JP2001180564A - 自転車等のフリーギア前進駆動装置の後進切替装置 - Google Patents

自転車等のフリーギア前進駆動装置の後進切替装置

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JP2001180564A
JP2001180564A JP36671599A JP36671599A JP2001180564A JP 2001180564 A JP2001180564 A JP 2001180564A JP 36671599 A JP36671599 A JP 36671599A JP 36671599 A JP36671599 A JP 36671599A JP 2001180564 A JP2001180564 A JP 2001180564A
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gear
free gear
hole
bicycle
lever
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Masataka Mikito
正孝 幹戸
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Matsuo Electric Co Ltd
Araya Industrial Co Ltd
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Matsuo Electric Co Ltd
Araya Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ペダルを踏んでフリーギアを介して駆動する
通常の自転車等の駆動機構に、容易に適用、しかもシン
プルな機構でありながらも確実に駆動力を伝達すること
のできる後進駆動力伝達切替装置を提供する。 【解決手段】 フリーギア2のギア3とハブ本体20の
ハブフランジ21に固定ピン挿通透孔9と固定ピン挿通
透孔24を設け、固定板30に規制ピン挿通透孔33を
設け、ギア3に規制ピン37を立設し、固定板30に固
定ピン35を立設し、固定ピン35をワイヤー作動手段
50による押圧レバー40で押圧力をかけて、固定ピン
35をハブフランジ21の固定ピン挿通透孔9に挿通係
合して、ギア3とハブフランジ21を一体化してペダル
の逆回転によるチェーンの逆転でギア3を逆転して、フ
リーギア2のラチェット機構部16を作動させることな
く、ハブフランジを逆転して自転車等を後進させる後進
切替装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自転車のペダルを
通常に正回転することで前進させることができ、ペダル
を逆回転させることにより後進させることができる自転
車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の自転車では、人力による駆動力を
効率よく利用する機構として、ペダルを踏む力をクラン
クで回転力に変え、この回転力をクランクと一体的に回
転するスプロケットすなわち大ギアから噛み合うチェー
ンを介して牽引力を同じくチェーンに噛み合う後輪のス
プロケットすなわちフリーギアに与え、フリーギアによ
り再び回転力に変換する。次いで回転するフリーギア内
部に形成されたラチェットに掛かった爪によって中子に
回転力は伝達される。すなわち、自転車を前進させる方
向のいわゆる正回転の場合、中子に具備された爪は爪バ
ネの働きによって爪先端をフリーギアのラチェットに引
っ掛かって一体に回転するので、フリーギアと中子は共
に同一の正方向に回転する。そして中子はねじによりハ
ブ本体に固定され一体化されているので、中子の回転力
はそのまま後輪を回転させる力となり、自転車を前方に
推進させる。
【0003】上記の構造で前進する自転車において、ペ
ダルを逆回転してフリーギアを逆転させると、爪バネに
よって押し上げられている爪の先端は、その背部がラチ
ェツトの傾斜部に押し下げられて滑るので、爪はラチェ
ットに引っ掛かることなく中子はフリーギアに対して空
転することとなり、例え、ペダルを逆回転させても自転
車は慣性で前進する。
【0004】上記したとおり、フリーギアを有する従来
の自転車は、正回転させたペダルからの力を駆動力とし
て後輪に伝達するので、伝えられた後輪の駆動力により
前進することができる。しかし、逆回転させたペダルか
らの力は駆動力として後輪に伝達することができないた
め、後進することはできない。
【0005】そこで、自転車を後進可能とする機構とし
て、実用新案登録第3005972号に開示の考案が提
案されている。このものは、クランク軸上に、第1の嵌
脱機構によってクランク軸に着脱する第1スプロッケッ
トホイールと、第2の嵌脱機構によってクランク軸に着
脱するスプロケットホイールとを装着し、第1スプロケ
ットホイールを後輪のボス部上にラチェット機構を介し
て装着したスプロケットホイールとを連携させ、前記第
2スプロケットホイールを後輪のボス部上に直接定着し
たスプロケットホイールと連携させておき、第1の嵌脱
機構と第2の嵌脱機構とを選択的にセットすることによ
り自転車の前後進の両方向に選択して走行し得るように
したものである。ところが、このものでは二系統の動力
伝達手段を有するものであるため部品点数が多くなり、
全体の構成が複雑になると共に重量が重くなる欠点があ
った。
【0006】この欠点を解消するために、特開平10−
167158号公報に開示の構成のものが提案されてい
る。このものは、ペダル用クランク軸に設けた大径のギ
アと、後輪ハブ軸に設けた小径のギアと、該小径のギア
と大径のギア間に張設したチェーンとから動力伝達手段
を構成し、かつ後輪ハブには後進方向の回転のみに連動
するラチェット部材が設けられ、しかも帯ベルト等を使
用する帯ブレーキ機構を利用した切替手段が後輪ハブ軸
に設けたギアの側面に設けられており、該ラチェット部
材のラチェットスリーブに係脱自在な帯ベルト等の係合
部材からなるものである。このものは帯ベルトとラチェ
ットスリーブの外周面との圧接状態を保持することによ
り作用するものである。しかし、帯ベルトとラチェット
部材の外周面の間に、水、泥、油などが介在した場合に
は、その摩擦力が減少してしまいかつ制動力も減少して
しまい、その圧接状態を保持することができないため、
その結果、駆動力が効率よく伝達できないという不都合
がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、ペダルのクランクギアすなわちスプロケッ
トに噛み合うチェーンの牽引力により後輪のスプロケッ
トすなわちフリーギアを回転させ、この回転力により後
輪を回転駆動させるタイプの自転車等の駆動機構に適用
でき、しかもシンプルな機構でありながらも確実に駆動
力を伝達することのできる後進駆動力伝達切替装置を提
供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明の手段は、請求項1の発明では、チェーンに
噛み合うスプロケット4を有するギア3とギア3により
ラチェット機構部16で前進方向に駆動回転される中子
10とからなるフリーギア2を、ハブ本体20の螺合体
25の雄ねじ26を中子10の雌ねじ孔15に螺合する
ことにより、ハブ本体20に一体化してなるフリーギア
前進駆動装置1において、フリーギア2に隣接して弾撥
方向に付勢したコイルバネ27を介して離間方向に押圧
された固定板30を同軸に設け、フリーギア2と反対側
の固定板30の側面にフリーギア方向に押圧可能な押圧
レバー40を設け、フリーギア2とハブ本体20のハブ
フランジ21のそれぞれの同一半径の円上に固定ピン挿
通透孔9と固定ピン挿通透孔24を設け、固定板30に
規制ピン挿通透孔33を設け、フリーギア2に規制ピン
37を立設して規制ピン長さを押圧レバー40の押圧力
を解いたときにも固定板30の規制ピン挿通透孔33に
挿通状態にある長さとし、固定板30に固定ピン35を
立設して固定ピン35の長さを押圧レバー40の押圧力
を解いたときにはフリーギア2の固定ピン挿通透孔9の
みに挿通状態にありかつ押圧レバー40を押圧したとき
にはハブフランジ21の固定ピン挿通透孔24に挿通状
態にある長さとし、押圧レバー40を作動するワイヤー
作動手段50を自転車等のフレームに付設したことを特
徴とする自転車等のフリーギア前進駆動装置1の後進切
替装置である。
【0009】請求項2の発明では、押圧レバー40は固
定板30に当接する滑面45のレバー先端部43を有す
るレバー本体41とレバー本体41を支持して回動軸4
6に回動する腕42からなることを特徴とする請求項1
の手段における自転車等のフリーギア前進駆動装置1の
後進切替装置である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して説明する。図1は本発明の後進切替装置を模式的に
示す組立図である。図2は本発明の後進切替装置を模式
的に示す分解図である。図3はペダル正転駆動状態にお
ける前進時のフリーギア作動状態を説明する一部破断図
である。図4はペダル非駆動状態における転がり前進時
のフリーギア作動状態を説明する一部破断図である。図
5はペダル後転駆動状態における後進時のフリーギア作
動状態を説明する一部破断図である。
【0011】本発明の自転車は、通常の自転車と同様に
ペダル踏んでペダルクランクサイドの大径のギアを回転
し、この大径のギアに噛み合うチェーンにより牽引力を
後部車輪に与えて走行する自転車を基本とする。すなわ
ち、通常の自転車と同様に本発明の自転車も、後部車輪
はチェーンに噛み合うスプロケット4を有する小径のギ
ア3を有する。このギア3はラチェット機構部16で前
進方向に駆動回転する駆動力を中子10に伝達し、これ
らからフリーギア2が形成されている。フリーギア2
は、タイヤを装着したリムを支持するスポークが取り付
けられたハブ本体20と一体化されている。すなわち、
ハブ本体20に一体化して設けた円筒状の螺合体25の
表面にねじを切って形成の雄ねじ26にフリーギア2の
中子10の中心部に貫通の雌ねじ孔15を螺合すること
により、ハブ本体20をフリーギア2と一体化してフリ
ーギア前進駆動装置1を形成している。
【0012】上記のラチェット機構部16の構造を示す
と、図3に示すように、外周にスプロケット4を有する
ギア3はその内周全域に多数の係合縦壁6とそれに続く
傾斜部7からなるラチェット5を有する。一方、このギ
ア3のラチェット5の内周内に存在する円筒状の中子1
0は爪11を有する。この爪11は中子10に設けられ
た爪バネ13で弾撥的に遠心方向へ付勢されている。そ
して爪11の一端は中子10の表面部に軸支されて遠心
方向に先端部12を回動自在に取り付けられている。そ
こで、ギア3のスプロケット4がチェーンに牽引されて
自転車が前進する方向の矢印60の方向に正回転すると
き、爪バネ13で押された爪11の先端部12がギア3
のラチェット5の係合縦壁6に引っ掛かって係合し、係
合縦壁6に押されてギア3の回転力が中子10に伝達さ
れ、中子10は矢印61方向に回する。そして中子10
とハブ本体の螺合体25はねじ螺合されているのでハブ
フランジ21に伝達されることによって車輪の前進回転
により自転車は前進することとなる。
【0013】以上に示すハブ本体20とフリーギア2か
らなる構造において、本発明の手段は、図1または図2
に示すように、さらにフリーギア2のハブ本体20と反
対側のハブ軸22に固定板30を同軸に嵌合している。
そしてフリーギア2の中子10に螺合した螺合体25の
側面と固定板30の間にハブ軸に同軸にコイルバネ27
を弾撥的に装着している。従って固定板30は常にコイ
ルバネ27によりフリーギア2から離間する方向に押圧
されている。さらに固定板30のフリーギア2と反対側
の側面に押圧レバー40を設ける。押圧レバー40は、
自転車の図示しないチェーンステーまたはシートステー
に適宜取付具で固定した回動軸46に回動する腕42と
腕42と角度を設けて延びるレバー本体41とレバー本
体41の先端部43から形成する。先端部43は二股に
なり股間の空間をハブ軸22の挿通部44を設けてい
る。先端部43が常に固定板30に当接する面を滑面4
5とする。押圧レバー40のレバー本体41との境界近
くの腕42にワイヤー係止具47を設けてインナーワイ
ヤー51を係止する。従ってインナーワイヤー51を引
くと腕42は回動軸46を中心に回動してレバー本体5
1の先端部43は固定板30へ押圧するように移動す
る。
【0014】さらに、ギア3の同一半径の円上に固定ピ
ンを自由に挿通することのできる複数の固定ピン挿通透
孔9を設け、同じくハブ本体20のハブフランジ21の
それぞれの同一半径の円上に固定ピンを挿通する固定ピ
ン挿通透孔24を設ける。この場合、ギア3の固定ピン
挿通孔9を形成した位置の円の大きさとハブフランジ2
1の固定ピン挿通孔24を形成した位置の円の大きさは
同一の半径とし、さらに固定ピン挿通孔9と固定ピン挿
通孔24はそれぞれ等間隔で複数個を同一半径の円上に
形成するものとする。そしてハブフランジ21に形成し
た固定ピン挿通孔24の個数は、ギア3に形成した固定
ピン挿通孔9の倍数、例えば、固定ピン挿通孔24の個
数が3個であれば、ギア3に形成した固定ピン挿通孔9
は6個、とする。このように固定ピン24の数を倍数と
することで、使用時に速やかに固定ピン35が固定ピン
挿通孔24に挿通することとなる。さらに固定板30の
同一半径の円上に固定ピン挿通孔9と同数の複数の、例
えば3個の、規制ピン37を自由に挿通することのでき
る規制ピン挿通透孔33を等間隔にあけて設ける。
【0015】次いで、ギア3に形成した複数個の固定ピ
ン挿通透孔9の中間には雌ねじ8を形成して、先端に雄
ねじ39を有し後端をつば広のピン頭部38とした規制
ピン37をこの雌ねじ8に螺合により立設する。この場
合、規制ピン37は固定板30に形成した規制ピン挿通
孔33に通してからギア3の雌ねじ8に立設する。そし
てこの規制ピン37の長さは押圧レバー40の押圧力を
解いてコイルバネ27で弾撥して最も離間した状態に規
制する長さで、そのとき固定板30の規制ピン挿通透孔
33に挿通した状態のピン頭部38が存在することが可
能な長さである。さらに、固定板30には隣合う規制ピ
ン挿通透孔33の中間位置に先端に雄ねじを有するねじ
34を挿通するねじ孔32を設け、このねじ孔32にね
じ34を挿通し、一方、雌ねじ36を後端に有する固定
ピン35の先端をギア3の固定ピン挿通孔9に挿通した
状態で、固定ピン35をねじ34に螺合して固定板30
に立設する。この場合、固定ピン35の長さは、押圧レ
バー40の押圧力を解いたときにはフリーギア2のギア
3の固定ピン挿通透孔9のみに挿通状態にあり、かつ押
圧レバー40を押圧したときにはハブフランジ21の固
定ピン挿通透孔24に挿通状態になる長さとする。
【0016】押圧レバー40を作動するワイヤー作動手
段50について説明する。ワイヤー作動手段50は、例
えば、自転車のハンドルの立パイプ55に適宜手段で固
定した軸ピン57で矢印の回転方向64に示すように上
下回転自在な切替レバー56を設ける。そして押圧レバ
ー40のワイヤー係止具47に両端部に下部止着部53
と上部止着部54を有する適宜長さのアウターワイヤー
52に挿通したインナーワイヤー51の一端を係止す
る。インナーワイヤー51の他端を切替えレバー56の
先端部を通し、さらにプリセット用コイルバネ58に通
してワイヤー止具59でプリセット用コイルバネ58を
インナーワイヤー51を押圧してインナーワイヤー51
を上方に付勢する力をプリセットして係止する。アウタ
ーワイヤー52の下部止着部53はチェーンステーに適
宜手段で固定し、上部止着部54は切替レバー56の下
方の立パイプ55に適宜手段で固定する。
【0017】上記のワイヤー作動手段50において、初
期状態において予めプリセットしたプリセット用コイル
バネ58でインナーワイヤー51を上に引き上げる方向
に引張っているが、一方インナーワイヤー51は一定長
であるので、切替レバー56はプリセット用コイルバネ
58で押されてワイヤー側が上部止着部54側へ回動し
ている。そしてこの状態で、押圧レバー40は固定板3
0に対する押圧力が解かれている。したがって、固定板
30はコイルバネ27に押されてフリーギア2から離間
する方向に移動し、固定ピン35がハブフランジ21の
固定ピン挿通透孔24から抜けた状態となっている。す
なわちインナーワイヤー51の長さは初期状態で上記の
状態になるように設定されている。なお、この初期状態
において、押圧レバー40の先端部43の滑面45は常
に固定板30から離間している。
【0018】切替えレバー56を矢印64の回転方向に
回動すると、インナーワイヤー51はプリセット用コイ
ルバネ58でその上部止着部54が上方に押し上げら
れ、結果的にインナーワイヤー51が引っ張られる。そ
こで、押圧レバー40はワイヤー係止具47で引っ張ら
れて回動軸46で回動して先端部43がコイルバネ27
の弾撥力に抗して固定板30を押圧することとなる。そ
のため固定板30はフリーギア2の方に移動する。この
結果、固定板30に立設した固定ピン35の先端がハブ
フランジ21に形成した固定ピン挿通透孔24に挿通さ
れることとなり、フリーギア2のギア3とハブフランジ
21が一体化されることとなる。
【0019】なお、ワイヤー作動手段50は、上記の手
段の他に通常の自転車におけるブレーキの作動手段のハ
ンドル部での取付け構造を利用することができること
は、いうまでもない。
【0020】次に、本発明の操作方法を自転車の例で説
明する。通常の自転車としてペダルを踏んで前進し、ペ
ダルを踏むことを止めて慣性で前進走行する場合は、切
替えレバー56は全く触らないで上記初期状態にしてお
く。この場合は、ペダルは逆転して踏んでも、フリーギ
ア2は、図4に示すように、ギア3のラチェット5の傾
斜部7に中子10の爪11は滑り、係合縦壁6に係合す
ることなく、中子10はギア3に対して自由になってい
る。従って、自転車の慣性による走行のハブフランジ2
1の矢印66の回転方向につれて中子は矢印61の同方
向に回転する。しかし、ギア3は爪11が滑って移動す
るので回転しないかあるいは自由に回転する。
【0021】次いで、自転車をペダルを逆転して後進さ
せる操作方法について説明すると、切替レバー56をプ
リセットコイルバネ58に抗して矢印64の方向に回動
すると、押圧レバー40の先端部43が固定板30をフ
リーギア2方向に押圧して移動させる。この状態で、後
輪すなわちハブフランジ21を少し回転させるとハブフ
ランジ21に形成した固定ピン挿通透孔9が回転し、固
定板30に立設した固定ピン35に合致する位置とな
り、ギア3の固定ピン挿通孔9に挿通された固定ピン3
5がハブフランジ21の固定ピン挿通透孔24に挿通状
態となる。そこで、この状態でペダルを逆回転して踏む
と、チェーンの逆転によりギア3が、図5に示すよう
に、矢印67の方向に逆転される。この場合、爪11は
ラチェット5に係止することなくラチェット5の傾斜部
7を滑り得る状態にあるが、ギア3とハブフランジ21
は固定ピン35で係合されているので、ハブフランジ2
1は中子10を経由することなく回転力がギア3から伝
達されて両者は一体に矢印69の方向に逆回転すること
となり、自転車は後進することとなる。このとき中子1
0はハブ本体20と螺合体25で一体化されているので
中子10の回転方向も矢印68の逆方向に回転する。こ
の後進駆動を中止するには、切替レバー56を初期状態
に復帰させると、固定板30を押圧していた押圧レバー
40の先端部43が固定板30より離間し、同時にコイ
ルバネ27の弾撥力により固定板30がフリーギア2か
ら離間する方向に移動することにより、固定ピン35の
先端がハブフランジ21の固定ピン挿通透孔24から抜
けて、ギア3とハブフランジ21の一体化が解かれるの
で、フリーギア2が通常の働きにもどり、ペダルを前進
方向に踏んだときのみ自転車は前進することとなり、前
進中にペダルを踏むことを止めれば、ラチェット5の爪
11が外れて慣性で前進走行する。
【0022】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明は、簡単な
構造の後進切替装置を従来に構造の自転車などのフリー
ギアで駆動する装置に付加することにより、容易に、コ
ストをかけることなく、確実に駆動力を伝達することの
できる後進駆動力伝達切替装置をうることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の後進駆動力伝達装置を模式的に示す組
立図である。
【図2】本発明の本発明の後進駆動力伝達装置を模式的
に示す分解図である。
【図3】ペダル正転駆動状態における前進時のフリーギ
ア作動状態を説明する一部破断図である。
【図4】ペダル非駆動状態における転がり前進時のフリ
ーギア作動状態を説明する一部破断図である。
【図5】ペダル後転駆動状態における後進時のフリーギ
ア作動状態を説明する一部破断図である。
【符号の説明】
1 フリーギア前進駆動装置 2 フリーギア 3 ギア 4 スプロケット 5 ラチェット 6 係合縦壁 7 傾斜部 8 雌ねじ 9 固定ピン挿通透孔 10 中子 11 爪 12 先端部 13 爪バネ 14 中子内孔 15 雌ねじ孔 16 ラチェット機
構部 20 ハブ本体 21 ハブフランジ 22 ハブ軸 23 スポーク孔 24 固定ピン挿通透孔 25 螺合体 26 雄ねじ 27 コイルバネ 30 固定板 31 シャフト挿通
孔 32 ねじ孔 33 規制ピン挿通
透孔 34 ねじ 35 固定ピン 36 雌ねじ 37 規制ピン 38 ピン頭部 39 雄ねじ 40 押圧レバー 41 レバー本体 42 腕 43 先端部 44 シャフト挿通部 45 滑面 46 回動軸 47 ワイヤー係止
具 50 ワイヤー作動手段 51 インナーワイ
ヤー 52 アウターワイヤー 53 下部止着部 54 上部止着部 55 立パイプ 56 切替レバー 57 軸ピン 58 プリセットバネ 59 ワイヤー止具 60 矢印 61 矢印 62 矢印 63 矢印 64 矢印 65 矢印 66 矢印 67 矢印 68 矢印 69 矢印

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チェーンに噛み合うスプロケットを有す
    るギアとギアによりラチェット機構部で前進方向に駆動
    回転される中子とからなるフリーギアを、ハブ本体に一
    体化してなるフリーギア前進駆動装置において、フリー
    ギアに隣接して弾撥方向に付勢したコイルバネを介して
    離間方向に押圧された固定板を同軸に設け、フリーギア
    と反対側の固定板の側面にフリーギア方向に押圧可能な
    押圧レバーを設け、フリーギアとハブ本体のハブフラン
    ジのそれぞれの同一半径の円上に固定ピン挿通透孔を設
    け、固定板に規制ピン挿通透孔を設け、フリーギアに規
    制ピンを立設して規制ピン長さを押圧レバーの押圧力を
    解いたときに固定板の規制ピン挿通透孔に挿通状態にあ
    る長さとし、固定板に固定ピンを立設して固定ピンの長
    さを押圧レバーの押圧力を解いたときにはフリーギアの
    固定ピン挿通透孔のみに挿通状態にありかつ押圧レバー
    を押圧したときにはハブフランジの固定ピン挿通透孔に
    挿通状態にある長さとし、押圧レバーを作動するワイヤ
    ー作動手段を自転車等のフレームに付設したことを特徴
    とする自転車等のフリーギア前進駆動装置の後進切替装
    置。
  2. 【請求項2】 押圧レバーは固定板に当接する滑面のレ
    バー先端部を有するレバー本体とレバー本体を支持して
    回動軸で回動する腕からなることを特徴とする請求項1
    の手段における自転車等のフリーギア前進駆動装置の後
    進切替装置。
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