JP2001208327A - 廃プラスチック処理装置 - Google Patents

廃プラスチック処理装置

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JP2001208327A
JP2001208327A JP2000017148A JP2000017148A JP2001208327A JP 2001208327 A JP2001208327 A JP 2001208327A JP 2000017148 A JP2000017148 A JP 2000017148A JP 2000017148 A JP2000017148 A JP 2000017148A JP 2001208327 A JP2001208327 A JP 2001208327A
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plastic processing
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生成油を燃焼させてもNOx の放出を回避す
ることができるコンパクトな廃プラスチック処置装置を
提供すること。 【解決手段】 本発明の廃プラスチック処理装置10
は、燃焼ガスを発生させる燃焼バーナ11と、燃焼ガス
の熱を利用して所定の処理工程を実施すると共に、排ガ
スを排出する熱処理装置55、56、57と、排ガスを
燃焼させる排ガス燃焼装置12と、を備えている。排ガ
ス燃焼装置12の内部は、尿素水が吹きかけられるよう
になっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼ガスを発生さ
せる燃焼バーナと、燃焼ガスの熱を利用して所定の処理
工程を実施すると共に排ガスを排出する熱処理装置と、
排ガスを燃焼させる排ガス燃焼装置と、を備えた廃プラ
スチック処理装置に係り、とりわけ、NO x 対策に優れ
る廃プラスチック処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】廃プラスチック処理装置は、燃焼バーナ
によって発生させた燃焼ガスの熱を利用する種々の熱処
理装置を有している。熱処理装置としては、廃プラスチ
ックを脱塩処理する脱塩装置、脱塩装置で分離された塩
化水素リッチガスを燃焼させる脱塩ガス燃焼装置、脱塩
された廃プラスチックを熱分解する熱分解装置、熱分解
装置で得られた油分を生成する生成油加熱器、等があ
る。
【0003】各熱処理装置にて熱利用された燃焼ガス
は、排ガスとして排出され、排ガス燃焼装置にて燃焼さ
れ、大気に放出される。
【0004】近年、燃焼ガスとして、生成油加熱器で生
成された生成油を燃焼させて得られるガスを利用するこ
とが検討されている。しかしながら、廃プラスチック中
にABS樹脂やアクリル等が含まれる場合、生成油には
少なくないN分が含まれるため、生成油の燃焼によっ
て、NOx (窒素酸化物)が発生してしまう。NOx
大気に放出されることは、環境上、是非とも回避しなけ
ればならない。
【0005】NOx の放出を回避する方法としては、特
開平5−161822号等によって、最終排ガスのダク
ト中に無触媒脱硝装置を設置することが提案されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最終排
ガスのダクト中に無触媒脱硝装置を設置することは、廃
プラスチック処理装置の全体の大型化につながる。ま
た、このような無触媒脱硝装置は、メンテナンスが困難
である。さらに、コスト上の問題もある。
【0007】本発明は、このような点を考慮してなされ
たものであり、生成油を燃焼させてもNOx の放出を回
避することができると共に、大型化の必要がない廃プラ
スチック処置装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、燃焼ガスを発
生させる燃焼バーナと、燃焼ガスの熱を利用して所定の
処理工程を実施すると共に、排ガスを排出する熱処理装
置と、排ガスを燃焼させる排ガス燃焼装置と、を備え、
排ガス燃焼装置の内部は、尿素水が吹きかけられるよう
になっていることを特徴とする廃プラスチック処理装置
である。
【0009】本発明によれば、燃焼ガスの燃焼中に、尿
素水に含まれる尿素がNOx と反応してNOx をN2
還元するため、NOx の放出を効果的に回避することが
できる。
【0010】また本発明は、燃焼ガスを発生させる燃焼
バーナと、燃焼ガスの熱を利用して所定の処理工程を実
施すると共に、排ガスを排出する熱処理装置と、排ガス
を燃焼させる排ガス燃焼装置と、を備え、排ガス燃焼装
置の内部は、水蒸気が吹きかけられるようになっている
ことを特徴とする廃プラスチック処理装置である。
【0011】本発明によれば、燃焼ガスの燃焼中に、水
蒸気がNOx の生成を抑制するため、NOx の放出を効
果的に回避することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0013】図1は、本発明の第1の実施の形態による
廃プラスチック処理装置を示す構成概略図である。図1
に示すように、本発明の第1の実施の形態の廃プラスチ
ック処理装置10は、廃プラスチックが投入される破砕
機51と、破砕機51で破砕、細断された廃プラスチッ
ク材料が供給されるホッパー52及びスクリュー式脱塩
素装置(以下、脱塩素装置と略す)53とを備えている。
【0014】脱塩素装置53には、有機物回収タンク5
4が接続されており、脱塩素装置53からの塩素分が塩
化水素ガスとして有機物回収タンク54に送られるよう
になっている。有機物回収タンク54は、更に塩酸回収
塔55に接続されている。
【0015】また、脱塩素装置53には、一次分解装置
56が接続されており、脱塩素装置53において塩素分
を除去された溶融プラスチックが一次分解装置56に送
られるようになっている。
【0016】一次分解装置56には、二次分解装置59
が接続されており、一次分解装置56の熱分解残渣が二
次分解装置59に送られるようになっている。二次分解
装置59は、熱分解炉等の残渣排出機構を有し、残渣回
収槽60が接続されており、残渣回収槽60が二次分解
装置59の熱分解残渣を回収するようになっている。
【0017】一方、一次分解装置56及び二次分解装置
59は、冷却器63を介して、生成油回収塔57に接続
されており、一次分解装置56及び二次分解装置59で
発生する油ガスを冷却して生成油回収塔57に送るよう
になっている。生成油回収塔57には、各種の生成油回
収タンク58が設けられており、生成油を沸点範囲によ
って異なる油成分に分類(蒸留)できるようになってい
る。
【0018】一次分解装置56、生成油回収塔57及び
塩酸回収塔55は、更に排ガス燃焼装置12に接続され
ており、一次分解装置56、生成油回収塔57及び塩酸
回収塔55からの排ガスを処理できるようになってい
る。
【0019】一方、本実施の形態の廃プラスチック処理
装置10は、燃焼ガスを発生させる燃焼バーナ11を備
えている。前記の各熱処理装置、すなわち、脱塩素装置
53、塩酸回収塔55、一次分解装置56、二次分解装
置59及び生成油回収塔57は、燃焼バーナ11によっ
て発生した燃焼ガスの熱を利用するようになっている。
【0020】各熱処理装置にて熱利用された燃焼ガス
は、排ガスとして排出され、排ガス燃焼装置12にて燃
焼され、大気に放出されるようになっている。
【0021】本実施の形態の排ガス燃焼装置12は、図
2に示すように、尿素供給路22に連通する尿素吹込口
21を有しており、内部に尿素水が吹きかけられるよう
になっている。本実施の形態の場合、排ガス燃焼装置1
2は、排ガスを燃焼させるためのバーナ火炎を生成する
バーナ部12aを有しており、尿素水は、バーナ部12
aによって生成されるバーナ火炎の先端部近傍の位置に
吹きかけられるようになっている。
【0022】さらに本実施の形態の排ガス燃焼装置12
は、最終排ガスを排出する排出部12dを有しており、
排出部12dには、最終排ガスのNOx 量を測定するN
x測定器12mが設けられている。そして、尿素水の
吹きかけ量は、NOx 測定器12mの測定値によって制
御されるようになっている。
【0023】その他、本実施の形態の排ガス燃焼装置1
2は、図2に示すように、塩酸回収塔55から送られる
排ガスの導入孔15、一次分解装置56から送られる排
ガスの導入孔16、生成油回収塔57から送られる排ガ
ス及びバーナ火炎用空気の導入孔17、希釈空気を導入
するための希釈空気導入孔18等を有している。
【0024】次に、このような処理装置10の作用につ
いて説明する。
【0025】まず燃焼バーナ11によって、燃焼ガスが
発生する。この燃焼ガスは、各熱処理装置53、55、
56、57、59に熱源として送られる。
【0026】一方、廃プラスチックが破砕機51に投入
され、破砕機51で破砕、細断される。破砕、細断され
た廃プラスチック材料は、ホッパー52を経て脱塩素装
置53に送られ、脱塩素装置53において燃焼ガスの熱
を利用して、350℃付近に加熱処理される。この加熱
処理により、廃プラスチックに含まれるポリ塩化ビニル
成分から塩素が除去される。
【0027】脱塩素装置53で除去された塩素分は、塩
化水素ガスの形で、配管を経て有機物回収タンク54に
送られる。有機物回収タンク54は、塩化水素ガスに付
随して送られてくる無水フタル酸等の有機物成分を除
去、回収する。その後、塩化水素ガスは更に塩酸吸収塔
55に導かれ、燃焼ガスの熱を利用して水によって吸収
され塩酸として回収される。
【0028】一方、脱塩素装置53からの溶融プラスチ
ックは一次分解装置56に送られ、一次分解装置56に
おいて燃焼ガスの熱を利用して420℃付近まで加熱・
昇温される。これにより、溶融プラスチックは熱分解
し、油ガスを発生する。油ガスは冷却器63にて冷却さ
れ生成油回収塔57に導かれ、燃焼ガスの熱を利用して
沸点範囲の異なる油として分けられ、例えば、重油相
当、軽油相当、灯油相当としてそれぞれの生成油回収タ
ンク58に回収される。
【0029】一次分解装置56で分解されずに残る熱分
解残渣は、一次分解装置56から二次分解装置59に排
出される。二次分解装置59は、一次分解装置56の熱
分解残渣から更に燃焼ガスの熱を利用して油ガスを発生
させ、冷却器63を介して生成油回収塔57に送る。二
次分解装置59において残った固形分が、残渣として残
渣回収槽60に回収される。
【0030】残渣回収槽60に回収される最終的な熱分
解残渣は、低品位の石炭と同程度の燃焼カロリーを有す
る固形燃料として利用可能である。
【0031】生成油回収塔57で油として回収されなか
った低沸点のガス成分並びに一次分解装置56及び塩酸
回収塔55からの排ガスは、対応する各導入孔17、1
6、15を経て、排ガス燃焼装置12に導入される。
【0032】排ガス燃焼装置12は、各熱処理装置5
5、56、57から送られる排ガスを、バーナ部12a
によって生成されるバーナ火炎によって850℃以上の
高温で2秒間以上燃焼処理する。この時、尿素吹込口2
1から、バーナ火炎の先端部近傍の位置に尿素水が吹き
かけられる。
【0033】尿素水は、排ガス燃焼装置12内で以下の
ように反応して、まずアンモニアガスを発生する。
【0034】 CO(NH2 2 +H2 O → 2NH3 +CO2 そして、このアンモニアガスが、以下のような反応によ
って、排ガス中のNOxを還元させる。
【0035】 4NO+4NH3 +O2 → 4N2 +6H2 O これにより、排ガスの無害化を図ることができる。
【0036】本実施の形態での尿素水の吹きかけ量は、
排出部12dに設けられたNOx 測定器12mの測定値
によって制御される。NOx の測定値が高い場合には、
尿素水の吹きかけ量を増大させる。このため、常に適量
の尿素水を吹きかけることができる。
【0037】排ガス燃焼装置12からの最終排ガスは、
その後そのまま大気に放出される。もっとも、一次分解
装置56、二次分解装置59及び図示しない前処理段階
の乾燥機等の加熱源として利用された後で、大気に放出
されてもよい。特に、冬場などに尿素水供給路22を加
熱することは有効である。なぜなら、低温の尿素水は結
晶化し易いため、尿素水供給路22が閉塞するおそれが
あるからである。
【0038】以上のように、本実施の形態によれば、燃
焼排ガスの燃焼中に、尿素水に含まれる尿素がNOx
反応してNOx をN2 に還元するため、NOx の放出を
効果的に回避することができる。
【0039】また本実施の形態によれば、尿素水が、バ
ーナ部12aによって生成されるバーナ火炎の先端部近
傍に吹きかけられるため、NOx 還元反応を円滑かつ確
実にに進行させることが容易である。
【0040】また本実施の形態によれば、尿素水の吹き
かけ量を、NOx 測定器12mの測定値によって制御し
ているため、適量の尿素水を排ガス燃焼装置12に供給
することができる。
【0041】また本実施の形態によれば、廃プラスチッ
ク処理装置10が大型化することがなく、コスト上も有
利である。
【0042】次に、本発明の第2の実施の形態の廃プラ
スチック処理装置について、図3を用いて説明する。図
3は、第2の実施の形態の廃プラスチック処理装置の構
成概略図である。
【0043】図3に示すように、本実施の形態の廃プラ
スチック処理装置10は、排出部12dに、NOx 測定
器12mの代わりに最終排ガスの温度を測定する温度測
定器12tが設けられている他は、図1及び図2に示す
第1の実施の形態の廃プラスチック処理装置と略同様の
構成である。第2の実施の形態において、図1及び図2
に示す第1の実施の形態と同一の部分には同一の符号を
付して詳細な説明は省略する。
【0044】本実施の形態においては、最終排ガスの温
度が高い場合にはNOx の残存量が多いという関係を利
用して、最終排ガスの温度の測定値が高い場合には、尿
素水の吹きかけ量を増大させる。
【0045】本実施の形態によれば、温度測定器12t
の測定値を利用して、尿素水の吹きかけ量を適量に制御
することができる。
【0046】次に、本発明の第3の実施の形態の廃プラ
スチック処理装置について、図4及び図5を用いて説明
する。図4は、第3の実施の形態の廃プラスチック処理
装置の構成概略図である。図5は、図4の排ガス燃焼装
置を示す構成概略図である。
【0047】図4及び図5に示すように、本実施の形態
の排ガス燃焼装置12は、3つの筒状の蓄熱層12c
(気体の通過可能)と、蓄熱層12cの上部側に形成さ
れた高温維持領域12sと、を有する蓄熱式燃焼炉によ
って構成されている。各蓄熱部12cの下方側には、そ
れぞれ、排ガス導入孔15、16、17と、希釈空気導
入孔18と、排出部12dである排出管とが接続されて
いる。そして尿素供給路22に連通する尿素吹込口21
が、高温維持領域12sに対して設けられている。これ
により、高温維持領域12sの内部に尿素水が吹きかけ
られるようになっている。
【0048】その他の構成は、図1及び図2に示す第1
の実施の形態の廃プラスチック処理装置と略同様の構成
である。第2の実施の形態において、図1及び図2に示
す第1の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し
て詳細な説明は省略する。
【0049】本実施の形態においては、燃焼排ガスが高
温を維持している間に、尿素水に含まれる尿素がNOx
と反応してNOx をN2 に還元する。これにより、NO
x の放出を効果的に回避することができる。
【0050】なお、蓄熱式燃焼炉の形態は、本実施の形
態に限られない。例えば、中外炉工業株式会社によって
製造されている「回転式蓄熱脱臭装置」や「蓄熱式ダイ
オキシン分解装置」のような態様を採用してもよい。
【0051】次に、本発明の第4の実施の形態の廃プラ
スチック処理装置について、図6及び図7を用いて説明
する。図6は、第4の実施の形態の廃プラスチック処理
装置の構成概略図である。図7は、図5の排ガス燃焼装
置を示す構成概略図である。
【0052】図6及び図7に示すように、本実施の形態
の排ガス燃焼装置42は、尿素水供給路22及び尿素吹
込口21の代わりに、水蒸気供給路32及び水蒸気吹込
口31が設けられており、水蒸気の吹きかけ量がNOx
測定器12mの測定値によって制御される他は、図1及
び図2に示す第1の実施の形態の廃プラスチック処理装
置の排ガス燃焼装置12と略同様の構成である。第4の
実施の形態において、図1及び図2に示す第1の実施の
形態と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は
省略する。
【0053】本実施の形態の排ガス燃焼装置42は、各
熱処理装置55、56、57から送られる排ガスを、バ
ーナ部12aによって生成されるバーナ火炎によって8
50℃以上の高温で2秒間以上燃焼処理する。この時、
水素吹込口31から、バーナ火炎の先端部近傍の位置に
水蒸気が吹きかけられる。
【0054】水蒸気は、排ガス燃焼装置42内で排ガス
中のNOx 量を抑制する。この抑制原理については、日
本機械学会により昭和55年12月20日に発行された
「技術資料 燃焼に伴う環境汚染物質の生成機構と抑制
法」の第134頁〜第137頁に詳細に記載されてい
る。これにより、排ガスの無害化を図ることができる。
【0055】本実施の形態での水蒸気の吹きかけ量は、
排出部12dに設けられたNOx 測定器12mの測定値
によって制御される。NOx の測定値が高い場合には、
水蒸気の吹きかけ量を増大させる。このため、常に適量
の水蒸気を吹きかけることができる。
【0056】排ガス燃焼装置42からの最終排ガスは、
その後そのまま大気に放出される。もっとも、一次分解
装置56、二次分解装置59及び図示しない前処理段階
の乾燥機等の加熱源として利用された後で、大気に放出
されてもよい。特に、水蒸気を発生させて水蒸気供給路
32に供給することが有効である。
【0057】以上のように、本実施の形態によれば、燃
焼排ガスの燃焼中に、水蒸気がNO x の生成を抑制する
ため、NOx の放出を効果的に回避することができる。
【0058】また本実施の形態によれば、水蒸気が、バ
ーナ部12aによって生成されるバーナ火炎の先端部近
傍に吹きかけられるため、NOx 抑制作用を円滑かつ確
実にに進行させることが容易である。
【0059】また本実施の形態によれば、水蒸気の吹き
かけ量を、NOx 測定器12mの測定値によって制御し
ているため、常に適量の水蒸気を排ガス燃焼装置42に
供給することができる。
【0060】また本実施の形態によれば、廃プラスチッ
ク処理装置10が大型化することがなく、コスト上も有
利である。
【0061】次に、本発明の第5の実施の形態の廃プラ
スチック処理装置について、図8を用いて説明する。図
8は、第5の実施の形態の廃プラスチック処理装置の構
成概略図である。
【0062】図8に示すように、本実施の形態の廃プラ
スチック処理装置10は、排出部12dに、NOx 測定
器12mの代わりに最終排ガスの温度を測定する温度測
定器12tが設けられている他は、図6及び図7に示す
第4の実施の形態の廃プラスチック処理装置と略同様の
構成である。第5の実施の形態において、図6及び図7
に示す第4の実施の形態と同一の部分には同一の符号を
付して詳細な説明は省略する。
【0063】本実施の形態においては、最終排ガスの温
度が高い場合にはNOx の残存量が多いという関係を利
用して、温度の測定値が高い場合には、水蒸気の吹きか
け量を増大させる。
【0064】本実施の形態によれば、温度測定器12t
の測定値を利用して、水蒸気の吹きかけ量を適量に制御
することができる。
【0065】次に、本発明の第6の実施の形態の廃プラ
スチック処理装置について、図9及び図10を用いて説
明する。図9は、第6の実施の形態の廃プラスチック処
理装置を示す構成概略図である。図10は、図9の排ガ
ス燃焼装置を示す構成概略図である。
【0066】図9及び図10に示すように、本実施の形
態の排ガス燃焼装置42は、3つの筒状の蓄熱層12c
と、蓄熱層12cの上部側に形成された高温維持領域1
2sと、を有する蓄熱式燃焼炉によって構成されてい
る。各蓄熱部12cの下方側には、それぞれ、排ガス導
入孔15、16、17と、希釈空気導入孔18と、排出
部12dである排出管とが接続されている。そして水蒸
気供給路32に連通する水蒸気吹込口31が高温維持領
域12sに対して設けられている。これにより、高温維
持領域12sの内部に水蒸気が吹きかけられるようにな
っている。
【0067】その他の構成は、図6及び図7に示す第4
の実施の形態の廃プラスチック処理装置と略同様の構成
である。第6の実施の形態において、図6及び図7に示
す第4の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し
て詳細な説明は省略する。
【0068】本実施の形態においては、燃焼排ガスが高
温を維持している間に、水蒸気がNOx と反応してNO
x の生成を抑制する。これにより、NOx の放出を効果
的に回避することができる。
【0069】なお、以上の各実施の形態において、各熱
処理装置55、56、57と排ガス燃焼装置12、42
との間に、スクラバを設けることも可能である。また、
有機物回収タンク54の代わりに、塩化水素ガス(脱塩
ガス)を高温燃焼して無害化処理する脱塩ガス燃焼炉が
設けられてもよい。
【0070】また、各図において、排ガス燃焼装置1
2、42は縦向きに配置されているが、横向きに配置さ
れても構わない。
【0071】次に、本発明の第7の実施の形態の廃プラ
スチック処理装置について、図11を用いて説明する。
図11は、第7の実施の形態の廃プラスチック処理装置
の構成概略図である。
【0072】図11に示すように、本実施の形態の廃プ
ラスチック処理装置10は、生成油回収塔57によって
回収された重質油や中質油を燃料とするディーゼル発電
機80を備えている。そして、ディーゼル発電機80の
排ガスも、排ガス燃焼装置12に送られるようになって
いる。
【0073】その他の構成は、図1及び図2に示す第1
の実施の形態の廃プラスチック処理装置と略同様の構成
である。第7の実施の形態において、図1及び図2に示
す第1の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し
て詳細な説明は省略する。
【0074】本実施の形態によれば、ディーゼル発電機
80で発生する燃焼ガスの燃焼中に、尿素水に含まれる
尿素がNOx と反応してNOx をN2 に還元するため、
NO x の放出を効果的に回避することができる。この効
果は、ディーゼル発電機80と排ガス燃焼装置12のみ
を備え、廃プラスチック処理装置10としての他の要素
を有しないシステムにおいても、得られる。
【0075】このように、ディーゼル発電機80の排ガ
スを排ガス燃焼装置12に導入する態様は、前述の第2
及び第3の実施の形態にも適用可能である。
【0076】次に、本発明の第8の実施の形態の廃プラ
スチック処理装置について、図12を用いて説明する。
図12は、第8の実施の形態の廃プラスチック処理装置
の構成概略図である。
【0077】図12に示すように、本実施の形態の廃プ
ラスチック処理装置10は、生成油回収塔57によって
回収された重質油や中質油を燃料とするディーゼル発電
機80を備えている。そして、ディーゼル発電機80の
排ガスも、排ガス燃焼装置42に送られるようになって
いる。
【0078】その他の構成は、図6及び図7に示す第1
の実施の形態の廃プラスチック処理装置と略同様の構成
である。第8の実施の形態において、図6及び図7に示
す第1の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し
て詳細な説明は省略する。
【0079】本実施の形態によれば、ディーゼル発電機
80で発生する燃焼ガスの燃焼中に、水蒸気がNOx
生成を抑制するため、NOx の放出を効果的に回避する
ことができる。この効果は、ディーゼル発電機80と排
ガス燃焼装置42のみを備え、廃プラスチック処理装置
10としての他の要素を有しないシステムにおいても、
得られる。
【0080】このように、ディーゼル発電機80の排ガ
スを排ガス燃焼装置42に導入する態様は、前述の第4
及び第5の実施の形態にも適用可能である。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、燃焼ガスの燃焼中に、
尿素水に含まれる尿素がNOx と反応してNOx をN2
に還元するため、NOx の放出を効果的に回避すること
ができる。
【0082】あるいは、本発明によれば、燃焼ガスの燃
焼中に、水蒸気がNOx の生成を抑制するため、NOx
の放出を効果的に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による廃プラスチッ
ク処理装置を示す構成概略図。
【図2】図1の排ガス燃焼装置を示す構成概略図。
【図3】本発明の第2の実施の形態による廃プラスチッ
ク処理装置を示す構成概略図。
【図4】本発明の第3の実施の形態による廃プラスチッ
ク処理装置を示す構成概略図。
【図5】図4の排ガス燃焼装置を示す構成概略図。
【図6】本発明の第4の実施の形態による廃プラスチッ
ク処理装置を示す構成概略図。
【図7】図5の排ガス燃焼装置を示す構成概略図。
【図8】本発明の第5の実施の形態による廃プラスチッ
ク処理装置を示す構成概略図。
【図9】本発明の第6の実施の形態による廃プラスチッ
ク処理装置を示す構成概略図。
【図10】図9の排ガス燃焼装置を示す構成概略図。
【図11】本発明の第7の実施の形態による廃プラスチ
ック処理装置を示す構成概略図。
【図12】本発明の第8の実施の形態による廃プラスチ
ック処理装置を示す構成概略図。
【符号の説明】
10 廃プラスチック処理装置 11 燃焼バーナ 12、42 排ガス燃焼装置 12a バーナ部 12d 排出部 12c 蓄熱層 12s 高温維持領域 12m NOx 測定器 12t 温度測定器 15、16、17 導入孔 18 希釈空気導入孔 21 尿素水吸込口 22 尿素水供給路 31 水蒸気吸込口 32 水蒸気供給路 51 破砕機 52 ホッパー 53 脱塩素装置 54 有機物回収タンク 55 塩酸吸収塔 56 一次分解装置 57 生成油回収塔 58 生成油回収タンク 59 二次分解装置 60 残渣回収槽 80 ディーゼル発電機

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼ガスを発生させる燃焼バーナと、 燃焼ガスの熱を利用して所定の処理工程を実施すると共
    に、排ガスを排出する熱処理装置と、 排ガスを燃焼させる排ガス燃焼装置と、を備え、 排ガス燃焼装置の内部は、尿素水が吹きかけられるよう
    になっていることを特徴とする廃プラスチック処理装
    置。
  2. 【請求項2】排ガス燃焼装置は、排ガスを燃焼させるた
    めのバーナ火炎を生成するバーナ部を有しており、 尿素水は、バーナ部によって生成されるバーナ火炎の先
    端部に吹きかけられるようになっていることを特徴とす
    る請求項1に記載の廃プラスチック処理装置。
  3. 【請求項3】排ガス燃焼装置は、蓄熱層と、蓄熱層によ
    って形成された高温維持領域と、を有する蓄熱式燃焼炉
    によって構成されており、 尿素水は、高温維持領域に吹きかけられるようになって
    いることを特徴とする請求項1に記載の廃プラスチック
    処理装置。
  4. 【請求項4】排ガス燃焼装置は、最終排ガスを排出する
    排出部を有しており、 排出部には、最終排ガスのNOx 量を測定するNOx
    定器が設けられており、 尿素水の吹きかけ量は、NOx 測定器の測定値によって
    制御されるようになっていることを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれかに記載の廃プラスチック処理装置。
  5. 【請求項5】排ガス燃焼装置は、最終排ガスを排出する
    排出部を有しており、 排出部には、最終排ガスの温度を測定する温度測定器が
    設けられており、 尿素水の吹きかけ量は、温度測定器の測定値によって制
    御されるようになっていることを特徴とする請求項1乃
    至4のいずれかに記載の廃プラスチック処理装置。
  6. 【請求項6】尿素水は、尿素水供給路によって排ガス燃
    焼装置に供給され、 最終排ガスの熱は、尿素水供給路の加熱のために利用さ
    れることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載
    の廃プラスチック処理装置。
  7. 【請求項7】燃焼ガスを発生させる燃焼バーナと、 燃焼ガスの熱を利用して所定の処理工程を実施すると共
    に、排ガスを排出する熱処理装置と、 排ガスを燃焼させる排ガス燃焼装置と、を備え、 排ガス燃焼装置の内部は、水蒸気が吹きかけられるよう
    になっていることを特徴とする廃プラスチック処理装
    置。
  8. 【請求項8】排ガス燃焼装置は、排ガスを燃焼させるた
    めのバーナ火炎を生成するバーナ部を有しており、 水蒸気は、バーナ部によって生成されるバーナ火炎の先
    端部に吹きかけられるようになっていることを特徴とす
    る請求項7に記載の廃プラスチック処理装置。
  9. 【請求項9】排ガス燃焼装置は、蓄熱層と、蓄熱層によ
    って形成された高温維持領域と、を有する蓄熱式燃焼炉
    によって構成されており、 水蒸気は、高温維持領域に吹きかけられるようになって
    いることを特徴とする請求項7に記載の廃プラスチック
    処理装置。
  10. 【請求項10】排ガス燃焼装置は、最終排ガスを排出す
    る排出部を有しており、 排出部には、最終排ガスのNOx 量を測定するNOx
    定器が設けられており、 水蒸気の吹きかけ量は、NOx 測定器の測定値によって
    制御されるようになっていることを特徴とする請求項7
    乃至9のいずれかに記載の廃プラスチック処理装置。
  11. 【請求項11】排ガス燃焼装置は、最終排ガスを排出す
    る排出部を有しており、 排出部には、最終排ガスの温度を測定する温度測定器が
    設けられており、 水蒸気の吹きかけ量は、温度測定器の測定値によって制
    御されるようになっていることを特徴とする請求項7乃
    至10のいずれかに記載の廃プラスチック処理装置。
  12. 【請求項12】排ガス燃焼装置の内部に吹きかけられる
    水蒸気は、最終排ガスの熱を利用して生成されることを
    特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載の廃プラ
    スチック処理装置。
  13. 【請求項13】排ガス燃焼装置は、850℃以上の高温
    で排ガスを燃焼することを特徴とする請求項1乃至12
    のいずれかに記載の廃プラスチック処理装置。
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