JP2001273825A - 碍子洗浄装置 - Google Patents

碍子洗浄装置

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JP2001273825A
JP2001273825A JP2000086453A JP2000086453A JP2001273825A JP 2001273825 A JP2001273825 A JP 2001273825A JP 2000086453 A JP2000086453 A JP 2000086453A JP 2000086453 A JP2000086453 A JP 2000086453A JP 2001273825 A JP2001273825 A JP 2001273825A
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JP
Japan
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wind speed
cleaning
insulator
design
design wind
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JP2000086453A
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English (en)
Inventor
Yasuaki Ohata
康明 大畑
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NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】洗浄効果を損なうことなく、設備費用やランニ
ングコストを大幅に引き下げることが可能な碍子洗浄装
置を提供する。 【解決手段】碍子洗浄装置の本体1に,洗浄中の風速を
測定する手段2と,設計風速以下の風速の累積継続時間
が所定時間になったときに洗浄を終了する制御手段3と
を接続する。従来は設計風速が10m/sに設定されて
いたが,風速分布を分析することにより,本発明では設
計風速を7m/s以下に設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,碍子装置を活線状
態で洗浄する碍子洗浄装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】活線状態にある碍子装置にノズルから放
水し,碍子表面に付着した汚損物質を洗い落とす碍子洗
浄装置は,従来から各変電所等において広く用いられて
いる。実際の碍子洗浄装置においては,放水用のノズル
を充電部から所定の距離以上離して絶縁を確保しなけれ
ばならないので,強風時にはノズルからの放水を確実に
碍子表面に到達させることは困難となる。
【0003】そこで碍子洗浄装置は設計風速を設定し,
洗浄中の風速が設計風速となるまでは確実に洗浄が行え
るように設計されている。従来の碍子洗浄装置では設計
風速は10m/sとなっており,ノズルを工夫して主水
流の両側にガード水流を組み合わせることにより,弱風
時には主水流が直接碍子装置に注水され,設計風速付近
では風で変移されたガード水流が必ず碍子装置に注水さ
れるようにしてある。このように主水流とガード水流と
を使い分けるのは,主水流のみで設計風速まで対応させ
るには水量をかなり増大させねばならず,弱風時には碍
子表面を流下する水が多くなるため、碍子の洗浄中の耐
電圧が低下して閃絡事故を招くおそれがあるためであ
る。
【0004】ところが,このように主水流とガード水流
とを組み合わせ,設計風速である10m/sの風速下で
も的確に洗浄できるようにした従来の碍子洗浄装置は,
1個のノズル当たり毎分200L以上の放水量を確保し
なければならず,大型の洗浄ポンプを必要としたり,配
管や弁サイズ等も大型化しなければならないことから,
設備費用やランニングコストが高くつくという問題があ
った。
【0005】なお,上記のように設計風速を10m/s
と設定した碍子洗浄装置においては,洗浄中の風速が1
0m/sを超えている時間中は洗浄が保証されない。し
かも風速は絶えず変化するものである。そこで本出願人
の特公平1−55728号公報に記載されているよう
に,洗浄中の風速を連続的に測定し,設計風速以下の風
速の累積継続時間が所定時間に達するまで洗浄を継続す
る工夫がなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決し,設備コストやランニングコストを従
来よりも低減することができ,しかも従来と同様に碍子
装置を確実に活線洗浄することができる碍子洗浄装置を
提供するためになされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明は,洗浄中の風速を測定する手段
と,設計風速以下の風速の累積継続時間が所定時間にな
ったときに洗浄を終了する制御手段とを備えた碍子洗浄
装置において,前記設計風速を7m/s以下に設定した
ことを特徴とするものである。なお,実用的には設計風
速を5〜7m/sに設定することが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】図1に示すように,本発明の碍子
洗浄装置はポンプやノズルを含む公知の装置本体1と,
風速を測定する手段2と,制御手段3とを備えている。
この制御手段3は,従来と同様に設計風速以下の風速の
累積継続時間が所定時間になったときに洗浄を終了する
機能を有するものである。
【0009】本発明者は、わが国における風速分布と碍
子洗浄装置の機能との関係を科学的に分析した結果、設
計風速を従来の10m/sから5〜7m/sにまで引き
下げても,碍子洗浄効果に遜色を生じないことを見いだ
した。そしてこのように設計風速を従来よりも引き下げ
ることにより、洗浄ポンプ,配管,弁サイズ等を小型化
できるので,設備費用やランニングコストを大幅に引き
下げることが可能となる。以下にその理由を詳述する。
【0010】最近の研究によれば,任意地点における風
速の度数分布はワイブル分布であり,風速Uの確率密度
関数f(U)は数1で表される。ここでC及びKは地点
を特定することにより定まる定数であり,それぞれワイ
ブル分布の尺度定数及び形状定数と呼ばれている。また
風速Uがワイブル分布に従っているとき,平均風速は数
2で示され,累積分布関数F(U)は数3で示される。
なお,形状定数Kを変化させたときのワイブル分布のグ
ラフを図2に示す。
【数1】
【数2】
【数3】
【0011】さて,ある地点における瞬間風速が年間の
形状定数と同じ形状定数となるワイブル分布に従うとの
前提をおけば,平均風速がUAVのときの尺度定数は数
2から求めることができる。またこのようにして尺度定
数C及び形状定数Kが決まれば,そのときの任意の瞬間
風速の累積発生確率,すなわちその風速以下の瞬間風速
の発生確率は数3から求めることができる。
【0012】全国各地の風速は気象台により測定されて
おり,データ化されている。そのデータから算出された
尺度定数C及び形状定数Kは,例えば下記の通りであ
る。 測定地点:相川(日本海の島),C=4.74,K=
1.28 測定地点:京都(本州の内陸),C=1.89,K=
1.25 測定地点:室戸岬(四国の岬),C=8.54,K=
1.78 このように,平均風速の大小によって尺度定数Cの値は
変化するものの,わが国のほとんどの地点では形状定数
Kには大差がなく,1.2〜2の間に入るものとするこ
とができる。
【0013】ここで碍子洗浄装置の設計風速をUN と
すると,設計風速以下の瞬間風速の発生確率F(UN
)は数3から求めることができる。そこでその逆数を
取って洗浄時間倍率Bとし,通常洗浄時間(1区画1分
が標準)のB倍の時間にわたり洗浄を行えば,洗浄中
の、設計風速以下の瞬間風速の累積継続時間を通常洗浄
時間とすることができ、目標とする洗浄効果が得られる
こととなる。例えば設計風速以下の風速の発生確率F
(UN )が50%であれば,B=2となり,通常の2
倍の時間洗浄すればよいこととなる。
【数4】
【0014】また,平均風速がUAV1 とUAV2
の間の風速区間にある発生確率は数3から導かれる数4
により求めることができる。そこで,数3から求めた各
平均風速区間における洗浄時間倍率Bと,数4から求め
た各平均風速区間の発生確率の積を,洗浄を実施する風
速範囲の間で積分したものが,年間の洗浄倍率の期待
値,すなわち平均的な洗浄時間倍率となる。表1に設計
風速を3m/s,形状定数Kを2としたときのこの計算
手順の一部を示す。この表11 では平均風速を1m/s
ごとに区画し,各平均風速区間について設計風速以下の
瞬間風速の発生確率,その逆数B(設計風速以下の瞬間
風速の出現時間を1とするための洗浄時間倍率),年間
における各平均風速区間の風の発生確率A,A×B(年
間の平均的洗浄時間)をそれぞれ計算したうえ,A×B
を全平均風速区間にわたり積分して年間の洗浄倍率の期
待値,すなわち平均的な洗浄時間倍率を1.52と算出
している。同様に,設計風速等の各パラメータを変えて
同様の計算を繰り返す。
【0015】
【表1】
【0016】このようにして求めた平均的な洗浄時間倍
率を図3と図4に示す。図3はK=1.28の場合にお
いて,Cを3通りに変化させた場合における設計風速と
洗浄時間倍率Bとの関係を示すグラフであり,図4はK
=2とした場合の同様のグラフである。これらのグラフ
から,設計風速UN が5〜7m/sの範囲に変曲点が
表れることが発見された。換言すれば,従来のように設
計風速UNを10m/sに設定していた場合と,設計風
速UN を7m/sに設定した場合とでは,平均的な洗
浄時間倍率はほとんど変わらないことが初めて科学的に
確認された。
【0017】上記の検討結果から,国内においてはCや
Kが大きい場所(すなわち強風地帯)においても,洗浄
時間倍率Bを2まで許容するものとすれば,設計風速U
N を5m/sまで落とすことができることがわかる。
しかしあまりに設計風速を小さくすると洗浄水が碍子に
注水されるときの衝撃が小さくなり,碍子表面に沿って
水幕を形成しながらだらだらと流れ落ちるようになって
活線洗浄中における碍子の耐電圧特性が低下する。従っ
て設計風速UN を5m/s未満とすることは好ましく
ない。以上の理由により,本発明では設計風速を7m/
s以下,より好ましくは5〜7m/sに設定した。
【0018】このようにして算出された平均的な洗浄時
間倍率(年間洗浄時間倍率)に,設計風速における単位
時間当たり放水量をかけることにより,年間の所要水量
の期待値が得られる。本発明にしたがって設計風速を低
減させると洗浄時間は従来よりも長くなるが,同時に設
計風速における単位時間放水量も低下するため,表2に
示すように年間の所要水量の期待値を大幅に低減でき
る。なお表2は,ノズル元水圧3MPa,流量係数0.
9のノズルを用い,所要到達距離を5.5m(500k
Vの場合の所要離隔距離基準値)とした場合の年間の所
要水量の期待値を,指数で示したものである。また図5
にそのグラフを示す。
【0019】
【表2】
【0020】また,設計風速を落とすことによって,洗
浄ポンプ,配管,弁サイズ等を小型化でき,設備費用や
ランニングコストを大幅に引き下げることが可能とな
る。特に設計風速を7m/s以下に設定すればガード水
流をなくすこともできるので単位時間当たり放水量を約
1/3にすることができ,この点からも放水水量を大幅
に削減できる効果がある。
【0021】
【発明の効果】以上に説明したように,本発明はわが国
における風速分布と碍子洗浄装置の機能との関係を科学
的に分析することにより,碍子洗浄効果を低下させるこ
となく,設計風速を従来の10m/sから5〜7m/s
にまで引き下げたものである。このように設計風速を従
来よりも引き下げることにより、放水水量を大幅に削減
でき,洗浄ポンプ,配管,弁サイズ等を小型化できるの
で,設備費用やランニングコストを大幅に引き下げるこ
とが可能となる利点は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に実施形態を示すブロック図である。
【図2】ワイブル分布のグラフである。
【図3】設計風速と洗浄時間倍率との関係を示すグラフ
である。
【図4】設計風速と洗浄時間倍率との関係を示すグラフ
である。
【図5】設計風速と年間所要水量との関係を示すグラフ
である。
【符号の説明】
1 装置本体,2 風速を測定する手段,3 制御手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄中の風速を測定する手段と,設計風
    速以下の風速の累積継続時間が所定時間になったときに
    洗浄を終了する制御手段とを備えた碍子洗浄装置におい
    て,設計風速を7m/s以下に設定したことを特徴とす
    る碍子洗浄装置。
  2. 【請求項2】 設計風速を5〜7m/sに設定したこと
    を特徴とする請求項1記載の碍子洗浄装置。
JP2000086453A 2000-03-27 2000-03-27 碍子洗浄装置 Pending JP2001273825A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105004504A (zh) * 2015-07-14 2015-10-28 清华大学深圳研究生院 复合绝缘子的起振风速评估方法及选型方法

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