JP2001155701A - 電池パック - Google Patents
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Abstract
らつきを抑制できると同時に容積効率も高い構造の電池
パックを提供する。 【解決手段】 複数個の単電池を互いに隣接して回廊形
状に配列して成る組電池が、筺体1の中に2組以上収容
されており、前記組電池の中央部には、上下に貫通する
中空部4が形成されている電池パック。
Description
の単電池が収容されている電池パックに関し、更に詳し
くは、放熱効果に優れ、同時に容積効率が大きい電池パ
ックに関する。
工具などの分野では、最近、駆動電源としてニッケル・
水素二次電池が使用されはじめている。また、例えばパ
ソコンのバックアップ電源としては、従来、鉛蓄電池が
主流であったが、最近ではニッケル・水素二次電池に代
替される傾向にある。
るため、例えばニッケル・水素二次電池の場合には、複
数個の単電池を直列に接続して電池群を構成し、この電
池群を、例えばポリカーボネートやABS樹脂から成
り、上部が開口する有底容器の中に収容したのち、その
容器の上部開口部を蓋体で密閉した構造の電池パックに
して使用されている。
密充填状態で収容して、電池パックとしての容積効率を
高めることが行われる。ここで、12個の単電池を最密
充填状態で容器に収容した従来の電池パックの1列Bを
図6に示す。図6は蓋体を取り除いたときの平面図であ
る。この電池パックでは、平面視形状で俵積み構造にな
っている状態で12個の単電池2a〜2lが直列に接続
されて1個の組電池を構成し、この組電池が、平面視形
状が四角形をした有底容器(筺体)1の中に収容されて
いる。
時(放電時)には各単電池の発熱が起こる。とりわけ、
大電流で短時間に充電する急速充電時には、発熱現象が
顕著である。そして、電池パック内の単電池がニッケル
・水素二次電池である場合、充電時に電池温度が高くな
るとその充電効率は低下して容量低下が起こるととも
に、負極を構成する水素吸蔵合金が電解液で腐食される
ようになり、水素吸蔵合金の水素吸蔵・放出能が劣化す
るという問題が発生する。
と、やはり水素吸蔵合金の腐食が進んで急速に放電容量
が低下するという事態を招く。図6で示した電池パック
Bの場合、有底容器1の側壁と接触している単電池2a
〜2dや単電池2i〜2lと、中央に配列している単電
池2e〜2hとを対比すると、まず、前者の単電池の発
熱量は容器1を介して放熱されるが、後者の単電池の発
熱量は前者の単電池の場合のように放熱されず、むしろ
蓄熱される傾向を示す。
池2e〜2hの電池温度は単電池2a〜2dや単電池2
i〜2lの電池温度よりも相対的に高くなる。とくに、
周囲を全て他の単電池で囲まれている単電池2f,2g
の電池温度は高くなっている。このことは、前記したよ
うに、単電池2e〜2h、とりわけ単電池2f,2g
は、他の単電池に比べて容量が低下しており、また負極
の劣化も進んでいるということを意味する。
を、放電側の制御を行うことなく放電させると最も容量
が小さい単電池から順次寿命が尽きていく。そして、更
に放電を継続すると、既に寿命が尽きた単電池の転極が
起こってしまい、単電池の再充電が不可能になるという
事態を招く。また、上記した事態を起こさないまでも、
電池パックとしてのサイクル寿命特性の低下が起こされ
る。
く、大電流放電が可能な電池パックほど起こりやすくな
る。このようなことから、電池パック、とりわけ単電池
を多数個収容する電池パックに対しては、充電時や放電
時に、収容されている単電池を冷却して、単電池の電池
温度の上昇を抑制すると同時に、各単電池間における電
池温度のばらつきを可及的に小さくすることが必要とさ
れる。
る全体機器の省スペース化の問題を考えると、電池パッ
クとしては、その電池収容容器(筺体)は小さくてもそ
こに多数個の単電池が収容されている構造のものが好適
となる。その場合の最適な構造形態は前記したように単
電池の最密充填状態とすることであるが、そのような構
造形態は、前記したような不都合を誘発することになる
ので、それを回避するような構造形態であることが必要
とされる。
とりわけ多数個の単電池が収容されて大電流放電が可能
となるように設計されている電池パックにおける上記し
た問題を解決し、充電時や放電時の単電池の発熱量を有
効に放熱して電池温度の上昇や温度ばらつきの発生を抑
制するように設計され、同時に、電池パックとしての容
積効率も大きくなるように設計されている電池パックの
提供を目的とする。
ために、本発明においては、複数個の単電池を互いに隣
接して回廊形状に配列して成る組電池が、筺体の中に2
組以上収容されていることを特徴とする電池パックが提
供される。とくに、前記組電池の中央部には、上下に貫
通する中空部が形成されており、また、前記単電池がニ
ッケル・水素二次電池である電池パックが提供される。
池パックの1例Aを説明する。図1は電池パックAの斜
視図であり、図2は図1のII−II線に沿う断面図、図3
は図1のIII−III線に沿う断面図、および図4は図1の
IV−IV線に沿う断面図である。
1Aとそれにかぶせて配置される蓋体1Bとから成る筺
体1の中に20個の単電池2が収容されたものである。
収容容器1Aは、全体の外壁1aの内部が中央の隙間1
cとそれを挟んで立設されている2枚の隔壁1b、1b
とから成るリブ部3を介して大きくは2つの空間部分に
画分されていて、各空間部分の中央部には平面的にルー
プ形状をなして内壁1dが立設された構造になってい
る。
視すると、内壁1dと外壁1aの間には回廊形状をした
有底の空間部5を有する部屋がリブ部3を介して2個形
成されていて、各部屋の中央には上下方向に貫通する中
空部4Aが位置している。そして、上記した回廊形状の
各空間部5に、図2で示したように、10個の単電池2
が、互いに隣接し、かつ各単電池がリード(図示しな
い)で直列に接続されて1個の組電池になった状態で収
容されている。
は、中央部には中空部を有するように回廊形状をなして
単電池が配列されている組電池が2個、筺体1のX軸方
向に配置された構造になっている。この空間部5の深さ
は収容する単電池2の深さと略同じであり、また空間部
5の幅、すなわち外壁1aと内壁1dの間隔は単電池2
の直径と略同じかそれより若干大きく設計されていて、
この空間部5に単電池2が1列の回廊形状で収容された
ときに、これら単電池2が外壁1aや内壁1dと接触で
きるようになっている。
隅の部分の曲率は、単電池2の曲率と略同じになってい
て、この位置に収容された単電池の側面と全面的に面接
触できるように寸法設計がなされている。そして、収容
容器1Aの空間部5に単電池2が回廊形状に収容された
のち、収容容器1Aの上に蓋体1Bが配置され、両者の
周縁をお互いに固定して電池パックAが構成されてい
る。
対応する箇所が同じく貫通部4Bになっている。したが
って、組み立てられた電池パックAには、筺体1の上下
方向に貫通する中空部4が形成されている。このように
して組み立てられた電池パックAの場合、筺体1の上下
方向に貫通して形成されている2個の中空部4は大気と
接触しているので、空間部5が高温になった場合には、
筺体1の外壁1aと同様に、空間部5内の発生熱量を放
熱する作用効果を発揮する。
ような効果を奏する。電池パックAの充・放電を行うと
各単電池2の電池温度は上昇する。しかしながら、空間
部5内に回廊形状で1列に配列する各単電池2は、いず
れも、外壁1aと内壁1dのいずれかで接触しているの
で、全ての単電池の発熱量はこれら外壁1aと内壁1d
を介して略均等に放熱されていくことになり、これらの
単電池2の温度上昇は抑制されると同時に電池温度のば
らつきも抑制される。
されている各単電池の性能が同じように発揮されること
になり、図6で示した従来の電池パックに比べて電池パ
ックとしてのサイクル寿命特性は向上する。なお、この
電池パックAの場合、例えば充電時に中空部4に例えば
空気を流して内壁1dを空冷すると、各単電池の放熱を
促進して電池温度の上昇を抑制することができる。その
場合、上記した放熱効果を一層高めるために、単電池を
中空部4のある内壁1dに接触させることが好ましい。
放熱効果を高める他の方法としては、内壁1dの伝熱性
を高める処置を施すことが好ましく、そのような処置と
しては、例えば、内壁1dの構成材料として熱伝導率が
大きい各種金属材料を用いたり、また内壁1dを樹脂材
料で形成した場合でも、その表面に伝熱性の塗料などを
塗布する処置をあげることができる。
向に2組の組電池を配置して構成したものであるが、本
発明の電池パックは組電池が2組であるこの態様に限定
されるものではなく組電池がX軸方向にもY軸方向にも
複数個が縦横に配置された構造になっていればよい。そ
の場合、1組の組電池の中央部には1個の中空部が形成
され、外壁との間にはループ形状の有底空間があり、そ
の有底空間に複数個の車電池が回廊形状で収容されてい
ることが好ましい。
形成されるように単電池を回廊形状に配列すると、組み
立てた電池パックの容積効率が向上するからである。例
えば、各組電池の中央部に1個の中空部が形成され、全
体で2個の中空部が形成されている電池パックAの場
合、筺体1のX軸方向の寸法は単電池2の直径の6倍強
の長さであり、Y軸方向の寸法は単電池2の直径の4倍
強の長さになっている。したがって、この電池パックA
の場合、単電池2の断面積の24倍強の平面内に20個
の単電池を収容していることになる。
4Aを1個する収容容器1に回廊形状で20個の単電池
2から成る1組の組電池が収容されている電池パックを
考えると、この電池パックは、単電池2が回廊形状で1
列に配置してそれぞれは外壁1aと内壁1dに接触して
いるので、放熱性は電池パックAの場合と同じであると
いえる。しかしながら、この電池パックの場合、X軸方
向、Y軸方向における寸法は、それぞれ、単電池2の直
径の8倍強の長さ、4倍強の長さであるため単電池の断
面積の32倍強の平面内に20個の単電池が収容されて
いて、電池パックAに比べてその容積効率は低下してい
る。
性を確保するように収容する場合でも、本発明の電池パ
ックAの場合のように、放熱効果を発揮する中空部を複
数個筺体に形成する方が容積効率を高めることができ
る。なお、本発明の電池パックAの場合、収容容器1A
の中央にはリブ部3が形成されているので、図7で示し
た電池パックの場合に比べて構造的に堅牢であり、例え
ば床面に落下したときでも筺体の破損は起こりずらく取
り扱い上も有利である。
収容容器1Aに10個の単電池2から成る組電池を2組
収容した状態を示す平面図である。この電池パックにお
ける収容容器1Aは、その内壁1dの一方の壁面が回廊
形状をなして収容されている単電池2の側面と面接触す
るような曲率で形成されているものである。
電池2と面接触しているので、図1で示した電池パック
Aの場合より放熱効果が優れ、同時に空間部5内への単
電池2の固定効果も良好で、全体としての堅牢性は向上
した電池パックになっている。
電池パックは、単電池が回廊形状で1列に配列されてい
て、中央に中空部が形成されている組電池の2組以上が
筺体内に収容された構造になっているので、充電時や放
電時における単電池の発熱量は前記中空部からも放熱さ
れることになる。
いる単電池の電池温度の上昇やばらつきが抑制されるこ
とになり、例えば急速充電時にあっても充電効率の低下
は起こりずらく、大電流放電時にあっては単電池の特性
を充分に引き出すことができる。また、本発明の電池パ
ックは、容積効率が高いので、省スペースで大電流放電
用の電源として使用可能であり、例えば、図1で示した
電池パックAを1ユニットとし、このユニットを平面的
に複数個並べ、かつ複数段積み重ねてパソコン用のバッ
クアップ電源などとして設置することもできる。
る。
例を示す平面図である。
を示す平面図である。
示す平面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 複数個の単電池を互いに隣接して回廊形
状に配列して成る組電池が、筺体の中に2組以上収容さ
れていることを特徴とする電池パック。 - 【請求項2】 前記組電池の中央部には、上下に貫通す
る中空部が形成されている請求項1の電池パック。 - 【請求項3】 前記単電池がニッケル・水素二次電池で
ある請求項1の電池パック。
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Cited By (3)
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WO2010142062A1 (zh) * | 2009-06-11 | 2010-12-16 | 珠海银通交通能源投资有限公司 | 动力电池 |
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-
1999
- 1999-11-26 JP JP33618999A patent/JP2001155701A/ja active Pending
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