JP2001251302A - ネットワークの模擬方法及び装置 - Google Patents

ネットワークの模擬方法及び装置

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JP2001251302A
JP2001251302A JP2000060312A JP2000060312A JP2001251302A JP 2001251302 A JP2001251302 A JP 2001251302A JP 2000060312 A JP2000060312 A JP 2000060312A JP 2000060312 A JP2000060312 A JP 2000060312A JP 2001251302 A JP2001251302 A JP 2001251302A
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Kazuma Wakabayashi
一磨 若林
Kazumasa Taneda
和正 種田
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Original Assignee
ATR Adaptive Communications Research Laboratories
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来例に比較して安価に、大規模で複雑な評
価用ネットワークを模擬する。 【解決手段】 通信端末装置E1,E2がそれぞれ接続
されたノードN1,N2を含むパケットネットワークに
おいて、所定のアプリケーションを用いて通信端末装置
E1,E2間でパケット通信するようにシミュレーショ
ンしたときに、ノードN1,N2間で発生される計測パ
ケットの各遅延時間を予め計測して遅延変動ファイルメ
モリ14,15に格納する。エミュレーション処理にお
いて、コントローラ10は、上記アプリケーションを用
いて通信端末装置E1,E2間で複数のパケットを発生
し、発生された各パケットを入力バッファメモリ32,
42を介して受信し、受信された各パケットをそれぞ
れ、格納された各遅延時間だけパケット保持メモリ2
1,22に記憶して保持した後、出力バッファメモリ4
3,33で格納可能となったときに出力バッファメモリ
43,33を介して送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばインターネ
ットなどのパケットネットワークであるコネクションレ
スネットワークを模擬(エミュレーション)するための
ネットワークの模擬方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インターネット電話に代表される実時間
指向対話型アプリケーションの通話品質は、それが動作
するネットワークの通信品質により大きな影響を受け
る。このため、その通話品質を検証するには、評価用ネ
ットワークが必要不可欠である。ここで、通信品質は、
次の条件により決定される。 (1)伝送路やルータ装置などネットワーク構成機器性
能、(2)構成機器の接続状況(トポロジー構造)、及
び(3)経路制御アルゴリズム(ルーチングアルゴリズ
ム)。
【0003】これらのネットワークの構成要素と、そこ
に流入するトラフィックが決まると、トラフィック状況
(発生間隔や発生分布)によっては、ネットワーク資源
の利用が不均衡となり、局所的な輻輳が発生する。その
結果、ネットワークに接続される計算機である通信端末
装置間の通信において、パケットの損失、遅延や揺らぎ
の増大、順序の入れ替えが起こり、通話品質が劣化す
る。従来、評価用ネットワークとして、例えば、図18
の評価システムが用いられていた。
【0004】この従来例の評価システムでは、複数台の
ルータ装置R1乃至R4を伝送路で接続し、それぞれL
AN101,102を介してネットワークに接続された
通信端末装置E1,E2間で所定のアプリケーションを
用いてパケット通信を行い、そのパケットの経路をルー
チングアルゴリズムにより決定させて運用する。一方、
このネットワークに、背景負荷の通信端末装置E3,E
4を用いて擬似トラフィックを流入させる。これによ
り、通信端末装置E1,E2で動作するアプリケーショ
ンの通話品質を評価できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
の評価システムにおいて、大規模で複雑な評価用ネット
ワークを準備するためには、背景負荷の通信端末装置E
3,E4の台数を多くし、ルータ装置の台数を多くする
必要がある。この場合、評価システムが大規模になり、
製造コストが大きくなるという問題点があった。
【0006】本発明の目的は以上の問題点を解決し、従
来例に比較して安価に、大規模で複雑な評価用ネットワ
ークを疑似的に構築できるネットワークの模擬方法及び
装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載のネットワークの模擬方法は、第1と第2の通信端末
装置がそれぞれ接続された第1と第2のノードを含む複
数のノードからなるパケットネットワークを模擬する方
法において、所定のアプリケーションを用いて上記第1
と第2の通信端末装置間でパケット通信するようにシミ
ュレーションしたときに、上記第1と第2のノード間で
発生される複数の計測パケットの各遅延時間を予め計測
して第1の記憶手段に格納するステップと、上記アプリ
ケーションを用いて上記第1と第2の通信端末装置間で
複数のパケットを発生し、発生された各パケットを受信
し、受信された各パケットをそれぞれ、上記第1の記憶
手段に格納された各遅延時間だけ第2の記憶手段に記憶
して保持した後、送信するステップとを含むことを特徴
とする。
【0008】また、請求項2記載のネットワークの模擬
方法は、請求項1記載のネットワークの模擬方法におい
て、上記複数の計測パケットの各遅延時間を予め計測し
て第1の記憶手段に格納するステップは、上記第1と第
2のノード間で複数の計測パケットを発生したときの各
発生間隔を第3の記憶手段に格納するステップと、所定
のパケット発生モデルに基づいて上記第1と第2のノー
ド間の以外の間で複数の背景負荷パケットが発生された
ときの各発生間隔を第4の記憶手段に格納するステップ
と、上記格納された複数の計測パケット及び複数の背景
負荷パケットの各発生間隔に基づいて複数の計測パケッ
ト及び複数の背景負荷パケットを発生して各発生時刻を
記録し、上記パケットネットワークで各ノード間で所定
のルーチングアルゴリズムを用いてルーチングして移動
させ、各パケットが宛先ノードに到着して消滅したとき
の消滅時刻と上記記録された発生時刻とに基づいて複数
の計測パケットの遅延時間を計算して第1の記憶手段に
格納するステップとを含むことを特徴とする。
【0009】さらに、本発明に係る請求項3記載のネッ
トワークの模擬装置は、第1と第2の通信端末装置がそ
れぞれ接続された第1と第2のノードを含む複数のノー
ドからなるパケットネットワークを模擬する装置におい
て、所定のアプリケーションを用いて上記第1と第2の
通信端末装置間でパケット通信するようにシミュレーシ
ョンしたときに予め計測された、上記第1と第2のノー
ド間で発生される複数の計測パケットの各遅延時間を格
納する第1の記憶手段と、上記アプリケーションを用い
て上記第1と第2の通信端末装置間で複数のパケットを
発生し、発生された各パケットを受信し、受信された各
パケットをそれぞれ、上記第1の記憶手段に格納された
各遅延時間だけ第2の記憶手段に記憶して保持した後、
送信する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】またさらに、請求項4記載のネットワーク
の模擬装置は、請求項3記載のネットワークの模擬装置
において、さらに、上記第1と第2のノード間で複数の
計測パケットを発生したときの各発生間隔を格納する第
3の記憶手段と、所定のパケット発生モデルに基づいて
上記第1と第2のノード間の以外の間で複数の背景負荷
パケットが発生されたときの各発生間隔を格納する第4
の記憶手段と、上記格納された複数の計測パケット及び
複数の背景負荷パケットの各発生間隔に基づいて複数の
計測パケット及び複数の背景負荷パケットを発生して各
発生時刻を記録し、上記パケットネットワークで各ノー
ド間で所定のルーチングアルゴリズムを用いてルーチン
グして移動させ、各パケットが宛先ノードに到着して消
滅したときの消滅時刻と上記記録された発生時刻とに基
づいて複数の計測パケットの遅延時間を計算して第1の
記憶手段に格納するシミュレーション手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る実施形態について説明する。
【0012】図1は、本発明に係る一実施形態であるネ
ットワーク模擬装置100の概念を示すブロック図であ
る。図1に示すように、ノードN1,N2を含む複数台
のルータ装置から構成される評価用パケットネットワー
ク200を、ネットワーク模擬装置100で模擬(エミ
ュレート)することを特徴としている。ここで、ネット
ワーク模擬装置100のノードN1はLAN101を介
して通信端末装置E1に接続される一方、ネットワーク
模擬装置100のノードN2はLAN102を介して通
信端末装置E2に接続され、ネットワーク模擬装置10
0及び各通信端末装置E1,E2は例えばデジタル計算
機で構成される。
【0013】以上のように構成された評価システムにお
いて、2つの通信端末装置E1,E2間のパケット通信
が、大規模でかつ複雑な評価用パケットネットワーク2
00の2つのノードN1,N2に接続されているように
模擬できる。これは、通信端末装置E1とE2がパケッ
ト交換する際に、ネットワーク模擬装置100におい
て、パケットを所定の遅延時間ずつ遅延させることによ
りその交換を保留することで実現する。なお、本実施形
態では、LAN101,102における伝搬時間及び、
通信端末装置E1,E2によるフロー制御などのネット
ワーク制御による影響を無視している。
【0014】図2は、図1のネットワーク模擬装置10
0の内部構成を示すブロック図であり、ネットワーク模
擬装置100の内部構成及び動作について以下に説明す
る。図2において、ネットワーク模擬装置100は、例
えばデジタル計算機で構成され、当該装置の動作を制御
するコントローラ10を備えて構成される。また、LA
N101に接続されるノードN1は、信号変換やプロト
コル変換などのインターフェース処理を実行する入出力
インターフェース31と、LAN101から入力された
パケットを一時的に格納する入力バッファメモリ32
と、LAN101に出力されるパケットを一時的に格納
する出力バッファメモリ33とを備えて構成される。さ
らに、LAN102に接続されるノードN2は、信号変
換やプロトコル変換などのインターフェース処理を実行
する入出力インターフェース41と、LAN102から
入力されたパケットを一時的に格納する入力バッファメ
モリ42と、LAN102に出力されるパケットを一時
的に格納する出力バッファメモリ43とを備えて構成さ
れる。
【0015】コントローラ10は、ノードN1の入力バ
ッファメモリ32及び出力バッファメモリ33の動作を
制御し、ノードN1を介して出力するパケットを所定の
遅延時間だけ保持するためのパケット保持メモリ21
と、パケット保持メモリ21のパケット保持時間を指定
する遅延時間を格納する遅延時間保持メモリ23とを制
御する。また、コントローラ10は、ノードN2の入力
バッファメモリ42及び出力バッファメモリ43の動作
を制御し、ノードN2を介して出力するパケットを所定
の遅延時間だけ保持するためのパケット保持メモリ22
と、パケット保持メモリ22のパケット保持時間を指定
する遅延時間を格納する遅延時間保持メモリ24とを制
御する。さらに、コントローラ10には、以下のメモリ
が接続されている。 (a)パラメータファイルメモリ11、(b)計測ログ
ファイルメモリ12、(c)背景負荷データメモリ1
3、(d)遅延変動Aファイルメモリ14、(e)遅延
変動Bファイルメモリ15、(f)シミュレーションデ
ータメモリ16。
【0016】ここで、パラメータファイルメモリ11
は、評価用パケットネットワーク200に関するパラメ
ータデータと、パケット交換のルーチングを行うときの
シミュレーションに関するパラメータデータとを予め入
力して格納する。これらの具体的なデータを次の表に示
す。
【0017】
【表1】 パラメータファイルメモリ11内で設定されるパラメータデータ ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 設定箇所 項目 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ノード 次ノード選択時間 伝送速度 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― リンク 伝搬遅延時間 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ノードとリンク トポロジー構造 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ルーチングアルゴリズム アルゴリズム種別(リンクステート、 ディスタンスベクトル等) 情報交換間隔 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― トラフィック 発生間隔 発信元、宛先分布 パケット長分布 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0018】また、他のメモリ12乃至15に格納され
る項目を次の表に示す。
【0019】
【表2】 メモリ12乃至15のファイルフォーマット ――――――――――――――――――――――――――――――――――― メモリ 格納項目 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 計測ログファイルメモリ12 発信元、宛先、パケット発生間隔、パケット長、 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 背景負荷データメモリ13 発信元、宛先、パケット発生間隔、パケット長 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 遅延変動Aファイルメモリ14 連続番号、遅延時間 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 遅延変動Bファイルメモリ15 連続番号、遅延時間 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0020】表2から明らかなように、計測ログファイ
ルメモリ12には、後述するエミュレーション処理(計
測)で計測された各パケットのデータ(発信元、宛先、
パケット長、入力バッファメモリへの到着時刻間隔=パ
ケット発生間隔)が入力バッファメモリ32,42毎に
格納される。さらに、背景負荷データメモリ13には、
例えばポアソンの確率分布などの所定のパケット発生モ
デルに基づいてノードN1,N2間以外のノード間で伝
送される背景負荷のパケットであって、後述する背景負
荷生成処理で生成された各パケットのデータ(発信元、
宛先、パケット長、入力バッファメモリへの到着時刻間
隔=パケット発生間隔)が格納される。またさらに、遅
延変動Aファイルメモリ14には、後述するシミュレー
ション処理で生成されたパケットであって、送信ノード
がN1でかつ宛先ノードがN2であるパケットに関する
遅延時間が連続番号とともに格納され、遅延変動Bファ
イルメモリ15には、後述するシミュレーション処理で
生成されたパケットであって、送信ノードがN2でかつ
宛先ノードがN1であるパケットに関する遅延時間が連
続番号とともに格納される。
【0021】さらに、シミュレーションデータメモリ1
6には、シミュレーション処理における各パケットの情
報データが格納され、具体的には、発信元、宛先、発生
時刻(=到着時刻)と、現在ノードと、消滅時刻とが格
納される。
【0022】図2の入出力インタフェース31に到着し
たパケットは、入力バッファメモリ32を介してパケッ
ト保持メモリ22に移動され、遅延時間保持メモリ24
で示される所定の遅延時間だけ保持された後、出力バッ
ファメモリ43及び入出力インターフェース41を介し
てLAN102に出力される。一方、入出力インタフェ
ース41に到着したパケットは、入力バッファメモリ4
2をパケット保持メモリ21に移動され、遅延時間保持
メモリ23で示される所定の遅延時間だけ保持された
後、出力バッファメモリ33及び入出力インターフェー
ス31を介してLAN101に出力される。これらのパ
ケットのルーチング処理は、コントローラ10によって
制御される。
【0023】図3は、図2のパケット保持メモリ21,
22において保持される各レコードの状況を示す図であ
る。図3に示すように、各パケット保持メモリ21,2
2は、(N+1)個の単位メモリ部M0乃至MNに区分
され、先頭の単位メモリ部M0には、先頭識別用特殊レ
コード(実際のパケットではなく、ダミーのレコード)
RE0が格納され、単位メモリ部M1には、先頭レコー
ドRE1が格納され、以下同様にして、単位メモリ部M
2乃至M(N−1)にはそれぞれレコードRE2乃至R
E(N−1)が送信予定時刻の昇順に格納され、単位メ
モリ部MNには末尾レコードRENが格納される。ここ
で、各レコードRE0乃至RENはそれぞれ、すぐに前
方にあるレコードのIDを示す前方ポインタF0乃至F
Nと、すぐに後方にあるレコードのIDを示す後方ポイ
ンタB0乃至BNとを有する。なお、先頭識別用特殊レ
コードRE0の前方ポインタF0は末尾レコードREN
のIDを示す一方、末尾レコードRENの後方ポインタ
BNは先頭識別用レコードRE0のIDを示す。
【0024】また、ダミーレコード以外のレコードRE
1乃至RENは、(a)送信予定時刻と、(b)宛先と
発信元の物理アドレス(MACアドレス)とその他のヘ
ッダやデータを含むパケットとを含む。このパケット保
持メモリ21,22により、パケットの送信を任意の時
間保留でき、この保留時間(遅延時間)は、対応する遅
延時間保持メモリ23,24で格納されたデータにより
指示される。この遅延時間保持メモリ23,24には、
事前にシミュレーション処理により計測された遅延時間
が次の表に示すように格納されている。
【0025】
【表3】
【0026】コントローラ10は、パケットの到着順に
遅延時間のデータを対応する遅延時間保持メモリ23,
24から逐次取り出す。パケットが対応する入力バッフ
ァメモリ32,42から取り出された時刻を、受信時刻
とする。これに遅延時間を加算した時刻が、送信予定時
刻となる。パケットは、パケット保持メモリ21,22
に送信予定時刻の昇順に格納され、送信予定時刻まで、
送信が保留される。また、格納時にパケットの物理アド
レスは詳細後述するように適切に変更される。パケット
保持メモリ21,22の先頭レコードの送信予定時刻が
現在時刻以前であれば、パケットは、パケット保持メモ
リ21,22から、対応する出力バッファメモリ33,
43へと移動される。
【0027】コントローラ10は、エミュレーション処
理において、(a)入力バッファメモリ32,43にパ
ケットが到着したとき、もしくは、(b)出力バッファ
メモリ33又は43への格納準備が整ったときに所定の
処理を実行する。前者では、入力バッファメモリ32,
42から対応するパケット保持メモリ22,21へのパ
ケットの移動、遅延時間保持メモリ23,24から遅延
時間の取得及び送信予定時刻の計算、計測時に計測結果
の計測ログファイルメモリ12への出力処理を行う。後
者では、送信すべきパケットが存在すれば、パケットを
パケット保持メモリ21,22から対応する出力バッフ
ァメモリ33,43へ移動させる処理を実行する。
【0028】ここで、模擬動作時に、通信端末装置E1
から通信端末装置E2へ送信されるパケットの流れを説
明する。入出力インターフェース31に到着した宛先が
通信端末装置E2であるパケットは、入力バッファメモ
リ32に移動される。コントローラ10は、パケットが
入力バッファメモリ32に到着したことを検出すると、
遅延時間保持メモリ24の遅延時間により送信予定時刻
を決め、パケット保持メモリ22にパケットを移動させ
る。そして、コントローラ10により、送信予定時刻に
達したパケットが検索されると、コントローラ10は、
パケットをパケット保持メモリ22から出力バッファメ
モリ43に移動させた後、入出力インターフェース41
を介して通信端末装置E2に対して送信される。また、
通信端末装置E2から通信端末装置E1へ送信されるパ
ケットについても同様の処理が行われる。
【0029】コントローラ10は、シミュレータの機能
を有し、評価用パケットネットワーク200に入力され
るパケットの動作を解析することができる。評価用ネッ
トワーク200は、構成機器性能、トポロジー構造、ル
ーチングアルゴリズムについてモデル化される。評価用
パケットネットワーク200への入力トラフィックは、
2種類あり、1つは、ノードN1とノードN2との間の
通信トラフィックであり、もう1つは、背景負荷であ
る。前者は、事前に計測されたデータを用いる。後者
は、各ノードに入力されるトラフィックごとに、その到
着間隔、長さ、宛先の分布が設定できる。ネットワーク
構成機器は、ノードとリンクである。
【0030】図4は、図1及び図2のネットワーク模擬
装置100で用いるネットワークの一例を示す図であ
り、図4に示すように、各ノードにはシリアルのノード
番号が付与され、各ノードは、双方向リンクにより接続
され、その伝送速度を設定できる。また、各ノード間の
リンクの伝搬遅延時間(図4において、リンクに付与さ
れた数字は伝搬遅延時間(ミリ秒)を示す。)も設定で
き、その接続状況(トポロジー構造)についても同様に
設定される。評価用パケットネットワーク200では、
ルーチングテーブルを管理するための所定のルーチング
アルゴリズムを動作させる。
【0031】図5は、図1及び図2のネットワーク模擬
装置100で用いるネットワークで用いるノードNk
(kは整数である。)の内部構成を示すブロック図であ
る。図5において、ノードNkは、入力処理装置50と
複数の出力処理装置51−1乃至51−Lにより構成さ
れ、入力処理装置50は、1つのキューメモリQM0
と、入力伝送装置TM0とを備え、各出力処理装置51
−1乃至51−Lはそれぞれ1つのキューメモリQM1
乃至QMLと、1つの出力伝送装置TM1乃至TMLを
備える。ここで、入力伝送装置TM0の出力端は、各出
力処理装置51−1乃至51−LのキューメモリQM1
乃至QMLの入力端に接続されている。本実施形態で
は、このノードNkの機能はすべてコントローラ10に
より実現される。
【0032】以上のように構成されたルータ装置である
ノードNkにおいて、LANから生起したパケットや隣
接ノードから到着したパケットは入力処理装置50内の
キューメモリQM0に入力され、この時刻を発生時刻と
する。入力処理装置50がパケットの宛先とルーチング
テーブルを照合することで次ノードを決定し、決定され
た次ノードへの出力処理装置(51−1乃至51−Lの
うちの1つ)のキューメモリ(QM1乃至QMLのうち
の1つ)に入力された後、出力伝送装置(TM1乃至T
MLのうちの1つ)により次ノードに伝送される。宛先
のノードに到着したパケットは、当該ネットワークから
消滅する。この時刻を消滅時刻とする。コントローラ1
0は、発信元又は宛先がノードN1,N2であるパケッ
トの消滅時刻と発生時刻の差(遅延時間)を逐次記録す
る。これが、遅延時間保持メモリ23,24に格納され
る。
【0033】本実施形態において、評価用パケットネッ
トワーク200上のノードN1,N2に入力されるパケ
ットのトラフィックは、通信端末装置E1,E2間で所
定のアプリケーションの通信を行ったときに計測された
計測情報を用いる。ここで、計測情報とは、パケットの
発信元、宛先、パケット長、到着時刻間隔である。計測
は、(1)遅延時間保持メモリ23,24内の遅延時間
項目を計測数分だけ0にリセットして初期化し、(2)
エミュレーション処理を実行し、(3)入力バッファメ
モリ32,42に格納されたパケットの情報を読みとる
ことにより実行される。
【0034】次いで、図2のコントローラ10によって
実行されるネットワーク模擬制御処理について図6乃至
図15を参照して説明する。
【0035】図6のネットワーク模擬制御処理(メイン
ルーチン)においては、まず、ステップS1において図
7のエミュレーション処理(計測)を実行し、ステップ
S2において図12の背景負荷生成処理を実行した後、
ステップS3において図13のシミュレーション処理を
実行し、ステップS4において図7のエミュレーション
処理(模擬)を実行して当該ネットワーク模擬制御処理
を終了する。
【0036】図7は、図6のサブルーチンであるエミュ
レーション処理(ステップS1,S4)を示すフローチ
ャートである。図7において、まず、ステップS11に
おいて処理種別は何かが判断され、計測であるときはス
テップS12に進む一方、模擬であるときはステップS
13に進む。ステップS12では、遅延時間保持メモリ
の初期化処理を実行し、具体的には、遅延時間保持メモ
リ23,24内の遅延時間のデータを計測するパケット
数の分だけ0にセットした(0をセットすることによ
り、ステップS23で送信予定時刻=受信時刻となり、
アプリケーションで発生したパケットの受信時刻を順次
記録して(ステップS20)すぐに送信パケットとして
送信して計測処理を行う。)後、ステップS15に進
む。一方、ステップS13では、遅延変動Aファイルに
関する図8の遅延変動ファイル読込処理を実行し、ステ
ップS14で遅延変動Bファイルに関する図8の遅延変
動ファイル読込処理を実行した後,ステップS15に進
む。
【0037】ステップS15では、例えばインターネッ
ト電話などの所定のアプリケーションによる通信を通信
端末装置E1,E2間で開始させた後、ステップS16
においてパケットが到着したか否かが判断され、NOで
あるときは、ステップS17において出力バッファメモ
リ33、43で格納可能となったか否かが判断され、N
OであるときはステップS16に戻り、アイドリング状
態となる。ステップS16でYESであるときはステッ
プS18に進み、また、ステップS17でYESである
ときはステップS25に進む。
【0038】ステップS18では、到着したパケットに
ついて処理をするために、対応する入力バッファメモリ
32又は42からパケットを取り出し、受信時刻を記憶
した後、ステップS19において処理種別は計測か否か
が判断され、YESのときは、ステップS20において
当該パケットに関するデータ(発信元、宛先、パケット
発生間隔、パケット長)を含む計測結果を計測ログファ
イルメモリ12に出力して格納してステップS21に進
む。一方、ステップS19でNOであるときはそのまま
ステップS21に進む。ステップS21では、遅延時間
保持メモリ23及び24が空か否かが判断され、YES
のときはエミュレーションに係るパケットの送信が終了
したと判断して元のメインルーチンに戻る。一方、ステ
ップS21でNOであるときは、ステップS22におい
て図9の遅延時間保持メモリからの遅延時間読込処理を
実行し、ステップS23において送信予定時刻(=受信
時刻+遅延時間)を計算して物理アドレスを変更する。
ここでの物理アドレスの変更は、例えば、パケットに含
まれるIPアドレスに基づいてMACアドレスを変更す
ることで実行される。次いで、ステップS24において
図10のパケット保持メモリへの格納処理を実行した
後、ステップS16に戻りアイドリング状態となる。
【0039】ステップS25では、図11のパケット保
持メモリの検索処理を実行してパケット保持メモリ2
1,22において送信すべきパケットを検索し、ステッ
プS26において送信パケットがあるか否かが判断さ
れ、YESのときはステップS27に進む一方、NOの
ときはステップS16に戻り、アイドリング状態とな
る。ステップS27において送信パケットを出力バッフ
ァメモリ33又は43に出力して格納した後、ステップ
S16に戻り、アイドリング状態となる。
【0040】図8は、図7のサブルーチンである遅延変
動ファイル読込処理(ステップS13,S14)を示す
フローチャートである。ここで、遅延変動Bファイルメ
モリ15に関する読込処理では、ノードN1側のパケッ
ト保持メモリ21及び遅延時間保持メモリ23が動作す
る一方、遅延変動Aファイルメモリ14に関する読込処
理では、ノードN2側のパケット保持メモリ22及び遅
延時間保持メモリ24が動作する。
【0041】図8において、まず、ステップS31にお
いて遅延時間保持メモリ23又は24のポインタを先頭
に移動する。本実施形態において、メモリのポインタと
は、現在処理すべき処理対象のデータを指し示すポイン
タをいい、パケット保持メモリ21,22内の各レコー
ドの前方ポインタF0乃至FN及び後方ポインタB0乃
至BNとは異なる。次いで、ステップS32において対
応する遅延変動ファイルメモリ14又は15内のレコー
ドが終了したか否かが判断され、NOのときはステップ
S33に進む一方、YESのときは元のルーチンに戻
る。ステップS33において対応する遅延変動ファイル
メモリ14又は15から1つのレコードを読み込み、ス
テップS34において読み出したレコードの遅延時間デ
ータを対応する遅延時間保持メモリ23又は24に格納
した後、ステップS35において遅延時間保持メモリ2
3又は24のポインタを1つ後ろのレコードに移動し、
ステップS36において遅延変動ファイルメモリ14又
は15のポインタを次レコードに移動してステップS3
2に戻る。
【0042】図9は、図7のサブルーチンである遅延時
間保持メモリからの遅延時間読取処理(ステップS2
2)を示すフローチャートである。この処理では、到着
したパケットに対応して、遅延時間保持メモリ23と2
4のいずれかから読込処理を行い、具体的には、ノード
N1に到着したパケットの場合は、パケット保持メモリ
22で保持するために遅延時間保持メモリ24から読込
処理を行う一方、ノードN2に到着したパケットの場合
は、パケット保持メモリ21で保持するために遅延時間
保持メモリ23から読込処理を行う。図9において、ま
ず、ステップS41では、到着したパケットに対応する
遅延時間保持メモリ23又は24から当該メモリのポイ
ンタが示す遅延時間を取得し、ステップS42において
遅延時間保持メモリ23,24のポインタを1つ後ろの
レコードに移動した後、元のルーチンに戻る。
【0043】図10は、図7のサブルーチンであるパケ
ット保持メモリへの格納処理(ステップS24)を示す
フローチャートである。この処理では、到着したパケッ
トに対応して、パケット保持メモリ21と22のいずれ
かへの格納処理を行い、具体的には、ノードN1に到着
したパケットの場合は、パケット保持メモリ22で保持
するためにパケット保持メモリ22への格納処理を行う
一方、ノードN2に到着したパケットの場合は、パケッ
ト保持メモリ21で保持するためにパケット保持メモリ
21への格納処理を行う。図10において、まず、ステ
ップS51において到着したパケットに対応するパケッ
ト保持メモリ21又は22のポインタを末尾レコードに
移動し、ステップS52において、到着パケットの送信
予定時刻が、対応するパケット保持メモリ21又は22
のポインタが示すレコードの送信予定時刻よりも後であ
る否かが判断され、YESのときはステップS54に進
む一方、NOのときはステップS53に進む。ステップ
S53では、対応するパケット保持メモリ21又は22
のポインタを1つ前のレコードに移動した後、ステップ
S52に戻る。一方、ステップS54では、到着パケッ
トをレコードとして対応するパケット保持メモリ21又
は22に格納した後、ステップS55においてパケット
保持メモリ21又は22内の各レコードRE1乃至RE
Nの前方ポインタF0乃至FN及び後方ポインタB0乃
至BNを付け替えて更新し、元のルーチンに戻る。
【0044】図11は、図7のサブルーチンであるパケ
ット保持メモリの検索処理(ステップS25)を示すフ
ローチャートである。この処理では、ステップS17に
おいて出力バッファメモリ33又は43で格納可能とな
ったことに対応して、検索処理するパケット保持メモリ
21,22が決定され、具体的には、出力バッファメモ
リ33で格納可能となったときには、パケット保持メモ
リ21に対して検索処理を行う一方、出力バッファメモ
リ43で格納可能となったときには、パケット保持メモ
リ22に対して検索処理を行う。図11において、ま
ず、ステップS61において対応するパケット保持メモ
リ21又は22のポインタを先頭レコードに移動した
後、ステップS62において現在時刻が、対応するパケ
ット保持メモリ21又は22のポインタによって示され
たレコードの送信予定時刻になったかもしくは越えたか
否かが判断され、YESのときは、ステップS63で送
信すべきレコードがあると判断して元のルーチンに戻る
一方、NOのときは、ステップS64で送信すべきレコ
ードがないと判断して元のルーチンに戻る。
【0045】図12は、図6のサブルーチンである背景
負荷生成処理(ステップS2)を示すフローチャートで
ある。図12において、まず、ステップS71において
パラメータファイルメモリ11から背景負荷データのパ
ラメータデータを読み込み、ステップS72においてパ
ケットを生成し、ステップS73において生成したパケ
ットのデータを背景負荷データメモリ13に出力して格
納する.次いで、ステップS74において必要件数のパ
ケットを生成したか否かが判断され、NOであるとき
は、ステップS72に戻りパケットの生成を続行する。
一方、ステップS74でYESであるときは元のルーチ
ンに戻る。
【0046】図13は、図6のサブルーチンであるシミ
ュレーション処理(ステップS3)を示すフローチャー
トである。図13において、まず、ステップS81にお
いてパラメータファイルメモリ11からネットワークの
パラメータデータを読み込み、ネットワーク性能及びト
ポロジー構造をモデル化して設定し、ステップS82に
おいてパラメータファイルメモリ11からシミュレーシ
ョンのパラメータデータを読み込み、ルーチングアルゴ
リズムの動作を記述して設定した後、ステップS83に
進む。ステップS83では、図14のパケット入力処理
を実行し、次いで、図15のステップS84においてル
ーチング処理を実行した後、ステップS85において計
測ログファイルメモリ12のすべてのパケットが宛先に
到着して消滅したか否かが判断され、NOのときはステ
ップS83に戻る一方、YESのときは元のルーチンに
戻る。
【0047】図14は、図13のサブルーチンであるパ
ケット入力処理(ステップS83)を示すフローチャー
トである。この処理では、背景負荷データメモリ13及
び計測ログファイルメモリ12内のパケット発生間隔に
基づいて背景負荷パケット又は計測パケットが発生さ
れ、発生されたパケットのデータを読み込み、発生時刻
を記録するための処理である。
【0048】図14において、まず、ステップS91に
おいて背景負荷パケットの発生か否かが判断され、NO
であるときは、ステップS92において計測パケットの
発生か否かが判断され、NOであるときは元のルーチン
に戻る。ステップS91でYESであるときは、ステッ
プS93において背景負荷データメモリ13から1つの
背景負荷パケットのデータを読み込み、ステップS95
に進む。また、ステップS92でYESのときは、ステ
ップS94において計測ログファイルメモリ12から1
つの計測パケットのデータを読み込み、ステップS95
に進む。ステップS95では、発生したパケットの発生
時刻をシミュレーションデータメモリ16に記録するこ
とにより評価用パケットネットワーク200に入力し
て、元のルーチンに戻る。
【0049】図15は、図13のサブルーチンであるル
ーチング処理(ステップS84)を示すフローチャート
である。図15において、まず、ステップS101にお
いてパケットが評価用パケットネットワーク200の各
ノードに到着したか否かが判断され、NOであるときは
元のルーチンに戻る一方、YESのときは、ステップS
102においてルーチングテーブルを参照して到着した
パケットをルーチングし、ステップS103において当
該到着パケットを次のノードに移動してこの情報をシミ
ュレーションデータメモリ16に記録し、ステップS1
04において到着パケットの現在ノードが宛先ノードで
あるか否かが判断され、NOのときは元のルーチンに戻
る一方、YESのときはステップS105に進む。ステ
ップS105では、当該パケットの消滅時刻をシミュレ
ーションデータメモリ16に記録することにより、評価
用パケットネットワーク200から出力し、シミュレー
ションデータメモリ16内の当該パケットの情報データ
に基づいて、遅延時間(=消滅時刻−発生時刻)を計算
する。次いで、ステップS106において送信ノード=
N1でかつ宛先ノード=N2である否かが判断され、Y
ESであるときは、ステップS107において遅延時間
のデータを遅延変動Aファイルメモリ14に出力して格
納した後、元のルーチンに戻る。一方、ステップS10
6でNOであるときは、ステップS108において送信
ノード=N2でかつ宛先ノード=N1であるか否かが判
断され、YESであるときは、ステップS109におい
て遅延時間のデータを遅延変動Bファイルメモリ15に
出力して格納して元のルーチンに戻る。さらに、ステッ
プS108でNOであるときはそのまま元のルーチンに
戻る。
【0050】
【実施例】本実施形態に係るネットワーク模擬装置10
0はパケットの転送を遅延時間保持メモリ23,24で
保持された任意の時間だけ保留する。本発明者らは、当
該ネットワーク模擬装置100の動作の検証を行ったの
で、その結果について以下に説明する。
【0051】実施例では、固定長(352バイト)のU
DP(User Datagram Protocol)パケットを用いて、図
16に示すように、折り返し試験を行い、50,000
個のパケットを、表4の発生間隔ごとに通信端末装置E
1から通信端末装置E2に送信した。なお、このパケッ
ト長と発生間隔は、インターネット電話のアプリケーシ
ョンを実際に動作させ取得したものである。
【0052】
【表4】 評価パラメータ ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 種別 発生間隔 遅延時間Dtu 遅延時間Dtd ――――――――――――――――――――――――――――――――――― リナックスのルータ装置 1ミリ秒 0秒 0秒 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― NER−1 1ミリ秒 0秒 0秒 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― NER−2 30ミリ秒 一様分布 一様分布 (30ミリ秒-10秒) (30ミリ秒-10秒) ――――――――――――――――――――――――――――――――――― NER−3 1ミリ秒 一様分布 一様分布 (30ミリ秒-10秒) (30ミリ秒-10秒) ――――――――――――――――――――――――――――――――――― (注)NER−1乃至3は、本実施形態に係るネットワーク模擬装置100を用 いて上記のパラメータを変えて実行したものである。また、上記の一様分布は、 30ミリ秒から10秒までの間で一様の頻度で発生することを意味する。
【0053】図16及び表4において、Dtu及びDt
dは評価パラメータで設定される遅延時間であり、Dt
up及びDtdpは当該ネットワーク模擬装置100に
おいてエミュレーションに係る誤差時間である。また、
D2pは通信端末装置E2においてパケットを折り返す
に要する処理時間である。さらに、NER−3は、模擬
する状況の最悪値である。
【0054】この折り返し試験の結果を図17に示す。
ここで、横軸の誤差時間Rdは次式で定義される。
【数1】Rd=RTT−(Dtu+Dtd)
【0055】ここで、RTTはラウンド・トリップ・タ
イム(往復時間)であり、上記誤差時間Rdの値は小さ
いほどよい。図17の縦軸はパケットの個数である。N
ER−3では、パケット保持メモリ21,22への到着
間隔が小さく、保留時間も長いため、データ挿入時の検
索処理に時間を要する。これにより、往復最大3ミリ秒
程度の誤差が発生する。なお、この値は、インターネッ
ト電話などの音声通信アプリケーションにおいて、問題
とされる片道遅延時間が、数10ミリ秒〜数100ミリ
秒であることから、模擬への影響は小さいと判断でき
る。従って、本実施形態に係るネットワーク模擬装置1
00をエミュレーションに十分に実用的に用いることが
できる。
【0056】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、所
定のアプリケーションを用いて第1と第2の通信端末装
置間で複数のパケットを発生し、発生された各パケット
を入力バッファメモリを介して受信し、受信された各パ
ケットをそれぞれ、第1の記憶手段に格納された各遅延
時間だけ第2の記憶手段に記憶して保持した後、出力バ
ッファメモリで格納可能となったときに上記出力バッフ
ァメモリを介して送信するように構成したので、大規模
なネットワークで動作するアプリケーションの通話品質
や通信品質を、従来例に比較して安価に分析することが
できる。また、実験的なルーチングアルゴリズムを、ル
ータ装置に実装することなく、その動作による影響を解
析できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る一実施形態であるネットワーク
模擬装置100の概念を示すブロック図である。
【図2】 図1のネットワーク模擬装置100の内部構
成を示すブロック図である。
【図3】 図2のパケット保持メモリ21,22におい
て保持される各レコードの状況を示す図である。
【図4】 図1及び図2のネットワーク模擬装置100
で用いるネットワークの一例を示す図である。
【図5】 図1及び図2のネットワーク模擬装置100
で用いるネットワークで用いるノードの内部構成を示す
ブロック図である。
【図6】 図2のコントローラ10によって実行される
ネットワーク模擬制御処理(メインルーチン)を示すフ
ローチャートである。
【図7】 図6のサブルーチンであるエミュレーション
処理(ステップS1,S4)を示すフローチャートであ
る。
【図8】 図7のサブルーチンである遅延変動ファイル
読込処理(ステップS13,S14)を示すフローチャ
ートである。
【図9】 図7のサブルーチンである遅延時間保持メモ
リからの遅延時間読取処理(ステップS22)を示すフ
ローチャートである。
【図10】 図7のサブルーチンであるパケット保持メ
モリへの格納処理(ステップS24)を示すフローチャ
ートである。
【図11】 図7のサブルーチンであるパケット保持メ
モリの検索処理(ステップS25)を示すフローチャー
トである。
【図12】 図6のサブルーチンである背景負荷生成処
理(ステップS2)を示すフローチャートである。
【図13】 図6のサブルーチンであるシミュレーショ
ン処理(ステップS3)を示すフローチャートである。
【図14】 図13のサブルーチンであるパケット入力
処理(ステップS83)を示すフローチャートである。
【図15】 図13のサブルーチンであるルーチング処
理(ステップS84)を示すフローチャートである。
【図16】 図1及び図2のネットワーク模擬装置10
0を用いたときの折り返し試験の実施例の動作を示すタ
イミングチャートである。
【図17】 図1及び図2のネットワーク模擬装置10
0を用いたときの折り返し試験の実施例の実験結果であ
って、誤差時間に対するパケットの個数を示すグラフで
ある。
【図18】 従来例のネットワーク模擬装置の構成を示
すブロック図である。
【符号の説明】
10…コントローラ、 11…パラメータファイルメモリ、 12…計測ログファイルメモリ、 13…背景負荷データメモリ、 14…遅延変動Aファイルメモリ、 15…遅延変動Bファイルメモリ、 16…シミュレーションデータメモリ、 21,22…パケット保持メモリ、 23,24…遅延時間保持メモリ、 31,41…入出力インターフェース、 32,42…入力バッファメモリ、 33,43…出力バッファメモリ、 50…入力処理装置、 51−1乃至51−L…出力処理装置、 100…ネットワーク模擬装置、 101,102…LAN、 200…評価用パケットネットワーク、 E1,E2…通信端末装置、 M0乃至MN…単位メモリ部、 N1,N2…ノード、 QM0,QM1乃至QML…キューメモリ、 RE0乃至REN…レコード、 TM0…入力伝送装置、 TM1乃至TML…出力伝送装置。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年1月17日(2001.1.1
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】
【表2】 メモリ12乃至15のファイルフォーマット ――――――――――――――――――――――――――――――――――― メモリ 格納項目 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 計測ログファイルメモリ12 発信元、宛先、パケット発生間隔、パケット長 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 背景負荷データメモリ13 発信元、宛先、パケット発生間隔、パケット長 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 遅延変動Aファイルメモリ14 連続番号、遅延時間 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 遅延変動Bファイルメモリ15 連続番号、遅延時間 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】
【表3】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】コントローラ10は、エミュレーション処
理において、(a)入力バッファメモリ32,42にパ
ケットが到着したとき、もしくは、(b)出力バッファ
メモリ33又は43への格納準備が整ったときに所定の
処理を実行する。前者では、入力バッファメモリ32,
42から対応するパケット保持メモリ22,21へのパ
ケットの移動、遅延時間保持メモリ23,24から遅延
時間の取得及び送信予定時刻の計算、計測時に計測結果
の計測ログファイルメモリ12への出力処理を行う。後
者では、送信すべきパケットが存在すれば、パケットを
パケット保持メモリ21,22から対応する出力バッフ
ァメモリ33,43へ移動させる処理を実行する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04L 29/14 (72)発明者 種田 和正 京都府相楽郡精華町大字乾谷小字三平谷5 番地 株式会社エイ・ティ・アール環境適 応通信研究所内 Fターム(参考) 5K030 GA14 HA08 HB11 JA10 KA01 KA04 KA05 KA13 LB02 LB03 LB05 LB18 MC03 5K033 AA04 AA09 BA08 CB04 CC01 DA01 DA05 DB13 DB19 DB20 EA06 EA07 5K035 AA03 AA04 BB03 DD03 EE01 FF01 GG01 GG13 HH02 JJ02 JJ04 MM03 9A001 CC07 HH32 JJ25 KK56

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1と第2の通信端末装置がそれぞれ接
    続された第1と第2のノードを含む複数のノードからな
    るパケットネットワークを模擬する方法において、 所定のアプリケーションを用いて上記第1と第2の通信
    端末装置間でパケット通信するようにシミュレーション
    したときに、上記第1と第2のノード間で発生される複
    数の計測パケットの各遅延時間を予め計測して第1の記
    憶手段に格納するステップと、 上記アプリケーションを用いて上記第1と第2の通信端
    末装置間で複数のパケットを発生し、発生された各パケ
    ットを受信し、受信された各パケットをそれぞれ、上記
    第1の記憶手段に格納された各遅延時間だけ第2の記憶
    手段に記憶して保持した後、送信するステップとを含む
    ことを特徴とするネットワークの模擬方法。
  2. 【請求項2】 上記複数の計測パケットの各遅延時間を
    予め計測して第1の記憶手段に格納するステップは、 上記第1と第2のノード間で複数の計測パケットを発生
    したときの各発生間隔を第3の記憶手段に格納するステ
    ップと、 所定のパケット発生モデルに基づいて上記第1と第2の
    ノード間の以外の間で複数の背景負荷パケットが発生さ
    れたときの各発生間隔を第4の記憶手段に格納するステ
    ップと、 上記格納された複数の計測パケット及び複数の背景負荷
    パケットの各発生間隔に基づいて複数の計測パケット及
    び複数の背景負荷パケットを発生して各発生時刻を記録
    し、上記パケットネットワークで各ノード間で所定のル
    ーチングアルゴリズムを用いてルーチングして移動さ
    せ、各パケットが宛先ノードに到着して消滅したときの
    消滅時刻と上記記録された発生時刻とに基づいて複数の
    計測パケットの遅延時間を計算して第1の記憶手段に格
    納するステップとを含むことを特徴とする請求項1記載
    のネットワークの模擬方法。
  3. 【請求項3】 第1と第2の通信端末装置がそれぞれ接
    続された第1と第2のノードを含む複数のノードからな
    るパケットネットワークを模擬する装置において、 所定のアプリケーションを用いて上記第1と第2の通信
    端末装置間でパケット通信するようにシミュレーション
    したときに予め計測された、上記第1と第2のノード間
    で発生される複数の計測パケットの各遅延時間を格納す
    る第1の記憶手段と、 上記アプリケーションを用いて上記第1と第2の通信端
    末装置間で複数のパケットを発生し、発生された各パケ
    ットを受信し、受信された各パケットをそれぞれ、上記
    第1の記憶手段に格納された各遅延時間だけ第2の記憶
    手段に記憶して保持した後、送信する制御手段とを備え
    たことを特徴とするネットワークの模擬装置。
  4. 【請求項4】 上記ネットワークの模擬装置はさらに、 上記第1と第2のノード間で複数の計測パケットを発生
    したときの各発生間隔を格納する第3の記憶手段と、 所定のパケット発生モデルに基づいて上記第1と第2の
    ノード間の以外の間で複数の背景負荷パケットが発生さ
    れたときの各発生間隔を格納する第4の記憶手段と、 上記格納された複数の計測パケット及び複数の背景負荷
    パケットの各発生間隔に基づいて複数の計測パケット及
    び複数の背景負荷パケットを発生して各発生時刻を記録
    し、上記パケットネットワークで各ノード間で所定のル
    ーチングアルゴリズムを用いてルーチングして移動さ
    せ、各パケットが宛先ノードに到着して消滅したときの
    消滅時刻と上記記録された発生時刻とに基づいて複数の
    計測パケットの遅延時間を計算して第1の記憶手段に格
    納するシミュレーション手段とを備えたことを特徴とす
    る請求項3記載のネットワークの模擬装置。
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