JP2001208934A - 光フィルタ、光合分波器、光学素子の製造方法、及び支持部材の製造方法 - Google Patents

光フィルタ、光合分波器、光学素子の製造方法、及び支持部材の製造方法

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JP2001208934A
JP2001208934A JP2000349174A JP2000349174A JP2001208934A JP 2001208934 A JP2001208934 A JP 2001208934A JP 2000349174 A JP2000349174 A JP 2000349174A JP 2000349174 A JP2000349174 A JP 2000349174A JP 2001208934 A JP2001208934 A JP 2001208934A
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Yoshiaki Tachikawa
吉明 立川
Hideyuki Takahara
秀行 高原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光フィルタにおいて、通過帯域特性を狭帯域
化させる。 【解決手段】 少なくとも1本の入力用光ファイバと、
前記入力用光ファイバから放射された光を平行光線に変
換する第1凸レンズと、前記平行光線を透過させる光学
素子と、該光学素子を透過した平行光線を集光する第2
凸レンズと、該第2凸レンズで集光された光を出力する
少なくとも1本の出力用光ファイバとからなる光フィル
タであって、前記光学素子は、前記平行光線の伝播方向
と垂直な方向に、前記平行光線の入射する位置によって
光学長が異なる少なくとも1つ以上の階段状の段差を有
する光フィルタである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光波長を選択(同
調)あるいは分波する光フィルタもしくは光波長を合波
あるいは分波する光合分波器、及びそれに用いる光学素
子の製造方法に関し、特に、光通信システムや光交換シ
ステム、あるいは光計測システムで用いる光フィルタも
しくは光合分波器に適用して有効な技術に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、光ファイバ中を伝播する光信号の
中から特定の波長の光信号を選択あるいは分波する光フ
ィルタとして、例えば、誘電体多層膜を用いた干渉フィ
ルタがある。特に、光通信システムなどでは、前記干渉
フィルタの1種である帯域透過フィルタが用いられる。
前記帯域透過フィルタは、異なる波長を持つ複数の光信
号の中から所望の波長(ピーク波長)λの光信号のみを
通過させるものである。
【0003】前記帯域透過フィルタなどに用いられる誘
電体多層膜は、例えば、石英ガラス基板上に、高屈折率
媒体であるTiO2膜と、低屈折率媒体であるSiO2
とを交互に多数積層させたものである。前記誘電体多層
膜を用いた光フィルタでは、前記積層させた各膜同士の
界面での反射光あるいは透過光の相互干渉によりフィル
タ特性を得ており、前記TiO2膜及び前記SiO2膜の
光学的厚さを、前記ピーク波長λの4分の1に設定する
ことで、前記ピーク波長λ以外の波長の光信号に位相差
を付加することによリ前記ピーク波長λの光のみをとり
出す。
【0004】前記誘電体多層膜は、前記石英ガラス基板
上に積層させる前記TiO2膜及びSiO2膜の厚さを変
えることで反射する光信号の波長を変えることができ、
任意の波長域の光フィルタを作製することができる。
【0005】また、前記誘電体多層膜を用いた帯域透過
フィルタでは、前記ピーク波長λに近い波長の光信号に
付加される位相差が小さいため、干渉効果により完全に
除去することができず、帯域透過特性にある程度の広が
りが生じる。そのため、前記TiO2膜及び前記SiO2
膜を厚さTで交互に積層させた時に、所定の位置を厚さ
2mT(mは整数)の前記TiO2膜層あるいは前記S
iO2膜層のキャビティとした構成をとり、前記ピーク
波長λに近い波長の光信号にも大きい位相差が付加され
るようにしている。
【0006】前記誘電体多層膜内に設けられたキャビテ
ィ数がk個の場合、前記ピーク波長λからのずれの2k
乗で通過特性はすそが切れるため、前記キャビティの数
を多くすれば光フィルタの分光通過特性をシャープにす
ることができる。
【0007】また、光学素子として干渉膜フィルタ(誘
電体多層膜)や回折格子(グレーティング)を用いた光
合分波器がある。前記光合分波器は、例えば、図17に
示すように、光信号の入出力用の光ファイバ51やレン
ズ52等を、例えば、金属部材に固定しておき、YAG
レーザ等を用いたレーザ溶接により前記金属部材を金属
製の支持部材53に固定していた。また、前記光ファイ
バ51やレンズ52は前記金属部材に限らず、共通の支
持部材に有機系接着剤等を用いて接着固定する場合もあ
る。
【0008】また、前記干渉膜フィルタ55等の光学素
子は、例えば、石英ガラス基板50上の所定位置に、高
屈折率媒体であるTiO2膜と、低屈折率媒体であるS
iO2とを交互に多数積層させたものであり、前記石英
ガラス基板50は有機系接着剤等を用いて前記支持部材
53に接着されている。図17に示したような光合分波
器では、前記光ファイバ51、前記レンズ52、及び前
記光学素子等が、前記支持部材53と一体物として製作
されていないため、前記光ファイバ51やレンズ52等
を金属部材あるいは共通の支持部材に固定する際に光軸
合わせが必要である。また、前記光ファイバ51及びレ
ンズ52を固定した金属部材及び前記干渉膜フィルタ5
5が設けられた石英ガラス基板50を前記支持部材53
に固定する場合にも光軸合わせが必要になる。
【0009】また、前記光合分波器で前記干渉膜フィル
タ55の代わりに用いられる回折格子は、例えば、石英
ガラス基板等の表面に、銅などの金属基板や金を堆積、
あるいはアルミニウムを蒸着させ、前記銅、金、アルミ
ニウム等にダイヤモンドのバイト(歯)で鋸波状の細溝
を刻線したものである。また、前記光合分波器には、そ
の他にも、アルゴンイオンレーザとフォトレジストを用
いた干渉露光法によって作成したフォログラフィック・
グレーティング等も用いられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の技術では、前記光フィルタを、光信号が伝播する光
ファイバ間に設置しているので、前記光フィルタを透過
する光信号は一つの光束内で干渉されている。また、前
記誘電体多層膜を用いた帯域通過フィルタでは、前記キ
ャビティを設けることにより分光通過特性をシャープに
することができるが、前記キャビティの数を多くすると
通過帯域のリプルが大きくなる。そのため、前記通過帯
域の狭帯域化が困難であるという問題があった。
【0011】また、前記誘電体多層膜フィルタの前記T
iO2膜及び前記SiO2膜内部の残留複屈折に基づく本
質的な偏波依存性が生じるという問題があった。
【0012】また、前記TiO2膜及び前記SiO2膜の
耐湿性が低く、剥離あるいは劣化等が起きやすい。その
ため、前記誘電体多層膜の反射率の低下等により光フィ
ルタの信頼性が低下するという問題があった。
【0013】また、前記誘電体多層膜は、膜厚を高精度
に制御した真空蒸着プロセスにより製造しており、製造
プロセスが複雑であるとともに歩留まりが低いため、前
記誘電体多層膜を用いた光フィルタは高価になるという
問題があった。
【0014】さらに、前記従来の技術では、前記光合分
波器の光学素子と支持部材は同一材料で構成されていな
かった。すなわち、別個の要素を一体化したもので同一
構造物ではなかった。そのため、前記光合分波器を製作
する際に、前記光学素子及び光学部品の位置合わせ(光
軸合わせ)が必要であるという問題があった。
【0015】また、前記従来の光合分波器は、光学素子
と支持部材が一体物でなく、それぞれを別個に製造し、
位置合わせをして固定するため、製造工程が増え製造コ
ストがかさむという問題があった。
【0016】また、前記従来の光合分波器では、前記光
学素子と支持部材が異種材料であるため、温度変化等に
より光軸ずれが生じ易く、信頼性が低いという問題があ
った。
【0017】また、前記光合分波器では、前記光学素子
と支持部材が同一材料で構成されていないため小型化に
限界があった。
【0018】また、前記光学素子として用いる誘電体多
層薄膜の残留複屈折や回折格子の溝形状に基づく偏波依
存性が問題であった。さらに、前記誘電体多層膜の残留
複屈折は入射角度により偏波依存性が助長されるという
深刻な問題があった。
【0019】本発明の目的は、光フィルタの偏波依存性
を低減させることが可能な技術を提供することにある。
【0020】本発明の他の目的は、光フィルタの通過特
性を狭帯域化することが可能な技術を提供することにあ
る。
【0021】本発明の他の目的は、光フィルタの信頼性
を向上させることが可能な技術を提供することにある。
【0022】本発明の他の目的は、光フィルタの製造コ
ストを安価にすることが可能な技術を提供することにあ
る。
【0023】本発明の他の目的は、光合分波器の製造コ
ストを大幅に低減することが可能な技術を提供すること
にある。
【0024】本発明の他の目的は、光合分波器の信頼性
を大幅に向上することが可能な技術を提供することにあ
る。
【0025】本発明の他の目的は、光合分波器の一層の
小型化が可能な技術を提供することにある。
【0026】本発明の他の目的は、光合分波器の偏波無
依存化が可能な技術を提供することにある。
【0027】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面によって明ら
かになるであろう。
【0028】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0029】(1)少なくとも1本の入力用光ファイバ
と、前記入力用光ファイバから放射される前記入力光を
平行光線に変換する第1凸レンズと、前記平行光線が透
過する光学素子と、前記光学素子を透過した平行光線を
集光する第2凸レンズと、前記第2凸レンズで集光され
た光を出力する少なくとも1本の出力用光ファイバとか
らなる光フィルタであって、前記光学素子は、前記平行
光線の伝播方向と垂直な方向に少なくとも1つ以上の段
差を有する階段状の側面を持ち、前記平行光線の入射す
る位置によって前記平行光線が透過する光学長が異なる
光フィルタである。
【0030】(2)前記手段(1)の光フィルタにおい
て、前記光学素子は、互いに直交する3軸方向のそれぞ
れに前記光学素子を移動させる調整機構と、互いに直交
する2軸を含む平面内で前記光学素子を回転させる面内
回転機構とを備える微調整台に固定されている。
【0031】(3)前記手段(1)または(2)の光フ
ィルタにおいて、前記入力用光ファイバ、前記第1凸レ
ンズ、前記光学素子、前記第2凸レンズ、及び前記出力
用光ファイバが共通の支持部材により連結されている。
【0032】(4)少なくとも1本の入力用光ファイバ
と、前記入力用光ファイバから放射される前記入力光を
平行光線に変換する第1凸レンズと、前記平行光線が透
過する光学素子と、前記光学素子を透過した平行光線を
集光する第2凸レンズと、前記第2凸レンズで集光され
た光を出力する少なくとも1本の出力用光ファイバとか
らなる光合分波器であって、前記光学素子は、前記平行
光線の伝播方向と垂直な方向に少なくとも1つ以上の段
差を有する階段状の側面を持ち、かつ、前記平行光線の
入射する位置によって前記平行光線が透過する光学長が
異なるもので、前記第1凸レンズ、前記第2凸レンズ、
前記入力用光ファイバ、及び前記出力用光ファイバとと
もに、各要素を無調整で配置する収容溝を有する支持部
材と一体になっている光合分波器である。
【0033】(5)前記手段(4)の光合分波器におい
て、前記光学素子、前記第1凸レンズ、及び前記第2凸
レンズと前記支持部材は、同種の材料で一体に構成され
る。
【0034】(6)少なくとも1つ以上の段差を有する
階段状の側面を持つ光学素子の製造方法であって、第1
基板と、前記第1基板に対して所定の角度に設置される
第2基板を有する整列治具の前記第1基板上に、平行ガ
ラス基板を積層し、前記積層された平行ガラス基板を前
記第2基板に押し当て、各平行ガラス基板の端部側面の
角部の1辺を前記第2基板に接触させて、前記積層され
た平行ガラス基板を階段状に積層した状態で保持し、前
記平行ガラス基板を光学接着剤で固定する光学素子の製
造方法である。
【0035】(7)少なくとも1つ以上の段差を有する
階段状の側面を持ち、かつ、前記平行光線の入射する位
置によって前記平行光線が透過する光学長が異なる、各
要素を無調整で配置する収容溝を有する支持部材と一体
になっている光学素子の製造方法であって、所定の高さ
及び幅を有する段差が階段状に設けられた精密金型を用
意し、前記精密金型に溶融させた光学材料を注入し、前
記溶融させた光学材料を前記精密金型内で硬化させる。
【0036】(8)少なくとも1つ以上の段差を有する
階段状の側面を持つ光学素子の製造方法であって、方形
状の光学媒質の一つの側面を、その一部を残して、数値
制御された切削器により所定の深さだけ切削し、前記切
削器を所定の幅だけ移動させ、前記切削された面をさら
に所定の深さだけ切削し、前記手順を繰り返すことによ
り、階段状の側面を形成する光学素子の製造方法であ
る。
【0037】(9)少なくとも1つ以上の段差を有する
階段状の側面を持つ光学素子の製造方法であって、三角
柱状の光学媒質の一つの側面に、所定の間隔でならんだ
直線状のレジストを形成し、前記レジストをマスクとし
たエッチング加工により、前記光学媒質の側面に階段状
の段差を形成する光学素子の製造方法である。
【0038】(10)少なくとも1つ以上の段差を有す
る階段状の側面を持つ光学装置の製造方法であって、前
記光学素子と支持部材を精密金型を用いて一度に製造す
る。
【0039】(11)光学素子、第1凸レンズ、及び第
2凸レンズと支持部材を有する光合分波器の製造方法で
あって、前記光学素子、前記第1凸レンズ、及び前記第
2凸レンズは、前記支持部材に設けられている所定の収
容溝に配置することにより、無調整で光軸合わせを行う
光合分波器の製造方法である。
【0040】以下、本発明について、図面を参照して実
施の形態(実施例)とともに詳細に説明する。
【0041】なお、実施例を説明するための全図におい
て、同一機能を有するものは、同一符号をつけ、その繰
り返しの説明は省略する。
【0042】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1は、本発明によ
る実施例1の光フィルタの概略構成を示す模式図であ
り、1は入力用光ファイバ、2は第1凸レンズ、3は光
学素子、4は第2凸レンズ、5A,5B,5Cは出力用
光ファイバである。
【0043】本実施例1の光フィルタは、図1に示すよ
うに、光信号を入力する入力用光ファイバ1と、前記入
力用光ファイバ1から入力される光信号を平行光線に変
換する第1凸レンズ2と、前記第1凸レンズ2により平
行光線に変換された光信号が通過する光学素子3と、前
記光学素子3を通過した平行光線を集光する第2凸レン
ズ4と、前記第2凸レンズ4により集光された光信号を
出力する出力用光ファイバ5A,5B,5Cにより構成
されており、各構成要素はX軸方向、Y軸方向、Z軸方
向に空間的な広がりを持っている。また、図示はしない
が、前記入力用光ファイバ1、前記第1凸レンズ2、前
記光学素子3、前記第2凸レンズ4、及び前記出力用光
ファイバ5A,5B,5Cは、その相対的な位置がずれ
ないように支持部材によって支持されている。
【0044】本実施例1の光フィルタでは、前記入力用
光ファイバ1及び前記出力用光ファイバ5A,5B,5
Cは、単一モード光ファイバであり、前記第1凸レンズ
2及び前記第2凸レンズ4は、石英ガラスからなる球面
あるいは非球面レンズであるとする。
【0045】図2は、本実施例1の光学素子の概略構成
を示す模式図であり、3Aは積層型光学素子、6は平行
ガラス基板、ΔLは階段の高さ、dは階段幅である。
【0046】前記光学素子3は、図2に示すように、例
えば、石英ガラス製の厚さΔLの平行ガラス基板6を複
数枚重ねたものであって、前記各平行ガラス基板の一端
面は隣り合う平行ガラス基板の端面と距離dずつずれて
おり、階段状の側面を形成した状態で張り合わされて一
体的なものとなっている。本実施例1の光学素子では、
前記平行ガラス基板の厚さΔLを階段の高さと呼び、前
記平行ガラス基板同士の端面の距離dを階段幅と呼ぶこ
とにする。
【0047】次に、図1を参照して本実施例1の光フィ
ルタの動作を詳しく説明する。
【0048】まず、入力用光ファイバ1を伝播し、前記
入力用光ファイバ1から放射された入力光は、前記第1
凸レンズ2で平行光線に変換される。前記第1凸レンズ
2で変換された前記平行光線は自由空間を伝播して、N
枚(Nは整数)の平行ガラス基板6からなる階段状の側
面を持つ光学素子3を通過する。前記光学素子3は、前
記平行光線の伝播方向に垂直な方向に前記階段状の側面
がくるように設置されており、前記平行光線は、前記光
学素子3の各階段部分の厚さに応じて、前記平行ガラス
基板6の1枚分の厚さΔLで通過する光束からN枚分の
厚さN・ΔLで通過する光束までのN本の光束に分割さ
れる。このとき、前記光学素子3を通過した各光束に
は、通過する部分の光学素子3の厚さと前記平行ガラス
基板の屈折率nで決まる光路長に応じて互いに一定の位
相差が付加される。
【0049】前記光学素子3を通過した各光束は第2凸
レンズ4で集光されて、例えば、出力用光ファイバ5B
に結合される。
【0050】前記集光された各光束が出力用光ファイバ
5Bに結合される際に、前記各光束により光学的な多光
束干渉を生じ、干渉光波は、前記第2凸レンズ4の焦点
において、光束の光路長差が波長の整数倍の時に強め合
い、半波長(2分の1波長)の整数倍の時に弱め合う。
【0051】前記多光束干渉では、ある特定の波長の光
信号で見た時に、前記光学素子3を透過する際に各光束
で生じる位相差が異なるとともに、波長によって干渉す
る位置が異なる。そのため、所望の波長(ピーク波長)
λが干渉して強め合う条件を満たす位置、すなわちピー
ク波長λの焦点に出力用光ファイバを設置することによ
り、前記多光束干渉で強められた光信号、すなわちピー
ク波長λの光信号のみを前記出力用ファイバ5Bに出力
することができるので、通過帯域幅を非常に狭くする効
果がある。
【0052】一般に、平行光線の断面内の光強度分布は
単一モードファイバのコア内の光強度分布を反映したガ
ウス型であり、その光強度分布をガウス関数であらわす
ことができる。数学的にはこのガウス関数のフーリエ変
換はガウス関数になることが知られており、この光学系
は光学的な手法によりフーリエ変換を行うものと言え
る。その結果、光フィルタの光スペクトル特性の通過域
形状もガウス型となる。
【0053】また、前記ピーク波長λと異なる波長λ′
の光信号を取り出したい場合には、前記波長λ′の光信
号が干渉する位置に、例えば、出力用光ファイバ5A,
5Cなどを配置することで、波長に応じて出力ポートを
変える、いわゆる分波機能が実現できる。この場合、単
心の単一モードファイバを複数本配置する代わりに、予
め多心のファイバアレイを焦点位置に配置しても良い。
【0054】また、例えば、光軸近傍での前記光学素子
の階段幅dを始めは広く設定し、光軸から離れるにした
がって次第に狭くなり、ある点でゼロになり、さらに光
軸から離れるとまた次第に広くなるというようにして、
入射光強度分布の形状をSinc関数的にすることもでき
る。その結果、従来の光フィルタにはない平坦な通過域
特性を実現することが可能となる。
【0055】本実施例1で示したような、階段状の側面
を持つ光学素子3は、従来、分光器として用いられてお
り、その原理と動作は、例えば、文献:Max Born and E
milWolf : Principles of Optics, p.408-410, Pergamo
n Press, 1959に記載されている。また、一般に前記光
学素子3を分光器として用いた例として、前記階段状
(鋸波状)の側面部分に平行光線を入射し、前記階段状
の側面で前記平行光線を回折させて分光する方法が良く
知られている。しかしながら、前記階段状の側面を持つ
光学素子は分光器として用いられているものであり、本
発明による光フィルタのような構成及び作用効果につい
ては開示されていない。また、前記階段状格子の具体的
な製造方法についても明記されていない。
【0056】図3は、本実施例1の光フィルタに用いる
光学素子の製造装置の概略構成を示す模式図であり、7
は製造装置(整列治具)、701は保持基板、702は
角度調整基板、703は角度微調整機構、704は心
棒、705は心棒案内溝、706は第1押圧パッド、7
07は第1押圧グリップ、708は第2押圧パッド、7
09は第2押圧グリップ、710,711は押圧用バネ
である。
【0057】本実施例1の光学素子3Aを製造する製造
装置7は、前記平行ガラス基板6を積層する保持基板7
01と、前記保持基板1の一辺と接続されており、前記
保持基板1に対する角度θの調節が可能な角度調整基板
702と、前記角度調整基板2の前記保持基板1に対す
る角度θを微調整する角度微調整機構703と、前記角
度微調整機構703と前記角度調整基板702を連結す
る心棒704と、前記心棒704の突出の度合いにより
前記角度調整基板702の角度を変化させる心棒案内溝
705と、前記保持基板1上に積層された平行ガラス基
板を横方向から保持する第1押圧パッド706と、前記
第1押圧パッド706の調整をする第1押圧グリップ7
07と、前記保持基板1上に積層された平行ガラス基板
を上から保持する第2押圧パッド708と、前記第2押
圧パッド708を調整する第2押圧グリップ709と、
前記第1押圧パッド706及び前記第2押圧パッド70
8を押し出して平行ガラス基板を押圧するための押圧用
バネ710,711により構成される。前記角度微調整
機構703は、マイクロメータのようなものであり、前
記角度調整基板702の前記保持基板701に対する角
度θを高精度で調整できるものである。
【0058】図4は本実施例1の光学素子の作製方法を
説明するための模式図である。
【0059】以下、本実施例1の光学素子3Aの製造方
法について説明する。
【0060】まず、図4(a)に示すように、前記角度
微調整機構703により、前記角度調整基板702の前
記保持基板701に対する角度θを微調整した後、前記
保持基板701上に平行ガラス基板6を所定の枚数だけ
積層する。このとき、前記第1押圧パッド706及び前
記第2押圧パッド708は、前記平行ガラス基板6を積
層しやすいように、前記保持基板701から遠ざけてお
く。
【0061】次に、図4(b)に示すように、第1押圧
用グリップ707及び第2押圧用グリップ709を操作
して、前記押圧バネ710,711に押さえられた前記
第1押圧パッド706及び第2押圧パッド708によ
り、前記保持基板701上に積層した平行ガラス基板6
を隙間がなく、また前記階段幅dが等間隔になるように
保持する。その後、前記平行ガラス基板の側面に光学接
着剤8を塗布して、各平行ガラス基板同士を一体的に固
定することにより、前記光学素子3Aを作製することが
できる。
【0062】このとき、前記角度微調整機構703によ
り、前記角度調整基板702の前記保持基板701に対
する角度θを調節することにより、任意の階段幅dを有
する光学素子3Aを容易に作製することができる。
【0063】以上説明したように、本実施例1によれ
ば、従来の光フィルタに比べて極めて自由度のある帯域
通過特性を有する光フィルタを実現できる。また、干渉
する位置が波長によって変化するので、波長に応じて出
力ポートを変える、いわゆる分波機能が実現できる。
【0064】また、前記光学素子3を入射光束に対して
傾ければ光路長が変化するので波長可変ができる。ただ
しこの時は、光学素子3の両端面に無反射コートを施す
か、あるいは両端面に斜め研磨を施して、入射光束及び
透過光束が反射しないようにする必要がある。
【0065】また、前記光学素子3Aを構成する平行ガ
ラス基板6は等方的な光学媒質であるため、偏波無依存
の光フィルタを実現することができる。なお、本実施例
1では、前記光学素子を構成する平行ガラス基板6とし
て石英ガラスを用いたがこれに限定されるものではな
く、例えば、ホウケイ酸ガラス、フッ化物ガラス、BK
7、TAF3、サファイア等の光学ガラス材料や、プラ
スチック材料、あるいは高分子材料等を用いても良い。
【0066】また、本実施例1の光フィルタでは、前記
第1凸レンズ2及び第2凸レンズ4として球面レンズを
用いたが、これに限らず非球面レンズであってもよい。
また、前記第1凸レンズ2、第2凸レンズ4としては、
石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、フッ化物ガラス、BK
7、TAF3等の光学ガラス製のものや、プラスチック
製のもの、あるいは高分子製のものが用いることができ
る。
【0067】また、本実施例1の光フィルタでは、前記
入力用光ファイバ1及び出力用光ファイバ5A,5B,
5Cとして単一モードファイバを用いたが、これに限ら
ず、分散シフトファイバ、あるいは偏波保持ファイバ等
であってもよい。
【0068】また、前記光学素子3の製造は、特別な光
学材料や作製技術を必要としないため、製造コストを大
幅に削減することができる。
【0069】また、本実施例1の光フィルタでは、前記
光学素子3の階段の高さ、すなわち平行ガラス基板6の
厚さΔLが光軸方向に等間隔に変化しているとしたが、
これに限定されるものではなく間隔が不均一であっても
よい。このようにすると、矩形状の急峻な立ち上がり立
ち下がり特性を保ったまま、通過帯域内において群遅延
量が増加あるいは減少する、いわゆるチャーピング特性
を実現することができる。
【0070】(実施例2)図5は、本発明による実施例
2の光フィルタの概略構成を示す模式図であり、9は微
調整台、901はX軸調整機構、902はY軸調整機
構、903はZ軸調整機構、904はXZ面内回転機構
である。
【0071】本実施例2の光フィルタの基本的な構成は
前記実施例1で説明したものであるためその説明は省略
する。
【0072】本実施例2の光フィルタと前記実施例1の
光フィルタとの異なる点は、図5に示すように、前記光
学素子3の平行光線に対する位置を微調整する微調整台
9を設けた点である。
【0073】前記微調整台9は、互いに直交するX軸、
Y軸、Z軸の3軸方向のそれぞれに前記光学素子3を移
動させる並進機構であるX軸調整機構901、Y軸調整
機構902、及びZ軸調整機構903を備えるととも
に、例えば、前記X軸及びZ軸を含む平面内で前記光学
素子3を回転させるXZ面内回転機構904を備えてい
る。
【0074】本実施例2の光フィルタの動作については
前記実施例1と同様なので、その説明は省略する。
【0075】本実施例2の光フィルタでは、前記光学素
子3を微調整台9に固定することにより、前記光フィル
タを所定の場所に設置したあとに、前記X軸調整機構9
01、前記Y軸調整機構902、前記Z軸調整機構90
3、及び前記XZ面内回転機構904により、前記光学
素子3を平行光線中の最適な位置に調整することが可能
である。その結果、光フィルタ特性を最適な値に微調整
することができる。
【0076】以上説明したように、本実施例2によれ
ば、前記実施例1と同様に、極めて自由度の高い帯域通
過特性を持ち、信頼性の高い光フィルタを安価で製造す
ることができる。
【0077】また、前記微調整台9により前記光学素子
3の平行光線に対する位置を微調整することができるた
め、前記実施例1に比べ、光フィルタ特性を最適な値に
することができる。
【0078】(実施例3)図6は、本発明による実施例
3の光フィルタの概略構成を示す模式図であり、10は
共通支持部材、10Aは入力側支持部、10Bは光学素
子支持部、10Cは出力側支持部である。
【0079】本実施例3の光フィルタの基本的な構成は
前記実施例1の光フィルタと同様であるため、その説明
を省略する。
【0080】本実施例3の光フィルタと前記実施例1の
光フィルタとの異なる点は、図6に示すように、前記入
力用光ファイバ1及び第1凸レンズ2を支持する入力側
支持部10A、前記光学素子3を支持する光学素子支持
部材10B、前記第2凸レンズ4及び出力用光ファイバ
5を支持する出力側支持部材10Cを有する共通支持部
材10により、前記入力用光ファイバ1、第1凸レンズ
2、光学素子3、第2凸レンズ4、出力用光ファイバ5
A,5B,5Cを一体的に保持している点である。前記
共通支持部材10は、剛性のあるものとして、例えば、
インバー、ステンレス等を用いる。
【0081】前記実施例1で説明した光フィルタにおい
ても、図示はしていないが、前記入力用光ファイバ1、
第1凸レンズ2、光学素子3、第2凸レンズ4、及び出
力用光ファイバ5A,5B,5Cはそれぞれ設置用の基
板等に支持されており、それぞれの相対的な位置がずれ
ないようになっている。しかしながら、例えば、前記光
フィルタを前記各構成要素毎にそれぞれ別の支持部材で
支持した場合、使用環境における温度変化あるいは機械
的振動などにより、それぞれの相対的な位置がずれやす
い。各構成要素の相対的な位置がずれることにより、光
軸の不一致や、前記出力用光ファイバへ光信号が出力さ
れない等、動作が不安定になるという問題が出てくる。
【0082】本実施例3の光フィルタでは、前記共通支
持部材10を用いて、前記入力用光ファイバ1及び第1
凸レンズ2を前記入力側支持部10Aで支持し、前記光
学素子3を前記光学素子支持部10Bで支持し、前記第
2凸レンズ4及び前記出力用光ファイバ5を前記出力側
支持部10Cで支持することにより、前記入力用光ファ
イバ1、第1凸レンズ2、光学素子3、第2凸レンズ
4、出力用光ファイバ5が一体的に保持される。そのた
め、前記光フィルタの設置後の温度変化や機械的振動に
対して強く、それぞれの相対的な位置関係がずれないよ
うにすることができ、前記光フィルタを安定に動作させ
ることができる。また、前記光学素子支持部10Bに
は、前記実施例2で説明した微調整台9を有する光学素
子3を固定しても構わない。
【0083】以上説明したように、本実施例3によれ
ば、前記実施例1と同様に、極めて自由度の高い帯域通
過特性を持ち、信頼性の高い光フィルタを安価で製造す
ることができる。
【0084】また、前記光フィルタを構成する各構成要
素を共通の支持部材で一体的に支持することにより、動
作の安定した光フィルタを得ることができる。
【0085】また、本実施例3では、前記入力側支持部
10A、光学素子支持部10B、出力側支持部10Cを
介して一体的に支持する構成になっているが、これに限
らず、各構成要素が一体的に支持されていればどのよう
な構成であってもよい。
【0086】(実施例4)図7は、本発明による実施例
4の光フィルタに用いる光学素子の製造方法を説明する
ための模式図であり、3Bは光学素子、11は精密金
型、12はノズル、13は溶融ガラスである。
【0087】前記実施例1乃至3で説明した光フィルタ
に用いる光学素子3は、前記実施例1で説明した平行ガ
ラス基板を複数枚張り合わせた積層型光学素子3Aに限
らず、一体物として製造することもできる。また、前記
実施例1で説明したような積層型光学素子3Aでは、前
記整列治具を用いた製造になるため、前記階段幅dが均
一である場合には製造が容易であるが、前記実施例1で
説明したような平坦な透過帯域特性を持つ光フィルタに
用いる光学素子を形成する場合には、前記階段幅dが均
一でないため製造が難しくなる。
【0088】本実施例4では、図7に沿って、前記光学
素子3を一体物として製造方法、特に精密金型11を用
いた射出成形による製造方法について説明する。
【0089】まず、図7(a)に示すような、所定の階
段幅dおよび階段の高さΔLの階段状の側面を持つ光学
素子用の型が複数個設けられた精密金型11を用意す
る。
【0090】このときの階段幅d及び階段の高さΔL、
ならびに段差の数は、所望の光学素子に合わせて設定す
れば良く、均一に設定されていても良いし、不等間隔で
あってもよい。
【0091】次に、図7(b)に示すように、例えば、
石英ガラスのような光学材料を溶融させた溶融ガラス1
3をノズル12から射出して前記精密金型11に流し込
んでいく。その後、前記溶融ガラス13を硬化さて、前
記精密金型11から取り出すことにより所望の階段状の
段差が設けられた光学素子3Bが得られる。
【0092】以上説明したように、所定の段差を有する
光学素子用の型が複数個設けられた精密金型11を用い
ることにより、前記段差の精度が良い光学素子3Bを一
度に複数個製造することができる。そのため、前記光学
素子の製造コストを低減させた低価格な光フィルタを実
現することができる。
【0093】また、前記光学素子3Bを、前記精密金型
11を用いて一体物として製造するため、前記実施例1
で説明した積層型光学素子3Aよりも、階段幅および階
段の高さの設計自由度が高い光学素子を容易に製造する
ことができる。
【0094】なお、本実施例4では、溶融ガラスを射
出、硬化させて前記光学素子3Bを製造したが、これに
限らず、加工しやすく、量産性に向いた透明なプラスチ
ック材料を用いて前記光学素子3Bを製造しても良い。
【0095】(実施例5)図8は、本発明による実施例
5の光フィルタに用いる光学素子の製造方法を説明する
ための模式図であり、3Cは光学素子、14は方形状の
ガラス材、15は切削具である。
【0096】前記実施例4では、前記階段状の側面を持
つ光学素子を、精密金型を用いて一体物として製造する
方法について説明したが、前記精密金型を用いた場合は
溶融ガラスを流し込み硬化させて製造するため、硬化時
あるいは金型から取り外す時に生じる変形などにより、
前記光学素子の段差の精度が低くなる可能性がある。
【0097】本実施例5では、数値制御(NC)による
機械的な高精度切削加工により前記光学素子を製造する
方法について説明する。
【0098】まず、図8(a)に示すように、切削具1
5を用いて、方形状のガラス材14の一つの側面を、一
部分だけ残して階段の高さΔLに相当する深さ分だけ切
削する。
【0099】次に、図8(b)に示すように、前記切削
器15を、階段幅dに相当する距離だけずらして、前記
ガラス材14を再び階段の高さΔLに相当する深さ分だ
け切削する。
【0100】以下、これを繰り返して行うことで、図8
(c)に示したような、階段状の段差が形成された光学
素子3Cが得られる。
【0101】このとき、図8における紙面の法線方向に
長く伸びる方形状のガラス材14を用いて、前記手順で
階段状の段差を形成した後、前記ガラス材14を適当な
大きさに切断すれば、複数個の前記光学素子3Cを一度
に製造することができる。
【0102】また、所望する光学素子の階段の高さΔL
及び階段幅d、前記ガラス材の大きさ等のデータをコン
ピュータ等に入力しておき、その入力データに基づき前
記切削具15を制御して前記ガラス材14を切削してい
くことによリ、高精度の階段状の側面を持つ光学素子3
Cを製造することができる。
【0103】また、コンピュータ等に予め入力されたデ
ータに基づき前記切削具15の制御を行うので、前記実
施例4と同様に、平坦な帯域通過特性を持つ光フィルタ
に用いる光学素子のように、階段幅が不等間隔な光学素
子も容易に製造することができる。
【0104】以上説明したように、本実施例5によれ
ば、数値制御による機械的切削加工で前記光学素子を製
造することにより、前記光学素子の製造コストを削減
し、低価格の光フィルタを実現することができる。
【0105】また、前記実施例4に比べ、高精度の段差
を有する光学素子を製造することができる。
【0106】(実施例6)図9は、本発明による実施例
6の光フィルタに用いる光学素子の製造方法を説明する
ための模式図であり、3Dは光学素子、16はガラス
材、17はフォトレジスト、18はフォトマスクであ
る。
【0107】本実施例6では、微細加工技術を用いた光
学素子の製造方法について説明する。
【0108】まず、図9(a)に示すように、三角柱状
のガラス材16の段差を形成する面に、例えば、ネガ型
のフォトレジスト17を塗布した後、フォトマスク18
で覆い、上部から光を照射する。その後、フォトマスク
18をはずして、前記フォトレジスト17の不要な部
分、すなわち光が照射されなかった部分を除去する。
【0109】次に、図9(b)に示すように、前記ガラ
ス材16上に残ったフォトレジスト17をマスクにし
て、例えば、反応性イオンエッチング(RIE)により
前記ガラス材16をエッチングする。
【0110】その後、前記ガラス材16上のフォトレジ
スト17を除去することにより、階段状の段差部を有す
る光学素子3Dが得られる。
【0111】本実施例6のように、フォトリソグラフィ
ーと反応性イオンエッチング(RIE)による微細加工
技術を用いることにより、高さの等しい階段状の段差
を、ナノメートル単位の極めて高精度に製造することが
できる。すなわち、階段の高さΔLの誤差を大幅に低減
することができる。その結果、より一層高性能な光フィ
ルタ特性を実現することができる。本実施例6に示した
ような製作法は従来技術にはまったく示されていない。
【0112】本実施例6では、階段がフォトリソグラフ
ィー及び反応性イオンエッチング(RIE)により製作
するとしたが、化学的エッチングあるいは電子線の照射
によるエッチング加工などにより作成しても良い。
【0113】(実施例7)図10乃至図12は、本発明
による実施例7の光合分波器の概略構成を示す模式図で
あり、図10は光合分波器の概略構成を示す斜視図、図
11は図10に示す光学素子の拡大斜視図、図12は図
10に示す支持部材の斜視図である。
【0114】図10乃至図12において、1は入力用光
ファイバ、3は光学素子、5は出力用光ファイバ(例え
ば4心光ファイバ)、20は支持部材、21は入力用フ
ァイバコリメータ、22は出力用ファイバコリメータ、
23はV溝、24は矩形溝、25は押さえ板である。
【0115】本実施例7の光合分波器は、図10に示す
ように、光信号を入力する入力用光ファイバ1と、前記
入力用光ファイバ1から入力される光信号を平行光線に
変換する凸レンズ(図示しない)が設けられた入力用フ
ァイバコリメータ21と、前記入力用ファイバコリメー
タ21により平行光線に変換された光信号が透過する光
学素子3と、前記光学素子3を透過した平行光線を集光
する凸レンズ(図示しない)が設けられた出力用ファイ
バコリメータ22と、前記出力用ファイバコリメータ2
2で集光された光信号を出力する出力用光ファイバ5
と、前記光学素子3、前記入力用ファイバコリメータ2
1、及び前記出力用ファイバコリメータ22を支持する
支持部材20により構成されている。
【0116】前記光学素子3は、図11に示すように、
所定の階段幅d及び階段の高さΔLの階段状の側面を持
つ。前記階段幅d及び階段の高さΔLは、所望の特性に
合わせて設定すればよく、全て等間隔であっても良い
し、不等間隔であっても良い。
【0117】また、前記支持部材20は、図12に示す
ように、前記入力用ファイバコリメータ21及び前記出
力用ファイバコリメータ22を収容するV溝23が形成
されている、前記V溝23は、精密金型等を用いて形成
され、各溝の位置や形状が高精度なものであり、前記入
力用ファイバコリメータ21及び前記出力用ファイバコ
リメータ22を前記V溝23にセットし、押さえ板25
で押さえるだけで光軸合わせを無調整で行うことができ
る。また、前記支持部材20には、前記光学素子3を収
容する矩形溝24も形成されており、前記光学素子3を
前記矩形溝24に収容するだけで光軸合わせが無調整で
行われる。
【0118】本実施例7の光合分波器に用いられる前記
光学素子3及び前記支持部材20は、例えば、鋳物製の
精密金型を用いた射出成形により製造されるものであ
り、以下、前記光学素子3及び前記支持部材20の製造
方法について説明する。
【0119】図13は、本実施例7の光合分波器に用い
る光学素子の製造方法を説明するための模式図である。
【0120】本実施例7の前記光学素子3を製造するに
は、まず、図13(a)に示すように、所定の階段幅d
及び階段の高さΔLの階段状の側面を持つ光学素子用の
鋳型が複数個設けられた精密金型11を用意する。前記
精密金型11は、例えば、鋳物製の精密金型であり、前
記光学素子3の階段幅d及び高さΔLの精度の高い金型
である。また、このときの階段幅d及び階段の高さΔ
L、ならびに段差の数は、所望の光学素子3の特性に合
わせて設定すればよく、例えば、前記階段幅dは等間隔
に設定されていてもよいし、不等間隔であってもよい。
【0121】次に、図13(b)に示すように、例え
ば、石英ガラスのような光学材料を溶融させた溶融ガラ
ス13をノズル12から射出して前記精密金型11に流
し込んでいく。その際、前記精密金型11の内面に、油
を主成分とする離型剤を予め塗布しておくことは言うま
でもない。
【0122】その後、前記精密金型11に流し込んだ前
記溶融ガラス13を硬化させて、図13(c)に示すよ
うに、前記精密金型11から取り出すことにより所望の
階段状の段差が設けられた光学素子3を得ることができ
る。
【0123】図14は、本実施例7の光合分波器に用い
る支持部材の製造方法を説明するための模式図である。
図14において、30は精密金型、31は逆V字陵、3
2は方形突起である。
【0124】本実施例7の前記支持部材20を製造する
には、まず、図14に示すような、断面が逆V字の逆V
字陵31と方形突起32が設けられた精密金型30を用
意する。前記精密金型30は、例えば、鋳物製の精密金
型であり、前記逆V字陵31と方形突起32の位置と形
状の精度が非常に高いものである。
【0125】次に、例えば、石英ガラスのような光学材
料を溶融させた溶融ガラス13をノズル12から射出し
て前記精密金型30に流し込んでいく、その後、前記溶
融ガラス13を硬化させて、前記精密金型30から取り
出すことにより、図12に示したような高精度のV溝2
3が設けられた支持部材20を得ることができる。
【0126】なお、本実施例7では、溶融ガラスを射
出、硬化させて前記光学素子3及び前記支持部材30を
製造するとしたが、これに限定されず、加工しやすく、
量産性に向いた、例えば、エポキシ系樹脂やポリイミド
系樹脂などの透明なプラスチック材料を用いてもよい。
【0127】以上のような手順で製造した前記光学素子
3を前記精密金型20の矩形溝24に設置して固定し、
前記V溝23の一方に、凸レンズが設けられた入力用フ
ァイバコリメータ21を収容し、もう一方のV溝23に
出力用ファイバコリメータ22を収納し、前記入力用フ
ァイバコリメータ21及び前記出力用ファイバコリメー
タ22を前記押さえ板25で押さえて固定することによ
り、図10に示したような光合分波器を得ることができ
る。
【0128】前記光合分波器では、前記支持部材20の
製造に、高精度の精密金型30を用いることにより、前
記V溝23と矩形溝24の形状及び位置の精度が高い。
そのため、前記入力用ファイバコリメータ21、出力用
ファイバコリメータ22、及び光学素子3の光学的な位
置合わせをすることなく設置することが可能となり、前
記光合分波器の製造が容易になる。
【0129】以上説明したように、所定の階段状の鋳型
を設けた精密金型11及び逆V字陵31と方形突起32
を設けた精密金型30を用いることにより、高精度な階
段状の段差を有する前記光学素子3及び高精度のV溝2
3が設けられた前記支持部材20を一度に複数個製造す
ることができる。そのため、前記光学素子3及び前記支
持部材20の製造コストを低減させ、低価格な光合分波
器を実現することができる。また、小型の光合分波器を
実現することができる。
【0130】(実施例8)図15は、本発明による実施
例8の光合分波器に用いる支持部材付き光学素子の概略
構成を示す模式図であり、図16は、図15に示す支持
部材付き光学素子43の製造方法を説明するための模式
図である。
【0131】本実施例8の光合分波器は、前記実施例7
の光合分波器と同様の構成であるため、その詳細な説明
は省略する。
【0132】前記実施例7の光合分波器は、前記光学素
子3と前記支持部材20をそれぞれ別の精密金型により
製造し、前記支持部材20の矩形溝24に前記光学素子
3を設置し、固定したが、本実施例8の光合分波器で
は、図15に示すように、前記光学素子3と前記支持部
材20が一体物で構成された支持部材付き光学素子43
を製造し、前記支持部材付き光学素子43に形成された
高精度のV溝23に、前記実施例7で説明した前記入力
用ファイバコリメータ21及び前記出力用ファイバコリ
メータ22を収容し、前記押さえ板25で押さえること
により、前記入力用ファイバコリメータ21、前記出力
用ファイバコリメータ22、及び前記光学素子3の光学
的な位置合わせをすることなく設置することが可能とな
る。
【0133】本実施例8の光合分波器に用いられる前記
支持部材付き光学素子43は、前記実施例7の光学素子
3及び前記支持部材20と同様で、例えば、鋳物製の精
密金型を用いた射出成形により製造されるものであり、
以下、前記支持部材付き光学素子43の製造方法につい
て簡単に説明する。
【0134】図16は、本実施例8の光合分波器に用い
る支持部材付き光学素子の製造方法を説明するための模
式図である。
【0135】本実施例8の光合分波器に用いる支持部材
付き光学素子43を製造するには、まず、図16に示す
ように、前記支持部材部分のV溝23を形成するための
逆V字陵41と、前記光学素子3を形成するための光学
素子用階段溝42を有する精密金型40を準備する。前
記逆V字陵41及び光学素子用階段溝42は、収容する
ファイバコリメータとの光学的な位置関係、所望の光学
素子の特性に基づいて予め高精度に設計されている。
【0136】図16に示したような精密金型40に、透
明な光学材料を流し込んで硬化させた後、前記硬化した
光学材料を前記精密金型40から取り出すと、図15に
示したような支持部材付き光学素子43を得ることがで
きる。前記光学材料としては、例えば、エポキシ系樹脂
やポリイミド系樹脂を用いる。また、製造工程は前記実
施例7で詳しく説明した通りで、重複するのでここでは
説明を省略する。
【0137】なお、本実施例8では、加工が容易で、量
産性に向いた透明なプラスチップ材料を射出、硬化させ
て前記光合分波器を製造するとしたが、これに限定され
ず、溶融ガラスを射出、硬化させて前記光合分波器を製
造してもよい。
【0138】前記実施例7では、階段状の側面を有する
光学素子3と、高精度のV溝23を有する支持部材20
は別々の金型を用いて製造するとしたが、本実施例8で
は、同一金型で一度に両者を製造するため、前記光学素
子3及び前記支持部材20の製造コストをさらに低減さ
せることができる。これにより、一層低価格で一層小型
な光合分波器を実現することができる。
【0139】以上、本発明を、前記実施例に基づき具体
的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変
更可能であることはもちろんである。
【0140】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。 (1)光フィルタの通過域の狭帯域化ができる。 (2)光フィルタを偏波無依存にすることができる。 (3)光フィルタの信頼性を向上させることができる。 (4)光フィルタを安価で製造することができる。 (5)光合分波器を安価で製造することができる。 (6)光合分波器を小型にすることができる。 (7)光合分波器の無調整組み立てができる。 (8)光合分波器を偏波無依存にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例1の光フィルタの概略構成
を示す模式図である。
【図2】本実施例1の光フィルタに用いる光学素子の概
略構成を示す模式図である。
【図3】本実施例1の光フィルタに用いる光学素子の製
造装置の概略構成を示す模式図である。
【図4】本実施例1の光学素子の製造方法を説明するた
めの模式図である。
【図5】本発明による実施例2の光フィルタの概略構成
を示す模式図である。
【図6】本発明による実施例3の光フィルタの概略構成
を示す模式図である。
【図7】本発明による実施例4の光フィルタに用いる光
学素子の製造方法を説明するための模式図である。
【図8】本発明による実施例5の光フィルタに用いる光
学素子の製造方法を説明するための模式図である。
【図9】本発明による実施例6の光フィルタに用いる光
学素子の製造方法を説明するための模式図である。
【図10】本発明による実施例7の光合分波器の概略構
成を示す模式図である。
【図11】図10に示す光学素子の拡大図である。
【図12】図10に示す支持部材の概略構成を示す模式
図である。
【図13】本実施例7の光合分波器に用いる光学素子の
製造方法を説明するための模式図である。
【図14】本実施例7の光合分波器に用いる支持部材の
製造方法を説明するための模式図である。
【図15】本発明による実施例8の光合分波器に用いる
支持部材付き光学素子の概略構成を示す模式図である。
【図16】本実施例8の支持部材付き光学素子の製造方
法を説明するための模式図である。
【図17】従来技術の光合分波器の概略構成を示す模式
図である。
【符号の説明】
1…入力用光ファイバ 2…第1凸レン
ズ 3…光学素子 3A…積層型光
学素子 3B,3C,3D…一体型光学素子 4…第2凸レン
ズ 5A,5B,5C…出力用光ファイバ 6…平行ガラス
基板 7…整列治具 701…保持基
板 702…角度調整基板 703…角度微
調整機構 704…心棒 705…心棒案
内溝 706…第1押圧パッド 707…第1押
圧グリップ 708…第2押圧パッド 709…第2押
圧グリップ 710,711…押圧用バネ 8…光学接着剤 9…微調整台 901…X軸調
整機構 902…Y軸調整機構 903…Z軸調
整機構 904…XZ面内回転機構 10…共通支持
部材 10A…入力側支持部 10B…光学素
子支持部 10C…出力側支持部 11…精密金型 12…ノズル 13…溶融ガラ
ス 14…ガラス材 15…切削具 16…ガラス材 17…フォトレ
ジスト 18…フォトマスク 20…支持部材 21…入力用ファイバコリメータ 22…出力用フ
ァイバコリメータ 23…V溝 24…矩形溝 25…押さえ板 30…精密金型 31…逆V字陵 32…方形突起 40…精密金型 41…逆V字陵 42…光学素子用階段溝 43…支持部材
付き光学素子 50…石英ガラス基板 51…光ファイ
バ 52…レンズ 53…支持部材 54…レーザ溶接部 55…干渉膜
(誘電体多層膜)フィルタ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1本の入力用光ファイバと、
    前記入力用光ファイバから放射される前記入力光を平行
    光線に変換する第1凸レンズと、前記平行光線が透過す
    る光学素子と、前記光学素子を透過した平行光線を集光
    する第2凸レンズと、前記第2凸レンズで集光された光
    を出力する少なくとも1本の出力用光ファイバとからな
    る光フィルタであって、前記光学素子は、前記平行光線
    の伝播方向と垂直な方向に少なくとも1つ以上の段差を
    有する階段状の側面を持ち、前記平行光線の入射する位
    置によって前記平行光線が透過する光学長が異なること
    を特徴とする光フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記光学素子は、互いに直交する3軸方
    向のそれぞれに前記光学素子を移動させる調整機構と、
    互いに直交する2軸を含む平面内で前記光学素子を回転
    させる面内回転機構とを備える微調整台に固定されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の光フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記入力用光ファイバ、前記第1凸レン
    ズ、前記光学素子、前記第2凸レンズ、及び前記出力用
    光ファイバが共通の支持部材により連結されていること
    を特徴とする請求項1または2に記載の光フィルタ。
  4. 【請求項4】 少なくとも1本の入力用光ファイバと、
    前記入力用光ファイバから放射される前記入力光を平行
    光線に変換する第1凸レンズと、前記平行光線が透過す
    る光学素子と、前記光学素子を透過した平行光線を集光
    する第2凸レンズと、前記第2凸レンズで集光された光
    を出力する少なくとも1本の出力用光ファイバとからな
    る光合分波器であって、前記光学素子は、前記平行光線
    の伝播方向と垂直な方向に少なくとも1つ以上の段差を
    有する階段状の側面を持ち、かつ、前記平行光線の入射
    する位置によって前記平行光線が透過する光学長が異な
    るもので、前記第1凸レンズ、前記第2凸レンズ、前記
    入力用光ファイバ、及び前記出力用光ファイバと共に、
    各要素を無調整で配置する収容溝を有する支持部材と一
    体になっていることを特徴とする光合分波器。
  5. 【請求項5】 前記光学素子、前記第1凸レンズ、及び
    前記第2凸レンズと前記支持部材は、同種の材料で一体
    に構成されることを特徴とする請求項4に記載の光合分
    波器。
  6. 【請求項6】 少なくとも1つ以上の段差を有する階段
    状の側面を持つ光学素子の製造方法であって、第1基板
    と、前記第1基板に対して所定の角度に設置される第2
    基板を有する整列治具の前記第1基板上に、平行ガラス
    基板を積層し、前記積層された平行ガラス基板を前記第
    2基板に押し当て、各平行ガラス基板の端部側面の角部
    の1辺を前記第2基板に接触させて、前記積層された平
    行ガラス基板を階段状に積層した状態で保持し、前記平
    行ガラス基板を光学接着剤で固定することを特徴とする
    光学素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 少なくとも1つ以上の段差を有する階段
    状の側面を持ち、かつ、前記平行光線の入射する位置に
    よって前記平行光線が透過する光学長が異なる、各要素
    を無調整で配置する収容溝を有する支持部材と一体にな
    っている光学素子の製造方法であって、所定の高さ及び
    幅を有する段差が階段状に設けられた精密金型を用意
    し、前記精密金型に溶融させた光学材料を注入し、前記
    溶融させた光学材料を前記精密金型内で硬化させること
    を特徴とする光学素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 少なくとも1つ以上の段差を有する階段
    状の側面を持つ光学素子の製造方法であって、方形状の
    光学媒質の一つの側面を、その一部を残して、数値制御
    された切削器により所定の深さだけ切削し、前記切削器
    を所定の幅だけ移動させ、前記切削された面をさらに所
    定の深さだけ切削し、前記手順を繰り返すことにより、
    階段状の側面を形成することを特徴とする光学素子の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 少なくとも1つ以上の段差を有する階段
    状の側面を持つ光学素子の製造方法であって、三角柱状
    の光学媒質の一つの側面に、所定の間隔でならんだ直線
    状のレジストを形成し、前記レジストをマスクとしたエ
    ッチング加工により、前記光学媒質の側面に階段状の段
    差を形成することを特徴とする光学素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 少なくとも1つ以上の段差を有する階
    段状の側面を持つ光学装置の製造方法であって、前記光
    学素子と支持部材を精密金型を用いて一度に製造するこ
    とを特徴とする光学装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 光学素子、第1凸レンズ及び第2凸レ
    ンズと支持部材を有する光合分波器の製造方法であっ
    て、前記光学素子、前記第1凸レンズ、及び前記第2凸
    レンズは、前記支持部材に設けられている所定の収容溝
    に配置することにより、無調整で光軸合わせを行うこと
    を特徴とする光合分波器の製造方法。
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