブ
ル取得部21に、それぞれ供給されるようになってい
る。
【0139】コードテーブル取得部21は、そこに供給
される各画素値ごとのコードテーブルを取得し、コード
テーブル記憶部22に供給する。コードテーブル記憶部
22は、コードテーブル取得部21からのコードテーブ
ルを記憶する。
【0140】フレームメモリ23は、そこに供給される
変換画像を、例えば、1フレーム単位で順次記憶する。
逆変換対象画素取得部24は、フレームメモリ23に記
憶された変換画像を構成する変換画素を、例えば、ラス
タスキャン順に、順次、逆変換の対象(以下、適宜、逆
変換対象画素という)として取得し、逆変換部25に供
給する。
【0141】逆変換部25には、逆変換対象画素取得部
24から逆変換対象画素が供給される他、基準画素取得
部27から、基準画素が供給されるようになっている。
逆変換部25は、コードテーブル記憶部22に記憶され
た、画素値が取り得る値ごとのコードテーブルのうち、
基準画素取得部27からの基準画素の画素値に対するも
のを参照し、そのコードテーブルにしたがって、逆変換
対象画素取得部24からの逆変換対象画素の画素値とし
ての割当コードを、元の画素値に逆変換する。さらに、
逆変換部25は、その逆変換後の画素値を、フレームメ
モリ26に供給する。
【0142】フレームメモリ26は、逆変換部25から
の、逆変換された画素の画素値(元の画素値)を、対応
する位置のアドレスに記憶し、1フレーム分の画素値を
記憶すると、即ち、元の画像を復元すると、その復元し
た元の画像を出力する。
【0143】基準画素取得部27は、フレームメモリ2
6に記憶された、既に逆変換された画素のうち、逆変換
対象画素が、変換対象画素とされた場合に、図1の画像
変換装置において基準画素とされる画素を取得し、これ
を基準画素として、逆変換部25に供給する。即ち、本
実施の形態では、基準画素取得部27は、フレームメモ
リ26に記憶された、既に逆変換された画素のうち、逆
変換対象画素の左隣の画素を、基準画素として取得し、
逆変換部25に供給する。
【0144】なお、本実施の形態では、逆変換対象画素
取得部24は、フレームメモリ23に記憶された変換画
像を構成する変換画素を、ラスタスキャン順に、逆変換
対象画素として取得するので、その逆変換対象画素の左
隣の画素は、既に、逆変換され、元の画素に復元され
て、フレームメモリ26に記憶されている。
【0145】次に、図11のフローチャートを参照し
て、図10の画像逆変換装置で行われる、変換画像を、
元の画像に逆変換する逆変換処理について説明する。
【0146】図1の画像変換装置が出力する変換画像と
各画素値ごとのコードテーブルが供給されると、ステッ
プS21において、フレームメモリ23は、その変換画
像を記憶し、コードテーブル取得部21は、変換画像と
ともに供給されるコードテーブルを取得して、コードテ
ーブル記憶部22に供給する。コードテーブル記憶部2
2では、コードテーブル取得部21からのコードテーブ
ルが記憶される。
【0147】そして、ステップS22に進み、逆変換対
象画素取得部24において、フレームメモリ23に記憶
された変換画像を構成する変換画素のうち、ラスタスキ
ャン順で、まだ、逆変換対象画素とされていないもの
が、逆変換対象画素として読み出され、逆変換部25に
供給される。さらに、ステップS22では、基準画素取
得部27において、フレームメモリ26に記憶された、
既に逆変換された画素のうち、逆変換対象画素の左隣の
画素が、基準画素として取得され、逆変換部25に供給
される。
【0148】逆変換部25は、ステップS23におい
て、コードテーブル記憶部22に記憶された、画素値が
取り得る値ごとのコードテーブルのうち、基準画素取得
部27からの基準画素の画素値に対するものを参照し、
そのコードテーブルにしたがって、逆変換対象画素取得
部24からの逆変換対象画素の画素値としての割当コー
ドを、元の画素値に逆変換する。そして、ステップS2
4において、逆変換部25は、その逆変換後の画素値
を、フレームメモリ26に供給し、対応する位置のアド
レスに記憶させて、ステップS25に進む。
【0149】ステップS25では、逆変換対象画素取得
部24において、フレームメモリ23に記憶された変換
画像を構成するすべての画素を、逆変換対象画素とし
て、その画素値の逆変換を行ったかどうかが判定され
る。ステップS25において、変換画像を構成する画素
のすべてを、逆変換対象画素として、その画素値の変換
を、まだ行っていないと判定された場合、ステップS2
2に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0150】また、ステップS25において、変換画像
を構成する画素のすべてを、逆変換対象画素として、そ
の画素値の逆変換を行ったと判定された場合、即ち、フ
レームメモリ26に、変換画像を逆変換した元の画像が
記憶された場合、フレームメモリ26から、その元の画
像が読み出され、処理を終了する。
【0151】なお、図11のフローチャートにしたがっ
た逆変換処理は、画像逆変換装置に対して、変換画像と
各画素値ごとのコードテーブルが供給されるごとに行わ
れる。
【0152】また、ここでは、図10の画像逆変換装置
に対して、変換画像とともに、コードテーブルが供給さ
れるものとしたが、図1の画像変換装置において、上述
したように、コードテーブルを、あらかじめ作成してお
き、コードテーブル記憶部3に記憶させておく場合に
は、図10の画像逆変換装置においても、それと同一の
コードテーブルを、コードテーブル記憶部22に記憶さ
せておくようにすることができる。この場合、図10の
画像逆変換装置は、コードテーブル取得部21を設けず
に構成することができる。
【0153】次に、上述したように、図1の画像変換装
置が出力する変換画像は、それを構成する画素値である
割当コードが、急峻で、かつ大きな偏りを有する分布と
なることから、ハフマン符号化等のエントロピー符号化
することで、高い圧縮率で圧縮することが可能となる。
【0154】そこで、図12は、画像を、そのように圧
縮して伝送する画像伝送システムの一実施の形態の構成
例を示している。
【0155】この画像伝送システムは、画像データの圧
縮を行う圧縮装置31と、圧縮された画像データを、元
の画像データに伸張する伸張装置34とから構成されて
いる。
【0156】圧縮装置31は、画像変換装置41、エン
トロピー符号化部42、およびマルチプレクサ43で構
成されている。
【0157】画像変換装置41は、図1に示した画像変
換装置と同様に構成され、圧縮対象の画像データを、上
述したようにして、変換画像に変換し、コードテーブル
とともに、エントロピー符号化部42に出力する。エン
トロピー符号化部42は、変換画像と、コードテーブル
それぞれに対して、ハフマン符号化等のエントロピー符
号化処理を施すことで、その圧縮を行い、マルチプレク
サ43に出力する。
【0158】ここで、上述したように、変換画像は、そ
れを構成する画素値である割当コードが、急峻で、かつ
大きな偏りを有する分布となることから、エントロピー
符号化部42では、高圧縮が実現される。
【0159】マルチプレクサ43は、エントロピー符号
化部42からの圧縮された変換画像とコードテーブルと
が多重化され、その多重化の結果得られたデータは、例
えば、地上波、衛星回線、CATV(Cable Televisio
n)網、インターネット、公衆回線などでなる伝送媒体
32を介して伝送され、あるいは、また、例えば、半導
体メモリ、光磁気ディスク、磁気ディスク、光ディス
ク、磁気テープ、相変化ディスクなどでなる記録媒体3
3に記録され、伸張装置34に提供される。
【0160】伸張装置34は、デマルチプレクサ44、
エントロピー復号部45、および画像逆変換装置46で
構成されている。
【0161】デマルチプレクサ44は、伝送媒体32ま
たは記録媒体33を介して提供されるデータを受信し、
そのデータを、エントロピー符号化された変換画像とコ
ードテーブルとに分離して、エントロピー復号部45に
供給する。エントロピー復号部45は、デマルチプレク
サ44の出力を、元の変換画像とコードテーブルにそれ
ぞれ復号し、画像逆変換装置46に供給する。
【0162】画像逆変換装置46は、図10の画像逆変
換装置と同様に構成され、上述したように、そこに供給
される変換画像を、同じくそこに供給されるコードテー
ブルを用いて、元の画像に逆変換して出力する。
【0163】次に、上述のように、画像を、その画素値
が、急峻で、かつ大きな偏りを有する分布となるものに
変換し、その逆変換を行う方法は、本件出願人が先に提
案した、例えば、特願平11−284199号等に開示
されている埋め込み符号化/復号を行う場合に適用する
ことができる。
【0164】そこで、図13は、本件出願人が先に提案
した画像伝送システムの構成例を示している。
【0165】この画像伝送システムは、符号化装置11
0および復号装置120で構成されており、符号化装置
110は、符号化対象としての、例えば、画像を符号化
して符号化データを出力し、復号装置120は、その符
号化データを、元の画像に復号するようになされてい
る。
【0166】即ち、画像データベース101は、符号化
すべきディジタル画像データを記憶している。そして、
画像データベース101からは、そこに記憶されている
画像が読み出され、埋め込み符号化器103に供給され
る。
【0167】また、付加情報データベース102は、符
号化対象の画像に埋め込むべき情報としての付加情報
(ディジタルデータ)を記憶している。そして、付加情
報データベース102からも、そこに記憶されている付
加情報が読み出され、埋め込み符号化器103に供給さ
れる。
【0168】埋め込み符号化器103では、画像データ
ベース101からの画像、および付加情報データベース
102からの付加情報が受信される。さらに、埋め込み
符号化器103は、画像データベース101からの画像
が有するエネルギの偏りを利用して復号を行うことがで
きるように、その画像を、付加情報データベース102
からの付加情報にしたがって符号化して出力する。即
ち、埋め込み符号化器103は、画像が有するエネルギ
の偏りを利用して復号を行うことができるように、画像
に付加情報を埋め込むことで、その画像を符号化し、符
号化データを出力する。埋め込み符号化器103が出力
する符号化データは、例えば、半導体メモリ、光磁気デ
ィスク、磁気ディスク、光ディスク、磁気テープ、相変
化ディスクなどでなる記録媒体104に記録され、ある
いは、また、例えば、地上波、衛星回線、CATV(Ca
ble Television)網、インターネット、公衆回線などで
なる伝送媒体105を介して伝送され、復号装置120
に提供される。
【0169】復号装置120は、埋め込み復号器106
で構成され、そこでは、記録媒体104または伝送媒体
105を介して提供される符号化データが受信される。
さらに、埋め込み復号器106は、その符号化データ
を、画像が有するエネルギの偏りを利用して、元の画像
および付加情報に復号する。復号された画像は、例え
ば、図示せぬモニタに供給されて表示される。
【0170】なお、付加情報としては、例えば、元の画
像に関連するテキストデータや、音声データ、その画像
を縮小した縮小画像等は勿論、元の画像に無関係なデー
タも用いることができる。
【0171】次に、図13の埋め込み符号化器103に
おける符号化(埋め込み符号化)、および埋め込み復号
器106における復号(埋め込み復号)の原理について
説明する。
【0172】一般に、情報と呼ばれるものは、エネルギ
(エントロピー)の偏り(普遍性)を有し、この偏り
が、情報(価値ある情報)として認識される。即ち、例
えば、ある風景を撮影して得られる画像が、そのような
風景の画像であると人によって認識されるのは、画像
(画像を構成する各画素の画素値など)が、その風景に
対応したエネルギの偏りを有するからであり、エネルギ
の偏りがない画像は、雑音等にすぎず、情報としての利
用価値はない。
【0173】従って、価値ある情報に対して、何らかの
操作を施し、その情報が有する本来のエネルギの偏り
を、いわば破壊した場合でも、その破壊されたエネルギ
の偏りを元に戻すことで、何らかの操作が施された情報
も、元の情報に戻すことができる。即ち、情報を符号化
して得られる符号化データは、その情報が有する本来の
エネルギの偏りを利用して、元の価値ある情報に復号す
ることができる。
【0174】ここで、情報が有するエネルギ(の偏り)
を表すものとしては、例えば、相関性、連続性、相似性
などがある。
【0175】情報の相関性とは、その情報の構成要素
(例えば、画像であれば、その画像を構成する画素やラ
インなど)どうしの相関(例えば、自己相関や、ある構
成要素と他の構成要素との距離など)を意味する。例え
ば、画像の相関性を表すものとしては、画像のライン間
の相関があり、この相関を表す相関値としては、例え
ば、2つのラインにおける、対応する各画素値の差分の
2乗和等を用いることができる(この場合、相関値が小
さいことは、ライン間の相関が大きいことを表し、相関
値が大きいことは、ライン間の相関が小さいことを表
す)。
【0176】即ち、例えば、いま、図14に示すような
Hラインを有する画像があった場合に、その上から1行
目のライン(第1ライン)と、他のラインとの相関は、
一般に、図15(A)に示すように、第1ラインとの距
離が近いライン(図14における画像の上側のライン)
ほど、第Mラインについての相関として示すように大き
くなり、第1ラインとの距離が遠いライン(図14にお
ける画像の下側のライン)ほど、第Nラインについての
相関として示すように小さくなる。従って、第1ライン
から近いほど、第1ラインとの相関が大きくなり、遠い
ほど相関が小さくなるという相関の偏りがある。
【0177】そこで、いま、図14の画像において、第
1ラインから比較的近い第Mラインと、第1ラインから
比較的遠い第Nラインとの画素値を入れ替える操作を行
い(1<M<N≦H)、その入れ替え後の画像につい
て、第1ラインと、他のラインとの相関を計算値する
と、それは、例えば、図15(B)に示すようになる。
【0178】即ち、入れ替え後の画像では、第1ライン
から近い第Mライン(入れ替え前の第Nライン)との相
関が小さくなり、第1ラインから遠い第Nライン(入れ
替え前の第Mライン)との相関が大きくなる。
【0179】従って、図15(B)では、第1ラインか
ら近いほど相関が大きくなり、遠いほど相関が小さくな
るという相関性の偏りが破壊されている。しかしなが
ら、画像については、一般に、第1ラインから近いほど
相関が大きくなり、遠いほど相関が小さくなるという相
関性の偏りを利用することにより、破壊された相関性の
偏りを復元することができる。即ち、図15(B)にお
いて、第1ラインから近い第Mラインとの相関が小さ
く、第1ラインから遠い第Nラインとの相関が大きいの
は、画像が有する本来の相関性の偏りからすれば、明ら
かに不自然であり(おかしく)、第Mラインと第Nライ
ンとは入れ替えるべきである。そして、図15(B)に
おける第Mラインと第Nラインとを入れ替えることで、
図15(A)に示すような本来の相関性の偏りを有する
画像、即ち、元の画像を復号することができる。
【0180】ここで、図14および図15で説明した場
合においては、ラインの入れ替えが、画像の符号化を行
うこととなる。また、その符号化に際し、埋め込み符号
化器103では、例えば、何ライン目を移動するかや、
どのラインどうしを入れ替えるかなどが、付加情報にし
たがって決定されることになる。一方、埋め込み復号器
106では、符号化後の画像、即ち、ラインの入れ替え
られた画像を、その相関を利用して、ラインを元の位置
に入れ替えることにより、元の画像に戻すことが、画像
を復号することとなる。さらに、その復号に際し、埋め
込み復号器106において、例えば、何ライン目を移動
したかや、どのラインどうしを入れ替えたかなどを検出
することが、画像に埋め込まれた付加情報を復号するこ
とになる。
【0181】次に、情報の連続性についてであるが、例
えば、画像のある1ラインについて注目した場合に、そ
の注目ラインにおいて、図16(A)に示すような、画
素値の変化パターンが連続している波形が観察されたと
すると、その注目ラインと離れた他のラインでは、注目
ラインとは異なる画素値の変化パターンが観察される。
従って、注目ラインと、その注目ラインと離れた他のラ
インとにおいては、画素値の変化パターンが異なり、連
続性においても偏りがある。即ち、画像のある部分の画
素値の変化パターンに注目すると、その注目部分に隣接
する部分には、同様の画素値の変化パターンが存在し、
注目部分から離れるにつれて、異なる画素値の変化パタ
ーンが存在するという連続性の偏りがある。
【0182】そこで、いま、図16(A)に示した、画
像のあるラインにおける、画素値の変化パターンが連続
している波形の一部を、例えば、図16(B)に示すよ
うに、離れたラインにおける波形の一部と入れ替える。
【0183】この場合、画像の連続性の偏りが破壊され
る。しかしながら、近接する部分の画素値の変化パター
ンは連続しており、離れるほど、画素値の変化パターン
が異なるという連続性の偏りを利用することにより、破
壊された連続性の偏りを復元することができる。即ち、
図16(B)において、波形の一部の画素値の変化パタ
ーンが、他の部分の画素値の変化パターンに比較して大
きく異なっているのは、波形が有する本来の連続性の偏
りからすれば、明らかに不自然であり、他の部分の画素
値の変化パターンと異なっている部分は、他の部分の画
素値の変化パターンと同様の波形に入れ替えるべきであ
る。そして、そのような入れ替えを行うことで、連続性
の偏りが復元され、これにより、図16(B)に示した
波形から、図16(A)に示した元の波形を復号するこ
とができる。
【0184】ここで、図16で説明した場合において
は、波形の一部を、その周辺の画素値の変化パターンと
は大きく異なる画素値の変化パターンの波形に入れ替え
ることが、画像の符号化を行うこととなる。また、その
符号化に際し、埋め込み符号化器103では、例えば、
波形のどの部分の画素値の変化パターンを入れ替えるの
かや、画素値の変化パターンをどの程度大きく変化させ
るのかなどが、付加情報にしたがって決定されることに
なる。一方、埋め込み復号器106では、符号化後の信
号、即ち、大きく異なる画素値の変化パターンを一部に
有する波形を、周辺の画素値の変化パターンは連続して
おり、離れるほど、画素値の変化パターンが異なるとい
う連続性の偏りを利用して、元の波形に戻すことが、そ
の元の波形を復号することとなる。さらに、その復号に
際し、埋め込み復号器106において、例えば、波形の
どの部分の画素値の変化パターンが大きく変化していた
のかや、画素値の変化パターンがどの程度大きく変化し
ていたのかなどを検出することが、埋め込まれた付加情
報を復号することになる。
【0185】次に、情報の相似性についてであるが、例
えば、風景を撮影した画像等の一部は、画像のフラクタ
ル性(自己相似性)を利用して生成することができるこ
とが知られている。即ち、例えば、図17(A)に示す
ような、海と森を撮影した画像においては、海全体の画
素値の変化パターンと、その海の一部の画素値の変化パ
ターンとの相似性は高いが、それらの変化パターンと、
海から離れた森の画素値の変化パターンとの相似性は低
いという相似性の偏りがある。ここで、画像の相似性
は、上述のように画素値の変化パターンを比較して考え
るのではなく、エッジ形状を比較して考えても良い。
【0186】そこで、いま、図17(A)に示した海の
一部と、森の一部とを入れ替える。
【0187】この場合、画像の相似性の偏りが破壊さ
れ、図17(B)に示すような画像が得られる。しかし
ながら、近接する部分の画素値の変化パターンは相似性
が高く、離れるほど、画素値の変化パターンの相似性が
低くなるという相似性の偏りを利用することにより、破
壊された相似性の偏りを復元することができる。即ち、
図17(B)において、海の画像の一部が、海と相似性
の低い森の画像の一部になっていること、および森の画
像の一部が、森と相似性の低い海の画像の一部となって
いることは、画像が有する本来の相似性の偏りからすれ
ば、明らかに不自然である。具体的には、図17(B)
において、海の画像の中の、森の画像の一部についての
相似性は、海の他の部分についての相似性に比較して極
端に低くなっており、また、森の画像の中の、海の画像
の一部についての相似性も、森の他の部分についての相
似性に比較して極端に低くなっている。
【0188】従って、画像が本来有する相似性の偏りか
らすれば、海の画像の一部となっている、森の画像の一
部と、森の画像の一部となっている、海の画像の一部と
は入れ替えるべきである。そして、そのような入れ替え
を行うことで、画像の相似性の偏りが復元され、これに
より、図17(B)に示した画像から、図17(A)に
示した元の画像を復号することができる。
【0189】ここで、図17で説明した場合において
は、海の画像の一部と、森の画像の一部とを入れ替える
ことが、画像の符号化を行うこととなる。また、その符
号化に際し、埋め込み符号化器103では、例えば、海
の画像のどの部分(画面上の位置)と、森の画像のどの
部分とを入れ替えるのかなどが、付加情報にしたがって
決定されることになる。一方、埋め込み復号器では、符
号化後の信号、即ち、海の一部が、森の一部となってい
るとともに、森の一部が、海の一部となっている画像
を、周辺の画素値の変化パターンの相似性は高く、離れ
るほど、画素値の変化パターンの相似性が低くなってい
くという相似性の偏りを利用して、元の画像に戻すこと
が、その元の画像を復号することとなる。さらに、その
復号に際し、埋め込み復号器106において、例えば、
海の画像のどの部分と、森の画像のどの部分とが入れ替
えられていたのかなどを検出することが、埋め込まれた
付加情報を復号することになる。
【0190】以上のように、埋め込み符号化器103に
おいて、符号化対象の画像が有するエネルギの偏りを利
用して復号を行うことができるように、その画像を、付
加情報にしたがって符号化して、符号化データを出力す
る場合には、埋め込み復号器106では、その符号化デ
ータを、画像が有するエネルギの偏りを利用することに
より、復号のためのオーバヘッドなしで、元の画像およ
び付加情報に復号することができる。
【0191】また、符号化対象の画像には、付加情報が
埋め込まれることで、その埋め込みの結果得られる画像
は、元の画像と異なる画像とされ、人が価値ある情報と
して認識することのできる画像ではなくなることから、
符号化対象の画像については、オーバヘッドなしの暗号
化を実現することができる。
【0192】さらに、完全可逆の電子透かしを実現する
ことができる。即ち、従来の電子透かしでは、例えば、
画質にあまり影響のない画素値の下位ビットが、電子透
かしに対応する値に、単に変更されていたが、この場
合、その下位ビットを、元の値に戻すことは困難であ
る。従って、復号画像の画質は、電子透かしとしての下
位ビットの変更により、少なからず劣化する。これに対
して、符号化データを、元の画像が有するエネルギの偏
りを利用して復号する場合には、劣化のない元の画像お
よび付加情報を得ることができ、従って、付加情報を電
子透かしとして用いることで、電子透かしに起因して復
号画像の画質が劣化することはない。
【0193】また、埋め込まれた付加情報は、符号化デ
ータから画像を復号することで取り出すことができるの
で、画像の符号化結果とともに、オーバヘッドなしでサ
イドインフォメーションを提供することができる。言い
換えれば、付加情報を取り出すためのオーバヘッドなし
で、その付加情報を画像に埋め込むことができるので、
その埋め込みの結果得られる符号化データは、付加情報
の分だけ圧縮(埋め込み圧縮)されているということが
できる。従って、例えば、ある画像の半分を符号化対象
とするとともに、残りの半分を付加情報とすれば、符号
化対象である半分の画像に、残りの半分の画像を埋め込
むことができるから、この場合、画像は、単純には、1
/2に圧縮されることになる。
【0194】さらに、符号化データは、元の画像が有す
るエネルギの偏りという、いわば統計量を利用して復号
されるため、誤りに対する耐性の強いものとなる。即
ち、ロバスト性の高い符号化であるロバスト符号化(統
計的符号化)を実現することができる。
【0195】また、符号化データは、元の画像が有する
エネルギの偏りを利用して復号されるため、そのエネル
ギの偏りに特徴があるほど、即ち、例えば、画像につい
ては、そのアクティビティが高いほど、あるいは、冗長
性が低いほど、多くの付加情報を埋め込むことができ
る。ここで、上述したように、付加情報の埋め込みの結
果得られる符号化データは、付加情報の分だけ圧縮され
ているということができるが、この圧縮という観点から
すれば、符号化対象の情報が有するエネルギの偏りを利
用して復号を行うことができるように、その情報を、付
加情報にしたがって符号化する方式(埋め込み符号化方
式)によれば、画像のアクティビティが高いほど、ある
いは、画像の冗長性が低いほど、圧縮率が高くなる。こ
の点、埋め込み符号化方式は、従来の符号化方式と大き
く異なる(従来の符号化方式である、例えばMPEG
(Moving Picture Experts Group)方式などでは、基本
的に、画像のアクティビティが高いほど、あるいは、画
像の冗長性が低いほど、圧縮率は低くなる)。
【0196】さらに、例えば、上述したように、画像を
符号化対象とする一方、付加情報として、画像とは異な
るメディアの、例えば、音声を用いるようにすること
で、音声をキーとして、画像の提供を行うようなことが
可能となる。即ち、符号化装置110側において、例え
ば、契約者が発話した音声「開けゴマ」など付加情報と
して画像に埋め込んでおき、復号装置120側では、ユ
ーザに、音声「開けゴマ」を発話してもらい、その音声
と、画像に埋め込まれた音声とを用いて話者認識を行う
ようにする。このようにすることで、例えば、話者認識
の結果、ユーザが契約者である場合にのみ、自動的に、
画像を提示するようなことが可能となる。なお、この場
合、付加情報としての音声は、いわゆる特徴パラメータ
ではなく、音声波形そのものを用いることが可能であ
る。
【0197】また、例えば、音声を符号化対象とする一
方、付加情報として、音声とは異なるメディアの、例え
ば、画像を用いるようにすることで、画像をキーとし
て、音声の提供を行うようなこと(例えば、顔認識後の
音声応答)が可能となる。即ち、符号化装置110側に
おいて、例えば、ユーザへの応答としての音声に、その
ユーザの顔の画像を埋め込み、復号装置120側では、
ユーザの顔を撮影し、その結果得られる画像とマッチン
グする顔画像が埋め込まれている音声を出力するように
することで、ユーザごとに異なる音声応答を行う音声応
答システムを実現することが可能となる。
【0198】さらに、音声に、音声を埋め込んだり、画
像に、画像を埋め込んだりするような、あるメディアの
情報に、それと同一メディアの情報を埋め込むようなこ
とも可能である。あるいは、また、画像に、契約者の音
声と顔画像を埋め込んでおけば、ユーザの音声と顔画像
とが、画像に埋め込まれているものと一致するときの
み、その画像を提示するようにする、いわば二重鍵シス
テムなどの実現も可能となる。
【0199】また、例えば、テレビジョン放送信号を構
成する、いわば同期した画像と音声のうちのいずれか一
方に、他方を埋め込むようなことも可能であり、この場
合、異なるメディアの情報どうしを統合した、いわば統
合符号化を実現することができる。
【0200】さらに、埋め込み符号化方式では、上述し
たように、情報には、そのエネルギの偏りに特徴がある
ほど、多くの付加情報を埋め込むことができる。従っ
て、例えば、ある2つの情報について、エネルギの偏り
に特徴がある方を適応的に選択し、その選択した方に、
他方を埋め込むようにすることで、全体のデータ量を制
御することが可能となる。即ち、2つの情報どうしの間
で、一方の情報によって、他方の情報量を、いわば吸収
するようなことが可能となる。そして、このように全体
のデータ量を制御することができる結果、伝送路の伝送
帯域や使用状況、その他の伝送環境にあったデータ量に
よる情報伝送(環境対応ネットワーク伝送)が可能とな
る。
【0201】また、例えば、画像に、その画像を縮小し
た画像を埋め込むことで(あるいは、音声に、その音声
を間引いたものを埋め込むことで)、データ量を増加す
ることなく、いわゆる階層符号化(下位階層の情報を少
なくすることにより、上位階層の情報を生成する符号
化)を実現することができる。
【0202】さらに、例えば、画像に、その画像を検索
するためのキーとなる画像を埋め込んでおくことで、そ
のキーとなる画像に基づいて、画像の検索を行うデータ
ベースを実現することが可能となる。
【0203】次に、図18は、画像の連続性を利用して
元に戻すことができるように、画像に付加情報を埋め込
む埋め込み符号化を行う場合の図13の埋め込み符号化
器103の構成例を示している。
【0204】画像データベース101から供給される画
像は、フレームメモリ131に供給されるようになされ
ており、フレームメモリ131は、画像データベース1
01からの画像を、例えば、フレーム単位で一時記憶す
るようになされている。
【0205】CPU(Central Processing Unit)13
2は、プログラムメモリ133に記憶されたプログラム
を実行することで、後述する埋め込み符号化処理を行う
ようになされている。即ち、CPU132は、プログラム
メモリ133に記憶されているプログラムにしたがっ
て、付加情報データベース102からメモリ134を介
して供給される付加情報を受信し、その付加情報を、フ
レームメモリ131に記憶された画像に埋め込むように
なされている。具体的には、CPU132は、フレームメ
モリ131に記憶された画像を構成する画素値を、メモ
リ134に記憶された付加情報にしたがって変更するこ
とで、その画素値に、付加情報を埋め込むようになされ
ている。この付加情報が埋め込まれた画像は、符号化デ
ータとして出力されるようになされている。
【0206】プログラムメモリ133は、例えば、RO
M(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memo
ry)などで構成され、CPU132に、埋め込み符号化処
理を行わせるためのコンピュータプログラムや必要なデ
ータを記憶している。
【0207】メモリ134は、付加情報データベース1
02が記憶している付加情報を読み出し、一時記憶する
ようになされている。出力バッファ135は、CPU13
2によって埋め込み符号化処理が行われることにより得
られる符号化データを一時記憶して出力するようになさ
れている。
【0208】なお、フレームメモリ131は、複数のフ
レームを記憶することのできるように、複数バンクで構
成されており、バンク切り替えを行うことで、フレーム
メモリ131では、画像データベース101から供給さ
れる画像の記憶、およびCPU132による埋め込み符号
化処理の対象となっている画像の記憶を、同時に行うこ
とができるようになされている。これにより、画像デー
タベース101から供給される画像が、動画であって
も、符号化データのリアルタイム出力を行うことができ
るようになされている。
【0209】次に、図19は、図18の埋め込み符号化
器103の機能的な構成例を示している。なお、この図
19に示した機能的な構成は、CPU132がプログラム
メモリ133に記憶されたコンピュータプログラムを実
行することで実現されるようになされている。
【0210】フレームメモリ131、メモリ134、ま
たは出力バッファ135それぞれは、図18で説明した
ものと同一のものである。
【0211】度数分布算出部141は、フレームメモリ
131に記憶された符号化対象の画像の画素値の度数分
布(ヒストグラム)を、例えば、1フレーム単位で求
め、変更対象画素値/変更値決定部142に供給するよ
うになされている。変更対象画素値/変更値決定部14
2は、度数分布算出部141から供給される画素値の度
数分布に基づき、フレームメモリ131に記憶された符
号化対象の画像を構成する画素値の中から、付加情報に
したがって変更する画素値(以下、適宜、変更対象画素
値という)を決定するとともに、その変更対象画素値を
変更する値(以下、適宜、変更値という)を決定し、画
素値変更部143に供給するようになされている。画素
値変更部143は、フレームメモリ131に記憶された
符号化対象のフレームを構成する画素値を、所定の順序
としての、例えば、ラスタスキャン順で読み出し、その
読み出した画素値が、変更対象画素値に一致しない場合
には、そのまま出力バッファ135に供給して対応する
アドレスに記憶させるようになされている。また、画素
値変更部143は、読み出した画素値が、変更対象画素
値に一致する場合には、メモリ134に記憶された付加
情報を読み出し、その付加情報にしたがって、変更対象
画素値を変更値に変更するか、またはそのままとし、出
力バッファ135に供給して対応するアドレスに記憶さ
せるようになされている。
【0212】次に、図20のフローチャートを参照し
て、図19の埋め込み符号化器103において行われる
埋め込み符号化処理について説明する。
【0213】画像データベース101からは、そこに記
憶されている画像が読み出され、フレームメモリ131
に、順次供給されて記憶される。また、付加情報データ
ベース102からは、そこに記憶されている付加情報が
読み出され、メモリ134に、順次供給されて記憶され
る。
【0214】一方、度数分布算出部141では、ステッ
プS101において、フレームメモリ131に記憶され
た符号化対象の1フレームを構成する画素値が読み出さ
れ、その度数分布が算出される。
【0215】ここで、図21に、実際の画像の画素値の
度数分布を示す。なお、図21は、それぞれ8ビットが
割り当てられたRGBコンポーネント信号で構成される
1フレームの画像のRコンポーネントの度数分布を示し
ている。Rコンポーネントには、ここでは、上述したよ
うに、8ビットが割り当てられおり、従って、0乃至2
55等の256の範囲の画素値をとり得るが、図21で
は、250以上の画素値となる画素は存在していない。
さらに、図21から明らかなように、一般に、画像に
は、各画素値(ここでは、0乃至255それぞれの値)
が、同じような数だけ存在するのではなく、多数存在す
る画素値もあれば、まったく存在しない画素値もある。
しかしながら、画素値の度数分布の変化は、一般に連続
している。
【0216】度数分布算出部141で求められた画素値
の度数分布は、変更対象画素値/変更値決定部142に
供給される。変更対象画素値/変更値決定部142は、
画素値の度数分布を受信すると、ステップS102に進
み、その度数分布に基づき、フレームメモリ131に記
憶された符号化対象の画像を構成する画素値の中から、
変更対象画素値とするものを決定するとともに、その変
更対象画素値を変更する値である変更値を決定する。即
ち、変更対象画素値/変更値決定部142は、例えば、
度数分布から、最も度数の高い画素値を検出し、それ
を、変更対象画素値として決定する。さらに、変更対象
画素値/変更値決定部142は、度数分布から、度数が
0になっている画素値を検出し、それを、変更値として
決定する(度数が0になっている画素値が複数ある場合
には、例えば、そのうちの1つを選択して、変更値とし
て決定する)。
【0217】ここで、本実施の形態では、変更対象画素
値に、付加情報が埋め込まれる。そこで、埋め込むこと
のできる付加情報のデータ量を多くするために、最も度
数の高い画素値を、変更対象画素値とするようにしてい
る。但し、変更対象画素値とする画素値は、度数の最も
高いものに限定されるものではない。
【0218】変更対象画素値/変更値決定部142にお
いて、変更対象画素値および変更値が決定されると、そ
の変更対象画素値および変更値は、画素値変更部143
に供給される。
【0219】画素値変更部143は、変更対象画素値お
よび変更値を受信すると、ステップS103において、
フレームメモリ131に記憶された符号化対象のフレー
ムを構成する最も左上の画素値を読み出し、ステップS
104に進む。ステップS104では、画素値変更部1
43において、ステップS104で読み出された画素値
が変更対象画素値であるかどうかが判定され、変更対象
画素値でないと判定された場合、ステップS105乃至
S107をスキップして、ステップS108に進み、そ
の画素値が、そのまま出力バッファ135に供給され
て、対応するアドレスに書き込まれる。
【0220】また、ステップS104において、ステッ
プS104で読み出された画素値が変更対象画素値であ
ると判定された場合、ステップS105に進み、画素値
変更部143は、メモリ134から付加情報を読み出
し、ステップS106に進む。ここで、ステップS10
5では、付加情報が、例えば、1ビット単位で読み出さ
れるものとする。
【0221】ステップS106では、画素値変更部14
3において、ステップS105で読み出された1ビット
の付加情報が0または1のうちのいずれであるかが判定
される。ステップS106において、付加情報が、0ま
たは1のうちの、例えば、0であると判定された場合、
ステップS107をスキップして、ステップS108に
進み、画素値変更部34において、変更対象画素値が、
そのまま出力バッファ135に供給されて、対応するア
ドレスに書き込まれる。即ち、0である付加情報は、変
更対象画素値を変更しないことで、その変更対象画素値
を有する画素に埋め込まれる。
【0222】また、ステップS106において、付加情
報が、0または1のうちの、例えば、1であると判定さ
れた場合、ステップS107に進み、画素値変更部14
3において、変更対象画素値が変更値に変更され、ステ
ップS108に進む。ステップS108では、画素値変
更部143において、ステップS107で変更された変
更値が、出力バッファ135に供給されて、対応するア
ドレスに書き込まれる。即ち、1である付加情報は、変
更対象画素値を変更値に変更することで、その変更対象
画素値を有していた画素に埋め込まれる。
【0223】ステップS108の処理後は、ステップS
109に進み、いま符号化対象とされているフレームの
画素の読み出しがすべて終了したかどうかが判定され
る。ステップS109において、いま符号化対象とされ
ているフレームの画素すべての読み出しが、まだ終了し
ていないと判定された場合、ステップS103に戻り、
ラスタスキャン順に、次に処理すべき画素値が読み出さ
れ、以下、同様の処理が繰り返される。
【0224】また、ステップS109において、いま符
号化対象とされているフレームの画素すべての読み出し
が終了したと判定された場合、ステップS110に進
み、出力バッファ135に記憶されている、付加情報が
埋め込まれたフレームが、符号化データとして読み出さ
れて出力される。そして、ステップS111に進み、フ
レームメモリ131に、次に処理すべきフレームが記憶
されているかどうかが判定され、記憶されていると判定
された場合、ステップS101に戻り、そのフレームを
符号化対象として、同様の処理が繰り返される。
【0225】また、ステップS111において、フレー
ムメモリ131に、次に処理すべきフレームが記憶され
ていないと判定された場合、埋め込み符号化処理を終了
する。
【0226】以上のような埋め込み符号化処理によれ
ば、ある1フレームの画像は、次のような符号化データ
に符号化される。
【0227】即ち、例えば、符号化対象のフレームに、
図22(A)において・で示すように、変更対象画素値
が分布しているとすると、各変更対象画素値のうち、ラ
スタスキャン順で、0の付加情報に対応する位置にある
ものは、そのままとされ、1の付加情報に対応する位置
にあるものは、図22(B)において×で示すように、
図22(A)のフレームには存在しない画素値、即ち、
度数が0の画素値である変更値に変更される。
【0228】以上のように、フレームメモリ131に記
憶された画像を構成する画素値のうち、度数の最も高い
画素値である変更対象画素値を、付加情報にしたがっ
て、その画像に存在しない画素値である変更値に変更す
ることにより、付加情報を埋め込む場合には、画像の連
続性(画像を構成する画素値の度数分布の連続性)の偏
りを利用して、変更値を、元の変更対象画素値に変更す
ることで、元の画像を復号することができるとともに、
付加情報を復号することができる。従って、画像の画質
の劣化を極力なくし、かつデータ量を増加せずに、画像
に付加情報を埋め込むことができる。
【0229】即ち、変更値は、画像の連続性、つまり、
ここでは、画像を構成する画素値の度数分布の連続性を
利用することにより、オーバヘッドなしで、元の画素値
(変更対象画素値)に復号する(戻す)こができ、さら
に、変更値と変更対象画素値を検出することで、付加情
報を復号することができる。従って、その結果得られる
復号画像(再生画像)には、基本的に、付加情報を埋め
込むことによる画質の劣化は生じない。
【0230】なお、符号化対象のフレームに、存在しな
い画素値がない場合には、変更対象画素値を変更する
と、その変更後の画素値と、符号化対象のフレームに最
初から存在する画素値とを区別することが困難となる。
そこで、図20の埋め込み符号化処理のステップS10
1において、度数分布を算出した後に、その度数分布か
ら、フレームに、存在しない画素値がないことが判明し
た場合には、そのフレームには付加情報を埋め込まず、
次のフレームを、符号化対象として、埋め込み符号化処
理を行うのが望ましい。
【0231】次に、図23は、図19の埋め込み符号化
器103が出力する符号化データを、画像の連続性を利
用して元の画像と付加情報に復号する図13の埋め込み
復号器106の構成例を示している。
【0232】符号化データ、即ち、付加情報が埋め込ま
れた画像(以下、適宜、埋め込み画像ともいう)は、入
力バッファ151に供給されるようになされており、入
力バッファ151は、埋め込み画像を、例えば、フレー
ム単位で一時記憶するようになされている。なお、入力
バッファ151も、図18のフレームメモリ131と同
様に構成され、バンク切り替えを行うことにより、埋め
込み画像が、動画であっても、そのリアルタイム処理が
可能となっている。
【0233】CPU152は、プログラムメモリ153
に記憶されたプログラムを実行することで、後述する埋
め込み復号処理を行うようになされている。即ち、CP
U152は、入力バッファ151に記憶された埋め込み
画像を、画像の連続性を利用して元の画像と付加情報に
復号するようになされている。具体的には、CPU15
2は、入力バッファ151に記憶された復号対象のフレ
ームの画素値のうち、変更対象画素値と変更値とを検出
することで、付加情報を復号し、さらに、変更値を変更
対象画素値に変更することで、元の画像を復号するよう
になされている。
【0234】プログラムメモリ153は、例えば、図1
8のプログラムメモリ133と同様に構成され、CPU
152に、埋め込み復号化処理を行わせるためのコンピ
ュータプログラムや必要なデータを記憶している。
【0235】フレームメモリ154は、CPU152に
おいて復号された画像を、例えば、1フレーム単位で記
憶して出力するようになされている。メモリ155は、
CPU152で復号された付加情報を一時記憶して出力
するようになされている。
【0236】次に、図24は、図23の埋め込み復号器
106の機能的な構成例を示している。なお、この図2
4に示した機能的な構成は、CPU152がプログラム
メモリ153に記憶されたコンピュータプログラムを実
行することで実現されるようになされている。
【0237】入力バッファ151、フレームメモリ15
4、またはメモリ155それぞれは、図23で説明した
ものと同一のものである。
【0238】度数分布算出部161は、入力バッファ1
51に記憶された復号対象の埋め込み画像のフレームを
構成する画素値を読み出し、その度数分布を求めて、変
更対象画素値/変更値決定部162に供給するようにな
されている。変更対象画素値/変更値決定部162は、
度数分布算出部161からの画素値の度数分布に基づ
き、埋め込み画像を構成する画素値の中から、埋め込み
符号化器103において変更対象画素値と変更値それぞ
れに決定された画素値を求め(決定し)、画素値変更部
163に供給するようになされている。画素値変更部1
63は、変更対象画素値/変更値決定部162の出力か
ら、変更対象画素値および変更値を認識し、入力バッフ
ァ151に記憶された復号対象の埋め込み画像のフレー
ムの中の変更対象画素値および変更値を検出すること
で、その埋め込み画像に埋め込まれた付加情報を復号し
て、メモリ155に供給するようになされている。さら
に、画素値変更部163は、埋め込み画像の中の変更値
を変更対象画素値に変更することで、その埋め込み画像
を、元の画像に復号し、フレームメモリ154に供給す
るようになされている。
【0239】次に、図25のフローチャートを参照し
て、図24の埋め込み復号器106において行われる埋
め込み復号処理について説明する。
【0240】入力バッファ151では、そこに供給され
る埋め込み画像(符号化データ)が、例えば、1フレー
ム単位で順次記憶される。
【0241】一方、度数分布算出部161では、ステッ
プS121において、入力バッファ151に記憶された
復号対象の埋め込み画像のフレームが読み出され、その
フレームを構成する画素値の度数分布が求められる。こ
の度数分布は、変更対象画素値/変更値決定部162に
供給される。
【0242】変更対象画素値/変更値決定部162は、
度数分布算出部161から度数分布を受信すると、ステ
ップS122において、その度数分布に基づいて、埋め
込み符号化器103において決定された変更対象画素値
および変更値を求める。
【0243】即ち、埋め込み画像に符号化された元の画
像を構成する画素値が、例えば、図26(A)に示すよ
うな連続した度数分布を有していたとすると、埋め込み
符号化器103では、度数の最も高い画素値P1が変更
対象画素値として決定される。なお、図26では、画素
値のとりうる範囲が、0乃至MAXとされており、ま
た、元の画像は、画素値Pmin以下の画素および画素値
max以上の画素が存在しないものとなっている(0<
min<Pmax<MAX)。
【0244】さらに、この場合、埋め込み符号化器10
3において、画素値Pmin以下の、元の画像に存在しな
いある画素値P2が変更値として決定され、埋め込み符
号化が行われたとすると、その結果得られる埋め込み画
像の画素値の度数分布は、例えば、図26(B)に示す
ようなものとなる。即ち、変更対象画素値P1の度数
は、それに近い画素値(例えば、両隣の画素値)の度数
に比較して極端に低くなり、変更値P2の度数は、逆
に、それに近い画素値の度数に比較して極端に高くな
る。
【0245】その結果、例えば、画素値の小さいものか
ら、画素値nの度数と画素値n+1の度数との差分(=
画素値nの度数−画素値n+1の度数)(以下、適宜、
度数差分という)を求めていくと、その度数差分は、変
更対象画素値P1の付近(n=P1のときと、n+1=P
1のとき)において、図27(A)に示すように、極端
に大きくなった後、極端に小さくなる(不連続にな
る)。また、度数差分は、変更値P2の付近(n=P2
ときと、n+1=P2のとき)において、図27(B)
に示すように、極端に小さくなった後、極端に大きくな
る(不連続になる)。
【0246】従って、埋め込み符号化器103において
決定された変更対象画素値および変更値は、度数差分を
サーチしていくことで求めることができ、変更対象画素
値/変更値決定部162では、そのようにして、埋め込
み画像の画素値の度数分布に基づき、埋め込み符号化器
103において決定された変更対象画素値および変更値
を求めるようになされている。
【0247】図25に戻り、変更対象画素値/変更値決
定部162は、埋め込み符号化器103において決定さ
れた変更対象画素値および変更値を求めると、それら
を、画素値変更部163に出力し、ステップS123に
進む。
【0248】ステップS123では、画素値変更部16
3において、入力バッファ151に記憶された復号対象
の埋め込み画像のフレームを構成する最も左上の画素値
が読み出され、ステップS124に進み、その画素値が
判定される。ステップS124において、読み出された
画素値が、変更対象画素値および変更値のいずれでもな
いと判定された場合、画素値変更部163は、ステップ
S128に進み、その画素値を、フレームメモリ154
に供給し、対応するアドレスに記憶させる。ここで、変
更対象画素値および変更値のいずれでもない画素には、
付加情報は埋め込まれていないから、その復号は行われ
ない(することができない)(する必要がない)。
【0249】また、ステップS124において、読み出
された画素値が、変更対象画素値であると判定された場
合、ステップS125に進み、画素値変更部163は、
メモリ155に、付加情報の復号結果として、0または
1のうちの、変更対象画素値に対応する0を供給して記
憶させる。そして、ステップS128に進み、画素値変
更部163は、変更対象画素値を、そのまま、フレーム
メモリ154に供給し、対応するアドレスに記憶させ
る。
【0250】さらに、ステップS124において、読み
出された画素値が、変更値であると判定された場合、ス
テップS126に進み、画素値変更部163は、変更値
を、変更対象画素値に変更し、これにより、元の画素値
に復号して、ステップS127に進む。ステップS12
7では、画素値変更部163において、メモリ155に
対して、付加情報の復号結果として、0または1のうち
の、変更値に対応する1が供給されて書き込まれる。そ
して、ステップS128に進み、画素値変更部163
は、変更対象画素値(ステップS126において、変更
値を変更したもの)を、フレームメモリ154に供給
し、対応するアドレスに記憶させる。
【0251】ステップS128の処理後は、ステップS
129に進み、いま復号対象とされている埋め込み画像
のフレームの画素の読み出しがすべて終了したかどうか
が判定される。ステップS129において、いま復号対
象とされている埋め込み画像のフレームの画素すべての
読み出しが、まだ終了していないと判定された場合、ス
テップS123に戻り、ラスタスキャン順に、次に処理
すべき画素値が読み出され、以下、同様の処理が繰り返
される。
【0252】また、ステップS129において、いま復
号対象とされている埋め込み画像の画素すべての読み出
しが終了したと判定された場合、フレームメモリ154
またはメモリ155にそれぞれ記憶された1フレームの
復号画像または付加情報が読み出されて出力される。そ
して、ステップS130に進み、入力バッファ151
に、次に処理すべき埋め込み画像のフレームが記憶され
ているかどうかが判定され、記憶されていると判定され
た場合、ステップS121に戻り、そのフレームを復号
対象として、同様の処理が繰り返される。
【0253】また、ステップS130において、入力バ
ッファ151に、次に処理すべき埋め込み画像のフレー
ムが記憶されていないと判定された場合、埋め込み復号
処理を終了する。
【0254】以上のように、付加情報が埋め込まれた画
像である符号化データを、画像の連続性を利用して、元
の画像と付加情報に復号するようにしたので、その復号
のためのオーバヘッドがなくても、符号化データを、元
の画像と付加情報に復号することができる。従って、そ
の復号画像には、基本的に、付加情報を埋め込むことに
よる画質の劣化は生じない。
【0255】なお、本実施の形態では、埋め込み符号化
処理において、付加情報にしたがい、変更対象画素値
を、そのままとする(変更対象画素値に変更する)か、
または変更値に変更するようにしたが、符号化対象の画
像に、存在しない画素値が2以上ある場合には、例え
ば、そのうちの2つを第1の変更値と第2の変更値と
し、付加情報にしたがい、変更対象画素値を、第1の変
更値に変更するか、または第2の変更値に変更するよう
にすることが可能である。ここで、変更対象画素値を、
そのままとするか、または変更値に変更する場合には、
符号化対象の画像に、存在しない画素値が1つあれば良
いが、変更対象画素値を、第1または第2の変更値に変
更する場合には、符号化対象の画像に、存在しない画素
値が2以上ある必要がある。しかしながら、変更対象画
素値を、第1または第2の変更値に変更する場合には、
埋め込み画像には、変更対象画素値が存在しなくなるの
で、埋め込み復号器106において、埋め込み画像の度
数分布から、より精度良く、変更対象画素値を求めるこ
とが可能となる。
【0256】さらに、符号化対象の画像に、存在しない
画素値が複数ある場合には、その複数の画素値をすべて
変更値とし、付加情報にしたがい、変更対象画素値を、
複数の変更値のうちのいずれかに変更するようにするこ
とが可能である。この場合、1画素に、2ビット以上の
付加情報を埋め込むことが可能となる。
【0257】また、本実施の形態では、埋め込み符号化
処理において、符号化対象の画像の画素値を、ラスタス
キャン順に処理するようにしたが、その処理の順番は、
ラスタスキャン順に限定されるものではない。即ち、度
数分布を求める画素値を読み出すことができれば良いの
で、処理の順番は、列方向や斜め方向であってもかまわ
ない。
【0258】さらに、本実施の形態では、埋め込み符号
化処理および埋め込み復号処理において、フレーム単位
で度数分布を求めるようにしたが、度数分布は、その
他、例えば、1フレームを幾つかのブロックに分けて、
そのブロック単位で求めても良いし、複数フレーム単位
で求めても良い。
【0259】また、本実施の形態では、埋め込み復号器
106において、埋め込み符号化器103で決定された
変更対象画素値および変更値を求めるようにしたが、変
更対象画素値および変更値は、僅かな量のデータであ
り、埋め込み画像に、オーバーヘッドとして含めるよう
にしても良い。
【0260】さらに、埋め込み符号化の対象とする画像
が、例えば、RGBコンポーネント信号で構成されるカ
ラー画像などである場合には、RGBそれぞれについ
て、埋め込み符号化処理を施すことが可能である。
【0261】また、付加情報として用いる情報は、特に
限定されるものではなく、例えば、画像や、音声、テキ
スト、コンピュータプログラム、制御信号、その他のデ
ータを付加情報として用いることが可能である。なお、
画像データベース101の画像の一部を付加情報とし、
残りを、フレームメモリ131への供給対象とすれば、
その残りの部分に、付加情報とされた画像の一部分が埋
め込まれるから、画像の圧縮が実現されることになる。
【0262】さらに、本実施の形態では、付加情報を、
画像に埋め込むようにしたが、付加情報は、その他、例
えば、音声等の、値の度数分布の形状が連続性を有する
メディアに埋め込むことが可能である。
【0263】また、ここでは、画像に、付加情報そのも
のを埋め込むようにしたが、画像には、その他、例え
ば、付加情報の特徴量(例えば、付加情報のヒストグラ
ムや、分散、ダイナミックレンジ等)を埋め込むように
することも可能である。
【0264】次に、図28は、図13の埋め込み符号化
器103を、図1の画像変換装置を利用して構成した場
合の機能的構成例を示している。なお、図中、図19に
おける場合と対応する部分については、同一の符号を付
してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。即
ち、図28の埋め込み符号化器103は、画像変換装置
171が新たに設けられている他は、図19における場
合と同様に構成されている。
【0265】画像変換装置171は、図1の画像変換装
置と同様に構成されており、フレームメモリ131に記
憶された符号化対象の画像を、上述したようにして、変
換画像に変換し、フレームメモリ131に記憶させるよ
うになっている。
【0266】なお、ここでは、説明を簡単にするため
に、画像変換装置171においては、あらかじめ作成さ
れた、画素値として取り得る値ごとのコードテーブルが
記憶されているものとする。
【0267】従って、図28の実施の形態では、度数分
布算出部141、変更対象画素値/変更値決定部14
2、および画素値変更部143において、変換画像を対
象に、上述したような埋め込み符号化処理が行われる。
【0268】次に、図29のフローチャートを参照し
て、図28の埋め込み符号化器103における埋め込み
符号化処理について説明する。
【0269】図28の埋め込み符号化器103では、ま
ず最初に、ステップS140において、画像変換装置1
71が、フレームメモリ131に記憶された符号化対象
の画像を、変換画像に変換し、フレームメモリ131に
記憶させる。
【0270】そして、ステップS141乃至S151に
おいて、図20のステップS101乃至S111におけ
る場合とそれぞれ同様の処理が行われ、これにより、変
換画像を対象として、図20で説明した場合と同様の埋
め込み符号化処理が行われ、付加情報が埋め込まれる。
【0271】以上のように、画像そのものではなく、変
換画像に対して、付加情報を埋め込むことで、より効率
的な埋め込み符号化を行うことが可能となる。
【0272】即ち、画像変換装置171において得られ
る変換画像を構成する変換画素の画素値の分布は、上述
したように、急峻で大きな偏りを有する。従って、変換
画像に付加情報を埋め込む場合には、変更対象画素値と
される最も度数の高い変換画素(の画素値)の数は、元
の画像の画素値そのものに付加情報を埋め込む場合に比
較して、膨大な個数となり、その結果、そのような膨大
な数の変換画素に対して、多量の付加情報を埋め込むこ
とが可能となる。
【0273】次に、図30は、埋め込み符号化器103
が、図28に示したように構成される場合の、図13の
埋め込み復号器106の機能的な構成例を示している。
なお、図中、図24における場合と対応する部分につい
ては、同一の符号を付してあり、以下では、その説明
は、適宜省略する。即ち、図30の埋め込み復号器10
6は、画像逆変換装置181が新たに設けられている他
は、図24における場合と同様に構成されている。
【0274】画像逆変換装置181は、図10の画像逆
変換装置と同様に構成され、フレームメモリ154に記
憶された変換画像を、元の画像に逆変換することで復元
し、フレームメモリ154に書き込むようになってい
る。
【0275】次に、図30の埋め込み復号器106によ
る埋め込み復号処理について、図31のフローチャート
を参照して説明する。
【0276】図30の埋め込み復号器106では、ステ
ップS161乃至S170において、図25のステップ
S121乃至S130における場合とそれぞれ同様の処
理が、上述したような変換画像に付加情報を埋め込んで
得られる符号化データを対象に行われる。但し、ステッ
プS169からS170に進む間に、ステップS171
において、画像逆変換装置181は、フレームメモリ1
54に記憶された変換画像を構成する各変換画素の画素
値を、元の画素値に逆変換し、フレームメモリ154に
書き込む。
【0277】即ち、図28の埋め込み符号化器103が
出力する符号化データは、上述したように、変換画像
に、付加情報が埋め込まれたものであるから、そのよう
な符号化データに対して、図25のステップS121乃
至S128とそれぞれ同様のステップS161乃至S1
68の処理が施されることにより、フレームメモリ15
4には、変換画像が書き込まれることになる。ステップ
S171では、画像逆変換装置181において、その変
換画像が、上述したようにして逆変換され、その結果得
られる元の画像が、フレームメモリ154に書き込まれ
る。
【0278】以上のような埋め込み復号処理によれば、
上述したように、多量の付加情報が埋め込まれた画像
を、元の画像と付加情報とに復号することができる。
【0279】なお、本実施の形態では、CPU132また
は152に、コンピュータプログラムを実行させること
で、埋め込み符号化処理または埋め込み復号処理をそれ
ぞれ行うようにしたが、これらの処理は、それ専用のハ
ードウェアによって行うことも可能である。
【0280】次に、上述した一連の処理は、汎用のコン
ピュータ等に、プログラムをインストールして行わせる
ことが可能である。
【0281】そこで、図32は、上述した一連の処理を
実行するプログラムがインストールされる汎用のコンピ
ュータの一実施の形態の構成例を示している。
【0282】プログラムは、コンピュータに内蔵されて
いる記録媒体としてのハードディスク205やROM2
03に予め記録しておくことができる。
【0283】あるいはまた、プログラムは、フロッピー
(登録商標)ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Onl
y Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digita
l Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなど
のリムーバブル記録媒体211に、一時的あるいは永続
的に格納(記録)しておくことができる。このようなリ
ムーバブル記録媒体211は、いわゆるパッケージソフ
トウエアとして提供することができる。
【0284】なお、プログラムは、上述したようなリム
ーバブル記録媒体211からコンピュータにインストー
ルする他、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放
送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送し
たり、LAN(Local Area Network)、インターネットとい
ったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送
し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくる
プログラムを、通信部208で受信し、内蔵するハード
ディスク205にインストールすることができる。
【0285】コンピュータは、CPU(Central Processing
Unit)202を内蔵している。CPU202には、バス2
01を介して、入出力インタフェース210が接続され
ており、CPU202は、入出力インタフェース210を
介して、ユーザによって、キーボードや、マウス、マイ
ク等で構成される入力部207が操作等されることによ
り指令が入力されると、それにしたがって、ROM(Read O
nly Memory)203に格納されているプログラムを実行
する。あるいは、また、CPU202は、ハードディスク
205に格納されているプログラム、衛星若しくはネッ
トワークから転送され、通信部208で受信されてハー
ドディスク205にインストールされたプログラム、ま
たはドライブ209に装着されたリムーバブル記録媒体
211から読み出されてハードディスク205にインス
トールされたプログラムを、RAM(Random Access Memor
y)204にロードして実行する。これにより、CPU20
2は、上述したフローチャートにしたがった処理、ある
いは上述したブロック図の構成により行われる処理を行
う。そして、CPU202は、その処理結果を、必要に応
じて、例えば、入出力インタフェース210を介して、
LCD(Liquid CryStal Display)やスピーカ等で構成され
る出力部206から出力、あるいは、通信部208から
送信、さらには、ハードディスク205に記録等させ
る。
【0286】ここで、本明細書において、コンピュータ
に各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処
理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載され
た順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あ
るいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるい
はオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0287】また、プログラムは、1のコンピュータに
より処理されるものであっても良いし、複数のコンピュ
ータによって分散処理されるものであっても良い。さら
に、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実
行されるものであっても良い。
【0288】なお、本実施の形態では、ある画素の左隣
の画素を基準画素としたが、その他、例えば、右隣の画
素や、その上または下に隣接する画素、隣接しないが近
い位置にある画素等を、基準画素とすることが可能であ
る。さらに、例えば、前のフレームの同一位置にある画
素や、動き補償を行った後の前のフレームの同一位置に
ある画素等を、基準画素とすることも可能である。ま
た、近い位置にある幾つかの画素の画素値の平均値を求
め、その平均値を有する画素が仮想的に存在するものと
して、その仮想的な画素を、基準画素とすることも可能
である。
【0289】さらに、本実施の形態では、画像データを
変換の対象とするようにしたが、その他、例えば、オー
ディオデータや、コンピュータプログラム等を変換の対
象とすることが可能である。但し、本発明は、画像デー
タやオーディオデータ等のように、データどうしの間
に、何らかの相関があるものを、変換の対象とする場合
に、特に有用である。
【0290】
【発明の効果】本発明の第1のデータ処理装置およびデ
ータ処理方法、並びに記録媒体によれば、第1のデータ
のうちの所定の値のデータを基準データとして、第1の
データのうちの、基準データに対して所定の位置関係に
あるものの度数分布が、基準データの値ごとに生成さ
れ、その基準データの値ごとの第1のデータの度数分布
に基づいて、基準データの値ごとに、変換テーブルが生
成される。従って、その変換テーブルを用いて、第1の
データを第2のデータに変換することにより、急峻で、
大きな偏りを有する分布の第2のデータを得ることが可
能となる。
【0291】本発明の第2のデータ処理装置およびデー
タ処理方法、並びに記録媒体によれば、第1のデータが
選択されるとともに、その選択された第1のデータに対
して所定の位置関係にある他の第1のデータが、基準デ
ータとして選択される。そして、基準データの値ごとに
生成され、第1および第2のデータが対応付けられた変
換テーブルに基づいて、第1のデータが、第2のデータ
に変換される。従って、急峻で、大きな偏りを有する分
布の第2のデータを得ることが可能となる。
【0292】本発明の第3のデータ処理装置およびデー
タ処理方法、並びに記録媒体によれば、第2のデータが
選択されるとともに、その選択された第2のデータに対
して所定の位置関係にある、既に逆変換された第1のデ
ータが、基準データとして選択される。そして、基準デ
ータの値ごとに生成され、第1および第2のデータが対
応付けられた変換テーブルに基づいて、第2のデータ
が、第1のデータに逆変換される。従って、急峻で、大
きな偏りを有する分布の第2のデータを、元の第1のデ
ータに逆変換することが可能となる。
【0293】本発明の第4のデータ処理装置およびデー
タ処理方法、並びに記録媒体によれば、第1のデータが
選択されるとともに、その選択された第1のデータに対
して所定の位置関係にある他の第1のデータが、基準デ
ータとして選択される。さらに、基準データの値ごとに
生成され、第1および第2のデータが対応付けられた変
換テーブルに基づいて、第1のデータが、第2のデータ
に変換される。また、第2のデータの少なくとも一部の
データの度数分布が求められ、その度数分布に応じて、
一部のデータの中から、第3のデータにしたがって変更
する変更対象データが決定されるとともに、変更対象デ
ータを変更する値である変更データが決定される。そし
て、第3のデータにしたがって、変更対象データが変更
データに変更されることにより、第2のデータに、第3
のデータに関連するデータが埋め込まれる。従って、多
量のデータを埋め込むことが可能となる。
【0294】本発明の第5のデータ処理装置およびデー
タ処理方法、並びに記録媒体によれば、符号化データの
少なくとも一部のデータの度数分布が求められ、その度
数分布に基づき、一部のデータの中から、第3のデータ
にしたがって変更された変更対象データと、その変更対
象データを変更した値である変更データとが決定され
る。さらに、変更データが、変更対象データに変更され
ることにより、符号化データが、第2のデータに復号さ
れるとともに、符号化データに埋め込まれた第3のデー
タが復号される。その後、第2のデータが選択されると
ともに、その選択された第2のデータに対して所定の位
置関係にある、既に逆変換された第1のデータが、基準
データとして選択される。そして、基準データの値ごと
に生成され、第1および第2のデータが対応付けられた
変換テーブルに基づいて、第2のデータが、第1のデー
タに逆変換される。従って、多量のデータが埋め込まれ
た符号化データを、元のデータに復元することが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像変換装置の一実施の形態
の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1のコードテーブル作成部2の構成例を示す
ブロック図である。
【図3】図2の画素選択部12の処理を説明するための
図である。
【図4】図2のヒストグラム作成部13の処理を説明す
るための図である。
【図5】実際の画像から得られた画素値のヒストグラム
を示す図である。
【図6】図2のコード生成部14の処理を説明するため
の図である。
【図7】図2のコード生成部14の処理を説明するため
の図である。
【図8】図1の画像変換装置による変換処理を説明する
ためのフローチャートである。
【図9】図8のステップS1の処理のより詳細を説明す
るためのフローチャートである。
【図10】本発明を適用した画像逆変換装置の一実施の
形態の構成例を示すブロック図である。
【図11】図10の画像逆変換装置による逆変換処理を
説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明を適用した画像伝送システムの一実施
の形態の構成例を示すブロック図である。
【図13】本件出願人が先に提案した画像伝送システム
の構成例を示すブロック図である。
【図14】符号化対象の画像を示す図である。
【図15】相関性を利用した符号化/復号を説明するた
めの図である。
【図16】連続性を利用した符号化/復号を説明するた
めの図である。
【図17】相似性を利用した符号化/復号を説明するた
めの図である。
【図18】図13の埋め込み符号化器103のハードウ
ェアの構成例を示すブロック図である。
【図19】図18の埋め込み符号化器103の機能的構
成例を示すブロック図である。
【図20】埋め込み符号化処理を説明するためのフロー
チャートである。
【図21】実際の画像の画素値の度数分布を示す図であ
る。
【図22】埋め込み符号化処理の結果を説明するための
図である。
【図23】図13の埋め込み復号器106のハードウェ
アの構成例を示すブロック図である。
【図24】図23の埋め込み復号器106の機能的構成
例を示すブロック図である。
【図25】埋め込み復号処理を説明するためのフローチ
ャートである。
【図26】図25のステップS122の処理を説明する
ための図である。
【図27】図25のステップS122の処理を説明する
ための図である。
【図28】本発明を適用した、図13の埋め込み符号化
器103の一実施の形態の構成例を示すブロック図であ
る。
【図29】図28の埋め込み符号化器103が行う埋め
込み符号化処理を説明するためのフローチャートであ
る。
【図30】本発明を適用した、図13の埋め込み復号器
106の一実施の形態の構成例を示すブロック図であ
る。
【図31】図30の埋め込み復号器106が行う埋め込
み復号処理を説明するためのブロック図である。
【図32】本発明を適用したコンピュータの一実施の形
態の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 フレームメモリ, 2 コードテーブル作成部,
3 コードテーブル記憶部, 4 変換対象画素取得
部, 5 基準画素取得部, 6 変換部, 7フレー
ムメモリ, 11 フレームメモリ, 12 画素選択
部, 13 ヒストグラム作成部, 14 コード生成
部, 21 コードテーブル取得部,22 コードテー
ブル記憶部, 23 フレームメモリ, 24 逆変換
対象画素取得部, 25 逆変換部, 26 フレーム
メモリ, 27 基準画素取得部, 31 圧縮装置,
32 伝送媒体, 33 記録媒体, 34 伸張装
置, 41 画像変換装置, 42 エントロピー符号
化部, 43 マルチプレクサ, 44 デマルチプレ
クサ, 45 エントロピー復号部, 46 画像逆変
換装置, 101 画像データベース, 102 付加
情報データベース, 103 埋め込み符号化器, 1
04 記録媒体, 105 伝送媒体,106 埋め込
み復号器, 110 符号化装置, 120 復号装
置, 131 フレームメモリ, 132 CPU,
133 プログラムメモリ, 134 メモリ, 13
5 出力バッファ, 141 度数分布算出部, 14
2変更対象画素値/変更値決定部, 143 画素値変
更部, 151 入力バッファ, 152 CPU,
153 プログラムメモリ, 154 フレームメモ
リ, 155 メモリ, 161 度数分布算出部,
162 変更対象画素値/変更値決定部, 163 画
素値変更部, 171 画像変換装置, 181 画像
逆変換装置, 201 バス, 202 CPU, 20
3 ROM, 204 RAM, 205 ハードディスク,
206 出力部, 207 入力部,208 通信
部, 209 ドライブ, 210 入出力インタフェ
ース,211 リムーバブル記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C059 KK08 ME02 PP04 RB01 RC35 RC38 SS01 SS06 SS12 SS20 TA57 TB10 TC31 TD18 UA02 UA05 UA39 5C076 AA14 AA40 BA06 BA09 5C078 BA21 BA23 CA00 CA14 CA47 DA00 DA01 DA02 DB13 5J064 AA02 BA09 BB06 BB13 BC01 BC25 BD03 9A001 BB04 EE02 GG05 HH24

Claims (54)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のデータを、第2のデータに変換す
    るときに用いる、前記第1および第2のデータを対応付
    けた変換テーブルを作成するデータ処理装置であって、 前記第1のデータのうちの所定の値のデータを基準デー
    タとして、前記第1のデータのうちの、前記基準データ
    に対して所定の位置関係にあるものの度数分布を、前記
    基準データの値ごとに生成する度数分布生成手段と、 前記基準データの値ごとの前記第1のデータの度数分布
    に基づいて、前記基準データの値ごとに、前記変換テー
    ブルを生成するテーブル生成手段とを備えることを特徴
    とするデータ処理装置。
  2. 【請求項2】 前記度数分布生成手段は、前記基準デー
    タに対して、時間的または空間的に近い位置にある前記
    第1のデータの度数分布を生成することを特徴とする請
    求項1に記載のデータ処理装置。
  3. 【請求項3】 前記度数分布生成手段は、前記基準デー
    タに対して、時間的または空間的に隣接する前記第1の
    データの度数分布を生成することを特徴とする請求項2
    に記載のデータ処理装置。
  4. 【請求項4】 前記テーブル生成手段は、前記基準デー
    タに対して度数分布が求められた各値の前記第1のデー
    タに対して、その度数の昇順または降順に、前記第2の
    データを割り当てることにより、前記基準データの値ご
    との前記変換テーブルを生成することを特徴とする請求
    項1に記載のデータ処理装置。
  5. 【請求項5】 前記第1のデータは、画像を構成する画
    素値であることを特徴とする請求項1に記載のデータ処
    理装置。
  6. 【請求項6】 第1のデータを、第2のデータに変換す
    るときに用いる、前記第1および第2のデータを対応付
    けた変換テーブルを作成するデータ処理方法であって、 前記第1のデータのうちの所定の値のデータを基準デー
    タとして、前記第1のデータのうちの、前記基準データ
    に対して所定の位置関係にあるものの度数分布を、前記
    基準データの値ごとに生成する度数分布生成ステップ
    と、 前記基準データの値ごとの前記第1のデータの度数分布
    に基づいて、前記基準データの値ごとに、前記変換テー
    ブルを生成するテーブル生成ステップとを備えることを
    特徴とするデータ処理方法。
  7. 【請求項7】 第1のデータを、第2のデータに変換す
    るときに用いる、前記第1および第2のデータを対応付
    けた変換テーブルを作成するデータ処理を、コンピュー
    タに行わせるプログラムが記録されている記録媒体であ
    って、 前記第1のデータのうちの所定の値のデータを基準デー
    タとして、前記第1のデータのうちの、前記基準データ
    に対して所定の位置関係にあるものの度数分布を、前記
    基準データの値ごとに生成する度数分布生成ステップ
    と、 前記基準データの値ごとの前記第1のデータの度数分布
    に基づいて、前記基準データの値ごとに、前記変換テー
    ブルを生成するテーブル生成ステップとを備えるプログ
    ラムが記録されていることを特徴とする記録媒体。
  8. 【請求項8】 第1のデータを、第2のデータに変換す
    るデータ処理装置であって、 前記第1のデータを選択するとともに、その選択された
    第1のデータに対して所定の位置関係にある他の前記第
    1のデータを、基準データとして選択する選択手段と、 前記基準データの値ごとに生成され、前記第1および第
    2のデータが対応付けられた変換テーブルに基づいて、
    前記第1のデータを、前記第2のデータに変換する変換
    手段とを備えることを特徴とするデータ処理装置。
  9. 【請求項9】 前記変換テーブルは、前記第1のデータ
    のうちの所定の値のデータを前記基準データとして、前
    記第1のデータのうちの、前記基準データに対して所定
    の位置関係にあるものの度数分布を、前記基準データの
    値ごとに生成し、その、前記基準データの値ごとの前記
    第1のデータの度数分布に基づいて、前記基準データの
    値ごとに生成されたものであることを特徴とする請求項
    8に記載のデータ処理装置。
  10. 【請求項10】 前記変換テーブルは、前記第1のデー
    タのうちの所定の値のデータを前記基準データとして、
    前記第1のデータのうちの、前記基準データに対して時
    間的または空間的に近い位置にあるものの度数分布を、
    前記基準データの値ごとに生成し、その、前記基準デー
    タの値ごとの前記第1のデータの度数分布に基づいて、
    前記基準データの値ごとに生成されたものであることを
    特徴とする請求項9に記載のデータ処理装置。
  11. 【請求項11】 前記変換テーブルは、前記第1のデー
    タのうちの所定の値のデータを前記基準データとして、
    前記第1のデータのうちの、前記基準データに対して時
    間的または空間的に隣接するものの度数分布を、前記基
    準データの値ごとに生成し、その、前記基準データの値
    ごとの前記第1のデータの度数分布に基づいて、前記基
    準データの値ごとに生成されたものであることを特徴と
    する請求項10に記載のデータ処理装置。
  12. 【請求項12】 前記変換テーブルは、前記基準データ
    に対して度数分布が求められた各値の前記第1のデータ
    に対して、その度数の昇順または降順に、前記第2のデ
    ータを割り当てることにより、前記基準データの値ごと
    に生成されたものであることを特徴とする請求項9に記
    載のデータ処理装置。
  13. 【請求項13】 前記第1のデータは、画像を構成する
    画素値であることを特徴とする請求項8に記載のデータ
    処理装置。
  14. 【請求項14】 前記基準データの値ごとの前記変換テ
    ーブルを記憶する記憶手段をさらに備えることを特徴と
    する請求項8に記載のデータ処理装置。
  15. 【請求項15】 前記基準データの値ごとの前記変換テ
    ーブルを生成する生成手段をさらに備えることを特徴と
    する請求項8に記載のデータ処理装置。
  16. 【請求項16】 前記第1のデータを変換して得られる
    前記第2のデータを圧縮する圧縮手段をさらに備えるこ
    とを特徴とする請求項8に記載のデータ処理装置。
  17. 【請求項17】 第1のデータを、第2のデータに変換
    するデータ処理方法であって、 前記第1のデータを選択するとともに、その選択された
    第1のデータに対して所定の位置関係にある他の前記第
    1のデータを、基準データとして選択する選択ステップ
    と、 前記基準データの値ごとに生成され、前記第1および第
    2のデータが対応付けられた変換テーブルに基づいて、
    前記第1のデータを、前記第2のデータに変換する変換
    ステップとを備えることを特徴とするデータ処理方法。
  18. 【請求項18】 第1のデータを、第2のデータに変換
    するデータ処理を、コンピュータに行わせるプログラム
    が記録されている記録媒体であって、 前記第1のデータを選択するとともに、その選択された
    第1のデータに対して所定の位置関係にある他の前記第
    1のデータを、基準データとして選択する選択ステップ
    と、 前記基準データの値ごとに生成され、前記第1および第
    2のデータが対応付けられた変換テーブルに基づいて、
    前記第1のデータを、前記第2のデータに変換する変換
    ステップとを備えるプログラムが記録されていることを
    特徴とする記録媒体。
  19. 【請求項19】 第1のデータを変換して得られる第2
    のデータを、元の第1のデータに逆変換するデータ処理
    装置であって、 前記第2のデータを選択するとともに、その選択された
    第2のデータに対して所定の位置関係にある、既に逆変
    換された前記第1のデータを、基準データとして選択す
    る選択手段と、 前記基準データの値ごとに生成され、前記第1および第
    2のデータが対応付けられた変換テーブルに基づいて、
    前記第2のデータを、前記第1のデータに逆変換する逆
    変換手段とを備えることを特徴とするデータ処理装置。
  20. 【請求項20】 前記変換テーブルは、前記第1のデー
    タのうちの所定の値のデータを前記基準データとして、
    前記第1のデータのうちの、前記基準データに対して所
    定の位置関係にあるものの度数分布を、前記基準データ
    の値ごとに生成し、その、前記基準データの値ごとの前
    記第1のデータの度数分布に基づいて、前記基準データ
    の値ごとに生成されたものであることを特徴とする請求
    項19に記載のデータ処理装置。
  21. 【請求項21】 前記変換テーブルは、前記第1のデー
    タのうちの所定の値のデータを前記基準データとして、
    前記第1のデータのうちの、前記基準データに対して時
    間的または空間的に近い位置にあるものの度数分布を、
    前記基準データの値ごとに生成し、その、前記基準デー
    タの値ごとの前記第1のデータの度数分布に基づいて、
    前記基準データの値ごとに生成されたものであることを
    特徴とする請求項20に記載のデータ処理装置。
  22. 【請求項22】 前記変換テーブルは、前記第1のデー
    タのうちの所定の値のデータを前記基準データとして、
    前記第1のデータのうちの、前記基準データに対して時
    間的または空間的に隣接するものの度数分布を、前記基
    準データの値ごとに生成し、その、前記基準データの値
    ごとの前記第1のデータの度数分布に基づいて、前記基
    準データの値ごとに生成されたものであることを特徴と
    する請求項21に記載のデータ処理装置。
  23. 【請求項23】 前記変換テーブルは、前記基準データ
    に対して度数分布が求められた各値の前記第1のデータ
    に対して、その度数の昇順または降順に、前記第2のデ
    ータを割り当てることにより、前記基準データの値ごと
    に生成されたものであることを特徴とする請求項20に
    記載のデータ処理装置。
  24. 【請求項24】 前記第1のデータは、画像を構成する
    画素値であることを特徴とする請求項19に記載のデー
    タ処理装置。
  25. 【請求項25】 前記基準データの値ごとの前記変換テ
    ーブルを記憶する記憶手段をさらに備えることを特徴と
    する請求項19に記載のデータ処理装置。
  26. 【請求項26】 前記基準データの値ごとの前記変換テ
    ーブルを取得する取得手段をさらに備えることを特徴と
    する請求項19に記載のデータ処理装置。
  27. 【請求項27】 圧縮された前記第2のデータを伸張す
    る伸張手段をさらに備えることを特徴とする請求項19
    に記載のデータ処理装置。
  28. 【請求項28】 第1のデータを変換して得られる第2
    のデータを、元の第1のデータに逆変換するデータ処理
    方法であって、 前記第2のデータを選択するとともに、その選択された
    第2のデータに対して所定の位置関係にある、既に逆変
    換された前記第1のデータを、基準データとして選択す
    る選択ステップと、 前記基準データの値ごとに生成され、前記第1および第
    2のデータが対応付けられた変換テーブルに基づいて、
    前記第2のデータを、前記第1のデータに逆変換する逆
    変換ステップとを備えることを特徴とするデータ処理方
    法。
  29. 【請求項29】 第1のデータを変換して得られる第2
    のデータを、元の第1のデータに逆変換するデータ処理
    を、コンピュータに行わせるプログラムが記録されてい
    る記録媒体であって、 前記第2のデータを選択するとともに、その選択された
    第2のデータに対して所定の位置関係にある、既に逆変
    換された前記第1のデータを、基準データとして選択す
    る選択ステップと、 前記基準データの値ごとに生成され、前記第1および第
    2のデータが対応付けられた変換テーブルに基づいて、
    前記第2のデータを、前記第1のデータに逆変換する逆
    変換ステップとを備えるプログラムが記録されているこ
    とを特徴とする記録媒体。
  30. 【請求項30】 第1のデータを変換して得られる第2
    のデータを、第3のデータにしたがって符号化するデー
    タ処理装置であって、 前記第1のデータを選択するとともに、その選択された
    第1のデータに対して所定の位置関係にある他の前記第
    1のデータを、基準データとして選択する選択手段と、 前記基準データの値ごとに生成され、前記第1および第
    2のデータが対応付けられた変換テーブルに基づいて、
    前記第1のデータを、前記第2のデータに変換する変換
    手段と、 前記第2のデータの少なくとも一部のデータの度数分布
    を求める度数分布算出手段と、 前記度数分布に応じて、前記一部のデータの中から、前
    記第3のデータにしたがって変更する変更対象データを
    決定するとともに、前記変更対象データを変更する値で
    ある変更データを決定する決定手段と、 前記第3のデータにしたがって、前記変更対象データを
    前記変更データに変更することにより、前記第2のデー
    タに、前記第3のデータに関連するデータを埋め込む符
    号化手段とを備えることを特徴とするデータ処理装置。
  31. 【請求項31】 前記決定手段は、前記一部のデータの
    中から、度数が最大のデータを、前記変更対象データと
    して決定することを特徴とする請求項30に記載のデー
    タ処理装置。
  32. 【請求項32】 前記決定手段は、前記第2のデータが
    とり得る値のうち、度数が0の値を、前記変更データと
    して決定することを特徴とする請求項30に記載のデー
    タ処理装置。
  33. 【請求項33】 前記決定手段は、複数の値を、前記変
    更データとして決定することを特徴とする請求項30に
    記載のデータ処理装置。
  34. 【請求項34】 前記変換テーブルは、前記第1のデー
    タのうちの所定の値のデータを前記基準データとして、
    前記第1のデータのうちの、前記基準データに対して所
    定の位置関係にあるものの度数分布を、前記基準データ
    の値ごとに生成し、その、前記基準データの値ごとの前
    記第1のデータの度数分布に基づいて、前記基準データ
    の値ごとに生成されたものであることを特徴とする請求
    項30に記載のデータ処理装置。
  35. 【請求項35】 前記変換テーブルは、前記第1のデー
    タのうちの所定の値のデータを前記基準データとして、
    前記第1のデータのうちの、前記基準データに対して時
    間的または空間的に近い位置にあるものの度数分布を、
    前記基準データの値ごとに生成し、その、前記基準デー
    タの値ごとの前記第1のデータの度数分布に基づいて、
    前記基準データの値ごとに生成されたものであることを
    特徴とする請求項34に記載のデータ処理装置。
  36. 【請求項36】 前記変換テーブルは、前記第1のデー
    タのうちの所定の値のデータを前記基準データとして、
    前記第1のデータのうちの、前記基準データに対して時
    間的または空間的に隣接するものの度数分布を、前記基
    準データの値ごとに生成し、その、前記基準データの値
    ごとの前記第1のデータの度数分布に基づいて、前記基
    準データの値ごとに生成されたものであることを特徴と
    する請求項35に記載のデータ処理装置。
  37. 【請求項37】 前記変換テーブルは、前記基準データ
    に対して度数分布が求められた各値の前記第1のデータ
    に対して、その度数の昇順または降順に、前記第2のデ
    ータを割り当てることにより、前記基準データの値ごと
    に生成されたものであることを特徴とする請求項34に
    記載のデータ処理装置。
  38. 【請求項38】 前記第1のデータは、画像を構成する
    画素値であることを特徴とする請求項30に記載のデー
    タ処理装置。
  39. 【請求項39】 前記基準データの値ごとの前記変換テ
    ーブルを記憶する記憶手段をさらに備えることを特徴と
    する請求項30に記載のデータ処理装置。
  40. 【請求項40】 前記基準データの値ごとの前記変換テ
    ーブルを生成する生成手段をさらに備えることを特徴と
    する請求項30に記載のデータ処理装置。
  41. 【請求項41】 第1のデータを変換して得られる第2
    のデータを、第3のデータにしたがって符号化するデー
    タ処理方法であって、 前記第1のデータを選択するとともに、その選択された
    第1のデータに対して所定の位置関係にある他の前記第
    1のデータを、基準データとして選択する選択ステップ
    と、 前記基準データの値ごとに生成され、前記第1および第
    2のデータが対応付けられた変換テーブルに基づいて、
    前記第1のデータを、前記第2のデータに変換する変換
    ステップと、 前記第2のデータの少なくとも一部のデータの度数分布
    を求める度数分布算出ステップと、 前記度数分布に応じて、前記一部のデータの中から、前
    記第3のデータにしたがって変更する変更対象データを
    決定するとともに、前記変更対象データを変更する値で
    ある変更データを決定する決定ステップと、 前記第3のデータにしたがって、前記変更対象データを
    前記変更データに変更することにより、前記第2のデー
    タに、前記第3のデータに関連するデータを埋め込む符
    号化ステップとを備えることを特徴とするデータ処理方
    法。
  42. 【請求項42】 第1のデータを変換して得られる第2
    のデータを、第3のデータにしたがって符号化するデー
    タ処理を、コンピュータに行わせるプログラムが記録さ
    れている記録媒体であって、 前記第1のデータを選択するとともに、その選択された
    第1のデータに対して所定の位置関係にある他の前記第
    1のデータを、基準データとして選択する選択ステップ
    と、 前記基準データの値ごとに生成され、前記第1および第
    2のデータが対応付けられた変換テーブルに基づいて、
    前記第1のデータを、前記第2のデータに変換する変換
    ステップと、 前記第2のデータの少なくとも一部のデータの度数分布
    を求める度数分布算出ステップと、 前記度数分布に応じて、前記一部のデータの中から、前
    記第3のデータにしたがって変更する変更対象データを
    決定するとともに、前記変更対象データを変更する値で
    ある変更データを決定する決定ステップと、 前記第3のデータにしたがって、前記変更対象データを
    前記変更データに変更することにより、前記第2のデー
    タに、前記第3のデータに関連するデータを埋め込む符
    号化ステップとを備えるプログラムが記録されているこ
    とを特徴とする記録媒体。
  43. 【請求項43】 第1のデータを変換して得られる第2
    のデータを、第3のデータにしたがって符号化した符号
    化データを復号するデータ処理装置であって、 前記符号化データの少なくとも一部のデータの度数分布
    を求める度数分布算出手段と、 前記度数分布に基づき、前記一部のデータの中から、前
    記第3のデータにしたがって変更された変更対象データ
    と、その変更対象データを変更した値である変更データ
    とを決定する決定手段と、 前記変更データを、前記変更対象データに変更すること
    により、前記符号化データを、前記第2のデータに復号
    するとともに、前記符号化データに埋め込まれた前記第
    3のデータを復号する復号手段と、 前記第2のデータを選択するとともに、その選択された
    第2のデータに対して所定の位置関係にある、既に逆変
    換された前記第1のデータを、基準データとして選択す
    る選択手段と、 前記基準データの値ごとに生成され、前記第1および第
    2のデータが対応付けられた変換テーブルに基づいて、
    前記第2のデータを、前記第1のデータに逆変換する逆
    変換手段とを備えることを特徴とするデータ処理装置。
  44. 【請求項44】 前記決定手段は、前記符号化データの
    中から、度数の変化が不連続になっているデータを、前
    記変更対象データまたは変更データとして決定すること
    を特徴とする請求項43に記載のデータ処理装置。
  45. 【請求項45】 前記決定手段は、複数の値を、前記変
    更データとして決定することを特徴とする請求項43に
    記載のデータ処理装置。
  46. 【請求項46】 前記変換テーブルは、前記第1のデー
    タのうちの所定の値のデータを前記基準データとして、
    前記第1のデータのうちの、前記基準データに対して所
    定の位置関係にあるものの度数分布を、前記基準データ
    の値ごとに生成し、その、前記基準データの値ごとの前
    記第1のデータの度数分布に基づいて、前記基準データ
    の値ごとに生成されたものであることを特徴とする請求
    項43に記載のデータ処理装置。
  47. 【請求項47】 前記変換テーブルは、前記第1のデー
    タのうちの所定の値のデータを前記基準データとして、
    前記第1のデータのうちの、前記基準データに対して時
    間的または空間的に近い位置にあるものの度数分布を、
    前記基準データの値ごとに生成し、その、前記基準デー
    タの値ごとの前記第1のデータの度数分布に基づいて、
    前記基準データの値ごとに生成されたものであることを
    特徴とする請求項46に記載のデータ処理装置。
  48. 【請求項48】 前記変換テーブルは、前記第1のデー
    タのうちの所定の値のデータを前記基準データとして、
    前記第1のデータのうちの、前記基準データに対して時
    間的または空間的に隣接するものの度数分布を、前記基
    準データの値ごとに生成し、その、前記基準データの値
    ごとの前記第1のデータの度数分布に基づいて、前記基
    準データの値ごとに生成されたものであることを特徴と
    する請求項47に記載のデータ処理装置。
  49. 【請求項49】 前記変換テーブルは、前記基準データ
    に対して度数分布が求められた各値の前記第1のデータ
    に対して、その度数の昇順または降順に、前記第2のデ
    ータを割り当てることにより、前記基準データの値ごと
    に生成されたものであることを特徴とする請求項46に
    記載のデータ処理装置。
  50. 【請求項50】 前記第1のデータは、画像を構成する
    画素値であることを特徴とする請求項43に記載のデー
    タ処理装置。
  51. 【請求項51】 前記基準データの値ごとの前記変換テ
    ーブルを記憶する記憶手段をさらに備えることを特徴と
    する請求項43に記載のデータ処理装置。
  52. 【請求項52】 前記基準データの値ごとの前記変換テ
    ーブルを取得する取得手段をさらに備えることを特徴と
    する請求項43に記載のデータ処理装置。
  53. 【請求項53】 第1のデータを変換して得られる第2
    のデータを、第3のデータにしたがって符号化した符号
    化データを復号するデータ処理方法であって、 前記符号化データの少なくとも一部のデータの度数分布
    を求める度数分布算出ステップと、 前記度数分布に基づき、前記一部のデータの中から、前
    記第3のデータにしたがって変更された変更対象データ
    と、その変更対象データを変更した値である変更データ
    とを決定する決定ステップと、 前記変更データを、前記変更対象データに変更すること
    により、前記符号化データを、前記第2のデータに復号
    するとともに、前記符号化データに埋め込まれた前記第
    3のデータを復号する復号ステップと、 前記第2のデータを選択するとともに、その選択された
    第2のデータに対して所定の位置関係にある、既に逆変
    換された前記第1のデータを、基準データとして選択す
    る選択ステップと、 前記基準データの値ごとに生成され、前記第1および第
    2のデータが対応付けられた変換テーブルに基づいて、
    前記第2のデータを、前記第1のデータに逆変換する逆
    変換ステップとを備えることを特徴とするデータ処理方
    法。
  54. 【請求項54】 第1のデータを変換して得られる第2
    のデータを、第3のデータにしたがって符号化した符号
    化データを復号するデータ処理を、コンピュータに行わ
    せるプログラムが記録されている記録媒体であって、 前記符号化データの少なくとも一部のデータの度数分布
    を求める度数分布算出ステップと、 前記度数分布に基づき、前記一部のデータの中から、前
    記第3のデータにしたがって変更された変更対象データ
    と、その変更対象データを変更した値である変更データ
    とを決定する決定ステップと、 前記変更データを、前記変更対象データに変更すること
    により、前記符号化データを、前記第2のデータに復号
    するとともに、前記符号化データに埋め込まれた前記第
    3のデータを復号する復号ステップと、 前記第2のデータを選択するとともに、その選択された
    第2のデータに対して所定の位置関係にある、既に逆変
    換された前記第1のデータを、基準データとして選択す
    る選択ステップと、 前記基準データの値ごとに生成され、前記第1および第
    2のデータが対応付けられた変換テーブルに基づいて、
    前記第2のデータを、前記第1のデータに逆変換する逆
    変換ステップとを備えるプログラムが記録されているこ
    とを特徴とする記録媒体。
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CN118075457A (zh) * 2024-04-18 2024-05-24 山西顺达胜业通信工程有限公司 一种基于视频监测的设备智能控制方法

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