JP2001174579A - 燃料集合体の下部タイプレート - Google Patents
燃料集合体の下部タイプレートInfo
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来より工程数が増大することなく実用的な
方法で製造できると共に、良好に燃料棒領域側への冷却
材混入異物の侵入を防ぐことのできる燃料集合体の下部
タイプレートの提供。 【解決手段】 燃料棒下部端栓挿入孔を備えた多数のチ
ューブ状ボス部材が予め定められた配列で腕部材を介し
て一体に連結されると同時に、各ボス部材の周辺にボス
部材の外表面と前記腕部材とに囲まれて形成される冷却
材流路孔を有する下部タイプレートにおいて、前記各ボ
ス部材の軸方向長さのほぼ中間位置の外周上かつ腕部材
の上部に鍔部を備えた。
方法で製造できると共に、良好に燃料棒領域側への冷却
材混入異物の侵入を防ぐことのできる燃料集合体の下部
タイプレートの提供。 【解決手段】 燃料棒下部端栓挿入孔を備えた多数のチ
ューブ状ボス部材が予め定められた配列で腕部材を介し
て一体に連結されると同時に、各ボス部材の周辺にボス
部材の外表面と前記腕部材とに囲まれて形成される冷却
材流路孔を有する下部タイプレートにおいて、前記各ボ
ス部材の軸方向長さのほぼ中間位置の外周上かつ腕部材
の上部に鍔部を備えた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沸騰水型原子炉用
燃料集合体の下部タイプレートに関するものであり、詳
しくは、下部タイプレートの冷却材流路に設けられる異
物捕集構造に関するものである。
燃料集合体の下部タイプレートに関するものであり、詳
しくは、下部タイプレートの冷却材流路に設けられる異
物捕集構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉(BWR)の燃料集合体
は、多数本の燃料棒が、上下間に亘って複数箇所に配置
されたスペーサグリッドによって互いに間隔をあけて正
方格子状配列の束として支持されると共に、上部タイプ
レートおよび下部タイプレートによって上下両端が支持
された後、角筒状のチャンネルボックス内に収容されて
構成されるものである。
は、多数本の燃料棒が、上下間に亘って複数箇所に配置
されたスペーサグリッドによって互いに間隔をあけて正
方格子状配列の束として支持されると共に、上部タイプ
レートおよび下部タイプレートによって上下両端が支持
された後、角筒状のチャンネルボックス内に収容されて
構成されるものである。
【0003】下部タイプレートには、燃料棒の下部端栓
が挿入される挿入孔の周辺、各挿入孔同士間、に冷却材
を燃料集合体内に導入するための冷却材流路孔が形成さ
れている。即ち、挿入孔を備えた多数のボス部材が所定
配列となるように腕部材を介して一体に連結され、ボス
部材外周と腕部材で囲まれて形成される貫通孔が冷却材
流路孔となる。また、通常は燃料集合体の中央部に燃料
棒数本分に代わって冷却材が流されるウォーターチャン
ネルが配列されており、下部タイプレートも中央部にウ
ォーターチャンネルボス部材が設けられている。
が挿入される挿入孔の周辺、各挿入孔同士間、に冷却材
を燃料集合体内に導入するための冷却材流路孔が形成さ
れている。即ち、挿入孔を備えた多数のボス部材が所定
配列となるように腕部材を介して一体に連結され、ボス
部材外周と腕部材で囲まれて形成される貫通孔が冷却材
流路孔となる。また、通常は燃料集合体の中央部に燃料
棒数本分に代わって冷却材が流されるウォーターチャン
ネルが配列されており、下部タイプレートも中央部にウ
ォーターチャンネルボス部材が設けられている。
【0004】たとえば、図5に示すような8×8正方配
列型燃料集合体用の下部タイプレート31では、燃料棒
下部端栓挿入孔32を持つボス部材33が8×8配列と
なるように腕部材34を介して一体に連結されており、
中央部の燃料棒2×2本分相当の領域に、ウォーターチ
ャンネル下部端栓挿入孔36を持つウォーターチャンネ
ルボス部材37が連結されている。これらボス部材の外
表面と腕部材34に囲まれて形成される貫通孔が、冷却
材流路孔35を構成している。
列型燃料集合体用の下部タイプレート31では、燃料棒
下部端栓挿入孔32を持つボス部材33が8×8配列と
なるように腕部材34を介して一体に連結されており、
中央部の燃料棒2×2本分相当の領域に、ウォーターチ
ャンネル下部端栓挿入孔36を持つウォーターチャンネ
ルボス部材37が連結されている。これらボス部材の外
表面と腕部材34に囲まれて形成される貫通孔が、冷却
材流路孔35を構成している。
【0005】また、図6に示すような9×9正方配列型
燃料集合体用の下部タイプレート41では、燃料棒下部
端栓挿入孔42を持つボス部材43が9×9配列となる
ように腕部材44を介して一体に連結されており、中央
部の燃料棒3×3本分相当の領域に、ウォーターチャン
ネル下部端栓挿入孔46を持つウォーターチャンネルボ
ス部材47が連結されている。これらボス部材の外表面
と腕部材44に囲まれて形成される貫通孔が、冷却材流
路孔45を構成している。
燃料集合体用の下部タイプレート41では、燃料棒下部
端栓挿入孔42を持つボス部材43が9×9配列となる
ように腕部材44を介して一体に連結されており、中央
部の燃料棒3×3本分相当の領域に、ウォーターチャン
ネル下部端栓挿入孔46を持つウォーターチャンネルボ
ス部材47が連結されている。これらボス部材の外表面
と腕部材44に囲まれて形成される貫通孔が、冷却材流
路孔45を構成している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如き従来の下部タイプレートの冷却材流路孔は、真っ直
ぐな貫通孔であるため、冷却材中に異物が混入している
と、この異物は冷却材と共に容易に冷却材流路孔を通り
抜けて燃料棒領域側へ侵入してしまう。このように冷却
材中の混入異物が燃料集合体内の燃料棒領域に侵入し
て、特にスペーサ部等に係留すると、フレッティングに
よって燃料棒に破損が生じる恐れがある。
如き従来の下部タイプレートの冷却材流路孔は、真っ直
ぐな貫通孔であるため、冷却材中に異物が混入している
と、この異物は冷却材と共に容易に冷却材流路孔を通り
抜けて燃料棒領域側へ侵入してしまう。このように冷却
材中の混入異物が燃料集合体内の燃料棒領域に侵入し
て、特にスペーサ部等に係留すると、フレッティングに
よって燃料棒に破損が生じる恐れがある。
【0007】そこで、従来より冷却材と共に異物が燃料
集合体内に侵入しにくい構造を備えた各種下部タイプレ
ートが考えられている。
集合体内に侵入しにくい構造を備えた各種下部タイプレ
ートが考えられている。
【0008】例えば、下部タイプレートの燃料棒下部端
栓用の挿入孔間の冷却材流路孔を孔径の小さいものとす
ることによって異物の流路孔通過を防ぐという方法が、
製作工程上、比較的容易であるという点から採用された
場合もある。しかし、異物のなかでも細長い線状異物
は、単に孔径が小さいだけの流路孔では容易に通過する
ことができ、経験的に、線状異物はスペーサ部に引っ掛
かり易いことから、燃料棒破損の問題の解消には不充分
であった。
栓用の挿入孔間の冷却材流路孔を孔径の小さいものとす
ることによって異物の流路孔通過を防ぐという方法が、
製作工程上、比較的容易であるという点から採用された
場合もある。しかし、異物のなかでも細長い線状異物
は、単に孔径が小さいだけの流路孔では容易に通過する
ことができ、経験的に、線状異物はスペーサ部に引っ掛
かり易いことから、燃料棒破損の問題の解消には不充分
であった。
【0009】そこで、流路孔を屈曲、湾曲させる構造が
考えられている。これは、変曲点を異物捕捉機構として
利用することにより、線状異物の侵入防止に有効である
とされている。しかしながら、下部タイプレート内で冷
却材流路を屈曲、湾曲させるという構造は、従来の下部
タイプレートの製造方法を大きく変更する必要があり、
製造工程の増大や製品の内部流路の寸法等の検査の困難
等の問題から実用化には遠い構成であると考えられる。
考えられている。これは、変曲点を異物捕捉機構として
利用することにより、線状異物の侵入防止に有効である
とされている。しかしながら、下部タイプレート内で冷
却材流路を屈曲、湾曲させるという構造は、従来の下部
タイプレートの製造方法を大きく変更する必要があり、
製造工程の増大や製品の内部流路の寸法等の検査の困難
等の問題から実用化には遠い構成であると考えられる。
【0010】さらに、特開平10−213691号に
は、円筒の側面に冷却材の流れ方向と直角方向に冷却材
の流入孔または流出孔を設けてなるフィルタ構造体を冷
却材流路に設置したものが開示されている。これは、冷
却材と異物の密度差に起因する慣性力の差を利用して異
物の冷却材流路を介した燃料集合体への侵入を防ぐもの
である。
は、円筒の側面に冷却材の流れ方向と直角方向に冷却材
の流入孔または流出孔を設けてなるフィルタ構造体を冷
却材流路に設置したものが開示されている。これは、冷
却材と異物の密度差に起因する慣性力の差を利用して異
物の冷却材流路を介した燃料集合体への侵入を防ぐもの
である。
【0011】このフィルタ構造体は、円筒部材を下部タ
イプレートと一体に鋳造する製造方法あるいは別体に製
作して後に下部タイプレートに組み込む製造方法で得る
とされているが、鋳造による一体成形の場合、密に並ん
だ円筒の側面の所定寸法の複数の小孔等を設けることは
非常に困難であると同時に、冷却材流量を確保するため
には円筒部の壁厚にも制限が生じ且つ円筒部を相当の長
さにする必要があることから、円筒部の強度上の問題も
発生し、製造、強度の両観点から実用に適さないもので
ある。さらに、別体で製造して組み込む方法では、従来
の鋳物による一体成形に比べて部品点数が増え、それに
伴って加工工程数および製品の検査工程も増大してしま
い、実用的ではない。
イプレートと一体に鋳造する製造方法あるいは別体に製
作して後に下部タイプレートに組み込む製造方法で得る
とされているが、鋳造による一体成形の場合、密に並ん
だ円筒の側面の所定寸法の複数の小孔等を設けることは
非常に困難であると同時に、冷却材流量を確保するため
には円筒部の壁厚にも制限が生じ且つ円筒部を相当の長
さにする必要があることから、円筒部の強度上の問題も
発生し、製造、強度の両観点から実用に適さないもので
ある。さらに、別体で製造して組み込む方法では、従来
の鋳物による一体成形に比べて部品点数が増え、それに
伴って加工工程数および製品の検査工程も増大してしま
い、実用的ではない。
【0012】以上のように、従来の下部タイプレートに
設けられている冷却材混入異物に対するフィルタ構造に
は、未だ実用に適したものはなかった。
設けられている冷却材混入異物に対するフィルタ構造に
は、未だ実用に適したものはなかった。
【0013】本発明の目的は、上記問題点に鑑み、従来
より工程数が増大することなく実用的に製造できると共
に、燃料棒領域側への冷却材混入異物の侵入を防ぐこと
のできる燃料集合体の下部タイプレートを提供すること
にある。
より工程数が増大することなく実用的に製造できると共
に、燃料棒領域側への冷却材混入異物の侵入を防ぐこと
のできる燃料集合体の下部タイプレートを提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明に係る燃料集合体の下部タイ
プレートは、原子炉用燃料集合体の下部タイプレートで
あって、燃料棒下部端栓挿入孔を備えた多数のチューブ
状ボス部材が予め定められた配列でその略下半分を腕部
材を介して一体に連結されると同時に、各ボス部材の周
辺にボス部材の外表面と前記腕部材とに囲まれて形成さ
れる冷却材流路孔を有し、前記各ボス部材は、その軸方
向長さのほぼ中間位置の外周上に突設された鍔部を備え
ているものである。
め、請求項1に記載の発明に係る燃料集合体の下部タイ
プレートは、原子炉用燃料集合体の下部タイプレートで
あって、燃料棒下部端栓挿入孔を備えた多数のチューブ
状ボス部材が予め定められた配列でその略下半分を腕部
材を介して一体に連結されると同時に、各ボス部材の周
辺にボス部材の外表面と前記腕部材とに囲まれて形成さ
れる冷却材流路孔を有し、前記各ボス部材は、その軸方
向長さのほぼ中間位置の外周上に突設された鍔部を備え
ているものである。
【0015】また、請求項2に記載の発明に係る燃料集
合体の下部タイプレートは、請求項1に記載の燃料集合
体の下部タイプレートにおいて、下部タイプレートの上
面に設置される上部プレートをさらに備え、該上部プレ
ートは、前記設置時に前記各ボス部材の上部が挿入孔開
口を露呈した状態で所定の間隙を持って嵌挿される前記
鍔部の外径以下の内径の貫通孔を多数有すると共に、前
記下部タイプレート上面に設置状態にあるとき前記鍔部
の上面との間に所定距離を維持するためのスペーサ部材
をプレート裏面に有するものである。
合体の下部タイプレートは、請求項1に記載の燃料集合
体の下部タイプレートにおいて、下部タイプレートの上
面に設置される上部プレートをさらに備え、該上部プレ
ートは、前記設置時に前記各ボス部材の上部が挿入孔開
口を露呈した状態で所定の間隙を持って嵌挿される前記
鍔部の外径以下の内径の貫通孔を多数有すると共に、前
記下部タイプレート上面に設置状態にあるとき前記鍔部
の上面との間に所定距離を維持するためのスペーサ部材
をプレート裏面に有するものである。
【0016】本発明においては、下部タイプレートの燃
料棒下部端栓挿入孔を備えたチューブ状ボス部材に、そ
の軸方向長さのほぼ中間位置の外周上かつ前記腕部材の
上部に鍔部を突設したものである。これによって、各ボ
ス部材下部の外表面と腕部材とで囲まれて形成される貫
通孔からなる冷却材流路孔は、途中で隣接し合う鍔部間
で狭められる。
料棒下部端栓挿入孔を備えたチューブ状ボス部材に、そ
の軸方向長さのほぼ中間位置の外周上かつ前記腕部材の
上部に鍔部を突設したものである。これによって、各ボ
ス部材下部の外表面と腕部材とで囲まれて形成される貫
通孔からなる冷却材流路孔は、途中で隣接し合う鍔部間
で狭められる。
【0017】そこで、下方から流れてくる冷却材流は冷
却材流路内へ流入すると途中で鍔部の下面に突き当たる
ため、鍔部表面に沿って進行方向を変え、鍔部外周を周
り込んでから冷却材流路孔上方へ進行し、流入孔出口か
ら燃料棒領域側へ流れ込む。従って、この鍔部が変曲点
を形成し、異物は変更された流れに乗ることができず、
鍔部下面で補足され、さらに冷却材の流圧によってここ
で保持される。
却材流路内へ流入すると途中で鍔部の下面に突き当たる
ため、鍔部表面に沿って進行方向を変え、鍔部外周を周
り込んでから冷却材流路孔上方へ進行し、流入孔出口か
ら燃料棒領域側へ流れ込む。従って、この鍔部が変曲点
を形成し、異物は変更された流れに乗ることができず、
鍔部下面で補足され、さらに冷却材の流圧によってここ
で保持される。
【0018】このように、本発明の下部タイプレートに
よれば、各チューブ状ボス部材の鍔部が異物捕集機能を
発揮し、冷却材混入異物が燃料棒領域側へ侵入してフレ
ッティングによる燃料棒の損傷の原因となることを防ぐ
ことができる。また、本発明の鍔部は、鋳造等による下
部タイプレート製造時に、ボス部材と一体に形成できる
ものであるため、製造において、工程数や部品の増大は
押さえられ、実用化に適したものである。
よれば、各チューブ状ボス部材の鍔部が異物捕集機能を
発揮し、冷却材混入異物が燃料棒領域側へ侵入してフレ
ッティングによる燃料棒の損傷の原因となることを防ぐ
ことができる。また、本発明の鍔部は、鋳造等による下
部タイプレート製造時に、ボス部材と一体に形成できる
ものであるため、製造において、工程数や部品の増大は
押さえられ、実用化に適したものである。
【0019】また、本発明に係る下部タイプレートの好
ましい様態は、請求項2に記載した通り、下部タイプレ
ートの上面に載置される上部プレートを更に備えるもの
である。この上部プレートは、各ボス部材に対応した多
数の貫通孔を有し、下部タイプレート上面に設置された
際には、プレート裏面に設けられたスペーサ部材によっ
て鍔部上面との間に所定距離を維持した状態で、各貫通
孔にそれぞれ対応するボス部材の上部が挿入孔開口を露
呈して嵌挿されるものである。
ましい様態は、請求項2に記載した通り、下部タイプレ
ートの上面に載置される上部プレートを更に備えるもの
である。この上部プレートは、各ボス部材に対応した多
数の貫通孔を有し、下部タイプレート上面に設置された
際には、プレート裏面に設けられたスペーサ部材によっ
て鍔部上面との間に所定距離を維持した状態で、各貫通
孔にそれぞれ対応するボス部材の上部が挿入孔開口を露
呈して嵌挿されるものである。
【0020】よって、通常、ボス部材の外表面同士で囲
まれて形成される上半部n冷却材流路は、この場合、上
部の出口側でほとんどの領域をこの上部プレートに塞が
れ、実質的に冷却材流路出口側は各貫通孔内面とボス部
材上部の外周面との間の間隙という狭められた領域とな
る。
まれて形成される上半部n冷却材流路は、この場合、上
部の出口側でほとんどの領域をこの上部プレートに塞が
れ、実質的に冷却材流路出口側は各貫通孔内面とボス部
材上部の外周面との間の間隙という狭められた領域とな
る。
【0021】この上部プレートは、冷却材流路の上部を
狭めることによって異物の通過を困難にするだけでな
く、前述の如く、鍔部によっ流路が変更されて鍔部外周
を回り込んで上昇して来た冷却材流の進行を再び阻んで
上部プレートの裏面に沿って再び進行方向を変更させる
ものである。
狭めることによって異物の通過を困難にするだけでな
く、前述の如く、鍔部によっ流路が変更されて鍔部外周
を回り込んで上昇して来た冷却材流の進行を再び阻んで
上部プレートの裏面に沿って再び進行方向を変更させる
ものである。
【0022】従って、鍔部を回り込んで上昇してきた冷
却材にまだ異物が混入しているとしても、この上部プレ
ートによる冷却材流の湾曲によって流れの変更に従うこ
とのできない異物は上部プレート裏面に捕捉され、前記
貫通孔のボス部材との間隙という狭い出口側流路孔に進
むことはできず、冷却材流圧によってプレート裏面側に
押し付けられ保持される。
却材にまだ異物が混入しているとしても、この上部プレ
ートによる冷却材流の湾曲によって流れの変更に従うこ
とのできない異物は上部プレート裏面に捕捉され、前記
貫通孔のボス部材との間隙という狭い出口側流路孔に進
むことはできず、冷却材流圧によってプレート裏面側に
押し付けられ保持される。
【0023】このように、上部プレートを下部タイプレ
ート上面に設置することによって、冷却材流の変曲点を
増やすと共に冷却材流路を狭めることができ、下部タイ
プレートにおける異物捕集機能の更なる向上が図れる。
ート上面に設置することによって、冷却材流の変曲点を
増やすと共に冷却材流路を狭めることができ、下部タイ
プレートにおける異物捕集機能の更なる向上が図れる。
【0024】さらに、原子炉運転中はこのように上部プ
レート裏面に押し付けられて保持されていた異物は、運
転が終了して冷却材の流圧がかからなくなると、自由落
下により下方に移動するが、本発明の鍔部は、その上面
が受け皿となって異物の下部タイプレート下端の冷却材
流路孔から原子炉内への落下を防止するという機能もあ
る。
レート裏面に押し付けられて保持されていた異物は、運
転が終了して冷却材の流圧がかからなくなると、自由落
下により下方に移動するが、本発明の鍔部は、その上面
が受け皿となって異物の下部タイプレート下端の冷却材
流路孔から原子炉内への落下を防止するという機能もあ
る。
【0025】なお、上部プレートの各貫通孔は、上部プ
レート設置時に上部が嵌挿されるボス部材の鍔部とほぼ
同心となるが、貫通孔の内径を鍔部の外径を越えて大き
くしてしまうと、鍔部外周を回り込んで上昇してくる冷
却材流はそのまま直進して冷却材流路孔内へ流入できて
しまうため、異物捕集のための冷却材流路変更を発生さ
せるには、鍔部外周を周り込んで上昇してくる冷却材流
がプレート裏面に突き当たるように、貫通孔の内径は鍔
部の外径以下とする。鍔部の外径は、製造工程で困難が
生じない程度に隣接する鍔部同士ができるだけ接近する
ものであることが好ましい。
レート設置時に上部が嵌挿されるボス部材の鍔部とほぼ
同心となるが、貫通孔の内径を鍔部の外径を越えて大き
くしてしまうと、鍔部外周を回り込んで上昇してくる冷
却材流はそのまま直進して冷却材流路孔内へ流入できて
しまうため、異物捕集のための冷却材流路変更を発生さ
せるには、鍔部外周を周り込んで上昇してくる冷却材流
がプレート裏面に突き当たるように、貫通孔の内径は鍔
部の外径以下とする。鍔部の外径は、製造工程で困難が
生じない程度に隣接する鍔部同士ができるだけ接近する
ものであることが好ましい。
【0026】なお、BWR型燃料集合体は、中央部に数
本分の燃料棒に代えて冷却材が流されるウォーターチャ
ンネルが配列されているのが一般的である。この場合、
下部タイプレートも中央部にウォーターチャンネルの下
端部が挿入されるウォーターチャンネルボス部材が設け
られているので、上部プレートもその配列に応じた設計
とし、ウォーターチャンネルボス部材の上部が嵌挿され
る貫通孔を設けておけばよい。
本分の燃料棒に代えて冷却材が流されるウォーターチャ
ンネルが配列されているのが一般的である。この場合、
下部タイプレートも中央部にウォーターチャンネルの下
端部が挿入されるウォーターチャンネルボス部材が設け
られているので、上部プレートもその配列に応じた設計
とし、ウォーターチャンネルボス部材の上部が嵌挿され
る貫通孔を設けておけばよい。
【0027】また、スペーサ部材は、上部プレートの裏
面に突起状の部材を一体に形成する構成が簡便である
が、必ずしも裏面全面に亘って設ける必要はなく、少な
くとも外周領域に設けておけば充分である。
面に突起状の部材を一体に形成する構成が簡便である
が、必ずしも裏面全面に亘って設ける必要はなく、少な
くとも外周領域に設けておけば充分である。
【0028】また、上部プレートの下部タイプレートへ
の設置固定方法は、原子炉運転中に上部プレートが外れ
ることなく確実に固定状態が維持できるものであればよ
く、たとえば、両者の接触部を溶接したり、または、両
者が接合するウォーターチャンネルボス部や下部タイプ
レート本体の外周部にネジ固定部を設け、上部プレート
をネジ止め固定しても良い。あるいは燃料集合体の構成
部材のうち、下部端栓がネジ構造となっているもの、即
ちウォーターチャンネルや結合用燃料棒であるタイロッ
ドを利用して、下部タイプレートに上部プレートを共締
めする構成としても良い。
の設置固定方法は、原子炉運転中に上部プレートが外れ
ることなく確実に固定状態が維持できるものであればよ
く、たとえば、両者の接触部を溶接したり、または、両
者が接合するウォーターチャンネルボス部や下部タイプ
レート本体の外周部にネジ固定部を設け、上部プレート
をネジ止め固定しても良い。あるいは燃料集合体の構成
部材のうち、下部端栓がネジ構造となっているもの、即
ちウォーターチャンネルや結合用燃料棒であるタイロッ
ドを利用して、下部タイプレートに上部プレートを共締
めする構成としても良い。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態として、9
×9正方格子状配列型のBWR燃料集合体の下部タイプ
レートを図1に示す。図1(a)は下部タイプレートを
上方からみた概略平面図であり、(b)は、(a)図中
のA−A矢視部の縦断面図である。
×9正方格子状配列型のBWR燃料集合体の下部タイプ
レートを図1に示す。図1(a)は下部タイプレートを
上方からみた概略平面図であり、(b)は、(a)図中
のA−A矢視部の縦断面図である。
【0030】本下部タイプレート1は、上部の燃料棒支
持部が、燃料棒下部端栓挿入孔2を備えた所定数のチュ
ーブ状ボス部材3を燃料棒9×9正方格子状配列に対応
した配列でその略下半分を腕部材4を介した連結状態に
一体形成して構成されたものである。また、中央部の燃
料棒3×3本分相当の領域にはウォーターチャンネルが
配列されるため、ウォーターチャンネル下端部挿入孔6
を備えたウォーターチャンネルボス部材7が一体に設け
られている。
持部が、燃料棒下部端栓挿入孔2を備えた所定数のチュ
ーブ状ボス部材3を燃料棒9×9正方格子状配列に対応
した配列でその略下半分を腕部材4を介した連結状態に
一体形成して構成されたものである。また、中央部の燃
料棒3×3本分相当の領域にはウォーターチャンネルが
配列されるため、ウォーターチャンネル下端部挿入孔6
を備えたウォーターチャンネルボス部材7が一体に設け
られている。
【0031】各ボス部材3には、その軸方向長さのほぼ
中間位置の外周上かつ前記腕部材4の上部に突設された
鍔部8が一体に形成されている。これらボス部材3の外
表面と腕部材4とで囲まれて形成される貫通孔が冷却材
流路孔5となるが、この流路孔5は、鍔部8同士間では
狭まっており、また鍔部8より上方ではボス部材3同士
のみによって囲まれた流路となっている。
中間位置の外周上かつ前記腕部材4の上部に突設された
鍔部8が一体に形成されている。これらボス部材3の外
表面と腕部材4とで囲まれて形成される貫通孔が冷却材
流路孔5となるが、この流路孔5は、鍔部8同士間では
狭まっており、また鍔部8より上方ではボス部材3同士
のみによって囲まれた流路となっている。
【0032】以上の如き構成の下部タイプレート1を用
いて燃料集合体を構成し、炉心に組み込むと、原子炉運
転中に下部タイプレート1の下端から流入し上昇して来
る冷却材は、各流路孔5を通過する途中で、各ボス部材
8の下面に突き当たり、その進路を変更させられる。
いて燃料集合体を構成し、炉心に組み込むと、原子炉運
転中に下部タイプレート1の下端から流入し上昇して来
る冷却材は、各流路孔5を通過する途中で、各ボス部材
8の下面に突き当たり、その進路を変更させられる。
【0033】この冷却材流は、鍔部8の外周側へ回り込
んでから流路孔3の出口側へ上昇し、燃料棒領域側へ流
れ込んでいく。従って、鍔部8により流路が湾曲された
冷却材流の混入異物は、流れの変更に従うことができ
ず、鍔部8の裏面に補足され、冷却材流圧によってその
まま鍔部8裏面に押し付けられ、保持される。
んでから流路孔3の出口側へ上昇し、燃料棒領域側へ流
れ込んでいく。従って、鍔部8により流路が湾曲された
冷却材流の混入異物は、流れの変更に従うことができ
ず、鍔部8の裏面に補足され、冷却材流圧によってその
まま鍔部8裏面に押し付けられ、保持される。
【0034】以上のように、本実施形態による下部タイ
プレートでは、ボス部材に一体に形成されている鍔部の
異物捕集機能によって、冷却材混入異物が燃料棒領域側
へ侵入してフレッティングによる燃料棒の損傷の原因と
なることを防ぐことができる。
プレートでは、ボス部材に一体に形成されている鍔部の
異物捕集機能によって、冷却材混入異物が燃料棒領域側
へ侵入してフレッティングによる燃料棒の損傷の原因と
なることを防ぐことができる。
【0035】上記の如き各ボス部材3に設けられた鍔部
8は、従来と同様の鋳造製造工程による下部タイプレー
トの製造時に一体に形成できるため、本実施形態の下部
タイプレートの製造に特別困難な工程の追加は発生せ
ず、実用に適したものである。
8は、従来と同様の鋳造製造工程による下部タイプレー
トの製造時に一体に形成できるため、本実施形態の下部
タイプレートの製造に特別困難な工程の追加は発生せ
ず、実用に適したものである。
【0036】次に、本発明の第2の実施形態として、各
ボス部材に鍔部が設けられている下部タイプレートの上
面に更に上部プレートを設置固定した場合を図2〜図4
に示す。図2は、下部タイプレートに上部プレートを設
置した状態の概略構成図であり、(a)は下部タイプレ
ートを上方からみた平面図、(b)は(a)図中のB−
B矢視部の縦断面図である。図3は上部プレートのみの
概略構成図であり、(a)は平面図、(b)は (a)
図中のC−C矢視部の縦断面図である。また、図4は、
流路孔内を通過する冷却材の流れを説明する模式図であ
る。
ボス部材に鍔部が設けられている下部タイプレートの上
面に更に上部プレートを設置固定した場合を図2〜図4
に示す。図2は、下部タイプレートに上部プレートを設
置した状態の概略構成図であり、(a)は下部タイプレ
ートを上方からみた平面図、(b)は(a)図中のB−
B矢視部の縦断面図である。図3は上部プレートのみの
概略構成図であり、(a)は平面図、(b)は (a)
図中のC−C矢視部の縦断面図である。また、図4は、
流路孔内を通過する冷却材の流れを説明する模式図であ
る。
【0037】なお、本実施形態においては、下部タイプ
レート本体側は、第1実施形態として図1に示したもの
と同じ構成のものとし、同一符号で各部を示した。即
ち、下部タイプレート1は、中央部の3×3部分を除く
9×9配列に応じた配置に燃料棒20の下部端栓21を
挿入するための挿入孔2を備えた所定数のチューブ状ボ
ス部材3が、また中央部にはウォーターチャンネル下端
部挿入孔6を備えたウォーターチャンネルボス部材7
が、略下半分で腕部材4を介した連結状態で一体に形成
されたものであり、各ボス部材3にはその軸方向長さの
ほぼ中間位置の外周上かつ前記腕部材の上部に突設され
た鍔部8が一体に形成されている。
レート本体側は、第1実施形態として図1に示したもの
と同じ構成のものとし、同一符号で各部を示した。即
ち、下部タイプレート1は、中央部の3×3部分を除く
9×9配列に応じた配置に燃料棒20の下部端栓21を
挿入するための挿入孔2を備えた所定数のチューブ状ボ
ス部材3が、また中央部にはウォーターチャンネル下端
部挿入孔6を備えたウォーターチャンネルボス部材7
が、略下半分で腕部材4を介した連結状態で一体に形成
されたものであり、各ボス部材3にはその軸方向長さの
ほぼ中間位置の外周上かつ前記腕部材の上部に突設され
た鍔部8が一体に形成されている。
【0038】本実施形態においては、このような下部タ
イプレート1の上面に、上部プレート11が設置固定さ
れている。この上部プレート11は、図3の平面図に示
すように、各ボス部材3の配列位置に対応した位置に、
それぞれ鍔部8の外径とほぼ同一内径の貫通孔12が形
成されており、下部タイプレート1への設置の際には、
各貫通孔12内にボス部材3の上部が、挿入孔開口を露
呈した状態で所定の間隙を持って嵌挿される。
イプレート1の上面に、上部プレート11が設置固定さ
れている。この上部プレート11は、図3の平面図に示
すように、各ボス部材3の配列位置に対応した位置に、
それぞれ鍔部8の外径とほぼ同一内径の貫通孔12が形
成されており、下部タイプレート1への設置の際には、
各貫通孔12内にボス部材3の上部が、挿入孔開口を露
呈した状態で所定の間隙を持って嵌挿される。
【0039】また、上部プレート11の中央部には、ウ
ォーターチャンネルボス部材7の上部が嵌挿できるウォ
ーターチャンネルボス部材用の貫通孔12cが形成され
ている。
ォーターチャンネルボス部材7の上部が嵌挿できるウォ
ーターチャンネルボス部材用の貫通孔12cが形成され
ている。
【0040】さらに、上部プレート11の裏面には、外
周上に略四角柱状のスペーサ部材13が一体に設けられ
ており、下部タイプレート1の上面に設置された際に
は、このスペーサ部材13によって鍔部8上面との間に
所定距離が確保される。
周上に略四角柱状のスペーサ部材13が一体に設けられ
ており、下部タイプレート1の上面に設置された際に
は、このスペーサ部材13によって鍔部8上面との間に
所定距離が確保される。
【0041】なお、上部プレート11の下部タイプレー
ト1への設置は、上部プレート11の外周面と下部タイ
プレート1との接触領域Xを溶接することによって強固
に固定した。また、このスペーサ部材13を裏面に備え
た上部プレート11は、鋳造による一体成形で容易に製
造することができ、下部タイプレート11への溶接等の
固定工程が増えるだけで、燃料集合体の製造工程全体に
大きな影響を及ぼすことはない。
ト1への設置は、上部プレート11の外周面と下部タイ
プレート1との接触領域Xを溶接することによって強固
に固定した。また、このスペーサ部材13を裏面に備え
た上部プレート11は、鋳造による一体成形で容易に製
造することができ、下部タイプレート11への溶接等の
固定工程が増えるだけで、燃料集合体の製造工程全体に
大きな影響を及ぼすことはない。
【0042】従って、ボス部材3の外表面とボス部材同
士を連結している腕部材4とで囲まれて形成される冷却
材流路5は、このように上部プレート11の設置によっ
て上部の出口側でほとんどの領域をこの上部プレート1
1に塞がれてしまい、出口側の冷却材流路5sは、各貫
通孔12のボス部材上部との間の間隙という狭められた
領域となる。
士を連結している腕部材4とで囲まれて形成される冷却
材流路5は、このように上部プレート11の設置によっ
て上部の出口側でほとんどの領域をこの上部プレート1
1に塞がれてしまい、出口側の冷却材流路5sは、各貫
通孔12のボス部材上部との間の間隙という狭められた
領域となる。
【0043】以上ように上部プレート11が設置固定さ
れた下部タイプレート1を用いて燃料集合体を構成し、
炉心に組み込むと、原子炉運転中に、前述の如く下部タ
イプレート1の下端から流入し、まず鍔部8によっ流路
が変更されて鍔部外周を回り込んで上昇して来た冷却材
流は、上部プレート11の裏面に突き当たってその進行
を再び阻まれ、上部プレート11の裏面に沿って進行方
向が変更させられる。
れた下部タイプレート1を用いて燃料集合体を構成し、
炉心に組み込むと、原子炉運転中に、前述の如く下部タ
イプレート1の下端から流入し、まず鍔部8によっ流路
が変更されて鍔部外周を回り込んで上昇して来た冷却材
流は、上部プレート11の裏面に突き当たってその進行
を再び阻まれ、上部プレート11の裏面に沿って進行方
向が変更させられる。
【0044】従って、図4に示すように、鍔部8での流
路の湾曲により鍔部8裏面に補足された異物10aの他
にも、鍔部8を回り込んで上方してきた冷却材にまだ異
物が混入しているとしても、この上部プレート11によ
る冷却材流の湾曲によって流れの変更に従うことのでき
ない異物10bは上部プレート裏面に捕捉され、前記貫
通孔12のボス部材との間隙という狭い出口側流路孔5
sに進むことはできず、冷却材流圧によってプレート裏
面側に押し付けられ保持される。
路の湾曲により鍔部8裏面に補足された異物10aの他
にも、鍔部8を回り込んで上方してきた冷却材にまだ異
物が混入しているとしても、この上部プレート11によ
る冷却材流の湾曲によって流れの変更に従うことのでき
ない異物10bは上部プレート裏面に捕捉され、前記貫
通孔12のボス部材との間隙という狭い出口側流路孔5
sに進むことはできず、冷却材流圧によってプレート裏
面側に押し付けられ保持される。
【0045】このように、上部プレート11の設置は、
冷却材流路5の上部出口側を狭めることによって異物の
通過を困難にするだけでなく、冷却材流の変曲点を増や
すものであり、下部タイプレートにおける異物捕集機能
をさらに向上させることができる。
冷却材流路5の上部出口側を狭めることによって異物の
通過を困難にするだけでなく、冷却材流の変曲点を増や
すものであり、下部タイプレートにおける異物捕集機能
をさらに向上させることができる。
【0046】なお、原子炉運転中は上部プレート裏面に
押し付けられて保持されていた異物10bは、運転が終
了して冷却材の流圧がかからなくなると、自由落下によ
り下方に移動するが、鍔部8の上面が受け皿となって異
物10cを保持し、下部タイプレート下端の冷却材流路
孔から原子炉内への落下を防止することもできる。
押し付けられて保持されていた異物10bは、運転が終
了して冷却材の流圧がかからなくなると、自由落下によ
り下方に移動するが、鍔部8の上面が受け皿となって異
物10cを保持し、下部タイプレート下端の冷却材流路
孔から原子炉内への落下を防止することもできる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明による燃料
集合体の下部タイプレートは、実用的に製造できると共
に、冷却材混入異物を良好に捕集して燃料棒領域側の侵
入を防いで燃料棒の破損を防ぐことができるという効果
がある。
集合体の下部タイプレートは、実用的に製造できると共
に、冷却材混入異物を良好に捕集して燃料棒領域側の侵
入を防いで燃料棒の破損を防ぐことができるという効果
がある。
【0048】さらに、上部プレートを設置することによ
って、下部タイプレートの冷却材混入異物の捕集機能の
さらなる向上が可能となった。
って、下部タイプレートの冷却材混入異物の捕集機能の
さらなる向上が可能となった。
【図1】本発明の第1の実施形態による燃料集合体の下
部タイプレートの概略構成図であり、(a)は上方から
見た平面図、(b)は(a)のA−A矢視部分断面図で
ある。
部タイプレートの概略構成図であり、(a)は上方から
見た平面図、(b)は(a)のA−A矢視部分断面図で
ある。
【図2】本発明の第2の実施形態による燃料集合体の下
部タイプレートの概略構成図であり、(a)は上方から
見た平面図、(b)は(a)のB−B矢視部分断面図で
ある。
部タイプレートの概略構成図であり、(a)は上方から
見た平面図、(b)は(a)のB−B矢視部分断面図で
ある。
【図3】図2の上部プレート11の概略構成図であり、
(a)は上方から見た平面図、(b)は(a)のC−C
矢視部分断面図である。
(a)は上方から見た平面図、(b)は(a)のC−C
矢視部分断面図である。
【図4】図2の下部タイプレートにおける冷却材の流れ
を説明する部分拡大模式図である。
を説明する部分拡大模式図である。
【図5】従来の8×8型BWR燃料集合体の下部タイプ
レートの一例を示す平面図である。
レートの一例を示す平面図である。
【図6】従来の9×9型BWR燃料集合体の下部タイプ
レートの一例を示す平面図である。
レートの一例を示す平面図である。
1,31,41:下部タイプレート 2,32,42:燃料棒下部端栓挿入孔 3,33,43:ボス部材 4,34,44:腕部材 5,35,45:冷却材流路孔 5s:出口側流路孔 6,36,46:ウォーターチャンネル下端挿入孔 7,37,47:ウォーターチャンネルボス部材 8:鍔部 10a,10b,10c,:異物 11:上部プレート 12:貫通孔 13:スペーサ部材
Claims (2)
- 【請求項1】 原子炉用燃料集合体の下部タイプレート
において、 燃料棒下部端栓挿入孔を備えた多数のチューブ状ボス部
材が予め定められた配列でその略下半分を腕部材を介し
て一体に連結されると同時に、各ボス部材の周辺にボス
部材の外表面と前記腕部材とに囲まれて形成される冷却
材流路孔を有し、 前記各ボス部材は、その軸方向長さのほぼ中間位置の外
周上に突設された鍔部を備えていることを特徴とする燃
料集合体の下部タイプレート。 - 【請求項2】 下部タイプレートの上面に設置される上
部プレートをさらに備え、 該上部プレートは、前記設置時に前記各ボス部材の上部
が挿入孔開口を露呈した状態で所定の間隙を持って嵌挿
される前記鍔部の外径以下の内径の貫通孔を多数有する
と共に、前記下部タイプレート上面に設置状態にあると
き前記鍔部の上面との間に所定距離を維持するためのス
ペーサ部材をプレート裏面に有することを特徴とする請
求項1に記載の燃料集合体の下部タイプレート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36114899A JP2001174579A (ja) | 1999-12-20 | 1999-12-20 | 燃料集合体の下部タイプレート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36114899A JP2001174579A (ja) | 1999-12-20 | 1999-12-20 | 燃料集合体の下部タイプレート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001174579A true JP2001174579A (ja) | 2001-06-29 |
Family
ID=18472398
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36114899A Withdrawn JP2001174579A (ja) | 1999-12-20 | 1999-12-20 | 燃料集合体の下部タイプレート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001174579A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007515650A (ja) * | 2003-12-22 | 2007-06-14 | アレヴァ エヌペ | 燃料棒の端部を保持する保持手段を有する燃料集合体用の終端端部片、及び対応する燃料集合体 |
JP2010513851A (ja) * | 2006-12-13 | 2010-04-30 | アレヴァ エヌペ | 核燃料集合体のためのバッフルを備えた抗破片装置を有する底部端部ピース及び核燃料集合体 |
JP2013506820A (ja) * | 2009-10-01 | 2013-02-28 | アレバ・エヌペ | 固定されていない部分長さの燃料棒を有するbwr核燃料アセンブリ |
-
1999
- 1999-12-20 JP JP36114899A patent/JP2001174579A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007515650A (ja) * | 2003-12-22 | 2007-06-14 | アレヴァ エヌペ | 燃料棒の端部を保持する保持手段を有する燃料集合体用の終端端部片、及び対応する燃料集合体 |
JP2010513851A (ja) * | 2006-12-13 | 2010-04-30 | アレヴァ エヌペ | 核燃料集合体のためのバッフルを備えた抗破片装置を有する底部端部ピース及び核燃料集合体 |
US8774345B2 (en) | 2006-12-13 | 2014-07-08 | Areva Np | Bottom end-piece having an anti-debris device with a baffle for a nuclear assembly and corresponding assembly |
KR101488229B1 (ko) * | 2006-12-13 | 2015-01-30 | 아레바 엔피 | 핵연료 집합체용 배플을 구비한 내마멸성 디바이스를 가지는 하부 단부편, 및 대응하는 연료 집합체 |
JP2013506820A (ja) * | 2009-10-01 | 2013-02-28 | アレバ・エヌペ | 固定されていない部分長さの燃料棒を有するbwr核燃料アセンブリ |
US9484118B2 (en) | 2009-10-01 | 2016-11-01 | Areva Np | BWR nuclear fuel assembly with non-retained partial length fuel rods |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20050523 |
|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070306 |