JP2001157836A - 気体水和物の製造方法及び製造装置 - Google Patents

気体水和物の製造方法及び製造装置

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JP2001157836A
JP2001157836A JP34420399A JP34420399A JP2001157836A JP 2001157836 A JP2001157836 A JP 2001157836A JP 34420399 A JP34420399 A JP 34420399A JP 34420399 A JP34420399 A JP 34420399A JP 2001157836 A JP2001157836 A JP 2001157836A
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hydrate
gas
water
magnetic field
generation tank
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JP34420399A
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Kazuo Koda
和郎 幸田
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JFE Engineering Corp
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薬品や触媒あるいは微粒子懸濁液等の水への
添加を必要とせずに、簡単で安価な水和物の生成促進が
可能な水和物製造方法及び製造装置を提供する。 【解決手段】 本発明は以下のような特徴を有する水和
物生成方法及び生成装置である。 [1]磁場中を通過させた水を用いる気体水和物の製造
方法。 [2]水和物生成槽と、該水和物生成槽に水を供給する
水供給配管と、前記水和物生成槽に気体を供給する気体
供給配管と、前記水和物生成槽から水和物を排出する排
出配管とを備えた気体水和物の製造装置において、前記
水供給配管の少なくとも一部に磁場を及ぼす磁場発生手
段を具備することを特徴とする気体水和物の製造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば天然ガス
の輸送、貯蔵手段として用いる気体水和物の製造方法及
び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】気体水和物の製造は、気体の種類毎に水
との平衡曲線で示される特定の範囲に気体と水の温度及
び圧力を保持しながら、両者を接触させることで行われ
ている。しかし、一般に気体水和物の生成には長時間を
要することから、単に両者を水面で接触させるだけでな
く、気体中への水の噴霧、水中への気泡の注入、あるい
は攪拌等、又はこれらを併用する方法が通常用いられて
いる。
【0003】しかし、気体水和物の工業的応用には十分
な生成速度とは言えず、生成速度を更に向上させるため
にいくつかの方法が提案されている。例えば特公昭53-1
5082公報、および特公昭60-58892公報では、脂肪族アミ
ンを含有する水を用いる方法が提案されている。また、
特公昭62-746公報ではフラン、テトラハライドフラン、
あるいはメチルフラン化合物を触媒として用いる方法が
提案されている。また、特開昭63-317578公報ではアル
ミ、銅、あるいはマグネタイトなどの金属、またはそれ
らの金属酸化物の微粒子懸濁液を用いることで攪拌状態
と熱伝達性能を改善し、水和物の生成を促進させる方法
が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来技術
に係る水和物の生成を促進させる方法においては、例え
ば特公昭53-15082公報、特公昭60-58892公報及び特公昭
62-746公報では、薬品や触媒の費用が別途必要となり、
さらに製造した水和物を融解して気体を取出した後の排
水処理が問題となる。また、特開昭63-317578公報の微
粒子懸濁液を用いる方法では、排水処理に問題がある。
【0005】本発明はこのような問題を解決するために
なされたものであり、薬品や触媒あるいは微粒子懸濁液
等の水への添加を必要とせずに、簡単で安価な水和物の
生成促進が可能な水和物製造方法及び製造装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の課題を
解決するために、薬品や触媒あるいは微粒子懸濁液等の
水への添加を必要とせずに水和物の生成促進が可能な方
法を見い出すべく検討を行い、その結果、磁場中を通過
させた水を用いることにより、水和物の生成が促進され
ることを見い出した。
【0007】本発明はこのような知見に基づきなされた
もので、以下のような特徴を有する水和物生成方法及び
生成装置である。 [1]磁場中を通過させた水を用いる気体水和物の製造
方法。 [2]水和物生成槽と、該水和物生成槽に水を供給する
水供給配管と、前記水和物生成槽に気体を供給する気体
供給配管と、前記水和物生成槽から水和物を排出する排
出配管とを備えた気体水和物の製造装置において、前記
水供給配管の少なくとも一部に磁場を及ぼす磁場発生手
段を具備することを特徴とする気体水和物の製造装置。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、磁場中を通過させた水
を用いる気体水和物の製造方法である。水和物の製造に
用いる水を磁場中を通過させることにより、薬品や触媒
あるいは微粒子懸濁液等の水への添加を必要とせずに水
和物の生成促進が可能となる。
【0009】ここで、本発明による水和物生成促進のメ
カニズムはおよそ以下のようであると推定される。
【0010】水中には、水分子の分子間相互作用により
クラスターと呼ばれる構造が形成されている。このクラ
スターは正四面体の各頂点とその中心に水分子が配位さ
れた5量体であると考えられている。この5量体構造は
氷の結晶における一種の構造単位とみなすことができる
が、25℃で水中の約85%、95℃でも水中の約55%程度を
占めるといわれており、この5量体構造はかなり強固な
構造であると考えられる。
【0011】また、気体水和物の一例であるメタン水和
物は水分子5個が結合した5員環の組み合わせで構成され
るケージ(かご状の分子構造)の中に気体(メタン)分
子が取り込まれた構造であるといわれており、他の気体
水和物も同様の構造と考えられる。
【0012】以上のことより、気体水和物の生成は、ま
ず水の5量体構造の一部または全体が崩れ、その後に水
分子5個が結合した5員環が形成され、更にこの5員環
が組み合わされたケージが形成される過程で気体分子を
取り込み水和物を形成する、という過程を経ると考えら
れる。
【0013】前述のように、水の5量体は強固な構造で
あると推定されるが、また水分子は極性の強い分子でも
あるため、磁場中を通過させることにより、磁力の作用
により、水の5量体構造の崩壊が生じると考えられる。
従って本発明においては、水が磁場中を通過することに
よって強固な5量体構造が崩壊し、水和物の生成が促進
されたものと推定される。
【0014】以下、本発明の気体水和物の製造方法を用
いた気体水和物の製造装置について説明する。
【0015】図1及び図2は、本発明の実施形態の一例
を示す図である。図1の気体水和物の製造装置は、水和
物生成槽1、該水和物生成槽1に水を供給するための水
供給配管4、前記水和物生成槽1に水和物とする気体を
供給するための気体供給配管3、前記水和物生成槽1か
ら生成した水和物を排出する排出配管5及び前記水供給
配管4に設置された磁場発生手段2により構成される。
【0016】また、図2の気体水和物の製造装置は、図
1の気体水和物の製造装置における排出配管5に、気体
分離器6を上流側に、水和物濃縮器7を下流側に設置した
ものである。この気体分離器6では気体水和物中の遊離
気体の分離を行い、分離された気体は気体再循環配管8
により再び水和物製造装置1に供給される。遊離気体を
分離した気体水和物は水和物濃縮器7に送られる。水和
物濃縮器7では、送られてきた気体水和物の濃縮が行わ
れる。なお、水和物濃縮器7で分離された水(少量の水
和物が含まれる場合もある)は水再循環配管9により再
び水和物製造装置1に供給される。このとき、再循環す
る水は磁場発生手段2の上流側(波線)あるいは下流側
(実線)のどちらに接続することもできる。
【0017】図2の装置構成とすることにより、水和物
を製造するための気体の有効利用が図れ、さらに水和物
を濃縮することにより下流側のプロセスの簡略化等の効
果を有する。
【0018】図1及び図2における水和物生成槽1内
は、気体の種類に応じて水和物の生成が可能な温度及び
圧力条件に保たれている。なお、水和物生成槽1内での
気体水和物の生成方法としては特に限定されるものでは
なく、例えば一般的に用いられる気体中へ水を噴霧する
方法、または水中へ気体を注入すると共に攪拌を行う方
法等を用いることができる。また、供給される水に水和
物の生成を促進するための薬品等の添加、又は水和物生
成槽1内への触媒の設置または投入、あるいはそれらの
組み合わせによる方法等を用いることもできる。
【0019】水供給配管4には磁場発生手段2が設置され
ており、水和物生成槽1に供給される水は磁場発生手段
2により発生する磁場中を通過する。ここで、磁場発生
手段2としては、水和物生成槽1に供給される水が磁場
中を通過できる構造のものであれば特に限定されない。
なお、磁場発生手段としては例えば永久磁石あるいは電
磁石を用いることができるが、水和物製造に係る運転費
の低減、あるいは保守の容易性等の観点からは永久磁石
を用いることが好ましい。
【0020】また、磁場発生手段2においては、磁場の
強さ及び磁場の傾斜が調整自在なものを用いても良い。
さらに、水のクラスター構造の固有振動数と同調する磁
場を与えることが水和物の生成促進には好ましいため、
水の流れ方向の磁場の幅や水の流速を調節する手段を有
することも有効である。なお、磁場発生手段2として永
久磁石または電磁石を用いる場合、磁石の数を複数と
し、その間隔を調整自在とすることもできる。さらに、
電磁石の場合には交流またはパルス電流を用い、その周
波数等を調整自在とすることもできる。
【0021】さらに、水和物製造装置の一部又は全部が
磁場内にあっても同様の効果が得られる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、水和物の製造に用
いる水を磁場中を通過させることにより、薬品や触媒あ
るいは微粒子懸濁液等の水への添加を必要とせずに水和
物の生成促進が可能となり、工業的規模での気体水和物
の製造が可能な気体水和物の製造方法及び製造装置が提
供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態の他の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 水和物生成槽 2 磁場発生手段 3 気体供給配管 4 水供給配管 5 排出配管 6 気体分離器 7 水和物濃縮器 8 気体再循環配管 9 水再循環配管

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁場中を通過させた水を用いる気体水和物
    の製造方法。
  2. 【請求項2】水和物生成槽と、該水和物生成槽に水を供
    給する水供給配管と、前記水和物生成槽に気体を供給す
    る気体供給配管と、前記水和物生成槽から水和物を排出
    する排出配管とを備えた気体水和物の製造装置におい
    て、前記水供給配管の少なくとも一部に磁場を及ぼす磁
    場発生手段を具備することを特徴とする気体水和物の製
    造装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010253336A (ja) * 2009-04-21 2010-11-11 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 溶存ガス除去方法
CN114015487A (zh) * 2021-11-10 2022-02-08 燕山大学 一种纳米冰态水合物的制备方法

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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