JP2001161729A - 人工括約筋 - Google Patents

人工括約筋

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JP2001161729A
JP2001161729A JP35111999A JP35111999A JP2001161729A JP 2001161729 A JP2001161729 A JP 2001161729A JP 35111999 A JP35111999 A JP 35111999A JP 35111999 A JP35111999 A JP 35111999A JP 2001161729 A JP2001161729 A JP 2001161729A
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JP
Japan
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shape memory
artificial sphincter
shape
memory alloy
pair
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JP35111999A
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English (en)
Inventor
Akihisa Furukawa
明久 古川
敏行 ▲高▼木
Toshiyuki Takagi
Tomoyuki Yamaya
智之 山家
Un Ra
雲 羅
Takamichi Kamiyama
隆道 神山
Shintaro Amae
新太郎 天江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り返しの形状変化が可能で、且つ、大きな
括約筋の代用に十分な形状変化量を備えた人工括約筋を
提供すること。 【解決手段】 生体の肛門或は体外に誘導した腸3の一
部を任意に開閉する人工括約筋11であって、温度変化
によって可逆的に相対抗する形状に変化する一対の形状
記憶合金素子1と、前記形状記憶合金素子1を筒状に連
結する蝶番2とを備えて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、肛門の括約筋を摘
出した場合等に使用する人工括約筋に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、小児直腸肛門奇形で、肛門の括約
筋の発育が不完全な場合や、成人での大腸癌などによ
り、括約筋を摘出した場合に、人工肛門が使用されてい
る。
【0003】一般的な人工肛門としては、体外装着型の
パウチ法のものが挙げられ、それは、生体の体表面に腸
が開口するように縫い付け、その開口部をパウチ(po
uch)と呼ばれる袋で覆うように体表面に貼るもので
ある。
【0004】市販されているパウチ法の人工肛門は、い
ずれも排便に合わせて、パウチの交換もしくはパウチの
一部交換が必要であり、日常生活や社会生活を複雑なも
のにしている。
【0005】そこで、パウチ法の欠点を解決するため
に、体表面の腸の開口部を、体内腸開口部周囲に形状記
憶合金からなる腸開閉部を設け、体内に埋め込んだ電池
により通電加熱し、形状記憶合金を変形させて腸の開閉
を行う人工肛門が提案されている。(特開平4−319
349号公報、以下、従来技術1と呼ぶ)。
【0006】従来技術1による人工肛門は、排便の際
に、取り外したり、交換することが無く、患者の行動範
囲が拡大するとともに、形状記憶合金を使用するため、
十分な締め付け力を発生することができ、漏便防止、防
臭に効果がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術1に示さ
れた人工肛門のように、体表面の腸の開口部を、体内腸
開口部周囲に形状記憶合金からなる腸開閉部を設け、体
内に埋め込んだ電池により通電加熱し、形状記憶合金を
変形させて腸の開閉を行うものの場合、リング形状の形
状記憶合金を使用し、偏平状に潰された状態で腸の開口
部が閉じられる構造になっている。
【0008】しかしながら、リング形状を偏平状に潰す
場合、局部的に歪みが大きくなる。特に、形状記憶合金
は、歪が大きい場合、繰り返し特性が劣化し、繰り返し
形状変化することが難しい。そのため毎日使用する括約
筋としては実用上の問題がある。
【0009】また、2方向形状記憶合金の場合でも、リ
ングを扁平状に潰した状態から、排便に支障のない開口
径まで開くような形状変化量を確保することは難しい。
【0010】そこで、本発明の技術的課題は、繰り返し
の形状変化が可能で、且つ、括約筋の代用に十分な形状
変化量を備えた人工括約筋を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、生体の
肛門或は体外に誘導した腸の一部を任意に開閉する人工
括約筋であって、温度変化によって可逆的に相対抗する
形状に変化する一対の形状記憶合金素子と、前記形状記
憶合金素子を筒状に連結する蝶番とを備えて構成される
ことを特徴とする人工括約筋が得られる。
【0012】また、本発明によれば、前記人工括約筋に
おいて、前記一対の形状記憶合金素子は板形状を有し、
前記蝶番は前記一対の形状記憶合金素子の両端の連結に
夫々用いられていることを特徴とする人工括約筋が得ら
れる。
【0013】さらに、本発明によれば、前記いずれかの
人工括約筋において、前記一対の形状記憶合金素子の夫
々の腸と接触する部分に設けられた断熱緩衝部材と、前
記形状記憶合金素子を加熱するための加熱部材とを備え
ていることを特徴とする人工括約筋が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0015】図1は本発明の実施の形態による人工括約
筋の要部の概要を示す図である。図1に示すように、人
工括約筋11は、2方向性の形状記憶特性を夫々備えた
一対の板状の形状記憶合金素子(以下、形状記憶板と呼
ぶ)1と、この一対の形状記憶板1の夫々に端部同士を
繋ぎ合わせるように設けられた蝶番部2とを備えて構成
されている。この人工括約筋11が、腸開口部4周辺の
体内において、腸3の周りに取り付けられている。
【0016】人工括約筋11は、厚さ0.8mm,長さ
100mm、幅20mmのTi−50.4at%Ni合
金の板材に、2方向形状記億特性を付与されている。2
方内形状記憶特性は、板材を700℃×30minの溶
体化熱処理を行い、その後、R40mmの曲率で拘束し
たまま400℃×100hの時効熱処理をすることで得
られ、40℃に加熱すると400℃×100hの時効熱
処理時の形状に回復し、体温に冷却されると逆方向に反
り返るように変形する。それぞれの曲率は約R40mm
になる。
【0017】このようにして得られた2方向形状記憶板
1を2つ使用して、腸開口部付近において、2方向形状
記憶板1それぞれが互いに内側が時効熱処理時の拘束方
向になるように、腸3蝶番部2によって円筒状に連結す
ることによって、人工括約筋11が構成される。
【0018】図2は図1の形状記憶板の形状変化の概要
の説明に供せられる図である。図2を参照して、形状記
億板1は、加熱及び冷却すると、可逆的に相対抗する形
状に変化する。 具体的には、図においては、互いに逆
方向に反り返るように円弧をなして変化している。
【0019】図3は、図1の人工括約筋によって腸を締
め付けた状態、図4は腸を締め付けない状熊を夫々示す
図である。図3及び図4を参照しながら、人工括約筋の
作用について説明する。
【0020】図3は通常の状態で、2方向形状記億板1
が時効熱処理時での拘束に対し、逆方向の形状となつて
おり、人工括約筋11によつて腸3が締め付けられてい
る。
【0021】これに対して、図4は排便時の状態を示し
ており、2方向形状記憶板1を加熱すると時効熱処理時
の拘束方向の形状に回復して、腸の締め付け力を失う。
ここでは、加熱方法としては、通電加熱で行ったが、そ
の他に電磁誘導加熱、温水・温風等でも良い。
【0022】以上説明したように、本発明の実施の形態
による人工括約筋は、二つの形状記憶板1を蝶番部2で
連結しているために、2方向の形状記憶板1の変形量を
少なくすることができ、かつ、排便に支障のない開口径
(25mm)まで開くような形状変化量を確保すること
ができた。
【0023】また、本発明の実施の形態における二つの
形状記憶板1は、簡単に分離できるので、装着時に腸を
切断する必要がない。
【0024】ここで、2方向形状記憶板となる形状記憶
合金は、TiNi合金に限定されず、第3元素添加のT
iNiX合金(X=Cr、V、Cu、Fe、Coなど)
が考えられ、更に、Cu系、Fe系などの多種の形状記
憶合金でも良い。
【0025】次に、本発明の実施の形態による人工括約
筋の適用例について、説明する。
【0026】図5は生体実験用の人工括約筋の概要を示
す図である。図5に示すように、人工括約筋20の腸と
の接触部にはスボンジゴム5を挟んでおり、断熱及び緩
衝部材として働く。
【0027】加熱手段としては、形状記憶板1にヒータ
としてホルマル線6(直径2mm)を敷き詰めてあり、
ジュール熱1こより加熱する。
【0028】生休実験は羊によって行い、人間の大腸と
ほぼ同じ大きさと考えられる小腸部に人工括約筋を装着
した。まず、低温時に注射器を使用して静水圧を与え、
実際の腹圧を負荷した状態と同様にして、この人工括約
筋20による腸の閉鎖能力を評価した。その結果、人体
の腹圧と予想される20mmHg(2.66kPa)を
上回る、50mmHg(6.65kPa)でも完全に閉
鎖されていることが確認された。
【0029】次に,静水圧を負荷した状熊で、ヒータに
直流電流を流し、形状記憶板を加熱することで、この人
工括約筋の開放動作及び内液の流出を確認した。その結
果、開放動作によつて、内液の流出にも問題無かった。
更に、電流を止めて自然冷却の後、パルブは完全に閉鎖
されており、開閉動作に問題ない。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
生体の肛門或は体外に誘導した腸の一部を任意に開閉す
る人工括約筋であって、温度変化によって可逆的に相対
抗する形状に変化する形状記憶合金素子と同素子を円筒
状に連結する蝶番部で構成された人工括約筋が得られ
る。 この本発明の人工括約筋は、二つの形状記憶合金
素子を蝶番で連結して構成しているために、形状記憶合
金素子の変形量を少なくすることができ、かつ排便に支
障のない開口径まで開くような形状変化量を確保するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による人工括約筋の要部の
概要を示す図である。
【図2】図1の人工括約筋に用いられた形状記憶板の形
状変化の概要を示す図である。
【図3】図1の人工括約筋が腸を締め付けた状態を示す
図である。
【図4】図1の人工括約筋が腸を締め付けない状態を示
す図である。
【図5】図1の人工括約筋の生体実験用の適用例の概要
を示す図である。
【符号の説明】
1 2方向形状記憶板(形状記憶合金素子) 2 蝶番部 3 腸 4 腸開口部 5 スポンジゴム 6 ホルマル線 11,20 人工括約筋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山家 智之 宮城県仙台市太白区金剛沢1−4−30 (72)発明者 羅 雲 宮城県仙台市青葉区川内亀岡町68−6−44 (72)発明者 神山 隆道 宮城県仙台市青葉区水の森3丁目22番21号 (72)発明者 天江 新太郎 宮城県仙台市青葉区八幡二丁目4−17− 402 Fターム(参考) 4C081 AB25 BC02 CF141 CG03 4C097 AA20 BB02 CC08 DD10 4C098 AA09 CD10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体の肛門或は体外に誘導した腸の一部
    を任意に開閉する人工括約筋であって、温度変化によっ
    て可逆的に相対抗する形状に変化する一対の形状記憶合
    金素子と、前記一対の形状記憶合金素子を筒状に連結す
    る蝶番とを備えて構成されることを特徴とする人工括約
    筋。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の人工括約筋において、前
    記一対の形状記憶合金素子は、板形状を有し、前記蝶番
    は前記形状記憶合金素子の両端の連結に夫々用いられて
    いることを特徴とする人工括約筋。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の人工括約筋におい
    て、前記一対の形状記憶合金素子の夫々の腸と接触する
    部分に設けられた断熱緩衝部材と、前記一対の形状記憶
    合金素子を加熱するための加熱部材とを備えていること
    を特徴とする人工括約筋。
JP35111999A 1999-12-10 1999-12-10 人工括約筋 Pending JP2001161729A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006141881A (ja) * 2004-11-24 2006-06-08 Tohoku Univ 蠕動運動搬送装置
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CN113288503A (zh) * 2021-05-14 2021-08-24 上海理工大学 一种可恒力夹持的机械式人工肛门括约肌装置

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