JP2001264421A - レーダ性能検査システムおよび疑似目標装置 - Google Patents

レーダ性能検査システムおよび疑似目標装置

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JP2001264421A
JP2001264421A JP2000078879A JP2000078879A JP2001264421A JP 2001264421 A JP2001264421 A JP 2001264421A JP 2000078879 A JP2000078879 A JP 2000078879A JP 2000078879 A JP2000078879 A JP 2000078879A JP 2001264421 A JP2001264421 A JP 2001264421A
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Tetsuo Sado
哲夫 佐渡
Naoki Hosaka
直樹 保坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】計測上の制約を緩和して所望の後方散乱断面積
を得る。 【解決手段】レーダ送信波を発射し目標物で反射された
レーダ反射波からレーダ後方散乱断面積を計測して目標
物までの距離を決定するRFレーダ10と、目標物とし
てRFレーダから所定距離だけ離れて配置される疑似目
標装置20とを備える。特に、疑似目標装置20は少な
くとも水平方向において無指向性であるアンテナ部21
と、このアンテナ部21で受信されたレーダ送信波をレ
ーダ反射波として増幅しこのレーダ反射波を送信用にア
ンテナ部に戻す増幅部22と、レーダ送信波とレーダ反
射波とが干渉しないようにアンテナ部および増幅部を結
合する結合部23を含み、増幅部22は所望のレーダ後
方散乱断面積を得るために利得調整可能に構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般にRFレーダの
性能を検査するためのレーダ性能検査システムに関し、
特にRFレーダに後方散乱断面積RCS(Rader Cross
Section)を提供する疑似目標装置に関する。
【0002】
【従来の技術】RFレーダは航空機等を探知するために
用いられ、例えばRCS=100m の目標を約160
km離れて探知しRCS=1mの目標を約50km離
れて探知するというような仕様で製造される。実際の製
造後、RFレーダは仕様通りの性能で目標を探知できる
かどうか検査される。この場合、RCS=100m
当の疑似目標およびRCS=1m相当の疑似目標が用
意され、性能検査がこれら疑似目標をRFレーダからそ
れぞれ160kmおよび50km離れた地点に配置して
行われる。
【0003】この疑似目標としては、ルーネベルグレン
ズおよびコーナリフレクタ等が一般に用いられる。但
し、全方向のRCSが予め観測された航空機がある場合
には、この航空機を実際に飛翔させて性能検査を行う。
【0004】ルーネベルグレンズはポリスチレン等の誘
電体材料からなる複数の誘電体層をタマネギの皮の様に
重ねた球体である。この球体の半径をRとし、中心から
外周方向への距離をrとした場合、屈折率μはμ=√ε
=√{2−(r/R)}で表される。ここで、εは誘
電率である。このルーネベルグレンズは、屈折率μが球
体の中心で最大√2となり、距離rの増大と共に減少し
て外周で1となる。例えば10枚の誘電体層を球体の外
周から中心に向う方向に並べる場合、これら誘電体層の
誘電率εからε10は誘電率ε10=2>ε>----
>ε>ε>ε=1という関係に設定され、球体の
屈折率μを段階的に変化させる。このルーネベルグレン
ズをRFレーダの疑似目標として用いる場合、球体の片
側表面がこの球体の中心を通る対称軸の端部周辺におい
てレーダ波の反射鏡を構成する金属膜で部分的にコーテ
ィングされる。レーダ波は誘電体層を通過して焦点とな
る金属膜に到達し、この金属膜で反射されることにより
入射方向に戻される。この反射により対称軸方向におい
て得られる後方散乱断面積RCSは、レーダ波の波長を
λ(m)、球体の半径をR(m)として、RCS=4π
/λ×R(m)という式により一義的に決る。
【0005】一方、コーナリフレクタは各辺の長さがL
(m)の正三角形である3枚の金属板を組み合わせた三
角錐状の構造である。レーダ波が三角錐の頂点に対向す
る開口部を介して3枚の金属板の1つに入射すると、こ
の金属板で残り2枚の金属板の1つに向けて反射され、
さらにこの金属板で再び反射されることにより開口部を
介して入射方向に戻される。
【0006】この反射により開口部の中心と三角錐の頂
点とを結ぶ対称軸方向において得られる後方散乱断面積
RCSは、レーダ波の波長をλ(m)、金属板の一辺の
長さをl(m)として、RCS=4π×(0.289l
/λ(m)という式により一義的に決る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ルーネベルグレンズお
よびコーナリフレクタのような疑似目標は、レーダ性能
検査の基準値として使用されるRCS毎に用意される。
このため、多数の疑似目標がRCS数の増大に伴って必
要となる。また、これら疑似目標はその対称軸をレーダ
波の入射方向に一致させて使用される。これが一致して
いないと、疑似目標がレーダ波に正対しないため、正確
な計測ができなくなる。従って、十分小さなRCSのラ
ジコン(登録商標)飛行機または気球にルーネベルグレ
ンズまたはコーナリフレクタを吊下げてレーダ性能試験
を行う場合に、非常に複雑な疑似目標の姿勢制御システ
ムを必要とする。
【0008】また、実際の航空機を疑似目標として用い
る場合、レーダ波が航空機の複雑な形状によって様々な
方向に反射されるため、後方散乱断面積RCSはレーダ
波の入射方向に依存して大きく変化する。このため、レ
ーダ波の反射部位を特定できないと、レーダ性能試験が
困難である。
【0009】本発明の目的は、従来技術の問題点を解消
し、計測上の制約を緩和して所望の後方散乱断面積を得
ることができるレーダ性能検査システムおよび疑似目標
装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、レーダ
送信波を発射し目標物で反射されたレーダ反射波からレ
ーダ後方散乱断面積を計測して目標物までの距離を決定
するRFレーダと、目標物としてRFレーダから所定距
離だけ離れて配置される疑似目標装置とを備え、この疑
似目標装置は少なくとも水平方向において無指向性であ
るアンテナ部と、このアンテナ部で受信されたレーダ送
信波をレーダ反射波として増幅しこのレーダ反射波を送
信用にアンテナ部に戻す増幅部と、レーダ送信波とレー
ダ反射波とが干渉しないようにアンテナ部および増幅部
を結合する結合部を含み、増幅部は所望のレーダ後方散
乱断面積を得るために利得調整可能に構成されるレーダ
性能検査システムが提供される。
【0011】さらに本発明によれば、少なくとも水平方
向において無指向性であるアンテナ部と、このアンテナ
部で受信されたレーダ送信波をレーダ反射波として増幅
しこのレーダ反射波を送信用にアンテナ部に戻す増幅部
と、レーダ送信波とレーダ反射波とが干渉しないように
アンテナ部および増幅部を結合する結合部を含み、増幅
部は所望のレーダ後方散乱断面積を得るために利得調整
可能に構成される疑似目標装置が提供される。
【0012】これらレーダ性能検査システムおよび疑似
目標装置では、増幅部の利得を調整することにより所望
のレーダ後方散乱断面積を得ることができる。従って、
RFレーダの性能検査用に互いに異なるレーダ後方散乱
断面積を持つ多数の疑似目標を従来のように用意する必
要がない。また、アンテナ部は少なくとも水平方向にお
いて無指向性であるため、疑似目標装置をRFレーダか
ら発射されるレーダ波の入射方向に向ける姿勢制御も不
要である。従って、計測上の制約を緩和して所望の後方
散乱断面積を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
レーダ性能検査システムを添付図面を参照して説明す
る。
【0014】図1はこのレーダ性能検査システムの概略
的構成を示す。レーダ性能検査システムはレーダ送信波
を発射し目標物で反射されたレーダ反射波からレーダ後
方散乱断面積RCSを計測して目標物までの距離を決定
するRFレーダ10と、レーダ後方散乱断面積RCSの
小さなラジコン飛行機または気球に目標物として取付け
られRFレーダ10から所定距離だけ離れて配置される
疑似目標装置20とを備える。疑似目標装置20は例え
ば図2に示すように構成される。すなわち、疑似目標装
置20は少なくとも水平方向において無指向性のアンテ
ナ部21と、この送受信アンテナ部21で受信されたレ
ーダ送信波をレーダ反射波として増幅しアンテナ部21
に戻す増幅部22と、レーダ送信波とレーダ反射波とが
干渉しないようにアンテナ部21および増幅部22を結
合する結合部23を有する。アンテナ部21は例えば単
一の送受信アンテナ21Aで構成される。増幅部22の
利得は所望のレーダ後方散乱断面積RCSを得るために
調整可能である。RFレーダ10が例えば3cmの波長
を持つ10GHzのレーダ送信波を使用するXバンド用
である場合には、増幅部22は利得調整により0.1
(m)〜100(m )の範囲のレーダ後方散乱断面
積RCSを得られるように構成される。
【0015】ここで、増幅部22の利得とレーダ後方散
乱断面積RCSとの関係について説明する。
【0016】RFレーダ10が一般的な目標物からのレ
ーダ反射波を受信する場合、受信アンテナ出力端での受
信電力Pr(W)は(1)式から得られる。
【0017】 Pr=Po・G/4πr×σ×1/4πr×A …(1) ここで、Po:レーダ送信電力(W),G:レーダ送信
アンテナの利得,R:距離(m),σ:探知する目標物
のレーダ後方散乱断面積RCS(m),A:レーダ受
信アンテナの実効面積(m)である。
【0018】一方、RFレーダ10が上述の疑似目標装
置20からのレーダ反射波を受信する場合、受信アンテ
ナ出力端での受信電力Ptr(W)は(2)式から得られ
る。
【0019】 Ptr=Po・G/4πr×Atr×Gamp×Gtr×1/4πr×A…(2) ここで、Atr:疑似目標装置の受信アンテナの実効面積
(m),Gamp:疑似目標装置の増幅部の利得,Gt
r:疑似目標装置の送信アンテナの利得である。
【0020】式(1)および式(2)が等しくなる条件
は次の式(3)により表される。
【0021】σ=Atr×Gtr×Gamp …(3) 疑似目標装置20では、アンテナ部21の送受信アンテ
ナ21Aが受信アンテナおよび送信アンテナを構成する
ことから、式(3)において、アンテナ21Aの実効面
積をAt、そのアンテナ利得をGtとすると、アンテナ理
論によりAt=λ /4π×Gtの関係がある。送受信ア
ンテナ21AがGt=1(0dB)無指向性であると、
At=λ/4πである。
【0022】これを式(3)に適用すると、σ=λ
4π×Gamp …(4)となる。
【0023】従って、RFレーダ10のレーダ波長が決
れば、σで示されるレーダ後方散乱断面積RCSはGam
pの値を変化させることにより任意に設定可能である。
【0024】図3はレーダ送信波の波長λ=3cmでの
σ(cm)とGamp(dB)の関係を示す。RFレーダ
10が3cmの波長λを持つレーダ送信波を使用するX
バンド用である場合、増幅部22の利得を31.45
(dB)〜61.45(dB)程度可変することで、3
0(dB)のダイナミックレンジに対応する0.1(m
)〜100(m)の範囲でレーダ後方散乱断面積R
CSを任意に設定可能となる。
【0025】上述の疑似目標装置20では、単一の送受
信アンテナ21Aが用いられるため、結合部23がアン
テナ整合回路24、サーキュレータ25、およびアイソ
レータ26で構成される。レーダ送信波は送受信アンテ
ナ21で受信され、アンテナ整合回路24、サーキュレ
ータ25、およびアイソレータ26を介して増幅部22
に供給され、この増幅部22でレーダ反射波として増幅
される。このレーダ反射波はサーキュレータ25および
アンテナ整合回路24を介して送受信アンテナ21に供
給され、この送受信アンテナ21から発射される。サー
キュレータ26は矢印方向にだけレーダ波を伝搬する回
路であり、反矢印方向への漏れ量はアイソレーションと
称される。従って、アンテナ整合回路25からのレーダ
送信波はサーキュレータ26によりアイソレータ27側
に伝搬され、増幅部22からのレーダ反射波はサーキュ
レータ26によりアンテナ整合回路25側に伝搬され
る。アイソレータ27はレーダサーキュレータ26と協
力し、レーダ送信波とレーダ反射波とが干渉しないよう
にこれらを分離する。サーキュレータ25およびアイソ
レータ26のアイソレーションは発振防止のために増幅
部22の利得よりも予め大きく設定されている。
【0026】さらに、増幅部22は増幅器27および可
変減衰器28で構成される。増幅器27はアイソレータ
27から供給されるレーダ送信波を所定の利得で増幅し
て減衰器28に供給する。可変減衰器28は増幅器27
の出力信号を減衰させるためのもので、可変減衰器28
の減衰量は増幅部22全体としての利得を決定するため
に調整可能である。具体的には、増幅部22に必要なダ
イナミックレンジに対応する0〜−30(dB)という
範囲で調整される。
【0027】ここで、送受信アンテナ21の構造につい
てさらに説明する。この送受信アンテナ21Aは例えば
図4に示すような向きに設定されるバイコニカルアンテ
ナである。この場合、アンテナ整合回路25は平衡−不
平衡整合器25Aで構成される。図5はバイコニカルア
ンテナの水平指向性に関する特性パターンを示し、図6
はこのバイコニカルアンテナの垂直指向性に関する特性
パターンを示す。図5から解るように、バイコニカルア
ンテナは水平方向においてほぼ無指向性である。また、
垂直方向のビーム幅はバイコニカルアンテナの全長lg
により絞られ、図6に示すようにその分だけアンテナ利
得が得られる。一例として全長lgをレーダ送信波の波
長(=3cm)の5倍(=15cm)に設定すると、垂
直方向のビーム幅が約11.5°となり、アンテナ利得
が約10(dB)得られる。
【0028】式(3)のAtr×Gtrの項がアンテナ利得
10(dB)であるため、 σ=Atr×Gtr×Gamp={(λ/4π)×10}×10×Gamp…(5) となる。システム的には、100倍の利得が生じたの
で、増幅器27の利得Gampは−20(dB)して良い
が、図2に示す各受動コンポーネントの損入損失等を1
0(dB)と見込んで−10(dB)となる。
【0029】従って、図3に示すσとGampの利得を5
(dB)減少させた値でよい。
【0030】増幅部22としては、減衰器28の減衰量
が0(dB)に設定したときに、100mのレーダ後
方散乱断面積RCSに対応する51.45(dB)の利
得がえられ、減衰器28の減衰量が−30(dB)に設
定したときに0.1mのレーダ後方散乱断面積RCS
に対応する21.45(dB)が得られればよい。
【0031】従って、増幅器27の利得は51.45に
固定され、減衰器28の減衰量が0(dB)から−30
(dB)の範囲で調整される。この場合、サーキュレー
タ25のアイソレーションは51.45(dB)以上必
要となる。
【0032】尚、十分なアイソレーションがサーキュレ
ータ25において得られない場合には、図7に示すよう
に2本の同一構造アンテナ21Cおよび21Dをそれぞ
れ受信用および送信用に用意し、相互のカプリングが増
幅部22の利得以上になるように配置することが好まし
い。この場合、結合部23は受信用アンテナ21Cに接
続されるアンテナ整合回路30、このアンテナ整合回路
30および増幅器27間に接続されるアイソレータ3
1、送信用アンテナ21Dに接続されるアンテナ整合回
路32、およびこのアンテナ整合回路32および減衰器
28間に接続されるアイソレータ33で構成される。
【0033】また、RFレーダ10がXバンド用である
場合には、増幅器27をGaAs系の高電子移動度トラ
ンジスタ(HEMT)素子を用いて構成することで、小
型軽量安価なものが得られる。
【0034】本実施形態のレーダ検査システムでは、疑
似目標装置20をRFレーダ10から所定距離だけ離れ
た場所に設置し、増幅部22の利得を調整することによ
り所望のレーダ後方散乱断面積を得ることができる。具
体的には、減衰器28の減衰目盛を可変することにより
疑似目標装置20のシステム利得を決定する。図8は減
衰器28の減衰量とシステム利得との関係並びにこのシ
ステム利得とレーダ後方散乱断面積RCSとの関係を示
す。すなわち、減衰器28の減衰量を調整することによ
りレーダ後方散乱断面積RCSを30(dB)程度のダ
イナミックレンジで設定することが可能となる。また、
アンテナ部21は少なくとも水平方向において無指向性
であるため、疑似目標装置20をRFレーダ10から発
射されるレーダ波の入射方向に向ける姿勢制御も不要で
ある。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明のレーダ性能検査シ
ステムおよび疑似目標装置によれば、RFレーダの性能
検査用に互いに異なるレーダ後方散乱断面積を持つ多数
の疑似目標を従来のように用意することなく、所望の後
方散乱断面積を得ることができる。計測上の制約が水平
方向において無指向性のアンテナ部によりを緩和され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るレーダ性能検査シス
テムの概略的構成を示す図である。
【図2】図1に示す疑似目標装置の構成を示す回路図で
ある。
【図3】図2に示す増幅部の利得とレーダ後方散乱断面
積との関係を示すグラフである。
【図4】図2に示す送受信アンテナとして用いられるバ
イコニカルアンテナの外観を示す図である。
【図5】図4に示すバイコニカルアンテナの水平指向性
に関する特性パターンを示すグラフである。
【図6】図4に示すバイコニカルアンテナの垂直指向性
に関する特性パターンを示すグラフである。
【図7】図2に示す疑似目標装置の変形例を示す回路図
である。
【図8】図2に示す減衰器の減衰量とシステム利得との
関係並びにこのシステム利得とレーダ後方散乱断面積と
の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
21…アンテナ部 22…増幅部 23…結合部 24…アンテナ整合回路 25…サーキュレータ 26…アイソレータ 27…増幅器 28…減衰器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーダ送信波を発射し目標物で反射され
    たレーダ反射波からレーダ後方散乱断面積を計測して目
    標物までの距離を決定するRFレーダと、目標物として
    前記RFレーダから所定距離だけ離れて配置される疑似
    目標装置とを備え、前記疑似目標装置は少なくとも水平
    方向において無指向性であるアンテナ部と、前記アンテ
    ナ部で受信されたレーダ送信波をレーダ反射波として増
    幅しこのレーダ反射波を送信用に前記アンテナ部に戻す
    増幅部と、レーダ送信波とレーダ反射波とが干渉しない
    ように前記アンテナ部および増幅部を結合する結合部を
    含み、前記増幅部は所望のレーダ後方散乱断面積を得る
    ために利得調整可能に構成されることを特徴とするレー
    ダ性能検査システム。
  2. 【請求項2】 少なくとも水平方向において無指向性で
    あるアンテナ部と、前記アンテナ部で受信されたレーダ
    送信波をレーダ反射波として増幅しこのレーダ反射波を
    送信用に前記アンテナ部に戻す増幅部と、レーダ送信波
    とレーダ反射波とが干渉しないように前記アンテナ部お
    よび前記増幅部を結合する結合部を含み、前記増幅部は
    所望のレーダ後方散乱断面積を得るために利得調整可能
    に構成されることを特徴とする疑似目標装置。
  3. 【請求項3】 前記増幅部はレーダ送信波を所定の利得
    で増幅する増幅器および前記増幅器の出力信号を減衰さ
    せる減衰器を含み、前記減衰器は増幅部全体としての利
    得を決定するために減衰量調整可能に構成されることを
    特徴とする請求項2に記載の疑似目標装置。
  4. 【請求項4】 前記増幅器の所定利得は少なくとも前記
    アンテナ部の利得を差引いて決定されることを特徴とす
    る請求項3に記載の疑似目標装置。
  5. 【請求項5】 前記アンテナ部が単一の送受信アンテナ
    で構成される場合において、前記結合部は前記送受信ア
    ンテナで受信されたレーダ送信波を前記増幅部側に伝搬
    させ前記増幅部から得られるレーダ反射波を前記送受信
    アンテナ側に伝搬するよう構成されるサーキュレータを
    含み、前記サーキュレータのアイソレーションは前記増
    幅部の利得以上に設定されることを特徴とする請求項2
    に記載の疑似目標装置。
  6. 【請求項6】 前記アンテナ部が同一構成の受信アンテ
    ナおよび送信アンテナで構成される場合において、前記
    結合部は前記受信アンテナで受信されたレーダ送信波を
    前記増幅部に供給する受信経路と、前記受信経路から分
    離され前記増幅部から得られるレーダ反射波を前記送信
    アンテナに供給する送信経路とを含み、前記受信アンテ
    ナおよび前記送信アンテナのアイソレーションは前記増
    幅部の利得以上になるように配置されることを特徴とす
    る請求項2に記載の疑似目標装置。
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