JP2001164503A - 土舗装用防水材および土舗装面の舗装方法 - Google Patents

土舗装用防水材および土舗装面の舗装方法

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JP2001164503A
JP2001164503A JP35109799A JP35109799A JP2001164503A JP 2001164503 A JP2001164503 A JP 2001164503A JP 35109799 A JP35109799 A JP 35109799A JP 35109799 A JP35109799 A JP 35109799A JP 2001164503 A JP2001164503 A JP 2001164503A
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soil
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fine powder
waterproofing
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Hisao Osawa
久雄 大沢
Shozo Okawa
昌三 大川
Kunihei Shu
国平 周
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HAIKUREE KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防草効果および防塵効果があり、かつグラウ
ンドや歩道としての使用に耐え、さらに泥濘化や凍害の
発生をも防止できる土舗装面を低コストで形成するため
の土舗装用防水材および土舗装面の舗装方法を提供す
る。 【解決手段】 無機鉱物質細粒粉末と油脂性材料を適切
な割合で混合して防水材を生成する。この防水材と舗装
用土材料を適切な割合で混合した防水材混合土を舗装用
基礎1上で整地、転圧して防水材混合土層2を形成する
ことにより、この防水材混合土層2への水3、4の浸透
や日光の透過を防止し、雑草5、6の成長を抑制する。
防水材混合土層2の上部には、必要に応じて粒度調整層
7を形成し、舗装表面の性質を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土舗装面の舗装方
法において、舗装面の防草および防塵効果等を高め得る
とともに、施工の低コスト化を図り得る改良に関する。
【0002】
【従来の技術】屋内外のスポーツ施設、学校のグラウン
ド等に多く採用されているクレイコートには、赤土、荒
木田土、真砂土など天然土が広く利用されている。
【0003】しかしながら、このような天然土はシルト
質あるいは粘土質を主成分とするものであるので、雨が
降るとぬかるんだり、泥濘化しやすく、また晴天が続く
と埃が立ちやすい欠点がある。
【0004】さらに、天然土には雑草の発生が避けられ
ず、除草作業として、作業員による手作業や草刈り機に
よる除草、あるいは農薬散布による除草等が必要となる
が、作業員による草刈り作業は、重労働である上、例え
ば高速道路の中央分離帯で作業を行う場合等には作業員
の安全確保の問題も生じてくる。また、農薬散布は、環
境保護の観点から好ましいものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、例えば特開平
6−206755号公報、あるいは特開平8−1206
12号公報には、上記問題点を解決するための土材料の
発明が提案されている。
【0006】このうち特開平6−206755号公報の
発明は、土材料にシリコーン油をコーティングして撥水
性を持たせることで、雨水の土地への浸透を防止し、防
草効果(雑草の発生を防止する効果)をもたらすもので
ある。しかしながら、この発明では、シリコーン油のコ
ーティングには180〜200℃での加熱処理が必要と
なり、コストがかかる。また、シリコーン油によるコー
ティングは、足で踏みつけられた場合等の外力で破壊さ
れ、撥水効果が失われてしまい易い。このため、この発
明は、グラウンドや歩道など、人に踏みつけられる機会
が多い場所には採用できず、使用範囲が限定されてい
る。
【0007】一方、特開平8−120612号公報の発
明は、土材料に天然のオイルサンド(石油分を多量に含
んだ天然砂石)を混合することにより、排水性、防塵
性、防草性などを向上させるものである。しかしなが
ら、オイルサンドの場合、粒度がかなり粗いので、不十
分な防草効果しか得られない。また、オイルサンドは産
地が限られているので、全国どこでも自由に利用できる
というわけではない。
【0008】本発明は、このような問題点に着目してな
されたもので、防草効果および防塵効果があり、かつグ
ラウンドや歩道としての使用に耐え、さらに泥濘化や凍
害の発生をも防止できる土舗装面を低コストで形成する
ための土舗装用防水材および土舗装面の舗装方法を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明では、土舗装
用防水材は、無機鉱物質細粒粉末と油脂性材料を容積比
で無機鉱物質細粒粉末100に対して油脂性材料20〜
70の割合で混合してなる。
【0010】第2の発明では、土舗装用防水材は、比表
面積が800×1032/kg以上の無機鉱物質細粒粉
末と油脂性材料を容積比で無機鉱物質細粒粉末100に
対して油脂性材料60〜70の割合で混合してなる。
【0011】第3の発明では、土舗装用防水材は、比表
面積が500×1032/kg〜800×1032/k
gの無機鉱物質細粒粉末と油脂性材料を容積比で無機鉱
物質細粒粉末100に対して油脂性材料40〜55の割
合で混合してなる。
【0012】第4の発明では、土舗装用防水材は、比表
面積が10×1032/kg〜500×1032/kg
の無機鉱物質細粒粉末と油脂性材料を容積比で無機鉱物
質細粒粉末100に対して油脂性材料30〜35の割合
で混合してなる。
【0013】第5の発明では、土舗装用防水材は、比表
面積が500m2/kg〜10×1032/kgの無機
鉱物質細粒粉末と油脂性材料を容積比で無機鉱物質細粒
粉末100に対して油脂性材料20〜27の割合で混合
してなる。
【0014】第6の発明では、前記無機鉱物質細粒粉末
は、粒度分析試験方法JIS A1204に準じた測定
で、0.075mm以下のシルト質と粘土質を合計で5
0重量%以上有するものである。
【0015】第7の発明では、前記油脂性材料は、鉱物
油または植物油を主成分とする流動性を持つ液体であ
る。
【0016】第8の発明では、土舗装面の舗装方法にお
いて、第1〜第7のいずれか一つの発明の土舗装用防水
材をシルトまたは粘土質を含有する舗装用土材料と混合
し、この土舗装用防水材と舗装用土材料の混合土を舗装
用基礎上に整地し、舗装面を形成する。
【0017】第9の発明では、土舗装面の舗装方法にお
いて、第1〜第7のいずれか一つの発明の土舗装用防水
材をシルトまたは粘土質を含有する舗装用土材料と混合
し、この土舗装用防水材と舗装用土材料との混合物に水
硬性固化材を混合土全体に対して容積比で1〜5%とな
るように混合し、この水硬性固化材を混合した混合土を
舗装用基礎上に整地し、舗装面を形成する。
【0018】第10の発明では、前記土舗装用防水材と
舗装用土材料の混合は、容積比で10〜60%の防水材
に対して90〜40%の舗装用土材料を混合してなされ
る。
【0019】第11の発明では、前記舗装面の上部に粒
度調整材からなる厚さ1〜5cm粒度調整層を形成す
る。
【0020】
【発明の作用および効果】本発明では、無機鉱物質細粒
粉末と油脂性材料を適切な割合で混合して土舗装用防水
材を生成する。この土舗装用防水材は、油脂性材料の撥
水作用により高い撥水性を持つとともに、無機鉱物質細
粒粉末が油脂性材料により接着されることにより高い遮
光性を持つ。したがって、この土舗装用防水材を舗装用
土材料と混合した混合土で土舗装面を形成すれば、この
土舗装面は高い撥水性および遮光性を持つので、雑草の
生長に必要な水分の舗装面への透過、日光の舗装面下方
への透過が有効に防止され、優れた防草効果を発揮す
る。また、舗装用防水材を混合した土舗装面は、優れた
防塵性を持つとともに、泥濘化や凍害が生じにくいもの
でもある。したがって、雑草除去等の舗装面のメンテナ
ンスの手間はほとんど不要となる。また、舗装面は、運
動場等、人に踏みつけられる場所の舗装面としても耐え
うるものとなる。さらに、舗装は、土舗装用防水材を土
材料に混合するだけでできるので、低コストで行いう
る。
【0021】また、第9の発明では、混合土には適切な
割合で水硬性固化材が混合されているので、舗装面には
適切な硬度が与えられる。
【0022】また、第10の発明では、土舗装用防水材
と舗装用土材料の混合割合が適切な範囲とされるので、
土舗装用防水材の混合によっても土舗装面は、適度な硬
度を持ち、土本来の自然な感触や柔らかさを失わず、運
動場等に使用した場合でも快適な使用環境を提供でき
る。
【0023】また、第11の発明では、粒度調整層を設
けることにより、舗装表面の粒度、色調、締まり具合等
を任意に調節することができるが、この粒度調整層は1
〜5cmの薄い層であるので、雑草はこの粒度調整層だ
けでは十分に根を張ることはできず、防草効果が失われ
ることはない。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の実施の形態について説明する。
【0025】本発明では、まず、無機鉱物質細粒粉末と
油脂性材料を混合して、防水材を生成する。具体的に
は、無機鉱物質細粒粉末と油脂性材料を、容積比で無機
鉱物質細粒粉末100に対して油脂性材料20〜70の
割合で混合する。
【0026】ここで、無機鉱物質細粒粉末としては、産
業廃棄物として処分された粉体(例えば、集塵灰、廃ゼ
オライト(使用済FCC触媒)、フィラー(セラミック
工業用粉末)、焼却灰、石炭灰、クリーンカアッシュな
ど)、あるいは市販の粉体(例えば、ベントナイト、消
石灰、木節粘土、岩石ダスト、石灰岩ダストなど)を用
いればよい。
【0027】なお、図1には、本発明において用いられ
る無機鉱物質細粒粉末の代表的組成および粒度を示し
た。ただし、この図表における組成は一例に過ぎず、本
発明における無機鉱物質細粒粉末の組成は、この図表の
ものに限定されるものではない。
【0028】無機鉱物質細粒粉末は、粒度分析試験方法
JIS A 1204に準じた測定で、0.075mm
以下のシルト質と粘土質を合計で50重量%以上有する
ものとするのがよい。このように無機鉱物質細粒粉末の
粒子を細かなものとすることにより、防水材を舗装用土
材料と混合した場合に、混合の均一性が高まり、混合土
の稠密性を高めることができる。
【0029】また、無機鉱物質細粒粉末は、比表面積
(粒子重量に対する表面積)が大きく、吸油性の優れた
ものであることが好ましい。このような無機鉱物質細粒
粉末であれば、油脂性材料が吸着しやすく、結果として
高い撥水性および遮光性が得られるからである。
【0030】また、無機鉱物質細粒粉末と油脂性材料と
の具体的な混合比は、無機鉱物質細粒粉末の比表面積お
よび吸油性に基づいて、最適吸油比となるように設定さ
れる。ここで、最適吸油比とは、無機鉱物質細粒粉末と
油脂性材料を混合した場合に、無機鉱物質細粒粉末に油
脂性材料が完全に浸透し、かつ油脂性材料を吸着した状
態の無機鉱物質細粒粉末が重力により流動せず、また油
脂性材料が無機鉱物質細粒粉末表面に侵出することもな
い混合比のことを言う。
【0031】このような最適吸油比で防水材を生成した
場合、防水材は貯蔵および運搬に適したものとなり、土
舗装のために最も好ましい特性を持つものとなる。ま
た、最適吸油比の混合によれば、飽和状態の近くまで油
脂性材料の混合がなされるので、油脂性材料による撥水
性および遮光性の効果が最大限に得られる。
【0032】図2は、各種無機鉱物質細粒粉末と油脂性
材料の混合物について、混合比毎に浸透状態を観察した
結果を示す図表である。
【0033】図表に示されるように、集塵灰−B(比表
面積=785×1032/kg)の場合、油脂性材料が
集塵灰−B100に対して容積比で50(混合比50
%)に達しないうちは、油脂性材料の浸透は不均一また
は不完全である。これに対して、油脂性材料の混合比が
50%を超えると油脂性材料は概ね浸透するようにな
り、70%に達すると完全に浸透する。しかし、油脂性
材料の混合比をさらに大きくして80%に達すると、集
塵灰に対する油脂性材料の混合は過飽和状態となり、油
脂性材料が混合物の表面に浸出し、集塵灰の流動も見ら
れるようになる。
【0034】また、ベントナイト(比表面積=760×
1032/kg)の場合、油脂性材料の混合比が35%
に達しないうちは油脂性材料の浸透は不均一または不完
全であるが、35%以上となると概ね浸透するようにな
り、50%に達すると完全に浸透する。しかし、混合比
が60%となると、油脂性材料が混合物の表面に浸出
し、またベントナイトの粒子が流動するようになる。
【0035】また、消石灰(比表面積=9×1032
kg)の場合、油脂性材料の混合比が30%に達しない
うちは浸透が不均一または不完全であるが、30%を超
えると概ね浸透するようになり、35%に達すると完全
に浸透する。しかし、混合比が40%に達すると消石灰
が流動し易くなり、さらに50%に達すると油脂性材料
が混合物の表面に浸出するようになる。
【0036】また、フィラー−A(比表面積=762m
2/kg)の場合、油脂性材料の混合比が25%に達し
ないうちは浸透が不完全であるが、25%を超えると概
ね浸透するようになり、30%に達すると完全に浸透す
る。しかし、混合比が35%となると、油脂性材料が混
合物表面に浸出するようになる。
【0037】また、トチクレー(水簸分級粘土、比表面
積=551m2/kg)の場合、油脂性材料の混合比が
20%に達しないうちは浸透が不完全であるが、20パ
ーセントを超えると概ね浸透するようになり、25%に
達すると完全に浸透する。しかし、混合比が30%とな
ると、油脂性材料が混合物表面に浸出し、またトチクレ
ーの粒子が流動するようになる。
【0038】また、硅砂粉(比表面積=611m2/k
g)の場合、油脂性材料の混合比が10%のときには浸
透が不完全であるが、20%となると完全に浸透する。
しかし、混合比が25%に達すると、油脂性材料が表面
に浸出するようになる。
【0039】このように最適吸油比は、無機鉱物質細粒
粉末の比表面積が大きくなるほど大きくなる傾向がある
(なお、硅砂粉は、トチクレーよりも比表面積が大きい
が最適吸油比が小さくなっているのは、粘土質の粉体は
シリカ質の粉体より油に対する吸着性が強いからであ
る)。したがって、防水材を生成する場合には、無機鉱
物質細粒粉末の比表面積に応じて、以下の(1)〜
(4)のような基準で油脂性材料を混合するのが最適吸
油比による混合と言え、好ましい。 (1)比表面積が800×1032/kg以上の無機鉱
物質細粒粉末の場合には、油脂性材料を容積比で無機鉱
物質細粒粉末100に対して油脂性材料60〜70の割
合で混合する。 (2)比表面積が500×1032/kg〜800×1
32/kgの無機鉱物質細粒粉末の場合には、油脂性
材料を容積比で無機鉱物質細粒粉末100に対して油脂
性材料40〜55の割合で混合する。 (3)比表面積が10×1032/kg〜500×10
32/kgの無機鉱物質細粒粉末の場合には、油脂性材
料を容積比で無機鉱物質細粒粉末100に対して油脂性
材料30〜35の割合で混合する。 (4)比表面積が500m2/kg〜100×1032
/kgの無機鉱物質細粒粉末の場合には、油脂性材料を
容積比で無機鉱物質細粒粉末100に対して油脂性材料
20〜27の割合で混合する。
【0040】油脂性材料としては、例えば鉱物油、植物
油などを用いるが、特に油脂が分解しにくく、また臭い
の少ないものが好ましい。
【0041】このように無機鉱物質細粒粉末と油脂性材
料を適切な配合(最適吸油比)で混合して防水材を形成
することにより、防水材は、油脂性材料の撥水作用に基
づく優れた撥水性を持つ。また、無機鉱物質細粒粉末の
粒子は、油脂性材料によって互いに隙間なく接着される
ので、防水材には高い遮光性が備えられる。
【0042】つぎに、上記のように生成した防水材を用
いて、以下の第1、第2のいずれかの舗装方法により、
土舗装面を形成する。
【0043】第1の舗装方法では、まず、防水材を舗装
用土材料(少なくともシルト質または粘土質を有する土
材料)に混合する。このように混合された防水材混合土
を、舗装用基礎上にて整地、転圧することにより、厚さ
5〜10cm程度の舗装面を形成する。
【0044】この場合、防水材と舗装用土材料の混合
は、例えばプラント混合により、混合が全体に均一にな
るまで十分に行う。また、その混合比は、防水材が防水
材混合土全体に対して容積比で10〜60%となるよう
にする。このように防水材の混合比を10%以上とする
ことにより、土舗装材料の土粒子を完全に覆いきるのに
十分な量の防水材を確保できる。また、防水材の混合比
を60%以下とすることにより、舗装面が油脂性材料を
大量に含みすぎて流動性が増加し、硬度が低下してしま
うことを防止できる。なお、この混合比は、防水材の比
表面積、舗装面に要求される特性等に応じて、上記範囲
内で適宜調整される。
【0045】第2の舗装方法では、まず、上記第1の舗
装方法と同様に、防水材を舗装用土材料(少なくともシ
ルト質または粘土質を有する土材料)に混合する。この
場合の混合比、混合方法等は、上記第1の舗装方法と同
様である。
【0046】続いて、この防水材と舗装用土材料の混合
物に、水硬性固化材(例えばセメント)を混合する。こ
の場合、水硬性固化材の混合比は、水硬性固化材を添加
した後の防水材混合土全体に対して、容積比で1〜5%
の割合とする。
【0047】このように水硬性固化材を添加した防水材
混合土を、舗装用基礎上にて整地、転圧して、厚さ5〜
10cm程度の舗装面を形成する。このように防水材混
合土に水硬性固化材を添加することにより、舗装面(防
水材混合土)に適切な硬度を持たせることができる。ま
た、上記範囲内で水硬性固化材の添加割合を変更すれ
ば、舗装面の固さを様々に調整することができる。
【0048】図3には、上記第1または第2の舗装方法
によって形成された舗装面を示す。
【0049】図示されるように、普通土からなる舗装用
基礎1の上には、防水材混合土(防水材と舗装用土材料
の混合土、あるいは防水材と舗装用土材料の混合物に水
硬性固化材を添加した混合土)からなる防水材混合土層
2が形成されている。
【0050】この防水材混合土層2は、防水材に含まれ
る油脂性材料の撥水作用により、高い撥水性を持ってい
る。また、防水材は高い遮光性を持つものであり、さら
にこの防水材が舗装用土材料と混合された場合には、舗
装用土材料を覆うことにより混合土の稠密度は非常に高
いものとなる。したがって、防水材混合土層2は、撥水
性とともに、極めて高い遮光性を持っている。
【0051】これにより、舗装基礎1内を毛細管現象で
上昇してきた水3は、防水材混合土層2の遮水性によ
り、防水材混合土層2との境界より上部には上昇して行
くことができない。また、雨滴等の防水材混合土層2上
方からの水4は、防水材混合土層2内部へと浸透してい
くことはできない。したがって、防水材混合土層2上の
雑草5は、防水材混合土層2内に根を張ることはでき
ず、繁殖することはない。
【0052】また、防水材混合土層2の遮光性により、
防水材混合土層2下方の雑草6の成長に必要な太陽光
は、防水材混合土層2より下方へは及ぶことはない。し
たがって、防水材混合土層2より下方の雑草6が、防水
材混合土層2よりも上方に伸び出して行くことはない。
【0053】このような防水材混合土層2の上部には、
粒度調整材を整地、転圧して、厚さ1〜5cmの表面層
(粒度調整層)を形成することもできる。ここで、粒度
調整材としては、天然産砂質土(例えば真砂土)、人工
粉砕品(例えばアンツーカ、セラミック製品の粉砕品
等)、石灰ダスト、グリーンダスト(緑色の岩石を粉砕
したもの)などを用いるとよい。
【0054】これにより、粒度調整材の種類を変更すれ
ば、舗装面表面の土の粒度を用途に応じた適切なものと
することができ、また舗装面の色を調整することができ
る。さらに、舗装面の締まり具合を調整できる。
【0055】図4には、この粒度調整層を備えた舗装面
を示す。
【0056】図示されるように、防水材混合土層2の上
部には粒度調整層7が形成される。この場合でも、防水
材混合土層2の遮水性により舗装基礎1側からの水3は
防水材混合土層2内まで浸透していかず、また、防水材
混合土層2の遮光性により、防水材混合土層2下方の雑
草6には成長に必要な太陽光が及ぶことはないのは、粒
度調整層7を備えない場合と同様である。
【0057】一方、雨滴等の防水材混合土層2上方から
の水4は、粒度調整層7内部には浸透していき、防水材
混合土層2との境界までは達し得る。しかしながら、粒
度調整層7は厚さ1〜5cmの薄い層であるので、雑草
5は粒度調整層7内だけでは十分に根を張ることはでき
ず、繁殖するには至らない。したがって、粒度調整層7
を備えたとしても、本発明による防草性に悪影響がでる
ことはない。
【0058】つぎに、本発明による土舗装面形成で防草
効果および防塵効果等が向上することを裏付ける実験結
果について説明する。なお、以下の各実験で使用された
防水材は、組成を特に明らかにしない場合には、ベント
ナイト粉材、消石灰粉材、再生重油を70:30:40
の容積比で混合したものである。
【0059】図5には、透水試験の実験結果を図表で示
す。
【0060】この試験では、供試体を24時間にわたっ
て水浸飽和した後、供試体上部から透水し、所定時間
(1時間、3時間、5時間、12時間、24時間)経過
毎の透水量を計測する。また、24時間経過時点での透
水係数を算出する。
【0061】供試体としては、自然乾燥させた真砂土に
約15容量%の水を添加、混合して、直径8cm、高さ
8cmの円柱体を作成し(突き固め回数20回)、この
円柱体の上に厚さ2cmの防水材混合土(防水材と真砂
土の混合土)の層を形成して突き固めた(突き固め回数
20回)ものを用いる。なお、試験は、防水材の混合割
合の異なる10種類の供試体(試験番号1〜10)につ
いて行う。
【0062】この透水試験によれば、防水材の混合によ
り土材料の透水性は著しく低下することが分かる。具体
的に、真砂土単独の場合(試験番号1)には、透水試験
開始後、1時間経過時点から相当量の透水があったのに
対して、真砂土に防水材を混合していくと(試験番号2
〜10)、透水量は急激に減少していき、24時間経過
時点での透水量は、防水材の混合割合が10%となると
10分の1以下になり(試験番号3)、また防水材の混
合割合が40%となると1000分の1近くにまで減少
する(試験番号7)。さらに、防水材の混合割合が50
%を超えた場合(試験番号8〜10)には、24時間経
過時点でも透水量は0である。
【0063】以上の結果から、防水材混合土への防水材
の混合割合を10%以上とすれば、雨水等の浸透を防止
し得る土舗装面を形成しうると結論できる。
【0064】図6には、水浸試験の実験結果を図表で示
す。
【0065】この試験では、適当な含水比の防水材混合
土(防水材と真砂土の混合土)を型枠(4cm×3cm
×0.7cm)に充填して押し固めた後に取り出し、1
10℃で24時間乾燥させて、供試体とする。この供試
体を水没させ、供試体の変化を観察する。所定時間経過
後(約10分経過後)に供試体が崩壊あるいは吸水膨張
しなければ、高い撥水性があると判定できる。また、試
験終了後の供試体の含水比を測定することで、より詳細
に供試体の撥水特性を評価する。
【0066】なお、この試験は、防水材の混合割合の異
なる10種類の供試体(試験番号1〜10)について行
う(ただし、試験番号1は、防水材の混合割合0%の真
砂土そのものである)。
【0067】この水浸試験によれば、防水材の混合割合
が10%に満たない試験番号1〜2の供試体は、試験終
了時点で崩壊してしまったのに対して、防水材の混合割
合が10%以上である試験番号3〜10の供試体では、
試験終了時点でも供試体形状が変化することはなかっ
た。また、試験番号3〜10の供試体について試験終了
時点での含水比は、防水材の混合割合が多くなるほど少
なくなった。すなわち、防水材の混合割合が増えるほど
撥水作用が高まると言える。
【0068】この結果から、防水材混合土が十分な撥水
作用を持つためには、容積比で10%以上の防水材の含
有が必要であると結論できる。
【0069】図7には、植生試験の実験結果を図表で示
す。
【0070】この試験では、雑草の良く繁殖している試
験地を12m2の範囲で除草し、この除草した範囲の表
面に、各種防水材混合土を、広さ1m2ずつ、厚さ2c
mで敷き均し、転圧して土舗装面を形成する。その後、
各防水材混合土からの雑草の繁殖状況を観察し、防草効
果を評価する。
【0071】なお、この試験は、防水材と舗装用土材料
の混合割合、無機鉱物質細粒粉末の種類、舗装用土材料
の種類を変更した8種類の混合土について行った(ただ
し、試験番号1は、防水材の混合割合0%の砂質土単独
のものである)。
【0072】この植生試験によれば、砂質土単独の場合
(試験番号1)、施工後3ヶ月で雑草が生え始め、施工
後6ヶ月の段階で雑草がびっしり繁殖した状態となっ
た。これに対して、防水材と土材料が混合された防水材
混合土(試験番号2〜8)は、少なくとも施工後3ヶ月
では雑草が生え始めることはなかった。
【0073】特に、防水材の成分としてベントナイトや
消石灰を用いた場合には、極めて高い防草効果が得られ
た。ベントナイトや消石灰は、無機鉱物質細粒粉末の中
でも、比表面積が大きく、かつ吸着性も優れたものであ
る。このため、油脂性材料と混合する際の吸油比が極め
て高く(ベントナイトの吸油比=50%、消石灰の吸油
比=35%)、混合後の防水材の品質も安定している。
また、土材料と混合する場合には、均一に分散しやす
く、かつ土材料の表面を完全に覆うことができる。した
がって、舗装面の撥水性および遮光性は極めて高いもの
とできる結果、優れた防草効果が得られると考えられ
る。
【0074】詳しく検討すると、試験番号5の防水材混
合土(無機鉱物質細粒粉末がベントナイトと消石灰であ
る防水材を真砂土と混合した混合土)では、施工後1年
経過した時点でも雑草の繁殖は全くなかった。また、試
験番号2〜4の混合土(無機鉱物質細粒粉末がベントナ
イトである防水材を真砂土と混合した混合土)でも、施
工後1年経過した時点でも、周辺部分を除いて、雑草は
ほとんど生えることはなかった。
【0075】一方、比表面積が比較的小さい上水汚泥の
団粒(吸油比=10%)、荒木田土(吸油比=30
%)、砂質ローム(吸油比=12.5%)を防水材の成
分とした防水材混合土(試験番号6〜8)の場合には、
土材料単体の場合(試験番号1)に比較すれば防草効果
があると言えるが、上記試験番号2〜4の混合土に比べ
れば防草効果が劣っている。
【0076】特に、試験番号6、8の混合土は、施工後
1年経過すると雑草が生えてきてしまい、防水材混合土
としては防草効果は弱いものとなっている。これは、上
水汚泥の団粒や砂質ロームは、0.075mm以上の大
きさの粒子が多いので(含有率は60%以上)、土材料
との混合時に均一性に欠けるためと考えられる。したが
って、特に高い防草効果が要求される場合には、防水材
の成分として、上述のように、粒度分析試験方法JIS
A 1204に準じた測定で、0.075mm以下の
シルト質と粘土質を合計で50重量%以上有するものと
するのが好ましいと言える。
【0077】図8には、埃試験の実験結果を図表で示
す。
【0078】この試験では、防水材混合土(容積比で防
水材30%、真砂土70%)を、110℃で24時間乾
燥させて試験用試料とする。また、単独の真砂土につい
ても、110℃で24時間乾燥させて比較用試料とす
る。これらの試験用試料、比較用試料を、それぞれ25
0gずつ、風洞試験器の風洞出口付近に20×15cm
の広さで敷き均し、その上部を軽く整地して、所定の風
速で5分間連続通風する。これによる各試料の飛散状況
を測定する。
【0079】この埃試験によれば、真砂土単独の比較用
試料は、風速が4m/sとなると土粒子が飛散し始め、
風速が14m/sに達すると半分以上の土粒子が飛散し
てしまう。これに対して、防水材混合土からなる試験用
試料の場合は、風速が8m/sになっても土粒子の飛散
は全く見られず、風速が16m/sに至ったときにも僅
かな飛散しか見られない(飛散率=0.71%)。
【0080】したがって、防水材混合土は、かなりの強
風下でも土粒子が飛散しないものであり、優れた防塵性
を持つものであることが分かる。なお、このように防水
材混合土が優れた防塵性を持つのは、防水材に含まれる
油脂性材料の粘着力により防水材混合土の各土粒子が互
いに結びついて、風に対する抵抗力が向上したからであ
る。
【0081】図9には、凍上試験の実験結果を図表で示
す。
【0082】この凍上試験では、供試体を24時間、水
飽和した後、供試体底部の温度を+5℃、上部の温度を
−3℃に設定しておき、凍上時間(7日間)経過時点で
の凍上率(実際には凍上による供試体の厚みの膨張率)
を測定する。
【0083】供試体としては、直径55mm、高さ12
0mmの関東ロームからなる円柱層の上部に直径55m
m、高さ20mmの防水材混合土からなる円柱層を重ね
た供試体(試験番号4)、直径55mm、高さ90mm
の関東ロームからなる円柱層の上部に直径55mm、高
さ50mmの防水材混合土からなる円柱層を重ねた供試
体(試験番号5)、防水材混合土のみで作成した直径5
5mm、高さ140mmの円柱状供試体(試験番号6)
を用いる。この場合、防水材混合土は、いずれも、容積
比で30%の防水材と70%の関東ロームからなるもの
である。また、比較例として、特に凍上の生じやすい土
材料である赤土(砂を含む)、関東ローム、黒土のそれ
ぞれについても、直径55mm、高さ140mmの円柱
状供試体を作成し(試験番号1〜3)、同様の試験を行
った。なお、上記各供試体は、いずれもランマーによる
突き固め処理が施されている。
【0084】この凍上試験によれば、赤土、関東ロー
ム、黒土からなる供試体(試験番号1〜3)の場合は、
7日後の凍上量がそれぞれ4mm、6mm、6.5mm
に達した。
【0085】これに対して、防水材混合土のみからなる
供試体(試験番号6)では、凍上量は0であった。ま
た、関東ローム層の上に厚さ20mmの防水材混合土層
を形成した供試体(試験番号5)では、関東ローム層の
みの供試体(試験番号2)では上述のように6mmであ
った凍上量を、3mmまで抑制することができた。さら
に、関東ローム層の上に厚さ50mmの防水材混合土層
を形成した供試体(試験番号6)では、凍上量は0とな
った。また、これら試験番号4、5の供試体における凍
上の様子を観察したところ、関東ローム層内の水の上昇
は、関東ローム層と防水材混合土層との境界で止まって
いることが観察され、その結果として、凍上量が抑制さ
れることが確認された。
【0086】したがって、防水材混合土層を形成するこ
とにより、土舗装面における凍上現象を有効に防止でき
ることが分かる。
【0087】図10には、水浸に対する硬度回復試験の
実験結果を図表で示す。
【0088】この試験では、ランマーで突き固め処理を
施した直径10cm、高さ6cmの供試体について、ま
ず、6日間の気乾養生後、硬度を測定する。その後、供
試体を24時間水没させ、取り出して水切りした後、所
定時間(1時間、3時間、5時間、12時間、24時
間)経過毎の硬度の回復状況を測定する。なお、供試体
は、防水材と真砂土の混合土により作成され、防水材の
混合割合の異なる10種類を用意した。
【0089】また、本試験における硬度測定は、山中式
貫入器を用いて行った。したがって、図表においては、
硬度が硬度指数で表現されている。ここで硬度指数(m
m)と支持力強度(Pa)の関係はつぎの通りである。 支持力強度=100×硬度指数/{0.7952×(4
0−硬度指数)2} このように、支持力強度は硬度指数(図表内の数値)が
大きいほど大きくなる。
【0090】この硬度回復試験によれば、防水材の混合
が10%に満たない場合(試験番号1、2)、水浸後、
供試体の硬度は極端に小さくなってしまい、水浸から取
り出した後も元通りには回復することはなかった。
【0091】これに対して、防水材を10%以上の容積
比で含む防水材混合土の場合には(試験番号3〜8)、
水浸前の硬度も水浸後の硬度も大きくは変化しないこと
が確認された。特に、防水材を50%以上の容積比で含
む防水材混合土(試験番号6、7、8)の場合は、水浸
により、かえって硬度が上昇し、時間経過後もその硬度
が維持されることが確認された。なお、水浸後の硬度が
水浸前よりも向上したのは、防水材中の油脂性材料の流
動性が時間経過とともに徐々に抑制された結果と考えら
れる。
【0092】したがって、防水材を少なくとも10%程
度含む防水材混合土は、水浸に対しても十分な強さを持
ち、適切な硬度を維持できる(泥濘化しにくい)ことが
分かる。ただし、防水材の混合比を60%より大きくし
た場合には、防水材を含まない場合(試験番号1の供試
体)と比較して硬度の低下が大きいので、結局、混合土
への防水材の混合割合は10〜60%の範囲とするのが
適当と判断できる。
【0093】図11には、防水材混合土(容積比で防水
材30%、真砂土70%)に水硬性固化材であるセメン
トを添加した供試体について、上記図10と同様の硬度
回復試験を行った実験結果を図表で示す。
【0094】図表から分かるように、防水材混合土にセ
メントを1〜4%の範囲で添加すると(試験番号2〜
4)、防水材混合土の水浸前の硬度は真砂土単体の場合
(図10の試験番号1の場合)と同程度まで高めること
ができ、また水浸から取り出した後もその硬度を維持で
きる。
【0095】一方、セメントの添加量を5%以上とする
と(試験番号5〜6)、防水材混合土の硬度はかえって
低下してしまう。これは、セメントの添加が過多となる
と、防水材に含まれる油により水和固化の障害が起こ
り、セメント水和物が生成しなかったことが原因と考え
られる。
【0096】したがって、防水材混合土にセメントを添
加して硬度を高める場合には、その添加割合は1〜5%
の範囲とするのが適当である。
【0097】図12には、テニスボール反発試験の実験
結果を図表で示す。
【0098】このテニスボール反発試験では、テニスボ
ールを1mの高さ(初期高さ)から供試体上面に自由落
下させ、テニスボールが跳ね返った高さ(反発高さ)を
測定し、この測定結果に基づいてTB係数=(反発高さ
/初期高さ)×100を算出して、舗装面の衝撃吸収性
を評価する。この試験は3回実施され、TB係数(反発
係数)はこの3回の試験値を平均して算出する。
【0099】供試体としては、直径10cm、高さ6c
mの防水材と真砂土の混合土を、ランマーで25回突き
固め、6日間の気乾養生したものを用いる。また、試験
は、防水材の混合割合が異なる9種類の供試体につい
て、乾燥状態と、24時間水浸した後の状態において、
それぞれ実施する。
【0100】このテニスボール反発試験によれば、乾燥
状態における防水材混合土(試験番号2〜9)のTB係
数(反発係数)は、防水材の混合割合が増加するほど低
下する傾向はあるが、防水材の混合割合が60%を超え
ない範囲では、真砂土単独の場合(試験番号1)と比較
して、それほど大きな低下は見られない。
【0101】一方、水浸24時間後のTB係数は、防水
材の混合割合が10%以上であれば(試験番号3〜
9)、乾燥状態と変わらないが、防水材の混合割合が1
0%に満たない場合(試験番号1〜2)には、大幅に低
下してしまう。
【0102】したがって、防水材混合土への防水材の混
合割合を10〜60%の範囲とすれば、降雨等による水
浸があったとしても適切な硬度が維持され、安定した舗
装面を形成できると結論できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における無機鉱物質細粒粉
末の代表的組成を示す図表である。
【図2】同じく各種無機鉱物質細粒粉末と油脂性材料の
混合物について、混合比毎に浸透状態を観察した結果を
示す図表である。
【図3】同じく第1または第2の舗装方法によって形成
された舗装面を示す断面図である。
【図4】同じく粒度調整層を備えた舗装面を示す断面図
である。
【図5】防水材混合土についての透水試験の結果を示す
図表である。
【図6】防水材混合土についての水浸試験の結果を示す
図表である。
【図7】防水材混合土についての植生試験の結果を示す
図表である。
【図8】防水材混合土についての埃試験の結果を示す図
表である。
【図9】防水材混合土についての凍上試験の結果を示す
図表である。
【図10】防水材混合土についての水浸に対する硬度回
復試験の結果を示す図表である。
【図11】セメントを添加した防水材混合土についての
水浸に対する硬度回復試験の結果を示す図表である。
【図12】防水材混合土についてのテニスボール反発試
験の結果を示す図表である。
【符号の説明】
1 舗装用基礎 2 防水材混合土層 3、4 水 5、6 雑草 7 粒度調整層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年12月20日(1999.12.
20)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】このように最適吸油比は、無機鉱物質細粒
粉末の比表面積が大きくなるほど大きくなる傾向がある
(なお、硅砂粉は、トチクレーよりも比表面積が大きい
が最適吸油比が小さくなっているのは、粘土質の粉体は
シリカ質の粉体より油に対する吸着性が強いからであ
る)。したがって、防水材を生成する場合には、無機鉱
物質細粒粉末の比表面積に応じて、以下の(1)〜
(4)のような基準で油脂性材料を混合するのが最適吸
油比による混合と言え、好ましい。 (1)比表面積が800×1032/kg以上の無機鉱
物質細粒粉末の場合には、油脂性材料を容積比で無機鉱
物質細粒粉末100に対して油脂性材料60〜70の割
合で混合する。 (2)比表面積が500×1032/kg〜800×1
32/kgの無機鉱物質細粒粉末の場合には、油脂性
材料を容積比で無機鉱物質細粒粉末100に対して油脂
性材料40〜55の割合で混合する。 (3)比表面積が10×1032/kg〜500×10
32/kgの無機鉱物質細粒粉末の場合には、油脂性材
料を容積比で無機鉱物質細粒粉末100に対して油脂性
材料30〜35の割合で混合する。 (4)比表面積が500m2/kg〜10×1032
kgの無機鉱物質細粒粉末の場合には、油脂性材料を容
積比で無機鉱物質細粒粉末100に対して油脂性材料2
0〜27の割合で混合する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0085
【補正方法】変更
【補正内容】
【0085】これに対して、防水材混合土のみからなる
供試体(試験番号6)では、凍上量は0であった。ま
た、関東ローム層の上に厚さ20mmの防水材混合土層
を形成した供試体(試験番号)では、関東ローム層の
みの供試体(試験番号2)では上述のように6mmであ
った凍上量を、3mmまで抑制することができた。さら
に、関東ローム層の上に厚さ50mmの防水材混合土層
を形成した供試体(試験番号)では、凍上量は0とな
った。また、これら試験番号4、5の供試体における凍
上の様子を観察したところ、関東ローム層内の水の上昇
は、関東ローム層と防水材混合土層との境界で止まって
いることが観察され、その結果として、凍上量が抑制さ
れることが確認された。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0088
【補正方法】変更
【補正内容】
【0088】この試験では、ランマーで突き固め処理を
施した直径10cm、高さ6cmの供試体について、ま
ず、6日間の気乾養生後、硬度を測定する。その後、供
試体を24時間水没させ、取り出して水切りした後、所
定時間(1時間、時間、時間、12時間、24時
間)経過毎の硬度の回復状況を測定する。なお、供試体
は、防水材と真砂土の混合土により作成され、防水材の
混合割合の異なる10種類を用意した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 周 国平 埼玉県久喜市南5−4−41 株式会社ハイ クレー内 Fターム(参考) 2D051 AF01 AG04 AH02 AH03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機鉱物質細粒粉末と油脂性材料を容積比
    で無機鉱物質細粒粉末100に対して油脂性材料20〜
    70の割合で混合してなることを特徴とする土舗装用防
    水材。
  2. 【請求項2】比表面積が800×1032/kg以上の
    無機鉱物質細粒粉末と油脂性材料を容積比で無機鉱物質
    細粒粉末100に対して油脂性材料60〜70の割合で
    混合してなることを特徴とする土舗装用防水材。
  3. 【請求項3】比表面積が500×1032/kg〜80
    0×1032/kgの無機鉱物質細粒粉末と油脂性材料
    を容積比で無機鉱物質細粒粉末100に対して油脂性材
    料40〜55の割合で混合してなることを特徴とする土
    舗装用防水材。
  4. 【請求項4】比表面積が10×1032/kg〜500
    ×1032/kgの無機鉱物質細粒粉末と油脂性材料を
    容積比で無機鉱物質細粒粉末100に対して油脂性材料
    30〜35の割合で混合してなることを特徴とする土舗
    装用防水材。
  5. 【請求項5】比表面積が500m2/kg〜10×103
    2/kgの無機鉱物質細粒粉末と油脂性材料を容積比
    で無機鉱物質細粒粉末100に対して油脂性材料20〜
    27の割合で混合してなることを特徴とする土舗装用防
    水材。
  6. 【請求項6】前記無機鉱物質細粒粉末は、粒度分析試験
    方法JIS A 1204に準じた測定で、0.075
    mm以下のシルト質と粘土質を合計で50重量%以上有
    するものであることを特徴とする請求項1から請求項5
    のいずれか一つに記載の土舗装用防水材。
  7. 【請求項7】前記油脂性材料は、鉱物油または植物油を
    主成分とする流動性を持つ液体であることを特徴とする
    請求項1から請求項6のいずれか一つに記載の土舗装用
    防水材。
  8. 【請求項8】請求項1から請求項7のいずれか一つに記
    載の土舗装用防水材をシルトまたは粘土質を含有する舗
    装用土材料と混合し、この土舗装用防水材と舗装用土材
    料の混合土を舗装用基礎上に整地し、舗装面を形成する
    ことを特徴とする土舗装面の舗装方法。
  9. 【請求項9】請求項1から請求項7のいずれか一つに記
    載の土舗装用防水材をシルトまたは粘土質を含有する舗
    装用土材料と混合し、この土舗装用防水材と舗装用土材
    料との混合物に水硬性固化材を混合土全体に対して容積
    比で1〜5%となるように混合し、この水硬性固化材を
    混合した混合土を舗装用基礎上に整地し、舗装面を形成
    することを特徴とする土舗装面の舗装方法。
  10. 【請求項10】前記土舗装用防水材と舗装用土材料の混
    合は、容積比で10〜60%の土舗装用防水材に対して
    90〜40%の舗装用土材料を混合してなされることを
    特徴とする請求項8または請求項9に記載の土舗装面の
    舗装方法。
  11. 【請求項11】前記舗装面の上部に粒度調整材からなる
    厚さ1〜5cm粒度調整層を形成することを特徴とする
    請求項8から請求項10のいずれか一つに記載の土舗装
    面の舗装方法。
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