JP2001152151A - 水稲用床土 - Google Patents

水稲用床土

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JP2001152151A
JP2001152151A JP37459299A JP37459299A JP2001152151A JP 2001152151 A JP2001152151 A JP 2001152151A JP 37459299 A JP37459299 A JP 37459299A JP 37459299 A JP37459299 A JP 37459299A JP 2001152151 A JP2001152151 A JP 2001152151A
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JP
Japan
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rice
paddy rice
present
paddy
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Isao Nagasaki
功 長崎
Ryosuke Nagasaki
良亮 長崎
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YUKI KAKEN KK
Original Assignee
YUKI KAKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 我が国の主食である米の収穫量を安定確保す
るため、水稲の育苗をより成育し易くするようにした床
土に関する。 【解決手段】 弱酸性の有機酸にキトサンを溶解させた
キトサン溶解液とフミン酸水抽出液をボラ土に散布し、
混和して床土の主成分として水稲用床土を構成したもの
で、これによって稲苗の成長促進や収穫量の増大、耐病
性の向上、作柄の安定、米の品質向上等、顕著な効果が
発揮されるようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、我が国の主食であ
る米の収穫量を安定確保するため、水稲の育苗をより成
育し易くするようにした床土に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から作物の栽培において、苗作り
は、収穫量や品質を左右する極めて重要な工程であっ
て、苗半作の言葉が、それを如実に現している。勿論、
主食である稲作においても昔から育苗技術の向上、改善
がなされてきているが、近年は苗を本田に田植えする作
業も機械化され、均一化など新たな技術的な制約も加わ
ってきた。また従来から水稲用床土としては、水田土
(壌土ないしは植壌土)又は山土が、一般的に床土とし
て用いられているが、床土にはあまり改良などの重点が
置かれず、むしろ苗栽培管理技術で如何に良い苗を作る
かに努力が払われてきたのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら水稲用床
土は、一般的に各水稲農家で作っており、しかも各人の
ノウハウがあって、品質的には年度間の級内変動並びに
農家毎に異なるという級外変動がある。従って、今後の
より安定した水稲栽培を進めるためには、床土の質的な
均一化と機能向上が大きな課題である。
【0004】
【課題を解決しようとする手段】本発明では、上記のよ
うな課題を解決すべく、弱酸性の有機酸にキトサンを溶
解させたキトサン溶解液とフミン酸水抽出液をボラ土に
散布し、混和して床土の主成分として構成したもので、
これによって稲苗の成長促進や収穫量の増大、耐病性の
向上、作柄の安定、作物の品質向上等、顕著な効果が発
揮されるようにしたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】そこで本発明おいては、先ずキト
サンを溶解して用いるために、弱酸性の有機酸に溶解す
る必要がある。尚、弱酸性の有機酸としては、例えば酢
酸やクエン酸、乳酸などが挙げられるが、食物としての
安全性の点から考えて一般に食品用として用いられてい
る酢酸を主成分とする醸造酢などが最適かと思われる。
【0006】また、この場合の醸造酢とは、日本農林規
格(JAS)で規定されているもので、その製造法とし
ては、主として精白米等を原料とし、且つ醸造用米麹
(主として黄麹、Aspergillus oryza
e菌)或いは澱粉分解酵素(Amylase)のいずれ
か、又はこれらを併用して醸造された食用酢を醸造酢と
称している。
【0007】尚、上記の醸造酢とは、穀物酢や、果実
酢、米酢など日本農林規格(JAS)で規定されている
もので、これらの醸造酢を1種類のみ或いは数種類を混
合した混合液をキトサン用の溶解液として用いるように
してもよい。
【0008】また本発明において用いるフミン酸とは、
土壌中に特異的に推積した腐食質を多く含む土壌で、分
子量が数万以上と推定され、且つ黄褐色或いは赤褐色な
いしは黒褐色を呈する非晶質高分子系の有機酸である。
【0009】更に本発明において用いるフミン酸水抽出
液とは、フミン酸を風乾した後、乾燥したフミン酸を水
溶液に入れ、且つ常温下で時々攪拌しながら3日間程度
静置し、その上澄み液をフミン酸水抽出液と称してい
る。
【0010】尚、本発明に用いるボラ土とは、九州南部
で大量に堆層している火山性降下軽石層土壌を称してい
る。
【0011】また前記ボラ土の場合は、従来から栽培に
は不適な土壌として放置されているもので、安価で且つ
無尽蔵と言ってよいレベルで、大量に安定供給できるも
のである。
【0012】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれらの実施例によって制限されるものではない。
先ずキトサンの溶解液の調整方法について述べると、醸
造酢として商品名「赤紅酢」(有限会社赤紅酢本舗製)
27リットルにキトサンとして商品名「キトサンCL
H」(脱アセチル化度約85%、分子量約100万、焼
津水産化学工業株式会社製)1.5Kgを少量づつ攪拌
しながら溶解させ、途中で2回泡取り作業をして1週
間、室温(平均約25℃)下で静置、馴染ませ、更に水
344リットルを加え、充分攪拌してキトサン溶解液3
70リットルが得られた。
【0013】次にフミン酸水抽出液の調整方法について
述べると、先ずフミン酸については宮崎県宮崎郡内で採
取し、且つ同フミン酸を約3日間風乾した後、フミン酸
40Kgに対し、38℃に加温した水500リットルを
加え、1日に数回攪拌しながら3日間室温(平均約25
℃)下に静置し、上澄み液のみを順次汲みあげることに
より、フミン酸水抽出液450リットルが得られた。
【0014】次にボラ土として宮崎県都城市で産出した
平均径約3ミリメートルのボラ土60Kgに前記のキト
サン溶解液4リットルとフミン酸水抽出液1リットルを
夫々散布し、よく撹拌した後、風乾させた。
【0015】更に宮崎県都城市で産出するボラ土層上部
の赤土35Kgに、肥料養分である窒素、燐酸、加理成
分を床土100Kg当たり28.5gづつを加え、よく
撹拌後、pH価を概ね5.4に調整することにより、本
発明による水稲用床土95Kgが得られた。次いで本発
明における水稲用床土を用いて育苗した応用例について
以下述べる。
【0016】
【応用例1】宮崎県宮崎郡田野町で営農するA氏は、平
成11年4月に従来使用してきた自家水田土と山土をブ
レンドした従来法による水稲用床土と、本発明による水
稲用床土を夫々用いて比較育苗を行った。
【0017】尚、従来法の水稲用床土については、肥料
養分である窒素、燐酸、加理成分を夫々床土100Kg
当たり28.5gづつ加え、よく撹拌後、pH価を概ね
5.4に調整し、更に苗立枯病防止剤として床土100
Kg当たりタチガレン粉剤70gを本発明の水稲用床土
の場合と異なり、混和した。また稲の品種は「日本晴
れ」で、従来法及び本発明の床土共にプラスチック製苗
箱による通常の稚苗栽培管理を行い、播種から20日目
の田植え時における育苗の成績を各ランダムに50本づ
つの苗について夫々調査比較した。
【0018】この結果、本発明による床土は、化学合成
農薬を混和しなくても成育は順調で、表1の如く、播種
から20日間の床土での成育も順調であり、従来法によ
る床土育苗に較べて顕著な効果が得られている。また田
植え後の成育も順調で、本発明並びに従来法共に同一の
栽培管理で栽培を行ったが、収量において、本発明の場
合は10アール当たり497Kgであったのに対して、
従来法の場合は、430Kgであった。尚、平成11年
度は出穂期以降は雨が多く、耐病性の点におい、本発明
の床土の方が、従来法の床土の場合に較べて優位性が一
層顕著に現れた。
【0019】更に味覚テストのために宮崎県宮崎郡内の
T農協婦人部30人のパネラーに対して、本発明並びに
従来法による味覚テストを依頼し、おにぎり(塩味の
み)を作ってどちらが美味しいかを回答してもらった結
果、表2の通りで、前記同様に本発明による方が、優位
性が顕著に現れた。尚、本発明の床土を用いた育苗稲
は、その理由がまだ解明されていないが、美味しい米が
収穫できるという事実は、上記の如く、実証された。
【0020】
【応用例2】埼玉県入間郡大井町で営農するB氏は、平
成11年5月に従来から使用している自家水田の土壌に
鹿沼土細粒をブレンドして形成した従来法による水稲用
床土と、本発明による水稲用床を夫々用いて比較育苗を
行った。
【0021】尚、上記従来法による水稲用床土について
は、応用例1の場合と同様に肥料養分である窒素、燐
酸、加理成分を夫々床土100Kg当たり28.5gづ
つ加え、よく撹拌後、pH価を概ね5.4に調整し、更
に苗立枯病防止剤としてタチガレン粉剤70gを混和し
た。
【0022】また稲の品種は「キヌヒカリ」で、従来法
及び本発明の床土共にプラスチック製苗箱による通常の
中苗栽培管理を行い、播種から30日目の田植え時にお
ける育苗の成績をランダムに50本宛の苗を夫々採取
し、平均値により従来法及び本発明の床土の区域につい
て夫々調査比較した。
【0023】表3の如く、本発明の床土を使用した方
が、苗の成績が良く、また田植え後は、従来法及び本発
明の床土共に、同一の栽培管理で栽培、収穫を行った
が、、収穫量を比較すると、本発明による育苗用培土で
育苗したものは、10アール当り469Kgで、従来法
によるものは、10アール当り438Kgで、明らかに
本発明による床土の方が、効果があることがわかった。
【0024】
【発明の効果】本発明は上述の如く、弱酸性の有機酸に
キトサンを溶解させたキトサン溶解液とフミン酸水抽出
液をボラ土に散布し、混和して床土の主成分として水稲
用床土を構成したもので、これによって水稲栽培の発育
促進や収穫量の増大、耐病性の向上、作柄の安定、品質
向上等、顕著な効果が発揮されるものであり、更に今後
は大きな市場として期待される有機栽培米の生産に寄与
することが可能になったのである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弱酸性の有機酸にキトサンを溶解させた
    キトサン溶解液とフミン酸水抽出液をボラ土に散布し、
    混和して床土の主成分として構成したことを特徴とする
    水稲用床土。
JP37459299A 1999-11-22 1999-11-22 水稲用床土 Pending JP2001152151A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105145630A (zh) * 2015-08-02 2015-12-16 海南正业中农高科股份有限公司 含腐殖酸与壳寡糖或壳聚糖的组合物
CN108718990A (zh) * 2018-05-31 2018-11-02 句容宇发农业发展有限公司 一种草莓穴盘育苗用基质的制备方法及其应用

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