JP2001182691A - 遠心ファン - Google Patents

遠心ファン

Info

Publication number
JP2001182691A
JP2001182691A JP36881099A JP36881099A JP2001182691A JP 2001182691 A JP2001182691 A JP 2001182691A JP 36881099 A JP36881099 A JP 36881099A JP 36881099 A JP36881099 A JP 36881099A JP 2001182691 A JP2001182691 A JP 2001182691A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
centrifugal fan
impeller
exhaust port
casing
intake port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP36881099A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomotsugu Sugiyama
知嗣 杉山
Junya Matsuyama
純也 松山
Akira Sugimoto
亮 杉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Corp
Original Assignee
Nidec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Corp filed Critical Nidec Corp
Priority to JP36881099A priority Critical patent/JP2001182691A/ja
Publication of JP2001182691A publication Critical patent/JP2001182691A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】風量の増大を図ることが可能な遠心ファンを提
供する。 【解決手段】ケーシング21の上ケース部材21aの上
面に円形の吸気口22を形成し、ケーシング21の側面
の平坦部分には、ほぼその全面にわたる長方形の排気口
23を形成し、ケーシング21内に回転自在にインペラ
24を配設すると共に、ケーシング21の内周面とイン
ペラ22の外周端縁とにより通風路25を形成し、この
通風路25の幅をほぼ均一に形成する。更に、吸気口2
2を一部塞いでインペラ24を被覆する三日月状のカバ
ー部40を、ケーシング21の上ケース部材21aに形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、上面に吸気口が
形成され側面に排気口が形成されたケーシング内に回転
自在にインペラが配設され、ケーシングの内周面とイン
ペラの外周端縁とにより形成された通風路を有し、気体
が吸気口を通して回転軸方向に吸い込まれ、インペラを
径方向外方に通り抜けて排気口より排出される遠心ファ
ンに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、OA機器において、種々のファ
ンが用いられるが、例えばパーソナルコンピュータ(以
下、パソコンと省略する)のCPU(中央演算装置)の
冷却用ファンには、その回転軸方向に風を発生させる軸
流ファンが用いられることが多い。これは、大きな風量
が得られ、通常、矩形平面形状を成すCPUにヒートシ
ンク及びファンが積層して配置されていることから、こ
のヒートシンクを効率よく冷却するのに軸流ファンが適
しているためである。
【0003】このように、ヒートシンクの冷却に軸流フ
ァンを用いたものとして、例えば特開平8−18950
0号公報、特開平10−303585号公報や特開平8
−321571号公報に記載の発明があり、これらの公
報には、軸流ファンの排気口から排気された風がヒート
シンクに当り、このヒートシンク側面から排気され、そ
れぞれ排気の方向が全方向、2方向、1方向であるタイ
プのものが開示されている。
【0004】一方、パソコンの小型・薄型化が進行する
のに伴い、CPU、ヒートシンク、ファンの大きさの制
約が厳しさを増し、これらCPU、ヒートシンク、ファ
ンに対しても一層の小型・薄型化が要求されるようにな
ってきている。このような要求を満足する手法として、
上記したようにCPU、ヒートシンク及びファンを積層
するのではなく、CPUとヒートシンクに対してファン
を平面上に並列に配置し、これによって薄型化を図るこ
とが考えられている。
【0005】ところが、最近のCPUは処理性能が一段
と良くなり、その分発熱量も上昇しているため、このよ
うな発熱量の多いCPU及びそのヒートシンクを効果的
に冷却できるように、CPU、ヒートシンク、ファンの
配置の制約に加えて、冷却用ファンの風量増加、つまり
少ないスペースでありながら風量の多いファン構造が望
まれるようになってきている。
【0006】そこで、特開平9−228997号公報や
特開平7−111756号公報に記載のように、特定方
向に風を送り出すことが可能な遠心ファン(またはシロ
ッコファンという場合がある)をCPU及びそのヒート
シンクの冷却用に使用することが考えられる。この場
合、遠心ファンは、上面に吸気口が形成され側面に排気
口が形成されたケーシング内に回転自在にインペラが配
設され、ケーシングの内周面とインペラの外周端縁とに
より形成された通風路を有し、吸気口を通して回転軸方
向に気体を吸い込み、インペラを径方向外方に通り抜け
て排気口より気体を排出することができ、このとき排気
口を絞ることで一定方向に風を集中できることから、排
気口をCPU及びヒートシンク等の被冷却体に対向する
ように配置することが可能になり、空気の流動方向と被
冷却体との位置関係の面で冷却効率が優れている。
【0007】そして、従来の遠心ファンは、例えば図1
4及び図15に示すように構成されている。即ち、上ケ
ース部材1a及び下ケース部材1bの組み合わせから成
るケーシング1の上ケース部材1aの上面には、円形の
吸気口2が形成され、ケーシング1の側面には四角形の
排気口3が形成され、このケーシング1内に回転自在に
インペラ4が配設されると共に、ケーシング1の内周面
とインペラ4の外周端縁とによりほぼ円周状の通風路5
が形成されている。
【0008】このとき、特に図15に示されるように、
インペラ4は図上の反時計回りに回転し、通風路5は高
さ(回転軸方向の幅)が均一であって、上流側5aから
下流側5bに向かって次第にその径方向の幅が広くなる
ように、即ち通風路5の縦断面の断面積が次第に広くな
るように形成され、幅の狭い下流側5bで空気が圧縮さ
れ、風の流量の増加に合わせるように径方向の幅が広い
上流側5aとすることにより、静圧の増加を図ってい
る。
【0009】尚、図15において、下ケース部材1bの
ほぼ中央部に形成された円形の嵌挿凹部7には、モータ
制御回路を構成する回路部品が実装されたリング状のプ
リント基板(図示せず)が嵌挿され、この嵌挿凹部7の
中心の円形透孔8と、コア及びコイルから成るステータ
(図示せず)のコア中央の孔とが一致するように、ステ
ータがその円形透孔8を形成する円筒部に嵌合して固定
されている。プリント基板の引出線は、嵌挿凹部7の孔
7aから引き出され、下ケース部材1bの裏面の案内凹
部7bから外部へ導出される。図上の孔7cは、プリン
ト基板の回路部品の逃がしである。
【0010】更に、透孔8及びコア中央の孔に円筒状の
ボス部材9の下部が嵌入され、このボス部材9の内側
に、一対のボールベアリング10を介してシャフト11
が嵌挿され、ステータの外側には、リング状のマグネッ
ト12が所定の間隔をあけて配設され、ロータフレーム
13がマグネット12に外嵌され、このロータフレーム
13にインペラ4のカップ状の本体4aが外嵌されると
共に、この本体4aの中央の透孔4bにシャフト11の
上端が嵌入されている。
【0011】そして、モータ制御回路によりステータの
コイルに通電されて回転磁界が形成され、これによって
マグネット12及びインペラ4が一緒に回転する。吸気
口2から回転軸方向に取り込まれた空気は、インペラ4
を径方向外方に通り抜けて通風路5にて圧縮されながら
排気口3より排出される。このとき、排気口3に対向す
るようにCPUのヒートシンクを配置しておくことによ
り、排気口3からの風を直接ヒートシンクに当てて効率
よくヒートシンクの冷却を行うことができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の遠心フ
ァンは、軸流ファンに比べて薄型化し易く性能的にも静
圧が高いという長所を有する反面、軸流ファンよりも風
量が少ないことから、CPU及びヒートシンク等の被冷
却体における最近の発熱量の上昇に対して充分な冷却を
行うことができない場合があり、一層の風量の増大が求
められていた。
【0013】そこで、本発明は、風量の増大を図ること
が可能な遠心ファンを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明の遠心ファンは、通風路が、縦断面の断
面積が均一に形成されていることを特徴としている。こ
のような構成によれば、通風路に幅の広狭がある従来の
ものと比べて、スペース上の制約が緩和される。そのた
め、従来構造と比較して、通風路を広げることができ、
より多くの空気を流動させることができると共に、イン
ペラの羽根部分を大きくすることができ、風量を増大す
ることが可能になる。
【0015】また、本発明は、前記通風路が、前記イン
ペラの中心を通る前記排気口方向から上流側へほぼ90
゜の角度位置を基準の0゜位置として、上流側へほぼ2
50゜の角度位置にわたる範囲に形成されていることを
特徴としている。
【0016】このような構成によれば、吸気口から取り
込まれた空気が、上記した0゜〜250゜にわたる縦断
面の断面積が均一な通風路にて圧縮されて排気口より排
出される。
【0017】また、本発明は、前記吸気口を一部塞ぎ前
記インペラを被覆するカバー部が、前記ケーシングに設
けられていることを特徴としている。このとき、前記吸
気口がほぼ円形を成し、前記カバー部がこの吸気口の円
周に沿って弧状に形成されているのが好ましい。この弧
状とは、円形の円周に沿って三日月形、弓形等である。
【0018】このような構成によれば、吸気口の一部を
カバー部により塞ぐことによって、通風路から吸気口側
に漏れるという、いわゆる空気の逆流が阻止され、空気
漏れによる風量低下が未然に防止される。また、逆流が
阻止されることで、吸気口に流入する空気の乱れが少な
くなり、騒音低下にも寄与する。その結果、カバー部を
設けない場合よりも、いっそう風量の増大と共に騒音低
下を図ることが可能になる。
【0019】また、本発明は、前記排気口がほぼ矩形で
あって、この排気口における長手方向の幅が、前記幅寸
法を可変したときに風量が最大で且つ騒音が最小となる
領域に設定されることを特徴としている。
【0020】このことは、本発明の遠心ファンにおける
排気口の形状に対して風量と騒音値に相関関係があるこ
とを見出したことによる。このような構成によれば、風
量が最大で騒音値が最小である遠心ファンを実現でき
る。
【0021】また、本発明は、前記カバー部の径方向幅
を、このカバー部の内周縁と前記インペラの特定位置と
の距離を可変にしたときに風量が最大で且つ騒音が最小
となる領域に設定されることを特徴としている。
【0022】このような構成でも、風量が最大で騒音値
が最小である遠心ファンを実現することが可能である。
【0023】また、本発明は、前記排気口が、被冷却体
に対向していることを特徴としている。このような構成
によれば、例えばノート型パソコンに使用されているC
PU、ヒートシンク等の被冷却体をファンに対して平面
上に並設でき、これら被冷却体を効果的に冷却すること
ができる。
【0024】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)この発明の第1
実施形態について図1ないし図3を参照して説明する。
但し、図1は本発明に係る第1実施形態の遠心ファンの
斜視図、図2は図1の分解斜視図、図3は図1の動作説
明図であって、本実施形態の遠心ファンはパソコンに使
用されるCPU及びヒートシンクの冷却用を用いて説明
する。
【0025】図1、図2に示すように、上ケース部材2
1a及び下ケース部材21bの組み合わせにより、平面
視ほぼU字状を成すケーシング21が形成されている。
平面視ほぼU字状とは、図3のような平面視において半
円形部21cと、この半円形部21cの直径を一辺とし
て矩形をなす矩形部21dとを合わせた形状である。そ
の上ケース部材21aの上面にはその半円形部21cと
同心で円形の吸気口22が形成されている。ケーシング
21の側面の平坦部分(矩形部における半円形部21c
に連らならない辺)には、ほぼその全面にわたる長方形
の排気口23が形成されている。
【0026】このケーシング21内に回転自在にインペ
ラ24が半円形部23cと同心に配設されると共に、ケ
ーシング21の内周面(ケーシング21の上面と下面と
側面)とインペラ22の外周端縁とにより通風路25が
形成されている。この通風路25は高さ(回転軸方向の
幅)が均一であって、径方向の幅も均一に、即ち縦断面
の断面積が周方向に均一に形成されている。インペラ2
4は、後述のロータフレームに配設されている。インペ
ラ24の外径と吸気口22の直径とはほぼ同じで、吸気
口22からはインペラ24を含むロータフレームが露出
している。
【0027】そして、特に図2に示すように、下ケース
部材21bのほぼ中央部(ケーシング21の半円形部2
1cと同心)にはモータ制御回路を構成する回路部品が
実装されたプリント基板(図示せず)を嵌挿する嵌挿凹
部27が形成されている。この嵌挿凹部27には円筒2
8aがあり、この中に円形の透孔28が透設され、円筒
28aの外方に、プリント基板の電子部品の逃がし孔2
8bとリード線の引出孔28cが透設されている。引出
孔28cには、下ケース部材21bの裏面にリード線案
内路28dが凹設されている。コア及びこのコアに巻回
されたコイルから成るステータ(図示せず)が円筒28
aに嵌合して搭載されている。
【0028】また、下ケース部材21bの透孔28に、
円筒状のボス部材29の下部が嵌入され、上下に一対の
ボールベアリング30が嵌着されたシャフト31がボス
部材29の内側に両ボールベアリング30を介して嵌挿
されている。これにより、シャフト31は下ケース部材
21bに対して回転自在に支持されている。
【0029】更に、リング状のマグネット32がステー
タの外側に所定の間隔をあけて配設され、ロータフレー
ム33がマグネット32に外嵌され、ロータフレーム3
3にインペラ24のカップ状のインペラ本体24aが外
嵌されると共に、このインペラ本体24aの中央の透孔
24bにシャフト31の上端が嵌入されている。尚、図
1、図2において、ケーシング21の半円形部21cの
側面には、このファン固定用に2つのねじ挿通孔35が
突出して形成され、矩形部21dで排気口23の一端に
1つのねじ挿通孔35が形成され、合わせて3つのねじ
挿通孔35を備えている。
【0030】そして、モータ制御回路によりステータの
コイルに通電されて回転磁界が形成され、これによって
マグネット32及びインペラ24が一緒に図上の反時計
回りに回転する。吸気口22から回転軸方向に取り込ま
れた空気はインペラ24を径方向外方に通り抜けて通風
路25にて圧縮されながら反時計回りに流動し排気口2
3より排出される。このとき、排気口23に対向し通風
路25の延長線上に、ノート型パソコンに使用されてい
るCPU及びヒートシンクを配置しておくことにより、
排気口23からの風が直接CPU及びヒートシンクに当
たって効率よく冷却が行われる。
【0031】ところで、通風路25の径方向の均一幅の
領域は、図3に示すように、インペラ24の中心から排
気口23の方向にのびる垂線と排気口23との交点を6
時方向とし、9時方向の位置を基準の0゜として、この
基準の0゜位置から時計回りに上流側へほぼ180゜の
角度位置にわたる範囲を均一幅領域とするのがよい。最
も望ましくは、上記した0゜位置からほぼ250゜の角
度位置にわたる範囲において通風路25の幅を均一にす
るとよい。
【0032】このようにすると、通風路25に幅の広狭
がある従来の構造(図16参照)と比べて、インペラ2
4の外周端縁とケーシング21の側面までの距離を大き
く確保でき、スペース上の制約が緩和され、通風路25
を広げることが可能になる。
【0033】従って、第1実施形態によれば、より多く
の空気を流動させることができると共に、インペラ24
の羽根の1枚ずつを径方向に大きくすることが可能にな
るため、従来構造の遠心ファンに比べて、風量を増大す
ることができ、冷却性能の向上を図ることができる。
【0034】また、排気口23を、ノート型パソコンに
使用されているCPU、ヒートシンク等の被冷却体に対
向させることで、ファンとこれら被冷却体を平面上に並
設できるため、同パソコンにおける厚み方向にスペース
をとることもなく、被冷却体を効率よく冷却することが
できる。
【0035】(第2実施形態)この発明の第2実施形態
について図4ないし図12を参照して説明する。但し、
図4は本発明に係る第2実施形態の遠心ファンの斜視
図、図5は図4の分解斜視図、図6は図4の平面図、図
7は図4の正面図、図8は図4の右側面図、図9ないし
図12はこの遠心ファンの動作説明図であって、本実施
形態の遠心ファンにおいても、第1実施形態と同じくパ
ソコンに使用されるCPU及びヒートシンクの冷却用を
用いて説明する。
【0036】図4ないし図8において、図1及び図2と
同一符号は同一若しくは相当するものを示し、図1及び
図2と相違するのは、吸気口22を一部塞いでインペラ
24を被覆する三日月形のカバー部40を、ケーシング
21の上ケース部材21aに一体的に形成している点で
ある。
【0037】このカバー部40は、特に図6に示される
ように円形の吸気口22の円周に沿って排気口23と反
対側を弧状に塞ぐように形成されており、上記した図3
を参照すると、インペラ24から排気口23の方向にの
びる垂線と排気口23との交点を6時方向とし、9時方
向の位置を基準の0゜として、この基準の0゜位置と時
計回りに上流側へほぼ180゜のところとに両端が位置
し、時計回りに0゜から90゜及び反時計回りに180
゜から90゜に径方向の幅が次第に広くなり、90゜の
角度位置において最も径方向の幅が広い三日月形を成し
ている。
【0038】このとき、カバー部40の望ましい形状と
しては、カバー部40からインペラ24の本体24aま
での最短の距離T(図6参照)をどれくらいに設定する
のがよいかを調べるために、この距離Tを可変したとき
の最大風量及び騒音値を測定したところ、それぞれ図9
に示すような結果となった。この結果から、同図中の破
線に示すように最も風量が大きくなるときの距離Tと、
同図中の実線に示すように最も騒音値が小さくなるとき
の距離Tとがほぼ一致しており、風量が増大しても騒音
は逆に低くなることがわかる。
【0039】また、カバー部40は、距離T(またはカ
バー部40の径方向幅)を調整することで、風量と騒音
を共に良好に設定することが可能になる。
【0040】ところで、本実施形態における遠心ファン
と、上記した第1実施形態における遠心ファン(図1参
照)及び通風路の幅に広狭のある従来構造の遠心ファン
(図15参照)との性能比較実験を行ったところ、図1
0に示すような結果となった。図10において、横軸は
風量を、縦軸は静圧をそれぞれ表わし、実線が本実施形
態におけるカバー部40付きのファン、1点鎖線が第1
実施形態のカバー部なしのファン、破線が従来構造のフ
ァンをそれぞれ示す。
【0041】そして、従来構造のファンと比較すると、
本実施形態及び第1実施形態のファンでは、静圧は劣る
ものの風量はいずれも増加しており、第1実施形態のフ
ァンでは12%風量が増加し、本実施形態におけるファ
ンでは、その約2倍の23%風量が増加していることが
わかった。
【0042】一方、排気口23の望ましい形状として、
排気口23の横幅W(図7参照)をどれくらいにするの
がよいかを調べるために、カバー部40付きの本実施形
態における構造の遠心ファンにおいて、排気口23の横
幅Wを可変したときの風量及び騒音値を測定したとこ
ろ、図11に示すようになった。図11において、実線
は風量、1点鎖線は騒音値を示し、この結果から、排気
口23の幅が狭いと、風量は大きいものの騒音も大きく
なる傾向にあり、逆に排気口23の幅が広いと、騒音は
小さくなるものの風量も小さくなる傾向にあるため、排
気口23の幅としては広すぎず狭すぎず、ケーシング2
1及びインペラ24の大きさに応じた最適値を実験的に
選定するのが望ましい。
【0043】また、カバー部40付きの本実施形態にお
ける構造の遠心ファンにおいて、通風路25の望ましい
形状として、通風路25の径方向の均一幅の角度領域R
(図6参照)をどれくらいに設定するのがよいかを調べ
るために、インペラ24の中心を通る排気口23の方向
を6時方向とし、9時方向の位置を基準の0゜として
(図3参照)、この基準の0゜位置から時計回りに下流
側に向かって均一幅にする角度位置を可変したときの風
量の変化を測定したところ、図12に示すような結果と
なった。この結果から、上記したようにほぼ180゜か
ら250゜の角度位置にわたる範囲において通風路25
の径方向の幅を均一にするのが好ましいことがわかる
(尚、本実施形態では、約200゜である)。
【0044】従って、第2実施形態によれば、上記した
第1実施形態と同等の効果を得ることができるのは勿論
のこと、吸気口22の一部をカバー部40により塞ぐこ
とによって、通風路25から吸気口22側への空気の漏
れ(逆流)が阻止され、空気漏れによる風量低下が未然
に防止されるため、カバー部40を設けない場合に比べ
て、いっそう風量の増大を図ることが可能になる。ま
た、吸気口22の逆流が阻止されることで、流入する空
気に乱れが少なくなり、騒音低下に寄与する。
【0045】なお、第2実施形態の変形例として、カバ
ー部40を上記した三日月形ではなく図13(a)に示
すような弓形に形成してもよく、同図(b)に示すよう
に、カバー部40はインペラ本体24aの一部までをも
覆うような三日月形であってもよい。
【0046】更に、同図(c)に示すように、インペラ
24の中心を通る排気口23の方向を6時方向とし、9
時方向の位置を基準の0゜として、この基準の0゜位置
よりもマイナス側及び下流側へ180゜よりも大なる側
に、カバー部40の両端がぞれぞれ位置するような三日
月形であってもよい。
【0047】また、カバー部40の形状は特にこのよう
な三日月形や弓形に限定されるものではなく、要するに
通風路25の一部を塞ぎインペラ24を被覆しつつも、
できるだけ多くの風量が得られ、かつ騒音が少ない形状
であればどのようなものであっても構わない。更に、カ
バー部40の位置も、上記したように、カバー部40の
最大幅が吸気口22の排気口23と反対側(90゜の位
置)のみに限られるものでもない。
【0048】また、上記した第2実施形態では、カバー
部40を上ケース部材21aと一体形成した場合につい
て説明しているが、カバー部40を上ケース部材21a
とは別体に形成し、カバー部40を上ケース部材21a
に固着するようにしてもよいのは勿論である。
【0049】更に、本発明の遠心ファンにより冷却する
対象を、上記した各実施形態ではノート型パソコンに使
用されているCPUのヒートシンクを例に挙げたが、被
冷却体はこれに限定されるものではなく、その他の被冷
却体の冷却用に本発明の遠心ファンを同様に使用するこ
とが可能であり、加えて冷却用以外にも複写機の給紙用
等のように、特定空間にて静圧を要求される用途でも使
用が可能であり、特に薄型化が要求されるものに対して
有効である。
【0050】また、本発明は上記した各実施形態に限定
されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおい
て上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であ
る。
【0051】
【発明の効果】以上のように、請求項1、2に記載の発
明によれば、通風路に幅が均一であることから、スペー
ス上の制約が緩和されるため、通風路を広げることがで
き、より多くの空気を流動させることができると共に、
インペラの羽根部分を大きくすることができ、風量を増
大することが可能になり、冷却性能の向上を図ることが
でき、例えばノート型パソコンのCPUの冷却用として
薄型で冷却性能の優れたファンを提供することが可能に
なる。
【0052】また、請求項2に記載の発明によれば、通
風路の均一幅の範囲を、インペラの中心を通る排気口方
向から上流側へほぼ90゜の角度位置を基準の0゜位置
として、上流側へほぼ250゜の角度位置にわたる範囲
とすることで、効果的に空気を圧縮して排気口より排出
することができる。
【0053】また、請求項3に記載の発明によれば、吸
気口の一部を塞ぐカバー部を設けたことによって、通風
路から吸気口側への空気の逆流を阻止できるため、空気
漏れによる風量低下を未然に防止することができ、更に
逆流が阻止されることで、吸気口に流入する空気の乱れ
が少なくなり、騒音低下にも寄与し、その結果、カバー
部を設けない場合よりも、いっそう風量の増大と共に騒
音低下を図ることが可能になり、例えばノート型パソコ
ンのCPUの冷却用として好適なファンを提供すること
が可能になる。
【0054】また、請求項4に記載の発明によれば、通
風路から吸気口側への空気の逆流を効果的に阻止するこ
とができる。
【0055】また、請求項5及び6に記載の発明によれ
ば、風量が最大で騒音値が最小である遠心ファンを実現
できる。
【0056】また、請求項7に記載の発明によれば、例
えばノート型パソコンに使用されているCPU、ヒート
シンク等の被冷却体をファンに対して平面上に並設でき
るため、厚み方向にスペースをとることもなく、薄型の
ファンによって被冷却体を効果的に冷却することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態の斜視図である。
【図2】この発明の第1実施形態の分解斜視図である。
【図3】この発明の第1実施形態の動作説明図である。
【図4】この発明の第2実施形態の斜視図である。
【図5】この発明の第2実施形態の分解斜視図である。
【図6】この発明の第2実施形態の平面図である。
【図7】この発明の第2実施形態の正面図である。
【図8】この発明の第2実施形態の右側面図である。
【図9】この発明の第2実施形態の動作説明図である。
【図10】この発明の第2実施形態の動作説明図であ
る。
【図11】この発明の第2実施形態の動作説明図であ
る。
【図12】この発明の第2実施形態の動作説明図であ
る。
【図13】この発明の第2実施形態の変形例の説明図で
ある。
【図14】従来例の斜視図である。
【図15】従来例の分解斜視図である。
【符号の説明】
21 ケーシング 21a 上ケース部材 21b 下ケース部材 22 吸気口 23 排気口 24 インペラ 24a 本体 25 通風路 40 カバー部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 亮 鳥取県日野郡溝口町荘字清水田55番地 日 本電産エレクトロニクス株式会社内 Fターム(参考) 3H034 AA02 BB02 BB06 BB19 CC01 CC04 DD05 DD25 EE03 EE06 EE08 EE12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に吸気口が形成され側面に排気口が
    形成されたケーシングと、前記ケーシング内に回転自在
    に配設されたインペラと、前記ケーシングの内周面と前
    記インペラの外周端縁とにより形成され前記吸気口と前
    記排気口とを連通した通風路とを備えて成る遠心ファン
    において、 前記通風路が、縦断面の断面積が均一に形成されている
    ことを特徴とする遠心ファン。
  2. 【請求項2】 前記通風路が、前記インペラの中心を通
    る前記排気口方向から上流側へほぼ90゜の角度位置を
    基準の0゜位置として、上流側へほぼ250゜の角度位
    置にわたる範囲に形成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の遠心ファン。
  3. 【請求項3】 前記吸気口を一部塞ぎ前記インペラを被
    覆するカバー部が、前記ケーシングに設けられているこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の遠心ファン。
  4. 【請求項4】 前記吸気口がほぼ円形を成し、前記カバ
    ーが前記吸気口の円周に沿って弧状に形成されているこ
    とを特徴とする請求項3に記載の遠心ファン。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の遠
    心ファンにおいて、前記排気口がほぼ矩形であって、こ
    の排気口における長手方向の幅が、前記幅寸法を可変し
    たときに風量が最大で且つ騒音が最小となる領域に設定
    されることを特徴とする遠心ファン。
  6. 【請求項6】 請求項3ないし5のいずれかに記載の遠
    心ファンにおいて、前記カバー部の径方向幅を、このカ
    バー部の内周縁と前記インペラの特定位置との距離を可
    変にしたときに風量が最大で且つ騒音が最小となる領域
    に設定されることを特徴とする遠心ファン。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の遠
    心ファンにおいて、前記排気口が、被冷却体に対向して
    いることを特徴とする遠心ファン。
JP36881099A 1999-12-27 1999-12-27 遠心ファン Pending JP2001182691A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36881099A JP2001182691A (ja) 1999-12-27 1999-12-27 遠心ファン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36881099A JP2001182691A (ja) 1999-12-27 1999-12-27 遠心ファン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001182691A true JP2001182691A (ja) 2001-07-06

Family

ID=18492819

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36881099A Pending JP2001182691A (ja) 1999-12-27 1999-12-27 遠心ファン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001182691A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7063510B2 (en) 2003-09-17 2006-06-20 Nidec Corporation Centrifugal fan
US7481617B2 (en) 2004-05-19 2009-01-27 Delta Electronics, Inc. Heat-dissipating device
US7909571B2 (en) 2005-06-02 2011-03-22 Delta Electronics, Inc. Centrifugal fan and frame thereof
WO2022114150A1 (ja) * 2020-11-27 2022-06-02 ダイキン工業株式会社 地面還気装置及び汚染物制御システム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7063510B2 (en) 2003-09-17 2006-06-20 Nidec Corporation Centrifugal fan
US7481617B2 (en) 2004-05-19 2009-01-27 Delta Electronics, Inc. Heat-dissipating device
US7909571B2 (en) 2005-06-02 2011-03-22 Delta Electronics, Inc. Centrifugal fan and frame thereof
WO2022114150A1 (ja) * 2020-11-27 2022-06-02 ダイキン工業株式会社 地面還気装置及び汚染物制御システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7207774B2 (en) Centrifugal fan and casing thereof
EP1707822B1 (en) Centrifugal fan
JP3981628B2 (ja) 冷却用ポンプ並びに電気機器及びパーソナルコンピュータ
US7766629B2 (en) Fluid pump, cooling apparatus and electrical appliance
JP2005090346A (ja) ファン及びこれを備えた情報機器
US20060006745A1 (en) Integrated blower for cooling device
JP2007126976A (ja) 遠心ファン
JP4621980B2 (ja) ファンモータ
US20080131275A1 (en) Blower system
US7217087B2 (en) Centrifugal fan
US7217086B2 (en) Cooling fluid pump
JP3857200B2 (ja) ファンモータ及び電子機器
JP4789075B2 (ja) ファンモータ
JP2001182691A (ja) 遠心ファン
JP2016102469A (ja) 遠心ファン
JP2002021782A (ja) 遠心型ファン
JP2001159397A (ja) ファンモータ
JP4682787B2 (ja) ファンモータ
JP2001140790A (ja) 小形横流しファン
JP2000179490A (ja) 軸流ファン
JP2016226210A (ja) 電動発電機
JP7416161B2 (ja) 直列式軸流ファン
JP2004332724A (ja) ファンインペラおよびファンモータ
JP6276169B2 (ja) 遠心ファン
JP4243072B2 (ja) 遠心ファン

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060904

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060912

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061110

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061212