JP2001200705A - ガスタービンの翼環組立方法 - Google Patents

ガスタービンの翼環組立方法

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JP2001200705A
JP2001200705A JP2000009034A JP2000009034A JP2001200705A JP 2001200705 A JP2001200705 A JP 2001200705A JP 2000009034 A JP2000009034 A JP 2000009034A JP 2000009034 A JP2000009034 A JP 2000009034A JP 2001200705 A JP2001200705 A JP 2001200705A
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blade ring
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Ryutaro Umagoe
龍太郎 馬越
Naoki Hagi
直樹 萩
Akihiko Shirata
明彦 白田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスタービン翼環組立方法に関し、タービン
中心軸を垂直にして、シール部品の挿入、組立てを容易
にする。 【解決手段】 1段静翼1Cが取付けられた1段翼環1
01、2段静翼2Cが取付いた2段翼環102はタービ
ン中心軸を垂直方向にして積み重ね方式により水平面で
組立てられる(図示省略)。組立済みの円環半翼環は上
半部と下半部とに分離され、下半部は吊上げ用治具15
を水平継手面に取付け、治具15により水平面から吊上
げて水平状態とし、車室ケーシング100に挿入する。
上半部は専用の吊上げ用治具15(図示省略)で吊上げ
て水平状態とし、下半部の上へ搬送し、水平継手面を接
合して組立てを完了する。シール部品の挿入、組立てが
容易となり、シール性能が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスタービンの翼環
組立方法に関し、タービンの中心軸を垂直にして積み重
ね方式により各段を組立てるようにし、シール部品の挿
入、組立てを容易にすると共に、余分の隙間を小さくし
てシール性能を向上させるようにした組立方法としたも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来のガスタービンの各段の組立てはガ
スタービン中心軸は水平として分割環、翼シュラウドを
周方向に順次スライドして組立てを行っており、このた
め周方向に移動するための隙間を確保するためにシール
部品の挿入が困難であり、シール挿入の作業にはかなり
の工数を要し、又、組込み精度にばらつきが生じ、結果
として冷却空気の洩れ量が多くなり、冷却性能が影響が
大で、何らかの対策が望まれていた。
【0003】図12はガスタービンの一般的な翼環と翼
の配置を示す図であり、1段〜3段部分を部分的に代表
して示した断面図である。図において、車室内部の周囲
には、それぞれ1段目の翼環101、2段目の翼環10
2、3段目の翼環103がそれぞれ円環状に配設されて
おり、各翼環101,102,103にはそれぞれ1段
静翼1C、2段静翼2C、3段静翼3Cが周方向に複数
枚取付けられている。又、静翼1Cと2Cとの間には動
翼1Sが、2Cと3Cとの間には動翼2Sが、それぞれ
配置され、ロータ周囲に複数枚取付けられて回転する構
成である。各翼環101,102,103の静翼1C,
2C,3C及び動翼1S,2S先端と対向する周囲に
は、それぞれ周方向に隣接するシュラウド間にシール板
を挿入し、冷却用空気が翼環内からガスパスに洩れるの
を防止している。
【0004】シール板は図中太線で示すようにシール板
110がそれぞれ各シュラウド間に溝を設け、溝内に挿
入することにより両端を支持し翼環内からガスパスへの
冷却空気の洩れを防止している。各シール板110の当
接部は、図8で後述するように、図8(a)のクロス形
のように組合せて配設している。このようなシール板1
10は軸方向には図示のように、それぞれ異なった傾斜
を有し、周方向には隣接する翼のシュラウド間に挿入し
て取付けるので、その作業は困難な作業となり、結果と
して取付け、組込み精度にばらつきが生じ、シール性能
の低下につながっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように従来のガ
スタービンの翼環と静翼の組立てにおいては、シール板
を翼環の周方向に順次組み込んでゆくにはスペースも狭
く困難な作業となり、組立精度にばらつきが生じ、結果
としてシール性能の低下につながっていた。
【0006】そこで本発明はガスタービンの各段の翼環
をタービン中心軸を垂直にして積み重ね方式により組立
て、その後吊上げてケーシング内に搬送し、ケーシング
内で水平に配置する方式とし、組立時のシール部品の挿
入も容易となり、余分な隙間も極力少くして精度良くシ
ール部品を組立てることのできるガスタービン翼環組立
方法を提供することを課題としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決するために次の(1)〜(6)の手段を提供する。
【0008】(1)複数段からなるガスタービン翼環
を、水平面においてタービン中心軸が垂直となるように
各段を順次上方へ積み重ねて組立て円環状に形成し、同
円環状に組立てられた翼環を上半部と下半部とに水平継
手面で分離し、前記下半部を水平面から吊上げてタービ
ン中心軸を水平状態としてケーシング内に搬送し同ケー
シング内に取付け、前記上半部を水平面から吊下げてタ
ービン中心軸を水平状態として前記下半部上面へ搬送
し、同下半部と上半部の水平継手面とを接続することを
特徴とするガスタービンの翼環組立方法。
【0009】(2)前記各段の翼環を水平面で組立てる
過程において、前記上半部、下半部には軸方向には所定
の溝内にシール板が挿入されると共に、周方向には半円
環状で連続したEシールを所定の溝内に挿入して組立て
ることを特徴とする(1)記載のガスタービン翼環組立
方法。
【0010】(3)前記シール板は軸方向には分割して
挿入され、各隣接する分割片の接続端同志は突き合わせ
接続されて組立てられることを特徴とする請求項2記載
のガスタービンの翼環組立方法。
【0011】(4)前記Eシールが挿入される翼環の分
割片は、下流側が他の分割片と共にボルト結合されて周
方向の接合面を密着せしめ、同分割片の上流側の他の分
割片との周方向の隙間にのみEシールが挿入されること
を特徴とする(2)記載のガスタービンの翼環組立方
法。
【0012】(5)前記各段の翼環を水平面で積み重ね
て組立てる際には、各段の翼環を支持するための円環状
に配置された組立用治具を用いることを特徴とする
(1)記載のガスタービンの翼環組立方法。
【0013】(6)前記治具は各段の翼環に対応して順
次上方へ積み重ねて設置されることを特徴とする(5)
記載のガスタービンの翼環組立方法。
【0014】本発明の(1)においては、各段の翼環は
水平面でタービン中心軸を垂直にして順次上方へ積み重
ねられて組立てられ、上半部と下半部を構成する。この
過程において各段のシール部品が容易に挿入し、組立て
られるのでシールの取付精度が向上し、シール性能が良
好となる。組立てられた下半部は吊上げられて中心軸を
水平状態としてケーシングに挿入し、上半部も同様に吊
上げて水平状態として下半部の上部へ搬送し、上,下半
部の水平継手面を接合して組立てを完成するので組立て
も容易となる。又、組立てを開放するときには、上記と
逆の手順で行えば容易に開放ができる。
【0015】本発明の(2)では、各段の翼環の組立て
の過程において、軸方向のシール板が取付けられるが、
この作業も水平面での作業であるので作業性が良くな
り、又、周方向にはEシールが取付けられ、作業性が良
いのでEシールは連続した半環状のシールとすることが
でき、切れ目のないシールとなってシール性能が向上す
る。
【0016】本発明の(3)では、シール板は突き合わ
せ接続により隣接するシール板と接触して配置されるの
でシール作業性が良くなると共に、シール板に溝等の加
工が不要となり、余分な隙間がなくなり、シール性能が
向上する。又、本発明の(4)では、Eシールが取付け
られる翼環の分割片が下流側をボルトで結合して下流側
の接合面を密着させて隙間をなくするようにし、上流側
にのみEシールを挿入し、熱伸びによる隙間をなくする
構成としたのでEシールの数を減少させ、組立てを簡略
化することができる。
【0017】本発明の(5)では、円環状の治具を配置
して、その上に各段の翼環を搭載して組立てるので、組
立てが精度良くなされ、又、センタリングも容易とな
り、更に、(6)の発明では、治具は上方に積み重ねて
行うので組立てがより一層容易となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて具体的に説明する。図1〜図3は本発
明の実施の一形態に係るガスタービンの翼環組立方法の
工程を示す図であり、図4〜図6は翼環の開放工程を示
す図である。まず、図1〜図3において、翼環の組立工
程について説明する。
【0019】まず、図1においては、1段と2段の翼環
を組立てる例で説明する。図1(a)において、円環状
の治具10を内側に、その外側に円環状の組立用台板1
1を配置する。これら治具10と組立用台板11の中心
はタービン中心軸から翼が配置される寸法に合わせる。
次に予め2段静翼2Cが組立られた2段翼環102を、
タービン中心軸が垂直となるように翼環の後方側を組立
用台板11の上に搭載し、静翼1Cの内側シュラウドの
部分をピン10aで支持し、静翼1Cを横向きに設置す
る。静翼1Cは治具10及び組立用台板11上で円形状
に複数の静翼が配置され、下半部と上半部すべてが円環
状に組立られる。
【0020】次に図1(b)において、治具10の上部
に同じ形状の治具13を重ねてボルトで固定し、組立兼
吊上げ用治具12のフランジ部で2段翼環102をボル
トで結合し、その上のフランジに1段静翼1Cが取付け
られた1段翼環101を搭載し、その後方側をボルトで
固定し、1段翼環101の静翼1Cの内側シュラウドを
治具13のピン13aで支持する。この状態では下半
部、上半部共、1段翼環101、2段翼環102の全翼
環が円環状に組み込まれ、中心位置を合わせるようにセ
ンタリングを行う。
【0021】次に、図2において、センタリング終了
後、円環状に組立られた翼環101,102を上半部と
下半部に分割する。まず、(c)は下半部を示し、下半
部の半円環状の水平継手面に図示のように吊上げ用治具
15をボルト結合して取付ける。次に(d)のように組
立兼吊上げ用治具12aを取り外す。なお、組立兼吊上
げ用治具は下半部が12a、上半部が12bと分割され
ている。一方、(e)は上半部を示し、半円環状の上半
部はクレーンにより組立兼吊上げ用治具13の個所を吊
上げる。吊上げた状態はタービン中心軸が水平状態とな
り静翼1C,2Cは正常な位置に保持される。
【0022】次に、図3(f)は図2(d)の次工程を
示し、図2(d)の状態から吊上げ治具15によりクレ
ーンを用いて吊上げる。この状態では、半円環状の下半
部はタービン中心軸が水平状態となり、翼環の円弧状部
分が下向きとなり、正常な取付位置が保持される。この
ままクレーンにより車室ケーシング100内に挿入し、
吊上げ治具15を取外し、半円環状の下半部がケーシン
グ100に組み込まれる。一方、上半部は、図2(e)
の状態から図3(g)に示すように、組立てられた下半
部の上部へ搬送され、そのまま下降させて水平継手面を
合わせ、位置調整をし、組立兼吊上げ用治具12bを取
り外す。
【0023】上記の図1〜図3に示すように、1段翼環
101と2段翼環102とが下半部と上半部とで水平面
でタービン中心軸を垂直にして積み重ね方式により組立
てられ、まず下半部を吊上げてタービン中心軸を水平状
態にして車室ケーシング100内に挿入し取付け、その
後、上半部を吊上げて下半部の上に組み込むようにした
ので、組立てが容易となり、後述するように、シール部
材の組み込み作業が容易となり、シール部材の正確な取
付けによりシールの洩れも少くなりシール性能が向上す
るものである。なお、図1〜図3の例では1段翼環と2
段翼環を組立てる例で説明したが、2段の翼環のみなら
ず、同様な手順で4段、又はそれ以上の翼環を組立て、
ケーシングに取付けることができる。
【0024】次に、図4〜図6によりタービン翼環を開
放する場合について、1段,2段翼環を例にして説明す
る。まず、図4(a)は組立てられた1段,2段翼環を
示し、タービン中心軸は水平で、車室ケーシング100
内に1段翼環101と2段翼環102が組み込まれてい
る。まず、上半部と下半部の水平継手面のボルトを外
し、両者を分離する。
【0025】次に、(b)において、上半部に組立兼吊
上げ用治具12bを取付け、この治具12bでクレーン
により上半部をそのまま吊上げ、(c)のように治具1
0,13、組立用台板11が設置されている組立場所ま
で搬送し、横向きの状態にして2段翼環102側を組立
用台板11上に、内側シュラウド側を治具10へ、更に
1段静翼1Cの内側シュラウドを治具13で、それぞれ
組立時と同じように支持し、上半部の開放が終わる。
【0026】次に、図5において、(d)は上半部が取
り除かれた後に下半部の水平継手面に吊上げ用治具15
をボルトで取付け、下半部を回転させて(e)に示すよ
うに下半部を上方に、吊上げ用治具15で車室ケーシン
グ100に支持する。
【0027】次に、図6において、(f)は図5(e)
の状態で上部に組立兼吊上げ用治具12aをボルト結合
した状態を示し、この状態から(g)のように組立兼吊
上げ用治具12aにより吊上げ、下部の吊上げ用治具1
5を外す。次に(h)に示すように、治具10,13、
組立用台板11が配置されている組立場所まで搬送し、
下半部を上半部と同様の手順により治具上に設置し、開
放が終了する。このように、図4〜図6の手順により組
立て同様に開放もスムーズに行うことができる。
【0028】次に、上記の組立方法における組立過程の
1つであるシールの配置について説明する。図7は上記
の組立方法により実施されたシールの配置を示す断面図
である。図において、1S,2Sは1段,2段動翼、2
C,3Cは2段,3段静翼である。1段翼環101、2
段翼環102の各翼のシュラウド内にはシール板20が
配設されている。シール板20は隣接する翼環のシュラ
ウド間に溝を設け、両側端部が、この溝に挿入されて保
持され、軸方向のシール板同志はEシール21突き合わ
せ接続22でそれぞれ接続されており、翼環内からガス
パスへ流出する冷却空気をシールしている。
【0029】Eシール21は翼環の周方向で翼環の上半
部、下半部の各半円形状に沿って連続した半リング状で
溝内へ挿入されており、従来の複数の分割をなくし、上
半部、下半部において連続したシールを構成している。
又、突き合わせ接続22はシール板同志の端面を接触さ
せて隙間を小さくして空気の洩れを小さくするものであ
る。
【0030】図8は図7におけるA部やB部の詳細を示
し、(a)は従来の接続を、(b)は本発明の突き合わ
せ接続22を示している。従来の接続(a)は、板同志
に互いに加工し、クロスして挿入し接続する方式であ
り、溝からの空気の洩れが多かったが、本発明の(b)
では、できるだけT形に当接する方式とし、余分の隙間
を少くし、空気の洩れ個所を少くするものである。
【0031】図9は図7で示すEシールの詳細断面であ
り、(a)は力のかからない状態、(b)は力Wで押さ
れ、たわんだ状態を示している。Eシール21はE字形
状で、力Wにより収縮して溝23内に挿入し、復元しよ
うとする弾性力で溝23内へ密着し、シールをするもの
であり、このような半リング状に連続したEシールが挿
入され、シールが確実になされるものである。
【0032】上記に説明のシール板20、Eシール21
は図1〜図3で説明した組立方法の過程において、翼環
を上方へ順次積み重ね方式で組立てる時に、その都度溝
内に挿入され、その作業も水平面内で実施されるので、
精度良くシール板20、Eシール21の挿入がなされ、
又、シール板20は突き合わせ接続22で余分な隙間を
小さくするように組立てられるので、結果としてシール
性能が向上するものである。
【0033】図10は上記に説明したEシールの挿入方
法の一例を示す図であり、(a)は組み込み後の完成状
態の断面図、(b)は組み込み前、(c)は組み込み後
の詳細な断面図である。(a)において、1段翼環10
1は101a,101b,101cの分割部分を有し、
それぞれ101aと101c、101aと101bとの
接続端で形成される溝内にはEシール21が挿入されて
いる。(b)において、101b,101cの上部に1
01aが積み重ねにより組み合わされるが、この時にE
シール21が101c,101bに挿入され、その上か
ら101aが組み込まれ、(c)に示すようにEシール
21が組み込まれる。
【0034】Eシールは従来も用いられているが、従来
は構造上の制約により、翼環の周方向の狭い溝内に滑ら
せて挿入しているため、Eシールに無理な変形を与えた
り、又、短く分割して挿入するようにしており、シール
性能が低下してしまうことがあった。これに対して、本
実施の形態のように各部品を下から上へ積み上げて組立
てることにより、作業性が良くなり、Eシール21も連
続した半リング状にすることができ、切れ目の少い確実
なシール組立てがなされ、シール性能を低下させること
もなくなった。
【0035】図11は本実施の形態の組立方法により実
施される他のEシールの挿入方法を示し、(a)は断面
図、(b)はそのC部拡大断面図である。図において、
ガスパス下流側の翼環の分割部品31,32,33はボ
ルト30により固定して隙間を密閉し、上流側の隙間3
2にはEシール21を挿入し、隙間をシールする。この
方式は、下流側はボルト結合により隙間の管理をなく
し、上流側の熱伸びによる隙間32のみ、Eシール21
で隙間管理を行うようにし、Eシールの数を減少させる
ことができる。
【0036】以上説明した実施の形態によれば、ガスタ
ービンの翼環をタービン中心軸を垂直方向とし、水平面
で各部品を積み重ね方式により組立てを行い、組立て後
の翼環を上半部と下半部とに分けて、それぞれ吊上げて
タービン中心軸を水平状態とし、ケーシング内に取付け
る組立方法としたので、各部品の組立て、シール板2
0、Eシール21の挿入、組み込みの作業性が向上し、
そのためにシール性能が向上するものである。
【0037】
【発明の効果】本発明のガスタービンの翼環組立方法
は、(1)複数段からなるガスタービン翼環を、水平面
においてタービン中心軸が垂直となるように各段を順次
上方へ積み重ねて組立て円環状に形成し、同円環状に組
立てられた翼環を上半部と下半部とに水平継手面で分離
し、前記下半部を水平面から吊上げてタービン中心軸を
水平状態としてケーシング内に搬送し同ケーシング内に
取付け、前記上半部を水平面から吊上げてタービン中心
軸を水平状態として前記下半部上面へ搬送し、同下半部
と上半部の水平継手面とを接続することを特徴としてい
る。このような組立て方法により、各段の翼環は水平面
でタービン中心軸を垂直にして順次上方へ積み重ねられ
て組立てられ、上半部と下半部を構成する。この過程に
おいて各段のシール部品が容易に挿入し、組立てられる
のでシールの取付精度が向上し、シール性能が良好とな
る。組立てられた下半部は吊上げられて中心軸を水平状
態としてケーシングに挿入し、上半部も同様に吊上げて
水平状態として下半部の上部へ搬送し、上,下半部の水
平継手面を接合して組立てを完成するので組立ても容易
となる。
【0038】本発明の(2)では、各段の翼環の組立て
の過程において、軸方向のシール板が取付けられるが、
この作業も水平面での作業であるので作業性が良くな
り、又、周方向にはシールが取付けられ、作業性が良い
のでEシールは連続した半環状のシールとすることがで
き、切れ目のないシールとなってシール性能が向上す
る。
【0039】本発明の(3)では、シール板は突き合わ
せ接続により隣接するシール板と接触して配置されるの
でシールの作業性が良くなると共に、シール板に溝等の
加工が不要となり、余分な隙間がなくなり、シール性能
が向上する。又、本発明の(4)では、Eシールが取付
けられる翼環の分割片が下流側をボルトで結合して下流
側の接合面を密着させて隙間をなくするようにし、上流
側にのみEシールを挿入し、熱伸びによる隙間をなくす
る構成としたのでEシールの数を減少させ、組立てを簡
略化することができる。
【0040】本発明の(5)では、円環状の治具を配置
して、その上に各段の翼環を搭載して組立てるので、組
立てが精度良くなされ、センタリングも容易となり、更
に、(6)の発明では、治具は上方に積み重ねて行うの
で組立てがより一層容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係るガスタービンの翼
環組立方法を適用した要領図で、(a)は2段翼環の組
立て、(b)は1段,2段翼環を組立てた組立要領図で
ある。
【図2】図1の続きを示す要領図で、(c),(d)は
翼環下半部への治具取付け、(e)は上半部の吊上げ状
態を示す。
【図3】図2の続きを示す要領図で、(f)は下半部の
ケーシング内への挿入、取付け、(g)は組立完了の状
態を示す。
【図4】本発明の実施の一形態に係るガスタービンの翼
環開放を示す要領図で、(a)は組立て時、(b)は上
半部の吊上げ、(c)は上半部の治具上への設置をそれ
ぞれ示す。
【図5】図4の続きを示す要領図で、(d)は下半部へ
の治具の取付け状態、(e)は下半部を回転した状態を
それぞれ示す。
【図6】図5の続きを示す要領図で、(f)は吊上げ用
治具を取付けた状態、(g)は吊上げ状態、(h)は治
具上へ設置した状態を示す。
【図7】本発明の実施の一形態に係る組立方法により組
み込まれたシールの配置を示す断面図である。
【図8】図7に示すシール板の斜視図で、(a)は従来
のもの、(b)は本発明の突き合わせ接続を示す。
【図9】図7に示すEシールの断面図で、(a)は挿入
前、(b)は挿入後の状態を示す。
【図10】本発明の実施の一形態に係る組立方法により
組み込まれるEシールの状態を示し、(a)は全体の断
面図、(b)は組み込み前、(c)は組み込み後の状態
を示す。
【図11】本発明の実施の一形態に係る組立方法により
組み込まれたEシールの他の状態を示す断面図で、
(a)は断面図、(b)はそのC部詳細図である。
【図12】従来のガスタービンのシールの配置を示す断
面図である。
【符号の説明】
10,13 治具 11 組立用台板 10a,13a ピン 12a,12b 組立兼吊上げ用治具 15 吊上げ用治具 20 シール板 21 Eシール 22 突き合わせ接続 30 ボルト 32 隙間 100 車室ケーシング 101 1段翼環 102 2段翼環
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白田 明彦 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内 Fターム(参考) 3G002 GA02 GA07 GA14 GB00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数段からなるガスタービン翼環を、水
    平面においてタービン中心軸が垂直となるように各段を
    順次上方へ積み重ねて組立て円環状に形成し、同円環状
    に組立てられた翼環を上半部と下半部とに水平継手面で
    分離し、前記下半部を水平面から吊上げてタービン中心
    軸を水平状態としてケーシング内に搬送し同ケーシング
    内に取付け、前記上半部を水平面から吊上げてタービン
    中心軸を水平状態として前記下半部上面へ搬送し、同下
    半部と上半部の水平継手面とを接続することを特徴とす
    るガスタービンの翼環組立方法。
  2. 【請求項2】 前記各段の翼環を水平面で組立てる過程
    において、前記上半部、下半部には軸方向には所定の溝
    内にシール板が挿入されると共に、周方向には半円環状
    で連続したEシールを所定の溝内に挿入して組立てるこ
    とを特徴とする請求項1記載のガスタービン翼環組立方
    法。
  3. 【請求項3】 前記シール板は軸方向には分割して挿入
    され、各隣接する分割片の接続端同志は突き合わせ接続
    されて組立てられることを特徴とする請求項2記載のガ
    スタービンの翼環組立方法。
  4. 【請求項4】 前記Eシールが挿入される翼環の分割片
    は、下流側が他の分割片と共にボルト結合されて周方向
    の接合面を密着せしめ、同分割片の上流側の他の分割片
    との周方向の隙間にのみEシールが挿入されることを特
    徴とする請求項2記載のガスタービンの翼環組立方法。
  5. 【請求項5】 前記各段の翼環を水平面で積み重ねて組
    立てる際には、各段の翼環を支持するための円環状に配
    置された組立用治具を用いることを特徴とする請求項1
    記載のガスタービンの翼環組立方法。
  6. 【請求項6】 前記治具は各段の翼環に対応して順次上
    方へ積み重ねて設置されることを特徴とする請求項5記
    載のガスタービンの翼環組立方法。
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