JP2001192861A - 表面処理方法及び表面処理装置 - Google Patents

表面処理方法及び表面処理装置

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JP2001192861A JP37435999A JP37435999A JP2001192861A JP 2001192861 A JP2001192861 A JP 2001192861A JP 37435999 A JP37435999 A JP 37435999A JP 37435999 A JP37435999 A JP 37435999A JP 2001192861 A JP2001192861 A JP 2001192861A
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山口  静
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属材料部材の表面に密着性に優れた被膜を
形成する。 【解決手段】 被処理品を配置した減圧容器中にガス物
質を供給してプラズマを生成させるとともに、加熱保持
した被処理品を陰極として高電圧パルスを印加すること
によりガス物質のイオンを被処理品表面に注入し内部に
拡散させて被処理品の合金元素により化合物を析出させ
て表面硬化層を形成し、そののち連続して表面硬化層の
表面に金属蒸発源からの金属蒸気と反応ガスによって被
膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属材料部材の表
面処理に係わり、特に被処理品表面に拡散表面処理層を
形成後、被膜を設けることにより、密着性に優れた複合
表面処理層を形成する表面処理方法及びその処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】表面処理により金属材料部材の高機能
化、例えば過酷環境下での摺動部材の耐摩耗性、耐食性
等を図るために、拡散表面処理法あるいは被膜形成法等
による硬質化、耐環境性等の付与が行われている。特開
昭58−64377号公報には、母材表面にグロー放電
を用いたイオン窒化処理により窒化層、炭窒化層を形成
し、同一の処理炉内で連続してその表面にイオンプレー
ティングにより炭化物、窒化物、炭窒化物等の被膜を設
けることが示されている。この方法によれば、窒化処理
後に大気中に曝されないことから不純物の吸着がなく、
界面は清浄である。しかし、イオン窒化により生成する
スパッタ粒子の付着物あるいは脆弱な白色化合物層(ε
相:Fe2-3N)の存在により、被膜との界面における
蜜着力に改善すべき点がある。
【0003】特開昭63−42362号公報には、イオ
ン窒化処理により窒化層、炭窒化層を形成し、その表面
を金属イオンによりボンバードメント処理し、続いてイ
オンプレーティングにより被膜を設けることが示されて
いる。この方法によれば、前記のイオン窒化により生成
するスパッタ粒子の付着物あるいは脆弱な白色化合物を
除去することで、これによる悪影響が除かれる。しか
し、この金属イオンによるボンバードメント処理には表
面粗度を悪化させる作用がある。スパッタ粒子の付着
物、あるいは脆弱な白色化合物が薄い場合には影響は少
ないが、厚い場合にはこれらの層を除去するために金属
イオンによるボンバードメント処理を長時間行う必要が
あり、問題が生じる。すなわち、処理により表面粗さが
悪くなり、目的の表面形態が得られなくなる。
【0004】特開平2−125861号公報には、イオ
ン窒化処理を1.33〜13.3Paの圧力で行い、続
いて不活性ガス雰囲気中でのイオンボンバードメント処
理後、電子ビーム衝撃で金属蒸発粒子をイオンプレーテ
ィングして被膜を形成することが示されている。この方
法によると、低圧力でのイオン窒化処理のためε相の形
成が抑制され、そのイオンボンバードメント処理も弱エ
ネルギーのために表面粗度が悪くならない。しかし、イ
オン窒化処理が一般的な圧力の数百Paよりも低いため
に、グロー放電の陰極降下部の幅が広くなり、凹部ある
いは狭隘部への窒化処理が困難になり、不均一な処理層
になってしまう。
【0005】特開平8−35075号公報には、イオン
窒化処理をアンモニアと水素ガスを用いて弱エネルギー
のグロー放電で行い、その後、表面にPVDによ硬質被
膜を形成することが示されている。この方法によれば、
被処理品の加熱はグロー放電によるイオン衝撃ではなく
別加熱源(ヒータ)によるため、複雑な形状を有する被
処理品においても均一に加熱保持できること、それによ
り均一な窒化層が形成され、その表面に形成された硬質
被膜は高密着性で耐久性があるとされている。しかし、
イオン窒化処理が弱エネルギーのグロー放電によるため
に、窒化層の安定度が低く、過度の衝撃が繰り返される
ような部材等では窒化物が解離して軟化し、その結果硬
質被膜も破壊を生じることがある。
【0006】一方、被膜形成の際に界面の特性を制御す
る複合表面処理法として、イオンビームミキシング法が
ある(「金属表面技術」Vol.38, No.8, 329-333, 198
7)。イオンビームミキシング法は、基材へイオンビー
ムを照射しながら蒸着プロセスを行うもので、基材温度
が低い状態で成膜しても、イオンビームのエネルギーが
化合物生成エネルギーよりも十分に大きい場合、成膜さ
れる被膜は化合物を形成できる。また、イオン単独の打
ち込み層(数十nm)あるいは基材との境界には、イオ
ン打ち込み効果によりミキシング層(成膜される化合物
と基材原子との混合層)が形成されることから非常に優
れた密着力が得られる。また、加速電圧を制御すること
により、イオン照射によるスパッタ現象を生じさせてス
パッタクリーニングが行なえる。しかし、イオンビーム
は直進性を有するため、複雑な形状を有する表面を均一
に処理するには困難が伴う。また、イオン単独の打ち込
み層(数十nm)は前述の窒化層よりも非常に薄いた
め、被膜の耐荷重性は窒化層の場合に比較して制限され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】被処理品表面に拡散表
面処理層と被膜からなる複合表面処理層を形成するため
の、拡散表面処理層としては、密着性を阻害する因子が
ないものが要求される。しかしながら、一般的なイオン
窒化処理の場合、生成するスパッタ粒子の付着物あるい
は脆弱な白色化合物相(ε相:Fe2-3N)の存在によ
り、被膜との界面における蜜着力に改善すべき点があ
る。スパッタ粒子の付着物、あるいは脆弱な白色化合物
を金属イオンボンバードメント処理による除去では表面
粗度が悪くなり、目的の表面形状が得られない。イオン
窒化処理において、イオン衝撃エネルギーを小さくする
ために低い圧力条件で処理すると、凹部あるいは狭隘部
への窒化処理が困難になり、不均一な処理層になってし
まう。また、弱エネルギーのグロー放電を用いた処理条
件では、窒化層の安定度が低く使用環境によっては容易
に窒化物の解離が生じる。イオンビームを用いた処理で
は、イオンビームが直進性を有するため、複雑形状表面
への均一処理は困難である。また、イオン単独の打ち込
み層(数十nm)は窒化層よりも非常に薄いため、被膜
の耐荷重性は窒化層の場合に比較して小さい。本発明
は、このような従来技術の問題点に鑑み、金属材料部材
の表面処理において、特に被処理品表面に密着性に優れ
た被膜を形成する表面処理方法及びその処理装置を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、表面処理
法における複合化において、被膜形成に際しての最適な
基地となる基材の表面硬化処理について検討し、前記目
的を達成した。すなわち、本発明による表面処理方法
は、被処理品を配置した減圧容器中にガス物質を供給し
て該ガス物質のプラズマを生成させるとともに、加熱保
持した被処理品を陰極として高電圧パルスを印加するこ
とによりガス物質のイオンを被処理品表面に注入し内部
に拡散させて被処理品の合金元素により化合物を析出さ
せて表面硬化層を形成するステップと、そののち連続し
て前記表面硬化層の表面に金属蒸発源からの金属蒸気と
減圧容器内に供給された反応ガスによって被膜を形成す
るステップとを含むことを特徴とする。
【0009】イオンの注入及び拡散により形成される表
面硬化層は、窒化層、浸炭窒化層あるいはそれら複数の
層からなる処理層とすることができる。また、金属蒸気
と反応ガスにより形成される被膜は、炭化物、窒化物、
炭窒化物とすることができる。このとき、表面硬化層に
は鉄窒化物の白色化合物層(ε相:Fe2-3N)の生成
がない。表面硬化層はイオン注入と拡散の工程を交互に
繰り返して形成してもよい。被処理品に高電圧をパルス
的に印加することにより放電を起こすことなく、イオン
注入を行うことができる。本発明の処理方法は、例え
ば、工具鋼、ステンレス鋼、合金鋼、軸受鋼等を被処理
品として行うことができる。
【0010】本発明の表面処理方法は、基材に拡散表面
処理層を形成した後、その表面に被膜を設ける複合表面
処理層に際し、特に拡散表面処理法の形成、すなわちに
界面における生成相、表面状態を制御するものである。
拡散表面処理法の窒化処理は、基材材質の特性を損なわ
ない温度領域において、窒素を拡散させ、窒化物生成元
素が微細窒化物を析出させて硬さを高めるものである。
それにより凝着しにくい特性が得られ、基材の摩擦・摩
耗に対する耐力が改善される。また窒化層は基材と連続
した処理層であるため高面圧でも剥離しにくい。
【0011】本発明の表面処理での窒化層は、基材へ拡
散させる窒素供給を制御するために、窒素源プラズマの
発生形態、基材への印加電圧、電力供給状態を制御して
処理することにより、最表面にスパッタ粒子の付着物、
あるいは脆弱な白色化合物が形成されるのを抑制してい
る。被膜は物理蒸着法(PVD)のイオンプレーティン
グにより、基材材質の特性を損なわない温度領域におい
て、金属蒸発源からの蒸気とガスを反応させて緻密な炭
化物、窒化物、炭窒化物等を高密着力で形成するもので
ある。
【0012】また、本発明による表面処理装置は、被処
理品を収容する減圧容器と、容器中にプラズマ生成ガス
及び反応ガスを供給する手段と、プラズマ生成ガスをプ
ラズマ化する手段と、被処理品に負の高電圧パルスを印
加するパルス電源と、被処理品を加熱する手段と、金属
蒸発源と、被処理品に負電位に維持するための直流バイ
アス電源とを備え、加熱手段により加熱保持された被処
理品にパルス電源により負の高電圧パルスを印加するこ
とにより被処理品表面にプラズマ生成ガスのイオンを注
入し、注入されたイオンを内部に拡散させて被処理品合
金元素と化合物を生成させて析出させることで表面硬化
面を形成し、その表面硬化層に連続して金属蒸発源から
の金属蒸気と反応ガスにより被膜を形成することを特徴
とする。
【0013】プラズマ生成ガスのプラズマ化は、被処理
品に対向してその近傍に配置したアンテナに高周波電源
から高周波を供給することによって、被処理品に対向す
るように配設されたプラズマ室にマイクロ波電源からの
マイクロ波を供給することによって、あるいは被処理品
に対向するよう配置されたにプラズマ室の周囲に磁場を
形成するマグネットコイルを配設し、このプラズマ室に
マイクロ波電源からのマイクロ波を供給してECR放電
を生じさせることによって行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明による表面処理方
法を実現する処理装置の概略図である。図1の処理装置
は、真空炉体系の真空炉1、真空ポンプ2、陰極系の被
処理品3、陰極電極4、直流パルス電源5、直流バイア
ス電源6、加熱系のヒーター11、ヒーター電源12、
被膜形成系の金属蒸発源9、金属蒸発源電源10、処理
ガス系の処理ガス源13a〜13e、ガス流量制御器1
4、反応ガスプラズマ系のアンテナ7、高周波電源8で
構成されている。
【0015】水冷構造の真空炉1は真空ポンプ2で真空
に排気される。真空炉1は陽極に接地され、内部には被
処理品3が陰極電極4に配設されており、陰極電極4に
は直流パルス電源5、直流バイアス電源6が接続されて
いる。真空炉1の内部上部には螺旋状のアンテナ7が配
設され、アンテナ7には高周波電源8が接続されてい
る。真空炉1の内部には被処理品3に対向して金属蒸発
源9が配設され、金属蒸発源9には金属蒸発源電源10
が接続されている。真空炉1の内部には、また被処理品
3を加熱保持するヒーター11がヒーター電源12に接
続されて配設されている。各種処理ガス源13a〜13
eからのガスはガス流量制御器14により流量制御され
て、真空炉1の減圧容器の内部に導入されるようになっ
ている。
【0016】真空炉体系は、被処理品3の表面硬化処理
工程及び被膜形成工程において真空炉1が過熱するのを
防止するために水冷構造となっている。また、各処理工
程における不純物ガスの混入が極力少なくなるように高
真空域5×10-4Pa以下に真空ポンプ2により排気さ
れる。陰極系の被処理品3は、表面硬化処理工程におい
ては、被処理品3にイオン注入をするために陰極電極4
に配設され、直流パルス電源5から−10kV以上の直
流高電圧パルスが10Hz以上の周期で印加される。ま
た被膜形成工程においては、直流バイアス電源6から負
のバイアス電圧が印加され、被処理品3に到達する被膜
形成元素イオンを適切なエネルギーに加速し、形成され
る被膜の特性を制御する。ヒータ系は、表面硬化処理工
程及び被膜形成工程において、被処理品3の処理温度を
ヒーター11及びヒーター電源12により制御して、加
熱保持する。
【0017】被膜形成系は、被膜形成工程において被処
理品3の表面にイオンプレーティングを行う。図1には
アークイオンプレーティング方式を示しているが、その
他の方式、例えばホローカソード方式やアーク放電方
式、あるいはスパッタリング方式であってもよく、イオ
ンプレーティングの方式にはとらわれない。アークイオ
ンプーレティングは、数十Pa程度以下の低ガス圧雰囲
気の真空炉内で、蒸発して被膜を形成する材料からなる
陰極と陽極の間で数十〜数百Aの電流、15〜30Vの
電圧で真空アーク放電を発生させる。真空アークは、陰
極の蒸発面に、放電電流が集中したアークスポットを生
じる特徴がある。アークスポットの直径は僅か10μm
程度といわれ、この微小領域に大電流が集中して4×1
3〜104℃の高温を発生し、陰極の材料を瞬時に蒸気
化する。アークスポットは陰極の蒸発面をランダムにか
つ高速に移動するので、スポットが非常に高温であるに
もかかわらず、冷却された陰極材料(ターゲット)は固
体の状態に保たれる。このため,真空アーク放電を利用
すると、昇華による蒸発のように、固体のターゲットか
らその蒸気を発生させることかできる。
【0018】図1に示した装置は、真空炉1内に、真空
アーク放電でターゲットを蒸発させる真空アーク蒸発源
9と、アークスポットから発生したイオン化された蒸気
をコーティングする被処理品3が設置される。この被処
理品3には負のバイアス電圧が印加され、被処理品3に
到達するイオンを適切なエネルギーに加速しており、形
成される被膜の特性を制御している。真空炉1にはガス
の供給ラインが設けてあり、例えば、Tiを蒸発させな
がらN2ガスを導入することでTiN被膜を形成する反
応性コーティングが可能となっている。蒸発材料のター
ゲット材は基本的には導電性を有する固体材料てあれば
何でもよく、金属材料、導電性セラミックス及びグラフ
ァイト等が使用できる。
【0019】処理ガス系は、表面硬化処理工程において
はイオン注入元素ガスあるいは希釈ガス、被膜形成工程
においては金属蒸発源9の金属蒸気と反応して被膜を形
成する処理ガスをガス流量制御器14により流量制御し
て供給する。反応ガスプラズマ系は、表面硬化処理工程
においてイオン注入元素ガスあるいは希釈ガスのプラズ
マを、アンテナ7に高周波電源8から供給して生成させ
る。
【0020】処理はイオン注入及び拡散処理の表面硬化
処理工程、イオンプレーティングによるコーティングの
被膜形成工程からなっている。処理に当たっては、例え
ば、真空炉1を真空ポンプ2により5×10-4Pa以下
の真空に排気した後、ヒーター11により被処理品3を
任意の処理温度に加熱保持する。被処理品3が処理温度
に保持された後、H2とNH3の処理ガスをガス流量制御
器14により同比率で1.33×102Paになるよう
に流量制御して導入・排気する。同時に、13.56M
Hzの高周波電源7から螺旋状のアンテナ7に高周波を
印加して、高周波グロー放電を発生させる。その際、被
処理品3に直流パルス電源5から高電圧をパルス状に印
加する。これにより、被処理品3の表面に窒素イオンが
注入されることになる。この注入された窒素イオンは拡
散処理により内部に拡散され、窒化物を析出して拡散硬
化処理層を形成する。
【0021】拡散硬化処理層を形成後、続いて被膜形成
を行う。例えばTiN被膜形成処理は真空炉1を真空ポ
ンプ2により5×10-4Pa以下の真空に排気するとと
もに、被処理品3を被膜形成処理温度400℃に加熱保
持する。Ti金属蒸発源9に金属蒸発源電源10から直
流低電圧高電流の電力を供給しアーク放電を発生させ
て、Ti金属蒸気を生成するとともに、N2の処理ガス
をガス流量制御器14により2.5×10-2Paになる
ように流量制御して導入・排気する。その際、Ti金属
蒸気とN2ガスが反応して、被処理品3の表面にTiN
被膜を形成する。
【0022】図2に、本発明による処理工程の例を示
す。処理は、前述のように、イオン注入及び拡散処理の
表面硬化処理工程、イオンプレーティングによるコーテ
ィングの被膜形成工程から成っている。図2(a)に示
した処理例では、始めの表面硬化処理工程のイオン注入
・拡散処理が同時に行われる。その後に被膜形成工程の
コーティング処理が行われる。図2(b)に示した処理
例では、始めの表面硬化処理工程はイオン注入、拡散処
理の順で行われる。その後に被膜形成工程のコーティン
グ処理が行われる。図2(c)に示した処理例では、始
めの表面硬化処理工程においてイオン注入、拡散処理が
交互に繰り返される。その後に被膜形成工程のコーティ
ング処理が行われる。
【0023】これらの表面硬化処理工程、被膜形成工程
における処理温度は、基材材質の特性を損なわない温度
領域内で行われるのが望ましい。例えば、焼入焼戻し材
においては、焼戻し温度と同等かそれ以下で行う。それ
により、基材の硬さは処理前と同等程度の値を維持でき
る。焼戻し温度を超えてしまうと焼戻しが進行し、処理
前よりも軟化してしまうことになる。
【0024】表面硬化処理工程と被膜形成工程でのそれ
ぞれの処理温度は、基材材質の特性を損なわない温度領
域内で行われれば、同一温度であってもいずれかが高い
温度であってもよく、高低は特に限定されない。しか
し、表面硬化処理工程においては硬化層形成の迅速性か
ら高い方が望ましい。また、被膜形成工程では被膜に発
生する応力、それによる密着性への影響等から高い方が
望ましい。なお、その際の被膜が化合物の場合には、処
理温度領域において目的の特性に応じた化学量論比に制
御されて形成される。イオン注入及び拡散処理における
処理温度は、基材材質の特性を損なわない温度領域内で
行われれば、同一温度あるいはいずれかが高い温度であ
ってもよく、高低は特に限定されない。しかし、拡散処
理における拡散速度の温度依存性の点から、硬化層形成
の迅速化が図れるため、高温域が望ましい。以上のよう
なことから、処理温度の一例として、合金工具鋼のSK
D11の場合には600℃以下になる。
【0025】以下に、処理の具体例を示す。被処理品3
の基材に合金工具鋼SKD11を用い、拡散硬化処理層
を形成した。処理は真空炉1を真空ポンプ2により5×
10 -4Pa以下の真空に排気した後、ヒーター11によ
り被処理品3を570℃に加熱保持した後、H2とNH3
の処理ガスをガス流量制御器14により同比率で2.6
6Paになるように流量制御して導入・排気した。同時
に、13.56MHzの高周波電源7から螺旋状のアン
テナ7に高周波を200W印加して、高周波グロー放電
を発生させた。その際、被処理品3に直流パルス電源5
から−10kVの高電圧パルスを周期30Hzで印加し
た。この状態で3時間処理した。
【0026】断面組織の観察結果、被処理品3の表面は
窒素イオンの注入、及び拡散処理により内部に拡散され
て、拡散硬化処理層が形成され、表面部は白色化合物が
ない窒化層の組織を呈した。拡散硬化処理層は表面部硬
さHv1080の値を示した後、内部になるに従って漸
次低下し、深さ0.06mmで基材硬さになっていた。
またこの処理層の表面形態の観察では、平滑な表面で、
スパッタの微細粒子は見られなかった。
【0027】この拡散硬化処理層を形成後、続いてTi
Nの被膜形成を行った。被膜形成処理は真空炉1を真空
ポンプ2により5×10-4Pa以下の真空に排気すると
ともに、被膜形成処理温度500℃に加熱保持した。T
i金属蒸発源9に金属蒸発源電源10から100A、3
0Vの直流低電圧高電流の電力を供給しアーク放電を発
生させて、Ti金属蒸気を生成するとともに、N2の処
理ガスをガス流量制御器14により2.6Paになるよ
うに流量制御して導入・排気した。また、被処理品3に
バイアス電圧として−30Vを印加した。この状態で1
時間処理した。
【0028】処理後の断面組織の観察結果、処理品3の
表面はTi金属蒸気とN2ガスの反応により、被処理品
3の表面にTiN被膜が3μm形成されていた。組織
は、窒化層の拡散硬化処理層の表面に緻密で空孔等のな
い均質なTiN被膜が3μm被覆されていた。また、拡
散硬化処理層との境界にも空孔等の欠陥は認められなか
った。スクラッチ試験による破壊荷重から密着性を評価
した結果、SKD11基材にTiN被膜を3μm形成し
た比較材(表面処理が全くされていない基材の表面に、
直接皮膜を形成したもの)の破壊荷重が42Nであった
のに対し、本発明による処理品の破壊荷重は86Nの値
を示し、優れた密着特性を有し、過酷環境下での摺動部
材等での使用に耐えうるものであることが分かった。以
上の処理工程により形成される表面処理層について説明
する。図3は本発明の処理により形成される表面処理層
の断面構造を示す模式図、図4は従来法によって形成さ
れたイオン窒化層の断面構造を示す模式図である。
【0029】始めに拡散硬化処理層について、本発明に
よる断面構造と従来法による断面構造とを比較する。図
4に示すように、イオン窒化層の表面部には脆弱なFe
窒化物の白色化合物と言われるε相のFe2-3Nが十数
μm程度生成され、最表面にはスパッタ粒子の付着現象
により、鉄微粒子が数μm程度被膜として付着した構造
になっている。この白色化合物や微粒子の付着物が被膜
の下となる界面に存在すると蜜着力が低く、耐剥離性を
損なうことになる。このことから、用途によっては最面
部20μm程度を研削等により除去して用いられてい
た。
【0030】図3(a)に示す本発明の拡散硬化処理層
では、図4に示すような白色化合物層や微粒子の付着物
層が形成されない。これは、硬化層の窒化物を形成する
窒素源がイオン注入により供給され、被処理品の周囲に
グロー放電がないためにスパッタ粒子の付着現象が生じ
ないことによる。また、窒化物生成が窒素源のイオン注
入と拡散処理により制御されるために、高次鉄窒化物の
Fe2N,Fe3Nの生成を抑制できることによる。すな
わち、本発明では、窒素源のイオン注入と拡散処理を図
2(a)〜(c)に示すように、イオン注入と拡散処理
を同時に行う、イオン注入を初期に行い、後期に拡散処
理を行う、イオン注入と拡散処理をサイクルで行う等の
方法で行うのである。この際のイオン注入と拡散処理時
の温度は目的に応じて、任意に制御する。
【0031】イオン注入と拡散処理によって形成される
表面硬化層は、拡散された元素が基材合金元素と化合物
を生成して析出し、硬さを増加する。その化合物生成の
代表的な元素として、窒素が挙げられ、Cr,Mo,A
l,Si,W,Ti,V等の窒化物形成元素とCrN,
Cr2N,AlN,Si34,WN,TiN,VN等の
化合物を生成する。また、炭素も窒素と多元化合物を生
成する。従って、本発明ではこれらの元素が用いられ
る。それによって表面硬化層は、窒化層、浸炭窒化層が
形成される。それらの表面硬化層の硬さは、基材材質及
び処理温度によって変化するが、600℃以下の処理温
度域であれば、例えばマルテンサイト系ステンレス鋼の
SUS440C、SUS420J2材、合金工具鋼SK
D61、SKD11材等の場合Hv1000以上の値が
得られる。
【0032】以上の拡散硬化処理層の表面に、イオンプ
レーティングにより被膜が形成される。このため、図3
(b)に示すように、拡散硬化処理層と被膜との界面に
は密着力を損なう白色化合物や微粒子の付着物が存在し
ない。従って優れた特性の表面処理品が得られる。図2
の処理工程に示したように、被膜形成工程のコーティン
グはイオン注入と拡散処理の表面硬化処理工程の処理温
度に対して、任意に高低を選択して行う。これにより、
被膜の結晶構造等が制御される。
【0033】被膜としては、拡散硬化処理層の特性を損
なわない温度領域において緻密な被膜を高密着力で形成
できるものであれば特に制限はない。高温域でも600
℃以下、望ましくは500℃程度以下の温度領域で処理
される。被膜は、耐摩耗性、耐食性、耐熱・耐酸化性等
の要求機能に応じて選択される。耐摩耗性では被膜硬
さ、摩擦係数等、耐食性では化合物の安定性、耐熱・耐
酸化性では高温特性が考慮され、選定される。被膜の化
合物としては、炭化物、窒化物、炭窒化物等があり、炭
化物ではTiC,WC,SiC,ZrC,HfC、窒化
物ではTiN,CrN,BN,TiAlN、炭窒化物で
はTiCN等が用いられる。その際、原料としては、蒸
発源のターゲットには固体被膜原料のTi,W,Si,
Zr,Hf,Cr,B,TiAl等が用いられる。もう
一方の原料である気体原料としては、処理ガスがある。
処理ガスの一例としては、炭化物の場合はCH4、窒化
物ではN2、炭窒化物ではCH4とN2が用いられる。被
膜として、他の化合物、金属、金属間化合物等を用いて
もよい。
【0034】これらの原料により形成される被膜の硬さ
は、化学量論比になる処理条件において、例えば500
℃で形成された代表的なものとして、炭化物のTiCで
はHv3000、WCではHv2500、SiCではH
v3500、ZrCではHv2600、HfCではHv
3000、窒化物のTiNではHv2500、CrNで
はHv2000、CrNではHv1500、BNではH
v5000、TiAlNではHv3000、炭窒化物の
TiCNではHv3000程度の高い値が得られる。
【0035】被処理品3の基材としては、窒化処理によ
り基材硬さが高くなる材料であれば特に制限はない。例
えば、マルテンサイト系ステンレス鋼のSUS440
C,SUS420J2材は、窒化物形成元素として代表
的なCrを含有しており、耐食性がよく、焼入・焼戻し
により高い硬さが得られ、基材の硬さがHv500〜7
00になる。合金工具鋼SKD61,SKD11材、軸
受鋼SUJ、高速度工具鋼SKHは、各種合金元素が添
加されて各種特性が強化され、高い荷重に対して耐力に
優れている。構造用合金鋼のSCM,SACM等は、焼
入・焼戻し等の熱処理による機械的特性が考慮されてい
て、機械部品等の用途の際に適用される。また、超強力
鋼のマルエージング鋼は、時効処理により強度、靭性が
他の材料に比べて著しく優れる特性を示し、そのような
特殊用途において用いられる。
【0036】図5は、本発明による表面処理方法に用い
られる他の処理装置の概略図である。図5の処理装置と
図1の処理装置とでは、反応ガスプラズマ系のプラズマ
を発生させる方式が異なっている。図5に示した処理装
置の場合、マイクロ波発生器16からのマイクロ波が導
波管18を経てプラズマ室15に導入されるように構成
されている。その他の機構は図1と同じになっている。
【0037】プラズマ室15にはH2とNH3の処理ガス
がガス流量制御器14により流量制御して導入され、真
空ポンプにより排気されて一定圧力に維持される。その
プラズマ室15に2450MHzのマイクロ波を照射し
てプラズマを発生させる。陰極電極4に接続された被処
理品3には直流パルス電源5から高電圧がパルス状に印
加される。これにより、被処理品3の表面に窒素イオン
が注入されることになる。注入された窒素イオンは拡散
処理により内部に拡散され、窒化物を析出して拡散硬化
処理層が形成される。拡散表面処理層を形成した後、そ
の表面に被膜を連続して形成するものである。マイクロ
波によるプラズマ発生は、図1の高周波放電よりも高真
空域で可能になる。
【0038】以下、図5に示した処理装置による処理例
について説明する。被処理品3の基材にマルテンサイト
系ステンレス鋼SUS403を用い、拡散硬化処理層を
形成した。処理は真空炉1を真空ポンプ2により5×1
-4Pa以下の真空に排気した後、ヒーター11により
被処理品3を550℃に加熱保持し、H2とNH3の処理
ガスをガス流量制御器14により同比率で0.67Pa
になるように流量制御してプラズマ室15に導入・排気
した。プラズマ室15には2450MHzのマイクロ波
を250W照射してプラズマを発生させた。その際、被
処理品3に直流パルス電源5から−15kVの高電圧パ
ルスを20Hzで印加した。この状態で3時間処理し
た。
【0039】処理後、断面組織を観察した結果、処理品
3の表面は窒素イオンの注入、及び拡散処理により内部
に拡散されて、拡散硬化処理層が形成され、表面部は白
色化合物がない窒化層の組織を呈した。拡散硬化処理層
は表面部硬さHv1010の値を示した後、内部になる
に従って漸次低下し、深さ0.04mmで基材硬さにな
っていた。また、この処理層の表面形態の観察では、平
滑な表面で、スパッタの微細粒子は見られなかった。
【0040】上記の拡散硬化処理層を形成後、続いてC
rNの被膜形成を行った。被膜形成処理に当たり、真空
炉1を真空ポンプ2により5×10-4Pa以下の真空に
排気するとともに、被処理品3を被膜形成処理温度50
0℃に加熱保持した。Cr金属蒸発源9に金属蒸発源電
源10から100A、30Vの直流低電圧高電流の電力
を供給しアーク放電を発生させて、Cr金属蒸気を生成
するとともに、N2の処理ガスをガス流量制御器14に
より2.6Paになるように流量制御して導入・排気し
た。また、被処理品3にバイアス電圧として−30Vを
印加した。この状態で1時間処理した。
【0041】処理後の断面組織の観察結果、処理品3の
表面にはCr金属蒸気とN2ガスの反応によりCrN被
膜が3μm形成されていた。組織は、窒化層の拡散硬化
処理層の表面に緻密で空孔等のない均質なCrN被膜が
3μm被覆されていた。また、拡散硬化処理層との境界
にも空孔等の欠陥は認められなかった。スクラッチ試験
による破壊荷重から密着性を評価した結果、SUS40
3基材にCrN被膜を3μm形成した比較材(表面処理
が全くされていない基材の表面に、直接皮膜を形成した
もの)の破壊荷重が31Nであったのに対し、本発明の
処理品の破壊荷重は74Nの値を示し、優れた密着特性
であることが分る。CrNは摩擦係数も低く、また耐食
性に優れている。そのため、腐食環境の過酷環境下での
摺動部材等での使用に耐えうるものである。
【0042】図6は、本発明による表面処理方法に用い
られる他の処理装置の概略図である。図6の処理装置
は、図1及び図5に示した処理装置と、反応ガスプラズ
マ系のプラズマを発生させる方式が異なっている。図6
の処理装置に置いては、マイクロ波発生器16からのマ
イクロ波が導波管を経てプラズマ室15に導入される
が、その際にECR(Electron Cyclotron Resonance)
を生じさせるように、プラズマ室15の周囲にマグネッ
トコイル17が配置された構成になっている。その他の
機構は図1及び図5の装置と同じになっている。
【0043】プラズマ室15にはH2とNH3の処理ガス
がガス流量制御器14により流量制御して導入され、真
空ポンプにより排気されて一定圧力に維持される。その
プラズマ室15にマグネットコイル17により875G
の磁場を生じさせ、2450MHzのマイクロ波を照射
することにより、ECR(有磁場マイクロ波放電;磁場
中での電子サイクロトロン運動とマイクロ波との共鳴現
象を用いた放電)を生じさせてプラズマを発生させる。
その際、被処理品3に直流パルス電源5から高電圧(例
えば、−15kV)をパルス状に印加する。これによ
り、被処理品3の表面に窒素イオンが注入されることに
なる。この注入された窒素イオンは拡散処理により内部
に拡散され、窒化物を析出して拡散硬化処理層が形成さ
れる。拡散表面処理層を形成した後、その表面に被膜を
連続して形成する。
【0044】マイクロ波を用いた場合には、図1に示し
た高周波によるプラズマ発生よりも高真空域でプラズマ
を発生できる。特に、図6に示したECRの場合は、よ
り高真空域でプラズマを発生できる特徴がある。また、
プラズマを制御することにより、加速されたイオン種で
エッチング現象を生じさせることが可能で、それによ
り、被膜形成前の表面の清浄化ができる。
【0045】以下に、図6の処理装置を用いた処理の具
体例について説明する。被処理品3の基材にマルテンサ
イト系ステンレス鋼SUS440Cを用い、拡散硬化処
理層を形成した。処理に当たっては、真空炉1を真空ポ
ンプ2により5×10-4Pa以下の真空に排気した後、
ヒーター11により被処理品3を450℃に加熱保持
し、H2とNH3の処理ガスをガス流量制御器14により
同比率で0.33Paになるように流量制御してプラズ
マ室15に導入・排気した。そのプラズマ室15にマグ
ネットコイル17に直流電流を供給して875Gの磁場
を生じさせ、2450MHzのマイクロ波を照射するこ
とにより、ECR有磁場マイクロ波放電を生じさせてプ
ラズマを発生させた。その際、被処理品3に直流パルス
電源5から−15kVの高電圧パルスを周波数20Hz
で印加した。この状態で5時間処理した。
【0046】断面組織の観察結果、処理品3の表面は窒
素イオンの注入、及び拡散処理により内部に拡散され
て、拡散硬化処理層が形成され、表面部は白色化合物が
ない窒化層の組織を呈していた。拡散硬化処理層は表面
部硬さHv1020の値を示した後、内部になるに従っ
て漸次低下し、深さ0.03mmで基材硬さになってい
た。また、この処理層の表面形態の観察では、平滑な表
面で、スパッタの微細粒子は見られなかった。
【0047】この拡散硬化処理層を形成後、続いてTi
AlNの被膜形成を行った。被膜形成処理は真空炉1を
真空ポンプ2により5×10-4Pa以下の真空に排気す
るとともに、被処理品3を被膜形成処理温度500℃に
加熱保持した。TiAl金属蒸発源9に金属蒸発源電源
10から100A、30Vの直流低電圧高電流の電力を
供給しアーク放電を発生させて、TiAl金属蒸気を生
成するとともに、N2の処理ガスをガス流量制御器14
により2.6Paになるように流量制御して導入・排気
した。また、被処理品3にバイアス電圧として−30V
を印加した。この状態で1時間処理した。
【0048】処理後の断面組織の観察結果、処理品3の
表面はTiAl金属蒸気とN2ガスの反応により黒色の
TiAlN被膜が3μm形成されていた。組織は、窒化
層の拡散硬化処理層の表面に緻密で空孔等のない均質な
TiAlN被膜が3μm被覆されていた。また、拡散硬
化処理層との境界にも空孔等の欠陥は認められなかっ
た。
【0049】スクラッチ試験による破壊荷重から密着性
を評価した結果、SUS440C基材にTiAlN被膜
を3μm形成した比較材の破壊荷重が39Nであったの
に対し、本発明の処理品の破壊荷重は78Nの値を示
し、優れた密着特性を示すことが分かった。TiAlN
は高温域での耐熱性に優れている。そのため、高温域環
境の過酷環境下での摺動部材等での使用に耐えうるもの
である。
【0050】図7は、本発明の表面処理層を形成する基
材の表面構造の他の例を示す模式図である。ここでは、
焼入焼戻しされた基材に直接本発明の表面処理層を形成
するのではなく、始めに基材に図7(a)〜(c)に示
す表面構造の表面処理を行った後、本発明の表面処理層
を形成する。それにより、表面処理層の耐荷重性等が図
れ、本発明の表面処理層の効果を高められる。
【0051】基材の表面構造は、基材に拡散表面処理層
を形成した後、その表面に耐食・耐摩耗性硬質被膜を設
けた複合表面処理層になっており、図7(a)は耐食・
耐摩耗性硬質被膜と拡散表面処理層I、図7(b)は耐
食・耐摩耗性硬質被膜と拡散表面処理層II、図7(c)
は耐食・耐摩耗性硬質被膜と拡散表面処理層I及び拡散
表面処理層IIから成っている。拡散表面処理層Iは窒化
系で、基材材質の特性を損なわない低温域処理におい
て、主に窒素を拡散させ、微細窒化物を析出させて硬さ
を高めるもので、窒化層、浸炭窒化層、軟窒化層、塩浴
軟窒化層がある。表面硬さはHv1000以上の硬い表
面層を容易に形成できるが、その処理層は比較的薄い。
また、凝着しにくい特性が得られ、基材の摩擦・摩耗に
対する耐力が改善される。拡散表面処理層IIは浸炭系
で、高温域で炭素を拡散させ、焼入れ熱処理によって高
硬度が得られる。拡散表面処理層Iより深い硬化層とな
り、高面圧を受ける際の耐荷重性に優れる。
【0052】これらの拡散表面処理層は、基材と連続し
た処理層であるため高面圧でも剥離しにくい特性があ
る。また、基材の硬さを高めて耐食・耐摩耗性硬質被膜
を形成することにより、高面圧に対する耐荷重性が向上
するとともに、硬質被膜の耐剥離性も改善される効果が
ある。
【0053】以下、具体例に基づいて説明する。図7
(a)に示す基材の場合、本発明の表面処理層の下地と
なる拡散表面処理層Iの組織、表面形態が重要になる。
すなわち、窒化層表面は硬質被膜の耐剥離性を損なう組
織、形態でないことが必須である。一例として、拡散表
面処理層Iの形成にはイオン窒化法を用いた。イオン窒
化法は、減圧容器(陽極)内に処理品を陰極に配設し、
窒素源ガス(N2)と希釈ガス(H2)を導入して直流の
高電圧を印加して直流放電(グロー放電)を発生させ、
直流プラズマでイオン化したでNを内部に拡散させるも
のである。
【0054】合金工具鋼SKD11を試料とし、拡散表
面処理層Iの仕様は表面硬さHv1000以上、硬化深
さ0.1mm(Hv500以上)を目標にした。窒化処
理条件は温度:530℃、時間:8時間、ガス組成:N
2/H2=1/3、圧力:400Paである。その後、拡
散工程を温度:550℃、時間:2.5時間、ガス組
成:H2のみ、圧力:400Paで行った。窒化処理後
に拡散工程を行ったものの硬さ分布状態は、表面部でH
v1014の値を示した後、内部になるに従って漸次低
下して基材硬さになっている。
【0055】この窒化層の解析結果、窒化処理と拡散処
理によれば、最表面部には白く見える層が存在しておら
ず、その壁開破面においても脆弱な破壊形態になってい
ない。表面部で同定された化合物はCr窒化物のCrN
と基材のα−Feである。窒化処理後の拡散処理によ
り、白色化合物のε相であるFe2-3Nが消失し、存在
していないことが分かる。以上の結果は、他の鋼種につ
いても同様であった。
【0056】図7(b)に示す基材の場合、本発明の表
面処理層の下地となる拡散表面処理層IIについてもその
組織、表面形態が重要になる。すなわち、浸炭層表面は
硬質被膜の耐剥離性を損なう組織、形態でないことが必
須である。一例として拡散表面処理層IIの形成にはイオ
ン浸炭法(プラズマ浸炭法)を用いた。イオン浸炭法
は、減圧容器(陽極)内に処理品を陰極に配設し、炭素
源ガス(CH4)と希釈ガス(H2)を導入して直流の高
電圧を印加して直流放電(グロー放電)を発生させ、直
流プラズマでイオン化したでCを内部に拡散させるもの
である。
【0057】機械構造用合金鋼のSCM415を試料と
し、拡散表面処理層IIの仕様は表面硬さHv700以
上、硬化深さ1.0mm(Hv513以上)を目標にし
た。浸炭処理条件は温度:950℃、時間:2時間、ガ
ス組成:CH4/H2=3/1、圧力:532Paであ
る。その後、焼入焼戻しを行った。浸炭処理後の硬さ分
布状態は、表面部でHv807の値を示した後、内部に
なるに従って漸次低下して基材硬さになっている。この
浸炭層の解析結果、焼入処理によりマルテンサイトと微
細炭化物の分散した組織で、粒界酸化、或いは、その表
面形態においても空孔等の欠陥はみられず、平滑面を呈
した。
【0058】図7(c)の基材は、図7(b)の拡散表
面処理層IIを処理した後、拡散表面処理層Iを形成し、
その後、本発明の表面処理層が形成されるものである。
一例として、拡散表面処理層II及びIの形成は、前述の
イオン浸炭法(プラズマ浸炭法)及びイオン窒化法で行
った。
【0059】高炭素クロム軸受鋼のSUJ2を試料と
し、拡散表面処理層IIの仕様は表面硬さHv800以
上、硬化深さ0.5mm(Hv513以上)を目標にし
た。浸炭処理条件は温度:1000℃、時間:1時間、
ガス組成:CH4/H2=3/1、圧力:532Paであ
る。その後、焼入焼戻しを行った。続いて、拡散表面処
理層Iの仕様は表面硬さHv1000以上、硬化深さ
0.1mm(Hv500以上)を目標にした。窒化処理
条件は、温度:570℃、時間:5時間、ガス組成:N
2/H2=1/3、圧力:400Paである。その後、拡
散工程を温度:570℃、時間:3時間、ガス組成:H
2のみ、圧力:400Paで行った。
【0060】これらの処理後の硬さ分布状態は、表面部
でHv1100の値を示した後、内部になるに従って漸
次低下して基材硬さになっている。この処理層は、表面
部には白色化合物がない窒化層で、その内部の基材は焼
戻しマルテンサイトと微細炭化物の分散した組織を呈し
た。また、表面形態の観察では、スパッタによる1〜2
μmの微細粒子が一様に付着していた。この付着物は研
磨加工により除去した。以上の表面構造の基材に、本発
明の表面処理層を形成した。処理方法、処理条件は図7
(a)の場合と同じである。その結果、深い表面処理層
の存在により、本発明の表面処理層の効果を高められて
表面処理層の耐荷重性等が図れ、高い荷重環境下におけ
る摺動部材としての使用に耐えることができた。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、基材の硬さを高めた表
面硬化層を形成した後、その表面に目的に応じた被膜を
形成したことにより、高機能化が図れる。その際、表面
硬化層の化合物相及び表面形態を制御し、被膜との界面
において強度を低下させる因子を抑制したことにより、
信頼性の高い表面処理部材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による表面処理方法に用いる処理装置の
一例の説明図。
【図2】本発明の処理工程の説明図。
【図3】本発明による表面処理層の断面構造モデルの説
明図。
【図4】従来法によるイオン窒化層の断面構造モデルの
説明図。
【図5】本発明による表面処理方法に用いる処理装置の
他の例の説明図。
【図6】本発明による表面処理方法に用いる処理装置の
他の例の説明図。
【図7】本発明による表面処理層の他の表面構造の説明
図。
【符号の説明】
1…真空炉、2…真空ポンプ、3…被処理品、4…陰極
電極、5…直流パルス電源、6…直流バイアス電源、7
…アンテナ、8…高周波電源、9…金属蒸発源、10…
金属蒸発源電源、11…ヒーター、12…ヒーター電
源、13a〜13e…処理ガス源、14…ガス流量制御
器、15…プラズマ室、16…マイクロ波発生器、17
…マグネットコイル、18…導波管
フロントページの続き (72)発明者 寺門 一佳 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グル─プ内 (72)発明者 鍵山 新 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グル─プ内 Fターム(参考) 4K028 BA02 BA03 BA12 BA21 4K029 AA02 BA54 BA55 BA58 BB02 BD04 CA10 DE00 GA03 4K044 AA02 AA03 BA01 BA02 BA10 BA18 BB03 BC01 BC05 BC06 CA07 CA13 CA14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理品を配置した減圧容器中にガス物
    質を供給して該ガス物質のプラズマを生成させるととも
    に、加熱保持した被処理品を陰極として高電圧パルスを
    印加することによりガス物質のイオンを被処理品表面に
    注入し内部に拡散させて被処理品の合金元素により化合
    物を析出させて表面硬化層を形成するステップと、 そののち連続して前記表面硬化層の表面に金属蒸発源か
    らの金属蒸気と前記減圧容器内に供給された反応ガスに
    よって被膜を形成するステップとを含むことを特徴とす
    る表面処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の表面処理方法において、
    前記イオンの注入及び拡散により形成される表面硬化層
    は、窒化層、浸炭窒化層あるいはそれら複数の層からな
    る処理層であることを特徴とする表面処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の表面処理方法にお
    いて、前記金属蒸気と反応ガスにより形成される被膜
    は、炭化物、窒化物、炭窒化物であることを特徴とする
    表面処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3記載の表面処理方法
    において、前記表面硬化層には鉄窒化物の白色化合物層
    が生成されていないことを特徴とする表面処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載の表面
    処理方法において、前記表面硬化層はイオン注入と拡散
    の工程を交互に繰り返して形成することを特徴とする表
    面処理方法。
  6. 【請求項6】 被処理品を収容する減圧容器と、前記容
    器中にプラズマ生成ガス及び反応ガスを供給する手段
    と、前記プラズマ生成ガスをプラズマ化する手段と、被
    処理品に負の高電圧パルスを印加するパルス電源と、被
    処理品を加熱する手段と、金属蒸発源と、被処理品に負
    電位に維持するための直流バイアス電源とを備え、 前記加熱手段により加熱保持された被処理品に前記パル
    ス電源により負の高電圧パルスを印加することにより被
    処理品表面にプラズマ生成ガスのイオンを注入し、注入
    されたイオンを内部に拡散させて被処理品合金元素と化
    合物を生成させて析出させることで表面硬化面を形成
    し、前記表面硬化層に連続して前記金属蒸発源からの金
    属蒸気と反応ガスにより被膜を形成することを特徴とす
    る表面処理装置。
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