JP2001252084A - ストレスにより発現が誘導される遺伝子 - Google Patents

ストレスにより発現が誘導される遺伝子

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JP2001252084A JP2000071655A JP2000071655A JP2001252084A JP 2001252084 A JP2001252084 A JP 2001252084A JP 2000071655 A JP2000071655 A JP 2000071655A JP 2000071655 A JP2000071655 A JP 2000071655A JP 2001252084 A JP2001252084 A JP 2001252084A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境ストレスに強い植物を作出するために有
効な、新規遺伝子を得る。 【解決手段】 本発明により、傷害、浸透圧、塩又は低
温ストレスに応答して発現し、レセプター様蛋白質をコ
ードする、新規遺伝子であるC7遺伝子、及び当該遺伝
子がコードするポリペプチドが与えられた。当該遺伝子
を導入することにより、環境ストレスに強い植物を作出
するすることが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、傷害、浸透圧、塩
又は低温ストレスに応答して発現し、レセプター様蛋白
質をコードする、新規遺伝子であるC7遺伝子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】将来の食糧危機が予想される事から、農
業において効率良く作物を生産するための技術開発が求
められている。食物生産において、種々の環境ストレス
により生産量が減少する事は大きな問題であり、環境ス
トレスに強い植物を作出することが求められている。
【0003】その様な目的のためには、植物のストレス
に対する自己防御機構に関する検討が必須である。自己
防御機構は、大まかに(1)ストレスの認識、(2)ス
トレスの情報の伝達、(3)ストレスに対する対応、の
3つの段階に分けられる。第二の情報の伝達の過程や第
三の対応の過程については研究が進んでおり、それらの
過程に関与する因子の同定が行われているが、第一のス
トレス認識過程や、その過程と情報伝達とのつながりに
ついての知見は少ない。一般的に情報伝達の経路におい
て、上流因子が複数の下流因子を制御していることが知
られている。よって、上流であるこの認識過程を解析す
ることにより、ストレス防御機構の下流に位置する伝達
の経路や対応の経路において、一度に複数の因子を効率
良く制御できる方法が得られる可能性が考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
植物のストレス認識の過程に作用する因子を用いて、植
物にストレス耐性を付与できないかと考えて検討を行っ
た。即ち、ストレスの初期に応答する遺伝子の単離を目
指し、その機能の解析を行う事が本発明の課題である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、タバコ
(Nicotiana tabacum cv.Xan
thi nc)を用いて傷害ストレス、浸透圧ストレ
ス、塩ストレス及び低温ストレス(4℃)を与えること
により、誘導される遺伝子を探索した。その結果、それ
らのストレスにより早期に、かつ一過性に誘導されるC
7遺伝子を得た。即ち、傷害45分後のタバコ葉よりR
NAを抽出し、cDNAライブラリーを調製し、遺伝子
断片C7−1をプローブとして陽性シグナルを得、本発
明のC7遺伝子を単離して、C7遺伝子の全長の塩基配
列を決定した。C7遺伝子の発現応答から考えて、当該
遺伝子の産物は外部ストレスを認識するセンサーであ
り、下流のストレス応答遺伝子の発現制御に関与してい
る可能性があり、植物に導入することにより傷害、浸透
圧、塩ストレス又は低温ストレスに強い植物を作出する
ことが期待される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、配列表の配列番号3に
示す、塩基番号1−1210で示される塩基配列からな
ることを特徴とする、タバコ由来のC7遺伝子である。
C7遺伝子は、傷害ストレス、浸透圧ストレス、塩スト
レス又は低温ストレスにより発現が誘導されるという性
質を有する。C7遺伝子において、蛋白質をコードして
いるオープンリーディングフレームに相当する部分の塩
基配列を、配列表の配列番号2に示す。配列表の配列番
号2記載の塩基配列からなる遺伝子もまた、本発明の範
囲内である。
【0007】遺伝子組み換え技術によれば、基本となる
DNAの特定の部位に、当該DNAの基本的な特性を変
化させることなく、あるいはその特性を改善する様に、
人為的に変異を起こすことができる。本発明により提供
される天然の塩基配列を有する遺伝子、あるいは天然の
ものとは異なる塩基配列を有する遺伝子に関しても、同
様に人為的に挿入、欠失、置換を行う事により、天然の
遺伝子と同等のあるいは改善された特性を有するものと
することが可能であり、本発明はそのような変異遺伝子
を含むものである。即ち、配列表の配列番号3に示す遺
伝子の一部が欠失、置換若しくは付加された遺伝子と
は、配列番号3に示す塩基配列と60%以上、好ましく
は70%以上、更に好ましくは80%以上の相同性を有
する遺伝子である。その様な遺伝子も、上述したストレ
スにより誘導されるというC7遺伝子の特徴を有する限
り、本発明の範囲内である。
【0008】更に本発明は、配列表の配列番号1に示
す、アミノ酸番号1−308で示されるアミノ酸配列か
らなることを特徴とする、タバコ由来のC7ポリペプチ
ドである。当該ポリペプチドは、配列表の配列番号2記
載の塩基配列によりコードされるポリペプチドである。
配列番号1に示すポリペプチドの一部が欠失、置換若し
くは付加されたポリペプチドとは、配列番号1に示すア
ミノ酸配列と60%以上、好ましくは70%以上、更に
好ましくは80%以上の相同性を有するポリペプチドで
ある。その様なポリペプチドも、傷害ストレス、浸透圧
ストレス、塩ストレス又は低温ストレスにより誘導され
るというC7ポリペプチドの特徴を有する限り、本発明
の範囲内である。
【0009】C7遺伝子を植物に導入して形質転換を行
う方法、当該C7遺伝子を導入して得た形質転換した植
物もまた、本発明の範囲内である。本発明のC7遺伝子
は、上述した様に傷害ストレス、塩ストレス、浸透圧ス
トレス又は低温ストレスにより誘導される遺伝子であ
り、植物の自己防御に関与している。そのために、当該
遺伝子を植物に導入する事により、それらのストレスに
対する耐性を付与する事ができる。本発明のストレス誘
導遺伝子を導入する植物の例としては、ユリ、イネ、ト
ウモロコシ、アスパラガス、コムギ等の単子葉植物、ま
たシロイヌナズナ、タバコ、ニンジン、ダイズ、トマ
ト、ジャガイモ等の双子葉植物が挙げられる。
【0010】形質転換体の作製方法としては、本技術分
野において知られている通常の方法を用いる事ができ
る。本発明において使用可能なベクターはプラスミドベ
クターであり、例えば実施例で使用したpBI121及
びpBI221等が挙げられるが、それらに限定される
ものではない。そのようなベクターを、例えばアグロバ
クテリウム菌に導入して、カルス又は幼植物に感染させ
ることにより、形質転換植物を作製する事が可能であ
り、更に、そのような形質転換植物に由来する種子を得
る事が可能である。本発明の植物遺伝子を植物に導入す
る形質転換法はアグロバクテリウム法に限定されるもの
ではなく、パーティクルガン法、電気穿孔法等の方法を
用いる事も可能である。
【0011】
【実施例】(C7遺伝子断片の単離)蛍光ディファレン
シャルディスプレイ(FDD)法を用いて、傷害ストレ
スの初期応答に関与する遺伝子の単離を行った。FDD
により、傷害初期に一過性に発現する遺伝子断片C7が
得られた。C7遺伝子断片のバンドをゲルから切り出し
て溶出し、PCR法により再増幅させてpGEM−T
easyベクター(プロメガ)にクローニングし、クロ
ーンC7−1を得た。その様にして得られたクローン
(C7−1)をプローブに、サザンハイブリダイゼーシ
ョンを行った。FDDのバンドに結合していることか
ら、上記クローン(C7−1)がC7断片であることが
分かった。DNAシークエンシングにより、その断片3
38塩基対の配列を決定した。
【0012】(サザンハイブリダイゼーション)上述し
た方法により得られたクローン(C7−1)をプローブ
として用いて、サザンハイブリダイゼーションを行っ
た。PCR法により増幅したDNA断片を、1%アガロ
ース/0.5×TBEを用いてゲル電気泳動を行った。
エチジウムブロマイド水溶液で染色し、トランスイルミ
ネーター上で反応生成物の確認を行った。DNA断片の
回収は、Prep−A−Gene−DNA精製キット
(バイオラッド)のプロトコールに従って回収した。B
caBESTラベリングキット(タカラ)を用いてDN
A断片の放射標識を行い、標識DNAプローブを作成し
た。メンブレンを容器に入れてハイブリダイゼーション
溶液を加え、65℃、1時間以上プレハイブリダイゼー
ションを行った。容器に作成した標識DNAプローブを
用いて、65℃で16時間以上ハイブリダイゼーション
を行い、洗浄後バイオイメージアナライザーで解析を行
った。
【0013】(ノーザンハイブリダイゼーション)メン
ブレンを容器に入れてハイブリダイゼーション溶液を加
え、42℃、1時間以上プレハイブリダイゼーションを
行った。容器に作成した放射標識DNAプローブを用い
て、42℃で16時間以上ハイブリダイゼーションを行
い、洗浄後バイオイメージアナライザーで解析を行っ
た。
【0014】(cDNAライブラリーの作成) (RNAの抽出)酸性グアニジウムチオシアネート/フ
ェノール/クロロフォルム法(AGPC法)により、傷
害ストレス45分後のタバコ葉よりRNAの抽出を行っ
た。健全タバコ葉をハサミで切って5cm2 の切片と
し、蒸留水の上に浮かべた。45分後に葉切片を回収
し、液体窒素で凍らせた。1g相当量のタバコ葉組織を
乳鉢に入れ、液体窒素で凍らせながら乳鉢で粉末状にな
るまで良く磨砕した。ディネイチャリングバッファーと
2−メルカプトエタノールの入ったチューブに粉末を入
れ、ポリトロンでホモジェネートした。2M NaOA
c(pH4.0)1mlを加え攪拌後、酸性フェノール
10mlを加え攪拌した。次に、クロロフォルム/イソ
アミルアルコール(IAA)(49:1)2mlを加え
攪拌し、氷上で15分間静置した。遠心して水層を移
し、イソプロパノール10mlを加え、10分間室温で
静置した。遠心し、ジエチルピロカーボネート(DEP
C)処理水600μlで溶解し、遠心チューブに移し
た。フェノール/クロロフォルム/IAA(25:2
4:1)600μlを加え攪拌し、遠心した後、水層を
回収した。この操作を2回繰り返した。8M LiCl
200μlを加え、4℃、4時間静置した。遠心し、上
清を除いた。70%エタノール1mlを加え、遠心し上
清を除き、スピードバックで乾燥させた。沈殿物をDE
PC処理水50μlに溶解し、全RNA抽出物とした。
【0015】(mRNAの精製)mRNA精製キット
(ファルマシア)のプロトコールに従って精製した。全
RNA抽出物溶出バッファー1mlに再溶解した。カラ
ムを再懸濁し、ファルコンチューブを垂直に立て高塩バ
ッファー1mlを重力のまま溶出させた。この操作を2
回繰り返した。全RNAサンプルを65℃、5分間熱変
性させた後、直ちに氷冷した。サンプルバッファー0.
2mlをカラムにアプライし重力のまま溶出させた後、
遠心した。高塩バッファーを250μlアプライし、遠
心した。この操作を3回繰り返した。低塩バッファーを
250μlアプライし、遠心した。この操作を3回繰り
返した。ファルコンチューブからカラムを取り出し、溶
出物を除いた。再度カラムを垂直に立て、65℃に保温
しておいた溶出バッファー250μlをアプライし、遠
心してmRNA画分を回収した。この操作を4回繰り返
した。上記スパンカラムクロマトグラフィーの操作を2
回繰り返した。回収したmRNA画分にサンプルバッフ
ァー100μl、グリコーゲン溶液10μl、氷冷10
0%エタノール2.5mlを加え、−20℃、2時間以
上静置した。遠心し上清を取り除き、溶出バッファー1
mlに溶解し、これを精製mRNAサンプルとした。
【0016】(ファーストストランドの合成)精製mR
NAサンプル5μg分をDEPC処理水11μlに溶解
し、リンカープライマー2μlを加え70℃、5分間保
温後、直ちに氷冷した。5×ファーストストランドバッ
ファー10μl、ファーストストランドメチルヌクレオ
チド混合液3μl、0.1M DTT 5μl、RNa
seブロックリボヌクレオチドインヒビター1μl、D
EPC処理水12μlを順番に加え混ぜ37℃、2分間
保温した。SUPERSCRIPT IIリバーストラ
ンスクリプターゼを加え混ぜ、1時間反応させた後、氷
冷した。
【0017】(セカンドストランドの合成)ZAP−c
DNA合成キット(ストラタジーン)のプロトコールに
従った。ファーストストランド反応液50μlに、10
×セカンドストランドバッファー20μl、セカンドス
トランドヌクレオチド混合液6μl、蒸留水111μ
l、RNaseH 2μl、DNAポリメラーゼI 1
2μlを順番に加え混ぜ、16℃、2.5時間反応させ
た後、氷冷した。
【0018】(cDNA末端の平滑末端化)セカンドス
トランドバッファー反応液200μlに、Blunti
ng dNTP混合液23μl、クローン化したPfu
DNA Polymerase2μlを加え、72
℃、30分間反応させた。フェノール/クロロフォルム
200μlを加えて攪拌し、遠心して水層を回収した。
クロロフォルム200μlを加えて攪拌し、遠心して水
層を回収した。3M酢酸ナトリウム20μlと100%
エタノール400μlを加え、−20℃で一晩放置し
た。遠心し、上清を除き、70%エタノール400μl
を加えた。遠心し上清を除き、スピードバックで乾燥さ
せた。沈殿物をEcoRIアダプター溶液9μlに溶解
し、そのうち1μlを2nd Strand合成確認用
に−20℃で保存した。
【0019】(EcoRIアダプターのライゲーショ
ン)上記で残った反応液8μlに、10×リガーゼバッ
ファー1μl、10mMrATP1μl、T4 DNA
リガーゼ1μlを加え混ぜ、8℃、2日間反応させた。
【0020】(EcoRI末端のリン酸化)上記反応物
11μlを70℃、30分間保温した後、室温に5分間
放置した。10×リガーゼバッファー1μl、10mM
rATP 2μl、蒸留水6μl、T4ポリヌクレオ
チドキナーゼ0.7μlを加え混ぜ、37℃、30分間
反応させた。70℃、30分間保温した後、室温に5分
間放置した
【0021】(XhoI切断)上記反応物20.7μl
に、XhoIバッファー28μl、XhoI3μlを加
え混ぜ、37℃、1.5時間反応させた。室温で冷却
し、10×STEバッファー(1M NaCl、200
mM Tris−HCl pH7.5、100mM E
DTA)5μlを加え混ぜた。
【0022】(サイズ分解)cDNA Spun Co
lumns SizeSep 400 SpunCol
umns(ファルマシア)のプロトコールに従った。カ
ラムをSTEバッファー2mlで再懸濁し、溶出させ
た。この操作を2回行った。ファルコンチューブを垂直
に立てて、遠心した。溶出液を回収するための遠心チュ
ーブをファルコンチューブ内にセットし、cDNAサン
プルをカラムの中心にアプライした。遠心し、cDNA
分画液56.7μlを回収した。STEバッファーで全
体量を200μlにした。フェノール/クロロフォルム
200μlを加えて攪拌し、遠心して水層を新しい遠心
チューブに回収した。クロロフォルム200μlを加え
て攪拌し、遠心して水層を新しい遠心チューブに回収し
た。100%エタノール400μlを加え、−20℃、
一晩放置した。遠心し、上清を除き、スピードバックで
乾燥させた。蒸留水5μlに溶解し、cDNAサンプル
(10ng/μl)とした。
【0023】(cDNAのUni−ZAP XRベクタ
ーアームへのライゲーション)上記cDNAサンプル
2.5μlに、10×リガーゼバッファー0.5μl、
10mM rATP0.5μl、Uni−ZAP XR
ベクター1μl、T4DNAリガーゼ0.5μlを加え
混ぜ、4℃、2日間反応させた。
【0024】(パッケージング)MaxPlax La
mbda Packaging Extract ki
t(EPICENTRE TECHNOLOGIES)
のプロトコールに従った。上記ライゲーションサンプル
5μlを65℃、15分間保温した後、室温、5分間放
置した。パッケージングエクストラクトを融解し、ライ
ゲーションサンプル5μlを加え混ぜ、21.9℃、1
10分間保温した。SMバッファー(5.8g NaC
l、2.0g硫酸マグネシウム7水和物、50ml T
ris−HCl pH7.5、2%ゼラチン5ml)5
00μl、クロロフォルム25μlを穏やかに混ぜ、遠
心し、上清450μlをパッケージング産物として4℃
で保存した。
【0025】(C7全長鎖のスクリーニング) (プレーティング)LB−Tet(12.5μg/m
l)プレートにストリークしておいた宿主大腸菌XL1
−Blue MRFをLBプレート3mlでOD600
0.5まで37℃で震盪培養した。パッケージング産物
100μlと、宿主菌100μlを混ぜ、37℃、15
分間培養した。48℃に保温しておいたLBトップアガ
ー(液体LB培地に0.7%アガロースを加える)3m
lに混合培養液を入れ混ぜた後、直ちにLBプレートに
プレーティングした。37℃で一晩培養した。
【0026】(一次スクリーニング)上記プレートを、
30分間風乾した。プレートを氷上で冷やしながらナイ
ロンメンブレン(ハイボンド−N+ 、アマシャム)をは
りつけ、2分間放置した。メンブレンをはがし、変性バ
ッファー(0.5M水酸化ナトリウム、1.5M塩化ナ
トリウム)に2分間浸した。更に、中和バッファー
(0.5M Tris−HCl pH7.5、1.5M
NaCl)に5分間浸した。20×SSCバッファー
(175.3g塩化ナトリウム、88.2gクエン酸ナ
トリウム)に30秒間浸した後、キムタオル上で風乾さ
せた。UVクロスリンカーで70000μJ/cm2
てDNAをメンブランにクロスリンクさせた。前述のノ
ーザンハイブリダイゼーションと同様にプレハイブリダ
イゼーション、遺伝子断片C7−1をプローブとしたハ
イブリダイゼーション、洗浄及びシグナルの検出を行っ
た。
【0027】(二次スクリーニング)一次スクリーニン
グで得られた陽性プラークをチップを付けたピペットで
打ち抜き、SMバッファー500μlに懸濁し、クロロ
フォルム25μlを加えて攪拌した。前述の通り、プレ
ーティング、メンブレンへのクロスリンク、プレハイブ
リダイゼーション、遺伝子断片C7−1をプローブとし
たハイブリダイゼーション、洗浄及びシグナルの検出を
行った。
【0028】(インビボイクシジョン)前述した大腸菌
XL1−BlueMRFと、LB−Km(50ng/m
l)プレートにストリークしておいた大腸菌SOLRを
LB3mlで37℃で一晩振盪培養した。二次スクリー
ニングで得られた目的のプラークを前述同様に打ち抜
き、SMバッファーに懸濁した。クロロフォルム20μ
lを加えて攪拌し、時々攪拌させながら1〜2時間室温
に放置した。これを、ファージストック1とした。大腸
菌XL1−BlueMRF株100μl、ファージスト
ック1 50μl、ExAssist helper
phage 1μlを試験管内で混合し、37℃、15
分間放置した。LB 1mlを加え、37℃、2〜3時
間振盪培養した。混合培養液を1.5ml遠心チューブ
に移し、70℃、20分間保温した後、室温に戻した。
遠心し上清を回収し、ファージストック2とした。1.
5ml遠心チューブで大腸菌SOLR株200μl、フ
ァージストック2 50μlを混合し、15分間放置し
た。50μlをLB−Amp(50μg/ml)プレー
トにプレーティングし、37℃で一晩培養した。
【0029】(プラスミドの確認)コロニーのプラスミ
ドの確認は、コロニーPCR法を用いて行った。T3プ
ライマー(20mer、5'-AATTAACCCTCACTAAAGGG-3'、
3.2μM、1.5μl)、T7プライマー(22me
r、5'-GTAATACGACTCACTATAGGGC-3'、3.2μM、1.
5μl)、dNTPs(2.5mM、1.6μl)、1
0×PCRバッファー2μl、DNAポリメラーゼ(タ
カラTaq、5U/μl、0.1μl)、蒸留水13.
3μl、及び爪楊枝で突いたコロニーを0.2mlPC
Rチューブに入れ、タッピングで良く混ぜた。PCR装
置で増幅反応を行った。反応後、1%アガロース/0.
5×TBEゲルを用いて電気泳動を行った。エチジウム
ブロマイド水溶液で染色し、トランスイルミネーター上
で反応生成物の確認を行った。以下、コロニーPCR法
は場合に応じてプライマー、伸長反応時間を変更して行
った。 コロニーPCRの条件 95℃ 1分 94℃ 30秒、55℃ 30秒、72℃ 2分 2サイクル 72℃ 7分、4℃、無限大
【0030】(アルカリミニプレップ法によるプラスミ
ドの調製)LB−Amp 3mlに単一コロニーを植菌
し、37℃で一晩培養した。1.5mlチューブに培養
液を入れ、遠心して集菌した。上清を除いて菌体を溶液
I(50mMグルコース、20mM Tris−HCl
pH8.0、10mMEDTA pH8.0)100
μlに懸濁した。溶液II(0.2N NaOH、1%
SDS)200μlを加え緩やかに混ぜ、氷上、5分間
静置した。溶液III(3M酢酸カリウム、pH4.
8)150μlを加え緩やかに混ぜ、氷上、5分間静置
した。遠心し、上清を新しい1.5mlチューブに回収
した。フェノール/クロロフォルム 450μlを加え
5分間振り混ぜた。遠心し、水層を新しい1.5ml遠
心チューブに回収した。100%エタノール900μl
を加え、室温、3分間放置した。遠心し、上清を除い
た。70%エタノール900μlを加え、上清を除き、
スピードバックで乾燥させた。TE50μlに溶解し、
RNase(1mg/ml)を1μl加え、30分間放
置した。以下、アルカリプレップ法によるプラスミドの
調製は、上記の方法で行った。
【0031】(制限酵素処理によるインサートの確認)
調製プラスミド溶液2μl、ユニバーサルバッファーH
(タカラ、2μl)、EcoRI(タカラ、0.1μ
l)、XhoI(タカラ、0.1μl)、蒸留水15.
8μlを遠心チューブに入れ、37℃、1時間反応させ
た。反応後、1%アガロース/0.5×TBEを用いて
ゲル電気泳動を行った。エチジウムブロマイド水溶液で
染色し、トランスイルミネーター上で反応生成物の確認
を行った。以下、制限酵素処理によるインサートの確認
は場合に応じて制限酵素を変更し、上記の方法で行っ
た。
【0032】(PEGによるプラスミドの調製)アルカ
リミニプレップ法によって調製したプラスミド溶液50
μlに、PEG/NaCl[1.6M/13%(w/
v)]50μlを加え混ぜ、4℃で一晩静置した。遠心
(15000rpm、20分、4℃)し上清を除き、7
0%エタノール250μlを加え遠心した。上清を除
き、スピードバックで乾燥させ、TE40μlに溶解し
た。以下、PEGによるプラスミドの調製は上記の方法
で行った。
【0033】(C7全長鎖cDNA塩基配列の決定)
0.2ml PCRチューブにBigDye Term
inator Ready Reaction Mix
ture(PEアプライドシステム、8μl)、T7あ
るいはT3プライマー(3.2μM、1μl)、PEG
によって調製したプラスミド(約500ng分)を入
れ、全量が20μlになるように蒸留水を加えた。PC
R装置で反応させた後、1.5ml遠心チューブに全量
を移し、3M NaOAc(pH5.2)2μl、氷冷
100%エタノール50μlを加え、−80℃で20分
間以上放置した。遠心し上清を除き、70%エタノール
250μl加え、遠心した。スピードバックで乾燥させ
た後、Templete Suppression R
eagent(TSR、PEアプライドシステム)12
μlに溶解した。95℃、3分間変性させた後、直ちに
氷冷した。 PCRの条件 96℃ 10秒、50℃ 5秒、60℃ 4分 25サイクル 4℃、無限大
【0034】更に、蛍光キャピラリーシークエンサー
(ABI PRISM 310 Genetic An
alyzer,PEアプライドシステム)により塩基配
列を決定した。シークエンスに用いたプライマーは以下
の様である。 C7F1:(29mer、5'-GCTCCTATCAATTCGTCACAGTA
TATTCC-3' 、3.2μM、1μl) C7F2:(25mer、5'-CCAGGCATTTCATCAAACAAGTT
CG-3' 、3.2μM、1μl) C7R1:(22mer、5'-CTCCACCTATTCCTATACCGCC-
3'、3.2μM、1μl) C7R2:(26mer、5'-GCACTCACCCCCACGACTCCGGT
CGC-3'、3.2μM、1μl)
【0035】(C7遺伝子産物の機能解析)C7遺伝子
の全長の配列を決定したところ、全長は1210bpで
あり、308個のアミノ酸をコードしていた(図1)。
BLASTでホモロジーサーチを行ったところ、C7の
アミノ酸配列はレセプター様蛋白質と有意な相同性を示
した。また、C7タンパク質の細胞内局在をPSORT
で予測した。その結果、24番目のアミノ酸で開裂する
疎水性シグナル、ヘリックスを持った単一の膜貫通領
域、親水性の細胞質領域を有していた。C7遺伝子産物
の予測される機能領域と、疎水性プロファイルを図2に
示す。
【0036】(C7蛋白質とレセプター様キナーゼとの
相同性)上述した様に、ホモロジーサーチ及び構造予測
により、C7遺伝子がコードする蛋白質は、膜貫通型の
蛋白質であることが示唆された。更に、データベース検
索を行ったところ、C7蛋白質はレセプター様キナーゼ
(RLK)と有意な相同性を有している事が示された。
コムギLr10耐病遺伝子座産物であるLRK10と相
同性のある領域のアミノ酸アラインメントを、図3に示
す。図3において、3つの蛋白質のアミノ酸が一致して
いる部分を四角で囲み、相同性が高い部分を黒抜きで示
す。
【0037】(植物細胞内での局在)更に、C7−GF
P(Green Fluorescent Prote
in)融合蛋白質を用いて植物細胞内での局在を調べ
た。C7/GFPプラスミドを金粒子にコーティング
し、植物組織(タマネギ)にパーティクルガン法により
導入した。一晩インキュベートをした後に蛍光顕微鏡を
用いて観察したところ、C7−GFP融合蛋白質が原形
質膜上に局在することがわかった(図4)。図4におい
て、タマネギ表皮細胞で一過的に発現したGFP(左)
と、C7−GFP融合蛋白質の蛍光シグナルを示す。
【0038】これまで述べたC7蛋白質の特徴より、タ
イプI型の膜貫通型蛋白質であることが示唆された。し
かし、レセプター様キナーゼと相同性を有するのに関わ
らず、C7蛋白質にはキナーゼ配列を持つ細胞質領域は
存在していなかった。現在知られているストレスセンサ
ーが二量体を形成し、他の蛋白質と相互作用して細胞内
の下流に情報を伝達していることから、C7蛋白質は二
量体を形成する浸透圧センサーで、細胞内にある何らか
の標的蛋白質と相互作用することにより情報を伝達し、
下流に存在するその他のストレス応答遺伝子の発現制御
に関与する、という可能性が考えられる。
【0039】(ストレス応答におけるC7遺伝子発現の
特性)ストレス応答に対するC7遺伝子の発現の特性
を、ノーザンハイブリダイゼーションにより調べた。傷
害を受けた葉においてC7遺伝子発現の経時変化を検討
したところ、C7遺伝子は10分程度で発現し始め、3
0分で発現が最大となり、4時間後には発現がなくなる
という、一過性の発現を示した(図5)。図5の下段
に、構成的に発現するコントロールであるアクチンの結
果を示す。このように、C7遺伝子は傷害ストレス応答
の初期段階において、早期にかつ一過性に発現してお
り、これは植物にとって重要な遺伝子であることを示し
ている。
【0040】C7遺伝子の発現に対する、細胞内の水環
境の影響を検討した。そこで、1.2%NaCl溶液で
塩ストレスを、500mMマンニトール溶液で浸透圧ス
トレスを与えて、それらの影響を検討した。C7遺伝子
の発現が機械的な傷ストレスに影響されないように、健
全葉を植物体から切り離して4時間水に付けた後、それ
ぞれのストレス溶液に浸け直した。その結果、塩ストレ
ス、浸透圧ストレス共に、ストレス処理後45分で一過
的な発現があった。ノーザンハイブリダイゼーションに
より検出した、1.2%NaCl処理の塩ストレスによ
るmRNAレベルの変化を図6に、500mMマンニト
ール溶液処理の浸透圧ストレスによるmRNAレベルの
変化を図7に、それぞれ示す。図6及び図7において、
構成的に発現しているコントロールである、rRNAと
アクチンの検出を行った結果を、それぞれ下段に示す。
即ち、水分環境ストレスに対しても、C7遺伝子の発現
増加が認められた。更に、C7遺伝子の乾燥や低温に対
する応答を調べた。塩、浸透圧ストレスと同様に健全葉
を植物体から切り離して4時間水に付けた後、4℃で低
温ストレスを与えた。C7遺伝子は低温ストレスにより
誘導されたが、乾燥ストレスによりC7遺伝子の発現の
誘導は見られなかった。
【0041】
【発明の効果】本発明により、傷害、浸透圧、塩又は低
温ストレスに応答して発現し、レセプター様蛋白質をコ
ードする、新規遺伝子であるC7遺伝子、及び当該遺伝
子がコードするポリペプチドが与えられた。
【0042】
【配列表】 <110>出願人氏名:奈良先端科学技術大学院大学長 <120>発明の名称:ストレスにより発現が誘導される遺伝子 <160>配列の数:3 <210>配列番号:1 <211>配列の長さ:308 <212>配列の型:アミノ酸 <213>起源:Nicotiana tabacum cv.Xanthi nc葉 <400>配列 MLTRGLLFAC VLLLVTLISS SKAQDISQCV PSSCGDIQIK FPFRLRTDPE HCGRRGYELD 60 CQNNQTVFNY KSRIFDVQEI NYRSYSIRLL DPGLNDQREN CTVFPNHRAS YDAMTSQIFE 120 WVRVNNDINY VNCLAPINSS QYIPTSFCSK NSTGFSYLVI REILQASDLA GGCRVETVAW 180 SSAPGISSNK SSTLSSTHQG LAYGFELSWK RNLLCRNCDR SRGGECTIEE NSDRATCRYW 240 CKEDIHVSKL TFRCKVEYYS VYVLFFGGIG IGGVLAXRFL LGIPILIAAV VWQCKRRNLH 300 TSSDEQNC 308 <210>配列番号:2 <211>配列の長さ:927 <212>配列の型:核酸 <213>起源:Nicotiana tabacum cv.Xanthi nc葉 <400>配列 ATGTTGACAA GAGGGCTGCT TTTCGCTTGT GTTTTGTTAC TTGTGACACT CATAAGCAGT 60 TCTAAAGCGC AGGATATTTC TCAATGTGTC CCTTCTTCCT GCGGTGATAT TCAAATAAAA 120 TTTCCCTTCC GACTGAGGAC TGATCCCGAG CATTGTGGTA GACGCGGATA TGAGCTCGAT 180 TGCCAGAACA ACCAAACCGT GTTCAATTAC AAATCCAGAA TTTTCGACGT ACAGGAAATT 240 AACTACAGAA GCTACTCAAT AAGGCTACTT GATCCTGGCC TAAATGATCA GAGAGAAAAT 300 TGCACAGTTT TTCCAAATCA CAGGGCAAGT TATGATGCCA TGACTAGCCA AATCTTTGAA 360 TGGGTTCGTG TTAACAATGA TATCAACTAT GTCAACTGTC TAGCTCCTAT CAATTCGTCA 420 CAGTATATTC CTACAAGTTT TTGTAGCAAA AATTCAACGG GTTTTAGCTA CCTTGTCATA 480 AGAGAAATAT TGCAAGCTTC GGATTTGGCT GGCGGCTGTA GGGTTGAAAC TGTTGCATGG 540 TCCTCTGCTC CAGGCATTTC ATCAAACAAG TCGTCTACGT TATCAAGCAC ACATCAAGGC 600 CTGGCTTATG GGTTTGAGCT TTCTTGGAAG CGTAATCTGT TATGTAGAAA TTGCGACCGG 660 AGTCGTGGGG GTGAGTGCAC TATTGAAGAA AACAGCGACA GAGCTACTTG TCGTTATTGG 720 TGCAAAGAGG ACATTCACGT TTCGAAGCTT ACGTTCCGAT GCAAAGTCGA GTACTATTCT 780 GTTTATGTAT TGTTCTTTGG CGGTATAGGA ATAGGTGGAG TTTTGGCGCT AAGATTTCTA 840 CTAGGAATTC CAATCTTGAT CGCAGCAGTG GTGTGGCAGT GCAAAAGACG GAATTTGCAT 900 ACATCCTCCG ATGAACAGAA CTGTTAA 927 <210>配列番号:3 <211>配列の長さ:1210 <212>配列の型:核酸 <213>起源:Nicotiana tabacum cv.Xanthi nc葉 <400>配列 TATATTCAAT TGAAAACATG TTGACAAGAG GGCTGCTTTT CGCTTGTGTT TTGTTACTTG 60 TGACACTCAT AAGCAGTTCT AAAGCGCAGG ATATTTCTCA ATGTGTCCCT TCTTCCTGCG 120 GTGATATTCA AATAAAATTT CCCTTCCGAC TGAGGACTGA TCCCGAGCAT TGTGGTAGAC 180 GCGGATATGA GCTCGATTGC CAGAACAACC AAACCGTGTT CAATTACAAA TCCAGAATTT 240 TCGACGTACA GGAAATTAAC TACAGAAGCT ACTCAATAAG GCTACTTGAT CCTGGCCTAA 300 ATGATCAGAG AGAAAATTGC ACAGTTTTTC CAAATCACAG GGCAAGTTAT GATGCCATGA 360 CTAGCCAAAT CTTTGAATGG GTTCGTGTTA ACAATGATAT CAACTATGTC AACTGTCTAG 420 CTCCTATCAA TTCGTCACAG TATATTCCTA CAAGTTTTTG TAGCAAAAAT TCAACGGGTT 480 TTAGCTACCT TGTCATAAGA GAAATATTGC AAGCTTCGGA TTTGGCTGGC GGCTGTAGGG 540 TTGAAACTGT TGCATGGTCC TCTGCTCCAG GCATTTCATC AAACAAGTCG TCTACGTTAT 600 CAAGCACACA TCAAGGCCTG GCTTATGGGT TTGAGCTTTC TTGGAAGCGT AATCTGTTAT 660 GTAGAAATTG CGACCGGAGT CGTGGGGGTG AGTGCACTAT TGAAGAAAAC AGCGACAGAG 720 CTACTTGTCG TTATTGGTGC AAAGAGGACA TTCACGTTTC GAAGCTTACG TTCCGATGCA 780 AAGTCGAGTA CTATTCTGTT TATGTATTGT TCTTTGGCGG TATAGGAATA GGTGGAGTTT 840 TGGCGCTAAG ATTTCTACTA GGAATTCCAA TCTTGATCGC AGCAGTGGTG TGGCAGTGCA 900 AAAGACGGAA TTTGCATACA TCCTCCGATG AACAGAACTG TTAAGATTTT TGCTAGTCAA 960 GCTATTTTAA CAGAAGTTTG TGTATTTTTT TCAGAAAATC TAGGACAAGG TCAACCTGTG 1020 CTGGCGATTA ATTACTAGGA TTTTTCTTTC CAGTTTAGTC CTGTATTTTA TTTGATATTC 1080 TTACCTATTT GATTGTGTAT GATTTTTTTC CTTAAAATTT TATAATTTTC CTAATTCTTG 1140 TAAGTAATTG AATGGATATT TGTACTTTCT GTCAATAATA GAACAAGACA TTCGCAAAAA 1200 AAAAAAAAAA 1210
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、C7遺伝子の全塩基配列及び推定アミ
ノ酸配列を示す図である。
【図2】図2は、C7遺伝子産物の予想される機能領域
と疎水性プロファイルを示すグラフである。
【図3】図3は、レセプター様蛋白質であるLRK10
と相同性のある領域のアミノ酸アラインメントを示す図
である。
【図4】図4は、C7−GFP融合蛋白質の細胞表面に
おける発現を示す写真である。
【図5】図5は、C7遺伝子mRNAの発現レベルの、
傷害処理後の経時変化をノーザンブロッティングにより
検出した写真である。
【図6】図6は、C7遺伝子mRNAの発現レベルの、
塩ストレス処理後の経時変化をノーザンブロッティング
により検出した写真である。
【図7】図7は、C7遺伝子mRNAの発現レベルの、
浸透圧ストレス処理後の経時変化をノーザンブロッティ
ングにより検出した写真である。
フロントページの続き Fターム(参考) 2B030 AA02 AB03 AD04 CA06 CA17 CA19 CB03 4B024 AA08 BA79 CA04 CA07 CA09 DA01 EA03 EA04 GA11 HA13 HA14 4B065 AA88X AA88Y AB01 AC14 AC16 BA02 CA24 CA53 4H045 AA10 BA10 CA30 EA05 FA71

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の(a)または(b)に示すアミノ
    酸配列からなることを特徴とする、ポリペプチド。 (a)配列表の配列番号1に示す、アミノ酸番号1−3
    08で示されるアミノ酸配列からなることを特徴とす
    る、ポリペプチド。 (b)ストレスにより発現が誘導され、(a)のアミノ
    酸の一部が欠失、置換若しくは付加された、ポリペプチ
    ド。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポリペプチドをコードす
    る、遺伝子。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のポリペプチドをコード
    し、配列表の配列番号2に示す、塩基番号1−927で
    示される塩基配列からなることを特徴とする、遺伝子。
  4. 【請求項4】 以下の(c)または(d)に示す塩基配
    列からなることを特徴とし、タバコに由来する、遺伝
    子。 (c)配列表の配列番号3に示す、塩基番号1−121
    0で示される塩基配列からなることを特徴とする、遺伝
    子。 (d)ストレスにより発現が誘導され、(c)の塩基配
    列の一部が欠失、置換若しくは付加された、遺伝子。
  5. 【請求項5】 請求項2から請求項4のいずれか一つの
    請求項記載の遺伝子を植物に導入することにより、植物
    にストレスに対する耐性を付与する方法。
  6. 【請求項6】 請求項2から請求項4のいずれか一つの
    請求項記載の遺伝子を植物に導入することにより、植物
    にストレスに対する耐性を付与した、形質転換植物。
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