JP2001244956A - 二地点間光伝送装置および光伝送ネットワークシステム - Google Patents

二地点間光伝送装置および光伝送ネットワークシステム

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JP2001244956A JP2000056765A JP2000056765A JP2001244956A JP 2001244956 A JP2001244956 A JP 2001244956A JP 2000056765 A JP2000056765 A JP 2000056765A JP 2000056765 A JP2000056765 A JP 2000056765A JP 2001244956 A JP2001244956 A JP 2001244956A
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靖 島林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設計や拡張の自由度が高く、しかも信頼性の
高い光伝送ネットワークシステムを提供する。 【解決手段】 地点A〜Dに基地局を設け、各基地局間
にそれぞれ二地点間光伝送装置PP(α)〜PP(δ)
を配置する。各二地点間光伝送装置は4本の光ファイバ
F1〜F4と、その両端の端局装置(たとえば、α1,
α2)により構成される。平常時には、各端局装置内の
光スイッチは、各送受信機を各光ファイバに接続し、現
用系の光ファイバや送受信機を用いた伝送が行われる。
地点A,B間の光ファイバに障害が発生したら、端局装
置α1,α2の連繋動作により、光スイッチSWα1,
Swα2の接続形態がループバックに切り替わり、予備
系の光ファイバや送受信機を用いた迂回経路が確保され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は二地点間光伝送装置
およびこれを用いた光伝送ネットワークシステムに関
し、特に、光ファイバ伝送路に障害が生じたときに復旧
が可能な光伝送ネットワークシステムを構成する技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】通信インフラのバックボーンとして、光
伝送ネットワークシステムが利用されている。このよう
な光伝送ネットワークシステムでは、光ファイバの切断
等の障害が生じた場合でも、何らかの方法で障害を復旧
し、高い信頼性を確保しておく必要がある。このような
障害復旧を行う方法のひとつとして、SONET(Sync
hronous Optical NETwork )を用いた自己救済リングが
提案されている(たとえば、T-H. Wu, "Fiber Network
Service Survivability", Artech house (1992)参
照)。この方法では、光ファイバ障害時には、電気スイ
ッチを用いて障害のある経路を迂回経路に切り替えるこ
とにより、高い信頼性を確保している。また、近年で
は、伝送装置の大容量化・高速化に伴い、信号を電気ス
イッチにより切り替えることが困難になりつつあるた
め、光スイッチを用いて高速信号の切り替えを行う方法
も提案されている(たとえば、A. H. Elrefaie, IEEE I
CC '93, PP.1245(1993) 参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】通常、広範囲の地域に
わたる光伝送ネットワークシステムでは、複数の地点に
それぞれ基地局を設け、これら各基地局間を光ファイバ
で接続してネットワークを構成することになる。この場
合、従来の一般的な光伝送ネットワークシステムの考え
方では、個々の基地局に配置されるノード装置をネット
ワークエレメント(独立した制御装置をもつネットワー
クの1つの構成単位となる要素であって、この制御装置
により障害時に復旧処理などを行う機能をもつ)として
位置づけ、多数のノード装置を長距離光ファイバで接続
することにより、全体のネットワークを構築するという
手法が採られる。しかしながら、このような考え方でネ
ットワークを構築する場合、ネットワークの設計や拡張
を行う際の自由度が大幅に制限されることになる。
【0004】たとえば、地点Aに配置されたノード装置
aと、地点Bに配置されたノード装置bとの間を、光フ
ァイバ伝送路で接続し、両者間で通信を行う場合を考え
てみよう。この場合、ノード装置a内に設けられた光送
受信機が対応する光伝送信号のフォーマットと、ノード
装置b内に設けられた光送受信機が対応する光伝送信号
のフォーマットとに整合性がなければ、両者間で信号伝
送を行うことはできない。また、光ファイバ伝送路に何
らかの障害が生じた場合、各ノード装置a,bにおい
て、障害復旧のために何らかの処理を行う必要がある
が、このような障害復旧処理を行うための具体的な手続
(たとえば、障害発生を報知する信号の形式や、障害復
旧のための基本動作など)において、両者間に整合性が
なければ、正しい障害復旧処理を行うことができなくな
る。
【0005】一般に、各ベンダーは、ノード装置単位で
設備の設計や製造を行うため、ノード装置aを設計した
ベンダーとノード装置bを設計したベンダーとが異なれ
ば、各ノード装置における光送受信機が対応する光伝送
信号のフォーマットや障害復旧処理を行うための具体的
な手続も、それぞれ異なることになる。そこで、全体の
ネットワークを構築する際には、すべてのノード装置を
同一のベンダーから調達するか、あるいは複数のベンダ
ー間の協議で、光伝送信号のフォーマットや障害復旧処
理を行うための具体的な手続を標準化した上で、この標
準化された仕様に基づくノード装置を納入してもらうと
いった措置を採らざるを得ない。しかしながら、広範囲
の地域にわたる光伝送ネットワークシステムにおいて、
すべてのノード装置を同一のベンダーから調達すること
は現実的でない。一方、ベンダー間における標準化を図
るには多大な時間を要し、この標準化のために個々のベ
ンダーには種々の制約を課することになる。このよう
に、従来の考え方でネットワークを構築した場合、ネッ
トワークの設計や拡張を行う際の自由度が著しく制限さ
れることになる。
【0006】そこで本発明は、設計や拡張の自由度が高
く、しかも信頼性の高い光伝送ネットワークシステムを
提供することを目的とし、そのようなシステムに利用可
能な二地点間光伝送装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1) 本発明の第1の態
様は、第1の地点と第2の地点との間で双方向に通信を
行うための二地点間光伝送装置において、第1の地点に
設置された第1の端局装置と、第2の地点に設置された
第2の端局装置と、これら両端局装置間を接続する光フ
ァイバ伝送路と、を設け、各端局装置が、それぞれ信号
入力部に与えられた送信信号を、光ファイバ伝送路を介
して伝送するのに適した伝送用光信号に変換し、この伝
送用光信号を信号出力部から出力する光送信機と、光フ
ァイバ伝送路を介して信号入力部に到達した伝送用光信
号を、信号出力部から受信信号として出力する光受信機
と、光送信機および光受信機と光ファイバ伝送路との間
に挿入された光スイッチと、光ファイバ伝送路を伝送す
る伝送用光信号の伝送障害を検知する障害検知機と、障
害検知機の検知結果に基づいて、光スイッチを切り替え
る制御を行う光スイッチ制御機と、を有するようにし、
障害検知機が伝送障害を検知していない平常時には、光
送信機から出力される伝送用光信号を、相手の端局装置
へ向けて光ファイバ伝送路へと導くとともに、光ファイ
バ伝送路を介して相手の端局装置から送信されてきた伝
送用光信号を、光受信機へと導くことができるような第
1の切替状態となり、障害検知機が伝送障害を検知した
障害時には、光送信機から出力される伝送用光信号を、
光受信機へとループバックすることができるような第2
の切替状態となるように、光スイッチ制御機が光スイッ
チに対する切替制御を行う機能を有するようにしたもの
である。
【0008】(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1
の態様に係る二地点間光伝送装置において、光ファイバ
伝送路に障害が発生した場合に、第1の端局装置と第2
の端局装置との双方において、光スイッチが第2の切替
状態に切り替わるように、第1の端局装置内の光スイッ
チ制御機と第2の端局装置内の光スイッチ制御機とが連
繋動作を行うように構成したものである。
【0009】(3) 本発明の第3の態様は、上述の第2
の態様に係る二地点間光伝送装置において、光ファイバ
伝送路が、第1の端局装置から第2の端局装置へ光信号
を送信する第1の伝送路と、第2の端局装置から第1の
端局装置へ光信号を送信する第2の伝送路と、を有し、
いずれか一方の伝送路にのみ障害が生じた場合に、障害
が生じた伝送路の受信端側の端局装置の障害検知機によ
る検知結果を、障害が生じていない伝送路を用いて相手
の端局装置へ伝えることにより、障害時の連繋動作を行
うようにしたものである。
【0010】(4) 本発明の第4の態様は、上述の第2
の態様に係る二地点間光伝送装置において、障害検知機
が伝送障害を検知したときに行うべき障害時処理を予め
定めておき、第1の端局装置と第2の端局装置とが同一
の障害時処理を実行することにより、障害時の連繋動作
を行うようにしたものである。
【0011】(5) 本発明の第5の態様は、上述の第1
〜第4の態様に係る二地点間光伝送装置を利用した光伝
送ネットワークシステムにおいて、複数の地点にそれぞ
れ基地局を設け、各基地局をリング状に接続する環状経
路を定め、この環状経路に沿って平常時に使用する現用
系光ファイバと障害時に使用する予備系光ファイバとを
配設し、各基地局について環状経路の右回り方向に隣接
する右側隣接基地局と左回り方向に隣接する左側隣接基
地局とを定義したときに、左右いずれの隣接基地局に対
しても、現用系光ファイバおよび予備系光ファイバのい
ずれを用いても光信号を送受信できるように構成し、各
基地局とその右側隣接基地局とを接続するために二地点
間光伝送装置を右側接続用光伝送装置として利用し、各
基地局とその左側隣接基地局とを接続するために二地点
間光伝送装置を左側接続用光伝送装置として利用し、こ
れら各光伝送装置の端局装置には、それぞれ、現用系光
ファイバに接続するための現用系光送信機および現用系
光受信機と、予備系光ファイバに接続するための予備系
光送信機および予備系光受信機と、を設け、障害検知機
が伝送障害を検知した障害時には、現用系光送信機から
出力される伝送用光信号を予備系光受信機へとループバ
ックするとともに、予備系光送信機から出力される伝送
用光信号を現用系光受信機へとループバックすることが
できるように、光スイッチに対する切替制御が行われる
ようにしたものである。
【0012】(6) 本発明の第6の態様は、上述の第5
の態様に係る光伝送ネットワークシステムにおいて、特
定の信号についての信号源となる基地局では、右側接続
用光伝送装置または左側接続用伝送装置の現用系光送信
機に当該特定の信号を送信信号として与え、特定の信号
についての信号終端となる基地局では、右側接続用光伝
送装置または左側接続用伝送装置の現用系光受信機から
出力される受信信号を終端信号として取り出し、特定の
信号について中継局として機能する基地局では、右側接
続用光伝送装置の現用系光受信機から出力される受信信
号を左側接続用伝送装置の現用系光送信機に送信信号と
して与え、左側接続用光伝送装置の現用系光受信機から
出力される受信信号を右側接続用伝送装置の現用系光送
信機に送信信号として与え、すべての基地局では、右側
接続用光伝送装置の予備系光受信機から出力される受信
信号を左側接続用伝送装置の予備系光送信機に送信信号
として与え、左側接続用光伝送装置の予備系光受信機か
ら出力される受信信号を右側接続用伝送装置の予備系光
送信機に送信信号として与えることができるように、各
基地局における局内配線を行うようにしたものである。
【0013】(7) 本発明の第7の態様は、上述の第6
の態様に係る光伝送ネットワークシステムにおいて、局
内配線上には第1のフォーマットをもった信号が伝送さ
れ、局間配線として用いられる光ファイバ伝送路上には
第2のフォーマットをもった信号が伝送されるように、
各光送信機および各光受信機がフォーマット変換を行う
ようにしたものである。
【0014】(8) 本発明の第8の態様は、上述の第5
〜第7の態様に係る光伝送ネットワークシステムにおい
て、右側接続用光伝送装置の光ファイバ伝送路上を伝送
される信号のフォーマットと、左側接続用光伝送装置の
光ファイバ伝送路上を伝送される信号のフォーマットと
が異なるようにしたものである。
【0015】(9) 本発明の第9の態様は、上述の第6
〜第8の態様に係る光伝送ネットワークシステムにおい
て、局内配線上では複数n本の伝送路によって伝送され
るn通りの個別信号としての形態をとり、局間配線とし
て用いられる光ファイバ伝送路上ではn通りの信号を合
成した多重信号としての形態をとることができるよう
に、各光送信機および各光受信機が信号の多重および復
元を行うようにしたものである。
【0016】(10) 本発明の第10の態様は、上述の
第5〜第10の態様に係る光伝送ネットワークシステム
において、同一の基地局についての左側接続用光伝送装
置内の光スイッチ制御機と右側接続用光伝送装置内の光
スイッチ制御機とが、それぞれ独立して機能を果たすよ
うに構成され、これら両光スイッチ制御機間で相互の情
報交信を行うことなしに、障害発生時の光スイッチの切
替動作を行うことができるようにしたものである。
【0017】(11) 本発明の第11の態様は、上述の第
5〜第10の態様に係る光伝送ネットワークシステムに
おいて、平常時に、現用系光ファイバを用いた伝送対象
となる優先順位の高い主信号と、予備系光ファイバを用
いた伝送対象となる優先順位の低い副信号と、の双方の
信号を伝送できるようにするために、所定の基地局に、
信号の付加または取り出しを行う第1の機能と信号を単
に通過させる第2の機能とをもったアドドロップ装置を
配置し、右側接続用光伝送装置の予備系光受信機から出
力される受信信号を、アドドロップ装置を介して左側接
続用伝送装置の予備系光送信機に送信信号として与え、
左側接続用光伝送装置の予備系光受信機から出力される
受信信号を、アドドロップ装置を介して右側接続用伝送
装置の予備系光送信機に送信信号として与えることがで
きるように局内配線を行い、平常時には、アドドロップ
装置の第1の機能を用いて副信号の付加または取り出し
を行い、現用系光ファイバを利用した主信号の伝送とと
もに、予備系光ファイバを利用した副信号の伝送が行わ
れるようにし、障害時には、アドドロップ装置の第2の
機能を用いて、予備系光ファイバを利用した主信号の伝
送が行われるようにしたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示する実施形態
に基づいて説明する。
【0019】§1.一般的なノード装置を用いた光伝送
ネットワークシステム 本発明は、基本的には、光スイッチを用いた自己救済リ
ングを利用することにより高い信頼性を確保する光伝送
ネットワークシステムに係るものである。そこで、ここ
では、従来から一般的に利用されているノード装置を用
いて、この自己救済リングを構成した例を参考例として
説明し、併せてその問題点の指摘を行うことにする。
【0020】図1は、このような参考例を示すブロック
図である。この例では、4つの地点A,B,C,D(そ
れぞれ細い一点鎖線で囲われた部分)に、それぞれ基地
局が設けられており、各基地局には、それぞれノード装
置a,b,c,d(細い実線の矩形で囲われた部分)が
配置されている。また、この4つの地点A,B,C,D
に設けられた各基地局をリング状に接続する環状経路が
定められており、この環状経路に沿って、平常時に使用
する現用系光ファイバ(太い実線で示す)と障害時に使
用する予備系光ファイバ(太い破線で示す)とが配設さ
れている。現用系光ファイバおよび予備系光ファイバと
しては、それぞれ環状経路に沿って右回りに信号伝達を
行う右回りファイバと左回りに信号伝達を行う左回りフ
ァイバとが用いられている。すなわち、環状経路の最も
外側に位置する現用系光ファイバF1は右回りファイ
バ、外側から2番目に位置する現用系光ファイバF2は
左回りファイバ、外側から3番目に位置する予備系光フ
ァイバF3は右回りファイバ、最も内側に位置する予備
系光ファイバF4は左回りファイバとなっている。自己
救済リングを構成したネットワークシステムでは、この
ように環状経路に沿って現用系光ファイバと予備系光フ
ァイバとが二重に配設され、それぞれ右回りと左回りの
双方に信号伝送が行えるようになる。
【0021】各基地局に設けられたノード装置には、右
回り方向に隣接する右側隣接基地局に対する信号送受を
行う端局装置と、左回り方向に隣接する左側隣接基地局
に対する信号送受を行う端局装置とが備わっている。こ
れらの各端局装置は、現用系光送信機(黒塗りの正方形
で示す)、現用系光受信機(白抜きの正方形で示す)、
予備系光送信機(白い斜線付の黒色正方形で示す)、予
備系光受信機(黒い斜線付の白色正方形で示す)、光ス
イッチ(角丸の長方形で示し、内部の細い実線は、スイ
ッチの接続状態を示す)を有している。たとえば、地点
Aに設けられた基地局のノード装置aに示されている左
半分の構成要素は、左側隣接基地局(地点Bに設けられ
た基地局)に対する信号送受を行う端局装置であり、右
半分の構成要素は、右側隣接基地局(地点Dに設けられ
た基地局)に対する信号送受を行う端局装置である。
【0022】ここでは、地点Aおよび地点Cの基地局が
信号源および信号終端として機能し、地点Bおよび地点
Dの基地局が中継局として機能する単純な例が示されて
いる。すなわち、地点Aの基地局内には、送信対象とな
る信号を発生させる信号源装置Ain(黒円で示す)と、
受信された信号が最終的に到達する信号終端装置Aout
が配置されており、同様に、地点Cの基地局内には、送
信対象となる信号を発生させる信号源装置Cin(黒円で
示す)と、受信された信号が最終的に到達する信号終端
装置Cout が配置されている。地点Aの信号源装置Ain
で発生した特定の信号は、この光伝送ネットワークシス
テムを経由して、地点Cの信号終端装置Cout まで伝送
され、逆に、地点Cの信号源装置Cinで発生した特定の
信号は、この光伝送ネットワークシステムを経由して、
地点Aの信号終端装置Aout まで伝送されることにな
る。
【0023】各光ファイバF1〜F4に異常のない平常
時においては、全ノード装置a〜d内の光スイッチは、
図示のように、光送受信機と光ファイバとを接続するよ
うな状態となっている。このような平常時において、地
点A,C間の信号伝送は次のような経路を介して行われ
る。まず、地点Aの信号源Ainで発生した信号は、ノー
ド装置aの左側の現用系光送信機において、光ファイバ
伝送路を介して伝送するのに適した伝送用光信号に変換
され、光スイッチSWa2を介して現用系光ファイバF
2の一端へと導かれ、そのまま光ファイバF2を経由し
て、地点Bのノード装置bへと伝送される。ノード装置
bでは、この現用系光ファイバF2上を伝送されてきた
信号が、光スイッチSWb1、現用系光受信機、現用系
光送信機、光スイッチSWb2を経て、地点Cのノード
装置cへと向けて、現用系光ファイバF2上へと出力さ
れる。こうして、ノード装置cに到達した信号は、光ス
イッチSWc1を介して現用系光受信機で受信され、信
号終端装置Cout まで導かれることになる。
【0024】一方、地点Cの信号源Cinで発生した信号
は、ノード装置cの左側の現用系光送信機において、光
ファイバ伝送路を介して伝送するのに適した伝送用光信
号に変換され、光スイッチSWc1を介して現用系光フ
ァイバF1の一端へと導かれ、そのまま光ファイバF1
を経由して、地点Bのノード装置bへと伝送される。ノ
ード装置bでは、この現用系光ファイバF1上を伝送さ
れてきた信号が、光スイッチSWb2、現用系光受信
機、現用系光送信機、光スイッチSWb1を経て、地点
Aのノード装置aへと向けて、現用系光ファイバF1上
へと出力される。こうして、ノード装置aに到達した信
号は、光スイッチSWa2を介して現用系光受信機で受
信され、信号終端装置Aout まで導かれることになる。
【0025】このように、地点A,C間における平常時
の信号伝送は、地点Bを中継局として行われることにな
る。ところが、もし、地点A,B間の光ファイバに何ら
かの障害が発生した場合、上述した経路による信号伝送
に支障が生じることになる。自己救済リングを構成した
光伝送ネットワークシステムでは、このような場合に、
障害のある経路を迂回経路に切り替えることにより、障
害復旧を行うことが可能になる。
【0026】図2は、このような障害の発生に対して、
復旧を行った状態を示すブロック図である。図示のとお
り、地点A,B間の光ファイバには障害Xが発生してお
り、この光ファイバを介しての信号伝送は行えない状態
となっている。この場合、障害が発生した光ファイバの
両端に位置するノード装置a内の光スイッチSWa2お
よびノード装置b内の光スイッチSWb1を図示のよう
に切り替えれば、障害復旧を行うことができる。図2に
示されている光スイッチSWa2および光スイッチSW
b1の切替状態は、光送信機から出力される伝送用光信
号を光受信機へとループバックする形となっており、よ
り詳しく言えば、現用系光送信機から出力される伝送用
光信号を予備系光受信機へとループバックするととも
に、予備系光送信機から出力される伝送用光信号を現用
系光受信機へとループバックする形となっている。
【0027】このようなループバックを行うことによ
り、障害時であっても、地点A,C間の信号伝送は次の
ような経路を介して行うことができる。まず、地点Aの
信号源Ainで発生した信号は、ノード装置aの左側の現
用系光送信機から光スイッチSWa2へと入り、ループ
バックにより進行方向が反転して予備系光受信機へと伝
達され、ノード装置aの右側の予備系光送信機および光
スイッチSwa1を経て、予備系光ファイバF3の一端
へと導かれ、そのまま光ファイバF3を経由して、地点
Dの中継局を通過し、地点Cの中継局(予備系光ファイ
バF3の経路に関して、ノード装置cは中継局として機
能する)を通過し、地点Bのノード装置bまで到達す
る。更に、ノード装置bでは、光スイッチSWb2、予
備系光受信機、予備系光送信機を経て、光スイッチSW
b1のループバックにより進行方向が反転して、現用系
光受信機、現用系光送信機、光スイッチSWb2を経
て、現用系光ファイバF2を経由して、再び地点Cのノ
ード装置cへ戻り、光スイッチSWc1および現用系光
受信機を介して、信号終端装置Cout まで導かれること
になる。
【0028】一方、地点Cの信号源Cinで発生した信号
は、ノード装置cの左側の現用系光送信機において、光
ファイバ伝送路を介して伝送するのに適した伝送用光信
号に変換され、光スイッチSWc1を介して現用系光フ
ァイバF1の一端へと導かれ、そのまま光ファイバF1
を経由して、地点Bのノード装置bへと伝送される。ノ
ード装置bでは、この現用系光ファイバF1上を伝送さ
れてきた信号が、光スイッチSWb2、現用系光受信
機、現用系光送信機を経て、光スイッチSWb1のルー
プバックにより進行方向が反転し、予備系光受信機、予
備系光送信機、光スイッチSWb2を経て、予備系光フ
ァイバF4を経由して、地点Cの中継局(予備系光ファ
イバF4の経路に関して、ノード装置cは中継局として
機能する)を通過し、更に地点Dの中継局を通過し、地
点Aのノード装置aまで到達する。更に、ノード装置a
では、光スイッチSWa1、予備系光受信機、予備系光
送信機を経て、光スイッチSWa2のループバックによ
り進行方向が反転して、現用系光受信機を経て、信号終
端装置Aout まで導かれることになる。
【0029】§2.ノード装置を二地点間光伝送装置に
転換する基本思想 以上、§1では、光スイッチを用いた自己救済リングを
利用した光伝送ネットワークシステムを、従来から一般
的に利用されているノード装置を用いて実現した例を示
した。しかしながら、各地点にノード装置を設置し、こ
れらの間を光ファイバで接続するという基本思想に基づ
いて光伝送ネットワークシステムを構築すると、既に述
べたように、ネットワークの設計や拡張を行う際の自由
度が大幅に制限されるという問題が生じることになる。
【0030】たとえば、§1で述べた例において、地点
A,B,C,Dの各基地局に設置するノード装置a,
b,c,dを、それぞれ異なるベンダーから調達すると
なると、現実的には困難な問題に直面せざるを得ない。
具体的には、地点Aと地点Bとの間で信号を送受するた
めに、ノード装置a,bが送受する光伝送信号のフォー
マットを共通化する必要がある。また、図2に示すよう
に、地点A,B間の光ファイバに障害Xが発生した場
合、ノード装置a側では、光スイッチSWa2を図示の
ように切り替えてループバックするとともに、ノード装
置b側では、光スイッチSWb1を図示のように切り替
えてループバックする必要があるが、ノード装置a,b
が異なるベンダーから供給された装置であるとすると、
このような切替処理を円滑に行わせることは困難であ
る。このような問題に対処するためには、すべてのノー
ド装置を同一のベンダーから調達する必要があるが、広
範囲の地域にわたる光伝送ネットワークシステムを構築
する上では、すべてのノード装置を同一のベンダーから
調達することは現実的ではない。
【0031】このように、各地点ごとに独立したノード
装置を配置し、これらを光ファイバで接続するという従
来の考え方でネットワークを構築した場合、ネットワー
クの設計や拡張を行う際の自由度が著しく制限されるこ
とになる。本願発明者は、従来の発想を転換し、ノード
装置を二地点間光伝送装置(Point-to-Point光伝送装
置)に置き換えることにより、上述した問題を解決する
ことができることに気が付いた。その基本概念を、図3
および図4のブロック図を参照しながら説明する。
【0032】図3は、従来から一般的に利用されている
ノード装置を用いた光伝送ネットワークシステムの基本
モデルを示すブロック図である。4つの地点A,B,
C,Dの各基地局には、それぞれノード装置a,b,
c,dが配置されており、各ノード装置には、それぞれ
右側隣接基地局と信号送受を行うための端局装置a1,
b1,c1,d1と、左側隣接基地局と信号送受を行う
ための端局装置a2,b2,c2,d2と、が設けられ
ている。ここで、端局装置a2,b1間には光ファイバ
Fαが接続され、端局装置b2,c1間には光ファイバ
Fβが接続され、端局装置c2,d1間には光ファイバ
Fγが接続され、端局装置d2,a1間には光ファイバ
Fδが接続されている。長距離光伝送ネットワークシス
テムの場合、地点A,B,C,Dは、たとえば、東京、
新潟、大阪、名古屋といった各都市のように、相互に数
100km程度離れているのが一般的である。このた
め、「各都市A,B,C,Dごとにそれぞれ1つの独立
した制御機能を有するノード装置a,b,c,dを設置
する」という発想はごく自然な発想であり、「これらの
ノード装置a,b,c,d間を、光ファイバFα,F
β,Fγ,Fδという接続路で接続する」という発想も
ごく自然な発想である。
【0033】これに対し、図4は、本発明に係る二地点
間光伝送装置を用いた光伝送ネットワークシステムの基
本モデルを示すブロック図である。4つの地点A,B,
C,Dに各基地局を設けて信号の送受を行うという点に
ついては、図3の基本モデルと同じである。しかしなが
ら、各地点にそれぞれノード装置を設置する代わりに、
各地点間の接続路に沿ってそれぞれ独立した制御機能を
有する二地点間光伝送装置を設置するという点におい
て、基本的な思想が大きく異なっている。図示の例で
は、光ファイバFαに沿って二地点間光伝送装置PP
(α)が設置され、光ファイバFβに沿って二地点間光
伝送装置PP(β)が設置され、光ファイバFγに沿っ
て二地点間光伝送装置PP(γ)が設置され、光ファイ
バFδに沿って二地点間光伝送装置PP(δ)が設置さ
れている。ここで、二地点間光伝送装置PP(α)は、
その両端に端局装置α1,α2をもち、二地点間光伝送
装置PP(β)は、その両端に端局装置β1,β2をも
ち、二地点間光伝送装置PP(γ)は、その両端に端局
装置γ1,γ2をもち、二地点間光伝送装置PP(δ)
は、その両端に端局装置δ1,δ2をもち、いずれも両
端局装置間で双方向に通信を行う機能をもった装置であ
る。
【0034】図3においてハッチングを施して示した部
分が、それぞれノード装置a,b,c,dであるのに対
し、図4においてハッチングを施して示した部分が、そ
れぞれ二地点間光伝送装置PP(α),PP(β),P
P(γ),PP(δ)である。このように、ノード装置
と二地点間光伝送装置とは、いずれも特定のベンダーに
よって1つの装置として提供しうるものであるが、ネッ
トワークシステムを構成する部品としては、その機能に
大きな相違がある。たとえば、図3に示されているノー
ド装置aは、地点Aの基地局に設置され、光ファイバF
α上を伝送される信号と、光ファイバFδ上を伝送され
る信号とを取り次ぐ中継装置としての役割を果たす。こ
れに対し、図4に示されている二地点間光伝送装置Fα
は、地点Aの基地局と地点Bの基地局とに跨がって設置
され、端局装置α1に与えられた信号を端局装置α2ま
で伝送し、逆に、端局装置α2に与えられた信号を端局
装置α1まで伝送する伝送装置としての役割を果たす。
【0035】ここで着目すべき点は、図3に示すノード
装置aでは、同一地点にある端局装置a1,a2が同一
装置内の端局装置であるのに対し、図4に示す二地点間
光伝送装置PP(α)では、異なる地点にある端局装置
α1,α2が同一装置内の端局装置である点である。別
言すれば、ノード装置aの場合、同一地点にある端局装
置a1,a2が共通の制御装置(物理的に分かれていた
としても、両者間で相互の情報交信を行い、連繋動作を
行うように設計された制御装置)をもち、一般的には同
じベンダーの設計・製造に係る装置となるのに対し、二
地点間光伝送装置PP(α)の場合、異なる地点にある
端局装置α1,α2が共通の制御装置(物理的に分かれ
ていたとしても、両者間で相互の情報交信を行い、連繋
動作を行うように設計された制御装置)をもち、一般的
には同じベンダーの設計・製造に係る装置となる。自己
救済リングを利用した光伝送ネットワークシステムに利
用する場合、ノード装置よりも二地点間光伝送装置を用
いた方が有利であることは、このことから容易に理解で
きよう。
【0036】すなわち、地点A,B間において光ファイ
バFαを介して信号の送受を行う場合、図3に示す方式
では、端局装置a2と端局装置b1との間で(別言すれ
ば、異なるノード装置間で)、光伝送信号のフォーマッ
トの整合性を確保しなければならないのに対し、図4に
示す方式では、端局装置α1と端局装置α2との間で
(別言すれば、同一の二地点間光伝送装置内で)、光伝
送信号のフォーマットの整合性を確保すれば足りる。ま
た、光ファイバFαに障害が生じた際の復旧処理を行う
場合、図3に示す方式では、端局装置a2と端局装置b
1との間で(別言すれば、異なるノード装置間で)、伝
送路を迂回させる処理の整合性を確保しなければならな
いのに対し、図4に示す方式では、端局装置α1と端局
装置α2との間で(別言すれば、同一の二地点間光伝送
装置内で)、伝送路を迂回させる処理の整合性を確保す
れば足りる。
【0037】図4に示す方式は、「各都市AB間,BC
間,CD間,DA間ごとにそれぞれ1つの二地点間光伝
送装置PP(α),PP(β),PP(γ),PP
(δ)を設置し、これらの二地点間光伝送装置間を、各
基地局内で相互に接続する」という発想に基づくもので
あり、従来の常識的な発想に対してかけ離れた考え方を
採るものであるが、自己救済リングを利用した光伝送ネ
ットワークシステムに利用するには、非常に好都合であ
る。図3において、ノード装置a内の端局装置a1,a
2が同一のベンダーによって設計・製造された装置であ
ったとしても、あまり大きなメリットは得られない。こ
れに対し、図4において、二地点間光伝送装置PP
(α)内の端局装置α1,α2が同一のベンダーによっ
て設計・製造された装置であれば、上述したように、信
号伝送処理や障害復旧処理を行う上で大きなメリットが
得られる。実際、図4に示す方式では、二地点間光伝送
装置PP(α)とPP(δ)とが異なるベンダーから提
供されたものであっても大きな問題は何ら生じない。こ
の場合、地点Aに設けられた同一の基地局内において用
いられている一対の端局装置α1,δ2が、それぞれ異
なるベンダー製のものとなるが、端局装置α1,δ2を
接続する局内配線上で、何らかの共通フォーマットをも
った信号のやりとりが行えるようにしておけば、光ファ
イバFα上の光伝送信号のフォーマットと光ファイバF
δ上の光伝送信号のフォーマットとが異なっていたとし
ても、何ら問題は生じない。
【0038】このように、二地点間光伝送装置を用いて
光伝送ネットワークシステムを構成すれば、個々の二地
点間光伝送装置を別々のベンダーから調達したとして
も、大きな支障は生じることがなく、ネットワークの設
計や拡張の自由度を高めることができるようになる。も
ちろん、同一の基地局で用いる一対の二地点間光伝送装
置を、それぞれ異なるベンダーから調達する場合、基地
局内における局内配線上の信号伝達方式は標準化してお
く必要がある。たとえば、図4の例において、二地点間
光伝送装置PP(α)とPP(δ)とが異なるベンダー
から提供されるものであるとすると、地点Aに設けられ
た基地局における端局装置α1と端局装置δ2との間の
局内配線上の信号伝達方式は、両ベンダー間で標準化し
ておく必要がある。しかしながら、このような局内配線
(一般に、長さは数100m程度)上の光伝送信号のフ
ォーマットの標準化は、局間配線(一般に、長さは数1
0km〜数100km程度)上の光伝送信号のフォーマ
ットの標準化に比べて、極めて容易である。通常、長距
離局間の信号伝送では、光信号伝送波長、光符号形式
(たとえば、RZ,NRZなど)、後述する多重化のた
めの方式(たとえば、WDM,TDMなど)、誤り訂正
符号の形式、光ファイバの波長分散補償方法など、種々
の取り決めが必要であり、このように多岐にわたる事項
についての標準化は非常に困難である。これに対し、比
較的短距離である局内配線上の信号伝達方式の標準化に
は、さほど困難な要因は見られない。
【0039】§3.二地点間光伝送装置を用いた光伝送
ネットワークシステム ここでは、§2で述べた基本思想に基づいて、二地点間
光伝送装置を用いて自己救済リングをもった光伝送ネッ
トワークシステムを構成した実施例を示す。図5は、こ
のような実施例を示すブロック図である。この実施例で
は、4つの地点A,B,C,D(それぞれ細い一点鎖線
で囲われた部分)に、それぞれ基地局が設けられてお
り、各隣接基地局を跨がるように、それぞれ二地点間光
伝送装置PP(α),PP(β),PP(γ),PP
(δ)が配置されている(細い実線で囲われた部分)。
図1に示す参考例と同様に、この4つの地点A,B,
C,Dに設けられた各基地局をリング状に接続する環状
経路が定められており、この環状経路に沿って、平常時
に使用する現用系光ファイバ(太い実線で示す)と障害
時に使用する予備系光ファイバ(太い破線で示す)とが
配設されている。現用系光ファイバおよび予備系光ファ
イバとしては、それぞれ環状経路に沿って右回りに信号
伝達を行う右回りファイバと左回りに信号伝達を行う左
回りファイバとが用いられている。すなわち、環状経路
の最も外側に位置する現用系光ファイバF1は右回りフ
ァイバ、外側から2番目に位置する現用系光ファイバF
2は左回りファイバ、外側から3番目に位置する予備系
光ファイバF3は右回りファイバ、最も内側に位置する
予備系光ファイバF4は左回りファイバとなっている。
このような自己救済リングに関する構成は、図1に示す
参考例と同様であるが、障害発生時に機能する制御装置
に大きな特徴がある。
【0040】二地点間光伝送装置PP(α),PP
(β),PP(γ),PP(δ)は、それぞれ両端に端
局装置α1およびα2,β1およびβ2,γ1およびγ
2,δ1およびδ2を有し、各端局装置間には、それぞ
れ上述した4本の光ファイバF1〜F4が接続されてい
る。各端局装置は、現用系光送信機、現用系光受信機、
予備系光送信機、予備系光受信機、光スイッチを有して
おり、更に、後述する障害検知機と光スイッチ制御機
(いずれも、図5には示されていない)を有している。
なお、実際の装置では、所定位置に光増幅器を挿入する
必要があるが、ここでは本質的な構成要素ではないた
め、光増幅器についての説明は省略する。
【0041】各光送信機は、光スイッチに面した一方の
側が信号出力部、他方の側が信号入力部となっており、
信号入力部に送信信号として与えられた局内配線用光信
号を、光ファイバ伝送路を介して伝送するのに適した伝
送用光信号に変換し、この伝送用光信号を信号出力部か
ら出力する機能を有する。また、各光受信機は、光スイ
ッチに面した一方の側が信号入力部、他方の側が信号出
力部となっており、光ファイバ伝送路を介して信号入力
部に到達した伝送用光信号を、局内配線用光信号に変換
し、この局内配線用光信号を信号出力部から受信信号と
して出力する機能を有する。一方、光スイッチは、各光
送信機と光ファイバとの間および各光受信機と光ファイ
バとの間に挿入されたスイッチであり、後述するよう
に、平常時には、各光送受信機を光ファイバに接続する
が、障害時にはループバックを行う機能を有する。
【0042】このような構成により、同一の二地点間光
伝送装置の両端に位置する端局装置間では、光ファイバ
を介して伝送用光信号が伝送されることになり、同一基
地局内における一対の二地点間光伝送装置の各端に位置
する端局装置間では、局内配線を介して局内配線用光信
号が伝送されることになる。たとえば、二地点間光伝送
装置PP(α)の両端に位置する端局装置α1,α2の
間では、比較的長距離の光ファイバを介して伝送用光信
号が伝送されるが、地点Bの基地局内の端局装置α2,
β1の間では、局内配線用の比較的短距離の光ファイバ
を介して局内配線用光信号が伝送されることになる。本
実施例の場合、同一の二地点間光伝送装置の両端に位置
する端局装置(たとえば、端局装置α1,α2)間の距
離は数10km〜数100kmであるのに対し、同一基
地局内における一対の二地点間光伝送装置の各端に位置
する端局装置(たとえば、端局装置α2,β1)間の距
離(局内配線距離)はたかだか数100mである。そこ
で、本実施例では、局内配線用光信号としては、1.3
μm帯の波長をもった信号を用い、伝送用光信号として
は、長距離間伝送に適した1.55μm帯の波長をもっ
た信号を用いるようにしている。したがって、各光送信
機および各光受信機は、1.3μm帯の波長をもった信
号と1.55μm帯の波長をもった信号との相互変換を
行う機能をもっている。なお、必要に応じて、光送信機
に、波長分割多重機能、時分割多重機能、誤り訂正符号
付加機能などの各機能を追加するようにし、光受信機
に、これらの各機能に応じた諸機能を追加するようにし
てもよい。
【0043】図6(a) は、二地点間光伝送装置PP
(α)の詳細な構成を示すブロック図である。上述した
ように、この二地点間光伝送装置PP(α)は、光ファ
イバ伝送路F1〜F4と、その両端に配置された端局装
置α1,α2とによって構成され、各端局装置α1,α
2には、現用系光送信機、現用系光受信機、予備系光送
信機、予備系光受信機、光スイッチSWα1,SWα
2、障害検知機、光スイッチ制御機SDが備わってい
る。障害検知機(図では、小さな矩形で示す)は、各光
ファイバの受信端において、伝送用光信号の伝送障害を
検知する機能をもった装置であり、本実施例では、光パ
ワーをモニタする機能をもった装置を障害検知機として
用いている。光ファイバが切断される等の障害が発生す
ると、受信端における光パワーが減衰するので、障害検
知機はこの光パワーの減衰に基づいて障害を検知するこ
とができる。なお、障害検知機は受信端だけでなく、光
ファイバ伝送路の途中に適宜設けるようにしてもよい。
【0044】各端局装置において、障害検知機により障
害が検知されると、光スイッチ制御機SDが、この検知
結果に基づいて光スイッチを切り替える制御を行う。具
体的には、障害を検知した障害検知機から、光スイッチ
制御機SDに対して警報信号が送信され、光スイッチ制
御機SDはこの警報信号に基づいて光スイッチを切り替
える制御を行うことになる。
【0045】光スイッチ制御機SDによる光スイッチの
切替制御の基本方針は、§1で述べた参考例の場合と同
様である。すなわち、障害検知機が伝送障害を検知して
いない平常時には、光送信機から出力される伝送用光信
号を、相手の端局装置へ向けて光ファイバ伝送路へと導
くとともに、光ファイバ伝送路を介して相手の端局装置
から送信されてきた伝送用光信号を、光受信機へと導く
ことができるような第1の切替状態が形成され、障害検
知機が伝送障害を検知した障害時には、光送信機から出
力される伝送用光信号を、光受信機へとループバックす
ることができるような第2の切替状態が形成されるよう
に、適切な切替制御を行うことになる。より具体的に
は、平常時には、現用系光送受信機が現用系光ファイバ
に接続され、予備系光送受信機が予備系光ファイバに接
続されるような状態を維持し、障害時には、現用系光送
信機から出力される伝送用光信号を同一端局装置内の予
備系光受信機へとループバックするとともに、予備系光
送信機から出力される伝送用光信号を同一端局装置内の
現用系光受信機へとループバックすることができるよう
に、各光スイッチに対する切替制御が行われるようにす
ればよい。
【0046】なお、障害時における光スイッチの切替制
御は、障害が発生した光ファイバの両端に位置する一対
の端局装置において連繋して行われるようにしなければ
ならない。いずれか一方の端局装置においてのみ切替制
御を行っても、正常な迂回経路を確保することはできな
い。たとえば、地点A,B間の光ファイバに障害が発生
した場合、端局装置α1における光スイッチSWα1に
対する切替制御と、端局装置α2における光スイッチS
Wα2に対する切替制御とが連繋して行われなければな
らない。
【0047】ここでは、このような障害時の連繋動作を
行うための具体的な手法を述べておく。まず、地点A,
B間を接続する上り、下り両方向の現用系光ファイバ伝
送路のうちのいずれか一方にのみ障害が生じた場合の手
法を述べる。この場合は、障害が生じた伝送路の受信端
側の端局装置の障害検知機による検知結果を、障害が生
じていない伝送路を用いて相手の端局装置へ伝えること
により、障害時の連繋動作を行うことができる。たとえ
ば、図6(b) に示すように、光ファイバF1のみに障害
Xが発生した場合を考えてみる。この場合、光ファイバ
F1の受信端側の端局装置α1では、この光ファイバF
1用の障害検知機によって障害を検知することができ
る。そこで、光ファイバF1用の障害検知機によって、
端局装置α1内の光スイッチ制御機SDに警報信号を送
る。この警報信号を受けた光スイッチ制御機SDは、同
一端局装置内の光スイッチSWα1を駆動し、ループバ
ックするための切替を行うとともに、障害が生じていな
い光ファイバF2を介して、警報信号を相手方の端局装
置α2内の光スイッチ制御機SDにも送るようにする。
図6(b) の一点鎖線は、この警報信号の経路を示してい
る。この警報信号を受信した端局装置α2内の光スイッ
チ制御機SDも、光スイッチSWα2を駆動し、ループ
バックするための切替を行う。このようにして、端局装
置α1,α2の両方における光スイッチ制御機SDが障
害発生を認識することができるので、光スイッチの切替
制御を連繋して行うことができる。
【0048】次に、地点A,B間の光ファイバ伝送路す
べてに障害が生じた場合の手法を述べる。たとえば、図
6(c) に示すように、光ファイバF1〜F4の全体に障
害Xが発生した場合を考えてみる。この場合、光ファイ
バF1の受信端側の端局装置α1では、この光ファイバ
F1用の障害検知機によって障害を検知することができ
る。同様に、光ファイバF2の受信端側の端局装置α2
でも、この光ファイバF2用の障害検知機によって障害
を検知することができる。したがって、各端局装置α
1,α2内の光スイッチ制御機SDに対しては、それぞ
れの障害検知機から警報信号が送られることになる。こ
の警報信号により、端局装置α1,α2の両方における
光スイッチ制御機SDが障害発生を認識して、それぞれ
の光スイッチを駆動しループバックさせることができる
ので、光スイッチの切替制御を連繋して行うことができ
る。
【0049】結局、各障害検知機は、障害を検知した場
合に自分側の光スイッチ制御機に警報信号を送るととも
に、相手側の光スイッチ制御機にも同じ警報信号を送る
処理を行い(図6(c) のように、光ファイバ伝送路の全
体に障害が生じていた場合には、相手方へ向けた警報信
号は実際には役目を果たせずに終わるが)、光スイッチ
制御機は、警報信号を受け取ったら、障害が生じた伝送
路を迂回できるように光スイッチの切替制御を行う、と
いう障害時処理を予め定めておき、両端局装置α1,α
2において、この同一の障害時処理を実行するようにし
ておけば、障害時に両者の連繋動作が可能になる。
【0050】さて、ここで再び図5を参照しながら、こ
の実施例に係る光伝送ネットワークシステムの平常時の
動作および障害時の動作を考えてみよう。ここでも、地
点Aおよび地点Cの基地局が信号源および信号終端とし
て機能し、地点Bおよび地点Dの基地局が中継局として
機能する単純な例を示すことにする。すなわち、地点A
の基地局内には、送信対象となる信号を発生させる信号
源装置Ainと、受信された信号が最終的に到達する信号
終端装置Aout が配置されており、同様に、地点Cの基
地局内には、送信対象となる信号を発生させる信号源装
置Cinと、受信された信号が最終的に到達する信号終端
装置Cout が配置されている。地点Aの信号源装置Ain
で発生した特定の信号は、この光伝送ネットワークシス
テムを経由して、地点Cの信号終端装置Cout まで伝送
され、逆に、地点Cの信号源装置Cinで発生した特定の
信号は、この光伝送ネットワークシステムを経由して、
地点Aの信号終端装置Aout まで伝送されることにな
る。
【0051】各光ファイバF1〜F4に異常のない平常
時においては、すべての光スイッチは、図示のように、
光送受信機と光ファイバとを接続するような状態となっ
ている。このような平常時において、地点A,C間の信
号伝送は次のような経路を介して行われる。まず、地点
Aの信号源Ainで発生した信号(1.3μm帯の波長の
フォーマットをもった局内配線用光信号)は、端局装置
α1内の現用系光送信機において、光ファイバ伝送路を
介して長距離伝送するのに適した信号(1.55μm帯
の波長のフォーマットをもった伝送用光信号)に変換さ
れ、光スイッチSWα1を介して現用系光ファイバF2
へと導かれ、そのまま地点Bの端局装置α2へと伝送さ
れる。端局装置α2で受信されたこの信号は、現用系光
受信機によって、一旦、1.3μm帯の局内配線用光信
号に変換されるが、続いて端局装置β1内の現用系光送
信機によって、再び1.55μm帯の伝送用光信号に変
換され、現用系光ファイバF2を介して地点Cまで伝送
される。地点Cの端局装置β2で受信されたこの信号
は、現用系光受信機によって、1.3μm帯の局内配線
用光信号に変換された後、信号終端装置Cout まで導か
れることになる。一方、これと全く逆の経路によって、
地点Cの信号源Cinで発生した信号が、地点Aの信号終
端装置Aout まで導かれることになる。
【0052】これに対して、図7に示すように、地点
A,B間の光ファイバに何らかの障害Xが発生した場
合、既に述べたように、端局装置α1およびα2の連繋
動作により、光スイッチSWα1およびSWα2が図示
の通り切り替えられ、光送信機から出力される伝送用光
信号が光受信機へとループバックされることになる。こ
のようなループバックを行うことにより、障害時であっ
ても、地点A,C間の信号伝送は迂回路を経由して支障
なく行われる。この迂回路は、§1で述べた参考例と同
様であるため、ここでは、その経路上の端局装置を列挙
して簡単に示すことにする。まず、地点Aの信号源Ain
で発生した信号は、端局装置α1におけるループバック
で予備系光ファイバF3へ導入され、端局装置δ2,δ
1,γ2,γ1,β2,β1と伝送され、端局装置α2
におけるループバックで現用系光ファイバF2に戻さ
れ、端局装置β1,β2を経て、信号終端装置Cout ま
で導かれることになる。一方、地点Cの信号源Cinで発
生した信号は、端局装置β2から現用系光ファイバF1
へ導入され、端局装置β1を経て、端局装置α2におけ
るループバックで予備系光ファイバF4へ導入され、端
局装置β1,β2,γ1,γ2,δ1,δ2と伝送さ
れ、端局装置α1におけるループバックで信号終端装置
Aout まで導かれることになる。ここで重要なことは、
二地点間光伝送装置PP(α)内で発生した障害Xを復
旧するのに、PP(α)内の制御機能のみで対応できる
点である。すなわち、他の二地点間光伝送装置PP
(β),PP(γ),PP(δ)とは全く独立した制御
機能で障害を復旧することができる。たとえば、図5の
地点Aに設置された基地局に着目すると、地点Bに対す
る伝送を行うための左側接続用光伝送装置PP(α)
と、地点Dに対する伝送を行うための右側接続用光伝送
装置PP(δ)との2組の伝送装置が設けられているこ
とになるが、これら2組の伝送装置は、それぞれ独立し
た障害復旧機能を有しており、相互に警報信号をやりと
りする必要は全くない。より具体的に説明すれば、端局
装置α1内には図6に示すように光スイッチ制御機SD
が設けられており、端局装置δ2内にも同様に光スイッ
チ制御機SDが設けられている。ここで、2組の光スイ
ッチ制御機SDは、同一基地局内に設けられているにも
かかわらず、それぞれ独立して機能を果たすように構成
され、これら両光スイッチ制御機間で相互の情報交信
(たとえば、警報信号のやりとり)を行うことなしに、
障害発生時の光スイッチの切替動作が可能になってい
る。伝送装置PP(α)とPP(δ)とを異なるベンダ
ーから調達しても支障がないのは、このような独立した
機能が確保されているためである。
【0053】なお、図5および図7に示す実施例は、地
点Aおよび地点Cの基地局が、伝送対象となる信号につ
いての信号源および信号終端となる例であるため、信号
源装置Ain、Cinおよび信号終端装置Aout 、Cout が
これらの基地局にのみ設けられ、基地局B,Dは単なる
中継局として機能しているだけであったが、信号源およ
び信号終端は任意の基地局に設けることができる。ま
た、実際には、§4で述べるように、各光ファイバを介
して伝送する信号は多重化することができる。このよう
に信号の多重化を行う場合、複数n通りの個別信号が多
重信号として合成された上で光ファイバ上を伝送される
ことになる。したがって、信号源および信号終端は、1
つ1つの個別信号ごとに異なることになり、第1番目の
個別信号の信号源は地点Aに存在するが、第2番目の個
別信号の信号源は地点Bに存在する、というように、各
地点の基地局が、ある個別信号に関しては信号源あるい
は信号終端の局として機能するが、別な個別信号に関し
ては中継局として機能する、というような形態を採るこ
とになる。
【0054】もっともこのような形態を採る場合でも、
各基地局における現用系の局内配線については、個々の
個別信号に着目し、特定の信号についての信号源となる
基地局(たとえば、図5の地点Aの基地局)では、右側
接続用光伝送装置(PP(δ))または左側接続用伝送
装置(PP(α))の現用系光送信機に当該特定の信号
を送信信号として与え、特定の信号についての信号終端
となる基地局(たとえば、図5の地点Cの基地局)で
は、右側接続用光伝送装置(PP(β))または左側接
続用伝送装置(PP(γ))の現用系光受信機から出力
される受信信号を終端信号として取り出し、特定の信号
について中継局として機能する基地局(たとえば、図5
の地点Dの基地局)では、右側接続用光伝送装置(PP
(γ))の現用系光受信機から出力される受信信号を左
側接続用伝送装置(PP(δ))の現用系光送信機に送
信信号として与え、左側接続用光伝送装置(PP
(δ))の現用系光受信機から出力される受信信号を右
側接続用伝送装置(PP(γ))の現用系光送信機に送
信信号として与えることができるように配線を行えばよ
い。また、各基地局における予備系の局内配線について
は、すべての基地局について、右側接続用光伝送装置の
予備系光受信機から出力される受信信号を左側接続用伝
送装置の予備系光送信機に送信信号として与え、左側接
続用光伝送装置の予備系光受信機から出力される受信信
号を右側接続用伝送装置の予備系光送信機に送信信号と
して与えることができるように配線を行えばよい。
【0055】§4.多重信号の伝送を行う実施例 一般に、光伝送ネットワークシステムでは、各光ファイ
バを介して伝送する信号を多重化することができる。§
3で述べた光伝送ネットワークシステムにおいて、この
ような多重化伝送を行う場合、局内配線上では複数n本
の伝送路によって伝送されるn通りの個別信号としての
形態をとり、局間配線として用いられる光ファイバ伝送
路上ではこのn通りの信号を合成した多重信号としての
形態をとることができるように、各光送信機および各光
受信機に、信号の多重化および復元を行う機能をもたせ
るようにすればよい。
【0056】図8は、図5に示す実施例に、更に、この
ような多重化伝送の機能をもたせた変形例である。各光
送信機には、波長分割多重(Wavelength Division Mult
iplex )を行う機能が付加されており、各光受信機に
は、これを復元する機能が付加されている。ここでは、
このような付加機能をもった光送受信機を、波長分割多
重( Wavelength Division Multiplex)の頭文字をとっ
て、それぞれWDM光送信機およびWDM光受信機と呼
ぶことにする。
【0057】図示の例では、4通りの個別信号を多重化
して伝送する例が示されている。すなわち、1本の光フ
ァイバ中を伝送する伝送用光信号は、4通りの個別信号
を多重化した信号であり、局内では、これらの個別信号
がそれぞれ1本ずつの局内配線に分離されている。たと
えば、地点Aの基地局において、端局装置α1と端局装
置δ2とを接続する局内配線では、各個別信号がそれぞ
れ1本の伝送路に割り当てられているが、WDM光送信
機は、この4本の局内配線伝送路から与えられる各個別
信号を多重化する処理を行い、1本の光ファイバに多重
化信号として送出する機能を有している。逆に、WDM
光受信機は、1本の光ファイバを介して送信されてきた
多重化信号を復元し、4つの個別信号を取り出し、これ
を4本の局内配線伝送路に出力する機能を有している。
このように、局内配線では多重化を解除し、各個別信号
を別々の伝送路に流すようにしているのは、各基地局に
おいて、信号源装置からの信号を任意の個別信号として
送信したり、任意の個別信号を信号終端装置に取り込ん
だりすることができるようにするためである。
【0058】なお、障害時に個々の個別信号が正しく伝
送されるようにするためには、予備系の環状経路上にお
いて、特定の個別信号についての伝送路が論理的に閉じ
たループを構成するように、各基地局における局内配線
を配慮する必要がある。
【0059】図9は、図8に示す実施例に、更に、アド
ドロップ装置ADM(Add Drop Module )を付加した実
施例である。この実施例に係る光伝送ネットワークシス
テムでは、平常時に、現用系光ファイバを用いた伝送対
象となる優先順位の高い主信号と、予備系光ファイバを
用いた伝送対象となる優先順位の低い副信号と、の双方
の信号を伝送することができる。これまで述べてきた実
施例では、予備系光ファイバは、障害時においてのみ利
用され、平常時には一切利用されることがなかった。こ
の図9に示す実施例は、平常時における予備系光ファイ
バの有効活用を目的としたものである。すなわち、平常
時に、優先順位の高い主信号が、現用系光ファイバを介
して伝送される点については、これまでの実施例と同様
であるが、同時に、優先順位の低い副信号が、予備系光
ファイバを介して伝送されることになる。もっとも、障
害時には、この副信号の伝送は中止され、予備系光ファ
イバは、これまでの実施例と同様に、主信号の迂回路と
して利用されることになる。
【0060】アドドロップ装置ADMは、このような副
信号の伝送を可能にするための付加的な構成要素であ
り、信号の付加または取り出しを行う第1の機能と信号
を単に通過させる第2の機能とをもっている。図示のよ
うに、各基地局に、このアドドロップ装置ADMを配置
し、右側接続用光伝送装置(たとえば、地点Aの基地局
の場合、PP(δ))の予備系光受信機から出力される
受信信号を、このアドドロップ装置ADMを介して左側
接続用伝送装置(たとえば、地点Aの基地局の場合、P
P(α))の予備系光送信機に送信信号として与え、左
側接続用光伝送装置の予備系光受信機から出力される受
信信号を、このアドドロップ装置ADMを介して右側接
続用伝送装置の予備系光送信機に送信信号として与える
ことができるように局内配線を行うようにする。
【0061】こうすれば、平常時には、アドドロップ装
置ADMの第1の機能を用いて副信号の付加または取り
出しを行い、現用系光ファイバを利用した主信号の伝送
とともに、予備系光ファイバを利用した副信号の伝送を
行うことができる。たとえば、地点Aのアドドロップ装
置ADMに優先度の低い副信号を付加し、地点Cのアド
ドロップ装置ADMからこの副信号を取り出せば、主信
号の伝送とは全く別個に、優先度の低い副信号を、地点
Aから地点Cへと伝送することができる(地点B,Dの
アドドロップ装置は、第2の機能により、この副信号を
単に通過させるようにする)。そして、障害時には、す
べてのアドドロップ装置ADMが第2の機能を実行する
ように切替れば、予備系光ファイバを利用した主信号の
迂回伝送が行われることになり、何ら支障は生じない。
【0062】
【発明の効果】以上のとおり本発明に係る二地点間光伝
送装置を用いて光伝送ネットワークシステムを構成すれ
ば、設計や拡張の自由度が高く、しかも信頼性の高い光
伝送ネットワークシステムを提供することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なノード装置を用いて、自己救済リング
となる光伝送ネットワークシステムを構成した参考例の
ブロック図である。
【図2】図1に示す光伝送ネットワークシステムにおけ
る障害発生時の動作を示すブロック図である。
【図3】ノード装置を用いて構成した光伝送ネットワー
クシステムの基本モデルを示すブロック図である。
【図4】二地点間光伝送装置を用いて構成した光伝送ネ
ットワークシステムの基本モデルを示すブロック図であ
る。
【図5】本発明の一実施例に係る光伝送ネットワークシ
ステムの構成を示すブロック図である。
【図6】図5に示す光伝送ネットワークシステムを構成
する二地点間光伝送装置の詳細構成およびその動作を示
すブロック図である。
【図7】図5に示す光伝送ネットワークシステムにおけ
る障害発生時の動作を示すブロック図である。
【図8】図5に示す光伝送ネットワークシステムに、更
に信号多重化機能を付加したシステムのブロック図であ
る。
【図9】図8に示す光伝送ネットワークシステムに、更
に、優先度の低い副信号の同時伝送機能を付加したシス
テムのブロック図である。
【符号の説明】
A,B,C,D…地点 a,b,c,d…ノード装置 a1,a2,b1,b2,c1,c2,d1,d2…端
局装置 Ain,Cin…信号源装置 Aout ,Cout …信号終端装置 ADM…アドドロップ装置 F1〜F4…光ファイバ Fα〜Fδ…光ファイバ PP(α)〜PP(δ)…二地点間光伝送装置 SD…光スイッチ制御機 SWxx…光スイッチ X…障害 α1,α2,β1,β2,γ1,γ2,δ1,δ2…端
局装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 向井 康雄 東京都中央区八丁堀四丁目7番1号 日本 テレコム株式会社内 Fターム(参考) 5K002 AA01 AA03 AA06 BA05 BA06 DA04 DA11 EA05 EA32 EA33 FA01 5K014 AA01 CA06 FA01 HA01 5K021 AA06 BB01 CC06 CC07 CC13 DD02 EE00 FF01 FF11 5K031 AA08 CB12 DA12 DA19 EA03 EB05 EB11

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の地点と第2の地点との間で双方向
    に通信を行うための二地点間光伝送装置であって、 第1の地点に設置された第1の端局装置と、第2の地点
    に設置された第2の端局装置と、これら両端局装置間を
    接続する光ファイバ伝送路と、を備え、 前記各端局装置は、それぞれ 信号入力部に与えられた送信信号を、前記光ファイバ伝
    送路を介して伝送するのに適した伝送用光信号に変換
    し、この伝送用光信号を信号出力部から出力する光送信
    機と、 前記光ファイバ伝送路を介して信号入力部に到達した伝
    送用光信号を、信号出力部から受信信号として出力する
    光受信機と、 前記光送信機および前記光受信機と前記光ファイバ伝送
    路との間に挿入された光スイッチと、 前記光ファイバ伝送路を伝送する伝送用光信号の伝送障
    害を検知する障害検知機と、 前記障害検知機の検知結果に基づいて、前記光スイッチ
    を切り替える制御を行う光スイッチ制御機と、 を有し、 前記障害検知機が伝送障害を検知していない平常時に
    は、前記光送信機から出力される伝送用光信号を、相手
    の端局装置へ向けて前記光ファイバ伝送路へと導くとと
    もに、前記光ファイバ伝送路を介して相手の端局装置か
    ら送信されてきた伝送用光信号を、前記光受信機へと導
    くことができるような第1の切替状態となり、前記障害
    検知機が伝送障害を検知した障害時には、前記光送信機
    から出力される伝送用光信号を、前記光受信機へとルー
    プバックすることができるような第2の切替状態となる
    ように、前記光スイッチ制御機が前記光スイッチに対す
    る切替制御を行う機能を有することを特徴とする二地点
    間光伝送装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の二地点間光伝送装置に
    おいて、 光ファイバ伝送路に障害が発生した場合に、第1の端局
    装置と第2の端局装置との双方において、光スイッチが
    第2の切替状態に切り替わるように、第1の端局装置内
    の光スイッチ制御機と第2の端局装置内の光スイッチ制
    御機とが連繋動作を行うように構成されていることを特
    徴とする二地点間光伝送装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の二地点間光伝送装置に
    おいて、 光ファイバ伝送路が、第1の端局装置から第2の端局装
    置へ光信号を送信する第1の伝送路と、第2の端局装置
    から第1の端局装置へ光信号を送信する第2の伝送路
    と、を有し、いずれか一方の伝送路にのみ障害が生じた
    場合に、障害が生じた伝送路の受信端側の端局装置の障
    害検知機による検知結果を、障害が生じていない伝送路
    を用いて相手の端局装置へ伝えることにより、障害時の
    連繋動作を行うようにしたことを特徴とする二地点間光
    伝送装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の二地点間光伝送装置に
    おいて、 障害検知機が伝送障害を検知したときに行うべき障害時
    処理を予め定めておき、第1の端局装置と第2の端局装
    置とが同一の障害時処理を実行することにより、障害時
    の連繋動作を行うようにしたことを特徴とする二地点間
    光伝送装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の二地点
    間光伝送装置を利用した光伝送ネットワークシステムで
    あって、 複数の地点にそれぞれ基地局を設け、各基地局をリング
    状に接続する環状経路を定め、この環状経路に沿って平
    常時に使用する現用系光ファイバと障害時に使用する予
    備系光ファイバとを配設し、各基地局について前記環状
    経路の右回り方向に隣接する右側隣接基地局と左回り方
    向に隣接する左側隣接基地局とを定義したときに、左右
    いずれの隣接基地局に対しても、現用系光ファイバおよ
    び予備系光ファイバのいずれを用いても光信号を送受信
    できるように構成し、 各基地局とその右側隣接基地局とを接続するために前記
    二地点間光伝送装置を右側接続用光伝送装置として利用
    し、各基地局とその左側隣接基地局とを接続するために
    前記二地点間光伝送装置を左側接続用光伝送装置として
    利用し、 これら各光伝送装置の端局装置には、それぞれ、現用系
    光ファイバに接続するための現用系光送信機および現用
    系光受信機と、予備系光ファイバに接続するための予備
    系光送信機および予備系光受信機と、を設け、障害検知
    機が伝送障害を検知した障害時には、現用系光送信機か
    ら出力される伝送用光信号を予備系光受信機へとループ
    バックするとともに、予備系光送信機から出力される伝
    送用光信号を現用系光受信機へとループバックすること
    ができるように、光スイッチに対する切替制御が行われ
    るようにしたことを特徴とする光伝送ネットワークシス
    テム。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の光伝送ネットワークシ
    ステムにおいて、 特定の信号についての信号源となる基地局では、右側接
    続用光伝送装置または左側接続用伝送装置の現用系光送
    信機に当該特定の信号を送信信号として与え、 特定の信号についての信号終端となる基地局では、右側
    接続用光伝送装置または左側接続用伝送装置の現用系光
    受信機から出力される受信信号を終端信号として取り出
    し、 特定の信号について中継局として機能する基地局では、
    右側接続用光伝送装置の現用系光受信機から出力される
    受信信号を左側接続用伝送装置の現用系光送信機に送信
    信号として与え、左側接続用光伝送装置の現用系光受信
    機から出力される受信信号を右側接続用伝送装置の現用
    系光送信機に送信信号として与え、 すべての基地局では、右側接続用光伝送装置の予備系光
    受信機から出力される受信信号を左側接続用伝送装置の
    予備系光送信機に送信信号として与え、左側接続用光伝
    送装置の予備系光受信機から出力される受信信号を右側
    接続用伝送装置の予備系光送信機に送信信号として与え
    ることができるように、 各基地局における局内配線が行われていることを特徴と
    する光伝送ネットワークシステム。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の光伝送ネットワークシ
    ステムにおいて、 局内配線上には第1のフォーマットをもった信号が伝送
    され、局間配線として用いられる光ファイバ伝送路上に
    は第2のフォーマットをもった信号が伝送されるよう
    に、各光送信機および各光受信機がフォーマット変換を
    行う機能を有することを特徴とする光伝送ネットワーク
    システム。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7のいずれかに記載の光伝送
    ネットワークシステムにおいて、 右側接続用光伝送装置の光ファイバ伝送路上を伝送され
    る信号のフォーマットと、左側接続用光伝送装置の光フ
    ァイバ伝送路上を伝送される信号のフォーマットとが異
    なることを特徴とする光伝送ネットワークシステム。
  9. 【請求項9】 請求項6〜8のいずれかに記載の光伝送
    ネットワークシステムにおいて、 局内配線上では複数n本の伝送路によって伝送されるn
    通りの個別信号としての形態をとり、局間配線として用
    いられる光ファイバ伝送路上では前記n通りの信号を合
    成した多重信号としての形態をとることができるよう
    に、各光送信機および各光受信機が信号の多重および復
    元を行う機能を有することを特徴とする光伝送ネットワ
    ークシステム。
  10. 【請求項10】 請求項5〜9のいずれかに記載の光伝
    送ネットワークシステムにおいて、 同一の基地局についての左側接続用光伝送装置内の光ス
    イッチ制御機と右側接続用光伝送装置内の光スイッチ制
    御機とが、それぞれ独立して機能を果たすように構成さ
    れ、これら両光スイッチ制御機間で相互の情報交信を行
    うことなしに、障害発生時の光スイッチの切替動作を行
    うことができるようにしたことを特徴とする光伝送ネッ
    トワークシステム。
  11. 【請求項11】 請求項5〜10のいずれかに記載の光
    伝送ネットワークシステムにおいて、 平常時に、現用系光ファイバを用いた伝送対象となる優
    先順位の高い主信号と、予備系光ファイバを用いた伝送
    対象となる優先順位の低い副信号と、の双方の信号を伝
    送できるようにするために、 所定の基地局に、信号の付加または取り出しを行う第1
    の機能と信号を単に通過させる第2の機能とをもったア
    ドドロップ装置を配置し、右側接続用光伝送装置の予備
    系光受信機から出力される受信信号を、前記アドドロッ
    プ装置を介して左側接続用伝送装置の予備系光送信機に
    送信信号として与え、左側接続用光伝送装置の予備系光
    受信機から出力される受信信号を、前記アドドロップ装
    置を介して右側接続用伝送装置の予備系光送信機に送信
    信号として与えることができるように局内配線を行い、 平常時には、前記アドドロップ装置の第1の機能を用い
    て副信号の付加または取り出しを行い、現用系光ファイ
    バを利用した主信号の伝送とともに、予備系光ファイバ
    を利用した副信号の伝送が行われるようにし、 障害時には、前記アドドロップ装置の第2の機能を用い
    て、予備系光ファイバを利用した主信号の伝送が行われ
    るようにしたことを特徴とする光伝送ネットワークシス
    テム。
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