JP2001166054A - 演算計測装置、物体移動速度測定方法および金属の温度測定方法 - Google Patents

演算計測装置、物体移動速度測定方法および金属の温度測定方法

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JP2001166054A
JP2001166054A JP35272999A JP35272999A JP2001166054A JP 2001166054 A JP2001166054 A JP 2001166054A JP 35272999 A JP35272999 A JP 35272999A JP 35272999 A JP35272999 A JP 35272999A JP 2001166054 A JP2001166054 A JP 2001166054A
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ultrasonic
arithmetic
wave
signal
transmitting
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Hiroichi Karasawa
博一 唐沢
Takehiko Suzuki
健彦 鈴木
Satoshi Nagai
敏 長井
Makoto Ochiai
誠 落合
Masaru Fukuya
賢 福家
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)
  • Length Measuring Devices Characterised By Use Of Acoustic Means (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体中の物体形状の可視化、移動速度および
流体の流速分布等についての3次元計測および音波、音
響、電磁波の3次元過渡伝播解析を高精度、かつ高速で
実施可能にする。 【解決手段】 演算計測装置は対象物に超音波を発射
し、反射波を受波する送受信デバイスを有する超音波ト
ランスデューサ25と、送受信デバイスへの超音波送波
指令を出力する送信装置16と、送受信デバイスからの
超音波エコー信号をA/D変換する受信装置15と、送
受信デバイスへの超音波送波指令および送受信デバイス
からの超音波エコー信号を統括制御し、かつ超音波エコ
ー信号に基づいて超音波エコーデータを作成する計算機
11と、超音波エコーデータに基づいて演算し、目的に
応じた処理結果を得る並列演算装置12とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波、音響信号等
を用い、溶融金属、海水を含む水等の液体、大気等を含
む気体からなる流体中に配置された物体の可視化および
移動速度等の3次元計測ならびに超音波、音響および電
磁波の3次元過渡伝播解析を可能にした演算計測装置、
物体移動速度測定方法および金属の温度測定方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の計測装置は1個または1列に配置
された複数個の超音波トランスデューサから与えられる
超音波、音響信号等を計算機に入力し、単一の中央演算
処理装置で信号処理するものが主であり、信号処理能力
および処理時間による制約から2次元計測が限界であ
る。このため、複雑なアルゴリズムを用いた高精度の3
次元計および3次元解析を行うにはそれぞれの用途に応
じた専用装置を開発するか、あるいはスーパーコンピュ
ータに頼らなければならず、高額な費用が発生し、また
開発のために一定の期間が必要になる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、超音波、音響
等による溶融金属、海水を含む水等の液体、大気を含む
気体等からなる流体中の物体の可視化、移動速度および
流体の流速分布等についての3次元計測、さらには音
波、音響、電磁波の3次元過渡伝播解析を高精度で行う
には複雑かつ大容量データの処理が欠かせない。このた
め、計算機においては演算処理の高速化および記憶装置
の高速・大容量化が求められることになる。この計算に
ついて、たとえば、パ−ソナルコンピュータで実行する
となると、計算時間は数週間から数ヶ月にわたってしま
い、実用には全く適さない。計算時間短縮および計測精
度確保のために、あるいは解析モデルの拡張のためにス
ーパーコンピュータを用いることが考えられるが、この
大形の計算機に頼る方法では機動性に欠けるのみなら
ず、高額な費用が発生することになる。また、専用装置
を開発するならば、一定の開発期間が必要になり、その
開発費用も膨大になる。
【0004】さらに、超音波、音響等による溶融金属、
海水を含む水等の液体、大気を含む気体等からなる流体
中における微小散乱体の速度を高精度で計測するには受
信感度を向上し、そのうえで受信超音波エコーのデータ
長を長くする必要があるが、この場合、分解能は低くな
る傾向がある。逆に、分解能を高めようとすると、精度
が低下してしまう傾向がある。
【0005】また、1回の測定で、流速分布を精度よく
求めるためには位置情報とその位置における流速を求め
る必要がある。従来のドップラ流速計では超音波の指向
性を利用して位置情報を検出しているが、本来、音波は
広がっていく性質を持っているので、ある程度の距離を
伝播すると、音波の指向性は失われてしまい、音波や電
場の指向性が保持されている距離でも音波や電波の伝播
波に指向性をつけるためにはセンサーの口径を大きくす
る必要があり、センサー寸法以下の位置精度を得ること
ができない。
【0006】一方、一般に、液体表面、高温溶融金属表
面および地表面や建物等の表面はアクセスが難しく、直
接送受信用のトランスデューサを接触させるることが困
難であることから、超音波、音響等による温度計測、可
視化等の計測を行うのが困難になる。
【0007】そこで、本発明の目的は流体中の物体形状
の可視化、移動速度および流体の流速分布等についての
3次元計測および音波、音響、電磁波の3次元過渡伝播
解析を高精度、かつ高速で実施可能にした演算計測装
置、物体移動速度測定方法および金属の温度測定方法を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による演算計測装
置は流体中に置かれた対象物に超音波を発射し、対象物
からの反射波を受波する複数個の送受信デバイスを有す
る超音波トランスデューサと、超音波トランスデューサ
の送受信デバイスへの超音波送波指令および送受信デバ
イスからの超音波エコー信号を切り替える信号切り替え
器と、送受信デバイスへの超音波送波指令を出力する送
信装置と、送受信デバイスから与えられる超音波エコー
信号を増幅し、かつA/D変換する受信装置と、送受信
デバイスへの超音波送波指令および送受信デバイスから
の超音波エコー信号を統括制御し、かつ超音波エコー信
号に基づいて数値列からなる超音波エコーデータを作成
する計算機と、与えられる超音波エコーデータに基づい
て演算し、目的に応じた処理結果を得る並列演算装置と
を備えるものである。
【0009】また、本発明は、望ましくは、並列演算装
置が高速演算が可能なディジタルシグナルプロセッサか
らなる複数個の演算回路を備え、これらの演算回路を並
列に接続し、演算回路間に共有メモリを配置して信号の
伝達を行う。
【0010】さらに、本発明は、望ましくは、並列演算
装置が複数個の演算回路にディジタルシグナルプロセッ
サによる演算結果を計算機に転送可能な大容量メモリを
備える。
【0011】上記構成からなる演算計測装置においては
複数個の送受信デバイスへの超音波送波指令および送受
信デバイスからの超音波エコー信号を計算機からの指令
を受ける送信装置および受信装置によって制御する。対
象物からの反射または透過超音波エコー信号は数値列か
らなる超音波エコーデータとして計算機に取り込まれ
る。この超音波エコーデータは計算機と接続した並列演
算装置においてアルゴリズムに従い、たとえば溶融金
属、海水を含む水等の液体、大気を含む気体等からなる
流体中の対象物の可視化、物体移動速度の測定等のため
に演算が実行される。膨大な超音波エコーデータを処理
するために並列演算装置は、望ましくは、高速演算が可
能なディジタルシグナルプロセッサからなる複数個の演
算回路を備える。この複数個の演算回路で同時に並列処
理し、処理結果について演算回路内に配置された大容量
メモリに連続的に格納する。これにより、超音波による
可視化、物体移動速度および流体の流速分布等の3次元
計測を行うことができる。
【0012】さらに、本発明は、望ましくは、並列演算
装置内に空間の音響、振動インピダンス変化が生じる面
を表現する複数個の境界要素に対応させて設けられる複
数個の演算回路を備え、それぞれ演算回路がそれ自身で
受け持つ単一または境界要素音響における複数個の信号
の授受について計算を実行する演算処理装置、各々演算
回路内の演算処理装置と一対一で接続したメモリ内にお
いて演算処理装置が計算した演算処理装置が受け持つ単
一または複数個の境界要素からの放射波データの計算結
果を解析上の経過時間に従って記憶する単一または複数
個の時刻列データおよび演算処理装置が計算した演算処
理装置が受け持つ単一または複数個の境界要素に他のす
べての境界要素から入射してるデータの計算結果を解析
上の経過時間に従って記憶する単一または複数個の時刻
列データで構成され、任意時刻での伝播特性を任意位置
で求める音響伝播解析を高速処理するものである。
【0013】また、本発明は、望ましくは、並列演算装
置内に空間の音響、振動インピダンス変化が生じる面を
表現する複数個の境界要素に対応させて設けられる複数
個の演算回路を備え、それぞれ演算回路がそれ自身で受
け持つ単一または境界要素音響における複数個の信号の
授受について計算を実行する演算処理装置、各々演算回
路内の演算処理装置と一対一で接続したメモリ内におい
て演算処理装置が計算した演算処理装置が受け持つ単一
または複数個の境界要素からの放射波データの計算結果
を解析上の経過時間に従って記憶する単一または複数個
の時刻列データおよび演算処理装置が計算した演算処理
装置が受け持つ単一または複数個の境界要素に他のすべ
ての境界要素から入射してるデータの計算結果を解析上
の経過時間に従って記憶する単一または複数個の時刻列
データで構成され、任意時刻での伝播特性を任意位置で
求める電磁波伝播解析を高速処理するものである。
【0014】上記構成からなる演算計測装置においては
並列演算装置を用いることで、従来模擬が困難であった
三次元空間中の非定常現象について短時間で模擬するこ
とが可能になる。非定常現象の解明は三次元空間内部の
状態が異なった位置を境界面とし、そこの状態を表す物
理量であるインピダンス関数を定義し、個々の位置を代
表させる並列構成の演算処理装置に単一または複数個の
インピダンス情報を割り当てて並列で計算するようにす
る。
【0015】さらに、本発明は超音波トランスデューサ
に代えて、超音波送波手段として変調レーザ光源さらに
超音波受波手段としてレーザ振動計測計を設けることが
できる。
【0016】上記構成からなる演算計測装置においては
超音波トランスデューサを設けることができないような
高温、高圧、高放射線等の環境、あるいは狭隘部を有す
る容器内においても、液体または固体内部の可視化、欠
陥検出を果たすこと可能になる。たとえば、パルス状に
発振するレーザー光を対象物の表面に照射すると、照射
位置にはレーザー照射による加熱・冷却過程、あるいは
表層部の蒸発現象に基づく気化反力による歪みが発生す
る。その歪みを超音波源として利用するようにする。
【0017】また、本発明は物体の移動速度を測定する
にあたり、一定周波数の正弦波をM系列信号で位相変調
した連続信号を超音波トランスデューサから送波し、対
象物で反射した超音波エコー信号を受信装置でA/D変
換した後に、送信信号周波数を一定量ずつ微小変化させ
て相関処理を行い、得られた結果の絶対値の総和が最大
になる周波数からドップラシフト周波数を計算し、得ら
れた結果に基づいて該対象物の移動速度を計測するもの
である。
【0018】さらに、本発明は一定周波数の正弦波を独
立したM系列信号で位相変調した連続信号を予め位置を
定めた3個以上の超音波トランスデューサから送波し、
対象物から反射した超音波エコー信号を受信装置で受信
し、対象物の移動速度と共に、方向および位置を計測す
るものである。
【0019】この方法においてはM系列信号で変調した
単一周波数のバースト波信号を超音波トランスデューサ
から発信し、対象物から反射した超音波を受信装置で受
波する。この受波信号を演算回路で送波信号を参照信号
として相関演算処理する。このようにしてS/Nを改善
したパルスエコーを得ることが可能になり、超音波伝播
時間を高精度に測定することができる。さらに、相関演
算に用いる参照信号を送波信号の中心周波数に対して微
小周波数間隔で偏移させた複数の参照信号で超音波受波
信号と相関演算処理を実行し、参照信号の周波数偏移量
に対するそれぞれのパルスエコーの相関強度分布を計算
し、そのピーク位置からドップラシフト周波数を求める
ことで、対象物の移動速度を測定することができる。
【0020】また、3個以上の複数個の超音波トランス
デューサに対してそれぞれ異なるM系列信号で変調した
単一周波数のバースト波を同時に送波し、それぞれの送
波信号毎に送波信号の中心周波数に対し微小周波数間隔
で偏移させた複数の参照信号でそれぞれの超音波トラン
スデューサからの受波信号とそれぞれ相関演算処理を実
行することで、超音波トランスデューサ毎にパルスエコ
ーの伝播時間とドップラシフト周波数を得ることがで
き、この超音波トランスデューサ毎の伝播時間から対象
物の位置を幾何学的に計算することが可能になる。対象
物の位置が求まれば、それぞれの超音波トランスデュー
サで得られたドップラシフト周波数は対象物と超音波ト
ランスデューサとを結ぶ軸方向の速度ベクトル成分に対
応するので、それぞれの速度ベクトル成分を合成処理し
て対象物の移動方向およびその速度ベクトルを高精度で
測定することができる。
【0021】また、本発明は物体の移動速度を測定する
にあたり、一定周波数のバースト波を超音波トランスデ
ューサから送波し、対象物で反射された超音波エコー信
号を受信回路でA/D変換した後に、多数の測定点の受
信波形を開口合成して反射点の位置を同定し、確定され
た反射点距離に相当する遅れ時間の受波信号波形を取り
出し、送信波に対する周波数変化を計測して物体の移動
速度を測定するものである。
【0022】さらに、本発明は上記の方法で求めた3個
以上の超音波トランスデューサの受波波形から得られた
1次元射影成分の移動速度を三次元空間に再構築するこ
とにより物体の三次元移動速度をさらに高精度に測定す
るものである。
【0023】この方法においては多数の送・受波信号に
対して個々のセンサーが受信した信号を並列構成の演算
処理装置で処理することにより測定精度を高めるため
の、相関処理等の統計処理を行うことが可能になる。さ
らに、多数の測定センサーで得られた個々の信号を三次
元空間に見たてたメモリー上に展開し、開口合成処理を
行って散乱体の位置を同定することができる。位置確定
の後に、個々のセンサーの受波信号からその同定された
位置の部分に対応する時刻の波形を取り出し、音源とし
て与えた信号の周波数からどの程度の周波数シフトが起
こっているかを調べることができる。
【0024】音源とセンサーの位置関係から振動数シフ
トで計測された散乱体の移動速度成分が三次元空間のど
の方向に射影された成分の速度であるかを計算すること
ができる。この作業を異なった位置の3箇所以上のセン
サーで行ない、三次元空間の三次元ベクトル速度を求め
る。3ヶ所以上の測定で得られた三次元ベクトル速度は
前と異なった受波信号の組み合わせで本来同じ三次元ベ
クトル速度を与えるはずである。このようにして、多数
のセンサーの各々異なる3ヶ所の位置の組み合わせで得
られる三次元速度ベクトルの統計処理結果を測定精度向
上のために用いることができる。この結果、精度の向上
により散乱体の高い計測位置精度を有する速度分布計測
について高速化を達成することが可能能になる。
【0025】また、本発明に係る金属の温度測定方法は
超音波送波手段の前方に伝播媒質としての液体を放出
し、この放出した液体に向けて該超音波送波手段から超
音波を発射し、該液体内を伝播させて計測対象の高温の
金属板に送波すると共に、該金属板内を複数回反射さ
せ、かつ透過させた後に、超音波受波手段で受波し、該
金属板内の超音波の透過時間および予め計測した該金属
板の板厚に基づいて該金属板内の超音波音速を算出し、
測定対象の金属温度および音速特性に従い該金属の平均
温度を測定するものである。
【0026】上記の温度測定方法においては高温の溶融
金属の内部に超音波を伝播させて溶融金属内部の温度を
非接触により高精度に測定することが可能になる。
【0027】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)本発明の実
施の形態を図面を参照して説明する。図1において、演
算計測装置は計測を統括して制御する計算機11と演算
を実行する並列演算装置12とを備えている。計算機1
1はキーボード等の入力手段13と、CRTなどの表示
装置14と、後記の計測部からの情報を受信する受信装
置15と、計算機11から出力される指令を計測部に与
える送信装置16とを備えている。
【0028】また、並列演算処理装置12は演算手段1
7a、17b、17c、…17hを備えている。それぞ
れ演算手段17aはメモリ18a、ディジタルシグナル
プロセッサ(以下、DSPと称する)19a、デュアル
ポートメモリ20a、演算手段17bはメモリ18b、
DSP19b、デュアルポートメモリ20b、演算手段
17cはメモリ18c、DSP19c、デュアルポート
メモリ20cを有する。また、演算処理装置12は伝送
路21を介して計算機11と接続されている。受信装置
15および送信装置16は伝送路22、23を介して計
算機11と接続されている。
【0029】さらに、計測部は音響伝播媒質24内に置
かれた対象物Pに合わせてそれぞれ配置される超音波ト
ランスデューサ25と、信号切り替え器26とを備えて
いる。超音波トランスデューサ25は複数個の送受信デ
バイス27を内蔵しており、センサ(図示せず)との間
で信号をやり取りすることができる。信号切り替え器2
6は伝送路28および伝送路29を介して受信装置15
および送信装置16とそれぞれ接続されている。
【0030】一方、図2に計算機11の機能をブロック
によって示している。これは演算手段30、記憶装置3
1および入出力処理手段32からなる。演算手段30は
予め記憶装置31に格納した幾つかのプログラムに従い
各種の演算を実行し、指令を出力する。このプログラム
には可視化、流量・流速分布計測、波動伝播解析および
画像処理のためのプログラムを含む。さらに、入出力処
理手段32は入力手段13、表示装置14、受信装置1
5および送信装置16とのインターフェースとして設け
られ、情報を受け取り、あるいは指令を出力する。
【0031】本実施の形態は上記構成からなり、超音波
トランスデューサ25の送受信デバイス27の1つから
発せられた超音波は容器24内の音響伝播媒質内を伝播
し、進行方向に置かれた対象物Pで反射し、再度、超音
波トランスデューサ25に内蔵された各送受信デバイス
27で受波される。多数ある送受信デバイス27による
超音波の送波と受波の組合せの選択および送・受波制御
は送信装置16と受信装置15の送・受波と信号切り替
え器26による送受信デバイス27の選択を計算機11
から出力される指令により行われる。
【0032】超音波の送・受波操作により送受信デバイ
ス27で受波させた超音波エコー信号は受信装置15に
おいて増幅、A/D変換された後に計算機11に取り込
まれ、入出力処理手段32から伝送回路21を介して並
列演算装置12に伝送される。この超音波エコーデータ
は各演算回路17a、17b、17c、…17hの大容
量を有するメモリ18a、18b、18c、…18hに
順次格納される。
【0033】たとえば、3次元可視化を行う場合は、送
受信デバイス27の数が1000個以上必要であること
から、水中で5MHzの超音波を送受波する際の受波デ
ータ量をサンプリング周波数40MHzで0.2mse
c(水距離15cmに相当)である0.04MBとし、
送波点数を200点とし、受波点数を2,000点と仮
定すると、受波される全超音波エコーデータの総計は1
6GB(0.04×200×2000MB=16GB)となる。この
ため、超音波エコー信号データのすべてを並列演算装置
12内のメモリ18a、18b、18c、…18hに一
挙に格納するためには各メモリ18a、18b、18
c、…18hの容量を16GB以上とする必要がある。
【0034】演算回路17a、17b、17c、…17
h内のメモリ18a、18b、18c、…18hに格納
された超音波エコーデータは同じ演算回路17a、17
b、17c、…17h内の各DSP19a、19b、1
9c、…19hで演算処理される。DSP19a、19
b、19c、…19hは超音波エコーデータの単位を伝
播時間から伝播距離に変換し、個々の超音波エコーデー
タに対応した送受信デバイス27(送波と受波)の3次
元位置データに基づき、計測対象領域に対応したメモリ
18a、18b、18c、…18h内の3次元メモリの
セル上に同セルに相当する伝播距離に対応したデータを
超音波エコーデータから抽出してを割り付け、全セルに
対して加算する処理を行う。この処理を全超音波エコー
データについて繰り返すことにより3次元画像の合成
(開口合成処理)を行うことができる。
【0035】以上に示した処理を複数の演算回路17
a、17b、17c、…17hで同時に行うことによ
り、処理を高速化することができるが、その場合、以下
に示す方法が考えられる。
【0036】すなわち、第1の方法は各(a)各演算回
路17a、17b、17c、…17h内のメモリ18
a、18b、18c、…18hに同一の超音波エコーデ
ータを格納し、3次元メモリを演算回路17a、17
b、17c、…17h毎に分割して全く同じ処理(画像
化領域だけが異なる)を行い、処理がすべて終了した後
に、各演算回路17a、17b、17c、…17hのメ
モリ18a、18b、18c、…18h内の3次元メモ
リを計算機11に伝送回路21を介して伝送し、全画像
を結合することにより3次元画像を合成する方法であ
る。
【0037】この方法によれば、各演算回路17a、1
7b、17c、…17h内で合成された3次元メモリの
結合を効率良く行うことが可能であるが、各演算回路1
7a、17b、17c、…17hのメモリ18a、18
b、18c、…18hに同じデータを重複して格納する
必要があるため、メモリ容量が膨大になるという、短所
がある。
【0038】また、第2の方法は各演算回路17a、1
7b、17c、…17h内のメモリ18a、18b、1
8c、…18hに送受信デバイス27が異なる超音波エ
コーデータを重複がない状態で分配し、全3次元メモリ
を演算回路17a、17b、17c、…17hで重複し
た画像化領域で画像合成処理し、処理がすべて終了した
後に、各メモリ18a、18b、18c、…18h内の
個々の3次元メモリを計算機11に伝送回路21を介し
て伝送し、すべての3次元メモリを加算処理することに
より全画像を得る方法である。
【0039】この方法によれば、各演算回路17a、1
7b、17c、…17hのメモリ18a、18b、18
c、…18hに超音波エコーデータを重複せずに格納す
ることができ、メモリ容量を節約できるという、長所が
ある反面、各演算回路17a、17b、17c、…17
hで合成された3次元メモリを最後に加算する必要があ
り、高速化という点で余分な処理が欠かせないという、
短所がある。
【0040】さらに、第3の方法は各演算回路17a、
17b、17c、…17h内のメモリ18a、18b、
18c、…18hに送受信デバイス27が異なる超音波
エコーデータを重複がない状態で格納し、3次元メモリ
を演算回路17a、17b、17c、…17h毎に分割
して処理(画像化領域だけが異なる)し、処理がすべて
終了した後に、各メモリ18a、18b、18c、…1
8h内の個別の3次元メモリを計算機11に伝送回路2
1を介して伝送し、全画像を結合することにより3次元
画像を合成する方法である。
【0041】ただし、各演算回路17a、17b、17
c、…17hのメモリ18a、18b、18c、…18
h内に格納される超音波エコーデータが重複せず、異な
る送受信デバイス27で得られる異なる超音波エコーデ
ータから構成されるので、1つの超音波エコーデータの
処理が終了する毎にデュアルポートメモリ20a、20
b、20c、…20hを介して隣の演算回路17a、1
7b、17c、…17hに超音波エコーデータと対応し
た送受信デバイス27 (送波と受波)の3次元位置デ
ータを順次転送することにより各メモリ18a、18
b、18c、…18hにデータを重複せずに格納するこ
とができ、メモリ容量を節約することが可能になるだけ
でなく、3次元メモリの結合を効率よく行うことができ
る。
【0042】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
の形態を図3(a)(b)を参照して説明する。図3
(a)において、模擬体系を次のようにモデル化する。
三次元または二次元空間中物理的状態(インピダンス)が
変化する空間中の境界Boをモデル化するために境界要
素e1、e2、e3、e4、e5、e6、e7…eiに
分割する。この境界要素e1、e2、e3、e4、e
5、e6、e7…eiに対応してそれぞれ演算回路が接
続される。この演算回路において音波の入射および放射
の物理的模擬計算を実行する。
【0043】たとえば、境界要素eiのための演算処理
装置33iは境界要素eiに関する物理的模擬計算を実
行するが、演算処理装置33iには境界要素eiからの
放射波データの時刻列34aおよび境界要素eiに他の
すべてから入射してくる信号の時刻列34bの2つのメ
モリ列が対応し、各計算時刻t0〜tnまでの各時間ス
テップにおいて計算のための読み込みおよび計算結果の
書き込みを繰り返し実行する。たとえば、境界要素ei
に他のすべてから入射してくる信号の時刻列34bに入
射してくる信号に対して演算処理装置33iが物理的特
性に従って反射波、透過波、別の物理モードへ変換され
た値を計算し、その結果を境界要素eiからの放射波デ
ータの時刻列34aのメモリに格納する(この2つメモ
リ列は因果律から計算に必要な時刻が重複することがな
いので、単一のメモリ列で代表させることも可能であ
る)。
【0044】図3(b)に示す処理の流れは以下のよう
に説明される。すなわち、 ・(1)境界要素e1のための演算処理装置33aによ
り境界要素e1に他のすべてから入射してくる信号の時
刻列34bの初期時刻t0における値(初期値または音
源)を基準に境界要素e1からの放射波データが計算さ
れ、時刻列34aに格納される。 ・(2)境界要素e2のための演算処理装置33bによ
り(1)の処理結果から境界要素が離れている位置関係
に応じて伝播特性を計算し、境界要素e2に他のすべて
から入射してくる信号の時刻列34bにおける信号の到
達時刻のメモリへ計算結果を書き込み、さらに、境界要
素e2からの放射波データが計算され、時刻列34aに
格納される。 ・(3)(2)と同時に、境界要素eiのための演算処
理装置33iにより(1)の処理結果から境界要素が離
れている位置関係に応じて伝播特性を計算し、境界要素
eiに他のすべてから入射してくる信号の時刻列34b
における信号の到達時刻のメモリへ計算結果を書き込
み、さらに、境界要素eiからの放射波データの計算結
果が時刻列34aに格納される。
【0045】以上の計算を次々と繰り返すことにより演
算処理装置33a、33b…33iが同時に並列に演算
処理を実行し、多数の音響伝播の時間変化の模擬計算を
効率よく行うことができる。
【0046】(第3の実施の形態)本発明の第3の実施
の形態を図4を参照して説明する。本実施例は狭隘部を
持つか、あるいは高温等の環境条件によって超音波トラ
ンスデューサを浸漬できないような部分に超音波を伝播
させ、液体金属内部の物体の可視化等を実現するもので
ある。
【0047】容器35内に液体金属36が蓄えられてい
る。容器35の上部は密閉体37で覆われている。この
密閉体37に形成された2つの狭い開口、すなわち狭隘
部37a、37bに合わせて送波手段としての発信用レ
ーザプローブ38と、受波手段としての受信用レーザプ
ローブ39が設けられている。発信用レーザプローブ3
8はシール機構40を通して挿入され、また受信用レー
ザプローブ39はガラスフランジ41を通して挿入され
ている。なお、図中、符号42はシャッタを示してい
る。
【0048】本実施の形態は上記構成からなり、密閉体
37の狭隘部37aから容器36内の液体金属36に送
信用レーザプローブ38からレーザビームをパルス状に
照射し、照射部RからターゲットTにかけて超音波を発
射する。送信用レーザプローブ38から放射されたレー
ザビームは密閉体37の狭隘部37aを通って液体金属
36の表面に照射される。レーザビームをパルス状に連
続的に照射させることにより照射部Rは加熱と冷却とが
繰り返され、熱歪みが発生する。この熱歪み、あるいは
照射面での蒸発作用の反力として超音波が発射される。
【0049】一方、超音波が伝播すると、液体金属36
の表面に微少な振動が誘起されるため、この振動を狭隘
部37bを通して受信用レーザプローブ39からのレー
ザビームによって受信する。これにより、超音波の送波
および受波が可能になる。たとえば液体金属36内のタ
ーゲットTに衝突した超音波を受波することにより送・
受波時間と液体金属36の音速に基づいて超音波の伝播
距離を求めることが可能になり、ターゲットTを可視化
するための位置情報を得ることができる。
【0050】このシール要素40は液体金属36と外気
とを遮断するシャッタ42を動作させて気密性を保持す
るドアバルブ構造としているが、ガラスフランジ41の
ような透明でレーザ照射に耐久性のある材料であれば、
ドアバルブ式のシール機構40に代えて、ガラスフラン
ジを使用してもよい。このような手段を用いることで、
より簡易なシール構造とすることができる。
【0051】なお、本実施の形態では超音波の送波およ
び受波にレーザビームを使用する方法を説明したが、双
方をレーザビームとする必要はなく、超音波トランスデ
ューサが直接液体金属に接触させることができるのであ
れば、どちらか一方を超音波トランスデューサ等他の方
法に代えることができる。
【0052】この方法によれば、たとえば超音波トラン
スデューサを構成する材料の特性が著しく変わる、たと
えば高温環境、または放射線環境のような超音波トラン
スデューサを曝すことができない場合においても、問題
なく利用することができる。また、狭隘部のために超音
波トランスデューサが挿入できず、超音波トランスデュ
ーサを直接測定物体に接触させることができない場合に
も安全に利用することが可能である。特に、原子力プラ
ントでは、一般的に、高温、高圧環境であり、放射能を
閉じ込める観点からも機器に設けられる点検孔は必要最
小限の直径寸法で形成されており、このようなときも、
本実施の形態の方法で内部の物体に関する情報を得るこ
とが可能になる。
【0053】(第4の実施の形態)本発明の第4の実施
の形態を図5および図6を参照して説明する。本実施の
形態はM系列信号を用いた相関処理により超音波伝播時
間およびドップラシフト周波数を計測し、流体中の移動
体位置および速度ベクトルの軌跡を確定するものであ
る。
【0054】図5において、平面上に配置した超音波ト
ランスデューサ25a…25iはそれぞれ送信装置16
a…16iと接続されている。また、それぞれ受信装置
15a…15iと接続されている。送信装置16a…1
6iは伝送路43a…43iを介して高速バス44と接
続されている。受信装置15a…15iは伝送路45a
…45iを介して演算回路17a…17iと接続されて
いる。この演算回路17a…17iは高速メモリとDS
Pとからなる。さらに、演算回路17a…17iが伝送
路46a…46iを介して高速バス44と接続されてい
る。
【0055】また、この演算計測装置は高速メモリ47
と統括演算処理装置48とを備えている。この高速メモ
リ47および統括演算処理装置48はそれぞれ伝送路4
9および伝送路50を介して高速バス44と接続されて
いる。統括演算処理装置48は位置検出装置51と接続
されている。
【0056】本実施の形態は上記構成からなり、送信装
置16a…16iから出力された送信波形信号Txは超
音波トランスデューサ25a…25iを励振して超音波
が音響伝播媒質24中の対象物Pに向けて発射される。
この超音波は対象物Pで反射し、各超音波トランスデュ
ーサ25a…25iで受波される。受波された超音波受
波信号Rxは受信装置15a…15iに伝送され、そこ
で増幅、A/D変換された後に、演算回路17a…17
iに入力される。
【0057】ここで、送信装置16a…16iから出力
される送信波形信号Txをランダム信号であるM系列信
号で変調した単一周波数のバースト波形信号とし、統括
演算処理装置48により予め計算して高速メモリ47内
に記憶すると共に、高速バス44を介して送信装置16
a…16iおよび演算回路17a…17iに転送してお
くことで、この送信信号波形Txを参照信号として超音
波受波信号Rxとの相関演算処理をそれぞれの演算回路
17a…17iで並列に実行し、この結果、それぞれの
超音波トランスデューサ25a…25i毎のS/N比を
改善したパルスエコー波形を得ることができる。このエ
コー波形から超音波伝播時間を高精度に測定することが
可能になる。
【0058】図6(a)に示すように、M系列信号で変
調された単一周波数の送波信号波形Txの中心周波数に
対して微小周波数間隔で偏移させた複数の参照信号Fを
用いて超音波受波信号Rxの波形との相関演算処理を行
い、それぞれの相関パルス波形Cを計算し、図6(b)
に示す参照信号Fの周波数偏移量dfに対するそれぞれ
の相関パルスエコーCの相関強度分布df−Cpを求
め、そのピーク位置からドップラシフト周波数を求める
ことにより対象物Pの移動速度を計測することが可能に
なる(ただし、超音波ビームの方向および計測対象の移
動方向が既知の場合)。
【0059】これに対し、3個以上の超音波トランスデ
ューサ25iに対して、それぞれ異なるM系列信号で変
調した単一周波数のバースト波を送波信号Tx(i)と
して同時に送信し、それぞれの送波信号毎に送波信号の
中心周波数に対して微小周波数間隔で偏移させた複数の
参照信号F(i)でそれぞれの超音波トランスデューサ
25a…25iからの受波信号Rx(i)とそれぞれ相
関処理を行うことで、超音波トランスデューサ25a…
25i毎にパルスエコーの伝播時間τ(i)とドップラ
シフト周波数df(i)が得られる。ここで、超音波ト
ランスデューサ25a…25i毎のパルスエコー伝播時
間τ(i)はそれぞれの超音波トランスデューサ25a
…25iと対象物Pとを結ぶ距離に対応しているから、
対象物Pの位置を幾何学的に計算して求めることができ
る。
【0060】さらに、対象物Pの位置が決まれば、それ
ぞれの超音波トランスデューサ25a…25i毎のドッ
プラシフト周波数は移動する対象物Pの速度ベクトルに
おける超音波トランスデューサ方向の速度成分に対応す
るから、それぞれの超音波トランスデューサ25a…2
5iで得られた速度成分のベクトルを合成することによ
り対象物Pの移動速度ベクトルが求まり、対象物Pの位
置、移動方向、移動速度を高速で、しかも高精度に計測
することが可能になる。また、上記の一連の処理を高速
で繰り返し実行し、記録することで、計測対象の移動の
軌跡を計測することが可能になる。
【0061】さらに、超音波トランスデューサと同一プ
ラットフォームに設置する位置検出装置51にGPSや
慣性航法システムを組み合わせ、位置情報を統括演算処
理装置48に入力することで、本計測装置を船舶等に搭
載した場合に海洋等の水中移動物体の監視等にも利用す
ることができる。
【0062】(第5の実施の形態)本発明の第5の実施
の形態を図7を参照して説明する。本実施例は散乱体Q
の位置同定と3次元速度および流速分布を検出するもの
である。超音波トランスデューサ25a、25b、25
c、25d…25iはそれぞれ送信装置16a…16i
と接続されている(なお、簡略化のために図では他の送
信装置を省略して示す)。また、超音波トランスデュー
サ25a、25b、25c、25d…25iはそれぞれ
受信装置15a…15iと接続されている(なお、簡略
化のために図では他の受信装置を省略して示す)。受信
装置15a…15iは伝送路45a…45iを介してD
SP52a…52iと接続されている。
【0063】さらに、DSP52a…52iが伝送路4
6a…46iを介して高速バス44と接続されている。
また、演算計測装置はメモリ53と統括演算処理装置5
4とを備えている。メモリ53および統括演算処理装置
54は伝送路55および伝送路56を介して高速バス4
4と接続されている。
【0064】本実施の形態は上記構成からなり、送信装
置16aからは散乱体Qの位置検出をするのに十分な空
間分解能を有する単一高周波数の音源波形T1の電気信
号が超音波トランスデューサ25aに出力され、その結
果、超音波トランスデューサ25aから超音波Uが音響
伝播媒質24内部の散乱体Qに向かって発射される。散
乱体Qで散乱された超音波Uは各超音波トランスデュー
サ25a、25b、25c、25d…25iで受波され
る。受波された超音波Uは超音波信号として受信回路1
5a…15iで増幅、A/D変換された後に、DSP5
2a…52iに入力される。この超音波信号は受信装置
15a、DSP52aおよび高速バス44を介して取り
込まれた音源波形T1との相関処理をDSP52a…5
2iでそれぞれ行うことによって非定常ノイズ成分を消
去し、そのi個の相関処理結果をメモリ53に格納す
る。
【0065】メモリ53に格納された超音波トランスデ
ューサ25a、25b、25c、25d…25iで受波
された超音波Uに対応するi個の相関処理結果はDSP
52a…52iで第1の実施の形態において述べた方法
に従い並列処理による3次元画像の合成処理が行われ
る。
【0066】単数または複数の散乱体Qの位置が第1の
実施の形態で述べた方法に従う並列処理による3次元画
像の合成処理結果から測定できたならば、その位置情報
に基づいてDSP52a…52iにより測定値の時間波
形から散乱体Qの反射成分だけの部分的な散乱波形V1
…Viを上記のi個の相関処理結果から取り出し、音源
波形T1との周波数のずれ分を計算し、ドップラ法則に
従って散乱体Qについてのi個の速度成分を計算する。
【0067】さらに、DSP52a…52iで計算され
た散乱体Qのi個の速度成分は統括演算処理装置43に
転送され、超音波トランスデューサ25a、25b、2
5c、25d…25i間の相互の位置関係から測定誤差
を最小にするように三次元速度が計算される。以上の手
順を送信装置16iまで順次実施し、それをさらに繰り
返し行うことで、散乱体Qの3次元速度(方向、速さ)
を連続的に計測することができる。また、多数の散乱体
について同様の処理を行うことにより伝播媒質の立体的
な流速分布も計測することができる。
【0068】(第6の実施の形態)本発明の第6の実施
の形態を図8を参照して説明する。本実施の形態は鉄鋼
などの金属板の温度を測定するものである。金属板57
との間に一定の距離を保って受信用レーザプローブ58
が設けられる。また、超音波センサ59が端部を金属板
57の表面に近付けて配置した冷却液管60の内部に設
けられる。冷却液管60は角度θを保って傾けられて
る。冷却液管60には外部から冷却液が供給される。な
お、図中、符号61は金属板57を加工する圧延ロール
を示している。
【0069】本実施の形態は上記構成からなり、圧延中
の金属板57は冷却水で冷却されるために表面温度は低
く、内部温度は高くなっている。この金属板57の温度
の検出では冷却液管60から水などの冷却液を高速移動
する高温の金属板57に吹き付ける。この冷却液による
媒質中に超音波を伝播させる。超音波センサ59から超
音波を発射すると、超音波は媒質中を通り、金属板57
の内部で繰り返し反射した後、冷却液の吹き付けの影響
が軽減された位置で受信用レーザプローブ58によって
受波される。1回の反射に要する時間と別途計測された
金属板57の板厚とに基づいて金属板57内部の超音波
伝播時間を求めることができる。これにより、材料固有
の音速度と温度との関係から金属板57の内部の平均的
な温度を測定することが可能になる。
【0070】一般に、高速移動する高温の金属板57の
表面に温度計または超音波センサを接触させることはで
きず、温度測定は困難になるが、金属板57の表面にレ
ーザを照射することで、非接触により高温の金属板57
の内部の温度を測定することが可能になる。本方法によ
れば、たとえば、金属板57の肉厚が厚く、金属内部の
熱が逃げにくいときも、金属板57の内部の平均的な温
度を測定することができる。この金属板57の内部温度
の測定は品質におけるむらをなくす点において好まし
い。材料の平均温度は材料内部の温度分布を測定し、こ
れを統計的に処理しなければ、求められないが、本方法
によれば、簡易に平均温度を求めることができる。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、超音波、音響等による
溶融金属、海水を含む水等の液体、大気を含む気体等か
らなる流体中に置かれた物体の形状を可視化することが
でき、さらに物体の移動速度および流体の流速分布等の
各種3次元計測を高精度に測定することができる。
【0072】さらに、超音波、音響等による溶融金属、
海水を含む水等の液体、大気を含む気体等からなる流体
中に置かれた物体の移動速度を高精度に測定することが
できる。
【0073】また、超音波、音響、電磁波の3次元過渡
伝播解析のための膨大なデータ処理を高速化し、かつ記
憶することができ、多数のパラメーターサーベーが必要
な設計検討について手軽にシミュレーションを実施する
ことが可能で、設計精度を向上することができる。
【0074】さらに、通常の方法では直接アクセスが困
難な液体表面、高温溶融金属表面、地表面、建物等に対
する超音波の送波および受波が可能になり、こうした対
象箇所、または対象物について可視化することができ、
さらに温度を高精度に測定すること可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による演算計測装置の第1の実施の形態
を示す構成図。
【図2】図1に示される計算機の詳細を示す機能ブロッ
ク図。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る演算回路の詳
細を示す構成図。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る超音波送波手
段を示す構成図。
【図5】本発明の第4の実施の形態に係る演算回路の詳
細を示す構成図。
【図6】本発明の第4の実施の形態に係る信号処理方法
を示すもので、(a)は波形図、(b)は周波数偏移量
(df)と相関強度(Cp)との関係を示すグラフ。
【図7】本発明の第5の実施の形態に係る演算回路を示
す構成図。
【図8】本発明の第6の実施の形態に係る超音波送波お
よび受波方法を示す図。
【符号の説明】
11 計算機 12 並列演算装置 15、15a、15i 受信装置 16、16a、16i 送信装置 17a、17b、17c、、17h、17i 演算回路 19a、19b、19c、52a、52i DSP 25、25a、25b、25c、25d、25i 超音
波トランスデューサ 27 送受信デバイス 33a、33b、33i 演算処理装置 38 発信用レーザプローブ 39、58 受信用レーザプローブ 59 超音波センサ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01S 15/89 G01S 15/89 B G21C 17/02 GDF G21C 17/02 GDFZ (72)発明者 長井 敏 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 落合 誠 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 福家 賢 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 2F056 VS04 VS08 2F068 AA00 AA01 AA40 DD07 FF04 FF12 FF25 FF26 GG01 GG07 JJ02 KK12 KK17 KK18 LL04 LL17 PP11 QQ18 2G047 AA06 BB06 BC02 BC05 BC19 CA04 GF08 GF11 GF20 GG09 GG19 GG37 2G075 CA40 CA46 DA02 DA03 FA11 FA15 FB04 FC14 GA21 GA26 5J083 AA02 AB14 AD01 AD08 AD17 AD22 AF01 AF15 BA02 BA08 BC02 BC11 BE08 CA01 CA02 CA12 DA01 DC02 DC05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体中に置かれた対象物に超音波を発射
    し、該対象物からの反射波を受波する複数個の送受信デ
    バイスを有する超音波トランスデューサと、前記超音波
    トランスデューサの該送受信デバイスへの超音波送波指
    令および該送受信デバイスからの超音波エコー信号を切
    り替える信号切り替え器と、該送受信デバイスへの超音
    波送波指令を出力する送信装置と、該送受信デバイスか
    ら与えられる超音波エコー信号を増幅し、かつA/D変
    換する受信装置と、該送受信デバイスへの超音波送波指
    令および該送受信デバイスからの超音波エコー信号を統
    括制御し、かつ超音波エコー信号に基づいて数値列から
    なる超音波エコーデータを作成する計算機と、与えられ
    る超音波エコーデータに基づいて演算し、目的に応じた
    処理結果を得る並列演算装置とを備えてなる演算計測装
    置。
  2. 【請求項2】 前記並列演算装置が高速演算が可能なデ
    ィジタルシグナルプロセッサからなる複数個の演算回路
    を備え、これらの演算回路を並列に接続し、前記演算回
    路間に共有メモリを配置して信号の伝達を行うようにし
    たことを特徴とする請求項1記載の演算計測装置。
  3. 【請求項3】 前記並列演算装置が複数個の演算回路に
    前記ディジタルシグナルプロセッサによる演算結果を前
    記計算機に転送可能な大容量メモリを備えることを特徴
    とする請求項1記載の演算計測装置。
  4. 【請求項4】 前記並列演算装置内に空間の音響、振動
    インピダンス変化が生じる面を表現する複数個の境界要
    素に対応させて設けられる複数個の演算回路を備え、そ
    れぞれ該演算回路がそれ自身で受け持つ単一または境界
    要素音響における複数個の信号の授受について計算を実
    行する演算処理装置、各々該演算回路内の前記演算処理
    装置と一対一で接続したメモリ内において前記演算処理
    装置が計算した該演算処理装置が受け持つ単一または複
    数個の該境界要素からの放射波データの計算結果を解析
    上の経過時間に従って記憶する単一または複数個の時刻
    列データおよび前記演算処理装置が計算した該演算処理
    装置が受け持つ単一または複数個の該境界要素に他のす
    べての前記境界要素から入射してるデータの計算結果を
    解析上の経過時間に従って記憶する単一または複数個の
    時刻列データからなり、任意時刻での伝播特性を任意位
    置で求める音響伝播解析を高速処理するようにしたこと
    を特徴とする請求項2記載の演算計測装置。
  5. 【請求項5】 前記並列演算装置内に空間の音響、振動
    インピダンス変化が生じる面を表現する複数個の境界要
    素に対応させて設けられる複数個の演算回路を備え、そ
    れぞれ該演算回路がそれ自身で受け持つ単一または境界
    要素音響における複数個の信号の授受について計算を実
    行する演算処理装置、各々該演算回路内の前記演算処理
    装置と一対一で接続したメモリ内において前記演算処理
    装置が計算した該演算処理装置が受け持つ単一または複
    数個の該境界要素からの放射波データの計算結果を解析
    上の経過時間に従って記憶する単一または複数個の時刻
    列データおよび前記演算処理装置が計算した該演算処理
    装置が受け持つ単一または複数個の該境界要素に他のす
    べての前記境界要素から入射してるデータの計算結果を
    解析上の経過時間に従って記憶する単一または複数個の
    時刻列データからなり、任意時刻での伝播特性を任意位
    置で求める電磁波伝播解析を高速処理するようにしたこ
    とを特徴とする請求項2記載の演算計測装置。
  6. 【請求項6】 液体金属中に置かれた対象物に該液体金
    属表面に照射するレーザビームで熱歪を生じさせて発生
    する超音波を発射する変調レーザ光源と、該対象物から
    の反射波によって引き起こされる該液体金属の振動を計
    測するレーザ振動計測計と、変調レーザ光源への超音波
    走波指令を出力する送信装置と、レーザ振動計測計から
    の超音波エコー信号を増幅しA/D変換する受信装置
    と、変調レーザ光源に対する超音波走波指令及びレーザ
    振動計測計からの超音波エコー信号を統括制御し、かつ
    超音波エコー信号に基づいて数値列からなる超音波エコ
    ーデータを作成する計算機と、与えられる超音波エコー
    データに基づいて演算し、目的に応じた処理結果を得る
    並列演算装置とを備えてなる演算計測装置。
  7. 【請求項7】 請求項1の演算計測装置を用いて物体の
    移動速度を測定する方法であって、一定周波数の正弦波
    をM系列信号で位相変調した連続信号を前記超音波トラ
    ンスデューサから送波し、対象物で反射した超音波エコ
    ー信号を前記受信装置でA/D変換した後に、送信信号
    周波数を一定量ずつ微小変化させて相関処理を行い、得
    られた結果の絶対値の総和が最大になる周波数からドッ
    プラシフト周波数を計算し、得られた結果に基づいて該
    対象物の移動速度を測定するようにしたことを特徴とす
    る物体移動速度測定方法。
  8. 【請求項8】 一定周波数の正弦波を独立したM系列信
    号で位相変調した連続信号を予め位置を定めた3個以上
    の超音波トランスデューサから送波し、対象物から反射
    した超音波エコー信号を受信装置で受信し、該対象物の
    移動速度と共に、方向および位置を測定するようにした
    ことを特徴とする請求項7記載の物体移動速度測定方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項1の演算計測装置を用いて物体の
    移動速度を測定する方法であって、一定周波数のバース
    ト波を前記超音波トランスデューサから送波し、対象物
    で反射された超音波エコー信号を前記受信回路でA/D
    変換した後に、多数の測定点の受信波形を開口合成して
    反射点の位置を同定し、確定された反射点距離に相当す
    る遅れ時間の受波信号波形を取り出し、送信波に対する
    周波数変化を計測して物体の移動速度を測定するように
    したことを特徴とする物体移動速度測定方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の方法で求めた3個以
    上の超音波トランスデューサの受波波形から得られた1
    次元射影成分の移動速度を三次元空間に再構築すること
    により物体の三次元移動速度をさらに高精度に測定する
    ようにしたことを特徴とする請求項9記載の物体移動速
    度測定方法。
  11. 【請求項11】 超音波送波手段の前方に伝播媒質を放
    出し、この放出した媒体に向けて該超音波送波手段から
    超音波を発射し、該媒体内を伝播させて計測対象の金属
    板に送波すると共に、該金属板内を複数回反射させ、か
    つ透過させた後に、超音波受波手段で受波し、該金属板
    内の超音波の透過時間および予め計測した該金属板の板
    厚に基づいて該金属板内の超音波音速を算出し、測定対
    象の金属温度および音速特性に従い該金属の平均温度を
    測定するようにしたことを特徴とする金属の温度測定方
    法。
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