JP2001140614A - 内燃機関用オイルポンプ - Google Patents

内燃機関用オイルポンプ

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JP2001140614A
JP2001140614A JP37281299A JP37281299A JP2001140614A JP 2001140614 A JP2001140614 A JP 2001140614A JP 37281299 A JP37281299 A JP 37281299A JP 37281299 A JP37281299 A JP 37281299A JP 2001140614 A JP2001140614 A JP 2001140614A
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克彦 伊藤
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秀幸 俵
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  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】フィードポンプとスカベンジポンプを小型・軽
量・大容量化するとともに、構造簡単で製造を容易にす
る。 【解決手段】ドライサンプ式潤滑構造のエンジンにおい
て、同一の駆動軸43上へフィードポンプロータ44、
サブ及びメインスカベンジポンプロータ45,46を並
設することによりフィードポンプ31、サブ及びメイン
スカベンジポンプ33,32を一体化したオイルポンプ
30を設ける。オイルポンプ30のハウジングを第1ブ
ロック47、第2ブロック48、第3ブロック49、第
4ブロック50で構成し、この中に各オイル通路を設
け、フィードポンプ31によりオイルタンクからオイル
を吸引しエンジン各部へ給油するとともに、潤滑後のオ
イルはクランクケースの底部に溜まり、これをメインス
カベンジポンプ32、サブスカベンジポンプ33が別々
に吸い上げ、オイルを集合吐出通路59へ吐出しオイル
タンクへ送る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はドライサンプ式潤
滑構造を備えた内燃機関に使用するオイルポンプに係
り、特に小型・軽量かつ大容量化を図ったものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】フィードポンプとスカベンジポンプを備
えるドライサンプ式内燃機関のオイルポンプは公知であ
り、例えば実開平1−179109号にはフィードポン
プとスカベンジポンプを別々に設けたものが示されてい
る。また、特開平2−9904号には、同様のフィード
ポンプとスカベンジポンプを別々に設けるとともに、フ
ィードポンプの吐出側通路にリリーフバルブを設け、そ
の排出口をスカベンジポンプの吐出側通路へ専用通路を
介して連通させることが示されている。また、特開平8
−74747号には、ポンプハウジングとアウターロー
タをアルミ系合金で構成し、インナーロータを鉄系燒結
金属としたオイルポンプが示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記各従来例のよう
に、フィードポンプとスカベンジポンプを別々に設ける
とそれだけ部品点数が増大し、装置全体が大型かつ重量
化し、構造及び製造が複雑になる。また、バギー車のよ
うな荒れ地や傾斜の急な地面を走行する車両は、最低地
上高を確保し、かつ低重心化を図るため、ドライサンプ
式潤滑を採用することが有利であるが、この場合でも車
体の傾きを考慮してオイルパンの構造を決定しなければ
ならないため、設計上の制約が大きくなった。そのう
え、前記従来例のようにポンプハウジングとアウターロ
ータをアルミ系合金で構成すれば、両部材の熱膨張の大
きさが相違することに伴う不具合を解消できるが、イン
ナーロータを鉄系燒結金属とすることにより、インナー
ロータとアウターロータ間における熱膨張の相違が依然
として大きく、これによりポンプ性能向上の障害になる
おそれがある。そのうえ、鉄系のインナーロータを使用
するため、オイルポンプ全体が重量化してしまうことに
なる。そこで本願発明は、係る諸問題点の解決を目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本願の内燃機関用オイルポンプに関する第1の発明は、
オイルタンクから内燃機関の各潤滑部へオイルを供給す
るフィードポンプと、内燃機関の底部に溜まったオイル
を前記オイルタンクへ戻すためのスカベンジポンプを備
え、これらが一体に組立てられた内燃機関用オイルポン
プにおいて、前記フィードポンプとスカベンジポンプの
各ロータを同一駆動軸上に並設するとともに、フィード
ポンプ又はスカベンジポンプのいずれか一方又は双方を
複数設けたことを特徴とする。
【0005】第2の発明は、請求項1に記載した発明に
おいて、前記フィードポンプの吐出側通路に臨んでリリ
ーフバルブをポンプハウジング中に設けるとともに、リ
リーフバルブの排出口を前記スカベンジポンプの吐出側
通路へ連通させたことを特徴とする。
【0006】第3の発明は、請求項1に記載した発明に
おいて、前記フィードポンプとスカベンジポンプを共通
のポンプハウジング中に設け、かつこれらフィードポン
プ及びスカベンジポンプがそれぞれポンプハウジング側
へ固定されたアウターロータとその内側を転動するイン
ナーロータを備えるとともに、これらポンプハウジン
グ、アウターロータ及びインナーロータをアルミ系合金
で構成したことを特徴とする。
【0007】
【発明の効果】第1の発明によれば、フィードポンプと
スカベンジポンプの各ロータが同一軸上に並べて設けら
れ、かつフィードポンプ又はスカベンジポンプのいずれ
か一方もしくは双方を複数にしたので、同一駆動軸上に
3個以上のロータが設けられることになり、ポンプ全体
として大容量化するとともに、部品点数を削減し、小
型、軽量化を実現でき、さらに構造の簡単化及び製造を
簡単にできる。そのうえ、スカベンジポンプを複数設け
れば複数ヶ所からのオイル吸い上げが可能になり、車体
姿勢の変化に対応し易くなるので、オイルパン等のオイ
ル溜まり部分に関する設計が容易になる。
【0008】第2の発明によれば、フィードポンプとス
カベンジポンプを一体にすることにより、共通のポンプ
ハウジング内にてリリーフバルブの排出口をスカベンジ
ポンプの吐出側通路へ直接連通できるので、配管が不要
となり構造が簡単になる。
【0009】第3の発明によれば、ポンプハウジング、
アウターロータ及びインナーロータをそれぞれアルミ系
合金で構成したので、それぞれの熱膨張係数をほぼ等し
くできる。その結果、ポンプハウジングとアウターロー
タの間及びアウターロータとインナーロータの間に、そ
れぞれ熱膨張の相違に基づく大きなクリアランスを設け
る必要がなくなった。このため、ポンプ性能の向上を図
ることができ、かつオイルポンプ全体の軽量化を実現で
きる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて4輪バギー
車に適用された一実施例を説明する。図1は実施例に係
るオイルポンプの断面図、図2は実施例の適用された4
輪バギー車の車体要部側面図、図3は潤滑系統図、図4
はオイルポンプ及びそのオイル通路構造を示す断面図で
ある。
【0011】まず図2により4輪バギー車の全体構造を
概説する。この4輪バギー車は、車体フレーム1の前後
へそれぞれ左右一対づつの前輪2及び後輪3を備え、車
体フレーム1の中央部にエンジンと変速機を一体に備え
たパワーユニット4が支持されている。パワーユニット
4はクランク軸5を車体の前後方向へ向けて配置する縦
置き形式である。
【0012】この4輪バギー車は4輪駆動式であり、パ
ワーユニット4の下部にクランク軸5と平行に設けられ
ている出力軸6により、前輪プロペラ軸7を介して前輪
2を駆動し、後輪プロペラ軸8を介して後輪3を駆動す
る。
【0013】パワーユニット4を構成するクランクケー
ス10の前側は前ケースカバー11で覆われ、後部側は
後ケースカバー12で覆われ、これらでパワーユニット
ケースを構成している。クランクケース10はさらに前
ケース10aと後ケース10bとに前後へ分割されてい
る。また、クランクケース10の上部にはシリンダブロ
ック13、シリンダヘッド14及びシリンダヘッドカバ
ー15が取付けられ、シリンダヘッド14の吸気口へは
気化器16が接続され、さらにこの気化器16には後方
からエアクリーナー17が接続されている。シリンダヘ
ッド14の排気口には排気管18が接続されている。
【0014】パワーユニット4の前方にはオイルクーラ
ー20が配置され、送り側ホース21を介してクランク
ケース10に設けられたオイルポンプと通じ、戻り側ホ
ース22を介してクランクケース10内に設けられたオ
イルポンプと通じている。図中の符号23は冷却ファ
ン、24はハンドル、25は燃料タンク、26は鞍乗り
型シートである。
【0015】次に、このパワーユニット4におけるドラ
イサンプ式潤滑系統を説明する。図4に示すように、こ
のパワーユニット4に設けられるオイルポンプ30は、
1つのフィードポンプ31と、2つのスカベンジポン
プ、すなわちメインスカベンジポンプ32とサブスカベ
ンジポンプ33を有する。
【0016】フィードポンプ31はオイルタンク34か
らストレーナ35を介してオイルを吸引し、オイルフィ
ルター36へ吐出する。オイルフィルター36から吐出
されたオイルは、エンジン各部の潤滑部へ送られて潤滑
する。
【0017】潤滑後のオイルは、オイルパンもしくはク
ランクケース10の底部等のオイル溜まり37,38へ
滴下して溜まりる。オイル溜まり37,38は、高さや
クランクケース10内の前後・左右への配置等が異なる
ように設けられ、車体姿勢がどのように変化してもいず
れかのスカベンジポンプからオイルを吸引できるように
設定されている。
【0018】これらのオイル溜まり37,38に溜まっ
たおいるは、メインスカベンジポンプ32、サブスカベ
ンジポンプ33によりそれぞれストレーナ39,40を
介して吸引され、それぞれの吐出側より送り側ホース2
1を介してオイルタンク20へ送られ、ここで冷却され
たオイルは戻り側ホース22を介して再びオイルタンク
34へ戻される。オイルタンクはパワーユニット4の外
部へ設けてもへ内蔵してもよい。
【0019】なお、フィードポンプ31の吐出側通路と
メインスカベンジポンプ32及びサブスカベンジポンプ
33の吐出側通路の間にリリーフバルブ41が設けら
れ、フィードポンプ31の吐出側通路内における油圧が
所定のリリーフ圧を越えたとき、リリーフバルブ41を
開いて過剰分を逃がし、メインスカベンジポンプ32及
びサブスカベンジポンプ33からの吐出オイルと合わせ
てオイルタンク20へ送るようになっている。
【0020】次に、オイルポンプについて説明する。図
1及び図4に示すように、オイルポンプ30はクランク
ケース10の前ケース10aと後ケース10bの間に設
けられ、クランクケース10へ内蔵されている。オイル
ポンプ30は一体化されているフィードポンプ31、サ
ブスカベンジポンプ33及びメインスカベンジポンプ3
2が、図示しないチェーンを介してクランク軸と同期回
転するスプロケット42を一端に設けた駆動軸43によ
り一緒に駆動されるようになている。
【0021】すなわち、駆動軸43上にフィードポンプ
ロータ44、サブスカベンジポンプロータ45、メイン
スカベンジポンプロータ46が軸方向へ並べてそれぞれ
が一体回転可能に取付けられた。3ロータ並設構造をな
し、各ロータ部分は独立したポンプ室に設けられた個別
ポンプを構成し、これらの個別ポンプがフィードポンプ
31、サブスカベンジポンプ33及びメインスカベンジ
ポンプ32をそれぞれ構成する。
【0022】オイルポンプ30のポンプハウジングは駆
動軸43の軸直交方向へ4分割された第1ブロック4
7、第2ブロック48、第3ブロック49及び第4ブロ
ック50からなるそれぞれアルミ系合金の鋳造品であ
り、通しボルト51で相互に連結一体化されている。第
3ブロック49はサブスカベンジポンプ33とメインス
カベンジポンプ32の仕切壁を兼ねている。また、第2
ブロック48及び第4ブロック50に形成された各ポン
プ室に臨む内壁面に直接トコロイド形状等の内歯が設け
られ、これらの部分が各ポンプのアウターロータ31
a、33a、32aをなしている。
【0023】一方、フィードポンプロータ44、サブス
カベンジポンプロータ45、メインスカベンジポンプロ
ータ46は、それぞれアルミ系燒結金属製であり、同様
に外周側へトコロイド形状等の外歯が設けられて対応す
るアウターロータ31a、33a、32aの内側を転動
するように噛み合わされるインナーロータをなし、これ
らアウターロータとインナーロータの組み合わせによ
り、ギヤポンプ式の、フィードポンプ31、サブスカベ
ンジポンプ33及びメインスカベンジポンプ32を構成
する。
【0024】サブスカベンジポンプ33はオイル溜まり
38上に溜まったオイルをその上方に設けられストレー
ナ40から後ケース10b中に形成されたサブスカベン
ジポンプ吸入口52を介して第4ブロック50に形成さ
れたサブ通路53及びこれに連通するよう第2ブロック
48と第3ブロック49の間に形成されたサブ通路54
より吸気し、第2ブロック48に形成したサブスカベン
ジポンプ吐出口55へ吐出する。
【0025】メインスカベンジポンプ32はオイル溜ま
り38よりも低いクランクケース28の中央底部のオイ
ル溜まり37上に溜まったオイルをストレーナ39から
吸い上げ、後ケース10bに設けられたメインスカベン
ジポンプ吸入口56より第4ブロック50に形成された
メイン通路57から吸引し、第4ブロック50に形成さ
れたメインスカベンジポンプ吐出口58へ吐出する。
【0026】サブスカベンジポンプ吐出口55とメイン
スカベンジポンプ吐出口58はそれぞれ集合吐出通路5
9と連通し、各スカベンジポンプから吐出されたオイル
は、この集合吐出通路59を経て前ケース10a側に形
成されたスカベンジポンプ吐出通路60へ送られ、さら
に送り側ホース21を介してオイルタンク20へ送り出
される。
【0027】フィードポンプ31は前ケース10aのオ
イル入り口(図示せず)から第1ブロック47及び第2
ブロック48間にに形成されたフィードポンプ吸入口6
1から吸引し、第1ブロック47及び第2ブロック48
に設けられ、フィードポンプ吐出口62及びこれに連通
して前ケース10aに設けられたオイルフィルタ連通路
63を経てオイルフィルター36へ送られる。
【0028】なお、図1に明らかなように、オイルポン
プ30の上部には、フィードポンプ吐出口62と連通す
るリリーフ室64が第1ブロック47から第4ブロック
50にかけて形成され、その中間部である第2ブロック
48部分は狭い通路である小径筒部65をなし、この小
径筒部65内をリリーフバルブ41が駆動軸43と平行
する方向へ液密に摺動自在となっている。
【0029】リリーフバルブ41は筒状をなし、その中
間部にフランジ66が設けられ、リリーフスプリング6
7に付勢されて小径筒部65の一端部であるシート部6
8へ押し当てられている。リリーフバルブ41のフラン
ジ66よりフィードポンプ吐出口62側部分に貫通口6
9が設けられている。但し、この貫通口69は、フラン
ジ66がシート部68へ押し当てられている限り、小径
筒部65の内壁によって塞がれリリーフバルブ41内の
オイルを貫通口69から逃がさないようになっている。
【0030】リリーフバルブ41のフランジ66が設け
られた中間部はリリーフバルブ41内を左右に区画する
隔壁70が設けられ、ここにパイロット穴71が左右を
連通して形成されている。またリリーフバルブ41のフ
ィードポンプ吐出口62と反対側端部はリリーフスプリ
ング67の一端に対するバネ受けを兼ねたガイド72の
外周にはまり、リリーフバルブ41の図右側端部の開口
部はガイド72により閉じられている。
【0031】フィードポンプ吐出口62へ吐出されるオ
イルの油圧がリリーフ圧すなわちリリーフスプリング6
7のセット荷重に打ち勝つと、リリーフバルブ41がリ
リーフスプリング67を圧縮する方向へ移動し、フラン
ジ66がシート部68から離座し、やがて貫通口69が
小径筒部65から抜け出すと第4ブロック50側のリリ
ーフ室64へ連通し、フィードポンプ吐出口62側から
リリーフ室64へオイルの一部を逃がすことによりフィ
ードポンプ31の吐出圧を一定レベルに下げる。
【0032】リリーフ室64はその端部の排出口73が
メインスカベンジポンプ吐出口58へ直接連通してお
り、リリーフ室64へ逃がされたオイルはメインスカベ
ンジポンプ吐出口58へ戻されて、さらに集合吐出通路
59においてサブスカベンジポンプ吐出口55及びメイ
ンスカベンジポンプ吐出口58からの吐出オイルと一緒
になってオイルタンク20側へ送られる。これらの排出
口73、メインスカベンジポンプ吐出口58及びサブス
カベンジポンプ吐出口55及び集合吐出通路59はいず
れも、オイルポンプ30のハウジングとしての意味で一
体である部材中に直接形成された通路である。
【0033】なお、リリーフ室64はその端部の排出口
73がメインスカベンジポンプ吐出口58へ直接連通し
ており、リリーフ室64へ逃がされたオイルはメインス
カベンジポンプ吐出口58へ戻されて、さらに集合吐出
通路59においてサブスカベンジポンプ吐出口55及び
メインスカベンジポンプ吐出口58からの吐出オイルと
一緒になってオイルタンク20側へ送られる。これらの
排出口73、メインスカベンジポンプ吐出口58及びサ
ブスカベンジポンプ吐出口55及び集合吐出通路59は
いずれも、オイルポンプ30ハウジングとしての意味で
一体である部材中に直接形成された通路である。
【0034】次に、本実施例の作用を説明する。図1に
示すように、オイルポンプ30は共通軸である駆動軸4
3上に3つのロータ、すなわちフィードポンプロータ4
4、サブスカベンジポンプロータ45及びメインスカベ
ンジポンプロータ46を並設することにより、3つのポ
ンプ、すなわちフィードポンプ31、サブスカベンジポ
ンプ33及びメインスカベンジポンプ32を一体化して
いる。
【0035】したがって、これら3つのポンプを別々に
設ける場合と比べて、部品点数を削減し、配管を省略す
ることができ、かつクランクケース10内における配置
を集合できるので必要配置スペースを少なくできること
により、スカベンジポンプを大容量化できる。しかもそ
の大容量の割合には全体を小型かつ軽量化し、オイルポ
ンプ30の構造を簡単にして製造を容易にする。
【0036】また、2つのメインスカベンジポンプ32
とサブスカベンジポンプ33を設けることにより、クラ
ンクケース10の底部のうち前後方向中央部のオイル溜
まり37と後部のオイル溜まり38とに異なる位置から
別々にオイルを吸い上げるので、車体姿勢の変化に対応
して各部いずれかのオイル溜まり37,38から常時オ
イルを吸い上げでき、安定した潤滑ができる。
【0037】特に、オイル溜まり38からサブスカベン
ジポンプ33でオイルを吸い上げたので、急坂登坂時な
どの車体前部が上がった状態でも効果的に潤滑できる。
したがって、クランクケース10の底部に対する設計の
自由度が高くなり、クランクケース10の底部に対する
必要な最低地上高を維持しつつ低重心化を図ることが容
易になる。したがって、ドライサンプ式潤滑構造を採用
した4輪バギー車などの不整地走行車両に好適なとな
る。
【0038】また、リリーフバルブ41の排出口73を
メインスカベンジポンプ吐出口58と同一の第4ブロッ
ク50中にて直接連通接続させて形成できるので、配管
の必要がなくなり構造を簡単化できる。
【0039】さらに、アルミ系合金の鋳造品であり、ポ
ンプハウジングを構成する第2ブロック48及び第4ブ
ロック50にアウターロータ31a、33a、32aを
一体に形成し、一方、インナーロータであるフィードポ
ンプロータ44、サブスカベンジポンプロータ45及び
メインスカベンジポンプロータ46をそれぞれアルミ系
燒結金属製としたので、アウターロータ31a、33
a、32aと対応するインナーロータ(44,45,4
6)をそれぞれほぼ同じ熱膨張係数にできる。その結
果、これらのアウターロータとインナーロータ間におけ
る熱膨張の差が少なくなり、従来例のような熱膨張の大
きな相違に基づく必要以上に大きなクリアランスを両部
材間に設けなくても済むため、オイルポンプの性能を向
上できる。しかも、ポンプハウジング(47〜50)及
びこれと一体のアウターロータ31a、33a、32a
のみならずインナーロータ(44,45,46)もアル
ミ系材料で構成したから、オイルポンプ30全体のさら
なる軽量化を実現できる。
【0040】なお、本願発明は上記実施例に限定され
ず、種々に応用・変形が可能であり、例えばフィードポ
ンプ31側を複数ロータにすることができ、さらにはフ
ィードポンプ及びスカベンジポンプ双方を複数づつ設け
ることができる。そのうえ、ポンプハウジングの一部で
ある第2ブロック48及び第4ブロック50に対してア
ウターロータ31a、33a、32aをそれぞれ別体に
することもでき、この場合でも各アウターロータ31
a、33a、32aをそれぞれアルミ系燒結金属製等の
アルミ系材料にすれば熱膨張係数の略一致及び軽量化の
実現を期待できる。また、ドライサンプ式であれば、4
輪バギー車に限らず他の車両に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るオイルポンプの断面図
【図2】実施例の適用された4輪バギー車の車体要部側
面図
【図3】潤滑系統図
【図4】オイルポンプ及びそのオイル通路構造を示す断
面図
【符号の説明】
4:パワーユニット、20:オイルタンク、10:クラ
ンクケース、30:オイルポンプ、31:フィードポン
プ、31a:アウターロータ、32:メインスカベンジ
ポンプ、32a:アウターロータ、33:サブスカベン
ジポンプ、33a:アウターロータ、38:オイル溜ま
り、37:オイル溜まり、41:リリーフバルブ、4
3:駆動軸、44:フィードポンプロータ(インナーロ
ータ)、45:サブスカベンジポンプロータ(インナー
ロータ)、46:メインスカベンジポンプロータ(イン
ナーロータ)、56:メインスカベンジポンプ吸入口、
55:サブスカベンジポンプ吐出口、58:メインスカ
ベンジポンプ吐出口、57:メイン通路、61:フィー
ドポンプ吸入口、62:フィードポンプ吐出口、73:
排出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡 知生 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3G013 AA16 AB00 BB19 BD44 CA01 DA08 3G015 AA16 AB00 BB01 BB03 CA06 DA04 DA12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイルタンクから内燃機関の各潤滑部へ
    オイルを供給するフィードポンプと、内燃機関の底部に
    溜まったオイルを前記オイルタンクへ戻すためのスカベ
    ンジポンプを備え、これらが一体に組立てられた内燃機
    関用オイルポンプにおいて、前記フィードポンプとスカ
    ベンジポンプの各ロータを同一駆動軸上に並設するとと
    もに、フィードポンプ又はスカベンジポンプのいずれか
    一方又は双方を複数設けたことを特徴とする内燃機関用
    オイルポンプ。
  2. 【請求項2】 前記フィードポンプの吐出側通路に臨ん
    でリリーフバルブをポンプハウジング中に設けるととも
    に、リリーフバルブの排出口を前記スカベンジポンプの
    吐出側通路へ連通させたことを特徴とする請求項1に記
    載した内燃機関用オイルポンプ。
  3. 【請求項3】 前記フィードポンプとスカベンジポンプ
    を共通のポンプハウジング中に設け、かつこれらフィー
    ドポンプ及びスカベンジポンプがそれぞれポンプハウジ
    ング側へ固定されたアウターロータとその内側を転動す
    るインナーロータを備えるとともに、これらポンプハウ
    ジング、アウターロータ及びインナーロータをアルミ系
    合金で構成したことを特徴とする請求項1に記載した内
    燃機関用オイルポンプ。
JP37281299A 1999-09-05 1999-12-28 内燃機関用オイルポンプ Expired - Fee Related JP4439649B2 (ja)

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