JP2001175414A - 座標入力機能を備えた表示装置及びその製造方法 - Google Patents

座標入力機能を備えた表示装置及びその製造方法

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JP2001175414A
JP2001175414A JP36018699A JP36018699A JP2001175414A JP 2001175414 A JP2001175414 A JP 2001175414A JP 36018699 A JP36018699 A JP 36018699A JP 36018699 A JP36018699 A JP 36018699A JP 2001175414 A JP2001175414 A JP 2001175414A
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display device
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forming
pressure
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Kazushi Hokari
一志 保苅
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示パネル等の表示装置のガラス基板上
に良好に形成することができ、かつ、感圧スイッチとし
て良好な動作特性を有する感圧導電素子を提示し、当該
感圧導電素子を適用した座標入力機能を備えた表示装置
を提供する。 【解決手段】 感圧導電素子10は、ガラス基板11上
に、金属層12と、高濃度の不純物がドープされたシリ
コン膜13aと真性のシリコン膜13bからなるシリコ
ン半導体層13と、所定の形状の開口部14aを有する
絶縁膜14と、開口部14aを介して、シリコン半導体
層13に接続する金属層15が順次形成されたショット
キーダイオードよりなり、ガラス基板11を表示装置の
カラーフィルタ基板とし、金属層12をブラックマスク
膜として、金属層15上に共通電極を設けて、圧力の印
加により導通状態となった感圧導電素子の座標をブラッ
クマスク膜と共通電極を介して検出することにより座標
入力機能を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、座標入力機能を備
えた表示装置及びその製造方法に関し、特に、表示装置
に座標入力機構を一体的に付加するのに適した構成を有
する感圧導電素子を備えた表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報化社会への急激な進展に伴っ
て、テレビジョンやパーソナルコンピュータ(以下、パ
ソコンと略記する)等のディスプレイ、ビデオカメラ等
のモニタの代替え、あるいは、携帯電話を始めとする各
種携帯情報端末の表示装置として、軽量化や薄型化が可
能で、かつ、画像表示特性や省電力性、省スペース性に
優れた液晶表示装置が急速に普及しつつある。一方、上
述したパソコンや携帯情報端末等の中には、液晶表示パ
ネルに表示された画像に直接接触することにより、入力
操作を行う座標入力パネル(いわゆる、タッチパネル)
を備えたものが知られている。
【0003】従来、座標入力パネルにおける入力座標検
出方式には、抵抗膜式、光学式、静電気量式、電磁誘導
式、弾性波式等が知られており、これらの方式による座
標入力パネルを、液晶表示装置等の表示パネルに付加す
るためには、個別に形成された表示パネルと座標入力パ
ネルを相互に貼り合わせた構造を採用することが一般的
に行われている。この場合、表示パネルの前面(座標入
力側)に、座標入力パネルが配置される構造となるた
め、表示パネルに表示された画像が座標入力パネルに妨
げられて、透過率の低下や不要な反射を引き起こし、表
示品質が劣化するという問題を有していた。このような
問題を解決する手段としては、特開平10−63420
号公報等に、座標入力パネルと表示素子との光学的な整
合性を確保することにより、上記透過率の低下や反射の
発生を低減して表示品質の劣化を抑制することが記載さ
れているが、表示パネルと座標入力パネルとを貼り合わ
せた構造を前提としているため、上記効果には必然的に
限界があり、根本的な問題解決には至っていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、液晶表示パネ
ルのような薄型の表示素子を有する表示パネル内に座標
入力素子を一体的に形成することにより上記問題を解決
する試みがなされているが、そのためには、座標入力素
子を構成する感圧スイッチ素子を、液晶画素による表示
領域を遮らない限られた空間に形成しなければならない
ため、物理的な接触機構により座標入力を行うスイッチ
を適用することは、不可能であるという問題を有してい
た。これに対し、半導体圧力センサに類するスイッチ素
子であれば、薄膜化、微細化が可能であるが、電圧検出
型や電流検出型の場合、ON/OFF動作特性が緩慢で
あるため、感圧スイッチとして適用することが困難であ
るという問題を有していた。また、半導体圧力センサ
は、単結晶半導体基板上に形成する製造プロセスを用い
るものが一般的であるため、液晶表示パネルに適用され
るガラス基板等の絶縁性基板上に良好に形成することが
でき、かつ、特性的に好ましいスイッチ素子について
は、未だ提案されていなかった。
【0005】本発明は、上述した問題点に鑑み、液晶表
示パネル等のガラス基板上に良好に形成することがで
き、かつ、感圧スイッチとして良好な動作特性を有する
感圧導電素子の構造及びその製造方法を提示し、当該感
圧導電素子を適用した座標入力機能を備えた表示装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の座標入力
機能を備えた表示装置は、対向する第1および第2のガ
ラス基板と、前記第1と第2のガラス基板間に形成され
た複数の表示画素と、前記第1のガラス基板の前記第2
のガラス基板に対向する一面側に所定のパターンを有し
て設けられた第1の電極と、前記第1のガラス基板上
で、前記第1の電極上の一面側全面に設けられた第2の
電極と、前記第1の電極と前記第2の電極間に設けら
れ、前記第2の電極に電気的に接続され、前記第1の電
極に対向する所定の位置に設けられた第3の電極と、前
記第1の電極及び前記第3の電極と、前記第1の電極及
び前記第3の電極の間に設けられ、かつ、前記第1の電
極又は前記第3の電極のいずれか一方とショットキー接
合を形成するとともに、他方とオーミック接合を形成す
る半導体層とによって形成されたショットキーダイオー
ドによる感圧導電素子とを備え、圧力が加わったときに
前記感圧素子が導通状態となるように構成され、導通状
態となった前記感圧導電素子の位置を前記第1の電極と
前記第2の電極を介して検出する座標入力機能を有する
ことを特徴としている。
【0007】請求項2記載の座標入力機能を備えた表示
装置は、請求項1記載の感圧導電素子において、前記第
1のガラス基板は、前記表示装置におけるカラーフィル
タ基板であり、前記第1の電極は、前記カラーフィルタ
基板上に設けられた金属層からなるブラックマスク膜で
あることを特徴としている。請求項3記載の座標入力機
能を備えた表示装置は、請求項1記載の感圧導電素子に
おいて、前記第2の電極は、前記表示装置における透明
導電膜からなる共通電極であることを特徴としている。
請求項4記載の座標入力機能を備えた表示装置の製造方
法は、第1のガラス基板の一面側に所定のパターンを有
する第1の電極を形成する工程と、前記第1の電極とオ
ーミック接合を形成する不純物が添加された半導体層と
真性半導体層を順次形成する工程と、前記真性半導体層
上に開口部を有する絶縁膜を形成し、該開口部を介して
前記半導体層とショットキー接合を形成する第3の電極
を形成する工程と、前記第3の電極に電気的に接続さ
れ、前記第1のガラス基板の一面側全面に位置する第2
の電極を形成する工程と、第2のガラス基板の一面側に
画素電極を形成する工程と、前記第1のガラス基板の一
面側と前記第2のガラス基板の一面側を対向させて、ス
ペーサを介して貼り合わせ、前記第2の電極と前記画素
電極間に表示画素を形成する工程と、を含むことを特徴
としている。
【0008】請求項5記載の座標入力機能を備えた表示
装置の製造方法は、第1のガラス基板の一面側に所定の
パターンを有する第1の電極を形成する工程と、前記第
1の電極とショットキー接合を形成する真性半導体層を
形成する工程と、前記真性半導体層上に第3の電極を形
成する工程と、前記第3の電極を介して、前記真性半導
体層に所定の不純物を注入し、前記第3の電極とオーミ
ック接合を形成する半導体層を形成する工程と、前記第
3の電極と電気的に接続され、前記第1のガラス基板の
一面側全面に位置する第2の電極を形成する工程と、第
2のガラス基板の一面側に画素電極を形成する工程と、
前記第1のガラス基板の一面側と前記第2のガラス基板
の一面側を対向させて、スペーサを介して貼り合わせ、
前記第2の電極と前記画素電極間に表示画素を形成する
工程と、を含むことを特徴としている。
【0009】請求項6記載の座標入力機能を備えた表示
装置の製造方法は、請求項4又は5のいずれかに記載の
座標入力機能を備えた表示装置の製造方法において、前
記第1のガラス基板は、前記表示装置におけるカラーフ
ィルタ基板であり、前記第1の電極は、前記カラーフィ
ルタ基板上に設けられた金属層からなるブラックマスク
膜であることを特徴としている。請求項7記載の座標入
力機能を備えた表示装置の製造方法は、請求項4又は5
のいずれかに記載の座標入力機能を備えた表示装置の製
造方法において、前記第2の電極は、前記表示装置にお
ける透明導電膜からなる共通電極であることを特徴とし
ている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る座標入力機能
を備えた表示装置及びその製造方法について、実施の形
態を示して詳しく説明する。 <第1の実施形態>まず、本発明に係る感圧導電素子の
第1の実施形態について、図面を参照して説明する。図
1は、本発明に係る感圧導電素子の第1の実施形態を示
す概略構成図であり、図2は、第1の実施形態に係る感
圧導電素子により構成されるショットキーダイオード素
子の電圧−電流特性を示す概略図である。
【0011】図1(a)、(b)に示すように、本実施
形態に係る感圧導電素子10は、ガラス基板等の絶縁性
基板11上に、所定のパターンを有して設けられた金属
クロムCr等の金属層(第1の電極)12と、金属層1
2上に設けられ、高濃度の不純物がドープされたシリコ
ン膜13aと真性のシリコン膜13bからなるシリコン
半導体層(半導体層)13と、シリコン半導体層13上
に所定の形状の開口部14aを有して形成されたシリコ
ン窒化膜等の絶縁膜14と、絶縁膜14上に設けられ、
開口部14aを介して、シリコン半導体層13に接続す
るように形成された金属クロムCr等の金属層(第3の
電極)15と、を有して構成されている。
【0012】ここで、シリコン半導体層13を構成する
シリコン膜13aは、ホウ素B等の不純物が高濃度にド
ープされたp型半導体層であって、シリコン膜13aと
金属層12とは、オーミック接合Joを形成している。
また、シリコン半導体層13を構成する真性シリコン膜
13bは、絶縁膜14に設けられた開口部12aを介し
て、金属層15とショットキー接合Jsを形成してい
る。すなわち、この感圧導電素子10は、一種のショッ
トキーダイオード構造を有している。なお、絶縁膜14
に設けられた開口部14aは、ショットキー接合Jsの
接合面積を狭めることにより、バラツキの少ない安定し
たショットキー接合Jsを形成するとともに、ショット
キー接合Jsを介して金属層15との間で流れる電流の
範囲を制限する機能を有している。
【0013】このような構成を有する感圧導電素子10
において、不純物が高濃度にドープされたシリコン膜1
3aに外部から機械的な圧力(外部応力)が印加される
と、ピエゾ抵抗効果に基づいて、半導体材料の格子間隔
が変わることにより、エネルギーバンドの構造に変化を
生じてショットキー障壁の高さが変わり、上述したショ
ットキーダイオード素子の電圧−電流特性が変化する。
具体的には、本実施形態に係る感圧導電素子は、ダイオ
ード構造を有しているので、図2に示すように、順方向
バイアスにおいては、圧力(加重)に応じて電流が緩慢
に増減するような特性を示すが、逆方向バイアスにおい
ては、圧力の有無によって電流値が大きく変化して、電
流が流れるか流れないかという、ON/OFF型の動作
特性を示す。なお、図2に示した電圧−電流特性は、一
測定データを示したものである。
【0014】したがって、本実施形態に係る感圧導電素
子10を逆バイアス状態で駆動することにより、感圧無
接点スイッチとして機能させることができ、加圧の有無
を検出することができる。そして、本実施形態に係る感
圧導電素子10における一部の構成、例えば、金属層1
2をカラー液晶表示装置のカラーフィルタ基板上に形成
されるブラックマスク(ブラックマトリクス)膜と同一
の金属材料により構成して共用し、かつ、金属層15を
液晶表示パネルの一面側に設けられる共通電極(コモン
電極)に電気的に接続することにより、感圧導電素子1
0を液晶表示装置に整合性良く一体的に構成することが
できる。
【0015】次に、本実施形態に係る感圧導電素子の製
造方法について、図面を参照して説明する。図3は、本
実施形態に係る感圧導電素子の製造方法を示す概略断面
図である。図3(a)に示すように、まず、ガラス基板
等の絶縁性基板11上に、金属クロムCr等の金属材料
をスッパタリング法により成膜して、フォトエッチング
によりパターニングして所定の形状を有する金属層12
を形成する。ここで、金属層12をカラーフィルタ基板
(絶縁性基板11)上に形成されるブラックマスク膜と
共用する場合には、ブラックマスク膜に適用することが
でき、かつ、後述する高濃度の不純物がドープされた半
導体層13aとオーミック接合を形成することができる
金属材料(上述した金属クロムCrやニッケルNi等)
を用いて、ブラックマスクのパターンに対応した形状を
有する金属層12を形成する。
【0016】次いで、図3(b)、(c)に示すよう
に、金属層12上の所定の領域に、化学的気相成長(C
VD)法により、ホウ素B等のp型の不純物を高濃度に
ドープしたシリコン膜13a及び真性のシリコン膜13
bからなる半導体層11を順次形成する。ここで、シリ
コン膜11aは、不純物が高濃度にドープされたp型半
導体層であるので、金属層12とオーミック接合Joを
形成する。次いで、図3(d)に示すように、真性シリ
コン膜13b上に、CVD法により窒素化シリコン膜等
の絶縁膜14を成膜し、フォトエッチングにより所定の
寸法を有する開口部14aを形成して、真性シリコン膜
13bの一部を露出させる。
【0017】そして、図3(e)に示すように、絶縁膜
13上に金属クロム等の金属材料をスパッタリング法に
より成膜して金属層15を形成して、感圧導電素子10
を完成する。このとき、開口部14a内に露出する真性
シリコン膜13bは、金属層15とショットキー接合J
sを形成する。ここで、絶縁膜14形成される開口部1
4aの寸法により、ショットキー接合Jsの接合面積を
狭めることができ、バラツキの少ない安定したショット
キー接合Jsを形成することができるとともに、ショッ
トキー接合Jsを介して金属層15との間で流れる電流
の範囲を制限することができる。
【0018】また、金属層15に適用される金属材料
は、真性シリコン膜13bとショットキー接合を形成す
ることができる仕事関数を有し、かつ、液晶表示パネル
の一面側に設けられる共通電極と良好に電気的に接触す
る特性を有している必要があるので、金属クロムCrの
ほかに、ニオブNb、コバルトCo、ニッケルNi等を
良好に適用することができる。なお、上述した感圧導電
素子の製造方法において、感圧導電素子を座標入力機構
として表示装置に適用するためには、上記金属層15の
形成後、従来通りカラーフィルタ基板の形成を行う。す
なわち、絶縁性基板11(ガラス基板)上に金属クロム
Crにより形成されたブラックマスク膜を上記金属層1
2として、マトリクス状に複数の感圧導電素子10を形
成し、その後、感圧導電素子10間(ブラックマスク
間)の液晶画素に対応する領域に赤(R)、緑(G)、
青(B)の各着色樹脂膜を、スピン塗布、フォトエッチ
ングの各工程を経て形成する。
【0019】その後、着色樹脂膜上にITO(Indium T
in Oxide:酸化インジウムと酸化スズの化合物)等の透
明導電膜からなる共通電極を全面に形成して、感圧導電
素子10が一体的に形成されたカラーフィルタを完成す
る。このとき、各着色樹脂膜から露出した各感圧導電素
子10の金属層15の上面が、共通電極により電気的に
共通に接続される。そして、ガラス基板等のアレイ基板
上に、複数の液晶画素(ここでは、便宜的に、画素トラ
ンジスタ、画素電極、ゲート線、信号線等から構成され
る画素要素をいう)をマトリクス状に配列した液晶アレ
イと、上記カラーフィルタとを相互に対向させ、所定の
セルギャップを保持するスペーサ(ギャップ材)を介し
て貼り合わせる。ここで、スペーサにより挟持された空
間には液晶が封止される。このようにしてカラー液晶表
示装置が形成される。
【0020】このような工程を有する感圧導電素子の製
造方法によれば、カラー液晶表示装置に使用されている
既存の構成部材、すなわち、カラーフィルタ基板上のブ
ラックマスクや液晶を駆動する共通電極を感圧導電素子
の電極として共用することができるので、製造工程を簡
略化しつつ、カラー液晶表示装置と整合性の良い感圧導
電素子を一体的に形成することができる。また、感圧導
電素子を構成する半導体層や絶縁膜として、CVD法に
より形成可能な材料を用いているので、比較的低温で成
膜を行うことができ、カラーフィルタ基板に適用される
ガラス基板上であっても、良好に感圧導電素子を形成す
ることができる。
【0021】次に、本実施形態に係る感圧導電素子を座
標入力機能付き表示装置に適用した場合について、図面
を参照して説明する。図4は、本実施形態に係る感圧導
電素子を座標入力機能付き表示装置に適用した場合の一
構成例を示す概略断面図である。ここで、上述した実施
形態と同等の構成については、同一の符号を付して、そ
の説明を簡略化する。図4に示すように、本実施形態に
係る座標入力機能付き表示装置(カラー液晶表示装置)
100は、ガラス基板等の一面側(図面上方側)に、複
数の表示画素がマトリクス状に配列されたアレイ基板1
10と、カラーフィルタ基板120とを相互に対向さ
せ、スペーサ131により保持される所定のセルギャッ
プに液晶132を封止して構成される。
【0022】カラーフィルタ基板120は、上述したよ
うに、大別して、絶縁性基板11と、絶縁性基板11の
一面側(図面下方側)に所定のパターンで設けられた遮
光性のブラックマスク膜(金属層12)と、ブラックマ
スク膜上の所定の位置にマトリクス状に配設された複数
の感圧導電素子10と、ブラックマスク膜間(感圧導電
素子10間)の液晶画素に対応する領域に設けられた赤
(R)、緑(G)、青(B)の各着色樹脂膜121R、
121G、121Bと、各着色樹脂膜121R、121
G、121B上に、感圧導電素子10を共通に電気的に
接続するITO等からなる共通電極122と、絶縁性基
板11の他面側(図面上方側)に設けられた偏光板12
3とを有して構成されている。なお、図示を省略した
が、アレイ基板110の他面側(図面下方側)にも偏光
板が設けられるとともに、アレイ基板の一面側及びカラ
ーフィルタ基板120の一面側(共通電極122上)の
液晶封止面には、配向膜が形成されている。
【0023】ここで、感圧導電素子10を構成する一方
の金属層12は、カラーフィルタのブラックマスク膜と
共用することができるように、例えば金属クロムCrに
より構成されている。また、他方の金属層15(図1参
照)は、ブラックマスク膜と同等の金属材料により構成
され、さらに、各金属層(中間電極層群)15が共通電
極122により共通に電気的に接続されている。このよ
うな構成を有する座標入力機能付き表示装置100によ
れば、カラーフィルタ基板上に形成された遮光性を有す
るブラックマスク膜の形成領域内に、感圧導電素子10
を配設することができるので、液晶画素の表示領域を遮
ることによる表示品質の劣化を抑制しつつ、座標入力機
構を表示装置に一体的に組み込むことができる。また、
ブラックマスク膜(金属層12)と共通電極122を、
感圧導電素子10により構成される座標入力機構の座標
検出電極として共用することができるので、座標入力機
構と表示装置を構造的に整合性よく一体化することがで
きるとともに、既存のカラー液晶表示装置の製造工程を
利用して、簡略化された工程により安価に感圧導電素子
を備えた座標入力機構を製造することができる。
【0024】次に、上述した座標入力機能を備えた表示
装置における座標入力方法について、図面を参照して説
明する。図5は、本実施形態に係る座標入力機能を備え
た表示装置に適用することができる座標入力方法の一例
を示す概念図である。なお、必要に応じて、図4に示し
た表示装置の構成を参照しながら説明する。図5(a)
に示すように、上述したカラー液晶表示装置100にお
ける座標入力機構は、カラーフィルタ基板(絶縁性基板
11)上に形成されたブラックマスク膜(金属層12)
を、所定の抵抗値を有する一方(圧力印加側)の座標検
出電極CXとし、感圧導電素子10及び着色樹脂膜12
1R、121G、121Bを介して、ブラックマスク膜
に対向して設けられた共通電極122を、所定の抵抗値
を有する他方(液晶表示パネル側)の座標検出電極CY
として、座標検出電極CXにおける入力点(圧力印加
点)の座標を、双方の座標検出電極CX、CYにおける
電位勾配に基づいて、X方向及びY方向の座標成分とし
て検出する。
【0025】具体的な座標入力処理は、図5(a)、
(b)に示すように、まず、入力ペン30や指等により
座標検出電極CXに圧力(矢印F)が印加されると、当
該圧力の印加点(以下、入力点Piという)直下に設け
られた感圧導電素子10がON状態となり、座標検出電
極CXと座標検出電極CYが、入力点Piにおいて電気
的に導通した状態となる。このとき、座標検出電極CX
の入力点PiにおけるX方向の分割抵抗値をRx1、R
x2とし、座標検出電極CYの入力点PiにおけるY方
向の分割抵抗値をRy1、Ry2とする。この状態で、
スイッチ回路SWを切り換え制御して、座標検出電極C
YのY方向の両端に所定の電圧Exを印加すると、入力
点Piを介して座標検出電極CXと座標検出電極CYと
の間に電位勾配が発生する。したがって、座標検出電極
CXにおいて、入力点Piの電圧を読み取ることによ
り、分割抵抗値Rx1、Rx2に応じた電圧が検出さ
れ、図示を省略したコントローラにより入力点PiのX
軸における座標位置が演算される。
【0026】次いで、スイッチ回路SWを切り換え制御
して、座標検出電極CXのX方向の両端に所定の電圧E
を印加すると、上述した場合と同様に、入力点Piを介
して座標検出電極CXと座標検出電極CYとの間に電位
勾配が発生する。したがって、座標検出電極CYにおい
て、入力点Piの電圧を読み取ることにより、分割抵抗
値Ry1、Ry2に応じた電圧が検出され、図示を省略
したコントローラにより入力点PiのY軸における座標
位置が演算される。ここで、上述したように、本実施形
態に係る感圧導電素子は、逆バイアス状態でON/OF
F型の動作特性を示すので、入力点Piに印加される電
圧を、感圧導電素子のダイオード構造に対して逆バイア
ス状態となるように設定しておく。したがって、本実施
形態に係る感圧導電素子を備えた座標入力機構によれ
ば、いわゆる抵抗膜式アナログ型タッチパネルと同等の
座標入力機能を有しているので、特殊な座標入力処理や
制御手段を用いることなく、周知の抵抗膜式タッチパネ
ルの座標入方式における技術を活用して、簡易に座標入
力機能を備えた表示装置を実現することができる。
【0027】<第2の実施形態>次に、本発明に係る感
圧導電素子の第2の実施形態について、図面を参照して
説明する。図6は、本発明に係る感圧導電素子の第2の
実施形態を示す概略構成図である。図6(a)、(b)
に示すように、本実施形態に係る感圧導電素子20は、
ガラス基板等の絶縁性基板21上に、所定のパターンを
有して設けられた金属クロムCr等の金属層(第1の電
極)22と、金属層22上に設けられ、下層に低濃度の
ホウ素B等の不純物がドープされた領域(低濃度ドープ
領域)23aと上層に高濃度のホウ素B等の不純物がド
ープされた領域(高濃度ドープ領域)23bとを有する
シリコン半導体層(半導体層)23と、シリコン半導体
層23上に形成された金属クロムCr等の金属層(第3
の電極)24と、を有して構成されている。
【0028】ここで、シリコン半導体層23を構成する
低濃度ドープ領域23a及び高濃度ドープ領域23b
は、図示の都合上、2つの領域が積層しているように示
したが、後述するように、単一のシリコン層の最上層が
最も不純物濃度が高く、下層に向かって傾斜的に濃度が
低くなるように構成されている。したがって、シリコン
半導体層23の下層(低濃度ドープ領域23a)は、物
性的に真性シリコン層に近似し、金属層22とショット
キー接合Jsを形成し、一方、シリコン半導体層23の
上層(高濃度ドープ領域23b)は、高濃度のp型半導
体層であって、金属層24とオーミック接合Joを形成
している。すなわち、この感圧導電素子20は、一種の
ショットキーダイオード構造を有している。
【0029】このような構成を有する感圧導電素子20
において、不純物が高濃度にドープされた高濃度ドープ
領域23bに外部応力が印加されると、上述した実施形
態と同様に、ピエゾ抵抗効果に基づいて、ショットキー
障壁の高さが変わり、上述したショットキーダイオード
素子の電圧−電流特性が変化する(図2参照)。したが
って、本実施形態に係る感圧導電素子20を逆バイアス
状態で駆動することにより、外部応力に対する電流の流
下状態をON/OFF型の特性で動作させることができ
るので、感圧無接点スイッチとして機能させることがで
き、加圧の有無を検出することができる。また、本実施
形態に係る感圧導電素子20における金属層22をカラ
ー液晶表示装置のカラーフィルタ基板上に形成されるブ
ラックマスク膜と同一の金属材料により構成して共用
し、かつ、金属層24を液晶表示パネルの一面側に設け
られる共通電極に電気的に接続することにより、感圧導
電素子10を液晶表示装置に整合性良く一体的に構成す
ることができる。
【0030】次に、本実施形態に係る感圧導電素子の製
造方法について、図面を参照して説明する。図7は、本
実施形態に係る感圧導電素子の製造方法を示す概略断面
図である。図7(a)に示すように、まず、ガラス基板
等の絶縁性基板21上に、金属クロムCr等の金属材料
をスッパタリング法により成膜して、フォトエッチング
によりパターニングして所定の形状を有する金属層22
を形成する。ここで、金属層22は、カラーフィルタ基
板(絶縁性基板21)上に形成されるブラックマスク膜
と共用することができ、この場合には、ブラックマスク
膜に適用することができる膜特性を有するとともに、後
述する低濃度ドープ領域23aとショットキー接合を形
成する金属材料(上述した金属クロムCrやニッケルN
i等)により形成される。
【0031】次いで、図7(b)に示すように、金属層
22を含む絶縁性基板21の全面に、CVD法により真
性シリコン膜23c形成し、さらに、その上層に、スパ
ッタリング法により金属クロムCr等の金属膜24aを
成膜する。次いで、図7(c)に示すように、金属膜2
4aを介して、真性シリコン膜23cにホウ素B等の不
純物イオンをイオン注入し、単一のシリコン層中に不純
物濃度が傾斜的に異なる領域を有するシリコン半導体層
23を形成する。これにより、真性シリコン膜23cの
上層側に高濃度のp型半導体領域(高濃度ドープ領域2
3b)を形成して、金属膜24aとオーミック接合Jo
を形成させるとともに、下層側に低濃度のp型半導体領
域(低濃度ドープ領域23a)を形成して、金属層22
とショットキー接合Jsを形成させる。なお、図7
(c)においては、シリコン半導体層23を構成する低
濃度ドープ領域23a及び高濃度ドープ領域23bは、
図示の都合上、2つの領域に分けて示したが、不純物濃
度は傾斜的変化するように形成されている。
【0032】そして、図7(d)に示すように、フォト
エッチングにより金属膜24a及びシリコン半導体層2
3をパターニングして、金属層22上に所定の重なり形
状(面積)を有する金属層24及びシリコン半導体層2
3を形成する。ここで、金属層24及びシリコン半導体
層23のパターニングにより、金属層24とシリコン半
導体層23との重なり面積、すなわち、ショットキー接
合Jsの接合面積を調整することができ、この接合面積
を小さくすることにより、バラツキの少ない安定したシ
ョットキー接合Jsを形成することができるとともに、
ショットキー接合Jsを介して金属層22との間で流れ
る電流の範囲を制限することができる。また、金属層2
4は、シリコン半導体層23と良好なオーミック接合を
形成するものであって、かつ、液晶表示パネルの一面側
に設けられる共通電極(ITO等)と良好に電気的に接
触する特性を有する金属材料(上述した金属クロムCr
のほかに、ニオブNb、コバルトCo、ニッケルNi
等)により形成される。なお、上述した実施形態と同様
に、本実施形態に係る感圧導電素子を、座標入力機構と
して表示装置に適用するためには、上記感圧導電素子2
0の形成後、従来通り一連のカラーフィルタ基板の形成
工程を実行する。
【0033】このような工程を有する感圧導電素子の製
造方法によれば、感圧導電素子を形成するための成膜工
程をより少なくすることができるとともに、カラー液晶
表示装置に使用されている既存の構成部材を感圧導電素
子の電極として共用することができるので、製造工程を
より一層簡略化しつつ、カラー液晶表示装置と整合性の
良い感圧導電素子を一体的に形成することができる。ま
た、感圧導電素子を構成する半導体層として、CVD法
により形成可能な材料を用いているので、比較的低温で
成膜を行うことができ、カラーフィルタ基板に適用され
るガラス基板上であっても、良好に感圧導電素子を形成
することができる。また、真性シリコン膜上に金属層を
形成し、この金属層を介して真性シリコン膜に不純物イ
オンを注入する工程を有しているので、真性シリコン膜
と金属層との界面に金属シリサイド(クロムシリサイ
ド)層を形成して、確実なオーミック接合を形成するこ
とができ、良好な素子特性を有する感圧導電素子を実現
することができる。
【0034】次に、本実施形態に係る感圧導電素子を表
示装置に適用した場合について、図面を参照して説明す
る。図8は、本実施形態に係る感圧導電素子を座標入力
機能付き表示装置に適用した場合の一構成例を示す概略
断面図である。ここで、上述した実施形態と同等の構成
については、同一の符号を付して、その説明を簡略化す
る。図8に示すように、本実施形態に係る座標入力機能
付き表示装置(カラー液晶表示装置)200は、複数の
表示画素がマトリクス状に配列されたアレイ基板210
と、カラーフィルタ基板220とを相互に対向させ、ス
ペーサ231により保持されるセルギャップに液晶23
2を封止して構成される。
【0035】カラーフィルタ基板220は、大別して、
絶縁性基板21と、絶縁性基板21の一面側(図面下方
側)に設けられた遮光性のブラックマスク膜(金属層2
2)と、ブラックマスク膜上の所定の位置にマトリクス
状に配設された複数の感圧導電素子20と、ブラックマ
スク膜間(感圧導電素子20間)の液晶画素に対応する
領域に設けられた赤(R)、緑(G)、青(B)の着色
樹脂膜221R、221G、221Bと、着色樹脂膜2
21R、221G、221B上に、感圧導電素子20を
共通に電気的に接続するITO等からなる共通電極22
2と、絶縁性基板21の他面側(図面上方側)に設けら
れた偏光板223とを有して構成されている。なお、図
示を省略したが、アレイ基板210の他面側(図面下方
側)にも偏光板が設けられるとともに、アレイ基板の一
面側及びカラーフィルタ基板220の一面側(共通電極
222上)の液晶封止面には、配向膜が形成されてい
る。
【0036】ここで、感圧導電素子20を構成する一方
の金属層22は、カラーフィルタのブラックマスク膜と
共用することができるように、例えば金属クロムCrに
より構成されている。また、他方の金属層24(図6参
照)は、ブラックマスク膜と同等の金属材料により構成
され、さらに、各金属層24(中間電極層群)が共通電
極222により共通に電気的に接続されている。このよ
うな構成を有する座標入力機能付き表示装置200によ
れば、カラーフィルタ基板上に形成された遮光性を有す
るブラックマスク膜の形成領域に、感圧導電素子20を
配設することができるので、液晶画素の表示領域を遮る
ことによる表示品質の劣化を抑制しつつ、座標入力機構
を表示装置に一体的に組み込むことができる。
【0037】また、ブラックマスク膜(金属層22)と
共通電極222を、感圧導電素子20により構成される
座標入力機構の座標検出電極として共用することができ
るので、座標入力機構と表示装置を構造的に整合性よく
一体化することができるとともに、既存のカラー液晶表
示装置の製造工程を利用して、簡略化された工程により
安価に感圧導電素子を備えた座標入力機構を製造するこ
とができる。さらに、上述したように、本実施形態に係
る感圧導電素子は、逆バイアス状態でON/OFF型の
動作特性を示すことにより、図5に示したように、入力
ペン30や指等により圧力(矢印F)が印加されたカラ
ーフィルタ基板220上の座標を、電位勾配として検出
して、X方向及びY方向の座標成分を算出することがで
きるので、いわゆる抵抗膜式アナログ型タッチパネルと
同等の座標入力方式における技術を活用して、簡易に座
標入力機能を備えた表示装置を実現することができる。
【0038】次に、上述した各実施形態に係る感圧導電
素子の配設構造について、図面を参照して説明する。図
9は、上述した感圧導電素子の配設構造の一例を示す概
略図である。ここでは、カラー液晶表示装置に適用され
るブラックマスク膜の幅寸法が、感圧導電素子の寸法よ
りも小さく形成されている場合における、感圧導電素子
の配設構造について説明する。上述した各実施形態に係
る感圧導電素子の素子特性は、ショットキーダイオード
素子におけるショットキー接合面積に左右されるので、
感圧導電素子の形成領域として、ある程度の面積を確保
することが必須となる。一方、本実施形態に係る感圧導
電素子は、ダイオード構成を有していることから、素子
に光が入射すると電流が流れて正確な座標入力機能を実
現することができないので、光の入射を遮断するために
素子全体をブラックマスク膜の幅寸法内に形成すること
が必要となる。
【0039】したがって、良好な素子特性を有する感圧
導電素子を実現するために、上述した各実施形態に示し
たような正方形状に限らず、一定のショットキー接合面
積を確保しつつ、ブラックマスク膜の幅寸法内に収まる
ように、ブラックマスク膜の形状に沿った適当な形状に
形成する。例えば、上述した各実施形態に係る感圧導電
素子を実現する場合において、図9(a)に示すよう
に、実施可能な現実的な寸法(W1×W1)として、例
えば、30μm□程度に形成することができる。これに
対して、図9(b)に示すように、カラー液晶表示装置
に適用されるブラックマスク膜12Aの幅寸法W2が、
液晶表示パネルの種類や開口率等により、上記感圧導電
素子の寸法よりも小さい20μm程度に形成されている
場合には、感圧導電素子10のショットキー接合面積S
を一定に保ちつつ、ブラックマスク膜12Aの幅寸法W
2内に収まるように、長方形状に形成することができ
る。
【0040】なお、上述した各実施形態においては、不
純物が高濃度にドープされる半導体層(シリコン半導体
層13、23)の膜特性について、特に限定しなかった
が、ピエゾ抵抗効果の原理上、応力の方向と結晶の方向
が一致しているほど、ピエゾ抵抗効果が顕著となるの
で、非晶質のシリコン膜よりも多結晶、あるいは、微結
晶のシリコン膜を適用する方が、より良好な動作特性を
得ることができ好ましい。また、ピエゾ抵抗材料として
は、不純物を高濃度にドープしたシリコン半導体層以外
に、水素化シリコン膜やダイヤモンド薄膜等を適用する
ものであってもよい。
【0041】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、感圧導電
素子が、ガラス基板の一面側に所定のパターンを有して
設けられた第1の電極と、第1の電極の上部で、ガラス
基板の一面側全面に設けられた第2の電極と、第1の電
極と第2の電極間に設けられ、第2の電極に電気的に接
続され、第1の電極に対向する所定の位置に設けられた
第3の電極と、第1の電極及び第3の電極の間に設けら
れ、かつ、第1の電極又は第3の電極のいずれか一方と
ショットキー接合を形成する半導体層と、を備えている
ので、ショットキーダイオード構造に逆方向バイアス電
圧を印加した状態で、半導体層に外部から圧力が印加さ
れると、ピエゾ抵抗効果に基づいて、ショットキーダイ
オード構造の電圧−電流特性が変化して、感圧無接点ス
イッチとして機能させることができ、圧力が加わった座
標を前記第1の電極と前記第2の電極を介して検出する
ことができるため、座標入力機構として表示装置に良好
に組み込むことができる。
【0042】請求項2記載の発明によれば、請求項1の
発明において、ガラス基板が表示装置におけるカラーフ
ィルタ基板であり、第1の電極がカラーフィルタ基板に
設けられたブラックマスク膜であるので、感圧導電素子
における構成の一部である第1の電極を、カラー表示装
置に既存の構成と共用することができるとともに、感圧
導電素子をカラーフィルタと整合性良く一体的に構成す
ることができる。請求項3記載の発明によれば、請求項
1の発明において、第2の電極が表示装置における共通
電極であるので、感圧導電素子における構成の一部であ
る第2の電極を、表示装置に既存の構成と共用すること
ができるとともに、感圧導電素子をカラーフィルタと整
合性良く一体的に構成することができる。
【0043】請求項4記載の発明によれば、ガラス基板
の一面側に形成された第1の電極上にオーミック接合を
形成する不純物が添加された半導体層と真性半導体層を
順次形成し、絶縁膜に設けられた開口部を介して真性半
導体層とショットキー接合を形成する第3の電極を形成
し、第3の電極に電気的に接続され、ガラス基板の一面
側全面に位置する第2の電極を形成する工程を含んでい
るので、表示装置に使用されている既存の構成部材を感
圧導電素子の電極として共用することができるので、製
造工程を簡略化しつつ、表示装置と整合性の良い感圧導
電素子を一体的に形成することができる。
【0044】請求項5記載の発明によれば、ガラス基板
の一面側に形成された第1の電極とショットキー接合を
形成する真性半導体層を形成した後、真性半導体層上に
第3の電極を形成し、第3の電極を介して真性半導体層
に所定の不純物を注入して、第3の電極と半導体層をオ
ーミック接合し、第3の電極と電気的に接続され、ガラ
ス基板の一面側全面に位置する第2の電極を形成する工
程を含んでいるので、第1の電極とショットキー接合を
形成するとともに、第3の電極と半導体層をオーミック
接合を形成する半導体層を少ない成膜工程で形成するこ
とができるとともに、表示装置に使用されている既存の
構成部材を感圧導電素子の電極として共用することがで
き、製造工程をより一層簡略化しつつ、表示装置と整合
性の良い感圧導電素子を一体的に形成することができ
る。また、第3の電極を介して真性半導体層に所定の不
純物を注入する工程を有しているので、真性半導体層と
金属層との界面に金属化合物層を形成して、確実なオー
ミック接合を形成することができ、良好な素子特性を有
する感圧導電素子を実現することができる。
【0045】請求項6記載の発明によれば、請求項4又
は5のいずれかに記載の発明において、ガラス基板が表
示装置におけるカラーフィルタ基板であり、第1の電極
がカラーフィルタ基板に設けられたブラックマスク膜で
あるので、カラー表示装置に使用されている既存のブラ
ックマスクを感圧導電素子の電極として共用することが
でき、製造工程を簡略化しつつ、カラー表示装置と整合
性の良い感圧導電素子を一体的に形成することができ
る。請求項7記載の発明によれば、請求項4又は5のい
ずれかに記載の発明において、第2の電極が表示装置に
おける共通電極であるので、表示装置に使用されている
既存の共通電極を感圧導電素子の電極として共用するこ
とができ、製造工程を簡略化しつつ、表示装置と整合性
の良い感圧導電素子を一体的に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る感圧導電素子の第1の実施形態を
示す概略構成図である。
【図2】第1の実施形態に係る感圧導電素子により構成
されるショットキーダイオード素子の電圧−電流特性を
示す概略図である。
【図3】第1の実施形態に係る感圧導電素子の製造方法
を示す概略断面図である。
【図4】第1の実施形態に係る感圧導電素子を座標入力
機能付き表示装置に適用した場合の一構成例を示す概略
断面図である。
【図5】第1の実施形態に係る座標入力機能を備えた表
示装置に適用することができる座標入力方法の一例を示
す概念図である。
【図6】本発明に係る感圧導電素子の第2の実施形態を
示す概略構成図である。
【図7】第2の実施形態に係る感圧導電素子の製造方法
を示す概略断面図である。
【図8】第2の実施形態に係る感圧導電素子を座標入力
機能付き表示装置に適用した場合の一構成例を示す概略
断面図である。
【図9】本発明に係る感圧導電素子の配設構造の一例を
示す概略図である。
【符号の説明】
10、20 感圧導電素子 11、21 絶縁性基板 12、22 金属層 13a シリコン膜 13b 真性のシリコン膜 13、23 シリコン半導体層 14 絶縁膜 14a 開口部 15、24 金属層 23a 低濃度ドープ領域 23b 高濃度ドープ領域 30 入力ペン 100、200 カラー液晶表示装置 110、210 アレイ基板 120、220 カラーフィルタ基板 Jo オーミック接合 Js ショットキー接合

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する第1および第2のガラス基板
    と、前記第1と第2のガラス基板間に形成された複数の
    表示画素と、 前記第1のガラス基板の前記第2のガラス基板に対向す
    る一面側に所定のパターンを有して設けられた第1の電
    極と、 前記第1の電極上部の一面側全面に設けられた第2の電
    極と、 前記第1の電極と前記第2の電極間に設けられ、前記第
    2の電極に電気的に接続され、前記第1の電極に対向す
    る所定の位置に設けられた第3の電極と、 前記第1の電極及び前記第3の電極と、前記第1の電極
    及び前記第3の電極の間に設けられ、かつ、前記第1の
    電極又は前記第3の電極のいずれか一方とショットキー
    接合を形成するとともに、他方とオーミック接合を形成
    する半導体層とによって形成されたショットキーダイオ
    ードによる感圧導電素子とを備え、 圧力が加わったときに前記感圧素子が導通状態となるよ
    うに構成され、導通状態となった前記感圧導電素子の位
    置を前記第1の電極と前記第2の電極を介して検出する
    座標入力機能を有することを特徴とする座標入力機能を
    備えた表示装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のガラス基板は、前記表示装置
    におけるカラーフィルタ基板であり、 前記第1の電極は、前記カラーフィルタ基板上に設けら
    れた金属層からなるブラックマスク膜であることを特徴
    とする請求項1記載の座標入力機能を備えた表示装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の電極は、前記表示装置におけ
    る透明導電膜からなる共通電極であることを特徴とする
    請求項1記載の座標入力機能を備えた表示装置。
  4. 【請求項4】 第1のガラス基板の一面側に所定のパタ
    ーンを有する第1の電極を形成する工程と、 前記第1の電極上にオーミック接合を形成する不純物が
    添加された半導体層と真性半導体層を順次形成する工程
    と、 前記真性半導体層上に開口部を有する絶縁膜を形成し、
    該開口部を介して前記半導体層とショットキー接合を形
    成する第3の電極を形成する工程と、 前記第3の電極に電気的に接続され、前記第1のガラス
    基板の一面側全面に位置する第2の電極を形成する工程
    と、 第2のガラス基板の一面側に画素電極を形成する工程
    と、 前記第1のガラス基板の一面側と前記第2のガラス基板
    の一面側を対向させて、スペーサを介して貼り合わせ、
    前記第2の電極と前記画素電極間に表示画素を形成する
    工程と、を含むことを特徴とする座標入力機能を備えた
    表示装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 第1のガラス基板の一面側に所定のパタ
    ーンを有する第1の電極を形成する工程と、 前記第1の電極とショットキー接合を形成する真性半導
    体層を形成する工程と、 前記真性半導体層上に第3の電極を形成する工程と、 前記第3の電極を介して、前記真性半導体層に所定の不
    純物を注入し、前記第3の電極とオーミック接合を形成
    する半導体層を形成する工程と、 前記第3の電極と電気的に接続され、前記第1のガラス
    基板の一面側全面に位置する第2の電極を形成する工程
    と、 第2のガラス基板の一面側に画素電極を形成する工程
    と、 前記第1のガラス基板の一面側と前記第2のガラス基板
    の一面側を対向させて、スペーサを介して貼り合わせ、
    前記第2の電極と前記画素電極間に表示画素を形成する
    工程と、を含むことを特徴とする座標入力機能を備えた
    表示装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1のガラス基板は、前記表示装置
    におけるカラーフィルタ基板であり、 前記第1の電極は、前記カラーフィルタ基板上に設けら
    れた金属層からなるブラックマスク膜であることを特徴
    とする請求項4又は5のいずれかに記載の座標入力機能
    を備えた表示装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第2の電極は、前記表示装置におけ
    る透明導電膜からなる共通電極であることを特徴とする
    請求項4又は5のいずれかに記載の座標入力機能を備え
    た表示装置の製造方法。
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