JP2001168632A - ホーンアンテナおよび一次放射器 - Google Patents
ホーンアンテナおよび一次放射器Info
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- JP2001168632A JP2001168632A JP35281799A JP35281799A JP2001168632A JP 2001168632 A JP2001168632 A JP 2001168632A JP 35281799 A JP35281799 A JP 35281799A JP 35281799 A JP35281799 A JP 35281799A JP 2001168632 A JP2001168632 A JP 2001168632A
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- primary radiator
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 性能を劣化させることなく小型・軽量化す
る。 【解決手段】 円形導波管部１１ａの先端に円錐ホーン
部１１を設け、アンテナ基板１５に形成した円偏波用の
パッチ素子１６を円形導波管部１１ａの内部に配置す
る。この円形導波管部１１ａを、パッチ素子１６の後面
から所定距離離隔して終端する。これにより、放射器ケ
ース１０の奥行きを短くして小型、軽量化することがで
きる。さらに、パッチ素子１６が空気層を介して終端さ
れることから広帯域化することができる。
る。 【解決手段】 円形導波管部１１ａの先端に円錐ホーン
部１１を設け、アンテナ基板１５に形成した円偏波用の
パッチ素子１６を円形導波管部１１ａの内部に配置す
る。この円形導波管部１１ａを、パッチ素子１６の後面
から所定距離離隔して終端する。これにより、放射器ケ
ース１０の奥行きを短くして小型、軽量化することがで
きる。さらに、パッチ素子１６が空気層を介して終端さ
れることから広帯域化することができる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、円偏波用の小型化
されたホーンアンテナに関するものであり、特に衛星放
送受信用アンテナの一次放射器に適用して好適なもので
ある。
されたホーンアンテナに関するものであり、特に衛星放
送受信用アンテナの一次放射器に適用して好適なもので
ある。
【０００２】
【従来の技術】近年、衛星を利用するＢＳ放送やＣＳ放
送が行われている。これらの放送を受信するにはＢＳア
ンテナあるいはＣＳアンテナが使用される。ＣＳ放送は
直交する水平偏波と垂直偏波との２つの直線偏波により
送信されているが、ＢＳ放送は円偏波により送信されて
いる。そこで、ＣＳアンテナは水平偏波と垂直偏波との
２つの直線偏波を受信できるように、反射板の焦点位置
に配置される一次放射器は、水平偏波と垂直偏波とを分
離して受信可能なようにされている。また、ＢＳアンテ
ナにおける反射板の焦点位置に配置される一次放射器
は、円偏波を受信可能な一次放射器とされている。
送が行われている。これらの放送を受信するにはＢＳア
ンテナあるいはＣＳアンテナが使用される。ＣＳ放送は
直交する水平偏波と垂直偏波との２つの直線偏波により
送信されているが、ＢＳ放送は円偏波により送信されて
いる。そこで、ＣＳアンテナは水平偏波と垂直偏波との
２つの直線偏波を受信できるように、反射板の焦点位置
に配置される一次放射器は、水平偏波と垂直偏波とを分
離して受信可能なようにされている。また、ＢＳアンテ
ナにおける反射板の焦点位置に配置される一次放射器
は、円偏波を受信可能な一次放射器とされている。
【０００３】このような、ＢＳアンテナにおける円偏波
を受信可能な一次放射器の構成例を図１０に示す。この
図において、一次放射器１００はオフセットパラボラ等
の図示しないパラボラ反射板の焦点位置に配置される一
次放射器である。この一次放射器１００によりパラボラ
反射板で集束された電波が受信されて、中間周波数に変
換されて出力されるようになる。一次放射器１００は、
放射器ケース１１０とコンバータケース部１１２を備
え、放射器ケース１１０には、円偏波された電波を受信
する円錐ホーン部１１１が設けられている。この円錐ホ
ーン部１１１内には、円錐ホーン部１１１で受信した円
偏波を直線偏波に変換する円偏波・直線偏波変換素子１
１８と、この円偏波・直線偏波変換素子１１８の後ろに
スリット板１２１が設けられている。
を受信可能な一次放射器の構成例を図１０に示す。この
図において、一次放射器１００はオフセットパラボラ等
の図示しないパラボラ反射板の焦点位置に配置される一
次放射器である。この一次放射器１００によりパラボラ
反射板で集束された電波が受信されて、中間周波数に変
換されて出力されるようになる。一次放射器１００は、
放射器ケース１１０とコンバータケース部１１２を備
え、放射器ケース１１０には、円偏波された電波を受信
する円錐ホーン部１１１が設けられている。この円錐ホ
ーン部１１１内には、円錐ホーン部１１１で受信した円
偏波を直線偏波に変換する円偏波・直線偏波変換素子１
１８と、この円偏波・直線偏波変換素子１１８の後ろに
スリット板１２１が設けられている。
【０００４】スリット板１２１は、円偏波・直線偏波変
換素子１１８により変換された直線偏波の垂直偏波成分
のみを通過させるスリット１２１ａが形成されており、
スリット１２１ａを通過した垂直偏波成分は後続される
矩形導波管部１１９に導かれる。この矩形導波管部１１
９内には、ＲＦ基板１１７の先端に形成されたプローブ
１１７ａが挿入されており、このプローブ１１７ａによ
り垂直偏波成分が受信され、この受信信号がＲＦ基板１
１７に組まれた図示しない高周波回路部に導入されるよ
うになる。受信信号はＢＳ放送信号とされることから、
受信されたＢＳ放送信号が高周波回路部に導入されるよ
うになり、高周波回路部において搬送波の周波数が中間
周波数信号（ＢＳ−ＩＦ）に変換されると共に、増幅さ
れて一次放射器１００から出力されるようになる。出力
されたＢＳ−ＩＦ信号は、同軸ケーブルを介してＢＳチ
ューナに入力されるようになる。
換素子１１８により変換された直線偏波の垂直偏波成分
のみを通過させるスリット１２１ａが形成されており、
スリット１２１ａを通過した垂直偏波成分は後続される
矩形導波管部１１９に導かれる。この矩形導波管部１１
９内には、ＲＦ基板１１７の先端に形成されたプローブ
１１７ａが挿入されており、このプローブ１１７ａによ
り垂直偏波成分が受信され、この受信信号がＲＦ基板１
１７に組まれた図示しない高周波回路部に導入されるよ
うになる。受信信号はＢＳ放送信号とされることから、
受信されたＢＳ放送信号が高周波回路部に導入されるよ
うになり、高周波回路部において搬送波の周波数が中間
周波数信号（ＢＳ−ＩＦ）に変換されると共に、増幅さ
れて一次放射器１００から出力されるようになる。出力
されたＢＳ−ＩＦ信号は、同軸ケーブルを介してＢＳチ
ューナに入力されるようになる。
【０００５】なお、矩形導波管部１１９の後端は放射器
ケースに取り付けられる終端ケース１１３により終端さ
れる。また、プローブ１１７ａはＲＦ基板１１７上にプ
リントパターンとして形成されており、プローブ１１７
ａと高周波回路部とを接続する給電ラインとが、放射器
ケース１１０に穿設された溝内に挿入されてプローブ１
１７ａが矩形導波管部１１９内に配設されている。この
際に、プローブ１１７ａと高周波回路部とを接続する給
電ラインが放射器ケース１１０に接触することを防止す
る間隙部１２０が放射器ケース１１０に設けられてい
る。さらに、ＲＦ基板１１７に組まれた高周波回路部を
覆うように放射器ケース１１０には後ケース部１１４が
嵌着されている。
ケースに取り付けられる終端ケース１１３により終端さ
れる。また、プローブ１１７ａはＲＦ基板１１７上にプ
リントパターンとして形成されており、プローブ１１７
ａと高周波回路部とを接続する給電ラインとが、放射器
ケース１１０に穿設された溝内に挿入されてプローブ１
１７ａが矩形導波管部１１９内に配設されている。この
際に、プローブ１１７ａと高周波回路部とを接続する給
電ラインが放射器ケース１１０に接触することを防止す
る間隙部１２０が放射器ケース１１０に設けられてい
る。さらに、ＲＦ基板１１７に組まれた高周波回路部を
覆うように放射器ケース１１０には後ケース部１１４が
嵌着されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】従来の一次放射器１０
０において、円偏波・直線偏波変換素子１１８とスリッ
ト１２１ａが設けられたスリット板１２１が設けられる
のは、円偏波を効率よく直線偏波に変換するためであ
る。例えば、円錐ホーン部１１１に円形導波管を後続さ
せて円形導波管内にプローブを位置させるようにする
と、プローブから円偏波の信号が出力されるが、その信
号は少なくとも３ｄＢ以上減衰して出力されることにな
る。そこで、円錐ホーン部１１１と矩形導波管部１１９
との間に円偏波・直線偏波変換素子１１８とスリット１
２１ａが設けられたスリット板１２１とを設けるように
すると、理論的には減衰することなく円偏波を直線偏波
に変換できるようになる。すなわち、従来の一次放射器
１００では、円錐ホーン部１１１の寸法と、円偏波・直
線偏波変換素子１１８とスリット板１２１とを設けるた
めの寸法と、矩形導波管部１１９の寸法を足した長さを
必要とするため、一次放射器１００を短くすることが出
来ず小型・軽量化できないと云う問題点があった。
０において、円偏波・直線偏波変換素子１１８とスリッ
ト１２１ａが設けられたスリット板１２１が設けられる
のは、円偏波を効率よく直線偏波に変換するためであ
る。例えば、円錐ホーン部１１１に円形導波管を後続さ
せて円形導波管内にプローブを位置させるようにする
と、プローブから円偏波の信号が出力されるが、その信
号は少なくとも３ｄＢ以上減衰して出力されることにな
る。そこで、円錐ホーン部１１１と矩形導波管部１１９
との間に円偏波・直線偏波変換素子１１８とスリット１
２１ａが設けられたスリット板１２１とを設けるように
すると、理論的には減衰することなく円偏波を直線偏波
に変換できるようになる。すなわち、従来の一次放射器
１００では、円錐ホーン部１１１の寸法と、円偏波・直
線偏波変換素子１１８とスリット板１２１とを設けるた
めの寸法と、矩形導波管部１１９の寸法を足した長さを
必要とするため、一次放射器１００を短くすることが出
来ず小型・軽量化できないと云う問題点があった。
【０００７】そこで、本発明は性能を劣化させることな
く小型・軽量化したホーンアンテナおよび一次放射器を
提供することを目的としている。
く小型・軽量化したホーンアンテナおよび一次放射器を
提供することを目的としている。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のホーンアンテナは、円錐ホーン部が先端に
設けられた円形導波管部と、該円形導波管部の内部に露
出するように該円形導波管部に固着され、その露出した
部位に円偏波用のパッチ素子が形成されているアンテナ
基板と、前記円形導波管部を終端するようにその後部に
固着される際に、前面が前記円錐ホーンに臨む前記パッ
チ素子の後面から所定距離離隔して固着される終端手段
とを備え、前記アンテナ基板上に形成されて、前記パッ
チ素子に接続されている給電ラインが、前記円形導波管
から導出されている。また、上記本発明のホーンアンテ
ナにおいて、前記給電ラインと前記パッチ素子とのイン
ピーダンスマッチングを行うマッチング手段が、前記給
電ラインに設けられていてもよい。
に、本発明のホーンアンテナは、円錐ホーン部が先端に
設けられた円形導波管部と、該円形導波管部の内部に露
出するように該円形導波管部に固着され、その露出した
部位に円偏波用のパッチ素子が形成されているアンテナ
基板と、前記円形導波管部を終端するようにその後部に
固着される際に、前面が前記円錐ホーンに臨む前記パッ
チ素子の後面から所定距離離隔して固着される終端手段
とを備え、前記アンテナ基板上に形成されて、前記パッ
チ素子に接続されている給電ラインが、前記円形導波管
から導出されている。また、上記本発明のホーンアンテ
ナにおいて、前記給電ラインと前記パッチ素子とのイン
ピーダンスマッチングを行うマッチング手段が、前記給
電ラインに設けられていてもよい。
【０００９】上記目的を達成することのできる本発明の
一次放射器は、反射板の略焦点位置に配置される円錐ホ
ーン部が先端に設けられた円形導波管部と、該円形導波
管部の内部に露出するように該円形導波管部に固着さ
れ、その露出した部位に円偏波用のパッチ素子が形成さ
れているアンテナ基板と、前記円形導波管部を終端する
ようにその後部に固着される際に、前面が前記円錐ホー
ンに臨む前記パッチ素子の後面から所定距離離隔して固
着される終端手段と、前記アンテナ基板上に形成され
て、前記円形導波管から導出された前記パッチ素子に接
続されている給電ラインが導入される、前記アンテナ基
板と一体化された第２の基板と、該第２の基板に設けら
れた高周波回路とを備え、前記パッチ素子で受信された
信号が、前記高周波回路において周波数変換されて出力
されている。また、上記本発明の一次放射器において、
前記給電ラインと前記パッチ素子とのインピーダンスマ
ッチングを行うマッチング手段が、前記給電ラインに設
けられていてもよい。
一次放射器は、反射板の略焦点位置に配置される円錐ホ
ーン部が先端に設けられた円形導波管部と、該円形導波
管部の内部に露出するように該円形導波管部に固着さ
れ、その露出した部位に円偏波用のパッチ素子が形成さ
れているアンテナ基板と、前記円形導波管部を終端する
ようにその後部に固着される際に、前面が前記円錐ホー
ンに臨む前記パッチ素子の後面から所定距離離隔して固
着される終端手段と、前記アンテナ基板上に形成され
て、前記円形導波管から導出された前記パッチ素子に接
続されている給電ラインが導入される、前記アンテナ基
板と一体化された第２の基板と、該第２の基板に設けら
れた高周波回路とを備え、前記パッチ素子で受信された
信号が、前記高周波回路において周波数変換されて出力
されている。また、上記本発明の一次放射器において、
前記給電ラインと前記パッチ素子とのインピーダンスマ
ッチングを行うマッチング手段が、前記給電ラインに設
けられていてもよい。
【００１０】本発明によれば、円偏波を受信できるパッ
チ素子を円錐ホーンに続く円形導波管内に配置するよう
にしたので、円偏波を直線偏波に変換する手段を配置す
るためのスペースが不要となる。さらに、パッチ素子と
給電手段あるいは高周波回路部とが一体とされたアンテ
ナ基板と第２の基板上にそれぞれ設けられているので、
ホーンアンテナの奥行きを短くすることができる。さら
に、一体化されていることからパッチ素子から給電手段
あるいは高周波回路部との間に不連続面が発生せず、不
整合損失を低減することができる。このように、本発明
のホーンアンテナは小型・軽量化することができると共
に高性能化することができ、該ホーンアンテナを備える
一次放射器も小型・軽量化することができると共に高性
能化することができようになる。なお、パッチ素子の後
面は所定距離離隔して終端されて、パッチ素子の後面と
終端手段間は空気層とされているため、パッチ素子の無
負荷Ｑを極力小さくすることができ、動作可能な周波数
帯域を広帯域化することができる。さらに、パッチ素子
は円偏波を送受信することができるので、円偏波を効率
的に送受信することができる。
チ素子を円錐ホーンに続く円形導波管内に配置するよう
にしたので、円偏波を直線偏波に変換する手段を配置す
るためのスペースが不要となる。さらに、パッチ素子と
給電手段あるいは高周波回路部とが一体とされたアンテ
ナ基板と第２の基板上にそれぞれ設けられているので、
ホーンアンテナの奥行きを短くすることができる。さら
に、一体化されていることからパッチ素子から給電手段
あるいは高周波回路部との間に不連続面が発生せず、不
整合損失を低減することができる。このように、本発明
のホーンアンテナは小型・軽量化することができると共
に高性能化することができ、該ホーンアンテナを備える
一次放射器も小型・軽量化することができると共に高性
能化することができようになる。なお、パッチ素子の後
面は所定距離離隔して終端されて、パッチ素子の後面と
終端手段間は空気層とされているため、パッチ素子の無
負荷Ｑを極力小さくすることができ、動作可能な周波数
帯域を広帯域化することができる。さらに、パッチ素子
は円偏波を送受信することができるので、円偏波を効率
的に送受信することができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】本発明のホーンアンテナを備える
本発明の一次放射器における第１の実施の形態の構成を
図１に示す。ただし、図１（ａ）は本発明にかかる一次
放射器の正面図であり、同図（ｂ）はその側部断面図で
ある。図１において、一次放射器１はオフセットパラボ
ラ等の図示しないパラボラ反射板の焦点位置に配置され
る一次放射器である。この一次放射器１によりパラボラ
反射板で集束された電波が受信されて、中間周波数に変
換されて出力されるようになる。一次放射器１は、ダイ
カスト等により形成された導電性の放射器ケース１０と
コンバータケース部１２とから構成されている。放射器
ケース１０には、円偏波された電波を受信する円錐ホー
ン部１１が形成されている。この円錐ホーン部１１に続
く円形導波管部１１ａには、円錐ホーン部１１で受信し
た円偏波を受信する円偏波用のパッチ素子１６が内部の
略中央に設けられている。
本発明の一次放射器における第１の実施の形態の構成を
図１に示す。ただし、図１（ａ）は本発明にかかる一次
放射器の正面図であり、同図（ｂ）はその側部断面図で
ある。図１において、一次放射器１はオフセットパラボ
ラ等の図示しないパラボラ反射板の焦点位置に配置され
る一次放射器である。この一次放射器１によりパラボラ
反射板で集束された電波が受信されて、中間周波数に変
換されて出力されるようになる。一次放射器１は、ダイ
カスト等により形成された導電性の放射器ケース１０と
コンバータケース部１２とから構成されている。放射器
ケース１０には、円偏波された電波を受信する円錐ホー
ン部１１が形成されている。この円錐ホーン部１１に続
く円形導波管部１１ａには、円錐ホーン部１１で受信し
た円偏波を受信する円偏波用のパッチ素子１６が内部の
略中央に設けられている。
【００１２】パッチ素子１６は、高周波特性の良好な例
えばテフロン製のアンテナ基板１５上にプリントパター
ンとして形成されており、アンテナ基板１５が放射器ケ
ース１０に固着されることにより、パッチ素子１６が円
形導波管部１１ａ内に配置されるようになされている。
この場合、アンテナ基板１５が円形導波管部１１ａに直
交して固着されるように、円形導波管部１１ａの側壁に
はアンテナ基板１５を挿通可能な溝が形成されている。
この溝内にパッチ素子１６が形成されたアンテナ基板１
５を挿入して、ハンダ付け等によりアンテナ基板１５を
放射器ケース１０に固定することによりアンテナ基板１
５は固着される。円形導波管部１１ａ内に配置されたパ
ッチ素子１６により円偏波が受信され、その受信信号は
アンテナ基板１５から一体に延伸されているＲＦ基板１
７に組まれた図示しない高周波回路部に導かれる。
えばテフロン製のアンテナ基板１５上にプリントパター
ンとして形成されており、アンテナ基板１５が放射器ケ
ース１０に固着されることにより、パッチ素子１６が円
形導波管部１１ａ内に配置されるようになされている。
この場合、アンテナ基板１５が円形導波管部１１ａに直
交して固着されるように、円形導波管部１１ａの側壁に
はアンテナ基板１５を挿通可能な溝が形成されている。
この溝内にパッチ素子１６が形成されたアンテナ基板１
５を挿入して、ハンダ付け等によりアンテナ基板１５を
放射器ケース１０に固定することによりアンテナ基板１
５は固着される。円形導波管部１１ａ内に配置されたパ
ッチ素子１６により円偏波が受信され、その受信信号は
アンテナ基板１５から一体に延伸されているＲＦ基板１
７に組まれた図示しない高周波回路部に導かれる。
【００１３】一次放射器１がＢＳアンテナにおける一次
放射器とされる場合には、パッチ素子１６で受信された
受信信号はＢＳ放送信号とされることから、受信された
ＢＳ放送信号が高周波回路部に導入されるようになる。
高周波回路部に供給されたＢＳ信号は、搬送波の周波数
が中間周波数信号（ＢＳ−ＩＦ）に変換されると共に、
増幅されて一次放射器１から出力されるようになる。出
力されたＢＳ−ＩＦ信号は、同軸ケーブルを介してＢＳ
チューナ等に入力されるようになる。なお、円形導波管
部１１ａの後端は放射器ケース１０に取り付けられる終
端ケース１３により終端されており、この際にアンテナ
基板１５に形成されたパッチ素子１６と終端ケース１３
とが所定距離離隔されている。すなわち、パッチ素子１
６と終端ケース１３の前面との間にアンテナ基板１５と
空気層が介在するようになる。この場合、アンテナ基板
１５の厚さは薄くされているため、パッチ素子１６と終
端ケース１３間の複合した比誘電率を低下させることが
できる。これにより、パッチ素子１６の無負荷Ｑを極力
小さくすることができ、その動作可能な周波数帯域を広
帯域化することができる。従って、パッチ素子１６によ
りＢＳ放送を受信するようにしても、ＢＳ放送の周波数
帯域を十分カバーすることができるようになる。
放射器とされる場合には、パッチ素子１６で受信された
受信信号はＢＳ放送信号とされることから、受信された
ＢＳ放送信号が高周波回路部に導入されるようになる。
高周波回路部に供給されたＢＳ信号は、搬送波の周波数
が中間周波数信号（ＢＳ−ＩＦ）に変換されると共に、
増幅されて一次放射器１から出力されるようになる。出
力されたＢＳ−ＩＦ信号は、同軸ケーブルを介してＢＳ
チューナ等に入力されるようになる。なお、円形導波管
部１１ａの後端は放射器ケース１０に取り付けられる終
端ケース１３により終端されており、この際にアンテナ
基板１５に形成されたパッチ素子１６と終端ケース１３
とが所定距離離隔されている。すなわち、パッチ素子１
６と終端ケース１３の前面との間にアンテナ基板１５と
空気層が介在するようになる。この場合、アンテナ基板
１５の厚さは薄くされているため、パッチ素子１６と終
端ケース１３間の複合した比誘電率を低下させることが
できる。これにより、パッチ素子１６の無負荷Ｑを極力
小さくすることができ、その動作可能な周波数帯域を広
帯域化することができる。従って、パッチ素子１６によ
りＢＳ放送を受信するようにしても、ＢＳ放送の周波数
帯域を十分カバーすることができるようになる。
【００１４】また、パッチ素子１６とＲＦ基板１７上に
組まれた高周波回路部との間には給電ラインがストリッ
プラインとして形成されている。この場合、パッチ素子
１６と高周波回路部とを接続する給電ラインが、放射器
ケース１０に穿設された溝内において接触することを防
止するために、溝の幅が広くされた間隙部１２ａが放射
器ケース１０に設けられている。さらに、ＲＦ基板１７
に組まれた高周波回路部を覆うように放射器ケース１０
には後ケース部１４が嵌着されている。このように本発
明の一次放射器１は構成されているため、円錐ホーンあ
るいは円形導波管部内に配置する円偏波・直線偏波変換
素子を不要とすることができる。このため、放射器ケー
ス１０の奥行きを短くすることができ、小型化・軽量化
を図ることができるようになる。
組まれた高周波回路部との間には給電ラインがストリッ
プラインとして形成されている。この場合、パッチ素子
１６と高周波回路部とを接続する給電ラインが、放射器
ケース１０に穿設された溝内において接触することを防
止するために、溝の幅が広くされた間隙部１２ａが放射
器ケース１０に設けられている。さらに、ＲＦ基板１７
に組まれた高周波回路部を覆うように放射器ケース１０
には後ケース部１４が嵌着されている。このように本発
明の一次放射器１は構成されているため、円錐ホーンあ
るいは円形導波管部内に配置する円偏波・直線偏波変換
素子を不要とすることができる。このため、放射器ケー
ス１０の奥行きを短くすることができ、小型化・軽量化
を図ることができるようになる。
【００１５】放射器ケース１０をＢＳアンテナの一次放
射器１とする場合の寸法の一例を示すと、円錐ホーン部
１１の先端の内径が約３０ｍｍとされ、最も内径が小さ
い円錐ホーン部１１の後端の内径が約２０ｍｍとされ、
円錐ホーン部１１の長さは約１０ｍｍとされる。また、
円形導波管部１１ａの内径は当然ではあるが約２０ｍｍ
とされ、その前縁から約３ｍｍ奥まった位置にアンテナ
基板１５が配置される。アンテナ基板１５と終端ケース
１３の前面との間の距離は約１ｍｍ〜２．５ｍｍとされ
る。このように、本発明の一次放射器１の奥行きは２０
ｍｍ以下とすることができ、４０ｍｍ程度の奥行きが必
要とされる従来製品より遙かに短い奥行きとすることが
できる。
射器１とする場合の寸法の一例を示すと、円錐ホーン部
１１の先端の内径が約３０ｍｍとされ、最も内径が小さ
い円錐ホーン部１１の後端の内径が約２０ｍｍとされ、
円錐ホーン部１１の長さは約１０ｍｍとされる。また、
円形導波管部１１ａの内径は当然ではあるが約２０ｍｍ
とされ、その前縁から約３ｍｍ奥まった位置にアンテナ
基板１５が配置される。アンテナ基板１５と終端ケース
１３の前面との間の距離は約１ｍｍ〜２．５ｍｍとされ
る。このように、本発明の一次放射器１の奥行きは２０
ｍｍ以下とすることができ、４０ｍｍ程度の奥行きが必
要とされる従来製品より遙かに短い奥行きとすることが
できる。
【００１６】上記した一次放射器１におけるアンテナ基
板１５の構成を図２（ａ）（ｂ）に示す。ただし、図２
（ａ）はアンテナ基板１５の表面を示す図であり、図２
（ｂ）はアンテナ基板１５の裏面を示す図である。例え
ばテフロン製とされたアンテナ基板１５は両面基板とさ
れ、その表面に図２（ａ）に示すように円形パッチとさ
れたパッチ素子１６が形成されている。パッチ素子１６
からはＲＦ基板１７へ向けてストリップラインとされた
給電ライン１６ａが導出されている。パッチ素子１６は
円偏波用とされることから、給電ライン１６ａに対して
略４５°および略１３５°の位置にそれぞれ摂動素子１
８が形成されている。
板１５の構成を図２（ａ）（ｂ）に示す。ただし、図２
（ａ）はアンテナ基板１５の表面を示す図であり、図２
（ｂ）はアンテナ基板１５の裏面を示す図である。例え
ばテフロン製とされたアンテナ基板１５は両面基板とさ
れ、その表面に図２（ａ）に示すように円形パッチとさ
れたパッチ素子１６が形成されている。パッチ素子１６
からはＲＦ基板１７へ向けてストリップラインとされた
給電ライン１６ａが導出されている。パッチ素子１６は
円偏波用とされることから、給電ライン１６ａに対して
略４５°および略１３５°の位置にそれぞれ摂動素子１
８が形成されている。
【００１７】また、アンテナ基板１５の周囲にはアース
部１５ａが形成されており、このアース部１５ａは円形
導波管部１１ａの側壁に接触して電気的に接続される。
なお、アース部１５ａは円形導波管部１１ａの内壁の断
面形状とほぼ同形状に形成されており、アース部１５ａ
には所定距離毎にスルーホール部１５ｂが多数設けられ
ている。アンテナ基板１５の裏面には、図２（ｂ）に示
すように円形導波管部１１ａの内壁の断面形状とほぼ同
形状の切り抜き部１５ｄが形成されており、切り抜き部
１５ｄ以外はアース部１５ｃが形成されている。このア
ース部１５ｃには表面に形成されたアース部１５ａと接
続するためのスルーホール部１５ｂが多数設けられてい
る。このアース部１５ｃも円形導波管部１１ａの側壁に
接触して電気的に接続される。なお、一次放射器１をＢ
Ｓアンテナの一次放射器とする場合には、アンテナ基板
１５の比誘電率にもよるがパッチ素子１６の径は略７ｍ
ｍ〜９ｍｍとなる。
部１５ａが形成されており、このアース部１５ａは円形
導波管部１１ａの側壁に接触して電気的に接続される。
なお、アース部１５ａは円形導波管部１１ａの内壁の断
面形状とほぼ同形状に形成されており、アース部１５ａ
には所定距離毎にスルーホール部１５ｂが多数設けられ
ている。アンテナ基板１５の裏面には、図２（ｂ）に示
すように円形導波管部１１ａの内壁の断面形状とほぼ同
形状の切り抜き部１５ｄが形成されており、切り抜き部
１５ｄ以外はアース部１５ｃが形成されている。このア
ース部１５ｃには表面に形成されたアース部１５ａと接
続するためのスルーホール部１５ｂが多数設けられてい
る。このアース部１５ｃも円形導波管部１１ａの側壁に
接触して電気的に接続される。なお、一次放射器１をＢ
Ｓアンテナの一次放射器とする場合には、アンテナ基板
１５の比誘電率にもよるがパッチ素子１６の径は略７ｍ
ｍ〜９ｍｍとなる。
【００１８】ところで、パッチ素子１６と給電ライン１
６ａとは同一平面上に形成されることから、パッチ素子
１６の外縁に給電ライン１６ａから給電しなければなら
ない。この場合、パッチ素子１６の給電点インピーダン
スは一般的な特性インピーダンス値（例えば、５０Ω）
とされる給電ライン１６ａより高いインピーダンスとな
る。そこで、ストリップラインとされている給電ライン
１６ａとのインピーダンス整合を取るマッチング手段を
給電ライン１６ａに設けることが好適である。このよう
なマッチング手段を給電ライン１６ａに設けるようにし
たアンテナ基板１５の構成例を図３に示す。図３に示す
マッチング手段はＱマッチングとスタブによるマッチン
グを用いている。すなわち、給電ライン１６ａの上部に
はＱマッチングのためのＱセクション２１が設けられて
おり、給電ライン１６ａの下部にはマッチング用スタブ
２２が設けられている。
６ａとは同一平面上に形成されることから、パッチ素子
１６の外縁に給電ライン１６ａから給電しなければなら
ない。この場合、パッチ素子１６の給電点インピーダン
スは一般的な特性インピーダンス値（例えば、５０Ω）
とされる給電ライン１６ａより高いインピーダンスとな
る。そこで、ストリップラインとされている給電ライン
１６ａとのインピーダンス整合を取るマッチング手段を
給電ライン１６ａに設けることが好適である。このよう
なマッチング手段を給電ライン１６ａに設けるようにし
たアンテナ基板１５の構成例を図３に示す。図３に示す
マッチング手段はＱマッチングとスタブによるマッチン
グを用いている。すなわち、給電ライン１６ａの上部に
はＱマッチングのためのＱセクション２１が設けられて
おり、給電ライン１６ａの下部にはマッチング用スタブ
２２が設けられている。
【００１９】これらのマッチング手段について説明する
と、パッチ素子１６の給電点インピーダンスをＺAとし
た際に、給電点インピーダンスＺAは給電ライン１６ａ
の特性インピーダンスＺOと等しくされておらず、両者
のインピーダンスをストリップラインとされたＱセクシ
ョン２１によりマッチングしている。このＱセクション
２１の特性インピーダンスＺQは、ＺQ＝√（ＺO・ＺA）
とされて、Ｑセクション２１によりインピーダンスマッ
チングすることができるようになる。すなわち、Ｑセク
ション２１の特性インピーダンスＺQを、特性インピー
ダンスＺOと給電点インピーダンスＺAの幾何平均とすれ
ばよい。なお、Ｑセクション２１の長さは使用周波数帯
域の中心周波数の波長をλとした際に、約ｎλ／４（ｎ
は１以上の正の整数）の長さとされる。
と、パッチ素子１６の給電点インピーダンスをＺAとし
た際に、給電点インピーダンスＺAは給電ライン１６ａ
の特性インピーダンスＺOと等しくされておらず、両者
のインピーダンスをストリップラインとされたＱセクシ
ョン２１によりマッチングしている。このＱセクション
２１の特性インピーダンスＺQは、ＺQ＝√（ＺO・ＺA）
とされて、Ｑセクション２１によりインピーダンスマッ
チングすることができるようになる。すなわち、Ｑセク
ション２１の特性インピーダンスＺQを、特性インピー
ダンスＺOと給電点インピーダンスＺAの幾何平均とすれ
ばよい。なお、Ｑセクション２１の長さは使用周波数帯
域の中心周波数の波長をλとした際に、約ｎλ／４（ｎ
は１以上の正の整数）の長さとされる。
【００２０】また、マッチング用スタブ２２は給電ライ
ン１６ａ上におけるレジスタンス成分を正規化して
「１」になる位置に接続されており、マッチング用スタ
ブ２２の長さは、その位置におけるリアクタンス成分と
逆符号の絶対値がほぼ等しいリアクタンス成分となる長
さとされて、リアクタンス成分が打ち消されるようにな
される。このように、マッチング用スタブ２２ではリア
クタンス成分を含んでいてもマッチングをとることがで
きる。なお、マッチング用スタブ２２はオープンスタブ
あるいはショートスタブとされる。ただし、オープンス
タブとした場合とショートスタブとした場合とでは設け
られる給電ライン１６ａ上の位置が異なるようになる。
ン１６ａ上におけるレジスタンス成分を正規化して
「１」になる位置に接続されており、マッチング用スタ
ブ２２の長さは、その位置におけるリアクタンス成分と
逆符号の絶対値がほぼ等しいリアクタンス成分となる長
さとされて、リアクタンス成分が打ち消されるようにな
される。このように、マッチング用スタブ２２ではリア
クタンス成分を含んでいてもマッチングをとることがで
きる。なお、マッチング用スタブ２２はオープンスタブ
あるいはショートスタブとされる。ただし、オープンス
タブとした場合とショートスタブとした場合とでは設け
られる給電ライン１６ａ上の位置が異なるようになる。
【００２１】次に、一次放射器１におけるアンテナ基板
１５の他の構成を図４に示す。図４に示す例えばテフロ
ン製とされたアンテナ基板１５においては、その表面に
図４に示すように矩形パッチとされたパッチ素子２６が
形成されている。パッチ素子２６からはＲＦ基板１７へ
向けて給電ライン２６ａが導出されている。パッチ素子
２６は円偏波用とされることから、給電ライン２６ａに
対して略４５°および略１３５°とされる矩形状のパッ
チ素子２６の角が切り取られてそれぞれ摂動素子２７が
形成されている。
１５の他の構成を図４に示す。図４に示す例えばテフロ
ン製とされたアンテナ基板１５においては、その表面に
図４に示すように矩形パッチとされたパッチ素子２６が
形成されている。パッチ素子２６からはＲＦ基板１７へ
向けて給電ライン２６ａが導出されている。パッチ素子
２６は円偏波用とされることから、給電ライン２６ａに
対して略４５°および略１３５°とされる矩形状のパッ
チ素子２６の角が切り取られてそれぞれ摂動素子２７が
形成されている。
【００２２】また、アンテナ基板１５の周囲にはアース
部１５ａが形成されており、このアース部１５ａは円形
導波管部１１ａの側壁に接触して電気的に接続される。
なお、アース部１５ａは円形導波管部１１ａの内壁の断
面形状とほぼ同形状に形成されており、アース部１５ａ
には所定距離毎にスルーホール部１５ｂが多数設けられ
ている。なお、アンテナ基板１５の裏面は、前記した図
２（ｂ）に示す構成と同様とされる。そして、矩形状の
パッチ素子２６と給電ライン２６ａとのインピーダンス
整合をとるマッチング手段が給電ライン２６ａに設けら
れている。このマッチング手段が、マッチング用スタブ
２３とされている。
部１５ａが形成されており、このアース部１５ａは円形
導波管部１１ａの側壁に接触して電気的に接続される。
なお、アース部１５ａは円形導波管部１１ａの内壁の断
面形状とほぼ同形状に形成されており、アース部１５ａ
には所定距離毎にスルーホール部１５ｂが多数設けられ
ている。なお、アンテナ基板１５の裏面は、前記した図
２（ｂ）に示す構成と同様とされる。そして、矩形状の
パッチ素子２６と給電ライン２６ａとのインピーダンス
整合をとるマッチング手段が給電ライン２６ａに設けら
れている。このマッチング手段が、マッチング用スタブ
２３とされている。
【００２３】次に、本発明のホーンアンテナを備える本
発明の一次放射器における第２の実施の形態の構成を図
５に示す。ただし、図５は本発明にかかる一次放射器の
側部断面図である。この第２の実施の形態にかかる一次
放射器は、前記した第１の実施の形態よりさらに奥行き
を短くすることができる。以下に、より短くすることが
できる構成についての説明を行う。図５に示す第２の実
施の形態にかかる一次放射器では、円錐ホーン部３１と
円形導波管部３１ａとの境界部にアンテナ基板１５を配
置するようにしている。すなわち、図１に示す第１の実
施の形態の一次放射器１より円形導波管部３１ａの長さ
を短くすることができ、これにより放射器ケース３０の
奥行きの長さをさらに短くすることができる。他の構成
については、図１に示す第１の実施の形態にかかる一次
放射器１と同様であるので省略する。
発明の一次放射器における第２の実施の形態の構成を図
５に示す。ただし、図５は本発明にかかる一次放射器の
側部断面図である。この第２の実施の形態にかかる一次
放射器は、前記した第１の実施の形態よりさらに奥行き
を短くすることができる。以下に、より短くすることが
できる構成についての説明を行う。図５に示す第２の実
施の形態にかかる一次放射器では、円錐ホーン部３１と
円形導波管部３１ａとの境界部にアンテナ基板１５を配
置するようにしている。すなわち、図１に示す第１の実
施の形態の一次放射器１より円形導波管部３１ａの長さ
を短くすることができ、これにより放射器ケース３０の
奥行きの長さをさらに短くすることができる。他の構成
については、図１に示す第１の実施の形態にかかる一次
放射器１と同様であるので省略する。
【００２４】次に、図１に示す一次放射器１においてア
ンテナ基板１５の構成を図４に示す構成とした際の、給
電ライン２６ａの出口からパッチ素子２６側を見たイン
ピーダンスの周波数特性を図６のスミスチャートに示
す。ただし、円錐ホーン部１１の先端の内径は約３０ｍ
ｍ、円錐ホーン部１１の後端の内径は約２０ｍｍ、円錐
ホーン部１１の長さは約１０ｍｍとされ、内径約２０ｍ
ｍとされた円形導波管部１１ａの前縁から約３ｍｍの位
置にアンテナ基板１５が配置され、アンテナ基板１５と
終端ケース１３の前面との間の距離は約１ｍｍとされて
いる。さらに、パッチ素子２６の一辺は約８．５ｍｍ、
摂動素子２７のカット幅は約２．５ｍｍ、マッチング用
スタブ２３は、幅約２．５ｍｍ、長さ約２．３ｍｍ、パ
ッチ素子２６から約１１ｍｍの幅約２．５ｍｍの給電ラ
イン２６ａ上に設けられている。このスミスチャートを
参照すると、ＢＳ放送の周波数帯域である１１．７ＧＨ
ｚ〜１２．００ＧＨｚにおいて、一次放射器１における
ホーンアンテナのインピーダンスはほぼ正規化インピー
ダンスとなっていることがわかる。また、１１．７ＧＨ
ｚ〜１２．００ＧＨｚの広帯域において、円偏波が放射
されることがわかる。
ンテナ基板１５の構成を図４に示す構成とした際の、給
電ライン２６ａの出口からパッチ素子２６側を見たイン
ピーダンスの周波数特性を図６のスミスチャートに示
す。ただし、円錐ホーン部１１の先端の内径は約３０ｍ
ｍ、円錐ホーン部１１の後端の内径は約２０ｍｍ、円錐
ホーン部１１の長さは約１０ｍｍとされ、内径約２０ｍ
ｍとされた円形導波管部１１ａの前縁から約３ｍｍの位
置にアンテナ基板１５が配置され、アンテナ基板１５と
終端ケース１３の前面との間の距離は約１ｍｍとされて
いる。さらに、パッチ素子２６の一辺は約８．５ｍｍ、
摂動素子２７のカット幅は約２．５ｍｍ、マッチング用
スタブ２３は、幅約２．５ｍｍ、長さ約２．３ｍｍ、パ
ッチ素子２６から約１１ｍｍの幅約２．５ｍｍの給電ラ
イン２６ａ上に設けられている。このスミスチャートを
参照すると、ＢＳ放送の周波数帯域である１１．７ＧＨ
ｚ〜１２．００ＧＨｚにおいて、一次放射器１における
ホーンアンテナのインピーダンスはほぼ正規化インピー
ダンスとなっていることがわかる。また、１１．７ＧＨ
ｚ〜１２．００ＧＨｚの広帯域において、円偏波が放射
されることがわかる。
【００２５】さらに、図６に示すスミスチャートと同条
件で測定した一次放射器１におけるホーンアンテナの放
射パターンを図７，図８，図９に示す。ただし、図７は
測定周波数１１．７０ＧＨｚにおける放射パターンであ
り、図８は測定周波数１１．８５ＧＨｚにおける放射パ
ターンであり、図９は測定周波数１２．００ＧＨｚにお
ける放射パターンである。これらの放射パターンを参照
すると、ＢＳ放送の周波数帯域である１１．７ＧＨｚ〜
１２．００ＧＨｚにおいて、ほぼ同様の良好な放射パタ
ーンとされ良好な軸比とされていることがわかる。
件で測定した一次放射器１におけるホーンアンテナの放
射パターンを図７，図８，図９に示す。ただし、図７は
測定周波数１１．７０ＧＨｚにおける放射パターンであ
り、図８は測定周波数１１．８５ＧＨｚにおける放射パ
ターンであり、図９は測定周波数１２．００ＧＨｚにお
ける放射パターンである。これらの放射パターンを参照
すると、ＢＳ放送の周波数帯域である１１．７ＧＨｚ〜
１２．００ＧＨｚにおいて、ほぼ同様の良好な放射パタ
ーンとされ良好な軸比とされていることがわかる。
【００２６】なお、パッチ素子１６（２６）を終端する
終端ケースを放射器ケース１０に一体に設けるようにし
てもよい。また、アンテナ基板１５は放射器ケース１０
に形成した溝内に挿入して固着するようにしたが、これ
に替えて放射器ケース１０を前面側と後面側に２分して
形成し、アンテナ基板１５を放射器ケース１０の前面側
と後面側とで挟持するように組み立てるようにしてもよ
い。
終端ケースを放射器ケース１０に一体に設けるようにし
てもよい。また、アンテナ基板１５は放射器ケース１０
に形成した溝内に挿入して固着するようにしたが、これ
に替えて放射器ケース１０を前面側と後面側に２分して
形成し、アンテナ基板１５を放射器ケース１０の前面側
と後面側とで挟持するように組み立てるようにしてもよ
い。
【００２７】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、円偏波用
のパッチ素子を円錐ホーンに続く円形導波管内に配置す
るようにしたので、円偏波を直線偏波に変換する手段を
配置するためのスペースが不要となる。さらに、パッチ
素子と給電手段あるいは高周波回路部とが一体とされた
アンテナ基板と第２の基板上にそれぞれ設けられている
ので、ホーンアンテナの奥行きを短くすることができ
る。さらに、一体化されていることからパッチ素子から
給電手段あるいは高周波回路部との間に不連続面が発生
せず、不整合損失を低減することができる。このよう
に、本発明のホーンアンテナは小型・軽量化することが
できると共に高性能化することができ、該ホーンアンテ
ナを備える一次放射器も小型・軽量化することができる
と共に高性能化することができようになる。なお、パッ
チ素子の後面は所定距離離隔して終端されて、パッチ素
子の後面と終端手段間は空気層とされているため、パッ
チ素子の無負荷Ｑを極力小さくすることができ、動作可
能な周波数帯域を広帯域化することができる。さらに、
パッチ素子は円偏波を送受信することができるので、円
偏波を効率的に送受信することができる。
のパッチ素子を円錐ホーンに続く円形導波管内に配置す
るようにしたので、円偏波を直線偏波に変換する手段を
配置するためのスペースが不要となる。さらに、パッチ
素子と給電手段あるいは高周波回路部とが一体とされた
アンテナ基板と第２の基板上にそれぞれ設けられている
ので、ホーンアンテナの奥行きを短くすることができ
る。さらに、一体化されていることからパッチ素子から
給電手段あるいは高周波回路部との間に不連続面が発生
せず、不整合損失を低減することができる。このよう
に、本発明のホーンアンテナは小型・軽量化することが
できると共に高性能化することができ、該ホーンアンテ
ナを備える一次放射器も小型・軽量化することができる
と共に高性能化することができようになる。なお、パッ
チ素子の後面は所定距離離隔して終端されて、パッチ素
子の後面と終端手段間は空気層とされているため、パッ
チ素子の無負荷Ｑを極力小さくすることができ、動作可
能な周波数帯域を広帯域化することができる。さらに、
パッチ素子は円偏波を送受信することができるので、円
偏波を効率的に送受信することができる。
【図１】本発明のホーンアンテナを備える本発明の一次
放射器における第１の実施の形態の構成を示す正面図お
よび側部断面図である。
放射器における第１の実施の形態の構成を示す正面図お
よび側部断面図である。
【図２】本発明の第１の実施の形態にかかる一次放射器
のアンテナ基板の表面と裏面の構成を示す図である。
のアンテナ基板の表面と裏面の構成を示す図である。
【図３】本発明の実施の形態にかかる一次放射器のアン
テナ基板の表面の他の構成を示す図である。
テナ基板の表面の他の構成を示す図である。
【図４】本発明の実施の形態にかかる一次放射器のアン
テナ基板の表面のさらに他の構成を示す図である。
テナ基板の表面のさらに他の構成を示す図である。
【図５】本発明のホーンアンテナを備える本発明の一次
放射器における第２の実施の形態の構成を示す側部断面
図である。
放射器における第２の実施の形態の構成を示す側部断面
図である。
【図６】本発明のホーンアンテナにおけるインピーダン
スの周波数特性を示すスミスチャートである。
スの周波数特性を示すスミスチャートである。
【図７】本発明のホーンアンテナにおける測定周波数１
１．７０ＧＨｚにおける放射パターンを示す図である。
１．７０ＧＨｚにおける放射パターンを示す図である。
【図８】本発明のホーンアンテナにおける測定周波数１
１．８５ＧＨｚにおける放射パターンを示す図である。
１．８５ＧＨｚにおける放射パターンを示す図である。
【図９】本発明のホーンアンテナにおける測定周波数１
２．００ＧＨｚにおける放射パターンを示す図である。
２．００ＧＨｚにおける放射パターンを示す図である。
【図１０】従来のＢＳアンテナ用一次放射器の一例を示
す図である。
す図である。
１，１００ 一次放射器 １０，３０，１１０ 放射器ケース １１，３１，１１１ 円錐ホーン部 １１ａ，３１ａ 円形導波管部 １２，１１２ コンバータケース部 １２ａ，１２０ 間隙部 １３，１１３ 終端ケース １４，１１４ 後ケース部 １５ アンテナ基板 １５ａ，１５ｃ アース部 １５ｂ スルーホール部 １６，２６ パッチ素子 １６ａ，２６ａ 給電ライン １７，１１７ ＲＦ基板 １８，２７ 摂動素子 ２１ Ｑセクション ２２，２３ マッチング用スタブ １１７ａ プローブ １１８ 円偏波・直線偏波変換素子 １１９ 矩形導波管部 １２１ スリット板 １２１ａ スリット
Claims (4)
- 【請求項１】 円錐ホーン部が先端に設けられた円形導
波管部と、 該円形導波管部の内部に露出するように該円形導波管部
に固着され、その露出した部位に円偏波用のパッチ素子
が形成されているアンテナ基板と、 前記円形導波管部を終端するようにその後部に固着され
る際に、前面が前記円錐ホーンに臨む前記パッチ素子の
後面から所定距離離隔して固着される終端手段とを備
え、 前記アンテナ基板上に形成されて、前記パッチ素子に接
続されている給電ラインが、前記円形導波管から導出さ
れていることを特徴とするホーンアンテナ。 - 【請求項２】 前記給電ラインと前記パッチ素子とのイ
ンピーダンスマッチングを行うマッチング手段が、前記
給電ラインに設けられていることを特徴とする請求項１
記載のホーンアンテナ。 - 【請求項３】 反射板の略焦点位置に配置される円錐ホ
ーン部が先端に設けられた円形導波管部と、 該円形導波管部の内部に露出するように該円形導波管部
に固着され、その露出した部位に円偏波用のパッチ素子
が形成されているアンテナ基板と、 前記円形導波管部を終端するようにその後部に固着され
る際に、前面が前記円錐ホーンに臨む前記パッチ素子の
後面から所定距離離隔して固着される終端手段と、 前記アンテナ基板上に形成されて、前記円形導波管から
導出された前記パッチ素子に接続されている給電ライン
が導入される、前記アンテナ基板と一体化された第２の
基板と、 該第２の基板に設けられた高周波回路とを備え、 前記パッチ素子で受信された信号が、前記高周波回路に
おいて周波数変換されて出力されるようにしたことを特
徴とする一次放射器。 - 【請求項４】 前記給電ラインと前記パッチ素子とのイ
ンピーダンスマッチングを行うマッチング手段が、前記
給電ラインに設けられていることを特徴とする請求項３
記載の一次放射器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35281799A JP2001168632A (ja) | 1999-12-13 | 1999-12-13 | ホーンアンテナおよび一次放射器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35281799A JP2001168632A (ja) | 1999-12-13 | 1999-12-13 | ホーンアンテナおよび一次放射器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001168632A true JP2001168632A (ja) | 2001-06-22 |
Family
ID=18426647
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP35281799A Pending JP2001168632A (ja) | 1999-12-13 | 1999-12-13 | ホーンアンテナおよび一次放射器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001168632A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1555721A1 (en) * | 2002-10-25 | 2005-07-20 | National Institute of Information and Communications Technology | Antenna device |
| US7212162B2 (en) | 2003-11-22 | 2007-05-01 | Electronics And Telecommunications Research Institute | Horn antenna for circular polarization using planar radiator |
| KR100894108B1 (ko) | 2008-09-26 | 2009-04-20 | 박상인 | 반사 기능을 구비한 안테나 |
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| KR101087288B1 (ko) | 2009-03-31 | 2011-11-29 | 한국항공대학교산학협력단 | 위성통신용 원형 편파 안테나 |
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