JP2001211882A - 移植関連タンパク質をコードするコドン改変型遺伝子 - Google Patents

移植関連タンパク質をコードするコドン改変型遺伝子

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JP2001211882A
JP2001211882A JP2000022784A JP2000022784A JP2001211882A JP 2001211882 A JP2001211882 A JP 2001211882A JP 2000022784 A JP2000022784 A JP 2000022784A JP 2000022784 A JP2000022784 A JP 2000022784A JP 2001211882 A JP2001211882 A JP 2001211882A
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Shiyuuji Miyagawa
周士 宮川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】移植用臓器の中で、多量の移植関連タンパク質
を発現し得るように改変された遺伝子を提供することを
目的とする。 【解決手段】前記課題を解決するために、本発明は、移
植関連タンパク質を発現させるべき生物において使用頻
度の高いコドンを選択することにより、前記生物の中で
高い翻訳効率を有するように改変されたコドン改変型遺
伝子を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移植用臓器の中
で、多量の移植関連タンパク質を発現し得るようにコド
ンが改変されたコドン改変型遺伝子に関する。
【0002】
【従来の技術】臓器移植は、極めて有用な根治療法であ
り、近年、臓器の機能不全を治療するために、腎移植、
肝移植、及び心臓移植等の臓器移植が盛んに実施されて
いる。
【0003】臓器移植には、同種移植(ドナーとレシピ
エントが同一の種に属する場合)と異種移植(ドナーと
レシピエントが異なる種に属する場合)があり、各々長
所と短所を併有している。
【0004】同種移植は、異種移植に比べて拒絶反応等
の問題が少ないが、ヒトがレシピエントの場合には、ド
ナーの数に限界があるという欠点が存する。
【0005】これに対し、近年、動物臓器をヒトへの移
植(異種移植)に供するための研究が欧米を中心に盛ん
になっている。臓器を提供する動物としては、ヒトに最
も近い点でサルが好ましいが、サルは希少で知性の高い
野生動物であることから、サルの利用は困難な状況にあ
る。そこで、家畜、中でも臓器サイズ、形態がヒトに近
く、繁殖や増産技術の確立しているブタの臓器を利用す
るための研究が行われるようになってきた。
【0006】しかし、ブタの臓器をヒトに移植した場合
には、急激に(数分のうちに)強い拒絶反応、すなわち
超急性拒絶(HAR:Hyperacute Rejection)が起こり、移
植された臓器が機能を失うことが知られている。また、
超急性拒絶を克服することができた場合でも、その後
に、急性血管拒絶(AVR:Acute Vascular Rejection)又
は遅延型異種移植片拒絶(DXR:Delayed Xenograft Rejec
tion)と称する拒絶、細胞性異種移植片拒絶(CXR:Cellul
ar Xenograft Rejection)と称する拒絶等が起こり、移
植された臓器が機能を失うことが知られている 超急性拒絶は、ドナー動物(例えば、ブタ)の臓器をデ
ィスコーダント(discordant)の関係にあるレシピエン
ト動物(例えば、ブタに対してヒト)に移植すると、レ
シピエント動物にもともと存在するドナー動物の細胞に
対する抗体(自然抗体)が、ドナー動物の組織を認識
し、補体カスケード反応が活性化され、移植されたドナ
ー動物の組織を侵襲することによって生じる。そこで、
該補体カスケード反応を抑制する目的で、(1)補体カス
ケード反応の抑制物質である補体制御因子、特にレシピ
エント動物に由来する補体制御因子を遺伝子工学的手法
を用いてドナー動物に発現させる試みがなされている;
また、(2)レシピエント動物の自然抗体が認識するドナ
ー動物の臓器に発現している分子種(すなわち、抗原)
を減少させる試みもなされており、ドナー動物がブタ
で、レシピエント動物がヒトの場合には、ヒトの自然抗
体の認識するブタの抗原はガラクトースα1-3ガラクト
ースエピトープであるから、各種の糖転移酵素を遺伝子
工学的手法を用いてブタに発現させ、該抗原のブタの臓
器への発現を抑制する試みもなされている。
【0007】急性血管拒絶された臓器にはマクロファー
ジやT細胞の浸潤が認められる。また、急性血管拒絶の
発生にはNK細胞も関与するので、ドナー種の臓器がレシ
ピエント種のNK細胞により認識されるのを回避する試み
もなされている。
【0008】さらに、超急性拒絶及び/又は急性血管拒
絶された臓器には出血、血栓も生じるので、これらの制
御に資するタンパク質を発現させることも有効である。
【0009】そこで、現在、このような考えに基いて、
補体制御因子を始めとする移植関連タンパク質の遺伝子
を導入したトランスジェニック生物を作成し、該生物か
ら移植用臓器を採取し、ヒトの体内に移植する方法の実
用化が進められている。しかし、単に、これらの遺伝子
をドナー生物に導入しても、補体活性化経路や血液凝固
を抑制するのに十分な量のタンパク質は発現されないた
め、これらの発現量を増大させるための方法が必要とさ
れている。
【0010】このため、これまで、移植関連タンパク質
をコードする遺伝子に様々なプロモーターを連結して、
これらのタンパク質を多量に発現することが試みられて
きたが、高い発現が安定して得られることは極めて希で
あった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
存する上記課題を解決するためになされたものであり、
移植用ドナー動物、移植用の臓器、器官、組織、及び/
又は細胞に、多量の移植関連タンパク質を発現し得るよ
うにコドンが改変されたコドン改変型遺伝子を提供する
ことを目的とする。
【0012】さらに、本発明は、このような遺伝子が導
入されたトランスジェニック動物を提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、移植関連タンパク質を発現させるべき動
物において使用頻度の高いコドンを選択することによ
り、前記動物の中で高い翻訳効率を有するように改変さ
れたコドン改変型遺伝子を提供する。
【0014】本発明は、該遺伝子を導入したトランスジ
ェニック動物、とりわけトランスジェニックブタも提供
する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、移植関連タンパク質を
コードするコドン改変型遺伝子を提供する。
【0016】本明細書において、「移植関連タンパク
質」とは、移植時の有害な反応(拒絶反応や凝固反応
等)を抑制し得るタンパク質、移植片の機能の発現、維
持に関与するタンパク質、移植手術時や移植片の保存や
搬送時の虚血・再潅流に伴い生じる障害の軽減に関与す
るタンパク質を意味し、補体制御因子、糖転移酵素、血
液凝固系因子、移植片のアポトーシスを抑制するタンパ
ク質、主要組織適合抗原、及び抗酸化酵素が含まれるが
これらに限定されない。
【0017】本発明のコドン改変型遺伝子は、同種移植
及び異種移植の何れにも適用できるが、特に、大量の移
植関連タンパク質を発現することを要する異種移植、特
にディスコーダント異種移植への適用に極めて適してい
る。
【0018】なお、「ディスコーダント異種移植」と
は、系統樹的に近縁種でない種間の移植を意味し、超急
性拒絶の生じることを特徴とし、ブタ臓器を霊長類に移
植する場合等を例示することができる。一方、ヒヒ臓器
をヒトに移植する場合のように、系統樹的に近縁種間の
コンコーダント異種移植の場合には、超急性拒絶は生じ
ないか、又はその程度が軽度であると考えられている。
【0019】異種移植では、移植関連タンパク質は、レ
シピエント動物に由来するものを使用するのが好まし
い。従って、異種移植に使用するコドン改変型遺伝子
は、レシピエント動物由来の移植関連タンパク質をコー
ドする野生型遺伝子を改変した遺伝子であることが好ま
しく、該遺伝子は、レシピエント動物とは異なる種の動
物、通常、レシピエント動物とはディスコーダントの関
係にある動物に導入される。
【0020】本発明のコドン改変型遺伝子は、移植用ド
ナー動物の中で高い翻訳効率を有することを特徴とす
る。「高い翻訳効率」とは、下記の実施例に記載されて
いるように、所望のタンパク質をコードする野生型の遺
伝子を用いて作製した形質転換体又はトランスジェニッ
ク動物の臓器、器官、組織、及び/又は細胞の単位量
(例えば、重量、面積、細胞数等)当たりに発現する所
望のタンパク質の量と、本発明のコドン改変型遺伝子を
用いて作製した形質転換体又はトランスジェニック動物
の臓器、器官、組織、及び/又は細胞の単位量当りに発
現する所望のタンパク質の量を試験結果に基き比較する
とき、後者が前者より統計学的に有意に高値を示すこと
をいう。
【0021】本明細書において、「コドン改変型遺伝
子」とは、所望のタンパク質をコードする遺伝子であっ
て、該タンパク質を発現させるべきドナー動物において
使用頻度の高いコドンを選択することにより、前記ドナ
ー動物の臓器又は組織内で高い翻訳効率を有するように
改変された遺伝子を意味する。
【0022】従って、コドン改変型遺伝子がコードする
タンパク質は、非改変型遺伝子、すなわち野生型遺伝子
がコードする野生型タンパク質のアミノ酸配列と完全に
同一のアミノ酸配列、又は実質的に同一のアミノ酸配列
を有する。
【0023】ここで、コドン改変型遺伝子によってコー
ドされるタンパク質のアミノ酸配列が、野生型タンパク
質のアミノ酸配列と「実質的に同一」であるとは、レシ
ピエントの体内で、少なくとも野生型タンパク質の活性
の50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以
上、最も好ましくは90%以上の活性を有する場合をい
う。
【0024】野生型タンパク質と実質的に同一のアミノ
酸配列を有する「被修飾タンパク質」は、野生型タンパ
ク質の活性に重要な役割を果たしているアミノ酸、例え
ば活性中心に存在するアミノ酸やジスルフィド結合を形
成するシステイン以外のアミノ酸を置換することによ
り、及び/又は、これらの重要なアミノ酸に影響を与え
ないように、1以上のアミノ酸を欠失させ、及び/又
は、好ましくは1以上のアミノ酸を挿入することによっ
て作出し得る。特に、下記実施例に記載されているよう
に、タンパク質活性に必要でないアミノ酸やドメインを
除去して分子を小さくすると発現量が増加するので、一
部欠失されたタンパク質はとりわけ有用な被修飾タンパ
ク質である。
【0025】アミノ酸を置換する場合には、 脂肪族側鎖を有するグリシン、アラニン、バリン、ロ
イシン、イソロイシンの間で、特に比較的短い側鎖を有
するグリシンとアラニンの間で、及び/又は、より大き
な脂肪族側鎖を有する分枝鎖アミノ酸バリン、ロイシ
ン、イソロイシンの間で 芳香族側鎖を有するフェニルアラニン、チロシン、ト
リプトファンの間で、 塩基性側鎖を有するリシン、アルギニン、ヒスチジン
の間で 酸性側鎖を有するアスパラギン酸とグルタミン酸の間
で、 アミド側鎖を有するアスパラギンとグルタミンの間
で、 システインとメチオニンの間で、 相互に置換することが好ましい。
【0026】DAF(CD55)、CD59、C1-INH、MCP(CD46)、
I因子(Factor I)、H因子(Factor H)、C4b結合タンパ
ク(C4bp)、CR1(CD35)、CR2(CD21)、CR3(CD18/CD11b)、C
R4(CD18/CD11c)、フコシルトランスフェラーゼ、シアリ
ルトランスフェラーゼ、α-ガラクトシダーゼ、エンド-
β-ガラクトシダーゼ(ENDO-GalC)、アセチルグルコサミ
ニルトランスフェラーゼIII(GnT-III)、、トロンボモジ
ュリン、アンチトロンビン、プロテインC、プロテイン
S、ヘパリンコファクターII、及び組織因子系凝固イン
ヒビター(TFPI)、 HLA-A、HLA-B、HLA-C、HLA-D、HLA-D
R、HLA-DQ、HLA-DP、HLA-F、HLA-G、HLA-E、Fas(CD9
5)、Fasリガンド(FasL)、TNF-α(腫瘍壊死因子α)、CTL
A4IgG、Bcl-2、Bcl-xL、HSP70(ヒートショックプロテ
イン70)、ヘムオキシゲナーゼ、スーパーオキシドディ
スムターゼ等のアミノ酸配列及び推定活性部位は公知な
ので、当業者であれば、上記の基準に従って、野生型の
移植関連タンパク質と実質的に同一のアミノ酸配列を有
する被修飾移植関連タンパク質を作出し得るであろう。
【0027】また、本発明のコドン改変型遺伝子の導入
によって移植動物中に発現される補体制御因子には、必
要に応じて、ミリスチン酸、パルミチン酸等の脂肪
酸、グリコシルホスファチジルイノシトール(以下GP
Iと称する)等のリン脂質、プレニル基、ファルネシ
ル基等のテルペン類、直鎖及び分枝炭化水素鎖、及び
それらの組み合わせから選択し得るアンカー分子を連結
してもよい。特に、目的分子が血漿中に存在する場合に
は、アンカー分子を連結して移植部位での局所濃度を増
加させることが好ましい。
【0028】本発明のコドン改変型遺伝子によってコー
ドされ得る移植関連タンパク質は、 DAF(CD55)、CD59、C1-INH、MCP(CD46)、I因子(Fact
or I)、H因子(Factor H)、C4b結合タンパク(C4bp)、C
R1(CD35)、CR2(CD21)、CR3(CD18/CD11b)、及びCR4(CD18
/CD11c)を含む補体制御因子、フコシルトランスフェ
ラーゼ、シアリルトランスフェラーゼ、α-ガラクトシ
ダーゼ、エンド-β-ガラクトシダーゼ(ENDO-GalC)、及
びN-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ(GnT-I
II)を含む糖転移酵素、トロンボモジュリン、アンチ
トロンビン、プロテインC、プロテインS、ヘパリンコ
ファクターII、及び組織因子系凝固インヒビター(TFPI)
を含む血液凝固系因子、HLA-A、HLA-B、HLA-C、HLA-
D、HLA-DR、HLA-DQ、HLA-DP、HLA-F、HLA-G、HLA-Eを含
む主要組織適合抗原,、スーパーオキシドディスムタ
ーゼを含む虚血・再潅流に伴い生じる活性酸素障害を軽
減する抗酸化酵素、並びにFas(CD95)、Fasリガンド(F
asL)、Bcl-2、Bcl-xL、及びTNF-α(腫瘍壊死因子α)を
含むアポトーシス関連タンパク質であり得るが、これら
に限定されない。また、、T細胞の反応を抑制するCTLA4
IgG、臓器保存に有用なHSP70(ヒートショックプロテイ
ン70)を含むヒートショックタンパク質やヘムオキシゲ
ナーゼも「移植関連タンパク質」に含まれる。
【0029】異種移植では、超急性拒絶反応を抑制する
ことが第一の課題なので、補体制御因子は、特に好まし
い移植関連タンパク質である。また、補体カスケード反
応の古典経路と第二経路の両方を抑制することができる
という点で、DAF及びMCPが特に好ましい補体制御因子で
ある。
【0030】本発明のコドン改変型遺伝子のコドンは、
好ましくは全て、臓器供給源となるべきドナー動物にお
いて最も利用頻度の高いコドンに改変される。従って、
本発明のコドン改変型遺伝子は、野生型遺伝子に比べ
て、ドナー動物内での翻訳効率が高く、それ故、レシピ
エントの体内に移植された臓器、器官、組織、及び/又
は細胞は、大量の移植関連タンパク質を発現することが
できる。
【0031】具体的には、ドナー動物がブタの場合、少
なくとも20%、より好ましくは30%、より好ましくは40
%、より好ましくは50%、より好ましくは60%、より好ま
しくは70%、より好ましくは80%、より好ましくは90%、
さらに好ましくは95%のコドンを以下のコドンに置換す
る。これらのコドンは、ブタで最も使用頻度が高いコド
ンである。
【0032】Ala:GCC, Arg:CGC, Asn:AAC, Asp:GAC, Cy
s:TGC, Gln:CAG, Glu:GAG, Gly:GGC,His:CAC, Ile:ATC,
Leu:CTG, Lys:AAG, Pro:CCC, Phe:TTC, Ser:AGC, Thr:
ACC,Tyr:TAC, Val:GTG なお、Met:ATGとTrp:TGGは、1種類のコドンのみによっ
てコードされているので改変されていない。
【0033】ブタ用のコドン改変型遺伝子の中で最も好
ましいものは、全てのコドンが対応する上記各コドンに
改変された遺伝子である。
【0034】ブタ以外の哺乳動物でも、コドンの使用頻
度はほぼ同じなので(例えば、マウスとブタでは、Arg
(マウスではAGA)を除いて使用頻度は同じである)、ブ
タ以外の哺乳動物、とりわけサル、ヒツジ、ヤギ、及び
ウシに遺伝子導入するためのコドン改変型遺伝子を構築
することも可能である。
【0035】また、各コドンの使用頻度が明らかとなっ
ている生物は、ブタ及びサル以外にも多数存在するの
で、かかるデータに基けば最も適切なコドンを選択する
ことが可能である。
【0036】さらに、同一の綱に属する異種の生物間で
は各コドンの使用頻度は殆ど異ならないので、各コドン
の使用頻度が不明な生物に対しても、コドン改変型遺伝
子を作出することが可能である。例えば、ヒト、ブタ及
びマウス間で最も使用頻度の高いコドンが異なるのはAr
gのコドンだけであるが、それぞれのコドンの使用頻度
の差が小さいので、6種類のコドンのうち何れが最も使
用頻度の高いコドンか不明であっても大きな問題は生じ
ない。
【0037】本発明のコドン改変型遺伝子は、野生型遺
伝子に比べて、少なくとも2〜3倍も上昇した翻訳効率を
有するので、任意のプロモーター(例えば、ニワトリの
βアクチンプロモーター)、とりわけ、異種タンパク質
の発現量を増大させるために使用されてきたプロモータ
ーと共に使用することにより、移植臓器内で、多量の移
植関連タンパク質を発現させるために利用できる。
【0038】本発明は、前記コドン改変型遺伝子に調節
配列、マーカー遺伝子、核移行シグナル、及びKozak配
列をコードする塩基配列等が連結されたポリヌクレオチ
ドも提供する。
【0039】ここで「調節配列」とは、遺伝子転写効率
を増減する作用を示すDNA上の配列を意味し、プロモー
ター、エンハンサー、上流活性化配列、サイレンサー、
上流抑制配列、及びアテニュエーター等が含まれるが、
これらに限定されない。これらの調節配列を改変型遺伝
子に連結するときには、作用可能なように連結すること
が必要である。
【0040】改変型遺伝子に連結すべき好ましい調節配
列は、プロモーターであり、とりわけ誘導性プロモータ
ーが好ましい。誘導性プロモーターは、栄養素、ホルモ
ン、基質、温度、電磁波、酸化的ストレス等種々の物質
ないし刺激によって遺伝子の発現を誘導するものが多数
知られているので、当業者であれば適切な誘導性プロモ
ーターを選択することは極めて容易である。
【0041】プロモーターを連結させる場合、コドン改
変型遺伝子を発現させるべき臓器、組織、若しくは細胞
特異的に、又はコドン改変型遺伝子を発現させるべき時
期特異的に移植関連タンパク質の発現を誘導し得るプロ
モーターを使用すれば、ドナー生物中で、不必要にコド
ン改変型遺伝子が発現するのを回避できる。より詳細に
は、コドン変換型遺伝子をブタの血管内皮に発現させよ
うとする場合には、ブタ血管内皮細胞に発現しているタ
ンパク質をコードしている遺伝子のプロモーターを用い
るのが好ましい(特開平10−66584号参照) 「マーカー遺伝子」とは、コドン改変型遺伝子がドナー
生物中に導入され、発現されたことの目印として機能す
る遺伝子であり、薬剤耐性遺伝子、発光タンパク質の遺
伝子等を利用することができるが、これらに限定されな
い。
【0042】「核移行シグナルをコードする核酸」と
は、核移行シグナル(核局在シグナルとも称する)、す
なわちリボソームで合成された各タンパク質を核内に輸
送せしめるシグナルとして働くアミノ酸配列をコードす
る核酸を意味する。発現された移植関連タンパク質を核
内に局在化させたい場合には、改変型遺伝子に、核移行
シグナルをコードする核酸を連結しなければならない。
【0043】「Kozak配列」とは、翻訳開始点ATGのすぐ
上流(-6〜-1位)のコンセンサス配列である。-6から+4
までの配列で最も多い組み合わせは、GCCG/ACCATGG/Aで
あり、Kozak配列を保存すれば、生物では翻訳効率が高
くなる可能性がある。
【0044】また、発現させたい移植関連タンパク質が
水溶性の場合には、コドン改変型遺伝子に、膜貫通タン
パク質の膜貫通部分をコードする塩基配列を連結しても
よい。
【0045】非タンパク質アンカー分子を付加する場合
には、小胞体又は細胞質においてアンカー分子を付加す
るシグナルとして作用するアミノ酸配列をコードするヌ
クレオチドを水溶性C1-INH遺伝子に連結すればよい。脂
肪酸、テルペン類、GPI等を付加するシグナルとして作
用するアミノ酸配列は公知である。なお、アンカー分子
は、ドナーと同一の種から由来したものでなくてもよ
い。
【0046】本発明は、コドン改変型遺伝子と相補的な
配列を有するポリヌクレオチドも提供する。
【0047】コドン改変型遺伝子、コドン改変型遺伝子
に調節配列等を連結したポリヌクレオチド、及びこれら
と相補的なポリヌクレオチド(以下、これらを総称し
て、「コドン改変型遺伝子等」という)を導入した個
体、臓器、組織、又は細胞も本発明の範囲に属する。個
体、臓器、組織、又は細胞中にポリヌクレオチドを導入
する方法としては、電気穿孔法、リピッド法、マイクロ
インジェクション法などの当業者に周知の方法を使用し
得る。
【0048】コドン改変型遺伝子を導入すべき生物は、
ヒトへの移植に適したブタ、サル、ヒツジ、ヤギ、及び
ウシであり得るが、これらに限定されない。コドン改変
型遺伝子等が導入されたトランスジェニック生物、とり
わけトランスジェニックブタサル、ヒツジ、ヤギ、及び
ウシも本発明の範囲に属する。
【0049】コドン改変型遺伝子等を導入すべき臓器に
は、肝臓、肺、腎臓、心臓、膵臓、小腸等の消化管、及
び眼が含まれるがこれらに限定されない。改変型遺伝子
を導入すべき組織には、脳組織、皮膚、皮下組織、上皮
組織、骨、筋等の組織が含まれるがこれらに限定されな
い。改変型遺伝子等を導入すべき細胞には、上記の臓器
又は組織を構成する全ての細胞、特に肝細胞、膵細胞、
神経細胞に加えて、卵細胞、受精卵、及び胚性幹細胞が
含まれるがこれらに限定されない。
【0050】以下、実施例によって、本発明をさらに詳
細に説明するが、本実施例は、いかなる意味において
も、本発明の範囲を限定することを意図するものではな
い。
【0051】[実施例1]本実施例では、以下のコド
ン: Ala:GCC, Arg:CGC, Asn:AAC, Asp:GAC, Cys:TGC, Gln:C
AG, Glu:GAG, Gly:GGC,His:CAC, Ile:ATC, Leu:CTG, Ly
s:AAG, Met:ATG, Pro:CCC, Phe:TTC, Ser:AGC,Thr:ACC,
Tyr:TAC, Trp:TGG, Val:GTGを有する改変型ヒトDAF遺
伝子を作成して、CHO細胞内でヒトDAFの発現が増加する
ことを実証した。
【0052】DAFは、補体制御因子の一種であり、補体
古典経路(classical pathway)及び第二経路(alterna
tive pathway)中のC3及びC5コンベルターゼに対して崩
壊促進活性を有するタンパク質である。
【0053】本実施例で作成した改変型ヒトDAF遺伝子
の塩基配列を配列表の配列番号1に示されているとおり
である。該改変型遺伝子においては、SCR(short conse
nsusregion)と呼ばれる4つの機能ドメインのうち最も
上流に位置するSCR1は、エコーウイルスやコクサッキー
ウイルスのリガンドの中心として働くことが分かってい
るため、SCR1を欠失させてある。すなわち、本実施例で
は、全てのコドンを最も使用頻度の高いコドンに置換
し、且つ野生型DAFの一部を欠失させたポリヌクレオチ
ドを設計した(以下Δ-SCR1-DAFと略称する)。
【0054】以下、CHO細胞(ハムスター由来)中で
の、野生型のDAFのcDNA(wt-DAF)、Δ-SCR1 DAF(Δ1wt
-DAF)のcDNA、及び合成したΔSCR1 DAF(cDAF)のcDNAの
発現量を比較した実験結果について説明する。
【0055】本実験では、これらのcDNAを発現ベクター
pCAGGSの中に組み込み、CHO細胞に、電気刺激にて計5
回トランスフェクションし、一過性の発現をFACS、ウェ
スタンブロットで調べた。また、同時に、ノーザンブロ
ットも施行した。
【0056】下表1から明らかなように、FACSでは、第
1日目において、cDAFは、wt-DAFやΔ1wt-DAFに比べ
て、約2倍のmean shift値を示した。
【0057】
【表1】
【0058】ウェスタンブロットを用いた定量では、図
1のごとく、第1日目においてcDAFは、wt-DAF及びΔ1w
t-DAFに比べてそれぞれ有意差をもって6倍及び2.5倍、
第3日目では、それぞれ同じく有意差をもって、10倍及
び3倍の発現量を示した。
【0059】なお、ノーザンブロットにより、第1日及
び第3日目にて、wt-DAFとcDAFのmRNAの量に有意な差は
認められなかった。
【0060】以上の結果から、最も使用頻度の高いコド
ンに改変した遺伝子は、野生型遺伝子に比べて、高い翻
訳効率を有することが明らかとなった。さらに、コドン
の改変に、補体制御因子の欠失を組み合わせると、極め
て高い翻訳効率が得られることも実証された。
【0061】[実施例2]本実施例では、CHO細胞での
一過性発現の差異が、実際のトランスジェニック生物に
おいても有効かどうかをマウスを使って調べた。
【0062】トランスジェニック操作は、通常のマイク
ロインジェクション法にて行い、Δ1wt-DAFを7line、cD
AFを5line作成した。
【0063】結果は、尻尾の切片のFITCラベルした抗DA
F抗体を用いた免疫組織学的試験から、(-)〜(+++)で判
定した。
【0064】下表2から明らかなように、cDAFでは5匹
中4匹が、(++)以上であり、(-)は一匹も存在しなかっ
たのに対し、Δ1wt-DAFでは、(-)が一匹存在したのに対
して、(+++)及び確定的な(++)は一匹も存在せず、7匹
中4匹は、(±)であった。
【0065】
【表2】
【0066】本実施例によって、コドン改変型遺伝子
が、トランスジェニック生物内でも、多量のDAFを発現
できることが実証された。
【0067】
【発明の効果】遺伝子導入すべき生物において最も使用
頻度の高いコドンに改変した遺伝子は、野生型遺伝子に
比べて、有意に増大した翻訳効率を有する。
【0068】コドンの改変と移植関連タンパク質の修
飾、特に欠失を組み合わせると、翻訳効率がさらに増大
する。
【0069】このようなコドン改変型遺伝子を導入した
トランスジェニック生物から採取した臓器、器官、組
織、及び/又は細胞をヒトに移植すれば、大量に発現し
た補体制御因子を含む移植関連タンパク質の作用により
拒絶反応、凝固反応、虚血再潅流等の障害を抑制するこ
とができる。
【0070】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Shuji Miyagawa, Nippon Meat Packers, Inc. <120> Codon-modified genes for transplantation-related proteins <130> Codon-modified gene <140> <141> <160> 1 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 960 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: gene <220> <221> CDS <222> (1)..(960) <400> 1 atg acc gtg gcc cgc ccc agc gtg ccc gcc gcc ctg ccc ctg ctg ggc 48 Met Thr Val Ala Arg Pro Ser Val Pro Ala Ala Leu Pro Leu Leu Gly 1 5 10 15 gag ctg ccc cgc ctg ctg ctg ctg gtg ctg ctg tgc ctg ccc gcc gtg 96 Glu Leu Pro Arg Leu Leu Leu Leu Val Leu Leu Cys Leu Pro Ala Val 20 25 30 tgg ggc cgc agc tgc gag gtg ccc acc cgc ctg aac agc gcc agc ctg 144 Trp Gly Arg Ser Cys Glu Val Pro Thr Arg Leu Asn Ser Ala Ser Leu 35 40 45 aag cag ccc tac atc acc cag aac tac ttc ccc gtg ggc acc gtg gtg 192 Lys Gln Pro Tyr Ile Thr Gln Asn Tyr Phe Pro Val Gly Thr Val Val 50 55 60 gag tac gag tgc cgc ccc ggc tac cgc cgc gag ccc agc ctg agc ccc 240 Glu Tyr Glu Cys Arg Pro Gly Tyr Arg Arg Glu Pro Ser Leu Ser Pro 65 70 75 80 aag ctg acc tgc ctg cag aac ctg aag tgg agc acc gcc gtg gag ttc 288 Lys Leu Thr Cys Leu Gln Asn Leu Lys Trp Ser Thr Ala Val Glu Phe 85 90 95 tgc aag aag aag agc tgc ccc aac ccc ggc gag atc cgc aac ggc cag 336 Cys Lys Lys Lys Ser Cys Pro Asn Pro Gly Glu Ile Arg Asn Gly Gln 100 105 110 atc gac gtg ccc ggc ggc atc ctg ttc ggc gcc acc atc agc ttc agc 384 Ile Asp Val Pro Gly Gly Ile Leu Phe Gly Ala Thr Ile Ser Phe Ser 115 120 125 tgc aac acc ggc tac aag ctg ttc ggc agc acc agc agc ttc tgc ctg 432 Cys Asn Thr Gly Tyr Lys Leu Phe Gly Ser Thr Ser Ser Phe Cys Leu 130 135 140 atc agc ggc agc agc gtg cag tgg agc gac ccc ctg ccc gag tgc cgc 480 Ile Ser Gly Ser Ser Val Gln Trp Ser Asp Pro Leu Pro Glu Cys Arg 145 150 155 160 gag atc tac tgc ccc gcc ccc ccc cag atc gac aac ggc atc atc cag 528 Glu Ile Tyr Cys Pro Ala Pro Pro Gln Ile Asp Asn Gly Ile Ile Gln 165 170 175 ggc gag cgc gac cac tac ggc tac cgc cag agc gtg acc tac gcc tgc 576 Gly Glu Arg Asp His Tyr Gly Tyr Arg Gln Ser Val Thr Tyr Ala Cys 180 185 190 aac aag ggc ttc acc atg atc ggc gag cac agc atc tac tgc acc gtg 624 Asn Lys Gly Phe Thr Met Ile Gly Glu His Ser Ile Tyr Cys Thr Val 195 200 205 aac aac gac gag ggc gag tgg agc ggc ccc ccc ccc gag tgc cgc ggc 672 Asn Asn Asp Glu Gly Glu Trp Ser Gly Pro Pro Pro Glu Cys Arg Gly 210 215 220 aag agc ctg acc agc aag gtg ccc ccc acc gtg cag aag ccc acc acc 720 Lys Ser Leu Thr Ser Lys Val Pro Pro Thr Val Gln Lys Pro Thr Thr 225 230 235 240 gtg aac gtg ccc acc acc gag gtg agc ccc acc agc cag aag acc acc 768 Val Asn Val Pro Thr Thr Glu Val Ser Pro Thr Ser Gln Lys Thr Thr 245 250 255 acc aag acc acc acc ccc aac gcc cag gcc acc cgc agc acc ccc gtg 816 Thr Lys Thr Thr Thr Pro Asn Ala Gln Ala Thr Arg Ser Thr Pro Val 260 265 270 agc cgc acc acc aag cac ttc cac gag acc acc ccc aac aag ggc agc 864 Ser Arg Thr Thr Lys His Phe His Glu Thr Thr Pro Asn Lys Gly Ser 275 280 285 ggc acc acc agc ggc acc acc cgc ctg ctg agc ggc cac acc tgc ttc 912 Gly Thr Thr Ser Gly Thr Thr Arg Leu Leu Ser Gly His Thr Cys Phe 290 295 300 acc ctg acc ggc ctg ctg ggc acc ctg gtg acc atg ggc ctg ctg acc 960 Thr Leu Thr Gly Leu Leu Gly Thr Leu Val Thr Met Gly Leu Leu Thr 305 310 315 320
【図面の簡単な説明】
【図1】ウェスタンブロットによって、改変型遺伝子と
野生型遺伝子のDAFの発現量を比較した結果を示す図。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移植関連タンパク質をコードするコドン
    改変型遺伝子であって、移植用ドナー動物において使用
    頻度の高いコドンに置き換えることによって、前記移植
    用ドナー動物の中で高い翻訳効率を有するように改変さ
    れたコドン改変型遺伝子。
  2. 【請求項2】 前記移植関連タンパク質が、補体制御因
    子、糖転移酵素、血液凝固系因子、及び主要組織適合抗
    原、抗酸化酵素、及びアポトーシス関連タンパク質、又
    はこれらのタンパク質と実質的に同一のアミノ酸配列を
    有する被修飾移植関連タンパク質であることを特徴とす
    る請求項1に記載のコドン改変型遺伝子。
  3. 【請求項3】 前記移植関連タンパク質が、野生型のDA
    F、CD59、C1-INH、MCP、I因子、H因子、C4b結合タンパ
    ク、CR1、CR2、CR3、CR4、フコシルトランスフェラー
    ゼ、シアリルトランスフェラーゼ、α-ガラクトシダー
    ゼ、エンド-β-ガラクトシダーゼ、アセチルグルコサミ
    ニルトランスフェラーゼIII、トロンボモジュリン、ア
    ンチトロンビン、プロテインC、プロテインS、ヘパリ
    ンコファクターII、組織因子系凝固インヒビター、 HLA
    -A、HLA-B、HLA-C、HLA-D、HLA-DR、HLA-DQ、HLA-DP、H
    LA-E、HLA-F、HLA-G、Fas、Fasリガンド、TNF-α、CTLA
    4IgG、Bcl-2、Bcl-xL、HSP70、ヘムオキシゲナーゼ、ス
    ーパーオキシドディスムターゼ、及びこれらのタンパク
    質と実質的に同一のアミノ酸配列を有する被修飾タンパ
    ク質からなる群から選択されることを特徴とする請求項
    1又は2に記載のコドン改変型遺伝子。
  4. 【請求項4】 前記移植関連タンパク質が、野生型のDA
    F、CD59、C1-INH、MCP、I因子、H因子、C4b結合タンパ
    ク、CR1、CR2、CR3、CR4、フコシルトランスフェラー
    ゼ、シアリルトランスフェラーゼ、α-ガラクトシダー
    ゼ、エンド-β-ガラクトシダーゼ、アセチルグルコサミ
    ニルトランスフェラーゼIII、トロンボモジュリン、ア
    ンチトロンビン、プロテインC、プロテインS、ヘパリ
    ンコファクターII、組織因子系凝固インヒビター、 HLA
    -A、HLA-B、HLA-C、HLA-D、HLA-DR、HLA-DQ、HLA-DP、H
    LA-F、HLA-G、HLA-E、Fas、Fasリガンド、TNF-α、CTLA
    4IgG、Bcl-2、Bcl-xL、HSP70、ヘムオキシゲナーゼ、ス
    ーパーオキシドディスムターゼのアミノ酸配列の一部を
    欠失せしめたものであることを特徴とする請求項1〜3
    の何れかに記載のコドン改変型遺伝子。
  5. 【請求項5】 配列番号1の塩基配列を有するコドン改
    変型ヒトDAF遺伝子。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れか1項に記載の遺伝
    子を導入されたトランスジェニック動物。
  7. 【請求項7】 前記トランスジェニック動物が、ブタ、
    ヒツジ、ヤギ、又はウシである請求項6に記載のトラン
    スジェニック動物。
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