JP2001137253A - トロッカー外套管 - Google Patents

トロッカー外套管

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JP2001137253A
JP2001137253A JP32249199A JP32249199A JP2001137253A JP 2001137253 A JP2001137253 A JP 2001137253A JP 32249199 A JP32249199 A JP 32249199A JP 32249199 A JP32249199 A JP 32249199A JP 2001137253 A JP2001137253 A JP 2001137253A
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trocar
opening
tube
mantle tube
trocar mantle
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JP32249199A
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Inventor
Hitoshi Karasawa
均 唐沢
Yasuyuki Futaki
泰行 二木
Makoto Inaba
誠 稲葉
Ryoji Masubuchi
良司 増渕
Mitsumasa Okada
光正 岡田
Tsutomu Okada
勉 岡田
Takeaki Nakamura
剛明 中村
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】トロッカー外套管の内部に挿通される医療器具
の大きさや、その配置状態に拘わらず、外套管内部の気
密を保持できるトロッカー外套管を提供する。 【解決手段】内針9を組み付けるトロッカー外套管1
は、内部に管路2を有する細長の挿入部3、挿入部3の
基端側に設けられた保持部4などから構成され、保持部
4内のチャンバー5の気密は、保持部開口4aを開閉す
る気密弁としてのフラップ弁11と、保持部4内で医療
器具15と密着するシール手段としてのシール部材6と
で保持される。シール部材6は、大径の手元側開口18
a付近から小径の先端側開口21aに向けて、口径を小
さくするように傾斜をつけられたテーパ形状の薄肉の膜
20からなる移行部21を有する。移行部21は、開口
18aから挿通された器具15の形状や配置に応じて、
開口21aと器具15との密着状態を保つように弾性変
形してチャンバー5の気密を保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、体壁に穿
刺して体腔内部まで貫通させて、そこから光学視管や処
置具などの医療器具を体腔内部に案内するトロッカー外
套管に関する。
【0002】
【従来の技術】一般のトロッカー外套管は、例えば、実
開平5−86305号公報に開示されているように、先
端が鋭利なトロッカー内針を組み合わせて患者の体壁で
ある皮膚に穿刺し、体腔内部まで貫通させて、そこから
光学視管や処置具などの医療器具を体腔内部に案内する
管路を有する細長の挿入部と、この挿入部の手元側に設
けられた保持部などから構成されているとともに、この
保持部は、挿入部の手元側に接続された本体、この本体
に気密に接続された蓋、およびこの蓋に気密に取り付け
られたゴムキャップとを有している。
【0003】蓋には、光学視管や処置具などの医療器具
を導入、あるいは引き抜いたりするための出入り口とな
る開口が設けられているとともに、この蓋の内側には、
外部から力が加えられていない場合には、その開口を閉
じるようにバネによって付勢されているフラップ弁、お
よびこのフラップ弁と蓋とが密着することによって本体
内部の気密を保持するためのパッキンなどが設けられて
いる。
【0004】ゴムキャップは弾性材料からなり、蓋の開
口を、その外周から密着して覆うように着脱自在に嵌合
されて取り付けられる。それとともに、このゴムキャッ
プには、光学視管や処置具などの医療器具をトロッカー
外套管の内部に導入するための開口が、このゴムキャッ
プが蓋に取り付けられた際に、蓋の開口と同一軸線上と
なる位置に設けられている。
【0005】以上説明したような構成からなるトロッカ
ー外套管によれば、その本体内部に光学視管や処置具な
どの医療器具が導入されていない場合には、フラップ弁
がパッキンに密着するように付勢バネによって付勢され
て本体内部の気密を保持している。また、トロッカー外
套管の本体内部に、光学視管や処置具などの医療器具を
ゴムキャップの開口を通して押し込んでフラップ弁を押
し開いている場合には、ゴムキャップの開口縁部が光学
視管や処置具などの医療器具の外周部に密着して、本体
内部の気密を保持する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したようなトロッ
カー外套管に、その挿入部の管路の径よりも細い光学視
管や処置具などの医療器具を挿通して使用する場合、そ
れらの医療器具を操作している最中に、トロッカー外套
管の軸方向に対して医療器具がずれたり、傾いたりする
場合がある。このような場合、挿通されている医療器具
の外周に密着してトロッカー外套管の内部の気密を保持
するためのゴムキャップの開口縁部が、医療器具のずれ
や傾きに追従できず、ゴムキャップの開口縁部と医療器
具の外周との間に隙間が空いて、トロッカー外套管の本
体内部の気密を保持できなくなる場合がある。
【0007】よって、本発明が解決しようとする課題
は、トロッカー外套管の内部に挿通される医療器具の大
きさや、その配置状態に拘わらず、トロッカー外套管の
内部の気密を保持できるトロッカー外套管を得ることに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1の発明に係るトロッカー外套管は、内針を
組み付けて体腔内に刺入し、光学視管や処置具などの医
療器具を体腔内部に案内するトロッカー外套管であっ
て、内部に管路を有する細長の挿入部と、この挿入部の
基端側に設けられている保持部と、この保持部が有する
開口を開閉するとともに、前記保持部の内部に設けられ
ているチャンバーの気密を保持する気密弁と、前記トロ
ッカー外套管の内部に取り付けられて、前記トロッカー
外套管の内部に挿入される前記内針や前記医療器具に密
着することにより、前記保持部内に設けられているチャ
ンバーの気密を保持する弾性変形可能なシール手段とを
具備し、このシール手段は、大きな径の手元側開口と、
小さな径の先端側開口とを有し、前記手元側開口付近か
ら前記先端側開口に向けて張り出されるとともに、手元
側から先端側に向かうにつれて、その口径を小さくする
テーパ形状に形成された膜により構成されている移行部
を備えていることを特徴とするものである。
【0009】このトロッカー外套管によれば、これが具
備する弾性変形可能なシール手段には、その手元側から
先端側に向かうにつれて、その口径を小さくするように
傾斜をつけられてテーパ形状に形成された膜で構成され
た移行部が手元側開口付近から先端側開口に向けて張り
出されて設けられている。これにより、内針、あるいは
光学視管や処置具などの医療器具が、このシール手段に
挿通可能な大きさであれば、それらの外径の大きさに拘
わらず、それらの外周に移行部が密着できる。また、こ
のシール手段は弾性変形可能なので、トロッカー外套管
の内部において、内針、あるいは光学視管や処置具など
の医療器具がずれたり、傾いたりしても、それらの動き
に移行部を追従させることができる。これにより、それ
らの外周と移行部とは密着状態を保持できる。よって、
トロッカー外套管の内部に挿通される医療器具の大きさ
や、その配置状態に拘わらず、トロッカー外套管の内部
の気密を保持できる。
【0010】また、前記課題を解決するために、請求項
2の発明に係るトロッカー外套管は、内針を組み付けて
体腔内に刺入し、光学視管や処置具などの医療器具を体
腔内部に案内するトロッカー外套管であって、内部に管
路を有する細長の挿入部と、この挿入部の基端側に設け
られている保持部と、この保持部が有する開口を開閉す
るとともに、前記保持部の内部に設けられているチャン
バーの気密を保持する気密弁と、前記トロッカー外套管
の内部に取り付けられて、前記トロッカー外套管の内部
に挿入される前記内針や前記医療器具に密着することに
より、前記保持部内に設けられているチャンバーの気密
を保持する弾性変形可能なシール手段とを具備するとと
もに、前記トロッカー外套管の内部において、前記シー
ル手段よりも手元側に取り付けられて、挿入された前記
内針や前記医療器具の、前記トロッカー外套管の径方向
に沿った動きを規制するとともに、前記内針や前記医療
器具を前記シール手段と同一軸線上に位置するように移
動させる規制手段が設けられていることを特徴とするも
のである。
【0011】このトロッカー外套管によれば、これが具
備する弾性変形可能なシール手段の手元側には、内針、
あるいは光学視管や処置具などの医療器具のトロッカー
外套管の内部における径方向に沿った動きを規制して、
それらがシール手段と同一軸線上に位置するように移動
させる規制手段が設けられている。これにより、内針、
あるいは光学視管や処置具などの医療器具が、この規制
手段、ひいてはトロッカー外套管に挿通可能な大きさで
あれば、トロッカー外套管の内部に挿入された内針、あ
るいは光学視管や処置具などの医療器具などを、それら
の外径の大きさに拘わらずに、シール手段に密着させる
ことができる。また、このシール手段は弾性変形可能な
ので、トロッカー外套管の内部において、内針、あるい
は光学視管や処置具などの医療器具がずれたり、傾いた
りしても、それらの動きに追従しつつ、規制手段でそれ
らをシール手段と同一軸線上に配置し直すことができ
る。これにより、それらの医療器具とシール手段とは密
着状態を保持できる。よって、トロッカー外套管の内部
に挿通される医療器具の大きさや、その配置状態に拘わ
らず、トロッカー外套管の内部の気密を保持できる。
【0012】
【発明の実施の形態】<第1実施形態>以下、本発明の
第1の実施の形態に係るトロッカー外套管1を、図1〜
図10に基づいて説明する。
【0013】トロッカー外套管1は、図1および図2に
示すように、内部に管路2を有する細長の挿入部3と、
この挿入部3の基端側に設けられた保持部4と、この保
持部4内のチャンバー5の気密を保持する気密弁として
のフラップ弁11と、このトロッカー外套管1に挿入さ
れる内針9、あるいは光学視管や処置具などの医療器具
15に密着してチャンバー5の気密を保持するシール手
段としてのシール部材6などを備えている。
【0014】また、トロッカー外套管1の内部には、一
端部としての先端側端部に細長の針部7が設けられてい
るとともに、他端部としての手元側端部に内針本体8が
設けられている内針9が挿脱自在に取り付けられる。
【0015】挿入部3は、その内部に両端が開口された
管路2を有しており、この管路2の手元側は保持部4内
に設けられているチャンバー5と連通している。
【0016】保持部4の手元端には、チャンバー5に連
通する保持部開口4aが、管路2と同一軸線上に設けら
れている。この保持部開口4aよりチャンバー5を経
て、内針9を管路2内へと挿入して内針本体8を保持部
4に固定すると、針部7の先端が挿入部3の先端側開口
3aより前方に突出するようになっている。内針9の針
部7の先端には、鋭利な刃部10が形成されており、こ
の刃部10は図示しない人体組織などを穿刺、貫通する
ことができる。
【0017】チャンバー5の内部には、トロッカー外套
管1の軸方向に対して垂直に横切る位置と、その軸方向
と略平行で、かつ、管路2の延長線上から外れる位置と
の間において、図2中矢印Aで示す向きに沿って、略9
0°の範囲で回動可能な気密弁としてのフラップ弁11
が設けられている。このフラップ弁11は、管路2の軸
方向に対して直交する方向、すなわち、図2上におい
て、その奥側から手前側に向けて伸びるように配置され
ている回転軸31を中心として、回動可能に設置されて
いる。これにより、フラップ弁11は、保持部開口4a
を気密に塞いだり、保持部開口4aを開放したりでき
る。
【0018】フラップ弁11に対して外力が働いていな
い場合、例えば、このトロッカー外套管1の内部に内針
9、あるいは光学視管や処置具などの医療器具15が挿
入されていない場合には、フラップ弁11は、図2中鎖
線で示されているように、つる巻き形状の付勢ばね12
によってトロッカー外套管1の軸方向に対して垂直に横
切る位置に付勢されている。これにより、フラップ弁1
1は、保持部開口4aを気密に塞いでいる。
【0019】このフラップ弁11には、保持部4の外に
突出して設けられているとともに、保持部4に対して、
その軸方向と垂直な方向に沿ってスライド自在な開閉ボ
タン13がリンクピン30を介して連結されている。こ
の開閉ボタン13を、図2中矢印Bで示す向きに沿っ
て、保持部4側へと押し込むことにより、図2中矢印A
で示す向きに沿って、付勢ばね12の付勢力に逆らう向
きにフラップ弁11を回動させることができる。これに
より、フラップ弁11は、図2中実線で示されているよ
うに、保持部開口4aを開放することができる。あるい
は、図2に示すように、保持部開口4aより内針9をチ
ャンバー5内に挿入したり、あるいは光学視管や処置具
などの医療器具15をチャンバー5内に挿入することに
より、内針9もしくは医療器具15の先端がフラップ弁
11をチャンバー5内へと押し込むことができる。これ
により、先程と同様にして、保持部開口4aを開放する
ことができる。
【0020】また、保持部4の手元端には、図3に示す
ように、シール受け部14が設けられている。このシー
ル受け部14の内側には、保持部4内のチャンバー5の
気密を保持するための、後述するシール部材6が嵌め込
まれて固定される。また、このシール受け部14の手元
側端部には、シール受け部開口14aが設けられてい
る。このシール受け部開口14aは、保持部開口4aと
同一軸線上に位置するように設定されている。後述する
シール部材6は、その外周に設けられている固定用フラ
ンジ19を、シール受け部14の内周に設けられている
シール部材固定溝14bに係合することにより、シール
受け部14に気密に固定される。
【0021】シール部材6は、図3および図4に示すよ
うに、トロッカー外套管1の軸方向に沿って略筒形状に
形成されているシール手段本体としてのシール部材本体
18と、このシール部材本体18の手元側開口18a付
近から内側に向けて張り出されて設けられている膜20
で構成されている移行部21と、シール部材本体18の
外周から外側に向けて張り出されて設けられている前述
の固定用フランジ19などから構成されている。このシ
ール部材6は、シリコンゴムや天然ゴムなどの弾性材料
で形成されることが好ましい。
【0022】シール部材本体18の手元側開口18a
は、その内径がトロッカー外套管1と組み合わせて使用
される内針9、あるいは光学視管や処置具などの医療器
具15の最大外径よりも大きく形成されている。
【0023】また、このシール部材6の手元側開口18
a付近から内側に向けて張り出されて設けられている移
行部21は、このシール部材6の他の部分よりも薄肉の
膜20で形成されている。それとともに、移行部21
は、シール部材6の手元側から先端側に向かうにつれ
て、その口径を徐々に小さくするように傾斜をつけられ
てテーパ形状に形成されている。この移行部21の先端
側開口21aは、その口径が、トロッカー外套管1内に
挿通され得る範囲内において、最も小径の内針9、ある
いは光学視管や処置具などの医療器具15の外径よりも
僅かに小さく形成されている。それとともに、移行部2
1を形成している膜20が弾性変形することによって、
先端側開口21aは、トロッカー外套管1内に挿通され
得る範囲内において、最も大径の内針9、あるいは光学
視管や処置具などの医療器具15の外径よりも僅かに小
さい程度の口径となるまで、その口径を拡げられること
ができる。このため、膜20も、シリコンゴムや天然ゴ
ムなどの弾性材料で形成されていることが好ましい。ま
た、移行部21は、その手元側端部がシール部材本体1
8の手元側開口18a付近の内周に気密に固定されてい
る。それとともに、移行部21は、膜20が弾性変形す
ることにより、その先端側開口21aがシール部材本体
18の内側で自由に動くことができる。
【0024】以上説明したような構成からなるシール部
材6を有するトロッカー外套管1に、その保持部4の手
元側端部に設けられているシール受け部開口14aから
内針9、あるいは光学視管や処置具などの医療器具15
を挿入する。それら内針9あるいは医療器具15の先端
は、シール部材本体18の手元側に設けられている手元
側開口18aを通過した後、移行部21の先端側に設け
られている先端側開口21aの内側に進入する。先端側
開口21aの口径は、それらの内針9や医療器具15の
外径よりも小さく形成されているが、この移行部21
は、弾性変形可能な薄肉の膜20で形成されているの
で、先端側開口21aの開口縁部21bは、医療器具1
5の外周と密着しつつその口径を外側に向かって押し拡
げられる。医療器具15は、図4に示すように、先端側
開口21aとの密着状態を保持しつつ、その先端でフラ
ップ弁11をチャンバー5内の先端側に向けて押し込み
保持部開口4aを押し開く。医療器具15は、チャンバ
ー5および挿入部3が有する管路2を挿通した後、挿入
部3の先端側開口3aからトロッカー外套管1の外部に
突出して、患者の体腔内に到達できる。
【0025】本実施形態のトロッカー外套管1において
は、前述したように医療器具15とシール部材6との間
で密着状態を保持できるので、医療器具15の外径の大
きさがこのトロッカー外套管1に挿通できる範囲内であ
れば、その大きさに拘わらず保持部4内の気密を容易に
保持できる。また、手術中、トロッカー外套管1の内部
において、その中心軸線上から光学視管や処置具などの
医療器具15がずれたり、傾いたりした場合、それらの
動きは管路2の内周面、保持部開口4aの開口縁部、あ
るいはシール受け部開口14aの開口縁部14cなど
で、その径方向の動きを規制される。それとともに、弾
性変形可能な薄肉の膜20で形成された移行部21の先
端開口21aは、医療器具15の動きに追従して、その
密着状態を保持しつつ弾性変形する。これにより、トロ
ッカー外套管1の内部における医療器具15の配置状態
に拘わらず、保持部4内の気密を容易に保持できる。
【0026】さらに、本実施形態のトロッカー外套管1
とともに用いられる内針9には、その内部に高周波振動
発生手段を有しており、この高周波振動発生手段を作動
させることにより刃部10を高速で振動させて体壁など
を切開、穿刺、あるいは貫通できるものもある。前述し
た構成からなる本実施形態のトロッカー外套管1によれ
ば、このような高周波振動発生手段を有している内針9
の作動中においても、内針9の針部7の外周にシール手
段6が密着するので、トロッカー外套管1を体壁などに
刺し通す場合においても保持部4内の気密を保持でき
る。よって、本実施形態のトロッカー外套管1には、高
周波振動発生手段を有している内針9も使用可能であ
り、この場合でも前記課題を解決できるのはもちろんで
ある。
【0027】また、前記課題を解決できるトロッカー外
套管1に取り付けられるシール部材6の構成は、前述し
た第1実施形態には制約されない。その変形例として、
例えば、以下にあげるような構成としても構わない。
【0028】第1に、膜20により構成されている移行
部21の先端側開口21aを形成している開口縁部21
bを、図5に示すように、シール部材6の径方向外側に
向かって折り返し、シール部材本体18の内周壁22に
接続して一体に形成する。これにより、移行部21とシ
ール部材本体18との間に空気などの気体で満たされた
気密室23を形成する。このような構成によれば、前述
の第1実施形態と同様に、前述の課題を解決できるのは
もちろんである。それとともに、移行部21の弾力性を
増すことができるので、医療器具15の先端を移行部2
1の内周面に突き当てた際に、そのテーパ形状に形成さ
れた斜面に沿って医療器具15の先端を円滑に先端部開
口21aに案内できる。また、移行部21の先端側開口
21aは、その口径がここに挿通される医療器具15の
外径よりも小さく形成されているので、先端側開口21
aへ医療器具15を挿脱する際に、その開口縁部21b
が医療器具15の外周と密着したまま引きずられる。し
かし、前述のような構成によれば、シール部材本体18
の軸方向に沿った移行部21の動きを制限できるととも
に、その復元性を増すことができる。よって、シール部
材6への医療器具15の挿脱性を向上できる。
【0029】第2に、膜20により構成されている移行
部21の先端側開口21aを形成している開口縁部21
bを、図6に示すように、厚肉に形成する。このような
構成によれば、前述の第1実施形態と同様に、前述の課
題を解決できるのはもちろんである。それとともに、医
療器具15と密着する先端側開口縁部21bの強度を上
げることができるので、シール部材6を長期間、繰り返
して使用しても、その劣化や変形を抑制できる。また、
小径の医療器具15への密着性および追従性を向上でき
る。
【0030】第3に、シール部材本体6の内周壁22の
移行部21と対向する部分に、図7に示すように、移行
部21を収納できる深さを有する逃げ溝24を形成す
る。このような構成によれば、前述の第1実施形態と同
様に、前述の課題を解決できるのはもちろんである。そ
れとともに、シール部材6内に、これに挿通できる最大
の径を有する医療器具15が挿通された際に、移行部2
1を逃げ溝24に収納できるので、移行部21が医療器
具15の挿通の妨げになるおそれが殆どない。また、シ
ール部材6に挿通された医療器具15の外周と、移行部
21の内周面とが互いに略全面で密着するので、保持部
4内の気密をさらに良く保持できる。
【0031】第4に、前述した第3の変形例のシール部
材6の手元側開口18aの開口縁部に、図8(a),
(b)に示すように、環状突起としてのフランジ25を
設けても構わない。このような構成によれば、前述の第
1実施形態と同様に、前述の課題を解決できるのはもち
ろんである。それとともに、このシール部材6に、図8
(b)に示すように、トロッカー外套管1に挿通され得
る範囲内において、最も大径の医療器具15を挿通させ
た場合でも、前述した第3変形例のシール部材6の気密
保持性の高さを維持したまま、医療器具15の外周と、
移行部21の内周面との摩擦抵抗を軽減できる。よっ
て、保持部4内の気密をさらに良く保持できるととも
に、シール部材6への医療器具15の挿脱性を向上でき
る。また、移行部21を形成している膜20の内周面
上、すなわち、医療器具15の外周面と接触し合う面の
面上に、図示しない多数のシボを形成しても構わない。
これにより、保持部4内の気密保持性、およびシール部
材6への医療器具15の挿脱性を共にさらに高めること
ができる。
【0032】第5に、シール部材6の移行部21の内周
面上に、図9(a),(b)に示すように、その平面視
が移行部21の径方向に沿って、放射状に延ばされたリ
ブ26を一体に設けても構わない。あるいは、同様に、
シール部材6の移行部21の内周面上に、図10
(a),(b)に示すように、その平面視が移行部21
の径方向に沿って、放射状に断続的に並ぶように案内突
起27を一体に設けても構わない。このような構成によ
れば、前述の第1実施形態と同様に、前述の課題を解決
できるのはもちろんである。それとともに、シール部材
6を、それらのような構成にすることによって、シール
部材6の移行部21と、その内部に挿通される医療器具
15との摩擦を大幅に低減できる、よって、医療器具1
5の移行部21の先端側開口21aへの挿脱性をさらに
向上できる。
【0033】<第2実施形態>次に、本発明の第2の実
施の形態に係るトロッカー外套管101を、図11〜図
22に基づいて説明する。
【0034】この第2実施形態のトロッカー外套管10
1は、シール部材102の形状および構成が、前述の第
1実施形態のシール部材6の形状および構成と異なって
いるとともに、規制手段としての器具規制装置103が
設けられている点が、前述の第1実施形態のトロッカー
外套管1と異なっているだけで、その他の構成、作用、
および効果はすべて同じである。よって、その異なって
いる部分だけについて説明し、その他のすべての説明は
省略する。また、図面についても、トロッカー外套管1
01の側面図をはじめとする、同一の構成部分の図面は
省略し、本実施形態のシール部材102および器具規制
装置103の特徴をよく理解することのできる図面のみ
を示し、これらの図11〜図22において、前述の第1
実施形態と同一部分には同一符号を付してある。
【0035】本実施形態のトロッカー外套管101に
は、図11(a),(b)に示すように、これが具備し
ているシール受け部14の内部の先端側に、弾性材料か
ら作られており、弾性変形可能なシール部材102が取
り付けられているとともに、このシール部材102とシ
ール受け部14の手元側開口14aとの間に、このトロ
ッカー外套管101内に挿通される内針9、あるいは光
学視管や処置具などの医療器具15の姿勢を規制する器
具規制装置103が取り付けられている。
【0036】シール部材102は、図11(a)に示す
ように、その外周に設けられている、断面視がコ字形状
に形成されている固定用フランジ19を、シール受け部
14の内周に設けられているシール部材固定溝14bに
嵌め込むことにより、シール受け部14に固定される。
【0037】シール部材102は、その手元側にトロッ
カー外套管101の軸方向を垂直に横切る膜部102b
を有している。また、この膜部102bの径方向中心部
には、膜部102bの開口縁部102cにより、保持部
開口4aおよびシール受け部手元側開口14aなどと同
一軸線上に、医療器具15などが挿通される膜部開口1
02aが形成されている。この膜部開口102aは、そ
の口径の大きさが、トロッカー外套管101内に挿通さ
れ得る範囲内において最も小径の医療器具15の外径の
大きさよりも小さく形成されている。それとともに、膜
部102bが弾性変形することによって、膜部開口10
2aは、トロッカー外套管101内に挿通され得る範囲
内において最も大径の医療器具15の外径よりも僅かに
小さい程度の口径となるまで、その口径を拡げられるこ
とができる。
【0038】器具規制装置103は、図11(a),
(b)に示すように、トロッカー外套管101の軸方向
に対して垂直に横切る位置と、その軸方向と略平行で、
かつ、管路2の延長線上から外れる位置との間において
回動可能な、2枚で1対をなしている規制扉としてのリデ
ューサ104a,104bを有している。これら1対の
リデューサ104a,104bのそれぞれは、図11
(b)に示すように、器具規制装置103の直径付近に
おいて互いに対向し合う略半円形状に形成されている。
また、これら1対のリデューサ104a,104bのそ
れぞれには、図11(b)に示すように、それらがシー
ル受け部14の手元側開口14aを閉じるような位置に
配置されている場合に、器具規制装置103の直径付近
の中心部において、略円形状の器具挿通口105を形成
するように、互いに対向する挿通凹部106a,106
bが切り欠かれて設けられている。また、これら1対の
リデューサ104a,104bは、剛性の高い板形状の
部材から形成されていることが好ましい。
【0039】また、この器具規制装置103は、トロッ
カー外套管101の軸方向に対して直交する方向、すな
わち、図11(a)上において、その奥側から手前側に
向けて延びるように、かつ、互いに平行に配置されてい
る1対のリデューサ回転軸107a,107bを有して
いる。リデューサ104aはリデューサ回転軸107a
を回動中心として、また、リデューサ104bはリデュ
ーサ回転軸107bを回動中心として、それぞれ回動す
る。
【0040】さらに、この器具規制装置103は、1対
のリデューサ回転軸107a,107bのそれぞれの長
手方向中間部に、つる巻き形状のリデューサ付勢ばね1
08a,108bを有している。1対のリデューサ10
4a,104bは、これらに対して外力が働いていない
場合、例えば、図11(a)に示すように、このトロッ
カー外套管1の内部に内針9、あるいは図示しない光学
視管や処置具などの医療器具15が挿入されていない場
合には、つる巻き形状のリデューサ付勢ばね108a,
108bによってトロッカー外套管1の軸方向に対して
垂直に横切る位置に付勢されている。
【0041】本実施形態のトロッカー外套管101に、
図12(a)に示すように、このトロッカー外套管10
1に挿通できる範囲内において、器具挿通口105の口
径よりも大径の外径を有する医療器具15としての鉗子
15を、その先端が器具規制装置103の器具挿通口1
05内に進入するようにシール受け部手元側開口14a
から挿入する。鉗子15の外周が、器具挿通口105を
形成している1対の挿通凹部106a,106bのそれ
ぞれの挿通口縁部109a,109bと接触する。これ
により、1対のリデューサ104a,104bのそれぞ
れは、リデューサ付勢ばね108a,108bのそれぞ
れの付勢力に逆らって、保持部4の内部の先端側に向け
て押し開かれる。1対のリデューサ104a,104b
は、それぞれの挿通凹部106a,106bを形成して
いる挿通口縁部109a,109bを鉗子15の外周に
接触させることにより、リデューサ付勢ばね108a,
108bのそれぞれの付勢力を用いて、鉗子15をトロ
ッカー外套管1の中心軸線上に位置するように付勢す
る。これにより、トロッカー外套管101の内部におい
て、その中心軸線上から鉗子15がずれたり、傾いたり
するのを抑制できる。また、このように大径の鉗子15
をトロッカー外套管101に挿通させる場合には、シー
ル受け部手元側開口14aの開口縁部14cによって
も、鉗子15は、トロッカー外套管101の径方向に沿
った動きを規制される。
【0042】器具規制装置103を通過した大径の鉗子
15は、そのままトロッカー外套管101の軸方向に沿
って先端側に向けて前進して、シール部材102の径方
向中心部に設けられている膜部開口102a内に進入す
る。膜部開口102aを形成している開口縁部102c
が鉗子15の外周と接触して弾性変形することにより、
膜部102bと鉗子15とは互いに密着し合う。これに
より、膜部102bはその密着状態を保持して、保持部
4内のチャンバー5の気密を保持する。
【0043】また、トロッカー外套管101に、図12
(b)に示すように、このトロッカー外套管101に挿
通できる範囲内において、器具挿通口105の口径より
も小径の外径を有する医療器具としての鉗子15を、そ
の先端が器具規制装置103の器具挿通口105内に進
入するようにシール受け部手元側開口14aから挿入す
る。鉗子15の外周は、器具挿通口105の挿通口縁部
109a,109bと接触しないので、1対のリデュー
サ104a,104bのそれぞれは、トロッカー外套管
101の軸方向を垂直に横切る位置に付勢された状態の
ままである。すなわち、シール上部手元側開口14aを
閉じる位置に付勢された状態のままである。この場合、
小径の鉗子15は、挿通口縁部109a,109bによ
って、トロッカー外套管101の中心軸線上から大きく
ずれたり、傾いたりしないように、その径方向に沿った
動きを規制される。
【0044】器具規制装置103の器具挿通口105の
挿通口縁部109a,109bと接触することなく、器
具規制装置103を通過した小径の鉗子15は、そのま
まトロッカー外套管101の軸方向に沿って先端側に向
けて前進して、シール部材102の径方向中心部に設け
られている膜部開口102a内に進入する。膜部開口1
02aを形成している開口縁部102cが鉗子15の外
周と接触して弾性変形することにより、膜部102bと
鉗子15とは互いに密着し合う。これにより、膜部10
2bはその密着状態を保持して、保持部4内のチャンバ
ー5の気密を保持する。
【0045】なお、図12(a),(b)において、2
本のリデューサ付勢ばね108a,108bは、図面を
見易くするために、その図示を省略している。
【0046】この第2実施形態のトロッカー外套管10
1は、以上説明した点以外は、すべて第1実施形態のト
ロッカー外套管1と同じであるので、この第2実施形態
のトロッカー外套管101を用いることにより、本発明
の課題を解決できるのは勿論であるが、前述した形状お
よび構成のシール部材102および規制装置103を備
えた第2実施形態は、以下の点で優れている。
【0047】トロッカー外套管101内に挿通される光
学視管や処置具などの医療器具15の大きさに拘わら
ず、器具規制装置103によって、それらのトロッカー
外套管101の内部におけるずれや傾きを抑制できる。
これにより、保持部4内において、器具規制装置103
の先端側に設けられているシール部材102と医療器具
15との密着状態をより確実に、かつ、より容易に保持
できる。よって、保持部4内のチャンバー5の気密をよ
り確実に、かつ、より容易に保持できる。
【0048】また、前記課題を解決できるトロッカー外
套管101に取り付けられる器具規制装置103の構成
は、前述した第2実施形態には制約されない。その変形
例として、例えば、以下にあげるような構成としても構
わない。
【0049】第1に、器具規制装置103が有している
2枚のリデューサ104a,104bを、図13に示す
ように、4枚のリデューサ104a,104b,104
c,104dとしても構わない。これら4枚のリデュー
サ104a,104b,104c,104dは、それぞ
れが独立に4本のリデューサ回転軸107a,107
b,107c,107dによって回動自在に支持されて
いるとともに、4本のリデューサ付勢ばね108a,1
08b,108c,108dによって、トロッカー外套
管101の軸方向を垂直に横切る位置に付勢されている
構成とする。
【0050】このような構成によれば、4枚のリデュー
サ104a,104b,104c,104dは、それぞ
れ独立に4方向に回動できる。これにより、トロッカー
外套管101内における医療器具15のずれや、傾きな
どを、4方向から、より微妙に抑制できる。よって、こ
のような構成によっても、前述の第2実施形態と同様
に、前述の課題を解決できるのはもちろんである。それ
とともに、保持部4内のチャンバー5の気密をさらに確
実に、かつ、さらに容易に保持できる。また、4枚のリ
デューサ104a,104b,104c,104dを小
型化して軽量化できる。よって、トロッカー外套管10
1内への医療器具15の挿脱性を向上できる。
【0051】第2に、器具規制装置103が有している
2枚のリデューサ104a,104bのそれぞれの挿通
口縁部105a,105bを、図14に示すように、異
なる3つの面で構成しても構わない。それら3つの面
は、2枚のリデューサ104a,104bが、それぞれ
2本のリデューサ付勢ばね108a,108bによっ
て、トロッカー外套管101の軸方向を垂直に横切る位
置に付勢されている状態において、トロッカー外套管1
01の軸方向に平行な第1面110a、トロッカー外套
管101の軸方向に垂直な第3面110c、および第1
面110aと第3面110cとを接続する滑らかな曲面
に形成された第2面110bから構成されている。
【0052】このような構成からなる器具規制装置10
3の器具挿通口105に、図14(a)に示すように、
器具挿通口105の口径よりも小径の医療器具15を挿
通させた場合、2枚のリデューサ104a,104b
は、トロッカー外套管101の軸方向を垂直に横切る位
置に付勢されている状態のままである。これにより、医
療器具15は、2枚のリデューサ104a,104bの
それぞれが有する第1面110aによって、そのトロッ
カー外套管101の径方向に沿った動きを規制される。
【0053】また、器具挿通口105に、図14(c)
に示すように、トロッカー外套管101に挿通され得る
範囲内において、最も大径の医療器具15を挿通させた
場合、2枚のリデューサ104a,104bは、トロッ
カー外套管101の軸方向に沿って略平行な位置に回動
されている状態となる。これにより、医療器具15は、
2枚のリデューサ104a,104bのそれぞれが有す
る第3面110cによって、そのトロッカー外套管10
1の径方向に沿った動きを規制される。
【0054】さらに、器具挿通口105に、図14
(b)に示すように、図14(a)の場合の医療器具1
5と図14(c)の場合の医療器具15との中間ぐらい
の外径の大きさからなるとともに、器具挿通口105の
口径よりも大径の医療器具15を、挿通させた場合、2
枚のリデューサ104a,104bは、トロッカー外套
管101の軸方向を斜めに横切る位置に回動されている
状態となる。これにより、医療器具15は、2枚のリデ
ューサ104a,104bのそれぞれが有する第2面1
10bによって、そのトロッカー外套管101の径方向
に沿った動きを規制される。
【0055】なお、図14(a),(b),(c)にお
いて、2本のリデューサ付勢ばね108a,108b
は、図面を見易くするために、その図示を省略してい
る。
【0056】このように、2枚のリデューサ104a,
104bのそれぞれの挿通口縁部105a,105b
を、第1面110a、第2面110b、および第3面1
10cの異なる3つの面で構成することにより、前述の
第2実施形態と同様に、前述の課題を解決できるのはも
ちろんである。それとともに、医療器具15の外径の大
きさに合わせて、様々な医療器具15のトロッカー外套
管101の径方向に沿った動きを微妙に規制できる。よ
って、保持部4内のチャンバー5の気密をさらに確実
に、かつ、さらに容易に保持できる。また、このトロッ
カー外套管101とともに用いる医療器具15の大きさ
や形状などによる制約を緩和できるので、使用可能な医
療器具の種類を増やすことができる。
【0057】第3に、器具規制装置103が有している
2枚のリデューサ104a,104bを、図15に示す
ように、シール受け部14の手元側開口14aの開口縁
部14cに直接、回動自在に取り付けても構わない。こ
のような構成によっても、前述の第2実施形態と同様
に、前述の課題を解決できるのはもちろんである。な
お、本変形例において、2本のリデューサ付勢ばね10
8a,108bは、図面を見易くするために、その図示
を省略している。
【0058】第4に、器具規制装置103が有している
2枚のリデューサ104a,104bを、図16に示す
ように、ばねなどの所定の弾性部材150によって、ト
ロッカー外套管101の径方向に沿って開閉するように
摺動自在に取り付けても構わない。2枚のリデューサ1
04a,104bの、それぞれの挿通縁部109a,1
09bに、その手元側から先端側に向かうにつれて、そ
の口径が徐々に小さくなるように傾斜をつけて、リデュ
ーサテーパ面111を形成する。これにより、医療器具
15の先端をリデューサテーパ面111の面上で案内し
て、円滑に器具挿通口105に進入させることができ
る。
【0059】このような構成によっても、前述の第2実
施形態と同様に、前述の課題を解決できるのはもちろん
である。それとともに、医療器具15と挿通縁部109
a,109bとが互いに押し合う力を、トロッカー外套
管101の径方向に逃し易くなるので、医療器具15を
器具挿通口105へ押し込む力を軽減できる。それとと
もに、医療器具15を器具挿通口105から引き抜く力
も軽減できる。よって、医療器具15の器具挿通口10
5への挿脱性を向上できる。
【0060】第5に、器具規制装置103が有している
2枚のリデューサ104a,104bを、図17
(a),(b)に示すように、長尺に形成された単純な
板形状の部材で構成しても構わない。このような構成に
よっても、前述の第2実施形態と同様に、前述の課題を
解決できるのはもちろんである。それとともに、器具規
制装置103を構成している部品の中で、最も動きが激
しく、かつ、医療器具15などの他の物体との接触が最
も多い2枚のリデューサ104a,104bを容易に形
成できる。これにより、2枚のリデューサ104a,1
04bの製造コストを抑制できる。よって、この器具規
制装置103、ひいてはこの器具規制装置103を用い
ているトロッカー外套管101の製造コストを抑制でき
る。
【0061】第6に、器具規制装置103が有している
2枚のリデューサ104a,104bを、図18
(a),(b)に示すように、長尺に形成された単純な
板形状の部材で構成するとともに、それぞれの挿通縁部
109a,109bに、その手元側から先端側に向かう
につれて、その口径が徐々に小さくなるように傾斜をつ
けて、リデューサテーパ面111を形成しても構わな
い。このような構成によっても、前述の第2実施形態と
同様に、前述の課題を解決できるのはもちろんである。
それとともに、前述した第4変形例と同様に、医療器具
15の器具挿通口105への挿脱性を向上できる。さら
に、前述した第5変形例と同様に、2枚のリデューサ1
04a,104b、器具規制装置103、ひいてはこの
器具規制装置103を用いているトロッカー外套管10
1の製造コストを抑制できる。
【0062】第7に、器具規制装置103が有している
2枚のリデューサ104a,104bのそれぞれの挿通
縁部109a,109bに、図19および図20に示す
ように、前述した第6変形例の2枚のリデューサ104
a,104bと同様に、リデューサテーパ面111を形
成する。それとともに、2枚のリデューサ104a,1
04bのそれぞれの挿通縁部109a,109bの回動
中心側に、その断面視が略三角形状に形成されていると
ともに、その稜線の幅方向中央部分に、器具挿通口10
5と同じ大きさの半径で切り欠かれた案内凹部112が
設けられている補助案内突起113を一体に形成する。
【0063】このような構成からなる1対のリデューサ
104a,104bが形成する器具挿通口105に、図
20(a)に示すように、器具挿通口105の口径より
も小径の医療器具15を挿通させた場合、2枚のリデュ
ーサ104a,104bは、トロッカー外套管101の
軸方向を垂直に横切る位置に付勢されている状態のまま
である。これにより、医療器具15は、2枚のリデュー
サ104a,104bのそれぞれが有する挿通縁部10
9a,109bによって、そのトロッカー外套管101
の径方向に沿った動きを規制される。
【0064】また、器具挿通口105に、図20(c)
に示すように、トロッカー外套管101に挿通され得る
範囲内において、最も大径の医療器具15を挿通させた
場合、2枚のリデューサ104a,104bは、トロッ
カー外套管101の軸方向に沿って略平行な位置に回動
されている状態となる。これにより、医療器具15は、
2枚のリデューサ104a,104bのそれぞれが有す
る補助案内突起113の案内凹部112と面接触するこ
とによって、そのトロッカー外套管101の径方向に沿
った動きを規制される。
【0065】また、器具挿通口105に、図20(b)
に示すように、図20(a)に示されている場合の医療
器具15と、図20(c)に示されている場合の医療器
具15との中間ぐらいの外径の大きさからなるととも
に、器具挿通口105の口径よりも大径の医療器具15
を、挿通させた場合、2枚のリデューサ104a,10
4bは、トロッカー外套管101の軸方向を斜めに横切
る位置に回動されている状態となる。これにより、医療
器具15は、2枚のリデューサ104a,104bのそ
れぞれが有する挿通口縁部109a,109bおよび補
助案内突起113の案内凹部112によって、そのトロ
ッカー外套管101の径方向に沿った動きを規制され
る。
【0066】このように、2枚のリデューサ104a,
104bを、それぞれの挿通縁部109a,109bに
リデューサテーパ面111を形成するともに、それぞれ
の挿通縁部109a,109bの回動中心側に、案内凹
部112が設けられている補助案内突起113を一体に
形成する構成とすることにより、前述の第2実施形態と
同様に、前述の課題を解決できるのはもちろんである。
それとともに、前述した第2変形例と同様に、医療器具
15の外径の大きさに合わせて、様々な医療器具15の
トロッカー外套管101の径方向に沿った動きを微妙に
規制できる。よって、保持部4内のチャンバー5の気密
をさらに確実に、かつ、さらに容易に保持できる。ま
た、案内凹部112を有している補助案内突起113を
一体に形成することにより、医療器具15などがこの補
助案内突起113接触する場合、トロッカー外套管10
1内における医療器具15のトロッカー外套管101の
径方向に沿った動きをより確実に、かつ、微妙に規制で
きる。
【0067】第8に、器具規制装置103を、図21
(a),(b)に示すように、例えば、カメラなどの絞
りのような構成としても構わない。この変形例の器具規
制装置103は、リデューサ、すなわち規制扉としての
6枚の絞り羽根104a,104b,104c,104
d,104e,104f、これら6枚の絞り羽根104
a,104b,104c,104d,104e,104
fのそれぞれを独立に回動自在に支持する6本の支持ピ
ン114a,114b,114c,114d,114
e,114f、および6枚の絞り羽根104a,104
b,104c,104d,104e,104fのそれぞ
れを6本のカムピン115a,115b,115c,1
15d,115e,115fを介して回動させる操作ノ
ブ116などから構成されている。
【0068】操作ノブ116は、図21(a)に示すよ
うに、シール受け部14の手元側端部に、トロッカー外
套管101の中心軸線を回転中心として、その軸線方向
に対して垂直な方向に回転可能に取り付けられている。
この操作ノブ116の先端側の周部には、図21
(a),(b)に示すように、その周方向に沿って互い
に等間隔に、かつ、トロッカー外套管101の軸線方向
に沿って平行に6本の支持ピン114a,114b,1
14c,114d,114e,114fが固定されてい
る。
【0069】これら6本の支持ピン114a,114
b,114c,114d,114e,114fのそれぞ
れには、それらを回動中心として、トロッカー外套管1
01の軸線方向に対して垂直な方向に回動する6枚の絞
り羽根104a,104b,104c,104d,10
4e,104fがそれぞれ回動自在に取り付けられてい
る。これら6枚の絞り羽根104a,104b,104
c,104d,104e,104fのそれぞれは、6本
の支持ピン114a,114b,114c,114d,
114e,114fのそれぞれから、シール受け部手元
側開口14aの中心に向かうような長尺形状に形成され
ており、それぞれの内周側縁部に縁取られることよっ
て、器具挿通口105は形成されている。
【0070】また、シール受け部14の手元側端部内側
の縁部には、シール受け部14と操作ノブ116との間
に、図21(a),(b)に示すように、その周方向に
沿って互いに等間隔に、かつ、トロッカー外套管101
の軸線方向に沿って平行に、6本のカムピン115a,
115b,115c,115d,115e,115fが
固定されている。これら6本のカムピン115a,11
5b,115c,115d,115e,115fのそれ
ぞれは、6枚の絞り羽根104a,104b,104
c,104d,104e,104fのそれぞれの外周側
縁部と係合する位置に配置されている。
【0071】操作ノブ116を一方の向きに回転させる
と、6枚の絞り羽根104a,104b,104c,1
04d,104e,104fのそれぞれの外周側縁部
が、6本のカムピン115a,115b,115c,1
15d,115e,115fのそれぞれと係合する。こ
れにより、6枚の絞り羽根104a,104b,104
c,104d,104e,104fは、6本の支持ピン
114a,114b,114c,114d,114e,
114fをそれぞれの回動中心としてシール受け部手元
側開口14aの中心に向けて押し出される。6枚の絞り
羽根104a,104b,104c,104d,104
e,104fのそれぞれの中心側先端部117a,11
7b,117c,117d,117e,117fが、シ
ール受け部手元側開口14aの中心に近付くにつれて、
6枚の絞り羽根104a,104b,104c,104
d,104e,104fのそれぞれの内周側縁部によっ
て形成されている器具挿通口105は、その口径が小さ
くなる。
【0072】また、操作ノブ116を、先程とは反対の
向きに回転させると、6枚の絞り羽根104a,104
b,104c,104d,104e,104fのそれぞ
れの外周側縁部が、6本のカムピン115a,115
b,115c,115d,115e,115fのそれぞ
れから押し出される力から開放される。これにより、6
枚の絞り羽根104a,104b,104c,104
d,104e,104fは、図示しない引き戻し装置に
より、6本の支持ピン114a,114b,114c,
114d,114e,114fをそれぞれの回動中心と
してシール受け部手元側開口14aの縁部に向けて引き
戻される。6枚の絞り羽根104a,104b,104
c,104d,104e,104fのそれぞれの中心側
先端部117a,117b,117c,117d,11
7e,117fが、シール受け部手元側開口14aの縁
部に近付くにつれて、6枚の絞り羽根104a,104
b,104c,104d,104e,104fのそれぞ
れの内周側縁部によって形成されている器具挿通口10
5は、その口径が大きくなる。
【0073】以上説明したように、器具規制装置103
をカメラなどの絞りのような構成とすることにより、前
述の第2実施形態と同様に、前述の課題を解決できるの
はもちろんである。それとともに、操作ノブ116を回
転させるだけの操作により、器具挿通口105の口径を
積極的に随時任意の大きさに変化させることができるの
で、器具規制装置103の操作性を向上できるととも
に、トロッカー外套管101内における医療器具15の
トロッカー外套管101の径方向に沿った動きを極めて
確実に、かつ、きわめて微妙に規制できる。よって、前
述した第2変形例と同様に、このトロッカー外套管10
1とともに用いる医療器具15の大きさや形状などによ
る制約を緩和できるので、使用可能な医療器具の種類を
増やすことができる。さらに、この変形例の器具規制装
置103が有している6枚の絞り羽根104a,104
b,104c,104d,104e,104fは、それ
ぞれトロッカー外套管101の軸線方向に垂直な方向に
回動するので、この器具規制装置103の厚みを小さく
形成できる。よって、トロッカー外套管101全体をコ
ンパクト化できるので、トロッカー外套管101の取り
回しが容易になり、その取り扱い性、および操作性を向
上できる。
【0074】第9に、器具規制装置103を、図22
(a),(b)に示すように、弾性材料で略円筒形状に
形成した構成としても構わない。この器具規制装置10
3は、リデューサ104単体で構成されている。このリ
デューサ104には、図22(a),(b)に示すよう
に、その一端部である入口側端部118の入口側開口1
18aの開口縁部118bに、この入口側開口118a
の外側から内側に向かうにつれて、その口径を小さくす
るように傾斜をつけられたリデューサテーパ面111が
形成されている。それとともに、このリデューサ104
の外周には、図22(a),(b)に示すように、リデ
ューサ104の軸方向に沿って、リデューサ104の他
端部である出口側端部119から入口側端部付近まで、
このリデューサ104の肉厚を薄くするようなリデュー
サ溝120が切り欠かれて設けられている。
【0075】このような構成からなる器具規制装置10
3(リデューサ104)に、図22(a)中実線矢印で
示されている向きから医療器具15などを挿入する。医
療器具15は、その先端をリデューサテーパ面111に
よって案内されることにより、円滑に入口側開口118
aに進入できる。
【0076】医療器具15の外径の大きさが、入口側開
口118aの口径よりも小さい場合には、医療器具15
は、このリデューサ104の内周壁121に案内されて
出口側開口109aから突出するとともに、そのトロッ
カー外套管101の径方向に沿った動きを規制される。
【0077】また、医療器具15の外径の大きさが、入
口側開口118aの口径よりも大きい場合には、医療器
具15は、このリデューサ104と入口側開口縁部11
8bで密着して、その密着部分がシールされる。それと
ともに、リデューサ104の内部に進入した医療器具1
5は、このリデューサ104のリデューサ溝120が設
けられている部分の周壁を弾性変形させて押し拡げつ
つ、リデューサ104の内周壁121に案内されて出口
側開口109aから突出する。リデューサ104のリデ
ューサ溝120が設けられている部分の周壁は、このリ
デューサ104の他の部分に比べて薄肉に形成されてい
るので、容易に弾性変形でき、その口径を拡げることが
できる。また、この場合も、医療器具15は、このリデ
ューサ104の内周壁121に案内されて出口側開口1
09aから突出するとともに、そのトロッカー外套管1
01の径方向に沿った動きを規制される。
【0078】以上説明したように、器具規制装置103
を、弾性材料で略円筒形状に形成されたリデューサ10
4単体で構成した本変形例によれば、前述の第2実施形
態と同様に、前述の課題を解決できるのはもちろんであ
る。それとともに、この器具規制装置103は、単純な
形状に形成されているので、容易に製造でき、大量生産
に向いており、かつ、大量生産することにより、その単
価を下げることができる。ひいては、この器具規制装置
103を用いるトロッカー外套管101の製造コストを
抑制できる。また、この器具規制装置103は単純な形
状をしているため、この器具規制装置103を含めたト
ロッカー外套管101の洗浄を行ない易く、トロッカー
外套管101を容易に清潔な状態に保つことができるの
で、衛生上好ましい。また、この器具規制装置103
は、可動部分を有していないので、長期間、繰り返し使
用しても壊れ難く、その耐久性を向上させることができ
る。さらに、医療器具15の外径の大きさが、入口側開
口118aの口径よりも大きい場合には、医療器具15
は、このリデューサ104と入口側開口縁部118bで
密着して、その密着部分がシールされるので、保持部4
内のチャンバー5の気密をきわめてよく保持できる。
【0079】なお、本発明のトロッカー外套管1,10
1は、前記第1〜第2の実施の形態には制約されない。
前記各実施形態の説明によれば、例えば、以下に示す各
付記のような構成、あるいはそれら各付記同士の任意の
組み合わせとしてもよい。
【0080】<付記> 付記1. 内針を組み付けて体腔内に刺入し、光学視管
や処置具などの医療器具を体腔内部に案内するトロッカ
ー外套管であって、内部に管路を有する細長の挿入部
と、この挿入部の基端側に設けられている保持部と、こ
の保持部が有する開口を開閉するとともに、前記保持部
の内部に設けられているチャンバーの気密を保持する気
密弁と、前記トロッカー外套管の内部に取り付けられ
て、前記トロッカー外套管の内部に挿入される前記内針
や前記医療器具に密着することにより、前記保持部内に
設けられているチャンバーの気密を保持する弾性変形可
能なシール手段とを具備し、このシール手段は、大きな
径の手元側開口と、小さな径の先端側開口とを有し、前
記手元側開口付近から前記先端側開口に向けて張り出さ
れるとともに、手元側から先端側に向かうにつれて、そ
の口径を小さくするテーパ形状に形成された膜により構
成されている移行部を備えていることを特徴とするトロ
ッカー外套管。
【0081】付記2. 内針を組み付けて体腔内に刺入
し、光学視管や処置具などの医療器具を体腔内部に案内
するトロッカー外套管であって、内部に管路を有する細
長の挿入部と、この挿入部の基端側に設けられている保
持部と、この保持部が有する開口を開閉するとともに、
前記保持部の内部に設けられているチャンバーの気密を
保持する気密弁と、前記トロッカー外套管の内部に取り
付けられて、前記トロッカー外套管の内部に挿入される
前記内針や前記医療器具に密着することにより、前記保
持部内に設けられているチャンバーの気密を保持する弾
性変形可能なシール手段とを具備するとともに、前記ト
ロッカー外套管の内部において、前記シール手段よりも
手元側に取り付けられて、挿入された前記内針や前記医
療器具の、前記トロッカー外套管の径方向に沿った動き
を規制するとともに、前記内針や前記医療器具を前記シ
ール手段と同一軸線上に位置するように移動させる規制
手段が設けられていることを特徴とするトロッカー外套
管。
【0082】付記3. 前記シール手段は、前記移行部
の手元側端部が前記シール手段の本体に対して気密に固
定されるとともに、前記移行部の先端部が前記シール手
段本体に対して移動自在であることを特徴とする前記付
記1に記載のトロッカー外套管。
【0083】付記4. 前記規制手段は、前記保持部の
手元側端部に設けられている開口を開閉自在な複数の規
制扉で構成されているとともに、それらの複数の規制扉
は剛性の高い材料で作られていることを特徴とする前記
付記2に記載のトロッカー外套管。
【0084】
【発明の効果】請求項1に記載の発明に係るトロッカー
外套管によれば、弾性変形可能なシール手段の内側に
は、膜で形成された移行部が、シール手段の手元側から
先端側に向かうにつれて、その口径を徐々に小さくする
ように傾斜をつけられてテーパ形状に形成されて、シー
ル手段の手元側開口付近からその内側に向けて張り出さ
れている。これにより、トロッカー外套管の内部に小径
の内針、あるいは光学視管や処置具などの医療器具が挿
入されて、それらが操作中にずれたり、あるいは傾いた
りしても、移行部はそれらに密着した状態を保持しつつ
弾性変形をしてそれらの動きに追従できる。よって、ト
ロッカー外套管の内部に挿通される医療器具の大きさ
や、その配置状態に拘わらず、トロッカー外套管の内部
の気密を保持できる。
【0085】また、請求項2に記載の発明に係るトロッ
カー外套管によれば、弾性変形可能なシール手段の手元
側に設けられている規制手段は、トロッカー外套管の内
部における内針、あるいは光学視管や処置具などの医療
器具の径方向に沿った動きを規制して、それらがシール
手段と同一軸線上に位置するように付勢する。これによ
り、トロッカー外套管の内部に小径の内針、あるいは光
学視管や処置具などの医療器具が挿入されて、それらが
操作中にシール手段、すなわちトロッカー外套管の軸線
上からずれたり、あるいは傾いたりしても、シール手段
はそれらに密着した状態を保持しつつ弾性変形をしてそ
れらの動きに追従できるとともに、規制手段により前記
軸線上に配置される。よって、トロッカー外套管の内部
に挿通される医療器具の大きさや、その配置状態に拘わ
らず、トロッカー外套管の内部の気密を保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るトロッカー外
套管の示す斜視図。
【図2】図1に示されているトロッカー外套管を示す縦
断面図。
【図3】図1に示されているトロッカー外套管の保持部
付近を示す断面図。
【図4】図1に示されているトロッカー外套管が有する
シール部材を示す断面図。
【図5】図1に示されているトロッカー外套管が有する
シール部材の変形例を示す断面図。
【図6】図1に示されているトロッカー外套管が有する
シール部材の変形例を示す断面図。
【図7】図1に示されているトロッカー外套管が有する
シール部材の変形例を示す断面図。
【図8】(a)は、図1に示されているトロッカー外套
管が有するシール部材の変形例を示す断面図。(b)
は、図8(a)に示されているシール部材に、これに挿
通できる最も大径の鉗子を挿通した場合を示す断面図。
【図9】(a)は、図1に示されているトロッカー外套
管が有するシール部材の変形例を示す断面図。(b)
は、図9(a)に示されているシール部材を、図9
(a)中矢印Cで示す向きから臨んで示す正面図。
【図10】(a)は、図1に示されているトロッカー外
套管が有するシール部材の変形例を示す断面図。(b)
は、図10(a)に示されているシール部材を、図10
(a)中矢印Dで示す向きから臨んで示す正面図。
【図11】(a)は、本発明の第2の実施の形態に係る
トロッカー外套管の保持部付近を示す断面図。(b)
は、図11(a)中X−X線に沿って示す断面図。
【図12】(a)は、図11(a)に示されているトロ
ッカー外套管に、これに挿通できる大径の鉗子を挿入し
た場合を示す断面図。(b)は、図11(a)に示され
ているトロッカー外套管に、これに挿通できる小径の鉗
子を挿入した場合を示す断面図。
【図13】図11(a)に示されているトロッカー外套
管が有するリデューサの変形例を示す断面図。
【図14】(a)は、図11(a)に示されているトロ
ッカー外套管が有するリデューサの変形例を用いたトロ
ッカー外套管に、これに挿通できる小径の鉗子を挿入し
た場合を示す断面図。(b)は、図11(a)に示され
ているトロッカー外套管が有するリデューサの変形例を
用いたトロッカー外套管に、図14(a)に示されてい
る鉗子よりも大径の鉗子を挿入した場合を示す断面図。
(c)は、図11(a)に示されているトロッカー外套
管が有するリデューサの変形例を用いたトロッカー外套
管に、これに挿通できる大径の鉗子を挿入した場合を示
す断面図。
【図15】図11(a)に示されているトロッカー外套
管が有する器具規制装置の変形例を用いたトロッカー外
套官のシール受け部付近を示す断面図。
【図16】図11(a)に示されているトロッカー外套
管が有する器具規制装置の変形例を用いたトロッカー外
套官のシール受け部付近を示す断面図。
【図17】(a)は、図11(a)に示されているトロ
ッカー外套管が有するリデューサの変形例を示す平面
図。(b)は、図17(a)に示されているリデューサ
を示す斜視図。
【図18】(a)は、図11(a)に示されているトロ
ッカー外套管が有するリデューサの変形例を示す平面
図。(b)は、図18(a)に示されているリデューサ
を示す斜視図。
【図19】図11(a)に示されているトロッカー外套
管が有するリデューサの変形例を示す斜視図。
【図20】(a)は、図19に示されているリデューサ
に、これが有している器具挿通口の口径よりも小径の鉗
子を挿通した場合を示す断面図。(b)は、図19に示
されているリデューサに、これが有している器具挿通口
の口径よりも大径の鉗子を挿通した場合を示す断面図。
(c)は、図19に示されているリデューサに、これが
取り付けられているトロッカー外套管に挿通できる最も
大径の鉗子を挿通した場合を示す断面図。
【図21】(a)は、図11(a)に示されているトロ
ッカー外套管が有する器具規制装置の変形例を用いたト
ロッカー外套管のシール受け部付近を示す平面図。
(b)は、図21(a)中Y−Y線に沿って示す斜視
図。
【図22】(a)は、図11(a)に示されているトロ
ッカー外套管が有するリデューサの変形例を示す斜視
図。(b)は、図22(a)に示されているリデューサ
を示す縦断面図。
【符号の説明】
1,101…トロッカー外套管 2…管路 3…挿入部 4…保持部 4a…保持部開口 5…チャンバー 6…シール部材(シール手段) 9…内針 11…フラップ弁(気密弁) 15…鉗子(医療器具) 18a…手元側開口 20…膜 21…移行部 21a…先端側開口 102…シール部材(シール手段) 103…器具規制装置(規制手段) 104…リデューサ(器具規制装置、規制手段)
フロントページの続き (72)発明者 稲葉 誠 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 増渕 良司 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 岡田 光正 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 岡田 勉 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 中村 剛明 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 4C060 FF25 FF26 FF40 GG40 MM24 4C061 AA00 BB00 CC00 DD00 GG15 GG22 HH56 JJ11

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内針を組み付けて体腔内に刺入し、光学
    視管や処置具などの医療器具を体腔内部に案内するトロ
    ッカー外套管であって、 内部に管路を有する細長の挿入部と、 この挿入部の基端側に設けられている保持部と、 この保持部が有する開口を開閉するとともに、前記保持
    部の内部に設けられているチャンバーの気密を保持する
    気密弁と、 前記トロッカー外套管の内部に取り付けられて、前記ト
    ロッカー外套管の内部に挿入される前記内針や前記医療
    器具に密着することにより、前記保持部内に設けられて
    いるチャンバーの気密を保持する弾性変形可能なシール
    手段とを具備し、このシール手段は、大きな径の手元側
    開口と、小さな径の先端側開口とを有し、前記手元側開
    口付近から前記先端側開口に向けて張り出されるととも
    に、手元側から先端側に向かうにつれて、その口径を小
    さくするテーパ形状に形成された膜により構成されてい
    る移行部を備えていることを特徴とするトロッカー外套
    管。
  2. 【請求項2】 内針を組み付けて体腔内に刺入し、光学
    視管や処置具などの医療器具を体腔内部に案内するトロ
    ッカー外套管であって、 内部に管路を有する細長の挿入部と、 この挿入部の基端側に設けられている保持部と、 この保持部が有する開口を開閉するとともに、前記保持
    部の内部に設けられているチャンバーの気密を保持する
    気密弁と、 前記トロッカー外套管の内部に取り付けられて、前記ト
    ロッカー外套管の内部に挿入される前記内針や前記医療
    器具に密着することにより、前記保持部内に設けられて
    いるチャンバーの気密を保持する弾性変形可能なシール
    手段とを具備するとともに、前記トロッカー外套管の内
    部において、前記シール手段よりも手元側に取り付けら
    れて、挿入された前記内針や前記医療器具の、前記トロ
    ッカー外套管の径方向に沿った動きを規制するととも
    に、前記内針や前記医療器具を前記シール手段と同一軸
    線上に位置するように移動させる規制手段が設けられて
    いることを特徴とするトロッカー外套管。
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